WO2023085074A1 - シート貼付装置およびシート貼付方法 - Google Patents

Abstract

接着シートＡＳを供給する供給手段１０と、供給手段１０で供給された接着シートＡＳを被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に押圧して貼付する押圧部材２１を有する押圧手段２０とを備えたシート貼付装置ＥＡにおいて、押圧手段２０は、押圧部材２１および被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に交差する第１方向Ｄ１への相対移動により、接着シートＡＳの供給方向における先方部ＡＳＦを押圧部材２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第１貼付動作と、押圧部材２１および被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に沿う第２方向Ｄ２への相対移動により、接着シートＡＳにおける先方部ＡＳＦ以外の後方部ＡＳＲを押圧部材２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第２貼付動作とを行い、押圧部材２１は、第１貼付動作が行われた際、被着面ＷＫ１に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域２１Ａを形成するように設けられ、供給手段１０は、第１貼付動作が行われる際に、接着シートＡＳの供給方向における先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっているように、接着シートＡＳを供給する貼付前供給動作を行う。

Description

シート貼付装置およびシート貼付方法

　本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。

　被着体に接着シートを貼付するシート貼付装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００８－１５３４４９号公報

　特許文献１に記載されたシート貼付装置Ｍ（シート貼付装置）では、リングフレームＦ（被着体）の上面（被着面）に交差する方向（第１方向）へのプレスローラ２（押圧部材）および被着体の相対移動により、ダイシングテープＤＴ（接着シート）の供給方向における先方部を被着面に貼付する貼付動作（第１貼付動作）を行った後、被着面に沿う方向（第２方向）への押圧部材および被着体の相対移動により、接着シートの先方部以外の後方部を被着面に貼付する貼付動作（第２貼付動作）が行われる。
　しかしながら、このような特許文献１に記載されたシート貼付装置では、本願の図２（Ａ）に示すように、第１貼付動作の前段で、接着シートＡＳの供給方向における先端縁（先端縁ＡＳＴ）が押圧ローラ２１（押圧部材）の押圧領域（シート押圧領域２１Ａ）よりも供給方向下流側に位置していると、当該接着シートＡＳは、本願の図２（Ｂ）に示すように、第１貼付動作の際に、先端縁ＡＳＴ近傍が被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に押圧されず、先端縁ＡＳＴ近傍と被着体ＷＫとの間に未貼付部ＳＰが形成されてしまう。その結果、接着シートＡＳは、第２貼付動作が行われて被着体ＷＫに貼付された後、未貼付部ＳＰから剥離したり、未貼付部ＳＰに塵埃が入り込んだりする貼付不良を発生する。
　一方、本願の図２（Ｃ）に示すように、第１貼付動作の前段で、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａよりも供給方向上流側に位置していると、当該接着シートＡＳは、本願の図２（Ｄ）に示すように、第１貼付動作の際に、先端縁ＡＳＴ近傍が被着面ＷＫ１に押圧されず、その後の第２貼付動作の際、本願の図２（Ｅ）に示すように、先端縁ＡＳＴ近傍が捲れ上がって被着体ＷＫに貼付されたり、本願の図２（Ｆ）に示すように、先端縁ＡＳＴ近傍が巻き込まれて被着体ＷＫに貼付されたりする貼付不良を発生する。

　本発明の目的は、第１貼付動作の際に、接着シートの先端縁近傍が被着面に押圧されないことによって貼付不良が発生することを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。

　本発明は、請求項に記載した構成を採用した。

　本発明によれば、第１貼付動作が行われる際に、接着シートの先端縁がシート押圧領域内に収まっているように接着シートを供給する貼付前供給動作を行うので、当該第１貼付動作の際に、接着シートの先端縁近傍が被着面に押圧されないことによって貼付不良が発生することを防止することができる。

（Ａ）～（Ｆ）は、本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の説明図、（Ｇ）～（Ｊ）は、変形例の説明図。 （Ａ）～（Ｆ）は、発明が解決しようとする課題の説明図。

　以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
　なお、本実施形態におけるＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸は、それぞれが直交する関係にあり、Ｘ軸およびＹ軸は、所定平面内の軸とし、Ｚ軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Ｙ軸と平行な図１（Ａ）中手前方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がＺ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がＸ軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がＹ軸と平行な図１中手前方向で「後」がその逆方向とする。なお、図１（Ａ）以外の全ての図は、図１（Ａ）と同じ方向から観た図なので、方向を示す矢印が省略されている。

　本発明のシート貼付装置ＥＡは、接着シートＡＳを供給する供給工程を実施する供給手段１０と、供給手段１０で供給された接着シートＡＳを被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に押圧して貼付する押圧部材としての押圧ローラ２１を有し、押圧工程を実施する押圧手段２０と、貼付前供給動作によって供給された接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴの位置を検知可能な先端縁検知手段３０とを備え、被着体ＷＫを搬送する被着体搬送手段４０の近傍に配置されている。

　供給手段１０は、当該供給手段１０を構成する構成物を直接的または間接的に支持するベースプレート１１と、接着シートＡＳが帯状の剥離シートＲＬに仮着された原反ＲＳを支持する支持ローラ１２と、原反ＲＳを案内するガイドローラ１３と、駆動機器としての回動モータ１４Ａの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ１４Ｂとで原反ＲＳを挟み込む駆動ローラ１４と、剥離縁１５Ａで剥離シートＲＬを折り返し、当該剥離シートＲＬから接着シートＡＳを剥離する剥離手段としての剥離板１５と、駆動機器としての回動モータ１６Ａの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ１６Ｂとで剥離シートＲＬを挟み込む駆動ローラ１６と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置ＥＡの自動運転が行われている間、ピンチローラ１６Ｂとの間に存在する剥離シートＲＬに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートＲＬを回収する回収手段としての回収ローラ１７とを備え、第１貼付動作が行われる際に、接着シートＡＳの供給方向における先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ（図１（Ｂ）参照）内に収まっているように、接着シートＡＳを供給する貼付前供給動作を行うことができる。

　押圧手段２０は、回転中心２１Ｂを中心に回転自在に設けられた円柱状または円筒状の押圧ローラ２１と、被着体搬送手段４０と共有する直動モータ４２とを備え、押圧ローラ２１および被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に交差する第１方向Ｄ１への相対移動により、接着シートＡＳの供給方向における先方部ＡＳＦを押圧ローラ２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第１貼付動作と、押圧ローラ２１および被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に沿う第２方向Ｄ２への相対移動により、接着シートＡＳにおける先方部ＡＳＦ以外の後方部ＡＳＲを押圧ローラ２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第２貼付動作とを行うことができる。
　押圧ローラ２１は、第１貼付動作が行われた際、被着面ＷＫ１に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域２１Ａを形成するように設けられている。なお、シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さは、シート貼付装置ＥＡ全体の動作を制御するコンピュータやシーケンサ等の図示しない制御手段に所定の情報として入力されている。
　本実施形態の場合、押圧手段２０は、先端縁検知手段３０の検知結果を基にして、接着シートＡＳと被着体ＷＫとの位置合わせを行ってから、第１貼付動作を行うことができる。

　先端縁検知手段３０は、支持テーブル４３に支持されたカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等で構成された先端縁検知機器３１を備えている。

　被着体搬送手段４０は、駆動機器としてのリニアモータ４１と、そのスライダ４１Ａに支持され押圧手段２０と共有する駆動機器としての直動モータ４２と、その出力軸４２Ａに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段（保持手段）によって吸着保持が可能な支持面４３Ａを有する支持テーブル４３とを備えている。

　以上のシート貼付装置ＥＡの動作を説明する。
　先ず、図１（Ａ）中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置ＥＡに対し、当該シート貼付装置ＥＡの使用者（以下、単に「使用者」という）が同図のように原反ＲＳをセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、供給手段１０が回動モータ１４Ａ、１６Ａを駆動し、原反ＲＳを繰り出して図１（Ａ）中実線で示すように、先頭の接着シートＡＳの先方部ＡＳＦが剥離板１５の剥離縁１５Ａで所定の長さ剥離されると、回動モータ１４Ａ、１６Ａの駆動を停止する。次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、支持テーブル４３の支持面４３Ａ上の所定の位置に被着体ＷＫを載置すると、被着体搬送手段４０が図示しない減圧手段を駆動し、支持面４３Ａでの吸着保持を開始する。また、供給手段１０が回動モータ１４Ａ、１６Ａを駆動し、図示しない制御手段に入力されている所定の情報を基にして、図１（Ｂ）に示すように、第１貼付動作が行われる際に、先頭の接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっているように、接着シートＡＳを押圧ローラ２１方向に供給し、当該接着シートＡＳを所定の停止位置に停止させる貼付前供給動作を行う。

　その後、被着体搬送手段４０がリニアモータ４１を駆動し、支持テーブル４３を左方向へ移動させた後、先端縁検知手段３０が先端縁検知機器３１を駆動し、図１（Ｃ）に示すように、先頭の接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴの位置を検知する。次に、被着体搬送手段４０が先端縁検知手段３０の検知結果を基にして、図１（Ｄ）に示すように、接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴの直下に被着体ＷＫの所定の位置を停止させ、接着シートＡＳと被着体ＷＫとの位置合わせを行う。そして、押圧手段２０が直動モータ４２を駆動し、図１（Ｅ）に示すように、被着体ＷＫを第１方向Ｄ１（上方向）へ移動させ、接着シートＡＳの先方部ＡＳＦを押圧ローラ２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第１貼付動作を行う。この際、押圧ローラ２１は、被着面ＷＫ１に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域２１Ａを形成する。また、接着シートＡＳは、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まるように所定の停止位置に位置決めされているので、当該先端縁ＡＳＴ近傍が被着面ＷＫ１に押圧されないことはない。

　次いで、供給手段１０および被着体搬送手段４０が回動モータ１４Ａ、１６Ａおよびリニアモータ４１を駆動し、被着体ＷＫを第２方向Ｄ２（左方向）へ移動させるとともに、この移動速度に合わせて原反ＲＳを繰り出して接着シートＡＳを供給し、接着シートＡＳの後方部ＡＳＲを押圧ローラ２１で被着面ＷＫ１に押圧して貼付する第２貼付動作を行う。これにより、接着シートＡＳが剥離シートＲＬから剥離され、当該剥離シートＲＬから剥離された接着シートＡＳは、後方部ＡＳＲが押圧ローラ２１によって被着体ＷＫの被着面ＷＫ１に押圧されて貼付される。その後、図１（Ｆ）に示すように、先頭の接着シートＡＳ全体が被着体ＷＫに貼付されて一体物ＵＰが形成され、当該先頭の接着シートＡＳに続く次の接着シートＡＳの先方部ＡＳＦが剥離板１５の剥離縁１５Ａで所定の長さ剥離されると、供給手段１０が回動モータ１４Ａ、１６Ａの駆動を停止する。次に、支持テーブル４３が押圧ローラ２１の下方を抜け出ると、被着体搬送手段４０がリニアモータ４１の駆動を停止した後、図示しない減圧手段の駆動を停止し、支持面４３Ａでの吸着保持を解除する。そして、使用者または図示しない搬送手段が一体物ＵＰを次工程に搬送すると、被着体搬送手段４０がリニアモータ４１および直動モータ４２を駆動し、支持テーブル４３を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。

　ここで、シート貼付装置ＥＡの場合、シート押圧領域２１Ａを形成した際、当該シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さが１ｍｍ以上、且つ、押圧ローラ２１の直径の５０％以下であれば、接着シートＡＳの貼付状態が良いことが解った。
　上記のシート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さの下限値は、供給手段１０が接着シートＡＳを所定の停止位置に停止させた際、当該接着シートＡＳの停止位置にプラスマイナス０．２ｍｍの範囲でばらつきがあった点と、原反ＲＳに形成されている接着シートＡＳの形成精度にプラスマイナス０．３ｍｍの範囲でばらつきがあった点とを考慮して、１ｍｍ以上であるとよいことを突き止めた。なお、シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さが１ｍｍ未満の場合、第１貼付動作が行われた際、接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａから外れる現象が多発した。
　一方、上記のシート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さの上限値は、押圧ローラ２１の直径によって左右される。そこで、ヤング率が約０．８ＭＰａのシリコンスポンジからなる直径３０ｍｍの第１押圧ローラ、ヤング率が約２ＭＰａのシリコンゴムからなる直径３５ｍｍの第２押圧ローラ、ヤング率が約１０ＭＰａのウレタンゴムからなる直径４０ｍｍの第３押圧ローラで検証したところ、シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さが特定の長さを超えると、押圧ローラが変形し難くなったり、押圧ローラの回転抵抗が大きくなって回り難くなったり、被着体ＷＫを破損させるリスクが大きくなったりする等の他の貼付不良が発生することが解った。つまり、第１押圧ローラの場合、特定の長さが１５ｍｍすなわち押圧ローラの直径の５０％、第２押圧ローラの場合、特定の長さが１０ｍｍすなわち押圧ローラの直径の２８．６％、第３押圧ローラの場合、特定の長さが５ｍｍすなわち押圧ローラの直径の１２．５％を超えると、他の貼付不良が多発することが解った。従って、シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さの上限が押圧ローラの直径の５０％以下であるとよいことを突き止めた。

　以上のような実施形態によれば、第１貼付動作が行われる際に、接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっているように接着シートＡＳを供給する貼付前供給動作を行うので、当該第１貼付動作の際に、接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴ近傍が被着面ＷＫ１に押圧されないことによって貼付不良が発生することを防止することができる。

　本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、押圧部材は、第１貼付動作が行われた際、被着面に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域を形成するように設けられているものであればどのようなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない（その他の手段および工程も同じ）。

　供給手段１０は、帯状の剥離シートＲＬに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートＡＳとされた原反ＲＳから当該接着シートＡＳを供給もよいし、帯状の剥離シートＲＬに帯状の接着シート基材が仮着された帯状接着シート原反を採用し、当該帯状接着シート原反を繰り出す途中で、接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段としての切断刃で形成し、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートＡＳとされた原反ＲＳから当該接着シートＡＳを供給してもよいし、帯状の剥離シートＲＬに帯状の接着シートＡＳが仮着された原反ＲＳから当該帯状の接着シートＡＳを剥離して供給してもよいし、接着シートＡＳを被着体ＷＫに貼付する際、供給する接着シートＡＳの速度や張力を制御して当該接着シートＡＳに所定の張力が付与されるようにしたり、張力が付与されないようにしたりする貼付張力制御を行ってもよいし、巻回されることなく、例えばファンフォールド折りにされた原反ＲＳから接着シートＡＳを剥離して供給してもよいし、巻回することなく、例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして剥離シートＲＬを回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよいし、剥離シートＲＬに仮着されていない接着シートＡＳを繰り出して供給してもよい。
　供給手段１０は、押圧ローラ２１およびベースプレート１１の少なくとも一方を移動させる図示しない駆動機器を採用し、第１貼付動作が行われる際に、先頭の接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっているように、押圧ローラ２１およびベースプレート１１の少なくとも一方を移動させることで貼付前供給動作を行ってもよいし、図１（Ａ）中付番ＡＡを付した図に示すように、第１貼付動作の前段で、貼付前供給動作によって供給された接着シートＡＳの先方部ＡＳＦに空気やガス等の気体ＡＲを吹き付け、当該先方部ＡＳＦを押圧ローラ２１に押し付ける付勢手段１８を備えていてもよいし、駆動ローラ１４、１６、回動モータ１４Ａ、１６Ａおよびピンチローラ１４Ｂ、１６Ｂを先端縁位置調整手段として構成し、先端縁検知手段３０で検知した先端縁ＡＳＴの位置の検知結果を基にして、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっていないと判断された場合、回動モータ１４Ａ、１６Ａを駆動し、原反ＲＳを支持ローラ１２方向に引き戻したり、回収ローラ１７方向に繰り出したりして、先端縁ＡＳＴをシート押圧領域２１Ａ内に収まるようにしてもよいし、押圧ローラ２１およびベースプレート１１の少なくとも一方を移動させる図示しない駆動機器を先端縁位置調整手段として採用し、先端縁検知手段３０で検知した先端縁ＡＳＴの位置の検知結果を基にして、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっていないと判断された場合、図示しない駆動機器を駆動し、押圧ローラ２１およびベースプレート１１の少なくとも一方を移動させ、先端縁ＡＳＴをシート押圧領域２１Ａ内に収まるようにしてもよいし、貼付前供給動作の際に接着シートＡＳを供給する供給速度と、第２貼付動作の際に接着シートＡＳを供給する供給速度とを同じ速度としたり、異なる速度としたりしてもよいし、貼付前供給動作の際、接着シートＡＳを所定の停止位置に停止させることなく、押圧手段２０が第１貼付動作を行うタイミングで、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まっているように、供給中の接着シートＡＳの貼付直前位置が設定されていてもよい。
　供給手段１０は、貼付前供給動作において、先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まりさえすれば、接着シートＡＳの停止位置や貼付直前位置がどこに設定されていてもよく、例えば、図１（Ｇ）、（Ｈ）に示すように、先端縁ＡＳＴが押圧ローラ２１の最下部の直下に位置するように、接着シートＡＳの停止位置や貼付直前位置が設定されていてもよいし、図１（Ｉ）、（Ｊ）に示すように、先端縁ＡＳＴが押圧ローラ２１の最下部よりも接着シートＡＳの繰出方向上流側に位置するように、接着シートＡＳの停止位置や貼付直前位置が設定されていてもよい。

　押圧手段２０は、押圧ローラ２１の押圧力を調整し、第１貼付動作時のシート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さと、第２貼付動作時のシート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さとが同じになるようにしたり、異なるようにしたりしてもよいし、直動モータ４２を被着体搬送手段４０と共有することなく、または、共有した上で、または、直動モータ４２を採用することなく、押圧ローラ２１を移動させる駆動機器を採用し、第１貼付動作や第２貼付動作を行ってもよいし、被着体ＷＫを移動させることなく、または、被着体ＷＫを移動させつつ押圧ローラ２１を移動させ、被着体ＷＫが相対的に第１方向Ｄ１に移動する第１貼付動作を行ってもよいし、被着体ＷＫを移動させることなく、または、被着体ＷＫを移動させつつ押圧ローラ２１を移動させ、被着体ＷＫが相対的に第２方向Ｄ２に移動する第２貼付動作を行ってもよいし、先端縁検知手段３０の検知結果を基にすることなく、接着シートＡＳと被着体ＷＫとの位置合わせを行ってもよいし、接着シートＡＳと被着体ＷＫとの位置合わせを行うことなく、例えば、支持テーブル４３が所定の位置に到達した時点で第１貼付動作を行ってもよいし、第１方向Ｄ１が被着面ＷＫ１または左右方向（Ｘ軸方向）に対して直交していたり、８０度や１０５度等、傾斜していたりしてもよいし、第１方向Ｄ１が上記の実施形態で示した矢印の正反対の方向でもよいし、第２方向Ｄ２が被着面ＷＫ１または左右方向（Ｘ軸方向）に対して平行であったり、１度や１０度等、傾斜していたりしてもよいし、第２方向Ｄ２が上記の実施形態で示した矢印の正反対の方向でもよいし、シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さが図示しない制御手段に入力されていなくてもよく、この場合、例えば、使用者がシート押圧領域２１Ａの左右方向の幅を実測し、貼付前供給動作が行われた際、接着シートＡＳの先端縁ＡＳＴがシート押圧領域２１Ａ内に収まるように、供給手段１０で供給した接着シートＡＳの停止位置や貼付直前位置を設定すればよい。
　シート押圧領域２１Ａにおける第２方向Ｄ２の長さは、押圧ローラ２１の種類、特性、特質、性質、材質、組成、構成、形状、寸法および重量や、雰囲気の条件、その他の要因等の諸条件等によって異なっていてもよいし、押圧ローラ２１が接着シートＡＳを被着面ＷＫ１に押圧する押圧力によって異なっていてもよいし、使用者が押圧ローラ２１の種類を変更したり、押圧ローラ２１で接着シートＡＳを被着面ＷＫ１に押圧する押圧力を変更したりして任意の長さに変更されてもよい。
　押圧部材は、円柱状または円筒状の押圧ローラ２１以外に、例えば、平板状の押圧プレート等、どのようなものでもよいし、ゴム、樹脂、スポンジ、金属等どのような材質のものでもよい。

　先端縁検知手段３０は、支持テーブル４３に支持されることなく、例えば、駆動機器の出力部や他のものに支持されていてもよいし、本発明のシート貼付装置ＥＡに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。

　被着体搬送手段４０は、直動モータ４２を押圧手段２０と共有しなくてもよいし、直動モータ４２が採用されなくてもよいし、支持面４３Ａで吸着保持ができない支持テーブル４３が採用されてもよいし、本発明のシート貼付装置ＥＡに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。

　本発明における接着シートＡＳおよび被着体ＷＫの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートＡＳおよび被着体ＷＫは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートＡＳは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートＡＳが採用された場合は、当該接着シートＡＳを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートＡＳは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された２層のもの、基材と接着剤層との間に１または複数の中間層が積層された３層または３層以上のもの、基材の上面に１または複数のカバー層が積層された３層または３層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、１または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。さらに、被着体ＷＫとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら２つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートＡＳは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。

　前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、２軸または３軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
　前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持（保持）手段や支持（保持）部材等の被支持部材（被保持部材）を支持（保持）するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤（接着シート、接着テープ）、粘着剤（粘着シート、粘着テープ）、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持（保持）する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよいし、付勢手段が採用されている場合、ばね、ゴム、樹脂または駆動機器等で構成してもよい。

　　ＥＡ…シート貼付装置
　　１０…供給手段
　　２０…押圧手段
　　２１…押圧ローラ（押圧部材）
　　２１Ａ…シート押圧領域
　　３０…先端縁検知手段
　　ＡＳ…接着シート
　　ＡＳＦ…先方部
　　ＡＳＲ…後方部
　　ＡＳＴ…先端縁
　　Ｄ１…第１方向
　　Ｄ２…第２方向
　　ＷＫ…被着体
　　ＷＫ１…被着面

Claims (4)

1. 　接着シートを供給する供給手段と、
   　前記供給手段で供給された前記接着シートを被着体の被着面に押圧して貼付する押圧部材を有する押圧手段とを備えたシート貼付装置において、
   　前記押圧手段は、前記押圧部材および前記被着体の前記被着面に交差する第１方向への相対移動により、前記接着シートの供給方向における先方部を前記押圧部材で前記被着面に押圧して貼付する第１貼付動作と、前記押圧部材および前記被着体の前記被着面に沿う第２方向への相対移動により、前記接着シートにおける前記先方部以外の後方部を前記押圧部材で前記被着面に押圧して貼付する第２貼付動作とを行い、
   　前記押圧部材は、前記第１貼付動作が行われた際、前記被着面に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域を形成するように設けられ、
   　前記供給手段は、前記第１貼付動作が行われる際に、前記接着シートの供給方向における先端縁が前記シート押圧領域内に収まっているように、前記接着シートを供給する貼付前供給動作を行うことを特徴とするシート貼付装置。
2. 　前記貼付前供給動作によって供給された前記接着シートの前記先端縁の位置を検知可能な先端縁検知手段を備え、
   　前記押圧手段は、前記先端縁検知手段の検知結果を基にして、前記接着シートと前記被着体との位置合わせを行ってから、前記第１貼付動作を行うことを特徴とする請求項１に記載のシート貼付装置。
3. 　前記押圧部材は、円柱状または円筒状の押圧ローラを備え、前記シート押圧領域を形成した際、当該シート押圧領域における前記第２方向の長さが１ｍｍ以上、且つ、押圧ローラの直径の５０％以下であることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のシート貼付装置。
4. 　接着シートを供給する供給工程と、
   　前記供給工程で供給された前記接着シートを押圧部材で被着体の被着面に押圧して貼付する押圧工程とを実施するシート貼付方法において、
   　前記押圧工程では、前記押圧部材および前記被着体の前記被着面に交差する第１方向への相対移動により、前記接着シートの供給方向における先方部を前記押圧部材で前記被着面に押圧して貼付する第１貼付動作と、前記押圧部材および前記被着体の前記被着面に沿う第２方向への相対移動により、前記接着シートにおける前記先方部以外の後方部を前記押圧部材で前記被着面に押圧して貼付する第２貼付動作とが行われ、
   　前記押圧部材は、前記第１貼付動作が行われた際、前記被着面に押し付けられる部分が変形してシート押圧領域を形成するように設けられ、
   　前記供給工程では、前記第１貼付動作が行われる際に、前記接着シートの供給方向における先端縁が前記シート押圧領域内に収まっているように、前記接着シートを供給する貼付前供給動作を行うことを特徴とするシート貼付方法。

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