WO2021161819A1

WO2021161819A1 - 受け板、乗継ぎ部シュート、搬送装置及び搬送方法

Info

Publication number: WO2021161819A1
Application number: PCT/JP2021/003416
Authority: WO
Inventors: 寧源曹; 西名　慶晃; 宏樹貞守
Original assignee: Ｊｆｅスチール株式会社
Priority date: 2020-02-10
Filing date: 2021-01-29
Publication date: 2021-08-19
Also published as: JPWO2021161819A1; CN114901571A; BR112022013925A2; TW202144258A; EP4105149A4; JP7160196B2; KR20220104248A; EP4105149A1; TWI820387B

Abstract

搬送物の付着を抑制することができる受け板を提供する。受け板（１）は、互いに傾斜するとともに各々が搬送物（２）を受ける受け面（１９ａ）を有する平板状である２つの傾斜平板状部（１９）を有し、両傾斜平板状部（１９）が互いに連なることにより、両傾斜平板状部（１９）が全体として、水平断面において上流側コンベア（３）の搬送方向（Ｄ１）の反対側に向く凸部を形成する。

Description

受け板、乗継ぎ部シュート、搬送装置及び搬送方法

　本発明は、受け板、乗継ぎ部シュート、搬送装置及び搬送方法に関する。

　例えば特許文献１に記載されるように、搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、上流側コンベアから落下する搬送物を受けることで搬送物の落下方向を変化させる受け板が知られている。受け板により、搬送物を上流側コンベアから下流側コンベアに適切に乗継がせることができる。受け板は通常、乗継ぎ部を覆う乗継ぎ部シュートのハウジング内に配置される。

特開平１１－１８９３２８号公報

　付着性を有する搬送物を受け板で受ける場合、受け板に搬送物が付着し、堆積するという問題が従来から指摘されている。特に、野積み時に雨に晒されることなどにより水を含んだ鉄鉱石、石炭などの製鉄原料が搬送物である場合には、その高い付着性により、上記の問題が顕著となる。受け板に搬送物が堆積すると例えば、搬送物の下流側コンベアへの落下位置がずれ、搬送物が下流側コンベアの幅方向一方側に偏った状態で搬送され、これにより下流側コンベアのベルトの負荷が増大してベルトの寿命が低減したり、下流側コンベアから搬送物がこぼれたりする不具合を招く虞がある。

　そこで本発明は、搬送物の付着を抑制することができる受け板、乗継ぎ部シュート、搬送装置及び搬送方法を提供することを目的とする。

　本発明の要旨は、次の通りである。

１．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板であって、
　互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する受け板。

２．両傾斜平板状部の前記受け面同士の重なりで形成される稜線が、上面視において前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、前記１．に記載の受け板。

３．前記稜線が、前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面内に位置する、前記２．に記載の受け板。

４．両傾斜平板状部のみによって前記搬送物を受ける、前記１．～３．の何れか１項に記載の受け板。

５．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板であって、
　互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、
　両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する受け板。

６．両傾斜平板状部の前記受け面を互いに近づく方向に延長した平面同士の重なりで形成される稜線が、上面視において前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、前記５．に記載の受け板。

７．前記稜線が、前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面内に位置する、前記６．に記載の受け板。

８．両傾斜平板状部及び前記中間板状部のみによって前記搬送物を受ける、前記５．～７．の何れか１項に記載の受け板。

９．前記中間板状部が平板状である、前記５．～８．の何れか１項に記載の受け板。

１０．前記中間板状部が屈曲板状である、前記５．～８．の何れか１項に記載の受け板。

１１．前記中間板状部が湾曲板状である、前記５．～８．の何れか１項に記載の受け板。

１２．前記中間板状部が湾曲板状の部分を有する、前記５．～８．の何れか１項に記載の受け板。

１３．各々の傾斜平板状部が、上面視において少なくとも前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、前記１．～１２．の何れか１項に記載の受け板。

１４．前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面に関して対称である、前記１．～１３．の何れか１項に記載の受け板。

１５．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部を覆うハウジングと、
　前記ハウジング内に配置され、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板とを有する乗継ぎ部シュートであって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する乗継ぎ部シュート。

１６．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部を覆うハウジングと、
　前記ハウジング内に配置され、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板とを有する乗継ぎ部シュートであって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する乗継ぎ部シュート。

１７．前記１５．又は１６．に記載の乗継ぎ部シュートを有する搬送装置。

１８．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受け板で受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる搬送方法であって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する搬送方法。

１９．搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受け板で受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる搬送方法であって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する搬送方法。

　本発明によれば、搬送物の付着を抑制することができる受け板、乗継ぎ部シュート、搬送装置及び搬送方法を提供することができる。

本発明の一実施形態に係る乗継ぎ部シュートを有する搬送装置を示す斜視図である。図１に示す搬送装置の、上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面による断面図である。図１に示す搬送装置の、ハウジングを省略した上面図である。図１に示す受け板の水平断面図である。図１に示す受け板の、２つの傾斜平板状部の受け面の両方に垂直な平面による断面図である。図１に示す搬送装置の変形例の、ハウジングを省略した上面図である。図１に示す搬送装置の他の変形例の、ハウジングを省略した上面図である。図１に示す搬送装置の他の変形例の、ハウジングを省略した上面図である。図１に示す搬送装置の他の変形例の、ハウジングを省略した上面図である。湾曲板状の部分における水の接触角を示す図である。平板状の部分における水の接触角を示す図である。図１に示す受け板の付着量の評価結果を示す図である。

　以下、図面を参照して、本発明の実施形態について例示説明する。

　図１～図５に示すように、本発明の一実施形態において受け板１は、搬送物２を上流側コンベア３から落下させて下流側コンベア４に乗継がせるベルトコンベア５の乗継ぎ部６において、上流側コンベア３から落下する搬送物２を受けることで搬送物２の落下方向を変化させるものである。また、本実施形態において乗継ぎ部シュート７は、乗継ぎ部６を覆うハウジング８と、ハウジング８内に配置される受け板１とを有している。なお、ベルトコンベア５は上流側コンベア３と下流側コンベア４とで構成されている。また、本実施形態では、ベルトコンベア５と乗継ぎ部シュート７とで搬送装置９が構成されている。本実施形態の搬送方法は、乗継ぎ部６において、上流側コンベア３から落下する搬送物２を受け板１で受けることで搬送物２の落下方向を変化させるものである。搬送物２は、本実施形態では水を含むことで付着性を有する含水物であり、例えば、野積み時に雨に晒されることなどにより水を含んだ鉄鉱石、石炭などの製鉄原料である。しかし、搬送物２は付着性を有していれば、含水物に限らない。

　上流側コンベア３は、布、合成樹脂又はゴム製等のベルト１０と、ベルト１０を駆動するプーリ等の駆動装置１１と、ベルト１０を案内するローラ等の案内装置１２とで構成されている。下流側コンベア４は例えば、布、合成樹脂又はゴム製等のベルト１３と、ベルト１３を駆動するプーリ等の駆動装置（図示省略）と、ベルト１３を案内するローラ等の案内装置１４とで構成されている。なお、図１においては、上流側コンベア３の案内装置１２と下流側コンベア４の案内装置との図示を省略している。上流側コンベア３の搬出側端部１５は、乗継ぎ部６において下流側コンベア４よりも上方に位置している。図１及び図３に上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１と、下流側コンベア４の搬送方向Ｄ２とを白抜き矢印で示している。上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１と下流側コンベア４の搬送方向Ｄ２との各々は、水平方向であってもよいし、水平方向よりも鉛直上向き又は鉛直下向きに傾斜していてもよい。図３に示すように、上面視において下流側コンベア４の搬送方向Ｄ２は、上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１に対して反時計周りに９０°回転しているが、これに限らず例えば、２７０°回転していてもよいし、０°又は１８０°回転していてもよいし、それ以外の角度で回転していてもよい。乗継ぎ部シュート７のハウジング８の形状は、上記角度に応じて適宜変更可能である。なお、本実施形態において上下方向とは鉛直方向を意味している。

　本実施形態において、Ｘ軸正方向は、水平面内において上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１と一致する方向であり、Ｙ軸正方向は、上面視でＸ軸正方向に対して反時計周りに９０°回転した方向であり、Ｚ軸正方向は鉛直上方向である。

　ハウジング８は、例えば鋼材で形成されるハウジング本体８ａと、例えば合成樹脂又はゴムで形成されるとともにハウジング本体８ａの下端に設けられ、下流側コンベア４の幅方向（つまりＸ軸方向）に互いに対向する２つのスカート８ｂとで構成されているが、これに限らない。例えばハウジング８は、両スカート８ｂを有していなくてもよい。ハウジング８は、上流側コンベア３の搬出側端部１５が挿入される挿入口１６と、下流側コンベア４の上面に向けて搬送物２を排出する排出口１７とを有しているが、これに限らない。ハウジング８でベルトコンベア５の乗継ぎ部６を覆うことにより、乗継ぎ部６において搬送物２がベルトコンベア５からこぼれ落ちることを抑制することができる。

　受け板１はハウジング８内に配置されている。ハウジング８は受け板１が通る貫通口１８を有しており、受け板１の一部がハウジング８内に配置されているが、これに限らず例えば、受け板１の全体がハウジング８内に配置されていてもよい。

　受け板１は、互いに傾斜するとともに各々が搬送物２を受ける受け面１９ａを有する平板状である２つの傾斜平板状部１９を有している。本実施形態では、両傾斜平板状部１９が互いに連なることにより、両傾斜平板状部１９が全体として、水平断面（図４参照）において上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１の反対側（つまりＸ軸負方向）に向く凸部を形成している。したがって、上流側コンベア３の搬出側端部１５から落下しながら搬送方向Ｄ１に搬出される搬送物２を受け面１９ａで受けるときに、搬送物２からの衝突力Ｆ１に対する反発力Ｆ２を低減することができる。すなわち、水平断面において受け面１９ａは搬送方向Ｄ１に対して傾斜しているため、受け面１９ａが搬送方向Ｄ１に垂直な従来の場合と比べると、反発力Ｆ２を低減することができる。また、その傾斜の方向が受け面１９ａに衝突した搬送物２が凝集する方向ではなく、発散する方向である（つまり、Ｙ軸正方向側の傾斜平板状部１９がＹ軸正方向に向けてＸ軸正方向に傾斜し、Ｙ軸負方向側の傾斜平板状部１９がＹ軸負方向に向けてＸ軸正方向に傾斜している）。したがって、受け面１９ａに対する搬送物２の付着を抑制することができるので、受け板１への搬送物２の付着を抑制することができる。

　なお、受け板１を形成するための材料及び方法は特に限定されないが、受け板１は例えば鋼鉄製であり、例えば各々が傾斜平板状部１９を構成する２枚の鋼板を互いに溶接することで形成される。なお、１枚の鋼板を折曲げ加工することで両傾斜平板状部１９を形成してもよい。

　また、本実施形態では、両傾斜平板状部１９は互いに同じ形状、大きさ及び材質を有している。しかし、両傾斜平板状部１９はこれに限らず、互いに異なる形状、大きさ又は材質を有していてもよい。

　また、本実施形態では、受け板１は両傾斜平板状部１９のみによって搬送物２を受けるように構成されている。したがって、受け板１への搬送物２の付着を効率的に抑制することができる。なお、受け板１の構成はこれに限らない。

　また、本実施形態では、両傾斜平板状部１９の受け面１９ａ同士の重なりで形成される稜線２０が、上面視（図３参照）において上流側コンベア３の幅範囲内に位置している。すなわち、稜線２０は、上流側コンベア３の搬出側端部１５においてベルト１０の搬送物２が載置される上面の幅方向一端（つまりＹ軸負方向側の一端）を通り搬送方向Ｄ１に沿う鉛直面である幅方向一端鉛直面Ｓ１と、前記上面の幅方向他端（つまりＹ軸正方向側の一端）を通り搬送方向Ｄ１に沿う鉛直面である幅方向他端鉛直面Ｓ２との間に位置している。したがって、上流側コンベア３から落下する搬送物２を両傾斜平板状部１９でより効率的に受けることができる。なお、受け板１の構成はこれに限らない。

　また、本実施形態では、稜線２０が、上流側コンベア３の幅方向中心（つまりＹ軸方向中心）を通る鉛直面である幅方向中心鉛直面Ｓ３（図３参照）内に位置している。したがって、上流側コンベア３から落下する搬送物２を両傾斜平板状部１９でより効率的に受けることができる。なお、受け板１の構成はこれに限らない。

　また、本実施形態では、各々の傾斜平板状部１９が、上面視（図３参照）において少なくとも上流側コンベア３の幅範囲内に位置している。したがって、上流側コンベア３から落下する搬送物２を両傾斜平板状部１９でより効率的に受けることができる。なお、受け板１の構成はこれに限らない。

　また、本実施形態では、受け板１は上流側コンベア３の幅方向中心を通る鉛直面、つまり幅方向中心鉛直面Ｓ３に関して対称である。したがって、上流側コンベア３から落下する搬送物２を両傾斜平板状部１９の受け面１９ａによって幅方向両側に均等に反発させて下流側コンベア４に乗継がせることができるので、上流側コンベア３に対して直交する下流側コンベア４への荷乗りバランスを向上（つまり下流側コンベア４の幅方向での搬送物２の偏りを低減）することができる。したがって、下流側コンベア４の寿命を向上し、また下流側コンベア４での搬送物２のこぼれ落ちを抑制することができる。なお、受け板１の構成はこれに限らない。

　両傾斜平板状部１９の受け面１９ａの両方に垂直な平面による断面において両傾斜平板状部１９が成す頂角α（図５参照）の大きさは、下流側コンベア４への荷乗りバランス等を考慮して適宜設定可能である。また、受け板１は頂角αを調節可能に設けられてもよい。

　なお、受け板１の鉛直方向（つまりＺ軸方向）に対する傾角β（図２参照）、つまり稜線２０が鉛直方向に対して成す角の大きさは、下流側コンベア４への荷乗りバランス等を考慮して適宜設定可能である。また、受け板１は傾角βを調節可能に設けられてもよい。

　本実施形態の受け板１は、両傾斜平板状部１９が互いに連なることにより、両傾斜平板状部１９が全体として、水平断面において上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１の反対側に向く凸部を形成する構成に限らない。例えば、受け板１は、図６～図９に示す様々な変形例のように、互いに傾斜するとともに各々が搬送物２を受ける受け面１９ａを有する平板状である２つの傾斜平板状部１９と、両傾斜平板状部１９同士を連ねる板状である中間板状部２１とを有し、両傾斜平板状部１９及び中間板状部２１が全体として、水平断面において上流側コンベア３の搬送方向Ｄ１の反対側に向く１つのみの凸部を形成するように構成されてもよい。

　この場合、受け板１は以下のような構成であってもよい。両傾斜平板状部１９の受け面１９ａを互いに近づく方向に延長した平面である延長平面Ｓ４（図６～図９の網掛け部参照）同士の重なりで形成される稜線２０が、上面視において上流側コンベア３の幅範囲内に位置してもよい。稜線２０が、上流側コンベア３の幅方向中心を通る鉛直面、つまり幅方向中心鉛直面Ｓ３内に位置してもよい。受け板１が、両傾斜平板状部１９及び中間板状部２１のみによって搬送物２を受けるように構成されてもよい。各々の傾斜平板状部１９が、上面視において少なくとも上流側コンベア３の幅範囲内に位置してもよい。受け板１が、上流側コンベア３の幅方向中心を通る鉛直面、つまり幅方向中心鉛直面Ｓ３に関して対称であってもよい。なお、図６～図９においては、図１～図５に示した実施形態における要素に対応する要素に同一の符号を付している。

　図６は、中間板状部２１が平板状である変形例を示している。図７は、中間板状部２１が屈曲板状である変形例を示している。図８に示す変形例では中間板状部２１は２つ折りの屈曲板状であるが、これに限らず、３つ折り以上の屈曲板状であってもよい。図８～図９は、中間板状部２１が湾曲板状の部分２２を有する変形例を示している。図８に示す変形例では、中間板状部２１は湾曲板状である。つまり中間板状部２１は湾曲板状の部分２２である。図９に示す変形例では、中間板状部２１は湾曲板状の部分２２と、各々が湾曲板状の部分２２を傾斜平板状部１９に連ねる２つの平板状の部分２３とを有している。なお、中間板状部２１の構成は図６～図９に示すものに限らない。

　湾曲板状の部分２２の表面、つまり搬送物２を受ける面は、平板状の部分２３と比較するとその湾曲形状によって撥水性、つまり水に対する接触角が大きくなる。つまり、図１０～図１１に示すように、湾曲板状の部分２２における水の接触角θ１は、平板状の部分２３における水の接触角θ２よりも大きくなる。したがって、湾曲板状の部分２２は、平板状の部分２３よりも、水或いは水以外の液体を含む搬送物２が付着し難くなる。したがって、中間板状部２１が湾曲板状の部分２２を有する構成、より好ましくは中間板状部２１が湾曲板状である構成とすることにより、受け板１への搬送物２の付着をより効率的に抑制することができる。

　上述した実施形態及びその種々の変形例は、特許請求の範囲内で適宜変更可能である。

　本発明の実施例として、図１～図５に示した受け板１による搬送物２の付着量の低減効果をコンピュータシミュレーションによって検証した。その結果を図１２に示す。図１２は、頂角αを１３５°、１４５°、１５５°としたそれぞれの場合の効果を、従来の平板状の受け板による場合との比で示している。なお、傾角βは１５°として計算した。搬送物２の含水率は１０％とした。いずれの場合においても３割程度の向上が認められた。また、図６、図７に示した受け板１による効果も同様に検証したが、図１～図５に示した受け板１による効果と同等の効果が得られた。したがって、実施例により本発明の顕著な効果が確認された。

　１　　受け板
　２　　搬送物
　３　　上流側コンベア
　４　　下流側コンベア
　５　　ベルトコンベア
　６　　乗継ぎ部
　７　　乗継ぎ部シュート
　８　　ハウジング
　８ａ　ハウジング本体
　８ｂ　スカート
　９　　搬送装置
１０　　ベルト
１１　　駆動装置
１２　　案内装置
１３　　ベルト
１４　　案内装置
１５　　搬出側端部
１６　　挿入口
１７　　排出口
１８　　貫通口
１９　　傾斜平板状部
１９ａ　受け面
２０　　稜線
２１　　中間板状部
２２　　湾曲板状の部分
２３　　平板状の部分
　Ｄ１、Ｄ２　搬送方向
　Ｆ１　衝突力
　Ｆ２　反発力
　Ｓ１　幅方向一端鉛直面
　Ｓ２　幅方向他端鉛直面
　Ｓ３　幅方向中心鉛直面
　Ｓ４　延長平面
　α　　頂角
　β　　傾角
　θ１、θ２　接触角

Claims

　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板であって、
　互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する受け板。
　両傾斜平板状部の前記受け面同士の重なりで形成される稜線が、上面視において前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、請求項１に記載の受け板。
　前記稜線が、前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面内に位置する、請求項２に記載の受け板。
　両傾斜平板状部のみによって前記搬送物を受ける、請求項１～３の何れか１項に記載の受け板。
　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板であって、
　互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、
　両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する受け板。
　両傾斜平板状部の前記受け面を互いに近づく方向に延長した平面同士の重なりで形成される稜線が、上面視において前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、請求項５に記載の受け板。
　前記稜線が、前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面内に位置する、請求項６に記載の受け板。
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部のみによって前記搬送物を受ける、請求項５～７の何れか１項に記載の受け板。
　前記中間板状部が平板状である、請求項５～８の何れか１項に記載の受け板。
　前記中間板状部が屈曲板状である、請求項５～８の何れか１項に記載の受け板。
　前記中間板状部が湾曲板状である、請求項５～８の何れか１項に記載の受け板。
　前記中間板状部が湾曲板状の部分を有する、請求項５～８の何れか１項に記載の受け板。
　各々の傾斜平板状部が、上面視において少なくとも前記上流側コンベアの幅範囲内に位置する、請求項１～１２の何れか１項に記載の受け板。
　前記上流側コンベアの幅方向中心を通る鉛直面に関して対称である、請求項１～１３の何れか１項に記載の受け板。
　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部を覆うハウジングと、
　前記ハウジング内に配置され、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板とを有する乗継ぎ部シュートであって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する乗継ぎ部シュート。
　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部を覆うハウジングと、
　前記ハウジング内に配置され、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる受け板とを有する乗継ぎ部シュートであって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する乗継ぎ部シュート。
　請求項１５又は１６に記載の乗継ぎ部シュートを有する搬送装置。
　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受け板で受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる搬送方法であって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部を有し、
　両傾斜平板状部が互いに連なることにより、両傾斜平板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く凸部を形成する搬送方法。
　搬送物を上流側コンベアから落下させて下流側コンベアに乗継がせるベルトコンベアの乗継ぎ部において、前記上流側コンベアから落下する前記搬送物を受け板で受けることで前記搬送物の落下方向を変化させる搬送方法であって、
　前記受け板が、互いに傾斜するとともに各々が前記搬送物を受ける受け面を有する平板状である２つの傾斜平板状部と、両傾斜平板状部同士を連ねる板状である中間板状部とを有し、
　両傾斜平板状部及び前記中間板状部が全体として、水平断面において前記上流側コンベアの搬送方向の反対側に向く１つのみの凸部を形成する搬送方法。