WO2021079722A1 - コンバインおよび作業機 - Google Patents

Abstract

本発明に係るコンバインは、排塵口１６から出てきた屑を下方の地面に案内するように排塵口１６を覆う排塵カバー２３と排塵口１６から出てきた屑を細断処理する細断装置とを付け替え可能な取付部材１８が、脱穀装置４の後壁部１１に設けられる。排塵カバー２３を支持する為のステー２２を取付部材１８に取り付けて排塵カバー２３を後壁部１１に連結した第１状態と、細断装置を取付部材１８に取り付けて細断装置を後壁部１１に連結した第２状態とに選択可能に構成される。

Description

コンバインおよび作業機

　本発明は、コンバインおよび作業機に関する。

　〔１〕従来、コンバインにおいて、脱穀装置の後部の構造が開示されている。

　コンバインでは、特許文献１に開示されているように、収穫された作物を脱穀処理する脱穀装置において、扱胴の後部を回転可能に支持する後壁部が、脱穀装置の後部に設けられ、脱穀装置からの屑を排出する排塵口が、後壁部に対して下側に形成されて、排塵口を覆う排塵カバーが設けられたものがある。
　これにより、脱穀装置からの屑が、排塵口から排出され、排塵カバーにより下方の地面に案内されて、地面に落下する。

　〔２〕従来、穀粒を貯留するグレンタンクが備えられたコンバインにおいて、グレンタンクの穀粒の排出の構成が開示されている。

　グレンタンクが備えられたコンバインでは、特許文献２に開示されているように、グレンタンクの穀粒を排出可能な穀粒搬送装置が備えられている。
　穀粒搬送装置に、グレンタンクの下部に接続されて上下方向に沿って配置された縦搬送部と、縦搬送部の上部に水平方向に沿った状態で連結された中継搬送部と、中継搬送部の中心軸周りに上下に揺動可能に中継搬送部に連結された横搬送部と、横搬送部の終端部の穀粒排出口とが設けられている。
　穀粒搬送装置において、横搬送部が昇降シリンダにより中継搬送部に対して上下に揺動操作されることにより、横搬送部が昇降操作される。

　〔３〕従来、作業機として、例えば、特許文献３に記載の作業機が知られている。特許文献３に記載の作業機には、作業装置（文献では「脱穀装置〔５〕」）と、作業装置の側部に着脱可能に設けられ、複数のカバー部材（文献では「第１サイドカバー〔２１〕、第２サイドカバー〔２２〕等」）に分割されて構成される側部カバーと、が備えられている。

特開２０１５－４２１８８号公報 特開２０１６－１０６６０２号公報 特開２０１９－１２６２７９号公報

　〔１〕背景技術〔１〕に対応する課題は、以下の通りである。
　特許文献１に開示されている排塵カバーが装備された型式のコンバインとは別に、細断装置が脱穀装置の排塵口に取り付けられて、排塵口から出てきた屑を細断装置により細断処理する型式のコンバインがある。

　本発明は、排塵カバーが装備された型式のコンバインと、細断装置が装備された型式のコンバインとが無理なく得られるように構成することを目的としている。

　〔２〕背景技術〔２〕に対応する課題は、以下の通りである。
　穀粒搬送装置において、横搬送部が昇降シリンダにより昇降操作されるように構成される場合、横搬送部とコンバインの他の部分との接触を避ける為に、横搬送部の上下揺動位置（上下角度）を検出する高さセンサーを設ける必要がある。

　本発明は、コンバインの穀粒搬送装置において、高さセンサーによる横搬送部の上下揺動位置（上下角度）の検出精度を向上させることを目的としている。

　〔３〕背景技術〔３〕に対応する課題は、以下の通りである。
　特許文献３に記載の作業機では、互いに隣り合う二つのカバー部材同士が相対的に位置ずれしてしまうことがある。

　上記状況に鑑み、互いに隣り合う二つのカバー部材同士の相対的な位置ずれを防止可能な作業機が要望されている。

　〔１〕課題〔１〕に対応する解決手段は、以下の通りである。
　本発明は、収穫された作物を脱穀処理する脱穀装置が備えられたコンバインであって、前記脱穀装置に、前記脱穀装置の後部に設けられ、扱胴の後部を回転可能に支持する後壁部と、前記後壁部に対して下側に形成され、前記脱穀装置からの屑を排出する排塵口と、前記後壁部に設けられ、前記排塵口から出てきた屑を下方の地面に案内するように前記排塵口を覆う排塵カバーと前記排塵口から出てきた屑を細断処理する細断装置とを付け替え可能な取付部材とが備えられ、前記排塵カバーを支持する為のステーを前記取付部材に取り付けて前記排塵カバーを前記後壁部に連結した第１状態と、前記細断装置を前記取付部材に取り付けて前記細断装置を前記後壁部に連結した第２状態とに選択可能に構成されている。

　本発明によると、脱穀装置において、後壁部と排塵口と取付部材とが備えられる。
　後壁部は、脱穀装置の後部に設けられ、扱胴の後部を回転可能に支持する。排塵口は、後壁部に対して下側に形成され、脱穀装置からの屑を排出する。
　取付部材は、後壁部に設けられ、排塵口から出てきた屑を下方の地面に案内するように排塵口を覆う排塵カバーと、排塵口から出てきた屑を細断処理する細断装置とが付け替え可能である。

　排塵カバーが装備された型式のコンバインを得る場合、排塵カバーを支持する為のステーを取付部材に取り付けて排塵カバーを後壁部に連結した第１状態を設定すればよい。
　排塵カバーは、外観に良好なデザインが求められること、及び、合成樹脂等の軽量な素材を使用することが可能であることにより、箱状の比較的大きなものに構成されることがある。これにより、比較的大きな排塵カバーであっても、排塵カバーがステーにより安定して支持される。

　細断装置が装備された型式のコンバインを得る場合、細断装置を取付部材に取り付けて細断装置を後壁部に連結した第２状態を設定すればよい。
　排塵カバーとは形状が異なる細断装置が、後壁部に直接に連結されるようにすることにより、細断装置が安定して支持される。

　以上のように、排塵カバーが装備された型式のコンバインと、細断装置が装備された型式のコンバインとが無理なく得られるようになって、生産性の面で有利である。

　本発明において、前記取付部材が、前記後壁部から後側に突出するボルトであり、前記第１状態において、前記ステーが連結されたステー基部が、前記取付部材により前記後壁部に連結され、前記第２状態において、前記細断装置の取付部が、前記取付部材により前記後壁部に連結されると好適である。

　本発明によると、後壁部に設けられた取付部材がボルトにより簡素に構成されるので、構造の簡素化の面で有利である。
　本発明によると、第１状態において、ステーが連結されたステー基部が、ボルトである取付部材により後壁部に容易に連結されること、及び、第２状態において、細断装置の取付部が、ボルトである取付部材により後壁部に容易に連結されることにより、第１状態及び第２状態の設定の作業性が向上する。

　本発明において、左右方向に沿って延出された基板部が、前記後壁部に設けられ、複数の前記取付部材が、前記基板部に左右方向に沿って間隔を開けて配置され、前記基板部から後側に突出するように設けられ、前記第１状態において、前記基板部に沿って左右方向に延出された前記ステー基部が前記基板部に連結され、前記第２状態において、前記基板部に沿って左右方向に延出された前記取付部が前記基板部に連結されると好適である。

　本発明によると、複数の取付部材が後壁部の基板部に左右方向に沿って間隔を開けて配置される。
　これにより、第１状態において、左右方向に長いステー基部が、複数の取付部材により後壁部の基板部に連結されるのであり、排塵カバーが大きな横幅を持つものでも、ステー及びステー基部により排塵カバーが安定して支持される。
　第２状態において、細断装置が大きな横幅を持つものでも、複数の取付部材により細断装置が安定して支持される。

　本発明において、前記基板部が、断面Ｌ字状に折り曲げられて構成されていると好適である。

　本発明によると、左右方向に長い基板部が断面Ｌ字状に折り曲げられて構成されているので、基板部の強度の向上を図ることができる。

　本発明において、前記第１状態で前記排塵カバーに対して上側に配置されて前記脱穀装置の後部を覆う第１カバーと、前記第２状態で前記細断装置に対して上側に配置されて前記脱穀装置の後部を覆う第２カバーとにおいて、前記第１カバーを支持可能且つ前記第２カバーを支持可能なカバーステーが、前記取付部材に対して上側に位置するように前記後壁部に設けられていると好適である。

　コンバインでは、第１状態において、排塵カバーに対して上側に第１カバーが取り付けられて、第１カバーにより脱穀装置の後部が覆われることがある。第２状態において、細断装置に対して上側に第２カバーが取り付けられて、第２カバーにより脱穀装置の後部が覆われることがある。

　本発明によると、カバーステーが取付部材に対して上側に位置するように後壁部に設けられており、第１状態において、第１カバーがカバーステーに支持され、第２状態において、第２カバーがカバーステーに支持される。
　これにより、カバーステーが第１カバーの支持用及び第２カバーの支持用に共用されるので、構造の簡素化の面で有利である。

　本発明において、前記排塵カバーに、前記排塵口から後側に間隔を開けて配置され、上下方向及び左右方向に沿うように形成された後面部と、前記後面部の右部及左部から前記排塵口に向けて延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成された右及び左の横面部と、前記後面部の下部と前記右及び左の横面部の下部によって囲まれて下向きに形成され、屑を下方に排出する排出部と、前記右及び左の横面部の下部から前記後面部の下部よりも下側に延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成された右及び左の延出部とが備えられていると好適である。

　本発明によると、排塵カバーが、後面部、右及び左の横面部を備えた箱状に構成されるのであり、後面部の下部と右及び左の横面部の下部によって囲まれて下向きに形成された排出部から、屑が下方に排出される。

　本発明によると、排塵カバーにおいて、右の延出部が、右の横面部の下部から後面部の下部よりも下側に延出されて、上下方向及び前後方向に沿って形成されている。左の延出部が、左の横面部の下部から後面部の下部よりも下側に延出されて、上下方向及び前後方向に沿って形成されている。
　これにより、排塵カバーの排出部から下方に排出された屑が、右方向又は左方向に流れようとしても、排塵カバーの右及び左の延出部により屑の流れが止められ易いので、屑の飛散が抑えられる。

　〔２〕課題〔２〕に対応する解決手段は、以下の通りである。
　本発明のコンバインは、穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの穀粒を排出可能な穀粒搬送装置とが備えられ、前記穀粒搬送装置に、前記グレンタンクの下部に接続されて上下方向に沿って配置された縦搬送部と、前記縦搬送部の上部に水平方向に沿った状態で連結された中継搬送部と、前記中継搬送部の中心軸周りに上下に揺動可能に前記中継搬送部に連結された横搬送部と、前記横搬送部の終端部に設けられた穀粒排出口とが設けられ、前記中心軸周りに上下に揺動可能に前記中継搬送部に支持された第１昇降部材と、前記第１昇降部材と前記横搬送部とに亘って取り付けられた第２昇降部材と、前記第２昇降部材に接続され、伸縮作動することにより前記横搬送部を前記中心軸周りに昇降操作する昇降シリンダと、前記第１昇降部材又は前記第２昇降部材の位置を検出することにより、前記横搬送部の上下揺動位置を検出する高さセンサーとが備えられている。

　本発明によると、縦搬送部、中継搬送部及び横搬送部が設けられた穀粒搬送装置において、中継搬送部の中心軸周りに揺動可能に中継搬送部に支持された第１昇降部材、及び、第１昇降部材と横搬送部とに亘って取り付けられた第２昇降部材が設けられている。
　昇降シリンダが第２昇降部材に接続されており、昇降シリンダが伸縮作動することにより、第２昇降部材を介して横搬送部が昇降操作される。

　第１昇降部材及び第２昇降部材は、横搬送部と一体で上下に揺動するものであるので、本発明のように、第１昇降部材又は第２昇降部材の位置を検出することによって横搬送部の上下揺動位置を検出する高さセンサーを設けることにより、部品点数の増加を避けながら、高さセンサーにより横搬送部の上下揺動位置（上下角度）を直接的に検出することができるようになって、高さセンサーによる横搬送部の上下揺動位置（上下角度）の検出精度を向上させることができる。

　本発明において、前記高さセンサーは、前記第１昇降部材の位置を検出することにより、前記横搬送部の上下揺動位置を検出すると好適である。

　本発明によると、高さセンサーにより第１昇降部材の位置が検出される。第１昇降部材は、中継搬送部の中心軸周りに上下に揺動可能であるので、高さセンサーにより第１昇降部材の位置（上下角度）を検出することにより、横搬送部の上下揺動位置を無理なく検出することができる。

　本発明において、上下方向に沿って揺動可能なアーム部が、前記高さセンサーに設けられ、前記アーム部が、前記第１昇降部材に接続され、前記第１昇降部材の揺動に伴なって前記アーム部が揺動することにより、前記第１昇降部材の位置が前記高さセンサーにより検出されると好適である。

　本発明によると、第１昇降部材の揺動がアーム部を介して高さセンサーに伝達されて、高さセンサーにより第１昇降部材の位置（上下角度）が検出されるのであり、第１昇降部材の長さとアーム部の長さとの比に基づいて、第１昇降部材の揺動が拡大又は圧縮されて高さセンサーに伝達される。

　本発明によると、第１昇降部材の揺動がそのまま高さセンサーに伝達されるようにするのではなく、第１昇降部材の長さとアーム部の長さとの比を適切な値に設定することにより、第１昇降部材の揺動が、高さセンサーにとって無理なく検出が行える適正な範囲に変換されて、高さセンサーに伝達されるようにすることができるのであり、これによって高さセンサーの検出精度を向上させることができる。

　本発明において、前記第１昇降部材が、前記中継搬送部における前記横搬送部の反対側の部分に支持され、前記高さセンサーが、平面視で、前記第１昇降部材に対して前記横搬送部側の位置に配置されていると好適である。

　本発明によると、平面視で、中継搬送部の一方の部分に横搬送部が配置され、中継搬送部の他方の部分に第１昇降部材が配置されるのであり、高さセンサーが、平面視で、第１昇降部材に対して横搬送部側の位置に配置されて、第１昇降部材と横搬送部との間に配置される状態となる。
　これにより、高さセンサーがコンパクトに配置されるのであり、高さセンサーとコンバインの他の部分との接触の可能性が抑えられて、高さセンサーの破損を避けるという面で有利である。

　本発明において、前記第１昇降部材が、上下方向に沿った縦面部と、前記縦面部の上部から前記横搬送部に向く横方向に延びた上面部と、前記縦面部の下部から前記横搬送部に向く横方向に延びた下面部とを有する断面溝型形状に形成され、前記アーム部の端部における前記第１昇降部材との接続部分が、前記第１昇降部材の延び方向から視て、前記上面部と前記下面部との間に配置されていると好適である。

　本発明によると、第１昇降部材が、縦面部、上面部及び下面部を有する断面溝型形状に形成されているので、第１昇降部材の強度を向上させることができる。
　本発明によると、高さセンサーのアーム部の端部において第１昇降部材に接続される接続部分が、第１昇降部材の延び方向から視て、第１昇降部材の上面部と下面部との間に配置されており、高さセンサーのアーム部の接続部分が第１昇降部材により囲まれた状態となっているので、アーム部の破損を避けるという面で有利である。

　本発明において、前記アーム部の接続部分が前記上面部又は前記下面部に接触するように、前記アーム部が前記上面部又は前記下面部に向けて付勢され、前記第１昇降部材の揺動に伴なって、前記アーム部の接続部分が前記上面部又は前記下面部を摺動しながら、前記アーム部が揺動すると好適である。

　高さセンサーのアーム部の接続部分が第１昇降部材に接続される場合、高さセンサーの位置と第１昇降部材の位置との違いや、第１昇降部材の長さと高さセンサーのアーム部の長さとの違い等により、高さセンサーのアーム部の接続部分の軌跡と第１昇降部材の軌跡とが、異なるものになることがある。

　本発明によると、高さセンサーのアーム部が、第１昇降部材の上面部（下面部）に向けて付勢されており、高さセンサーのアーム部の接続部分が、第１昇降部材の上面部（下面部）に接触している。
　この状態で第１昇降部材が揺動すると、高さセンサーのアーム部が、第１昇降部材に追従するように揺動するのであり、高さセンサーのアーム部の接続部分が第１昇降部材の上面部（下面部）に沿って摺動することにより、高さセンサーのアーム部の接続部分の軌跡と第１昇降部材の軌跡との差が吸収される。

　本発明によると、高さセンサーのアーム部の接続部分の軌跡と第１昇降部材の軌跡との差が無理なく吸収されながら、第１昇降部材の揺動が、高さセンサーのアーム部を介して高さセンサーに伝達されるようになって、高さセンサーの検出精度を向上させることができる。

　本発明において、前記高さセンサーが、水平方向に沿った方向から視て、前記中継搬送部の上部と前記中心軸との間に配置されていると好適である。

　本発明によると、穀粒搬送装置において、高さセンサーが比較的高い位置に配置され、中継搬送部よりも上側に出ない状態となるので、高さセンサーとコンバインの他の部分との接触の可能性が抑えられて、高さセンサーの破損を避けるという面で有利である。

　本発明において、前記高さセンサーが、ステーを介して前記中継搬送部に支持されていると好適である。

　本発明によると、高さセンサーがステーを介して中継搬送部に安定して支持されることにより、高さセンサーの位置が安定するので、高さセンサーの検出精度を向上させることができる。

　〔３〕課題〔３〕に対応する解決手段は、以下の通りである。
　本発明の特徴は、作業装置と、前記作業装置の側部に着脱可能に設けられ、複数のカバー部材に分割されて構成される側部カバーと、前記複数のカバー部材のうち互いに隣り合う二つのカバー部材に亘って設けられ、前記二つのカバー部材のうち一方のカバー部材と前記二つのカバー部材のうち他方のカバー部材とを位置決めする位置決め部と、を備え、前記位置決め部は、前記一方のカバー部材に設けられ、前記他方のカバー部材に向けて突出する突起部と、前記他方のカバー部材に設けられ、前記突起部が入り込む入り込み部と、を有していることにある。

　本特徴構成によれば、一方のカバー部材と他方のカバー部材とを位置決め部によって位置決めすることにより、互いに隣り合う二つのカバー部材同士の相対的な位置ずれを防止することができる。また、突起部を入り込み部に入り込ませる簡単な操作によって、一方のカバー部材と他方のカバー部材とを容易に位置決めすることができる。

　さらに、本発明において、前記一方のカバー部材のうち前記他方のカバー部材側の縁部に、第一面部が設けられ、前記他方のカバー部材のうち前記一方のカバー部材側の縁部に、第二面部が設けられ、前記一方のカバー部材及び前記他方のカバー部材は、前記第一面部と前記第二面部とが対向する状態で配置され、前記突起部は、前記第一面部に設けられ、前記入り込み部は、前記第二面部に設けられていると好適である。

　本特徴構成によれば、一方のカバー部材及び他方のカバー部材を、第一面部と第二面部とが対向する状態で取り付ける際に、突起部を入り込み部に容易に入り込ませることができる。

　さらに、本発明において、前記突起部は、板状の部分によって構成され、前記入り込み部は、切り欠き部又は開口部によって構成されていると好適である。

　本特徴構成によれば、突起部及び入り込み部を簡素に構成することができる。

　さらに、本発明において、前記一方のカバー部材及び前記他方のカバー部材は、前記第一面部と前記第二面部との間に隙間が存在する状態で配置され、前記第一面部及び前記第二面部の少なくとも一方に、前記隙間を隠す隙間隠し部が設けられていると好適である。

　本特徴構成によれば、隙間が隙間隠し部によって隠されることになる。これにより、側部カバーの内部が隙間から側部カバーの外部に露出しないと共に、塵埃等が隙間から側部カバーの内部に侵入し難い。

　さらに、本発明において、前記隙間隠し部は、前記第一面部又は前記第二面部から延び出る部分によって構成されていると好適である。

　本特徴構成によれば、隙間隠し部を簡素に構成することができる。

　さらに、本発明において、前記隙間隠し部は、前記入り込み部と同じ前記第二面部に設けられていると好適である。

　ここで、仮に、隙間隠し部が突起部と同じ第一面部に設けられている場合、他方のカバー部材が取り付けられている状態において、突起部を入り込み部に入り込ませる際に、突起部と共に隙間隠し部の位置が変化するため、隙間隠し部が他方のカバー部材に干渉し易い。

　本特徴構成によれば、他方のカバー部材が取り付けられている状態において、突起部を入り込み部に入り込ませる際に、隙間隠し部の位置が変化しないため、隙間隠し部が一方のカバー部材に干渉し難い。

　さらに、本発明において、前記第一面部における端部に、前記突起部が設けられ、前記第二面部における端部に、前記入り込み部が設けられていると好適である。

　本特徴構成によれば、第一面部における端部と第二面部における端部とを位置合わせすることにより、突起部が入り込み部に入り込むことになる。これにより、突起部を入り込み部に容易に入り込ませることができる。

　さらに、本発明において、前記入り込み部は、切り欠き部によって構成され、前記突起部は、前記入り込み部に対して切り欠き方向に沿って抜き差し可能に構成されていると好適である。

　本特徴構成によれば、突起部を入り込み部に対して切り欠き方向に沿って抜き差しすることにより、突起部が入り込み部に入り込んだり、突起部が入り込み部から抜け出たりすることになる。これにより、位置決め部による位置決め及びその解除を容易に行うことができる。

　さらに、本発明において、前記作業装置として脱穀装置を備え、前記側部カバーは、前記脱穀装置の横側部に着脱可能に設けられ、かつ、前記複数のカバー部材に上下に分割されて構成され、前記位置決め部は、前記複数のカバー部材のうち互いに上下に隣り合う二つのカバー部材に亘って設けられ、かつ、前記二つのカバー部材のうち上側に位置するカバー部材と前記二つのカバー部材のうち下側に位置するカバー部材とを位置決めし、前記突起部は、前記上側に位置するカバー部材に設けられ、前記入り込み部は、前記下側に位置するカバー部材に設けられていると好適である。

　本特徴構成によれば、上側に位置するカバー部材と下側に位置するカバー部材とを位置決め部によって位置決めすることにより、互いに上下に隣り合う二つのカバー部材同士の相対的な位置ずれを防止することができる。また、突起部を入り込み部に上方から入り込ませる簡単な操作によって、上側に位置するカバー部材と下側に位置するカバー部材とを容易に位置決めすることができる。

　さらに、本発明において、前記上側に位置するカバー部材及び前記下側に位置するカバー部材は、前記上側に位置するカバー部材の下縁部と前記下側に位置するカバー部材の上縁部との間に隙間が存在する状態で配置され、前記下側に位置するカバー部材の上縁部に、前記隙間を隠す隙間隠し部が設けられ、前記隙間隠し部は、前記下側に位置するカバー部材の上縁部から前記上側に位置するカバー部材の下縁部よりも前記脱穀装置の横内側の位置まで延び出ていると好適である。

　本特徴構成によれば、隙間が隙間隠し部によって隠されることになる。これにより、側部カバーの内部が隙間から側部カバーの外部に露出しないと共に、塵埃等が隙間から側部カバーの内部に侵入し難い。また、隙間隠し部の端縁が上側に位置するカバー部材の下縁部の端縁よりも脱穀装置の横内側に位置することになる。これにより、側部カバーの内部が隙間から側部カバーの外部に露出するのを効果的に防止することができる。

第１実施形態を示す図であって（以下、図１１まで同じ）、第１状態のコンバインの左側面図である。 第１状態のコンバインの平面図である。 脱穀装置の後部の斜視図である。 第１状態の脱穀装置の後部の斜視図である。 第１カバーの斜視図である。 排塵カバーの斜視図である。 第１状態の脱穀装置の後部の縦断左側面図である。 第２状態のコンバインの左側面図である。 第２状態の脱穀装置の後部の斜視図である。 第２カバーの斜視図である。 第２状態の脱穀装置の後部の縦断左側面図である。 第２実施形態を示す図であって（以下、図２０まで同じ）、コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 穀粒搬送装置における中継搬送部の付近の右側面図である。 穀粒搬送装置における中継搬送部の付近の平面図である。 穀粒搬送装置における高さセンサーの付近の正面図である。 穀粒搬送装置における高さセンサーの付近の縦断右側面図である。 穀粒搬送装置におけるライトの付近の縦断右側面図である。 穀粒搬送装置におけるライトの付近の横断平面図である。 穀粒搬送装置の旋回状態及び昇降状態を示す概略図である。 第３実施形態を示す図であって（以下、図３３まで同じ）、コンバインを示す左側面図である。 コンバインを示す平面図である。 天板を示す平面図である。 天板を示す正面断面図である。 天板を示す斜視図である。 第四カバー部材を示す正面断面図である。 第一カバー部材及び第二カバー部材を示す正面図である。 第一カバー部材を示す斜視図である。 第二カバー部材を示す平面図である。 第一カバー部材及び第二カバー部材を示す左側面図である。 隙間隠し部を示す断面図である。 フィーダへの動力伝達構造を示す左側面図である。 フィーダへの動力伝達構造を示す平面図である。

〔第１実施形態〕
　まず、図１～図１１を参照しながら、第１実施形態について説明する。

　図１～図１１に、普通型のコンバインが示されており、図１～図１１において、Ｆは前方向を示し、Ｂは後方向を示し、Ｕは上方向を示し、Ｄは下方向を示し、Ｒは右方向を示し、Ｌは左方向を示している。

（コンバインの全体構成）
　図１及び図２に示すように、右及び左のクローラ型式の走行装置２により、機体１が支持されている。作業者が搭乗する運転部３が、機体１の前部の右部に設けられている。脱穀装置４が機体１の後部の左部に設けられ、グレンタンク５が機体１の後部の右部に設けられている。

　フィーダ６が、脱穀装置４の前部に連結されて前側に延出され、刈取部７がフィーダ６の前部に連結されており、圃場の作物を収穫する刈取部７が、機体１の前部に設けられている。

　以上の構成により、機体１の進行に伴って圃場の作物が、刈取部７に導入されて収穫され、収穫された作物が、フィーダ６を通って搬送されて脱穀装置４に供給される。収穫された作物が脱穀装置４で脱穀処理されるのであり、脱穀装置４で脱穀処理されて回収された穀粒が、グレンタンク５に貯留される。

（脱穀装置の構成）
　図１，２，３に示すように、脱穀装置４に、前後方向に沿った軸芯Ｐ１周りに回転駆動される扱胴８と、扱胴８に対して下側を前後方向に沿って配置された選別部９とが設けられており、扱胴８と選別部９とが右及左の側板１０の間に配置されて、脱穀装置４が構成されている。後壁部１１が、右及び左の側板１０の後部に連結されて脱穀装置４の後部に設けられており、扱胴８の後部が回転可能に後壁部１１に支持されている。

　図３に示すように、後壁部１１に、上下方向及び左右方向に沿って形成された後面部１２と、後面部１２の右部及左部に連結されて上下方向及び前後方向に沿って形成された右及び左の横面部１３と、後面部１２及び横面部１３の上部に連結されて左右方向及び前後方向に沿って形成された上面部１４とが設けられている。後壁部１１の右及び左の横面部１３が、右及び左の側板１０の後部に連結され、扱胴８を支持する軸受け部１５が、後壁部１１の後面部１２に連結されている。

　これにより、扱胴８の後部を回転可能に支持する後壁部１１が、脱穀装置４の後部に設けられている。脱穀装置４からの屑を排出する排塵口１６が、後壁部１１及び扱胴８の後部に対して下側に形成され、選別部９に対して後側に形成されている。

　以上の構成により、フィーダ６を通って搬送されて脱穀装置４に供給された作物が、扱胴８により脱穀処理されて、処理物が選別部９に落下し、選別部９において処理物から穀粒が選別され、穀粒がグレンタンク５に搬送されて貯留される。扱胴８及び選別部９から出てきた排ワラ等の屑が、排塵口１６から排出される。

（排塵カバー及び細断装置を脱穀装置の後部に連結する為の構成）
　図３及び図４に示すように、後壁部１１において、後面部１２の下辺部が、左右方向に沿って延出された基板部１７として、後壁部１１に設けられており、基板部１７が断面Ｌ字状（アングル状）に折り曲げられて構成されている。

　４本のボルト１８（取付部材に相当）が、基板部１７に左右方向に沿って間隔を開けて配置され、基板部１７から後側に突出するように設けられている。以上のようにして４本のボルト１８が、後壁部１１に設けられている。

　後述の（第１状態）（第２状態）の記載、図４及び図９に示すように、ボルト１８は、後壁部１１に設けられ、排塵口１６から出てきた屑を下方の地面に案内するように排塵口１６を覆う排塵カバー２３と、排塵口１６から出てきた屑を細断処理する細断装置３３とが付け替え可能である。

　図３及び図４に示すように、丸棒材が平面視でチャンネル状に形成された２個のカバーステー１９が、後面部１２に連結されて、後面部１２から後側に突出するように設けられている。板材が折り曲げられて形成された２個のカバーステー２０が、上面部１４の後端部に連結されている。以上のように、カバーステー１９，２０が、ボルト１８に対して上側に位置するように、後壁部１１に設けられている。

　図４に示すように、平板状のステー基部２１が設けられており、ステー基部２１に４個の連結孔２１ａが開口されている。丸棒材が平面視でチャンネル状に形成された２個のステー２２が、ステー基部２１に連結されている。

　ステー２２及びステー基部２１は、後述する（第１状態）に記載のように、排塵カバー２３が装備された第１状態において使用されるのであり、後述する（第２状態）に記載のように、細断装置３３が装備された第２状態では使用されない。

（排塵カバー及び第１カバーの構成）
　図４及び図６に示すように、排塵カバー２３が設けられている。排塵カバー２３に、後面部２４と、右及び左の横面部２５と、右及び左の延出部２６と、上面部２７と、係合部２８とが設けられて、排塵カバー２３の全体が合成樹脂により箱状に一体的に形成されている。

　後述する（第１状態）に記載のように、排塵カバー２３が装備された状態において、後面部２４は、排塵口１６から後側に間隔を開けて配置され、上下方向及び左右方向に沿って形成される。

　上面部２７は、後面部２４の上部と右及び左の横面部２５の上部に亘って、左右方向及び前後方向に沿って形成される。排塵カバー２３の内面において、２個の係合部２８が、後面部２４と上面部２７とに亘って設けられている。

　右及び左の横面部２５は、後面部２４の右部及左部から排塵口１６に向けて延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成される。
　右及び左の延出部２６は、右及び左の横面部２５の下部から後面部２４の下部２４ａよりも下側に延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成される。

　排塵カバー２３が装備された状態において、排出部２９が、後面部２４の下部と右及び左の横面部２５の下部によって囲まれて下向きに形成されている。右及び左の横面部２５の前端部に、連結孔３０が開口され、右及び左の延出部２６の前端部に連結孔３０が開口されている。

　図４及び図５に示すように、第１カバー３１が設けられている。第１カバー３１に、後面部３１ａと、右及び左の横面部３１ｂと、上面部３１ｃと、下面部３１ｄと、２個の係合部３１ｅと、上面部３１ｃに開口された２個の連結孔３１ｆとが設けられて、第１カバー３１の全体が合成樹脂により箱状に一体的に形成されている。

（第１状態）
　図４及び図７に示すように、第１状態において、ステー２２及びステー基部２１が使用される。ボルト１８がステー基部２１の連結孔２１ａに挿入されて、ステー基部２１が基板部１７に当て付けられる。ナットがボルト１８に取り付けられ締め付けられて、ステー２２及びステー基部２１が基板部１７に連結される。

　ステー２２が連結されたステー基部２１が、ボルト１８により後壁部１１に連結されるのであり、基板部１７に沿って左右方向に延出されたステー基部２１が基板部１７に連結される。

　図１，２，４，７に示すように、排塵カバー２３の係合部２８がステー２２に掛けられることにより、排塵カバー２３がステー２２に支持される。
　排塵カバー２３の横面部２５及び延出部２６の前端部が、右及び左の側板１０の後部に当て付けられ、ボルトが排塵カバー２３の連結孔３０と側板１０の開口部に亘って取り付けられて、排塵カバー２３の横面部２５及び延出部２６の前端部が、右及び左の側板１０の後部にボルトによって連結される。

　第１カバー３１の係合部３１ｅが、カバーステー１９に掛けられ、第１カバー３１の上面部３１ｃがカバーステー２０に乗せられる。ボルトが第１カバー３１の連結孔３１ｆとカバーステー２０の開口部に亘って取り付けられて、第１カバー３１の上面部３１ｃがカバーステー２０にボルトによって連結される。

　以上の状態が、排塵カバー２３を支持する為のステー２２をボルト１８（取付部材）に取り付けて排塵カバー２３を後壁部１１に連結した第１状態である。
　第１状態において、排塵口１６から出てきた屑を下方の地面に案内するように排塵口１６を覆う排塵カバー２３が、ステー２２に支持され、脱穀装置４の後部に連結される。第１カバー３１が、排塵カバー２３に対して上側に配置されて脱穀装置４の後部を覆う状態となる。

（細断装置及び第２カバーの構成）
　図９に示すように、細断装置３３が設けられている。細断装置３３において、金属製の後面部３４と、金属製の右及び左の横面部３５とが設けられている。細断軸３６が、右及び左の横面部３５に亘って回転可能に支持され、多数の細断刃３７が細断軸３６に取り付けられており、細断軸３６に対して上側及び下側は開放されている。

　金属製の右及び左の横面部３８が、右及び左の横面部３５の上部に連結され、金属製の後面部３９が、後面部３４の上部と右及び左の横面部３８とに亘って連結されている。
　後面部３９の上辺部が、左右方向に沿って延出された取付部４０として、細断装置３３に設けられており、４個の切り欠き部４１が、取付部４０に設けられている。
　右及び左の横面部３５の前端部に、連結孔４２が開口され、右及び左の横面部３８の前端部に連結孔４２が開口されている。

　図９及び図１０に示すように、第２カバー３２が設けられている。第２カバー３２に、後面部３２ａと、右及び左の横面部３２ｂと、上面部３２ｃと、２個の係合部３２ｄと、上面部３２ｃに開口された２個の連結孔３２ｅとが設けられて、第２カバー３２の全体が合成樹脂により箱状に一体的に形成されている。

（第２状態）
　図８，９，１１に示すように、第２状態において、ステー２２及びステー基部２１は使用されず、以下の説明のように、細断装置３３及び第２カバー３２が連結される。

　細断装置３３において、ボルト１８が取付部４０の切り欠き部４０ａに挿入されて、取付部４０が基板部１７に当て付けられる。ナットがボルト１８に取り付けられ締め付けられて、取付部４０が基板部１７に連結される。

　細断装置３３において、右及び左の横面部３５，３８の前端部が、右及び左の側板１０の後部に当て付けられ、ボルト（図示せず）が連結孔４２と側板１０の開口部に亘って取り付けられて、横面部３５，３８の前端部が、右及び左の側板１０の後部にボルトによって連結される。

　第２カバー３２の係合部３２ｄが、カバーステー１９に掛けられ、第２カバー３２の上面部３２ｃがカバーステー２０に乗せられる。ボルトが第２カバー３２の連結孔３２ｅとカバーステー２０の開口部に亘って取り付けられて、第２カバー３２の上面部３２ｃがカバーステー２０にボルトによって連結される。この場合、第２カバー３２に適応したカバーステー２０に変更しておく。

　以上の状態が、細断装置３３をボルト１８（取付部材）に取り付けて細断装置３３を後壁部１１に連結した第２状態である。
　細断装置３３において、細断軸３６及び細断刃３７が回転駆動されることにより、排塵口１６から出てきた屑が細断刃３７により細断処理されて、下方の地面に放出される。

　第２状態において、細断装置３３の取付部４０が、ボルト１８により後壁部１１に連結されるのであり、基板部１７に沿って左右方向に延出された取付部４０が基板部１７に連結される。
　第２カバー３２が、細断装置３３に対して上側に配置されて脱穀装置４の後部を覆う状態となる。

（発明の実施の第１別形態）
　ボルト１８の数が、５個以上に設定されてもよく、３個以下に設定されてもよい。
　ボルト１８に代えて、フック状の係合部材（図示せず）やバックル部材（図示せず）が取付部材として設けられてもよい。

（発明の実施の第２別形態）
　基板部１７が、後壁部１１の後面部１２とは別部材で構成されて、溶接等により後壁部１１の後面部１２に連結されるように構成されてもよい。

（発明の実施の第３別形態）
　第１カバー３１と第２カバー３２とが同じものであってもよい。第１カバー３１が、第２カバー３２として使用されるように構成されてもよく、第２カバー３２が、第１カバー３１として使用されるように構成されてもよい。

　この構成によると、共通のカバー（図示せず）が、第１状態において第１カバー３１として使用され、第２状態において第２カバー３２として使用される。
　カバーステー２０を変更する必要はなく、図７に示すカバーステー２０又は図１１に示すカバーステー２０が、第１状態及び第２状態において共用となる。

（発明の実施の第４別形態）
　第１カバー３１及び第２カバー３２が廃止されてもよい。この構成によると、カバーステー１９，２０が不要になる。

（発明の実施の第５別形態）
　本発明は、普通型のコンバインばかりではなく、自脱型のコンバインにも適用できる。

〔第２実施形態〕
　次に、図１２～２０を参照しながら、第２実施形態について説明する。

　図１２～図２０に、普通型のコンバインが示されており、図１２～図２０において、Ｆは前方向を示し、Ｂは後方向を示し、Ｕは上方向を示し、Ｄは下方向を示し、Ｒは右方向を示し、Ｌは左方向を示している。

（コンバインの全体構成）
　図１２及び図１３に示すように、右及び左のクローラ型式の走行装置２０２により、機体２０１が支持されており、運転部２０３が、機体２０１の前部の右部に設けられている。脱穀装置２０４が機体２０１の後部の左部に設けられ、グレンタンク２０５及び穀粒搬送装置２０６が機体２０１の後部の右部に設けられている。フィーダ２０７が、脱穀装置２０４の前部に連結されて前側に延出され、刈取部２０８がフィーダ２０７の前部に連結されている。

　以上の構成により、機体２０１の進行に伴って圃場の作物が、刈取部２０８に導入されて収穫され、作物が、フィーダ２０７を通って搬送されて脱穀装置２０４に供給され、脱穀装置２０４において脱穀処理される。脱穀装置２０４で脱穀処理されて回収された穀粒が、グレンタンク２０５に貯留されるのであり、グレンタンク２０５が満杯になると、穀粒搬送装置２０６によりグレンタンク２０５の穀粒を排出することができる。

（穀粒搬送装置の構成）
　図１２及び図１３に示すように、穀粒搬送装置２０６に、縦搬送部２０９、中継搬送部２１０、横搬送部２１１、穀粒排出口２１２及び支持ケース２１３等が設けられている。

　支持ケース２１３が、グレンタンク２０５の後部の下部に連結されて、上下方向に沿った軸芯２Ｐ１周りに回転可能に機体２０１の後部に支持されている。縦搬送部２０９の下部が、軸芯２Ｐ１周りに回転可能に支持ケース２１３に取り付けられている。

　上下方向に沿った支持フレーム２１４が機体２０１の後部に連結されている。縦搬送部２０９は、支持フレーム２１４の上部及び下部に連結されたリング状の支持部材２１５，２１６に、軸芯２Ｐ１周りに回転可能に支持されている。縦搬送部２０９の上部が、グレンタンク２０５の後部の上部に連結されたリング状の支持部材２１７に、軸芯２Ｐ１周りに回転可能に支持されている。

　以上の構成により、縦搬送部２０９が、支持ケース２１３を介してグレンタンク２０５の下部に接続されて、上下方向に沿って配置されており、縦搬送部２０９及び支持ケース２１３が軸芯２Ｐ１周りに回転可能に支持されている。

　図１２，１３，１４，１５に示すように、中継搬送部２１０に、第１部分２２１と第２部分２２２とが設けられている。第１部分２２１は、アングル状に構成されて、縦搬送部２０９の上部に連結されている。第２部分２２２は、アングル状に構成されて、水平方向に沿った中心軸２Ｐ２周りに上下に揺動可能に第１部分２２１の横部に取り付けられている。中心軸２Ｐ２は、第１部分２２１の上下方向での中央位置に配置され、第１部分２２１の幅方向での中央位置に配置されている。
　以上の構成により、中継搬送部２１０（第１部分２２１及び第２部分２２２）が、縦搬送部２０９の上部に水平方向に沿った状態で連結されている。

　横搬送部２１１が、中継搬送部２１０の第２部分２２２に連結されており、中継搬送部２１０の中心軸２Ｐ２周りに上下に揺動可能に中継搬送部２１０に連結された状態となっている。穀粒排出口２１２が、横搬送部２１１の終端部に下向きに設けられている。

　図１８及び図１９に示すように、横搬送部２１１の端部に、防水型式のライト２１８が下向きに取り付けられ、ライト２１８を覆う合成樹脂製のカバー２１９が取り付けられている。金属製の棒状部材が平面視でチャンネル状に折り曲げられて構成されたガード部材２２０が、横搬送部２１１の端部に取り付けられており、カバー２１９の下辺部の内面に沿うように配置されている。

　図１２及び図１３に示すように、穀粒搬送装置２０６において、縦搬送部２０９、中継搬送部２１０（第１部分２２１及び第２部分２２２）、横搬送部２１１の内部に、螺旋状の搬送体（図示せず）が配置されている。搬送体が回転駆動されることにより、グレンタンク２０５の穀粒が、支持ケース２１３の内部から縦搬送部２０９、中継搬送部２１０（第１部分２２１及び第２部分２２２）、横搬送部２１１の内部を通って搬送されて、穀粒排出口２１２から排出される。

（穀粒搬送装置の旋回の構成）
　図１２及び図１３に示すように、支持フレーム２１４及び支持部材２１５に対して縦搬送部２０９を軸芯２Ｐ１周りに回転駆動可能な電動モータ２２３が、支持部材２１５に設けられている。

　図１２及び図１３に示す状態で、電動モータ２２３により縦搬送部２０９が軸芯２Ｐ１周りに回転駆動されることにより、穀粒搬送装置２０６（縦搬送部２０９、中継搬送部２１０（第１部分２２１及び第２部分２２２）、横搬送部２１１、穀粒排出口２１２）が旋回操作される。

　電動モータ２２３の停止状態において、グレンタンク２０５及び支持ケース２１３が、軸芯２Ｐ１（縦搬送部２０９）周りに揺動操作されることによって、グレンタンク２０５が機体２０１から離れる右側に移動操作される。これにより、脱穀装置２０４におけるグレンタンク２０５側の部分や、グレンタンク５における脱穀装置２０４側の部分のメンテナンス作業を行うことができる。

（穀粒搬送装置の昇降の構成）
　図１２，１３，１４，１５に示すように、中継搬送部２１０の第１部分２２１における横搬送部２１１の反対側のボス部２２１ａに、第１昇降部材２３１が、中心軸２Ｐ２周りに上下に揺動可能に支持されている。

　図１４，１５，１６，１７に示すように、第１昇降部材２３１は、上下方向に沿った縦面部２３１ａと、縦面部２３１ａの上部から横搬送部２１１に向く横方向に延びた上面部２３１ｂと、縦面部２３１ａの下部から横搬送部２１１に向く横方向に延びた下面部２３１ｃとを有する断面溝型形状に形成されている。

　図１２，１３，１４，１５に示すように、横搬送部２１１にブラケット２２４が連結されており、第１昇降部材２３１の端部とブラケット２２４とに亘って、丸棒状の第２昇降部材２３２が連結されており、第２昇降部材２３２が第１昇降部材２３１と横搬送部２１１とに亘って取り付けられている。横搬送部２１１、中継搬送部２１０の第２部分２２２、第１昇降部材２３１及び第２昇降部材２３２が、一体で、中心軸２Ｐ２周りに上下に揺動可能な状態となっている。

　中継搬送部２１０の第１部分２２１に、ブラケット２２５が連結されており、ブラケット２２５はグレンタンク２０５から上側に十分に離れている。昇降シリンダ２２６が、ブラケット２２５と第２昇降部材２３２とに亘って接続されており、平面視で第１昇降部材２３１と横搬送部２１１との間に配置されている。

　以上の構成により、昇降シリンダ２２６が伸縮作動することにより、第２昇降部材２３２を介して、横搬送部２１１、中継搬送部２１０の第２部分２２２及び第１昇降部材２３１が、一体で中心軸２Ｐ２周りに昇降操作される。

（穀粒搬送装置の旋回操作及び昇降操作）
　作業者が操作可能な右旋回スイッチ（図示せず）、左旋回スイッチ（図示せず）、上昇スイッチ（図示せず）、下降スイッチ（図示せず）が、運転部２０３に設けられている。右旋回スイッチが操作されると、前述の（穀粒搬送装置の旋回の構成）に記載のように、電動モータ２２３により穀粒搬送装置２０６が右に旋回操作されるのであり、左旋回スイッチが操作されると、電動モータ２２３により穀粒搬送装置２０６が右に旋回操作される。

　上昇スイッチが操作されると、前述の（穀粒搬送装置の昇降の構成）に記載のように、昇降シリンダ２２６が伸長作動して、横搬送部２１１が上昇操作されるのであり、下降スイッチが操作されると、昇降シリンダ２２６が収縮作動して、横搬送部２１１が下降操作される。

　図１３に示すように、運転部２０３の左方において、脱穀装置２０４の前部の上部に、受け台２３０が設けられている。穀粒搬送装置２０６を使用しない状態では、横搬送部２１１が受け台２３０に乗せられた格納位置２Ａ１（図２０参照）に、穀粒搬送装置２０６に置いておく。

（横搬送部の上下揺動位置の検出の構成）
　図１４，１５，１６，１７に示すように、中継搬送部２１０の第１部分２２１において、平面視で第２昇降部材２３２側の部分に、ステー２２７が連結されており、ステー２２７が第１昇降部材２３１に向けて延出されている。

　ポテンショメータ型式の高さセンサー２２８が、ステー２２７に取り付けられており、高さセンサー２２８がステー２２７を介して中継搬送部２１０（第１部分２２１）に支持されている。
　高さセンサー２２８が、水平方向に沿った方向から視て、中継搬送部２１０（第１部分２２１）の上部と中心軸２Ｐ２との間に配置されている（図１４参照）。

　高さセンサー２２８が、平面視で、第１昇降部材２３１に対して横搬送部２１１側の位置に配置されて、第１昇降部材２３１と横搬送部２１１との間に配置された状態となっている（図１５参照）。

　高さセンサー２２８の検出軸２２８ａが、ステー２２７から第１昇降部材２３１に向いて突出するように、高さセンサー２２８が配置されており、高さセンサー２２８の検出軸２２８ａは、中心軸２Ｐ２と平行な軸芯２Ｐ３周りに正逆に回転可能である。

　アーム部２２９が、高さセンサー２２８の検出軸２２８ａに連結されて、高さセンサー２２８の検出軸２２８ａから中心軸２Ｐ２に向けて延出されており、高さセンサー２２８の検出軸２２８ａの正逆の回転により、アーム部２２９が上下方向に沿って揺動可能な状態となっている。

　アーム部２２９の端部に、丸棒状の接続ピン２２９ａ（接続部分に相当）が連結されて、接続ピン２２９ａがアーム部２２９から、中心軸２Ｐ２及び軸芯２Ｐ３と平行な状態で、第１昇降部材２３１に向けて延出されている。アーム部２２９の接続ピン２２９ａが、第１昇降部材２３１の延び方向から視て、第１昇降部材２３１の上面部２３１ｂと下面部２３１ｃとの間に配置されている（図１６参照）。

　高さセンサー２２８の内部に設けられたバネ等の付勢部材（図示せず）により、高さセンサー２２８の検出軸２２８ａが図１７の反時計方向に付勢されている。これにより、アーム部２２９が付勢部材によって下方に付勢されており、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃの上面に接触するように、アーム部２２９が第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃに向けて付勢されて、アーム部２２９が第１昇降部材２３１に接続された状態となっている。

（高さセンサーによる横搬送部の上下揺動位置の検出）
　前述の（横搬送部の上下揺動位置の検出の構成）により、横搬送部２１１の上下揺動位置が、以下の説明のように高さセンサー２２８により検出される。

　図１７の実線に示す状態で、横搬送部２１１（第１昇降部材２３１）が停止していたとする。この状態で、高さセンサー２２８の付勢部材により、アーム部２２９が第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃに向けて付勢されて、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃの上面に接触している。

　横搬送部２１１が上昇操作されることにより、図１７の実線から二点鎖線に示すように、第１昇降部材２３１が上側に揺動すると、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃに沿って摺動すながら、第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃにより、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが高さセンサー２２８の付勢部材に抗して押し上げられて、アーム部２２９が第１昇降部材２３１に追従して上側に揺動する。

　横搬送部２１１が下降操作されることにより、図１７の二点鎖線から実線に示すように、第１昇降部材２３１が下側に揺動すると、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃに沿って摺動すながら、高さセンサー２２８の付勢部材により、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃから離れないように、アーム部２２９が第１昇降部材２３１に追従して下側に揺動する。

　第１昇降部材２３１の揺動に対して、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃに沿って摺動することにより、アーム部２２９の接続ピン２２９ａの軌跡と第１昇降部材２３１の軌跡との差が吸収される。

　以上のように、第１昇降部材２３１の揺動に伴なって、アーム部２２９が揺動することにより、第１昇降部材２３１の位置（上下角度）がアーム部２２９を介して高さセンサー２２８に伝達されて、第１昇降部材２３１の位置（上下角度）が高さセンサー２２８により検出される。
　高さセンサー２２８は、第１昇降部材２３１の位置（上下角度）を検出することにより、横搬送部２１１の上下揺動位置を検出する。

　高さセンサー２２８の位置を側面視で第１昇降部材２３１の延び方向に沿って変更したり、アーム部２２９の長さを変更することにより、第１昇降部材２３１の長さ（第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃにおいてアーム部２２９の接続ピン２２９ａが接触する部分と中心軸２Ｐ２との間の長さ）を変更することができる。

　これにより、第１昇降部材２３１の長さ（第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃにおいてアーム部２２９の接続ピン２２９ａが接触する部分と中心軸２Ｐ２との間の長さ）とアーム部２２９の長さとの比を、適切な値に設定することによって、第１昇降部材２３１の揺動が、高さセンサー２２８にとって無理なく検出が行える適正な範囲に変換されて、高さセンサー２２８に伝達されるようにすることができる。

（穀粒搬送装置の旋回操作及び昇降操作における制御）
　前述の（穀粒搬送装置の旋回の構成）に記載のように、電動モータ２２３により穀粒搬送装置２０６が軸芯２Ｐ１周りに旋回操作される場合、縦搬送部２０９における軸芯２Ｐ１周りでの位置を検出して、穀粒搬送装置２０６の旋回位置を検出する旋回位置センサー（図示せず）が設けられている。
　前述の（高さセンサーによる横搬送部の上下揺動位置の検出）に記載のように、高さセンサー２２８により横搬送部２１１の上下揺動位置が検出される。

　作業者が右旋回スイッチ及び左旋回スイッチ、上昇スイッチ及び下降スイッチを操作して、穀粒搬送装置２０６を格納位置２Ａ１に移動させる場合、旋回位置センサー及び高さセンサー２２８の検出に基づいて、以下の説明のような操作が行われる。

　図２０に示すように、作業者が左旋回スイッチの操作により穀粒搬送装置２０６を左に旋回操作して、横搬送部２１１が運転部２０３に対して右側から接近した場合（行程２Ｂ１）、横搬送部２１１が運転部２０３から少し右側に離れた位置２Ａ２に達すると、穀粒搬送装置２０６が自動的に停止操作されて、警報が作動する。作業者は上昇スイッチを操作して、横搬送部２１１を上昇操作する（行程２Ｂ２）。

　横搬送部２１１が運転部２０３よりも高い位置２Ａ３に達すると、警報が停止するので、作業者は左旋回スイッチを操作して、穀粒搬送装置２０６を左に旋回操作する（行程２Ｂ３）。横搬送部２１１が格納位置２Ａ１の上方の位置２Ａ４に達すると、穀粒搬送装置２０６が自動的に停止操作されて、警報が数回作動して停止する。作業者は下降スイッチを操作して、横搬送部２１１を下降操作して、穀粒搬送装置２０６を格納位置２Ａ１に移動させる（行程２Ｂ４）。

　作業者が右旋回スイッチの操作により穀粒搬送装置２０６を右に旋回操作して、横搬送部２１１が運転部２０３に対して左側から接近した場合（行程２Ｂ５）、横搬送部２１１が格納位置２Ａ１の上方の位置２Ａ５に達すると、穀粒搬送装置２０６が自動的に停止操作されて、警報が数回作動して停止する。作業者は下降スイッチを操作して、横搬送部２１１を下降操作して、穀粒搬送装置２０６を格納位置２Ａ１に移動させる（行程２Ｂ６）。

（発明の実施の第１別形態）
　アーム部２２９が高さセンサー２２８の検出軸２２８ａから中心軸２Ｐ２の反対側に向けて延出され、付勢部材により高さセンサー２２８の検出軸２２８ａが図１７の時計方向に付勢されて、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の下面部２３１ｃの上面に接触するように構成されてもよい。

　アーム部２２９が高さセンサー２２８の検出軸２２８ａから中心軸２Ｐ２に向けて延出され、付勢部材により高さセンサー２２８の検出軸２２８ａが図１７の時計方向に付勢されて、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の上面部２３１ｂの下面に接触するように構成されてもよい。

　アーム部２２９が高さセンサー２２８の検出軸２２８ａから中心軸２Ｐ２の反対側に向けて延出されて、付勢部材により高さセンサー２２８の検出軸２２８ａが図１７の反時計方向に付勢されて、アーム部２２９の接続ピン２２９ａが第１昇降部材２３１の上面部２３１ｂの下面に接触するように構成されてもよい。

　付勢部材が、高さセンサー２２８の外部に設けられて、アーム部２２９に接続されるように構成されてもよい。

（発明の実施の第２別形態）
　第１昇降部材２３１の縦面部２３１ａに、第１昇降部材２３１の延出方向に沿った長孔（図示せず）が開口され、この長孔にアーム部２２９の接続ピン２２９ａが挿入されて、アーム部２２９が第１昇降部材２３１に接続されるように構成されてもよい。

　この構成によると、付勢部材が不要になる。
　この構成によると、高さセンサー２２８が、平面視で、第１昇降部材２３１に対して横搬送部２１１の反対側に配置されるように構成することができる。

（発明の実施の第３別形態）
　アーム部２２９が高さセンサー２２８の検出軸２２８ａから中心軸２Ｐ２の反対側に向けて延出され、アーム部２２９が第２昇降部材２３２に接続されてもよい。高さセンサー２２８により、第２昇降部材２３２の位置が検出されて、横搬送部２１１の上下揺動位置が検出される。
　この構成では、アーム部２２９の延出方向に沿った長孔（図示せず）がアーム部２２９に開口され、この長孔に第２昇降部材２３２が挿入されるように構成すればよい。

（発明の実施の第４別形態）
　本発明は、普通型のコンバインばかりではなく、自脱型のコンバインにも適用できる。

〔第３実施形態〕
　次に、図２１～３３を参照しながら、第３実施形態について説明する。

　本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。なお、以下の説明では、矢印Ｆの方向を「機体前側」、矢印Ｂの方向を「機体後側」、矢印Ｌの方向を「機体左側」、矢印Ｒの方向を「機体右側」とする。

〔コンバインの全体構成〕
　図２１及び図２２には、全稈投入型コンバイン（本発明に係る「作業機」に相当）を示している。本コンバインには、走行機体３０１が備えられている。走行機体３０１には、機体フレーム３０２と、クローラ走行装置３０３と、が備えられている。走行機体３０１の前方には、植立穀稈を刈り取る刈取部３０４が設けられている。刈取部３０４には、植立穀稈を掻き込む掻込リール３０５と、植立穀稈を切断する刈刃３０６と、刈取穀稈を掻き込む掻込オーガ３０７と、が備えられている。

　刈取穀稈の全稈を脱穀処理する脱穀装置３０８（本発明に係る「作業装置」及び同「脱穀装置」に相当）が設けられている。刈取部３０４と脱穀装置３０８とに亘って、刈取穀稈を脱穀装置３０８に向けて搬送するフィーダ３０９が設けられている。脱穀装置３０８の右方には、脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒タンク３１０が脱穀装置３０８と横並びに設けられている。穀粒タンク３１０内の穀粒を排出する穀粒排出装置３１１が設けられている。穀粒タンク３１０の前方には、運転キャビン３１２が設けられている。

　脱穀装置３０８の上部には、扱室３１３が設けられている。扱室３１３には、扱胴３１４が機体前後方向に沿って延びる回転軸心３Ｙ１周りで回転可能に設けられている。脱穀装置３０８の下部には、脱穀処理物を選別する選別部３１５が設けられている。選別部３１５には、脱穀処理物を揺動選別する揺動選別装置３１６と、脱穀処理物に選別風を送風する唐箕３１７と、一番物の穀粒（単粒化穀粒等）を回収する一番回収部３１８と、二番物の穀粒（枝梗付き穀粒等）を回収する二番回収部３１９と、が備えられている。

〔天板〕
　図２３から図２５に示すように、扱胴３１４の上方には、扱胴３１４を上方から覆う天板３２０が設けられている。天板３２０は、機体前後方向に沿って延びる揺動軸心３Ｙ２周りで揺動開閉可能なように、脱穀装置本体３０８Ａの左上部に支持されている。天板３２０の裏面部には、脱穀処理物を扱室３１３の終端部に向けて案内するべく、固定送塵弁３２１及び複数（本実施形態では、八つ）の可動送塵弁３２２が設けられている。

　固定送塵弁３２１は、脱穀処理物の案内角度を変更不能に構成されている。固定送塵弁３２１は、天板３２０にボルト３２３によって固定されている。

　可動送塵弁３２２は、脱穀処理物の案内角度を変更可能に構成されている。可動送塵弁３２２は、上下方向に沿って延びる揺動軸心３Ｚ１周りで揺動可能なように、支軸３２２ａを介して天板３２０に支持されている。複数の可動送塵弁３２２は、複数の可動送塵弁３２２が一体に揺動可能なように、連結プレート３２４によって連結されている。複数の可動送塵弁３２２を揺動操作するための操作レバー３２５が設けられている。操作レバー３２５の基端部は、複数の可動送塵弁３２２のうち前から二つ目の可動送塵弁３２２の支軸３２２ａに連結されている。

　支軸３２２ａのうち天板３２０から上方に向けて突出する部分には、座金３２６及びナット３２７が取り付けられている。可動送塵弁３２２は、支軸３２２ａを介して座金３２６及びナット３２７によって天板３２０に固定されている。

　天板３２０の表面部における前側部分には、天板３２０を補強するためのライナ３２８が貼り付けられている。ライナ３２８は、天板３２０にナット３２９、３３０、３３１によって固定されている。天板３２０には、ナット３２９、３３０、３３１に対応するボルト３３２、３３３、３３４が設けられている。ライナ３２８のうちボルト３２３に対応する部分には、ボルト３２３の頭部を逃がすための逃がし孔３２８ａが形成されている。逃がし孔３２８ａは、ボルト３２３の頭部よりも若干大きな丸孔によって構成されている。ライナ３２８のうちナット３２７に対応する部分には、座金３２６を逃がすための逃がし孔３２８ｂが形成されている。逃がし孔３２８ｂは、座金３２６よりも若干大きな丸孔によって構成されている。ライナ３２８の右縁部のうちボルト３３４に対応する部分には、上方に向けて凹入する切り欠き部３２８ｃが形成されている。

　上述のように、逃がし孔３２８ａは、ボルト３２３の頭部よりも若干大きな丸孔によって構成され、かつ、逃がし孔３２８ｂは、座金３２６よりも若干大きな丸孔によって構成されている。したがって、ライナ３２８を取り外すには、ナット３３１を緩めると共に、ナット３２９、３３０及び操作レバー３２５を取り外せば、ボルト３２３、座金３２６及びナット３２７を取り外さなくても、ライナ３２８を取り外すことができる。

〔側部カバー〕
　図２１及び図２６から図３０に示すように、脱穀装置３０８の左側部には、側部カバー３３５が着脱可能に設けられている。側部カバー３３５は、第一カバー部材３３６と、第二カバー部材３３７と、第三カバー部材３３８と、第四カバー部材３３９と、が備えられている。すなわち、側部カバー３３５は、四つのカバー部材に上下及び前後に分割されて構成されている。第一カバー部材３３６、第二カバー部材３３７、第三カバー部材３３８及び第四カバー部材３３９は、何れも本発明に係る「カバー部材」に相当する。

　第一カバー部材３３６は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に対して着脱可能に構成されている。第一カバー部材３３６の上部には、第一カバー部材３３６を位置固定するためのロック機構３４０が設けられている。ロック機構３４０は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン３４１に対して係合可能に構成されている。第一カバー部材３３６の下部には、フック３４２が設けられている。フック３４２は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン３４３に対して引っ掛け可能に構成されている。

　第二カバー部材３３７は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に対して着脱可能に構成されている。第二カバー部材３３７の上部には、第二カバー部材３３７を位置固定するための前後一対のロック機構３４４が設けられている。ロック機構３４４は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン３４５に対して係合可能に構成されている。第二カバー部材３３７の下部には、前後一対のフック３４６が設けられている。フック３４６は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン３４７に対して引っ掛け可能に構成されている。

　第一カバー部材３３６の下縁部には、第一カバー部材３３６の内部側に向けて折れ曲がるように、下面部３３６ａ（本発明に係る「第一面部」に相当）が形成されている。第二カバー部材３３７の上縁部には、第二カバー部材３３７の内部側に向けて折れ曲がるように、上面部３３７ａ（本発明に係る「第二面部」に相当）が形成されている。第一カバー部材３３６及び第二カバー部材３３７は、下面部３３６ａと上面部３３７ａとが対向し、かつ、下面部３３６ａと上面部３３７ａとの間に隙間３Ｇが存在する状態で配置されている。

　第三カバー部材３３８は、機体前後方向に沿って延びる揺動軸心３Ｙ３周りで揺動開閉可能なように、脱穀装置本体３０８Ａの左上部に支持されている。第三カバー部材３３８の下部には、第三カバー部材３３８を位置固定するための前後一対のロック機構３４８が設けられている。ロック機構３４８は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン３５２に対して係合可能に構成されている。

　第四カバー部材３３９は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に対して着脱可能に構成されている。第四カバー部材３３９の上部には、第四カバー部材３３９を位置固定する前後一対のロック機構３４９が設けられている。ロック機構３４９は、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン（図示省略）に対して係合可能に構成されている。第四カバー部材３３９の下部には、前後一対のフック（図示省略）が設けられている。前記フックは、脱穀装置本体３０８Ａの左側部に設けられたピン（図示省略）に対して引っ掛け可能に構成されている。

　図２６に示すように、第三カバー部材３３８には、扱室３１３側に面する内側カバー体３５０と、機体横外側に面する外側カバー体３５１と、が備えられている。内側カバー体３５０の上縁部には、機体横外側に向けて折れ曲がるように、上面部３５０ａが形成されている。内側カバー体３５０には、脱穀処理物を選別部３１５の左右中央側に向けて流下案内する案内部３５０ｂが備えられている。外側カバー体３５１の上縁部には、機体横内側に向けて折れ曲がるように、上面部３５１ａが形成されている。上面部３５０ａと上面部３５１ａとに亘って、縦面部３５３が設けられている。上面部３５０ａ、上面部３５１ａ及び縦面部３５３は、溶接によって一体化されている。雨水等が第三カバー部材３３８の内部に侵入しないように、内側カバー体３５０の縦面部分と縦面部３５３との間の隙間が上面部３５０ａによって塞がれている。

〔位置決め部〕
　図２７から図３０に示すように、互いに上下に隣り合う第一カバー部材３３６と第二カバー部材３３７とに亘って、上側に位置する第一カバー部材３３６と下側に位置する第二カバー部材３３７とを位置決めする位置決め部３Ｐが設けられている。位置決め部３Ｐは、第一カバー部材３３６の下縁部と第一カバー部材３３６の上縁部とに亘って設けられている。位置決め部３Ｐには、第一カバー部材３３６に設けられ、第二カバー部材３３７に向けて突出する突起部３３６ｂと、第二カバー部材３３７に設けられ、突起部３３６ｂが入り込む入り込み部３３７ｂと、が備えられている。

　突起部３３６ｂは、下面部３３６ａの前縁部における機体横内側の端部（右端部）に設けられている。突起部３３６ｂは、板状の部分によって構成され、かつ、下面部３３６ａと一体に形成されている。突起部３３６ｂは、正面視で左下角部が切り欠かれた形状に形成されている。

　入り込み部３３７ｂは、上面部３３７ａの前縁部における機体横内側の端部（右端部）に設けられている。入り込み部３３７ｂは、機体横外側（左側）に向けて凹入する切り欠き部によって構成されている。すなわち、突起部３３６ｂは、入り込み部３３７ｂに対して切り欠き方向に沿って抜き差し可能に構成されている。入り込み部３３７ｂの開口端部（右端部）には、開口端（右端）ほど開口が広くなる部分が形成されている。

　図２７に示すように、第一カバー部材３３６を脱穀装置本体３０８Ａの左側部に取り付ける際は、フック３４２がピン３４３に引っ掛けられた状態で第一カバー部材３３６を下支点で脱穀装置本体３０８Ａの左側部側（右側）に向けて揺動操作すると、突起部３３６ｂが入り込み部３３７ｂに上方から入り込むことになる。こうして、突起部３３６ｂが入り込み部３３７ｂに入り込むことにより、第一カバー部材３３６と第二カバー部材３３７とが位置決め部３Ｐによって位置決め（特に、前後方向の位置決め）されることになる。

　また、第一カバー部材３３６を脱穀装置本体３０８Ａの左側部から取り外す際は、フック３４２がピン３４３に引っ掛けられた状態で第一カバー部材３３６を下支点で機体横外側（左側）に向けて揺動操作すると、突起部３３６ｂが入り込み部３３７ｂから上方に抜け出ることになる。こうして、突起部３３６ｂが入り込み部３３７ｂから抜け出ることにより、位置決め部３Ｐによる位置決めが解除されることになる。

　ここで、上述のように、突起部３３６ｂは、正面視で左下角部が切り欠かれた形状に形成されている。これにより、第一カバー部材３３６が脱穀装置本体３０８Ａの左側部に取り付けられている状態において、第二カバー部材３３７を脱穀装置本体３０８Ａの左側部から取り外す（フック３４６がピン３４７に引っ掛けられた状態で第二カバー部材３３７を下支点で機体横外側（左側）に向けて揺動操作する）際に、入り込み部３３７ｂにおける切り欠き方向の奥側端部（左端部）が突起部３３６ｂの左下角部に引っ掛かることなく、第二カバー部材３３７を脱穀装置本体３０８Ａの左側部から取り外すことができる。

〔隙間隠し部〕
　図２７から図３１に示すように、上面部３３７ａには、下面部３３６ａと上面部３３７ａとの間の隙間３Ｇを隠す隙間隠し部３３７ｃ（図２９において、薄墨色を施した部分）が設けられている。隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａから上方に向かって湾曲状（図３１に示す正面視）に延び出る部分によって構成され、かつ、上面部３３７ａと一体に形成されている。隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａの略全体に亘って設けられている。具体的には、隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａの前縁部における右端部と上面部３３７ａの後端部とに亘って設けられている。

　図３１に示すように、隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａから下面部３３６ａの縁端よりも側部カバー３３５の内部側の平面位置まで延び出ている。隙間隠し部３３７ｃの縁端は、下面部３３６ａの厚さｔの範囲内に位置している。言い換えると、隙間隠し部３３７ｃの縁端は、下面部３３６ａの上面と下面部３３６ａの下面との間に位置している。

〔フィーダへの動力伝達構造〕
　図３２及び図３３に示すように、扱胴３１４の前方には、扱胴３１４を駆動する動力が入力される扱胴入力軸３５４が機体左右方向に沿って延びる状態で設けられている。扱胴入力軸３５４と唐箕３１７の回転軸３１７ａ（図３１参照）とに亘って、唐箕３１７の回転軸３１７ａの動力を扱胴入力軸３５４に伝達するベルト伝動機構３５５が設けられている。ベルト伝動機構３５５には、唐箕３１７の回転軸３１７ａに設けられる出力プーリ（図示省略）と、扱胴入力軸３５４に設けられる入力プーリ３５６と、前記出力プーリ及び入力プーリ３５６に巻き付けられる伝動ベルト３５７と、が備えられている。

　フィーダ３０９の後端部には、フィーダ３０９を駆動する動力が入力されるフィーダ入力軸３５８が機体左右方向に沿って延びる状態で設けられている。扱胴入力軸３５４とフィーダ入力軸３５８とに亘って、扱胴入力軸３５４の動力をフィーダ入力軸３５８に伝達するベルト伝動機構３５９が設けられている。ベルト伝動機構３５９には、扱胴入力軸３５４に設けられる出力プーリ３６０と、フィーダ入力軸３５８に設けられる入力プーリ３６１と、出力プーリ３６０及び入力プーリ３６１に巻き付けられる伝動ベルト３６２と、が備えられている。

　ベルト伝動機構３５９によるフィーダ入力軸３５８への動力伝達を入切する刈取クラッチ機構３６３が設けられている。刈取クラッチ機構３６３は、ベルトテンションクラッチによって構成されている。刈取クラッチ機構３６３には、伝動ベルト３６２に接触するテンションローラ３６４と、機体左右方向に沿って延びる揺動軸心３Ｘ１周りで揺動可能に構成され、テンションローラ３６４を支持するテンションアーム３６５と、テンションアーム３６５を引っ張り操作するケーブルワイヤ３６６と、が備えられている。ケーブルワイヤ３６６は、テンションスプリング３６７を介してテンションアーム３６５と連結されている。

　ケーブルワイヤ３６６は、ステー３６８を介して脱穀装置本体３０８Ａの左側部に支持されている。脱穀装置本体３０８Ａの左側部には、上下方向に沿って延びる縦フレーム３６９と、機体前後方向に沿って延びる前後フレーム３７０と、縦フレーム３６９と前後フレーム３７０とに亘って斜めに延びる斜めフレーム３７１と、が備えられている。ステー３６８は、斜めフレーム３７１から左方に向かって延び出る状態で斜めフレーム３７１に片持ち支持されている。

　ステー３６８には、ケーブルワイヤ３６６を支持する支持部３６８ａと、斜めフレーム３７１に連結される連結部３６８ｂと、が備えられている。支持部３６８ａは、連結部３６８ｂから前方に向かって延び出る状態で連結部３６８ｂの左端部にボルト３６８ｃによって固定されている。ケーブルワイヤ３６６は、支持部３６８ａの左側面及び支持部３６８ａの曲げ部分に沿う状態で配策されている。

〔別実施形態〕
（１）上記実施形態では、本発明に係る「作業装置」は、脱穀装置３０８であり、側部カバー３３５は、脱穀装置３０８の横側部に着脱可能に設けられている。しかし、本発明は、上記実施形態に係る構成に限定されるものではない。例えば、本発明に係る「作業装置」は、フィーダ３０９やエンジンであってもよく、側部カバー３３５は、フィーダ３０９の側部やエンジンの側部に着脱可能に設けられていてもよい。

（２）上記実施形態では、側部カバー３３５は、四つのカバー部材に上下及び前後に分割されて構成されている。しかし、側部カバー３３５は、二つ又は五つ以上のカバー部材に分割されて構成されていてもよい。また、側部カバー３３５は、前後のみに分割されて構成されていてもよいし、あるいは、上下のみに分割されて構成されていてもよい。

（３）上記実施形態では、位置決め部３Ｐは、互いに上下に隣り合う第一カバー部材３３６と第二カバー部材３３７とに亘って設けられている。しかし、位置決め部３Ｐは、互いに前後に隣り合う二つのカバー部材に亘って設けられていてもよい。

（４）上記実施形態では、突起部３３６ｂは、第一カバー部材３３６に設けられ、入り込み部３３７ｂは、第二カバー部材３３７に設けられている。しかし、本願発明に係る「突起部」は、第二カバー部材３３７に設けられ、本願発明に係る「入り込み部」は、第一カバー部材３３６に設けられていてもよい。

（５）上記実施形態では、突起部３３６ｂは、板状の部分によって構成されている。しかし、突起部３３６ｂは、板状以外の形状の部分（例えば、棒状の部分）によって構成されていてもよい。

（６）上記実施形態では、入り込み部３３７ｂは、切り欠き部によって構成されている。しかし、入り込み部３３７ｂは、開口部（例えば、長孔）によって構成されていてもよい。

（７）上記実施形態では、隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａに設けられている。しかし、隙間隠し部は、下面部３３６ａに設けられていてもよい。あるいは、隙間隠し部は、下面部３３６ａ及び上面部３３７ａに設けられていてもよい。

（８）上記実施形態では、隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａから上方に向かって湾曲状に延び出る部分によって構成されている。しかし、隙間隠し部３３７ｃは、上面部３３７ａから上方に向かって鉛直状に延び出る部分（例えば、縦面部分）によって構成されていてもよい。

（９）本発明は、全稈投入型コンバインの他、自脱型コンバインにも利用可能である。また、トラクタや田植機等の農業作業機の他、建設作業機にも利用可能である。

〔第１実施形態〕
　４　　　　　脱穀装置
　８　　　　　扱胴
　１１　　　　後壁部
　１６　　　　排塵口
　１７　　　　基板部
　１８　　　　ボルト（取付部材）
　１９　　　　カバーステー
　２０　　　　カバーステー
　２１　　　　ステー基部
　２２　　　　ステー
　２３　　　　排塵カバー
　２４　　　　後面部
　２４ａ　　　下部
　２５　　　　横面部
　２６　　　　延出部
　２９　　　　排出部
　３１　　　　第１カバー
　３２　　　　第２カバー
　３３　　　　細断装置
　４０　　　　取付部
〔第２実施形態〕
　２０５　　　グレンタンク
　２０６　　　穀粒搬送装置
　２０９　　　縦搬送部
　２１０　　　中継搬送部
　２１１　　　横搬送部
　２１２　　　穀粒排出口
　２２６　　　昇降シリンダ
　２２７　　　ステー
　２２８　　　高さセンサー
　２２９　　　アーム部
　２２９ａ　　接続ピン（接続部分）
　２３１　　　第１昇降部材
　２３１ａ　　縦面部
　２３１ｂ　　上面部
　２３１ｃ　　下面部
　２３２　　　第２昇降部材
　２Ｐ２　　　中心軸
〔第３実施形態〕
　３０８　　　脱穀装置（作業装置、脱穀装置）
　３３５　　　側部カバー
　３３６　　　第一カバー部材（カバー部材）
　３３６ａ　　第一面部
　３３６ｂ　　突起部
　３３７　　　第二カバー部材（カバー部材）
　３３７ａ　　第二面部
　３３７ｂ　　入り込み部
　３３７ｃ　　隙間隠し部
　３３８　　　第三カバー部材（カバー部材）
　３３９　　　第四カバー部材（カバー部材）
　３Ｇ　　　　隙間
　３Ｐ　　　　位置決め部

Claims (24)

1. 　収穫された作物を脱穀処理する脱穀装置が備えられたコンバインであって、
   　前記脱穀装置に、前記脱穀装置の後部に設けられ、扱胴の後部を回転可能に支持する後壁部と、前記後壁部に対して下側に形成され、前記脱穀装置からの屑を排出する排塵口と、前記後壁部に設けられ、前記排塵口から出てきた屑を下方の地面に案内するように前記排塵口を覆う排塵カバーと前記排塵口から出てきた屑を細断処理する細断装置とを付け替え可能な取付部材とが備えられ、
   　前記排塵カバーを支持する為のステーを前記取付部材に取り付けて前記排塵カバーを前記後壁部に連結した第１状態と、前記細断装置を前記取付部材に取り付けて前記細断装置を前記後壁部に連結した第２状態とに選択可能に構成されたコンバイン。
2. 　前記取付部材が、前記後壁部から後側に突出するボルトであり、
   　前記第１状態において、前記ステーが連結されたステー基部が、前記取付部材により前記後壁部に連結され、
   　前記第２状態において、前記細断装置の取付部が、前記取付部材により前記後壁部に連結される請求項１に記載のコンバイン。
3. 　左右方向に沿って延出された基板部が、前記後壁部に設けられ、
   　複数の前記取付部材が、前記基板部に左右方向に沿って間隔を開けて配置され、前記基板部から後側に突出するように設けられ、
   　前記第１状態において、前記基板部に沿って左右方向に延出された前記ステー基部が前記基板部に連結され、
   　前記第２状態において、前記基板部に沿って左右方向に延出された前記取付部が前記基板部に連結される請求項２に記載のコンバイン。
4. 　前記基板部が、断面Ｌ字状に折り曲げられて構成されている請求項３に記載のコンバイン。
5. 　前記第１状態で前記排塵カバーに対して上側に配置されて前記脱穀装置の後部を覆う第１カバーと、前記第２状態で前記細断装置に対して上側に配置されて前記脱穀装置の後部を覆う第２カバーとにおいて、
   　前記第１カバーを支持可能且つ前記第２カバーを支持可能なカバーステーが、前記取付部材に対して上側に位置するように前記後壁部に設けられている請求項１～４のうちのいずれか一項に記載のコンバイン。
6. 　前記排塵カバーに、
   　前記排塵口から後側に間隔を開けて配置され、上下方向及び左右方向に沿うように形成された後面部と、
   　前記後面部の右部及左部から前記排塵口に向けて延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成された右及び左の横面部と、
   　前記後面部の下部と前記右及び左の横面部の下部によって囲まれて下向きに形成され、屑を下方に排出する排出部と、
   　前記右及び左の横面部の下部から前記後面部の下部よりも下側に延出され、上下方向及び前後方向に沿って形成された右及び左の延出部とが備えられている請求項１～５のうちのいずれか一項に記載のコンバイン。
7. 　穀粒を貯留するグレンタンクと、
   　前記グレンタンクの穀粒を排出可能な穀粒搬送装置とが備えられ、
   　前記穀粒搬送装置に、前記グレンタンクの下部に接続されて上下方向に沿って配置された縦搬送部と、前記縦搬送部の上部に水平方向に沿った状態で連結された中継搬送部と、前記中継搬送部の中心軸周りに上下に揺動可能に前記中継搬送部に連結された横搬送部と、前記横搬送部の終端部に設けられた穀粒排出口とが設けられ、
   　前記中心軸周りに上下に揺動可能に前記中継搬送部に支持された第１昇降部材と、
   　前記第１昇降部材と前記横搬送部とに亘って取り付けられた第２昇降部材と、
   　前記第２昇降部材に接続され、伸縮作動することにより前記横搬送部を前記中心軸周りに昇降操作する昇降シリンダと、
   　前記第１昇降部材又は前記第２昇降部材の位置を検出することにより、前記横搬送部の上下揺動位置を検出する高さセンサーとが備えられているコンバイン。
8. 　前記高さセンサーは、前記第１昇降部材の位置を検出することにより、前記横搬送部の上下揺動位置を検出する請求項７に記載のコンバイン。
9. 　上下方向に沿って揺動可能なアーム部が、前記高さセンサーに設けられ、
   　前記アーム部が、前記第１昇降部材に接続され、
   　前記第１昇降部材の揺動に伴なって前記アーム部が揺動することにより、前記第１昇降部材の位置が前記高さセンサーにより検出される請求項８に記載のコンバイン。
10. 　前記第１昇降部材が、前記中継搬送部における前記横搬送部の反対側の部分に支持され、
    　前記高さセンサーが、平面視で、前記第１昇降部材に対して前記横搬送部側の位置に配置されている請求項９に記載のコンバイン。
11. 　前記第１昇降部材が、上下方向に沿った縦面部と、前記縦面部の上部から前記横搬送部に向く横方向に延びた上面部と、前記縦面部の下部から前記横搬送部に向く横方向に延びた下面部とを有する断面溝型形状に形成され、
    　前記アーム部の端部における前記第１昇降部材との接続部分が、前記第１昇降部材の延び方向から視て、前記上面部と前記下面部との間に配置されている請求項１０に記載のコンバイン。
12. 　前記アーム部の接続部分が前記上面部又は前記下面部に接触するように、前記アーム部が前記上面部又は前記下面部に向けて付勢され、
    　前記第１昇降部材の揺動に伴なって、前記アーム部の接続部分が前記上面部又は前記下面部を摺動しながら、前記アーム部が揺動する請求項１１に記載のコンバイン。
13. 　前記高さセンサーが、水平方向に沿った方向から視て、前記中継搬送部の上部と前記中心軸との間に配置されている請求項７～１２のうちのいずれか一項に記載のコンバイン。
14. 　前記高さセンサーが、ステーを介して前記中継搬送部に支持されている請求項７～１３のうちのいずれか一項に記載のコンバイン。
15. 　作業装置と、
    　前記作業装置の側部に着脱可能に設けられ、複数のカバー部材に分割されて構成される側部カバーと、
    　前記複数のカバー部材のうち互いに隣り合う二つのカバー部材に亘って設けられ、前記二つのカバー部材のうち一方のカバー部材と前記二つのカバー部材のうち他方のカバー部材とを位置決めする位置決め部と、を備え、
    　前記位置決め部は、前記一方のカバー部材に設けられ、前記他方のカバー部材に向けて突出する突起部と、前記他方のカバー部材に設けられ、前記突起部が入り込む入り込み部と、を有している作業機。
16. 　前記一方のカバー部材のうち前記他方のカバー部材側の縁部に、第一面部が設けられ、
    　前記他方のカバー部材のうち前記一方のカバー部材側の縁部に、第二面部が設けられ、
    　前記一方のカバー部材及び前記他方のカバー部材は、前記第一面部と前記第二面部とが対向する状態で配置され、
    　前記突起部は、前記第一面部に設けられ、
    　前記入り込み部は、前記第二面部に設けられている請求項１５に記載の作業機。
17. 　前記突起部は、板状の部分によって構成され、
    　前記入り込み部は、切り欠き部又は開口部によって構成されている請求項１６に記載の作業機。
18. 　前記一方のカバー部材及び前記他方のカバー部材は、前記第一面部と前記第二面部との間に隙間が存在する状態で配置され、
    　前記第一面部及び前記第二面部の少なくとも一方に、前記隙間を隠す隙間隠し部が設けられている請求項１６又は１７に記載の作業機。
19. 　前記隙間隠し部は、前記第一面部又は前記第二面部から延び出る部分によって構成されている請求項１８に記載の作業機。
20. 　前記隙間隠し部は、前記入り込み部と同じ前記第二面部に設けられている請求項１８又は１９に記載の作業機。
21. 　前記第一面部における端部に、前記突起部が設けられ、
    　前記第二面部における端部に、前記入り込み部が設けられている請求項１６から２０の何れか一項に記載の作業機。
22. 　前記入り込み部は、切り欠き部によって構成され、
    　前記突起部は、前記入り込み部に対して切り欠き方向に沿って抜き差し可能に構成されている請求項２１に記載の作業機。
23. 　前記作業装置として脱穀装置を備え、
    　前記側部カバーは、前記脱穀装置の横側部に着脱可能に設けられ、かつ、前記複数のカバー部材に上下に分割されて構成され、
    　前記位置決め部は、前記複数のカバー部材のうち互いに上下に隣り合う二つのカバー部材に亘って設けられ、かつ、前記二つのカバー部材のうち上側に位置するカバー部材と前記二つのカバー部材のうち下側に位置するカバー部材とを位置決めし、
    　前記突起部は、前記上側に位置するカバー部材に設けられ、
    　前記入り込み部は、前記下側に位置するカバー部材に設けられている請求項１５から２２の何れか一項に記載の作業機。
24. 　前記上側に位置するカバー部材及び前記下側に位置するカバー部材は、前記上側に位置するカバー部材の下縁部と前記下側に位置するカバー部材の上縁部との間に隙間が存在する状態で配置され、
    　前記下側に位置するカバー部材の上縁部に、前記隙間を隠す隙間隠し部が設けられ、
    　前記隙間隠し部は、前記下側に位置するカバー部材の上縁部から前記上側に位置するカバー部材の下縁部よりも前記脱穀装置の横内側の位置まで延び出ている請求項２３に記載の作業機。

Images