〇 2020/175472 1 2020 /007477 明 細 書
発明の名称 :
ぺプチド化合物の製造方法、 保護基形成用試薬、 及び、 縮合多環芳香族炭 化水素化合物
技術分野
[0001 ] 本開示は、 ペプチド化合物の製造方法、 保護基形成用試薬、 及び、 縮合多 環芳香族炭化水素化合物に関する。
背景技術
[0002] ぺプチドの製造方法としては、 これまで概ね固相法と液相法に大別されて きた。
固相法は、 反応後の単離及び精製をレジンの洗浄だけで行える点で有利で はある。 しかし、 固相法は、 本質的に不均一相の反応であり、 低い反応性を 補うために反応試剤又は試薬を過剰量用いる必要があったり、 反応の追跡、 及び、 担体に担持された状態での反応生成物の解析が困難であったりという 問題点があった。
_方、 液相法は、 反応性も良好で、 縮合反応の後に抽出洗浄、 単離等によ り中間体ペプチドの精製を行えるという利点を有している。 しかし、 液相法 は、 カップリング反応及び脱保護の各工程において、 残留試薬及び副生成物 を除去するため、 非極性有機溶媒、 及び、 酸性又は塩基性水溶液による抽出 洗浄工程、 又は、 結晶化などの単離精製工程が必要であるなど、 製造工程が 複雑化する問題があった。
[0003] また、 従来の保護基形成用試薬としては、 特許文献 1 に記載されたアルコ キシ置換ベンジルアルコール化合物が知られている。
[0004] 特許文献 1 :国際公開第 2 0 0 7 / 0 3 4 8 1 2号
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0005] 本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、 収率に優れるペプチド化
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合物の製造方法を提供することである。
また、 本発明の他の一実施形態が解決しようとする課題は、 収率に優れる 保護基形成用試薬を提供することである。
また、 本発明の更に他の一実施形態が解決しようとする課題は、 新規な縮 合多環芳香族炭化水素化合物を提供することである。
課題を解決するための手段
[0006] 上記課題を解決するための手段には、 以下の態様が含まれる。
<1 > 下記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を用いるエ 程を含むぺプチド化合物の製造方法。
[0007] [化 1]
[0008] 式 (1) 中、 環 は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独立 に、 一CH
2〇H、 一〇1
~1
21\11
~| [¾、 一CH
2S H、 又は、 _〇1
~1
2乂
0を表し、 8は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は <3 1、
又は I を表し、
nは 1又は 2を表し、 はそれぞれ独立 に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少 なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、
1 2以上であり、 環八は、 丫 及び [¾ に加えて更に置換基を有していてもよ い。
[0009] <2> 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を用いるエ 程が、 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物によりアミノ 酸化合物又はべプチド化合物のカルボキシ基又はアミ ド基を保護する <3末端 保護工程である < 1 >に記載のぺプチド化合物の製造方法。
<3> 上記 0末端保護工程におけるアミノ酸化合物又はべプチド化合物が 、 !\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 !\!末端保護ペプチド化合物である <2
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>に記載のぺプチド化合物の製造方法。
< 4> 上記 0末端保護工程で得られた 末端保護 0末端保護アミノ酸化合 物又は 1\1末端保護(3末端保護べプチド化合物の 1\1末端を脱保護する 1\1末端脱 保護工程、 及び、
上記 末端脱保護工程で得られた 0末端保護アミノ酸化合物又は 0末端保 護ペプチド化合物の 1\1末端に、 1\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 1\1末端保 護べプチド化合物を縮合させるぺプチド鎖延長工程
を更に含む<3>に記載のぺプチド化合物の製造方法。
<5> 上記べプチド鎖延長工程で得られた 1\1末端保護(3末端保護ペプチド 化合物を沈殿させる沈殿工程を更に含む<4>に記載のぺプチド化合物の製 造方法。
<6> 上記沈殿工程の後に、
得られた 末端保護 0末端保護べプチド化合物の 末端を脱保護する工程 得られた 0末端保護べプチド化合物の 1\1末端に、 1\1末端保護アミノ酸化合 物、 又は、 1\1末端保護ペプチド化合物を縮合させる工程、 及び、
得られた 末端保護 0末端保護べプチド化合物を沈殿する工程
をこの順で 1回以上更に含む<5>に記載のぺプチド化合物の製造方法。
< 7> 0末端保護基を脱保護する(3末端脱保護工程を更に含む< 1>〜<
6>のいずれか 1つに記載のぺプチド化合物の製造方法。
<8> 上記環八が、 ナフタレン環である< 1>〜<7>のいずれか 1 つに 記載のぺプチド化合物の製造方法。
< 9> 全ての 8 *が有する全ての脂肪族炭化水素基の合計炭素数が、 3 6〜 8 0である<1>〜<8>のいずれか 1つに記載のペプチド化合物の製造方 法。
<1 〇> 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物が、 下記 式 (1 0) 〜式 (3 0) のいずれかで表される化合物である< 1>〜<9> のいずれか 1つに記載のぺプチド化合物の製造方法。
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[0010] [化 2]
[0011] 式 (1 0) 、 式 (20) 及び式 (30) 中、 丫 はそれぞれ独立に、 _〇!!
2〇1
~1、 一〇1
~1
21\11
~| [¾、 一CH
2S H、 又は、 一〇1
~1
2乂
0を表し、 6は水素原 子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 丨、
又は丨 を表し、 八はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有 機基であり、 少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素 基の炭素数が、 1 2以上であり、
はそれぞれ独立に、 置換基を表し、 n 1 0は〇〜 6の整数を表し、 n 20、 n 2 1及び n 30はそれぞれ独立に、 0 〜 5の整数を表す。
[0012] < 1 1> 上記式 (1 0) 、 式 (20) 又は式 (30) における 八がそれぞ れ独立に、 下記式 (チ 1) 又は式 (3 1) で表される基である<1 0>に記 載のぺプチド化合物の製造方法。
[0014] 式 (干 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 9は 1〜
3の整数を表し、 X
9はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、 -000 -、 一〇〇〇一、 一〇 C〇N H-、 一N HC〇N H-、 一1\11
~1〇〇一、 又は 、 _C〇N H—を表し、
二価の脂肪族炭化水素基を表 し、 「
1は ( 1 0 + 1) 価の芳香族基、 又は、 ( 1 0 + 1) 価の複素芳
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香族基を表し、 を表し、 〇11 0は、 1〜 3の整数を表し、 X
10はそれぞれ独 立に、 単結合、
_〇
_、
_ 3
_、
_ 000
_、
_ 000
_、
_〇〇〇1\11
~1
_ 、 一N HC〇N H-、 一1\11
~1〇〇一、 又は、 一 C〇N H-を表し、
れぞれ独立に、 炭素数 5以上の一価の脂肪族炭化水素基を表す。
[0016] 式 (3 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 20は、
1〜 1 0の整数を表し、 X20はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、
_〇〇〇_、 _〇〇〇_、 _〇C〇N H—、 _N HC〇N H—、
—、 又は、 _C〇N H—を表し、
20はそれぞれ独立に、 二価の脂肪族炭化 水素基を表す。
[0017] <1 2> 上記式 (チ 1) で表される基が、 下記式 (チ 2) で表される基で ある < 1 1 >に記載のぺプチド化合物の製造方法。
[0018] [化 5]
[0019] 式 (干 2) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 1 0は、
に、 単結合、 一〇一、 一 3—、 一 000—、 一 000—、 一〇C〇N H—、
-N HC〇N H-、 一1\11~1〇〇一、 又は、 一 C〇N H-を表し、 [¾10はそれ ぞれ独立に、 炭素数 5以上の _価の脂肪族炭化水素基を表す。
[0020] <1 3> 上記式 (3 1) におけるナフタレン環と結合する X 20が、 一〇一 である < 1 1 >に記載のぺプチド化合物の製造方法。
<1 4> 下記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を含む保 護基形成用試薬。
\¥02020/175472 ø ?<:17 2020 /007477
[0021] [化 6]
[0022] 式 (1) 中、 環 は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独立 に、 一CH2〇H、 一〇1~121\11~| [¾、 一CH2S H、 又は、 _〇1~12乂0を表し、
8は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 1、
又は I を表し、 1<は 1〜 5の整数を表し、 nは 1又は 2を表し、 はそれぞれ独立 に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少 なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、
1 2以上であり、 環八は、 丫 及び [¾ に加えて更に置換基を有していてもよ い。
[0023] <1 5> 上記保護基形成用試薬が、 カルボキシ基又はアミ ド基の保護基形 成用試薬である<1 4>に記載の保護基形成用試薬。
<1 6> 上記保護基形成用試薬が、 アミノ酸化合物又はペプチド化合物の 〇末端保護基形成用試薬である<1 4>又は<1 5>に記載の保護基形成用 試薬。
<1 7> 下記式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物。
[0024] [化 7]
[0025] 式
中、 環 は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独 立に、 一CH
2〇H、 一〇1
~1
21\11
~| [¾、 一CH
2S H、 又は、 _〇1
~1
2乂
0を表し 、 は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は(3 丨、 巳 「又は I を表し、 1<は 1〜 5の整数を表し、 nは 1又は 2を表し、
はそれぞれ独 立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、
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少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が 、 1 8以上であり、 環八は、 丫 及び [¾ に加えて更に置換基を有していても よい。
[0026] < 1 8> 上記環 が、 ナフタレン環である<1 7>に記載の縮合多環芳香 族炭化水素化合物。
< 1 9> 全ての 8 *が有する全ての脂肪族炭化水素基の合計炭素数が、 36 〜 80である<1 7>又は<1 8>に記載の縮合多環芳香族炭化水素化合物
<20> 上記式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物が、 下 記式 (1 〇 3) 〜式 (303) のいずれかで表される化合物である< 1 7> 〜< 1 9>のいずれか 1つに記載の縮合多環芳香族炭化水素化合物。
[0027] [化 8]
-CH
2〇H、 一〇1
~1
21\11
~| [¾、 一CH
2S H、 又は、 _〇1
~1
2乂〇を表し、
水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 I、 巳 「又は I を表 し、 はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有 する有機基であり、 少なくとも 1つの
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭 化水素基の炭素数が、 1 8以上であり、
はそれぞれ独立に、 置換基を表し 、 门 1 0は〇〜 6の整数を表し、 n 20、 n 2 1及び n 30はそれぞれ独立 に、 〇〜 5の整数を表す。
\¥02020/175472 8 卩(:17 2020 /007477
[0029] <2 1 > 上記式 (1 〇 3) 、 式 (2〇 3) 又は式 (303) における 八が それぞれ独立に、 下記式 (チ 1) 又は式 (3 1) で表される基である <20 >に記載の縮合多環芳香族炭化水素化合物。
[0031] 式 (チ 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 9は 1〜
3の整数を表し、 X
9はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、 -000 -、 一〇〇〇一、 一〇 C〇N H-、 一N HC〇N H-、 一1\11
~1〇〇一、 又は 、 _C〇N H—を表し、
二価の脂肪族炭化水素基を表 し、 「
1は ( 1 0 + 1) 価の芳香族基、 又は、 ( 1 0 + 1) 価の複素芳 香族基を表し、 を表し、 〇11 0は、 1〜 3の整数を表し、 X
1◦はそれぞれ独 立に、 単結合、 一〇一、 一 3—、 一 000—、 一 000—、 一〇C〇N H—
、 一N HC〇N H-、 一1\11~1〇〇一、 又は、 一 C〇N H-を表し、 [¾10はそ れぞれ独立に、 炭素数 5以上の _価の脂肪族炭化水素基を表す。
[0033] 式 (3 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 20は、
1〜 1 0の整数を表し、 X20はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、
_〇〇〇_、 _〇〇〇_、 _〇C〇N H—、 _N HC〇N H—、
—、 又は、 _C〇N H—を表し、
20はそれぞれ独立に、 二価の脂肪族炭化 水素基を表す。
[0034] <22> 上記式 (チ 1) で表される基が、 下記式 (チ 2) で表される基で ある <2 1 >に記載の縮合多環芳香族炭化水素化合物。
[0035]
\¥0 2020/175472 9 卩(:17 2020 /007477
[化 1 1 ]
[0036] 式 (干 2) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 1 0は、
、 、 、 、
ぞれ独立に、 炭素数 5以上の _価の脂肪族炭化水素基を表す。
[0037] < 2 3 > 上記式 (3 1) におけるナフタレン環と結合する X 2 0が、 一〇一 である < 2 1 >に記載の縮合多環芳香族炭化水素化合物。
発明の効果
[0038] 本発明の一実施形態によれば、 収率に優れるぺプチド化合物の製造方法を 提供することができる。
また、 本発明の他の一実施形態によれば、 収率に優れる保護基形成用試薬 を提供することができる。
また、 本発明の更に他の一実施形態によれば、 新規な縮合多環芳香族炭化 水素化合物を提供することができる。
発明を実施するための形態
[0039] 以下において、 本開示の内容について詳細に説明する。 以下に記載する構 成要件の説明は、 本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがある が、 本開示はそのような実施態様に限定されるものではない。
また、 本明細書において 「〜」 を用いて表される数値範囲は、 「〜」 の前 後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、 一つの数値範囲 で記載された上限値又は下限値は、 他の段階的な記載の数値範囲の上限値又 は下限値に置き換えてもよい。 また、 本明細書中に記載されている数値範囲
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において、 その数値範囲の上限値又は下限値は、 実施例に示されている値に 置き換えてもよい。
本明細書において 「工程」 との語は、 独立した工程だけでなく、 他の工程 と明確に区別できない場合であつても工程の所期の目的が達成されれば、 本 用語に含まれる。
本明細書における基 (原子団) の表記において、 置換及び無置換を記して いない表記は、 置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含す るものである。 例えば 「アルキル基」 とは、 置換基を有さないアルキル基 ( 無置換アルキル基) のみならず、 置換基を有するアルキル基 (置換アルキル 基) をも包含するものである。
また、 本明細書における化学構造式は、 水素原子を省略した簡略構造式で 記載する場合もある。
本開示において、 「質量%」 と 「重量%」 とは同義であり、 「質量部」 と 「重量部」 とは同義である。
また、 本開示において、 2以上の好ましい態様の組み合わせは、 より好ま しい態様である。
[0040] (ぺプチド化合物の製造方法)
本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 下記式 (1) で表される縮合 多環芳香族炭化水素化合物 (以下、 式 (1) で表される化合物ともいう。 ) を用いる工程を含む。
[0041 ] [化 12]
[0042] 式 (1) 中、 環 は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独立 に、 一C H 2〇H、 一〇1~1 2 1\1 1~| [¾、 一C H 2 S H、 又は、 _〇1~1 2乂0を表し、
8は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 1、 又は I を表し、 !<は 1〜 5の整数を表し、 nは 1又は 2を表し、 はそれぞれ独立
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に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少 なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、
1 2以上であり、 環八は、 丫 及び[¾ に加えて更に置換基を有していてもよ い。
[0043] 本開示に係る式 (1) で表される化合物は、 少なくとも 1つの
が有する 少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、 1 2以上であることから、 式 (1) で保護された化合物は疎水性の溶剤溶解性に優れる。 更に、 親水性 溶剤に対しては、
中の脂肪族炭化水素基同士が凝集することや、 縮合多 環芳香族炭化水素環を有することにより、 縮合多環芳香族炭化水素環同士に よる 一 相互作用 ( 一 スタツキング) が生じることにより、 晶析性に 優れ、 精製及び分離性にも優れる。 言い換えれば、 式 (1) で保護された化 合物を反応に供する場合、 反応溶剤である疎水性溶剤への溶剤溶解性に優れ るため、 反応が速やかに進行し、 かつ、 精製時には貧溶媒である極性溶媒を 添加することで目的物が効率よく晶析精製されるため、 得られる化合物 (ぺ プチド化合物等) の収率に優れると推定している。
上記の効果は少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水 素基の炭素数が、 1 8以上でより優れた効果を発揮する。 その理由は炭素数 が増加することで分子全体に占める疎水性の寄与率が大きくなり、 疎水性溶 剤に溶解しやすくなり、 また、 親水性溶媒に対しては、 炭素数が増加するこ とで凝集力がより増加し、 晶析しやすくなるためと推定している。
また、 本開示に係る式 (1) で表される化合物は、 縮合多環芳香族炭化水 素環に結合する丫6を有することにより、 従来のベンジルアルコール型の保護 基形成用試薬よりも、 脱保護速度に優れる。 これはベンジルアルコールより も縮合多環芳香族炭化水素環の方が電子供与性に優れるためと推定している 。 本開示に係る式 (1) で表される化合物によれば、 アミノ酸側鎖の保護基 は残したまま、 〇末端保護基のみを選択的に脱保護すること、 すなわち、 各 アミノ酸の側鎖保護基との切り分けが可能となる。 脱保護された 0末端に、 長鎖べプチドのフラグメントを縮合反応させる等の、 後続反応にも利用でき
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る。 また、 強酸に不安定なペプチドの場合は、 ペプチド鎖の分解を抑制する ことができ、 収率向上にも繫がる。 また、 酸での脱保護速度に優れることで 、 酸に不安定なペプチドの合成に好適である。
[0044] 以下、 本開示に係るペプチド化合物の製造方法について、 詳細に説明する 本開示に係るペプチド化合物の製造方法において、 式 (1) で表される縮 合多環芳香族炭化水素化合物は、 保護基の形成だけでなく、 ペプチド化合物 の変性、 水又は有機溶媒等への溶解度の調整、 結晶化性の改良、 多量体化等 に用いることができる。
中でも、 式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物は、 保護基の 形成に用いることが好ましく、 アミノ酸化合物又はべプチド化合物における 〇末端保護基の形成に用いることがより好ましい。
[0045] <式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物>
本開示に係る式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を、 以下 に す。
[0046] [化 13]
[0048] 式 (1) における環 は、 2環以上の芳香族炭化水素環が縮合した縮合多 環芳香族炭化水素環を表し、 また、 環八は、 丫 及び に加えて更に置換基 を有していてもよい。
環八は、 脱保護速度、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 2環〜 4環の縮合 多環芳香族炭化水素環であることが好ましく、 2環又は 3環の縮合多環芳香 族炭化水素環であることがより好ましく、 2環の縮合多環芳香族炭化水素環 であることが特に好ましい。
中でも、 環 は、 脱保護速度、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 ナフタレ
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ン環、 アントラセン環、 フエナントレン環、 テトラセン環、 トリフエニレン 環、 ピレン環、 又は、 クリセン環であることが好ましく、 ナフタレン環、 ア ントラセン環、 又は、 フエナントレン環であることがより好ましく、 ナフタ レン環であることが特に好ましい。
また、 環 は、 収率の観点から、 ベンゼン環が 2環縮環した構造 (ナフタ レン環構造) を少なくとも有する環であることが好ましい。
更に、 環 は、 置換基を有していてもよく、 後述するように、 2以上の置 換基が結合して環構造を形成していてもよく、 環 に脂肪族炭化水素環、 月旨 肪族複素環、 複素芳香環等が更に縮環した構造であつてもよい。
[0049] 式 (1) における丫 はそれぞれ独立に、 脱保護速度、 溶剤溶解性、 及び、 収率の観点から、 一C H
2〇H、 一〇1~1
2 1\1 1~| [¾、 又は、 一C H
2 S Hであるこ とが好ましく、 一 C H
2〇H、 又は、
ることがより好まし く、 一〇 1
~1
2〇 1
~1であることが特に好ましい。 また、 温和な反応条件とする観 点からは、 丫 は、 一 C H
2〇H、 又は、 一C H
2 S Hであることが好ましく、 —〇 1
~1
2〇 1
~1であることがより好ましい。
また、 式 (1) において、 丫 を 2つ有する場合、 2つの丫 は同じ基であ ることが好ましい。
式 (1) における は、 1であることが好ましい。
におけるアルキル基としては、 炭素数 ( 「炭素原子数」 ともいう。 ) 1 〜 3 0のアルキル基が挙げられ、 炭素数 1〜 1 0のアルキル基であることが 好ましく、 炭素数 1〜 6のアルキル基であることがより好ましい。 好適な具 体例としては、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 1^ _ブ チル基、 イソプチル基、 3 6〇_ブチル基、 I 6 「 I—ブチル基、 ペンチル 基、 ヘキシル基等が挙げられ、 メチル基、 及び、 エチル基がより好ましく挙 げられる。
におけるアラルキル基 ( 「アリールアルキル基」 ともいう。 ) としては 、 炭素数 7〜 3 0のアラルキル基が挙げられ、 炭素数 7〜 2 0のアラルキル 基であることが好ましく、 炭素数 7〜 1 6のアラルキル基 (例えば、 炭素数
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6〜 1 0のアリール基に炭素数 1〜 6のアルキレン基が結合した基) がより 好ましく挙げられる。 好適な具体例としては、 ベンジル基、 1 -フエニルエ チル基、 2—フエニルエチル基、 1 —フエニルプロピル基、 ナフチルメチル 基、 1 -ナフチルエチル基、 1 -ナフチルプロピル基等が挙げられ、 ベンジ ル基がより好ましく挙げられる。
中でも、
水素原子、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 又は、 炭素数 7〜
1 6のアラルキル基であることが好ましく、 水素原子、 メチル基、 エチル基 、 又は、 ベンジル基であることがより好ましく、 水素原子であることが更に 好ましい。
また、 式 (1) で表される化合物は、 環 上に有する上記置換基又は [¾八と して、
を有する基、 又は、 環 及び丫 を有する基を有して いてもよい。 すなわち、 式 (1) で表される化合物は、 2量体等の多量体で あってもよい。 多量体としては、 合成のし易さの観点から 2量体〜 6量体で あることが好ましく、 2量体〜 4量体であることがより好ましく、 2量体で あることが特に好ましい。
[0050] 式 (1) における環 上の
の置換数である は、 脱保護速度、 溶剤溶解 性、 及び、 収率の観点から、 1〜 4の整数であることが好ましく、 1〜 3の 整数であることがより好ましく、 1又は 2であることが特に好ましい。
[0051 ] はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有す る有機基であり、 少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化 水素基の炭素数が、 1 2以上である。
「脂肪族炭化水素基」 とは、 直鎖、 分岐状、 若しくは環状の飽和又は不飽 和の脂肪族炭化水素基であり、 炭素数 5以上の脂肪族炭化水素基が好ましく 、 炭素数 5〜 6 0の脂肪族炭化水素基がより好ましく、 炭素数 5〜 3 0の脂 肪族炭化水素基が更に好ましく、 炭素数 1 0〜 3 0の脂肪族炭化水素基が特 に好ましい。
本明細書中、
における 「脂肪族炭化水素基を有する有機基」 とは、 その 分子構造中に脂肪族炭化水素基を有する一価 (環 に結合する結合手が 1つ
20/175472 15 卩(:170? 2020 /007477
) の有機基である。
「脂肪族炭化水素基を有する有機基」 における 「脂肪族炭化水素基」 の部 位は、 特に限定されず、 末端に存在しても (1価基) 、 それ以外の部位に存 在してもよい (例えば二価基) 。
「脂肪族炭化水素基」 としては、 アルキル基、 シクロアルキル基、 アルケ ニル基、 アルキニル基等が挙げられ、
具体的には、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 プチル基 、 イソプチル基、 3 6〇—ブチル基、 I 6 「 I—ブチル基、 ペンチル基、 へ キシル基、 オクチル基、 デシル基、 ラウリル基、 トリデシル基、 ミリスチル 基、 セチル基、 ステアリル基、 アラキル基、 ベへニル基、 オレイル基、 イソ ステアリル基等の一価の基、 及び、 それらから誘導される二価の基 (上記一 価の基から水素原子を 1つ除いた二価の基) や、 各種ステロイ ド基から水酸 基などを除外した基などが挙げられる。
「アルキル基」 としては、 例えば、 炭素数 1〜 6のアルキル基等が好まし く、 例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 イソプチ ル、 3㊀〇—ブチル、 t 3 r t—ブチル、 ペンチル、 ヘキシル等が挙げられ る。
「シクロアルキル基」 としては、 例えば、 炭素数 3〜 6のシクロアルキル 基等が好ましく、 例えば、 シクロプロピル、 シクロプチル、 シクロペンチル 、 シクロヘキシルが挙げられる。 また、 これらが繰り返し連結してもよい。
「アルケニル基」 としては、 例えば、 炭素数 2〜 6のアルケニル基等が好 ましく、 例えば、 ビニル、 1 —プロべニル、 アリル、 イソプロべニル、 ブテ ニル、 イソブテニル等が挙げられる。
「アルキニル基」 としては、 例えば、 炭素数 2〜 6のアルキニル基等が好 ましく、 例えば、 ェチニル、 プロパルギル、 1 —プロピニル等が挙げられる
「ステロイ ド基」 としては、 例えば、 コレストロールやエストラジオール 等が好ましい。
〇 2020/175472 16 卩(:170? 2020 /007477
上記置換基は更にシリル基、 シリルオキシ構造を有する炭化水素基、 パー フルオロアルキル構造を有する有機基で置換されてもよい。
[0052] 上記シリル基としては、 トリアルキルシリル基が好ましく、 炭素数 1〜 3 のアルキル基を 3つ有するシリル基であることがより好ましい。
上記シリルオキシ構造を有する炭化水素基におけるシリルオキシ構造とし ては、 トリアルキルシリルオキシ構造であることが好ましく、 炭素数 1〜 3 のアルキル基を 3つ有するシリルオキシ構造であることがより好ましい。 また、 上記シリルオキシ構造を有する炭化水素基は、 シリルオキシ構造を 1〜 3個有することが好ましい。
更に、 上記シリルオキシ構造を有する炭化水素基の炭素数は、 1 0以上で あることが好ましく、 1 0〜 1 0 0であることがより好ましく、 1 6〜 5 0 であることが特に好ましい。
[0053] 上記シリルオキシ構造を有する炭化水素基としては、 下記式 (3 丨) で表 される基が好ましく挙げられる。
[0054] [化 14]
[0055] 式 (3 I) 中、 は、 単結合、 又は、 炭素数 1〜 3のアルキレン基を表 し、 炭素数 1〜 3のアルキレン基を表し、
それ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 又は、
3
[¾ 7を表し、
炭素数 1〜 6のアルキ ル基、 又は、 アリール基を表す。
[0056] 式 (3 丨) における
炭素数 1〜 6のアル
〇 2020/175472 17 卩(:170? 2020 /007477
キル基、 又はフエニル基であることが好ましく、 炭素数 1〜 6のアルキル基 であることがより好ましく、 炭素数 1〜 4の直鎖又は分岐アルキル基である ことが特に好ましい。
[0057] 上記パーフルオロアルキル構造を有する有機基におけるパーフルオロアル キル構造は、 炭素数 1〜 2 0のパーフルオロアルキル構造であることが好ま しく、 炭素数 5〜 2 0のパーフルオロアルキル構造であることがより好まし く、 炭素数 7〜 1 6のパーフルオロアルキル構造であることが特に好ましい 。 また、 上記パーフルオロアルキル構造は、 直鎖状であっても、 分岐を有し ていても、 環構造を有していてもよい。
上記パーフルオロアルキル構造を有する有機基は、 パーフルオロアルキル 基、 パーフルオロアルキル構造を有するアルキル基、 又は、 パーフルオロア ルキル構造及びアルキル鎖中にアミ ド結合を有するアルキル基であることが 好ましい。
上記パ フルオロアルキル構造を有する有機基の炭素数は、 5以上である ことが好ましく、 1 0以上であることがより好ましく、 1 0〜 1 0 0である ことが更に好ましく、 1 6〜 5 0であることが特に好ましい。
上記パーフルオロアルキル構造を有する有機基としては、 例えば、 下記に 示す基が好ましく挙げられる。
[0058] [化 15]
〇 2020/175472 18 卩(:170? 2020 /007477
[0059] 「脂肪族炭化水素基を有する有機基」 中の 「脂肪族炭化水素基」 以外の部 位は任意に設定することができる。 例えば一〇一、 一3—、 一0〇〇一、 一 〇C〇N H—、 _ C〇N H—、 「脂肪族炭化水素基」 以外の炭化水素基 (一 価の基又は二価の基) 等の部位を有していてもよい。
「脂肪族炭化水素基」 以外の 「炭化水素基」 としては、 例えば、 芳香族炭 化水素基等が挙げられ、 具体的には、 例えば、 アリール基等の一価の基、 及 び、 それらから誘導される二価の基が用いられる。
「アリール基」 は、 例えば、 炭素数 6〜 1 4のアリール基等が好ましく、 例えば、 フエニル、 1 —ナフチル、 2—ナフチル、 ビフエニリル、 2—アン スリル等が挙げられる。 中でも、 炭素数 6〜 1 0のアリール基がより好まし く、 フエニルが特に好ましい。
また、 上記脂肪族炭化水素基、 上記脂肪族炭化水素基以外の炭化水素基は 、 ハロゲン原子 (塩素原子、 臭素原子、 フッ素原子、 ヨウ素原子) 、 オキソ 基等から選択される置換基で置換されていてもよい。
[0060] 「脂肪族炭化水素基を有する有機基」 の環 への結合 (置換) は、
中に存在する 「脂肪族炭化水素基」 又は上記 「炭化水素基」 を介するもの、 すなわち、 直接炭素一炭素結合で結合しているものであっても、 上記 中に 存在する一〇一、
部位を介するものであってもよい。 好ましくは、 化合物の合成のし易さの点 から、 一〇一、
一〇〇〇一又は一〇〇1\1 ! ! -を介するものであるこ とが好ましく、 一〇一を介するものであることが特に好ましい。
[0061 ] 本開示に係る式 (1) で表される化合物において、 全ての が有する全て の脂肪族炭化水素基の合計炭素数が、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観 点から、 2 4以上であることが好ましく、 2 4〜 2 0 0であることがより好 ましく、 3 2〜 1 0 0であることが更に好ましく、 3 4〜 8 0であることが 特に好ましく、 3 6〜 8 0であることが最も好ましい。
また、 本開示に係る式 (1) で表される化合物は、 少なくとも 1つの [¾八に おいて炭素数 1 2以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも 1つ有する化合物で
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あり、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 少なくとも 1つの に おいて、 炭素数 1 2〜 1 00の脂肪族炭化水素基を少なくとも 1つ有する化 合物であることが好ましく、 炭素数 1 8〜 40の脂肪族炭化水素基を少なく とも 1つ有する化合物であることがより好ましく、 炭素数 20〜 36の脂肪 族炭化水素基を少なくとも 1つ有する化合物であることが更に好ましい。 更に上記脂肪族炭化水素基は、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 アルキル 基であることが好ましく、 直鎖アルキル基であることがより好ましい。
また、 1
の炭素数はそれぞれ独立に、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 1 2〜 200であることが好ましく、 1 8〜 1 50である ことがより好ましく、 1 8〜 1 00であることが更に好ましく、 20〜 80 であることが特に好ましい。
[0062] 式 (1) において、 少なくとも 1
が、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 下記式 1) 、 式 (3 1) 、 式 (1^ 1) 又は式 1) のいずれかで表される基であることが好ましく、 下記式 (干 1) 又は式 (3 1) で表される基であることがより好ましく、 下記式 (干 1) で表される基 であることが特に好ましい。
[0064] 式 (チ 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 9は1〜
3の整数を表し、 X
9はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、 -000 -、 一〇〇〇一、 一〇 C〇N H-、 一N HC〇N H-、 一1\11
~1〇〇一、 又は 、 _C〇N H—を表し、
二価の脂肪族炭化水素基を表 し、 「
1は、 ( 1 0 + 1) 価の芳香族基、 又は、 ( 1 0 + 1) 価の複素 芳香族基を表し、
1〜 3の整数を表し、 X
1。はそれぞれ独立に、 単結合、
_〇
_、
_ 3
_、
_ 000
_、
_ 000
_、
_〇〇〇1\11
~1
_、
_ HC〇N H -、 一1\11
~1〇〇一、 又は、 一 C〇N H-を表し、
はそれぞれ 独立に、 炭素数 5以上の _価の脂肪族炭化水素基を表す。
〇 2020/175472 20 卩(:170? 2020 /007477
[0066] 式 (3 1) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 20は、
1〜 1 0の整数を表し、 X20はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3—、
_〇〇〇_、 _〇〇〇_、 _〇C〇N H—、 _N HC〇N H—、
—、 又は、 _C〇N H—を表し、
二価の脂肪族炭化 水素基を表す。
[0067] [化 18]
表し、
はそれぞれ独立に、 〇〜 2の整数を表し、 乂 ~乂 はそ れぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3 000
s _〇〇〇1\11
~1—、 又 は、
はそれぞれ独立に、 水素原子、 メチ ル基、 又は、 炭素数 5以上の脂肪族炭化水素基を表し、 [¾
3は、 炭素数 5以 上の脂肪族炭化水素基を表す。
[0069] [化 19]
[0070] 式 1) 中、 波線部分は環 との結合位置を表し、
は、 単結合、 一
〇 2020/175472 21 卩(:170? 2020 /007477
〇一、 一3—、 一 1\11
~1〇〇一、 又は、
は〇〜 1 5 の整数を表し、 ㊀ 1は〇〜 1 1の整数を表し、 ㊀ 2は〇〜 5の整数を表し、
X
682はそれぞれ独立に、 単結合、 一〇一、 一3 000
s —〇〇〇 !!—、 一1\1 !!〇〇一、 又は、 一 C〇N H—を表し、
水素原子、 メチル基、 炭素数 5以上の脂肪族炭化水素基を有する有機基を表 す。
[0071] 式 (干 1) における 9は、 1又は 2であることが好ましく、 1であるこ とがより好ましい。
式 (干 1) における X 9及び X 10はそれぞれ独立に、 一〇一、 一3—、 一〇 〇〇一、 一〇 C〇N H—、 又は、 一 C〇N H—であることが好ましく、 一〇 —であることがより好ましい。
式 (チ 1) における
9はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 1 0のアルキレン基 であることが好ましく、 炭素数 1〜 4のアルキレン基であることがより好ま しく、 メチレン基であることが特に好ましい。
式 (チ 1) における
炭素数 5〜 60の一価の脂肪 族炭化水素基であることが好ましく、 炭素数 1 2〜 50の一価の脂肪族炭化 水素基がより好ましく、 炭素数 1 8〜 40の一価の脂肪族炭化水素基が更に 好ましく、 炭素数 20〜 32の一価の脂肪族炭化水素基であることが特に好 ましい。 また、
10はそれぞれ独立に、 直鎖アルキル基、 又は、 分岐アルキ ル基であることが好ましく、 直鎖アルキル基であることがより好ましい。 式 (干 1) における
2又は 3であることが好ましく、 2である ことがより好ましい。
式 (干 1) における八 「
1は、
価の芳香族基であることが好 ましく、 ベンゼンから ( 1 0+ 1) 個の水素原子を除いた基、 又は、 ナフ タレンから
0+ 1) 個の水素原子を除いた基であることがより好まし く、 ベンゼンから
0+ 1) 個の水素原子を除いた基であることが特に 好ましい。
[0072] また、 上記式 (チ 1) で表される基は、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率
\¥02020/175472 22 卩(:17 2020 /007477
の観点から、 下記式 (干 2) で表される基であることが好ましい。
[0073] [化 20]
[0074] 式 (チ 2) 中、 波線部分はナフタレン環との結合位置を表し、 1 0は、
に、 単結合、 _〇 _、 _ 3 _、 _ 000 _、 _ 000 _、 _〇〇〇1\11~1 _、
-N HC〇N H-、 一1\11~1〇〇一、 又は、 一 C〇N H-を表し、 [¾10はそれ ぞれ独立に、 炭素数 5以上の _価の脂肪族炭化水素基を表す。
[0075] 式 2) における
X
10及び
10はそれぞれ、 式 1) におけ る 1 0、 X
1◦及び ◦と同義であり、 好ましい態様も同様である。
式 (干 2) における 1 1は、 1又は 2であることが好ましく、 1である ことがより好ましい。
[0076] 式 (3 1) における 20は、 1又は 2であることが好ましく、 1である ことがより好ましい。
式 (3 1) における X20はそれぞれ独立に、 一〇一、 一3—、 -000- 、 一〇 C〇N H—、 又は、 一 C〇N H—であることが好ましく、 一〇一であ ることがより好ましい。
式 (
3 1) における
炭素数 5以上の二価の脂肪族炭化水素基であ ることが好ましく、 炭素数 5〜 60の二価の脂肪族炭化水素基であることが より好ましく、 炭素数 8〜 40の二価の脂肪族炭化水素基であることが更に 好ましく、 炭素数 1 2〜 32の二価の脂肪族炭化水素基であることが特に好 ましい。 また、
は、 直鎖アルキレン基であることが好ましい。
[0077] 式 (匕 1) における 匕は、 1であることが好ましい。
式 (匕 1) における匕 1〜匕 4はそれぞれ独立に、 1又は 2であることが 好ましく、 1であることがより好ましい。
〇 2020/175472 23 卩(:170? 2020 /007477
式 (匕 1) における乂 ~乂 はそれぞれ独立に、 一〇一、 一3—、 一〇 〇〇一、 一〇 C〇N H—、 又は、 一 C〇N H—であることが好ましく、 一〇 —であることがより好ましい。
式 (匕 1) における
はそれぞれ独立に、 水素原子、 メチル基 、 又は、 炭素数 5〜 6 0の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、 水素原 子、 メチル基、 又は、 炭素数 8〜 4 0のアルキル基であることが好ましく、 水素原子、 メチル基、 又は、 炭素数 1 2〜 3 2のアルキル基であることが特 に好ましい。
式 (匕 1) における
炭素数 5〜 6 0の、 一価の脂肪族炭化水素 基であることが好ましく、 炭素数 5〜 6 0の一価の脂肪族炭化水素基である ことがより好ましく、 炭素数 8〜 4 0の一価の脂肪族炭化水素基であること が更に好ましく、 炭素数 1 2〜 3 2の一価の脂肪族炭化水素基であることが 特に好ましい。 また、
は、 直鎖アルキル基であることが好ましい。
[0078] また、 本開示に係る式 (1) で表される化合物は、 溶剤溶解性、 及び、 収 率の観点から、
における脂肪族炭化水素基として、 分岐を有する脂肪族炭 化水素基が好ましく挙げられ、 以下に示す基がより好ましく挙げられる。 な お、 波線部分は他の構造との結合位置を表し、 〇 I 2は 3以上の整数を表し 、 n I 3は、 下記基の総炭素数が 1 4〜 3 0 0となるように設定される整数 を表す。
[0079]
\¥0 2020/175472 24 卩(:17 2020 /007477
[化 21 ]
[0080] 式 (1) で表される化合物が環 上に有していてもよい置換基としては、 特に制限はないが、 アルコキシ基、 アリーロキシ基、 ハロゲン原子、 アルキ ル基、 ハロゲン化アルキル基、 アリール基、 アシル基、 アシルオキシ基、 ア ルコキシカルボニル基、 アリーロキシカルボニル基、 アルキルチオ基、 アリ —ルチオ基、
_〇〇 (8
5つ
2、 ジアルキルアミ ノ基、 アルキルアリールアミノ基、 ジアリールアミノ基、 及び、 これらを 2 以上組み合わせた基等が挙げられる。 なお、
は、 水素原子、 アルキル基 又はアリール基を表す。
また、 式 (1) で表される化合物が多量体である場合、 環 上に有してい てもよい置換基としては、 下記式 (IV!) で表される基が好ましく挙げられる
〇 2020/175472 25 卩(:170? 2020 /007477
[0081 ] [化 22]
[0082] 式 (|\/|) 中、 波線部分は式 (1) における環 との結合位置を表し、 環巳 は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫
6はそれぞれ独立に、 _ C H
2〇H、
- C H
2 S H、 又は、 _〇1
~1
2乂
0を表し、 6は水素原子、 ア ルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 丨、 巳 「、 丨 を表し、
5の整数を表し、 n匕は 1又は 2を表し、
はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化 水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少なくとも 1つの 中の少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、 1 2以上であり、 環 巳は、 丫
6及び
6に加えて更に置換基を有していてもよい。
[0083] 式 (IV!) における環巳、 丫
1< n 及び、
はそれぞれ、 式 (1) における環八、 丫\ |<、 及び、 [¾ と同義であり、 好ましい 態様も同様である。
また、 置換基として式 (IV!) で表される基を有する場合、 式 (1) で表さ れる化合物は、 後述する式 (2 0) で表される化合物であることが好ましい
[0084] 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物は、 脱保護速度、 晶析性、 溶剤溶解性、 及び、 収率の観点から、 下記式 (1 0) 〜式 (3 0) のいずれかで表される化合物であることが好ましく、 下記式 (1 0) 又は式 (2 0) で表される化合物であることがより好ましく、 下記式 (1 0) で表 される化合物であることが特に好ましい。
[0085]
〇 2020/175472 26 卩(:170? 2020 /007477
[化 23]
[0086] 式 ( 1 0) 、 式 (20) 及び式 (30) 中、 丫 はそれぞれ独立に、 _〇 !!
2〇 1
~1、 一〇 1
~1
21\11
~|[¾、 一C H
2S H、 又は、 一〇 1
~1
2乂
0を表し、 6は水素原 子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 丨、 巳 「、 丨 を表し、 [¾八 はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有 機基であり、 少なくとも 1 つの[¾ 中の少なくとも 1 つの脂肪族炭化水素基の 炭素数が、 1 2以上であり、
3はそれぞれ独立に、 置換基を表し、 n 1 0は 〇〜 6の整数を表し、 n 20、 n 2 1及び n 30はそれぞれ独立に、 〇〜 5 の整数を表す。
[0087] 式 ( 1 0) 、 式 (20) 又は式 (30) における丫\ 及び、 [¾ はそれぞ れ、 式 ( 1 ) における丫\ 及び、
と同義であり、 好ましい態様も同様で ある。
式 ( 1 0) における门 1 0は、 〇〜 2の整数であることが好ましく、 0又 は 1 であることがより好ましく、 0であることが特に好ましい。
式 (20) における n 20及び n 2 1 はそれぞれ独立に、 〇〜 2の整数で あることが好ましく、 0又は 1 であることがより好ましく、 0であることが 特に好ましい。
式 (20) における 2つの丫 は、 同じ基であることが好ましい。 また、 式 (20) における は、 同じ基であることが好ましい。 式 (30) における门 30は、 〇〜 2の整数であることが好ましく、 0又
〇 2020/175472 27 卩(:170? 2020 /007477
は 1であることがより好ましく、 0であることが特に好ましい。
式 (3 0) における
同じ基であることが好ましい。 式 (1 0) 、 式 (2 0) 又は式 (3 0) における
はそれぞれ独立に、 ア ルコキシ基、 アリーロキシ基、 ハロゲン原子、 アルキル基、 ハロゲン化アル キル基、 アリール基、 アシル基、 アシルオキシ基、 アルコキシカルボニル基 、 アリーロキシカルボニル基、 アルキルチオ基、 アリールチオ基、
2、 ジアルキルアミノ基、 アルキルアリール アミノ基、 ジアリールアミノ基、 又は、 これらを 2以上組み合わせた基であ ることが好ましく、 アルコキシ基、 アリーロキシ基、 ハロゲン原子、 アルキ ル基、 ハロゲン化アルキル基、 又は、 アリール基であることがより好ましく 、 アルコキシ基、 又は、 アルキル基であることが更に好ましい。
[0088] 式 (1 0) におけるでは、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 上記式 1) 、 式 (8 1) 、 式 (1〇 1) 又は式 1) のいずれかで表さ れる基であることが好ましく、 上記式 (チ 1) 又は式 (3 1) のいずれかで 表される基であることがより好ましく、 上記式 (チ 1) で表される基である ことが更に好ましく、 上記式 (チ 2) で表される基であることが特に好まし い。
[0089] 式 (2 0) における はそれぞれ独立に、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収 率の観点から、 上記式 1) 、 式 (3 1) 、 式 (匕 1) 又は式 1) の いずれかで表される基であることが好ましく、 上記式 (チ 1) 又は式 (3 1 ) のいずれかで表される基であることがより好ましい。
[0090] 式 (3 0) における はそれぞれ独立に、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収 率の観点から、 上記式 1) 、 式 (3 1) 、 式 (匕 1) 又は式 1) の いずれかで表される基であることが好ましく、 上記式 (チ 1) 又は式 (3 1 ) のいずれかで表される基であることがより好ましい。
[0091 ] 式 (1) で表される化合物の分子量は、 特に制限はないが、 脱保護速度、 晶析性、 溶剤溶解性、 及び、 収率の観点から、 3 4 0〜 3 , 0 0 0であるこ とが好ましく、 4 0 0〜 2 , 0 0 0であることがより好ましく、 5 0 0〜 1
\¥0 2020/175472 28 卩(:17 2020 /007477
, 5 0 0であることが更に好ましく、 8 0 0〜 1 , 3 0 0であることが特に 好ましい。 また、 分子量が 3 , 0 0 0以下であると、 目的物に占める式 (1 ) の割合が適度であり、 式 (1) を脱保護して得られる化合物の割合が少な くならないため、 生産性に優れる。
[0092] 式 (1) で表される化合物の具体例としては、 下記に示す化合物が好まし く挙げられるが、 これらに限定されない。 なお、
は、 炭素数 1 2以上の脂 肪族炭化水素基を表し、 炭素数 1 2〜 1 0 0の脂肪族炭化水素基であること が好ましく、 炭素数 1 8〜 4 0の脂肪族炭化水素基であることがより好まし く、 炭素数 2 0〜 3 2の脂肪族炭化水素基であることが特に好ましい。 また 、 上記脂肪族炭化水素基は、 直鎖アルキル基、 分岐アルキル基、 又は環状ア ルキル基であることが好ましく、 直鎖アルキル基であることがより好ましい
[0093] [化 24]
〇 2020/175472 30 卩(:170? 2020 /007477
[化 27]
[0097] [化 28]
[0098] <式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物の製造方法>
本開示に係る式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物の製造方 法としては、 特に限定されないが、 公知の方法を参照して製造することがで きる。
〇 2020/175472 31 卩(:170? 2020 /007477
製造に用いる原料化合物は、 特に述べない限り、 市販されているものを用 いてもよいし、 自体公知の方法、 又は、 これらに準ずる方法に従って製造す ることもできる。
また、 必要に応じ、 製造した式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素 化合物を公知の精製方法により、 精製してもよい。 例えば、 再結晶、 カラム クロマトグラフィー等によって単離及び精製する方法、 及び、 溶液温度を変 化させる手段や溶液組成を変化させる手段等によって再沈殿により精製する 方法等を行うことができる。
[0099] 本開示に係る式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物の合成方 法は、 例えば、 以下のスキームに従って合成することができる。 また、 国際 公開第 2 0 1 0 / 1 1 3 9 3 9号に記載の合成方法を参考に合成することも できる。
[0100] [化 29]
[0102] 本開示に係るペプチド化合物の製造方法において、 上記式 (1) で表され る縮合多環縮環芳香族炭化水素化合物を用いる工程が、 上記式 ( 1) で表さ れる縮合多環芳香族炭化水素化合物によりアミノ酸化合物又はべプチド化合 物のカルボキシ基又はアミ ド基を保護する 0末端保護工程であることが好ま しい。
〇 2020/175472 32 卩(:170? 2020 /007477
また、 本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 ペプチド化合物の合成 容易性、 及び、 収率の観点から、 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭 化水素化合物によりアミノ酸化合物又はべプチド化合物のカルボキシ基又は アミ ド基を保護する<3末端保護工程に加え、 上記 0末端保護工程で得られた !\!末端保護◦末端保護アミノ酸化合物又は !\1末端保護◦末端保護ペプチド化 合物の |\|末端を脱保護する !\1末端脱保護工程、 及び、 上記 !\]末端脱保護工程 で得られた 0末端保護アミノ酸化合物又は(3末端保護べプチド化合物の 1\!末 端に、 !\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 !\!末端保護ペプチド化合物を縮合 させるぺプチド鎖延長工程を更に含むことがより好ましく、 上記ペプチド鎖 延長工程で得られた 末端保護 0末端保護べプチド化合物を沈殿させる沈殿 工程を更に含むことが更に好ましく、 上記沈殿工程の後に、 得られた 1\1末端 保護<3末端保護べプチド化合物の !\1末端を脱保護する工程、 得られた 0末端 保護ペプチド化合物の 1\1末端に、 1\!末端保護アミノ酸化合物、 又は、 1\1末端 保護ペプチド化合物を縮合させる工程、 及び、 得られた !\1末端保護(3末端保 護べプチド化合物を沈殿する工程をこの順で 1回以上更に含むことが特に好 ましい。
また、 本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 〇末端保護基を脱保護 する 0末端脱保護工程を更に含むことが好ましい。
更に、 本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 上記〇末端保護工程の 前に、 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を溶媒に溶解 する溶解工程を更に含むことが好ましい。
以下、 上述した各工程等について詳細に説明する。
[0103] <溶解工程>
本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 上記〇末端保護工程の前に、 上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を溶媒に溶解する溶 解工程を含むことが好ましい。
溶媒としては、 一般的な有機溶媒を反応に用いることができるが、 上記溶 媒における溶解度が高い程、 優れた反応性が期待できるため、 式 (1) で表
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される縮合多環芳香族炭化水素化合物の溶解度の高い溶媒を選択することが 好ましい。 具体的にはクロロホルム、 ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水 素類; 1 , 4 -ジオキサン、 テトラヒドロフラン、 シクロペンチルメチルエ —テル等の非極性有機溶媒等が挙げられる。 これらの溶媒は 2種以上を適宜 の割合で混合して用いてもよい。 また、 上記ハロゲン化炭素類や非極性有機 溶媒に、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素類; アセトニト リル、 プロピオニトリル等の二トリル類; アセトン、 2 -ブタノン等のケト ン類; N, N -ジメチルホルムアミ ド、 N-メチルピロリ ドン等のアミ ド類 ;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類を、 式 (1) で表される縮合多 環芳香族炭化水素化合物が溶解し得る限り、 適宜の割合で混合して用いても よい。
ま 、 〇 r g a n i c P r o c e s s R e s e a r c h & D e v e l o pme n t、 201 7、 2 1、 3、 365 -369に記載の溶剤を使 用してもよい。
[0104] <C末端保護工程 >
本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 上記式 (1) で表される縮合 多環芳香族炭化水素化合物によりアミノ酸化合物又はべプチド化合物のカル ボキシ基又はアミ ド基を保護する C末端保護工程を含むことが好ましい。 上記 C末端保護工程に用いられるアミノ酸化合物、 又は、 ペプチド化合物 としては、 特に制限はなく、 公知のものを用いることができるが、 N末端保 護アミノ酸化合物、 又は、 N末端保護ペプチド化合物であることが好ましく 、 F m〇 c保護アミノ酸化合物、 又は、 F m〇 c保護べプチド化合物である ことがより好ましい。
また、 上記 C末端保護工程に用いられるアミノ酸化合物、 又は、 ペプチド 化合物における C末端部分以外のヒドロキシ基、 アミノ基、 カルボニル基、 アミ ド基、 イミダゾール基、 インドール基、 グアニジル基、 メルカプト基等 は後述する保護基等の公知の保護基により保護されていることが好ましい。 反応基質であるアミノ酸化合物又はペプチド化合物の使用量は、 上記式 (
〇 2020/175472 34 卩(:170? 2020 /007477
1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物 1モル当量に対し、 1モル当 量〜 1 0モル当量であることが好ましく、 1モル当量〜 5モル当量であるこ とがより好ましく、 1モル当量〜 2モル当量であることが更に好ましく、 1 ~ 1. 5であることが特に好ましい。
[0105] 式 (1) における丫 が一〇
(1) で 表される縮合多環芳香族炭化水素化合物を用いる場合は、 反応に影響を及ぼ さない溶媒中、 触媒下、 縮合剤を添加するか、 酸触媒中で反応させることが 好ましく挙げられる。
式 (1) における丫 が一
である上記式 (1) で表される縮合 多環芳香族炭化水素化合物を用いる場合は、 縮合添加剤 (縮合促進剤) 存在 下、 縮合剤を添加することが好ましく挙げられる。
縮合添加剤の使用量は、 上記式 ( 1) で表される縮合多環芳香族炭化水素 化合物 1モル当量に対して、 〇. 05モル当量〜 1. 5モル当量であること が好ましい。
[0106] 縮合剤としては、 ペプチド合成において一般的に用いられる縮合剤が、 本 開示においても制限なく用いることができ、 これに限定されないが、 例えば 、 4 - (4, 6 -ジメ トキシー 1 , 3, 5 -トリアジンー 2 -イル) 一4- メチルモルホニウムクロリ ド (01\/1丁1\/11\/1) 、 〇- (ベンゾトリアゾールー 1 —イル) 一 1 , 1 , 3, 3—テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホス フエート (1~1巳丁11) 、 〇- (7—アザべンゾトリアゾールー 1 —イル) 一 1 , 1 , 3, 3—テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフエート (1~1 八丁11) 、 〇- (6—クロロべンゾトリアゾールー 1 —イル) 一 1 , 1 , 3 , 3—テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフエート (1~1巳丁11 (6
_〇 I) ) 、 〇- (ベンゾトリアゾールー 1 —イル) 一 1 , 1 , 3, 3—テ トラメチルウロニウムテトラフルオロボレート (丁巳丁11) 、 〇- (6—ク ロロべンゾトリアゾールー 1 —イル) 一 1 , 1 , 3, 3—テトラメチルウロ ニウムテトラフルオロボレート (丁〇丁11) 、 ( 1 —シアノ _ 2—エトキシ - 2 -オキソエチリデンアミノオキシ) ジメチルアミノモルホリノカルべ二
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ウムヘキサフルオロリン酸塩 (〇〇1\/1 11) 、 ジシクロヘキシルカルボジイミ ド (0〇〇) 、 ジイソプロピルカルボジイミ ド (0 丨 〇) 、 1 —エチルー 3 - (3 -ジメチルアミノプロピル) カルボジイミ ド (巳〇〇) 、 その塩酸塩 (巳〇〇 1~1〇 丨) 、 及び、 ヘキサフルオロリン酸 (ベンゾトリアゾールー 1 —イルオキシ) トリピロリジノホスホニウム ( ソ巳〇 ) 等を挙げるこ とができる。
中でも、 0 I 0 , 巳〇〇、 巳 0〇 - 1~1〇 1、 0 1\/1丁一1\/1 1\/1、 1~1巳丁11、 1~1 八丁 II、 又は、 〇〇1\/1 11が好ましい。
縮合剤の使用量は、 上記式 ( 1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合 物 1モル当量に対して、 1モル当量〜 1 0モル当量であることが好ましく、
1モル当量〜 5モル当量であることがより好ましい。
[0107] 縮合反応に用いる触媒としては、 ペプチド合成において一般的に用いられ る活性化剤を制限なく用いることができる。
触媒の使用量は、 上記式 ( 1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物 1モル当量に対して、 0モル当量を超え 4 . 0モル当量であることが好まし く、 〇. 0 5モル当量〜 1 . 5モル当量であることがより好ましく、 0 . 1 モル当量〜〇. 3モル当量であることが更に好ましい。
[0108] 縮合反応に用いる酸触媒としては、 ペプチド合成において一般的に用いら れる酸触媒を制限なく用いることができ、 例えば、 メタンスルホン酸、 トリ フルオロメタンスルホン酸、
トルエンスルホン酸等を挙げることができ る。
中でもメタンスルホン酸、
トルエンスルホン酸が好ましい。 酸触媒の使用量は、 上記式 ( 1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合 物 1モル当量に対して、 0モル当量を超え 4 . 0モル当量であることが好ま しく、 〇. 0 5モル当量〜 1 . 5モル当量であることがより好ましく、 〇.
1モル当量〜〇. 3モル当量であることが更に好ましい。
[0109] 上記 0末端保護工程において、 反応を促進し、 ラセミ化などの副反応を抑 制するため、 活性化剤を添加することが好ましい。
〇 2020/175472 36 卩(:170? 2020 /007477
本開示における活性化剤とは、 縮合剤との共存化で、 アミノ酸を、 対応す る活性エステル、 対称酸無水物などに導いて、 ペプチド結合 (アミ ド結合) を形成させやすくする試薬である。
活性化剤としては、 ぺプチド合成において一般的に用いられる活性化剤を 制限なく用いることができ、 例えば、 4—ジメチルアミノビリジン、 1\1_メ チルイミダゾール、 ボロン酸誘導体、 1 -ヒドロキシベンゾトリアゾール ( 1~1〇巳 1:) 、 エチル 1 —ヒドロキシトリアゾールー 4—カルボキシレート (!!〇〇 1:) 、 1 -ヒドロキシー 7 -アザべンゾトリアゾール (1~1〇八 1:)
、 3—ヒドロキシー 1 , 2, 3—ベンゾトリアゾジンー 4 (31
~1) —オン ( 1
~1〇〇巳 1:) 、 1\1_ヒドロキシスクシンイミ ド (1
~1〇3リ) 、 1\1_ヒドロキ シフタルイミ ド
1\1_ヒドロキシ _ 5—ノルボルネン _ 2,
3—ジカルボキシイミ ド
ペンタフルオロフエノール、 エチル (ヒドロキシイミノ) シアノアセタート (0X 7013) 等を挙げることがで きる。 中でも、 4—ジメチルアミノビリジン、 1
~1〇巳 1:、
1
~1〇八 1:、 1
~1〇〇巳 1:、 1
~1〇3リ、
が好ましい。
活性化剤の使用量は、 アミノ酸化合物又はペプチド化合物に対して、 〇モ ル当量を超え 4. 0モル当量であることが好ましく、 〇. 1モル当量〜 1.
5モル当量であることがより好ましい。
溶媒としては、 上記溶解工程において上述した溶剤を好適に用いることが できる。
[0110] 反応温度は、 特に制限はないが、 _ 1 0°〇〜50°〇であることが好ましく
、 0°〇~40°〇であることがより好ましい。 反応時間は、 特に制限はないが 、 1時間〜 30時間であることが好ましい。
反応の進行の確認は、 一般的な液相有機合成反応と同様の方法を適用でき る。 すなわち、 薄層シリカゲルクロマトグラフィー、 高速液体クロマトグラ フィー、 IV! 等を用いて反応を追跡することができる。
[0111] また、 上記 0末端保護工程により得られた 末端保護 0末端保護アミノ酸 化合物又は !\]末端保護(3末端保護べプチド化合物は、 精製を行ってもよい。
〇 2020/175472 37 卩(:170? 2020 /007477
例えば、 得られた 1\1末端保護(3末端保護アミノ酸化合物又は 1\1末端保護〇 末端保護べプチド化合物を溶媒に溶解させ、 所望の有機合成反応を行った後 に得られる生成物を単離するために、 末端保護 0末端保護アミノ酸化合物 又は 1\1末端保護(3末端保護べプチド化合物が溶解している溶媒を変化させ ( 例、 溶媒組成の変更、 溶媒の種類の変更) 、 再沈殿させる方法が好ましく挙 げられる。
具体的には例えば、 1\1末端保護(3末端保護アミノ酸化合物又は 1\1末端保護 〇末端保護べプチド化合物が溶解するような条件下にて反応を行い、 反応後 、 溶媒を留去後、 溶媒置換するか、 反応後、 溶媒を留去せずに、 反応系へ極 性溶媒を添加することによって凝集物を沈殿化し不純物を淘汰する。 置換溶 媒としては、 メタノール、 アセトニトリル、 水等の極性有機溶媒を単独又は 混合して用いる。 すなわち、 1\1末端保護(3末端保護アミノ酸化合物又は 1\1末 端保護<3末端保護べプチド化合物が溶解するような条件下にて反応を行い、 反応後、 溶媒置換としては、 例えば溶解にはハロゲン化溶媒、 丁!·^等を用 いて、 沈殿化にはメタノール、 アセトニトリルや水等の極性有機溶媒を用い る。
[01 12] <!\1末端脱保護工程>
本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 上記〇末端保護工程で得られ た |\|末端保護◦末端保護アミノ酸化合物又は !\1末端保護◦末端保護ペプチド 化合物の 末端を脱保護する 末端脱保護工程を含むことが好ましい。
1\1末端の保護基としては、 ぺプチド化学等の技術分野で一般的に用いられ る後述のアミノ基の保護基が使用可能であるが、 本開示においては、 1 6 「 1: -ブトキシカルボニル基 (以下、 巳〇〇基ともいう。 ) 、 ベンジルオキシ カルボニル基 (以下、 〇匕 å基、 または 基ともいう。 ) 、 又は、 9—フル オレニルメ トキシカルボニル基 (以下、 〇1〇〇基ともいう。 ) が好適に用 いられる。
[01 13] 脱保護条件は、 当該一時保護基の種類により適宜選択されるが、 上記式 (
1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物由来の保護基の除去とは異な
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る条件により脱保護できる基が好ましい。 例えば、 01〇〇基の場合は、 塩 基で処理することにより行われ、 巳〇〇基の場合は、 酸で処理することによ り行われる。 当該反応は、 反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
[01 14] 塩基としては、 ジメチルアミン、 ジエチルアミンなどの第二級アミンや、
1 , 8 -ジアザビシクロ [ 5 . 4 . 0 ] - 7 -ウンデセン (0巳 II) 、 1 ,
4 -ジアザビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン (〇八巳〇〇) 、 1 , 5 -ジア ザビシクロ [ 4 . 3 . 0 ] - 5 -ノネン (0巳1\1) などの求核性のない有機 塩基等が挙げられる。
溶媒としては、 上記溶解工程において上述した溶剤を好適に用いることが できる。
[01 15] <ペプチド鎖延長工程>
本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 上記 !\1末端脱保護工程で得ら れた 0末端保護アミノ酸化合物又は(3末端保護べプチド化合物の 1\1末端に、
!\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 !\1末端保護ペプチド化合物を縮合させる ぺプチド鎖延長工程を含むことが好ましい。
上記ペプチド鎖延長工程は、 上述した縮合剤、 縮合添加剤等を使用し、 ぺ プチド化学の分野において一般的に用いられるぺプチド合成条件下で好適に 行われる。
!\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 1\1末端保護ペプチド化合物としては、 特に制限はなく、 所望のものを用いることができるが、
保護アミノ 酸化合物、 又は、 〇〇保護べプチド化合物を好適に用いることができる また、 1\1末端保護アミノ酸化合物、 又は、 1\1末端保護ペプチド化合物にお ける<3末端部分以外のヒドロキシ基、 アミノ基、 カルボニル基、 アミ ド基、 イミダゾール基、 インドール基、 グアニジル基、 メルカプト基等は後述する 保護基等の公知の保護基により保護されていることが好ましい。
[01 16] <沈殿工程>
本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 上記べプチド鎖延長工程で得
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られた 末端保護 0末端保護べプチド化合物を沈殿させる沈殿工程を更に含 むことが好ましい。
上記沈殿工程は、 上述した上記〇末端保護工程の後に行ってもよい精製に おける沈殿方法と同様にして行うことができる。
[01 17] <鎖延長>
本開示に係るペプチド化合物の製造方法は、 上記沈殿工程の後に、 得られ た !\1末端保護(3末端保護べプチド化合物の !\1末端を脱保護する工程、 得られ た〇末端保護ペプチド化合物の 1\1末端に、 1\1末端保護アミノ酸化合物、 又は 、 1\1末端保護ペプチド化合物を縮合させる工程、 及び、 得られた 1\1末端保護 〇末端保護べプチド化合物を沈殿する工程をこの順で 1回以上更に含むこと が好ましい。
上記 3工程を繰り返し行うことにより、 得られるぺプチド化合物の鎖延長 を容易に行うことができる。
上記 3工程における各工程は、 上述した対応する各工程と同様に行うこと ができる。
[01 18] <0末端脱保護工程>
本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 〇末端保護基を脱保護する〇 末端脱保護工程を更に含むことが好ましい。
上記〇末端脱保護工程において、 所望のアミノ酸残基数を有する<3末端保 護ペプチド化合物における上記式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素 化合物により形成された 0末端保護基を除去することによって、 最終目的物 であるべプチド化合物を得ることができる。
〇末端保護基の除去方法としては、 酸性化合物を用いた脱保護方法が好ま しく挙げられる。
例えば、 酸触媒を用いた方法や金属触媒を用いて水素添加する方法が挙げ られる。 酸触媒としては、 トリフルオロ酢酸 (丁 八) 、 塩酸などが挙げら れ、 丁 が好ましい。 丁 の濃度は、 保護基及び脱保護条件に応じ、 適 宜選択することができ、 使用する溶媒の全質量に対し、 〇. 0 1質量%〜 1
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0 0質量%が好ましく、 1質量%〜 1 〇〇質量%がより好ましい。
また、 丁 の濃度は、 7 0質量%以下が好ましく、 5 0質量%以下がよ り好ましく、 3 0質量%以下が更に好ましく、 1 0質量%以下がより更に好 ましく、 1質量%以下が特に好ましい。 本開示においては、 弱酸条件でも〇 末端保護基の脱保護が可能であり、 得られるぺプチドの副反応を抑制するこ とが可能である。
脱保護時間は、 5時間以下が好ましく、 3時間以下がより好ましく、 1時 間以下がさらに好ましい。
[01 19] 本開示に係るぺプチド化合物の製造方法により得られた最終目的物である ペプチド化合物は、 ペプチド化学で常用される方法に従って、 単離精製する ことができる。 例えば、 反応混合物を抽出洗浄、 晶析、 クロマトグラフィー などによって、 最終目的物であるべプチド化合物を単離精製することができ る。
[0120] 本開示に係るぺプチド化合物の製造方法により製造されるべプチドの種類 は特に限定されないが、 ペプチド化合物のアミノ酸残基数が、 例えば、 数十 以下程度であることが好ましい。 本開示に係るぺプチド化合物の製造方法に よって得られるぺプチドは、 既存の又は未知の合成べプチドや天然ペプチド と同様に、 様々な分野、 例えばこれに限定されないが、 医薬、 食品、 化粧品 、 電子材料、 バイオセンサー等の分野に利用できる。
[0121 ] 本開示に係るぺプチド化合物の製造方法は、 次工程の反応に影響を及ぼさ ない範囲で上記沈殿工程を適宜省略することも可能である。
[0122] 本開示に係るぺプチド化合物の製造方法に用いられるアミノ酸化合物、 及 び、 ペプチド化合物がヒドロキシ基、 アミノ基、 カルボキシ基、 カルボニル 基、 グアジニル基、 メルカプト基等を有する場合、 これらの基にペプチド化 学等で一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、 反応後に 必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
[0123] ヒドロキシ基の保護基としては、 例えば、 炭素数 1〜 6のアルキル基 (例 、 メチル、
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ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 ㊀ 「 1:—プチル) 、 フェニル 基、 トリチル基、 炭素数 7〜 1 0のアラルキル基 (例、 ベンジル) 、 ホルミ ル基、 炭素数 1〜 6のアシル基 (例、 アセチル、 プロピオニル) 、 ベンゾイ ル基、 炭素数 7〜 1 0のアラルキルーカルボニル基 (例、 ベンジルカルボニ ル) 、 2 -テトラヒドロピラニル基、 2 -テトラヒドロフラニル基、 シリル 基 (例、 トリメチルシリル、 トリェチルシリル、 ジメチルフェニルシリル、 ㊀
ーブチルジメチルシリル、 ㊀
ーブチルジェチルシリル) 、 炭 素数 2〜 6のアルケニル基 (例、 1 -プロべニル) 等が挙げられる。 これら の基は、 ハロゲン原子 (例、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子 ) 、 炭素数 1〜 6のアルキル基 (例、 メチル、 ェチル、 プロピル) 、 炭素数 1〜 6のアルコキシ基 (例、 メ トキシ、 ェトキシ、 プロポキシ) 、 及び、 二 トロ基よりなる群から選ばれる 1個〜 3個の置換基で置換されていてもよい
[0124] アミノ基の保護基としては、 例えば、 ホルミル基、 炭素数 1〜 6のアシル 基 (例、 アセチル、 プロピオニル) 、 炭素数 1〜 6のアルコキシカルボニル 基 (例、 メ トキシカルボニル、 ェトキシカルボニル、 巳〇〇基) 、 ベンゾイ ル基、 炭素数 7〜 1 0のアラルキルーカルボニル基 (例、 ベンジルカルボニ ル) 、 炭素数 7〜 1 4のアラルキルオキシカルボニル基 (例、 ベンジルオキ シカルボニル、
基) 、 トリチル基、 モノメ トキシトリチル基、 1 -(4,
I基、 フタロイル基
、 1\1 , 1\1—ジメチルアミノメチレン基、 シリル基 (例、 トリメチルシリル、 トリェチルシリル、 ジメチルフェニルシリル、 1 6
1—ブチルジメチルシ リル、 I 6 「 I—プチルジェチルシリル) 、 炭素数 2〜 6のアルケニル基 ( 例、 1 -プロべニル) 等が挙げられる。 これらの基は、 ハロゲン原子 (例、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子) 、 炭素数 1〜 6のアルコキ シ基 (例、 メ トキシ、 ェトキシ、 プロポキシ) 、 及び、 ニトロ基よりなる群 から選ばれる 1個〜 3個の置換基で置換されていてもよい。
[0125] カルボキシ基の保護基としては、 例えば、 炭素数 1〜 6のアルキル基 (例
〇 2020/175472 42 卩(:170? 2020 /007477
、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 t e r t _プチル)
、 炭素数 7〜 1 0のアラルキル基 (例、 ベンジル) 、 フェニル基、 トリチル 基、 シリル基 (例、 トリメチルシリル、 トリェチルシリル、 ジメチルフェニ ルシリル、 t e r t—ブチルジメチルシリル、 t e r t—ブチルジェチルシ リル、 t e r t—ブチルジフェニルシリル) 、 炭素数 2〜 6のアルケニル基 (例、 1 -アリル) 等が挙げられる。 これらの基は、 ハロゲン原子 (例、 フ ッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子) 、 炭素数 1〜 6のアルコキシ 基 (例、 メ トキシ、 ェトキシ、 プロポキシ) 、 及び、 ニトロ基よりなる群か ら選ばれる 1個〜 3個の置換基で置換されていてもよい。
[0126] カルボニル基の保護基としては、 例えば、 環状アセタール (例、 1 , 3— ジオキサン) 、 非環状アセタール (例、 ジ (炭素数 1〜 6のアルキル) アセ 夕ール) 等が挙げられる。
[0127] グアニジル基の保護基としては、 例えば、 2, 2, 4, 6, 7—ペンタメ チルジヒドロべンゾフランー 5 -スルホニル基、 2, 3, 4, 5, 6 -ペン タメチルベンゼンスルホニル基、 トシル基、 ニトロ基等が挙げられる。
[0128] メルカプト基 (スルフヒドリル基) の保護基としては、 例えば、 トリチル 基、 4—メチルベンジル基、 アセチルアミノメチル基、 t _プチル基、 t - プチルチオ基等が挙げられる。
[0129] また、 これらの保護基の除去方法は、 自体公知の方法、 例えば、 P r o t e c t i v e G r o u p s i n O r g a n i c S y n t h e s i s, J o h n W i l e y a n d S o n s干 i」 ( 1 980) に記載の方法等に準 じて行えばよい。 例えば、 酸、 塩基、 紫外光、 ヒドラジン、 フェニルヒドラ ジン、 N -メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、 テトラブチルアンモニウ ムフルオリ ド、 酢酸パラジウム、 トリアルキルシリルハライ ド (例えば、 卜 リメチルシリルヨージド、 トリメチルシリルブロミ ド等) 等を使用する方法 、 還元法等が用いられる。
[0130] (保護基形成用試薬)
本開示に係る保護基形成用試薬は、 下記式 (1) で表される縮合多環芳香
〇 2020/175472 43 ?<:17 2020 /007477
族炭化水素化合物を含む。
[0131 ] [化 30]
[0132] 式 (1) 中、 環八は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独立 に、 一C H
2〇H、 一〇1
~1
2 1\1 1
~| [¾、 一C H
2 S H、 又は、 _〇1
~1
2乂
0を表し、 8は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は<3 1、
又は I を表し、 1<は 1〜 5の整数を表し、 nは 1又は 2を表し、 はそれぞれ独立 に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少 なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が、
1 2以上であり、 環八は、 丫 及び [¾ に加えて更に置換基を有していてもよ い。
[0133] 本開示に係る保護基形成用試薬は、 カルボキシ基又はアミ ド基の保護基形 成用試薬であることが好ましく、 アミノ酸化合物又はべプチド化合物の〇末 端保護基形成用試薬であることがより好ましい。
[0134] 本開示に係る保護基形成用試薬における式 (1) で表される縮合多環芳香 族炭化水素化合物の好ましい態様は、 上述した本開示に係る式 (1) で表さ れる縮合多環芳香族炭化水素化合物の好ましい態様と同様である。
本開示に係る保護基形成用試薬は、 固体状の試薬であっても、 液体状の試 薬であってもよい。
本開示に係る保護基形成用試薬における式 (1) で表される縮合多環芳香 族炭化水素化合物の含有量は、 特に制限はないが、 保護基形成用試薬の全質 量に対し、 〇. 1質量%〜 1 0 0質量%であることが好ましく、 1質量%〜
1 0 0質量%であることがより好ましく、 3質量%〜 1 0 0質量%であるこ とが更に好ましい。
[0135] 本開示に係る保護基形成用試薬は、 式 (1) で表される縮合多環芳香族炭 化水素化合物以外の他の成分を含んでいてもよい。
〇 2020/175472 44 卩(:170? 2020 /007477
他の成分としては、 公知の成分を含むことができる。 例えば、 水、 有機溶 媒、 酸化防止剤、 ! !調整剤等が挙げられる。
[0136] (式
で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物)
本開示に係る化合物は、 下記式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水 素化合物である。
[0137] [化 31 ]
[0138] 式
中、 環八は縮合多環芳香族炭化水素環を表し、 丫 はそれぞれ独 立に、 一C H
2〇H、 一〇1
~1
2 1\1 1
~| [¾、 一C H
2 S H、 又は、 _〇1
~1
2乂
0を表し 、 は水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X。は(3 丨、 巳 「又は I を表し、 1<は 1〜 5の整数を表し、 nは 1又は 2を表し、
はそれぞれ独 立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有する有機基であり、 少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が 、 1 8以上であり、 環八は、 丫 及び [¾ に加えて更に置換基を有していても よい。
[0139] 本開示に係る化合物である式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水素 化合物は、 新規な化合物であり、 ペプチド化合物の製造に好適に用いること ができる。 中でも、 保護基形成用試薬として好適に用いることができ、 カル ボキシ基又はアミ ド基の保護基形成用試薬としてより好適に用いることがで き、 アミノ酸化合物又はべプチド化合物の<3末端保護基形成用試薬として特 に好適に用いることができる。
[0140] 本開示に係る化合物における式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水 素化合物は、 少なくとも 1
が有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素 基の炭素数が 1 8以上であること以外は、 上述した本開示に係るペプチド化 合物の製造方法において上述した式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水 素化合物と同様であり、 後述する好ましい態様以外の好ましい態様も同様で
〇 2020/175472 45 卩(:170? 2020 /007477
ある。
[0141 ] 上記式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物は、 少なくとも
1 において炭素数 1 8以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも 1つ有す る化合物であり、 溶剤溶解性、 晶析性、 及び、 収率の観点から、 少なくとも 1つの [¾ において、 炭素数 1 8〜 1 0 0の脂肪族炭化水素基を少なくとも 1 つ有する化合物であることが好ましく、 炭素数 1 8〜 4 0の脂肪族炭化水素 基を少なくとも 1つ有する化合物であることがより好ましく、 炭素数 2 0〜
3 6の脂肪族炭化水素基を少なくとも 1つ有する化合物であることが更に好 ましい。
[0142] 上記式 (1 3) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物は、 脱保護速度 、 晶析性、 溶剤溶解性、 及び、 収率の観点から、 下記式 (1 〇 3) 〜式 (3 〇 3) のいずれかで表される化合物であることが好ましく、 下記式 (1
) 又は式 (2 0 3) で表される化合物であることがより好ましく、 下記式 (
1 〇 3) で表される化合物であることが特に好ましい。
[0143] [化 32]
水素原子、 アルキル基又はアラルキル基を表し、 X◦は<3 I、 巳 「又は I を表 し、 はそれぞれ独立に、 脂肪族炭化水素基、 又は、 脂肪族炭化水素基を有 する有機基であり、 少なくとも 1つの が有する少なくとも 1つの脂肪族炭
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化水素基の炭素数が、 1 8以上であり、 Rsはそれぞれ独立に、 置換基を表し 、 n 1 0は〇〜 6の整数を表し、 n 20、 n 2 1及び n 30はそれぞれ独立 に、 〇〜 5の整数を表す。
[0145] 上記式 (1 0 a) 〜式 (30 a) のいずれかで表される化合物は、 少なく とも 1つの RAが有する少なくとも 1つの脂肪族炭化水素基の炭素数が 1 8以 上であること以外は、 上述した本開示に係るぺプチド化合物の製造方法にお いて上述した式 (1 0) 〜式 (30) のいずれかで表される化合物と同様で あり、 後述する好ましい態様以外の好ましい態様も同様である。
[0146] 上記式 (1 O a) 〜式 (30 a) のいずれかで表される化合物における R A は、 上記式 (1 a) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物における RAと 同義であり、 好ましい態様も同様である。
[0147] また、 上記式 (1 a) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物は、 上記 式 (1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化合物と同様にして、 合成する ことができる。
実施例
[0148] 以下に実施例を挙げて本発明の実施形態を更に具体的に説明する。 以下の 実施例に示す材料、 使用量、 割合、 処理内容、 及び、 処理手順等は、 本発明 の実施形態の趣旨を逸脱しない限り、 適宜、 変更することができる。 したが って、 本発明の実施形態の範囲は以下に示す具体例に限定されない。 なお、 特に断りのない限り、 「部」 、 「%」 は質量基準である。
[0149] 特に記載のない場合、 カラムクロマトグラフィーによる精製は、 自動精製 装置 I SO L E RA (B i o t a g e社製) 又は中圧液体クロマトグラフ Y F LC-Wp r e p 2XY. N (山善 (株) 製) を使用した。
特に記載のない場合、 シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける担体 は、 S NA P K P— S i l C a r t r i d g e (B i o t a g e社製) 、 ハイフラッシュカラム W001、 W002、 W003、 W004又は W00 5 (山善 (株) 製) を使用した。
カラムクロマトグラフィーに用いる溶離液における混合比は、 体積比であ
〇 2020/175472 47 卩(:170? 2020 /007477
る。 例えば、 「ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離 =50 : 50〜 0 : 1 00 」 は、 50%ヘキサン/ 50%酢酸エチルの溶離液を最終的に 0%ヘキサン / 1 00%酢酸エチルの溶離液へ変化させたことを意味する。
また、 例えば、 「ヘキサン:酢酸エチルの勾配溶離 =50 : 50〜 0 : 1 00、 メタノール:酢酸エチルの勾配溶離 = 0 : 1 00〜 20 : 80」 は、
50%ヘキサン/ 50%酢酸エチルの溶離液を 0%ヘキサン/ 1 00%酢酸 エチルの溶離液へ変化させた後、 溶離液を 0 %メタノール/ 1 00 %酢酸エ チルの溶離液へ切り替え、 最終的に 20%メタノール/ 80%酢酸エチルの 溶離液へ変化させたことを意味する。
〇 I 2 a t 0 !·!、 エレクトロスプレーイオン化) 法) を用いて測定した
[0151] 1\/|[¾スペクトルは、 内部基準としてテトラメチルシランを用い、
八 300 (巳 1^リ 1< 6 「社製、 300 IV! 1
~1 å) 、 又は、 巳 「リ 1< 八 400 (巳 「リ 1< 6 「社製、 400MH å) を用いて測定し、 全 5値を 〇!で示した。
[0152] <保護基形成用試薬 (化合物 (1 一 1) ) の合成 >
[0153] [化 33]
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[0154] 中間体 ( 1 _ 1) は、 欧州特許出願公開第 25 1 804 1号明細書に記載 の方法により合成した。
中間体 (1 - 1) (1 2. 009、 1 5. 5〇1〇1〇 1) 、 6 -ヒドロキシ
— 2—ナフト酸メチル (6. 269 % 3〇. 9〇1111〇 1) 、 炭酸カリウム ( 8. 559、 6 1. 9〇1〇1〇 1) 、 1\1 -メチルピロリ ドン ( 1\/1?、 1 55 !_) とを混合し、 窒素雰囲気下、 1 00°◦で 4時間撹拌した。 反応溶液を 室温まで降温し、 シクロペンチルメチルエーテル、 水で抽出した。 得られた 有機層にメタノールを添加することで析出した固体をろ過、 減圧乾燥させる ことにより、 中間体 (1 —2) (1 3. 89、 収率 95%) を得た。
窒素雰囲気下、 中間体 (1 —2) (4. 009、 4. 25 〇 1) 、 テ トラヒドロフラン (66 !_) とを混合し、 30°〇で撹拌させたところへ、 水素化ビス (2 -メ トキシエトキシ) アルミニウムナトリウムトルエン溶液 ( 3. 61\/1 (=3· 6〇1〇 1 /1_) ) ( 3. 5〇11_、 1 2. 8〇1111〇 1) を 滴下した。 反応溶液を 30°〇で 2時間撹拌し、 酒石酸カリウムナトリウム飽 和水溶液 (50 1_) を緩やかに滴下した後、 分液し、 得られた有機層にメ タノールを添加することで析出した固体をろ過 ·乾燥させることにより化合 物 (1 _ 1) (3. 879、 収率 99%) を得た。
〇〇 , 7. 69- 7. 78 (31~1, 〇〇 .
[0155] <保護基形成用試薬 (化合物 (1 一 2) ) の合成>
[0156] [化 34]
〇 2020/175472 49 卩(:170? 2020 /007477
[0157] 化合物 (1 _ 1) と同様に合成することで化合物 (1 _2) を得た。
) , 7. 72 - 7. 77 (31~1, 〇〇 .
[0158] <保護基形成用試薬 (化合物 (1 一 3) ) の合成>
[0159] [化 35]
[0160] 化合物 (1 _ 1) と同様に合成することで化合物 (1 _3) を得た。
-7. 76 (31~1, 〇〇 .
[0161] <保護基形成用試薬 (化合物 (1 4) ) の合成>
[0162]
〇 2020/175472 50 卩(:170? 2020 /007477
[化 36]
[0163] 中間体 (1 - 1) (3. 009、 3. 87〇1〇1〇 1) 、 2 -ヒドロキシー
1 —ナフトアルデヒド (1. 009、 3. 87〇1111〇 1) 、 炭酸カリウム ( 1. 07
9、 7. 73〇1〇1〇 1) 、 1\1, 1\1 -ジメチルアセトアミ ド (01\/1八 〇, 30 1_) とを混合し、 窒素雰囲気下、 1 00°◦で 3時間撹拌した。 反 応溶液を室温まで降温し、 メタノールを添加することで析出した固体をろ過 、 減圧乾燥させることにより、 中間体 (1 —3) (4. 46
9) を得た。 窒素雰囲気下、 中間体 (1 —3) (3. 52
9、 3. 86 〇 1) 、 テ トラヒドロフラン (1 54 1_) 、 メタノール (7. 7 1_) とを混合し、 室温下で撹拌させたところへ、 水素化ホウ素ナトリウム (〇. 2929、 7 . 72 〇 丨) を加えた。 反応溶液を 40°〇で 30分間撹拌し、 原料の消 失を確認後、 反応液にシリカゲル (50
9) を少量ずつ加え反応を停止した 。 シリカゲルのろ過、 ろ液の減圧下濃縮後、 得られた残渣を
' GH
1-) に溶解し、 メタノール (1 00 !_) を添加することで析出した固体を ろ過 ·乾燥させることにより化合物 (1 _4) (3. 44
9、 収率 98%) を得た。
〇 2020/175472 51 卩(:170? 2020 /007477
) , 7. 80 (21~1, , 8. 1 4 (1 1·!, .
[0164] <保護基形成用試薬 (化合物 (1 一 5) ) の合成>
[0165] [化 37]
化合犓 (1 -5)
[0166] 化合物 (1 _4) と同様に合成することで化合物 (1 _5) を得た。
(2 !!, 〇〇 , 8. 1 2 ( 1 !!, , 8. 4 1 ( 1 !!, .
[0167] <保護基形成用試薬 (化合物 (2— 1) ) の合成>
[0168] [化 38]
(2-1) 化合物(24)
[0169] 中間体 (2 - 1) は文献」 . 八 . 〇 6〇1. 3〇〇. , 201 0, 1 3
2, 1 4625 - 1 4637に記載の方法で合成した。
中間体 (2— 1) (346〇19、 1. 00〇1〇1〇 I) 、 1 —ブロモドコサ ン (1 1 66019、 3. 001111110 1) 、 炭酸カリウム (897〇19、 6. 5〇1〇1〇 1) 、 1\1, 1\1 -ジメチルホルムアミ ド (0 IV! 、 1 0 1_) とを混 合し、 窒素雰囲気下、 80°◦で 2時間撹拌した。 反応溶液を室温まで降温し
〇 2020/175472 52 卩(:170? 2020 /007477
、 ジクロロメタン、 水で抽出し、 有機相を減圧濃縮した。 得られた粗生成物 をシリカゲルクロマトグラフィー (溶出液:ヘキサン/酢酸エチル = 1 /9 〜 3/7 (体積比) ) に供することで精製し、 更に、 アセトニトリルで再結 晶し、 ろ過、 乾燥させることで化合物 (2_ 1) (200 9、 収率 2 1 % ) を得た。
1
~1, 〇〇 , 3. 86-3. 92 (41
~1, 〇〇 , 4. 79 (41
~1, 〇〇 , 7.
82 (21~1, , 7. 9 1 (21~1, .
[0170] <保護基形成用試薬 (化合物 (2— 2) ) の合成>
[0171] [化 39]
化合物(2-2)
[0172] 使用する臭化物におけるアルキル基の長さを変更した以外は、 化合物 (2 - 1) と同様に合成することで、 化合物 (2— 2) を得た。
[0173] <比較用保護基形成用試薬 (比較化合物 (2— 1) ) の合成>
[0174] [化 40]
比較化合物(2-1)
[0175] 使用する臭化物におけるアルキル基の長さを変更した以外は、 化合物 (2 - 1) と同様に合成することで、 比較化合物 (2— 1) を得た。
[0176] <保護基形成用試薬 (化合物 (3— 1) ) の合成>
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[0177] [化 41]
[0178] 中間体 (3— 1) は」 〇リ 「 1^ 3 1 〇干
(3116111 1
ラヒドロフラン (3. S mL) とを混合し、 窒素雰囲気下、 90°〇で 5時間 撹拌した。 反応溶液を室温まで降温し、 メタノールを添加することで析出し た固体をろ取し、 水、 メタノールでそれぞれ洗った後、 減圧乾燥させること により、 中間体 (3-2) (480 9、 85%) を得た。
窒素雰囲気下、 中間体 (3-2) (480〇19、 〇. 6〇1〇1〇 1) 、 テト ラヒドロフラン (90〇11_) 、 メタノール (4. 5〇11_) とを混合したとこ ろへ、 水素化ホウ素ナトリウム (6
9、 1. 801010 丨) を添加した。 反応溶液を 40°〇に昇温し、 2時間撹拌した後、 シリカゲルを加えることで 反応をクエンチした。 反応溶液をろ過し、 有機相を減圧濃縮し、 得られた粗 生成物をシリカゲルクロマトグラフィー (溶出液:ヘキサン/ジクロロメタ ン =7/3〜 1 /1 (体積比) ) に供することで精製することで化合物 (3 - 1)
収率 89%) を得た。
一 !^ (000 1 ,, 400 5 = 0. 88 (61
~1, ) , 1
\¥02020/175472 54 卩(:17 2020 /007477 25 - 1. 53 (761
~1, 〇〇 , 1. 80- 1. 87 (41
~1, 〇〇 , 4.
, 8. 01 ( 1 1~1, .
[0179] (実施例 1)
<保護アミノ酸化合物 (!\!末端保護◦末端保護アミノ酸 (1) ) の合成> [0180] [化 42]
[0181] 化合物 (1 — 1) (9 1 4019、 1. 0001111 0 1) 、 1\1— [ (91
~1—フ ルオレンー 9—イルメ トキシ) カルボニル]
ロイシン (530〇1
9、 1. 50〇1〇1〇 I) 、 テトラヒドロフラン (1 0〇11_) を室温で混合し、 4 —ジメチルアミノビリジン (24.
ジイソプ ロピルカルボジイミ ド (232 し、 1. 50〇1〇1〇 丨) を添加した。 反応 溶液を窒素下 1時間撹拌した後、 メタノール (50 !_) を添加することで 析出した固体をろ過、 減圧乾燥させて !\1_保護(3_保護アミノ酸 (1) (1 25〇 9、 1 00%) を得た。
なお、 〇〇は、 9—フルオレニルメ トキシカルボニル基を表し、 1_ ㊀ リはロイシン残基を表す。
[0182] (実施例 2〜 8、 及び、 比較例 1)
、 化合物 ( 1 _ 3) 、 化合物 ( 1 _ 4) 、 化合物 ( 1 _ 5) 、 化合物 ( 2— 1) 、 化合物 (2_2) 、 化合物 (3_ 1) 、 比較化合物 (2_ 1) を !\1_ [ (91~1—フルオレンー 9—イルメ トキシ) カルボニル] —! -—ロイシンと 縮合させることで、 対応する !\1_保護(3_保護アミノ酸を合成した。 得られ た収率を表 1 に示す。
[0183]
〇 2020/175472 55 卩(:170? 2020 /007477
[表 1]
[0184] 表 1 に示すように、 式 (1) 中の各
中の脂肪族炭化水素基の炭素数が、
1 2以上である実施例 1〜 8の化合物は、 収率が 85%以上と良好な収率で あるのに対して、 式 (1) 中の各 中の脂肪族炭化水素基の炭素数が 1 2未 満である比較例 1の化合物を用いた場合の収率は 80%未満となり、 収率が 低下した。
[0185] <保護ペプチド
(6〇〇)
( 巳 リ) — l )/ r 巳 リ) 一〇1 1_ 6 リー 1_ 6 リー八 「 9 ( 匕 干) — P r 〇_0_保護基) の合成 >
なお、 上述した以外の各略称の詳細を、 以下に示す。
丁 「 (6〇〇) : 巳〇〇保護トリブトファン残基
6〇〇 : 1: —ブトキシカルボニル基
( 巳リ) : 巳リ保護セリン残基
巳リ : 1: —ブチル基
丁 7 「 (1 巳 1_1) : 巳リ保護チロシン残基
〇11_ 6リ : 口ーロイシン残基
八 「 9 ( 匕 干) : 匕 干保護アルギニン残基
〇 2020/175472 56 卩(:170? 2020 /007477
匕干 : , 2, 4, 6, 7—ペンタメチルジヒドロべンゾフランー 5— スルホニル基
9 V〇 \ プロリン残基
[0186] (実施例 9 : F {^ 〇 〇 - 9 「〇-〇一 3 丁八〇 (1) の合成)
6 - (3, 5—ビス (ドコサノイルオキシベンジルオキシ) ナフタレンー 2—イルメタノール (上記化合物 (1 _ 1) に相当する。 「 3 11丁八〇 ( 1) 」 とも表記する。 ) (2. 749 % 3. 0〇1111〇 1) と 111〇〇— 「〇-〇1~1 (2. 0モル当量) をクロロホルム (6. 0〇11_) 中に溶解させ 、 4—ジメチルアミノビリジン (〇. 1モル当量) とジイソプロピルカルボ ジイミ ド (2. 0モル当量) とを添加して撹拌した。 縮合反応完結後、 メタ ノール (Me〇H、 70 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメタノー ルとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させ ることにより、 〇1〇〇_ 「〇_〇_ 3 11丁八〇 (1) (3. 78
、 収率 99. 0%) を得た。
エレクトロンスプレーイオン化質量分析
( +) = 1 , 2 3 1. 9
[0187] (実施例 1 0 : 〇1〇〇— 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干)
II丁 ◦ ( 1) の合成)
〇 I) をクロロホルム (4. O rr\ L) 中に溶解させ、 ジアザビシクロウンデ セン (0巳11、 2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後、 メ タンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1モル当 量) とを含むクロロホルム溶液を加えた後、 〇1〇〇—し㊀リー八 「 9 ( 匕干) 一〇 1~1 (1. 25モル当量) 、 (1 -シアノー2 -エトキシー2 -才 キソエチリデンアミノオキシ) ジメチルアミノモルホリノカルべニウムヘキ サフルオロリン酸塩 (〇〇1\/111、 1. 25モル当量) を添加して攪拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (1 40 1_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過し てメタノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減
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圧乾燥させることにより、 〇1〇。一 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) — 9 \- 〇 — 〇一 3 丁八〇 (1) (2. 729、 収率 95. 6%) を得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 1 , 752. 2
[0188] (実施例 1 1 : 〇1〇〇—〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) — P r o— 〇一 3 丁八〇 (1) の合成)
〇1〇〇—し㊀リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一 8 11丁八〇 (1 ) (2. 5 、 1. 401111110 1) をクロロホルム ( 3. 5〇11_) 中に溶解 させ、 0 3 1\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後、 メ タンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1モル当 量) とを含むクロロホルム溶液を加えた後、 Fmo c-d L e u -OH (1 . 25モル当量) 、 〇〇1\/111 (1. 25モル当量) を添加して撹拌した。 縮 合反応完結後、 Me OH (85 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメ タノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾 燥させることにより、 01〇。一〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇-〇一 3 丁八〇 (1) (2. 569、 収率 97. 1 %) を得た。 巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 1 , 865. 3
[0189] (実施例 1 2 : 〇1〇〇—丁ソ 「 ( 巳リ) —〇11_ 6リ— 1_ 6リ—八 「 9 (
丁八〇 (1) (2. 1 99、 1. 1 7〇1〇1〇 1) をクロロホルム (3. 〇 1-) 中に溶解させ、 0 3 1\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反 応完結後、 メタンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\! -メチルモルホリン ( 2. 1モル当量) とを含むクロロホルム溶液を加えた後、 0100—丁ソ 「 ( 巳リ) 一〇1~1 (1. 25モル当量) 、 〇〇1\/111 (1. 25モル当量) を 添加して撹拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (75 !_) を加えて撹拌し 、 沈殿物をろ過してメタノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 :
1) で洗浄し、 減圧乾燥させることにより、 〇1〇〇—丁ソ 「 ( 巳リ) 一 〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇 -〇一 3 1"1丁八〇 (1)
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(2. 449、 収率 97. 1 %) を得た。
巳 3 丨 一 1\/13 ( +) =2, 084. 4
[0190] (実施例
( 巳リ) 一丁ソ 「 ( 巳リ) 一〇11_ 6リ
— 1_ 6 リー八 「 9 ( 匕 干) 一 「 0—〇一 3 1"1丁八〇 (1) の合成) 0100—丁ソ 「 巳リ) 一〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 1〇†) —
「〇_〇_ 3 1"1丁八〇 (1) (1. 639
% 〇. 78〇1111〇 丨) をクロ ロホルム (2. Orr\L) 中に溶解させ、 031\ (2. 0モル当量) を加えて 撹拌した。 脱保護反応完結後、 メタンスルホン酸 (2. 1モル当量) と !\1_ メチルモルホリン (2. 1モル当量) とを含むクロロホルム溶液を加えた後
. 25モル当量) を添加して撹拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (55 !-) を加えて攪拌し、 沈殿物をろ過してメタノールとアセトニトリルの混合 溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させることにより、 〇〇— 36 「 巳リ) — T y r 巳リ) 一〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干 ) -? 1^〇-〇一 3 丁八〇 (1) (1. 68 、 収率 96. 6 %) を 得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 2, 227. 5
[0191 ] (実施例 1 4 : 〇1〇〇—丁 「 ( 6〇〇)
( 巳リ) —丁ソ 「 (
「 9 ( 匕 干) 一 ? 「〇 -〇一 丁八〇 (1) (1. 07 g
s 〇. 4
をクロロホルム ( 1. 2 1_) 中に溶解させ、 031} (2. 0 モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後、 メタンスルホン酸 (2.
1モル当量) と 1\1 _メチルモルホリン (2. 1モル当量) とを含むクロロホ ルム溶液を加えた後、 〇1〇〇-丁 「 (巳〇〇) -〇 1
~1 (1. 25モル当 量) 、
(1. 25モル当量) を添加して攪拌した。 縮合反応完結後 、 Me 0H (38 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメタノールとア
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セトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させること
) —〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「 0—〇一 3 1"1丁八〇 (
1) (1. 1 39、 収率 93. 5%) を得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 2, 5 1 3. 6
[0192] (比較例 2 : F {^ 〇 〇 - 9 1^〇-〇一丁八〇 (1) の合成)
3, 5—ビス (ドコサノイルオキシ) ベンジルアルコール ( 「丁八〇 (1 ) 」 とも表記する。 ) (2. 27 、 3. 0〇1111〇 1) と 111〇〇— 「〇 -〇 1
~1 (2. 0モル当量) をクロロホルム (6. 0〇11_) 中に溶解させ、 4 —ジメチルアミノビリジン (〇. 1モル当量) とジイソプロピルカルボジイ ミ ド (2. 0モル当量) とを添加して撹拌した。 縮合反応完結後、
(70 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメタノールとアセトニトリ ルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させることにより、 0100
(1) (3. 049
% 収率 94. 0 % ) を得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 1 , 074. 9
[0193] (比較例 3 : 〇1〇〇— 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 (
1) の合成)
〇1〇〇_ 「〇_〇一丁八〇 (1) (2. 〇 9、 1. 86〇1111〇 丨) を クロロホルム (4. 6〇11_) 中に溶解させ、 0 3 1) (2. 0モル当量) を加 えて撹拌した。 脱保護反応完結後、 メタンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\1 _メチルモルホリン (2. 1モル当量) とを含むクロロホルム溶液を加え た後、 〇1〇〇-1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一〇 1~1 (1. 25モル当量) 、 〇〇1\/111 (1. 25モル当量) を添加して攪拌した。 縮合反応完結後、 IV! 6 〇1~1 (1 40 1_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメタノールとアセト 二トリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させることによ り、 〇1〇〇—し㊀リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 (1) (2
. 739, 収率 90. 1 %) を得た。
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巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 1 , 6 1 〇. 1
[0194] (比較例 4 : 〇1〇〇—〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇 —丁 ◦ ( 1) の合成)
〇1〇〇—し㊀リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 (1) (2. 23 、 1. 40〇1111〇 1) をクロロホルム ( 3. 5〇11_) 中に溶解させ、 〇 3 1\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後、 メタンス ルホン酸 (2. 1当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1モル当量) とを含 むクロロホルム溶液を加えた後、 〇1〇〇-〇11_ 6リー〇 1~1 (1. 25モル 当量) 、 〇〇1\/111 (1. 25モル当量) を添加して攪拌した。 縮合反応完結 後、 Me OH (80 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物をろ過してメタノールと アセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄し、 減圧乾燥させるこ とにより、 0100_〇11_ 6リ _1_ 6リ _八 「 9 ( 匕干) _ 「〇—〇一 丁八〇 (1) (2. 239.収率 92. 3%) を得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) = 1 , 709. 2
[0195] (比較例 5 : 〇1〇〇—丁ソ 「 ( 巳リ) 一〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 1^〇 -〇一丁八〇 (1) の合成)
01〇〇—〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 ( 1) (2. 009、 1. 1 7〇1〇1〇 1) をクロロホルム (3. 0〇11_) 中に 溶解させ、 〇 3 1\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後 、 メタンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1モ ル当量) を含むクロロホルム溶液を加えた後、 〇1〇〇_丁ソ 「 ( 巳リ) _〇 1~1 ( 1. 25モル当量) 、 〇〇 IV! II ( 1. 25モル当量) を添加して攪 拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (75 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物を ろ過してメタノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗浄 し、 減圧乾燥させることにより、 01〇。一丁ソ 「 ( 巳リ) 一〇11_ 6リー 1_ 6リー八 ( 匕干) 一? 1^〇-〇一 丁八〇 (1) (1. 98 9、 収率 87. 8%) を得た。
巳 3 丨 一 1\/13 ( +) = 1 , 928. 3
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[0196] (比較例
( 巳リ) — 7 y r ( 巳リ) 一〇11_ 6リー
1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 (1) の合成)
01〇〇—〇1 1_ 6 リーし㊀ リー八 「 9 ( 匕 干) 一 「〇—〇一丁八〇 ( 1 ) ( 1 . 639
% 〇. 78〇1111〇 1 ) をクロロホルム ( 2. 0〇11_) 中に 溶解させ、 〇 31\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後 、 メタンスルホン酸 (2. 1 モル当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1 モ ル当量) とを含むクロロホルム溶液を加えた後、 01〇〇 _36 「 ( 巳リ ) _〇 1
~1 ( 1. 25モル当量) 、 〇〇 IV! II ( 1. 25モル当量) を添加して 攪拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (55 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物 をろ過してメタノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1 ) で洗 浄し、 減圧乾燥させることにより、
( 巳リ) 一〇1 1_ 6 リーし㊀ リー八 「 9 ( 匕 干) 一 「〇—〇一丁八〇 ( 1
) (1. 269、 収率 78. 2%) を得た。
巳 3 丨 - 1\/13 ( +) =2, 07 1. 4
[0197] (比較例 7 : 〇1〇〇—丁 「 ( 6〇〇)
( 巳リ) —丁ソ 「 ( 巳リ) 一〇11_ 6リーし㊀リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 (1) の合成)
01〇〇—〇11_ 6リー 1_ 6リー八 「 9 ( 匕干) 一 「〇—〇一丁八〇 ( 1) ( 1. 079、 〇. 48〇1〇1〇 1) をクロロホルム ( 1. 2〇11_) 中に 溶解させ、 〇 31\ (2. 0モル当量) を加えて撹拌した。 脱保護反応完結後 、 メタンスルホン酸 (2. 1モル当量) と 1\! -メチルモルホリン (2. 1モ ル当量) とを含むクロロホルム溶液を加モルえた後、 〇1〇〇_丁 「 (巳 〇〇) _〇1
~1 (1. 25モル当量) 、 〇〇1\/111 (1. 25当量) を添加して 撹拌した。 縮合反応完結後、 Me OH (38 !_) を加えて撹拌し、 沈殿物 をろ過してメタノールとアセトニトリルの混合溶媒 (体積比で 1 : 1) で洗 浄し、 減圧乾燥させることにより、 〇1〇〇—丁 「 ( 6〇〇)
( 巳 リ) — T y r 巳 リ) 一〇1 1_ 6 リー 1_ 6 リー八 「 9 ( 匕 干) — P r 〇—〇一丁八〇 (1) (〇. 449、 収率 38. 7%) を得た。
\¥0 2020/175472 62 卩(:17 2020 /007477
[0198] 結果を表 2にまとめて示す。
[0199]
〇 2020/175472 64 卩(:170? 2020 /007477
[0200] 表 2に示すように、 実施例 9〜 1 4で使用した式 (1) で表される縮合多 環芳香族炭化水素化合物は、 比較例 2〜 7で使用した化合物に比べ、 得られ るぺプチド化合物の収率に優れる。
また、 表 2に示すように、 式 ( 1) で表される縮合多環芳香族炭化水素化 合物は、 総収率でも、 収率に優れることがわかる。
[0201 ] 2 0 1 9年 2月 2 8日に出願された日本国特許出願第 2 0 1 9 - 0 3 5 8
5 3号の開示は、 その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、 特許出願、 及び、 技術規格は、 個々の 文献、 特許出願、 及び、 技術規格が参照により取り込まれることが具体的か つ個々に記された場合と同程度に、 本明細書中に参照により取り込まれる。