WO2020012814A1 - コンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラム - Google Patents

コンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

コンバータ装置は、負荷に供給される負荷電流を特定し、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定し、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を行うPAM制御信号を生成し、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成し、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力する。

Description

コンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラム
 本発明は、コンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラムに関する。
 本願は、2018年7月13日に日本に出願された特願2018-133126号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 コンバータ装置は、交流電力を直流電力に変換する装置である。コンバータ装置では、交流電力を直流電力に変換するときの変換効率の向上とともに、系統電力への悪影響を抑制するために、入力電流の歪み特性の向上(高調波歪みや歪み率の低減など)が求められている。
 特許文献1には、関連する技術として、同期整流制御を行うことで交流電力から直流電力への変換効率を向上させるとともに、PAM(Pulse Amplitude Modulation)制御を行うことで入力電流の歪み率を低減させる技術が記載されている。
 特許文献2には、関連する技術として、同期整流制御に関する技術が記載されている。
特開2016-123148号公報 特開2018-007328号公報
 ところで、コンバータ装置において入力電流の歪み特性を向上させる技術の1つとして、入力電流についてPAM制御を行うことによって、入力電流の周期を交流電源の出力する交流電圧の周期に近づけるとともに、入力電流の波形を正弦波に近づける技術がある。コンバータ装置の入力電流についてPAM制御を行う場合、外乱から入力電流の歪みへの影響を小さくすることのできる技術が求められる。
 本発明は、上記の課題を解決することのできるコンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラムを提供することを目的としている。
 本発明の第1の態様によれば、コンバータ装置は、負荷に供給される負荷電流を特定する負荷電流特定部と、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定する負荷電流判定部と、前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を行うPAM制御信号を生成し、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する制御信号特定部と、前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、を備える。
 本発明の第2の態様によれば、第1の態様におけるコンバータ装置において、前記制御信号特定部は、前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、前記同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、前記PAM制御を停止させるPAM制御停止信号を生成し、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成し、前記制御信号出力部は、前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号を前記スイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御停止信号を前記スイッチング素子に出力して前記PAM制御を停止させ、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力するものであってもよい。
 本発明の第3の態様によれば、第1の態様または第2の態様におけるコンバータ装置は、交流電源から入力される入力電流の電流値を取得する入力電流取得部と、前記入力電流の電流値が所定の電流値以下であるか否かを判定する入力電流判定部と、前記入力電流判定部が前記入力電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、当該電流値の入力電流が流れると予想した一定の期間である第1期間を特定する第1期間特定部と、を備え、前記制御信号特定部は、前記第1期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定するものであってもよい。
 本発明の第4の態様によれば、第3の態様におけるコンバータ装置は、前記入力電流判定部が前記入力電流の電流値が所定の電流値を超えると判定した場合、前記入力電流の電流値に基づいて、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、前記入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第2期間を特定する第2期間特定部と、前記第1タイミングの直前または前記第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、前記第2期間との総和である第3期間を特定する第3期間特定部と、を備え、前記制御信号特定部は、前記第1期間または前記第3期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定するものであってもよい。
 本発明の第5の態様によれば、第4の態様におけるコンバータ装置において、前記第3期間は、前記半周期内にあってもよい。
 本発明の第6の態様によれば、第3の態様から第5の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置は、2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路と、前記制御信号を適用する前記半周期において、前記2つのスイッチング素子の一方へ前記制御信号を出力する制御信号出力部と、を備えるものであってもよい。
 本発明の第7の態様によれば、第3の態様から第6の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置において、前記入力電流の電流値は、前記制御信号が適用される半周期より前の半周期における入力電流の電流値であってもよい。
 本発明の第8の態様によれば、第7の態様におけるコンバータ装置において、前記入力電流の電流値は、前記制御信号が適用される半周期の直前の半周期における入力電流の電流値であってもよい。
 本発明の第9の態様によれば、第3の態様から第6の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置において、前記入力電流の電流値は、過去の複数の半周期における入力電流の電流値の平均値であってもよい。
 本発明の第10の態様によれば、第3の態様から第9の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置は、前記交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、前記ゼロクロス点に基づいて前記半周期の基準となるタイミングを特定する基準特定部と、を備えるものであってもよい。
 本発明の第11の態様によれば、第3の態様から第10の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置は、前記入力電流に係る物理量に基づいて前記入力電流の電流値を特定する入力電流特定部、を備え、前記入力電流取得部は、前記入力電流特定部が特定した前記電流値を取得するものであってもよい。
 本発明の第12の態様によれば、第3の態様におけるコンバータ装置は、前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶する記憶部と、前記入力電流取得部が取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較する比較部と、前記比較部による比較結果に基づいて、前記入力電流取得部が取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定する第1特定部と、前記第1特定部が前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定する第2特定部と、前記交流電圧の位相を基準に、前記第2特定部が特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整する位相調整部と、前記位相調整部が前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、を備えるものであってもよい。
 本発明の第13の態様によれば、第12の態様におけるコンバータ装置において、前記電流値は、実効値であってもよい。
 本発明の第14の態様によれば、第12の態様におけるコンバータ装置において、前記電流値は、瞬時値であってもよい。
 本発明の第15の態様によれば、第12の態様から第14の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置は、2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路、を備え、前記制御信号出力部は、前記2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う前記制御信号を出力し、前記2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う前記制御信号を出力するものであってもよい。
 本発明の第16の態様によれば、第15の態様におけるコンバータ装置において、前記制御信号出力部は、前記同期整流制御を行う前記制御信号と、前記PAM制御を行う前記制御信号の出力先前記2つのスイッチング素子を半周期ごとに切り替えるものであってもよい。
 本発明の第17の態様によれば、制御切り替え方法は、負荷に供給される負荷電流を特定することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成することと、PAM制御を行うPAM制御信号を生成することと、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、を含む。
 本発明の第18の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、負荷に供給される負荷電流を特定することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成することと、PAM制御を行うPAM制御信号を生成することと、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成することと、前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、を実行させる。
 本発明の実施形態によるコンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラムによれば、コンバータ装置の入力電流についてPAM制御を行う場合、外乱から入力電流の歪みへの影響を小さくすることができる。
本発明の一実施形態によるモータ駆動装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態における電源電圧、入力電流、制御信号の一例を示す図である。 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の構成を示す図である。 本発明の一実施形態におけるデータテーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態におけるスイッチング素子をオン状態にする期間を説明するための図である。 本発明の一実施形態による制御信号生成部の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の処理フローを示す第1の図である。 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の処理フローを示す第2の図である。 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の処理フローを示す第3の図である。 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の処理を説明するための図である。 本発明の一実施形態における同期整流制御、同期整流制御及びPAM制御の機能を確認した回路を示す図である。 本発明の一実施形態における同期整流制御の機能の確認結果を示す図である。 本発明の一実施形態における同期整流制御及びPAM制御の機能の確認結果を示す図である。 本発明の別の実施形態における第1電流しきい値の一例を示す図である。 本発明の別の実施形態における同期整流制御に用いる制御信号の一例を示す図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
<実施形態>
 以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
 本発明の一実施形態によるモータ駆動装置について説明する。
 図1は、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置1の構成を示す図である。モータ駆動装置1は、図1に示すように、コンバータ装置2、インバータ装置3、を備える。
 コンバータ装置2の第1端子は、交流電源4の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第2端子は、交流電源4の第2端子に接続される。コンバータ装置2の第3端子は、インバータ装置3の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第4端子は、インバータ装置3の第2端子に接続される。インバータ装置3の第3端子は、モータ5の第1端子に接続される。インバータ装置3の第4端子は、モータ5の第2端子に接続される。インバータ装置3の第5端子は、モータ5の第3端子に接続される。モータ駆動装置1は、交流電源4からの交流電力をコンバータ装置2によって直流電力に変換し、その直流電力をインバータ装置3によって三相交流電力に変換してモータ5に出力する装置である。
 交流電源4は、単相の交流電力をコンバータ装置2に供給する。交流電源4は、例えば、図2において電源電圧と記載されている電圧と、図2において入力電流と記載されている電流とをコンバータ装置2に供給する。
 モータ5は、インバータ装置3から供給される三相交流電力に応じて回転する。モータ5は、例えば、空気調和機に用いられる圧縮機モータである。
 コンバータ装置2は、図1に示すように、整流回路21、入力電流特定部22、ゼロクロス検出部23、コンバータ制御部24を備える。整流回路21は、図1に示すように、ブリッジ回路200、リアクタ211、コンデンサ216を備える。ブリッジ回路200は、ダイオード212a、213a、コンデンサ212b、213b、抵抗212c、213c、スイッチング素子214、215を備える。
 コンバータ装置2は、負荷が小さい場合、交流電源4から供給される入力電流が所定の電流値以下である場合にその入力電流が流れると予想した期間の少なくとも一部を含む一定の第1期間にスイッチング素子214または215に電流を流し、入力電流が所定の電流値と超える場合にその入力電流の流れる第2期間と、その第2期間の直前及び直後の少なくとも一方へ延びた期間との総和である第3期間において、スイッチング素子214または215に電流を流すこと(すなわち、同期整流制御を行うこと)により、交流電源4からの交流電力を効率よく直流電力に変換する装置である。コンバータ装置2は、その直流電力をインバータ装置3に出力する。
 また、コンバータ装置2は、負荷が大きい場合、同期整流制御とともにPAM制御を行い、さらに、電源電圧と電圧指令(すなわち、スイッチング素子の制御信号)との位相差を調整する装置である。コンバータ装置2が電源電圧と電圧指令との位相差を調整することで、PAM制御を行う場合の入力電流の変化に伴う電源電圧の位相の変化を低減することができ、その結果、交流電力から直流電力への変換効率や入力電流の歪み率の特性を向上させることができる。
 そして、コンバータ装置2は、同期整流制御の状態から同期整流制御とともにPAM制御を行う状態に切り替えるときに、同期整流制御を一旦停止する装置である。こうすることで、コンバータ装置2がPAM制御に必要な制御信号を確定するときに、PAM制御の制御信号にとって外乱となり得る同期整流制御を行うための制御信号は存在しない。その結果、コンバータ装置2は、同期整流制御を行うための制御信号が存在するときにPAM制御の制御信号を生成する場合に比べ、入力電流の歪み特性をより改善することのできるPAM制御の制御信号を生成することができる。
 整流回路21において、リアクタ211の第1端子は、ダイオード212aのアノード、抵抗212cの第1端子、スイッチング素子214の第1端子それぞれに接続される。ダイオード212aのカソードは、コンデンサ212bの第1端子、ダイオード213aのカソード、コンデンサ213bの第1端子、コンデンサ216の第1端子それぞれに接続される。コンデンサ212bの第2端子は、抵抗213cの第2端子に接続される。ダイオード213aのアノードは、抵抗213cの第1端子、スイッチング素子215の第1端子それぞれに接続される。スイッチング素子214の第2端子は、スイッチング素子215の第2端子、コンデンサ216の第2端子それぞれに接続される。リアクタ211の第2端子は、整流回路21の第1端子に接続される。ダイオード213aのアノードは、整流回路21の第2端子に接続される。ダイオード212aのカソードは、整流回路21の第3端子に接続される。スイッチング素子214の第2端子は、整流回路21の第4端子に接続される。スイッチング素子214の第3端子は、整流回路21の第5端子に接続される。スイッチング素子215の第3端子は、整流回路21の第6端子に接続される。
 なお、ダイオード212a、コンデンサ212b、抵抗212cから成る回路を第1回路212と呼ぶ。また、ダイオード213a、コンデンサ213b、抵抗213cから成る回路を第2回路213と呼ぶ。
 整流回路21の第1端子は、入力電流特定部22の第1端子、ゼロクロス検出部23の第1端子それぞれに接続される。整流回路21の第2端子は、ゼロクロス検出部23の第2端子に接続される。整流回路21の第5端子は、コンバータ制御部24の第1端子に接続される。整流回路21の第6端子は、コンバータ制御部24の第2端子に接続される。入力電流特定部22の第2端子は、コンバータ制御部24の第3端子に接続される。ゼロクロス検出部23の第3端子は、コンバータ制御部24の第4端子に接続される。
 整流回路21の第1端子は、コンバータ装置2の第1端子に接続される。整流回路21の第2端子は、コンバータ装置2の第2端子に接続される。整流回路21の第3端子は、コンバータ装置2の第3端子に接続される。整流回路21の第4端子は、コンバータ装置2の第4端子に接続される。
 リアクタ211は、昇圧動作を実現するために設けられるリアクタである。
 ブリッジ回路200は、コンバータ制御部24による制御に基づいて、交流電力を直流電力に整流する。スイッチング素子214、215それぞれは、例えば、スーパージャンクションMOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。図1は、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合の例を示している。スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合、スイッチング素子214、215それぞれにおいて、第1端子はドレインであり、第2端子はソースであり、第3端子はゲートである。スイッチング素子214は、図1に示すように、トランジスタ部214a、ソース-ドレイン間の寄生ダイオード214bを有する。また、スイッチング素子215は、図1に示すように、トランジスタ部215a、ソース-ドレイン間の寄生ダイオード215bを有する。
 コンデンサ216は、ブリッジ回路200の出力する直流電力を平滑化するコンデンサである。コンデンサ216によって、電圧値の変動の少ない直流電圧がコンバータ装置2からインバータ装置3へ供給される。コンデンサ216は、例えば、電解コンデンサである。
 入力電流特定部22は、交流電源4からコンバータ装置2へ供給される入力電流の電流値を、交流電源4が出力する交流電圧の周期よりも充分に短い周期ごとに特定する。例えば、入力電流特定部22は、交流電源4とコンバータ装置2との間に設けられた電流センサを含み、その電流センサの読み取った入力電流の電流値(入力電流に係る物理量の一例)を特定する。また、例えば、入力電流特定部22は、交流電源4とコンバータ装置2との間に設けられたシャント抵抗を含み、そのシャント抵抗の両端の電位差(入力電流に係る物理量の一例)を抵抗値で除算して電流値を特定するものであってもよい。
 入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
 ゼロクロス検出部23は、交流電源4が出力する電圧のゼロクロス点を検出する。ゼロクロス点は、交流電源4が出力する電圧がゼロボルトを交差するタイミングを示し、そのタイミングがモータ駆動装置1の処理において基準のタイミングとなる。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス点の情報を含むゼロクロス信号を生成する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス信号をコンバータ制御部24に出力する。
 コンバータ制御部24は、入力電流特定部22から入力電流の情報を受ける。コンバータ制御部24は、スイッチング素子214、215それぞれのオン状態となる期間とオフ状態となる期間とを制御する。
 例えば、コンバータ制御部24は、図2に示すように、スイッチング素子214についてPAM制御を行い、スイッチング素子215について同期整流制御を行う場合と、スイッチング素子214について同期整流を行い、スイッチング素子215についてPAM制御を行う場合とを、交流電源4の出力する電源電圧の半周期ごとに切り替える。なお、コンバータ制御部24が行うPAM制御は、入力電流に応じてPAM制御信号を生成するPWM(Pulse Width Modulation)生成技術を用いればよい。
 コンバータ制御部24は、同期整流を行う状態と、同期整流とともにPAM制御を行う状態とを、次の条件に従って切り替える。
 コンバータ制御部24は、コンバータ装置2に対する負荷(すなわち、後段のインバータ装置3)の大小に応じて、PAM制御を停止するか否かを判定する。具体的には、コンバータ制御部24は、負荷の大小を判定するために予め定めた第1電流しきい値と、入力電流とを比較する。第1電流しきい値は、同期整流制御を行うための制御信号の期間を予め定めた一定の期間(後述する第1期間)とするか、入力電流が流れる期間に応じた期間(後述する第3期間)とするかを判定するための基準となる電流値であり、電流の瞬時値と比較される。そして、コンバータ制御部24は、入力電流がその第1電流しきい値よりも大きい場合に負荷が大きいと判定する。また、コンバータ制御部24は、入力電流がその第1電流しきい値以下である場合に負荷が小さいと判定する。なお、その第1電流しきい値は、入力電流の歪み率が許容範囲となるように、実験やシミュレーションなどに基づいて予め決定すればよい。そして、負荷が大きく大きな入力電流が流れる場合には入力電流の歪み率が高くなる(すなわち、悪くなる)という観点から、コンバータ制御部24は、負荷が大きいと判定した場合、同期整流に加えてPAM制御を行い、負荷が小さいと判定した場合、PAM制御を停止して同期整流のみを行う。
 なお、コンバータ制御部24は、同期整流を行っている状態から同期整流に加えてPAM制御を行う状態に切り替わるときに、一旦同期整流を停止させる。こうすることで、コンバータ制御部24がPAM制御に必要な制御信号を確定するときに、PAM制御の制御信号にとって外乱となり得る同期整流制御を行うための制御信号は存在しない。その結果、コンバータ制御部24は、同期整流制御を行うための制御信号が存在するときにPAM制御の制御信号を生成する場合に比べ、入力電流の歪み特性をより改善することのできるPAM制御の制御信号を生成することができる。
 例えば、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも高く、スイッチング素子214がオフ状態かつスイッチング素子215がオン状態である場合、交流電源4の第1端子からリアクタ211、第1回路212、コンデンサ216、トランジスタ部215a、交流電源4の第2端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
 また、例えば、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも低く、スイッチング素子214がオン状態かつスイッチング素子215がオフ状態である場合、交流電源4の第2端子から第2回路213、コンデンサ216、トランジスタ部214a、リアクタ211、交流電源4の第1端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
 このように、スイッチング素子214、215を用いて同期整流制御を行うことで、スイッチング素子を用いないダイオードから成るブリッジ回路に比べて、ダイオードによる順方向電圧の分だけ交流電力から直流電力への変換効率をよくすることができる。
 また、コンバータ制御部24は、スイッチング素子214、215のうち同期整流制御を行わないスイッチング素子について、入力電流を、交流電源4の出力する交流電圧の周期に近づけるとともに、正弦波に近づけるように(すなわち、高調波歪みを所望の歪み率以下にするように)、PAM制御を行うことで、入力電流は、図2において実線によって示されるPAM制御を行わない場合の波形から例えば図2において破線によって示される波形になる。その結果、入力電流の歪み率は改善される。
 コンバータ制御部24は、図3に示すように、基準特定部241、入力電流取得部242、制御信号生成部243、記憶部244を備える。
 記憶部244は、コンバータ制御部24が行う種々の処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部244は、電解コンデンサの端子間の電圧値から入力電流の実効値(負荷電流の一例)に変換するための変換テーブルを予め記憶する。また、例えば、記憶部244は、図4に示すデータテーブルTBL1を記憶する。データテーブルTBL1は、入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相を基準とした電圧指令(すなわち、スイッチング素子の制御信号)の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルである。このデータテーブルTBL1は、例えば、過去の入力電流の歪み率及び交流電力から直流電力への変換効率がよい場合の入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相に対する電圧指令の位相の調整量との対応関係を予め記憶部244に記憶したものであってよい。また、データテーブルTBL1は、例えば、過去の入力電流の歪み率及び交流電力から直流電力への変換効率の一方を優先してその優先した特性がよい場合の入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相に対する電圧指令の位相の調整量との対応関係を予め記憶部244に記憶したものであってよい。
 基準特定部241は、基準となるタイミングを特定する。例えば、基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする。そして、制御信号生成部243は、位相θの基準に基づいて、入力電流の実効値を算出する(負荷電流を特定する一例)。
 例えば、制御信号生成部243は、位相θの基準からの位相に応じて、入力電流取得部242から取得した入力電流の電流値の積算値を二乗平均して、入力電流の実効値を算出する。
 また、例えば、入力電流特定部22が電流センサ(例えば、カレントトランス)を備える場合には、入力電流は、カレントトランスを介して、ブリッジ回路200で全波整流され、コンデンサ216を充電する。制御信号生成部243は、このコンデンサ216によって平滑された状態の電圧レベルを読み取る。そして、制御信号生成部243は、読み取った電圧値をその電圧値に一対一で関連付けられた電流値に変換することで、入力電流の実効値を算出すればよい。なお、電圧値から電流値へ変換する場合には、電圧値と電流値との対応関係を示す変換テーブルを予め作成して記憶部244に記憶させ、制御信号生成部243が、その変換テーブルを用いて読み取った電圧値を電流の実効値に変換すればよい。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、データテーブルTBL1における入力電流の実効値とを比較する。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、算出した入力電流の実効値に最も近い入力電流の実効値を、データテーブルTBL1において特定する。制御信号生成部243は、データテーブルTBL1において、特定した入力電流に関連付けられている位相の調整量を特定する。
 制御信号生成部243は、電源電圧の位相を基準に(すなわち、ゼロクロス点を基準に)特定した位相の調整量だけ位相を調整する。
 そして、制御信号生成部243は、位相を調整した制御信号をスイッチング素子214、215それぞれに出力する。
 制御信号生成部243は、交流電源4から供給される入力電流が所定の電流値以下である場合に、その入力電流が流れると予想した期間の少なくとも一部を含む一定の第1期間にスイッチング素子をオン状態にする信号を特定する。また、制御信号生成部243は、入力電流が所定の電流値を超える場合に、位相0度から180度までの間オフ状態に制御されているスイッチング素子(スイッチング素子214または215)を、位相0度から180度までの間に入力電流特定部22が入力電流を検出した第2期間(第2期間において入力電流が流れ始めるタイミングが第1タイミングの一例であり、第2期間において入力電流が流れなくなるタイミングが第2タイミングの一例である)と、その期間の直前及び直後の少なくとも一方に延長した期間との総和である第3期間に、オン状態にする信号を特定する。
 例えば、制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の第1電流しきい値(例えば、図5に示す第1電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその第1電流しきい値とを比較する。
 制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えている期間(例えば、図5に示す期間β1)を特定する。入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えている期間β1の値(期間β1の始まりの位相と終わりの位相との位相差)ごとに、入力電流が流れ始めてから流れ終わるまでの期間(例えば、図5に示す期間β2)を特定するため、すなわち第2期間を特定するための位相の補正値であるθ1、θ2を関連付けて、例えば、記憶部244が予め記憶する。補正値θ1は、期間を直前へ延長する補正値である。補正値θ2は、期間を直後へ延長する補正値である。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えている期間β1があると判定した場合、その期間β1を直前へθ1延長し直後へθ2延長した期間β2に対して、さらに、直前及び直後の少なくとも一方へαだけ延長した期間(図5に示す例では、期間β2に対して、直前及び直後の両方にそれぞれαを延長した期間)である第3期間を、スイッチング素子をオン状態にする期間と特定する。また、制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えている期間β1がないと判定した場合、一定の第1期間(例えば、図5に示す期間β3)を、スイッチング素子をオン状態にする期間と特定する。そして、制御信号生成部243は、特定した期間にスイッチング素子をオン状態にする信号を特定する。
 制御信号生成部243は、特定した信号の位相を180度遅延させて、次の半周期(制御信号を適用する半周期の一例)の制御信号である第1制御信号としてスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、その位相0度から180度までの間に特定する。そして、制御信号生成部243は、次の半周期に特定した第2制御信号を、第1制御信号を出力するスイッチング素子とは別のスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する。
 なお、入力電流の検出された第2期間を含む第3期間への延長は、その半周期の期間の始まりが限界となる。また、入力電流の検出された第2期間を含む第3期間への延長は、その半周期の期間の終わりが限界となる。
 例えば、位相0度から180度までの間に制御信号生成部243がスイッチング素子215をオン状態にする制御を行い、入力電流特定部22が図2に示す入力電流を検出した場合、制御信号生成部243は、図2に示す入力電流が正の電流値である期間から前後それぞれに位相α分だけ期間を延ばした信号を特定する。そして、制御信号生成部243は、生成した信号の位相に対して位相180度を加える。すなわち、制御信号生成部243は、特定した信号を次の半周期(位相180度から360度までの期間)におけるスイッチング素子214の制御信号とする。制御信号生成部243は、位相180度から360度までの期間にその制御信号をスイッチング素子214に出力する。また、制御信号生成部243は、スイッチング素子215を、位相180度から360度までの期間オフ状態にする制御信号を特定する。制御信号生成部243は、特定した制御信号を位相180度から360度までの期間にスイッチング素子215に出力する。それ以降、制御信号生成部243は、図2に示す入力電流が負の電流値である期間についても上記処理と同様の処理を行うことで、半周期ごとに第3期間に基づいて次の半周期の制御信号を特定し、特定した制御信号をスイッチング素子214、215それぞれに出力する。
 制御信号生成部243は、第1期間特定部の一例、第2期間特定部の一例、第3期間特定部の一例、制御信号特定部の一例、制御信号出力部の一例、比較部の一例、位相調整部の一例、負荷電流特定部の一例、入力電流判定部の一例、第1特定部の一例、第2特定部の一例である。すなわち、制御信号生成部243は、図6に示すように、第1期間特定部、第2期間特定部、第3期間特定部、制御信号特定部、制御信号出力部、比較部、位相調整部、負荷電流特定部、負荷電流判定部、入力電流判定部、第1特定部、第2特定部を含む。
 負荷電流特定部は、負荷に供給される負荷電流を特定する。
 負荷電流判定部は、負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定する。
 制御信号特定部は、負荷電流判定部が負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を行うPAM制御信号を生成し、同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する。
 制御信号出力部は、負荷電流判定部が負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して同期整流制御を停止させた後に、PAM制御信号をスイッチング素子に出力し、さらに同期整流制御信号をスイッチング素子に出力する。
 また、制御信号特定部は、負荷電流判定部が負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を停止させるPAM制御停止信号を生成し、同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する。
 制御信号出力部は、負荷電流判定部が負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して同期整流制御を停止させた後に、PAM制御停止信号をスイッチング素子に出力してPAM制御を停止させ、さらに同期整流制御信号をスイッチング素子に出力する。
 また、入力電流判定部は、入力電流の電流値が所定の電流値以下であるか否かを判定する。
 第1期間特定部は、入力電流判定部が入力電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合、交流電源4から出力される交流電圧の半周期について、電流値の入力電流が流れると予想した一定の期間である第1期間を特定する。
 制御信号特定部は、第1期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する。
 また、第2期間特定部は、入力電流判定部が入力電流の電流値が所定の電流値を超えると判定した場合、入力電流の電流値に基づいて、交流電源から出力される交流電圧の半周期について、入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第2期間を特定する。
 第3期間特定部は、第1タイミングの直前または第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、第2期間との総和である第3期間を特定する。
 制御信号特定部は、第1期間または第3期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する。
 また、制御信号出力部は、制御信号を適用する半周期において、2つのスイッチング素子の一方へ制御信号を出力する。
 また、比較部は、入力電流取得部242が取得した電流値と、データテーブルTBL1における電流値とを比較する。
 第1特定部は、比較部による比較結果に基づいて、入力電流取得部242が取得した電流値に最も近い値の電流値を、データテーブルTBL1において特定する。
 第2特定部は、第1特定部がデータテーブルTBL1において特定した電流値に対応付けられている位相の調整量を特定する。
 位相調整部は、交流電圧の位相を基準に、第2特定部が特定した調整量だけ制御信号の位相を調整する。
 制御信号出力部は、位相調整部が調整量だけ位相を調整した制御信号をスイッチング素子に出力する。
 また、制御信号出力部は、2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う制御信号を出力し、2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う前記制御信号を出力する。
 また、制御信号出力部は、同期整流制御を行う制御信号と、PAM制御を行う制御信号の出力先である2つのスイッチング素子を半周期ごとに切り替える。
 記憶部244は、コンバータ制御部24が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部244は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えている期間β1の値ごとに、入力電流が流れ始めてから流れ終わるまでの期間(例えば、図5に示す期間β2)、すなわち第2期間を特定するための位相の補正値であるθ1、θ2を関連付けて予め記憶する。
 インバータ装置3は、IPM(Intelligent Power Module)31、インバータ制御部32を備える。
 IPM31は、インバータ制御部32による制御に基づいて、直流電力から三相交流電力を生成する。IPM31は、生成した三相交流電力をモータに供給する。IPM31は、例えば、6つのスイッチング素子から成るブリッジ回路である。
 インバータ制御部32は、IPM31を制御する。具体的には、インバータ制御部32は、IPM31に直流電力から三相交流電力を生成させる。例えば、IPM31が6つのスイッチング素子から成るブリッジ回路である場合、インバータ制御部32は、6つのスイッチング素子それぞれのオン状態となる期間とオフ状態となる期間とを切り替えることによって、6つのスイッチング素子それぞれに流れる電流を制御することで、IPM31に直流電力から三相交流電力を生成させる。
 次に、本発明の一実施形態によるコンバータ制御部24の処理について説明する。
 ここでは、図7~9に示すコンバータ制御部24の処理フローについて説明する。なお、図7に示すコンバータ制御部24の処理フローは、コンバータ装置2が起動し、同期整流制御を行う場合の処理フローである。また、図8に示すコンバータ制御部24の処理フローは、コンバータ装置2が同期整流制御を行っている状態から同期整流制御に加えてPAM制御を行う状態へ切り替わる場合の処理フローである。また、図9に示すコンバータ制御部24の処理フローは、コンバータ装置2が同期整流制御とともにPAM制御を行っている状態から同期整流制御のみを行う状態に切り替わる場合の処理フローである。
(コンバータ装置2が起動し、同期整流制御を行う場合の処理)
 まず、図7に示すコンバータ装置2が起動し、同期整流制御を行う場合のコンバータ制御部24の処理フローについて説明する。
 入力電流特定部22は、交流電源4からコンバータ装置2へ供給される入力電流を、交流電源4が出力する交流電圧の周期よりも充分に短い周期ごとに検出する。入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
 ゼロクロス検出部23は、交流電源4が出力する電圧のゼロクロス点を検出する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス点の情報を含むゼロクロス信号を生成する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス信号をコンバータ制御部24に出力する。
 基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する(ステップS1)。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する(ステップS2)。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する(ステップS3)。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする(ステップS4)。
 制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間オフ状態に制御されているスイッチング素子(スイッチング素子214または215)を、位相0度から180度までの間に第3期間に、オン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS5)。
 具体的には、制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の第1電流しきい値(例えば、図4に示す第1電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、位相0度を基準に半周期を1つの期間として、各半周期において、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその第1電流しきい値とを比較する(ステップS5a)。制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS5b)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS5bにおいてNO)、対象とする半周期が終了したか否かを判定する(ステップS5c)。
 制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了していないと判定した場合(ステップS5cにおいてNO)、ステップS5aの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了したと判定した場合(ステップS5cにおいてYES)、一定の第1期間(例えば、図4に示す期間β3)を、スイッチング素子をオン状態にする第1期間とし、その第1期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS5d)。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えたと判定した場合(ステップS5bにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の始まりを示す位相と特定する(ステップS5e)する。制御信号生成部243は、次の入力電流の電流値と第1電流しきい値とを比較する(ステップS5f)。制御信号生成部243は、比較結果において入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であるか否かを判定する(ステップS5g)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下でないと判定した場合(ステップS5gにおいてNO)、ステップS5fの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS5gにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の終わりを示す位相と特定する(ステップS5h)。すなわち、制御信号生成部243は、期間β1の値を特定する。制御信号生成部243は、記憶部244において、特定した期間β1の値に関連付けられている位相の補正値θ1、θ2を特定する(ステップS5i)。制御信号生成部243は、期間β1を、直前へ位相θ1だけ延ばし、直後へ位相θ2だけ延ばす。すなわち、制御信号生成部243は、期間β2を特定する(ステップS5j)。制御信号生成部243は、期間β2を、直前と直後それぞれへ位相αだけ延ばし(ステップS5k)、その延ばした期間をスイッチング素子をオン状態にする第3期間とし、その第3期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS5l)。
 制御信号生成部243は、ステップS5dまたはステップS5lの処理によって特定した第1制御信号の位相を180度遅延させて、その第1制御信号を次の半周期にスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する(ステップS6)。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、位相0度から180度までの間に特定する(ステップS7)。制御信号生成部243は、特定した第2制御信号の位相を180度遅延させて、その第2制御信号を次の半周期の間にスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する(ステップS8)。
 制御信号生成部243は、過去の所定の期間(例えば、直前の1周期)において取得した入力電流の電流値に基づいて入力電流の実効値を算出する(ステップS9)。なお、制御信号生成部243は、コンバータ装置2の起動後、所定の期間が経過していない場合、入力電流の実効値をゼロとする。制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、第2電流しきい値とを比較する(ステップS10)。第2電流しきい値は、同期整流制御を行う状態と、同期整流制御とともにPAM制御を行う状態とを切り替えるか否かを判定するための基準となる電流値である。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS11)。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS11においてNO)、ステップS1の処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えていると判定した場合(ステップS11においてYES)、図8に示すコンバータ装置2が同期整流制御を行っている状態から同期整流制御に加えてPAM制御を行う状態へ切り替わる処理(ステップS21)へ続く。なお、図7に示す処理フローは、入力電流がゼロから徐々に増加する過渡状態における処理と入力電流がほぼ変化しない定常状態における処理の両方を含んでいる。しかしながら、制御信号生成部243が入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えていると判定するのは、入力電流が大きく歪み特性を向上させる必要がある定常状態においてのみである。すなわち、コンバータ装置2が図7に示す処理フローの処理から図8に示す処理フローの処理に移行したときに同期整流制御に用いられる制御信号は、例えば、図10の(a)の部分に示すように、第3期間に対象のスイッチング素子をオン状態にする制御信号である。
(コンバータ装置2が同期整流制御を行っている状態から同期整流制御に加えてPAM制御を行う状態へ切り替わる場合の処理)
 次に、図8に示すコンバータ装置2が同期整流制御を行っている状態から同期整流制御に加えてPAM制御を行う状態へ切り替わる場合のコンバータ制御部24の処理フローについて説明する。
 基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する(ステップS21)。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する(ステップS22)。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する(ステップS23)。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする(ステップS24)。制御信号生成部243は、過去の所定の期間(例えば、直前の1周期)について算出した入力電流の実効値と、記憶部244が記憶するデータテーブルTBL1における入力電流の実効値とを比較する(ステップS25)。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、算出した入力電流の実効値に最も近い値の実効値を、データテーブルTBL1において特定する(ステップS26)。制御信号生成部243は、データテーブルTBL1において特定した入力電流の実効値に対応付けられている位相の調整量を特定する(ステップS27)。
 なお、上述したように、この時点で同期整流制御に用いられている制御信号は、対象のスイッチング素子を第3期間にオン状態にする制御信号である(例えば、図10の(a)の部分)。
 制御信号生成部243は、同期整流制御に用いられている制御信号のスイッチング素子をオン状態にする期間がゼロになるまで(すなわち、同期整流制御が停止するまで)、その期間を徐々に短くする(ステップS28)。例えば、制御信号生成部243は、同期整流制御に用いられている制御信号の第3期間を、半周期ごとにその第3期間の前後において一定期間の分だけ短くすることによって、スイッチング素子をオン状態にする期間がゼロになるまでその期間を短くする(例えば、図10の(b)、(c)の部分)。
 制御信号生成部243は、PAM制御に用いる制御信号の初期信号(初期値)を生成する(ステップS29)。例えば、制御信号生成部243は、入力電流に応じてPAM制御信号を生成するPWM(Pulse Width Modulation)生成技術を用いる場合、制御信号の初期信号(初期値)としてゼロを除く最小のデューティ比とする(すなわち、スイッチング素子をオン状態にする期間を最小とする)とともに、ステップS27の処理で特定した位相の調整量の分だけ位相を調整することにより初期信号を生成する(例えば、図10の(d)の部分)。
 制御信号生成部243は、初期信号(初期値)からデューティ比を徐々に大きくして、PAM制御に用いる制御信号を生成する(ステップS30)。なお、制御信号生成部243は、入力電流に応じてPAM制御信号を生成するPWM生成技術を用いてPAM制御を行えばよく、例えば、図10の(e)の部分に示すような制御信号を生成する。
 また、制御信号生成部243は、図7に示した処理フローにおけるステップS5の処理と同様に、位相0度から180度までの間オフ状態に制御されているスイッチング素子(スイッチング素子214または215)を、位相0度から180度までの間に第3期間に、オン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS31)。
 第1制御信号を特定するステップS31の処理の具体例は、以下に示すステップS31aからステップS31lまでの処理であり、図7のステップS5aからステップS5lにより示した処理フローと同様の処理フローである。なお、図8では、符号「S31」のあとの括弧内に「S31a~S31l」と記載し、図7のステップS5aからステップS5lに対応するステップS31aからステップS31lまでの詳細な記載を省略している。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の第1電流しきい値(例えば、図4に示す第1電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、位相0度を基準に半周期を1つの期間として、各半周期において、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその第1電流しきい値とを比較する(ステップS31a)。制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS31b)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS31bにおいてNO)、対象とする半周期が終了したか否かを判定する(ステップS31c)。
 制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了していないと判定した場合(ステップS31cにおいてNO)、ステップS31aの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了したと判定した場合(ステップS31cにおいてYES)、一定の第1期間(例えば、図4に示す期間β3)を、スイッチング素子をオン状態にする第1期間とし、その第1期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS31d)。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えたと判定した場合(ステップS31bにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の始まりを示す位相と特定する(ステップS31e)。制御信号生成部243は、次の入力電流の電流値と第1電流しきい値とを比較する(ステップS31f)。制御信号生成部243は、比較結果において入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であるか否かを判定する(ステップS31g)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下でないと判定した場合(ステップS31gにおいてNO)、ステップS31fの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS31gにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の終わりを示す位相と特定する(ステップS31h)。すなわち、制御信号生成部243は、期間β1の値を特定する。制御信号生成部243は、記憶部244において、特定した期間β1の値に関連付けられている位相の補正値θ1、θ2を特定する(ステップS31i)。制御信号生成部243は、期間β1を、直前へ位相θ1だけ延ばし、直後へ位相θ2だけ延ばす。すなわち、制御信号生成部243は、期間β2を特定する(ステップS31j)。制御信号生成部243は、期間β2を、直前と直後それぞれへ位相αだけ延ばし(ステップS31k)、その延ばした期間をスイッチング素子をオン状態にする第3期間とし、その第3期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS31l)。
 制御信号生成部243は、ステップS31dまたはステップS31lの処理によって特定した第1制御信号の位相を180度遅延させて、その第1制御信号を次の半周期にスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する(ステップS32)。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、位相0度から180度までの間に特定する(ステップS33)。制御信号生成部243は、特定した第2制御信号を次の半周期をステップS27の処理によって特定した調整量の分だけ位相を調整した(すなわち、次の半周期の位相を調整量の分だけずらしたあとのその半周期の)期間にスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する(ステップS34、例えば、図10の(f)または(g)の部分)。
 制御信号生成部243は、過去の所定の期間(例えば、直前の1周期)において取得した入力電流の電流値に基づいて入力電流の実効値を算出する(ステップS35)。なお、制御信号生成部243は、コンバータ装置2の起動後、所定の期間が経過していない場合、入力電流の実効値をゼロとする。制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、第2電流しきい値とを比較する(ステップS36)。なお、第2電流しきい値は、同期整流制御を行う状態と、同期整流制御とともにPAM制御を行う状態とを切り替えるか否かを判定するための基準となる電流値である。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS37)。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えていると判定した場合(ステップS37においてYES)、ステップS21の処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS37においてNO)、図9に示すコンバータ装置2が同期整流制御とともにPAM制御を行っている状態から同期整流制御のみを行う状態に切り替わる処理(ステップS41)へ続く。
(コンバータ装置2が同期整流制御とともにPAM制御を行っている状態から同期整流制御のみを行う状態に切り替わる場合の処理)
 次に、図9に示すコンバータ装置2が同期整流制御とともにPAM制御を行っている状態から同期整流制御のみを行う状態に切り替わる場合のコンバータ制御部24の処理フローについて説明する。
 基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する(ステップS41)。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する(ステップS42)。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する(ステップS43)。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする(ステップS44)。
 なお、この時点で同期整流制御とともにPAM制御を行うのに用いられている制御信号は、例えば、図10の(g)の部分に示す制御信号である。
 制御信号生成部243は、同期整流制御に用いられている制御信号のスイッチング素子をオン状態にする期間がゼロになるまで(すなわち、同期整流制御が停止するまで)、その期間を徐々に短くする(ステップS45)。例えば、制御信号生成部243は、同期整流制御に用いられている制御信号の第3期間を、半周期ごとにその第3期間の前後において一定期間の分だけ短くすることによって、スイッチング素子をオン状態にする期間がゼロになるまでその期間を短くする(例えば、図10の(f)、(e)の部分)。
 制御信号生成部243は、PAM制御に用いる制御信号のデューティ比をゼロになるまで(すなわち、スイッチング素子をオン状態にする期間がゼロになるまで)徐々に小さくする(ステップS46、例えば、図10の(d)、(c)の部分)。
 制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間オフ状態に制御されているスイッチング素子(スイッチング素子214または215)を、位相0度から180度までの間に第3期間に、オン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS47)。
 第1制御信号を特定するステップS47の処理の具体例は、以下に示すステップS47aからステップS47lまでの処理であり、図7のステップS5aからステップS5lにより示した処理フローと同様の処理フローである。なお、図9では、符号「S47」のあとの括弧内に「S47a~S47l」と記載し、図7のステップS5aからステップS5lに対応するステップS47aからステップS47lまでの詳細な記載を省略している。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値がゼロである場合のノイズを入力電流として誤検出しないように、ノイズよりも大きい値の第1電流しきい値(例えば、図4に示す第1電流しきい値3アンペア)を予め設定する。制御信号生成部243は、位相0度を基準に半周期を1つの期間として、各半周期において、入力電流特定部22から入力電流の電流値を取得する度に、取得した入力電流の電流値とその第1電流しきい値とを比較する(ステップS47a)。制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS47b)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS47bにおいてNO)、対象とする半周期が終了したか否かを判定する(ステップS47c)。
 制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了していないと判定した場合(ステップS47cにおいてNO)、ステップS47aの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、対象とする半周期が終了したと判定した場合(ステップS47cにおいてYES)、一定の第1期間(例えば、図4に示す期間β3)を、スイッチング素子をオン状態にする第1期間とし、その第1期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS47d)。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値を超えたと判定した場合(ステップS47bにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の始まりを示す位相と特定する(ステップS47e)する。制御信号生成部243は、次の入力電流の電流値と第1電流しきい値とを比較する(ステップS47f)。制御信号生成部243は、比較結果において入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であるか否かを判定する(ステップS47g)。
 制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下でないと判定した場合(ステップS47gにおいてNO)、ステップS47fの処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、入力電流の電流値が第1電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS47gにおいてYES)、そのときの位相を期間β1の終わりを示す位相と特定する(ステップS47h)。すなわち、制御信号生成部243は、期間β1の値を特定する。制御信号生成部243は、記憶部244において、特定した期間β1の値に関連付けられている位相の補正値θ1、θ2を特定する(ステップS47i)。制御信号生成部243は、期間β1を、直前へ位相θ1だけ延ばし、直後へ位相θ2だけ延ばす。すなわち、制御信号生成部243は、期間β2を特定する(ステップS47j)。制御信号生成部243は、期間β2を、直前と直後それぞれへ位相αだけ延ばし(ステップS47k)、その延ばした期間をスイッチング素子をオン状態にする第3期間とし、その第3期間にスイッチング素子をオン状態にする第1制御信号を特定する(ステップS47l)。
 制御信号生成部243は、ステップS47dまたはステップS47lの処理によって特定した第1制御信号の位相を180度遅延させて、その第1制御信号を次の半周期にスイッチング素子(スイッチング素子214または215)に出力する(ステップS48)。また、制御信号生成部243は、位相0度から180度までの間にオン状態に制御されたスイッチング素子を次の半周期の間オフ状態にする第2制御信号を、位相0度から180度までの間に特定する(ステップS49)。制御信号生成部243は、特定した第2制御信号の位相を180度遅延させて、その第2制御信号を次の半周期の間にスイッチング素子(スイッチング素子215または214)に出力する(ステップS50)。
 制御信号生成部243は、過去の所定の期間(例えば、直前の1周期)において取得した入力電流の電流値に基づいて入力電流の実効値を算出する(ステップS51)。なお、制御信号生成部243は、コンバータ装置2の起動後、所定の期間が経過していない場合、入力電流の実効値をゼロとする。制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、第2電流しきい値とを比較する(ステップS52)。なお、第2電流しきい値は、同期整流制御を行う状態と、同期整流制御とともにPAM制御を行う状態とを切り替えるか否かを判定するための基準となる電流値である。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えているか否かを判定する(ステップS53)。
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値以下であると判定した場合(ステップS53においてNO)、ステップS1の処理に戻す。
 また、制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値が第2電流しきい値を超えていると判定した場合(ステップS53においてYES)、図8に示すコンバータ装置2が同期整流制御を行っている状態から同期整流制御に加えてPAM制御を行う状態へ切り替わる処理(ステップS21)に戻す。
(実施例)
 本発明の一実施形態において説明した同期整流制御は、図11に示す回路に適用することで、図12に示すように、正常に機能することを確認している。
 また、本発明の一実施形態におけて説明した同期整流制御及びPAM制御は、図11に示す回路に適用することで、図13に示すように、正常に機能することを確認している。
 以上、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置1について説明した。
 本発明の一実施形態によるコンバータ装置2において、制御信号生成部243(負荷電流特定部の一例)は、コンバータ装置2の負荷に供給される負荷電流を特定する。制御信号生成部243(負荷電流判定部の一例)は、負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定する。制御信号生成部243(制御信号特定部の一例)は、負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を行うPAM制御信号を生成し、同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する。制御信号生成部243(制御信号出力部の一例)は、負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して同期整流制御を停止させた後に、PAM制御信号をスイッチング素子に出力し、さらに同期整流制御信号を、スイッチング素子に出力する。
 こうすることで、モータ駆動装置1のコンバータ装置2は、入力電流について同期整流制御を行う状態から同期整流制御及びPAM制御を行う状態へ切り替える場合に、同期整流制御に用いる制御信号を一旦停止して、PAM制御を行い、その後に同期整流制御に用いる制御信号を追加することで、PAM制御について外乱となる可能性のある同期整流の制御信号が存在しない状態でPAM制御を確実に行い、さらに同期整流制御を同時に行うことができる。
 その結果、コンバータ装置2は、同期整流制御を行うための制御信号が存在するときにPAM制御の制御信号を生成する場合に比べ、入力電流の歪み特性をより改善することのできるPAM制御の制御信号を生成することができる。
 また、本発明の一実施形態によるコンバータ装置2において、制御信号生成部243は、負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を停止させるPAM制御停止信号を生成し、同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する。そして、制御信号生成部243は、負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して同期整流制御を停止させた後に、PAM制御停止信号をスイッチング素子に出力してPAM制御を停止させ、さらに同期整流制御信号をスイッチング素子に出力する。
 こうすることで、モータ駆動装置1のコンバータ装置2は、入力電流について同期整流制御及びPAM制御を行う状態から同期整流制御を行う状態へ切り替える場合に、同期整流制御とPAM制御との間の干渉(すなわち、悪影響)を抑制することができる。
 なお、本発明の一実施形態では、同期整流制御を行う状態と、同期整流制御及びPAM制御を行う状態とを切り替える条件を示す第1電流しきい値は、図5に示すような1つの電流しきい値(例えば、3アンペア)であるものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、第1電流しきい値は、例えば、図14に示すように、同期整流制御を行う状態から同期整流制御及びPAM制御を行う状態へと切り替えるときには、3.5アンペアとし、同期整流制御及びPAM制御を行う状態から同期整流制御を行う状態へと切り替えるときには、3アンペアとしてヒステリシス特性を持つように異なる2つの値とするものであってもよい。
 こうすることで、制御信号生成部243は、同期整流制御を行う状態と、同期整流制御及びPAM制御を行う状態とを頻繁に切り替えることを防止することができる。
 なお、本発明の別の実施形態では、制御信号生成部243は、同期整流制御に用いる制御信号として、図15に示すように、スイッチング素子214の制御信号とスイッチング素子215の制御信号とが同時にオン状態にはならない制御信号であって、スイッチング素子214の制御信号とスイッチング素子215の制御信号との間の両方のスイッチング素子がオフ状態となる期間が第2期間に対して直前及び直後の少なくとも一方へ延長した期間αに等しくなる制御信号を生成するものであってもよい。
 また、第2期間に対して直前へ延長する期間αと直後へ延長する期間αとは異なる期間であってもよい。また、期間αは0(ゼロ)であってもよい。
 なお、本発明の一実施形態では、ブリッジ回路200は、ダイオード212aを含む第1回路212と、ダイオード213aを含む第2回路213とを含むものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、第1回路212、第2回路213は、スイッチング素子であってもよい。第1回路212、第2回路213が、スイッチング素子である場合、第1回路212、第2回路213における電圧降下が改善され、さらに交流電力から直流電力への変換効率が向上する。なお、一般的に、スイッチング素子よりもダイオード、抵抗、コンデンサの方が安価であるという理由により、本発明の一実施形態におけるブリッジ回路200は、第1回路212、第2回路213がスイッチング素子である別の実施形態に比べて安価に実現できるという効果が期待できる。
 なお、本発明の上記各実施形態では、制御信号生成部243は、次の半周期の制御信号を直前の半周期における入力電流に基づいて特定するものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、制御信号生成部243は、直前の半周期の代わりに、直前の半周期より前の半周期(ただし、急激な入力電流の変化がない、すなわち、制御信号を適用するときの入力電流と同様の入力電流であった過去の期間における任意の半周期)における入力電流に基づいて、制御信号を特定するものであってもよい。なお、過去の期間における任意の半周期は、予め実験などを行って入力電流の波形が所定の違いの範囲内となる過去の期間を決定し、決定した期間内の任意の半周期とすればよい。
 また、本発明の別の実施形態では、制御信号生成部243は、過去の複数の半周期における入力電流の平均電流値に基づいて、制御信号を特定するものであってもよい。
 なお、本発明の各実施形態における記憶部244、その他の記憶装置等は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部244、その他の記憶装置等は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
 なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
 本発明の実施形態について説明したが、上述のコンバータ制御部24、インバータ制御部32、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
 図16は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
 コンピュータ50は、図16に示すように、CPU60、メインメモリ70、ストレージ80、インターフェース90を備える。
 例えば、上述のコンバータ制御部24、インバータ制御部32、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ50に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ80に記憶されている。CPU60は、プログラムをストレージ80から読み出してメインメモリ70に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU60は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ70に確保する。
 ストレージ80の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ80は、コンピュータ50のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース90または通信回線を介してコンピュータ50に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ50に配信される場合、配信を受けたコンピュータ50が当該プログラムをメインメモリ70に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ80は、一時的でない有形の記憶媒体である。
 また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。
 本発明の実施形態によるコンバータ装置、制御切り替え方法及びプログラムによれば、コンバータ装置の入力電流についてPAM制御を行う場合、外乱から入力電流の歪みへの影響を小さくすることができる。
1・・・モータ駆動装置
2・・・コンバータ装置
3・・・インバータ装置
4・・・交流電源
5・・・モータ
21・・・整流回路
22・・・入力電流特定部
23・・・ゼロクロス検出部
24・・・コンバータ制御部
31・・・IPM
32・・・インバータ制御部
50・・・コンピュータ
60・・・CPU
70・・・メインメモリ
80・・・ストレージ
90・・・インターフェース
200・・・ブリッジ回路
211・・・リアクタ
212・・・第1回路
212a、213a・・・ダイオード
212b、213b、216・・・コンデンサ
212c、213c・・・抵抗
213・・・第2回路
214、215・・・スイッチング素子
214a、215a・・・トランジスタ部
214b、215b・・・ソース-ドレイン間の寄生ダイオード
241・・・基準特定部
242・・・入力電流取得部
243・・・制御信号生成部
244・・・記憶部

Claims (18)

  1.  負荷に供給される負荷電流を特定する負荷電流特定部と、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定する負荷電流判定部と、
     前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、PAM制御を行うPAM制御信号を生成し、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成する制御信号特定部と、
     前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、
     を備えるコンバータ装置。
  2.  前記制御信号特定部は、
     前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、前記同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成し、前記PAM制御を停止させるPAM制御停止信号を生成し、前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成し、
     前記制御信号出力部は、
     前記負荷電流判定部が前記負荷電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号を前記スイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御停止信号を前記スイッチング素子に出力して前記PAM制御を停止させ、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力する、
     請求項1に記載のコンバータ装置。
  3.  交流電源から入力される入力電流の電流値を取得する入力電流取得部と、
     前記入力電流の電流値が所定の電流値以下であるか否かを判定する入力電流判定部と、
     前記入力電流判定部が前記入力電流の電流値が所定の電流値以下であると判定した場合、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、当該電流値の入力電流が流れると予想した一定の期間である第1期間を特定する第1期間特定部と、
     を備え、
     前記制御信号特定部は、
     前記第1期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する、
     請求項1または請求項2に記載のコンバータ装置。
  4.  前記入力電流判定部が前記入力電流の電流値が所定の電流値を超えると判定した場合、前記入力電流の電流値に基づいて、前記交流電源から出力される交流電圧の半周期について、前記入力電流が流れ始める第1タイミングから流れなくなる第2タイミングまでの第2期間を特定する第2期間特定部と、
     前記第1タイミングの直前または前記第2タイミングの直後の少なくとも一方に延長したときの延長した期間と、前記第2期間との総和である第3期間を特定する第3期間特定部と、
     を備え、
     前記制御信号特定部は、
     前記第1期間または前記第3期間に基づいて、スイッチング素子をオン状態にする制御信号を特定する、
     請求項3に記載のコンバータ装置。
  5.  前記第3期間は、
     前記半周期内にある、
     請求項4に記載のコンバータ装置。
  6.  2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路と、
     前記制御信号を適用する前記半周期において、前記2つのスイッチング素子の一方へ前記制御信号を出力する制御信号出力部と、
     を備える請求項3から請求項5の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  7.  前記入力電流の電流値は、
     前記制御信号が適用される半周期より前の半周期における入力電流の電流値である、
     請求項3から請求項6の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  8.  前記入力電流の電流値は、
     前記制御信号が適用される半周期の直前の半周期における入力電流の電流値である、
     請求項7に記載のコンバータ装置。
  9.  前記入力電流の電流値は、
     過去の複数の半周期における入力電流の電流値の平均値である、
     請求項3から請求項6の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  10.  前記交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、
     前記ゼロクロス点に基づいて前記半周期の基準となるタイミングを特定する基準特定部と、
     を備える請求項3から請求項9の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  11.  前記入力電流に係る物理量に基づいて前記入力電流の電流値を特定する入力電流特定部、
     を備え、
     前記入力電流取得部は、
     前記入力電流特定部が特定した前記電流値を取得する、
     請求項3から請求項10の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  12.  前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶する記憶部と、
     前記入力電流取得部が取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較する比較部と、
     前記比較部による比較結果に基づいて、前記入力電流取得部が取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定する第1特定部と、
     前記第1特定部が前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定する第2特定部と、
     前記交流電圧の位相を基準に、前記第2特定部が特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整する位相調整部と、
     前記位相調整部が前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、
     を備える請求項3に記載のコンバータ装置。
  13.  前記電流値は、実効値である、
     請求項12に記載のコンバータ装置。
  14.  前記電流値は、瞬時値である、
     請求項12に記載のコンバータ装置。
  15.  2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路、
     を備え、
     前記制御信号出力部は、
     前記2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う前記制御信号を出力し、前記2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う前記制御信号を出力する、
     請求項12から請求項14の何れか一項に記載のコンバータ装置。
  16.  前記制御信号出力部は、
     前記同期整流制御を行う前記制御信号と、前記PAM制御を行う前記制御信号の出力先前記2つのスイッチング素子を半周期ごとに切り替える、
     請求項15に記載のコンバータ装置。
  17.  負荷に供給される負荷電流を特定することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成することと、
     PAM制御を行うPAM制御信号を生成することと、
     前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、
     を含む制御切り替え方法。
  18.  コンピュータに、
     負荷に供給される負荷電流を特定することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えているか否かを判定することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、同期整流制御を停止させる同期整流制御停止信号を生成することと、
     PAM制御を行うPAM制御信号を生成することと、
     前記同期整流制御を行う同期整流制御信号を生成することと、
     前記負荷電流の電流値が所定の電流値を超えていると判定した場合に、前記同期整流制御停止信号をスイッチング素子に出力して前記同期整流制御を停止させた後に、前記PAM制御信号を前記スイッチング素子に出力し、さらに前記同期整流制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、
     を実行させるプログラム。
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