JPWO2017145242A1 - コンバータ回路、インバータ回路および空気調和機の電力変換装置 - Google Patents

コンバータ回路、インバータ回路および空気調和機の電力変換装置 Download PDF

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Abstract

コンバータ回路101のコンバータ制御回路14は、コンバータ制御回路14に設定された第1の目標母線電圧と交流電源1から力率改善回路6へ印加される電源電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定する。またコンバータ回路101のコンバータ制御回路14は、コンバータ制御回路14に設定された第1の目標母線電圧とコンバータ回路101が停止中にコンバータ制御回路14の出力側の直流母線に印加される母線電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定する。

Description

本発明は、リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路、インバータ回路および空気調和機の電力変換装置に関するものである。
特許文献1に示される電力変換装置および空気調和装置は、平滑コンデンサが劣化し、またはインバータ負荷が大きくなった場合、出力電圧が入力電圧を下回らないようリップル電圧の大きさに応じて出力電圧の昇圧量を調整する。
特許文献2に示される電力変換装置の非平滑回路では、出力電圧の目標値を一定とした場合、入力電流波形に乱れが生じ入力力率が低下する。そこで出力電圧波形を入力電圧波形と相似な波形に制御することで力率を安定化している。
また従来の直流電源装置では交流電源電圧が下がった場合、コンデンサのリップル電流が増大する。特許文献3に示される直流電源装置は、交流電源電圧の低下に応じて目標直流電圧を低下させることでコンデンサに流れるリップル電流の最大値を低減するように構成されている。
特許文献4に示される制御装置および充電装置は、入力電圧を検出するための電圧検出回路を設けなくとも、回路上の電流センサを使用することで入力電源を推定し力率改善制御を行う。
特開2015−80313号公報 特開2013−233039号公報 特開2008−99510号公報 特開2014−60847号公報
従来の室外機に搭載されるインバータ基板では、電源電圧をコンバータ回路にて目標とする電圧まで昇圧動作を行い平滑コンデンサへ充電する。以下では、平滑コンデンサに充電される電圧を母線電圧と称し、昇圧電圧レベルを目標母線電圧と称する。
しかし電源電圧ばらつきにより電源電圧が定格電圧よりも高くなった場合、ユニット停止状態においても平滑コンデンサに充電される電源電圧のピーク値と目標母線電圧との差分が小さくなる。その結果、コンバータ回路で昇圧動作が不要となるため、空気調和機が運転を開始してコンバータが動作を開始した時にコンバータ回路のスイッチングが間欠運転となってしまう。コンバータ回路のスイッチングが間欠運転になると力率が低下し、電流波形の高調波成分が悪化すると共にスイッチング周波数が低下することにより、リアクトルのスイッチング音が人間の可聴域に入り音として聞こえるため、クレームにつながることがある。
この問題に対して特許文献1の技術は、リップル電圧が増加すれば出力電圧の昇圧量を補正することでコンバータ回路のスイッチングが間欠運転に入らないように制御を行っている。しかし特許文献1の技術では、リップル電圧が小さい場合においても母線電圧と目標母線電圧との差分が少ない条件が揃うとコンバータ回路のスイッチングが間欠運転となり力率が悪化する。
特許文献2の技術は、出力電圧の目標値を入力電圧と相似な値にすることで力率改善を図っている。しかし特許文献2の技術は非平滑型のコンバータ回路を対象としており、特許文献2の技術とは異なる平滑型のコンバータ回路において出力電圧を入力電圧と相似にしてしまうと制御が不安定になる。
特許文献3の技術は、平滑コンデンサに流れるリップル電流を減らすために、電源電圧低下に応じて目標直流電圧を減らすことでリップル電流を低減している。しかし特許文献3の技術は、電源電圧が高くなる場合を想定していないだけでなく、電源電圧低下時に目標直流電圧を減らしてしまうとコンバータが間欠運転に入りやすい条件になるため力率が悪化してしまう。
特許文献4の技術は、入力電圧検出回路を使用せずとも電流検出回路により入力電圧を推定し、出力電圧の昇圧レベルを可変することができる。しかし、この方法では入力電圧を推定するシーケンスはコンバータ回路が駆動する以前に行わなくてはならない。そのため、コンバータ動作中に電圧変動が起こった場合にコンバータの出力電圧の目標値を変えることができない。そのため、逐次変化する電源変動に追従することができないためコンバータ回路が間欠運転となり力率が悪化する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、力率低下を抑制すると共にリアクトルから発生する音鳴りを抑制するコンバータ回路を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンバータ回路は、リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路であって、コンバータ制御回路は、コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧と交流電源から力率改善回路へ印加される電源電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定することを特徴とする。
本発明によれば、力率低下を抑制すると共にリアクトルから発生する音鳴りを抑制できる、という効果を奏する。
実施の形態に係る空気調和機の電力変換装置の構成図 図1に示すコンバータ回路が通常の動作を行うときに2つのリアクトルのそれぞれに流れる電流の波形を示す図 実施の形態に係る電力変換装置が目標母線電圧を可変制御しない場合の動作を説明するための図 図3(B)に示す定格電圧よりも高い電源電圧aが印加されたときのコンバータ動作により2つのリアクトルのそれぞれに流れる電流の波形を示す図 実施の形態に係る電力変換装置が電源電圧検出回路を用いて目標母線電圧を可変制御するときの動作を説明するためのフローチャート 図5のS6で計算される目標母線電圧の変化量βと差分Vdiffとの関係を示す図 目標母線電圧レベルを経時的にステップ状に高める処理を説明するための図 実施の形態に係る電力変換装置が母線電圧検出回路を用いて目標母線電圧可変制御を行うときの動作を説明するためのフローチャート
以下に、本発明の実施の形態に係るコンバータ回路、インバータ回路および空気調和機の電力変換装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は実施の形態に係る空気調和機の電力変換装置の構成図である。以下では空気調和機の電力変換装置を単に電力変換装置と称する。
交流電源1の電圧を検出する電源電圧検出回路2と、電源電圧検出回路2を介して交流電源1に接続されるダイオードブリッジ3と、ダイオードブリッジ3に接続され2つのリアクトル4,5と力率改善回路6と2つのシャント抵抗7,8と平滑コンデンサ9とコンバータ制御回路14とを有するコンバータ回路101と、直流電力を交流電力に変換し図示しない圧縮機に内蔵されるモータ13を駆動するインバータ回路102とを備える。コンバータ回路101およびインバータ回路102は、正極側直流母線Pおよび負極側直流母線Nを介して相互に接続される。
ダイオードブリッジ3は4つのダイオードを組み合わせて構成され全波整流回路である。ダイオードブリッジ3の構成はこれに限定されるものではなく、単方向導通素子であるMOSFET(Metal Oxide Semiconductor−Field Effect Transistor)を組み合わせて構成してもよい。
力率改善回路6は、2つのダイオード20,21と2つのMOSFET22,23とを有する。ダイオード20およびダイオード21のカソードは正極側直流母線Pに接続される。MOSFET22のドレインはダイオード20のアノードに接続され、MOSFET22のソースはシャント抵抗7の一端に接続される。MOSFET23のドレインはダイオード21のアノードに接続され、MOSFET23のソースはシャント抵抗8の一端に接続される。MOSFET22およびMOSFET23のゲートにはコンバータ制御回路14が接続される。
シャント抵抗7およびシャント抵抗8の他端は負極側直流母線Nに接続される。
リアクトル4およびリアクトル5の一端はダイオードブリッジ3に接続され、リアクトル4の他端はダイオード21のアノードとMOSFET23との接続端に接続され、リアクトル5の他端はダイオード20のアノードとMOSFET22との接続端に接続される。
平滑コンデンサ9は力率改善回路6から出力された電圧を平滑する。平滑コンデンサ9の一端は正極側直流母線Pに接続され、平滑コンデンサ9の他端は負極側直流母線Nに接続される。
分圧抵抗10および分圧抵抗11で構成される直列回路の一端は正極側直流母線Pに接続され、当該直列回路の他端は負極側直流母線Nに接続される。分圧抵抗10,11は平滑コンデンサ9の充電電圧を分圧し、母線電圧検出回路15で検出可能な電圧範囲に制限する。
インバータ回路102は電力半導体素子群12およびインバータ制御回路16を有する。
電力半導体素子群12は図示しない6つのスイッチング素子を有する。正極側直流母線P側に配置された3つのスイッチング素子が上アームスイッチング素子群を構成し、負極側直流母線N側に配置された3つのスイッチング素子が下アームスイッチング素子群を構成する。上アームスイッチング素子群と下アームスイッチング素子群との接続端にはモータ13が接続される。電力半導体素子群12を構成する6つのスイッチング素子は、IPM(Inteligent Power Module)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET、IGCT(Insulated Gate Controlled Thyristor)、またはFET(Field Effect Transistor)といった半導体スイッチである。
電力半導体素子群12の出力電力で駆動するモータ13は三相誘導モータまたは三相同期モータである。
また電力変換装置は、正極側直流母線Pと負極側直流母線Nとの間に接続された2つの分圧抵抗10,11と、分圧抵抗10と分圧抵抗11との接続端に接続され平滑コンデンサ9が平滑した母線電圧を検出する母線電圧検出回路15と、電源電圧検出回路2、コンバータ制御回路14、母線電圧検出回路15およびインバータ制御回路16に接続される制御マイコン17とを備える。
次に電力変換装置の動作を説明する。
交流電源1から出力される交流電圧の実効値またはピーク値が電源電圧検出回路2により検出され、交流電源1から出力される交流電圧がダイオードブリッジ3で全波整流される。
目標母線電圧に関する情報が制御マイコン17からコンバータ制御回路14に送信され、コンバータ制御回路14には当該目標母線電圧が設定される。目標母線電圧が設定されたコンバータ制御回路14は、平滑コンデンサ9に充電される電圧、すなわち母線電圧が目標母線電圧と一致するようにMOSFET22およびMOSFET23のオンオフ制御を行う。
図2は図1に示すコンバータ回路が通常の動作を行うときに2つのリアクトルのそれぞれに流れる電流の波形を示す図である。実線の波形は、交流電源1の半周期中にMOSFET23がオンオフ動作を複数回行うことによりリアクトル4に流れる電流を表す。点線の波形は、交流電源1の半周期中にMOSFET22がオンオフ動作を複数回行うことによりリアクトル5に流れる電流を表す。
MOSFET22,23がオンのタイミングでリアクトル4,5にエネルギーが蓄えられ、MOSFET22,23がオフのタイミングでリアクトル4,5に蓄えられたエネルギーがダイオード20,21を通り平滑コンデンサ9へ充電される。この動作が繰り返されることにより、平滑コンデンサ9に充電される電圧を目標母線電圧まで昇圧できる。なおMOSFET22,23のオンオフ時間の制御は、平滑コンデンサ9の充電電圧を母線電圧検出回路15が検出し、母線電圧検出回路15で検出された電圧と目標母線電圧とに基づき、コンバータ制御回路14がスイッチングのデューティーを決定することで行われる。
インバータ制御回路16の制御により電力半導体素子群12がスイッチング動作を行い、電力半導体素子群12から出力される交流電力によりモータ13の回転数が制御される。制御マイコン17は電源電圧検出回路2、コンバータ制御回路14、母線電圧検出回路15、およびインバータ制御回路16の各々を制御する。
本実施の形態に係る電力変換装置は、力率低下を抑制すると共にリアクトル4,5から発生する音鳴りを抑制するため、交流電源1の電源電圧が変動して定格電圧よりも高い値になったとき、コンバータ回路101が間欠運転となることを防ぐため目標母線電圧を高める制御を行う。本実施の形態では目標母線電圧を変化させる制御を目標母線電圧可変制御と称する。
図3,4を用いて電力変換装置が目標母線電圧可変制御をしない場合の動作を説明した後、図5,6,7,8を用いて目標母線電圧可変制御をする場合の動作を説明する。
図3は実施の形態に係る電力変換装置が目標母線電圧を可変制御しない場合の動作を説明するための図である。図3の縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表す。正弦波状の電源電圧aは電力会社から供給される交流電源1の電圧である。実線の直線で示される平滑コンデンサ充電電圧bは平滑コンデンサ9に充電される電圧のピーク値、すなわち母線電圧のピーク値を表す。点線の直線で示される目標母線電圧cはコンバータ制御回路14に設定され、平滑コンデンサ充電電圧bの目標値である。
図3(A)には、空気調和機が停止中に電力変換装置の定格電圧以下の電源電圧aが印加されるときの平滑コンデンサ充電電圧bと目標母線電圧cとの関係が示される。図3(B)には、空気調和機に入力される交流電源1が変動して電力変換装置の定格電圧より高い電源電圧aが印加されるときの平滑コンデンサ充電電圧bと目標母線電圧cとの関係が示される。
空気調和機が停止中に定格電圧以下の電源電圧aが印加されると、図3(A)に示すように目標母線電圧cと平滑コンデンサ充電電圧bとの間に差分が生じる。この状態で空気調和機の運転が開始されてモータ13が一定の回転数に達すると、コンバータ制御回路14により昇圧動作が開始され、目標母線電圧cまで昇圧された電圧により平滑コンデンサ9が充電される。
目標母線電圧cと平滑コンデンサ充電電圧bとの間に差分があるため、コンバータ制御回路14によるスイッチングが間欠運転とならず、リアクトル4,5に流れる電流は、図2に示すようにコンバータ制御回路14で決められたスイッチング周波数でスイッチングされる。その結果、空気調和機に入力される電流は、リアクトル4,5に流れる電流を足し合わせた波形となり、入力電圧波形と位相が同等となり、力率が改善される。
しかし空気調和機に入力される交流電源1が変動し、定格電圧よりも高い電源電圧aが印加されると、図3(B)に示すように目標母線電圧cと平滑コンデンサ充電電圧bとの間の差分が小さくなる。その結果、交流電源1のピーク電圧付近では、コンバータ制御回路14が昇圧動作をしなくても、目標母線電圧cに近い電圧で平滑コンデンサ9が充電されてしまう。そのためコンバータ回路101のスイッチングが間欠運転となりリアクトル4,5に流れる電流は図4に示すような波形になる。
図4は図3(B)に示す定格電圧よりも高い電源電圧aが印加されたときのコンバータ動作により2つのリアクトルのそれぞれに流れる電流の波形を示す図である。実線の波形は、交流電源1の半周期中にMOSFET23が間欠動作することによりリアクトル4に流れる電流を表す。点線の波形は、交流電源1の半周期中にMOSFET22が間欠動作することによりリアクトル5に流れる電流を表す。
コンバータ回路101のスイッチングが間欠運転になると、リアクトル4,5に流れる電流の波形は正弦波とならず力率が低下する。またコンバータ制御回路14のスイッチング周波数は通常数十kHzであるが、間欠運転時には本来のスイッチング周波数よりも低い周波数でスイッチングすることになり、リアクトル4,5のスイッチング音が人間の可聴域に入り、このスイッチング音がユーザーからのクレームにつながる可能性がある。
次に電力変換装置が目標母線電圧を可変制御する場合の動作を説明する。
図5は実施の形態に係る電力変換装置が電源電圧検出回路を用いて目標母線電圧を可変制御するときの動作を説明するためのフローチャートである。なお電源電圧検出回路2の代わりに母線電圧検出回路15を用いて目標母線電圧可変制御を行うことも可能であり、母線電圧検出回路15を用いる場合の動作例は後述する。
S1において空気調和機の運転が開始されると、S2において交流電源1の電源電圧が電源電圧検出回路2で検出される。
S3においてコンバータ制御回路14は、S2で検出した電源電圧から平滑コンデンサ9に充電される電圧Vdcを推定する。すなわちコンバータ制御回路14は電源電圧を平滑コンデンサ9に充電される電圧Vdcに変換するため、電源電圧検出回路2の検出電圧が実効値Vrmsである場合、電圧VdcをVdc=(Vrms×√2)−3×Vで計算する。Vは、図1に示すダイオードブリッジ3を構成するダイオードの順方向電圧と、力率改善回路6が有する2つのダイオード20,21の順方向電圧との双方を表す。電源電圧検出回路2の検出電圧が電圧波形のピーク値Vpeakである場合、電圧VdcはVdc=Vpeak−3×Vで計算してもよい。
S4においてコンバータ制御回路14は、S3で計算されたVdcとVtargetとの差分Vdiffを、Vdiff=Vtarget−Vdcで計算する。Vtargetは制御マイコン17で予め設定された目標母線電圧である。
S5においてコンバータ制御回路14は、S4で計算された差分Vdiffと一定値αとを比較する。一定値αは、定格電圧を超える可能性がある電源電圧のピーク値を考慮して設定されるものとする。差分Vdiffが一定値αよりも小さい場合(S5,Yes)、S6においてコンバータ制御回路14は、Vtarget=Vtarget_default+βで求めたVtargetを、コンバータ制御回路14に再設定する。Vtarget_defaultは目標母線電圧の初期値、すなわち第1の目標母線電圧である。再設定されるVtargetは第2の目標母線電圧である。
図6は図5のS6で計算される目標母線電圧の変化量βと差分Vdiffとの関係を示す図である。空気調和機運転中に交流電源1の電圧が変動し定格電圧に近くなった場合、コンバータ制御回路14は、目標母線電圧の変化量βを、図6のような線形の式β=−A×Vdiff+Bで計算する。AおよびBは、コンバータ回路101が間欠運転とならないような定数であり、予め試験を行い決定した値である。
なお目標母線電圧Vtargetがインバータ基板上の部品耐圧を超える値以上となった場合、部品耐圧に対応した電圧γを目標母線電圧Vtargetの上限としてもよい。インバータ基板はコンバータ回路101およびインバータ回路102を含む回路を実装した基板であり空気調和機の室外機内部の電気品箱に配置されるものである。
図7は目標母線電圧レベルを経時的にステップ状に高める処理を説明するための図である。S6において、短時間中に一度の処理で第1の目標母線電圧から第2の目標母線電圧に変化させると、平滑コンデンサ9への充電電圧が急激に上昇し、検出される母線電圧が第2の目標母線電圧をオーバーシュートすることが考えられる。このような母線電圧のオーバーシュートを防ぐため、コンバータ制御回路14は、図7に示すように第1の目標母線電圧から第2の目標母線電圧までの電圧レベルを経時的にステップ状に高める処理を行う構成を備えてもよい。
本実施の形態に係る第1の目標母線電圧を第2の目標母線電圧に変化させる処理はコンバータ制御回路14により行われ、第2の目標母線電圧に設定された後にコンバータ制御回路14が取得した母線電圧はインバータ制御回路16へフィードバックされる。インバータ制御回路16は、コンバータ制御回路14からフィードバックされた母線電圧によりモータ13の駆動制御定数を調整しても良い。
図5のS7においてコンバータ制御回路14はスイッチングのディーティー比を決定し、S8においてコンバータ制御回路14はコンバータ動作開始条件を満たす場合(S8,Yes)、S9においてコンバータ動作を開始する。なおコンバータ動作開始条件は、運転開始信号が制御マイコン17に送られていることと、モータ13の回転数が異常な値を示していないことと、または電源電圧検出回路2で検出された電圧値が異常な値を示していないこととを例示できる。
上記のS1からS8までの動作により、平滑コンデンサ9に充電される電圧が高くなり、目標母線電圧cと平滑コンデンサ充電電圧bとの間に一定値以上の差分ができる。そのためコンバータ制御回路14が間欠運転になることを防ぐことができる。
なお空気調和機運転中に交流電源1が変動した場合に備え、S10においてコンバータ制御回路14は、目標母線電圧可変制御、すなわちS2からS7までの動作を定期的に実行し、その時の電圧レベルに応じて目標母線電圧を可変する。目標母線電圧可変制御を実行するタイミングは、タイマーが一定時刻となったときに実行することでもよいし、電源電圧変動があった場合のみ目標母線電圧可変制御を割り込み処理することでもよい。
S5において、交流電源1の電圧が定格電圧に戻ることにより差分Vdiffが一定値αよりも大きくなった場合(S5,No)、S11においてコンバータ制御回路14は、目標母線電圧VtargetをVtarget=Vtarget_defaultで計算し、目標母線電圧を初期値に戻すこともできる。S11の計算の後はS7の処理が行われる。
S8においてコンバータ制御回路14はコンバータ動作開始条件を満たさない場合(S8,No)、S12においてコンバータを停止させ、再びS8の処理を行う。
図8は実施の形態に係る電力変換装置が母線電圧検出回路を用いて目標母線電圧可変制御を行うときの動作を説明するためのフローチャートである。
S1−1において空気調和機の運転が開始されると、S1−2においてコンバータ制御回路14は、母線電圧検出回路15で検出された電圧を用いて平滑コンデンサ9に充電される電圧VdcをVdc=Vpeak−3×Vで計算する。
S1−3においてコンバータ制御回路14は、S1−2で計算されたVdcとVtargetとの差分Vdiffを、Vdiff=Vtarget−Vdcで計算する。
S1−4においてコンバータ制御回路14は、S1−3で計算された差分Vdiffと一定値αとを比較する。差分Vdiffが一定値αよりも小さい場合(S1−4,Yes)、S1−5においてコンバータ制御回路14は、Vtarget=Vtarget_default+βで求めたVtargetを、コンバータ制御回路14に再設定する。Vtarget_defaultは目標母線電圧の初期値、すなわち第1の目標母線電圧である。再設定されるVtargetは第2の目標母線電圧である。
S1−5で計算される目標母線電圧の変化量βと差分Vdiffとの関係は図6に示される通りであり、コンバータ制御回路14は、目標母線電圧の変化量βをβ=−A×Vdiff+Bで計算する。
なお前述した母線電圧のオーバーシュートを防ぐため、S1−5において、コンバータ制御回路14は、図7に示すように第1の目標母線電圧から第2の目標母線電圧までの電圧レベルを経時的にステップ状に高める処理を行う構成を備えてもよい。
図8のS1−6においてコンバータ制御回路14はディーティー比を決定し、S1−7においてコンバータ制御回路14はコンバータ動作開始条件を満たす場合(S1−7,Yes)、S1−8においてコンバータ動作を開始する。
上記のS1−1からS1−7までの動作により、平滑コンデンサ9に充電される電圧が高くなり、目標母線電圧cと平滑コンデンサ充電電圧bとの間に一定値以上の差分ができる。そのためコンバータ制御回路14が間欠運転になることを防ぐことができる。
S1−4において、交流電源1の電圧が定格電圧に戻ることにより差分Vdiffが一定値αよりも大きくなった場合(S1−4,No)、S1−9においてコンバータ制御回路14は、目標母線電圧VtargetをVtarget=Vtarget_defaultで計算し、目標母線電圧を初期値に戻すこともできる。S1−9の計算の後はS1−6の処理が行われる。
S1−7においてコンバータ制御回路14はコンバータ動作開始条件を満たさない場合(S1−7,No)、S1−10においてコンバータを停止させ、再びS1−7の処理を行う。
なお図8に示すように母線電圧検出回路15を用いて平滑コンデンサ9へ充電される電源電圧ピーク値を算出した場合、ユニット運転中ではコンバータ制御回路14により平滑コンデンサ9の電圧が目標母線電圧に昇圧されるため、母線電圧検出回路15による電圧取得はコンバータ回路101が停止しているタイミングで行われる。
以上に説明したように本実施の形態に係るコンバータ回路は、リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路であって、コンバータ制御回路は、コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧と交流電源から力率改善回路へ印加される電源電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定する。また本実施の形態に係るコンバータ回路のコンバータ制御回路は、コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧とコンバータ回路が停止中にコンバータ制御回路の出力側の直流母線に印加される母線電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定する。
この構成により、交流電源の電圧が変動し定格電圧に対して高電圧になったとしても、力率改善回路が間欠運転となることを防止でき、力率低下とリアクトルからの音鳴りとを抑制できる。
また本実施の形態に係る空気調和機の電力変換装置によれば、例えば室外機のインバータ基板に本実施の形態に係るコンバータ回路が設けられている場合、空気調和機の室外機に供給される電源電圧が変動し定格電圧に対して高電圧になったとしても、リアクトルからの音鳴りを抑制できるため、リアクトルに起因して室外機から発生する騒音を防止できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 交流電源、2 電源電圧検出回路、3 ダイオードブリッジ、4,5 リアクトル、6 力率改善回路、7,8 シャント抵抗、9 平滑コンデンサ、10,11 分圧抵抗、12 電力半導体素子群、13 モータ、14 コンバータ制御回路、15 母線電圧検出回路、16 インバータ制御回路、17 制御マイコン、20,21 ダイオード、22,23 MOSFET、101 コンバータ回路、102 インバータ回路。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンバータ回路は、リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路であって、コンバータ制御回路は、コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧と交流電源から力率改善回路へ印加され前記第1の目標母線電圧より低い電源電圧との差分が一定値より小さいとき、第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定することを特徴とする。

Claims (5)

  1. リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、前記力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路であって、
    前記コンバータ制御回路は、
    前記コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧と前記交流電源から前記力率改善回路へ印加される電源電圧との差分が一定値より小さいとき、前記第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定することを特徴とするコンバータ回路。
  2. リアクトルを介して交流電源から供給される電流をスイッチング制御して力率を改善する力率改善回路と、前記力率改善回路のオンオフ動作を制御するコンバータ制御回路とを備えたコンバータ回路であって、
    前記コンバータ制御回路は、
    前記コンバータ制御回路に設定された第1の目標母線電圧と前記コンバータ回路が停止中に前記コンバータ制御回路の出力側の直流母線に印加される母線電圧との差分が一定値より小さいとき、前記第1の目標母線電圧より高い第2の目標母線電圧を設定することを特徴とするコンバータ回路。
  3. 前記コンバータ制御回路は、
    前記第1の目標母線電圧から前記第2の目標母線電圧までの電圧レベルを経時的にステップ状に高めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンバータ回路。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンバータ回路に接続され、前記コンバータ制御回路が前記第2の目標母線電圧を設定した後、前記コンバータ制御回路の出力側の直流母線に印加される母線電圧を用いてモータの駆動制御定数を調整することを特徴とするインバータ回路。
  5. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンバータ回路を備えたことを特徴とする空気調和機の電力変換装置。
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