JP2021044909A - 電源装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

電源装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Takamitsu Suzuki
貴光 鈴木
片岡 耕太郎
Kotaro Kataoka
耕太郎 片岡
池谷 直泰
Naoyasu Iketani
直泰 池谷
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Abstract

【課題】平滑コンデンサに流れる電流量の抑制と騒音の発生の抑制とを両立する。【解決手段】電源装置1は出力部13と入力部11と整流回路15とスイッチング回路17とコントローラ19とを備える。出力部13はモータMを接続する。入力部11は交流入力Vinを入力する。整流回路15は、平滑コンデンサSCを有し、交流入力Vinを整流出力Voutに変換する。スイッチング回路17は、入力インピーダンスが低いオン状態と、入力インピーダンスがオン状態よりも高いオフ状態と、を切り替える。コントローラ19は、スイッチング回路17をオン状態とオフ状態との間で切り替える制御を実行する際に、整流出力Voutが極小値となる期間に対して、変調デューティ比DRが最大値となる期間を遅延させる複数の遅延時間のうちいずれかを設定する。【選択図】図8

Description

本発明は、交流入力を所定の出力に変換して負荷に出力する電源装置、当該電源装置の制御方法、当該制御方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、交流入力を直流出力に変換して出力する電源装置が知られている。この電源装置は、所定の周期にてオン状態とオフ状態とが切り替わるスイッチング素子を含んでおり、スイッチング素子がオン状態(又はオフ状態)である期間の上記の所定の周期に対する割合(デューティ比と呼ばれる)を調整することで、当該電源装置により駆動する負荷に供給する直流出力の電力を調整できる。また、交流入力を直流出力に変換する電源装置には、直流出力を一定の電圧に保持するためのコンデンサ(平滑コンデンサと呼ばれる)が備わっている(例えば、特許文献1)。
特開平11−179559号公報
上記の電源装置においては、平滑コンデンサが放電と充電とを周期的に繰り返すことで、直流出力の電圧(の平均値)を一定とできる。その一方、平滑コンデンサが放電と充電とを繰り返すことは、平滑コンデンサには電源装置の作動中に常に電流が流れていることを意味している。この結果、平滑コンデンサは電源装置を使用する毎に劣化し、当該平滑コンデンサの劣化が電源装置の寿命を短縮させる要因となっていた。
上記の平滑コンデンサの劣化を抑制することを目的として、平滑コンデンサの周期的な放電と充電の変動と、デューティ比を時間的に変調させた変調デューティ比の変動のタイミングとを調整することが検討されている。具体的には、平滑コンデンサへの入力電流が発生してから平滑コンデンサの電圧が極大となるまでの期間内に、変調デューティ比が最大値となる期間の少なくとも一部が含まれていれば、平滑コンデンサに流れる電流量を抑制し、平滑コンデンサの劣化を抑制できる。
その一方で、特にモータなどの電力供給により機械的な動作をする装置を電源装置の負荷とした場合、平滑コンデンサへの入力電流が発生する期間と変調デューティ比が最大値となる期間との間に時間差があると、動作中の負荷から騒音が発生することがある。例えば、負荷を動作させる条件等によっては、この騒音の発生が好ましくない場合がある。
本発明は、平滑コンデンサに流れる電流量の抑制と、動作中の負荷からの騒音の発生の抑制と、を両立することを目的とする。
本願の例示的な一実施形態の電源装置は、出力部と、入力部と、整流回路と、スイッチング回路と、コントローラと、を備える。出力部は、モータを接続する。入力部は、電圧が正と負の間で所定の周期にて変動する交流入力を入力する。整流回路は、入力部から入力した交流入力を、電圧が正又は負のいずれかとなる整流出力に変換する回路であって、整流出力を平滑化する平滑コンデンサを有する。スイッチング回路は、平滑コンデンサを入力として接続し、出力部を出力として接続し、平滑コンデンサからみた入力インピーダンスが低いオン状態と、入力インピーダンスがオン状態のときよりも高いオフ状態と、を所定の周期よりも短いスイッチング周期にて切り替える。
コントローラは、オン状態を維持する期間のスイッチング周期に対する割合であるデューティ比を整流出力の変動に従って変調させた変調デューティ比を出力しつつ、当該変調デューティ比に従ってスイッチング回路をオン状態とオフ状態との間で切り替える制御を実行する際に、整流出力が極小値となる期間に対して、変調デューティ比が最大値となる期間を遅延させる複数の遅延時間のうちいずれかを設定する。
本願の例示的な一実施形態の電源装置においては、整流出力が極小値となる期間に対して変調デューティ比が最大値となる期間を遅延させる複数の遅延時間のうちいずれかを適宜設定して、平滑コンデンサに流れる電流量の抑制と、動作中のモータからの騒音の発生の抑制とを両立できる。
図1は、実施の形態1に係る駆動装置の構成を示す図である。 図2は、電源装置の詳細構成を示す図である。 図3は、交流入力の電圧波形の一例を示す図である。 図4は、全波整流を模式的に示す図である。 図5は、整流出力の電圧波形の一例を示す図である。 図6は、コントローラの機能ブロック構成を示す図である。 図7は、スイッチング回路の各スイッチング素子の動作を表すタイムチャートの一例を示す図である。 図8は、駆動装置の制御方法を示すフローチャートである。 図9は、遅延時間の算出工程を示すフローチャートである。 図10Aは、第1遅延時間を有する変調デューティ比の変動の一例を示す図である。 図10Bは、第2遅延時間を有する変調デューティ比の変動の一例を示す図である。 図11は、複数の遅延時間を整流出力の変動の周期毎に切り替えるときの変調デューティ比の変動と平滑コンデンサの電圧の変動との関係の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
以下の説明において、「スイッチング素子のオン」とは、スイッチング素子の両端間を電気的に接続するか、又は、低インピーダンス状態とすることを意味する。一方、「スイッチング素子のオフ」とは、スイッチング素子の両端間を電気的に切断するか、又は、高インピーダンス状態とすることを意味する。
(実施の形態1)
[1−1.駆動装置の構成]
図1は、実施の形態1に係る駆動装置100の構成を示す図である。実施の形態1に係る駆動装置100は、冷蔵庫のコンプレッサを駆動対象とする。その他、駆動装置100は、例えば、空調機のコンプレッサ、掃除機の吸引装置、電動工具の駆動装置、車両の駆動装置、などのモータにより駆動される装置を駆動対象とできる。
駆動装置100は、電源装置1と、モータMと、を備える。電源装置1は、交流電力を所定の電気出力(高周波出力)に変換してモータMに出力する。
モータMは、上記の駆動対象の駆動力を与える。本実施形態において、モータMは、同期モータ、誘導モータなどの三相ブラシレスモータである。本実施形態のモータMは、W相巻線とU相巻線との間に配置されたU相のロータ検出素子と、U相巻線とV相巻線の間に配置されたV相のロータ検出素子と、V相巻線とW相巻線との間に配置されたW相のロータ検出素子と、を有する(いずれも、図示せず)。ロータ検出素子は、ロータが有する磁界を検出して信号を出力する。これらロータ検出素子から出力される信号に基づいて、モータMのロータがどの位置に存在するかを検知できる。ロータ検出素子は、例えば、ホール素子である。
詳細は後述するが、本実施形態の駆動装置100において、電源装置1は、駆動対象の使用条件に従って複数の動作モードを設定できる。具体的には、電源装置1は、駆動対象から大きな騒音が発生することを抑制するための動作モードと、平滑コンデンサSCの劣化を抑制するための動作モードと、を設定できる。
[1−2.電源装置の全体構成]
以下、図1及び図2を用いて、実施の形態1に係る電源装置1の全体構成を説明する。図2は、電源装置の詳細構成を示す図である。電源装置1は、入力部11と、出力部13と、整流回路15と、スイッチング回路17と、コントローラ19と、測定部21と、を備える。
入力部11は、交流電源PSを整流回路15に接続する接続端子である。本実施形態において、交流電源PSは、2つの極を有する単相の交流電源である。交流電源PSは、図3に示すように、電圧が正と負の間で所定の周波数にて正弦波状に変動する交流入力Vinを出力する。交流電源PSが商用の電源の場合には、上記の所定の周波数は、例えば、50Hz又は60Hzである。図3は、交流入力の電圧波形の一例を示す図である。
入力部11に接続される交流電源PSは、例えば、一般に供給される家庭用又は商用の交流電源、インバータ電源、交流発電機などである。なお、入力部11は、変圧器(図示せず)を介して交流電源PSを接続してもよい。この場合、入力部11は、交流電源PSから出力される電圧よりも低い又は高い交流入力Vinを入力する。
出力部13は、駆動装置100にて駆動するモータMを、スイッチング回路17に接続する接続端子である。本実施形態において、モータMは三相モータであるので、出力部13は、図2に示すように、モータMの各相を接続する3つの端子により構成される。
整流回路15は、入力部11から入力した交流入力Vinを整流し、平滑化する回路である。具体的には、整流回路15は、整流部151と、平滑コンデンサSCと、を有する。整流部151は、入力部11から入力した交流入力Vinを、電圧が正又は負のいずれかとなる整流出力Voutに変換する回路である。後述するように、整流部151は、主に整流素子から構成される。
整流部151は、図4に示すような、交流入力Vinの正側の電圧を通過させる一方、負側の電圧を正側の電圧に反転して通過させる全波整流回路である。これにより、整流部151は、交流入力Vinの交流周期(所定の周期)の全域に亘り、正の電圧を有する整流出力Voutを出力する。図4は、全波整流を模式的に示す図である。
平滑コンデンサSCは、整流出力Voutを「平滑化」するコンデンサである。具体的には、平滑コンデンサSCは、例えば、図4に示すような交流入力Vinを電圧の正側に整流した電圧出力を、図5に示すような、平均電圧Vaveを有し、当該平均電圧Vaveの近傍で周期的に変動する整流出力Voutとする。平均電圧Vaveの近傍で周期的に変動する電圧は、「リプル電圧」と呼ばれることもある。なお、平滑コンデンサSCの電圧は、整流出力Voutに対応する。図5は、整流出力の電圧波形の一例を示す図である。
上記の「リプル電圧」は、主に、平滑コンデンサSCの充電と放電とが繰り返されることにより生じ、その変動幅は、特に平滑コンデンサSCが有する時定数により決まる。従って、平滑コンデンサSCとしては、例えば、電解コンデンサなどの容量の大きな(時定数の大きい)コンデンサを用いる。これにより、「リプル電圧」の変動幅を減少し、平均電圧Vaveにて電圧がほぼ一定した整流出力Voutを出力できる。
また、リプル電圧の変動周期は、整流出力Voutが交流入力Vinを全波整流して出力される場合には、交流入力Vinの周期の半分である。一方、整流出力Voutが交流入力Vinを半波整流して出力される場合には、リプル電圧の変動周期は、交流入力Vinの周期と同じである。
スイッチング回路17の入力は、平滑コンデンサSCに並列接続される。スイッチング回路17は、主に、コントローラ19によりオンとオフが制御されるスイッチング素子により構成される回路である。スイッチング素子のオンとオフとを制御することで、スイッチング回路17は、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低いオン状態と、当該入力インピーダンスがオン状態のときよりも高いオフ状態と、を切り替える。
上記の入力インピーダンスは、スイッチング回路17と、スイッチング回路17の出力を接続する出力部13と、出力部13に接続されたモータMと、を含めた平滑コンデンサSCからのインピーダンスとして定義する。
スイッチング回路17は、交流入力Vinの交流周期よりも短いスイッチング周期にてオン状態とオフ状態を切り替える。後述するように、本実施形態のスイッチング回路17は、オン状態とオフ状態の切り替えパターンを適宜調整されることにより、任意の周波数と任意の大きさの電力とを有する交流出力をモータMに出力するインバータである。
他の実施形態において、スイッチング回路17は、例えば、昇圧チョッパ方式のコンバータ、降圧チョッパ方式のコンバータ、LLCコンバータ、疑似共振フライバックコンバータ、などであってもよい。これらのスイッチング回路17では、これらの回路に含まれるスイッチング素子のオンとオフのPWM(Pulse Width Modulation)制御の周波数により、スイッチング回路17への入力電力を調整できる。
コントローラ19は、電源装置1を制御するコンピュータシステムである。具体的には、コントローラ19は、スイッチング回路17のオン状態とオフ状態の切り替えを制御する。コントローラ19は、例えば、CPU、RAM、ROMなどの記憶素子、A/Dインターフェース、D/Aインターフェース、PWM信号発生回路、電位測定回路及び/又は電流測定回路、を含むシステムである。この場合、このシステムの記憶素子などに記憶された、コントローラ19により実行可能なプログラムが、コントローラ19にて行われる電源装置1の制御を実現してもよい。
その他、コントローラ19は、上記のシステムを1つのチップ上に形成したSoC(System on Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの、1チップで構成されるシステムであってもよい。
測定部21は、平滑コンデンサSCと並列接続され、整流出力Voutの電圧を測定する。測定部21は、例えば、平滑コンデンサSCの電圧を分圧する複数の抵抗素子を直列接続した回路として構成される。この場合、コントローラ19は、コントローラ19に備わるA/D変換器に、直列接続された複数の抵抗素子の何れかの間を接続する。これにより、コントローラ19は、整流出力Voutの電圧、すなわち平滑コンデンサSCの電圧をモニターできる。
[1−3.整流部の具体的構成]
以下、電源装置1の整流部151、スイッチング回路17、コントローラ19の具体的な構成について説明する。まず、図2を用いて、整流回路15に含まれる整流部151の具体的構成を説明する。整流部151は、4つの整流素子D1〜D4と、インダクタ素子Lと、を有する。
4つの整流素子D1〜D4は、ブリッジ回路を形成している。具体的には、整流素子D1は、アノード側を、インダクタ素子Lを介して、入力部11の第1入力端子I1に接続し、カソード側を平滑コンデンサSCの一端に接続する。整流素子D2は、カソード側を、インダクタ素子Lを介して第1入力端子I1に接続し、アノード側を平滑コンデンサSCの他端に接続する。平滑コンデンサSCの他端は、整流素子D1のカソード側が接続する一端とは反対側である。整流素子D3は、アノード側を第2入力端子I2に接続し、カソード側を平滑コンデンサSCの一端に接続する。整流素子D4は、カソード側を第2入力端子I2に接続し、アノード側を平滑コンデンサSCの他端に接続する。
4つの整流素子D1〜D4により構成されるブリッジ回路において、交流入力Vinの電圧が正で、かつその絶対値が平滑コンデンサSCの電圧を超えるとき、整流素子D1と整流素子D4が導通状態となり、整流素子D2とD3が非導通状態となる。本実施形態において、交流入力Vinの電圧は、第1入力端子I1の電位が第2入力端子I2の電位よりも高い場合を正とする。
その結果、平滑コンデンサSCの電圧は、正の電圧となる。すなわち、平滑コンデンサSCの上記の一端側が正の電位、他端側が負の電位(0電位)となる。
一方、交流入力Vinの電圧が負で、かつその絶対値が平滑コンデンサSCの電圧を超えるとき、整流素子D2と整流素子D3が導通状態となり、整流素子D1と整流素子D4が非導通状態となる。その結果、平滑コンデンサSCの一端側が正の電位、他端側が負の電位(0電位)となる。すなわち、平滑コンデンサSCの電圧は、正の電圧となる。
整流素子D1〜D4としては、例えば、PNダイオード、ショットキーダイオードなどのダイオードを使用できる。
インダクタ素子Lは、例えば、コイルなどのインダクタンス成分を有する素子である。インダクタ素子Lは、一端を第1入力端子I1に接続し、他端を整流素子D1のアノード側、または、整流素子D2のカソード側を接続する。このインダクタ素子Lは、平滑コンデンサSCとともにパッシブ型の力率改善回路を形成し、交流電源PSからの入力電流における高調波の発生を抑制する。
なお、上記の例では、インダクタ素子Lは、第1入力端子I1〜整流素子D1、D2間に設けられているが、これに限られない。例えば、インダクタ素子Lを、第2入力端子I2〜整流素子D3、D4間に設けてもよいし、その両方に設置してもよい。また、これら整流素子が、インダクタ素子Lに対し、入力部11側となるように配置してもよい。
[1−4.スイッチング回路の具体的構成]
次に、図2を用いて、スイッチング回路17の具体的構成を説明する。本実施形態において、スイッチング回路17は、整流出力Voutを所定の交流出力に変換してモータMに出力するインバータ回路である。具体的には、スイッチング回路17は、6つのスイッチング素子SW1〜SW6と、各スイッチング素子SW1〜SW6に対応して6つの整流素子D5〜D10と、を有する。
スイッチング素子SW1は、一端を平滑コンデンサSCの一端に接続し、他端を出力部13のU端子に接続する。スイッチング素子SW1の制御極(ゲート極)は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW1は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの一端とU端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW1に対応する整流素子D5は、アノード側の一端をU端子に接続し、カソード側の他端を平滑コンデンサSCの一端に接続する。
スイッチング素子SW2は、一端を平滑コンデンサSCの一端に接続し、他端を出力部13のV端子に接続する。スイッチング素子SW2の制御極は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW2は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの一端とV端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW2に対応する整流素子D6は、アノード側の一端をV端子に接続し、カソード側の他端を平滑コンデンサSCの一端に接続する。
スイッチング素子SW3は、一端を平滑コンデンサSCの一端に接続し、他端を出力部13のW端子に接続する。スイッチング素子SW3の制御極は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW3は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの一端とW端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW3に対応する整流素子D7は、アノード側の一端をW端子に接続し、カソード側の他端を平滑コンデンサSCの一端に接続する。
スイッチング素子SW4は、一端を出力部13のU端子に接続し、他端を平滑コンデンサSCの他端に接続する。スイッチング素子SW4の制御極は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW4は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの他端とU端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW4に対応する整流素子D8は、アノード側の一端を平滑コンデンサSCの他端に接続し、カソード側の他端をU端子に接続する。
スイッチング素子SW5は、一端を出力部13のV端子に接続し、他端を平滑コンデンサSCの他端に接続する。スイッチング素子SW5の制御極は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW5は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの他端とV端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW5に対応する整流素子D9は、アノード側の一端を平滑コンデンサSCの他端に接続し、カソード側の他端をV端子に接続する。
スイッチング素子SW6は、一端を出力部13のW端子に接続し、他端を平滑コンデンサSCの他端に接続する。スイッチング素子SW6の制御極は、コントローラ19に接続される。これにより、スイッチング素子SW6は、コントローラ19の制御により、平滑コンデンサSCの他端とW端子との間を接続するか、又は、切断する。
スイッチング素子SW6に対応する整流素子D10は、アノード側の一端を平滑コンデンサSCの他端に接続し、カソード側の他端をW端子に接続する。
スイッチング回路17においてはオン状態とオフ状態とが高速に切り替えられるため、スイッチング回路17に含まれるスイッチング素子SW1〜SW6は、高速なスイッチング動作が可能な素子であることが好ましい。
従って、本実施形態において、スイッチング素子SW1〜SW6は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。その他、例えば、MOSFET以外の電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタなどのスイッチング特性を有する半導体素子を使用できる。また、スイッチング素子SW1〜SW6として、これら半導体素子を複数組み合わせた構成を用いてもよい。
整流素子D5〜D10は、例えば、PNダイオード、ショットキーダイオードなどのダイオードである。その他、整流素子D5〜D10は、対応するスイッチング素子SW1〜SW6の内部に形成された整流素子であってもよい。スイッチング素子SW1〜SW6の内部に形成された整流素子は、本体ダイオード、寄生ダイオードなどと呼ばれる。
これにより、スイッチング回路17において整流素子D5〜D10をスイッチング素子SW1〜SW6とは個別の部品とする必要がなくなる。その結果、スイッチング回路17の部品点数を減少できる。
上記の構成を有するスイッチング回路17に対して、コントローラ19は、各スイッチング素子SW1〜SW6の制御極に各スイッチング素子SW1〜SW6のオン信号とオフ信号とを印加することにより、各スイッチング素子SW1〜SW6のオンとオフを切り替える。上記のオン信号は、例えば、正電圧信号である。一方、上記のオフ信号は、例えば、ゼロ電圧信号である。
[1−5.コントローラの具体的構成]
以下、図6を用いて、スイッチング回路17を制御するコントローラ19の機能ブロック構成を説明する。図6は、コントローラの機能ブロック構成を示す図である。なお、以下に説明する各機能ブロックの機能の一部又は全部は、コントローラ19の記憶装置に記憶されているプログラムにより実現されてもよいし、ハードウェアにより実現されてもよい。
また、コントローラ19は、単独のハードウェアとして実現されてもよいし、複数のハードウェアとして実現されてもよい。例えば、コントローラ19は、変調デューティ比算出部195とスイッチング信号出力部197を含むシステムと、パラメータ取得部191と遅延時間設定部193を含むシステムと、により構成されていてもよい。この場合、遅延時間設定部193が含まれるシステムを、例えば、遅延回路を含むハードウェアとしてもよい。
図6に示すように、コントローラ19は、パラメータ取得部191と、遅延時間設定部193と、変調デューティ比算出部195と、スイッチング信号出力部197と、を機能ブロックとして有する。パラメータ取得部191は、整流出力が極小値となる期間に対して、変調デューティ比DRが最大値となる期間を遅延させる遅延時間を決定するための遅延決定パラメータを取得する。
本実施形態において、パラメータ取得部191は、モータMの動作条件を、遅延決定パラメータとして取得する。具体的には、モータMの動作条件は、モータMを通常運転又は低電力運転する第1条件と、モータMを通常よりも大電力で運転する第2条件と、を含む。パラメータ取得部191は、例えば、駆動対象である冷蔵庫において「通常運転」又は「低電力運転」が設定されている場合には第1条件を遅延決定パラメータとして取得し、「大電力運転」が設定されている場合には第2条件を遅延決定パラメータとして取得する。これにより、パラメータ取得部191は、モータMの動作条件に従って最適な遅延時間を設定できる。
遅延時間設定部193は、変調デューティ比DRの変動の整流出力の変動に対する上記の遅延時間を設定する。具体的には、遅延時間設定部193は、パラメータ取得部191にて取得された遅延決定パラメータに基づいて、遅延時間を設定する。本実施形態では、遅延時間設定部193は、遅延決定パラメータに基づいて、第1遅延時間t’と、第1遅延時間t’よりも短い第2遅延時間t’のいずれかを遅延時間として設定する。なお、この第1遅延時間t’と第2遅延時間t’は、コントローラ19の記憶装置などに予め記憶されている。遅延時間設定部193が、第1遅延時間t’と第2遅延時間t’のいずれかを遅延時間として設定する方式とすることで、スイッチング回路17の制御をしやすくできる。
第1遅延時間t’は、平滑コンデンサSCへ入力する入力電流が発生してから平滑コンデンサSCの電圧が極大となるまでの期間内に、変調デューティ比DRの変調幅が最大値となる期間の少なくとも一部を含むよう設定される。第1遅延時間t’は、例えば、整流出力Voutの変動周期の10%程度、すなわち、交流入力Vinの周期の半分の時間の10%程度に設定される。その一方、本実施形態において、第2遅延時間t’は0と設定され、変調デューティ比DRの変動と整流出力の変動との間に時間的なずれがない状態となる。
変調デューティ比算出部195は、スイッチング回路17のスイッチング素子SW1〜SW3をPWM制御による高速スイッチング動作させる際の変調デューティ比DRを算出する。変調デューティ比DRは、スイッチング回路17に含まれるスイッチング素子SW1〜SW6のうち、PWM制御するスイッチング素子の制御極に入力するパルス信号(オン信号、オフ信号)のデューティ比を時間的に変動させたものである。本実施形態において、変調デューティ比DRは、整流出力の変動に従って変調させたデューティ比である。
具体的には、変調デューティ比算出部195は、モータMの回転速度指令値と、実際のモータMの回転速度と、測定部21にて測定された整流出力Voutの電圧値と、に基づいて、変調デューティ比DRを算出する。変調デューティ比DRの算出方法の詳細は、後ほど説明する。なお、変調デューティ比DRの算出において、モータMの回転速度指令値と、実際のモータMの回転速度と、に代えて、モータMへ供給する電力の指令値と、実際にモータMに供給されている実電力と、を用いてもよい。
スイッチング信号出力部197は、スイッチング回路17をオン状態とオフ状態との間で切り替える制御を実行する。具体的には、スイッチング信号出力部197は、後述するスイッチング動作をスイッチング回路17にさせるために、スイッチング回路17に含まれるスイッチング素子SW1〜SW6の制御極に、これらのスイッチング素子SW1〜SW6をオン状態とするオン信号、及び/又は、オフ状態とするオフ信号を出力する。
[1−6.実施の形態1に係る駆動装置の動作]
[1−6−1.スイッチング回路による基本的なスイッチング動作]
以下、実施の形態1に係る駆動装置の動作を説明する。まず、図7を用いて、駆動装置100のモータMを駆動するためのスイッチング回路17によるスイッチング動作を説明する。図7は、スイッチング回路の各スイッチング素子の動作を表すタイムチャートの一例を示す図である。
以下では、モータMのロータを1回転させる時間である1回転周期T内におけるスイッチング動作を、図7を用いて説明する。また、図7に示す動作例では、モータMのU相のロータ検出素子がロータの通過を検出(図6では「U相」がオン)したタイミングを時間0とする。また、整流出力Voutの電圧は正であるとする。すなわち、平滑コンデンサSCのスイッチング素子SW1に接続された側の電位が、スイッチング素子SW4に接続された側の電位よりも高いとする。
本実施形態において、スイッチング回路17の各スイッチング素子SW1〜SW6の切り替えのタイミングは、120度通電方式に基づいて決定される。具体的には、以下のように各スイッチング素子SW1〜SW6のスイッチング動作が実行される。
時間が0からT/6までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW1の制御極に、交流入力Vinの交流周期よりも短いスイッチング周期Tswにて高速にオン信号とオフ信号が切り替わる信号を入力する。このとき、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW1の制御極に入力するオン信号とオフ信号のスイッチング周期Tswにおける比率を、変調デューティ比算出部195にて算出された変調デューティ比DRに従って調整する。
その一方、時間が0からT/6までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW5の制御極にオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW2〜SW4、SW6の制御極にオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW1はPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW5はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW1がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW1、U相、V相、スイッチング素子SW5、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15からモータMのU相とV相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW1がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からU相とV相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D8〜U相〜V相〜スイッチング素子SW5の経路で還流電流が流れる。
その後、時間がT/6から2T/6(=T/3)までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW1に対して上記PWM制御を継続する。その一方、スイッチング素子SW6の制御極にはオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW2〜SW5の制御極にはオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW1はPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW6はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW1がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW1、U相、W相、スイッチング素子SW6、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15からモータMのU相とW相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW1がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からU相とW相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D8〜U相〜W相〜スイッチング素子SW6の経路で還流電流が流れる。
その後、時間がT/3になったタイミングでV相のロータ検出素子がオンとなり、さらに、3T/6(=T/2)までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW2の制御極に、交流入力Vinの交流周期よりも短いスイッチング周期Tswにて高速にオン信号とオフ信号が切り替わる信号を入力する。このとき、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW2の制御極に入力するオン信号とオフ信号のスイッチング周期Tswにおける比率を、変調デューティ比算出部195にて算出された変調デューティ比DRに従って調整する。
一方、時間がT/3からT/2までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW6の制御極にオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW1、SW3〜SW5の制御極にオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW2はPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW6はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW2がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW2、V相、W相、スイッチング素子SW6、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15からモータMのV相とW相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW2がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からV相とW相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D9〜V相〜W相〜スイッチング素子SW6の経路で還流電流が流れる。
さらにその後、時間がT/2から4T/6(=2T/3)までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW2に対して上記PWM制御を継続する。その一方、スイッチング素子SW4の制御極にはオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW1、SW3、SW5、SW6の制御極にはオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW2はPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW4はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW2がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW2、V相、U相、スイッチング素子SW4、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15からモータMのV相とU相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW2がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からV相とU相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D9〜V相〜U相〜スイッチング素子SW4の経路で還流電流が流れる。
時間が2T/3になったタイミングでW相のロータ検出素子がオンとなり、さらに、5T/6までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW3の制御極に、交流入力Vinの交流周期よりも短いスイッチング周期Tswにて高速にオン信号とオフ信号が切り替わる信号を入力する。このとき、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW3の制御極に入力するオン信号とオフ信号のスイッチング周期Tswにおける比率を、変調デューティ比算出部195にて算出された変調デューティ比DRに従って調整する。
一方、時間が2T/3から5T/6までの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW4の制御極にオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW1、SW2、SW5、SW6の制御極にオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW3はPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW4はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW3がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW3、W相、U相、スイッチング素子SW4、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15からモータMのW相とU相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW3がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からW相とU相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D10〜W相〜U相〜スイッチング素子SW4の経路で還流電流が流れる。
その後、時間が5T/6からTまでの間、スイッチング信号出力部197は、スイッチング素子SW3に対して上記PWM制御を継続する。その一方、スイッチング素子SW5の制御極にはオン信号を入力し、他のスイッチング素子SW1、SW2、SW4、SW6の制御極にはオフ信号を入力する。
この結果、当該時間範囲において、スイッチング素子SW3がPWM制御によりオンとオフとを高速に切り替えられる一方、スイッチング素子SW5はオンを維持し、他のスイッチング素子はオフを維持する。
このとき、スイッチング素子SW3がPWM制御によりオンとなると、平滑コンデンサSCの一端から、スイッチング素子SW3、W相、V相、スイッチング素子SW5、平滑コンデンサSCの他端までの間のインピーダンスが低くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低くなり、整流回路15から、モータMのW相とV相との間に整流出力Voutが供給される。
一方、スイッチング素子SW3がPWM制御によりオフとなると、平滑コンデンサSCの一端とU相、V相、W相との間のインピーダンスが高くなる。その結果、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが高くなり、整流回路15からW相とV相との間への整流出力Voutの供給が停止される。一方、整流素子D10〜W相〜V相〜スイッチング素子SW5の経路で還流電流が流れる。
上記のようにスイッチング素子SW1〜SW6のオンとオフとを組み合わせることにより、スイッチング回路17は、平滑コンデンサSCからみた入力インピーダンスが低い状態であるオン状態と、当該入力インピーダンスが高い状態であるオフ状態と、を切り替えることができる。
また、スイッチング回路17における上記のスイッチング動作により、整流回路15から整流出力Voutが出力されるモータMの相(U相、V相、W相)が時間の経過とともに切り替わることで、モータMのロータを回転させることができる。
上記にて説明した120度通電方式では、1つのスイッチング素子SW1〜SW3がPWM制御による高速なスイッチング動作をする期間は、いずれもT/3である。つまり、120度通電方式において、モータMのいずれかの相に電力が供給される期間は、ロータの回転周期の1/3となる。以下、1つのスイッチング素子SW1〜SW3がPWM制御による高速スイッチング動作をしてモータMに電力を供給する期間を、「電力供給期間Tps」と呼ぶことにする。
スイッチング回路17のスイッチング動作において、PWM制御するスイッチング素子SW1〜SW3の変調デューティ比DRを調整することにより、スイッチング周期TswにおけるモータMへの整流出力Voutの出力時間を調整できる。すなわち、電力供給期間Tpsにおける整流出力Voutの出力時間の合計を調整して、電力供給期間Tpsにおいて供給される電流及び電圧の平均値を調整できる。
[1−6−2.駆動装置の制御方法]
以下、図8を用いて、本実施形態に係る駆動装置100の制御方法を説明する。図8は、駆動装置の制御方法を示すフローチャートである。
電源装置1がモータMの制御を開始することで駆動装置100の制御が開始されると、コントローラ19は、ステップS1において、測定部21にて測定された現在の平滑コンデンサSCの電圧値(整流出力Voutの電圧値)を入力する。
後述するように、平滑コンデンサSCの現在の電圧測定値は、変調デューティ比DRを算出するために使用される。従って、コントローラ19は、平滑コンデンサSCの電圧測定値を、当該電圧測定値を測定した時間に関連付けて、コントローラ19の記憶装置に記憶する。
他の実施形態において、コントローラ19は、平滑コンデンサSCの電圧測定値を、当該電圧測定値が測定を開始してから何番目に測定されたものかを示す番号と関連付けて記憶してもよい。
次に、コントローラ19は、スイッチング回路17に上記のスイッチング動作をさせるために、各スイッチング素子SW1〜SW6の制御極に入力するオン信号/オフ信号を決定する。そのため、コントローラ19において、まず、PWM制御のための変調デューティ比DRが算出される。変調デューティ比DRは、以下のステップS2〜S5を実行することで算出される。
最初に、ステップS2において、変調デューティ比DRの変動の平滑コンデンサSCの電圧の変動に対する遅延時間が算出される。具体的には、図9に示すフローチャートに従って、遅延時間が算出される。図9は、遅延時間の算出工程を示すフローチャートである。
まず、ステップS21において、パラメータ取得部191が、遅延時間を決定する遅延決定パラメータとして、モータMの動作条件を取得する。パラメータ取得部191にて取得したモータMの動作条件は、遅延時間設定部193に出力される。
次に、ステップS22において、遅延時間設定部193が、パラメータ取得部191から入力したモータMの動作条件(遅延決定パラメータ)に基づいて、遅延時間を算出する。本実施形態では、遅延時間設定部193は、モータMの動作条件に基づいて、第1遅延時間t’又は第2遅延時間t’のいずれかを遅延時間として設定する。
パラメータ取得部191から取得したモータMの動作条件が、モータMを通常運転又は低電力運転する第1条件である場合(ステップS22で「第1条件」)、ステップS23において、遅延時間設定部193は、変調デューティ比DRの変動の平滑コンデンサSCの電圧の変動に対する遅延時間を、第2遅延時間t’に設定する。本実施形態においては、第2遅延時間t’は0であるので、遅延時間設定部193は、変調デューティ比DRの変動を、平滑コンデンサSCの電圧の変動に対して変動させないと設定する。
一方、パラメータ取得部191から取得したモータMの動作条件が、モータMを大電力運転する第2条件である場合(ステップS22で「第2条件」)、ステップS24において、遅延時間設定部193は、遅延時間を、第1遅延時間t’に設定する。つまり、遅延時間設定部193は、変調デューティ比DRの変動を、平滑コンデンサSCの電圧の変動に対して第1遅延時間t’だけ遅延させると設定する。
図8のフローチャートに戻り、ステップS21〜S24を実行して遅延時間を設定後、ステップS3において、変調デューティ比算出部195は、変調デューティ比DRを算出する前に、基本デューティ比DRを算出する。
具体的には、変調デューティ比算出部195は、モータMの回転速度の指令値と現在の実際のモータMのロータの回転速度との差分に基づいて、基本デューティ比DRを算出する。例えば、指令値の方が実際のロータの回転速度よりも大きい場合には、変調デューティ比算出部195は、現在設定されている基本デューティ比DRを増加させて、新たな基本デューティ比DRを算出する。一方、指令値の方が実際のロータの回転速度よりも小さい場合には、変調デューティ比算出部195は、現在設定されている基本デューティ比DRを減少させて、新たな基本デューティ比DRを算出する。
なお、モータMのロータの回転速度は、例えば、ロータの出力回転軸に設けられたエンコーダ(図示せず)から入力した単位時間あたりのパルス数に基づいて測定できる。または、モータMのロータ検出素子におけるオン又はオフの時間長さ、または、オンとオフの1周期の長さ、に基づいてロータの回転速度を測定することもできる。
上記のように算出される基本デューティ比DRは、以下のような性質を持つ。第1に、本実施形態において、スイッチング回路17は120度通電方式にてスイッチング動作をしているので、PWM制御する各スイッチング素子SW1〜SW3の基本デューティ比DRは、それぞれが異なる位相を有している。第2に、基本デューティ比DRは、整流出力Voutとは独立して設定される。第3に、PWM制御するスイッチング素子SW1〜SW3の基本デューティ比DRの合計は、回転速度の指令値と実測値との差に基づいて変動する以外は、時間に対して独立な一定値となる。
他の実施形態として、変調デューティ比算出部195は、モータMに出力する電力指令値と実際にモータMに入力されている電力の実測値との差分に基づいて、基本デューティ比DRを算出してもよい。例えば、変調デューティ比算出部195は、電力の指令値が実際のモータMへの入力電力よりも大きい場合には、現在設定されている基本デューティ比DRを増加させて、新たな基本デューティ比DRを算出する。一方、電力の指令値が実際のモータMへの入力電力よりも小さい場合には、現在設定されている基本デューティ比DRを減少させて、新たな基本デューティ比DRを算出する。
なお、モータMへの入力電力は、例えば、整流回路15からスイッチング回路17へと流れる電流の検出機構(図示せず)を設けることにより得られる電流値と、測定部21によって検知される平滑コンデンサSCの電圧とを乗算することによって算出できる。上記の電流の検出機構としては、例えば、スイッチング素子SW4〜SW6から平滑コンデンサSCの紙面下端に至る経路に、電流検出用の抵抗を設けることにより実現できる。スイッチング回路17へと流れる電流は、当該抵抗の両端電圧の差の測定値に基づいて測定できる。
上記のようにして基本デューティ比DRを算出後、ステップS4において、変調デューティ比算出部195は、PWM制御する各スイッチング素子SW1〜SW3について、ステップS3にて算出した基本デューティ比DRとステップS2にて設定した遅延時間とに基づいて、平滑コンデンサSCの電圧変動に従って変調させた変調デューティ比DRを算出する。
本実施形態においては、変調デューティ比算出部195は、ステップS1において測定した平滑コンデンサSCの電圧測定値を記憶領域から読み出し、当該電圧測定値の絶対値の逆数に基づいて基本デューティ比DRを補正することで、変調デューティ比DRを算出する。また、変調デューティ比算出部195は、基本デューティ比DRを補正するために用いる電圧測定値を、ステップS2にて設定した遅延時間に基づいて決定する。
具体的には、変調デューティ比算出部195は、例えば、以下の数式を用いて、現在の時間tにおいて設定すべき変調デューティ比DR(t)を算出する。
DR(t)={(A*Vave)/V(t−t’)}*DR(t)+(1−A)*DR(t)
上記の数式において、Aは1以下の正の定数、Vaveは平滑コンデンサSCの電圧の平均値である。V(t−t’)は時間t’だけ過去の平滑コンデンサSCの電圧測定値、時間t’はステップS2にて設定した遅延時間である。DR(t)はステップS3にて算出した基本デューティ比DRである。
また、変調デューティ比DR(t)は、以下のように書き直すこともできる。
DR(t)=[{(A*Vave)/V(t−t’)}+(1−A)]*DR(t)
すなわち、変調デューティ比DR(t)は、基本デューティ比DR(t)を、平滑コンデンサSCの電圧測定値に従って変動する値である[{(A*Vave)/V(t−t’)}+(1−A)]倍したものである。従って、この[{(A*Vave)/V(t−t’)}+(1−A)]と表される値を、変調デューティ比DR(t)の変調幅と呼ぶ。
上記の時間tにおける変調デューティ比DR(t)を算出する数式に含まれる、1以下の正の定数Aの値は、整流出力Voutに含まれるリプル電圧の大きさなどに応じて、適宜決定できる。また、平滑コンデンサSCの電圧の平均電圧Vaveは、例えば、平滑コンデンサSCの電圧測定値を平均することにより、算出できる。
上記のようにして変調デューティ比DRを算出後、ステップS5において、スイッチング信号出力部197は、ステップS4にて算出され変調デューティ比算出部195から入力した変調デューティ比DRに基づいて、PWM制御するスイッチング素子のスイッチング周期Tswにおけるオンとオフの時間を算出する。
スイッチング信号出力部197は、例えば、PWM制御するスイッチング素子をオンする時間をTsw*DR(Tsw:スイッチング周期、DR:変調デューティ比)と算出し、オフとする時間をTsw*(1−DR)と算出できる。
その後、ステップS6において、スイッチング信号出力部197は、上記にて説明し図7に示したタイミングチャートに従って、スイッチング回路17のスイッチング素子SW1〜SW6の制御極に、オン信号及びオフ信号を出力する。
スイッチング信号出力部197は、図7のタイミングチャートに従って、スイッチング素子SW1〜SW3のいずれかの制御極に、オン信号をTsw*DRの時間だけ出力し、オフ信号をTsw*(1−DR)の時間だけ出力することを、電力供給期間Tps中に繰り返し実行する。これにより、スイッチング素子SW1〜SW3のいずれかが、図7のタイミングチャートに従って、電力供給期間Tps中にPWM制御される。
一方、スイッチング信号出力部197は、PWM制御されるスイッチング素子以外のスイッチング素子の制御極に対しては、図7のタイミングチャートに従って、オン信号又はオフ信号を出力する。
例えば、コントローラ19が駆動装置100の動作を停止させる指令を受信するか、又は、駆動装置100の異常を検出して、駆動装置100の制御を終了すると判定しない限り(ステップS7において「No」である限り)、上記のステップS1〜S6は繰り返し実行される。すなわち、駆動装置100の制御を継続する。
一方、駆動装置100の制御を終了すると判定した場合(ステップS7において「Yes」の場合)、コントローラ19は、必要に応じ適切な終了シーケンス制御を行った後、駆動装置100の制御を停止する。
上記のステップS1〜S6を繰り返し実行することにより、変調デューティ比DRは、平滑コンデンサSCの電圧(整流出力Vout)に対して、図10A及び図10Bに示すように変動する。図10Aは、第1遅延時間を有する変調デューティ比の変動の一例を示す図である。図10Bは、第2遅延時間を有する変調デューティ比の変動の一例を示す図である。
図10A及び図10Bにおいて、整流出力Voutは太破線にて示す。一方、各時間において設定される変調デューティ比DRは、白三角と太実線にて示す。図10A及び図10Bにおいては、整流出力Voutの変動のほぼ1周期分の変調デューティ比DRの変動を示しており、図10A及び図10Bに示した変調デューティ比DRの変動は、駆動装置100の動作中に継続する。
図10A及び図10Bに示すように、上記のようにして算出した変調デューティ比DRは、整流出力Voutの周期的な電圧変動に対応するように、第1デューティ比DR1と、第1デューティ比DR1よりも大きい第2デューティ比DR2との間で周期的に変動している。第1デューティ比DR1と第2デューティ比DR2の大きさは、例えば、デューティ比を算出する上記の数式における定数Aにより決定できる。また、第2デューティ比DR2を、電源装置1にて設定できる最大のデューティ比としてもよい。
ただし、上記の変調デューティ比DRの変動は、整流出力Voutの電圧変動とは逆方向となっている。なぜなら、本実施形態において、変調デューティ比DRは、平滑コンデンサSCの電圧測定値の逆数に基づいて算出されているからである。
また、遅延時間として第1遅延時間t’が設定された場合、変調デューティ比DRの周期的な変動は、図10Aに示すように、整流出力Voutの周期的な変動よりも所定の時間だけずれている。具体的には、変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミングt3は、整流出力Voutが極小値Vrminとなるタイミングt1から第1遅延時間t’だけ遅延している。また、変調デューティ比DRが第1デューティ比DR1となるタイミングt4も、整流出力Voutが極大値Vrmaxとなるタイミングt2から第1遅延時間t’だけ遅延している。
上記の変調デューティ比DRの変動の整流出力Voutの変動に対する遅延幅(時間t’)は、例えば、変調デューティ比DRを算出する上記の数式におけるV(t−t’)により決定できる。すなわち、平滑コンデンサSCの電圧測定値のうち、どれだけ過去の電圧測定値を使用して変調デューティ比DRを算出するかにより決定できる。
変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミングが、整流出力Voutの電圧が極小値Vrminとなるタイミングから第1遅延時間t’だけずれることにより、図10Aに示すように、変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミング、すなわち、変調デューティ比DRの変調幅が最大値となるタイミングが、整流出力Voutの電圧が極小値Vrminから極大値Vrmaxに上昇する期間内に含まれることとなる。
整流出力Voutの電圧が極小値Vrminから極大値Vrmaxに上昇する期間内に、変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミングを含めることにより、当該期間内において、変調デューティ比DRが大きい状態を維持できる。
整流出力Voutの電圧が極小値Vrminから極大値Vrmaxに上昇する期間内においては、平滑コンデンサSCには、平滑コンデンサSCを充電するための入力電流が流れる。従って、変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミングが、整流出力Voutの電圧が極小値Vrminから極大値Vrmaxに上昇する期間内、すなわち、入力電流が発生してから平滑コンデンサSCの電圧が極大値Vrmaxとなるまでの期間内に含まれることにより、平滑コンデンサSCの充電期間中において、変調デューティ比DRを大きくすることにより、整流回路15からより多くの電力をモータMに供給できる。
その一方、整流出力Voutの電圧が極小値Vrminから極大値Vrmaxに上昇する期間以外の期間、特に、整流出力Voutの電圧が極大値Vrmaxから減少する期間において、変調デューティ比DRは比較的小さい設定値とされている。
上記の期間における整流出力Voutの電圧の減少は、平滑コンデンサSCの放電によりモータMへ電力が供給されていることを意味している。従って、整流出力Voutの電圧が減少する期間において変調デューティ比DRを小さい設定値とすることにより、当該期間におけるモータMへの電力供給量を抑制し、平滑コンデンサSCの放電量を抑制できる。また、平滑コンデンサSCの放電量を抑制することにより、平滑コンデンサSCの電圧を極大値Vrmaxにするための充電量も抑制できる。
このように、遅延時間を0でない第1遅延時間に設定して、平滑コンデンサSCの放電量と充電量とを抑制することにより、平滑コンデンサSCの電流の流出と流入を抑制して、平滑コンデンサSCの経時劣化を抑制できる。
その一方、遅延時間として第2遅延時間t’が設定された場合、本実施形態において、変調デューティ比DRの周期的な変動は、図10Bに示すように、整流出力Voutの周期的な変動に対して遅延を生じない。なぜなら、本実施形態において、第2遅延時間t’は0と設定されているからである。具体的には、変調デューティ比DRが第2デューティ比DR2となるタイミングは、整流出力Voutが極小値Vrminとなるタイミングt1と一致している。また、変調デューティ比DRが第1デューティ比DR1となるタイミングは、整流出力Voutが極大値Vrmaxとなるタイミングt2と一致している。
このように、遅延時間を0又は小さい値(第2遅延時間t’)とすることにより、モータM及び/又は駆動対象から発生する騒音を抑制できる。騒音を抑制できる効果は、以下の原理に基づく。
図2に示すような構成を有する電源装置1において、出力部13に接続されたモータMに出力される電圧は、整流部151から出力される整流出力Voutと、スイッチング回路17にて設定されるデューティ比と、の積となる。そのため、図10Aに示すように、変調デューティ比DRが整流出力Voutの変動に対して遅れて変動すると、整流出力Voutとデューティ比との積であるモータMに出力される電圧が周期的に変動する。この電圧の周期的な変動により、モータM及び/又は駆動対象から騒音が発生する。
その一方で、遅延時間を0又は小さい値として、図10Bに示すように、変調デューティ比DRの変動を、整流出力Voutの逆数の変動に一致させるか、又は、整流出力Voutの逆数の変動からわずかに遅れる変動とすることで、モータMに出力される電圧の変動を抑制できる。この結果、モータM及び/又は駆動対象から発生する騒音を抑制できる。
また、上記にて説明したように、実施の形態1に係る電源装置1では、コントローラ19が、変調デューティ比DRに従ってスイッチング回路17をオン状態とオフ状態との間で切り替える制御を実行する際に、整流出力Voutが極小値となる期間に対して、変調デューティ比DRが最大値となる期間を遅延させる2つの遅延時間(第1遅延時間t’、第2遅延時間t’)のうちいずれかを設定可能である。
これにより、実施の形態1に係る電源装置1は、遅延時間として第1遅延時間t’を設定して平滑コンデンサSCに流れる電流量を抑制することと、遅延時間として第2遅延時間t’を設定して動作中のモータMからの騒音の発生を抑制することと、を両立できる。
さらに、実施の形態1に係る電源装置1では、モータMの動作条件がモータMを通常電力又は低電力で動作させる第1条件のときに、遅延時間として第2遅延時間t’を設定し、モータMの動作条件がモータMを大電力で動作させる第2条件のときに、遅延時間として第1遅延時間t’を設定している。
これにより、モータMを大電力させるために平滑コンデンサSCに大きな電流が流れる可能性がある場合に遅延時間として第1遅延時間t’を設定して平滑コンデンサSCに流れる電流量を抑制しつつ、それ以外の平滑コンデンサSCに大きな電流が流れる可能性が高くない場合に遅延時間として第2遅延時間t’を設定して動作中のモータMからの騒音の発生を抑制できる。
[1−7.変形例]
上記の実施の形態1では、整流出力Voutが極小値となる期間に対する変調デューティ比DRが最大値となる期間の遅延時間を決定する遅延決定パラメータは、モータMの動作条件であった。これに限られず、駆動装置100で用いられる他のパラメータを、遅延決定パラメータとして使用できる。
また、遅延決定パラメータとして、駆動装置100で用いられる複数種類のパラメータを使用できる。この場合、複数種類のパラメータから特に重要視する1つのパラメータを選択して遅延決定パラメータとしてもよいし、複数種類のパラメータを組み合わせて遅延決定パラメータとしてもよい。
複数種類のパラメータを組み合わせる場合には、例えば、各パラメータについて重み値を定義し、当該重み値の合計値に基づいて遅延時間を算出できる。なお、この重み値は、各パラメータが所定の条件を満たすときに0でない値となり、条件を満たさない場合には0となるものとする。各パラメータが所定の条件を満たすときの重み値は、当該パラメータの重要度等に応じてその大小を決定できる。例えば、この重み値の合計値が所定の閾値以上であれば第1遅延時間t’を設定し、閾値より小さければ第2遅延時間t’を設定できる。
以下、モータMの消費電力以外の駆動装置100で用いられる他のパラメータを遅延決定パラメータとして用いた場合の変形例を説明する。上記で説明したように、以下に示す変形例は、適宜組み合わせることができる。
[1−7−1.変形例1]
変形例1では、例えば、モータMへ供給する電力を指示する電力の指令値を、遅延決定パラメータとして使用できる。この場合、パラメータ取得部191は、例えば、モータMへの供給電力を指令する外部信号、又は、コントローラ19内部の電力の指令値を、遅延決定パラメータとして取得できる。モータMへの供給電力を指令する外部信号は、例えば、駆動対象で設定された動作条件(大電力運転、低電力運転)である。
この場合、遅延時間設定部193は、例えば、モータMへ供給する電力を指示する電力の指令値が閾値以上の場合には実施の形態で説明した第1遅延時間t’を遅延時間に設定し、この指令値が閾値よりも小さい場合には実施の形態で説明した第2遅延時間t’を遅延時間に設定できる。これにより、指令値により大きな電力がモータMに供給される場合には平滑コンデンサSCの劣化を抑制し、小さな電力がモータMに供給される場合には騒音を抑制できる。
[1−7−2.変形例2]
変形例2では、例えば、モータMの回転速度に関する制御値を、遅延決定パラメータとして使用できる。この場合、パラメータ取得部191は、例えば、モータMの回転速度の指令値、スイッチング回路17の電力供給期間Tpsを遅延決定パラメータとして取得できる。
この場合、遅延時間設定部193は、例えば、上記の制御値がモータMを高速回転させることを示す場合には遅延時間を第1遅延時間t’に設定し、モータMを低速回転させることを示す場合には遅延時間を第2遅延時間t’に設定できる。これにより、モータMを高速回転させるために大きな電力がモータMに供給される場合には平滑コンデンサSCの劣化を抑制し、モータMを低速回転させるために小さな電力がモータMに供給される場合には騒音を抑制できる。
その他、遅延時間設定部193は、例えば、モータMの回転速度の制御値が特定の速度を示している場合に、遅延時間を第2遅延時間t’に設定してもよい。これにより、モータMが特定の回転速度で回転する際に特定の周波数の騒音を発生し、この騒音により駆動対象の筐体が共振して大きな騒音が発生することを抑制できる。
[1−7−3.変形例3]
変形例3では、例えば、現在時刻を、遅延決定パラメータとして使用できる。この場合、パラメータ取得部191は、例えば、駆動装置100で用いられている時計機能、外部のNTPサーバ、GPS衛星などから、現在時刻を遅延決定パラメータとして取得できる。
この場合、遅延時間設定部193は、例えば、現在時刻が昼間の時間帯を示している場合に遅延時間を第1遅延時間t’に設定し、現在時刻が夜間又は深夜の時間帯を示している場合に遅延時間を第2遅延時間t’に設定できる。これにより、駆動対象が大電力で運転される昼間には平滑コンデンサSCの劣化を抑制し、夜間又は深夜の時間帯には騒音を抑制できる。
[1−7−4.変形例4]
変形例4として、例えば、測定部21により測定された平滑コンデンサSCの電圧の測定値(整流出力Voutの電圧値)を、遅延決定パラメータとして使用できる。この場合、パラメータ取得部191は、測定部21から、電圧の測定結果を遅延決定パラメータとして取得できる。
遅延時間設定部193は、例えば、平滑コンデンサSCの電圧の測定値が閾値以上のときに遅延時間を第1遅延時間t’に設定し、電圧の測定値が閾値より小さいときに遅延時間を第2遅延時間t’に設定できる。
このように、平滑コンデンサSCの電圧の測定値が大きくモータMに大電力が供給されている場合には、遅延時間を第1遅延時間t’に設定して平滑コンデンサSCの劣化を抑制できる。その一方、平滑コンデンサSCの電圧の測定値が比較的小さくモータMに大きな電力が供給されていない場合には、騒音を抑制できる。
その他、遅延時間設定部193は、例えば、平滑コンデンサSCの電圧の測定値(V)と平滑コンデンサSCの電圧の平均値(Vave)との差分の絶対値abs(V−Vave)が閾値以上のときに遅延時間を第1遅延時間t’に設定し、当該差分が閾値より小さいときに遅延時間を第2遅延時間t’に設定できる。なお、上記のabs()は、括弧内の数値の絶対値を意味する。
このように、平滑コンデンサSCの電圧の測定値と平滑コンデンサSCの電圧の平均値との差分の絶対値が大きい場合には、平滑コンデンサSCの充電時と放電時の電流量が大きいと考えられるので、遅延時間を第1遅延時間t’に設定して充電時と放電時の電流量を抑制し、平滑コンデンサSCの劣化を抑制できる。その一方、上記差分の絶対値が小さく平滑コンデンサSCの充電時と放電時の電流量は大きくないと考えられる場合には、騒音を抑制できる。
(実施の形態2)
実施の形態2において、遅延時間設定部193は、複数の遅延時間を整流出力Voutの変動の周期毎(交流入力Vinの半周期毎)に切り替えることができる。例えば、図11に示すように、4種類の遅延時間(0、t’、t’、t’)を、整流出力Voutの変動の周期毎に切り替えて、変調デューティ比DRを生成できる。なお、図11において、出力されている変調デューティ比DRは、太実線で表している。このように、複数の遅延時間を、整流出力Voutの変動の周期毎、すなわち、交流入力Vinの半周期毎に切り替えることにより、モータM及び/又は駆動対象から発生する騒音を抑制できる。この効果は、以下の原理に基づく。図11は、複数の遅延時間を整流出力の変動の周期毎に切り替えるときの変調デューティ比の変動と平滑コンデンサの電圧の変動との関係の一例を示す図である。
実施の形態1において説明したように、出力部13に接続されたモータMに出力される電圧は、整流部151から出力される整流出力Voutと、スイッチング回路17にて設定されるデューティ比と、の積となる。その結果、モータMに出力される電圧は周期的に変動する。その結果、整流出力Voutの変動の周期に対応してモータMからの騒音の大きさが周期的に変動する。
この場合に、遅延時間が固定された値であると、モータMに出力される電圧が最大値及び最小値になるタイミングが整流出力Voutの変動に対して一定となるので、モータMからの騒音の強弱が認識される。その一方で、複数の遅延時間を整流出力Voutの変動の周期毎に切り替えることで、モータMに出力される電圧が最大値及び最小値になるタイミングが整流出力Voutの変動の周期毎に変化するので、モータMからの騒音の強弱が認識されにくくなる。その結果、モータM及び/又は駆動対象からの騒音の発生を抑制できる。
なお、切り替えて設定できる遅延時間の数は4に限られない。より多くの遅延時間を切り替えて設定することで、モータM及び/又は駆動対象からの騒音の発生を抑制する効果を大きくできる。
また、複数の遅延時間の切り替えは、整流出力Voutの変動の周期毎に、小さい値から大きい値に順に切り替えることに限られない。複数の遅延時間を、整流出力Voutの変動の周期毎にランダムに切り替えることにより、モータM及び/又は駆動対象からの騒音の発生を抑制する効果を大きくできる。
さらに、整流出力Voutの変動の周期内で複数の遅延時間が切り替わらなければよいので、複数の遅延時間の切り替えは、整流出力Voutの変動の1周期毎に限られない。整流出力Voutの変動の1周期の倍数の時間毎、すなわち、交流入力Vinの半周期の倍数の時間毎に複数の遅延時間を切り替えれば、モータM及び/又は駆動対象からの騒音の発生を抑制する効果を得られる。
(その他実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行うことは可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
[1]
図8及び図9に示すフローチャートの処理の順番及び/又は処理内容は、本開示における技術の範囲内において適宜変更できる。例えば、図8のフローチャートのステップS2における遅延時間を設定するステップは、遅延決定パラメータを取得後、かつ、変調デューティ比DRの算出前であれば、任意のタイミングで実行できる。
[2]
上記の実施の形態1と実施の形態2は組み合わせることができる。例えば、モータMを通常運転又は低電力運転する際には、変調デューティ比DRの遅延時間を0とし整流出力Voutの変動の周期毎にこの遅延時間を変更しない一方、モータMを大電力運転する際には、変調デューティ比DRの遅延時間を実施の形態2で示したように変更できる。
その他、遅延決定パラメータに基づいて、切り替える複数の遅延時間の幅を決定してもよい。具体的には、例えば、モータMを通常運転又は低電力運転する際には、変調デューティ比DRの狭い時間範囲で決められた複数の遅延時間を切り替える一方、モータMを大電力運転する際には、変調デューティ比DRの広い時間範囲で決められた複数の遅延時間を切り替えることができる。
[3]
実施の形態1においては、遅延時間設定部193が設定できる遅延時間は2種類(第1遅延時間t1’、第2遅延時間t2’)のみであった。しかし、これに限られず、遅延時間設定部193は、2種類以上の遅延時間を選択可能とできる。
[4]
遅延時間設定部193は、固定値である遅延時間だけでなく、連続的な数値として遅延時間を算出できる。例えば、遅延決定パラメータとして平滑コンデンサSCの電圧の測定値を用いた場合、遅延時間設定部193は、平滑コンデンサSCの電圧の測定値(V)と平滑コンデンサSCの電圧の平均値(Vave)との差分の絶対値abs(V−Vave)を用いて、以下の式から遅延時間を算出してもよい。以下の式で、αは、1以上の整数である。なお、以下の式で遅延時間を算出する場合、遅延時間設定部193は、例えば、算出された遅延時間を、この遅延時間に近く電源装置1で設定可能な遅延時間に書き換えてもよい。
(abs(V−Vave))*(1/α)
[5]
整流部151は、交流入力Vinの負側の電圧を通過させる一方、正側の電圧を負側に反転して通過させる全波整流回路であってもよい。この場合、整流部151は、交流入力Vinの交流周期(所定の周期)の全域に亘り、負の電圧を有する整流出力Voutを出力する。
[6]
整流部151は、交流入力Vinの正側の電圧、又は、負側の電圧の一方を通過させる一方、他方を通過させない半波整流回路であってもよい。これにより、整流部151は、交流入力Vinの交流周期のうちの半周期のみに正又は負の電圧を有する整流出力Voutを出力する。
100 駆動装置
1 電源装置
11 入力部
I1 第1入力端子
I2 第2入力端子
13 出力部
15 整流回路
151 整流部
L インダクタ素子
SC 平滑コンデンサ
17 スイッチング回路
SW1〜SW6 スイッチング素子
D1〜D10 整流素子
19 コントローラ
191 パラメータ取得部
193 遅延時間設定部
195 変調デューティ比算出部
197 スイッチング信号出力部
21 測定部
M モータ
PS 交流電源
DR 変調デューティ比
’ 第1遅延時間
’ 第2遅延時間
DR 基本デューティ比
DR1 第1デューティ比
DR2 第2デューティ比
sw スイッチング周期
ps 電力供給期間
in 交流入力
out 整流出力
ave 平均電圧
rmax 極大値
rmin 極小値

Claims (20)

  1. モータを接続する出力部と、
    電圧が正と負の間で所定の周期にて変動する交流入力を入力する入力部と、
    前記入力部から入力した前記交流入力を電圧が正又は負のいずれかとなる整流出力に変換する回路であって、前記整流出力を平滑化する平滑コンデンサを有する整流回路と、
    前記平滑コンデンサを入力として接続し、前記出力部を出力として接続し、前記平滑コンデンサからみた入力インピーダンスが低いオン状態と、前記入力インピーダンスが前記オン状態のときよりも高いオフ状態と、を前記所定の周期よりも短いスイッチング周期にて切り替えるスイッチング回路と、
    前記オン状態を維持する期間の前記スイッチング周期に対する割合であるデューティ比を前記整流出力の変動に従って変調させた変調デューティ比を出力しつつ、当該変調デューティ比に従って前記スイッチング回路を前記オン状態と前記オフ状態との間で切り替える制御を実行する際に、前記整流出力が極小値となる期間に対して、前記変調デューティ比が最大値となる期間を遅延させる複数の遅延時間のうちいずれかを設定するコントローラと、
    を備える電源装置。
  2. 前記複数の遅延時間は、第1遅延時間と、前記第1遅延時間よりも短い第2遅延時間と、を含み、
    前記第1遅延時間は、前記平滑コンデンサへ入力する入力電流が発生してから前記平滑コンデンサの電圧が極大となるまでの期間内に、前記変調デューティ比の変調幅が最大値となる期間の少なくとも一部を含むよう設定される遅延時間である、請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記コントローラは、前記変調デューティ比の変調幅が前記最大値である期間の少なくとも一部が、前記整流出力の電圧の絶対値が上昇する期間内に含まれるよう、前記第1遅延時間を調整する、請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第2遅延時間は0である、請求項2又は3に記載の電源装置。
  5. 前記コントローラは、前記モータの動作条件に基づいて前記遅延時間を設定する、請求項1〜4のいずれかに記載の電源装置。
  6. 前記モータの動作条件は、前記モータを低電力で動作させる第1条件と、前記モータを大電力で動作させる第2条件と、を含み、
    前記コントローラは、前記モータの動作条件として前記第1条件が選択された場合の前記遅延時間を、前記モータの動作条件として前記第2条件が選択された場合の前記遅延時間よりも短い時間として設定する、請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記モータの動作条件は、前記モータの回転速度を含む、請求項5又は6に記載の電源装置。
  8. 前記複数の遅延時間のうちいずれを設定するかを決定する遅延決定パラメータを取得するパラメータ取得部をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の電源装置。
  9. 前記整流出力の電圧を測定する測定部をさらに備え、
    前記パラメータ取得部は、前記測定部による前記整流出力の電圧を前記遅延決定パラメータとして取得する、請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記コントローラは、前記測定部にて測定した前記整流出力の電圧に基づいて、前記複数の遅延時間を算出する、請求項9に記載の電源装置。
  11. 前記パラメータ取得部は、前記モータへ供給する電力を指示する電力の指令値を、前記遅延決定パラメータとして取得する、請求項8〜10のいずれかに記載の電源装置。
  12. 前記パラメータ取得部は、前記モータの制御に関する外部信号を、前記遅延決定パラメータとして取得する、請求項8〜11のいずれかに記載の電源装置。
  13. 前記コントローラは、前記交流入力の半周期の倍数の時間毎に、前記複数の遅延時間を切り替えて設定する、請求項1〜12のいずれかに記載の電源装置。
  14. モータを接続する出力部と、電圧が正と負の間で所定の周期にて変動する交流入力を入力する入力部と、前記入力部から入力した前記交流入力を電圧が正又は負のいずれかとなる整流出力に変換する回路であって、前記整流出力を平滑化する平滑コンデンサを有する整流回路と、前記平滑コンデンサを入力として接続し、前記出力部を出力として接続し、前記平滑コンデンサからみた入力インピーダンスが低いオン状態と、前記入力インピーダンスが前記オン状態のときよりも高いオフ状態と、を前記所定の周期より短いスイッチング周期にて切り替えるスイッチング回路と、を備える電源装置の制御方法であって、
    前記オン状態を維持する期間の前記スイッチング周期に対する割合であるデューティ比を前記整流出力の変動に従って変調させた変調デューティ比を出力する際に、前記整流出力が極小値となる期間に対して、前記変調デューティ比が最大値となる期間を遅延させる複数の遅延時間のうちいずれかを設定するステップと、
    設定された前記変調デューティ比に従って、前記オン状態を維持する長さと前記オフ状態を維持する長さとを決定するステップと、
    前記複数の遅延時間のうちの設定された遅延時間に基づいて、設定された前記変調デューティ比に従って前記オン状態と前記オフ状態とを切り替える動作を開始するタイミングを決定するステップと、
    決定した前記オン状態を維持する長さと前記オフ状態を維持する長さと、決定した前記オン状態と前記オフ状態とを切り替える動作を開始するタイミングと、に基づいて、前記スイッチング回路の前記オン状態と前記オフ状態との切り替えを制御するステップと、
    を含む、制御方法。
  15. 前記複数の遅延時間は、第1遅延時間と、前記第1遅延時間よりも短い第2遅延時間と、を含み、
    前記第1遅延時間は、前記平滑コンデンサへ入力する入力電流が発生してから前記平滑コンデンサの電圧が極大となるまでの期間内に前記変調デューティ比の変調幅が最大値となる期間の少なくとも一部を含む、請求項14に記載の制御方法。
  16. 前記複数の遅延時間のうちいずれかを設定するステップは、前記変調デューティ比の変調幅が前記最大値である期間の少なくとも一部が、前記整流出力の電圧の絶対値が上昇する期間内に含まれるよう、前記第1遅延時間を調整するステップを含む、請求項15に記載の制御方法。
  17. 前記第2遅延時間は0である、請求項15又は16に記載の制御方法。
  18. 前記複数の遅延時間のうちいずれかを設定するステップは、前記モータの動作条件に基づいて前記遅延時間を設定するステップを含む、請求項14〜17のいずれかに記載の制御方法。
  19. 前記モータの動作条件は、前記モータを低電力で動作させる第1条件と、前記モータを大電力で動作させる第2条件と、を含み、
    前記モータの動作条件に基づいて前記遅延時間を設定するステップは、前記モータの動作条件として前記第1条件が選択された場合の前記遅延時間を、前記モータの動作条件として前記第2条件が選択された場合の前記遅延時間よりも短い時間として設定するステップを含む、請求項18に記載の制御方法。
  20. 請求項14〜19のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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