WO2019244296A1 - 制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ調整方法 - Google Patents

制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ調整方法 Download PDF

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    • G05D3/12Control of position or direction using feedback

Abstract

位置決め制御装置を駆動するモータの制御パラメータを調整する工程で使用する制御パラメータ調整システム(51)において、前記モータの動作中に発生する騒音を収集する集音部(53)と、前記集音部で収集した騒音を周波数解析する周波数解析部(57)と、前記位置決め制御装置から位置決めデータを取得する位置決めデータ取得部(58)と、前記制御パラメータを調整する制御パラメータ調整部(59)とを備える。制御パラメータ調整部は、前記周波数解析部で周波数解析した音解析データと前記位置決めデータ取得部で取得した位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する。

Description

制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ調整方法
 本明細書は、位置決め制御装置を駆動するモータの制御パラメータを調整する工程で使用する制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ調整方法に関する技術を開示したものである。
 従来のモータの制御パラメータの調整方法としては、特許文献1(特開2012-234452号公報)に記載されているように、位置決め制御装置のモータを動作させて位置決めデータを取得し、遺伝的アルゴリズムを用いて位置決めデータの特徴量を評価して、その評価値が要求性能を満足するようにモータの制御パラメータを調整(最適化)するようにしたものがある。
特開2012-234452号公報
 ところで、位置決め制御装置を備えた部品実装機等の生産装置の稼働中は、位置決め制御装置のモータの駆動音やリニアガイド等の擦過音が騒音となると共に、生産装置内に設けられた他の装置の駆動音やファンの送風音等も騒音となる。これらの騒音が大きいと、作業環境が悪化するため、騒音は小さい方が望ましい。
 しかし、上記特許文献1の制御パラメータの調整方法では、位置決め性能を高めるように制御パラメータを最適化するため、最適化した制御パラメータを用いて位置決め制御装置のモータを駆動すると、モータの駆動音やリニアガイド等の擦過音による騒音が大きくなる場合があり、作業環境が犠牲にされるおそれがあった。
 上記課題を解決するために、位置決め制御装置を駆動するモータの制御パラメータを調整する工程で使用する制御パラメータ調整システムにおいて、前記モータの動作中に発生する騒音を収集する集音部と、前記集音部で収集した騒音を周波数解析する周波数解析部と、前記位置決め制御装置から位置決めデータを取得する位置決めデータ取得部と、前記周波数解析部で周波数解析した音解析データと前記位置決めデータ取得部で取得した位置決めデータの両方を評価対象として両方の評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する制御パラメータ調整部とを備えた構成としたものである。このように構成すれば、位置決め制御装置の位置決め性能の向上と低騒音化の両方の要求を満たすように制御パラメータを調整することができる。
図1は一実施例の制御パラメータ調整システムの構成例を示すブロック図である。 図2は部品実装機の制御系の構成を示すブロック図である。 図3は部品実装機の主要部の構成を示す斜視図である。 図4は周波数解析した音解析データの評価方法を説明する図である。 図5は制御パラメータ調整プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
 以下、部品実装機11の実装ヘッド移動装置15等の位置決め制御装置を制御パラメータの調整対象とした一実施例を説明する。
 まず、図3に基づいて部品実装機11の構成を説明する。
 部品実装機11には、部品を供給する部品供給装置12が着脱可能にセットされる。部品実装機11にセットする部品供給装置12は、トレイフィーダ、テープフィーダ、バルクフィーダ、スティックフィーダ等のいずれであっても良く、勿論、複数種類のフィーダを混載するようにしても良い。部品実装機11には、回路基板(図示せず)を搬送するコンベア13と、部品供給装置12によって供給される部品を回路基板に実装する実装ヘッド14と、この実装ヘッド14をX軸方向(回路基板の搬送方向)とその直角方向であるY軸方向に移動させる実装ヘッド移動装置15(位置決め制御装置)と、交換用の吸着ノズル(図示せず)を載置するノズルステーション16等が設けられている。その他、図示はしないが、部品実装機11には、上記各装置以外にも、騒音発生源となる装置(例えば冷却用のファン等)が設けられている。
 図示はしないが、本実施例の実装ヘッド14は、部品供給装置12によって供給される部品を吸着する複数本の吸着ノズルを円筒型の回転体の外周部に保持した回転型の実装ヘッドである。この実装ヘッド14には、前記円筒型の回転体をその中心のR軸(鉛直軸)の周りを回転させて前記複数本の吸着ノズルをR軸の周りを旋回させるR軸モータ20(図2参照)と、各吸着ノズルを回転(自転)させて各吸着ノズルの角度(吸着した部品の角度)を修正するQ軸モータ21(図2参照)と、所定位置に旋回した吸着ノズルを下降/上昇させるZ軸モータ22(図2参照)が設けられている。部品吸着動作時や部品実装動作時には、Z軸モータ22によってZ軸スライド24(図3参照)を下降/上昇させることで、吸着ノズルを下降/上昇させるようになっている。
 部品実装機11には、各吸着ノズルに保持した部品を下方から撮像する部品撮像用のカメラ17が設けられ、実装ヘッド14には、回路基板の基準位置マーク等を撮像するマーク撮像用のカメラ18が設けられている。
 実装ヘッド移動装置15は、X軸モータ25を駆動源とするX軸スライド装置26と、Y軸リニアモータ27を駆動源とするY軸スライド装置28とから構成されている。X軸スライド装置26は、X軸モータ25でX軸ボールねじ29を回転させて、実装ヘッド14が取り付けられたX軸スライド(図示せず)をX軸ガイド30に沿ってX軸方向に移動させる。X軸ガイド30は、Y軸スライド装置28のY軸ガイド31にY軸方向にスライド可能に支持され、且つ、Y軸リニアモータ27の可動子33に取り付けられたY軸スライド32に、X軸ガイド30が連結されている。これにより、Y軸リニアモータ27によってX軸スライド装置26がY軸ガイド31に沿ってY軸方向に移動されるようになっている。Y軸リニアモータ27の固定子34には、可動子33を挟んで対向する2列の磁石の列がY軸方向に平行に延びるように設けられている。
 部品実装機11の制御装置41は、1台又は複数台のコンピュータ(CPU)を主体として構成され、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置42と、LCD、EL、CRT等の表示装置43と、部品実装機11の各機能の動作を制御する各種制御プログラムや制御パラメータ等の各種データを記憶保持するハードディスク装置、フラッシュメモリ、EEPROM等の不揮発性の記憶装置44等が接続されている。
 部品実装機11の制御装置41は、部品実装機11の稼働中(生産中)に、実装ヘッド移動装置15のX軸モータ25とY軸リニアモータ27の動作を制御して、実装ヘッド14を部品供給装置12側の部品吸着位置と部品撮像用のカメラ17の上方の部品撮像位置と回路基板上の部品実装位置との間を移動させて部品吸着動作と部品撮像動作と部品実装動作を実行する。本実施例では、実装ヘッド移動装置15のX軸モータ25とY軸リニアモータ27は、サーボモータにより構成され、制御対象である実装ヘッド14の位置をエンコーダ(センサ)で検出しながら実装ヘッド14を制御装置41で指示された位置まで移動させる。更に、部品実装機11の制御装置41は、実装ヘッド14のR軸モータ20とQ軸モータ21とZ軸モータ22の動作を制御して、実装ヘッド14のR軸とQ軸の角度を制御すると共に、吸着ノズルの下降/上昇動作を制御する。R軸モータ20とQ軸モータ21も、サーボモータにより構成され、実装ヘッド14のR軸とQ軸の角度をエンコーダ(センサ)で検出しながら部品実装機11の制御装置41で指示された角度まで回転させる。これらX軸、Y軸、R軸、Q軸の位置決め制御は、例えば、フィードバック制御により実行され、或は、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせて実行される。
 次に、これらX軸モータ25、Y軸リニアモータ27、R軸モータ20、Q軸モータ21の動作を制御する際に必要となる制御パラメータ(例えばフィードバックゲイン、フィードフォワードゲイン、加速度、減速度等)を調整する制御パラメータ調整システム51の構成を図1に基づいて説明する。以下の説明で、単に「モータ」という場合は、X軸モータ25、Y軸リニアモータ27、R軸モータ20、Q軸モータ21のうちの少なくとも1つのサーボモータを意味する。
 この制御パラメータ調整システム51は、部品実装機11を製造するメーカーがモータの制御パラメータを調整(最適化)する工程で使用するものであるが、部品実装機11を使用するユーザーがモータの制御パラメータを再調整する際に使用しても良い。
 制御パラメータ調整システム51は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ52によって後述する図5の制御パラメータ調整プログラムを実行することで、モータの制御パラメータを調整(最適化)する。調整した制御パラメータは、部品実装機11の記憶装置44に記憶され、当該モータの制御に使用される。
 コンピュータ52には、部品実装機11の稼働中に発生する騒音を収集するマイク53(集音部)が接続されている。このマイク53は、部品実装機11を担当する作業者が作業する場所を想定してその場所(例えば部品実装機11の前方の場所)に設置される。その他、コンピュータ52には、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置54と、LCD、EL、CRT等の表示装置55と、後述する図5の制御パラメータ調整プログラムや各種データを記憶するハードディスク装置、フラッシュメモリ、EEPROM等の不揮発性の記憶装置56等が接続されている。
 コンピュータ52は、部品実装機11の制御装置41と相互に通信可能に接続され、部品実装機11の制御装置41に対して、制御パラメータ調整時に部品実装機11を評価動作させるための動作指令を送信したり、調整した制御パラメータを送信する。また、コンピュータ52は、部品実装機11の制御装置41から送信されてくる実装ヘッド移動装置15のX軸とY軸の位置決めデータや実装ヘッド14のR軸とQ軸の位置決めデータを受信する。ここで、位置決めデータとは、位置指令波形、実位置波形、トルク波形等のデータである。
 コンピュータ52は、図5の制御パラメータ調整プログラムを実行することで、マイク53で収集した騒音を周波数解析する周波数解析部57として機能すると共に、部品実装機11の制御装置41から各軸の位置決めデータを取得する位置決めデータ取得部58としても機能し、更に、周波数解析部57で周波数解析した音解析データと位置決めデータ取得部58で取得した位置決めデータの両方を評価対象として両方の評価値が要求レベルを満足するように制御パラメータを調整する制御パラメータ調整部59としても機能する。ここで、音解析データとは、マイク53で収集した騒音の波形データを分解し、周波数[Hz]毎の振幅[dB]、位相[rad]に変換したデータである。
 コンピュータ52は、制御パラメータを調整する場合に、最初に評価対象となるモータの制御パラメータの初期値を初期評価パラメータとして作成して部品実装機11の制御装置41へ送信し、その初期評価パラメータを使用して部品実装機11を評価動作させて、部品実装機11の制御装置41から位置決めデータを取得すると共に、マイク53で収集した騒音を周波数解析して音解析データを作成して、音解析データと位置決めデータとから評価値を算出する(1回目の評価)。その後、2回目の評価パラメータ(2回目の評価を行う制御パラメータ)を実験計画法等で作成して部品実装機11の制御装置41へ送信し、その2回目の評価パラメータを使用して部品実装機11を評価動作させて、部品実装機11の制御装置41から位置決めデータを取得すると共に、マイク53で収集した騒音を周波数解析して音解析データを作成して、音解析データと位置決めデータとから評価値を算出し、今回(2回目)の評価値を前回(1回目)の評価値(前回までの最良解)と比較して、良い方の評価値を最良解として更新記憶する(2回目の評価)。
 以後、同様にして、n回目の評価パラメータを実験計画法等で作成して部品実装機11の制御装置41へ送信し、そのn回目の評価パラメータを使用して部品実装機11を動作させて、部品実装機11の制御装置41から位置決めデータを取得すると共に、マイク53で収集した騒音を周波数解析して音解析データを作成して、音解析データと位置決めデータとから評価値を算出し、今回(n回目)の評価値を前回までの最良解と比較して、良い方の評価値を最良解として更新記憶する(n回目の評価)。このような評価動作を所定回数又は所定時間実行した時点、或は目標とする最良解が得られた時点で、終了条件が成立して制御パラメータの調整(最適化)を終了し、それまでに更新記憶された最良解を得た評価パラメータを、最適化した制御パラメータとして部品実装機11の制御装置41へ送信する。
 音解析データと位置決めデータとから評価値を算出して最良解を探索する場合に、音解析データから算出した評価値A(n) と位置決めデータから算出した評価値B(n) とを加算して、その加算値「A(n) +B(n) 」を前回の加算値「A(n-1) +B(n-1) 」と比較して最良解を探索するようにしても良い。
 或は、音解析データから算出した評価値Aが要求レベルを満足する制御パラメータの適正範囲Cを探索すると共に、位置決めデータから算出した評価値Bが要求レベルを満足する制御パラメータの適正範囲Dを探索し、両方の制御パラメータの適正範囲C,Dが重なる範囲で評価値A又はB或はその加算値(A+B)が最良となる制御パラメータを最適な制御パラメータとするようにしても良い。尚、位置決めデータから評価値Bを算出する方法は、例えば、前述した特許文献1(特開2012-234452号公報)に記載されている遺伝的アルゴリズム等の最適化手法を用いれば良い。
 ここで、音解析データの評価は、次の(1)~(3)の事情を考慮して行う。
 (1)部品実装機11の制御装置41は、ナイキスト周波数(制御周波数の1/2に相当する周波数)以上の周波数帯域を制御できない。
 (2)人間の可聴周波数帯域は、20~20000Hzであり、騒音として取り扱う音も人間の可聴周波数帯域の音に限定される。
 これら(1)、(2)の事情により、20~20000Hz且つナイキスト周波数未満の周波数帯域が評価対象周波数帯域となる。従って、評価する音解析データは、騒音の波形データから評価対象周波数帯域のデータを抽出する。
 (3)人間が騒音と感じる振幅は、周波数や周辺環境によって異なる。
 ところで、マイク53で収集した騒音の中には、制御パラメータの調整対象となるモータの駆動音だけではなく、それ以外の騒音発生源となる装置の駆動音やファンの送風音等も含まれる。モータの制御パラメータを調整しても、それ以外の騒音発生源となる装置の駆動音やファンの送風音等は低減することはできない。従って、制御パラメータの調整によって低減できる音とそれ以外の音(外乱音)とを区別する必要がある。
 そこで、本実施例では、次の外乱音排除方法を用いて音解析データから外乱音の影響を排除してモータの制御パラメータを調整する。
 コンピュータ52は、制御パラメータの調整対象となるモータとそれ以外の騒音発生源となる装置の両方を動作させているときに、マイク53で収集した騒音を周波数解析してモータ動作時の音解析データE(図4参照)を取得し、更に、前記モータを停止してそれ以外の騒音発生源となる装置のみを動作させているときに、マイク53で収集した騒音を周波数解析してモータ停止時の音解析データF(図4参照)を取得する。尚、モータ動作時とモータ停止時の音解析データE,Fの取得順序は、どちらを先に取得するようにしても良い。
 コンピュータ52は、取得したモータ動作時の音解析データEとモータ停止時の音解析データFとの差分を差分音解析データ(E-F)として算出し、その差分音解析データ(E-F)と位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように制御パラメータを調整する。このようにすれば、制御パラメータの調整対象となるモータ以外の騒音発生源となる装置から発生する騒音(外乱音)の影響を排除して、当該モータの位置決め性能の向上と低騒音化の両方の要求を満たすように当該モータの制御パラメータを調整することができる。
 尚、差分音解析データ(E-F)と位置決めデータとから評価値を算出して最良解を探索する場合に、差分音解析データ(E-F)から算出した評価値A(n) と位置決めデータから算出した評価値B(n) とを加算して、その加算値「A(n) +B(n) 」を前回の加算値「A(n-1) +B(n-1) 」と比較して最良解を探索するようにしても良い。
 或は、差分音解析データ(E-F)から算出した評価値Aが要求レベルを満足する制御パラメータの適正範囲Cを探索すると共に、位置決めデータから算出した評価値Bが要求レベルを満足する制御パラメータの適正範囲Dを探索し、両方の制御パラメータの適正範囲C,Dが重なる範囲で評価値A又はB或はその加算値(A+B)が最良となる制御パラメータを最適な制御パラメータとするようにしても良い。
 差分音解析データ(E-F)から評価値Aを算出する場合は、図4に示すように、差分音解析データ(E-F)の波形を所定の騒音許容レベルと比較して、差分音解析データ(E-F)の波形が騒音許容レベルを超える部分の面積を評価値Aとして算出し、その評価値Aを小さくするように制御パラメータを調整する処理を繰り返すようにすれば良い。
 ここで、騒音許容レベルは、事前に周波数帯域毎に騒音として許容できるレベルに設定すれば良い。この場合、騒音許容レベルは、周波数帯域毎に階段状に変化させても良いし、周波数に応じて連続的に曲線状又は直線状に変化させるようにしても良い。
 また、騒音許容レベルは、周辺環境の影響を考慮して設定することが望ましい。例えば、部品実装機11の周辺に大きな騒音を発生する装置が設置されている場合は、部品実装機11から発生する騒音の許容レベルを少し緩和しても、その周辺の装置から発生する騒音が相対的に大きいため、部品実装機11から発生する騒音が周辺の騒音に埋没して作業環境が悪化することはない。一方、部品実装機11の周辺に大きな騒音の発生源が存在しない場合は、部品実装機11から発生する騒音が作業者の耳障りとなりやすいため、部品実装機11から発生する騒音の許容レベルを厳し目に設定して、部品実装機11から発生する騒音をできるだけ小さくすることが望ましい。
 また、差分音解析データを算出する際に、モータ停止時の音解析データに代えて、高速動作時の音解析データを用いて、モータ動作時の音解析データと高速動作時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出するようにしても良い。ここで、高速動作時の音解析データは、モータを一定速度で高速動作させ且つそれ以外の騒音発生源となる装置を動作させているときにマイク53で収集した騒音を周波数解析して取得したものである。通常、モータは、起動後に最高速度まで加速すると、暫く一定速度で高速動作し、指令位置の手前で減速して指令位置で停止する。従って、モータ動作時の音解析データと高速動作時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出すれば、モータの加減速時に発生する騒音の差分音解析データを算出することができる。これにより、この差分音解析データと位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように制御パラメータを調整すれば、モータの加減速時に発生する騒音の低減に特化した低騒音化と位置決め性能の向上の両方の要求を満たすように制御パラメータを調整することができる。
 以上説明した制御パラメータの調整は、コンピュータ52によって図5の制御パラメータ調整プログラムに従って次のように実行される。コンピュータ52は、図5の制御パラメータ調整プログラムを起動すると、まず、ステップ101で、制御パラメータの調整対象となるモータを停止してそれ以外の騒音発生源となる装置のみを動作させているときに、部品実装機11から発生した騒音をマイク53で検出して、その騒音をモータ停止時の騒音データとして収集する。
 この後、ステップ102に進み、モータ停止時の騒音データを周波数解析してモータ停止時の音解析データを算出する。そして、次のステップ103で、評価対象となる制御パラメータの初期値を初期評価パラメータとして作成した後、ステップ104に進み、初期評価パラメータを部品実装機11の制御装置41へ送信して、次のステップ105で、その初期評価パラメータを使用して部品実装機11を評価動作させる。
 この後、ステップ106に進み、部品実装機11の制御装置41から位置決めデータを収集すると共に、評価動作中の部品実装機11から発生した騒音をマイク53で検出して、その騒音をモータ動作時の騒音データとして収集する。この後、ステップ107に進み、モータ動作時の騒音データを周波数解析してモータ動作時の音解析データを算出する。
 そして、次のステップ108で、モータ動作時の音解析データとモータ停止時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出した後、ステップ109に進み、差分音解析データと位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値を算出する。この後、ステップ110に進み、今回の評価値を現在の最良解(前回までの最良解)と比較して、その比較結果に応じて最良解を更新記憶する。今回の評価値が1回目の評価値である場合は、まだ最良解が記憶されていないため、今回の評価値がそのまま最良解として記憶される。
 この後、ステップ111に進み、評価動作の終了条件が成立したか否かを判定する。ここで、終了条件は、評価動作を所定回数又は所定時間実行したとき、或は目標とする最良解が得られたときに成立する。このステップ111で、終了条件が成立していないと判定すれば、ステップ112に進み、次の評価パラメータを作成して、上述したステップ104~111の評価動作を再度実行する。
 その後、ステップ111で、評価動作の終了条件が成立したと判定した時点で、ステップ113に進み、それまでに更新記憶された最良解を得た評価パラメータを、最適化した制御パラメータとして部品実装機11の制御装置41へ送信して、本プログラムを終了する。
 以上説明した本実施例によれば、部品実装機11から発生した騒音をマイク53で収集して周波数解析して音解析データを算出すると共に、部品実装機11の制御装置41から各駆動系の位置決めデータを取得し、音解析データと位置決めデータの両方を評価対象として両方の評価値が要求レベルを満足するように制御パラメータを調整するようにしたので、位置決め性能の向上と低騒音化の両方の要求を満たすように制御パラメータを調整することができる。
 尚、本実施例では、部品実装機11の実装ヘッド移動装置15等の位置決め制御装置の制御パラメータを調整する一実施例について説明したが、部品実装機11に限定されず、位置決め制御装置が設けられた様々な生産装置に対して部品実装機11と同様に適用して実施できる。
 その他、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば、音解析データと位置決めデータの評価方法を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは言うまでもない。
 11…部品実装機、14…実装ヘッド、15…実装ヘッド移動装置(位置決め制御装置)、20…R軸モータ、21…Q軸モータ、25…X軸モータ、26…X軸スライド装置、27…Y軸リニアモータ、28…Y軸スライド装置、41…部品実装機の制御装置、51…制御パラメータ調整システム、52…コンピュータ、53…マイク(集音部)、57…周波数解析部、58…位置決めデータ取得部、59…制御パラメータ調整部

Claims (8)

  1.  位置決め制御装置を駆動するモータの制御パラメータを調整する工程で使用する制御パラメータ調整システムにおいて、
     前記モータの動作中に発生する騒音を収集する集音部と、
     前記集音部で収集した騒音を周波数解析する周波数解析部と、
     前記位置決め制御装置から位置決めデータを取得する位置決めデータ取得部と、
     前記周波数解析部で周波数解析した音解析データと前記位置決めデータ取得部で取得した位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する制御パラメータ調整部と
     を備える、制御パラメータ調整システム。
  2.  前記位置決め制御装置が設けられた生産装置には、前記位置決め制御装置以外にも騒音発生源となる装置が設けられ、
     前記周波数解析部は、前記位置決め制御装置の前記モータとそれ以外の騒音発生源となる装置の両方を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ動作時の音解析データを取得し、更に、前記位置決め制御装置の前記モータを停止してそれ以外の騒音発生源となる装置のみを動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ停止時の音解析データを取得し、
     前記制御パラメータ調整部は、前記モータ動作時の音解析データと前記モータ停止時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出し、その差分音解析データと前記位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する、請求項1に記載の制御パラメータ調整システム。
  3.  前記位置決め制御装置が設けられた生産装置には、前記位置決め制御装置以外にも騒音発生源となる装置が設けられ、
     前記周波数解析部は、前記位置決め制御装置の前記モータとそれ以外の騒音発生源となる装置の両方を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ動作時の音解析データを取得し、更に、前記位置決め制御装置の前記モータを一定速度で高速動作させ且つそれ以外の騒音発生源となる装置を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析して高速動作時の音解析データを取得し、
     前記制御パラメータ調整部は、前記モータ動作時の音解析データと前記高速動作時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出し、その差分音解析データと前記位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する、請求項1に記載の制御パラメータ調整システム。
  4.  前記制御パラメータ調整部は、前記差分音解析データの波形を所定の騒音許容レベルと比較して、前記差分音解析データの波形が前記騒音許容レベルを超える部分の面積を評価値として算出し、その評価値を小さくするように前記制御パラメータを調整する処理を繰り返す、請求項2又は3に記載の制御パラメータ調整システム。
  5.  前記位置決め制御装置は、生産装置である部品実装機に設けられ、
     前記位置決め制御装置は、前記部品実装機の実装ヘッド又は吸着ノズルを位置決め制御する、請求項1乃至4のいずれかに記載の制御パラメータ調整システム。
  6.  位置決め制御装置を駆動するモータの制御パラメータを調整する制御パラメータ調整方法において、
     前記モータの動作中に発生する騒音を収集する騒音収集工程と、
     前記集音部で収集した騒音を周波数解析する周波数解析工程と、
     前記位置決め制御装置から位置決めデータを取得する位置決めデータ取得工程と、
     前記周波数解析工程で周波数解析した音解析データと前記位置決めデータ取得工程で取得した位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する制御パラメータ調整工程
     とを含む、制御パラメータ調整方法。
  7.  前記位置決め制御装置が設けられた生産装置には、前記位置決め制御装置以外にも騒音発生源となる装置が設けられ、
     前記周波数解析工程で、前記位置決め制御装置の前記モータとそれ以外の騒音発生源となる装置の両方を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ動作時の音解析データを取得し、更に、前記位置決め制御装置の前記モータを停止してそれ以外の騒音発生源となる装置のみを動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ停止時の音解析データを取得し、
     前記制御パラメータ調整工程で、前記モータ動作時の音解析データと前記モータ停止時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出し、その差分音解析データと前記位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する、請求項6に記載の制御パラメータ調整方法。
  8.  前記位置決め制御装置が設けられた生産装置には、前記位置決め制御装置以外にも騒音発生源となる装置が設けられ、
     前記周波数解析工程で、前記位置決め制御装置の前記モータとそれ以外の騒音発生源となる装置の両方を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析してモータ動作時の音解析データを取得し、更に、前記位置決め制御装置の前記モータを一定速度で高速動作させ且つそれ以外の騒音発生源となる装置を動作させているときに前記集音部で収集した騒音を周波数解析して高速動作時の音解析データを取得し、
     前記制御パラメータ調整工程で、前記モータ動作時の音解析データと前記高速動作時の音解析データとの差分を差分音解析データとして算出し、その差分音解析データと前記位置決めデータの両方を評価対象としてその評価値が要求レベルを満足するように前記制御パラメータを調整する、請求項6に記載の制御パラメータ調整方法。
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