WO2018101009A1 - ポリオレフィン系ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、
(A)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体 100質量部
(B)下記平均組成式(1)で示される、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 1~100質量部 RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
(C)BET法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ (A),(B)成分の合計100質量部に対し、10~100質量部
を含有してなることを特徴とするポリオレフィン系ゴム組成物である。本発明のポリオレフィン系ゴム組成物によれば、圧縮成型やスチーム加硫等が可能であり、そのゴム硬化物の引張強さや伸び等の機械的特性の低下がなく、耐熱性に優れており、硬化後の表面が良好な滑り性を有する。
Description
本発明は、表面滑り性を有する硬化物を与えるポリオレフィン系ゴム組成物に関し、特に、自動車用ウエザーストリップ材料、ワイパー材料として有用な表面滑り性を有する硬化物を与えるポリオレフィン系ゴム組成物に関する。
一般にポリオレフィン系合成ゴムは電気的性質及び機械的性質に優れていることから、電気絶縁材料、ラジエーターホース、ウエザーストリップ、ワイパーブレードなどに広く応用されている。
このポリオレフィン系合成ゴムに表面滑り性を付与する目的でオルガノポリシロキサンを添加することは、特開2011-052031号公報(特許文献1)や国際公開第2008/7798号(特許文献2)などに提案されている。
しかし、上記特許文献1には、オルガノポリシロキサンの分子量やアルケニル基量については言及されておらず、上記特許文献2には、分子量100~2,000,000程度のポリシロキサンを添加するという記載はあるものの、低分子量のオルガノポリシロキサンを添加した場合、成型品の表面にポリシロキサンがブリードアウトし、異物の付着等が発生することがあるため好ましくない。また、いずれの場合であっても、十分な滑り性を得るには至っていない。
また、このポリオレフィン系合成ゴムにオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金触媒とを添加することは、特開2016-141790号公報(特許文献3)や特開2007-177082号公報(特許文献4)などに提案されている。しかし、オルガノハイドロジェンポリシロキサンはポリオレフィン系合成ゴムの架橋剤として用いられるものであり、その結果、1分子あたり少なくとも2個のSi-H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが必要とされている。また、特開2014-136729号公報(特許文献5)には、ポリオレフィン系合成ゴムに平均片末端のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを付加させる技術が提案されているが、平均片末端のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは高価であり、また、機械的性質が低下する問題があった。
これらの方法とは別に、ポリオレフィン系合成ゴムの硬化物表面に溶剤希釈型やエマルジョン型のシリコーン系組成物等をコーティングする等の手法が知られているが、生産性、安全性、コスト等の点で問題があった。更に、ポリオレフィン系合成ゴムを各種工業製品、特に、自動車部品等に適用する際には、所望の優れた耐熱性を有する必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、圧縮成型やスチーム加硫等が可能であり、硬化後の表面が滑り性を示し、且つ、機械的特性の低下がなく、耐熱性に優れるポリオレフィン系ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体に代表される、脂肪族不飽和基を有するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体に、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを配合すると、その硬化物の表面が良好な滑り性を示すことを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記のポリオレフィン系ゴム組成物を提供する。
〔1〕(A)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体 100質量部
(B)下記平均組成式(1)で示される、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 1~100質量部
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
(C)BET法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ (A),(B)成分の合計100質量部に対し、10~100質量部
を含有してなることを特徴とするポリオレフィン系ゴム組成物。
〔2〕上記(B)成分の式(1)において、Rが炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数6~12のアリール基から選ばれる基であり、且つ、アルケニル基が0個である〔1〕記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔3〕更に、(D)架橋剤として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応触媒との組合せ、及び/又は、有機過酸化物を含む〔1〕又は〔2〕記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔4〕炭化水素系合成油を含む〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔5〕上記ゴム組成物の硬化物の表面摩擦係数が0.3以下のものである〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔6〕上記ゴム組成物の硬化物が、自動車用ウエザーストリップ部材又は自動車用ワイパー部材に使用される〔1〕~〔5〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔1〕(A)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体 100質量部
(B)下記平均組成式(1)で示される、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 1~100質量部
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
(C)BET法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ (A),(B)成分の合計100質量部に対し、10~100質量部
を含有してなることを特徴とするポリオレフィン系ゴム組成物。
〔2〕上記(B)成分の式(1)において、Rが炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数6~12のアリール基から選ばれる基であり、且つ、アルケニル基が0個である〔1〕記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔3〕更に、(D)架橋剤として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応触媒との組合せ、及び/又は、有機過酸化物を含む〔1〕又は〔2〕記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔4〕炭化水素系合成油を含む〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔5〕上記ゴム組成物の硬化物の表面摩擦係数が0.3以下のものである〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
〔6〕上記ゴム組成物の硬化物が、自動車用ウエザーストリップ部材又は自動車用ワイパー部材に使用される〔1〕~〔5〕のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
本発明のポリオレフィン系ゴム組成物によれば、圧縮成型やスチーム加硫等が可能であり、そのゴム硬化物の引張強さや伸び等の機械的特性の低下がなく、耐熱性に優れており、硬化後の表面が良好な滑り性を有するものである。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明の(A)成分であるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、本発明のポリオレフィン系ゴム組成物の主成分ポリマーとなるものであり、特に、エチレンと、炭素原子数3~20のα-オレフィンと、非共役ジエンとのランダム共重合体であることが好適である。
本発明の(A)成分であるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、本発明のポリオレフィン系ゴム組成物の主成分ポリマーとなるものであり、特に、エチレンと、炭素原子数3~20のα-オレフィンと、非共役ジエンとのランダム共重合体であることが好適である。
炭素原子数3~20のα-オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチル-1-デセン、11-メチル-1-ドデセン、12-エチル-1-テトラデセンなどが挙げられる。中でも、炭素原子数3~10のα-オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどが好ましく用いられる。これらのα-オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組合せて用いられる。
非共役ポリエンの例としては、下記一般式(2)又は(3)で示されるノルボルネン骨格を有する環状非共役ジエンが好ましく用いられる。
上記一般式(2)において、nは0~10の整数であり、R1は水素原子又は炭素原子数1~10のアルキル基である。R1の炭素原子数1~10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。R2は水素原子又は炭素原子数1~5のアルキル基である。R2の炭素原子数1~5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、R1、R2の一部又は全部が塩素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
上記一般式(2)で表されるノルボルネン骨格含有環状非共役ジエンの具体例としては、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(2,3-ジメチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-エチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(3-エチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-メチル-6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2-ジメチル-5-ヘキセシル)-2-ノルボルネン、5-(5-エチル-5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2,3-トリメチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネンなど挙げられる。この中でも、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2-ノルボルネンが好ましい。
上記一般式(3)において、R1は独立して水素原子又は炭素原子数1~10のアルキル基であり、R2は水素原子又は炭素原子数1~5のアルキル基である。R1、R2のアルキル基の具体例としては、上記式(2)の具体例と同じアルキル基を挙げることができる。
上記一般式(3)で表されるノルボルネン骨格含有環状非共役ジエンとしては、具体的には、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-(1-メチルエチリデン)-2-ノルボルネン、5-プロピリデン-2-ノルボルネンなどが挙げられる。この中でも、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネンが好ましい。これらの式(2)又は(3)で表されるノルボルネン骨格含有環状非共役ジエンは、単独で、或いは2種以上組合せて用いることができる。
上記一般式(2)及び(3)以外の他の非共役ポリエンとしては、具体的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、4,5-ジメチル-1,4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;テトラヒドロインデン、2-メチルテトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,5-ノルボルナジエン等のノルボルネン骨格含有環状非共役トリエンなどが挙げられる。
本発明の(A)成分のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、炭素原子数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位が、全構造単位100モル%中、10~50モル%であり、非共役ポリエンランダム共重合体は、全構造単位100モル%中、1.0~6.0モル%であることが好ましい。このモル比が上記範囲内にあると、特に強度特性及びゴム弾性に優れるゴム組成物が得られる。
このような(A)成分のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体としては、市販品を用いることができ、例えば、JSR社製のEP21、EP27、EP43、三井化学社製のEPT3045、住友化学社製のエスプレン301、エスプレン502、LANXESS社製のKeltan 2650、ダウエラストマー社製のNORDEL IP3640などが挙げられる。
本発明の(B)成分であるオルガノポリシロキサンは、ポリオレフィン系ゴム組成物に表面滑り性を付与するための添加剤であり、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有する。この(B)成分であるオルガノポリシロキサンは下記平均組成式(1)で示される。
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
ここで、上記式(1)中、Rで示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基などが挙げられ、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子で置換してもよいが、R全ての90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、上記式中、Rとしては、上記の炭素素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数6~12のアリール基から選ばれる基であることが好適である。
(B)成分のオルガノポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対して1~100質量部、好ましくは5~100質量部、更に好ましくは20~100質量部となる量で用いることが望ましい。1質量部より少ないと、有用な表面滑り性を得られず、また、100質量部を超えると、強度が著しく低下してしまう。
また、(B)成分のオルガノポリシロキサンの重合度は100以上であり、好ましくは1,000~100,000、より好ましくは3,000~50,000、更に好ましくは4,000~20,000の範囲である。この重合度が100未満であると、成型品の表面にポリシロキサンがブリードアウトしてしまい、異物の付着等が発生することがある。
なお、上記の重合度は、下記条件で測定したGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析におけるポリスチレン換算の重量平均重合度として求められる。
[測定条件]
・展開溶媒:トルエン
・流量:1mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:KF-805L×2本(Shodex社製)
・カラム温度:25℃
・試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
・展開溶媒:トルエン
・流量:1mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:KF-805L×2本(Shodex社製)
・カラム温度:25℃
・試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
更に、(B)成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基の個数は0個又は1~3個であり、好ましくは0個又は1~2個であり、より好ましくは0個(即ち、アルケニル基を有さないこと)である。1分子中のアルケニル基が4個以上であると、摩擦係数が著しく上昇し滑り性が損なわれる。
本発明の(C)成分である補強性シリカは、得られるポリオレフィン系ゴム組成物に対して優れた機械的特性を付与する充填材として作用する。該補強性シリカは、沈降シリカ(湿式シリカ)でもヒュームドシリカ(乾式シリカ)でもよく、表面に多数のシラノール(SiOH)基が存在しているものである。本発明において(C)成分の補強性シリカのBET法による比表面積は、50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100~400m2/gである。この比表面積が50m2/g未満であると、(C)成分による補強効果が不十分となる。
(C)成分の補強性シリカは、未処理の状態で使用しても、必要に応じて、オルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等の有機ケイ素化合物で表面処理されたものを用いてもよい。これらの補強性シリカは、1種単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
(C)成分の補強性シリカの配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対し、10~100質量部であり、好ましくは20~80質量部である。
本発明のポリオレフィン系ゴム組成物は、上記(A)~(C)成分に加えて、(D)架橋剤(硬化剤)を添加することができる。(D)成分の硬化剤は、本発明のポリオレフィン系ゴム組成物において、(A)成分のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体や(B)成分のオルガノポリシロキサンの分子鎖中に存在するアルケニル基と反応し、硬化させ得るものであれば特に限定されない。(D)成分は1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。(D)成分としては、例えば、(D-1)有機過酸化物硬化剤、(D-2)付加反応型硬化剤、及び(D-1)成分と(D-2)成分との組合せが挙げられる。
(D-1)有機過酸化物硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p-メチルベンゾイルパーオキサイド、o-メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーベンゾエート、1,6-ヘキサンジオール-ビス-t-ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。有機過酸化物の添加量は、(A)及び(B)成分100質量部に対して0.1~10質量部、特に0.2~5質量部が好ましい。配合量が少なすぎると硬化が不十分となる場合があり、多すぎると有機過酸化物の分解残渣によりシリコーンゴム硬化物が黄変する場合がある。なお、(A)及び(B)成分に、(D-1)成分と(D-2)成分とを、それぞれ上記配合量の範囲内で組合せて配合した、付加反応硬化と有機過酸化物硬化とを併用した共加硫型のポリオレフィン系ゴム組成物とすることもできる。
(D-2)付加反応型硬化剤としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒とを組合せて用いる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1分子中に2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは3~200個、更に好ましくは4~100個程度のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を含有すれば、その構造は、直鎖状、環状、分枝状、三次元網状構造のいずれであってもよく、該SiH基は、分子鎖末端にあっても、分子鎖の途中にあっても、その両方にあってもよい。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の架橋剤として公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができ、例えば、下記平均組成式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができる。
R3 pHqSiO(4-p-q)/2 (4)
R3 pHqSiO(4-p-q)/2 (4)
上記平均組成式(4)中、R3は1価炭化水素基を示し、同一であっても異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を除いたものであることが好ましい。即ち、R3としては、炭素原子数1~12、特に1~8のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2-フェニルエチル基、2-フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。なお、これらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子等で置換してもよく、例えば3,3,3-トリフロロプロピル基等が挙げられる。
上記平均組成式(4)中、p,qは0<p<3、好ましくは0.5≦p≦2.2、より好ましくは1.0≦p≦2.0、0<q≦3、好ましくは0.002≦q≦1.1、より好ましくは0.005≦q≦1、0<p+q≦3、好ましくは1≦p+q≦3、より好ましくは1.002≦p+q≦2.7を満たす正数である。
また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、JIS K 7117-1:1999記載の方法で回転粘度計を用いた25℃における粘度が0.5~10,000mPa・s、特に1~300mPa・sであることが好ましい。
上記平均組成式(4)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、具体的には、例えば、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位と(CH3)3SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C6H5)3SiO1/2単位とからなる共重合体などや、上記例示化合物において、メチル基の一部又は全部を他のアルキル基や、フェニル基等に置換したものなどが挙げられる。
上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)及び(B)成分100質量部に対し0.1~40質量部が好ましい。また、ケイ素原子に結合した水素原子(≡SiH基)の割合は、(A)及び(B)成分のアルケニル基1個に対し、0.5~10個の範囲が好適であり、好ましくは0.7~5個の範囲が好適である。この割合は0.5個未満であると、架橋が十分でなく、十分な機械的強度が得られない場合がある。また、10個を超えると、硬化後の物理特性が低下し、特に耐熱性が悪くなったり、圧縮永久歪が大きくなったりする場合がある。
ヒドロシリル化触媒は、(A)及び(B)成分のアルケニル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子結合水素原子(SiH基)とをヒドロシリル化付加反応させる触媒である。ヒドロシリル化触媒としては、白金族金属系触媒が挙げられ、白金族金属の単体とその化合物があり、これには従来、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の触媒として公知のものが使用できる。例えば、シリカ、アルミナ又はシリカゲルのような担体に吸着させた粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸6水塩のアルコール溶液等の白金触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒等が挙げられるが、白金又は白金化合物(白金触媒)が好ましい。
ヒドロシリル化触媒の添加量は、付加反応を促進できればよく、通常、白金族金属量に換算して(A)及び(B)成分のオルガノポリシロキサンに対して、通常、1質量ppm~1質量%の範囲であり、好ましくは10~500質量ppmの範囲である。この添加量が1質量ppm未満であると、付加反応が十分促進されず、硬化が不十分である場合がある。一方、1質量%を超えると、これより多く加えても、反応性に対する影響も少なく、不経済となる場合がある。
本発明のゴム組成物には、上述した(A)~(D)成分に加え、必要に応じて硬化物の物性を調整するための任意成分、例えば、アルミニウムシリケート、石英粉末、溶融石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム、二酸化チタン、カーボンブラック等の充填材、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤などを添加することができる。なお、充填材の配合量は、上記(C)成分の配合量も含めて、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して500質量部以下とすることが好ましい。500質量部より多くなると、硬化物が硬くて脆いものになる場合がある。
更に、本発明のポリオレフィン系ゴム組成物は、上述した(A)~(C)成分、必要に応じて(D)成分等を加えた所定量を、二本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等で混練することによって得ることができる。この際、炭化水素系の合成油を添加すると、組成物の粘度を下げることができ、これにより加工性を向上させることができる。なお、炭化水素系合成油の添加量としては、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して3~200質量部とすることが好ましく、より好ましくは5~100質量部である。この添加量が200質量部より多いと、硬化物の強度が十分得られない場合がある。
上記の炭化水素系合成油は、具体的には、鉱物油から合成した流動パラフィンやα-オレフィンのオリゴマーであるポリα-オレフィン(PAO)やポリブテン等のパラフィン系油などが挙げられる。流動パラフィンの例としては、ダイアナプロセスオイルPWシリーズ(出光興産(株)製)、モレスコホワイトシリーズ(MORESCO社製)、SUNPAR(サンパー)シリーズ(日本サン石油(株)製)などが挙げられる。また、PAOやポリブテンの例としては、ルーカントシリーズ(三井化学(株)製)、日石ポリブテンLVシリーズ(JXエネルギー(株)製)などが挙げられる。
本発明においては、上記ポリオレフィン系ゴム組成物を圧縮成型やスチーム加硫することにより、表面の滑り性に優れたポリオレフィン系ゴム硬化物を得ることができる。この場合の硬化条件としては、圧縮成型において温度120~200℃にて3~30分の条件で硬化させることが望ましい。また、スチーム加硫においては温度140~170℃にて10~60分の条件により、ポリオレフィン系ゴム組成物を能率よく加硫できると共に、連続的にゴム成形品を加硫成形できる。また、表面のみの滑り性が必要な場合は、一般のEPDMゴムと本発明のゴム組成物とを二層押出しして、表面のみに本発明のゴム組成物を適用することも可能である。
上記ポリオレフィン系ゴムの硬化物の表面摩擦係数については、0.3以下であることが好適であり、より好ましくは0.25以下、特に、0.20以下のものであることが好適である。このような本発明のポリオレフィン系ゴム組成物は、各種の工業製品、例えば、事務機や自動車用部材に適用され、特に、電気絶縁材料、ラジエーターホース、ウエザーストリップ、ワイパーブレード等の自動車用部材に好適に適用することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を3個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤として、t-ブチルクミルパーオキサイド(信越化学工業(株)製の「C-11A」)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物1」とした。
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を3個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤として、t-ブチルクミルパーオキサイド(信越化学工業(株)製の「C-11A」)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物1」とした。
[実施例2]
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を0個有する重合度5,000の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物2」とした。
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を0個有する重合度5,000の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物2」とした。
[実施例3]
エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体(製品名:Keltan 2650、LANXESS社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物3」とした。
エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体(製品名:Keltan 2650、LANXESS社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物3」とした。
[実施例4]
エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体(製品名:Keltan 2650、LANXESS社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、塩化白金酸の1,3-ジビニル-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン錯体を混合物に対して白金量で5ppmとなる量を加えて混練し、更に30個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンを混合物100質量部に対して1質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物4」とした。
エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体(製品名:Keltan 2650、LANXESS社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、塩化白金酸の1,3-ジビニル-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン錯体を混合物に対して白金量で5ppmとなる量を加えて混練し、更に30個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有する両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンを混合物100質量部に対して1質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物4」とした。
[実施例5]
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物5」とした。
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を2個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物5」とした。
[比較例1]
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を30個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤C-11A(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物6」とした。
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、1分子中にアルケニル基を30個有する重合度5,000の両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体40質量部、(A)成分及び(B)成分100質量部に対し、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤C-11A(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物6」とした。
[比較例2]
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物7」とした。
エチレン/プロピレン/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体(製品名:EP43、JSR社製)100質量部、比表面積が200m2/gである湿式シリカ(東ソーシリカ社製、ニップシールLP)60質量部、SUNPAR2280(日本サン石油(株)製)20質量部を加圧ニーダー中で混練した。次いで、有機過酸化物系加硫剤「C-11A」(信越化学工業(株)製)を混合物100質量部に対して2質量部加えて均一に混練した。得られた混合物を「組成物7」とした。
得られた「組成物1~7」を、100kgf/cm2の条件下で170℃×10分間プレスキュアを行った。次いで、150℃×2時間の2次加硫を行い、試験シートを作製した。
〔機械的特性〕
得られた試験シートを用いて、JIS K 6251:2010に記載の方法で硬化物の引張強さ及び切断時伸びを測定した。その結果を表1に示す。
得られた試験シートを用いて、JIS K 6251:2010に記載の方法で硬化物の引張強さ及び切断時伸びを測定した。その結果を表1に示す。
〔耐熱性〕
得られた試験シートを用いて、200℃×72時間乾燥器内で加熱し、冷却後の切断時の伸びを測定し、加熱前の測定値からの変化率を下記式により求め、耐熱性を評価した。その結果を表1に示す。
(加熱後の測定値-加熱前の測定値)/(加熱前の測定値)×100=変化率(%)
得られた試験シートを用いて、200℃×72時間乾燥器内で加熱し、冷却後の切断時の伸びを測定し、加熱前の測定値からの変化率を下記式により求め、耐熱性を評価した。その結果を表1に示す。
(加熱後の測定値-加熱前の測定値)/(加熱前の測定値)×100=変化率(%)
〔動摩擦係数〕
得られた試験シート表面の動摩擦係数を表面性試験機Type14FW(HEIDEN社製)にて測定した。その結果を表1に示す。
得られた試験シート表面の動摩擦係数を表面性試験機Type14FW(HEIDEN社製)にて測定した。その結果を表1に示す。
Claims (6)
- (A)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体 100質量部
(B)下記平均組成式(1)で示される、1分子中に0個又は1~3個のアルケニル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 1~100質量部
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の1価炭化水素基を示し、aは1.95~2.05の正数である。)
(C)BET法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ (A),(B)成分の合計100質量部に対し、10~100質量部
を含有してなることを特徴とするポリオレフィン系ゴム組成物。 - 上記(B)成分の式(1)において、Rが炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数6~12のアリール基から選ばれる基であり、且つ、アルケニル基が0個である請求項1記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
- 更に、(D)架橋剤として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応触媒との組合せ、及び/又は、有機過酸化物を含む請求項1又は2記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
- 炭化水素系合成油を含む請求項1~3のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
- 上記ゴム組成物の硬化物の表面摩擦係数が0.3以下のものである請求項1~4のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
- 上記ゴム組成物の硬化物が、自動車用ウエザーストリップ部材又は自動車用ワイパー部材に使用される請求項1~5のいずれか1項記載のポリオレフィン系ゴム組成物。
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