JP5799764B2 - 架橋可能なゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、架橋可能なゴム組成物に関し、より詳しくは、架橋速度が速く、離型性に優れ、かつ混合後の可使用時間が長いため液状射出成形、トランスファー成形、圧縮成形等の金型成形、また空気中で硬化阻害を受けないため押し出し成形やカレンダー成形等の薄膜成形に好適な材料である。自動車用として、ウエザーストリップ用途、ラジエターホース・ブレーキホース等の各種ホース用途、エンジンマウント等の防振ゴム用途、ラジエターシール・ピストンシール等のシール用途、シリンダーカップ等のカップ用途、更に種々のダイヤフラム、Oリングなどに好適である。電気絶縁用途として、電線ジョイント、終端部品等に好適である。OA機器ロール用として、帯電ロール、転写ロール、現像ロール、給紙ロール用途、工業ロール用途として、製鉄用ロール、製紙用ロール、印刷用電線ロール用等に好適である。家庭用ゴム製品として、雨具、輪ゴム、靴、ゴム手袋、ゴルフボール、ダイビング用品等に好適である。更に、土木用止水シート、燃料電池シール用途などにも好適である。
EPDMなどのエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、一般に、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れており、自動車用工業用品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建築用材、ゴム引き布などに用いられている。
従来のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、シリコーンゴムなどに比べて圧縮永久歪性が劣るという欠点がある。この欠点を解決する方法としてイオウ加硫からパーオキサイド架橋に変更する方法は効果的であるが、この方法では、HAV(ホットエアー加硫)、UHF(極超短波電磁波)などの熱空気架橋をする場合、ゴム表面が架橋しない、あるいは劣化を起こし、耐傷付き性が著しく劣るという欠点がある。
また、特開平4−185687号公報(特許文献1)には、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物と、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物と、ヒドロシリル化触媒からなる組成物が開示されているが、硬化性は不十分で、圧縮永久歪も十分な値ではなかった。
特開2001−31802号公報(特許文献2)には、特定の構造を有するアルケニル基含有化合物と分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物と、ヒドロシリル化触媒からなる組成物が開示されているが、実施例で使用されているSiH化合物は、混合後のゴムコンパウンドの室温での可使時間が非常に短く、作業性(取扱い性)及び保存安定性に劣り、通常のゴム成形には不適なものであった。
特開2001−279027号公報(特許文献3)には、特定の構造を有するアルケニル基含有化合物と少なくとも2個のSiH基を一分子中に持つ環状ポリシロキサンが開示されているが、実施例で使用されているSiH化合物は、SiH基を一分子中に4個有するポリシロキサンのみで、ゴム物性としては、不十分であった。
特開2008−156574号公報(特許文献4)には、特定の構造を有するアルケニル基含有化合物と、分子の末端にSiH基を2個及び3個有する化合物を併用する方法が開示されているが、室温での可使時間を調整することが困難で、作業性(取扱い性)及び保存安定性に劣り、各種の成形に不適な材料であった。更には、SiH官能基を分子鎖の末端だけに(即ち、分子鎖末端の単官能性シロキシ単位中だけに)2個又は3個有する架橋剤では、特に高硬度を有する硬化ゴムを得るには不適で、またゴム硬度が低い場合、表面にべたつき(タック感)が生じてしまうという問題点もあった。
特開平4−185687号公報 特開2001−31802号公報 特開2001−279027号公報 特開2008−156574号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、可使時間が長く、作業性(取扱い性)及び保存安定性に優れ、良好な成形性を有し、かつ高硬度で表面のべたつき(タック感)が少ないゴム硬化物を与える架橋可能なゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、非共役ポリエンが一般式(I)又は(II)で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムと分子側鎖にSiH基を有するオルガノポリシロキサンとに加え、分子鎖末端及び側鎖に3個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを混合することにより、成形性が良好で可使時間も長く、作業性(取扱い性)及び保存安定性に優れ、かつ硬化したゴム物性も優れ、しかも高硬度で表面のべたつき(タック感)が少ないゴム硬化物を与えるゴム組成物を見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記の架橋可能なゴム組成物を提供する。
[1](A)非共役ポリエンが、下記一般式(I)又は(II)
Figure 0005799764

(式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
Figure 0005799764

(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。)
で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物よりなり、かつ剪断速度10s-1の時の23℃での粘度が10Pa・s以上1,000Pa・s未満であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム:100質量部、
(B)下記式で示される2価シロキサン単位の側鎖にケイ素原子結合水素原子を一分子あたり3個有する環状構造のオルガノポリシロキサン:0.1〜40質量部、
Figure 0005799764

(式中、R4は炭素数1〜20の同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、mは1〜20の整数である。)
(C)下記式で示される分子鎖末端及び側鎖に一分子中に合計で少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.02〜30質量部、
Figure 0005799764

(式中、R 5 は炭素数1〜20の同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは1〜10の整数、bは0〜50の整数である。)
(D)補強性フィラー:0〜100質量部、
(E)硬化反応触媒:触媒量、
(F)硬化反応遅延剤:0.001〜5質量部
を必須成分とすることを特徴とする架橋可能なゴム組成物。
](F)成分の硬化反応遅延剤が、一分子中にOH基及びアルキニル基を有する化合物であることを特徴とする[1]記載の架橋可能なゴム組成物。
本発明のゴム組成物によれば、可使時間が長く、しかも良好な成形性を有し、かつ高硬度で表面のべたつき(タック感)が少ないゴム物性の硬化ゴムを与える。
以下、本発明につき更に詳述する。
[(A)成分]
(A)成分は、エチレンに由来する構造単位、炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構造単位、少なくとも1種の非共役ポリエンに由来する構造単位を含む。
この場合、本発明のゴム組成物の第1必須成分[(A)成分]は、非共役ポリエンが、下記一般式(I)又は(II)で示される少なくとも1種のノルボルネン化合物を構成単位に含むエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムである。
Figure 0005799764

(式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
Figure 0005799764

(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。)
上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンにおいて、炭素数3〜20のα−オレフィン(以下、単に「α−オレフィン」ともいう)に由来する構造単位は、(A)成分に柔軟性(低結晶性)を与える。
α−オレフィンの炭素数は、原料コスト、本発明の共重合体の機械的性質及び共重合体を含む組成物から得られる成形品のゴム弾性の観点から、好ましくは3〜8である。
このようなα−オレフィンの例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、これらの中でも、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが好ましい。
以上説明したα−オレフィンは、1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の共重合体全構造単位中のα−オレフィンに由来する構造単位の割合は、種々の公知の方法により測定することができ、例えば、1H−NMRスペクトルの測定により前記割合を求めることができる。
<非共役ポリエン>
非共役ポリエンに由来する構造単位は、共重合体ゴム(A)に架橋反応性を与える。
非共役ポリエンは、二重結合を二つ以上(通常4個以下)有し、かつその二重結合同士が共役していなければ特に限定されないが、コストの観点から、炭素数5〜20の非共役ジエンが好ましく、炭素数5〜15の非共役ジエンがより好ましい。
このような非共役ジエンの例としては、環状非共役ジエンとして、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、ノルボルナジエン及びメチルテトラヒドロインデンが、鎖状非共役ジエンとして、1,4−ヘキサジエン及び7−メチル−1,6−オクタジエンが挙げられる。
これらの中でも、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)が好ましく用いられ、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)が特に好ましく用いられる。
以上説明した非共役ポリエンは、1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の共重合体全構造単位中の非共役ポリエンに由来する構造単位の割合は、種々の公知の方法により測定することができ、例えば、1H−NMRスペクトルの測定により前記割合を求めることができる。
[(A)成分の製造方法]
(A)成分の製造方法は特に制限はないが、例えばバナジウム系と有機アルミニウム系を主成分として含有する触媒の存在下にエチレンとα−オレフィンと非共役ポリエンをランダムに共重合することより得られる。触媒の具体例として、バナジウム系触媒としてはVOCl3,VO(OC253等が挙げられ、また有機アルミニウム系触媒としてはトリエチルアルミニウムやジエチルアルミニウムエトキシド等が挙げられる。この際の重合温度は30〜60℃、より望ましくは30〜50℃であり、重合圧力4〜12kgf/cm2、特に5〜8kgf/cm2であり、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.01〜0.2の条件下でエチレンとα−オレフィンと非共役ポリエンをランダム共重合することにより得られる。なお、共重合は炭化水素媒体中で行うことが好ましい。
また、共重合させる非共役ポリエン成分は、本発明の目的を損なわない範囲で上記一般式(I)又は(II)で示される少なくとも1種のノルボルネン化合物の他に、下記に例示するような非共役ポリエンを併用することができる。
併用する非共役ポリエンとしては、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン等、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。これらの中では5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンが好ましい。
(A)成分は、(a)エチレン単位と(b)α−オレフィン単位[(a)/(b)のモル比]を40/60〜95/5、好ましくは50/50〜90/10、より好ましくは55/45〜85/15、特に好ましくは60/40〜80/20の割合で含有していることが好ましい。
このモル比が上記範囲内にあると、特に耐熱老化性、強度特性及びゴム弾性に優れると共に、耐寒性及び加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
また非共役ポリエンの割合は、共重合したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム中における非共役ポリエン由来のアルケニル基(末端ビニル基)の含有量が0.0001〜0.002モル/g、特には0.0002〜0.001モル/gとなる割合で配合することが好ましい。このアルケニル基(末端ビニル基)含有量が少なすぎると十分なゴム物性を有するゴム架橋体が得られない場合があり、他方、多すぎると硬くて脆いゴムになってしまう場合がある。アルケニル基の含有量は、例えば1H−NMRスペクトルの測定により計算で求めることができる。
また、(A)成分のヨウ素価は0.5〜50(g/100g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、更に好ましく1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/100g)である。
このヨウ素価が0.5(g/100g)未満の場合、架橋度が小さくなり、ゴム物性が不十分になってしまい、50(g/100g)より大きくなると、流動性が悪くなり、その結果加工性に問題が生じてしまう場合がある。ヨウ素価は、JIS K0070に準じて測定することができる。
(A)成分の粘度は、23℃における剪断速度10s-1での粘度が10Pa・s以上1,000Pa・s未満であり、好ましくは20〜800Pa・s、より好ましくは50〜500Pa・s、最も好ましくは70〜150Pa・sの範囲である。10Pa・s未満ではポリマー鎖が短すぎて十分な物性が得られず、1,000Pa・s以上であると成形が困難になる場合や、ゴム加工装置が大型になりすぎて、コスト的に不利になってしまう場合がある。なお、この粘度は、剪断速度10s-1での粘度を測定できるタイプであれば選択は自由であるが、本組成物のような非ニュートン流体の粘度を測定するためには、一般に回転粘度計といわれる回転速度を適宜変更できるレオメータタイプの粘度計によって測定することができる。
[(B)成分]
(B)成分のSiH基含有化合物は、(A)成分のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムと反応し、架橋剤として作用するもので、オルガノポリシロキサンの分子側鎖に下記式で示される2価シロキサン単位(即ち、モノオルガノモノハイドロジェンシロキサン単位)を有し、ケイ素原子結合水素原子(SiH基)を一分子あたり3個有する(即ち、一分子中にSiH基含有シロキサン単位としてモノオルガノモノハイドロジェンシロキサン単位を3個だけ有する)と共に、分子鎖末端にケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有さないことが必須である。
Figure 0005799764

(式中、R4は炭素数1〜20、特に1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基である。)
このような化合物としては、
Figure 0005799764

(式中、R4は非置換又は置換の、同一でも異なってもよい炭素数1〜20、特に1〜10の一価炭化水素基であり、pは1〜20の整数である。)
で代表される直鎖状オルガノポリシロキサンや
Figure 0005799764

(式中、R4は非置換又は置換の、同一でも異なってもよい炭素数1〜20、特に1〜10の一価炭化水素基であり、mは1〜20の整数、特に1〜10の整数である。)
で代表される環状オルガノポリシロキサン等がある。
この場合、R4の一価炭化水素基としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のものであり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、これらの基の水素原子の1個又はそれ以上がハロゲン原子、シアノ基、トリアルコキシシリル基(アルコキシ基としては炭素数1〜6のものが好ましい)等で置換した基が挙げられるが、アルケニル基等の脂肪族不飽和結合を有さないものが好ましい。
このようなオルガノポリシロキサンの具体例としては、下記のものが挙げられる。
Figure 0005799764

これら(B)成分の中では、環状シロキサンがより好ましい。
これら(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜40質量部、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1.0〜20質量部である。(B)成分の配合量が少なすぎる場合には、架橋が不十分なゴムになってしまい、一方、多すぎる場合には、硬くて脆いゴムになってしまう場合がある。
[(C)成分]
(C)成分の分子鎖末端及び側鎖に一分子中に合計で少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(B)成分と同様に(A)成分のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムと反応し、架橋剤として作用するものであるが、特に硬化後のゴムの硬度を上昇させ、ゴム表面のべたつき(タック感)を削減させるために必須のものである。このようなSiH基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、分子鎖末端及び側鎖に(即ち、分子鎖末端のケイ素原子及び分子鎖非末端(分子鎖途中)のケイ素原子に水素原子が結合した)ケイ素原子結合水素原子(SiH基)を一分子あたり少なくとも3個、好ましくは4個以上有することが必須であり、例えば、分子鎖末端にSiH基を2個以上(好ましくは2個)、分子側鎖(分子鎖途中)にSiH基を1個以上(好ましくは2個以上)有するものなどが挙げられる。なお、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの一分子中のSiH基数の上限に特に制限はないが、通常20個以下、好ましく10個以下程度であればよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの一分子中のケイ素原子数(又は重合度)は、通常4〜60個、好ましくは5〜30個程度であればよい。
ここで、分子鎖末端のケイ素原子とは、分子鎖末端に位置する単官能性シロキシ単位(R3SiO1/2単位)中のケイ素原子を意味し、分子鎖非末端(分子鎖途中)のケイ素原子とは、分子鎖途中に位置する二官能性シロキサン単位(R2SiO2/2単位)又は三官能性シロキサン単位(RSiO3/2単位)中のケイ素原子を意味する。なお、上記各単位式中のRは水素原子又は一価炭化水素基を示す。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造としては、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよいが、特には、分子鎖両末端ジオルガノハイドロジェンシロキシ基封鎖オルガノハイドロジェンポリシロキサン又は分子鎖両末端ジオルガノハイドロジェンシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン共重合体であることがより好ましい。
従って、そのようなSiH基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記の構造を有するものが好ましい。
Figure 0005799764
aは1〜10の整数、好ましくは2〜5の整数、より好ましくは2〜4の整数である。aの数が小さすぎると、ゴム表面のべたつき低減効果が見られず、aの数が大きすぎると、ゴムが硬くなりすぎて脆くなってしまう場合がある。bは0〜50の整数、好ましくは1〜30の整数、より好ましくは2〜10の整数である。bの数が大きすぎると、ゴム材料との相溶性が低下してゴム硬度が上がらず、表面にべたつきを生じてしまう場合がある。
5の一価炭化水素基としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のものであり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、これらの基の水素原子の1個又はそれ以上がハロゲン原子、シアノ基、トリアルコキシシリル基(アルコキシ基としては炭素数1〜6のものが好ましい)等で置換した基が挙げられるが、アルケニル基等の脂肪族不飽和結合を有さないものが好ましく、中でもメチル基がより好ましい。
これら(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.02〜30質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜5質量部である。(C)成分の配合量が少なすぎる場合には、べたつき感が残ってしまい、一方、多すぎる場合には、硬くて脆いゴムになってしまう場合がある。
なお、これら(B)成分のSiH基含有オルガノポリシロキサン及び(C)成分のSiH基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンに含有されるSiH官能基の合計と、(A)成分に含まれるアルケニル基とのモル比(SiH基/アルケニル基)は、好ましくは0.3〜10.0、より好ましくは0.5〜5.0、更に好ましくは0.8〜3.0の範囲である。0.3未満では架橋が不完全な弱いゴムになってしまう場合があり、10.0を超えると、架橋点が分散しすぎて同様に弱いゴムになってしまう場合がある。
[(D)成分]
(D)成分の補強性フィラーは、硬化物のゴム物性を向上させるために添加されるもので、カーボンブラック、ヒュームドシリカ、沈殿シリカ、珪藻土、ヒュームド酸化チタンなどいかなるものでもよい。またこれら補強性フィラーは、表面を疎水化処理が施されたものでもよく、その場合、処理剤としては、アルキルクロロシラン、アルキルシラザン、アルコキシシラン等の反応性シランや、シラノール基やアルコキシシリル基を有するシロキサンオリゴマー、あるいは低分子量のジアルキルシクロシロキサン等、又はチタネート、各種の脂肪酸などが好適である。これら表面処理は、予め(D)成分の粉末を単独で処理したものでも、(A)成分との配合時に(D)成分と処理剤とを、好ましくは少量の水の存在下で加熱下に混合することにより表面処理を施してもよく、更にその両方を行ってもよい。
このような補強性フィラーの配合は任意であるが、配合する場合、(A)成分100質量部に対し100質量部以下(0〜100質量部)、好ましくは5〜80質量部、より好ましくは10〜60質量部である。100質量部を超えると配合が困難になる場合や成形が難しくなる場合がある。
[(E)成分]
(E)成分の硬化反応触媒は、(A)成分のアルケニル基と(B)成分及び(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子結合水素原子を付加反応させるための触媒である。白金族金属系触媒が好ましく、これには従来付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の触媒として公知のものが使用できる。例えば、シリカ、アルミナ又はシリカゲルのような担体上に吸着させた微粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸6水塩のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒などが挙げられるが、白金又は白金化合物が好ましい。触媒の添加量は、付加反応を促進できればよく、通常、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量に対して白金系金属量に換算して1ppm〜1質量%の範囲で使用されるが、好ましくは5〜100ppmの範囲が適当である。1ppm以上である理由は、これ未満であると付加反応が十分促進されず、硬化が不十分であり、一方、1質量%以下である理由は、これより多く加えても、反応性に対する影響も少なく、また不経済であるからである。
(F)成分の硬化反応遅延剤は、(E)成分の硬化反応触媒による架橋反応の速度を制御するもので、射出成形、圧縮成形等の各種のゴム成形を行うためには必須のものである。
そのようなものとしては、ベンゾトリアゾール、エチニル基含有アルコール(一分子中にOH基とアルキニル基をそれぞれ1個以上有する化合物)、アクリロニトリル、アミド化合物(例えば、N,N−ジアリルアセトアミド、N,N−ジアリルベンズアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−o−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−m−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−p−フタル酸ジアミド等)、イオウ化合物、アミン化合物、錫化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。これら硬化反応遅延剤の中では、エチニルシクロヘキサノール等のエチニル基含有アルコールが特に好ましい。
これら硬化反応遅延剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.001〜5質量部、好ましくは0.01〜3質量部、より好ましくは0.05〜1質量部の範囲である。0.001質量部未満では、反応の制御効果が不十分で、5質量部を超えると、反応が遅くなりすぎてしまうばかりか不経済である。
[その他の成分]
なお、これら成分以外にも、意図する架橋物の用途等に応じて、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、加硫促進剤、発泡剤、着色剤、分散剤、耐熱向上剤、難燃剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
上記軟化剤としては、通常ゴムに使用される軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤、コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤、トール油、蜜蝋、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸及び脂肪酸塩等、石油樹脂等の物質を挙げることができる。中でも石油系軟化剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これら軟化剤の配合量は、架橋物の用途により適宜選択される。
上記老化防止剤としては、例えば、アミン系、ヒンダードフェノール系、又はイオウ系老化防止剤などが挙げられるが、特に硬化反応を阻害しないという点で、ヒンダードフェノール系が好ましい。そのようなものとしては、具体的には、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、7−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−へキサンジオール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステル、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、上記成分を混合することにより製造することができるが、室温(23℃)で剪断速度が10s-1の時の粘度が50〜1,500Pa・sの範囲であることが好ましく、より好ましくは100〜1,200Pa・s、更に好ましくは200〜1,000Pa・sの範囲である。50Pa・s未満では、型成形の場合、空気を巻き込み易いため成形物中にボイドが形成されてしまったり、流動性が高すぎて容易にバリとなってしまうなどの問題を生じるおそれがある。1,500Pa・sを超えると粘度が高すぎて、材料を型内に流し込むのが困難になるおそれがある。
硬化速度については、室温から高温で硬化するものまで特に限定はされないが、好ましくはMDR(あるいはローターレス)タイプのレオメータで、130℃における10%硬化時間をT10(秒)とした時、好ましくは5秒≦T10≦120秒、より好ましくは10秒≦T10≦80秒である。T10が5秒未満では、スコーチなどの問題が生じてしまう場合や、室温での可使用時間が極端に短くなってしまう場合があり、120秒を超えると硬化が遅く不経済である。
このゴム組成物の成形、硬化方法としては、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形、注入成形、コーティングなどの常法を採用し得るが、成形法としては、液状射出成形法が好適に採用される。また、硬化条件としては、100〜230℃で3秒〜30分、好ましくは120〜180℃で5秒〜15分程度の加熱処理条件を採用し得る。一次成形後に、反応を完結させる、あるいは揮発成分を除く等の理由で、更に80〜180℃、10分〜24時間の範囲で二次硬化(ポストキュア)を実施してもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、実施例及び比較例における各特性の評価方法は次の通りである。
(1)粘度
Haake社製の精密回転式粘度計;ロトビスコRV1により、23℃において剪断速度0.01〜20s-1の粘度を測定した(10s-1での粘度を記載)。
(2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの組成
日本電子製ECX400P型核磁気共鳴装置を用いて、測定温度120℃、測定溶媒ODCB−d4、積算回数512回にて、1Hのスペクトルを測定することで、エチレン、α−オレフィンそれぞれの組成を算出した。
(3)アルケニル量(モル/g)
1Hのスペクトル測定から得たエチレン、α−オレフィン、非共役ポリエン組成より非共役ポリエンの二重結合含量(モル%)を換算することによって求めた。
(4)硬さ(タイプA)
JIS K6253に従って、硬さHAを測定した。
(5)引張り強度(MPa)、伸び(%)
JIS K6251に従って、測定温度23℃、引張り速度500mm/分の条件で引張り試験を行い、架橋シートの破断時の引張り強度TBと伸びEBを測定した。
[実施例1]
ポリオレフィン系合成ポリマーとしてエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体A(エチレン含有量50質量%、アルケニル量0.0005モル/g、粘度135Pa・s(10s-1/25℃)、PX−069、三井化学(株)製)100質量部、比表面積が230m2/gで、表面を疎水化処理されたヒュームドシリカDM30S((株)トクヤマ製)18質量部を配合し、プラネタリーミキサーで15分混合した。これに下記式
Figure 0005799764

で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンA3.57質量部、及び下記式
Figure 0005799764

で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンB4.62質量部(ノルボルネン共重合体A中のアルケニル基に対するオルガノハイドロジェンポリシロキサンA及びB中のSiH官能基の合計量のモル比;SiH/Vi=1.20)、塩化白金酸の1質量%トルエン溶液(Pt含有量0.5質量%)0.15質量部、エチニルヘキサノール0.05質量部を添加して、更に5分混合を続けた。
この硬化性組成物の23℃での粘度を測定した結果、剪断速度10s-1の時、362Pa・sであった。130℃のT10(3分測定時のMAXトルクを100%とした時、10%トルク値に達する時間)は、27秒であった。この硬化性組成物を150℃でプレスキュアし、更に150℃で1時間オーブンに入れて二次キュアを実施し、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートのゴム物性を表1に示した。
また、ゴム硬化物表面のべたつき(タック感)について、指で触った感触を○〜××の4段階レベルで示し、更に、テクスチャアナライザーTA−XT2(Texture Technologies Corp.製)により、プローブがゴム表面から離れる時のゴム硬化物表面の抵抗力を測定し、表1に記載した。なお、抵抗力の測定は下記の条件で行った。
〔表面抵抗力の測定方法〕
テクスチャアナライザーTA−XT2(Texture Technologies Corp.製)を用いて、ゴム硬化物シート(厚さ2mm)をガラス板に載せ、テクスチャアナライザーのステージにセットし、0.2mm/秒の速度でプローブを300gfの力で硬化物に押しつけ、硬化物を0.1mm圧縮させた後、同速度でプローブの引き上げを開始し、プローブを引き上げる力(gf)が最大値を超えた時点で終了する。この時の最大引き上げ力(gf)を、10分以内に7点測定し、その平均値を表面抵抗力とする。
[実施例2]
ポリオレフィン系合成ポリマーとしてエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体B(エチレン含有量50質量%、アルケニル量0.00092モル/g、粘度11Pa・s(10s-1/25℃)、PX−068、三井化学(株)製)40質量部及び同エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体C(エチレン含有量50質量%、アルケニル量0.00039モル/g、粘度870Pa・s(10s-1/25℃)、PX−062、三井化学(株)製)60質量部と比表面積220m2/gのヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製、アエロジル200)20質量部、比表面積が125m2/gの沈降シリカ(日本シリカ工業(株)製、ニップシールSS−30P)10質量部、ヘキサメチルジシラザン6質量部、水2質量部をニーダーミキサーに入れ、室温で30分、120℃で2時間混合した。このベース125質量部と下記式
Figure 0005799764

で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンC9.23質量部、下記式
Figure 0005799764

で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンD1.98質量部(ノルボルネン共重合体B及びCのアルケニル基の合計に対するオルガノハイドロジェンポリシロキサンC及びD中のSiH官能基の合計量のモル比;SiH/Vi=1.50)、塩化白金酸の1質量%トルエン溶液(Pt含有量0.5質量%)0.2質量部、エチニルヘキサノール0.05質量部をプラネタリーミキサーで10分混合して硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物の粘度は568Pa・s(10s-1/23℃)、130℃でのT10は17秒であった。
[比較例1]
実施例1で、オルガノハイドロジェンシロキサンB4.62質量部を、下記式
Figure 0005799764

で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンE9.68質量部(SiH/Viは実施例1と同じ1.20)に替えた以外は同様にして硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物の粘度は321Pa・s(10s-1/23℃)、130℃でのT10は31秒であった。
この組成物を実施例1と同様に硬化させて、得られたゴム物性を表1に示した。
[比較例2]
実施例1で、オルガノハイドロジェンシロキサンB4.62質量部を、下記式
65−Si(CH3)[OSiH(CH322
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンF4.05質量部(SiH/Vi
は実施例1と同じ1.20)に替えた以外は同様にして硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物の粘度は345Pa・s(10s-1/23℃)、130℃でのT10は22秒であった。
この組成物を実施例1と同様に硬化させて、得られたゴム物性を表1に示した。
[比較例3]
実施例2で、オルガノハイドロジェンシロキサンD1.98質量部を、下記式
65−Si[OSiH(CH323
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンG2.09質量部(SiH/Vi
は実施例2と同じ1.50)に替えた以外は同様にして硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物の粘度は552Pa・s(10s-1/23℃)、130℃でのT10は15秒であった。
この組成物を実施例1と同様に硬化させて、得られたゴム物性を表1に示した。
[比較例4]
実施例2で、オルガノハイドロジェンシロキサンD1.98質量部を使用せず、オルガノハイドロジェンポリシロキサンCの添加量を9.23質量部から11.50質量部(SiH/Viは実施例2と同じ1.50)に増量した以外は同様にして硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物の粘度は555Pa・s(10s-1/23℃)、130℃でのT10は19秒であった。
この組成物を実施例1と同様に硬化させて、得られたゴム物性を表1に示した。
Figure 0005799764
表面タック感(指触)の評価レベル:
5人のテスターにより、下記4段階レベルでの評価を行い、各サンプルについて最多の評価レベルを採用した。
○ :ゴム表面にほとんどタック感(べたつき)がない。
△ :ゴム表面に軽いタック感(べたつき)がある。
× :ゴム表面にタック感(べたつき)がある。
××:ゴム表面に強いタック感(べたつき)がある。

Claims (2)

  1. (A)非共役ポリエンが、下記一般式(I)又は(II)
    Figure 0005799764

    (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
    Figure 0005799764

    (式中、R3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。)
    で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物よりなり、かつ剪断速度10s-1の時の23℃での粘度が10Pa・s以上1,000Pa・s未満であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム:100質量部、
    (B)下記式で示される2価シロキサン単位の側鎖にケイ素原子結合水素原子を一分子あたり3個有する環状構造のオルガノポリシロキサン:0.1〜40質量部、
    Figure 0005799764

    (式中、R4は炭素数1〜20の同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、mは1〜20の整数である。)
    (C)下記式で示される分子鎖末端及び側鎖に一分子中に合計で少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.02〜30質量部、
    Figure 0005799764

    (式中、R 5 は炭素数1〜20の同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは1〜10の整数、bは0〜50の整数である。)
    (D)補強性フィラー:0〜100質量部、
    (E)硬化反応触媒:触媒量、
    (F)硬化反応遅延剤:0.001〜5質量部
    を必須成分とすることを特徴とする架橋可能なゴム組成物。
  2. (F)成分の硬化反応遅延剤が、一分子中にOH基及びアルキニル基を有する化合物であることを特徴とする請求項記載の架橋可能なゴム組成物。
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