WO2017068753A1 - 磨き器具 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、ナットやボルト頭部など外周が非円形である被処理物の外周面をも均等に磨くことができ、これによりナットやボルト頭部の外周面でのサビや汚れなどの付着物をきれいに除去することができる磨き器具を実現することである。磨き器具(100)は、被処理物を磨く磨き器具(100)であって、被処理物の外面を磨くための内面を有する磨き部材(10)と、磨き部材を保持する保持部材(120)とを備え、保持部材(120)を、被処理物の外面が磨き部材の内面を押す押付力に応じて変形するように構成したものである。

Description

磨き器具
 本発明は、磨き器具に関し、特に、ナットやボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面をも磨くことができる磨き器具に関する。
 土木、建築分野では、構造物(例えば橋梁)のボルト、ナットのさび落としや塗装の剥離のためにボルトやナットを磨く作業が行われている。これは、橋梁の定期的なメンテナンスで新たに塗装を行う場合、一旦古い塗装を落とし、さびをとる必要があるからである。
 また、土木、建築分野に限らず、工業分野の全体でメンテナンス処理の内容を見ると、小径のボルト、ナットなどは、大抵は新品に交換されるが、大径のボルト、ナットや一部の特殊ネジ、ナットが使用されている部品のメンテナンスでは、その部品に元々使用されている古いネジ、ナットが再使用される。例えば、航空機産業で扱われる部品や一部のメンテナンス業者が扱う部品(例えば農機具のエンジン等)では、ボルト、ナットは元々その部品で利用されていたものを再利用している。このように構造物や部品のメンテナンスで古いボルト、ナットを再利用する場合は、土木、建築分野の橋梁のメンテナンスの場合と同様に、ボルト、ナットに対してワイヤーブラシなどを用いてサビや汚れを落す磨き作業を行う。
 特に橋梁に用いられているボルト、ナットの磨き作業は、電動工具(例えば電動ドリル)にカップブラシをつけて行う手作業が主体であった。
 なお、特許文献1あるいは特許文献2には、カップ状ケースの内面にワイヤーを取付けた構造のブラシ部材を電動工具で回転させてブラシ部材の内部に挿入したボルトおよびナットを磨く方法が開示されている。
実開平2-31662号公報 実開昭53-36794号公報
 しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2に開示されているようにブラシ部材の内部に挿入したボルトおよびナットをブラシ部材の回転により磨く方法では、六角形のナットあるいはボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面を均一に磨くことができず、サビや汚れなどの付着物がよく取れないのが現状であった。
 本発明は、ナットやボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面をも均等に磨くことができる磨き器具を得ることを目的とする。
 本発明に係る磨き器具は、被処理物を磨く磨き器具であって、該被処理物の外面を磨くための内面を有する磨き部材と、該磨き部材を保持する保持部材とを備え、該保持部材は、該被処理物の外面が該磨き部材の内面を押す押付力に応じて変形するように構成されており、そのことにより上記目的が達成される。
 本発明の1つの実施形態では、前記保持部材は、前記磨き部材が取り付けられた内側ホルダと、該内側ホルダを支持する外側ホルダとを有し、該磨き部材および該内側ホルダは、前記押付力に応じて変形するように構成されており、該内側ホルダの外面と該外側ホルダの内面との間には、該内側ホルダの変形が阻害されないように間隙が設けられていてもよい。
 本発明の1つの実施形態では、前記被処理物の外面を磨くための内面を有するさらなる磨き部材をさらに備え、該さらなる磨き部材は、前記外側ホルダに取り付けられていてもよい。
 本発明の1つの実施形態では、前記磨き部材と前記さらなる磨き部材とでは、内面により形成される円周の径および柔軟性の少なくとも1つが異なっていてもよい。
 本発明の1つの実施形態では、前記磨き部材は、少なくとも針布を含んでいてもよい。
 本発明によれば、ナットやボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面をも均等に磨くことができる磨き器具を実現することができる。
図1は、本発明の実施形態1による磨き器具を説明するための図である。 図2は、図1に示す磨き器具の平面図である。 図3は、図1に示す磨き器具の具体的構成を説明するための図である。 図4は、図3に示す磨き器具の外側ホルダを説明するための図である。 図5は、図3に示す磨き器具の内側ホルダを説明するための図である。 図6は、図3に示す磨き器具の磨き部材(内巻ブラシ)を説明するための図である。 図7は、図3に示す磨き器具の支持部材を説明するための図である。 図8は、図1に示す磨き器具の使用状態を説明するための図である。 図9は、図1に示す磨き器具による被処理物の仕上がり状態を説明するための図である。
 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
 (実施形態1)
 図1は、本発明の実施形態1による磨き器具を説明するための図であり、図1(a)および図1(b)は磨き器具を斜め上方向および斜め下方向から見た構造を示し、図1(c)は磨き器具の使用方法を示し、図1(d)は、図1(c)のR1部分を拡大して示す。図2は、図1(a)に示す磨き器具の平面図であり、図2(a)、図2(b)、図2(c)、図2(d)、図2(e)はそれぞれ、図1(a)に示す磨き器具をA方向、B方向、C方向、D方向、E方向から見た構造を示し、図2(f)は、図2(e)のR2部分を拡大して示す。
 図1に示す磨き器具100は、被処理物BNを磨く磨き器具である。磨き器具100は、被処理物BNの外面を磨くための内面を有する磨き部材10と、磨き部材10を保持する保持部材120とを備えている。保持部材120は、被処理物BNの外面が磨き部材10の内面を押す押付力に応じて変形するように構成されている。
 ここで、保持部材120は、磨き部材10が取り付けられた内側ホルダ120aと、内側ホルダ120aを支持する外側ホルダ120bとを有する。磨き部材10および内側ホルダ120aは、押付力に応じて変形するように構成されており、内側ホルダ120aの外面と外側ホルダ120bの内面との間には、内側ホルダ120aの変形が阻害されないように間隙Gpが設けられている。ここで、内側ホルダ120aおよび外側ホルダ120bは例えば樹脂で形成されている。
 この磨き器具100は、被処理物BNの外面を磨くための内面を有するさらなる磨き部材20をさらに備え、さらなる磨き部材20は、外側ホルダ120aに取り付けられている。磨き部材10とさらなる磨き部材20とでは、内面により形成される円周の径および柔軟性の少なくとも1つが異なっている。
 磨き器具100は、電動工具(例えば電動ドリル)TrのドリルチャックTcに取り付けられて保持部材120を支持する支持部材110を有する。支持部材110は、外側ホルダ120bに取付ボルト122により固定されている。ここで、電動工具Trの本体部分Tbには、ドリルチャックの回転力を発生させるモータおよびモータの駆動力を増幅する歯車機構などが内蔵されている。モータの電源は、バッテリであっても商用電源であってもよく、さらには発電器などのその他の電源であってもよい。また、磨き器具100を取り付ける工具は、駆動源が電源であるものに限定されず、磨き器具100を取り付ける工具は、その駆動源が圧縮空気を送り出すコンプレッサなどの空気発生源であり、空気発生源からの圧縮空気によりドリルチャックを回転させるように構成されたものでもよい。
 なお、本願の磨き器具は図示する磨き器具100に限定されないが、以下では、この実施形態1で採用している具体的な一構成例を図3~図7を用いて説明する。例えばここでは、保持部材120が内側ホルダ120aと外側ホルダ120bとを有し、磨き部材10が内側ホルダ120aに取り付けられ、さらなる磨き部材20が外側ホルダ120bに取り付けられたものを示したが、保持部材120は、磨き部材10を保持し、被処理物BNの外面が磨き部材10の内面を押す押付力に応じて変形するものであればよく、図示する構成以外の構成を有していてもよい。また、保持部材120は単一のホルダを有するものでもよく、その単一のホルダに磨き部材10およびさらなる磨き部材20が取り付けられていてもよいし、その単一のホルダに磨き部材10のみが取り付けられていてもよい。同様に、外側ホルダ120bにさらなる磨き部材20が取り付けられていなくてもよい。また、外側ホルダ120bが内側ホルダ120aを支持する構成は図示する構成に特に限定されるものではなく、さらに、磨き部材10およびさらなる磨き部材20の具体的な構成も図示する構成に限定されるものではない。
 図3は、図1(a)に示す磨き器具の具体的構成を説明するための図であり、図3(a)は磨き器具の分解斜視図、図3(b)は図2(d)の3B-3B線断面図、図3(c)は図2(c)の3C-3C線断面図である。図4は、図3に示す磨き器具の外側ホルダを説明するための図であり、図4(a)は、外側ホルダを示す斜視図であり、図4(b)、図4(c)、図4(d)、図4(e)、図4(f)はそれぞれ、図4(a)に示す外側ホルダをB1方向、C1方向、D1方向、E1方向、F1方向から見た構造を示す平面図である。
 〔外側ホルダ120b〕
 図3および図4に示すように、実施形態1の磨き器具100では、外側ホルダ120bは筒状形状を有する。ここで、外側ホルダ120bは樹脂で構成されている。ただし、外側ホルダ120bは樹脂で構成されたものに限定されるものではなく、内側ホルダ120aを支持可能な材料であれば、鉄やステンレスなどの金属で構成されたものでもよい。
 筒状形状の外側ホルダ120bは、内径の大きい第1の部品収容部122bと内径の小さい第2の部品収容部123bとを有する。ここでは、第1の部品収容部122bには内側ホルダ120aが収容され、第2の部品収容部123bにはさらなる磨き部材20が収容される。また、第1の部品収容部122bと第2の部品収容部123bとは仕切板124bにより仕切られており、仕切板124bの中央には被処理物を通す開口124b1が形成されている。また、第1の部品収容部122bの周壁部分にはスリット120b1が形成されており、その近傍には、スリット120b1に挿入された部材を固定する固定ボルト121を装着するためのボルト挿入孔120b2が形成されている。さらに、外側ホルダ120bの第2の部品収容部123b側の端面には、ネジ穴120b3が形成されており、ネジ穴120b3には、外側ホルダ120bに支持部材110を固定するための取付ボルト122が螺着されるようになっている。
 〔内側ホルダ120a〕
 図5は、図3に示す磨き器具の内側ホルダを説明するための図であり、図5(a)は、磨き部材が取り付けられた内側ホルダを示す斜視図であり、図5(b)、図5(c)、図5(d)、図5(e)、図5(f)はそれぞれ、図5(a)に示す内側ホルダをB2方向、C2方向、D2方向、E2方向、F2方向から見た構造を示す平面図であり、図5(g)は、内側ホルダに取り付けられる針布Ncの一例を示す側面図である。
 図3および図5に示すように、実施形態1の磨き器具100では、内側ホルダ120aは筒状形状を有する。ここで、内側ホルダ120aは樹脂で形成されている。ただし、内側ホルダ120aは、被処理物BNの外面が磨き部材10の内面を押す押付力に応じて変形するものであれば、樹脂で構成されたものに限定されず、ゴムや薄い鋼などの弾性を有する材料で構成したものでもよい。
 筒状形状の内側ホルダ120aの外周面121aには、外側ホルダ120bのスリット120b1に挿入するためのリブ部120a1が形成されており、リブ部120a1には固定ボルト121を挿通するためのボルト挿通孔120a2が形成されている。筒状形状の内側ホルダ120aの内周面には磨き部材10が取り付けられている。ここで、磨き部材10には図5(g)に示す針布Ncが用いられている。なお、針布は、基布Cbに金属製の針Ndを植え付けたものである。以下、この実施形態では磨き部材10は針布10ともいう。内側ホルダ120aには、針布10の針先が被処理物を磨くための内面Sf1を形成するように針布10が取り付けられている。
 〔内巻ブラシ20〕
 また、この実施形態1の磨き器具100では、さらなる磨き部材20の一例としては内巻ブラシが用いられており、以下内巻ブラシ20について簡単に説明する。
 図6は、図3に示す磨き器具の磨き部(内巻ブラシ)を説明するための図であり、図6(a)は、内巻ブラシを示す斜視図であり、図6(b)、図6(c)はそれぞれ、図6(a)に示す内巻ブラシをB3方向、C3方向から見た構造を示す平面図、図6(d)は、内巻ブラシが外側ホルダに収容される様子を示す斜視図である。
 内巻ブラシ20は、金属製の円形ブラシホルダ21にワイヤ(ブラシの毛を形成する複数の線状鋼材)22の一端が円形ブラシホルダ21の中心を向くようにワイヤ22の他端を固着してなる構造を有している。この円形ブラシホルダ21は金属製のものに限定されるものではなく、プラスチックなどの樹脂やセラミックで構成されていてもよい。内巻ブラシ20では、円形ブラシホルダ21の中心を向くワイヤ22の先端が被処理物を磨く内面Sf2を形成する。内巻ブラシ20は、図6(d)に示すように、外側ホルダ120bの第2の部品収容部123bに収容される。
 この実施形態1では、内巻ブラシ20の内面Sf2の径は、内側ホルダ120aに取り付けられた針布10の内面Sf1の径より小さく、磨き器具100は、これを回転させることにより、針布10の内面Sf1でボルトBtに装着されたナットNtの外周面が磨かれ、内巻ブラシ20の内面Sf2でボルトBtの先端部が磨かれるように構成されている。
 なお、さらなる磨き部材20は、外周が円形である被処理物の外周面を磨くことができるものであればよく、従って、図6などに示される内巻ブラシに限定されるものではなく、さらなる磨き部材20に、磨き部材10に用いた針布を用いることもできる。
 〔支持部材110〕
 図7は、図3に示す磨き器具の支持部材を説明するための図であり、図7(a)は、支持部材を示す斜視図であり、図7(b)、図7(c)、図7(d)はそれぞれ、図7(a)に示す支持部材をB4方向、C4方向、D4方向から見た構造を示す平面図である。
 この支持部材110は、保持部材120を電動工具TrのドリルチャックTcに固定して保持部材120を支持するものであり、鉄やステンレスなどの金属で構成されている。ただし、支持部材110を構成する材料は金属に限定されず、プラスチックなどの樹脂であってもよい。支持部材110は、底付きの筒状体112と、筒状体112の開口端に形成されたフランジ部111と、筒状体112の底面部112aに形成された円柱部113とを有する。フランジ部111には、支持部材110を外側ホルダ120bに固定するための取付ボルト122を装着するためのボルト挿入孔111aが形成されている。さらに、フランジ部111の、筒状体112とは反対側の面には、環状突起部114が形成されている。環状突起部114は、取付ボルト122によりフランジ部111が外側ホルダ120bに対して締め付けられたとき、内巻ブラシ20の円形ブラシホルダ21を外側ホルダ120bの仕切板124bに押さえ付けて内巻ブラシ20を外側ホルダ120bに固定する働きがある。
 このように実施形態1の磨き装置100は、内側ホルダ120a、外側ホルダ120b、内巻ブラシ20および支持部材110を構成要素として有するものであり、以下、磨き装置100の組立方法について簡単に説明する。
 内側ホルダ120aには、針布10の基布Cbが接着剤などによりその内周面に沿って貼り付けられることにより針布10が取り付けられる。
 外側ホルダ120bの第1の部品収容部122bには、針布10が取り付けられた内側ホルダ120aを、そのリブ部120a1が外側ホルダ120bのスリット120b1に挿入されるように収容し、この状態で、外側ホルダ120bのボルト挿入孔120b2に固定ボルト121をこれがリブ部120a1のボルト挿通孔120a2を貫通するように装着して締め付けることより、内側ホルダ120aを外側ホルダ120bに固定する。
 さらに、外側ホルダ120bの第2の部品収容部123bに内巻ブラシ20を収容し、さらに、支持部材110をその環状突起部114が内巻ブラシ20に対向するように外側ホルダ120b上に配置し、この状態で支持部材110のボルト挿入孔111aに取付ボルト122を挿通して外側ホルダ120bのネジ穴120b3に締め付ける。これにより外側ホルダ120bに支持部材110が固定されるとともに、内巻ブラシ20が外側ホルダ120bと支持部材110とにより挟持されて固定される。
 次に、動作について説明する。
 図8は、図1に示す磨き器具の使用状態を説明するための図であり、図8(a)は、磨き器具により被処理物を磨いている状態を示し、図8(b)および図8(c)は被処理物に押されて内側ホルダが変形する様子を示す。
 例えば、図1(c)および図1(d)に示すように、構造物を構成する鋼板M1およびM2を固定するボルトBtおよびナットNtを磨き器具100により磨く場合について説明する。具体的には、ナットNtの外周面とナットNtから突出するボルトの先端部分を磨き器具100により磨く動作を説明する。
 図1(c)に示すように、電動工具TrのドリルチャックTcに磨き器具100を取付け、電動工具Trを回転させる。磨き器具100を回転させた状態で、図1(d)に示すように、鋼板M1あるいは鋼板M2の表面に露出するナットNtおよびナットNtの表面から突出するボルトの先端部に磨き器具100を被せる。
 例えば、ナットNtおよびナットNtの表面から突出するボルトの先端部が磨き器具100内に挿入されるように磨き器具100をナットNtおよびボルト先端部に被せると、図8(a)に示すように、磨き器具100の先端側に位置する磨き部材(針布)10の内面Sf1にナットNtの外周面が接触し、ボルトBtの先端部の外周面がさらなる磨き部材(内巻ブラシ)20の内面Sf2に接触した状態となる。
 この状態で、外側ホルダ120bおよび内側ホルダ120aがボルトBtの中心を回転軸として回転するので、ボルト先端部の外周面は内巻ブラシ20により磨かれ、ナットの外周面は、内側ホルダ120aに取り付けられた針布10により磨かれる。
 このとき、内側ホルダ120aのリブ部120a1は、外側ホルダ120bのスリット120b1に嵌め込まれて固定されているが、内側ホルダ120aのリブ部120a1間の部分は、この部分にナットNtの角部が対向するときには、ナットにより押される力が大きくなるので、図8(b)に示すように外側に拡がり、一方、リブ部120a1間の部分にナットNtの平坦な部分が対向するときには、リブ部120a1間の部分がナットNtにより押される力が小さくなるので、内側に戻る。このように内側ホルダ120aは、被処理物であるナットNtが磨き部材10の内面を押す押付力により磨き部材10とともに変形するので、被処理物の外周が非円形であっても、内側ホルダ120aに磨き部材10として取り付けられている針布の毛先が被処理物の表面に当たる力が変化するのを抑えることができる。これによりナットの外周面などのように外周が非円形である被処理物の外周面でもより均一に磨くことができる。
 図9は、このように磨き部材10を保持する保持部材120が、被処理物が磨き部材10の内面を押す押付力により変形する場合(図9(b))と変形しない場合(図9(a))とで磨き処理の仕上がり状態を対比して示している。
 本実施形態1の磨き器具100のように、磨き部材10を保持する保持部材120が、被処理物が磨き部材10の内面を押す押付力により磨き部材10とともに変形する場合の仕上がり状態では、磨き部材10を保持する保持部材120が、被処理物が磨き部材10の内面を押す押付力により変形しない場合の仕上がり状態に比べて、磨き残しがなくなっていることが図9から分かる。特に、今までの内巻ブラシではナットの横平面部中央は磨ききれなかったが、本発明の磨き器具100では、ナットの外周面に針布10の針先がより一様に接触し、外周面の平坦な部分の中央部のサビ、塗装をよく落とせる。
 また、実施形態1の磨き器具100では、外側ホルダ120bには、針布によりナットを磨く磨き部材10と、内巻ブラシでボルトを磨くさらなる磨き部材20とが設けられているので、ボルト、ナットを同時に磨くことができる。
 このように、本実施形態1では、被処理物を磨く磨き器具100において、被処理物の外面を磨くための内面を有する磨き部材10と、磨き部材を保持する保持部材120とを備え、保持部材120を、被処理物の外面が磨き部材の内面を押す押付力に応じて変形するように構成したので、ナットやボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面をも均等に磨くことができる。そのため、ナットやボルト頭部のように外周が非円形である被処理物の外周面上のサビや汚れなどの付着物もきれいに除去することができる。
 また、実施形態1では、磨き部材10を保持する保持部材120は、磨き部材10が取り付けられた内側ホルダ120aと、内側ホルダ120aを支持する外側ホルダ120bとを有し、内側ホルダ120aのリブ部120a1を外側ホルダ120bのスリット120b1に嵌め込んで内側ホルダ120aを固定ボルト121で外側ホルダ120bに固定するように構成されているので、外側ホルダ120bに対する内側ホルダ120aの着脱を固定ボルトによって簡単に行うことができる。従って、例えば内側ホルダ120aの磨き部材10が摩耗した場合には、内側ホルダ120aを外側ホルダ120bから取り外して内側ホルダ120aの使用済の磨き部材10を新しい磨き部材10に簡単に交換することができる。また、内側ホルダ120aとして内面Sf1の内径やその軸方向の寸法の異なるものを複数種類準備しておけば、外側ホルダ120bには被処理物BNのサイズに適したサイズの内側ホルダ120aを装着することが可能となる。例えば、被処理物であるナットやボルト頭部がその幅の小さいものに変更になった場合には、外側ホルダ120bに取付けられている内側ホルダ120aをその内面Sf1の内径が小さいものに交換し、被処理物であるナットやボルト頭部の厚みが大きくなった場合には、外側ホルダ120bに取付けられている内側ホルダ120aをその内面Sf1の軸方向の長さの長いものに交換することで、内側ホルダ120aを被処理物のサイズに適したものとすることができる。
 また、この実施形態では、磨き器具100は、これを図1(c)に示すように電動工具Trに取り付け可能に構成されているので、構造物に取り付けられていて移動させることができない被処理物であっても、電動工具を被処理物の取付け位置まで持ち運ぶことでこれを磨くことができる。
 さらに、本実施形態1の磨き器具100は、これを電動工具に装着することにより、構造物に取り付けられた被処理物BNでも磨けるようにしたものであるが、磨き器具100は、これを万力などで固定しておき、構造物から取り外した被処理物を電動工具などで回転させて磨き器具100の内部に挿入するようにしても、被処理物を磨くことができるものである。
 さらに、磨き部材10として用いた針布は、基布に金属製の針Ndを植え付けたものであり、布が変形しやすい構造となっている。従って、針布を変形可能な円筒状の保持部材の内面に取り付けて保持することで、非円形の被処理物の外周面に対する針布の針先の追従性を、針自体の変形だけでなく針布の保持部材の変形によっても賄うことができ、これにより非円形の被処理物の外周面を均一に磨くのに適した磨き器具100を実現できる。言い換えると、針自体が変形するだけで針布の保持部材が変形しない場合は、非円形の被処理物の外周面に対する針布の針先の追従性を針自体の変形だけで賄うこととなり、針布の保持部材が変形する場合ほど高い針先の追従性を得ることはできない。
 なお、磨き部材10として用いる部材は、針布に限らず、その部材自体が変形しやすいものであればその他の部材であってもよい。例えば、磨き部材10は、基布に相当する部分をゴム製シートで構成し、ゴム製シートに金属製の針を植え付けたものでもよい。
 さらには、さらなる磨き部材として用いた内巻ブラシ20は、金属製の円形ブラシホルダ21を用いた変形しにくい構造となっているため、硬い毛足のブラシを用いることで、外周が円形の被処理物の外周面を効率よく磨くのに適している。ただし、さらなる磨き部材は、内巻ブラシ20に限定されるものではなく、変形しにくい構造を有する部材であればその他の部材であってもよい。さらに、さらなる磨き部材20は、外周が円形の被処理物を磨くものであるので、必ずしも内巻ブラシ20のように変形しにくい構造の部材である必要はなく、針布のような変形しやすい部材であってもよい。
 なお、前記実施形態では、磨き部材10としての針布、およびさらなる磨き部材20としての内巻ブラシはそれぞれ、被処理物を磨くための内周面を形成しているが、被処理物を磨くための磨き部材の磨き面は、磨き部材の内周全体に渡って存在する必要はなく、磨き部材の内周全体の一部に存在してもよい。その場合でも、磨き部材を有する磨き器具が被処理物に対して相対的に回転することにより、磨き部材の内面は被処理物の外周面の全体に接触することとなり、被処理物の外周面を磨くことができるからである。
 以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
 本発明は、磨き器具の分野において、ナットやボルト頭部など外周が非円形である被処理物の外周面をも均等に磨くことができ、これによりナットやボルト頭部の外周面でのサビや汚れなどの付着物をきれいに除去することができる磨き器具を実現することができるものとして有用である。
 10 磨き部材(針布)
 20 さらなる磨き部材(内巻ブラシ)
 100 磨き器具
 110 支持部材
 120 保持部材
 120a 内側ホルダ
 120b 外側ホルダ
 BN 被処理物
 Gp 間隙
 Tr 電動工具(例えば電動ドリル)

Claims (5)

  1.  被処理物を磨く磨き器具であって、
     該被処理物の外面を磨くための内面を有する磨き部材と、
     該磨き部材を保持する保持部材と
     を備え、
     該保持部材は、該被処理物の外面が該磨き部材の内面を押す押付力に応じて変形するように構成されている、磨き器具。
  2.  前記保持部材は、前記磨き部材が取り付けられた内側ホルダと、該内側ホルダを支持する外側ホルダとを有し、
     該磨き部材および該内側ホルダは、前記押付力に応じて変形するように構成されており、
     該内側ホルダの外面と該外側ホルダの内面との間には、該内側ホルダの変形が阻害されないように間隙が設けられている、請求項1に記載の磨き器具。
  3.  前記被処理物の外面を磨くための内面を有するさらなる磨き部材をさらに備え、該さらなる磨き部材は、前記外側ホルダに取り付けられている、請求項2に記載の磨き器具。
  4.  前記磨き部材と前記さらなる磨き部材とでは、内面により形成される円周の径および柔軟性の少なくとも1つが異なっている、請求項3に記載の磨き器具。
  5.  前記磨き部材は、少なくとも針布を含む、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の磨き器具。
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