WO2017013896A1 - 放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム Download PDF

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Abstract

外部の制御装置やユーザーから静止画撮影や動画撮影を行う旨の指示がなくても、また、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明な場合でも、静止画撮影と動画撮影のいずれの撮影をも行うことが可能な放射線画像撮影装置を提供する。 放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードとして、静止画撮影が行われても動画撮影が行われても画像データを読み出し得る連続撮影モードとを有しており、外部の制御装置またはユーザーから静止画撮影を行う旨の指示または動画撮影を行う旨の指示がない場合、または、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合に、撮影モードを連続撮影モードに設定して、1フレームごとの画像データDの読み出し処理を複数のフレーム分連続して行うように制御する。

Description

放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システム
 本発明は、放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムに関する。
 近年、放射線検出素子を二次元状に配列し、放射線照射装置から照射され被写体を透過した放射線に応じて放射線検出素子内で発生した電荷を画像データとして読み取る放射線画像撮影装置(Flat Panel Detector)が種々開発されており、病院等の施設で撮影に用いられている。また、近年、放射線検出素子等が形成されたセンサーパネル等を筐体内に収納し、持ち運び可能とした可搬型の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている。
 このような放射線画像撮影装置では、従来の銀塩フィルムや、輝尽性蛍光体シート等を内蔵するCR(Computed Radiography)カセッテと同様に、被写体を介して放射線画像撮影装置に放射線を1回照射して放射線画像を1枚ずつ撮影する静止画撮影(単純撮影や一般撮影等ともいう。)を行うことが可能である。
 しかし、従来の銀塩フィルムやCRカセッテでは、それらに被写体を介して放射線を連続して照射するといわゆる二重露光や多重露光の問題が生じてしまうが、放射線画像撮影装置では、撮影した放射線画像のデータ(すなわち画像データ)を外部装置に転送したり、放射線画像撮影装置に内蔵する記憶手段に保存しておくことができるため、被写体を介して放射線画像撮影装置に放射線を連続的に照射して複数枚の放射線画像を撮影することができる。
 そのため、放射線画像撮影装置は、従来の銀塩フィルムやCRカセッテとは異なり、例えば肺に疾患がある患者の肺換気や肺の血流等の動態を撮影する動態撮影(例えば特許文献1、2等参照)や、放射線照射装置と放射線画像撮影装置とを移動させながら被写体の複数の放射線画像を撮影するトモシンセシス撮影等のように、複数のフレームの放射線画像を時間的に連続して撮影する動画撮影を行うことも可能となるといった特徴を有している。
 なお、ここで言う動画撮影とは、ビデオカメラ等を用いて行われる通常の動画撮影とは異なり、いわば制約付き動画撮影と言うべきものである。すなわち、本発明の場合の動画撮影とは、複数のフレームの放射線画像を時間的に連続して動画状に撮影することをいい、通常の動画撮影のような1秒間に30フレームのフレームレートよりも小さいフレームレートである場合が少なくなく、また、撮影時間に制約がある場合もある。また、通常の動画撮影では、通常、撮影した動画をリアルタイムで表示するように構成されるが、上記の動態撮影やトモシンセシス撮影のような動画撮影の場合には、動画の表示のリアルタイム性は保証されず、撮影と同時に動画を表示しない(或いは表示できない)ように構成される場合も少なくない。
 すなわち、本発明では動画や動画撮影の文言を用いて説明するが、これはビデオカメラ等で撮影される通常の動画や動画撮影のことを指すものではなく、複数のフレームの放射線画像を時間的に連続して動画状に撮影することを意味するものである。
 なお、例えば動態撮影では、放射線照射装置から放射線がパルス状に照射される場合があるが、低線量の放射線が照射され続ける状態で照射される場合もある。そして、放射線画像撮影装置は、通常、前者の場合には、放射線照射装置からの放射線の照射のタイミングと同期させて画像データの読み出し処理を行うように構成され、また、後者の場合には、画像データを読み出すタイミングが適宜調整されて撮影が行われる。
 このように、放射線画像撮影装置では、静止画撮影も動画撮影も行うことが可能であるため、例えば、デジタルカメラ等の分野では公知のように、例えば放射線画像撮影装置に選択スイッチを設け、ユーザーである放射線技師等が選択スイッチを操作することで、放射線画像撮影装置の撮影モードを、静止画撮影を行う静止画モードと動画撮影を行う動画モードとの間で切り替えることができるように構成することが考えられる。また、コンソール等の外部の制御装置から放射線画像撮影装置に信号を送信して、放射線画像撮影装置の撮影モードを静止画モードと動画モードとの間で切り替えるように構成することも考えられる。
 また、例えば、胃のバリウム検査等のように、被写体に低線量の放射線を連続的に照射しながら静止画撮影を順次行う場合には、動画モードで連続的に撮影を行って胃の状態を確認しつつ、ある瞬間には放射線技師等の操作で静止画撮影が行われるように、動画モードの中で静止画撮影が行われる場合もある(例えば特許文献3等参照)。
特開2004-312434号公報 国際公開第2009/090894号 特開2011-235006号公報
 ところで、上記のような各ケースでは、放射線技師等の操作者が選択スイッチを操作する等して放射線画像撮影装置に対して直接操作したり、或いは操作者がコンソール等の外部の制御装置を操作して、これらの装置から放射線画像撮影装置に信号を送信して、放射線画像撮影装置の撮影モードを静止画モードと動画モードとの間で切り替えるように構成される。
 また、例えば、放射線画像撮影装置が自動的に自らの撮影モードを切り替えるように構成する場合も、例えば、放射線技師等の操作者が、静止画撮影や動画撮影等を指定した撮影オーダー情報(或いは撮影部位等の指定の仕方から静止画撮影か動画撮影かが分かる形の撮影オーダー情報)をRIS(Radiology Information System)等の外部システムからコンソールに入手したり或いは操作者がコンソールに撮影オーダー情報を入力し、その撮影オーダー情報をコンソールから放射線画像撮影装置に送信したり、或いは放射線画像撮影装置に直接入力し、放射線画像撮影装置の制御手段が、撮影オーダー情報に基づいて撮影モードを静止画モードと動画モードとの間で切り替えるように構成されることが考えられる。
 そして、放射線画像撮影装置は、各撮影モードに対応する処理の仕方、すなわち静止画モードの場合には静止画を撮影するための処理の仕方、動画モードの場合には動画を撮影するための処理の仕方で処理を行うように、処理の仕方を切り替えて撮影を行う。そして、上記のいずれの場合も、放射線画像撮影装置が、放射線技師等の操作や、入力された撮影オーダー情報等に基づいて、事前にこれから行われる撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかを認識していることが前提となっている。
 しかしながら、例えば、放射線画像撮影装置や放射線照射装置を、病室や患者の自宅等に持ち込んで撮影を行うような場合、或いは事件や災害の現場等に持ち込んで患者のトリアージ等を行うために撮影を行うような場合、或いは故障した競馬馬等の撮影を現場で行うような場合等には、静止画撮影と動画撮影のいずれを行うかや、静止画撮影と動画撮影とをどのような順番で行うか等を前もって決めることができない場合が少なくない。
 そのような場合に、放射線技師等の操作者が、現場で、放射線画像撮影装置の撮影モードを静止画モードと動画モードとの間でいちいち切り替えて設定するのは、操作者にとって煩わしい作業である。また、操作者が、静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示を行う間もなく次々と撮影を行わなければならない場合もあり得る。
 また、例えば、コンソール等の外部の制御装置と放射線画像撮影装置とが無線通信で信号やデータ等の送受信を行い、制御装置から放射線画像撮影装置に次の撮影が静止画撮影か動画撮影かを知らせたり撮影オーダー情報を送信したりするように構成されている場合であっても、電波状態等の通信環境が悪く、通信が途切れる等して放射線画像撮影装置が外部の制御装置との通信を行うことができず、放射線画像撮影装置の制御手段が、撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になる場合もある。
 以上のような場合には、放射線画像撮影装置の撮影モードとして、静止画撮影を行う静止画モードや、動画撮影を行う動画モードだけでなく、静止画撮影と動画撮影とを区別せずに撮影を行うことができるモードを有していれば、放射線技師等の操作者が、その放射線画像撮影装置を用いて、撮影モードをいちいち設定したり切り替えたりする作業を行うことなく静止画も動画も撮影することが可能となり、操作者が自由に撮影を行うことが可能となるため望ましい。
 本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、コンソール等の外部の制御装置や放射線技師等のユーザーから静止画撮影或いは動画撮影を行う旨の指示がなくても、また、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明な場合でも、静止画撮影と動画撮影のいずれの撮影をも行うことが可能な放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
 また、上記のような放射線画像撮影装置で撮影された画像データに基づいて静止画の放射線画像や動画の複数の放射線画像を適切に生成させるためには、上記のような放射線画像撮影装置で撮影された画像データが、静止画撮影による画像データか、動画撮影による画像データかが的確に判別されることが必要である。
 そのため、本発明は、上記のような放射線画像撮影装置で撮影された画像データが、静止画撮影による画像データか、動画撮影による画像データかを的確に判別することが可能な放射線画像撮影装置や放射線画像撮影システムを提供することをも目的とする。
 前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影装置は、
 二次元状に配列され、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生させる複数の放射線検出素子と、
 前記放射線検出素子から放出された電荷を画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行うように制御する制御手段と、
を備える放射線画像撮影装置において、
 前記制御手段は、
 撮影モードとして、静止画撮影を行う静止画モードと、動画撮影を行う動画モードと、静止画撮影と動画撮影とを区別せず静止画撮影が行われても動画撮影が行われても画像データを読み出し得る連続撮影モードと、を有しており、
 外部の制御装置またはユーザーから静止画撮影を行う旨の指示または動画撮影を行う旨の指示がない場合、または、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合に、前記撮影モードを前記連続撮影モードに設定して、1フレームごとの前記画像データの読み出し処理を複数のフレーム分連続して行うように制御することを特徴とする。
 また、本発明の放射線画像撮影システムは、
 上記の放射線画像撮影装置と、
 画像処理装置と、
を備え、
 前記画像処理装置は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に読み出された前記フレームごとの前記画像データが、前記放射線画像撮影装置から直接、または外部装置を経由して、転送されてくると、前記画像データの値に基づいて、当該画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別し、または、当該画像データを解析して、当該画像データを解析して、放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間と、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間と、照射された放射線の線量率のうち少なくとも1つを割り出し、割り出した結果に基づいて、前記画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別することを特徴とする。
 本発明のような方式の放射線画像撮影装置によれば、コンソール等の外部の制御装置や放射線技師等のユーザーから静止画撮影或いは動画撮影を行う旨の指示がなくても、また、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明な場合でも、静止画撮影と動画撮影のいずれの撮影を行うことも可能となる。
 また、本発明のような方式の放射線画像撮影装置によれば、上記のような放射線画像撮影装置で撮影された画像データが、静止画撮影による画像データか、動画撮影による画像データかを的確に判別することが可能となる。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観を示す斜視図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 静止画撮影で放射線画像撮影装置と放射線照射装置とが連携しながら撮影を行う場合に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を説明するタイミングチャートである。 静止画撮影で放射線画像撮影装置が放射線の照射開始を検出して撮影を行う場合に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を説明するタイミングチャートである。 動画撮影で放射線がパルス状に照射される場合に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を説明するタイミングチャートである。 連続撮影モードでフレームごとの画像データの読み出し処理を繰り返し行う場合に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を説明するタイミングチャートである。 連続撮影モードにおいて放射線画像撮影装置に放射線が照射されるタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 連続撮影モードにおいて放射線画像撮影装置に放射線が照射されるタイミングの別の例を示すタイミングチャートである。 動画撮影で放射線が照射され続ける場合に放射線画像撮影装置に放射線が照射されるタイミングの例を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係る放射線画像撮影システムの構成を表す図である。 連続撮影モードで図7に示したようなタイミングで放射線が照射された場合に有用な画像データが読み出される範囲を模式的に表した図である。 連続撮影モードで図8に示したようなタイミングで放射線が照射された場合に有用な画像データが読み出される範囲を模式的に表した図である。 経過時間と照射時間との関係を表す図である。
 以下、本発明に係る放射線画像撮影装置および放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
 なお、以下では、放射線画像撮影装置として、シンチレーター等を備え、照射された放射線をシンチレーターで可視光等の他の波長の光に変換して放射線検出素子で画像データを得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置について説明するが、本発明は、シンチレーター等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することも可能である。
[放射線画像撮影装置]
 本実施形態に係る放射線画像撮影装置の基本的な構成等について説明する。図1は、放射線画像撮影装置の外観を示す斜視図である。
 本実施形態では、放射線画像撮影装置1は、後述する放射線検出素子7等が筐体2内に収納されて構成されており、筐体2の一方の側面には、電源スイッチ25や切替スイッチ26、前述したコネクター27、LED等で形成されたインジケーター28等が配置されている。また、図示を省略するが、本実施形態では、筐体2の例えば反対側の側面等に、外部装置と無線方式で通信を行うためのアンテナ29(後述する図2参照)が設けられている。なお、放射線画像撮影装置1は、外部と無線方式で通信を行う場合にはアンテナ29を用い、外部と有線方式で通信を行う場合にはコネクター27に図示しないケーブル等を接続させて通信するようになっている。
 図2は、放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。図2に示すように、放射線画像撮影装置1には、図示しないセンサー基板上に複数の放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている。各放射線検出素子7は、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生させるようになっている。各放射線検出素子7には、バイアス線9が接続されており、バイアス線9は結線10に接続されている。そして、結線10はバイアス電源14に接続されており、バイアス電源14からバイアス線9等を介して各放射線検出素子7に逆バイアス電圧が印加されるようになっている。
 各放射線検出素子7には、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor。以下、TFTという。)8がスイッチ素子として接続されており、TFT8は信号線6に接続されている。また、走査駆動手段15では、配線15cを介して電源回路15aから供給されたオン電圧とオフ電圧がゲートドライバー15bで切り替えられて走査線5の各ラインL1~Lxに印加されるようになっている。そして、各TFT8は、走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態になって、放射線検出素子7内に蓄積された電荷を信号線6に放出させ、また、走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になって、放射線検出素子7と信号線6との導通を遮断して、放射線検出素子7内で発生した電荷を放射線検出素子7内に蓄積させるようになっている。
 読み出しIC16内には複数の読み出し回路17が設けられており、読み出し回路17にはそれぞれ信号線6が接続されている。そして、画像データDの読み出し処理の際には、放射線検出素子7から電荷が放出されると、電荷は信号線6を介して読み出し回路17に流れ込み、増幅回路18では流れ込んだ電荷の量に応じた電圧値が出力される。そして、相関二重サンプリング回路(図2では「CDS」と記載されている。)19は、増幅回路18から出力された電圧値をアナログ値の画像データDとして読み出して下流側に出力する。そして、出力された画像データDはアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の画像データDに順次変換され、記憶手段23に出力されて順次保存されるようになっている。
 制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶手段23が接続されており、また、アンテナ29やコネクター27を介して外部と無線方式や有線方式で通信を行う通信部30が接続されている。
 また、制御手段22には、走査駆動手段15や読み出し回路17、記憶手段23、バイアス電源14等の各機能部に必要な電力を供給する内蔵電源24等が接続されている。そして、制御手段22は、画像データDの読み出し処理の際には、上記のように走査駆動手段15や読み出し回路17等の動作を制御して、各放射線検出素子7から信号線6に放出された電荷を読み出し回路17等で画像データDとして読み出すように制御するようになっている。
 なお、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1は、図示しない撮影台に装填して撮影に用いることも可能であるが、図示を省略するが、撮影台に装填せずに、いわば単独の状態で、例えば被写体である患者の身体にあてがったり、或いは例えば患者とベッドとの間に挿入する等して撮影に用いることもできるようになっている。
[放射線画像撮影装置の撮影モードについて]
 次に、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の制御手段22に設定可能な撮影モードについて説明する。本実施形態では、制御手段22は、撮影モードとして、静止画撮影を行う静止画モードと、動画撮影を行う動画モードと、静止画撮影と動画撮影とを区別せずにフレームごとの画像データDの読み出し処理を複数のフレームで連続して行う連続撮影モードとを有している。
[静止画モード]
 制御手段22は、撮影モードが静止画モードである場合には、例えば、図示しない放射線照射装置と連携しながら撮影が行われる。すなわち、図3に示すように、走査駆動手段15のゲートドライバー15b(図2参照)から走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加して、放射線検出素子7内に残存する電荷を信号線6に放出させる等して放射線検出素子7内から除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。
 そして、放射線技師等の操作者が放射線照射装置の曝射スイッチを操作して放射線照射装置から照射開始信号が送信されてくると、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、図3に示すように、その時点で行っている放射線検出素子7のリセット処理を、走査線5の最終ラインLxまでオン電圧が印加された時点で終了させて、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオフ電圧を印加させて電荷蓄積状態に移行させる。また、それとともに放射線照射装置にインターロック解除信号を送信する。
 そして、放射線照射装置は、放射線画像撮影装置1からのインターロック信号を受信すると放射線を照射させる。なお、図3の斜線部分は放射線が照射されている期間を表す。そして、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、電荷蓄積状態に移行してから所定の時間が経過した時点で、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したように画像データDの読み出し処理を行う。
 また、静止画モードでは、通常、撮影の前または後に、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されない状態で、図3に示したように、放射線検出素子7のリセット処理を行い電荷蓄積状態に移行した後、所定の時間が経過した時点で、画像データDの読み出し処理と同様にしてオフセットデータOの読み出し処理が行われるように構成される。
 また、撮影モードが静止画モードである場合、上記のように放射線画像撮影装置1と放射線照射装置とが連携しない状態で撮影が行われる場合もある。このような場合には、放射線画像撮影装置1が自ら放射線の照射が開始されたことを検出することが必要になる。例えば、よく知られているように、放射線画像撮影装置1が図示しないX線センサーを備えるように構成し、制御手段22がX線センサーからの出力値に基づいて放射線の照射開始を検出するように構成することができる。
 また、放射線の照射開始の検出処理については、この他にも、例えば特開2009-219538号公報や国際公開第2011/135917号、国際公開第2011/152093号等に記載された方法を用いることが可能である。これらの方法については各公報等に詳述されており、それらを参照されたい。
 例えば制御手段22がX線センサーからの出力値に基づいて放射線の照射開始を検出するように構成する場合、制御手段22は、図4に示すように、放射線の照射開始前から放射線検出素子7のリセット処理を行わせる。そして、X線センサーからの出力値に基づいて放射線の照射開始を検出すると、その時点で放射線検出素子7のリセット処理を停止して電荷蓄積状態に移行させる。
 そして、電荷蓄積状態に移行してから所定の時間が経過した時点で、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したように画像データDの読み出し処理を行うように構成される。なお、この場合も、通常、撮影の前または後にオフセットデータOの読み出し処理が行われる。
[動画モード]
 また、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードが動画モードである場合には、動画撮影が行われる撮影状況(動態撮影かトモシンセシス撮影かその他の撮影か、放射線の照射がパルス状か連続か、放射線の照射時間または照射回数、照射から次の照射までの時間間隔等)にあわせて画像データDの読み出し処理を行うように構成される。
 すなわち、例えば放射線照射装置から放射線がパルス状に照射される場合には、放射線画像撮影装置1と放射線照射装置との間で同期がとられる。そして、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線照射装置からの放射線の照射のタイミングと同期させて、例えば図5に示すように、放射線の照射(図中の斜線部分参照)と次の放射線の照射との間に画像データDの読み出し処理を行うように構成される。すなわち画像データDの読み出し処理は1フレームごとに行われる。
 また、動画モードの場合は、上記の静止画モードの場合とは異なり、通常、オフセットデータOの読み出し処理は行われず、撮影がフレームごとに次々と行われる。照射から次の照射までの時間間隔が比較的長い場合には、オフセットデータOの読み出し処理をフレームごとに行うように構成される場合もある。
 また、動画モードの場合は、上記の静止画モードの場合とは異なり、通常、放射線の照射と次の放射線の照射との間ではオフセットデータOの読み出し処理は行われず、撮影がフレームごとに次々と行われる。照射から次の照射までの時間間隔が比較的長い場合には、オフセットデータOの読み出し処理をフレームごとに行うように構成される場合もある。また、一連のパルス状の放射線の照射或いは低線量の放射線の継続的な照射の前後において、1フレーム分や複数フレーム分のオフセットデータOの読み出し処理が行われる場合もある。
 また、読み出された画像データDは、撮影ごとに(すなわちフレームごとに)外部の画像処理装置等に転送されるように構成してもよく、また、放射線画像撮影装置1の記憶手段23(図2参照)に保存しておき、後で画像処理装置等に転送するように構成することも可能であり、この点は静止画モードの場合と同様である。
[連続撮影モード]
 一方、本実施形態では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードとして、静止画撮影と動画撮影とを区別せず静止画撮影が行われても動画撮影が行われても画像データDを読み出し得る連続撮影モードを有している。上記のように、静止画モードや動画モードの場合には、制御手段22は、放射線照射装置と同期をとる等しながら画像データDの読み出し処理を行う必要があった。
 しかし、連続撮影モードでは、制御手段22は、撮影が静止画撮影と動画撮影とを区別せずに、放射線照射装置との同期をとる等の処理も行わず、例えば図6に示すように、フレームごとの画像データDの読み出し処理を複数のフレームで連続して行う繰り返し行うように制御するようになっている。なお、フレーム(或いは1フレーム)とは、走査駆動手段15のゲートドライバー15b(図2参照)から走査線5の最初のラインL1から最後のラインLxまでオン電圧を順次印加する期間をいう。
 なお、制御手段22は、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定してから間もなく撮影が開始されることが分かっている場合には、上記のように、撮影モードが連続撮影モードに設定された時点からフレームごとの画像データDの読み出し処理を開始するように構成することが可能である。
 しかし、各読み出し回路17(図2参照)での画像データDの読み出し処理では比較的大きな電力が消費される場合がある。そのため、撮影モードが連続撮影モードに設定されてから実際に撮影が開始されるまでの時間が長くなる可能性がある場合には、内蔵電源24(図2参照)の消耗を避けるため、制御手段22は、撮影モードを連続撮影モードに設定すると、前述した放射線画像撮影装置1と放射線照射装置とが連携しない場合と同様に、最初に、X線センサーを用いる等して放射線画像撮影装置1が自ら放射線の照射開始を検出する検出処理を開始し、放射線の照射開始を検出した時点でフレームごとの画像データDの読み出し処理を繰り返して行う処理に移行するように構成することも可能である。
 また、上記のように、撮影モードが連続撮影モードに設定された際に、その時点からすぐにフレームごとの画像データDの読み出し処理を開始する処理の仕方と、撮影モードが連続撮影モードに設定された時点では放射線の照射開始の検出処理を開始させ、放射線の照射開始が検出された時点でフレームごとの画像データDの読み出し処理に移行する処理の仕方のいずれかを、例えば放射線技師等の操作者が設定したり選択したりできるように構成することも可能である。
[本発明に特有の構成について]
 そして、本実施形態では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線技師等の操作者(ユーザー)が放射線画像撮影装置1の切替スイッチ26(図1参照)を操作したり、或いはコンソール等の外部の制御装置を操作して制御装置から放射線画像撮影装置1に信号を送信する等して、放射線画像撮影装置1に対して静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示があった場合は、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線画像撮影装置1の撮影モードを、指示があった撮影に対応するモード(すなわち静止画撮影を行う旨の指示に対しては静止画モード、動画撮影を行う旨の指示に対しては動画モード)に設定する。
 そして、制御手段22は、上記で説明したような、設定した撮影モードに対応する処理を行って撮影を行い、静止画撮影の場合には放射線画像1枚分の画像データDを読み出し、動画撮影の場合には複数枚分の画像データDを読み出す。
 一方、本実施形態では、上記のように放射線技師等の操作者からもコンソール等の外部の制御装置からも、静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示がない場合や、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合には、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定して、フレームごとの画像データDの読み出し処理を複数のフレームで連続して行うように制御するように構成されている。
 すなわち、放射線技師等の操作者(ユーザー)が直接、或いはコンソール等を介して放射線画像撮影装置1に静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示が入力されたり送信されたりしない場合、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、これから行われる撮影が、静止画撮影なのか動画撮影なのかが分からない。
 そこで、本実施形態では、このような場合には、制御手段22は、放射線画像撮影装置1の撮影モードを、静止画モードでも動画モードでもなく、上記のように静止画撮影が行われても動画撮影が行われても画像データDを読み出すことができるようにフレームごとの画像データDの読み出し処理を繰り返し行う連続撮影モードに設定するようになっている。
 また、本実施形態では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、通信部30(図2参照)での通信状態を所定のタイミングで監視している。そして、静止画撮影も動画撮影も行うことができる状況下で電波状態等の無線通信の環境が悪化する等してコンソール等との無線通信を行うことができなくなり、次に行われる撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になったような場合にも、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードを、静止画モードでも動画モードでもなく、上記のような連続撮影モードに設定するようになっている。
[起動時に連続撮影モードに設定されることについて]
 また、放射線技師等の操作者により放射線画像撮影装置1の電源スイッチ25(図1参照)が押下されたり、或いはコンソールから放射線画像撮影装置1に覚醒(wake up)信号が送信される等して、放射線画像撮影装置1が起動した時点では、これから行われる撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるか分からず、どのような撮影を行うかの指示がないまま撮影が開始されてしまう可能性がある。
 そのため、本実施形態では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、装置の起動時には、撮影モードを連続撮影モードに設定するようになっている。すなわち、上記のように、制御手段22は、放射線画像撮影装置1が起動されると、各機能部に所定の初期動作を行わせた後、フレームごとの画像データDの読み出し処理を開始したり、或いは放射線の照射開始の検出処理を開始する(その後、照射開始の検出時点でフレームごとの画像データDの読み出し処理を行う)ように構成されている。
[作用]
 次に、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の作用について説明する。
 本実施形態では、前述したように、放射線画像撮影装置1や放射線照射装置を患者の自宅や災害現場等に持ち込んで撮影を行うような場合、すなわちコンソール等の外部の制御装置の制御を受けずに撮影を行うケースや、例えばコンソールや放射線照射装置等を搭載した回診車を病室や患者の自宅等に搬入して撮影を行う際に、電波状態等の通信環境が悪くなり、通信が途切れる等して放射線画像撮影装置1がコンソール等との通信を行うことができなくなったようなケースが想定されている。
 しかし、例えば無線環境が整った撮影室等でも通信環境が悪化して放射線画像撮影装置1とコンソール等との無線通信を行うことができなくなったような場合にも本発明を適用することが可能であり、放射線画像撮影装置1に対して静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示がない場合や、コンソール等の外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合であれば、どのようなケースでも本発明を適用することが可能である。
 放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記のように、放射線技師等の操作者から静止画撮影を行う旨或いは動画撮影を行う旨の指示があると、放射線画像撮影装置1の撮影モードを静止画モード或いは動画モードに設定する。また、静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示がない場合、或いは、コンソール等の外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合には、撮影モードを、連続撮影モードに設定する。
 そして、制御手段22は、連続撮影モードでは、図6に示したように、フレームごとの画像データDの読み出し処理を複数の前記フレームで連続して繰り返して行うように走査駆動手段15のゲートドライバー15bや読み出し回路17(図2参照)等を制御する。なお、以下では、このように、撮影モードを連続撮影モードに設定した時点でフレームごとの画像データDの読み出し処理を開始する場合について説明するが、前述したように、撮影モードとして連続撮影モードを設定した時点では放射線の照射開始の検出処理を開始し、放射線の照射開始を検出した時点でフレームごとの画像データDの読み出し処理を繰り返して行う処理に移行するように構成することも可能である。
 放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである状態で、静止画撮影が行われると、放射線の照射時間やフレームレート(1フレーム分の画像データDの読み出し処理に要する時間)等にもよるが、例えば図7に示すように、放射線の照射が1フレーム分の画像データDの読み出し処理を行っている最中に開始されて終了するような場合もあり、また、図8に示すように、放射線の照射が数フレームに跨って行われる場合もある。
 なお、図8では、放射線の照射が2フレームに跨って行われる場合が示されているが、3フレーム以上に跨って行われる場合もあり得る。また、図7、図8および以下の各図において、斜線部分は放射線が照射されている期間を表す。
 しかし、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードであれば、図7の場合も図8の場合も、図示しない被写体を介して放射線が放射線画像撮影装置1に照射されている間は、放射線画像撮影装置1で画像データDの読み出し処理が繰り返し行われている。そのため、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDを的確かつ確実に読み出すことが可能となる。
 また、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである状態で、例えば動画撮影が行われる場合、前述したように、例えば動態撮影では放射線照射装置から放射線がパルス状に照射される場合と低線量の放射線が照射され続ける状態で照射される場合がある。そして、前者の場合、放射線画像撮影装置1に対して放射線がパルス状に照射されると、放射線の照射とフレームごとの画像データDの読み出し処理との関係は、結局、図7や図8に示したような状態になる。そのため、放射線がパルス状に照射される毎に、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDを的確かつ確実に読み出すことが可能となる。
 なお、この場合、フレームレートが遅いと(すなわち1フレーム分の画像データDの読み出し処理に要する時間が長いと)、放射線画像撮影装置1に放射線がパルス状に照射されて各放射線検出素子7内で発生した電荷が画像データDとして読み出される前に次のパルス状の放射線が照射されてしまい、いわゆる二重露光(多重露光)の状態になってしまう。
 そのため、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定した場合、当該放射線画像撮影装置1で設定し得る最速のフレームレートに設定してフレームごとの画像データDの読み出し処理を行うように構成することが望ましい。
 また、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである状態で、例えば動画撮影が行われる場合に、低線量の放射線が照射され続ける状態で照射される場合には、放射線の照射が開始されると、数秒から数十秒のオーダーで長期間にわたって放射線が照射され続ける状態になる。
 しかし、そのような場合も、本実施形態では、図9に示すように、放射線が照射され続ける間、フレームごとの画像データDの読み出し処理が繰り返し行われるため、この場合も、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDを的確かつ確実に読み出すことが可能となる。
[効果]
 以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1によれば、コンソール等の外部の制御装置や放射線技師等のユーザーから静止画撮影を行う旨の指示や動画撮影を行う旨の指示がなくても、また、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明な場合でも、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードを連続撮影モードに設定して、フレームごとの画像データDの読み出し処理を複数のフレームで連続して繰り返して行うように制御する。
 そのため、コンソール等の外部の制御装置や放射線技師等のユーザーから静止画撮影或いは動画撮影を行う旨の指示がなくても、また、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明な場合でも、静止画撮影と動画撮影のいずれの撮影を行うことも可能となる。
 そして、上記の状態で静止画撮影が行われても動画撮影が行われても、フレームごとの画像データDの読み出し処理で画像データDを的確に読み出すことが可能となり、連続撮影モードにおいて静止画撮影も動画撮影もいずれの撮影をも的確に行うことが可能となる。
 そして、放射線画像撮影装置1の制御手段22が、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに切り替えれば、放射線技師等の操作者が、撮影モードを静止画モードや動画モードにいちいち切り替えなくても静止画撮影や動画撮影を的確に行うことが可能となるため、操作者は、撮影モードの切り替えといった煩わしい作業を行うことなく自由に撮影を行うことが可能となる。
[連続撮影モードであることの報知について]
 なお、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードであれば、上記のように静止画撮影を行うことも動画撮影を行うことも可能であるが、例えば静止画撮影を行う際には、連続撮影モードで静止画撮影を行うよりも、静止画撮影に適した静止画モード(図3や図4参照)で撮影を行う方が静止画の放射線画像をより的確に撮影することが可能である場合が多い。
 また、動画撮影を行う際にも、連続撮影モードで動画撮影を行うよりも、動画撮影に適した動画モード(図5参照)で撮影を行う方が動画の複数の放射線画像をより的確に撮影することが可能である場合が多いと考えられる。また、静止画モードで静止画撮影を行ったり、動画モードで動画撮影を行えば、連続撮影モードでそれらを撮影した場合に必要な、後述する判別処理等を行う必要がなく、静止画や動画の放射線画像を速やかに生成させることが可能となる。
 そこで、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである場合に、放射線技師等の操作者が、そのまま連続撮影モードで撮影を行う、或いは撮影モードを静止画モードや動画モードに切り替える等の判断を行うことができるようにするために、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードであることを操作者に報知するように構成することが望ましい。
 この場合、例えば、放射線画像撮影装置1のインジケーター28(図1参照)を所定の色や点灯、点滅の仕方等で発光させたり、或いは、ピープ音を発生させる等して、放射線技師等の操作者に報知するように構成することが可能である。また、操作者が、スマートフォンや携帯情報端末等を所持している場合には、それらに送信して、画面上に表示させたり音声を発生させたりして報知するように構成することも可能である。
[画像データDの転送や保存について]
 また、連続撮影モードで上記のようにしてフレームごとに画像データDを読み出すごとに、外部装置に転送するように構成することが可能である。図示を省略するが、この場合、例えば、放射線画像撮影装置1を無線LAN等でインターネット等のネットワークに接続しておき、放射線画像撮影装置1で上記のようにしてフレームごとに画像データDを読み出すごとにクラウド上のサーバーやネットワークに接続されているシステム等の外部装置に画像データDを転送して、外部装置上で保存して蓄積するように構成することが可能である。
 また、連続撮影モードでフレームごとに読み出した画像データDを、放射線画像撮影装置1の記憶手段23(図2参照)に保存して蓄積するように構成することも可能である。いずれの場合も、後述する判別処理を行う際、クラウド上のサーバー等の外部装置や、放射線画像撮影装置1の記憶手段23に保存されたフレームごとの画像データDを用いて、判別処理を的確に行うことが可能となる。
 一方、フレームごとの画像データDを全て転送したり保存したりするように構成することも可能であるが、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDを含むフレームの画像データDのみを転送、保存するように構成することも可能である。
 放射線検出素子7では、放射線検出素子7自身の放射線検出素子7の熱(温度)に起因して放射線検出素子7内で暗電荷(暗電流等ともいう。)が常時発生している。そして、例えば放射線が照射される前のフレームでは、各放射線検出素子7から放出される暗電荷が画像データDとして読み出されるが、その際に読み出される画像データDは、放射線が照射されている際に読み出される、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDに比べると、値が格段に小さい。
 そのため、暗電荷に起因する画像データDと、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDとを適切に切り分けることが可能な閾値を設定しておき、例えば放射線画像撮影装置1の制御手段22が、各放射線検出素子7から読み出される画像データDの値を監視し、閾値以上の画像データDが読み出されていないフレームの画像データDは、転送したり保存したりせずに捨ててしまい、フレームの画像データDに閾値以上の画像データDが含まれる場合にのみ当該フレームの画像データDを転送したり保存したりするように構成することも可能である。
 このように構成すれば、暗電荷に起因するデータしかない不要な画像データDを捨て、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDのみを転送したり保存したりすることが可能となり、放射線画像撮影装置1から外部装置に転送する画像データDや、放射線画像撮影装置1の記憶手段23に保存する画像データDのデータ量をより少なくすることが可能となる。
 なお、上記の場合、個々の画像データDが閾値以上であるか否かを判断するように構成すると、ノイズが載る等して、暗電荷に起因する画像データDが読み出されているにもかかわらず、読み出された画像データDが閾値以上になってしまう場合があり得る。そのため、そのような場合には、例えば、図6に示したように走査線5のあるラインLにオン電圧が印加されて読み出された各画像データDの、走査線5のラインLごとの平均値等を算出し、平均値等が閾値以上である場合に、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDであると判断するように構成することも可能である。
 また、動画撮影として動態撮影を行う際に、前述したように、例えば放射線照射装置から低線量の照射され続ける状態で照射されて動画撮影が行われる場合があるが(図9参照)、この場合は、放射線の照射開始後にフレームごとに読み出される画像データDの値は、放射線の照射開始後の全てのフレームで閾値以上になる。そのため、この場合は、放射線の照射開始後の全てのフレームの画像データDを転送したり保存することになる。
[フレームごとの画像データの読み出し処理の停止について]
 ところで、前述したように、各読み出し回路17(図2参照)での画像データDの読み出し処理では比較的大きな電力が消費される場合があり、そのような場合に、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定した後、フレームごとの画像データDの読み出し処理(図6等参照)を延々と続けると、放射線画像撮影装置1の内蔵電源24が消耗してしまう虞れがある。
 そこで、例えば放射線画像撮影装置1の制御手段22が、上記のようにフレームごとの読み出し処理で読み出される画像データDの値を監視し、読み出される画像データDの値が前述した暗電荷に起因する画像データDのレベルである状態(すなわち上記の閾値未満の画像データDが読み出され続ける状態)が所定時間(数秒から数十秒程度に設定される。)継続した場合に、フレームごとの画像データDの読み出し処理を停止するように構成することが可能である。
 この場合、フレームごとの画像データDの読み出し処理を停止した後は、撮影モードは連続撮影モードのまま、例えば放射線の照射開始の検出処理を行う状態(例えばX線センサーの出力値に基づいて検出処理を行う場合は放射線検出素子7ではリセット処理等が行われる。)に移行するように構成することが可能である。
 また、動画撮影が行われるとしても、放射線の照射時間は数秒から数十秒程度であるため、例えば、撮影モードが連続撮影モードに設定された時点から開始した放射線の照射開始の検出処理で放射線の照射開始を検出してフレームごとの画像データDの読み出し処理を繰り返し行う状態に移行した場合、フレームごとの画像データDの読み出し処理に移行してから所定時間(数十秒から1分程度に設定される。)が経過した時点で、フレームごとの画像データDの読み出し処理を停止するように構成することも可能である。
 このように構成すれば、フレームごとの画像データDの読み出し処理を無駄に継続してしまい放射線画像撮影装置1の内蔵電源24が消耗してしまうことを的確に防止することが可能となる。
 なお、この場合、フレームごとの画像データDの読み出し処理を停止した後の放射線の照射開始の検出処理で放射線の照射開始が検出された場合には、再度、フレームごとの画像データDの読み出し処理を繰り返し行う状態に移行するように制御される。
[静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかの判別処理について]
 次に、上記のように放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである状態で撮影されたフレームごとの画像データDが、静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを判別する判別処理について説明する。また、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50(図10参照)の作用についてもあわせて説明する。
 なお、以下では、この判別処理をコンソール等の画像処理装置51で行う場合について説明するが、例えば放射線画像撮影装置1の制御手段22が、記憶手段23に保存した画像データDやクラウド上のサーバー等から入手した画像データDに基づいて判別処理を行うように構成することも可能である。また、以下の判別処理を、放射線画像撮影装置1を用いた一連の撮影後に行ってもよく、また、放射線画像撮影装置1を用いた撮影と同時並行で行うことも可能である。
 本実施形態では、画像処理装置51は、図示しないCPUやROM、RAM、入出力インターフェース等がバスに接続された汎用コンピューターで構成されており、ROM等に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理が実行されるように構成されているが、専用の装置として構成されていてもよい。なお、本実施形態では、画像処理装置51がコンソールである場合が想定されているが、コンソールとは別体の装置であってもよい。
 画像処理装置51は、上記のようにして、放射線画像撮影装置1で、撮影モードが連続撮影モードである場合に読み出されたフレームごとの画像データD(上記のように放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDを含むフレームの画像データDのみの場合を含む。)を、前述したクラウド上のサーバー等の外部装置から転送させたり、或いは図10に示すようにそれらの画像データDが記憶手段23に保存されている放射線画像撮影装置1から有線方式や無線方式で転送させて入手する。
 そして、画像処理装置51は、以下のようにして判別処理を行うようになっている。
[放射線の照射時間の割り出し]
 画像処理装置51は、判別処理において、まず、フレームごとの読み出し処理で読み出された画像データDに基づいて、連続撮影モードの放射線画像撮影装置1に対して放射線が照射された照射時間を割り出す照射時間の割り出し処理を行うようになっている。以下、具体的に説明する。
 図11は、連続撮影モードの放射線画像撮影装置1に対して例えば図7に示したように放射線が照射された場合に、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データD(すなわち前述した閾値以上の画像データD)が読み出される範囲(図中の斜線参照)を模式的に表した図である。
 まず、m回目のフレームの画像データDの読み出し処理では、図7に示したように、走査線5のラインL1にオン電圧が印加されて読み出し処理が行われたのは放射線の照射が開始される前であるから、図11に示すように、走査線5のラインL1に接続されている各放射線検出素子7からは、暗電荷に起因する不要な画像データD(上記の閾値未満の画像データD)しか読み出されない。
 そして、図7に示したように、走査線5のラインL2では、放射線の照射が開始されてからオン電圧が印加されているため、図11に示すように、走査線5のラインL2に接続されている各放射線検出素子7からは、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データD(上記の閾値以上の画像データD)が読み出される。走査線5のラインL3についても同様である。
 また、図7に示したように、走査線5のラインL4~Lxでは、放射線の照射後にオン電圧が印加されているため、図11に示すように、走査線5のラインL4~Lxに接続されている各放射線検出素子7から読み出される画像データDも、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDになる。
 次に、m+1回目のフレームの画像データDの読み出し処理では、図7に示したように、走査線5のラインL1に接続されている各放射線検出素子7からは、m回目のフレームでは放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる画像データDが読み出されていないため、m+1回目のフレームでこのような有用な画像データDが読み出される。
 そして、図7に示したように、走査線5のラインL2、L3では、m回目のフレームでオン電圧の印加が終了した後も放射線が照射されているため、m回目のフレームでオン電圧の印加が終了した後に照射された放射線により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データがm+1回目のフレームで読み出される。そのため、図11に示すように、m+1回目のフレームで走査線5のラインL2、l3に接続されている各放射線検出素子7から読み出される画像データDも、有用な画像データDになる。
 また、図7に示したように、走査線5のラインL4~Lxでは、m回目のフレームで有用な画像データDが読み出されているため、m+1回目のフレームでは、暗電荷に起因する不要な画像データD(上記の閾値未満の画像データD)しか読み出されない。
 以上のことから、図11に示したように読み出された画像データDを解析することで、以下のことが分かる。すなわち、
(1)放射線の照射が開始されたタイミングは、有用な画像データD(すなわち閾値以上の画像データD)が初めて読み出された時点(すなわち図7の例ではm回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加された時点)である。
(2)放射線の照射が終了したタイミングは、有用な画像が最後に読み出された時点(すなわちm+1回目のフレームで走査線5のラインL3にオン電圧が印加された時点)から1フレーム分だけ前の時点(すなわちm回目のフレームで走査線5のラインL3にオン電圧が印加された時点)である。
 図8に示したように放射線が照射された場合には、放射線の照射が開始されてからm回目のフレームで走査線5のラインL4以降の各ラインLにオン電圧が印加されているため、図12に示すように、m回目のフレームの走査線5のラインL4以降の各走査線5に接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データDが有用な画像データDになる。
 そして、m+1回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加された後に照射された放射線により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データがm+2回目のフレームで読み出される。そのため、この場合は、図12に斜線を付して示された範囲が、有用な画像データDが読み出される範囲になる。
 そして、これに上記の解析結果を当てはめると、(1)放射線の照射が開始されたタイミングは、有用な画像データD(すなわち閾値以上の画像データD)が初めて読み出された時点、すなわちm回目のフレームで走査線5のラインL4にオン電圧が印加された時点である。(2)放射線の照射が終了したタイミングは、有用な画像が最後に読み出された時点すなわちm+2回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加された時点から1フレーム分だけ前の時点、すなわちm+1回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加された時点であるとわかる。そして、この解析結果は、図8に示した放射線が照射されている期間と一致する。
 そのため、本実施形態では、画像処理装置51は、上記の解析結果(1)(2)を判断基準として、フレームごとの読み出し処理で読み出された画像データDに基づいて、連続撮影モードの放射線画像撮影装置1に対して放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間Tを割り出す照射時間Tの割り出し処理を行うようになっている。
 例えば図11に示したフレームごとの読み出し処理で読み出された画像データDに基づくと、上記のように、放射線画像撮影装置1に放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間Tは、m回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加されてから、同じm回目のフレームで走査線5のラインL3にオン電圧が印加されるまでの時間であるから、要するに画像データDの読み出し処理で2本の走査線5に接続された各放射線検出素子7から画像データDを読み出すのに要する時間として割り出される。
 また、例えば図12に示したフレームごとの読み出し処理で読み出された画像データDに基づくと、上記のように、放射線画像撮影装置1に放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間Tは、m回目のフレームで走査線5のラインL4にオン電圧が印加されてから、次のm+1回目のフレームで走査線5のラインL2にオン電圧が印加されるまでの時間であるから、要するに画像データDの読み出し処理でx-1本の走査線5に接続された各放射線検出素子7から画像データDを読み出すのに要する時間として割り出される。
 そして、割り出した照射時間Tに基づいて、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである状態で撮影されたフレームごとの画像データDが静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを判別することが可能な場合がある。そこで、本実施形態では、このような場合には、画像処理装置51は、割り出した照射時間Tに基づいてフレームごとの画像データDが静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを判別する判別処理を行うようになっている。
 例えば、上記のようにして割り出した照射時間Tが、例えば1秒以上続くような場合は、動態撮影で放射線が照射され続けて動画撮影が行われたと判断することができる。そこで、このような場合は、画像処理装置51は、放射線画像撮影装置1において連続撮影モードで撮影されたフレームごとの画像データDが動画撮影による画像データDであると判別する。
 また、割り出した照射時間Tによって照射された放射線が、静止画撮影で照射された放射線であるか、動画撮影でパルス状に複数回照射された放射線のうちの1つであるかを判別することができる場合もある。そこで、このような場合も、画像処理装置51は、放射線画像撮影装置1において連続撮影モードで撮影されたフレームごとの画像データDが静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを照射時間Tに基づいて判別することができる。
[経過時間の割り出し]
 また、例えば、放射線画像撮影装置1に照射された放射線が、静止画撮影で照射された放射線であるか、動画撮影でパルス状に照射された放射線であるかは、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間τを割り出すことによっても判別することができる。
 すなわち、上記の照射時間Tの割り出しで説明した判断基準(1)(2)を用いれば、放射線の照射開始のタイミングと照射終了のタイミングを割り出すことができる。そして、放射線の照射終了のタイミングから次の放射線の照射開始のタイミングまでの経過時間を割り出すことで、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間τを割り出すことができる。
 なお、経過時間τと前述した照射時間Tとは図13に示すような関係にあり、要するに照射時間Tは放射線を照射している時間、経過時間τは放射線を照射してから次に放射線を照射するまでの時間をそれぞれ表す。そして、静止画撮影の場合には、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間τは早くても数秒はかかるが、動画撮影の場合には、通常、数十~数百ミリ秒程度の短い時間間隔で放射線がパルス状に照射される。
 そこで、本実施形態では、画像処理装置51は、上記の経過時間τが例えば1秒以上であれば静止画撮影による画像データDであり、1秒未満であれば動画撮影による画像データDであると判別するようになっている。
 なお、判別の基準となる時間を、上記のように1秒とする代わりに、2秒等の適宜の時間に設定することが可能である。また、画像データDが静止画撮影による画像データDである場合も動画撮影による画像データDである場合も含め、画像データD同士の上記の経過時間τが数秒以上である場合には、別の撮影であると判別する。
 静止画撮影同士、或いは静止画撮影と動画撮影の場合は、互いに別の撮影であると判別されるため特に問題はないが、時系列的に見た場合、動画撮影による画像データDと判別された画像データDの次も動画撮影による画像データDと判別された場合でも、それらの間の経過時間τが数秒以上あいているのであれば、それらは別の動画撮影による画像データDであると判別される。
[放射線の線量率の割り出し]
 一方、静止画撮影では放射線が1回照射されるのに対し、動画撮影では放射線が複数回照射されるため、動画撮影の際に照射される放射線の線量率DR(すなわち単位時間当たりの線量)を静止画撮影の場合と同程度の線量率とすると、被写体である患者に照射される放射線のトータルの線量が非常に多くなり、患者の被曝線量が大きくなる。
 そのため、動画撮影の際には、線量率DRを小さくするために、放射線照射装置に、照射する放射線の線量を低下させるためのフィルターが配置される場合がある。そして、このようにフィルターが配置される等するために、静止画撮影の際に照射される放射線の線量率DRに比べて、動画撮影の際に照射される放射線の線量率DRは、通常、格段に小さい値になる。そして、放射線画像撮影装置1に照射される放射線の線量率DRが大きいほど各放射線検出素子7から読み出される画像データDの値が大きくなる。
 そこで、本実施形態では、画像処理装置51は、上記のようにフレームごとに読み出された画像データDの値から放射線画像撮影装置1に照射された放射線の線量率DRを算出し、算出した放射線の線量率DRに基づいて(すなわち算出した放射線の線量率DRが閾値以上であるか閾値未満であるかに基づいて)、当該画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別するようになっている。
 なお、この場合、画像処理装置51は、放射線画像撮影装置1ごとに、読み出された画像データDと照射された放射線の線量率DRとの換算率の情報等を記憶手段に記憶する等して有している。また、個々の画像データDに基づいて放射線の線量率DRを算出するように構成すると、ノイズが載る等して読み出された画像データDが大きな値になり、算出される放射線の線量率DRが実際よりも大きく算出されてしまう可能性がある。
 そこで、上記のように個々の画像データDに基づいて放射線の線量率DRを算出する代わりに、例えば図11や図12に示した、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出された範囲(図中の斜線参照)の画像データDの、走査線5のラインLごとの平均値等を算出し、算出した平均値等に基づいて放射線の線量率DRを算出するように構成することも可能である。
 また、画像データDやその平均値等を放射線の線量率DRに換算する代わりに、読み出された画像データDの値そのものやその平均値等に基づいて、画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別するように構成することも可能である。この場合、上記のように画像データDが静止画撮影による画像データであるか動画撮影による画像データであるかを切り分けるための閾値に対応する、画像データDの値やその平均値等に対する閾値を予め設定しておき、その閾値以上であるか閾値未満であるかに応じて、画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別するように構成される。
 画像処理装置51は、上記の各方法、すなわち照射時間Tや経過時間τ、放射線の線量率DR、画像データDの値そのもの(或いはその平均値等)を用いる各方法の全て、或いはその中の少なくとも1つの方法を用いて、画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別するように構成される。そして、このように構成することで、画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを的確に判別することが可能となる。
 また、例えば前述した胃のバリウム検査等では、被写体に低線量の放射線を連続的に照射して動画撮影を行いながら、ある時点で相対的に大きな線量率の放射線を照射して静止画撮影が行われる。そのような場合には、フレームごとの画像データDの読み出し処理で走査線5の最初のラインL1からあるラインLにオン電圧が印加されて画像データDが読み出される時点までは動画撮影が行われており、走査線5の次のラインLからは線量率が増加して静止画撮影が行われるような状態になる。
 そのため、この場合は、1フレーム分の画像データDの中に、静止画撮影による画像データDと、動画撮影による画像データDとが混在する状態になる。また、静止画撮影が終了して、再度、被写体に低線量の放射線を連続的に照射して動画撮影を状態に切り替わった場合でも同様に、1フレーム分の画像データDの中に、静止画撮影による画像データDと、動画撮影による画像データDとが混在する状態になる。
 そのため、1フレーム分の画像データDの中でも、静止画撮影による画像データDと、動画撮影による画像データDとを切り分けることが必要になるが、上記のように、放射線の線量率(或いは画像データDそのものやその平均値等)によって、画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別するように構成することで、それらを的確に切り分けることが可能となる。
[画像データに対する情報の付帯について]
 画像処理装置51は、上記の判別処理の結果、画像データDが静止画撮影による画像データである、或いは動画撮影による画像データであると判別すると、その情報(すなわち静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを表す情報)を、例えば当該画像データDのヘッダーに書き込む等して当該画像データDに付帯させるようになっている。
 また、動画撮影による画像データDと判別した複数の画像データDのうち、上記のようにして割り出した経過時間τ、すなわち放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間τに基づいて同じ動画撮影で得られた一連の画像データであると判断される複数の画像データDについては、それらの画像データDが同じ動画撮影で得られた一連の画像データであることを表す情報も付帯させて1つのグループとして処理するようになっている。
 その際、同じ動画撮影で得られた一連の複数の画像データDについては、撮影された順番に(すなわち時系列的に)番号を付ける等して、撮影順が分かる情報をも付帯させることが望ましい。
 なお、前述したように、放射線画像撮影装置1で上記の判別処理を行うように構成する場合には、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記のように、各画像データDに、当該画像データDが静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを表す情報を付帯させたり、動画撮影による画像データDと判別した複数の画像データDについてそれらの画像データDが同じ動画撮影で得られた一連の画像データであることを表す情報も付帯させて、クラウド上のサーバーや画像処理装置51に画像データDを転送するように構成される。
 そして、判別処理を画像処理装置51で行う場合も放射線画像撮影装置1の制御手段22が行う場合も、上記のように画像データDに、当該画像データDが静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを表す情報等を付帯させることで、以下で説明する静止画の放射線画像や動画の放射線画像を生成する際に、静止画の放射線画像を動画の放射線画像であると誤って認識したり動画の放射線画像を静止画の放射線画像と誤って認識して放射線画像を生成してしまうことを的確に防止することが可能となる。
 そして、放射線画像撮影装置1で撮影された画像データDが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを的確に判別して、画像データDに基づいて静止画の放射線画像や動画の複数の放射線画像を適切に生成させることが可能となる。
[画像処理装置による静止画或いは動画の放射線画像の生成処理について]
 画像処理装置51は、上記のようにして、判別処理の結果に基づいて画像データDに付帯されている情報に基づいて静止画の放射線画像や動画の複数の放射線画像を生成するようになっている。
 すなわち、画像処理装置51は、静止画撮影による画像データであることを表す情報が付帯されている画像データDに基づいて静止画の放射線画像を生成し、動画撮影による画像データであることを表す情報が付帯されている画像データDに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成するようになっている。以下、具体的に説明する。
 静止画撮影による画像データDや、動画撮影による画像データDのうち放射線がパルス状に照射されて行われた動画撮影による画像データDの場合、図7や図8(或いは図11や図12)に示したように、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが複数のフレームに分かれて読み出される場合がある。
 すなわち、例えば図7や図11に示した例では、走査線5のラインL2、L3に接続されている各放射線検出素子7内で発生した電荷がm回目のフレームとm+1回目のフレームとそれぞれ画像データDとして読み出される。
 そのため、走査線5のラインL2、L3に接続されている各放射線検出素子7については、m回目のフレームとm+1回目のフレームとそれぞれ読み出された画像データDを加算した画像データDが、本来読み出されるべき画像データDということになる。しかし、画像データDには、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷だけでなく暗電荷に起因するオフセット分が重畳されている。
 そのため、走査線5のラインL2、L3についてのみ、m回目のフレームとm+1回目のフレームとそれぞれ読み出された画像データDを加算した画像データDを用い、走査線5のラインL1についてはm+1回目のフレームで読みされた画像データDを用い、走査線5のラインL4~Lxについてはm回目のフレームで読み出された画像データDを用いるように構成すると、走査線5のラインL2、L3に接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDには、上記の暗電荷に起因するオフセット分が2フレーム分重畳されるのに対し、走査線5の他のラインL1、L4~Lxに接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDには、上記の暗電荷に起因するオフセット分が1フレーム分だけ重畳される状態になり、生成された放射線画像にムラが生じてしまう可能性がある。
 そこで、例えば図7や図11に示したように、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDがm回目とm+1回目の2フレームで読み出される場合には、走査線5の各ラインL1~Lxに接続されている全ての放射線検出素子7について、図11に示したm回目のフレームとm+1回目のフレームの2フレーム分の各フレームでそれぞれ読み出された画像データD(図11中の斜線の部分だけでなく斜線を付していない部分の画像データDも含む。)を加算して、画像データDを算出するように構成される。
 このことは例えば図8や図12に示した例においても同様であり、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDがm回目からm+2回目の3フレームで読み出される場合には、走査線5の各ラインL1~Lxに接続されている全ての放射線検出素子7について、図12に示したm回目からm+2回目の3フレーム分の各フレームでそれぞれ読み出された画像データD(図12中の斜線の部分だけでなく斜線を付していない部分の画像データDも含む。)を加算して、画像データDを算出するように構成される。
 なお、例えば、図7に示されるm回目のフレームにおける走査線5のラインL4~Lx等の放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出されているラインの画像データDに対しては、図7に示されるm+1回目のフレームにおける走査線5のラインL4~Lx等の直近のフレームにおいて暗電荷に起因する不要な画像データDしか読み出されないラインの画像データDを、それぞれ対応するラインのオフセットデータOとして、オフセット補正を行ってもよい。このように、連続撮影モード時は、暗電荷に起因する不要な画像データDしか読み出されない直近のフレームをオフセットデータOとすることにより、電荷蓄積状態がない分、より直近のフレームをオフセットデータOとすることができ、より精度の高い補正を行うことが可能となる。
 ここで、例えば、図7に示される走査線5のラインL2、L3等のように、m回目のフレームとm+1回目のフレームとでそれぞれ読み出された画像データDを加算した画像データDを算出する場合は、暗電荷に起因するオフセット分が2フレーム分重畳されているため、図7に示されるm+2回目のフレームにおける走査線5のラインL2、L3等の直近のフレームにおいて暗電荷に起因する不要な画像データDしか読み出されないラインの画像データDをオフセットデータOとして、加算したフレーム回数分だけ、オフセット補正することで、重畳されたオフセット分を精度良く補正することができる。
 また、ライン毎に画像データDを加算したフレーム回数分だけオフセット補正を行うことにより、例えば図7において走査線5のラインL2、L3についてのみ、m回目のフレームとm+1回目のフレームとそれぞれ読み出された画像データDを加算した画像データDを用い、走査線5のラインL4~Lxについてはm回目のフレームで読み出された画像データDを用いる構成とし、各ラインに応じて画像データDの加算回数が異なる場合においても、重畳される暗電荷に起因するオフセット分をキャンセルすることが可能となり、放射線画像に対するムラの発生を抑制することが可能となる。
 さらに、オフセットデータOは、暗電荷に起因する不要な画像データDしか読み出されないラインの画像データDを、補正対象のフレームの各ラインに対して、例えば直近の複数フレーム等、複数フレーム分加算して生成してもよい。
 画像処理装置51は、上記のようにして算出した画像データDに対して、ゲイン補正や階調処理等の公知の画像処理を行って、静止画撮影による画像データDに基づいて静止画の放射線画像を生成し、動画撮影による画像データDに基づいて動画の複数の放射線画像を生成するようになっている。
 一方、動画撮影による画像データDのうち低線量の放射線が照射され続ける状態で照射されて行われた動画撮影による画像データDの場合には(図9参照)、各フレームで連続して、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出される。
 そのため、この場合は、各フレームごとに放射線画像を生成するように構成することが可能である。すなわち、1フレームごとに1枚ずつ放射線画像を生成するように構成することが可能である。この場合は、動画の放射線画像として、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出されているフレーム数分の複数の放射線画像が生成される。
 また、例えば、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出されている複数の連続したフレームの中から、所定のフレーム数ごとに1フレーム分の画像データDを抽出し、それらの画像データDに基づいてそれぞれ放射線画像を生成して、動画の複数の放射線画像を生成するように構成することも可能である。
 なお、前述した胃のバリウム検査等のように、1フレーム分の画像データDの中に、静止画撮影による画像データDと、動画撮影による画像データDとが混在する場合には、上記のようにして切り分けられた静止画撮影による画像データDと動画撮影による画像データDとがそれぞれ別々に処理されることは言うまでもない。
 そして、以上のようにして、画像処理装置51で、静止画撮影による画像データであることを表す情報が付帯されている画像データDに基づいて静止画の放射線画像を生成し、動画撮影による画像データであることを表す情報が付帯されている画像データDに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成することで、上記のようにして静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを的確に判別された画像データDに基づいて、静止画の放射線画像や動画の複数の放射線画像を適切に生成することが可能となる。
[撮影オーダー情報を利用した判別処理について]
 なお、本実施形態では、放射線画像撮影装置1を患者の自宅や災害現場等に持ち込んで撮影を行う際に、前述した撮影オーダー情報に基づいて撮影を行うことは想定されていないが、画像処理装置51は、生成した放射線画像を、対応する撮影オーダー情報に対応付けるため、撮影オーダー情報を有している。そして、撮影オーダー情報には、撮影が静止画撮影(単純撮影や一般撮影等ともいう。)で行われるか動画撮影等で撮影されるかが指定されている。
 そのため、例えば、画像処理装置51で上記の判別処理を行う際に、連続撮影モードの放射線画像撮影装置1で撮影されたフレームごとの画像データDを撮影順に(時系列的に)並べ、それらと撮影順に並べた撮影オーダー情報とを対応付けていくことで、画像データDが、静止画撮影による画像データDであるか動画撮影による画像データDであるかを判別するように構成することもできる。このように、画像処理装置1で判別処理を行う場合には、撮影オーダー情報を利用して判別処理を行うように構成することが可能である。
[静止画と動画との後仕分けについて]
 ところで、上記の実施形態等では、放射線画像撮影装置1の撮影モードが連続撮影モードである場合に、放射線技師等の操作者が、静止画撮影を行う意図、或いは動画撮影を行う意図をもって撮影を行う場合について説明したが、操作者が、撮影の際には、静止画と動画との区別をつけずに連続撮影モードで撮影を行い、後で、撮影されたフレームごとの画像データDを用いて静止画や動画を生成するように構成することも可能である。
 この場合、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定すると、図6に示したように、フレームごとに画像データDの読み出し処理を繰り返して、読み出したフレームごとの画像データDを記憶手段23(図2参照)に保存する。
 そして、撮影後、放射線技師等の操作者が、放射線画像撮影装置1を直接操作したり、スマートフォンや携帯情報端末等を操作して、読み出したフレームごとの画像データDに基づいて動画撮影による画像データDを作成する旨の指示が入力された場合には、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、記憶手段23からフレームごとの画像データDを読み出し、それらに基づいて動画撮影による画像データDを作成する。
 すなわち、上記のように、低線量の放射線が照射され続ける状態で撮影が行われた場合(図9参照)には、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線技師等の操作者から動画撮影による画像データDを作成する旨の指示が入力されると、例えば1フレームごとに1枚ずつ静止画撮影による画像データDを作成したり、或いは、連続したフレームの中から所定のフレーム数ごとに1フレーム分の画像データDをそれぞれ抽出し、それらを動画撮影による複数フレーム分の画像データDとして作成する。
 また、この場合に、放射線技師等の操作者から静止画撮影による画像データDを作成する旨の指示が入力されると、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、例えば、連続したフレームの中から所定のフレーム数ごとに1フレーム分の画像データDを抽出した間引きデータ(或いは全てのフレームの画像データD)を携帯情報端末等に送信して、携帯情報端末等の表示部上に間引きデータ(或いは全データ)を表示される。
 そして、表示されたデータを見た操作者から、どのフレームの静止画を作成するかを指定するフレーム番号等の情報が送信されてくると、各画素の信号値をある程度大きくするために、そのフレーム番号のフレームを含む2フレームや3フレーム等の所定のフレーム数のフレームごとの画像データDを画素ごとに加算して、静止画撮影による1フレーム分の画像データDを作成するように構成することが可能である。
 一方、放射線がパルス状に照射されて撮影が行われた場合(図7や図8参照)には、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線技師等の操作者から動画撮影による画像データDを作成する旨の指示が入力されると、図11や図12に示したように、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する成分が含まれる有用な画像データDが読み出されているフレームの画像データDをそれぞれ加算する等して動画撮影による複数フレーム分の画像データDを作成する。
 また、この場合に、放射線技師等の操作者から静止画撮影による画像データDを作成する旨の指示が入力されると、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記と同様にして動画撮影による複数フレーム分の画像データDを作成し、それらを携帯情報端末等に送信して表示部上に表示させ、操作者がそれらの中から選択したフレームの画像データDを静止画撮影による1フレーム分の画像データDを作成するように構成することも可能である。
 或いは、図11や図12に示したように加算する前の、全てのフレームごとの画像データD(いわゆるrawデータ)或いは連続したフレームの中から所定のフレーム数ごとに1フレーム分の画像データDを抽出した間引きデータ(間引かれたrawデータ)を携帯情報端末等に送信して表示部上に表示させ、それを見た操作者から指示されたフレーム番号のフレームを含む各フレームについて図11や図12に示した処理を行い、フレームごとの画像データDを加算して、静止画撮影による1フレーム分の画像データDを作成するように構成することも可能である。
 そして、上記のように構成する場合には、画像処理装置51は、放射線画像撮影装置1で作成された静止画撮影による1フレーム分の画像データDが放射線画像撮影装置1から送信されてくると、それに基づいて上記のようにして静止画の放射線画像を生成する。また、放射線画像撮影装置1で作成された動画撮影による複数フレーム分の画像データDが放射線画像撮影装置1から送信されてくると、それらに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成するように構成される。
 上記のように構成することで、いずれの場合においても、放射線技師等の操作者が、撮影時に静止画と動画のいずれをも意図せずに連続撮影モードで撮影を行い、後で、撮影されたフレームごとの画像データDを基づいて静止画や動画を生成するように構成することが可能となる。そのため、撮影の自由度を向上させることが可能となり、放射線画像撮影装置1や放射線画像撮影システム50が、放射線技師等の操作者にとって使い勝手がよいものとなる。
 なお、上記の放射線技師等の操作者の指示に応じた静止画または動画の生成を、画像処理装置51で行うように構成することも可能である。この場合は、上記のように、連続撮影モードで読み出したフレームごとの画像データDを、クラウド上のサーバーや外部装置を経由して放射線画像撮影装置1から画像処理装置51に転送したり、或いは放射線画像撮影装置1の記憶手段23に保存しておいたフレームごとの画像データDを、撮影後に放射線画像撮影装置1から画像処理装置51に転送する。
 そして、画像処理装置51は、放射線技師等の操作者の指示に応じて、上記の放射線画像撮影装置1の場合と同様にして、連続撮影モードの放射線画像撮影装置1で読み出されたフレームごとの画像データDに基づいて静止画撮影による1フレーム分の画像データD或いは動画撮影による複数フレーム分の画像データDを作成し、作成した静止画撮影による1フレーム分の画像データDに基づいて静止画の放射線画像を生成し、或いは、作成した動画撮影による複数フレーム分の画像データDに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成するように構成される。
 そして、このように構成することで、放射線技師等の操作者が、撮影時に静止画と動画のいずれをも意図せずに連続撮影モードで撮影を行い、後で、撮影されたフレームごとの画像データDを基づいて静止画や動画を生成するように構成することが可能となる。そのため、撮影の自由度を向上させることが可能となり、放射線画像撮影装置1や放射線画像撮影システム50が、放射線技師等の操作者にとって使い勝手がよいものとなる。
[画像データを転送できない場合について]
 なお、本実施形態では、上記のように、コンソール等の外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合には、放射線画像撮影装置1の撮影モードを連続撮影モードに設定して撮影を行う。そして、このように外部装置と通信を行うことができない場合には、放射線画像撮影装置1からクラウド上のサーバー等にもフレームごとの画像データDを転送することができない場合も生じ得る。
 このような場合、送信できなかったフレームごとの画像データDを放射線画像撮影装置1の記憶手段23に一時的に保存しておき、通信が回復した時点でフレームごとの画像データDの転送を再開するように構成することができる。その際、フレームごとの画像データDを、通信が中断される直前に転送したフレームの続きのフレームから画像データDの転送を再開することも可能である。
 この場合、例えばフレーム番号が「1」、「2」、「3」のフレームの画像データDを転送し終わった時点で通信を行うことができなくなり、例えばフレーム番号が「4」、「5」のフレームの画像データDを記憶手段23に保存する。そして、その後、通信が回復し、フレーム番号が「6」以降の各フレームのフレームごとの画像データDを転送することができる状態になった場合に、フレーム番号が「4」のフレームの画像データDを記憶手段23から読み出して転送するとともに、フレーム番号が「6」のフレームの画像データDを記憶手段23に記憶する。
 また、フレーム番号が「5」のフレームの画像データDを記憶手段23から読み出して転送するとともに、フレーム番号が「7」のフレームの画像データDを記憶手段23に記憶する。このように、上記のように構成すると、記憶手段23からの画像データDの読み出しと保存を同時に繰り返し行うことになり、処理が煩雑になる場合がある。
 そこで、上記のように構成する代わりに、転送できず記憶手段23に保存した画像データDは、通信が再開した時点でもそのまま記憶手段23に保存しておき、通信が回復した時点で読み出したフレームごとの画像データDを先に転送する。そして、フレームごとの画像データDの転送が終了した時点で、記憶手段23に保存されたフレームごとの画像データDを転送するように構成することも可能である。
 この場合、上記の例のように、フレーム番号が「1」、「2」、「3」のフレームの画像データDを転送し終わった時点で通信を行うことができなくなり、例えばフレーム番号が「4」、「5」のフレームの画像データDを記憶手段23に保存した時点で通信が回復した場合には、フレーム番号「4」、「5」のフレームごとの画像データDを記憶手段23に保存したままにしておき、通信が回復した時点で読み出したフレーム番号「6」以降の各フレームのフレームごとの画像データDを先に転送する。そして、全ての画像データDを転送し終わった後で、記憶手段23に保存しておいたフレーム番号「4」、「5」のフレームごとの画像データDを転送するように構成することが可能である。
 このように構成すれば、上記のように記憶手段23からの画像データDの読み出しと保存を同時に繰り返し行うことが不要になり、画像データDの転送処理が一通り終了した後で、記憶手段23に保存された画像データDを読み出して転送すればよくなるため、放射線画像撮影装置1での処理を簡略化することが可能となる。
[画像データDの撮影順と転送の順番が変わり得る場合について]
 しかし、このように構成すると、上記の例で言えば、画像処理装置51に転送されてくる画像データDの順番が、フレーム番号「1」、「2」、「3」、「6」、…のフレームごとの画像データDの後にフレーム番号「4」、「5」のフレームごとの画像データDが転送されてくることになり、画像処理装置51への画像データDの転送順が撮影された順番とは異なる順番になってしまう。
 そこで、このような問題が生じることを防止するために、例えば、少なくとも放射線画像撮影装置1の制御手段22は、撮影モードが連続撮影モードに設定された状態で画像データDを読み出した各フレームに対して撮影順に番号を付けていき、フレームに付けた番号を、当該フレームの画像データDのヘッダーに書き込む等して付帯させるように構成することが可能である。
 このように構成すれば、画像処理装置51は、転送されてきたフレームごとの画像データDを、画像データDに付帯されたフレームの番号(すなわち撮影順)に並べ直して処理を行うことが可能となる。
 また、通信が間欠的に途絶え、その度にフレームごとの画像データDを記憶手段23に保存しておくことになるような場合も、上記のように、フレームに撮影した順番に番号を付けるように構成すれば、画像処理装置51で、転送されてきたフレームごとの画像データDを撮影順に並べ直して処理を行うことが可能となる。
 そのため、通信環境が悪化して、上記のように、画像処理装置51へのフレームごとの画像データDの転送の順番が、放射線画像撮影装置1でのフレームごとの画像データDの撮影順とは異なる順番になってしまう場合であっても、フレームごとの画像データDを撮影された順番に適切に並べ替えて、判別処理や放射線画像の生成処理等の各処理を的確に行うことが可能となる。
[記憶手段のメモリー残量や内蔵電源の残量等について]
 一方、放射線画像撮影装置1が、図2に示したように、記憶手段23と内蔵電源24を有する装置である場合、上記のように、撮影モードを連続撮影モードに設定した際にフレームごとの画像データDの読み出し処理を連続して繰り返し行うように構成すると、記憶手段23のメモリー残量や内蔵電源24の残量次第では、撮影できるフレーム数が限られてしまい、特に複数の放射線画像を生成するために多数のフレーム分の画像データDを読み出さなければならない動画撮影を行うことができない事態が生じ得る。
 例えば、トモシンセシス撮影の場合には例えば10枚や20枚分の放射線画像を生成するために必要なフレーム数の画像データDを撮影しなければならず、肺野等の動態撮影を行う場合にはさらに多くのフレーム数の画像データDが必要になる。
 そこで、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、記憶手段23のメモリー残量や内蔵電源24の残量を監視し、それらの残量が所定量以下になった時点で、その情報を、例えばインジケーター28(図1参照)を所定の色や点灯、点滅の仕方等で発光させたり、或いは、ピープ音を発生させる等して、放射線技師等の操作者に報知するように構成することが可能である。また、操作者が、スマートフォンや携帯情報端末等を所持している場合には、それらに送信して、画面上に表示させたり音声を発生させたりして報知するように構成することも可能である。
 また、記憶手段23のメモリー残量や内蔵電源24の残量と、1フレーム分の画像データDの読み出しに必要な電力や、それを記憶する記憶手段23のメモリー容量、1フレーム分の画像データDを読み出すのに必要な電力等に基づいて、撮影可能なフレーム数を割り出し、例えば連続撮影モードで最大何秒間撮影可能であるかや、動態撮影やトモシンセシス撮影を行うことが可能であるか否か等を割り出して、その情報をインジケーター28の点灯、点滅やビープ音で報知したり、スマートフォン等で報知するように構成することも可能である。
 ここで、連続撮影モード時、或いは外部の制御装置との通信を行うことができない場合においては、画像データDを記憶する記憶手段23は、不揮発性の記憶媒体であることが好ましい。さらに、この不揮発性の記憶媒体が放射線画像撮影装置1に対して脱着可能であることが好ましい。このように、記憶手段23を放射線画像撮影装置1に脱着可能な不揮発性の記憶媒体とすることで、外部の制御装置との通信を行うことができない場合においても、記憶手段23を放射線画像撮影装置1から取り外し、別の外部装置へ接続することで、記憶手段23に記憶された画像データDを容易に読み出すことが可能となる。
 なお、例えば、デュアルエナジーサブトラクション(dual energy subtraction)法を用いて撮影を行う場合、通常、非常に短い時間間隔で2枚の放射線画像の画像データDが撮影される。そのため、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1では、撮影モードを動画モードに設定して撮影を行うことが可能であり、また、撮影モードを連続撮影モードに設定しても撮影を行うことが可能となる。
 また、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
 放射線画像撮影を行う分野(特に医療分野)において利用可能性がある。
1 放射線画像撮影装置
7 放射線検出素子
22 制御手段
23 記憶手段
50 放射線画像撮影システム
51 画像処理装置
D 画像データ
DR 線量率
T 照射時間
τ 経過時間

Claims (13)

  1.  二次元状に配列され、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生させる複数の放射線検出素子と、
     前記放射線検出素子から放出された電荷を画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行うように制御する制御手段と、
    を備える放射線画像撮影装置において、
     前記制御手段は、
     撮影モードとして、静止画撮影を行う静止画モードと、動画撮影を行う動画モードと、静止画撮影と動画撮影とを区別せず静止画撮影が行われても動画撮影が行われても画像データを読み出し得る連続撮影モードと、を有しており、
     外部の制御装置またはユーザーから静止画撮影を行う旨の指示または動画撮影を行う旨の指示がない場合、または、外部の制御装置との通信を行うことができず撮影が静止画撮影であるか動画撮影であるかが不明になった場合に、前記撮影モードを前記連続撮影モードに設定して、1フレームごとの前記画像データの読み出し処理を複数のフレーム分連続して行うように制御することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2.  前記制御手段は、前記連続撮影モードでは、最初に放射線の照射開始を検出する検出処理を開始し、前記検出処理において放射線の照射開始を検出した時点で、前記フレームごとの前記画像データの読み出し処理を複数のフレームで連続して行う処理に移行することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3.  前記制御手段は、装置の起動時には、前記撮影モードを前記連続撮影モードに設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4.  前記制御手段は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に、読み出した前記フレームごとの前記画像データを外部装置に転送し、または、読み出した前記フレームごとの前記画像データのうち放射線の照射により前記放射線検出素子内で発生した電荷に起因する成分が含まれる前記フレームごとの前記画像データを外部装置に転送することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  5.  前記制御手段は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に、読み出した前記フレームごとの前記画像データを記憶手段に保存し、または、読み出した前記フレームごとの前記画像データのうち放射線の照射により前記放射線検出素子内で発生した電荷に起因する成分が含まれる前記フレームごとの前記画像データを記憶手段に保存することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  6.  前記制御手段は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に、前記記憶手段に保存した前記フレームごとの前記画像データを読み出し、操作者の指示に応じて、前記フレームごとの前記画像データに基づいて静止画撮影による画像データまたは動画撮影による画像データを作成することを特徴とする請求項5に記載の放射線画像撮影装置。
  7.  前記制御手段は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に、前記記憶手段に保存された前記フレームごとの前記画像データを読み出し、前記画像データの値に基づいて、当該画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別し、または、当該画像データを解析して、放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間と、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間と、照射された放射線の線量率のうち少なくとも1つを割り出し、割り出した結果に基づいて、前記画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別することを特徴とする請求項5に記載の放射線画像撮影装置。
  8.  前記制御手段は、前記画像データに、当該画像データが静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを表す情報を付帯させて転送することを特徴とする請求項7に記載の放射線画像撮影装置。
  9.  請求項4または請求項5に記載の放射線画像撮影装置と、
     画像処理装置と、
    を備え、
     前記画像処理装置は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に読み出された前記フレームごとの前記画像データが、前記放射線画像撮影装置から直接、または外部装置を経由して、転送されてくると、操作者の指示に応じて、前記フレームごとの前記画像データに基づいて静止画撮影による画像データまたは動画撮影による画像データを作成し、作成した前記静止画撮影による画像データに基づいて静止画の放射線画像を生成し、作成した前記動画撮影による画像データに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  10.  請求項4または請求項5に記載の放射線画像撮影装置と、
     画像処理装置と、
    を備え、
     前記画像処理装置は、前記撮影モードが前記連続撮影モードである場合に読み出された前記フレームごとの前記画像データが、前記放射線画像撮影装置から直接、または外部装置を経由して、転送されてくると、前記画像データの値に基づいて、当該画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別し、または、当該画像データを解析して、当該画像データを解析して、放射線の照射が開始されてから照射が終了するまでの照射時間と、放射線の照射が終了してから次の放射線の照射が開始されるまでの経過時間と、照射された放射線の線量率のうち少なくとも1つを割り出し、割り出した結果に基づいて、前記画像データが、静止画撮影による画像データか動画撮影による画像データかを判別することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  11.  前記画像処理装置は、静止画撮影による画像データであると判別した前記画像データに基づいて静止画の放射線画像を生成し、動画撮影による画像データであると判別した前記画像データに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成することを特徴とする請求項10に記載の放射線画像撮影システム。
  12.  請求項6に記載の放射線画像撮影装置と、
     画像処理装置と、
    を備え、
     前記画像処理装置は、前記放射線画像撮影装置で作成された前記静止画撮影による画像データに基づいて静止画の放射線画像を生成し、前記放射線画像撮影装置で作成された前記動画撮影による画像データに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  13.  請求項8に記載の放射線画像撮影装置と、
     画像処理装置と、
    を備え、
     前記画像処理装置は、静止画撮影による画像データであることを表す前記情報が付帯されている前記画像データに基づいて静止画の放射線画像を生成し、動画撮影による画像データであることを表す前記情報が付帯されている前記画像データに基づいて動画を構成する複数の放射線画像を生成することを特徴とする放射線画像撮影システム。
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