WO2016208189A1

WO2016208189A1 - 冷蔵庫

Info

Publication number: WO2016208189A1
Application number: PCT/JP2016/003004
Authority: WO
Inventors: 山口　太郎; 大塚　智史; 匡彦渡邉; 奥村　剛史; 伊藤　嘉浩; 道雄福田; 章彦真鍋
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2015-06-24
Filing date: 2016-06-22
Publication date: 2016-12-29
Also published as: CN107735633A; JP2017009209A; JP6609791B2

Abstract

冷蔵庫は、扉の枠体を構成する縦枠（２７）の端部内面に、縦枠横幅方向の複数箇所に分けて係止突起（２９）が設けられるとともに、横枠（２８）の縦枠結合面に係止突起（２９）に対応する係止用孔（３６）が設けられ、係止突起（２９）を係止用孔（３６）に係合させて縦枠（２７）と横枠（２８）とが連結されて構成されている。

Description

冷蔵庫

　本発明は、冷蔵庫に関し、特にその扉の枠体構成に関する。

　一般に冷蔵庫は、断熱性を有する冷蔵庫本体内に、冷蔵室、冷凍室および野菜室等の貯蔵室が設けられ、各貯蔵室は、扉によって開閉自在に構成されている。

　扉は、冷蔵庫本体の前面となる扉前板と、冷蔵室、冷凍室および野菜室等の内面となる内フレームと、扉前板と内フレームとを一体に連結する枠体とからなる。また、扉前板と内フレームとの間にウレタンを充填発泡させて、冷蔵庫本体と同様、断熱性を有するように構成されている（例えば、特許文献１参照）。

　図１３Ａ～図１３Ｃは、特許文献１に記載されている冷蔵庫用扉を示す。扉１００は、扉前板１０１と内フレーム１０２と枠体１０３との間に発泡断熱材が充填されて構成されている。なお、扉前板１０１は、扉の意匠性を向上させるべくガラス板で構成され、接着テープ１０４と発泡断熱材とによって内フレーム１０２および枠体１０３と一体化されている。

　また、枠体１０３は、縦枠１０５と横枠１０６とが組み合わされて構成されており、いずれも樹脂で構成されて、縦枠１０５の端部に設けられた係止突起を横枠１０６に設けられた係止用孔に係合させて一体に連結されている。

　上記のような従来の冷蔵庫用扉は、扉前板１０１がガラス板で構成されているので、質感が増し、意匠性が向上する。しかしながら、このような扉は、扉前板１０１と内フレーム１０２と枠体１０３との間に発泡断熱材が充填されているので、この発泡圧に抗するべく、枠体１０３の縦枠１０５および横枠１０６は、縦枠１０５と横枠１０６との連結が所定の強度を持つよう構成される必要がある。

　そのため、縦枠１０５と横枠１０６とを連結するために設けられている縦枠１０５の係止突起は、板厚が厚く、縦枠１０５の横幅寸法一杯の大きな形状を有する。その結果、樹脂で構成されている縦枠１０５の表面側に係止突起によるヒケが発生し、意匠性を低下させる。このため、ヒケのない良品を選別しなければならず、生産コストが高くなるという問題がある。また、このようなヒケ防止のため、縦枠１０５自体の板厚も所定の厚み以上が必要となるため、その分材料費がかさみ、さらに生産コストが高くなるという問題がある。

特開２０１５－４８９５５号公報

　本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、生産コストを下げつつ、枠体部分の意匠性および強度が確保された扉を備える冷蔵庫を提供する。

　具体的には、本発明の実施の形態の一例の冷蔵庫は、扉の枠体を構成する縦枠の端部内面に、縦枠横幅方向の複数個所に係止突起が設けられるとともに、横枠の縦枠結合面に、係止突起に対応する係止用孔が設けられ、係止突起を係止用孔に係合させて縦枠と横枠が連結されて構成されている。

　このような構成により、縦枠に設けられた係止突起は、その一つ一つが小さな形状で形成されることができるので、縦枠表面にヒケが生じることを防止でき、縦枠の意匠性を確保することができる。これにより、縦枠の選別作業が不要となり、しかも縦枠の板厚を薄くすることができ、生産コストおよび材料費の双方を低減させることができる。また、縦枠および横枠は、複数箇所で連結されているため、連結部分それぞれの連結強度は小さくても全体としての連結強度は向上し、所定の連結強度を保つことができる。

　また、本発明の実施の形態の一例による冷蔵庫は、縦枠の係止突起それぞれが上向きＬ状に形成されるとともに、縦枠の下方にストッパ突起が設けられ、横枠には、縦枠のストッパ突起と対応するストッパ受け部が設けられていてもよい。また、本発明の実施の形態の一例による冷蔵庫は、係止突起が係止用孔に嵌め込まれて係止された状態でストッパ受け部がストッパ突起を受け止めるよう構成されていてもよい。

　このような構成により、縦枠および横枠は、係止突起と係止用孔とが嵌合した状態でストッパ突起およびストッパ受け部も係合状態となり、係止突起と係止用孔との嵌め込み係合だけであっても、縦枠と横枠とを強固に連結固定させることができる。しかも、ストッパ受け部がストッパ突起を受け止めて、縦枠の係止突起が横枠の係止用孔からずれ落ちて外れてしまうことを防止することもできるため、縦枠と横枠との連結が強固に維持されることができる。したがって、縦枠および横枠の連結をより確実なものとすることができると同時に、信頼性も向上させることができる。

　また、本発明の実施の形態の一例による冷蔵庫は、横枠のストッパ受け部が、係止用孔の下部孔縁で形成されるとともに、縦枠のストッパ突起の上面は傾斜面で形成されていてもよい。

　このような構成により、縦枠の係止突起が横枠の係止用孔部に嵌合された状態で縦枠を上向きにスライドさせれば、ストッパ突起の傾斜面がストッパ受け部を乗り越えてストッパ受け部の上端面に受け止められる。これにより、縦枠を横枠へ組み付ける作業が容易になり、生産性を向上させることができる。

　また、本発明の実施の形態の一例による冷蔵庫は、縦枠の端部内面には、ストッパ突起のさらに下方に補助突起が設けられるとともに、横枠の縦枠との結合面にも補助突起に対応する補助係止用孔が設けられていてもよい。

　このような構成により、縦枠および横枠は、補助突起と補助係止用孔との嵌合によっても連結されることになり、連結箇所が増えることによって一つ一つの突起の板厚をさらに薄くして縦枠表面にヒケが生じることを防ぐことができる。また、縦枠および横枠の連結強度も強化することができ、コストダウンおよび連結強度並びに意匠性の一段の向上を図ることができる。

　また、本発明の実施の形態の一例による冷蔵庫は、縦枠が断面コ字状に形成され、縦枠の両側壁は、横枠の結合面の両側に形成されている側壁部に突き合わされるように連結され、縦枠および横枠の両側壁の突合せ面の一方には被係合部が設けられ、他方には係合部が設けられて被係合部と係合部とが嵌合されるよう構成されていてもよい。

　このような構成により、縦枠および横枠は、側壁でも連結結合され、連結強度を一段と強固なものとすることができると同時に、係止突起およびストッパ突起並びに補助突起をさらに小さく薄く形成することができ、コストダウンおよび連結強度並びに意匠性をより一段と向上させることができる。

図１は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の外観斜視図である。図２は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の断面図である。図３は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉を示す分解斜視図である。図４は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉を構成する枠体の分解正面図である。図５は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠および横枠の端部内面を示す斜視図である。図６は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠の上端部内面を示す拡大斜視図である。図７は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する横枠の上端部内面を示す拡大斜視図である。図８は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠と横枠の組み付けを説明するための図である。図９は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠および横枠の組み付けを説明するための図である。図１０は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠と横枠とが連結された状態の説明図である。図１１は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠と横枠の下部連結構成を示す分解斜視図である。図１２は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠と横枠の下部とが連結された状態を示す斜視図である。図１３Ａは、従来の冷蔵庫における扉の斜視図である。図１３Ｂは、従来の冷蔵庫における扉の分解斜視図である。図１３Ｃは、従来の冷蔵庫における扉の扉枠体の分解斜視図である。

　以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

　（実施の形態１）
　図１は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の外観斜視図、図２は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の断面図、および、図３は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉を示す分解斜視図である。また、図４は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉を構成する枠体の分解正面図であり、図５は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠および横枠の端部内面を示す斜視図である。また、図６は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠の上端部内面を示す拡大斜視図であり、図７は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する横枠の上端部内面を示す拡大斜視図である。また、図８は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠および横枠の組み付けを説明するための概略図であり、図９は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠および横枠の組み付けを説明するための別の概略図である。図１０は、本発明の実施の形態の冷蔵庫の扉枠体を構成する縦枠と横枠とが連結された状態を説明する概略図である。

　図１および図２において、本発明の実施の形態の一例の冷蔵庫２００は、前方が開口した冷蔵庫本体１を備える。冷蔵庫本体１は、前方が開口した金属製（例えば鉄板）の外箱２と、硬質樹脂製（例えばＡＢＳ樹脂製）の内箱３と、外箱２と内箱３との間に発泡充填された硬質ウレタン等の発泡断熱材４とで構成されている。

　冷蔵庫本体１は、内部に複数の貯蔵室が仕切形成されている。貯蔵室には、冷蔵庫本体１の上部から、冷蔵室５、冷蔵室５の下に位置する切替室６およびこれに並設された製氷室７、切替室６および製氷室７の下部に位置する冷凍室８、および、冷凍室８の下部に位置する野菜室９が配設されている。

　また、冷蔵室５の前面は、観音開き式の扉１０により開閉自由に閉塞されている。切替室６および製氷室７、冷凍室８、並びに、野菜室９の前面部は、引き出し式の扉１１，１２，１３，１４によって開閉自由に閉塞されている。

　冷蔵庫本体１の背面には、冷却室１６が配設されている。冷却室１６には、冷気を生成する冷却器１７と、冷気を各室に供給する送風ファン１８とが設けられている。また、冷蔵庫本体１の本体天面奥部には、圧縮機１９が設けられている。圧縮機１９は、コンデンサと、放熱用の放熱パイプと、キャピラリーチューブと、冷却器１７とが順次環状に接続されてなる冷凍サイクルに冷媒が封入され、冷却運転を行うよう構成されている。

　また、冷蔵庫本体１の背面には、冷却室１６で生成された冷気を冷蔵室５、冷凍室８および野菜室９等に供給循環させる冷気ダクト２０が設けられている。

　ここで、扉１０～１４は、冷蔵庫本体１と同様、硬質ウレタン等の発泡断熱材が充填されて断熱性を有するよう構成されている。

　以下、扉１３を例にして、扉の構成を説明する。なお、扉１３以外の扉１１～１４も同様の構成である。

　図３は、扉１３が分解された状態を示している。冷蔵庫本体１の内側に位置する内フレーム２３は、例えばＡＢＳ樹脂で形成されている。内フレーム２３の周端面に結合固定した枠体２４は、例えばＡＢＳ樹脂で形成されている。内フレーム２３を覆うように枠体２４に積層配置された扉前板２５は、本実施の形態では、光沢のある強化ガラスで構成されている。なお、扉前板２５は、光沢のある強化ガラスで構成されたものに限られない。

　内フレーム２３、枠体２４および扉前板２５で形成された空間には、硬質ウレタン等の発泡断熱材が充填されており、発泡断熱材によって内フレーム２３および枠体２４並びに扉前板２５が一体化されている。また、扉前板２５は、テープ２６により、あらかじめ枠体２４に接着される。

　扉１３の枠体２４は、扉前板２５と内フレーム２３との間の周囲の左右側面を覆う縦枠２７と、扉前板２５と内フレーム２３との間の周囲の上下面を覆う横枠２８とからなり、縦枠２７と横枠２８との端部が連結固定されて構成されている。

　以下、縦枠２７と横枠２８との連結構成を図４～図１０を用いて説明する。

　枠体２４の縦枠２７は、図５および図６に示すように、上端部内面の横幅方向の複数箇所、本実施の形態では二箇所に、係止突起２９が設けられている。また、係止突起２９の直下にこれと近接してストッパ突起３０が形成されている。また、ストッパ突起３０のさらに下方には、補助突起３１が設けられている。係止突起２９は、上向きＬ状に形成されており、ストッパ突起３０および補助突起３１は、上面がそれぞれ傾斜面３０ａ,３１ａで形成されている。

　また、縦枠２７は、横断面略コ字状に形成されており、図５および図６に示すように、横断面略コ字状に形成された縦枠２７の両側の側壁３２の内面であって、補助突起３１直下近傍の横枠結合面下端受けリブ３３ａの両側に位置するように、被係合部３３ｂが形成されている。さらに、縦枠２７の両側の側壁３２は互いに長さを違えて形成されており、いずれか一方、本実施の形態では縦枠上端からの距離が短い方の上端面に、凹部３３ｃが設けられている。

　一方、縦枠２７と連結結合する横枠２８は、図５および図７に示すように、端部に結合面３４を備え、両側には側壁部３５を有している。

　結合面３４には、縦枠２７の係止突起２９と対応させて、複数箇所、本実施の形態では、上部二箇所に、係止用孔３６が形成されている。係止用孔３６には、その下部孔縁を若干外向きに隆起させて縦枠２７のストッパ突起３０を受け止めて係合するストッパ受け部３７が設けられている。また、結合面３４のストッパ受け部３７のさらに下方に、係止用孔３６と距離を置いて補助係止用孔３８が形成されている。

　また、結合面３４の両側の側壁部３５は、縦枠２７の被係合部３３ｂと対応する下端部分に切欠きが設けられて係合部３９ａが形成されている。横枠２８の両側の側壁部３５は、図７に示すように、互いに縦方向に延伸する長さを違えて形成されており、いずれか一方、本実施の形態では、短い方（図７における左側）の下端面に、凸部３９ｂが形成されている。

　縦枠２７と横枠２８とは、縦枠２７の係止突起２９が横枠２８の係止用孔３６に嵌合し、ストッパ突起３０がストッパ受け部３７に嵌合し、補助突起３１が補助係止用孔３８に嵌合し、被係合部３３ｂが係合部３９ａに嵌合し、凹部３３ｃが凸部３９ｂに嵌合して、連結されている。

　以下、上記のように構成された冷蔵庫扉の枠体２４の縦枠２７および横枠２８の連結方法を説明する。

　冷蔵庫扉の枠体２４は、まず縦枠２７の係止突起２９を横枠２８の係止用孔３６に合わせて、図４および図８の矢印Ａで示すように押し込む。次に、その状態のまま図４および図９の矢印Ｂで示すように上向きにスライドさせる。

　このような構成により、図１０に示すように、係止突起２９のＬ状部分が横枠２８の係止用孔３６に噛みこむ。また、ストッパ突起３０および補助突起３１が、傾斜面３０ａ,３１ａの傾斜によって横枠２８の結合面３４を摺動し、係止用孔３６および補助係止用孔３８に嵌り込む。係止用孔３６に嵌り込んだストッパ突起３０は、係止用孔３６の下部孔縁で形成されたストッパ受け部３７に受け止められ、ストッパ受け部３７に当接し係合する。さらに、縦枠２７の横枠結合面下端受けリブ３３ａが、横枠２８の結合面３４下端縁に突き合わさり、縦枠２７の側壁３２の被係合部３３ｂが横枠２８の側壁部３５の係合部３９ａに嵌合する。これとともに、縦枠２７の側壁部３２の上端縁と横枠２８の側壁部３５の下端縁とが突き合わさり、縦枠上端縁の凹部３３ｃが横枠下端縁の凸部３９ｂに嵌合する。

　このようにして、係止突起２９と係止用孔３６が嵌合し、ストッパ突起３０と係止用孔３６とが嵌合し、補助突起３１と補助係止用孔３８とが嵌合し、被係合部３３ｂと係合部３９ａとが嵌合し、凹部３３ｃと凸部３９ｂが嵌合し、縦枠２７と横枠２８とが連結される。

　次に、以上のように構成された冷蔵庫扉の作用効果について説明する。

　まず、本実施の形態の扉１０～１４は、枠体２４の縦枠２７に形成される係止突起２９が、縦枠２７の端部内面横幅方向に複数箇所に分けて設けられているから、係止突起２９はその一つ一つが小さく形成されることができる。したがって、樹脂成型した縦枠２７の表面にヒケが生じることを防止でき、縦枠２７の意匠性を確保することができる。その結果、縦枠２７の選別作業も不要となるとともに、縦枠２７の板厚も薄くすることができ、生産コストおよび材料費の双方を低減することができる。

　また、縦枠２７および横枠２８は、縦枠２７の横幅方向に複数箇所、本実施の形態例では二箇所で連結されるため、横幅中央の一箇所で連結される場合に比べ、より確実に連結でき、連結部分の一つ一つの突起が小さくても全体としての連結強度は向上する。

　さらに、枠体２４は、突起による左右方向の複数箇所における連結に加え、上下方向の連結も複数箇所で行われるよう構成されているので、所定の連結強度を確実に保つことができる。

　すなわち、縦枠２７と横枠２８との連結は、係止突起２９と係止用孔３６との嵌合だけでも達成されるが、本実施の形態ではこれに加え、ストッパ突起３０と係止用孔３６との嵌合によっても連結が行われるよう構成されているため、さらに強固な連結となる。

　さらに、上記の連結に加え、補助突起３１と補助係止用孔３８、および、被係合部３３ｂと係合部３９ａ、並びに、凹部３３ｃと凸部３９ｂとの嵌合による連結も成されるよう構成されているため、その連結強度を極めて高いものとすることができる。

　特に、被係合部３３ｂと係合部３９ａの嵌合は、縦枠２７の側壁３２および横枠２８の側壁部３５で行われ、しかも主係合部ともなる係止突起２９と係止用孔３６との係合部分から離れた位置で被係合部３３ｂと係合部３９ａとが嵌合係止されている。このため、縦枠の内面および側面の二つの面、および、上下方向の離れた位置で、縦枠２７と横枠２８との連結が行われることになり、その連結強度を極めて高くすることができる。

　したがって、係止突起２９およびストッパ突起３０並びに補助突起３１は、さらに小さく薄く形成されることができ、縦枠２７表面にヒケが生じるのを確実に防止できると同時に、生産コストおよび材料費の双方の低減を促進することができる。よって、コストダウンおよび意匠性の向上、並びに連結強度の向上をよりハイレベルで実現できる。

　さらに、ストッパ突起３０と係止用孔３６との嵌合によって、係止用孔３６のストッパ受け部３７がストッパ突起３０を受け止めるよう構成されているため、縦枠２７の係止突起２９が横枠２８の係止用孔３６からずれ落ちて外れてしまうことを防止することができる。したがって、係止突起２９と係止用孔３６との嵌め込み係合だけによっても、縦枠２７と横枠２８との連結を強固なものとすることができるとともに、その連結を強固に維持することができ、信頼性を向上させることができる。

　また、縦枠２７のストッパ突起３０は、その上面が傾斜面３０ａで形成されているため、上述したように、縦枠２７の係止突起２９を横枠２８の係止用孔３６に嵌合させた状態で縦枠２７を上向きにスライドさせれば、ストッパ突起３０の傾斜面３０ａがストッパ受け部３７を乗り越えてその上端面に受け止められる。このため、縦枠２７の横枠２８への組み付けが容易に行え、生産性を向上させることができる。

　これは、補助突起３１および補助係止用孔３８においても同様であり、連結強度を向上させるための係止部となる突起が設けられる箇所を増やしても組立性を阻害することがなく、高い生産性を確保することができる。

　このように、本実施の形態で例示したような構成によれば、縦枠２７と横枠２８とを強固に連結できるとともに、生産性が高く、しかもヒケ等のない意匠性の高い枠構成の扉を提供することができる。

　なお、図１１および図１２は、縦枠２７と横枠２８との下部の連結構成を示し、縦枠２７の下部に設けられた下部係止突起４０は、平面視略コ字状に形成されて、縦枠２７の内面と連なる部分４０ａが複数に分けられて形成されている。このような構成により、縦枠２７内面と接する部分を小さくすることができ、縦枠表面にヒケが生じるのを防止できる。

　また、縦枠２７の下部係止突起４０が嵌合する横枠２８の下部係止用孔４１は、その下部孔縁に、縦枠２７の略コ字状に形成されたた下部係止突起４０の開口部４２へ嵌合する突片４３が設けられている。下部係止用孔４１が縦枠２７の下部係止突起４０に合わされて横枠２８を矢印Ｃで示すように押し当てられた後、矢印Ｄで示すように、横枠２８を上向きにスライドさせて突片４３を下部係止突起４０の開口部４２に嵌合させる。これにより、縦枠２７と横枠２８とは、下部係止突起４０と下部係止用孔４１との嵌合および開口部４２と突片４３との嵌合によって強固に連結固定される。また、縦枠２７の内面に形成される下部係止突起４０の根元が複数に分けられて形成されていることにより、縦枠２７表面にヒケが発生するのを防止できる。したがって、このような構成によっても、縦枠２７表面にヒケが生じるのを防止して生産コストおよび材料費双方の低減を促進し、意匠性および連結強度の向上を実現することができる。

　なお、縦枠２７と横枠２８との連結時、縦枠２７および横枠２８それぞれの側壁下部は、それぞれの突合せ端部に形成されたＥとＦの部分、および、ＧとＨの部分が突き合わされ、互いが嵌合して連結される。

　以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の目的を達成する範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。すなわち、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。つまり、本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　以上述べたように、本発明は、生産コストを引き下げつつ、枠体部分の意匠性および強度が確保された扉を備える冷蔵庫を提供する。よって、一般用はもちろん業務用の冷蔵庫およびワインクーラ等にも幅広く利用されることができる。

　１　　冷蔵庫本体
　５　　冷蔵室
　８　　冷凍室
　９　　野菜室
　１０，１１，１２，１３，１４　　扉
　１６　　冷却室
　１９　　圧縮機
　２０　　冷気ダクト
　２３　　内フレーム
　２４　　枠体
　２５　　扉前板
　２７　　縦枠
　２８　　横枠
　２９　　係止突起
　３０　　ストッパ突起
　３０ａ　　傾斜面
　３１　　補助突起
　３１ａ　　傾斜面
　３２　　側壁
　３３ａ　　横枠結合面下端受けリブ
　３３ｂ　　被係合部
　３３ｃ　　凹部
　３４　　結合面（縦枠結合面）
　３５　　側壁部
　３６　　係止用孔
　３７　　ストッパ受け部
　３８　　補助係止用孔
　３９ａ　　係合部
　３９ｂ　　凸部
　４０　　下部係止突起
　４０ａ　　縦枠内面と連なる部分
　４１　　下部係止用孔
　４２　　開口部
　４３　　突片

Claims

冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体に設けられた貯蔵室を開閉する扉とを備え、前記扉は、扉前板と内フレームと枠体とを有するとともに、前記扉前板と前記内フレームと前記枠体との間に発泡断熱材が充填されて構成され、前記枠体は、縦枠と横枠とが連結されて構成され、前記縦枠は、端部内面横幅方向の複数箇所に係止突起を有し、前記横枠は、前記縦枠との結合面に係止用孔を有し、前記縦枠と前記横枠は、前記係止突起を前記係止用孔に係合させて連結された冷蔵庫。
前記縦枠は、前記係止突起がそれぞれ上向きＬ状に形成されるとともに、下方にストッパ突起が設けられ、前記横枠には、前記縦枠の前記ストッパ突起と対応するストッパ受け部が設けられ、前記係止突起が前記係止用孔に嵌め込まれて係止された状態で前記ストッパ受け部が前記ストッパ突起を受け止めるよう構成された請求項１記載の冷蔵庫。
前記横枠の前記ストッパ受け部は、前記係止用孔の下部孔縁で形成されるとともに、前記縦枠の前記ストッパ突起の上面は傾斜面である請求項１または２記載の冷蔵庫。
前記縦枠の前記端部内面には、前記ストッパ突起のさらに下方に補助突起が設けられるとともに、前記横枠の前記結合面にも前記補助突起に対応する補助係止用孔が設けられた請求項１～３のいずれか１項記載の冷蔵庫。
前記縦枠は、断面コ字状に形成され、前記縦枠の両側壁は、前記横枠の前記結合面の両側に形成されている側壁部に突き合わされるように連結され、前記縦枠および前記横枠の前記両側壁の突合せ面の一方には被係合部が設けられ、他方には係合部が設けられて前記被係合部と前記係合部とが嵌合された請求項１～４のいずれか１項記載の冷蔵庫。