WO2016204199A1

WO2016204199A1 - トナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法

Info

Publication number: WO2016204199A1
Application number: PCT/JP2016/067854
Authority: WO
Inventors: 卓哉錦織; 正志水野; 瀬ノ口　輝紀
Original assignee: 三菱化学株式会社
Priority date: 2015-06-16
Filing date: 2016-06-15
Publication date: 2016-12-22

Abstract

トナーカートリッジの筐体（２１）に穴（２１ａ）を開ける過程と、穴からリサイクル用のトナー収納容器（１２０、２２０、３２０）を筐体内に挿入する過程と、リサイクル用のトナー収納容器から延びる、該トナー収納容器からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材（１２０ｂ、２２０ｂ）の端部を筐体の外に配置する過程と、を含む。

Description

トナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法

　本発明は、レーザープリンターや複写機等の画像形成装置に装着されるトナーカートリッジにリサイクルのトナーを補給する方法、及びこれによりリサイクルのトナーカートリッジを製造する方法に関する。

　トナーカートリッジは、レーザープリンター、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられている。トナーカートリッジは、トナーの補給や一部の部品の交換によるリサイクルされている。トナーカートリッジのリサイクルの過程としては、清掃、損傷を受けた部品の交換、磨耗した部品の交換、及びトナーの補給が挙げられる。そしてこのリサイクル過程では、トナーカートリッジの分解及び再組み立てが必要となる。

　画像を形成するためトナーはトナー容器（トナーホッパー）に蓄えられている。リサイクルにおいて、通常、トナーは開口部からトナー容器に注がれることで補給される（例えば特許文献１のトナー補給口）。そして補充後に当該開口部が塞がれ、これにより輸送や使用前のトナーの漏れが防止される。

日本国特開２０１４－１５３６４１号公報

　しかしながら、トナーカートリッジの種類によっては開口が溶接されて塞がれており、トナー補給口を利用することができず、これまでの方法でトナーの補充をすることができないことがあった。

　そこで本発明は上記問題点に鑑み、リサイクル前においてトナーを補給するための穴が設けられていないトナーカートリッジであっても適切にトナーの補給が可能なトナーの補給方法を提供することを課題とする。また、これによるリサイクルされたトナーカートリッジの製造方法を提供する。

　本発明は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、トナーカートリッジの筐体に穴を開ける過程と、穴からリサイクル用のトナー収納容器を筐体内に挿入する過程と、リサイクル用のトナー収納容器から延びる、該トナー収納容器からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材の端部を筐体の外に配置する過程と、を含む、トナーカートリッジにトナーを補給する方法である。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、例えば、穴からリサイクル用のトナーカートリッジを筐体内に挿入する前に、筐体内から穴を通して既存のトナー収納容器を取り出す過程を含む。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、例えば、穴を、スリットを有するフタにより塞ぎ、スリットにはトナー排出用部材が通されている。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、例えば、トナー排出用部材のうち筐体の外に配置されたトナー排出用部材の端部には持ち手が具備されている。

　本発明のリサイクルによるトナーカートリッジの製造方法は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法を含んで、トナーを補給する工程を含む、リサイクルによるトナーカートリッジの製造方法である。

　本発明のリサイクルによるトナーカートリッジの製造方法の一態様として、例えば、トナー排出用部材の持ち手を、トナー排出用部材を引き抜いた場合のみ、画像形成装置本体の正しい位置にセットできるように筐体からはみ出して配置する。

　本発明は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、トナーカートリッジの筐体及び該筐体に内包される既設のトナー収納容器に穴を開ける過程と、穴からリサイクル用のトナー収納容器を既設のトナー収納容器内に挿入する過程と、前記トナーカートリッジの筐体に、前記リサイクル用のトナー収納容器を開封するための開封手段を通過させる開封手段通過部を設ける過程と、を含む。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、例えば、リサイクル用のトナー収納容器から延びる前記開封手段の端部を前記開封手段使部を介して筐体の外に配置する過程を含む。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、例えば、穴を、スリットを有するフタである前記開封手段通過部により塞ぎ、スリットには前記開封手段が通されている。

　本発明のトナーカートリッジにトナーを補給する方法の一態様として、前記開封手段のうち筐体の外に配置された前記開封手段の端部には持ち手が具備されている。

　本発明のリサイクルによるトナーカートリッジの製造方法は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法を含んだトナーを補給する工程を有する、リサイクルによるトナーカートリッジの製造方法である。

　本発明は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、収納したトナーを排出するための開口部を有するトナー収納容器と、前記トナー収納容器を収納するトナー収納容器収納部と、を有するトナーカートリッジの筐体に穴を開ける過程と、前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記トナー収納容器収納部に挿入する過程と、前記リサイクル用のトナー収納容器から延びる、該トナー収納容器からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材の端部を前記筐体の外に配置する過程と、を含む。

　本発明は、トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、収納したトナーを排出するための開口部を有するトナー収納容器と、前記トナー収納容器を収納するトナー収納容器収納部と、を有するトナーカートリッジの筐体において前記トナー収納容器に穴を開ける過程と、前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記トナー収納容器内に挿入する過程と、前記トナーカートリッジの筐体に、前記リサイクル用のトナー収納容器を開封するための開封手段を通過させる開封手段通過部を設ける過程と、を含む。

　本発明によれば、リサイクル前においてトナーを補給するための穴が設けられていないトナーカートリッジであっても適切にトナーの補給が可能となる。

図１は、リサイクル対象となるトナーカートリッジ１０の構造を示す断面図である。図２は、画像形成装置の構成を説明する概念図である。図３（ａ）、図３（ｂ）は第一の形態のトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図４は、リサイクルによるトナーカートリッジ１１０の構造を示す断面図である。図５は、フタ１２１を平面視した図である。図６（ａ）、図６（ｂ）は１つの形態のトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図７は、リサイクルによるトナーカートリッジ２１０の構造を示す断面図である。図８（ａ）、図８（ｂ）は第二の形態のトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図９は、リサイクルによるトナーカートリッジ３１０の構造を示す断面図である。図１０（ａ）、図１０（ｂ）は第三の形態のトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図１１は、リサイクル対象となるトナーカートリッジ４１０の構造を示す断面図である。図１２（ａ）、図１２（ｂ）は第五の形態のトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図１３は、リサイクルによるトナーカートリッジ１１０の構造を示す断面図である。図１４（ａ）、図１４（ｂ）はトナー補給方法、及びトナーカートリッジの製造方法の一場面を示す図である。図１５は、リサイクル用のトナー収納容器の他の形態を示す図であり、（ａ）はミシン目及び引き剥がし領域が形成された例を示し、（ｂ）はスリットが形成されるとともにスリットを塞ぐフィルムが貼付された例を示す。図１６（ａ）、図１６（ｂ）は、リサイクルによるトナーカートリッジ１１０の変形例を示す。

　以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。

　図１にはリサイクル直前におけるトナーカートリッジ１０の断面図を示した。トナーカートリッジ１０は、図１に示すように感光体ドラム１１を備え、該感光体ドラム１１に隣接し、感光体ドラムを帯電させる手段である帯電ローラ１２を具備している。さらに帯電ローラ１２の表面をクリーニングする手段としてクリーニングブレード１３が設けられている。

　また、感光体ドラム１１に対向するように、現像手段である現像ローラ１４が具備され、現像ローラに接触するように現像ブレード１５、及びトナー供給ローラ１６が配置されている。そして、トナー供給ローラ１６に接触するように、アジテーター１７が備えられ、アジテーター１７を回転させる回転軸１８にアジテーター１７の一端が接続されている。そして、トナーを収納するトナー収納容器２０が備えられている。アジテーター１７はその回転により、トナー供給ローラ１６のみならずトナー収納容器２０にも接触することで、トナー収納容器２０に衝撃を与え、トナー収納容器２０内に配置されているトナーの流動を促して、トナーをトナー収納容器２０から排出しやすくする機能を有する。

　図１からわかるように、本形態ではトナーカートリッジ１０は、第一の筐体２１及び第二の筐体２２（筐体２１および２２）により各部材が囲まれて保持されている。第一の筐体２１には、上記した現像ローラ１４、現像ブレード１５、トナー供給ローラ１６、アジテーター１７、回転軸１８、及びトナー収納容器２０が配置されている。特にトナー収納容器２０はその全部が第一の筐体２１に内包されるように、第一の筐体２１の内部に画定されたトナー収納容器収納部２４に収納されている。第二の筐体２２には、上記した感光体ドラム１１、帯電ローラ１２、及びクリーニングブレード１３が配置されている。

　トナーカートリッジ１０により、感光体ドラム１１に像が形成される過程は公知の通りである。

　図２には、トナーカートリッジ１０を備える画像形成装置１の概念図を示した。この画像形成装置１によれば、紙等の記録媒体が図２にＩＩで示したように移動し、転写ロール１ａと像が表面に形成された感光体ドラム１１との間に挟まれ、当該像が記録媒体に転写される。その後、定着装置２により記録媒体に像が定着され、排出される。

　次にトナーカートリッジ１０において、トナー収納容器２０の中のトナーを使い切ったときに、トナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法の第一の形態について説明する。図３～図６に説明のための図を表した。これらの図を参照しつつ説明する。

　はじめに図３（ａ）に示したように、第一の筐体２１のうちトナー収納容器２０が面する壁面の少なくとも一部に穴２１ａを開ける。穴２１ａを開ける方法は特に限定されることはないが、打ち抜き、ドリルによる切削、溶融等を挙げることができる。また、穴２１ａの位置、形状、数などは、後述する作業が可能な限り、特に限定されない。

　穴２１ａが形成されたら、図３（ａ）の矢印ＩＩＩａのようにトナー収納容器収納部２４内のトナー収納容器２０を穴２１ａから取り出し、図３（ｂ）のような状態とする。トナー収納容器２０を第一の筐体２１から取り出す手段は特に限定されることはなく、指でつかんだり、プライヤー等のような物を挟んで保持する道具を用いたりすることができる。

　このようにしてトナー収納容器２０が取り去られた後、リサイクル用のトナー収納容器１２０が穴２１ａを通して図４に示したように第一の筐体２１の内側（トナー収納容器収納部２４内）に挿入される。このときトナー収納容器１２０の内側には補給に供されるトナーが含まれている。また、穴２１ａが十分な大きさを確保できない場合、トナーが入っていない状態でリサイクル用のトナー収納容器１２０を穴２１ａから挿入し、その後にリサイクル用トナーをリサイクル用のトナー収納容器１２０に充填してから封をしてもよい。

　ここで、トナー収納容器１２０は、その壁に開口部が開いており、この開口部がカバー１２０ａにより塞がれた状態とされている。そしてこのカバー１２０ａには紐状のカバー剥離手段１２０ｂの一端が取り付けられている。すなわち、このカバー剥離手段１２０ｂの他端側を引き、カバー１２０ａをトナー収納容器１２０から引き剥がすことで、トナー収納容器１２０の開口部が開放され中のトナーがトナー収納容器１２０の外に出るように構成されている。すなわち、紐状のカバー剥離手段１２０ｂは、トナー収納容器１２０から延びてトナー収納容器１２０に開口部を開ける手段であるとともに、トナー収納容器１２０からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材として機能する。

　なお、カバー剥離手段１２０ｂの他端側には持ち手１２０ｃが設けられて引きやすくなっており、利用者の利便性が高められている。また、この持ち手１２０ｃを備えることで、視認性が高められ、カバー剥離手段１２０ｂの引き忘れを防止することもできる。また、この持ち手１２０ｃをトナーカートリッジから出っ張るような大きさ及び位置に配置することで、紐状のカバー剥離手段１２０ｂを引き抜かない限り、画像形成装置本体の正しい位置にセットできないようにして、引き忘れを防止することもできる。これらカバー１２０ａ、及び持ち手１２０ｃは特に限定されることはないが、帯電防止材料により構成されていることが好ましく、フィルム状であることがさらに好ましい。

　リサイクル用のトナー収納容器１２０が第一の筐体２１の内側に挿入された後に、第一の筐体２１に形成された穴２１ａをフタ１２１で塞ぐ。フタ１２１を第一の筐体２１に固定する方法は特に限定されることはないが、接着、粘着、テープ止め、溶着、及び、ねじ止め等を挙げることができる。

　ここで本形態のフタ１２１は次のような形態を具備している。図５にフタ１２１を平面視した図を表した。フタ１２１は、その少なくとも一部にスリット１２１ｂが設けられている。このスリット１２１ｂには少なくともカバー１２０ａ、及びカバー剥離手段１２０ｂが通過できるように構成されるが、通過した後にはスリット１２１ｂからトナーがもれないようにしっかりと接触していることが好ましい。かかる観点から、スリット１２１ｂが設けられる部分１２１ａについては、ゴム、ポリウレタン、スポンジ等の柔軟性とシーリング性を兼ね備えた材料を用いることが好ましい。

　そして、このようにフタ１２１が穴２１ａを塞いだ姿勢において、図４からわかるように、カバー剥離手段１２０ｂがスリット１２１ｂを通過し、カバー剥離手段１２０ｂのうち持ち手１２０ｃ側が第一の筐体２１の外に配置される。すなわち、紐状のカバー剥離手段１２０ｂはトナー収納容器１２０を開封するための開封手段として機能し、スリット１２１ｂを有するフタ１２１は、開封手段を通過させる開封手段通過部として機能する。そして、開封手段であるカバー剥離手段１２０ｂの端部を開封手段通過部であるフタ１２１を介して第一の筐体２１の外に配置する。

　図４に示した姿勢で運搬や保管が行われる。すなわち図４に示した姿勢でリサイクルされたトナーカートリッジ１１０として、ユーザー等に提供される。

　トナーカートリッジ１１０を使用するユーザーは、トナーカートリッジ１１０を画像形成装置に装着して、又は画像形成装置に装着する直前に、図６（ａ）に矢印ＶＩａで示したように、持ち手１２０ｃを引っ張る。これにより、カバー剥離手段１２０ｂが引っ張られ、カバー１２０ａが剥離して、図６（ｂ）に示したようにリサイクル用のトナー収納容器１２０に開口部１２０ｄが形成される。この開口部１２０ｄからトナーが排出され、利用することができるようになる。

　一方、引っ張られたカバー剥離手段１２０ｂ、及びカバー１２０ａはスリット１２１ｂを通過して外部に取り出される。その後は、スリット１２１ｂは適切に閉じており、ここからトナーが漏れることはない。もちろん、テープ等の部材でスリット１２１ｂを塞いでもよい。

　以上のようなトナーの補給方法、及びリサイクルされたトナーカートリッジの製造方法によれば、リサイクル前においてトナーを補給するための穴が設けられていないトナーカートリッジであっても適切にトナーの補給が可能である。

　図７、図８は第二の形態のトナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法を説明する図である。図７は図４に相当する図である。図７に至るまでの方法は上記の通りなので、ここでは説明は省略する。本形態では、リサイクル用のトナー収納容器１２０の代わりに、リサイクル用のトナー収納容器２２０が適用されている点で第一の形態と異なる。他の部位については上記した第一の形態の同様である。

　トナー収納容器２２０は、トナー収納容器１２０と同様に内側に補給に供されるトナーが含まれている。

　ここで、トナー収納容器２２０は、裂け易くされた部位を有しており、この部位に所定の引張力が係るとここから裂けるように構成されている。当該裂け易い部位は、次に説明する容器引張手段２２０ｂが配置された部位とは反対であることが好ましい。裂け易くするための具体的な構成は特に限定されることはないが、裂け易い材料を用いたり、破線状の切れ目を設けたりすることが挙げられる。

　そしてこのトナー収納容器２２０のうち、上記裂け易くされた部位とは反対側には紐状の容器引張手段２２０ｂの一端が取り付けられている。すなわち、この容器引張手段２２０ｂの他端側を引き、トナー収納容器２２０を引き上げることで、トナー収納容器２２０の裂け易くされた部分を裂けさせ、ここからトナーがトナー収納容器２２０の外に出るように構成されている。すなわち、紐状の容器引張手段２２０ｂは、トナー収納容器２２０を引き裂いて取り出す手段であるとともに、トナー収納容器２２０からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材として機能する。なお、容器引張手段２２０ｂの他端側には持ち手１２０ｃが設けられて引きやすくなっており、利用者の利便性が高められている。また、この持ち手１２０ｃを備えることで、視認性が高められ、カバー剥離手段１２０ｂの引き忘れを防止することもできる。

　そして、上記と同様に、穴２１ａを塞ぐようにフタ１２１が配置される。このとき、容器引張手段２２０ｂがフタ１２１のスリット１２１ｂを通過し、持ち手１２０ｃが第一の筐体２１の外になるように構成されている。すなわち、紐状の容器引張手段２２０ｂはトナー収納容器２２０を開封するための開封手段として機能し、スリット１２１ｂを有するフタ１２１は、開封手段を通過させる開封手段通過部として機能する。そして、開封手段である容器引張手段２２０ｂの端部を開封手段通過部であるフタ１２１を介して第一の筐体２１の外に配置する。

　図７に示した姿勢で運搬や保管が行われる。すなわち図７に示した姿勢でリサイクルされたトナーカートリッジ２１０として、ユーザー等に提供される。

　トナーカートリッジ２１０を使用するユーザーは、トナーカートリッジ２１０を画像形成装置に装着して、又は画像形成装置に装着する直前に、図８（ａ）に矢印ＶＩＩＩａで示したように、持ち手１２０ｃを引っ張る。これにより、トナー収納容器２２０が引っ張られ、該トナー収納容器２２０の裂け易い部分が引っ張られ、図８（ａ）に示したようにトナー収納容器２２０の一部が裂ける。このように避けた部分からトナーが排出され、利用することができるようになる。

　一方、引っ張られたトナー収納容器２２０はスリット１２１ｂを通過して外部に取り出される。その後は、図８（ｂ）に示したようにスリット１２１ｂは適切に閉じており、ここからトナーが漏れることはない。

　以上のようなトナーの補給方法、及びリサイクルされたトナーカートリッジの製造方法によっても、リサイクル前においてトナーを補給するための穴が設けられていないトナーカートリッジであっても適切にトナーの補給が可能である。

　図９、図１０は第三の形態のトナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法を説明する図である。図９は図４に相当する図である。図９に至るまでの方法は上記の通りなので、ここでは説明は省略する。本形態では、リサイクル用のトナー収納容器１２０の代わりに、リサイクル用のトナー収納容器３２０が適用されている点で第一の形態と異なる。

　トナー収納容器３２０は、トナー収納容器１２０と同様に内側に補給に供されるトナーが含まれている。

　ここで、トナー収納容器３２０は、その壁に開口部が開いており、この開口部がカバー３２０ａにより塞がれた状態とされている。そしてこのカバー３２０ａは第一の筐体２１の内側、特にトナー収納容器収納部２４に固定されている。カバー３２０ａの第一の筐体２１の内側への固定は特に限定されることはないが、接着や粘着等を挙げることができる。

　一方、このトナー収納容器３２０にはカバー３２０ａではない部位に紐状の容器引張手段２２０ｂの一端が取り付けられている。すなわち、この容器引張手段２２０ｂの他端側を引くことによりトナー収納容器３２０を引くと、カバー３２０ａは第一の筐体２１に残るようにカバー３２０ａが分離し、トナー収納容器３２０の開口部が開放され、中のトナーがトナー収納容器３２０の外に出るように構成されている。すなわち、紐状の容器引張手段２２０ｂは、トナー収納容器３２０からカバー３２０ａを分離する手段であるとともに、トナー収納容器２２０からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材として機能する。なお、容器引張手段２２０ｂの他端側には持ち手１２０ｃが設けられて引きやすくなっており、利用者の利便性が高められている。また、この持ち手１２０ｃを備えることで、視認性が高められ、カバー剥離手段１２０ｂの引き忘れを防止することもできる。

　カバー３２０ａは特に限定されることはないが、帯電防止材料により構成されていることが好ましく、フィルム状であることがさらに好ましい。

　図９に示した姿勢で運搬や保管が行われる。すなわち図９に示した姿勢でリサイクルされたトナーカートリッジ３１０として、ユーザー等に提供される。

　トナーカートリッジ３１０を使用するユーザーは、トナーカートリッジ３１０を画像形成装置に装着して、又は画像形成装置に装着する直前に、図１０（ａ）に矢印Ｘａで示したように、持ち手１２０ｃを引っ張る。これにより、トナー収納容器３２０が引っ張られ、一方で、カバー３２０ａは第一の筐体２１の内側（トナー収納容器収納部２４の内部）に固定されているので、図１０（ａ）に示したように、カバー３２０ａが分離しトナー収納容器３２０に開口部が形成される。この開口部からトナーが排出され、利用することができるようになる。

　一方、引っ張られたトナー収納容器３２０はスリット１２１ｂを通過して外部に取り出される。その後は、図１０（ｂ）に示したようにスリット１２１ｂは適切に閉じており、ここからトナーが漏れることはない。

　図１１は第四の形態のトナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法を説明する図である。図１１は図１に相当する図である。本形態は、リサイクルの対象となるトナーカートリッジが上記第一～第三の形態とは異なり、トナーカートリッジ１０の代わりにトナーカートリッジ４１０が適用される例である。

　トナーカートリッジ４１０は、トナー収納容器２０を用いないタイプのトナーカートリッジであり、第一の筐体２１により仕切られたトナー収容空間４２０にトナーが収容されている。このようなトナーカートリッジについても、トナー収容空間４２０に対して上記した各形態のトナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法を適用し、同様の効果を奏するものなる。

　図１２～図１４は第五の形態のトナーカートリッジにトナーを補給する方法、及びリサイクルのトナーカートリッジの製造方法を説明する図である。本形態では、図３（ａ）に対応して、図１２（ａ）に示したように、第一の筐体２１のうちトナー収納容器２０が面するトナー収納容器収納部２４の壁面の少なくとも一部、及びこれに連通するようにトナー収納容器２０に穴２１ａを開ける。穴２１ａを開ける方法は特に限定されることはないが、打ち抜き、ドリルによる切削、溶融等を挙げることができる。

　このようにしてトナー収納容器２０の一部が取り去られた後、リサイクル用のトナー収納容器１２０が穴２１ａを通して図１２（ｂ）に示したように第一の筐体２１のトナー収納容器収納部２４の中のトナー収納容器２０の内側に挿入される。このときトナー収納容器１２０の内側には補給に供されるトナーが含まれている。また、穴２１ａが十分な大きさを確保できない場合、トナーが入っていない状態でリサイクル用のトナー収納容器１２０を穴２１ａから挿入し、その後にリサイクル用トナーをリサイクル用のトナー収納容器１２０に充填してから封をしてもよい。

　ここで、リサイクル用のトナー収納容器１２０は、その壁に開口部が開いており、この開口部がカバー１２０ａにより塞がれた状態とされている。そしてこのカバー１２０ａには紐状のカバー剥離手段１２０ｂの一端が取り付けられている。すなわち、このカバー剥離手段１２０ｂの他端側を引き、カバー１２０ａをトナー収納容器１２０から引き剥がすことで、トナー収納容器１２０の開口部が開放され中のトナーがトナー収納容器１２０の外に出るように構成されている。すなわち、紐状のカバー剥離手段１２０ｂは、トナー収納容器１２０に開口部を開ける手段であるとともに、トナー収納容器１２０からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材として機能する。

　なお、カバー剥離手段１２０ｂの他端側には持ち手１２０ｃが設けられて引きやすくなっており、利用者の利便性が高められている。また、この持ち手１２０ｃを備えることで、視認性が高められ、カバー剥離手段１２０ｂの引き忘れを防止することもできる。また、この持ち手１２０ｃをトナーカートリッジから出っ張るような大きさ及び位置に配置することで、紐状のカバー剥離手段１２０ｂを引き抜かない限り、画像形成装置本体の正しい位置にセットできないようにして、引き忘れを防止することもできる。

　これらカバー１２０ａ、及び持ち手１２０ｃは特に限定されることはないが、帯電防止材料により構成されていることが好ましく、フィルム状であることがさらに好ましい。

　リサイクル用のトナー収納容器１２０がトナー収納容器２０の内側に挿入された後に、図１３に示したように、第一の筐体２１に形成された穴２１ａをフタ１２１で塞ぐ。フタ１２１を第一の筐体２１に固定する方法は特に限定されることはないが、接着、粘着、テープ止め、溶着、及び、ねじ止め等を挙げることができる。フタ１２１は、図５で示したものと同様のものが利用可能である。

　そして、このようにフタ１２１が穴２１ａを塞いだ姿勢において、図１３からわかるように、カバー剥離手段１２０ｂがスリット１２１ｂを通過し、カバー剥離手段１２０ｂのうち持ち手１２０ｃ側が第一の筐体２１の外に配置される。すなわち、紐状のカバー剥離手段１２０ｂはトナー収納容器１２０を開封するための開封手段として機能し、スリット１２１ｂを有するフタ１２１は、開封手段を通過させる開封手段通過部として機能する。そして、開封手段であるカバー剥離手段１２０ｂの端部を開封手段通過部であるフタ１２１を介して第一の筐体２１の外に配置する。

　図１３に示した姿勢で運搬や保管が行われる。すなわち図１３に示した姿勢でリサイクルされたトナーカートリッジ１１０として、ユーザー等に提供される。

　トナーカートリッジ１１０を使用するユーザーは、トナーカートリッジ１１０を画像形成装置に装着して、又は画像形成装置に装着する直前に、図１４（ａ）に矢印ＶＩａで示したように、持ち手１２０ｃを引っ張る。これにより、カバー剥離手段１２０ｂが引っ張られ、カバー１２ａが剥離して、図１４（ｂ）に示したようにリサイクル用のトナー収納容器１２０に開口部１２０ｄが形成される。この開口部１２０ｄからトナーが排出され、利用することができるようになる。

　一方、引っ張られたカバー剥離手段１２０ｂ、及びカバー１２０ａはスリット１２１ｂを通過して外部に取り出される。その後は、スリット１２１ｂは適切に閉じており、ここからトナーが漏れることはない。

　尚、上述した実施形態では、リサイクル用のトナー収納容器からトナーの排出を可能とするトナー排出用部材として、カバー剥離手段１２０ｂ、容器引張手段２２０ｂのように紐状の部材を用いたが、トナー排出用部材は紐状の部材には限定されない。端部が筐体の外に配置されていればその形態は限定されない。

　図１５は、リサイクル用のトナー収納容器の他の形態を示す図である。図１５（ａ）ではトナー収納容器３２０において、予めミシン目３２２が形成され、ミシン目３２２により引き剥がし領域３２３が画定されている。ミシン目３２２は、トナーが漏れない程度の大きさで形成されている。また、引き剥がし領域３２３の一端には、紐状またはテープ状の引き剥がし紐（引き剥がし手段）３２１であるトナー排出用部材（または開封手段）の一端が接続されている。引き剥がし紐３２１は、スリット１２１ｂを通過し、持ち手３２４、及び引き剥がし紐３２１のうち持ち手３２４側が第一の筐体２１の外に配置される。

　引き剥がし紐３２１の持ち手３２４側を引き、引き剥がし領域３２３の周囲のミシン目３２を引き裂き、引き剥がし領域３２３をトナー収納容器３２０から引き剥がすことにより引き剥がし領域３２３が開口部となり、この開口部から中のトナーがトナー収納容器３２０の外に出るように構成されている。

　図１５（ｂ）ではトナー収納容器５２０において、予め複数のスリット５２２が形成されており、スリット５２２を覆うようにフィルム５２３が貼付されている。フィルム５２３の一端には、紐状またはテープ状の引き剥がし紐（引き剥がし手段）５２１であるトナー排出用部材（または開封手段）の一端が接続されている。引き剥がし紐４２１は、スリット１２１ｂを通過し、持ち手５２４、及び引き剥がし紐５２１のうち持ち手５２４側が第一の筐体２１の外に配置される。

　引き剥がし紐５２１の持ち手５２４側を引き、フィルム５２３をトナー収納容器５２０から引き剥がすことで、露出したスリット５２２が開口部となり、この開口部から中のトナーがトナー収納容器５２０の外に出るように構成されている。

　また、上述した実施形態では、リサイクル用のトナー収納容器を第一の筐体２１内に挿入するための穴２１ａと、トナー排出用部材（カバー剥離手段１２０ｂ、容器引張手段２２０ｂ）の端部を第一の筐体２１の外に出すための穴２１ａは共通である。しかしながら、トナー収納容器を第一の筐体２１内に挿入するための穴と、トナー排出用部材の端部を第一の筐体２１の外に出すための穴は別であってもよく、複数の穴が設けられてもよい。図１６（ａ）のトナーカートリッジ１１０の変形例では、第一の筐体２１にリサイクル用のトナー収納容器１２０を第一の筐体２１内に挿入するための穴２１ａとは別の穴２１ｃが設けられており、第一の筐体２１に二つの穴２１ａ、２１ｃが設けられている。穴２１ａはフタ１２２により塞がれている。穴２１ｃは、図５で示すフタ１２１により塞がれており、トナー収納容器１２０のカバー１２０ａに一端が取り付けられたカバー剥離手段１２０ｂ（トナー排出用部材）が、フタ１２１のスリット１２１ｂ（図５参照）を通過し、カバー剥離手段１２０ｂのうち持ち手１２０ｃ側が第一の筐体２１の外に配置される。

　また、図１６（ｂ）の例では、図１２（ｂ）におけるリサイクル用のトナー収納容器１２０と異なり、穴２１ａから挿入されたトナー収納容器１２０にカバー１２０ａ、紐状のカバー剥離手段１２０ｂ、持ち手１２０ｃが設けられていない。図１６（ａ）と同様に、別の穴２１ｃが設けられており、第一の筐体２１に二つの穴２１ａ、２１ｃが設けられ、穴２１ａはフタ１２２により塞がれている。穴２１ｃは開封手段通過部であるフタ１２３により塞がれているが、このフタ１２３はゴムなどで構成され、針１２４等の如き開封手段（またはトナー排出用部材）を刺すことが可能である。矢印Ａで示すように針１２４をフタ１２３に突き刺して挿入することにより、針１２４がトナー収納容器１２０を突き破ってトナー収納容器１２０を開封し、トナー収納容器１２０のトナーを外に排出することが可能である。すなわち、針１２４はトナー収納容器１２０を開封するための開封手段として機能し、フタ１２３は、開封手段を通過させる開封手段通過部として機能する。

　図１６（ｂ）の例では、開封手段はトナー収納容器１２０に設けられておらず、トナー収納容器１２０とは別体の部材で構成されている。開封手段は第一の筐体２１に取り付けられてもよく、例えばトナーカートリッジの使用時に第一の筐体２１から延びてトナー収納容器１２０を開封するような構成であってもよい。また、開封手段は、針には限られずカッターの様な部材や加熱手段によりトナー収納容器１２０を開封できるものであればよい。

　本出願は、２０１５年６月１６日出願の米国特許仮出願６２／１８０，３０８、２０１５年６月２９日出願の米国特許仮出願６２／１８６，１２６、２０１６年３月２日出願の日本特許出願、特願２０１６－０４００２１、２０１６年３月３日出願の日本特許出願、特願２０１６－０４１３３１に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

　　１０　トナーカートリッジ
　　１１　感光体ドラム
　　１２　帯電ローラ
　　１３　クリーニングブレード
　　１４　現像ローラ
　　１５　現像ブレード
　　１６　トナー供給ローラ
　　１７　アジテーター
　　１８　回転軸
　　２０　トナー収納容器
　　２１　第一の筐体（筐体）
　　２２　第二の筐体（筐体）
　　２４　トナー収納容器収納部
　　１１０、２１０、３１０　リサイクルのトナーカートリッジ
　　１２０、２２０、３２０　リサイクル用のトナー収納容器
　　１２０ｂ　カバー剥離手段（トナー排出用部材）
　　２２０ｂ　容器引張手段（トナー排出用部材）
　　１２１　フタ
　　４１０　トナーカートリッジ

Claims

　トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、
　前記トナーカートリッジの筐体に穴を開ける過程と、
　前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記筐体内に挿入する過程と、
　前記リサイクル用のトナー収納容器から延びる、該トナー収納容器からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材の端部を前記筐体の外に配置する過程と、を含む、トナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記穴から前記リサイクル用のトナーカートリッジを前記筐体内に挿入する前に、前記筐体内から前記穴を通して既存のトナー収納容器を取り出す過程を含む請求項１に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記穴を、スリットを有するフタにより塞ぎ、前記スリットには前記トナー排出用部材が通されている請求項１又は２に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記トナー排出用部材のうち前記筐体の外に配置された前記トナー排出用部材の前記端部には持ち手が具備されている請求項１乃至３のいずれか１項に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　請求項１乃至４のいずれか１項に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法を含んで、トナーを補給する工程を含む、リサイクルによるトナーカートリッジの製造方法。
　前記トナー排出用部材の持ち手を、前記トナー排出用部材を引き抜いた場合のみ、画像形成装置本体の正しい位置にセットできるように前記筐体からはみ出して配置する、請求項５に記載のリサイクルによるトナーカートリッジの製造方法。
　トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、
　前記トナーカートリッジの筐体及び該筐体に内包される既設のトナー収納容器に穴を開ける過程と、
　前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記既設のトナー収納容器内に挿入する過程と、
　前記トナーカートリッジの筐体に、前記リサイクル用のトナー収納容器を開封するための開封手段を通過させる開封手段通過部を設ける過程と、を含む、トナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記リサイクル用のトナー収納容器から延びる前記開封手段の端部を前記開封手段通過部を介して前記筐体の外に配置する過程を含む請求項７に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記穴を、スリットを有するフタである前記開封手段通過部により塞ぎ、前記スリットには前記開封手段が通されている請求項８に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　前記開封手段のうち前記筐体の外に配置された前記開封手段の前記端部には持ち手が具備されている請求項８又は９に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　請求項７乃至１０のいずれか１項に記載のトナーカートリッジにトナーを補給する方法を含んだトナーを補給する工程を有するリサイクルによるトナーカートリッジの製造方法。
　トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、
　収納したトナーを排出するための開口部を有するトナー収納容器と、前記トナー収納容器を収納するトナー収納容器収納部と、を有するトナーカートリッジの筐体に穴を開ける過程と、
　前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記トナー収納容器収納部に挿入する過程と、
　前記リサイクル用のトナー収納容器から延びる、該トナー収納容器からトナーの排出を可能にするトナー排出用部材の端部を前記筐体の外に配置する過程と、を含む、トナーカートリッジにトナーを補給する方法。
　トナーカートリッジにトナーを補給する方法であって、
　収納したトナーを排出するための開口部を有するトナー収納容器と、前記トナー収納容器を収納するトナー収納容器収納部と、を有するトナーカートリッジの筐体において前記トナー収納容器に穴を開ける過程と、
　前記穴からリサイクル用のトナー収納容器を前記トナー収納容器内に挿入する過程と、
　前記トナーカートリッジの筐体に、前記リサイクル用のトナー収納容器を開封するための開封手段を通過させる開封手段通過部を設ける過程と、を含む、トナーカートリッジにトナーを補給する方法。