WO2016129035A1 - X線計測装置の画像再構成方法、構造物の製造方法、x線計測装置の画像再構成プログラムおよびx線計測装置 - Google Patents

X線計測装置の画像再構成方法、構造物の製造方法、x線計測装置の画像再構成プログラムおよびx線計測装置 Download PDF

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Abstract

 画像生成方法は、被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、被測定物に対して複数の異なる照射方向にX線を照射し、複数の異なる照射方向ごとに被測定物を透過したX線を検出して、被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを生成することと、被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に複数の異なる照射方向からX線を照射する場合の、複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して、複数の推定データを生成することと、複数の検出データのそれぞれに対して、X線の照射方向に関して互いに対応する検出データと推定データとを用いて、推定データと検出データとの間の差異を示す差異データを検出データから抽出することと、を有する。

Description

X線計測装置の画像再構成方法、構造物の製造方法、X線計測装置の画像再構成プログラムおよびX線計測装置
 本発明は、X線計測装置の画像再構成方法、構造物の製造方法、X線計測装置の画像再構成プログラムおよびX線計測装置に関する。
 物体の内部の情報を非破壊で取得する装置として、例えば、物体にX線を照射して、その物体を通過するX線を検出するX線装置が知られている。このX線装置は、X線を照射するX線源を有し、物体を通過するX線を検出して内部を観察可能としたものである(特許文献1参照)。これにより物体の内部の情報を取得する。
米国特許出願公開2010/0098209号公報
 しかしながら、上記のようなX線装置で取得された画像は、物体に照射されるX線に起因して、得られた画像に偽像などが含まれる可能性がある。その結果、検査精度が低下するといった問題がある。
 本発明の態様では、検査精度の低下を抑制できるX線計測装置の画像再構成方法、構造物の製造方法、X線計測装置の画像再構成プログラムおよびX線計測装置を提供することを目的とする。
 本発明の第1の態様によると、X線計測装置の画像再構成方法は、被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、被測定物に対して複数の異なる照射方向にX線を照射し、複数の異なる照射方向ごとに被測定物を透過したX線を検出して、被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを生成することと、被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に複数の異なる照射方向からX線を照射する場合の、複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して、複数の推定データを生成することと、複数の検出データのそれぞれに対して、X線の照射方向に関して互いに対応する検出データと推定データとを用いて、推定データと検出データとの間の差異を示す差異データを検出データから抽出することと、を有する。
 本発明の第2の態様によると、X線計測装置の画像再構成方法は、被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、被測定物に対して複数の異なる照射方向にX線を照射し、複数の異なる照射方向ごとに被測定物を透過したX線を検出して、被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを生成することと、被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に複数の異なる照射方向からX線を照射する場合の、複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して、複数の推定データを生成することと、複数の検出データのそれぞれに対して、X線の照射方向に関して互いに対応する検出データと推定データとを用いて、推定データと検出データとの間の差異を示す差異データを検出データから抽出することと、抽出された差異データの示す差異が所定値を超えない場合には、被測定物を良品と判定することと、を有する。
 本発明の第3の態様によると、構造物の製造方法は、構造物の形状に関する設計情報を作成し、設計情報に基づいて構造物を作成し、作成された構造物の形状を、上記の何れかの態様のX線計測装置の画像再構成方法を用いて計測して形状情報を取得し、取得された形状情報と設計情報とを比較する。
 本発明の第4の態様によると、X線計測装置の画像再構成プログラムは、被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、被測定物に対して複数の異なる照射方向にX線を照射し、複数の異なる照射方向ごとに被測定物を透過したX線を検出して、被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データをそれぞれ生成する検出データ生成処理と、被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に複数の異なる照射方向からX線を照射する場合の、複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して複数の推定データをそれぞれ生成する推定データ生成処理と、複数の検出データのそれぞれに対して、X線の照射方向に関して互いに対応する検出データと推定データとを用いて、推定データと検出データとの間の差異を示す差異データを検出データから抽出する抽出処理と、をコンピュータに実行させる。
 本発明の第5の態様によると、X線計測装置は、被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、被測定物に対して複数の異なる照射方向にX線を照射し、複数の異なる照射方向ごとに被測定物を透過したX線を検出することによって生成された、被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを取得する取得部と、被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に複数の異なる照射方向からX線を照射する場合の複数の異なる照射方向ごとに透過X線の強度を推定して複数の推定データを生成し、複数の検出データのそれぞれに対して、X線の照射方向に関して互いに対応する取得部により取得された検出データと推定データとの間の差異を示す差異データを抽出する画像生成部と、を有する。
本発明の実施の形態によるX線装置の構成を説明する図 3次元画像を生成するための概念を模式的に示す図 3次元画像を生成するための概念を各種データを用いて模式的に示す図 推定構造物の形状修正の概念を模式的に示す図 第1、第2の実施の形態における3次元画像を生成するための処理を説明するフローチャート 第3の実施の形態における3次元画像を生成するための処理を説明するフローチャート 第4の実施の形態による構造物製造システムの構成を示すブロック図 第4の実施の形態による構造物製造システムの動作を説明するフローチャート プログラム製品を提供するために用いる機器の全体構成を説明する図
-第1の実施の形態-
 図面を参照しながら、第1の実施の形態によるX線装置について説明する。X線装置は、被測定物にX線を照射して、被測定物を透過した透過X線を検出することにより、被測定物の内部情報(たとえば内部構造)等を非破壊で取得する。被測定物が、たとえば機械部品や電子部品等の産業用部品が対象である場合には、X線装置は産業用部品を検査する産業用X線CT(Computed Tomography)検査装置と呼ばれる。なお、被測定物の検査対象として、人体、動物、植物などの生物を対象としても構わない。また、その生物の一部の組織を対象としても構わない。また、生物と産業用部品のような非生物とを組み合わせても構わない。
 本実施の形態は、発明の趣旨の理解のために具体的に説明するためのものであり、特に指定の無い限り、本発明を限定するものではない。
 図1は本実施の形態によるX線装置100の構成の一例を示す図である。なお、説明の都合上、X軸、Y軸、Z軸からなる座標系を図示の通りに設定する。
 X線装置100は、筐体1、X線源2、載置部3、検出器4、制御装置5、表示モニタ6およびフレーム8を備えている。筐体1は、工場等の床面上にXZ平面と実質的に平行(水平)となるように配置され、内部にX線源2と、載置部3と、検出器4と、フレーム8とが収容される。筐体1はX線が外部に漏洩しないようにするために、材料として鉛を含む。
 X線源2は、制御装置5による制御に応じて、図1に示す出射点Qを頂点としてZ軸に平行な光軸Zrに沿って、Z軸+方向へ向けて円錐状に広がるX線(いわゆるコーンビーム)を放射する。出射点QはX線源2のフォーカルスポットに相当する。すなわち、光軸Zrは、X線源2のフォーカルスポットである出射点Qと、後述する検出器4の撮像領域の中心とを結ぶ。なお、X線源2は円錐状にX線を放射するものに代えて、扇状のX線(いわゆるファンビーム)や線状のX線(いわゆるペンシルビーム)を放射するものについても本発明の一態様に含まれる。X線源2は、たとえば約50eVの超軟X線、約0.1~2keVの軟X線、約2~20keVのX線および約20~100keVの硬X線の少なくとも1つを放射することができる。また、更に、X線源2は、たとえば1~10MevのX線を放射しても構わない。
 載置部3は、被測定物Sが載置される載置台30と、回転駆動部32、Y軸移動部33、X軸移動部34およびZ軸移動部35からなるマニピュレータ部36とを備え、X線源2よりもZ軸+側に設けられている。載置台30は、回転駆動部32により回転可能に設けられ、マニピュレータ部36がX軸、Y軸、Z軸方向に移動する際に、ともに移動する。
 回転駆動部32は、たとえば電動モータ等を含んで構成され、後述する制御装置5により制御されて駆動した電動モータが発生する回転力によって、Y軸に平行であり、かつ、載置台30の中心を通過する軸を回転軸Yrとして載置台30を回転させる。すなわち、回転駆動部32は、載置台30を回転させることにより、X線源2から放射されるX線に対して、載置台30および載置台30上の被測定物Sの相対的な方向を変化させる。Y軸移動部33、X軸移動部34およびZ軸移動部35は、制御装置5により制御されて、X線源2から射出されたX線の照射範囲内に被測定物Sが位置するように、載置台30をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向にそれぞれ移動させる。Z軸移動部35は、制御装置5により制御されて、X線源2から被測定物Sまでの距離が、被測定物Sの投影像が所望の拡大率となる距離に載置台30をZ軸方向に移動する。
 Y位置検出器331、X位置検出器341およびZ位置検出器351は、Y軸移動部33、X軸移動部34およびZ軸移動部35によってX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動した載置台30の位置をそれぞれ検出して、検出した位置(以下、検出移動位置と呼ぶ)を示す信号を制御装置5に出力するエンコーダである。回転位置検出器321は、回転駆動部32によって回転軸Yrにて回転する載置台30の位置を検出し、検出した位置(以下、検出回転位置と呼ぶ)を示す信号を制御装置5に出力するエンコーダである。すなわち、検出回転位置は、X線源2から放射されるX線に対する載置台30上の被測定物Sの相対的な方向を表す。
 検出器4は、X線源2および載置台30よりもZ軸+側に設けられている。すなわち、載置台30は、Z軸方向において、X線源2と検出器4との間に設けられる。検出器4は、XY平面に平行な入射面41を有し、X線源2から放射され、載置台30上に載置された被測定物Sを透過した透過X線を含むX線が入射面41に入射する。検出器4は、公知のシンチレーション物質を含むシンチレータ部と、光電子増倍管と、受光部等とによって構成される。検出器4は、シンチレータ部の入射面41に入射したX線のエネルギーを可視光や紫外光等の光エネルギーに変換して光電子増倍管で増幅し、当該増幅された光エネルギーを上記の受光部で電気エネルギーに変換し、電気信号として制御装置5へ出力する。検出器4は、シンチレータ部と光電子増倍管と受光部とがそれぞれ複数の画素として分割された構造を有しており、それらの画素は2次元的に配列されている。これにより、X線源2から放射され、被測定物Sを通過したX線の強度分布を一括で取得できる。
 なお、検出器4は、入射するX線のエネルギーを光エネルギーに変換することなく電気エネルギーに変換し、電気信号として出力してもよい。検出器4は、画素が2次元的に配列されるものに限られない。検出器4は、XY平面に平行な面上に、たとえばX方向に延伸する入射面41を有するが、入射面41はY方向に1つの画素が配置されたラインセンサによって構成されても良い。ラインセンサの画素の配置方向は、Y方向に限られず、X方向、Z方向に配置されても構わない。また、検出器4として、光電子増倍管を設けずに、シンチレータ部が受光部(光電変換部)の上に直接形成された構造であってもよい。
 フレーム8は、X線源2と載置部3と検出器4とを支持する。このフレーム8は、十分な剛性を有して製造される。したがって、被測定物Sの投影像を取得中に、X線源2、載置部3および検出器4を安定に支持することが可能となる。フレーム8は除振機構81により支持されており、外部で発生した振動がフレーム8にそのまま伝達することを防いでいる。
 制御装置5は、マイクロプロセッサやその周辺回路等を有しており、不図示の記憶媒体(たとえばフラッシュメモリ等)に予め記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、X線装置100の各部を制御する。制御装置5は、X線制御部51と、移動制御部52と、画像生成部53と、ワークメモリ55とを備える。X線制御部51はX線源2の動作を制御し、移動制御部52はマニピュレータ部36の移動動作を制御する。画像生成部53は、載置台30の回転に従って被測定物Sが所定角度ごとに回転するごとに、被測定物Sを透過したX線の強度に応じて検出器4から出力された電気信号に対して画像再構成処理を行い、被測定物Sの3次元画像を生成する。画像生成部53は、画像再構成処理として、検出器4から出力された電気信号から被測定物SのX線投影画像データ(検出データ)を生成する処理と、投影方向すなわち検出回転位置の異なる被測定物SのX線投影画像データから逆投影画像を生成し被測定物Sの内部構造(断面構造)である3次元画像を生成する処理とを行う。逆投影画像を生成する処理として、逆投影法、フィルタ補正逆投影法、逐次近似法等がある。ワークメモリ55は、たとえば揮発性記憶媒体によって構成され、画像生成部53により生成されたX線投影画像データが一時的に格納される。
 以下、画像生成部53が行う被測定物Sの3次元画像の生成処理について詳細に説明する。以下の説明は、本実施の形態において3次元画像を生成する概念と、この概念に基づいて画像生成部53が行う処理とについて分けて行う。
--3次元画像を生成する概念--
 図2および図3を用いて、3次元画像を生成する概念について説明する。図2は、本実施の形態による3次元画像を生成するための過程を模式的に示す概念図である。図2(a)は、検出器4から出力された電気信号に基づいて生成された検出データに基づく被測定物Sの立体像を模式的に示す。被測定物Sの立体像は、載置台30を回転させることにより、被測定物Sに対して異なる複数の照射方向から照射されたX線が被測定物Sを透過するごとに得られた検出データを複数用いることにより得られる。被測定物Sの立体像は被測定物Sを実際に透過したX線の透過強度に基づいているので、被測定物Sの立体像には、被測定物Sの内部に巣等の欠陥が含まれる場合には、被測定物Sの内部の巣等の欠陥による情報が含まれる。これにより、被測定物Sには所定の設計情報に対して差が生じることとなるため、被測定物Sの立体像には誤差が含まれることとなる。図2(a)では、誤差の一例として被測定物Sの内部の欠陥S1の立体像を示している。図3(a)は、被測定物Sの立体像を生成するために用いるX線の透過強度、すなわち複数の検出データのうちのある1つの検出データD1を模式的に示す。図3(a)は、載置台30がある検出移動位置および検出回転位置にあるときに被測定物S内部の欠陥S1を通る断面(図2(a)の破線で示す面P)におけるX線の透過強度を示している。なお、説明を簡単にするため、縦軸の強度はX線の透過強度をX線の透過長さ(距離)で除した値として示している。図3(b)、(c)についても同様である。欠陥S1と被測定物Sとの間ではX線の吸収係数が異なるため、欠陥S1を透過したX線の透過強度と欠陥S1を透過していないX線の透過強度との間で差異が生じる。図3(a)は、欠陥S1がその周囲で吸収されるX線の割合に対して、吸収される割合が小さいために、被測定物Sを透過したX線の透過強度と比べて、欠陥S1を透過したX線の透過強度が高くなった場合を例として示す。
 図2(b)は、被測定物SのCAD等の設計情報としての形状情報と材料情報とに基づいた架空の推定構造物S2の立体像を模式的に示す。推定構造物S2の立体像は、被測定物Sが設計値通りに作成された理想的な状態に相当する。したがって、欠陥S1を含まない。図3(b)は、推定構造物S2にX線を透過させた場合に検出されることが推定されるX線の透過強度、すなわち推定データD2を模式的に示す。推定データD2は、被測定物Sが設計値通りに作製された状態(理想状態)である場合に相当する推定構造物S2にX線を照射した際に、この推定構造物S2を透過するX線の強度をシミュレーションにより取得した情報である。推定構造物S2は欠陥S1を含まないので、図3(b)に示すように推定構造物S2を透過することが推定されるX線の透過強度は、推定構造物S2の吸収係数の影響のみを受ける。
 なお、推定データD2は、検出データD1が得られた場合と同一の条件にて生成される。すなわち、推定データD2は、検出データD1が生成されるときの載置台30の検出移動位置および検出回転位置と同一の検出移動位置および検出回転位置にて推定構造物S2にX線を照射する場合を推定して生成される。また、推定データD2は、検出データD1が生成されるときにX線源2から出力されるX線の出力と同一の出力にてX線を推定構造物S2に照射した場合を推定して生成される。したがって、異なるX線の照射方向ごとに検出された複数の検出データD1のそれぞれに対応する推定データD2が生成される。
 次に、図2(c)に示すように、上記の被測定物Sの立体像と推定構造物S2の立体像との間の差異を抽出する。図2(c)では、被測定物Sと推定構造物S2との差異である欠陥S1が抽出される。この場合、図3(c)に示すように、検出データD1と推定データD2との差分である差異データD3を算出する。なお、図3(c)の差異データD3においては、強度の絶対値を示す。差異データD3は、被測定物Sの内部の巣等の欠陥S1、および、被測定物Sと推定構造物S2との形状誤差を含む。差異データD3は、複数の検出データD1のそれぞれについて、対応関係にある推定データD2との差異が抽出されることにより得られる。したがって、差異データD3も被測定物Sに対するX線の照射方向ごとに検出された複数の検出データD1のそれぞれに対応して、複数が生成される。
 図2(d)に示すように、抽出された欠陥S1の立体像と推定構造物S2の立体像とを組み合わせる。上述したように、推定構造物S2の立体像は、被測定物Sが設計値通りの形状であり、かつ、欠陥等を含まない理想状態に相当する。このため、偽像の発生が抑制された推定構造物S2の立体像に被測定物Sの立体像から抽出された欠陥S1が組み合わされた立体像が生成される。すなわち、被測定物Sとほぼ同一の形状を有するが偽像の発生が抑制された立体像に、欠陥S1の立体像が再現される。
 この場合、算出された複数の差異データD3を逆投影して、被測定物Sと推定構造物S2との差異に関する逆投影画像Im1を生成する。次に、逆投影画像Im1と推定構造物S2に相当する画像Im2とを組み合わせて、画像Im3を生成する。すなわち、画像Im3は、被測定物Sとほぼ同一の形状を有するが偽像の発生が抑制された推定構造物S2の画像Im2に実際の被測定物Sの内部に存在する欠陥等が再現された3次元画像となる。したがって、画像Im3では、ビームハードニングによる偽像の発生が抑制される。
 なお、例えば、画像Im1もしくは画像Im3において、ビームハードニングによる偽像の発生は抑制されるものの、その大きさ、形状、例えば球形形状である場合にはその中心位置などの位置の更なる精度の向上が求められる場合がある。そこで、画像Im3で得られる画像を推定構造物S2とする。推定構造物S2として、推定データD2を算出する。算出された推定データD2と検出データD1とで、差異データD3を抽出する。抽出された差異データD3を用いて、欠陥S1の立体像を作成する。作成された欠陥S1の立体像と、一度画像Im3として得られた画像とを組み合わせて、新たな画像Im3を生成する。このように、図2(c)のステップを再度行うことにより、最初に得られた画像Im3に対して、二度目に得られた画像Im3は、よりビームハードニングによる偽像の発生が抑制される。これは、推定構造物S2の推定データD2と検出データD1との差が小さくなるためである。なお、このように、図2(c)のステップで、得られる画像Im3を推定構造物S2として繰り返し用いることで、ビームハードニングの影響を抑制することができる。なお、この繰り返す工程は、1回に限られず、複数回繰り返しても構わない。差異データD3の抽出量に基づいて、繰り返す工程の回数を決定しても構わない。
 なお、検出器4としてラインセンサを用いる場合には、被測定物SのY方向における異なる位置に対応する複数の透過X線強度データ群を用いて逆投影を行うことで、被測定物S全体の内部構造を示す3次元画像が生成される。
--画像生成部53による処理--
 画像生成部53が、上述した3次元画像Im3を生成する際に実行する処理について説明する。画像生成部53は、以下の式(1)、(1)’を用いて、推定データD2を生成し、また、検出器4からの出力に基づく検出データD1から差異データD3を抽出する。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
 …(1)
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
 …(1)’
 式(1)’のμ(X,Y,Z,ε)は、被測定物Sの設計情報を用いた架空の推定構造物S2の内部を、光子エネルギー量εのX線が通過する際の位置(X,Y,Z)でのX線の減弱係数である。一方、式(1)のμ(X,Y,Z,ε)は、光子エネルギー量εのX線が被測定物Sの内部を通過する際の位置(X,Y,Z)でのX線の減弱係数である。これらの関係を式(2)で表わす。
 μ(X,Y,Z,ε)=μ(X,Y,Z,ε)+δμ(X,Y,Z) …(2)
ここで、δμ(X,Y,Z)は、両者の誤差である。
 上記の式(1)、(1)’は、式(2)から次のようにして導出される。X線が被測定物Sの微小距離Δlを進んだ際のX線の減弱量は、次の式(3)のように表される。
 μ(X,Y,Z,ε)Δl=μ(X,Y,Z,ε)Δl+δμ(X,Y,Z)Δl
 …(3)
 従って、微小距離Δlに入射した強度Ii(ε)のX線は、微小距離Δlを透過した時点では、式(4)で表される強度となる。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000003

 …(4)
 したがって、被測定物Sの内部をX線の進行方向に沿って通過した場合に検出器4に入射するX線の強度yiは、式(5)のように表される。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000004

  
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000005
 …(5)
 なお、iは検出器4に含まれる複数の検出画素のうちの1つの検出画素の位置を示す。たとえば検出器4に複数の検出画素がライン状に配列されている場合には、yiは端部からi番目に配列された検出画素に入射するX線の強度を表す。また、riは、検出器4のi番目に配列された検出画素からの出力に含まれる暗電流等のノイズ成分を表す。即ち、式(5)は、一つの検出回転位置毎に、検出器4の検出画素の個数分の強度yiが生成される。
 ここで、式(5)のうち、
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000006
(即ち、式(1)’)とおくことにより、式(1)が得られる。上述したように減弱係数μ(X,Y,Z,ε)は、推定構造物S2の内部の位置(X,Y,Z)におけるX線の減弱係数であり、被測定物Sの設計情報により決まる。設計情報は、例えば、被測定物Sを構成している材料に関する材料情報を用いる。被測定物Sの材料情報とは、例えば、被測定物Sに含まれる物質情報の割合でも構わない。また、被測定物Sの材料情報とは、例えば、被測定物Sに含まれる物質が、金属もしくは非金属かの情報でも構わない。また、被測定物Sの材料情報とは、例えば、被測定物Sを構成する部材ごとに含まれる元素情報でも構わないし、化合物情報でも構わない。また、設計情報は、例えば、被測定物Sの外部形状情報及び/又は内部形状情報に関する形状情報を用いる。強度Ii(ε)は、測定装置の測定条件である、被測定物Sに照射するX線強度とスペクトルにより決まる。したがって、式(1)’で表されるBiは、設計情報、材料情報、測定条件に基づいて算出される検出器4のi番目の検出画素により検出される検出強度に相当する。即ち、Biは、推定構造物S2に対して測定条件に従ってX線を照射した場合に推定構造物S2を通過したX線の透過強度に相当し、このBiを検出器4の検出画素の個数分配列すると、上述した推定データD2に相当するものとなる。したがって、画像生成部53は、設計情報、材料情報、測定条件を式(1)’に適用して推定データD2を生成する。
 次に、Biとriとを式(1)の右辺に代入する。また左辺のyiには、検出器4で実際に検出されたX線の強度を代入する。上述したように、δμ(X,Y,Z)は、減弱係数μ(X,Y,Z,ε)と減弱係数μ(X,Y,Z,ε)との誤差であり、かつ、光子エネルギー量εに依存しないと仮定したので、誤差項δμ(X,Y,Z)を算出することができる。
 ここで、δμ(X,Y,Z)は、検出器4の複数の検出画素のそれぞれにおいて、被測定物Sと推定構造物S2との内部をそれぞれ透過するX線が通過する距離の差に基づく値である。すなわち投影データD1と推定データD2との差に相当する。即ち、画像生成部53は、被測定物Sに対するX線の照射位置ごとに、検出器4に配列された複数の検出画素のそれぞれから出力される検出強度についてδμ(X,Y,Z)を算出することで、画像生成部53は、被測定物Sに対してX線の照射位置毎に複数の差異データD3を抽出する。
 次に、画像生成部53は、任意のX線の照射位置にて、式(1)により算出された検出器4の検出画素の個数分のδμ(X,Y,Z)のそれぞれについてその大きさを評価する。画像生成部53は、算出した全てのδμ(X,Y,Z)が第1所定値を超えない場合には、差異データD3は被測定物Sの内部の巣等による差異(たとえば図2の欠陥S1)に対応するものと評価する。画像生成部53は、算出したδμ(X,Y,Z)のうち第1所定値以上のものがある場合には、被測定物S1と推定構造物S2との形状誤差が大きい、即ち、被測定物Sの寸法が設計値に対して大きく異なっていると評価する。
 算出した全てのδμ(X,Y,Z)が第1所定値を超えない場合には、画像生成部53は、差異データD3を逆投影して逆投影画像Im1を生成し、推定構造物S2に関する画像Im2と組み合わせて、画像Im3を生成する。これにより、被測定物Sの内部の欠陥について、場所、形状、大きさ等を評価することができる。一方、算出したδμ(X,Y,Z)のうち第1所定値以上のものがある場合には、画像生成部53は、δμ(X,Y,Z)の大きさに基づいて、推定構造物S2の形状が被測定物Sの形状に近づくように推定構造物S2の形状を修正し、画像生成部53は、修正された推定構造物S2の寸法形状に基づいて、上記説明と同様の手順によりδμ(X,Y,Z)を求めて、その大きさを評価する。この手順を、算出した全てのδμ(X,Y,Z)が第1所定値を下回るようになるまで繰り返す。
 図4に、推定構造物S2の修正の概念を模式的に示す。図4において、図3(a)に示した場合と同様に、内部に欠陥S1を有する被測定物Sに対してX線源2からX線を照射した場合に、検出器4で検出されるX線の検出強度L1、すなわち検出データD1に相当するX線検出強度を実線で示す。被測定物Sに対応する推定構造物S2に対してX線を照射したと仮定した場合に、検出器4で検出することが推定されるX線の検出強度L2、L3およびL4、すなわち推定データD2に相当するX線検出強度を破線で示す。L2は第1回目の処理、すなわち推定構造物S2の寸法形状を修正する前における推定されるX線の強度を示す。図4においては、L1はL2に比べてX線の透過強度が大きい。即ち、被測定物Sを透過するX線の透過距離が設計寸法に比べて短い、即ち、被測定物の寸法が設計値に比べて小さいことを示している。L3およびL4は、第2回目の処理以降にて、推定構造物S2の寸法形状が修正された後において推定されるX線の強度を示す。図4においては、検出器4に含まれる複数の検出画素のうち、領域irに含まれる検出画素からのX線の透過強度は他の検出画素からのX線の透過強度に比べて高い。これは、この検出画素においては、被測定物Sの内部の欠陥S1による影響が現れていることを示している。図4に示すL1と、L2、L3またはL4との強度の差は、δμ(X,Y,Z)に相当するものである。
 画像生成部53は、推定構造物S2の形状を修正することにより、推定されるX線の透過強度を、L2から、矢印Aの方向、すなわち図4では強度が大きくなる方向に変化させる。推定構造物S2の形状を修正することは、推定構造物Sの内部をX線が透過する距離を変化させることに相当する。画像生成部53は、推定構造物S2の形状が被測定物Sの形状に近づく方向に推定構造物S2の形状を変化させるので、この例の場合には、L3、L4の領域irに対応する強度は、領域ir以外における強度よりも大きくなる。勿論、被測定物を透過するX線の透過距離が設計寸法に比べて大きい、即ち、被測定物の寸法が設計値に比べて大きい場合には、L1に対するL2の大小関係は上記と逆になる。
 推定構造物S2の形状を修正して新たに生成された推定データD2に相当するX線の透過強度がL2からL3に変化した場合、L1とL3との間の透過強度の差として新たにδμ(X,Y,Z)が算出される。このδμ(X,Y,Z)が第1所定値よりも大きい場合には、さらに、δμ(X,Y,Z)に基づいて推定構造物S2の形状を修正する。推定されるX線の透過強度がL2またはL3からL4まで変化すると、すなわち被測定物SのX線の透過強度と、形状を修正した後の推定構造物S2を透過することが推定されるX線の透過強度とは同一と見なせる。すなわち、L1とL4との間の透過強度の差として新たに算出されたδμ(X,Y,Z)の値は第1所定値以下となり、この場合、推定データD2が被測定物Sを透過したX線の透過強度を再現したことを表す。
 なお、画像生成部53は、検出データD1によって示される被測定物Sと推定データD2で示される推定構造物S2とをデータ上で位置合わせをしても良い。たとえば、画像生成部53は、検出データD1で示される被測定物Sと背景との境界(エッジ)の位置(画素の位置i)を検出する。画像生成部53は、推定データD2上で、この境界に対応する画素の位置i+aを検出する。画像生成部53は、画素iにおける検出データD1(すなわちyi)と画素i+aにおける推定データD2(すなわちBi+a)とを用いて式(1)を演算する。この結果、第1回目の処理の時点でδμ(X,Y,Z)の値を比較的小さな値として算出することができるので、以後δμ(X,Y,Z)の修正が必要になる場合であっても、処理回数を低減させることができる。
 画像生成部53は、被測定物Sに対するX線の投影方向、すなわち検出回転位置が異なる複数の検出データD1および推定データD2のそれぞれに対して上述の処理を行って位置合わせを行った後、逆投影画像Im1と推定構造物S2に関する画像Im2とを合成して画像Im3を生成する。画像生成部53は、生成した画像Im3を3次元画像として表示モニタ6に表示させる。
 図5のフローチャートを用いて、画像生成部53による被測定物Sの3次元画像の生成処理について説明する。図5に示す処理は画像処理部53でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、制御装置5内のメモリ(不図示)に格納されており、画像生成部53により起動され、実行される。
 ステップS1において、被測定物Sの設計情報である形状情報および材料情報と、測定装置情報である被測定物Sの測定条件とを取得してテップS2へ進む。ステップS2では、形状情報、材料情報および測定情報に基づいて、上記の式(1)’を用いて各画素毎にBiを算出(すなわち推定データD2を生成)してステップS3へ進む。
 ステップS3では、全ての照射方向に対して透過像を取得してステップS4へ進む。ステップS3では、画像再構成に用いるために、全ての測定方向に対して透過像を取得する。例えば、図1において、被測定物Sをステージ30を用いて360°一回転された場合に取得される透過像を用いる。ステップS4では、各画素毎に、実際に被測定物SにX線を透過させることにより検出した検出値と、算出したBiと式(1)に用いて、逆投影法によりδμ(X,Y,Z)を算出(すなわち差異データD3を抽出)してステップS5へ進む。ステップS5では、検出画素毎に算出された、位置に依存するδμ(X,Y,Z)が全て第1所定値以下となるか否かを判定する。全てのδμ(X,Y,Z)が第1所定値以下の場合には、ステップS5が肯定判定されてステップS7へ進む。第1所定値を超えるδμ(X,Y,Z)がある場合には、ステップS5が否定判定されてステップS6へ進む。ステップS6では、推定構造物S2の形状を修正してステップS2へ進む。この場合、ステップS2においては、ステップS6で修正した推定構造物S2の形状を被測定物Sの設計情報(形状情報)として使用する。
 ステップS7では、差異データD3の逆投影画像Im1が0であるために、ここまで修正を続けた推定構造物S2の形状が実際の被測定物S(構造物)の形状に一致しているとする。この推定構造物S2の画像を被測定物Sの3次元画像として表示モニタ6に表示させて処理を終了する。なお、表示モニタ6に表示する画像は推定構造物S2の画像Im3に限られない。
 上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)画像生成部53は、被測定物Sを透過したX線の透過強度に関する複数の検出データD1と、設計情報に基づいて構成された架空の推定構造物S2に対して、被測定物Sを透過させたのと同じX線の照射条件で照射したと仮定した場合に推定されるX線の透過強度に関する複数の推定データD2とを生成する。画像生成部53は、X線の照射方向に関して互いに対応する検出データD1と推定データD2とを用いて、検出データD1と推定データD2との差異を示す差異データD3を抽出する。したがって、被測定物Sの検出データD1から、設計情報に基づいて推定された推定構造物S2には含まれない被測定物Sの内部の巣等の欠陥S1、および、被測定物Sと推定構造物S2との形状誤差に関する情報を取得することができる。
(2)画像生成部53は、抽出した差異データD3を逆投影して差異に関する逆投影画像Im1を生成し、この逆投影画像Im1と推定構造物S2とを組み合わせて被測定物Sの内部構造に関する画像Im3を生成する。したがって、検出データD1を逆投影して生成する被測定物Sの逆投影画像と比較して、ビームハードニングによる偽像の発生が抑制された画像Im3が生成される。この結果、画像Im3にて被測定物Sの内部欠陥を把握しやすくなる。特に、小さな巣のような欠陥の場合であっても、画像上の偽像のためにその形状や大きさを把握しにくくなるという不具合の発生を抑制できる。すなわち、生成された画像に偽像が含まれること抑えることにより、検査精度の低下を抑制することが可能となる。さらに加えて、ビームハードニングによる偽像を補正により低減させる場合と比較して、式(1)を用いてビームハードニングの偽像の発生を抑制した画像を生成できるので、処理負荷の低減、処理時間の短縮に寄与する。なお、本実施の形態では、差異データD3を生成し、その差異データD3のみで再構成処理をするために、処理負荷の低減、処理時間の短縮が可能である。
(3)画像生成部53は、被測定物Sの材料情報と、被測定物Sの測定条件であるX線のスペクトル情報とに基づいて、推定構造物S2にX線を照射した場合におけるX線の透過強度を推定することにより、推定データD2を生成する。したがって、大きな処理負荷を必要とすることなく推定データD2を生成することができる。
(4)X線の減弱係数μ(X,Y,Z,ε)を、光子エネルギー量εに依存する第1要素である減弱係数μ(X,Y,Z,ε)と第2要素である誤差項δμ(X,Y,Z)とにより表す。画像生成部53は、検出データD1と推定データD2とを用いてδμ(X,Y,Z)の値を算出することにより、差異データD3を抽出する。したがって、従来の技術のように光子エネルギー量εに依存する近似式を解く場合のように生成される逆投影画像にビームハードニングによる偽像の影響が残るものとは異なり、生成される画像Im3におけるビームハードニングによる偽像の影響を低減させ、高画質の画像Im3を提供することができる。
(5)画像生成部53は、あるX線の照射方向について算出された複数の全てのδμ(X,Y,Z)の値が第1所定値を超えない場合に、差異データD3を逆投影して逆投影画像Im1を生成する。したがって、被測定物Sに含まれる小さな巣等を観察可能になるように逆投影画像Im1を生成することができる。
(6)画像生成部53は、あるX線の照射方向について算出された複数のδμ(X,Y,Z)の値が第1所定値を超える場合には、δμ(X,Y,Z)に基づいて、推定データD2を修正して、新たに推定データD2を生成する。したがって、被測定物Sと推定構造物S2とで形状誤差を十分に小さくした上で被測定物Sに含まれる小さな巣等の欠陥を正確に評価できる。
(7)画像生成部53は、新たな推定データD2を生成した場合には、検出データD1と新たな推定データD2とを用いて新たな差異データD3を抽出する。画像生成部53は、新たな差異データD3が第1所定値を超えない場合に、新たな差異データD3を逆投影して逆投影画像Im1を生成する。その後、画像生成部53は、この逆投影画像Im1と推定構造物S2に関する画像Im2とを組み合わせて被測定物Sの内部構造に関する画像Im3を生成する。したがって、推定構造物S2の形状を被測定物Sと実質的に同一とした画像に欠陥等を示す逆投影画像Im1を組み合わせるので、実際に測定された被測定物Sと同一と見なせる形状を、ビームハードニングによる偽像の発生を低減した画像上で再現することができる。すなわち、実際に測定された被測定物Sに対して、内部の欠陥等の把握を容易に行うことができる。
-第2の実施の形態-
 図面を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。
 第2の実施の形態においては、画像生成部53は、第1の実施の形態にて説明した概念に基づいて、以下の式(7)、(7)’を用いて、推定データD2を生成し、検出器4からの出力に基づく検出データD1から差異データD3を抽出する。後述するように、画像生成部53は、式(7)’を用いてAiを算出することにより推定データD2を生成し、算出したAiを式(7)に代入してδμ(X,Y,Z)を算出することによって差異データD3を抽出する。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000007
 …(7)
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000008
 …(7)’
 上記の式(7)、(7)’は、以下のようにして導かれる。
 本実施の形態においては、光子エネルギー量εのX線が被測定物Sを通過する際の位置(X,Y,Z)でのX線の減弱係数μ(X,Y,Z,ε)を以下の式(8)のように仮定する。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000009
 …(8)
 α(X,Y,Z)は被測定物Sにおいて光電吸収により減弱するX線の空間分布を示し、α(X,Y,Z)は被測定物Sにおいてコンプトン効果により減弱するX線の空間分布を示す。α(X,Y,Z)およびα(X,Y,Z)は共に被測定物Sの材料により決まる既知の値であり、予めメモリ(不図示)に記憶されている。fPE(ε)およびfKN(ε)は共に光子エネルギー量εに依存する関数として次の式(9)~(11)のように表される。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000010
 …(9)
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000011
 …(10)
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000012
 …(11)
 なお、式(11)における510.975keVは電子の静止エネルギーに対応し、εは電子の静止エネルギーで規格化したX線の光子エネルギーを表す。
 したがって、式(8)のα(X,Y,Z)fPE(ε)+α(X,Y,Z)fKN(ε)は、被測定物Sの材料情報に基づいて推定された理想状態の被測定物Sである推定構造物S2の内部を光子エネルギー量εのX線が通過する際のX線の減弱に関する情報である。δμ(X,Y,Z)は、光子エネルギー量εのX線が被測定物Sの内部を通過する際の位置(X,Y,Z)でのX線の減弱係数μ(X,Y,Z,ε)と、上記の減弱に関する情報との間の誤差項である。なお、減弱係数μ(X,Y,Z,ε)、関数fPE(ε)、fKN(ε)は光子エネルギー量εに依存する要素である。δμ(X,Y,Z)は光子エネルギー量εに依存しないと仮定した要素である。
 X線が被測定物Sの微小距離Δlを進む場合、式(8)を用いて次の式(12)のように表される。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000013

 …(12)
 この式(12)に対して、第1の実施の形態において、式(4)を導いた場合と同様に検出器4の画素に入射するX線のスペクトルIi(ε)を用いて表し、式(5)を導いた場合と同様にして、本実施の形態における検出器4に入射するX線の強度yiを式(13)のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000014
 
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000015

 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000016

 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000017

 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000018
…(13)
 なお、式(13)においても、iは検出器4に含まれる複数の画素のうちの1つの画素の位置を示す。また、riは、検出器4のi番目に配列された画素からの出力に含まれる暗電流等のノイズ成分を表す。
 式(13)のうち、
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000019
をAiとおくことにより、式(7)’が導かれる。上述したようにα(X,Y,Z)、α(X,Y,Z)は被測定物Sの設計情報により決まる値である。強度Ii(ε)は、測定装置の測定条件である、被測定物Sに照射するX線強度とスペクトルにより決まる。したがって、式(7)’で表されるAiは、設計情報、測定条件に基づいて算出される検出器4のi番目の検出画素により検出される検出強度に相当する。即ち、Aiは、第1の実施の形態におけるBiと同様に、推定構造物S2に対して測定条件に従ってX線を照射した場合に推定構造物S2を通過したX線の透過強度、すなわち推定データD2に相当するものとなる。したがって、画像生成部53は、設計情報、測定条件を式(7)’に適用して推定データD2を生成する。
 次に、Aiとriとを式(7)の右辺に代入する。また左辺には、検出器4に実際で検出されたX線の強度を代入する。δμ(X,Y,Z)は、光電効果による減衰係数とコンプトン効果による減衰係数との和と、減弱係数μ(X,Y,Z,ε)との誤差であり、かつ、光子エネルギー量εに依存しないので、誤差項δμ(X,Y,Z)を算出することができる。
 以下、画像生成部53は、第1の実施の形態の場合と同様の処理を行う。すなわち、画像生成部53は、算出したδμ(X,Y,Z)と第1所定値との大小関係を評価し、評価結果に応じて、逆投影画像の生成および3次元画像の表示、または推定データD2の修正をした後、逆投影画像の生成および3次元画像の表示を行う。
 第2の実施の形態においても、画像生成部53は、第1の実施の形態の図5のフローチャートに示す各処理を行うことによって、3次元画像の生成を行う。ただし、ステップS3においては、画像生成部53は、式(7)’を用いてAiを算出することにより、推定データD2を生成する。また、ステップS4では、画像生成部53は、式(7)を用いてδμ(X,Y,Z)を算出する。
 なお、上述の説明では、画像生成部53は、光電吸収に関する情報であるα(X,Y,Z)とコンプトン効果に関する情報であるα(X,Y,Z)とを用いて減弱係数μ(X,Y,Z,ε)を表したが、α(X,Y,Z)とα(X,Y,Z)とのいずれか一方を用いて減弱係数μ(X,Y,Z,ε)を表しても良い。たとえば、被測定物Sに照射するX線の光子エネルギー量εが小さい場合には、画像生成部53は、光電吸収に関する情報α(X,Y,Z)を用い、光子エネルギー量εが大きい場合にはコンプトン効果に関する情報α(X,Y,Z)を用いるようにすることができる。
 以上で説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態により得られた(1)~(2)、(4)~(7)の作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
 画像生成部53は、被測定物Sに入射するX線のスペクトル情報と、被測定物Sを透過する際のX線の光電吸収に関する情報であるα(X,Y,Z)と、被測定物Sを透過する際のX線のコンプトン効果に関する情報であるα(X,Y,Z)の少なくとも1つの情報に基づいて、推定データD2を生成する。すなわち、画像生成部53は、上記の式(7)’を用いてAiを算出する。したがって、大きな処理負荷を必要とすることなく推定データD2を生成することができる。
-第3の実施の形態-
 図面を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、抽出した差異データを用いて被測定物に対する良品判定を行う点が第1の実施の形態と異なる。
 画像生成部53は、第1の実施の形態の場合と同様にして、式(1)を用いてδμ(X,Y,Z)を算出、すなわち差異データD3を抽出する。画像生成部53は、算出したδμ(X,Y,Z)と第2所定値との間の大小関係を比較する。なお、第2所定値として、たとえば被測定物Sの許容公差の値を用いることができる。δμ(X,Y,Z)が第2所定値以下の場合は、被測定物Sの形状が推定構造物S2の形状に対して許容公差範囲に収まっていると判定する。即ち、この場合には、画像生成部53は、被測定物Sは設計寸法に対して大きな形状誤差を有していないと判断し、この被測定物Sを良品として判定する。被測定物Sを良品と判定すると、画像生成部53は、第1の実施の形態の場合と同様にして、逆投影画像Im1の生成、推定構造物S2に関する画像Im2と組み合わせ、および画像Im3を生成する。この画像Im3を用いて3次元画像を生成しモニタ6に表示する。すなわち、差異データD3の逆投影画像Im1が0であるために、修正を繰り返した推定構造物S2が実際の被測定物S(構造物)の形状に一致しているものとし、画像Im3を用いて3次元画像を生成する。勿論、画像Im3を設計画像と比較して表示しても構わないし、画像Im3と設計画像との差異画像のみを表示しても構わない。
 δμ(X,Y,Z)が第2所定値を超える場合は、被測定物Sの形状が推定構造物S2の形状に対して許容公差範囲を超えている、すなわち被測定物Sは設計寸法に対して大きな形状誤差を有している。この場合、画像生成部53は、被測定物Sを不良と判定し、その後の処理は行わない。なお、画像生成部53は、被測定物Sの3次元画像を表示モニタ6に表示せず、たとえば表示モニタ6に被測定物Sが不良である旨の警告表示を行っても良い。なお、被測定物Sを不良と判定した場合であっても、画像生成部53は、被測定物Sの3次元画像を生成して表示モニタ6に表示させても良い。この場合、画像生成部53は、表示モニタ6に表示された被測定物Sの3次元画像に重畳して不良である旨の警告を表示させても良い。
 なお、上述の説明では、画像生成部53は第1の実施の形態と同様にしてδμ(X,Y,Z)を算出するものとしたが、第2の実施の形態と同様にしてδμ(X,Y,Z)を算出しても良い。
 図6のフローチャートを用いて、画像生成部53による被測定物Sの3次元画像の生成処理について説明する。図5に示す処理は画像処理部53でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、制御装置5内のメモリ(不図示)に格納されており、画像生成部53により起動され、実行される。
 ステップS11(設計情報、測定条件取得)からステップS14(差異データ抽出)までの各処理は、図5のステップS1(設計情報、測定条件取得)からステップS4(差異データ抽出)までの各処理と同様の処理を行う。
 ステップS15では、画素毎に算出された位置に依存するδμ(X,Y,Z)が全て第2所定値以下となるか否かを判定する。全てのδμ(X,Y,Z)が第2所定値以下の場合には、ステップS15が肯定判定されてステップS17へ進む。第2所定値を超えるδμ(X,Y,Z)がある場合には、ステップS15が否定判定されてステップS16へ進む。ステップS16では、被測定物Sを不良と判定し処理を終了する。なお、ステップS16において、表示モニタ6に被測定物Sが不良である旨の表示等を行っても良い。
 ステップS17(全てのδμ(X,Y,Z)と第1所定値との間の大小判定)からステップS19(修正された推定構造物の形状を実際の被測定物(構造物)の形状とする)までの各処理は、図5のステップS5(全てのδμ(X,Y,Z)と第1所定値との間の大小判定)からステップS7(修正された推定構造物の形状を実際の被測定物(構造物)の形状とする)までの各処理と同様である。ただし、ステップS18を経由して再びステップS13の処理が行われた場合には、ステップS15における判定をスキップしてステップS17へ進む。
 以上で説明した第3の実施の形態によれば、第1および/または第2の実施の形態により得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
(1)画像生成部53は、差異データD3に対応するδμ(X,Y,Z)が第2所定値を超えない場合には、被測定物Sを良品として判定する。したがって、δμ(X,Y,Z)を画像の生成以外に用いることが可能となり、利便性を向上できる。
(2)画像生成部53は、差異データD3に基づいて被測定物Sを良品として判定した場合に、差異データD3を逆投影して逆投影画像Im1を生成し、推定構造物S2に関する画像Im2と組み合わせて被測定物Sの内部構造の画像Im3を生成する。したがって、被測定物Sが大きな形状誤差を有していないような場合に被測定物Sの内部構造に関するIm3を生成することができるので、不良と判定された被測定物Sに対して必要性が高くない画像を生成することによる負荷の増加を防ぐことができる。
-第4の実施の形態-
 図面を参照して、本発明の実施の形態による構造物製造システムを説明する。本実施の形態の構造物製造システムは、たとえば自動車のドア部分、エンジン部分、ギア部分および回路基板を備える電子部品等の成型品を作成する。
 図7は、本実施の形態による構造物製造システム600の構成の一例を示すブロック図である。構造物製造システム600は、第1~第3の何れかの実施の形態または変形例にて説明したX線装置100と、設計装置610と、成形装置620と、制御システム630と、リペア装置640とを備える。
 設計装置610は、構造物の形状に関する設計情報を作成する際にユーザが用いる装置であって、設計情報を作成して記憶する設計処理を行う。設計情報は、構造物の各位置の座標を示す情報である。設計情報は成形装置620および後述する制御システム630に出力される。成形装置620は設計装置610により作成された設計情報を用いて構造物を作成、成形する成形処理を行う。この場合、成形装置620は、3Dプリンター技術で代表される積層加工、鋳造加工、鍛造加工および切削加工のうち少なくとも1つを行うものについても本発明の一態様に含まれる。
 X線装置100は、成形装置620により成形された構造物の形状を測定する測定処理を行う。X線装置100は、構造物を測定した測定結果である構造物の座標を示す情報(以後、形状情報と呼ぶ)を制御システム630に出力する。制御システム630は、座標記憶部631と、検査部632とを備える。座標記憶部631は、上述した設計装置610により作成された設計情報を記憶する。
 検査部632は、成形装置620により成形された構造物が設計装置610により作成された設計情報に従って成形されたか否かを判定する。換言すると、検査部632は、成形された構造物が良品か否かを判定する。この場合、検査部632は、座標記憶部631に記憶された設計情報を読み出して、設計情報と画像測定装置100から入力した形状情報とを比較する検査処理を行う。検査部632は、検査処理としてたとえば設計情報が示す座標と対応する形状情報が示す座標とを比較し、検査処理の結果、設計情報の座標と形状情報の座標とが一致している場合には設計情報に従って成形された良品であると判定する。設計情報の座標と対応する形状情報の座標とが一致していない場合には、検査部632は、座標の差分が所定範囲内であるか否かを判定し、所定範囲内であれば修復可能な不良品と判定する。
 修復可能な不良品と判定した場合には、検査部632は、不良部位と修復量とを示すリペア情報をリペア装置640へ出力する。不良部位は設計情報の座標と一致していない形状情報の座標であり、修復量は不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分である。リペア装置640は、入力したリペア情報に基づいて、構造物の不良部位を再加工するリペア処理を行う。リペア装置640は、リペア処理にて成形装置620が行う成形処理と同様の処理を再度行う。
 図8に示すフローチャートを参照しながら、構造物製造システム600が行う処理について説明する。
 ステップS111では、設計装置610はユーザによって構造物の設計を行う際に用いられ、設計処理により構造物の形状に関する設計情報を作成し記憶してステップS112へ進む。なお、設計装置610で作成された設計情報のみに限定されず、既に設計情報がある場合には、その設計情報を入力することで、設計情報を取得するものについても本発明の一態様に含まれる。ステップS112では、成形装置620は成形処理により、設計情報に基づいて構造物を作成、成形してステップS113へ進む。ステップS113においては、画像測定装置100は測定処理を行って、構造物の形状を計測し、形状情報を出力してステップS114へ進む。
 ステップS114では、検査部632は、設計装置610により作成された設計情報と画像測定装置100により測定され、出力された形状情報とを比較する検査処理を行って、ステップS115へ進む。ステップS115では、検査処理の結果に基づいて、検査部632は成形装置620により成形された構造物が良品か否かを判定する。構造物が良品である場合、すなわち設計情報の座標と形状情報の座標とが一致する場合には、ステップS115が肯定判定されて処理を終了する。構造物が良品ではない場合、すなわち設計情報の座標と形状情報の座標とが一致しない場合や設計情報には無い座標が検出された場合には、ステップS115が否定判定されてステップS116へ進む。
 ステップS116では、検査部632は構造物の不良部位が修復可能か否かを判定する。不良部位が修復可能ではない場合、すなわち不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分が所定範囲を超えている場合には、ステップ116が否定判定されて処理を終了する。不良部位が修復可能な場合、すなわち不良部位における設計情報の座標と形状情報の座標との差分が所定範囲内の場合には、ステップS116が肯定判定されてステップS117へ進む。この場合、検査部632はリペア装置640にリペア情報を出力する。ステップS117においては、リペア装置640は、入力したリペア情報に基づいて、構造物に対してリペア処理を行ってステップS113へ戻る。なお、上述したように、リペア装置640は、リペア処理にて成形装置620が行う成形処理と同様の処理を再度行う。
 上述した第4の実施の形態による構造物製造システムによれば、以下の作用効果が得られる。
(1)構造物製造システム600のX線装置100は、設計装置610の設計処理に基づいて成形装置620により作成された構造物の形状情報を取得する測定処理を行い、制御システム630の検査部632は、測定処理にて取得された形状情報と設計処理にて作成された設計情報とを比較する検査処理を行う。従って、構造物の欠陥の検査や構造物の内部の情報を非破壊検査によって取得し、構造物が設計情報の通りに作成された良品であるか否かを判定できるので、構造物の品質管理に寄与する。
(2)リペア装置640は、検査処理の比較結果に基づいて、構造物に対して成形処理を再度行うリペア処理を行うようにした。従って、構造物の不良部分が修復可能な場合には、再度成形処理と同様の処理を構造物に対して施すことができるので、設計情報に近い高品質の構造物の製造に寄与する。
 以上で説明した通り、本発明によれば、被測定物と被測定物の形状情報に基づく推定構造物との間の差異を示すデータを抽出できる。
 また、次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)第1~第4の実施の形態におけるX線装置100では、画像生成部53は、設計情報に含まれる形状情報を用いて推定構造物S2の形状を推定するものとして説明したが、被測定物Sの検出データD1に基づいて推定データD2を生成しても良い。この場合、画像生成部53は、被測定物Sの検出データD1を、たとえばフィルタ補正逆投影(FBP)等を用いて逆投影して画像を生成する。この画像は被測定物Sを透過したX線の強度に応じて濃淡により表されるので、画像生成部53は、この濃淡に基づいて被測定物Sを構成する物質、すなわち材料を推定する。たとえば、画像生成部53は、画像の濃度と材料とが関連付けられたデータを予め有し、生成した画像の濃度、すなわち透過したX線の強度から材料を推定する。画像生成部53は、この推定した材料を材料情報として使用して、式(1)’に基づいてBiを算出することにより、推定データD2を生成すれば良い。この場合、図5のステップS1または図6のステップS11にて被測定物Sの投影画像から被測定物Sの材料情報を取得する。したがって、被測定物Sの設計情報として材料情報が得られない場合であっても推定データD2を生成することができる。
(2)画像生成部53は、被測定物Sの逆投影画像を用いてエッジ検出等を行うことにより被測定物Sの形状情報を抽出しても良い。この場合、X線の照射方向を小さな回転角度ごとに設定して生成される検出データの個数を増やし、検出するエッジ、すなわち被測定物Sの外観形状の個数を増やすことにより、精度よく被測定物Sの形状を得ることができる。特に、被測定物Sが複雑な外観形状の場合には検出データの個数が増えるように、照射方向を増やすと良い。
 カメラ等の撮像装置により被測定物Sを撮像した画像を用いて、被測定物Sの外形形状を抽出して推定構造物S2の形状として用いても良い。この場合、X線装置100は、CMOSやCCD等により構成される撮像素子を備える撮像装置(不図示)を有する。撮像装置は、筐体1の天井部分(Y軸+側の内壁面)に設けられ、X線の投影方向(Z軸)と実質的に直交するY軸方向から、載置台30に載置された被測定物Sの外形を撮像して生成した画像信号を制御装置5へ出力する。画像生成部53は、入力した画像信号に対して、公知のエッジ検出処理等を施して、画像信号上の被測定物Sの輪郭を抽出する。なお、撮像装置は、Y軸移動部33とX軸移動部34とによって変化する被測定物Sの位置によらず、被測定物Sの全体が撮像可能となるように広い範囲が撮像可能なものであることが好ましい。または、Y軸移動部33とX軸移動部34との移動に同期して移動可能となるように撮像装置を設けても良い。
 なお、形状情報が、撮像装置により得られるものに限定されない。たとえば、被測定物Sの光学像をスクリーンに投影する投影機や、タッチプローブを用いる接触式もしくは走査レーザプローブや光学式の非接触式の3次元測定装置である形状測定装置を用いて被測定物Sを測定して得られた情報も含まれる。
(3)被測定物Sが載置される載置台30がY軸移動部33と、X軸移動部34と、Z軸移動部35とによってX軸、Y軸およびZ軸方向に移動されるものに限定されない。載置台30はX軸、Y軸およびZ軸方向に移動せず、X線源2および検出器4をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることにより、被測定物Sに対してX線源2および検出器4を相対移動させるものについても本発明の一態様に含まれる。また、載置台30が回転軸Yrにて回転するものに代えて、載置台30は回転せず、X線源2と検出器4とが回転軸Yrにて回転するものについても本発明の一態様に含まれる。
 なお、上述の実施の形態では、例えば、図5のステップS3において、複数の照射方向について透過像を取得した後の、その一部のみの透過像を用いて、差異データD3を生成しても構わない。
(4)検出データD1と被測定物Sの設計情報と測定条件とを入力するインタフェースと画像生成部53の機能とをコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、画像生成処理の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された、上述した画像生成に関するプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
 また、パーソナルコンピュータなどに適用する場合、上述した制御に関するプログラムは、CD-ROMなどの記録媒体やインターネットなどのデータ信号を通じて提供することができる。図9はその様子を示す図である。パーソナルコンピュータ950は、CD-ROM953を介してプログラムの提供を受ける。また、パーソナルコンピュータ950は通信回線951との接続機能を有する。コンピュータ952は上記プログラムを提供するサーバーコンピュータであり、ハードディスクなどの記録媒体にプログラムを格納する。通信回線951は、インターネット、パソコン通信などの通信回線、あるいは専用通信回線などである。コンピュータ952はハードディスクを使用してプログラムを読み出し、通信回線951を介してプログラムをパーソナルコンピュータ950に送信する。すなわち、プログラムをデータ信号として搬送波により搬送して、通信回線951を介して送信する。このように、プログラムは、記録媒体や搬送波などの種々の形態のコンピュータ読み込み可能なコンピュータプログラム製品として供給できる。
 本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態および/または変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
2…X線源、4…検出器、5…制御装置、53…画像生成部、100…X線装置、
600…構造物製造システム、610…設計装置、620…成形装置、
630…制御システム、632…検査部、640…リペア装置
 

Claims (19)

  1.  被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、前記被測定物に対して複数の異なる前記照射方向に前記X線を照射し、前記複数の異なる照射方向ごとに前記被測定物を透過したX線を検出して、前記被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを生成することと、
     前記被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に前記複数の異なる照射方向から前記X線を照射する場合の、前記複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して、複数の推定データを生成することと、
     前記複数の検出データのそれぞれに対して、前記X線の照射方向に関して互いに対応する前記検出データと前記推定データとを用いて、前記推定データと前記検出データとの間の差異を示す差異データを前記検出データから抽出することと、を有するX線計測装置の画像再構成方法。
  2.  請求項1に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記抽出された複数の差異データを逆投影して画像を生成し、前記逆投影して生成した画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  3.  請求項1または2に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記被測定物の材料情報と前記被測定物に入射するX線のスペクトル情報とに基づいて、前記推定構造物に前記X線を照射する場合の前記透過X線の強度を推定して、前記推定データを生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  4.  請求項1または2に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記被測定物に入射するX線のスペクトル情報と、前記被測定物を透過する際のX線の光電吸収に関する情報と、前記被測定物を透過する際のX線のコンプトン効果に関する情報との少なくとも1つの情報に基づいて、前記推定構造物に前記X線を照射する場合の前記透過X線の強度を推定するX線計測装置の画像再構成方法。
  5.  請求項3または4に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記X線の減弱係数は、前記X線の光子エネルギーに依存する第1要素と前記X線の光子エネルギーに依存しない第2要素とを含むと仮定し、
     前記検出データと前記推定データとを用いて前記第2要素の値を算出することにより、前記差異データを抽出するX線計測装置の画像再構成方法。
  6.  請求項1乃至5の何れか一項に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記形状情報は、前記被測定物の設計情報であるX線計測装置の画像再構成方法。
  7.  請求項1乃至5の何れか一項に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記形状情報は、前記複数の検出データを逆投影した画像を用いて生成されるX線計測装置の画像再構成方法。
  8.  請求項1乃至7の何れか一項に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記抽出された差異データの示す差異が第1閾値を超えない場合には、前記複数の差異データを逆投影して、前記差異データの逆投影画像を生成し、前記差異データの逆投影画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  9.  請求項8に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記抽出された差異データの示す差異が前記第1閾値よりも大きい場合には、前記複数の差異データの示す差異に基づいて、前記推定データを修正して修正後推定データを生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  10.  請求項9に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記検出データと前記修正後推定データとを用いて、前記検出データと前記修正後推定データとの間の差異を示す新たな差異データを前記検出データから抽出し、
     前記新たな差異データの示す差異が前記第1閾値を超えない場合には、前記新たな差異データを逆投影して、前記差異データの逆投影画像を生成し、前記差異データの逆投影画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  11.  被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、前記被測定物に対して複数の異なる前記照射方向に前記X線を照射し、前記複数の異なる照射方向ごとに前記被測定物を透過したX線を検出して、前記被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを生成することと、
     前記被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に前記複数の異なる照射方向から前記X線を照射する場合の、前記複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して、複数の推定データを生成することと、
     前記複数の検出データのそれぞれに対して、前記X線の照射方向に関して互いに対応する前記検出データと前記推定データとを用いて、前記推定データと前記検出データとの間の差異を示す差異データを前記検出データから抽出することと、
     前記抽出された差異データの示す差異が所定値を超えない場合には、前記被測定物を良品と判定することと、を有するX線計測装置の画像再構成方法。
  12.  請求項11に記載のX線計測装置の画像再構成方法において、
     前記被測定物が良品と判定された場合には、前記差異データを逆投影して画像を生成し、前記逆投影して生成した画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成するX線計測装置の画像再構成方法。
  13.  構造物の形状に関する設計情報を作成し、
     前記設計情報に基づいて前記構造物を作成し、
     作成された前記構造物の形状を、請求項1乃至12の何れか一項に記載のX線計測装置の画像再構成方法を用いて計測して形状情報を取得し、
     前記取得された前記形状情報と前記設計情報とを比較する構造物の製造方法。
  14.  請求項13に記載の構造物の製造方法において、
     前記形状情報と前記設計情報との比較結果に基づいて実行され、前記構造物の再加工を行う構造物の製造方法。
  15.  請求項14に記載の構造物の製造方法において、
     前記構造物の再加工は、前記設計情報に基づいて前記構造物の作成を再度行う構造物の製造方法。
  16.  被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、前記被測定物に対して複数の異なる前記照射方向に前記X線を照射し、前記複数の異なる照射方向ごとに前記被測定物を透過したX線を検出して、前記被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データをそれぞれ生成する検出データ生成処理と、
     前記被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に前記複数の異なる照射方向から前記X線を照射する場合の、前記複数の異なる照射方向ごとの透過X線の強度を推定して複数の推定データをそれぞれ生成する推定データ生成処理と、
     前記複数の検出データのそれぞれに対して、前記X線の照射方向に関して互いに対応する前記検出データと前記推定データとを用いて、前記推定データと前記検出データとの間の差異を示す差異データを前記検出データから抽出する抽出処理と、をコンピュータに実行させるX線計測装置の画像再構成プログラム。
  17.  請求項16に記載のX線計測装置の画像再構成プログラムにおいて、
     前記抽出された複数の差異データを逆投影して画像を生成し、前記逆投影して生成した画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成する画像生成処理を更にコンピュータに実行させるX線計測装置の画像再構成プログラム。
  18.  被測定物の回転および/またはX線の照射方向の変更により、前記被測定物に対して複数の異なる前記照射方向に前記X線を照射し、前記複数の異なる照射方向ごとに前記被測定物を透過したX線を検出することによって生成された、前記被測定物の透過X線強度に関する複数の検出データを取得する取得部と、
     前記被測定物の形状情報に基づいて形状を推定した推定構造物に前記複数の異なる照射方向から前記X線を照射する場合の前記複数の異なる照射方向ごとに透過X線の強度を推定して複数の推定データを生成し、前記複数の検出データのそれぞれに対して、前記X線の照射方向に関して互いに対応する前記取得部により取得された前記検出データと前記推定データとの間の差異を示す差異データを抽出する画像生成部と、を有するX線計測装置。
  19.  請求項18に記載のX線計測装置において、
     前記画像生成部は、前記抽出した前記差異データを逆投影して画像を生成し、前記逆投影により生成した画像と前記推定構造物とを組み合わせて、前記被測定物の内部構造の画像を生成するX線計測装置。
     
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