WO2016111090A1 - 2ピース逆止弁及びそれを具備する容器 - Google Patents

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    • F16K15/16Check valves with flexible valve members with tongue-shaped laminae

Abstract

 本発明は、弁体部と弁座部との密封性が高く、柔らかい樹脂を用いても逆止弁の脱落が発生しにくく、かつ製造が容易な逆止弁を与える。本発明は、以下の2つの部分を有する、2ピース逆止弁に関する:弁体部(A)を具備する、外周筒状部分(1)、及び弁座部(B)を具備し、かつ前記外周筒状部分(1)の筒体内部にその少なくとも一部を挿入することができる、内周筒状部分(2)。

Description

2ピース逆止弁及びそれを具備する容器
 本発明は、容器のノズル、例えばラミネートチューブ等のノズルに用いることができる逆止弁及びそれを具備する容器に関する。より詳しくは、本発明は、2つの部分を有する2ピースの逆止弁及びそれを具備する容器に関する。
 ラミネートチューブのノズルには、内容物を流出した後に、ヘッドスペース(エアだまり)が生じることがある。ヘッドスペースが生じると、内容物が空気と触れて酸化して、内容物が劣化したり、内容物の油分が分離して液だれが生じたりすることがある。
 この対策としては、ノズルに逆止弁を設けることが知られている。逆止弁を設けることで、内容物を流出しても容器中に空気が入りにくくなる。
 このような逆止弁の取付け方法としては、ノズル先端(内容物の吐出口)にフタのように外側から嵌め合わせる外嵌め式逆止弁(例えば、特許文献1及び2)と、ノズルに内側から詰め込むように嵌め合わせる内嵌め式逆止弁(例えば、特許文献3)とが知られている。
 容器のノズルに使用される逆止弁は、通常は外嵌め式逆止弁である。図8(a)及び(b)に示すように、外嵌め式逆止弁(10)は、容器(100)の口筒部(104)に嵌入して用いられ、ここで外嵌め式逆止弁(10)には、弁体部(A)のみが存在し、口筒部(104)の底部が弁座部(105)となる。この逆止弁では、図8(a)に示すように、逆止弁(10)の一部に別部品としてノズル部分(4)が存在している。内容物は、容器(100)の弁座部(105)にある開口(106)と、逆止弁(10)の筒状部分(D)とを通過し、逆止弁(10)の先端にあるノズル部分(4)の先端の吐出口から流出する。
 内嵌め式逆止弁は、特許文献3に記載のように、逆止弁を容器の内側から装着する。この容器では、容器の一部にノズル部分が存在している。内容物は、逆止弁の筒状部を通過し、容器のノズル部分の先端の吐出口から流出する。
特開2004-001845号公報 実開平06-54553号公報 特開2000-297868号公報
 従来技術の外嵌め式逆止弁では、逆止弁を容器の口筒部に嵌める際にしっかりと嵌まらない場合、容器の口筒部に嵌めた後に力が加わって外れる場合等には、図9に示すように、逆止弁の弁体部と容器側にある弁座部とが完全には接触しなくなり、密封性が低くなることがあった。口筒部及び逆止弁の成形が精密に行われない場合にも、同様に弁体部と弁座部とが完全には接触しなくなり、密封性が低くなる。これは、チューブ等の容器を成形する際に通常用いられるコンプレッション成形においては、特に樹脂のヒケ及び離型時の歪みが発生しやすいために、問題になりやすい。
 また、本発明者らが検討したところ、内嵌め式逆止弁は、特に柔らかい樹脂を使用して逆止弁を成形した場合に、容器内側に逆止弁が脱落する可能性が存在することが分かった。一方で、硬い樹脂を使用すると、弁体部の開閉の動きも硬くなってしまい、内容物の粘度次第では逆止弁として不適切となってしまったり、軽微な精度誤差により逆止弁の外径が容器ノズルの内径を超えてしまった場合に嵌め合わせができないという課題があった。
 なお、内嵌め式逆止弁において、筒状の本体部分を肉厚にすれば柔らかい樹脂を用いても剛性を確保できるため、それにより逆止弁の脱落を防止することができるが、この場合には、肉厚にした分だけ成形時の熱収縮が大きくなり、製造時に高い寸法精度が必要となる。
 特許文献3に記載の内嵌め式逆止弁では、特許文献3の図4に示されているように、弁体部と弁座部との間にスリットが形成される。これは、成形時に弁体部と弁座部とが接着するのを防止するために、これらを隔てるための板を金型に設ける必要があるためである。これにより、特許文献3に記載の内嵌め式逆止弁では、弁体部と弁座部との間に空隙が存在することで、密封性が低くなることが分かった。
 そこで、本発明は、弁体部と弁座部との密封性が高く、柔らかい樹脂を用いても逆止弁の脱落が発生しにくく、かつ製造が容易な逆止弁を与えることを目的とする。
 本発明者らは、以下の態様を有する本発明を見出した。
《態様1》
 以下の2つの部分を有する、2ピース逆止弁:
 弁体部を具備する、外周筒状部分、及び
 弁座部を具備し、かつ前記外周筒状部分の筒体内部にその少なくとも一部を挿入することができる、内周筒状部分。
《態様2》
 以下の2つの部分を有する、2ピース逆止弁:
 弁座部を具備する、外周筒状部分、及び
 弁体部を具備し、かつ前記外周筒状部分の筒体内部にその少なくとも一部を挿入することができる、内周筒状部分。
《態様3》
 前記外周筒状部分と前記内周筒状部分とが連結部を介して繋がっている、態様1又は2に記載の逆止弁。
《態様4》
 前記外周筒状部分と前記内周筒状部分とが物理的に分離している、態様1又は2に記載の逆止弁。
《態様5》
 前記外周筒状部分及び/又は前記内周筒状部分が、JIS-K6922-2に準拠して測定した場合に200MPa以下の曲げ弾性率を有する樹脂で構成されている、態様1~4のいずれか一項に記載の逆止弁。
《態様6》
 前記外周筒状部分に前記内周筒状部分を挿入することで、その筒状形状の軸に垂直な断面における前記逆止弁の外周が大きくなる、態様1~5のいずれか一項に記載の逆止弁。
《態様7》
 前記外周筒状部分に前記内周筒状部分を挿入した際にこれらが組み合わされる係合部を有する、態様1~6のいずれか一項に記載の逆止弁。
《態様8》
 容器又はキャップのノズル部分に内側から装着するための内嵌め式逆止弁である、態様1~7のいずれか一項に記載の逆止弁。
《態様9》
 ノズル部分、及び前記ノズル部分に内側から装着されている態様8に記載の内嵌め式逆止弁を具備する、内嵌め式逆止弁付きの容器。
《態様10》
 ノズル部分を有するキャップ、及び前記キャップのノズル部分に内側から装着されている態様8に記載の内嵌め式逆止弁を具備する、内嵌め式逆止弁付きの容器。
《態様11》
 容器又はキャップの口筒部に外側から装着するための外嵌め式逆止弁である、態様1~7のいずれか一項に記載の逆止弁。
《態様12》
 ノズルを別個の部品として具備する、態様11に記載の外嵌め式逆止弁。
《態様13》
 容器の口筒部に外側から装着されている態様11又は12に記載の外嵌め式逆止弁を具備する、外嵌め式逆止弁付きの容器。
《態様14》
 口筒部を有するキャップ、及び前記キャップの口筒部に外側から装着されている態様11又は12に記載の外嵌め式逆止弁を具備する、外嵌め式逆止弁付きの容器。
 本発明によれば、密封性が高い逆止弁を与えることができる。すなわち、本発明の逆止弁を、外嵌め式逆止弁として用いた場合には、逆止弁自体が容器の口筒部からずれたとしても、従来技術で発生するような、逆止弁の弁体部と容器側の弁座部とのずれが発生するおそれがなく、そのまま使用することができるため常に密封性を高くすることができる。また、本発明の逆止弁を、内嵌め式逆止弁として用いた場合にも、従来技術で用いるような、成形中に弁体部と弁座部との接着を防止するための板を金型に設ける必要がなく、弁体部と弁座部とを接した状態とすることができるため、密封性を高くすることができる。
 また、本発明によれば、2ピースの組み合わせた部分が肉厚になるためその剛性を向上させることができ、それにより容器からずれにくい外嵌め式逆止弁及び容器に脱落しにくい内嵌め式逆止弁を得ることができる。さらに、用いる樹脂を選択して、内容物の粘度に応じて弁体部の開閉の動きを調整することもできる。
 さらに、本発明の逆止弁は、肉厚に成形する必要がないため熱収縮による影響を小さくすることができ、結果として高い寸法精度が出せる。したがって、本発明の逆止弁は、容易に製造することができる。
容器に嵌めた状態の本発明の逆止弁の第1の実施形態の断面図を例示している。明確化のため、中心線よりも右側では、内周筒状部分については断面図ではなく正面図を示している。 内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態での本発明の逆止弁の第1の実施形態の断面図を例示している。ただし、明確化のため、中心線よりも左側で、内周筒状部分については断面図ではなく正面図を示している。(a)及び(b)は外周筒状部分と内周筒状部分とが連結部を介して繋がっている実施形態を例示し、(c)は外周筒状部分と前記内周筒状部分とが物理的に分離している実施形態を例示している。 (a)内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態での本発明の逆止弁の図2(a)の実施形態の断面図を示している。(b)図3(a)の状態の本発明の逆止弁の下面図を示している。(c)図3(a)の逆止弁の内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態で断面図を示している。この図は、図2(a)と同一である。(d)図3(c)の状態の本発明の逆止弁の下面図を示している。 (a)内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態での本発明の逆止弁の図2(b)の実施形態の断面図を示している。(b)図4(a)の状態の本発明の逆止弁の下面図を示している。(c)図4(a)の逆止弁の内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態で断面図を示している。この図は、図2(b)と同一である。(d)図4(c)の状態の本発明の逆止弁の下面図を示している。 (a)内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態での本発明の逆止弁の第2の実施形態の断面図を例示している。(b)図5(a)の状態の本発明の逆止弁の上面図を示している。(c)図5(a)の逆止弁の内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態で断面図を示している。(d)図5(c)の状態の本発明の逆止弁の上面図を示している。 外周筒状部分と内周筒状部分とが組み合わさる係合部を示すための、本発明の逆止弁の断面図の拡大図である。 内周筒状部分が、外周筒上部分への挿入側から流体流れ方向に沿ってテーパーを有する本発明の第1の実施形態の逆止弁を示している。 (a)従来技術(比較例2(市販品))の外嵌め式逆止弁を示している。(b)図8(a)の逆止弁を容器に装着した状態を示している。 従来技術の外嵌め式逆止弁で発生しうる、逆止弁の弁体部と容器側の弁座部とのずれを示す概略図である。 (a)ノズル、外周筒状部分(弁体部)、内周筒状部分(弁座部)が分離している本発明の外嵌め式逆止弁の容器への装着例を示している。(b)外周筒状部分に弁体部が存在する本発明の外嵌め式逆止弁を、容器に装着した状態を例示している。(c)内周筒状部分に弁体部が存在する本発明の外嵌め式逆止弁を、容器に装着した状態を例示している。 (a)キャップに本発明の内嵌め式逆止弁を具備する、本発明の容器を例示している。(b)キャップに本発明の外嵌め式逆止弁を具備する、本発明の容器を例示している。
〈逆止弁-形状〉
 本発明の逆止弁は、容器のノズルに容器内側から装着するため筒状の逆止弁であって、外周筒状部分と内周筒状部分の2つの部分を具備する。外周筒状部分は、本発明の逆止弁の本体外周部分を少なくとも部分的に構成する。また、内周筒状部分は、外周筒状部分の筒体内部に、その少なくとも一部を挿入することができる。この逆止弁は、内嵌め式逆止弁としても、外嵌め式逆止弁としても有用である。
 内周筒状部分を外周筒状部分に挿入することによって、弁体部と弁座部とが、容器の内容物を流出させた際に内容物以外の成分が容器本体に混入することを防止できる。
 ここで、本発明の第1の実施形態においては、外周筒状部分が弁体部を具備し、内周筒状部分が弁座部を具備する。
 本発明の逆止弁を外嵌め式逆止弁として用いる場合には、逆止弁がノズル部分を有していてもよい。このノズル部分は、図8(a)のように、逆止弁とは別個の部品であってもよい。ノズルと外嵌め式逆止弁が、別個の部品の場合には、製造した逆止弁を、外嵌め式逆止弁としても内嵌め式逆止弁としても用いることができるため有用である。ノズルと外嵌め式逆止弁が別個の部品の場合には、ノズルは、外嵌め式逆止弁に装着されてもよく、容器又はキャップに装着されてもよい。
 例えば、本発明の第1の実施形態の逆止弁を、内嵌め式逆止弁として、容器のノズルに嵌めた状態を図1に例示する。第1の実施形態の逆止弁(10)は、外周筒状部分(1)と内周筒状部分(2)とが組み合わされた状態で、容器(100)のノズル(102)に嵌め込まれる。ここでは、外周筒状部分(1)が弁体部(A)を具備しており、内周筒状部分(2)が、弁座部(B)を具備し、外周筒状部分(1)の内周に挿入されている。
 容器(100)の本体(101)から内容物を流出させる場合には、内容物は、内周筒状部分(2)を通過する。この態様において、弁座部(B)は、環状の形状となっているため、この環の内周を内容物が通過する。環状の弁座部(B)を通過した内容物は、開閉可能な弁体部(A)を押し出すようにして開く。そして、最終的に内容物は、容器の吐出口(103)から流出する。ここで、内容物の流出を止めると、内容物及び内容物以外の成分が、容器中に流入しようとするが、その際には、弁体部(A)が閉じて、弁座部(B)と密着することで、特に内容物以外の成分の容器本体への混入を防止することができる。
 図1に示されている形態では、外周筒状部分(1)と内周筒状部分(2)とは連結部(3)を通じて連結している。このような連結部(3)としては、図1及び図2(a)に示すような形状だけではなく、図2(b)のような形態であってもよい。また、図2(c)に示すように、連結部が存在していなくてもよい。
 図3は、図2(a)の逆止弁の断面図及び下面図を示している。図3(a)は、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態での断面図であり、図3(b)は、図3(a)の下面図であり、図3(c)は、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態での断面図であり、図3(d)は、図3(c)の下面図である。
 図4は、図2(b)の逆止弁の断面図及び下面図を示している。図4(a)は、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態での断面図であり、図4(b)は、図4(a)の下面図であり、図4(c)は、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態での断面図であり、図4(d)は、図4(c)の下面図である。
 本発明の第1の実施形態の逆止弁を、外嵌め式逆止弁として、容器のノズルに嵌めた状態を図10(b)に例示し、またその嵌入させる前の分解図を図10(a)に例示する。ここでは、図10(a)及び(b)では、ノズル(4);弁体部(A)を具備する外周筒状部分(1);及び弁座部(B)を具備する内周筒状部分(2)の3つの部品で外嵌め式逆止弁(10)が構成されている。
 本発明の第2の実施形態においては、図5(a)に例示するように、内周筒状部分(2)が弁体部(A)を具備し、外周筒状部分(1)が弁座部(B)を具備する。このような実施形態であっても、当業者は、この逆止弁が本発明の有利な効果を奏することが容易に理解することができる。
 本発明の第2の実施形態の逆止弁を、外嵌め式逆止弁として、容器のノズルに嵌めた状態を図10(c)に例示する。このような実施形態であっても、当業者は、この逆止弁が本発明の有利な効果を奏することが容易に理解することができる。
 本明細書において、「逆止弁」とは、弁座部を通過した流体の逆流を、弁体部が防止する構造を有している物品、又はそのような構造を与えることができる物品をいう。すなわち、本発明の逆止弁は、外周筒状部分に内周筒状部分が挿入されていない状態をも包含している。外周筒状部分に内周筒状部分が挿入されていない状態では、本発明の逆止弁は、弁座部を通過する流体の逆流を弁体部が防止する構造とはなっていないが、外周筒状部分に内周筒状部分を挿入することで、逆流を防止する構造を与えることができる。
 本明細書において、「内嵌め式」の逆止弁とは、ノズルの内側から装着する逆止弁をいう。ノズルが容器に存在している場合には、内嵌め式逆止弁は、容器のノズル部分の内側から装着する。また、ノズルが容器とは別個に、容器と連結したキャップに存在する場合には、内嵌め式逆止弁は、キャップのノズル部分の内側から装着する。
 本明細書において、「外嵌め式」の逆止弁とは、「内嵌め式」の逆止弁と対応して用いられており、ノズルが容器又はキャップに存在している場合には、外嵌め式逆止弁は、容器又はキャップの外側から、容器又はキャップの口筒部に装着する。ノズルは外嵌め式逆止弁の一部であってもよく、その場合でも外嵌め式逆止弁は、容器又はキャップの外側から、容器又はキャップの口筒部に装着する。ここで、口筒部は、外嵌め式逆止弁が容器内部に転落しないように逆止弁を保持する、容器又はキャップの部分である。
 本明細書において、「2ピース」とは、上記の外周筒状部分と内周筒状部分とが具備されていることを意味しており、これらの2つの部分が物理的に分離している必要はない。また、「2ピース」とは、2つの部品のみで構成されていることを意味しておらず、例えば外周筒状部分及び/又は内周筒状部分が、それぞれ2つ以上の部品から構成されていてもよい。
 本明細書において、「外周」とは、逆止弁を装着するノズル壁面側を指しており、「内周」とは、流体が流れる側を指している。
 本明細書において、「筒状」とは、内部に流体が流れることができる形状を意味しており、例えば円筒状、角柱状等を挙げることができる。筒の軸に垂直な筒内周の空間の断面は、円形、多角形、星形等の様々な形状となることができる。筒の軸に垂直な筒外周の断面も、円形、多角形、星形等の様々な形状となることができる。
 本発明で用いる弁体部は、通常時には弁座部に実質的に接しており、容器の本体部の空間とノズル部の空間とを実質的に遮断することができる。容器から内容物を流出させる際に、弁体部と弁座部との間に空隙が生じ、その空隙から内容物が流出する。好ましくは、容器から内容物を流出させる際に、内容物が弁座部の内周の流路を通過して内容物に押し出されるようにして弁体部が稼動して開く。
 したがって、好ましくは弁体部は、外周筒状部分(第1の実施形態)又は内周筒状部分(第2の実施形態)と接続する部分に可動部を有する。ここで、可動部とは、ヒンジのような構造体であってもよく、又は単に内容物に押し出されて変形する部分であってもよい。好ましくは弁座部は、内周に流路を有する筒状形状である。
 内周筒状部分が外周筒状部分に挿入された状態で、弁体部と弁座部との隙間は小さいことが好ましい。これに関して、上記の特許文献3では、弁体部と弁座部との間に薄い板を存在させた上で樹脂を流し込んで成形するため、その隙間は板の厚み次第になる。この板の厚みを薄くするのには限度があるため、上記の特許文献3の逆止弁では、弁体部と弁座部との隙間を小さくすることも限度がある。それに対して、本発明の逆止弁では、弁体部と弁座部とが成形された後に組み合わされるため、その隙間を実質的になくすことも可能である。例えば、本発明の逆止弁においては、弁体部と弁座部とが対面する領域における平均の隙間は、1mm以下、0.8mm以下、0.5mm以下、0.3mm以下、又は0.1mm以下である。
 外周筒状部分と内周筒状部分とは、好ましくは連結部を介して繋がっている。このような実施形態の場合、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入する際に、作業が容易となる。また、特に、内周筒状部分が容器本体側に位置する第1の実施形態では、容器のノズルに逆止弁を嵌入した後に内周筒状部分が外周筒状部分から外れることがあったとしても、容器内に内周筒状部分が落下しないという利点がある。すなわち、内周筒状部分が外周筒状部分から外れた場合にも、内周筒状部分は、連結部を通じて外周筒状部分に連結したまま、ノズル付近に留まった状態となる。
 また、逆止弁を容器のノズルに嵌入した後に、嵌入の良否を検査するが、内周筒状部分が外周筒状部分から外れていた場合には、連結部を介して内周筒状部分が飛び出すため、正常に嵌入されている製品と外観が明確に異なるため、チェックがしやすい。
 さらに、連結部を有している場合、2ピースの樹脂製逆止弁を1つの金型のみで製造できるという利点もある。
 また、外周筒状部分と内周筒状部分とが、物理的に分離している実施態様も好ましい場合がある。例えば、弁体部が破損した場合に、弁体部を具備するピースのみを交換すればよいという利点がある。
 本発明の逆止弁は、図6に示すように、外周筒状部分(1)に内周筒状部分(2)を挿入した際にこれらが組み合わされる係合部(C)を有することが好ましい。これにより、内周筒状部分(2)を外周筒状部分(1)に一度組み合わせた後に、内周筒状部分(2)が抜けることを防止できる。このような係合部の形状は特に限定されないが、例えば外周筒状部分(1)に凹部を形成し、内周筒状部分(2)に凸部を形成することによって、係合部とすることができる。
 本発明の逆止弁において、内周筒状部分を、外周筒上部分への挿入側から流体流れ方向に沿ってテーパー形状とすることで、内周筒状部分を外周筒上部分に挿入し易くすることができる。
 図7に、内周筒状部分が、外周筒上部分への挿入側から流体流れ方向に沿ってテーパー(2a)を有する本発明の第1の実施形態の逆止弁を示している。ここでは、明確化のために、テーパーの角度を非常に大きくして示している。第2の実施形態についても、同様にこのようなテーパーを設けることができる。
 本発明の逆止弁を構成する材料に比較的低い弾性率の材料を選択し、かつテーパーの端部付近で、内周筒状部分の等価外径を外周筒状部分の等価内径よりも大きくした場合には、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入して外周筒状部分が膨らむことで、外周筒状部分の等価外径を挿入前よりも大きくすることができる。
 このような実施態様では、逆止弁にさらに高い剛性を与えることができ、また外周筒状部分をノズルに嵌入させた後に、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入すれば、逆止弁がさらに脱落しにくくなる。なお、等価内径及び等価外径は、筒状が円筒状ではない場合において、その断面の外周と等しい長さの円周を断面に有する円筒の内径及び外径をいう。
〈逆止弁-材料〉
 本発明の逆止弁を構成する材料は、特に限定されないが、有機材料、又は有機材料および無機材料の複合材料を挙げることができる。本発明の逆止弁を構成する材料は、単一の種類の材料から構成されていてもよく、その部分に応じて複数の種類の材料が用いられていてもよい。また、逆止弁を複数の材料で構成する場合、外周筒状部分と内周筒状部分とを互いに異なる材料で構成することもできる。
 好ましくは、本発明の逆止弁の少なくとも一部は樹脂で構成される。樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
 ポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレン系樹脂が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)、カルボン酸変性ポリエチレン、カルボン酸変性エチレンビニルアセテート共重合体、アイオノマー、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
 特に好ましくは、ポリエチレン系樹脂として、JIS-K6922-2に準拠して測定した場合に200MPa以下、又は150MPa以下で、10MPa以上、又は30MPa以上の曲げ弾性率を有する樹脂を用いることである。このような樹脂を用いると、内周筒状部分が外周筒状部分に挿入された状態では十分な剛性が得られる一方で、弁体部の開閉の動きも容易であり、かつ内周筒状部分の外周筒状部分への挿入も容易となる。
 例えば、上記のポリエチレン系樹脂のメルトフローレートは、温度190℃かつ荷重21.18Nの条件の下でJIS K6922-2に準拠して測定した場合に、好ましくは0.1g/10min以上、1.0g/10min以上、3.0g/10min以上、5.0g/10min以上、又は10.0g/10min以上であり、50.0g/10min以下、30.0g/10min以下、又は25.0g/10min以下である。このような範囲であると、射出成形によって容易かつ精密に逆止弁を作製することができる。
 例えば、上記のポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K7112に準拠して測定した場合、0.870g/cm以上、0.880g/cm以上、又は0.885g/cm以上の密度を有し、0.950g/cm以下又は0.920g/cmの密度を有する。このような範囲であれば、適度な弾性を有する傾向にあり、内周筒状部分の外周筒状部分への挿入が比較的容易になる。
 例えば、上記のポリエチレン系樹脂のビカット軟化点は、JIS K7206に準拠して測定した場合に、50℃以上、55℃以上、又は60℃以上であり、100℃以下、又は90℃以下である。
 例えば、上記のポリエチレン系樹脂の融点は、JIS K7121に準拠して示差走査熱量計(DSC)を使用して測定した場合に、70℃以上、80℃以上、又は85℃以上であり、120℃以下、又は110℃以下である。
〈容器〉
 さらに本発明は、上記の逆止弁を具備する容器に関する。この容器は、内容物を吐出させる際に内容物が通過し、吐出部を有するノズルを具備する。このノズルは、容器とは別の部品、例えばキャップの一部であってもよく、図1に示すように容器の一部分であってもよい。
 ノズルがキャップの一部である場合、内嵌め式逆止弁は、キャップのノズル部分の内側に装着される。このようなノズル部分を有するキャップとしては、シャンプー用容器のポンプ機能付キャップ、歯磨き粉用チューブのヒンジキャップ等を挙げることができる。ここで、キャップは、容器の内容物をそのノズル部分以外から流出させないための部品をいう。キャップには、ノズルの吐出部を覆うカバー部分が存在していてもよく、別個の部品としてカバーが存在していてもよい。容器には、ノズルの外側等にキャップを固定するためのねじ山等の固定手段を有していてもよい。それに対応して、キャップ側にも容器との固定手段を有していてもよい。
 ノズルが容器の一部分である場合も、内嵌め式逆止弁は、容器の内側からノズル部分に装着される。このような容器としては、化粧品用の容器等を挙げることができ、特にラミネートチューブ等を挙げることができる。
 ノズルが容器の一部分である場合に、内嵌め式逆止弁をノズル部分に嵌入させる際には、容器の少なくとも1端が開放されている状態で、開放されている場所から逆止弁をノズル部分に嵌入させ、そして容器の開放されている端部を閉止する。この際には、逆止弁の内周筒状部分は、ノズル部分への逆止弁の嵌入前に外周筒状部分に挿入してもよく、ノズル部分への逆止弁の嵌入後に外周筒状部分に挿入してもよい。
 外嵌め式逆止弁の場合には、容器又はキャップは、外嵌め式逆止弁が容器内部に転落しないように逆止弁を保持するための口筒部を有する。外嵌め式逆止弁を用いる容器は、従来技術では、口筒部の開口を弁座部としていたためが、用途毎に開孔の大きさを変えた容器の金型及び逆止弁の金型が必要であった。それに対して、本発明で用いる容器では、逆止弁を支持できる口筒部さえ形成すれば、用途毎に逆止弁のみを変更するだけでよい。したがって、本発明の外嵌め式逆止弁を用いる場合には、容器の金型を変更する必要がないため、金型数の削減が可能となり、低コストで様々な容器を得ることができる。
 図11(a)は、キャップに本発明の内嵌め式逆止弁を具備する本発明の容器の分解図を例示しており、図11(b)キャップに本発明の外嵌め式逆止弁を具備する本発明の容器の分解図を例示している。
1.内嵌め式逆止弁の評価
《製造》
〈逆止弁〉
 金型及び射出成形機を用いて、170℃~220℃の範囲で熱した樹脂を金型に流し込んだ。この際、電動式射出成形機で、充填、計量、冷却、金型分離までを、20秒~30秒の範囲(特に、25秒)で行った。冷却温度を20℃とし、金型開閉動作で成形品とランナーを分離し、図7に記載のような逆止弁を得た。
〈ノズル付容器〉
 容器としてラミネートチューブを製造するために、アルミニウム層を含む原反(総厚み400μm)を用いた。これをカットして、カット面を重ね合せて、高周波で溶着させて、25φの円筒ボディを形成した。
 マンドレルに成形したボディを挿入して上から温度170℃~220℃の範囲で熱した樹脂をドーナツ状に押出し、マンドレルヘッド(雄型)上に載せた。そして、ノズル及びその外側に形成するためのねじ山形状を有する金型(雌型)に、そのボディを押圧して、ボディにノズル及びねじ山を形成した。その後、冷却し、マンドレルからボディを取り出し、チューブ(口内径1.2mmのφ25mmオーバルロングノズル形状の短辺寸法21mm及び長辺寸法29mmのチューブ)を得た。これらの一連の作業を、5~8秒の間で全て自動で行った。
〈逆止弁付容器〉
 先端を凹ませた治具に逆止弁を手でセットして、上からチューブを挿入してチューブの内側から逆止弁を押し込んで、チューブのノズルに逆止弁を嵌入した。その後、内容物を入れて、チューブのノズルとは反対側の端部を溶着して密封した。
《評価》
 表1に記載の各種の樹脂を用いて上記のように作製した本発明の実施例1~4の逆止弁、逆止弁のない比較例1、図8に示すような市販品の外嵌め式逆止弁チューブ(口内径1.6mmの吐出口、短辺21mmかつ長辺29mmのチューブ)である比較例2の逆止弁、弁体部がない以外は実施例3と同一の樹脂を用いた比較例3の逆止弁、及び弁座部がない以外は実施例3と同一の樹脂を用いた比較例4の逆止弁について、以下の性能を評価した。
〈開閉抵抗〉
 逆止弁の弁体部の開閉抵抗(弁体部の動きやすさ)を、25φロングノズルを有するチューブ(内容量50g)に水を40g入れて、吐出口から10g及び20gの水が出るまでの時間を計測することによって、評価した。
 表2の結果から分かるように、柔らかい樹脂で構成した逆止弁は、早く水が落下し、硬い樹脂で構成した逆止弁は、水の落下に時間が掛かった。なお、比較例2(市販品)は比較的軟らかい樹脂で構成されていたためか、水10gの落下時間は、逆止弁がないものと大きく変わらなかった。
〈挿入必要強さ〉
 内周筒状部分を外周筒状部分に挿入する際に必要な力を、プッシュプルゲージで比較した。
 表2の結果から分かるように、柔らかい樹脂で構成した実施例の逆止弁は、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入する際に必要な力が小さく、硬い樹脂で構成した逆止弁は、その必要な力が大きくなった。
〈嵌まり強度〉
 ノズルに逆止弁が嵌入した状態で、逆止弁を脱落させるのに必要な力(嵌まり強度)を評価した。ここでは、実施例の逆止弁のみを評価し、ノズル先端部をカットし、カットした部分から治具を使い逆止弁を押し出したときに、逆止弁の抜け落ちる時の力で評価した。
 実施例の逆止弁については、内周筒状部分を外周筒状部分に挿入していない状態の外周筒状部分のみをノズルに嵌入させる際の強度、及び内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態の逆止弁をノズルに嵌入させる際の強度の両方を評価した。
 いずれも内周筒状部分を外周筒状部分に挿入した状態の方が、必要な力は大きくなっているが、これは内周筒状部分を外周筒状部分に挿入したことで、逆止弁の剛性が向上したことを示唆している。
〈エアーバックリング〉
 10000~20000cPの粘度を有する内容物をチューブ状容器に入れて、チューブ本体を押して内容物を出した場合に、1分経過後のバックリング状態を評価した。なお、この内容物の粘度は、回転粘度計回転子(スピンドルの先端φ4.5mm、回転数5rpm;LVDV-2、BROOKFIELD)で測定した。
 チューブの形状がすぐに戻る場合には、エアーが混入していることを意味するため、表2において×として評価した。チューブの形状が全く戻らない場合には、エアーが全く混入していないことを意味するため、表2において○として評価した。チューブの形状が少し戻るという場合には、△として評価した。
 比較的硬い樹脂で構成した実施例2~4の逆止弁ではチューブ形状が元に戻らなかったためにエアーの混入はなかったが、最も軟らかい樹脂で構成した実施例1の逆止弁では、エアーがわずかに混入したと考えられる。表3からも明らかなように、弁座部又は弁体部のない逆止弁は、エアーが混入する。
〈スクイズ性〉
 内容物を絞り出す際に必要な力を、感覚的に評価した。ここでは、市販品(比較例2)と比較して、より小さい力で絞れた場合に○として、同程度の場合には△とした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
2.外嵌め式逆止弁の評価
《製造》
〈逆止弁〉
 弁体部を具備する外周筒状部分;弁座部を具備する内周筒状部分;及び外周筒状部分に装着するノズル部分の3つの部材を製造するために、金型及び射出成形機を用いて、170℃~220℃の範囲で熱したLLDPE樹脂(KS560T、日本ポリエチレン株式会社)を金型に流し込んだ。この際、電動式射出成形機で、充填、計量、冷却、金型分離までを、20秒~30秒の範囲(特に、25秒)で行った。冷却温度を20℃とし、金型開閉動作で成形品とランナーを分離した。
〈口筒部付容器〉
 容器としてラミネートチューブを製造するために、アルミニウム層を含む原反(総厚み400μm)を用いた。これをカットして、カット面を重ね合せて、高周波で溶着させて、25φの円筒ボディを形成した。
 マンドレルに成形したボディを挿入して上から温度170℃~220℃の範囲で熱したHDPE樹脂をドーナツ状に押出し、マンドレルヘッド(雄型)上に載せた。そして、上から金型で押して、外嵌め式逆止弁を装着するための口筒部を圧縮形成した。その後、冷却し、マンドレルからボディを取り出し、チューブ(φ25mmオーバルロングノズル形状の短辺寸法21mm及び長辺寸法29mmのチューブ)を得た。これらの一連の作業を、5~8秒の間で全て自動で行った。
〈逆止弁付容器〉
 図10(a)に示すように、上記のようにして作製した逆止弁用の3つの部材を、容器の口筒部に嵌め合わせて、実施例5の外嵌め式逆止弁付チューブを作製した。
《評価》
〈エアーバックリング〉
 10000~20000cPの粘度を有する内容物をチューブ状容器に入れて、チューブ本体を押して凹ませて内容物を3.0g吐出した後に、キャップを嵌めずに水平な面に横置きして、30秒経過後、チューブ内に空気が流入してチューブ本体の凹みが戻っていないかどうかを、バックリング状態として評価した。この内容物の粘度は、回転粘度計回転子(スピンドルの先端φ4.5mm、回転数5rpm;LVDV-2、BROOKFIELD)で測定した。
 チューブの形状が完全に戻る場合には、エアーが混入していることを意味するため、表4において×として評価し;チューブの形状が少し戻るという場合には、△として評価し;チューブの形状が全く戻らない場合には、エアーが全く混入していないことを意味するため、○として評価した。
 この試験を、上記の実施例5;図8に記載のような従来技術の市販の外嵌め式逆止弁付チューブ(比較例5);及び実施例5の逆止弁において弁体部を有していない外周筒状部分を用いて作製した部品を具備するチューブ(比較例6)について、逆止弁(又は部品)をチューブの口筒部から0~0.5mm浮かせた状態でそれぞれ評価した。その結果を以下の表に示す。
 本発明の外嵌め式逆止弁付チューブは、0.5mm程度の浮きがあったとしても、逆止弁の機能を果たすことができた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 1  外周筒状部分
 2  内周筒状部分
 2a  テーパー
 3  連結部
 4  ノズル
 10  逆止弁
 A  弁体部
 B  弁座部
 C  係合部
 D  筒状部
 100  容器
 101  容器本体
 102  容器ノズル部分
 103  吐出口
 104  口筒部
 105  容器弁座部
 106  開口

Claims (14)

  1.  以下の2つの部分を有する、2ピース逆止弁:
     弁体部を具備する、外周筒状部分、及び
     弁座部を具備し、かつ前記外周筒状部分の筒体内部にその少なくとも一部を挿入することができる、内周筒状部分。
  2.  以下の2つの部分を有する、2ピース逆止弁:
     弁座部を具備する、外周筒状部分、及び
     弁体部を具備し、かつ前記外周筒状部分の筒体内部にその少なくとも一部を挿入することができる、内周筒状部分。
  3.  前記外周筒状部分と前記内周筒状部分とが連結部を介して繋がっている、請求項1又は2に記載の逆止弁。
  4.  前記外周筒状部分と前記内周筒状部分とが物理的に分離している、請求項1又は2に記載の逆止弁。
  5.  前記外周筒状部分及び/又は前記内周筒状部分が、JIS-K6922-2に準拠して測定した場合に200MPa以下の曲げ弾性率を有する樹脂で構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の逆止弁。
  6.  前記外周筒状部分に前記内周筒状部分を挿入することで、その筒状形状の軸に垂直な断面における前記逆止弁の外周が大きくなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の逆止弁。
  7.  前記外周筒状部分に前記内周筒状部分を挿入した際にこれらが組み合わされる係合部を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の逆止弁。
  8.  容器又はキャップのノズル部分に内側から装着するための内嵌め式逆止弁である、請求項1~7のいずれか一項に記載の逆止弁。
  9.  ノズル部分、及び前記ノズル部分に内側から装着されている請求項8に記載の内嵌め式逆止弁を具備する、内嵌め式逆止弁付きの容器。
  10.  ノズル部分を有するキャップ、及び前記キャップのノズル部分に内側から装着されている請求項8に記載の内嵌め式逆止弁を具備する、内嵌め式逆止弁付きの容器。
  11.  容器又はキャップの口筒部に外側から装着するための外嵌め式逆止弁である、請求項1~7のいずれか一項に記載の逆止弁。
  12.  ノズルを別個の部品として具備する、請求項11に記載の外嵌め式逆止弁。
  13.  容器の口筒部に外側から装着されている請求項11又は12に記載の外嵌め式逆止弁を具備する、外嵌め式逆止弁付きの容器。
  14.  口筒部を有するキャップ、及び前記キャップの口筒部に外側から装着されている請求項11又は12に記載の外嵌め式逆止弁を具備する、外嵌め式逆止弁付きの容器。
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