JP7077643B2 - 口栓、および口栓を有する包装容器 - Google Patents

口栓、および口栓を有する包装容器 Download PDF

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Description

本発明は、主として、液体を収納し、必要に応じて注出可能な口栓および口栓を有する包装容器に関する。
従来、包装容器に取り付けられる口栓として、筒部とその内部に設けられた弁体とを備えるものが知られている。
例えば、特許文献1では、彎曲弾性弁体を使用し、弁体中央に常閉の直線状や十字状のスリットが形成されており、その開閉によって筒部の開放および閉塞する口栓を提案している。
このような弁体は、容器の内圧を一定以上に上げないと、弁体を開けることができず、容器の形状や大きさによっては、作業性が悪い問題があった。
また、この弁体は、密封性が低く、外気が流入して酸化劣化などに対する恐れや、成分の揮発による味見や香りの変化などの恐れなどが発生していた。
特開平08-282703号公報
そこで、包装容器を傾けるなどの簡単な操作だけで開閉し、かつ、外気の流入や内容物の揮発を抑制できる口栓、およびその口栓を有する包装容器を得ることが、本発明の課題である。
本発明は、筒部と、筒部内部に収容される球状の弁体と、筒部上端から挿入され弁体の筒部上端からの離脱を抑止する弁体押さえ部と、を備え、筒部周縁が容器本体に取り付けられ、逆流防止機能を有する口栓であって、
筒部は、下端側に設けられ弁体の直径より小さい内径を有する第1流路と、
上端側に設けられ弁体の直径より大きい内径を有する第2流路と、
第1流路と第2流路を接続するテーパー部とを含み、
弁体は、第1流路と第2流路との間を連通する開状態と、遮断する閉状態との間で移動可能な口栓において、
テーパー部内面は、45度~60度のテーパー角度を有し、かつ、算術平均粗さ(Ra)が0.2~0.8μmとし
弁体が、0.8~1.2g/cm の平均密度であり、
弁体押さえ部と第1流路入り口との隙間を、弁体の直径に対して、1.0~1.25倍の隙間とし、
弁体押さえ部内径を、弁体の直径に対して、1.0~1.2倍の直径としたことを特徴とする口栓である。
本発明の口栓を有する包装容器は、単に包装容器を傾けるだけで、内容物を注出することができ、かつ、口栓を立てた状態では、外気の流入や、内容物の揮発を抑えることができる。
本発明の口栓の形態例を示す縦断面図である。 本発明の口栓を有する包装容器の実施形態例を示す外観図と、キャップを外して上方から見た口栓の平面図である。 本発明の口栓を使用した包装容器の使用状態を示す縦断面図である。 口栓の評価試験内容を示す縦断面図である。
以下、本発明の口栓の実施の形態例について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の口栓の形態例を示す図で、図1-1は口栓2と、口栓に嵌合する直前のキャップ3である。
口栓2は、筒部21と、筒部内部に収容される球状の弁体22と、筒部上端から挿入され弁体の筒部上端からの離脱を抑止する弁体押さえ部23と、を備えている。
筒部21は、容器本体に融着可能とする舟形融着部211を下方に有し、充填や注出時に口栓を固定する為のフランジ212を舟形融着部211の上方に有し、中央に流路を有している。
筒部21の流路は、下端側に設けられ弁体の直径より小さい内径を有する第1流路213と、上端側に設けられ弁体の直径より大きい内径を有する第2流路214と、第1流路と第2流路を接続するテーパー部215とから構成されている。
テーパー部215は、内面のテーパー角度Aを60度~90度にする。テーパー角度Aを60度未満にすると、吐出量が著しく低下する問題が発生する。また、テーパー角度Aを90度以上にすると、水平にした時に、空気の流入が発生しやすい。
さらに、テーパー部の表面粗さを、JIS B0601‘2001における算術平均粗さ(Ra)で0.2~0.8μmにする。表面粗さを0.2μm未満にすると、口栓を上に向けて保管した場合、弁体近傍の内容物が包装容器内に入っていかず、口栓周縁に残ってしまい、高粘度化した内容物が口栓周囲に付着したり、酸化劣化や揮発し易い成分の減少が発生した内容物が、次回注出時に混入したりする、などの問題が発生しやすい。
また、表面粗さを0.8μm以上の場合、外気が容器内部に流入し、包装容器内部の内容物が酸化や腐敗などの劣化を起こす恐れがある。
弁体押さえ部と第1流路入り口との隙間Bは、弁体の直径に対して、1.0~1.25倍の隙間とする。
弁体押さえ部と第1流路入り口との隙間Bを、弁体の直径寸法に対して1倍未満とした場合には、弁体が弁体押さえ側に移動しても、弁体とテーパー部との隙間をわずかしか形成できないので、吐出量が著しく低下する。
また、弁体押さえ部と第1流路入り口との隙間Bを、弁体の直径に対して1.25倍以上とした場合には、空気が包装容器内に流入する問題が発生する。
筒部21の上端側から弁体押さえ部23が挿入されている。図2-2に注出側から見た平面図を示した。
弁体押さえ部23は、この図2-2では、内側に突出する3つの爪231で弁体22が筒部21の流路からの離脱を防いでいる。弁体22の離脱を防ぎ、弁体22が流路内に留まるようになるのであれば、弁体押さえ部23の形状や構成は、図の形状に限らず、爪の数を4個や6個など異なっても、かまわない。また、弁体押さえ部23は、内容物を通したり、外気を通したりする機能とを有しているので、内容物が充分に通ることができる隙間を有している必要がある。
図1-2に、融着する包装容器側から見た底面図を示した。
舟形融着部211は、中央は第1流路213を通すために太く、左右両端は前フィルムと後フィルムとが融着して未融着部が生じないように薄くなっている。第1流路213の左右には肉盗み2111を作ってヒケを抑え、前フィルムや後フィルムと安定して融着できるようにしている。ヒケ防止としての肉盗みは、舟形融着部の外側で、水平方向に走る肉
盗みにしても良い。
図2-1は、本発明の口栓を有する包装容器の実施形態例を示す外観図である。
本発明の包装容器は、積層フィルムのシーラント面を向かい合わせ、周囲を融着した包装容器で、図2-1に示した例では、底部として、シーラント側を外側にして折り込んだ底フィルム161を、前フィルム11と後フィルム12との間に挿入して融着したガゼットを有するスタンディングパウチの例であるが、かならずしもこのようなガゼットを備えた包装容器ではなくてもかまわない。
本発明に使用するフィルムを使用した包装容器は、軟質な素材で形成されているので、内容物を収納している収納部は、内容物を吐出すると、空気の流入が無ければ、その突出量分の体積が減少する。
図3を参照にして、内容物の吐出方法の一例を説明する。
包装容器のキャップを外し、包装容器を傾けると、内容物4の重量が弁体22を第1流路213側から第2流路側に押す力として作用する。
これにより、弁体22がテーパー部215から離れ、開状態となり、内容物4が吐出される。図3-1に、この状態の断面図を示す。内容物は矢印で示すように移動する。
フィルムを使用した包装容器は、軟質な素材で形成されているので、内容物を吐出するのに伴い、吐出量分の体積が減少する。
そして、内容物4を所望量吐出後、包装容器の傾きを減少させると、第1流路213および第2流路214内の内容物4が、容器本体内に戻ろうとする。
この力が、弁体22に作用し、弁体22が第1流路213側に移動し、閉状態となる。
図3-2に、この状態における口栓の断面図を示す。矢印が内容物4から弁体22に作用する力を表わしている。
閉状態において、弁体22とテーパー部215とが内容物で濡れていることによって、密閉性が得られる。
図3-3に示すように、さらに包装容器1の傾きを減少させても、この濡れによって密閉性が維持される。
キャップをかぶせれば、揮発性の高い成分の蒸発を防いで、密閉性をより長時間維持すると共に、包装容器1が倒れても、内容物がこぼれないようにすることができる。
内容物は、液体であれば、特に限定されないが、酒、調味料、果汁飲料等の、粘度が10-4Pa・s以上1Pa・s以下の液体、流動体であれば、容器本体を押圧することなく傾斜させるのみで吐出させることが容易となり好ましい。すなわち、粘度が10-4Pa・s未満の場合、口栓を立てる時に、弁体22を第1流路入り口へ移動させる力が働き難く、外気が流入する恐れが生ずる。また、粘度が1Pa・s以上の場合、吐出速度を上げられず、吐出時間が掛かる問題が発生する。
図3に示すように、容器内部への空気の流入を抑制する為には、弁体22が開状態から閉状態に移行する際に、内容物から受ける力によって、速やかに移動することが望まれる。その為、例えば、弁体22の平均密度が1.2g/cm以下であることが好ましく、特に1.0g/cm以下であることが特に好ましい。このような平均密度の弁体であれば、上述の粘度を有する流動体の内容物から受ける力によって、速やかに移動し、空気が第1流路213に流入する前に、弁体22が閉状態となる。なお、弁体22の平均密度を0.8g/cm未満とすると、素材のコストが高くなる為、密度が0.8g/cm以上のものを用いるのが好ましい。
弁体22の平均密度が1.2g/cm以上であると、口栓を図3-2のように水平にした場合でも、弁体22が第1流路213入り口側のテーパー部215に当接しにくくなり
、外気が容器内部に流入し易くなる。
内容物との相性で、表面に比重の大きな樹脂を使用して弁体22を製造したい場合、中を空洞や低密度樹脂を芯にして、平均密度を小さくすれば、使用することもできる。
口栓、包装容器本体の形状、構成は、図1や図2に示すものに限定されない。例えば、キャップは備えなくてもよく、あるいは、螺合するキャップの代わりに、打栓タイプやヒンジキャップであっても良い。また、包装容器が、段ボール箱や紙箱に収納される容器であってもかまわない。
口栓取付け位置は、天シール部と側面シール部との角を面取りし、そこに図2-1のように口栓を融着しても良いが、天シール部に口栓を融着する方法であってもかまわない。
また、前フィルムや後フィルムの面状に口栓取り付け孔を開け、そこに口栓を融着した包装袋であってもかまわない。
本発明の包装容器を構成する積層フィルムの基本的な構成としては、外側に基材層、内側にシーラント層からなるフィルムでかまわないが、中間層として、内容物の保存性を向上させるバリア層や、落下等に破袋しにくいような柔軟性を付与する層を設けることが好ましい。
基材層としては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。機械的強度や寸法安定性を有するものであれば、特に限定されない。特に二軸延伸されたフィルムが好ましい。また、これらのフィルムにアルミニウム蒸着層を設けたものでもよい。
シーラント層としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EAA)、アイオノマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂が使用できる。これらの樹脂をTダイ、あるいはインフレーションなどの押出し機により製膜可能である。単層または複層でもよい。フィルムの厚みとしては、50~200μmの範囲であることが好ましい。
接着層としては、ドライラミネート用接着剤が使用できる。例えば、二液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤などを使用することができる。貼り合わせ方法としては、ドライラミネート法にて可能であるが、エキストルーダーラミネーション機で、シーラント層側を製膜しながら貼り合せてもかまわないし、サンドポリエチレン加工してもかまわない。
また、積層シートの諸物性を向上する必要があれば、例えば、積層シートの剛性や落下強度、突き刺し強度などを向上させる場合、水蒸気や酸素ガスなどのバリア性を向上させる場合、などには中間層を設けることも可能である。
バリア性を向上させる中間層としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、無機酸化物蒸着ポリエステルフィルム、ポリアミド樹脂などを使用することができる。
また、ポリアミド樹脂などの低温落下などを向上させる層を中間層に設けても良い。
中間層を積層するには、接着層を介してドライラミネート法にて貼り合わせることができる。
バリア性を向上させる無機酸化物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、酸化カルシュウム、酸化カリウム、酸化錫、酸化ナトリウム、酸化ホウ素、酸化チタン、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化イットリウムなどの金属の酸化物が使用できる。中でも生産性、価格面から酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどが好ましい。
<実施例1~3、比較例1、2>
包装容器を図2-1に示す縦350mm、横180mm、底フィルムの挿入長さ50mmのスタンディングパウチ形式の包装袋を使用した。
口栓は、弁体直径をφ8mm、弁体密度は0.91g/cmとし、第1流路の内径を6mm、第2流路の内径を10mm、テーパー部のテーパー角度を70度とし、テーパー部の平均表面粗さ(Ra)を0.30μmとした。
弁体押さえ部は、内径を8.5mm、3本の爪を内側に2.3mmずつ伸ばした図2-2に示す形状のものを使用した。
第1流路上端と弁体押さえ部の爪下端との隙間を、実施例1は8mm、実施例2は9mm、実施例3は10mmとし、比較例1は7.5mm、比較例2は10.5mmとした。
<隙間と吐出性評価方法>
日本酒720mLを包装容器の上端から充填して、天シールを融着して閉じた。
注出口が水平になるように包装容器を傾け、100mLずつ吐出させ、その吐出に掛かる時間から吐出速度を計測、かつ、空気が口栓部分から内部に入らないか、確認した。
<隙間と吐出性評価結果>
第1流路上端と弁体押さえ部の爪下端との隙間は、8mm以上10mm以下が良好であった。これは、弁体の直径の1.0倍~1.25倍に当たる。
隙間が小さい7.5mmの場合、吐出速度が5mL/secまで低下し、隙間が大きな10.5mmの場合、流路から外気が流入する問題が発生した。
Figure 0007077643000001
<実施例4~6、比較例3、4>
包装容器を図2-1に示す縦350mm、横180mm、底フィルムの挿入長さ50mmのスタンディングパウチ形式の包装袋を使用した。
口栓は、弁体直径をφ8mm、弁体密度は0.91g/cmとし、第1流路の内径を6mm、第2流路の内径を10mmとした。弁体押さえ部は、内径を8.5mm、3本の爪を内側に2.3mmずつ伸ばした図2-2に示す形状のものを使用した。
テーパー部のテーパー角度を、実施例4は90度、実施例5は70度、実施例6は60度とし、比較例3は100度、比較例4は50度とし、テーパー部の平均表面粗さ(Ra)は0.30μmとした。
<テーパーと吐出性評価方法>
日本酒720mLを包装容器の上端から充填して、天シールを融着して閉じた。
注出口が水平になるように包装容器を傾け、100mLずつ吐出させ、その吐出に掛かる時間から吐出速度を計測、かつ、空気が口栓部分から内部に入らないか、確認した。
<テーパーと吐出性評価結果>
第1流路と第2流路との間のテーパーについて、テーパー角度が60度以上、90度以下が良好であった。
テーパーが小さい50度の場合、吐出速度が5mL/secまで低下し、60度よりテーパーが小さいと、吐出しにくくなることが証明された。また、テーパーが100度の場合、流路から外気が流入し、テーパーが90度より大きな場合、外気が流入する問題が証明
された。
Figure 0007077643000002
<実施例7~9、比較例5、6>
包装容器を図2-1に示す縦350mm、横180mm、底フィルムの挿入長さ50mmのスタンディングパウチ形式の包装袋を使用した。
口栓は、弁体直径をφ8mm、弁体密度は0.91g/cmとし、第1流路の内径を6mm、第2流路の内径を13mm、テーパー部のテーパー角度を70度とし、テーパー部の平均表面粗さ(Ra)を0.30μmとした。
弁体押さえ部は、内径を8.5mm、3本の爪を内側に2.3mmずつ伸ばした図2-2に示す形状のものを使用した。
第1流路上端と弁体押さえ部の爪下端との隙間は共通で、9mmとした。
弁体押さえ部の内径を、実施例7は8.4mm、実施例8は8.7mm、実施例9は9.4mmとし、比較例5は8.0mm、比較例6は9.8mmとした。
<弁体押さえ部内径と吐出性評価方法>
日本酒720mLを包装容器の上端から充填して、天シールを融着して閉じた。
注出口が水平になるように包装容器を傾け、100mLずつ吐出させ、その吐出に掛かる時間から吐出速度を計測、かつ、空気が口栓部分から内部に入らないか、確認した。
<弁体押さえ部内径と吐出性評価結果>
弁体押さえ部内径は、8.4mm以上9.4mm以下が良好であった。これは、弁体の直径の1.05倍~1.175倍に当たる。
内径が小さい8.0mm(1.0倍)の場合、吐出速度が14mL/secまで低下し、それ以上小さくすると、さらに著しく吐出速度が低下すると考えられる。また、内径が大きな9.8mm(1.225倍)の場合、流路から外気が流入する問題が発生した。
この為、弁体押さえ部内径は、弁体直径の1~1.2倍とすると良い。
Figure 0007077643000003
<実施例10~12、比較例7、8>
包装容器を図2-1に示す縦350mm、横180mm、底フィルムの挿入長さ50mmのスタンディングパウチ形式の包装袋を使用した。
口栓は、弁体直径をφ8mm、弁体密度は0.91g/cmとし、第1流路の内径を6mm、第2流路の内径を10mmとした。弁体押さえ部は、内径を8.5mm、3本の爪を内側に2.3mmずつ伸ばした図2-2に示す形状のものを使用した。
第1流路と第2流路との間のテーパーについて、テーパー部のテーパー角度を70度とし、その表面粗さをJIS B0601‘2001における算術平均粗さ(Ra)で、実施例10は0.20μm、実施例11は0.30μm、実施例12は0.80μm、比較例7は0.15μm、比較例8は0.85μmとした。
<テーパー面粗さと液残り量評価方法>
日本酒720mLを包装容器の上端から充填して、天シールを融着して閉じた。
口栓を一旦水平にして内容物を10mL程注出し、口栓のテーパー部、第2流路の内容物がないことを確認し、その後、口栓が垂直になるように包装容器を立て、弁体で第1流路を閉鎖した状態で、口栓先端から内容物の日本酒1mLを入れて放置し、液残量の変化を確認した。(図4-1)
それぞれ、同じ条件の包装容器を3個ずつ評価し、液残量の平均を求めた。
<垂直時のテーパー面粗さと液残量評価結果>
テーパー面の算術平均粗さ(Ra)が0.30μm、0.80μm、0.85μmでは、
1日放置後には液が無くなっていた。又、算術平均粗さ(Ra)が0.20μmの場合、1日放置後には0.2mLほどの残量があったが、3日放置後には無くなっていた。
しかし、算術平均粗さ(Ra)が0.15μmでは、3日放置後でも、0.8mLの残量があり、いつまでも内容物が口栓先端に残り、酸化劣化などの変質が発生する恐れが生じていた。
Figure 0007077643000004
<テーパー面粗さと空気流入量評価方法>
日本酒720mLを包装容器の上端から充填して、天シールを融着して閉じた。
口栓を一旦水平にして内容物を10mL程注出し、口栓のテーパー部、第2流路の内容物がないことを確認し、その後、キャップを嵌めないまま、口栓が垂直になるように包装容器を立てて放置し、弁体とテーパー部の間を通って包装容器内部に外気が流入する量を測定した。(図4-2)
それぞれ、同じ条件の包装容器を3個ずつ評価し、外気流入量の平均を求めた。
<垂直時のテーパー面粗さと空気流入量評価結果>
テーパー面の算術平均粗さ(Ra)が0.15μm、0.20μm、0.30μm、0.80μmでは、1日放置後はもちろん、3日後にも、外気の流入は見られなかった。
しかし、算術平均粗さ(Ra)が0.85μmの場合、1日放置後には平均13.3mL、3日放置後には平均56.7mLの外気が包装容器内部に流入し、内容物の劣化の恐れが生じていた。
Figure 0007077643000005
垂直時のテーパー面粗さは、液残量評価結果と空気流入量評価結果とから、テーパー部表面の算術平均粗さ(Ra)は0.20~0.80μmの範囲とすることが好ましい。
本発明の口栓、およびその口栓を有する包装容器は、以上のようなもので、単に包装容器を傾けるだけで、安定して内容物を注出することができるので、内容物を取り出すのに、手間が掛からない便利な口栓、および包装容器である。
さらに、内容物を注出後、包装容器の口栓を立てた状態にすれば、外気の流入や、内容物の劣化を抑えることができるので、開閉に気を使わなくても、内容物の劣化を抑えることができるなど、本発明の口栓、およびその口栓を有する包装容器のメリットは大きい。
1・・・・・・・・・包装容器
11・・・・・・・・前フィルム
12・・・・・・・・後フィルム
13・・・・・・・・天シール
14・・・・・・・・右側面シール
15・・・・・・・・左側面シール
16・・・・・・・・底シール
161・・・・・・・底面フィルム
2・・・・・・・・・口栓
21・・・・・・・・筒部
211・・・・・・・舟形融着部
2111・・・・・・肉盗み
212・・・・・・・フランジ
213・・・・・・・第1流路
214・・・・・・・第2流路
215・・・・・・・テーパー部
22・・・・・・・・弁体
23・・・・・・・・弁体押さえ部
231・・・・・・・爪
3・・・・・・・・・キャップ
4・・・・・・・・・内容物
A・・・・・・・・・テーパー角度
B・・・・・・・・・隙間(第1流路入り口と爪との隙間)

Claims (3)

  1. 筒部と、筒部内部に収容される球状の弁体と、筒部上端から挿入され弁体の筒部上端からの離脱を抑止する弁体押さえ部と、を備え、筒部周縁が容器本体に取り付けられ、逆流防止機能を有する口栓であって、
    筒部は、下端側に設けられ弁体の直径より小さい内径を有する第1流路と、
    上端側に設けられ弁体の直径より大きい内径を有する第2流路と、
    第1流路と第2流路を接続するテーパー部とを含み、
    弁体は、第1流路と第2流路との間を連通する開状態と、遮断する閉状態との間で移動可能な口栓において、
    テーパー部内面は、60度~90度のテーパー角度を有し、かつ、算術平均粗さ(Ra)が0.2~0.8μmとし
    弁体が、0.8~1.2g/cm の平均密度であり、
    弁体押さえ部と第1流路入り口との隙間を、弁体の直径に対して、1.0~1.25倍の隙間とし、
    弁体押さえ部内径を、弁体の直径に対して、1.0~1.2倍の直径としたことを特徴とする口栓。
  2. 前記第1流路および前記第2流路を通過する流動体の粘度が10 -4 Pa・s以上1Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の口栓。
  3. 請求項1または2に記載の口栓を有することを特徴とする包装容器。
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