WO2016088182A1

WO2016088182A1 - 雌スナップボタンの上部構造体、雌スナップボタン及び生地への雌スナップボタンの取付方法

Info

Publication number: WO2016088182A1
Application number: PCT/JP2014/081782
Authority: WO
Inventors: 林　大介
Original assignee: Ykk株式会社
Priority date: 2014-12-01
Filing date: 2014-12-01
Publication date: 2016-06-09
Also published as: KR101981869B1; US20180242696A1; EP3228206B1; CN106998859A; EP3228206A4; KR20170062491A; EP3228206A1; US10568395B2; CN106998859B

Abstract

　雌スナップボタン（３００）の上部構造体（３１０）は、雄スナップボタン（１０）のポスト（１２）を保持するためのポスト保持部材（１１０）、及びポスト保持部材（１１０）を受容するための受容部材（２１０）を備える。受容部材（２１０）が、ポスト保持部材（１１０）を周囲するべく上下方向に延びる周壁部（２２０）と、周壁部（２２０）の下端部に連結し、周壁部（２２０）の内側に設けられた底部（２３０）と、周壁部（２２０）の上端部に連結し、周壁部（２２０）の外側に設けられた外周部（２４０）を含む。周壁部（２２０）の上端部と外周部（２４０）の間の周縁部（２５０）により開口（２６０）が画定される。

Description

雌スナップボタンの上部構造体、雌スナップボタン及び生地への雌スナップボタンの取付方法

　本開示は、雌スナップボタンの上部構造体、雌スナップボタン及び生地への雌スナップボタンの取付方法に関する。

　特許文献１には第１収容領域（１５）に加えて第２収容領域（１６）も設けられた雌部が開示されている。

国際公開第２００８／０３８７４３号

　特許文献１の図２乃至図４に図示の金属製のカバー（２１、２６、２９）は、本体部（１０）の収容のために加締め工程が要求される。加締め工程によりカバー内に本体部が確実に収容され、カバー内から本体部が離脱してしまうことが回避される。本願発明者は、このような手法が雌スナップボタンの製造効率の低下を招いていることを新たな課題として見出した。

　本発明の一態様に係る雌スナップボタンの上部構造体は、
　雄スナップボタン（１０）のポスト（１２）を保持するためのポスト保持部材（１１０）、及び前記ポスト保持部材（１１０）を受容するための受容部材（２１０）を備え、
　前記受容部材（２１０）が、前記ポスト保持部材（１１０）を周囲するべく上下方向に延びる周壁部（２２０）と、前記周壁部（２２０）の下端部に連結し、前記周壁部（２２０）の内側に設けられた底部（２３０）と、前記周壁部（２２０）の上端部に連結し、前記周壁部（２２０）の外側に設けられた外周部（２４０）を含み、前記周壁部（２２０）の前記上端部と前記外周部（２４０）の間の周縁部（２５０）により開口（２６０）が画定される。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備える。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の内周面に凸設された、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の外周面に凸設された、前記周壁部（２２０）の内周面に接触するための１以上の接触部（１４０）を備える。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備え、
　前記ポスト保持部材（１１０）の上下の最大長さが、前記受容部材（２１０）の前記周縁部（２５０）と前記底部（２３０）から定まる上下の深さよりも小さい。

　幾つかの実施形態においては、前記受容部材（２１０）内に前記ポスト保持部材（１１０）が配置された状態において、前記筒部（１２０）と前記周壁部（２２０）の間には隙間（１６０）が存在する。

　幾つかの実施形態においては、前記１以上の係止部（１３０）が前記筒部（１２０）の前記上端部に設けられ、前記１以上の接触部（１４０）が前記筒部（１２０）の下端部に設けられる。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の内周面に凸設された、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）を備え、前記筒部（１２０）の外周面が前記周壁部（２２０）の内周面に接触可能である。

　本発明の別態様に係る雌スナップボタンは、上述の上部構造体（３１０）と、前記上部構造体（３１０）を生地に対して固定するための固定具（３２０）を備える。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備え、
　前記受容部材（２１０）内に前記ポスト保持部材（１１０）が配置される時、前記固定具（３２０）により貫通される、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）上に、前記固定具（３２０）により貫通される、前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）が載置される。

　本発明の別態様に係る生地への雌スナップボタンの取付方法は、雄スナップボタン（１０）のポスト（１２）を保持するためのポスト保持部材（１１０）と前記ポスト保持部材（１１０）を受容するための受容部材（２１０）を備える雌スナップボタン（３００）の上部構造体（３１０）を固定具（３２０）により生地に対して取り付ける方法であって、
　前記ポスト保持部材（１１０）を前記受容部材（２１０）内に配置する第１ステップにして、前記受容部材（２１０）の周壁部（２２０）の上端部に対して外周部（２４０）が連結した周縁部（２５０）により定められた開口（２６０）を介して前記ポスト保持部材（１１０）が前記周壁部（２２０）内に挿入され、前記周壁部（２２０）の下端部の内側に設けられた底部（２３０）上に前記ポスト保持部材（１１０）が配される、第１ステップと、
　前記ポスト保持部材（１１０）が前記受容部材（２１０）内に配置された状態の前記上部構造体（３１０）を固定具（３２０）により生地に対して取り付ける第２ステップを含む。

　幾つかの実施形態においては、前記第１ステップは、前記開口（２６０）を介して前記ポスト保持部材（１１０）を前記受容部材（２１０）内に圧入するステップを含む。

　幾つかの実施形態においては、前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備え、
　前記第１ステップで、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）上に前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）が配され、
　前記第２ステップで、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）と前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）の両方を前記固定具（３２０）の突起（３２２）が通過することを介して、前記固定具（３２０）により前記上部構造体（３１０）が前記生地に対して取り付けられる。

　本発明によれば、生地への雌スナップボタンの取付及び固定効率の改善を図ることができる。

本発明の第１実施形態に係るスナップ結合状態の雌雄一対のスナップボタンの概略的な断面模式図である。なお、雌スナップボタン及び雄スナップボタンは、各々が、生地に対して取付固定されている。本発明の第１実施形態に係るスナップ結合状態を脱した非結合状態の雌雄一対のスナップボタンの概略的な断面図である。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体の上面模式図である。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体の断面模式図であり、図３のＩＶ－ＩＶに沿う断面を模式的に示す。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体の受容部材の上面模式図である。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体の受容部材の断面模式図であり、図５のＶＩ－ＶＩに沿う断面を模式的に示す。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体のポスト保持部材の上面模式図である。本発明の第１実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体のポスト保持部材の断面模式図であり、図７のＶＩＩＩ－ＶＩＩＩに沿う断面を模式的に示す。本発明の第１実施形態に係る生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材を挿入及び圧入することを矢印により模式的に示す。本発明の第１実施形態に係る生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された状態を模式的に示す。受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された状態の上部構造体が生地上に配されることも模式的に示される。本発明の第１実施形態に係る生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された上部構造体が生地上に配された状態で生地の下方に固定具が配された状態を示す。本発明の第１実施形態に係る生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、固定具の中空柱状突起が生地を貫通し、中央に同軸配置されて上下に連通した受容部材及びポスト保持部材の各底穴に中空柱状突起の先端部が配された状態を示す。本発明の第１実施形態に係る生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材及びポスト保持部材の各底穴に配された中空柱状突起の先端部が半径方向外側に加締められ、この加締めにより形成された中空柱状突起の外巻部と固定具の基部の間でポスト保持部材の底穴周りの底部と、受容部材の底穴周りの底部と、生地が挟み込まれる状態を示す。本発明の第２実施形態に係る雌スナップボタンの上部構造体の断面模式図である。本発明の第３実施形態に係る生地に対する取り付け前の雌スナップボタンの概略的な分解断面模式図である。本発明の第３実施形態に係る生地に対する取り付け後の雌スナップボタンの概略的な断面模式図である。本発明の第４実施形態に係る雌スナップボタンのポスト保持部材のバリエーションを示す断面模式図である。

　以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。各実施形態は、個々に独立したものではなく、過剰説明をするまでもなく、当業者をすれば、適宜、組み合わせることが可能であり、この組み合わせによる相乗効果も把握可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明説明を主目的とするものであり、適宜、簡略化されている。

　中心軸ＡＸが一点鎖線により図示されている。図示の例示の場合、中心軸ＡＸは、雄スナップボタン及び雌スナップボタンを正面視した時の正円の外形の中心に設けられる。次のように説明することもできる。中心軸ＡＸは、静止状態の雌スナップボタンに対して雄スナップボタンを移動させてスナップ結合する際の雄スナップボタンの移動軌跡に一致する。同様に、中心軸ＡＸは、静止状態の雄スナップボタンに対して雌スナップボタンを移動させてスナップ結合する際の雌スナップボタンの移動軌跡に一致する。中心軸ＡＸは、雄スナップボタンと雌スナップボタンを互いに近接するように移動させてスナップ結合する際の雄スナップボタンと雌スナップボタンの各移動軌跡に一致する。

　本願においては、上下方向が上述した中心軸ＡＸに沿う方向である。中心軸ＡＸに対して直交する平面において中心軸ＡＸに向かう方向を内側及び半径方向内側と呼び、中心軸ＡＸから離れる方向を外側及び半径方向外側と呼ぶ。

　＜第１実施形態＞
　図１乃至図１３を参照して第１実施形態について説明する。図１は、スナップ結合状態の雌雄一対のスナップボタンの概略的な断面模式図である。なお、雌スナップボタン及び雄スナップボタンは、各々が、生地に対して取付固定されている。図２は、スナップ結合状態を脱した非結合状態の雌雄一対のスナップボタンの概略的な断面図である。図３は、雌スナップボタンの上部構造体の上面模式図である。図４は、雌スナップボタンの上部構造体の断面模式図であり、図３のＩＶ－ＩＶに沿う断面を模式的に示す。図５は、雌スナップボタンの上部構造体の受容部材の上面模式図である。図６は、雌スナップボタンの上部構造体の受容部材の断面模式図であり、図５のＶＩ－ＶＩに沿う断面を模式的に示す。図７は、雌スナップボタンの上部構造体のポスト保持部材の上面模式図である。図８は、雌スナップボタンの上部構造体のポスト保持部材の断面模式図であり、図７のＶＩＩＩ－ＶＩＩＩに沿う断面を模式的に示す。図９は、生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材を挿入及び圧入することを矢印により模式的に示す。図１０は、生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された状態を模式的に示す。受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された状態の上部構造体が生地上に配されることも模式的に示される。図１１は、生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材内にポスト保持部材が配置及び収容された上部構造体が生地上に配された状態で生地の下方に固定具が配された状態を示す。図１２は、生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、固定具の中空柱状突起が生地を貫通し、中央に同軸配置されて上下に連通した受容部材及びポスト保持部材の各底穴に中空柱状突起の先端部が配された状態を示す。図１３は、生地に対する雌スナップボタンの取付固定工程を示す工程図であり、受容部材及びポスト保持部材の各底穴に配された中空柱状突起の先端部が半径方向外側に加締められ、この加締めにより形成された中空柱状突起の外巻部と固定具の基部の間でポスト保持部材の底穴周りの底部と、受容部材の底穴周りの底部と、生地が挟み込まれる状態を示す。

　図１及び図２に示すように、雌雄一対のスナップボタン５０は、中心軸ＡＸ上に同軸配置された雄スナップボタン１０及び雌スナップボタン３００を含む。図１及び図２においては、雌スナップボタン３００が雄スナップボタン１０の下方に配され、雄スナップボタン１０が雌スナップボタン３００の上方に配される。図１及び図２を見て当業者が即時に理解するように、図１に雄スナップボタン１０及び雌スナップボタン３００のスナップ結合状態が示され、図２にスナップ結合状態を脱した状態が示される。

　雄スナップボタン１０の具体的な構成は任意であり、図示のものは単なる例示である。図１及び図２に示すように、雄スナップボタン１０が生地６０に対して取付固定されている。雄スナップボタン１０は、基部１１とポスト１２を有する。図示の例示の基部１１は、生地７０を挟み込む挟み込み部であり、上面視若しくは下面視して中心軸ＡＸを中心とする正円の外形を呈する。ポスト１２は、外径正円の基部１１の中央に突出して設けられ、中心軸ＡＸに沿って下方に延びる。

　ポスト１２は、中心軸ＡＸ沿いの突出方向において括れた形状を呈する。詳細には、ポスト１２は、首部１２２及び頭部１２１を有し、頭部１２１が首部１２２よりも半径方向外側に膨出若しくは突出する。なお、図示の例示の雄スナップボタン１０は、雄スナップボタン１０の外周部で生地６０を挟み込み、雄スナップボタン１０の中央部でポスト１２を構築するように形状付けられた２枚の金属板から構成される。先に述べたように、雄スナップボタン１０の具体的な構成及び形状は任意であり、これ以外の構成及び形状の雄スナップボタンも採用可能である。

　雌スナップボタン３００は、生地７０上に配される上部構造体３１０と、生地７０上に上部構造体３１０を固定するための固定具３２０を有する。なお、上部構造体との名称は、本願においては本願の図１、図２、図１０乃至図１３に一貫して見られるように固定具により生地に取り付けられるべき雌スナップボタンの構造が生地の上方に配されることに依拠している。固定具により生地に取り付けられるべき雌スナップボタンの構造の位置及び配向に拘わらず、その構造が後記のポスト保持部材と受容部材を備える限りにおいて上部構造体であるものとする。

　上部構造体３１０は、ポスト保持部材１１０と受容部材２１０の２部品から構成される。なお、他の実施形態においては、上部構造体３１０に追加の別の部品を含めることも想定される。ポスト保持部材１１０は、雄スナップボタン１０のポスト１２を保持するための部品である。ポスト保持部材１１０は、例えば、弾性変形可能な弾性部材である。ポスト保持部材１１０は、例えば、弾性変形可能な樹脂部材である。受容部材２１０は、ポスト保持部材１１０を受容するための部品である。受容部材２１０は、例えば、ある程度の剛性を有する樹脂若しくは金属部材である。

　固定具３２０は、基部３２１と中空柱状突起３２２を有する。基部３２１は、扁平な円盤部であり、中心軸ＡＸを中心として略正円の外形を呈する。基部３２１は、生地７０の下方に配される。中空柱状突起３２２は、略正円の外形の基部３２１の中央に突出して設けられ、中心軸ＡＸに沿って延びる。中空柱状突起３２２は、図１及び図２に示すように、中心軸ＡＸ沿いに上方に延びる。

　図示の例示の固定具３２０は、固定具３２０の中央部で中空柱状突起を構築するように形状付けられた主金属板と、主金属板の下面を被覆するべく主金属板に取り付けられた被覆金属板を有する。固定具３２０の基部３２１は、主金属板と被覆金属板の積層部分を含む。固定具の具体的な構成及び形状は任意であり、他の構成及び形状の固定具も採用可能である。

　図１及び図２においては、中空柱状突起３２２の先端部が半径方向外側に屈曲して外巻部３２３が形成された状態が示される。なお、図１１及び図１２においては塑性変形前の中空柱状突起３２２が示される。中空柱状突起３２２は、生地７０を貫通するように適合される。中空柱状突起３２２が金属製の中空柱であり、生地７０の貫通が好適に確保される。

　図３乃至図６に示すように、受容部材２１０は、ポスト保持部材１１０を周囲するべく中心軸ＡＸ沿いに上下方向に延びる周壁部２２０と、周壁部２２０の下端部に連結し、周壁部２２０の内側に設けられた底部２３０と、周壁部２２０の上端部に連結し、周壁部２２０の外側に設けられた外周部２４０を有する。底部２３０は、周壁部２２０の半径方向内側に設けられ、外周部２４０は、周壁部２２０の半径方向外側に設けられる。

　周壁部２２０は、中心軸ＡＸ周りに環状に設けられる。底部２３０は、中心軸ＡＸ周りに環状に設けられる。外周部２４０は、中心軸ＡＸ周りに環状に設けられる。周壁部２２０は、内径Ｒ１０の断面正円の円筒部である。他の実施形態においては、中心軸ＡＸに直交する平面における周壁部２２０の断面形状が非正円である。

　周壁部２２０の上端部と外周部２４０の間には屈曲又は湾曲した周縁部２５０が設けられ、この周縁部２５０により開口２６０が画定され、この開口２６０を介してポスト保持部材１１０が受容部材２１０内に挿入可能である。開口２６０の開口幅は、周壁部２２０の内径Ｒ１０に略一致する。

　必ずしもこの限りではないが、本実施形態においては、開口２６０を介してポスト保持部材１１０が受容部材２１０内に圧入可能である。この場合、受容部材２１０からのポスト保持部材１１０の離脱若しくは外れが好適に阻止される。

　底部２３０は、生地７０上への受容部材２１０の安定載置を確保するべく設けられ、また周壁部２２０内に挿入されるポスト保持部材１１０の停止位置を規定する。中心軸ＡＸが通る底部２３０の中央部には底穴２７０が設けられる。底穴２７０は、中心軸ＡＸを中心とする正円の開口である。底穴２７０を介して固定具３２０の中空柱状突起３２２の通過が許容される。底部２３０の底穴２７０の外周には下方に突出した１以上の隆起部２３５が設けられ、固定具３２０の基部３２１と協調した生地７０の挟み込みが促進される。

　図示の例示の外周部２４０は、周壁部２２０の上端部から半径方向外側に向かって下方に緩慢に傾斜した上面視環状の外周傾斜部２４１と、外周傾斜部２４１の外周端から真っ直ぐに下方に延びる筒状の外周壁２４２を含む。外周壁２４２の下端部には半径方向内側に巻かれた巻縁２４３が設けられる。外周傾斜部２４１と外周壁２４２の間には屈曲部が設けられる。外周部２４０が設けられ、雌スナップボタン３００の上部構造体３１０の機械的強度が高められる。また外周部２４０が設けられ、雌スナップボタン３００の上部構造体３１０の視認がしやすくなり、雄スナップボタン１０のポスト１２を雌スナップボタン３００のポスト保持部材１１０内に差し込むことも簡便になる。外周部２４０の形状は、これに限らず、他にも様々に考えられる。

　ポスト保持部材１１０は、受容部材２１０の周壁部２２０と同じく、中心軸ＡＸ沿いに上下方向に延びる筒部１２０を含む。筒部１２０の内周面にはポスト１２を係止するための１以上の係止部１３０が凸設され、筒部１２０の外周面には周壁部２２０に接触するための１以上の接触部１４０が凸設される。係止部１３０が筒部１２０の上端部に設けられ、接触部１４０が筒部１２０の下端部に設けられる。係止部１３０は、半径方向内側に突出する部分であり、これを凸状係止部と呼んでも良い。

　図示の例においては複数の５つの係止部１３０が中心軸ＡＸ周りに一定の角度間隔で設けられる。各係止部１３０は、筒部１２０の内周面に個別に独立に設けられる。各係止部１３０は、中心軸ＡＸ周りに等しい角度間隔で配置されるが、他の実施形態においては必ずしもこの限りでは無い。図示の場合、５つの係止部１３０が中心軸ＡＸ周りに７２°間隔で配置される。

　各係止部１３０の間には半径方向外側に窪んだ凹部１３５が設けられる。５つの係止部１３０は、５つの凹部１３５により区分されている。係止部１３０の周方向の長さが、凹部１３５の周方向の長さよりも長く、ポスト１２の頭部１２１の十分な保持が確保される。半径方向内側に突出する係止部１３０の間に半径外側に窪む凹部１３５が設けられ、ポスト１２をポスト保持部材１１０内に挿入する際の係止部１３０の半径方向外側への変位が好適に確保される。

　図示の例においては複数の５つの接触部１４０が中心軸ＡＸ周りに一定の角度間隔で設けられる。各接触部１４０は、筒部１２０の外周面において個別に独立に設けられる。各接触部１４０は、中心軸ＡＸ周りに等しい角度間隔で配置されるが、他の実施形態においては必ずしもこの限りでは無い。図示の場合、５つの接触部１４０が中心軸ＡＸ周りに７２°間隔で配置される。接触部１４０が筒部１２０の外周面に凸設された箇所におけるポスト保持部材１１０の直径は、受容部材２１０の周壁部２２０の内周面の直径よりも大きい。

　接触部１４０は、半径方向外側に突出する上面視矩形状の突片である。接触部１４０は、中心軸ＡＸ周りの周方向において係止部１３０よりも短い距離を延び、周方向において凹部１３５よりも僅かに長い距離だけ延びる。接触部１４０は、中心軸ＡＸ沿いの下方から上方に向かって半径方向外側への突出量が大きくなる。このために接触部１４０の外周面は中心軸ＡＸ沿いに上方から下方に向かって半径方向内側へ傾斜する傾斜面１４５が設けられる。傾斜面１４５は、受容部材２１０へのポスト保持部材１１０の挿入を容易にする。

　上述したように、本実施形態においては、開口２６０を介してポスト保持部材１１０が受容部材２１０内に圧入可能である。具体的には、受容部材２１０の周壁部２２０内へポスト保持部材１１０を挿入する時、ポスト保持部材１１０の接触部１４０が受容部材２１０の周壁部２２０の内周面に接触し、この抗力に反して受容部材２１０の周壁部２２０内にポスト保持部材１１０が圧入され、受容部材２１０の底部２３０上にポスト保持部材１１０が配される。この場合、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０を保持し続けるために受容部材２１０を塑性変形する必要がなく、製造効率の改善が図られる。

　接触部１４０の数や大きさを変更することにより受容部材２１０内へのポスト保持部材１１０の圧入に要する力を調整することができる。図示の形態においては、接触部１４０の数が係止部１３０の数と同一であるが、必ずしもこの限りではなく、接触部１４０の数が係止部１３０の数と異なる場合も想定される。図示の場合、５つの接触部１４０が設けられるが、２つ、３つ、４つに接触部１４０の個数を減じても構わない。これとは逆に、６つ、７つ、８つと接触部１４０の個数を増加しても構わない。

　本実施形態においては、周壁部２２０の上端部に係止部１３０が設けられ、周壁部２２０の下端部に設けられる。また、接触部１４０が、中心軸ＡＸ周りの周方向にて隣接する係止部１３０の間に対応して設けられ、より具体的には上述の凹部１３５の半径方向外側の位置に設けられる。このような各及び両構成により、係止部１３０の半径方向外側への変位が接触部１４０により阻害されることが抑制される。

　図示のように、複数の接触部１４０が中心軸ＡＸ周りの周方向にて等しい角度間隔で配置され、これにより筒部１２０の外周面が外周壁２４２の内周面に直に接触することが回避される。筒部１２０の外周面と外周壁２４２の内周面が広範囲に接触する場合、受容部材２１０内へのポスト保持部材１１０の圧入に過度な力が要求され得る。なお、図４に示すように、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が配された状態において筒部１２０の外周面と外周壁２４２の内周面の間には接触部１４０分の隙間１６０が存在する。隙間１６０は、接触部１４０の上、換言すれば接触部１４０よりも開口２６０側に位置する。

　本実施形態においては、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が圧入される。しかしながら、別形態においては、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が緩く挿入され、その後、接着剤がポスト保持部材１１０と受容部材２１０の間に注入され、両者が固定される。後述の説明、端的には図１３から直ちに理解できるように、固定具３２０によりポスト保持部材１１０と受容部材２１０の両方が生地７０に対して固定される。この点に照らし、更なる別の実施形態においては、接着剤による固定も省略される。

　図８に示す筒部１２０の外径Ｒ２０は、周壁部２２０の内径Ｒ１０よりも小さい。中心軸ＡＸに直交する平面において中心軸ＡＸから接触部１４０の半径方向外側端部までの間隔Ｒ２５が、同平面における中心軸ＡＸから筒部１２０の外周面までの間隔Ｒ２６よりも大きい。Ｒ２０＜Ｒ２５×２の関係が成立する。Ｒ１０／２＜Ｒ２５が成立し、Ｒ１０／２＞Ｒ２６が成立する。筒部１２０の外周面を基準とした時の接触部１４０の半径方向外側への突出量若しくは突出高さＨ１４０は、間隔Ｒ２５から間隔Ｒ２６を減算して算出可能である。各接触部１４０の突出高さＨ１４０は互いに等しいが、別の実施形態においては異なり得る。

　ポスト保持部材１１０には底部１５０が設けられる。底部１５０は、筒部１２０の下端部に連結し、筒部１２０の内側に設けられる。底部１５０は、筒部１２０の半径方向内側に設けられる。ポスト保持部材１１０の底部１５０は、受容部材２１０の底部２３０上に載置される。ポスト保持部材１１０の底部１５０と受容部材２１０の底部２３０は、共に固定具３２０により貫通される。底部１５０は中心軸ＡＸ周りに環状に構成され、中心軸ＡＸが通る底部１５０の中央部に上面視正円の底穴１７０が設けられる。底穴１７０は、中心軸ＡＸを中心として正円の開口である。底穴１７０を介して固定具３２０の中空柱状突起３２２の通過が許容される。ポスト保持部材１１０の底穴１７０と受容部材２１０の底穴２７０は、中空柱状突起３２２の挿通を許容する完全同一若しくは実質同一の正円の開口形状を呈する。受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が配された状態で受容部材２１０の底穴２７０上にポスト保持部材１１０の底穴１７０が配されて同軸上で連通し、中空柱状突起３２２の挿通通路が定められる。

　図９乃至図１３を参照して生地７０に対する雌スナップボタン３００の取付方法及び固定方法について説明する。まず図９に模式的に示すように、第１ステップにおいて、ポスト保持部材１１０を受容部材２１０の開口２６０を介して受容部材２１０内に挿入及び圧入し、ポスト保持部材１１０を受容部材２１０内に配置及び収容する。開口２６０は、周壁部２２０の上端部と外周部２４０の間の周縁部２５０により画定される。周縁部２５０が形付ける開口２６０周りの環状の弧状周縁部が、受容部材２１０の周壁部２２０内へのポスト保持部材１１０の挿入し易さを確保する。筒部１２０の外周面に設けられた接触部１４０の傾斜面１４５が、受容部材２１０の周壁部２２０内へのポスト保持部材１１０の挿入し易さを確保する。筒部１２０の延在方向に一致するポスト保持部材１１０の上下の最大長さが、受容部材２１０の周縁部２５０と底部２３０から定まる上下の深さよりも小さく、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が完全に収容され、受容部材２１０の外へポスト保持部材１１０が突出しない。

　受容部材２１０の周壁部２２０内へのポスト保持部材１１０の挿入過程では、上述のように、ポスト保持部材１１０の筒部１２０の下端部の外周面に設けられた各接触部１４０が受容部材２１０の周壁部２２０の内周面に接触して抗力を生じさせる。この抗力を超える力で受容部材２１０内にポスト保持部材１１０を押し込み、接触部１４０を含むポスト保持部材１１０の弾性変形を経て受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が収容及び位置固定される。受容部材２１０の周壁部２２０の内周面は凸凹がない平坦面であり、接触部１４０の下方移動が極端に阻害されない。受容部材２１０の外周部２４０は、機械や人による把持に適し、受容部材２１０内へのポスト保持部材１１０の挿入のし易さを促進する。別の実施形態においては、受容部材２１０の周壁部２２０の下端部に半径方向外側に凹設した、接触部１４０を受け入れるための受入凹部が設けられ得る。

　受容部材２１０内にポスト保持部材１１０が配置及び収容され、雌スナップボタン３００の上部構造体３１０が構築される。この上部構造体３１０が図１０に示すように生地７０上に置かれる。図１１に示すように、生地７０の下方に固定具３２０が供給される。次に、図１２に示すように、固定具３２０の中空柱状突起３２２が生地７０を貫通し、受容部材２１０の底穴２７０を通過し、ポスト保持部材１１０の底穴１７０を通過する。中空柱状突起３２２の先端部が、ポスト保持部材１１０の底部１５０の底面１５５よりも上方に位置づけられる。

　上部構造体３１０と生地７０を静止状態とし、固定具３２０を静止状態の生地７０及び上部構造体３１０に向けて変位しても良い。代替的に、固定具３２０を静止状態とし、生地７０及び上部構造体３１０を静止状態の固定具３２０に向けて変位させても良い。

　その後、第２ステップにおいて、中空柱状突起３２２をパンチ具により加締められる。これにより、中空柱状突起３２２の先端部が半径方向外側に屈曲し、外巻部３２３が形成される。外巻部３２３がポスト保持部材１１０の底部１５０を下方に押し、これにより、外巻部３２３と固定具３２０の基部３２１の間でポスト保持部材１１０の底部１５０と受容部材２１０の底部２３０と生地７０が挟み込まれる。このようにして生地７０に対する雌スナップボタン３００の取付及び固定が達成される。なお、外巻部３２３は、中空柱状突起３２２が塑性変形された部分であるため、これを塑性変形部と呼んでも構わない。

　上述の生地７０に対する雌スナップボタン３００の取付及び固定工程は、完全若しくは部分的に自動化された機械を用いて行うことができる。生地７０は、任意の種類の素材であり、特段の限定はない。生地７０は、シート状部材であれば足りる。

　＜第２実施形態＞
　図１４を参照して第２実施形態について説明する。図１４は、雌スナップボタンの上部構造体の断面模式図である。図１４に示すように本実施形態においては受容部材２１０の外周部２４０の具体的な構成及び形状が第１実施形態のものとは異なる。このような場合においても第１実施形態と同様の効果を得ることができる。

　第１実施形態においては、外周部２４０が外周傾斜部２４１を有していた。他方、本実施形態においては、外周傾斜部２４１に代えて外周部２４０が外周平坦部２４１’を有する。

　＜第３実施形態＞
　図１５及び図１６を参照して第３実施形態について説明する。図１５は、生地に対する取り付け前の雌スナップボタンの概略的な分解断面模式図である。図１６は、生地に対する取り付け後の雌スナップボタンの概略的な断面模式図である。図１５及び図１６に示すように本実施形態においては、固定具３２０の具体的な構成が上述の実施形態のものとは異なる。更に、受容部材２１０の具体的な構成及び形状、及びポスト保持部材１１０の具体的な構成及び形状も異なる。このような場合においても第１実施形態と同様の効果を得ることができる。

　固定具３２０は、２つの円柱状突起３２２を有する。受容部材２１０の底部２３０には円柱状突起３２２により突き抜かれる凹状の脆弱部２３６が設けられる。ポスト保持部材１１０の底部１５０には各円柱状突起３２２の通過用の連通した１個の底穴１７０若しくは非連通の２個の底穴１７０が開口する。図１６から理解できるように、固定具３２０の円柱状突起３２２は、生地７０を貫通し、受容部材２１０の底部１５０の脆弱部２３６を突き抜き、底穴１７０を通過する。その後、２つの円柱状突起３２２の各先端部が、他方の円柱状突起３２２側に倒されるように加締められ、これにより、固定具３２０による生地７０に対する上部構造体３１０の固定が達成される。

　受容部材２１０には第１実施形態で説明した外周壁２４２が設けられない。

　＜第４実施形態＞
　図１７を参照して第４実施形態について説明する。図１７は、雌スナップボタンのポスト保持部材のバリエーションを示す断面模式図である。図１７に示す各ポスト保持部材を採用する場合においても上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。

　図１７（ａ）及び図１７（ｂ）に示す場合、接触部１４０が省略され、ポスト保持部材１１０の外径Ｒ２０が、受容部材２１０の周壁部２２０の内径Ｒ１０と完全若しくは実質的に同一に設定される。従って、受容部材２１０内にポスト保持部材１１０を挿入及び圧入すると、ポスト保持部材１１０の外周面が受容部材２１０の周壁部２２０の内周面に摺動し、ポスト保持部材１１０が受容部材２１０の底部２３０上に載置されると、ポスト保持部材１１０の外周面が受容部材２１０の周壁部２２０の内周面に接触（より限定して表現すれば、密着）する。受容部材２１０の周壁部２２０の内周面は凸凹がない平坦面であり、接触部１４０の下方移動が極端に阻害されない。

　ポスト保持部材１１０に外周面に中心軸ＡＸ沿いに延びる１以上の溝を設け、受容部材２１０内へのポスト保持部材１１０の挿入時の抵抗を低減しても構わない。

　図１７（ａ）の溝部１８０及び図１７（ｂ）の切り欠き１９０によりいずれの場合においても係止部１３０の半径方向外側の変位が確保される。図１７（ａ）に示すように、溝部１８０は、ポスト保持部材１１０の筒部１２０の上面に凹設される。図１７（ｂ）に示すように、切り欠き１９０は、ポスト保持部材１１０の筒部１２０の上面の外周縁を切り欠くように設けられる。

　図１７（ｃ）に示す場合、接触部１４０が省略され、ポスト保持部材１１０の外径Ｒ２０が受容部材２１０の周壁部２２０の内径Ｒ１０よりも僅かに狭い。従って、受容部材２１０の周壁部２２０内にポスト保持部材１１０を挿入した後、受容部材２１０外にポスト保持部材１１０が外れることが懸念される。製造工程や製造機械の適切な設定により受容部材２１０外へのポスト保持部材１１０の外れが抑制される。固定具３２０による生地７０への上部構造体３１０の固定後には、固定具３２０の突起により生地７０に対してポスト保持部材１１０と受容部材２１０が押し付けられる。従って、受容部材２１０からのポスト保持部材１１０の外れが問題となることが抑制される。

　なお、固定具３２０の突起の塑性変形部がポスト保持部材１１０及び受容部材２１０のいずれか一方のみを生地７０側へ押し付ける形態も考えられる。

　上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。中空柱状突起と円柱状突起を総括して単に突起と呼ぶことができる。底部１５０と底部２３０を区別するために前者を第１底部と呼び後者を第２底部と呼んでも良い。この点は、底穴に関しても同様であり、また他の同一名の要素についても同様である。

１１０　　　　　　ポスト保持部材
１２０　　　　　　筒部
１３０　　　　　　係止部
１４０　　　　　　接触部
１５０　　　　　　底部

２１０　　　　　　受容部材
２２０　　　　　　周壁部
２３０　　　　　　底部
２４０　　　　　　外周部
２５０　　　　　　周縁部
２６０　　　　　　開口

３００　　　　　　雌スナップボタン
３１０　　　　　　上部構造体
３２０　　　　　　固定具

Claims

　雄スナップボタン（１０）のポスト（１２）を保持するためのポスト保持部材（１１０）、及び前記ポスト保持部材（１１０）を受容するための受容部材（２１０）を備え、
　前記受容部材（２１０）が、前記ポスト保持部材（１１０）を周囲するべく上下方向に延びる周壁部（２２０）と、前記周壁部（２２０）の下端部に連結し、前記周壁部（２２０）の内側に設けられた底部（２３０）と、前記周壁部（２２０）の上端部に連結し、前記周壁部（２２０）の外側に設けられた外周部（２４０）を含み、前記周壁部（２２０）の前記上端部と前記外周部（２４０）の間の周縁部（２５０）により開口（２６０）が画定される、雌スナップボタンの上部構造体。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備える、請求項１に記載の上部構造体。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の内周面に凸設された、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の外周面に凸設された、前記周壁部（２２０）の内周面に接触するための１以上の接触部（１４０）を備える、請求項１に記載の上部構造体。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備え、
　前記ポスト保持部材（１１０）の上下の最大長さが、前記受容部材（２１０）の前記周縁部（２５０）と前記底部（２３０）から定まる上下の深さよりも小さい、請求項１に記載の上部構造体。
　前記受容部材（２１０）内に前記ポスト保持部材（１１０）が配置された状態において、前記筒部（１２０）と前記周壁部（２２０）の間には隙間（１６０）が存在する、請求項３に記載の上部構造体。
　前記１以上の係止部（１３０）が前記筒部（１２０）の前記上端部に設けられ、前記１以上の接触部（１４０）が前記筒部（１２０）の下端部に設けられる、請求項３に記載の上部構造体。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の内周面に凸設された、前記ポスト（１２）を係止するための１以上の係止部（１３０）を備え、前記筒部（１２０）の外周面が前記周壁部（２２０）の内周面に接触可能である、請求項１に記載の上部構造体。
　請求項１乃至７のいずれか一項に記載の上部構造体（３１０）と、前記上部構造体（３１０）を生地に対して固定するための固定具（３２０）を備える雌スナップボタン。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる前記筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備える請求項８に記載の雌スナップボタン（３００）であって、
　前記受容部材（２１０）内に前記ポスト保持部材（１１０）が配置される時、前記固定具（３２０）により貫通される、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）上に、前記固定具（３２０）により貫通される、前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）が載置される、雌スナップボタン。
　雄スナップボタン（１０）のポスト（１２）を保持するためのポスト保持部材（１１０）と前記ポスト保持部材（１１０）を受容するための受容部材（２１０）を備える雌スナップボタン（３００）の上部構造体（３１０）を固定具（３２０）により生地に対して取り付ける方法であって、
　前記ポスト保持部材（１１０）を前記受容部材（２１０）内に配置する第１ステップにして、前記受容部材（２１０）の周壁部（２２０）の上端部に対して外周部（２４０）が連結した周縁部（２５０）により定められた開口（２６０）を介して前記ポスト保持部材（１１０）が前記周壁部（２２０）内に挿入され、前記周壁部（２２０）の下端部の内側に設けられた底部（２３０）上に前記ポスト保持部材（１１０）が配される、第１ステップと、
　前記ポスト保持部材（１１０）が前記受容部材（２１０）内に配置された状態の前記上部構造体（３１０）を固定具（３２０）により生地に対して取り付ける第２ステップを含む、生地への雌スナップボタンの取付方法。
　前記第１ステップは、前記開口（２６０）を介して前記ポスト保持部材（１１０）を前記受容部材（２１０）内に圧入するステップを含む、請求項１０に記載の生地への雌スナップボタンの取付方法。
　前記ポスト保持部材（１１０）が、上下方向に延びる筒部（１２０）と、前記筒部（１２０）の下端部に連結し、前記筒部（１２０）の内側に設けられた底部（１５０）を備え、
　前記第１ステップで、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）上に前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）が配され、
　前記第２ステップで、前記受容部材（２１０）の前記底部（２３０）と前記ポスト保持部材（１１０）の前記底部（１５０）の両方を前記固定具（３２０）の突起（３２２）が通過することを介して、前記固定具（３２０）により前記上部構造体（３１０）が前記生地に対して取り付けられる、請求項１０又は１１に記載の生地への雌スナップボタンの取付方法。