WO2015159925A1 - ポリ塩化ビニル製手袋及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

ポリ塩化ビニル製手袋の滑り易い物品に対するグリップ性能を、簡単な浸漬成形による滑り止め層によって、向上させる。 ベース層(1)のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合割合よりも可塑剤の配合割合が少ない滑り止め層(2)を部分的に浸漬成形する。それにより、滑り止め層(2)の表面(2a)で、洗剤が付いた食器などの物品を持って食器洗いなどの作業を行っても、洗剤に含まれる界面活性剤などの滑り成分と可塑剤の成分との相互作用による滑り易さが、ベース層(1)の表面に比べて減少する。つまり、滑り止め層(2)の表面(2a)は、物品を持ち続けるために必要な静止摩擦力が、ベース層(1)の表面よりも大きいので、物品に対し引っ掛かり易くなり、さらに、滑り止め層(2)の表面(2a)における動的摩擦力が大きくなるため、物品が多少滑っても落とし難くなる。

Description

ポリ塩化ビニル製手袋及びその製造方法
 本発明は、例えば食器洗いや掃除や洗濯などの家事、又はその他の用途に作業用手袋として用いられるポリ塩化ビニル製手袋、及び、そのポリ塩化ビニル製手袋を生産する製造方法に関する。
 従来、ポリ塩化ビニル製手袋は、一般作業では好適に使用されるが、洗剤を用いた食器洗いなどの場合には滑り易く、破損の原因になってしまった。
 そこで、下記特許文献1に記載された作業用手袋は、防水・耐油性材料の溶液が充填された第1の浸漬槽に、手袋金型を手首部まで浸漬させて、手袋金型の表面に防水・耐油層を形成し、その後、滑り止め性材料の溶液が充填された第2の浸漬槽に、防水・耐油層が形成された手袋金型の指先端および掌側を浸漬させた後に乾燥することにより、防水・耐油層の上に滑り止め層を部分的に積層している(例えば、特許文献1参照)。
 第1の浸漬槽に充填される浸漬溶液は、ポリ塩化ビニル等の防水・耐油性を有する材料である。第2の浸漬槽に充填される浸漬溶液は、高分子ペースト中に発泡剤を添加したもの、高分子ペースト中に微粒子を添加したもの、或いは膨張剤が内包されたマイクロバルーン樹脂等、滑り止め効果を有する材料である。
 第2の浸漬槽の浸漬後の乾燥により添加された発泡剤や微粒子或いは膨張剤が膨張し、滑り止め層の表面が凹凸状になることで滑り止め効果を得ている。
特開2001-003211号公報
 しかし乍ら、このような従来の作業用手袋では、表面の凹凸による滑り止め効果に限界があるため、特に滑り易い洗剤を使った食器洗いなどでは、食器を確実に持って洗浄できず、作業者が注意を怠ると食器が滑り落ちるおそれがあった。
 そのため、洗剤などを使った滑り易い作業に不安があるという問題があった。
 また、発泡剤や微粒子或いは膨張剤を添加する必要があるため、コストアップとなってしまい、あまり普及していなかった。
 本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、簡単な浸漬成形による滑り止め層で滑り易い物品に対するグリップ性能を向上させること、などが本発明の目的である。
 このような目的を達成するために、本発明によるポリ塩化ビニル製手袋は、以下の独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
 [請求項1] 成形型に沿って全体的に浸漬成形されるポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤を配合したベース層と、
 前記成形型に沿って部分的に浸漬成形される前記ポリ塩化ビニルに所定量の前記可塑剤を配合した滑り止め層と、を備え、
 前記ベース層の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合よりも、前記滑り止め層の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合を少なくしたことを特徴とするポリ塩化ビニル製手袋。
 このような特徴を有する本発明のポリ塩化ビニル製手袋は、ベース層のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合割合よりも可塑剤の配合割合が少ない滑り止め層を部分的に浸漬成形する。そのため、ベース層の表面における可塑剤の成分量よりも滑り止め層の表面における可塑剤の量の方が少なくなる。それにより、滑り止め層の表面で、洗剤が付いた食器などの物品を持って食器洗いなどの作業を行っても、洗剤に含まれる界面活性剤などの滑り成分と可塑剤の成分との相互作用による滑り易さが、ベース層の表面に比べて減少する。つまり、滑り止め層の表面は、物品を持ち続けるために必要な静止摩擦力が、ベース層1の表面よりも大きいので、物品に対し引っ掛かり易くなる。さらに、滑り止め層の表面における動的摩擦力が大きくなるため、物品が多少滑っても落とし難くなる。
 したがって、簡単な浸漬成形による滑り止め層で滑り易い物品に対するグリップ性能を向上させることができる。
 その結果、滑り止め層の表面を凹凸状にすることで滑り止め効果が得られる従来のものに比べ、滑り易い洗剤を使った食器洗いなどでも食器が滑り落ちることを防止でき、洗剤などを使った滑り易い作業における安全性の向上が図れる。
本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル製手袋の全体構成を示す説明図であり、(a)が反転離型前の手のひら側の正面図、(b)が反転離型後の手のひら側の正面図である。 ポリ塩化ビニル製手袋の変形例(正転離型)を示す説明図であり、(a)が手の甲側の背面図、(b)が手のひら側の正面図である。 ポリ塩化ビニル製手袋の変形例を示す説明図であり、(a)が反転離型前の手のひら側の正面図、(b)が反転離型後の手のひら側の正面図である。 図3(b)の部分拡大縦断側面図である。
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
 本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル製手袋Aは、例えば食器洗いや掃除や洗濯などの家事、特に洗剤を使った作業に有効な軟質手袋である。図1~図4に示すように、ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合されたポリ塩化ビニル系ペーストに、成形型Bを浸漬することで、成形型Bに沿って浸漬成形される。成形後は、成形型Bから反転離型又は正転離型して完成品が得られる。
 詳しく説明すると、本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル製手袋Aは、手袋の成形型Bに沿って全体的に浸漬成形されるベース層1と、成形型Bに沿って部分的に浸漬成形される滑り止め層2と、を主要な構成要素として備えている。
 ベース層1は、使用者の手の全体を覆うように手袋形状に形成される。ベース層1の手のひら側において、少なくとも食器洗いなどの作業時に食器などの物品と対向する指先部位1aやその他の必要箇所には、滑り止め層2が部分的に配置され、作業時に滑り止め層2を物品と接触させることが好ましい。
 さらに、ベース層1の外側表面に滑り止め層2を積層して、滑り止め層2が積層されないベース層1の他の部位に比べ、肉厚になるように形成することが好ましい。
 ベース層1及び滑り止め層2の具体例として、図1~図4に示される場合には、5本の指先部位1aの総てに、第一滑り止め部21をそれぞれ積層している。それに加えて、図1(b),図2(b)及び図3(b)に二点鎖線で示されるように、手のひらの一部1bに第二滑り止め部22を積層し、親指の根本部位1cに第三滑り止め部23を積層することも可能である。これら滑り止め層2の表面2aには、滑り止め用の凹凸模様2bを一体形成している。
 さらに、ベース層1の内側裏面には、パイルが植毛された層や発泡層などからなる被覆層3を、ベース層1の内側裏面に沿って形成している。
 また、滑り止め層2の他の例として図示しないが、5本の指先部位1aのうちいずれかに第一滑り止め部21を積層したり、第二滑り止め部22の積層位置を変えたり、親指以外の他の指の根本部位1cなどにも第三滑り止め部23を積層したり、手のひらの一部1b又は各指の根本部位1cのいずれか一方か若しくは両方に第二滑り止め部22や第三滑り止め部23を積層せずに平滑面としたり、凹凸模様2bを形成せずに平滑面としたり、被覆層3が形成されずにベース層1を露出させたり、被覆層3に代えて他の層を形成するなど、変更することも可能である。
[ベース層及び滑り止め層について]
 ベース層1及び滑り止め層2の成分は、主にポリ塩化ビニルと可塑剤の混合物であり、それに加えて希釈剤,安定剤,粘度調整剤,ゲル化剤,顔料などの軟質塩化ビニル手袋に通常使用される各種の添加剤を配合している。詳しく説明すると、ベース層1及び滑り止め層2は、ポリ塩化ビニルを主成分とし、それぞれ異なる量の可塑剤を配合している。
 ここで言うポリ塩化ビニルとは、ポリ塩化ビニル100%の単独重合体(homopolymer)のみでなく、ポリ塩化ビニルを主体とする共重合体(copolymer)も含まれる。
 このようなポリ塩化ビニルの具体例としては、浸漬成形に使用される一般的なポリ塩化ビニル系ペースト(ペーストレジン)、すなわち重合度が1000~2500の乳化重合ポリ塩化ビニルなどが好適に使用される。
 ポリ塩化ビニルを主体とする共重合体の具体例としては、塩化ビニルモノマーと、アクリルモノマーなどのエチレン性二重結合を分子内に二個以上含有するモノマーとの重合物からなる架橋性のポリ塩化ビニル系ペースト(ペーストレジン)が挙げられる。
 可塑剤として、食器洗いなどの食品接触用途以外が目的の場合は、ジエチルヘキシルフタレートなどのフタル酸エステルが好適に使用される。
 なお、ポリ塩化ビニル製手袋Aが食品と接触する用途の場合には、可塑剤として、ジエチルヘキシルテレフタレートなどのテレフタル酸エステル、ジイソノニルアジペートなどのアジピン酸エステル、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルなどの1,2-シクロヘキサンジカルボン酸エステル、トリエチルヘキシルトリメリテートなどのトリメリット酸エステル、ポリエステルなどが単独又は併用で使用される。
 ベース層1に含まれる可塑剤と、滑り止め層2に含まれる可塑剤との配合比は、ベース層1に含まれる可塑剤の配合量よりも、滑り止め層2に含まれる可塑剤の配合量を少なくしている。
 つまり、ベース層1のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合割合(比率)よりも、滑り止め層2のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合割合を少なくしている。
 ベース層1及び滑り止め層2のポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤の配合例としては、ベース層1においてポリ塩化ビニル100重量部に配合される可塑剤を100重量部とした時に、滑り止め層2においてポリ塩化ビニルが100重量部に配合される可塑剤が30~70重量部となり、ベース層1に対する可塑剤の配合量よりも30重量部以上少なくなるように設定することが好ましい。
 さらに、滑り止め層2のポリ塩化ビニルとして、その重合度がベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも高いものを用いることが好ましい。
 「重合度」は、非架橋性のポリ塩化ビニルでは、ISO1628-2で測定されるK値から換算される。架橋性のポリ塩化ビニルでは、ISO1628-2で用いられる溶媒のシクロヘキサノンに溶解しない部分(ゲル分)の分子量は測定できないがかなり大きく、溶解部分のK値は特に高くなくても、高い重合度とみなすことができる。
 ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度に比べ、滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度を高くする方法としては、滑り止め層2にベース層1よりも重合度が高いポリ塩化ビニルを用いることや、滑り止め層2にベース層1よりもゲル分を多く含有するポリ塩化ビニルを用いることなどが挙げられる。
 滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度は、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも、400(K値が8)以上高くすることが好ましい。ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度が1050(K値が67)の場合には、滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度を1550(K値が75)以上、特に1700(K値が77)以上にすることが好ましい。
 しかし、重合度の差が400(K値が8)では滑り止め効果が不十分であり、また重合度が3600(K値が92)を超えると、成形性が著しく悪化するという欠点を有する。
 「ゲル」とは、シクロヘキサノンやテトラヒドロフランなどの溶剤に溶解しないポリ塩化ビニル成分で、分子が架橋している成分を指す。
 滑り止め層2のポリ塩化ビニルは、溶剤に溶解しないゲル分が5~90重量%、特に70~90重量%含有することが好ましい。
 しかし、ゲル分が5重量%未満では滑り止め効果が不十分であり、また90重量%を超えると、成形性が悪化するという欠点を有する。
 なお、ゲル分を20重量%以上含有するポリ塩化ビニルは、重合度が1550(K値が75)以上のポリ塩化ビニルと重合度が同等レベルと考えられる。
 また、図3及び図4に示されるように、滑り止め層2のポリ塩化ビニルに複数(多数)のゴム粉4をそれぞれ分散して配合し、ゴム粉4の一部が滑り止め層2の表面2aに露出するようにそれぞれ配置し、且つこの露出部4aが滑り止め層2の表面2aと面一となるように埋め込むことが好ましい。
 すなわち、滑り止め層2の内部に分散配置される複数のゴム粉4のうち、滑り止め層2の表面2a側に配置されるいくつかのゴム粉4は、その一部が露出部4aとなって滑り止め層2の表面2aから露出させているものの、露出部4aは滑り止め層2の表面2aから突出せず平滑に埋め込まれている。
 ゴム粉4は、例えばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)などのゴム材料からなる粉末又は粒子である。ゴム粉2としては、その粒径が5~400μm、好ましくは30~300μm、より好ましくは50~250μmの粉末又は粒子を用いる。
 ゴム粉4の粒径は、目開き又はメッシュが異なる複数種類の篩を用いて、その目開き又はメッシュを通過させることで測定した。例えば、目開き300μmの篩を通過するが、目開き250μmの篩を通過しなかったゴム粉を、粒径が250μmのゴム粉とした。
 ゴム粉4の形状は、多面体や球体などの一定形状に形成された均一な立体、不定形状に形成された不均一な立体が用いられる。不均一な立体の具体例としては、ゴム材料の塊を機械的に粉砕したゴム粉末を用いることが好ましい。
[製造方法]
 そして、本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル製手袋Aを生産するための製造方法は、ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合されたベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストに成形型Bを全体的に浸漬することで、成形型Bに沿ってベース層1が全体的に浸漬成形されるベース形成工程と、ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合された滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、成形型Bを部分的に浸漬することで、成形型Bに沿って滑り止め層2が部分的に浸漬成形される滑り止め形成工程と、を主要な工程として含んでいる。
 ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストと滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストは、それぞれの粘度が任意に設定され、粘度を調整することで、浸漬成形されるベース層1の厚みと滑り止め層2の厚みが変化する。
 特に、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストの粘度を調整することにより、手袋全体(主にベース層1)の厚みが、用途に応じて極薄手(約200μm未満),薄手(約200~350μm),中厚手(約350~450μm),厚手(約450μm以上)など、複数種類のポリ塩化ビニル製手袋Aが得られる。
 ベース形成工程及び滑り止め形成工程の具体的な工程順としては、図1(a)に示される場合、先ず部分的な滑り止め層2が浸漬成形される滑り止め形成工程と、全体的なベース層1が浸漬成形されるベース形成工程と、を順次行うことで、滑り止め層2の表面2aに沿ってベース層1を全体的に積層される。その後、ベース層1及び滑り止め層2を熱溶融してから冷やすことで、ベース層1及び滑り止め層2のフィルム強度を発現させて製品化される。
 すなわち、ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合された滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、成形型Bを部分的に浸漬することで、成形型Bに沿って部分的に滑り止め層2が浸漬成形される滑り止め形成工程と、ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合されたベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、滑り止め層2が浸漬成形された成形型Bを全体的に浸漬することで、滑り止め層2の表面2aに沿って全体的に積層されるようにベース層1が浸漬成形されるベース形成工程と、を含んでいる。
 それにより、ベース形成工程が完了した後に、図1(b)に示されるように、成形型Bからベース層1及び滑り止め層2が一体形成されたポリ塩化ビニル製手袋Aを剥がし、裏返す(反転離型)ことで、滑り止め層2が外側に露出するポリ塩化ビニル製手袋Aの完成品が得られる。
 また、その他の例として前述した反転離型に代え、図2(a)(b)に示されるように、先ず成形型Bに沿って全体的なベース層1が浸漬成形されるベース形成工程を行い、ベース層1が乾燥した後に、部分的な滑り止め層2が浸漬成形される滑り止め形成工程を行うことで、ベース層1の表面に沿って滑り止め層2を部分的に積層することも可能である。
 それにより、滑り止め形成工程が完了した後に、成形型Bからベース層1及び滑り止め層2が一体形成されたポリ塩化ビニル製手袋Aを剥がす(正転離型する)と、そのままで滑り止め層2が外側に露出するポリ塩化ビニル製手袋Aの完成品が得られる。
 ただし、このような正転離型の場合には、成形型Bに形成された滑り止め用の凹凸模様(図示しない)を、滑り止め層2に転写できなくなるので、他の方法により滑り止め用の凹凸模様を形成する必要がある。
 ところで、従来のポリ塩化ビニル製手袋では、その表面となるベース層の全体がポリ塩化ビニルに多量の可塑剤を配合しているため、手袋の表面全体に亘って、可塑剤の成分が多量に浮き出るか又は染み出ていた。
 このような従来のポリ塩化ビニル製手袋が滑り易かった原因としては、洗剤を使った食器洗いなどの作業を行うと、手袋の表面全体に存在する多量の可塑剤の成分と、洗剤に含まれる界面活性剤などの滑り成分とが接触し、これら両者の相互作用により更に滑り易くなったと推測される。
 従来のポリ塩化ビニル製手袋では、洗剤の付いた食器などの物品を持った状態で、物品が僅かでも滑り始めると、一気にツルッと滑り落ちる状況が見られる。つまり、物品を持ち続けるために必要な静止摩擦力が、手袋の表面に浮き出た(染み出た)可塑剤の成分量によっては、多大な悪影響を与えることが解った。
 このような本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル製手袋A及びその製造方法によると、ベース層1のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合割合よりも可塑剤の配合割合を少なくした滑り止め層2が部分的に浸漬成形される。
 そのため、ベース層1の表面に浮き出る(染み出る)可塑剤の成分量よりも、滑り止め層2の表面2aに浮き出る(染み出る)可塑剤の成分量の方が少なくなる。
 それにより、滑り止め層2の表面2aで、洗剤が付いた食器などの物品を持って食器洗いなどの作業を行っても、洗剤に含まれる界面活性剤などの滑り成分と可塑剤の成分との相互作用による滑り易さが、ベース層1の表面に比べて減少する。つまり、滑り止め層2の表面2aは、物品を持ち続けるために必要な静止摩擦力が、ベース層1の表面よりも大きいので、洗剤が付いた食器などの物品に対し引っ掛かり易くなる。さらに、滑り止め層2の表面2aにおける動的摩擦力が大きくなるため、物品が多少滑っても落とし難くなる。
 したがって、簡単な浸漬成形による滑り止め層2で洗剤が付いた食器などの滑り易い物品に対するグリップ性能を向上させることができる。
 その結果、滑り易い洗剤を使った食器洗いなどでも食器が滑り落ちることを防止でき、洗剤などを使った滑り易い作業における安全性の向上が図れる。
 特に、ベース層1において少なくとも作業時に物品と対向する指先部位1aに滑り止め層2を、ベース層1の表面に沿って積層されるように浸漬成形することが好ましい。
 この場合には、食器洗いなどの作業時に滑り止め層2が食器などの物品と必ず接触し、ベース層1において滑り止め層2が積層される指先部位1aの厚みが、その他の部位に比べて肉厚になる。
 したがって、滑り止め層2によるグリップ性の更なる向上と指先部位1aの強度アップを同時に達成することができる。
 その結果、洗剤を使った食器洗いなどでも食器の滑り落ちをより確実に防止でき、且つ指先部位1aが破れ難くなって長期に亘り使用でき、経済性に優れる。
 ところで、浸漬成形などの加工により、可塑剤の配合割合(比率)が異なるポリ塩化ビニル同士を接触させて形成すると、可塑剤比率の高いポリ塩化ビニルから可塑剤比率の低いポリ塩化ビニルに向け、可塑剤が移行する現象が発生する。特に、ポリ塩化ビニル同士が接触した状態で熱溶融させる工程などにおいて、可塑剤の移行が顕著に起こると考えられる。
 そこで、このような可塑剤の移行を防ぐため、滑り止め層2のポリ塩化ビニルとして、その重合度がベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも高いものを用いることが好ましい。
 この場合には、可塑剤比率の高いベース層1のポリ塩化ビニルの重合度に比べて、可塑剤比率の低い滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度が高くなるため、ベース層1のポリ塩化ビニルに多く含まれる可塑剤(滑り成分)が、滑り止め層2のポリ塩化ビニルに向け拡散せず、可塑剤の移行を抑制すると推測される。これにより、滑り止め層2のポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤の配合割合が低く保たれて、洗剤に含まれる界面活性剤などの滑り成分と可塑剤の成分との相互作用による滑りが生じない。
 したがって、浸漬成形に伴うベース層1及び滑り止め層2となるポリ塩化ビニルの接触で滑り止め層2のグリップ性能が低下することを確実に防止することができる。
 その結果、洗剤を使った食器洗いなどでも食器の滑り落ちをより確実に防止できて、洗剤などを使った滑り易い作業における安全性の更なる向上が図れる。
 また、滑り止め層2のポリ塩化ビニルとして、ゲル分が含まれるものを用いることも可能である。
 この場合には、可塑剤比率の低い滑り止め層2のポリ塩化ビニルにゲル分が含まれるため、可塑剤比率の高いベース層1のポリ塩化ビニルから可塑剤が移行し難くなり、可塑剤の移行を抑制すると推測される。
 したがって、ベース層1及び滑り止め層2となるポリ塩化ビニルの接触で滑り止め層2のグリップ性能が低下することを確実に防止することができる。
 その結果、洗剤を使った食器洗いなどでも食器の滑り落ちをより確実に防止できて、洗剤などを使った滑り易い作業における安全性の更なる向上が図れる。
 そして、先ず成形型Bに沿って部分的な滑り止め層2が浸漬成形される滑り止め形成工程を行い、それが完了して滑り止め層2が乾燥した後に、全体的なベース層1が浸漬成形されるベース形成工程を行うことで、滑り止め層2の表面2aに沿ってベース層1を積層することが好ましい。
 この場合には、予め成形型Bに形成された滑り止め用の凹凸模様(図示しない)を、滑り止め層2に転写して滑り止め用の凹凸模様2bを容易で且つ確実に一体成形することができる。
 したがって、簡単な製造工程で滑り止め層2によるグリップ性を更に向上させることができる。
 その結果、グリップ性に優れたポリ塩化ビニル製手袋Aを低コストで製造できる。
 以下に、本発明の実施例を説明する。
[実施例1~4及び比較例1~3]
 表1に示す実施例1~4と表2に示す比較例1~3は、それらに記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量(重量部)をポリ塩化ビニルに混合することにより、異なる配合割合のベース層1と滑り止め層2がそれぞれ浸漬形成された手袋である。
 詳しく説明すると、ポリ塩化ビニル(重合度1400:K値73)100重量部、炭化水素系希釈剤を3~70重量部、その他の添加剤として安定剤(Ca/Zn系)と適量の粘度調整剤(ヒュームドシリカ)を配合することにより、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペースト及び滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストとして、所定の粘度のポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が作製されている。少なくとも滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストとしては、温度40℃における粘度が400~5000cpsの範囲内であるポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物を用いている。
 実施例1~4及び比較例1~3は、図1(a)(b)に実線で示されるように、ベース層1と滑り止め層2がそれぞれ略同じ肉厚で浸漬形成され、成形型Bからの転写で滑り止め層2に滑り止め用の凹凸模様2bを一体成形している。
 つまり、実施例1~4及び比較例1~3は、表1と表2に記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量で、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストと、滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストがそれぞれ作成され、前述した浸漬成形方法として反転離型により、ベース層1と滑り止め層2をそれぞれ同様に浸漬成形している。
 実施例1では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を30重量部にしている。
 実施例2では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を40重量部にしている。
 実施例3では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を60重量部にしている。
 実施例4では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を70重量部にしている。
 一方、比較例1では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を20重量部にしたところが異なっている。
 比較例2では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を80重量部にしたところが異なっている。
 比較例3では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を110重量部にしたところが異なっている。
 表1及び表2に示される評価結果(グリップ性、成形性、柔軟性)は、以下の指標に基づくものである。
 グリップ性は、実施例1~4及び比較例1~3の手袋を装着し、市販の合成洗剤1.5mLを水1000mLに溶かした洗剤水(0.15%洗剤)に、食器(コップ)を沈めた状態で、食器を持ち上げて滑り具合を確認する試験を行い、4段階で評価した結果である。
 「食器が全く滑らない」を◎、「食器が滑らない」を○、「食器がやや滑る」を△、「食器が滑る」を×と評価した。
 成形性は、前述した製造方法で、実施例1~4及び比較例1~3の手袋を生産する試験を行い、2段階で評価した結果である。
 「ベース層1及び滑り止め層2が容易に成形可能」を○、「ベース層1及び滑り止め層2の成形が困難」を×と評価した。
 柔軟性は、実施例1~4及び比較例1~3の手袋を装着し、各手袋の曲がり具合(使い易さ)を確認する試験を行い、3段階で評価した結果である。
 「曲げ易い」を◎、「僅かに硬さを感じるものの食器の持ち上げに支障が無い程度の曲がり具合」を○、「曲げ難い」を×と評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 実施例1~4と比較例1~3を比較すると、実施例1~4は、グリップ性(0.15%洗剤)、成形性、柔軟性のすべてにおいて良好な評価結果が得られている。
 この評価結果から明らかなように、実施例1~4は、グリップ性に加えて成形性及び柔軟性を向上させることができる。
 これに対して、比較例1~3は、グリップ性、成形性、柔軟性のいずれかで不良な評価結果になっている。
 詳しく説明すると、比較例1は、滑り止め層2における可塑剤の配合量が不足して粘度が高くなり、希釈剤を添加しても目的とする厚みに成形できないため、成形性で不良な評価結果になった。さらに、滑り止め層2における可塑剤の配合量が不足して滑り止め層2が非常に硬くなり、柔軟性で不良な評価結果になった。
 比較例2は、滑り止め層2における可塑剤の配合量が多く、滑り止め層2の表面2aに浮き出る可塑剤の量も多くなるため、グリップ性で不良な評価結果になった。
 比較例3は、滑り止め層2における可塑剤の配合量がより多く、滑り止め層2の表面2aに浮き出る可塑剤の量も更に多くなるため、グリップ性で最も不良な評価結果になった。
 なお、前述した実施例1~4及び比較例1~3では、反転離型により成形型Bからの転写で滑り止め層2に滑り止め用の凹凸模様2bが一体成形される手袋の場合を示したが、これに限定されず、正転離型により得られた手袋も、反転離型により得られた手袋と略同様な評価結果になった。
[実施例5~8及び比較例4~6]
 表3に示す実施例5~8と表4に示す比較例4~6は、それらに記載された「重合度を高める方法」として、滑り止め層2に重合度が異なるポリ塩化ビニルを用いるか、又はゲル分が含有されるポリ塩化ビニルを用いることで、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度を高くなるように浸漬形成された手袋である。
 さらに、実施例5~8及び比較例4~6に記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量(重量部)をポリ塩化ビニルに混合することにより、異なる配合割合のベース層11と滑り止め層12がそれぞれ浸漬形成される。
 詳しく説明すると、実施例5~8及び比較例4~6は、ポリ塩化ビニル100重量部、炭化水素系希釈剤を3~70重量部、その他の添加剤として安定剤(Ca/Zn系)と適量の粘度調整剤(ヒュームドシリカ)を配合することにより、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストとして、所定の粘度のポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が作製されている。
 実施例5~7及び比較例4~6は、重合度が異なるポリ塩化ビニル100重量部に、炭化水素系希釈剤や安定剤などの添加剤を配合することにより、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストとして、所定の粘度のポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が作製されている。
 実施例8は、ゲル分が含有されるポリ塩化ビニルポリ塩化ビニル100重量部に、炭化水素系希釈剤や安定剤などの添加剤を配合することにより、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストとして、所定の粘度のポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が作製されている。
 つまり、実施例5~8及び比較例4~6は、表3と表4に記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量で、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストと、滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストがそれぞれ作成され、前述した浸漬成形方法として反転離型により、ベース層1と滑り止め層2をそれぞれ同様に浸漬成形している。
 なお、実施例5~8及び比較例4~6は、実施例1~4及び比較例1~3と同様に、図1(a)(b)に実線で示されるように、ベース層1と滑り止め層2がそれぞれ略同じ肉厚で浸漬形成され、成形型Bからの転写で滑り止め層2に滑り止め用の凹凸模様2bを一体成形している。
 実施例5~8及び比較例4~6は、ベース層1としてポリ塩化ビニル(重合度1050:K値67)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を100重量部にしており、共通の構成にしている。
 実施例5では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度1550:K値75)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ポリ塩化ビニル(重合度1550:K値75)の具体例としては、新第一塩ビ社製のP21などが該当する。
 実施例6では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度2800:K値87)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ポリ塩化ビニル(重合度2800:K値87)の具体例としては、カネカ社製のPSH-24などが該当する。
 実施例7では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度3600:K値92)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ポリ塩化ビニル(重合度3600:K値92)の具体例としては、新第一塩ビ社製のPQHHなどが該当する。
 実施例8では、滑り止め層2としてゲル分が5~90重量%(好ましくは15~50重量%)含有されるポリ塩化ビニルを用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ゲル分を含有するポリ塩化ビニルの具体例としては、新第一塩ビ社製のPN900などが該当する。このPN900は、シクロヘキサノンに溶解しないゲル分が83~88%と、残りのシクロヘキサノンに溶解する部分の重合度が780~1000(K値61.0~66.1)程度のポリ塩化ビニルである。
 一方、比較例4では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度700:K値58)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ポリ塩化ビニル(重合度700:K値59)の具体例としては、新第一塩ビ社製のPQ84などが該当する。
 比較例5では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度1300:K値72)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を50重量部にしている。
 ポリ塩化ビニル(重合度1300:K値72)の具体例としては、カネカ社製のPSM-30などが該当する。
 比較例6では、滑り止め層2としてポリ塩化ビニル(重合度1550:K値75)を用い、このポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を90重量部にしている。
 表3及び表4に示される評価結果(グリップ性)は、以下の指標に基づくものである。
 グリップ性は、実施例5~8及び比較例4~6の手袋を装着し、実際に作業を行ってゴム粉2の脱落の有無を確認する試験を行い、4段階で評価した結果である。
 「ゴム粉が全く脱落しない」を◎、「ゴム粉が僅かに脱落するものの食器の持ち上げに支障が無い」を○、「ゴム粉の一部が脱落する」を△、「ゴム粉のほとんどが激しく脱落する」を×と評価した。
 グリップ性は、実施例1~8及び比較例1~5の手袋を装着し、市販の合成洗剤1.5mLを水1000mLに溶かした洗剤水(0.15%洗剤),市販の合成洗剤100mLを水900mLに溶かした洗剤水(10%洗剤),市販の合成洗剤500mLを水500mLに溶かした洗剤水(50%洗剤)に対し、食器(コップ)を沈めた状態で、食器を持ち上げ、軽く水分を切るために振り動作を行った時の滑り具合を確認する試験を行い、4段階で評価した結果である。
 「食器が全く滑らない」を◎、「食器が滑らない」を○、「食器がやや滑って持ち上げられないこともある」を△、「食器が滑って全く持ち上げられない」を×と評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 実施例5~8と比較例4~6を比較すると、実施例5~8は、グリップ性(0.15%洗剤,10%洗剤,50%洗剤)のすべてにおいて良好な評価結果が得られている。
 この評価結果から明らかなように、実施例5~8は、グリップ性を更に向上させることができる。
 これに対して、比較例4~6は、グリップ性(0.15%洗剤,10%洗剤,50%洗剤)のいずれかで不良な評価結果になっている。
 詳しく説明すると、比較例4は、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度が低い(重合度差-850)。そのため、グリップ性(0.15%洗剤,10%洗剤,50%洗剤)のすべてにおいて不良な評価結果になった。
 比較例5は、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度が低い(重合度差-250)。そのため、グリップ性(10%洗剤,50%洗剤)において不良な評価結果になった。
 比較例6は、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度と滑り止め層2のポリ塩化ビニルの重合度が同じ(重合度差0)であるが、滑り止め層2における可塑剤の配合量を多くしている。それにより、滑り止め層2の表面2aに浮き出る可塑剤の量も多くなるため、グリップ性(10%洗剤,50%洗剤)において不良な評価結果になった。
 以上の試験から実施例5~8のように、滑り止め層2のポリ塩化ビニルとして、ベース層1のポリ塩化ビニルの重合度よりも高い重合度のものを用いるか、又はゲル分が含まれるものを用いる場合には、界面活性剤などの滑り成分が非常に多く含まれる濃度の高い洗剤で、食器などの物品を持って食器洗いなどの作業を行っても、物品の滑り落ちが発生しない。
 したがって、簡単な浸漬成形による滑り止め層2で滑り易い物品に対するグリップ性能を更に向上させることができる。
[実施例9~16及び比較例7~11]
 表5に示す実施例9~16と表6に示す比較例7~11は、それらに記載されたゴム粉4の形成方法、浸漬成形方法、滑り止め層2の表面2aにおけるゴム粉4の形状、ゴム粉4の粒径によって浸漬成形された手袋である。
 さらに、実施例9~16及び比較例7~11に記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量(重量部)をポリ塩化ビニルに混合することにより、異なる配合割合のベース層1と滑り止め層2がそれぞれ浸漬形成される。
 詳しく説明すると、ポリ塩化ビニル(重合度1400)100重量部、炭化水素系希釈剤を3~70重量部、その他の添加剤として安定剤(Ca/Zn系)と適量の粘度調整剤(ヒュームドシリカ)を配合することにより、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペースト及び滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストとして、所定粘度のポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物が作製されている。少なくとも滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストとしては、温度40℃における粘度が400~5000cpsの範囲内であるポリ塩化ビニル系ペースト樹脂組成物を用いている。
 つまり、実施例9~16及び比較例7~11は、表5と表6に記載された可塑剤(ジエチルヘキシルフタレート)の配合量で、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストと、滑り止め層2のポリ塩化ビニル系ペーストがそれぞれ作成され、前述した浸漬成形方法として反転離型又は正転離型により、ベース層1と滑り止め層2をそれぞれ同様に浸漬成形している。手袋全体の厚みが中厚手であり、ベース層1の厚みを約400μmとし、滑り止め層2の厚みを約100μmにしている。
 実施例9~16及び比較例9,10は、図3(a)(b)の実線及び図4に示されるように、所定量のゴム粉4が分散して配合された滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに成形型Bを部分的に浸漬することにより、成形型Bに沿って部分的に滑り止め層2が約100μmの厚みで浸漬成形される。滑り止め層2が乾燥した後に、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、滑り止め層2が浸漬成形された成形型Bを全体的に浸漬することにより、滑り止め層2の表面2aに沿ってベース層1が全体的に約400μmの厚みで浸漬成形されている。
 そのため、ゴム粉4の露出部4aが滑り止め層2の表面2aと面一となるように平滑に埋め込まれる。成形後は成形型Bから反転離型して完成品を得ており、共通の構成にしている。
 実施例9~16は、ゴム粉4の粒径や滑り止め層2のポリ塩化ビニルに対する可塑剤の配合量が異なっている。
 詳しく説明すると、実施例9では、ゴム粉4として粒径が4μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を30重量部にしている。
 実施例10では、ゴム粉4として粒径が5μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を30重量部にしている。
 実施例11では、ゴム粉4として粒径が30μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を40重量部にしている。
 実施例12では、ゴム粉4として粒径が50μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を40重量部にしている。
 実施例13では、ゴム粉4として粒径が250μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を60重量部にしている。
 実施例14では、ゴム粉4として粒径が300μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を60重量部にしている。
 実施例15では、ゴム粉4として粒径が400μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を70重量部にしている。
 実施例16では、ゴム粉4として粒径が250μmの機械粉砕されたゴム粉末を用い、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を110重量部にしている。
 一方、比較例7~9は、ゴム粉4として粒径が250μmの機械粉砕されたゴム粉末を用いており、共通の構成にしている。比較例7,8,10は、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を40重量部にしており、共通の構成にしている。
 比較例7は、ベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストに成形型Bを全体的に浸漬することで、成形型Bの表面に沿ってベース層1が浸漬成形され、ベース層1が乾燥した後に、多数のゴム粉4が分散して配合された滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、ベース層1が浸漬成形された成形型Bを部分的に浸漬することで、ベース層1の表面に沿って滑り止め層2を部分的に積層している。それにより、ゴム粉4が滑り止め層2の表面2aから突出して配置される。成形後は成形型Bから正転離型して完成品を得るところが異なっている。
 比較例8は、比較例7と同様に正転離型して完成品を得ることは共通しているが、ゴム粉4が配合されない滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストを用い、ベース層1の表面に沿って積層される滑り止め層2を部分的に浸漬成形した直後、半ゲル状態の滑り止め層2の表面2aに多数のゴム粉4を散布して分散配置している。それにより、ゴム粉2が滑り止め層2の表面2aから突出しているところが異なっている。
 比較例9では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を20重量部にしたところが異なっている。
 比較例10では、ゴム粉4として粒径が450μmの機械粉砕されたゴム粉末を用いており、ゴム粉4が滑り止め層2の表面2aから突出しているところが異なっている。
 比較例11では、滑り止め層2のポリ塩化ビニル100重量部に対する可塑剤の配合量を70重量部にしたところと、滑り止め層2にゴム粉4を配置してないところが異なっている。つまり、比較例11の滑り止め層2は、ゴム粉4が配合されない滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに成形型Bを部分的に浸漬することで浸漬成形されている。
 表5及び表6に示される評価結果(ゴム粉の脱落性、グリップ性、成形性、柔軟性)は、以下の指標に基づくものである。
 ゴム粉の脱落性は、実施例9~16及び比較例7~11の手袋を装着し、実際に作業を行ってゴム粉4の脱落の有無を確認する試験を行い、4段階で評価した結果である。
 「ゴム粉が全く脱落しない」を◎、「ゴム粉が僅かに脱落するものの食器の持ち上げに支障が無い」を○、「ゴム粉の一部が脱落する」を△、「ゴム粉のほとんどが激しく脱落する」を×と評価した。
 グリップ性は、実施例9~16及び比較例7~11の手袋を装着し、市販の合成洗剤100mLを水900mLに溶かした洗剤水(10%洗剤)に、食器(コップ)を沈めた状態で、食器を持ち上げ、軽く水分を切るために振り動作を行った時の滑り具合を確認する試験を行い、5段階で評価した結果である。
 「食器が全く滑らない」を◎、「食器が滑らない」を○、「食器が若干滑るものの食器の持ち上げに支障が無い」を○△、「食器がやや滑って持ち上げられないこともある」を△、「食器が滑って全く持ち上げられない」を×と評価した。
 成形性は、前述した製造方法で、実施例9~16及び比較例7~11の手袋を生産する試験を行い、2段階で評価した結果である。
 「ベース層1及び滑り止め層2が容易に成形可能」を○、「ベース層1及び滑り止め層2の成形が困難」を×と評価した。
 柔軟性は、実施例9~16及び比較例7~11の手袋を装着し、各手袋の曲がり具合(使い易さ)を確認する試験を行い、3段階で評価した結果である。
 「曲げ易い」を◎、「僅かに硬さを感じるものの食器の持ち上げに支障が無い程度の曲がり具合」を○、「曲げ難い」を×と評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 実施例9~16と比較例7~11を比較すると、実施例9~16は、ゴム粉の脱落性、グリップ性(10%洗剤)、成形性、柔軟性のすべてにおいて良好な評価結果が得られている。
 この評価結果から明らかなように、実施例9~16は、ゴム粉の脱落性とグリップ性に加えて成形性及び柔軟性を向上させることができる。
 なお、実施例9は、ゴム粉4の粒径が5μm未満で小さいため、食器などの物品と十分な接触面積が得られず、「グリップ性」において実施例10~15に比べやや劣る評価結果となったものの、食器の持ち上げに支障がなくて許容範囲内であった。
 実施例16は、滑り止め層2における可塑剤の配合量がより多く、滑り止め層2の表面2aに浮き出る可塑剤の量も多くなるため、「ゴム粉の脱落性」において実施例9~151~7に比べやや劣る評価結果となったものの、食器の持ち上げに支障がなくて許容範囲内であった。さらに、「グリップ性」においては、実施例10~15に比べやや劣る評価結果となったものの、食器の持ち上げに支障がなくて許容範囲内であった。
 これに対して、比較例7~11は、ゴム粉の脱落性、グリップ性、成形性、柔軟性のいずれかで不良な評価結果になっている。
 詳しく説明すると、比較例7と比較例8は、ゴム粉4が滑り止め層2の表面2aから突出しているため、食器洗いなどの作業時においてゴム粉4が食器などの物品に引っ掛かって脱落し易く、ゴム粉の脱落性で不良な評価結果になった。
 比較例9は、滑り止め層2における可塑剤の配合量が不足して粘度が高くなり、希釈剤を添加しても目的とする厚みに成形できないため、成形性で不良な評価結果になった。さらに、滑り止め層2における可塑剤の配合量が不足して滑り止め層2が非常に硬くなり、柔軟性で不良な評価結果になった。
 比較例10は、ゴム粉4の粒径が450μmであるため、手袋全体の厚みが中厚手でベース層1の厚みが約400μmである場合には、ゴム粉4の粒径がベース層1の厚みよりも大きくなってしまい、成形性で不良な評価結果になった。不良の理由は、粒径の大きなゴム粉4が妨げとなって、ゴム粉4の背後に浸漬成形されるベース層1の厚みを極端に薄くしてしまった。それにより、ベース層1においてゴム粉4で肉薄となった部分には、ピンホールなどの貫通孔が発生し易くなるとともに、ベース層1の他の肉厚部分に比べ物性が低下して、強度不足となった。
 したがって、手袋全体の厚みが極薄手や薄手など、中厚手よりも薄くなれば、ゴム粉4の背後に浸漬成形されるベース層1の厚みも更に薄くなって、成形性でより不良な評価結果になることが実証された。
 比較例11は、滑り止め層2の表面2aにゴム粉4が無いため、グリップ性で不良な評価結果になった。
 以上の試験から実施例10~16のように、ゴム粉4の粒径が5~400μmである場合には、食器などの物品と十分な接触面積が得られると同時に、手袋全体の厚みが用途に応じて極薄手や薄手であっても、ゴム粉4が滑り止め層2の表面2aから突出せず、ゴム粉4の背後に浸漬成形されるベース層1の厚みも薄くならない。
 したがって、ゴム粉4の脱落防止とゴム粉4の背後に浸漬成形されるベース層1の強度アップを共に達成することができる。
 特に、実施例11~14のように、ゴム粉4の粒径が30~300μmである場合には、よりゴム粉4の脱落防止性能とグリップ性の向上させることができる。
 これらの中でも、実施例12,13のように、ゴム粉4の粒径が50~250μmである場合には、より更にゴム粉4の脱落防止性能とグリップ性を共に向上させることができる。
 なお、前述した実施例9~16及び比較例7~11では、手袋全体の厚みが中厚手であり、ベース層1の厚みを約400μmとし、滑り止め層2の厚みを約100μmにした場合について説明したが、これに限定されず、それ以外の極薄手,薄手,厚手のように厚みが変化しても、前述した評価結果と略同様な評価結果になった。
 さらに、前述したポリ塩化ビニル製手袋A及びその製造方法では、成形型Bに沿って直接的にベース層1が浸漬成形されるノンサポート型の手袋及び製造方法を説明したが、これに限定されず、例えば特開2001-003211号公報に記載されるように、メリヤス製手袋や軍手などの原手(布製のインナー)を成形型Bに装着した後か、又は例えば実公平06-050492号公報に記載されるように、メリヤス等の編布などの手袋基体を成形型Bに装着した後、その外側にベース層1が浸漬成形されるサポート型の手袋及び製造方法であっても良い。
 A ポリ塩化ビニル製手袋        1 ベース層
 1a 指先部位             2 滑り止め層
 2a 表面               2b 凹凸模様
 4 ゴム粉               4a 露出部
 B 成形型

Claims (7)

  1.  成形型に沿って全体的に浸漬成形されるポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤を配合したベース層と、
     前記成形型に沿って部分的に浸漬成形される前記ポリ塩化ビニルに所定量の前記可塑剤を配合した滑り止め層と、を備え、
     前記ベース層の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合よりも、前記滑り止め層の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合を少なくしたことを特徴とするポリ塩化ビニル製手袋。
  2.  前記ベース層において少なくとも作業時に物品と対向する指先部位に前記滑り止め層を、前記ベース層の表面に沿って積層されるように浸漬成形することを特徴とする請求項1記載のポリ塩化ビニル製手袋。
  3.  前記滑り止め層において前記ポリ塩化ビニルに配合される前記可塑剤が30~70重量部であり、前記ベース層に対する前記可塑剤の配合量よりも30重量部以上少ないことを特徴とする請求項1又は2記載のポリ塩化ビニル製手袋。
  4.  前記滑り止め層の前記ポリ塩化ビニルとして、その重合度が前記ベース層の前記ポリ塩化ビニルの重合度よりも高いものを用いることを特徴とする請求項1又は2記載のポリ塩化ビニル製手袋。
  5.  前記滑り止め層の前記ポリ塩化ビニルとして、ゲル分が含まれるものを用いることを特徴とする請求項1又は2記載のポリ塩化ビニル製手袋。
  6.  前記滑り止め層の前記ポリ塩化ビニルに複数のゴム粉をそれぞれ分散して配合し、前記ゴム粉の一部が前記滑り止め層の表面に露出し且つ前記滑り止め層の前記表面と面一となるように埋め込むことを特徴とする請求項1又は2記載のポリ塩化ビニル製手袋。
  7.  ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合された滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、成形型を部分的に浸漬することで、前記成形型に沿って部分的に滑り止め層が浸漬成形される滑り止め形成工程と、
     ポリ塩化ビニルに所定量の可塑剤が配合されたベース層用のポリ塩化ビニル系ペーストに、前記滑り止め層が浸漬成形された前記成形型を全体的に浸漬することで、前記滑り止め層の表面に沿って全体的に積層されるようにベース層が浸漬成形されるベース形成工程と、を含み、
     前記ベース層用のポリ塩化ビニル系ペースト中の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合よりも、前記滑り止め層用のポリ塩化ビニル系ペースト中の前記ポリ塩化ビニルに対する前記可塑剤の配合割合を少なくしたことを特徴とするポリ塩化ビニル製手袋の製造方法。
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