JP2001073211A - 作業用手袋およびその製造方法 - Google Patents

作業用手袋およびその製造方法

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JP2001073211A
JP2001073211A JP28860499A JP28860499A JP2001073211A JP 2001073211 A JP2001073211 A JP 2001073211A JP 28860499 A JP28860499 A JP 28860499A JP 28860499 A JP28860499 A JP 28860499A JP 2001073211 A JP2001073211 A JP 2001073211A
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隆 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シームレス手袋の外表面に塩化ビニール樹脂
製発泡皮膜を備えて滑止め効果の優れた作業用手袋であ
って、柔軟な風合いを確保し得るとともに発泡皮膜の剥
離強度を好適に確保し得て好適な耐久性が得られる作業
用手袋およびその製造方法を提供する。 【構成】 撥油処理が施されたシームレス手袋12の外
表面に塩化ビニール樹脂ペーストを塗布することにより
柔軟な非発泡皮膜18を形成し、非発泡皮膜18の外表
面に化学発泡剤を含む塩化ビニール樹脂ペーストを塗布
してキュアすることにより発泡皮膜22を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シームレス手袋の外表
面に塩化ビニール樹脂製の発泡皮膜を備えた作業用手袋
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】作業
用手袋の一種に、たとえば特開平5−51804号公報
に記載されているように、布製手袋の外表面に発泡剤を
含む塩化ビニール樹脂ペーストを塗布することにより発
泡皮膜が形成されたものがあり、発泡皮膜により好適な
滑止め効果および柔軟性を確保し得る利点がある。しか
し、上記公報に記載された作業用手袋においては布製手
袋に撥油処理が施されていないことから、布製手袋がシ
ームレス手袋である場合には好適な柔軟性を得ることは
困難である。すなわち、シームレス手袋は丸編機に比べ
て1インチ当たりの針数(ゲージ)が比較的少ない横編
機により一体に編成されたものであって編目が比較的粗
いため、撥油処理が施されていないと、塩化ビニール樹
脂ペーストの塗布乃至半ゲル化時においてシームレス手
袋の糸と糸との間に樹脂ペーストが浸透し易く糸間への
発泡皮膜の喰込みが深くなるため、柔軟な風合いの作業
用手袋を得難いのである。この場合において、発泡皮膜
の発泡度を充分に高めれば発泡皮膜の喰込みが大きくて
も柔軟な風合いの作業用手袋を得ることも可能である
が、皮膜強度が大幅に低下するため発泡度をあまり高く
することは好ましくない。したがって、撥油処理が施さ
れていないシームレス手袋に強度上適度の発泡度を有す
る発泡皮膜を設けた作業用手袋においては、発泡皮膜の
喰込みにより接着強度は得られるものの柔軟な風合いを
得ることは困難である。
【0003】ここで、シームレス手袋に撥油処理を施せ
ば塩化ビニール樹脂ペーストの浸透ひいては発泡皮膜の
喰込みを抑制できるため、柔軟な風合いの作業用手袋が
得られると考えられるが、その撥油処理と発泡皮膜に特
有の理由とによって発泡皮膜の剥離強度が大幅に低下す
るおそれがある。すなわち、撥油処理により糸間への
発泡皮膜の喰込みが低下するとともに、撥油処理によ
り発泡皮膜と糸との接着自体が低下するという撥油処理
に基づく理由に加えて、発泡皮膜は非発泡皮膜に比べ
て皮膜自体の強度が弱く破れ易いとともに、発泡皮膜
と糸との接着界面では薄い発泡セル皮膜を介して糸との
接着が行われるため剥離力が加わるとその接着界面のセ
ル皮膜が破れ易いという発泡皮膜特有の理由により発泡
皮膜の剥離強度が大幅に低下して作業用手袋の所望の耐
久性が得られなくなるおそれがある。
【0004】特に、作業用手袋が背部を除いて皮膜が形
成された背抜き手袋である場合には、上述のように発泡
皮膜がシームレス手袋に喰い込むと、発泡皮膜が形成さ
れた部分の風合いが硬くなって背抜き手袋が使用しづら
くなるのに加えて、その皮膜が形成された部分と背部の
柔らかい布だけの部分との風合いのバランスが悪くなっ
て背抜き手袋が一層使用しづらくなるという問題を生ず
る。すなわち、背抜き手袋を手に嵌めて指を曲げる際に
は、掌側に作用する力の反力は背側で受けられることと
なり、皮膜が形成された部分の風合いが硬いとそれを曲
げる作用力を大きく要しそれに伴って反力も増大する。
しかし、その反力を受ける背側は布だけであって柔らか
いとともにシームレス手袋の編目が比較的粗くて比較的
伸び易いため反力を受け難くなり、これにより、背抜き
手袋を曲げる作用力がかかり難くなって使用しづらくな
るのである。これに対し、シームレス手袋に撥油処理を
施して発泡皮膜の喰込みを抑制すれば、皮膜が形成され
た部分の風合いが柔らかくなり且つそれに伴って背部の
布だけの部分とのバランスも改善されるため、背抜き手
袋を使用し易くなると考えられるが、上述のように撥油
処理および発泡皮膜特有の理由により発泡皮膜の剥離強
度が大幅に低下して背抜き手袋の所望の耐久性を得難く
なる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであって、その目的とするところは、シームレス手
袋の外表面に塩化ビニール樹脂製の発泡皮膜を備えて滑
止め効果の優れた作業用手袋であって、柔軟な風合いを
確保し得るとともに発泡皮膜の剥離強度を好適に確保し
得て好適な耐久性が得られる作業用手袋およびその製造
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の作業用手袋は、撥油処理が施された
シームレス手袋と、そのシームレス手袋の外表面に塩化
ビニール樹脂ペーストを塗布することにより形成された
柔軟な補強皮膜と、その補強皮膜の外表面に形成された
塩化ビニール樹脂製の発泡皮膜とを含むことを特徴とす
る。
【0007】また、上記目的を達成するために請求項2
に記載の作業用手袋は、請求項1において、補強皮膜お
よび発泡皮膜はシームレス手袋の背部を除いて形成され
たことを特徴とする。
【0008】また、上記目的を達成するために請求項3
に記載の作業用手袋は、請求項2において、シームレス
手袋は弾性糸を有する糸で編成されたことを特徴とす
る。
【0009】また、上記目的を達成するために請求項4
に記載の作業用手袋の製造方法は、撥油処理が施された
シームレス手袋を用意する工程と、そのシームレス手袋
の外表面に柔軟な補強皮膜用の第1の塩化ビニール樹脂
ペーストを低圧塗布した後半ゲル化する工程と、その半
ゲル化された第1の塩化ビニール樹脂ペーストの外表面
に化学発泡剤を含む第2の塩化ビニール樹脂ペーストを
塗布した後半ゲル化する工程と、それら半ゲル化された
第1の塩化ビニール樹脂ペーストおよび第2の塩化ビニ
ール樹脂ペーストをキュアすることにより補強皮膜およ
び発泡皮膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
【作用および発明の効果】請求項1に記載の作業用手袋
によれば、撥油処理が施されたシームレス手袋の外表面
に塩化ビニール樹脂ペーストを塗布することにより柔軟
な補強皮膜が形成されており、その補強皮膜の外表面に
塩化ビニール樹脂製の発泡皮膜が形成されている。した
がって、補強皮膜を形成する際における塩化ビニール樹
脂ペーストのシームレス手袋糸間への浸透ひいては補強
皮膜の糸間への喰込みを撥油処理により好適に抑制し得
るため、その喰込みの少ない柔軟な補強皮膜と発泡皮膜
とによって風合いが柔らかくて滑止め効果の優れた作業
用手袋を提供し得る。
【0011】また、補強皮膜および発泡皮膜は共に塩化
ビニール樹脂製であって互いに強固に接着し得るため、
発泡皮膜を補強皮膜により補強し得て発泡皮膜の破れを
好適に抑制し得る。この補強皮膜は発泡皮膜を補強し得
るものであれば非発泡皮膜だけでなく発泡皮膜より発泡
度の低い低発泡皮膜でもよいが、補強皮膜が非発泡皮膜
である場合には発泡セルが存在せず低発泡皮膜である場
合でも発泡セルが少ないか小さいため、発泡皮膜をシー
ムレス手袋に直接形成する場合のように接着界面で発泡
セル皮膜が破れ易いという問題について、非発泡皮膜の
場合にはその問題自体を根本的に無くすことができ低発
泡皮膜の場合でもその問題を好適に低減し得る。このよ
うに、補強皮膜により発泡皮膜の破れを好適に抑制し得
かつシームレス手袋との接着界面における発泡セル皮膜
の破れの問題を根絶乃至好適に低減し得るので、発泡皮
膜をシームレス手袋に直接形成する場合に比べて発泡皮
膜のシームレス手袋からの剥離を補強皮膜を介して好適
に抑制し得て作業用手袋の耐久性を好適に向上させ得
る。
【0012】また、請求項2に記載の作業用手袋によれ
ば、請求項1における補強皮膜および発泡皮膜がシーム
レス手袋の背部を除いて形成された所謂背抜き手袋とし
て構成されている。そして、かかる背抜き手袋におい
て、請求項1の作業用手袋と同様に撥油処理により喰込
みが好適に抑制された柔軟な補強皮膜と発泡皮膜とによ
って皮膜が形成された部分の風合いを柔らかく確保し得
るため、その皮膜が形成された部分と背部の布だけの部
分との風合いのバランスを好適に確保し得、これによ
り、風合いが柔らかくて使い易い滑止め効果の優れた背
抜き手袋を得ることができる。しかも、請求項1の作業
用手袋と同様に発泡皮膜をシームレス手袋に直接形成す
る場合に比べて発泡皮膜のシームレス手袋からの剥離を
補強皮膜を介して好適に抑制し得るため、耐久性を好適
に確保しつつ上記効果が得られる。
【0013】また、請求項3に記載の作業用手袋によれ
ば、請求項2の作業用手袋(背抜き手袋)においてシー
ムレス手袋が弾性糸を有する糸で編成されているので、
その弾性糸の弾性力によりシームレス手袋を好適に収縮
させ得、これにより、伸縮性に優れたシームレス手袋が
得られるとともに編目を細かくすることができる。した
がって、背抜き手袋の使用時においては、手の動きに伴
ってシームレス手袋の背抜き部分(布だけの部分)が好
適に伸縮させられるとともに、柔軟な補強皮膜および発
泡皮膜もそれが形成されたシームレス手袋と共に比較的
好適に伸縮させられるので、風合いが柔らかくて使い易
く滑止め効果が優れるとともに好適な耐久性を有し、更
に伸縮性およびフィット性に富む背抜き手袋が得られ
る。
【0014】また、上述のように編目を細かくすること
ができることから、シームレス手袋に対する補強皮膜の
接着面積を増大させ得るとともに、シームレス手袋の撥
油性をそれ程高くしなくても塩化ビニール樹脂ペースト
の浸透ひいては補強皮膜の喰込みを好適に抑制し得るた
めシームレス手袋の糸に対する補強皮膜の接着自体を増
大させ得る。したがって、そのような補強皮膜の接着面
積および接着自体の増大により補強皮膜ひいては発泡皮
膜のシームレス手袋からの剥離を一層好適に抑制し得る
ため、背抜き手袋の耐久性を一層好適に確保しつつ上記
効果が得られる。さらに、編目が細かくシームレス手袋
の撥油性をそれ程高くしなくてもよいことから、シーム
レス手袋に対する補強皮膜用の塩化ビニール樹脂ペース
トの塗布性を好適に確保し得る。
【0015】また、請求項4に記載の作業用手袋の製造
方法によれば、撥油処理が施されたシームレス手袋を用
意し、そのシームレス手袋の外表面に柔軟な補強皮膜用
の第1の塩化ビニール樹脂ペーストを低圧塗布した後そ
の塩化ビニール樹脂ペーストを半ゲル化するとともに、
その半ゲル化された第1の塩化ビニール樹脂ペーストの
外表面に化学発泡剤を含む第2の塩化ビニール樹脂ペー
ストを塗布した後その塩化ビニール樹脂ペーストを半ゲ
ル化し、その後それら半ゲル化された第1の塩化ビニー
ル樹脂ペーストおよび第2の塩化ビニール樹脂ペースト
をキュアすることにより補強皮膜および発泡皮膜が形成
される。
【0016】したがって、シームレス手袋に撥油処理が
施されており且つ補強皮膜用の第1の塩化ビニール樹脂
ペーストは滴下やスプレー等の低圧で塗布されるので、
その樹脂ペーストの塗布乃至半ゲル化時におけるシーム
レス手袋の糸間への浸透ひいては補強皮膜の喰込みを好
適に抑制し得、その喰込みの少ない柔軟な補強皮膜と発
泡皮膜とによって風合いが柔らかくて滑止め効果の優れ
た作業用手袋を得ることができる。また、補強皮膜およ
び発泡皮膜は共に塩化ビニール樹脂製であり且つ半ゲル
化された第1の塩化ビニール樹脂ペーストおよび第2の
塩化ビニール樹脂ペーストを共にキュアすることにより
形成されるので、発泡皮膜は補強皮膜に強固に接着され
てその補強皮膜で補強されることにより、発泡皮膜の破
れを好適に抑制し得る。また、前述のように補強皮膜が
非発泡皮膜である場合には発泡セルが存在せず低発泡皮
膜である場合でも発泡セルが少ないか小さいため、発泡
皮膜をシームレス手袋に直接形成する場合のように接着
界面で発泡セル皮膜が破れ易いという問題について、非
発泡皮膜の場合にはその問題自体を根絶することができ
低発泡皮膜の場合でもその問題を好適に低減し得る。
【0017】このように、補強皮膜により発泡皮膜の破
れを好適に抑制し得かつシームレス手袋との接着界面に
おける発泡セル皮膜の破れの問題を根絶乃至好適に低減
し得るので、発泡皮膜をシームレス手袋に直接形成する
場合に比べて発泡皮膜のシームレス手袋からの剥離を補
強皮膜を介して好適に抑制し得る。この結果、風合いが
柔らかくて滑止め効果が優れるとともに好適な耐久性を
備えた作業用手袋を得ることができる。
【0018】また、化学発泡剤を含む第2の塩化ビニー
ル樹脂ペーストを塗布してキュアするだけで発泡皮膜が
形成されるので、整泡剤を含む塩化ビニール樹脂ペース
トを攪拌して所望の発泡度に泡立てた後塗布してキュア
することにより発泡皮膜を形成する所謂機械発泡の場合
のような樹脂ペーストでの面倒な発泡度管理を不要とし
得る利点がある。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2において、10は作業用手袋の一種
である背抜き手袋である。背抜き手袋10は、シームレ
ス手袋12と、そのシームレス手袋12の外表面に形成
された塩化ビニール樹脂製の皮膜14とから成る。シー
ムレス手袋12は、たとえば10ゲージの横編機により
一体に編成されたものであって、図1に示すように糸1
6間の間隔が比較的広く比較的粗い編目を有している。
皮膜14は、シームレス手袋12の外表面に形成された
塩化ビニール樹脂製の比較的薄肉かつ柔軟な非発泡皮膜
18と、その非発泡皮膜18の外表面に多数の発泡セル
20を有して形成された柔軟な発泡皮膜22とから成
り、指背部24,26,28,30,32、甲部34、
および手首部36の所定部分を除いて形成されている。
シームレス手袋12には図示はしないが撥油処理が施さ
れており、後述の樹脂ペーストの低圧塗布と相まって糸
16間への非発泡皮膜18の喰込みが好適に抑制されて
いる。なお、手首部36には、通常、図示はしないが図
2において左右方向に直線的にゴム糸が編み込まれてお
り、このゴム糸により手首部36の締まりが確保されて
いる。また、糸16は、通常、20番手や30番手等の
複数本の綿糸から構成されるが、必要に応じて合成繊維
糸等を有して構成されてもよい。本実施例においては、
上記非発泡皮膜18がクレームにおける補強皮膜を構成
しており、上記指背部24,26,28,30,32、
および甲部34等がクレームにおける背部を構成してい
る。
【0020】上記背抜き手袋10はたとえば以下のよう
にして製造される。まず、シームレス手袋12に浸漬等
の方法によりフッ素樹脂等の撥油剤を処理し乾燥する。
この撥油処理が施されたシームレス手袋12をたとえば
アルミニウム製の手型に嵌め、そのシームレス手袋12
の外表面に指背部24,26,28,30,32、甲部
34、および手首部36の所定部分を除いて非発泡皮膜
18用の塩化ビニール樹脂ペーストを出来るだけ液圧が
かからないように滴下(フローコート)やスプレー等の
低圧で塗布し、余分の樹脂ペーストを所定時間滴下させ
て除去した後、たとえば140〜180℃程度の温度で
0.5〜1分程度半ゲル化する。次に、発泡皮膜22用
の化学発泡剤を含む塩化ビニール樹脂ペーストを塗布
し、余分の樹脂ペーストを所定時間滴下させて除去した
後、たとえば140〜180℃程度の温度で1〜4分程
度半ゲル化する。その後、それらの半ゲル化された非発
泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂ペーストおよび発泡皮
膜22用の塩化ビニール樹脂ペーストをたとえば180
〜200℃程度の温度で7〜10分程度キュアして冷却
した後手型から外すことにより、シームレス手袋12の
外表面に非発泡皮膜18および発泡皮膜22とから成る
皮膜14を備えた背抜き手袋10を得る。本実施例にお
いては、上記非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂ペー
ストが第1の塩化ビニール樹脂ペーストに、上記発泡皮
膜22用の塩化ビニール樹脂ペーストが第2の塩化ビニ
ール樹脂ペーストにそれぞれ相当する。
【0021】ここで、上記非発泡皮膜18用の塩化ビニ
ール樹脂ペーストのシームレス手袋12に対する浸透の
程度は、シームレス手袋12の編目の粗さや撥油性、塗
布時における樹脂ペーストの粘度や塗布圧、および半ゲ
ル化の際に生ずる樹脂ペーストの粘度低下等によって影
響を受けるものであり、シームレス手袋12の撥油性
は、樹脂ペーストの浸透を好適に抑制し得るとともに樹
脂ペーストの塗布性および非発泡皮膜18の接着強度を
好適に確保し得るように、その他の上記浸透影響要因を
考慮した上で撥油剤の処理量等に基づいて適宜決定され
る。
【0022】また、発泡皮膜22用の塩化ビニール樹脂
ペーストの可塑剤配合量は、発泡皮膜22の柔軟性、強
度、滑止め効果、および発泡性等を考慮してたとえば1
30〜170重量部、好適には140〜160重量部程
度に設定される。一方、非発泡皮膜18用の塩化ビニー
ル樹脂ペーストの可塑剤配合量は、その樹脂ペーストの
シームレス手袋12への浸透性、非発泡皮膜18の柔軟
性、発泡皮膜22に対する補強効果、および発泡皮膜2
2の発泡性に与える影響等を考慮して、たとえば130
〜180重量部、好適には140〜170重量部、より
好適には140〜160重量部程度に設定される。すな
わち、発泡皮膜22の可塑剤配合量が少な過ぎると、発
泡皮膜22の柔軟性や滑止め効果が充分に得られないだ
けでなく発泡度が充分に得られなかったり皮膜全体に亘
って均一な発泡が得られなかったりする場合があるとと
もに、発泡皮膜22の可塑剤配合量が多過ぎると発泡皮
膜22の強度が大幅に低下するおそれがあるのである。
そして、非発泡皮膜18の可塑剤配合量が少な過ぎる
と、非発泡皮膜18の柔軟性が充分に得られなくなるだ
けでなく半ゲル化やキュア時において発泡皮膜22の可
塑剤が非発泡皮膜18に移行すること等により発泡皮膜
22の発泡が阻害されて上述のように発泡皮膜22の発
泡度が充分に得られなかったり皮膜全体に亘って均一な
発泡が得られなかったりする場合があるとともに、非発
泡皮膜18の可塑剤配合量が多過ぎると、樹脂ペースト
がシームレス手袋12に浸透し易くなったり非発泡皮膜
18の強度が低下して発泡皮膜22に対する所望の補強
効果が得られなくなるおそれがあるのである。
【0023】また、非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹
脂ペーストの粘度は、シームレス手袋12への樹脂ペー
ストの浸透を好適に抑制し得かつ非発泡皮膜18の所望
の付着量が得られるようにたとえば1500〜3000
cp程度に決定され、発泡皮膜22用の塩化ビニール樹
脂ペーストの粘度は、発泡皮膜22の所望の付着量が得
られるようにたとえば1500〜5000cp程度に決
定される。また、発泡皮膜22用の塩化ビニール樹脂ペ
ーストの化学発泡剤の種類および配合量は、発泡皮膜2
2の所望の発泡度が得られるように、発泡皮膜22およ
び非発泡皮膜18の各可塑剤配合量、半ゲル化条件、お
よびキュア条件等との関連において適宜決定される。表
1に非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂ペーストの配
合の一例を、表2に発泡皮膜22用の塩化ビニール樹脂
ペーストの配合の一例をそれぞれ示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】なお、手型に嵌めたシームレス手袋12の
外表面に非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂ペースト
を塗布するに先立って、通常、シームレス手袋12の背
抜き部分に樹脂ペーストがかからないようにその背抜き
部分を被覆する必要があるが、これはたとえば、手型に
嵌めたシームレス手袋12の外表面に背抜き部分を型取
った粘着シートを貼り付けたり、あるいは、手型に嵌め
たシームレス手袋12をその背抜き部分を被覆する状態
で挟み込むように形成した型枠を用いて行う。
【0027】また、非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹
脂ペーストの塗布は、上述のように滴下やスプレー等の
出来るだけ液圧のかからない低圧塗布が好ましいが、た
とえば特開昭63−275702号公報に記載されてい
るように指の曲がりの少ない手型を用いて掌側から背抜
き部分に達するまで比較的浅く浸漬することにより比較
的低圧で塗布することも可能である。すなわち、クレー
ムにおける低圧塗布は、滴下やスプレーだけでなく比較
的液圧のかからない浸漬法も含む意味で用いられてい
る。この場合には、上述のようにシームレス手袋12の
背抜き部分を被覆しなくても差し支えない。一方、発泡
皮膜22用の塩化ビニール樹脂ペーストの塗布は、半ゲ
ル化された非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂ペース
トの上に行われることからシームレス手袋12への浸透
は殆ど生じないため、上述のような低圧塗布だけでなく
比較的液圧のかかる浸漬法にて行うことも可能である。
【0028】このように本実施例によれば、シームレス
手袋12に撥油処理が施されているとともに、そのシー
ムレス手袋12の外表面に非発泡皮膜18用の塩化ビニ
ール樹脂ペーストが低圧にて塗布されるので、その樹脂
ペーストの塗布時乃至半ゲル化の際の粘度低下時におい
て樹脂ペーストがシームレス手袋12の糸16間に浸透
するのを好適に抑制することができる。これにより、非
発泡皮膜18の糸16間への喰込みが好適に抑制される
ので、その喰込みの少ない柔軟な非発泡皮膜18と発泡
皮膜22とによって風合いが柔らかくて滑止め効果の優
れた背抜き手袋10が得られる。発泡皮膜22は柔軟で
あるとともに発泡セル20の存在により良好なクッショ
ン性を有していること等により滑止め効果が優れている
のである。
【0029】また、本実施例によれば、非発泡皮膜18
および発泡皮膜22は共に塩化ビニール樹脂製であり且
つ半ゲル化された非発泡皮膜18用の塩化ビニール樹脂
ペーストおよび発泡皮膜22用の塩化ビニール樹脂ペー
ストを共にキュアすることにより形成されるので、発泡
皮膜22および非発泡皮膜18は互いに強固に接着され
て非発泡皮膜18により発泡皮膜22が補強されること
により、使用時における発泡皮膜22の破れを好適に抑
制することができる。また、非発泡皮膜18には発泡セ
ルが存在しないため、非発泡皮膜18を設けることなく
発泡皮膜22をシームレス手袋12に直接形成する場合
(図3参照)のように剥離力が加わったときに接着界面
で発泡セル20の薄い皮膜38が破れ易いという問題自
体が根本的に無くなる。このように、シームレス手袋1
2と発泡皮膜22との間に非発泡皮膜18を設けたこと
により、発泡皮膜22の破れを好適に抑制することがで
きるとともに皮膜14とシームレス手袋12との接着界
面に発泡セルが無くその接着界面における発泡セルの破
れの問題が根絶されるので、発泡皮膜22をシームレス
手袋12に直接形成する図3の場合に比べて発泡皮膜2
2のシームレス手袋12からの剥離を非発泡皮膜18を
介して好適に抑制することができる。これにより、上述
のように風合いが柔らかくて滑止め効果が優れるだけで
なく耐久性のある背抜き手袋10が得られる。因みに、
この塩化ビニール樹脂製の皮膜14を備えた背抜き手袋
10は、10ゲージのシームレス手袋の外表面に天然ゴ
ム製皮膜が形成された従来の背抜き手袋に比べても、風
合い、滑止め効果、および耐久性を略同等乃至それ以上
に確保することができる。
【0030】また、本実施例によれば、上述のように喰
込みの少ない柔軟な非発泡皮膜18と発泡皮膜22とに
よって風合いの柔らかい背抜き手袋10が得られるので
あるが、この場合において、背抜き手袋10の皮膜14
が形成された部分が柔らかいため、その皮膜14が形成
された部分と背部の柔らかく且つ比較的伸び易い布だけ
の部分との風合いのバランスを好適に確保することがで
きる。したがって、背抜き手袋10を手に嵌めて指を曲
げる際には、皮膜14が形成された部分の風合いが柔ら
かいことから掌側に作用する力は比較的小さくて済むと
ともに、それに応じて反力も比較的小さくて済むことか
ら背側の柔らかく伸び易い布でその反力を容易に受ける
ことができ、これにより、上述のように耐久性を確保し
つつ風合いが柔らかく曲げ易くて使い易い背抜き手袋1
0が得られる。
【0031】ところで、布製手袋の外表面の全体が塩化
ビニール樹脂製皮膜で被覆された作業用手袋において
は、塩化ビニール樹脂製粗粒子を含む低粘度の滑止め液
に浸漬することにより皮膜の上に粗粒子の滑止め層を形
成することが行われているが、かかる滑止め層を浸漬法
により背抜き手袋に設けることは一般に比較的困難であ
る。これに対し、本実施例によれば、化学発泡剤を含む
塩化ビニール樹脂ペーストを塗布してキュアするだけで
滑止め効果の優れた発泡皮膜22が形成されるので、背
抜き手袋であっても滑止め機能を容易に付与することが
できるとともに、整泡剤を含む塩化ビニール樹脂ペース
トを攪拌して所望の発泡度に泡立てた後塗布してキュア
することにより発泡皮膜を形成する所謂機械発泡の場合
のような樹脂ペーストでの面倒な発泡度管理が不要とな
る等の利点がある。
【0032】次に、本発明の他の実施例を図面に基づい
て説明する。図4は前述の実施例の背抜き手袋10と略
同様の背抜き手袋の要部を拡大して示す断面図である。
この背抜き手袋は、シームレス手袋が13ゲージの横編
機により2本の綿糸40,42にカバリング弾性糸44
をループ状に添わせて編成されている点を除いて前述の
実施例と同様に構成されており且つ同様に製造されてい
る。カバリング弾性糸44は添え糸編みにより背抜き手
袋の専ら内側に配置されており、綿糸40,42側に前
述の実施例と同様の非発泡皮膜18および発泡皮膜22
から成る皮膜14が形成されている。綿糸40,42は
たとえば30〜40番手程度の比較的細いものが好適に
用いられる。カバリング弾性糸44は、たとえば、ポリ
ウレタン弾性糸46の周りにウーリーナイロンやウーリ
ーポリエステル製のカバリング糸48が被覆されて成る
ものであり、ポリウレタン弾性糸46はたとえば20〜
30デニールのものが用いられ、カバリング糸48はた
とえば70〜80デニール24フィラメント程度のもの
が用いられる。このように、シームレス手袋は横編機の
中では比較的針数の多い13ゲージの横編機により比較
的細い糸を用いて編成されているため、編布が比較的薄
く柔軟な風合いを有している。この実施例においては、
カバリング弾性糸44がクレームの弾性糸を構成してお
り、カバリング弾性糸44および綿糸40,42がクレ
ームにおける弾性糸を有する糸を構成している。
【0033】上記シームレス手袋においては、付着した
異物や油分等の熱水等による洗浄除去の際あるいは撥油
処理後の熱乾燥時においてポリウレタン弾性糸46が収
縮してシームレス手袋が大きく収縮させられるので、編
目が込んで細かくなるとともにポリウレタン弾性糸46
の弾性力が増大してシームレス手袋の伸縮性が高められ
る。したがって、このシームレス手袋を、弾性糸を添わ
せずに編成した通常のシームレス手袋の場合よりも小さ
めの手型に弛みなく且つ編目の込んだ状態で嵌めること
ができる。なお、手型に嵌めた状態でのシームレス手袋
の編目を一層込ませるためには、横編機は針数の多い出
来るだけ大きなサイズ用のものを用いるのが好ましい。
【0034】このように本第二実施例によれば、発泡皮
膜22とシームレス手袋との間に形成された非発泡皮膜
18により前述の実施例と同様の効果が得られるのに加
えて、カバリング弾性糸44の弾性力によりシームレス
手袋の編目が細かくなることにより、シームレス手袋に
対する非発泡皮膜18の接着面積を増大させることがで
きるとともに、シームレス手袋の撥油性をそれ程高くし
なくても塩化ビニール樹脂ペーストの浸透ひいては非発
泡皮膜18の喰込みを好適に抑制することができるため
シームレス手袋に対する非発泡皮膜18の接着自体を増
大させることができる。したがって、そのような非発泡
皮膜18の接着面積および接着自体の増大により非発泡
皮膜18ひいては発泡皮膜22のシームレス手袋からの
剥離を一層好適に抑制することができるため、背抜き手
袋の耐久性が一層向上することとなる。さらに、編目が
細かくシームレス手袋の撥油性をそれ程高くしなくても
よいことから、シームレス手袋に対する非発泡皮膜18
用の塩化ビニール樹脂ペーストの塗布性を好適に確保す
ることができる。
【0035】また、本第二実施例によれば、比較的薄く
て柔軟で且つ伸縮性に優れたシームレス手袋の外表面に
柔軟な非発泡皮膜18および発泡皮膜22から成る皮膜
14が背部を除いて形成されることにより背抜き手袋が
構成されており、背抜き手袋の使用時においては、手の
動きに伴って背抜き部分(シームレス手袋の布だけの部
分)が好適に伸縮させられるとともに、柔軟な皮膜14
もそれが固着されたシームレス手袋と共に比較的好適に
伸縮させられるので、伸縮性およびフィット性に富む背
抜き手袋が得られる。上記シームレス手袋は前述のよう
にカバリング弾性糸44を綿糸40,42にループ状に
添わせて編成されているため、横方向(図2において左
右方向)および縦方向(図2において上下方向)のいず
れにも好適且つ自在に伸縮させられ、これにより、背抜
き手袋の優れた伸縮性およびフィット性が得られるので
ある。因みに、前述のように図2において左右方向に直
線的にゴム糸が編み込まれた手首部36においては、上
記横方向の伸縮性は良いが上記縦方向の伸縮性は劣って
いる。
【0036】また、本第二実施例によれば、当初の弾性
力は比較的小さくても熱により収縮して弾性力が増大す
る性質を備えたポリウレタン弾性糸46を有するカバリ
ング弾性糸44が弾性糸として用いられているので、予
め弾性力の比較的大きな弾性糸を用いて編成する場合に
比べてシームレス手袋の編成に支障を来すのを好適に防
止することができる利点がある。
【0037】以上、本発明の実施例を図面に基づいて説
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0038】たとえば、前記実施例では、シームレス手
袋12はその編成後において撥油処理が施されている
が、撥油処理を施した糸を用いてシームレス手袋を編成
するようにしてもよい。
【0039】また、前記実施例では、補強皮膜は比較的
薄肉であって且つ柔軟な非発泡皮膜18にて構成されて
いるが、補強皮膜は必ずしも薄肉でなくてもよく、比較
的厚肉であっても可塑剤を多めに配合して発泡皮膜22
に対する補強効果を損なうことなく柔軟性が確保されて
おれば本発明の効果を得ることができる。さらに、補強
皮膜は必ずしも非発泡皮膜でなくても、発泡皮膜22の
破れを好適に抑制し得かつシームレス手袋12との接着
界面における発泡セル皮膜の破れの問題を好適に低減し
得るものであればよく、発泡皮膜22の発泡度より低い
発泡度にて発泡させられた柔軟な低発泡皮膜にて構成す
ることもできる。
【0040】また、前記実施例では、指背部24,2
6,28,30,32、甲部34、および手首部36の
所定部分に皮膜が形成されていない背抜き手袋に本発明
が適用された場合について説明したが、たとえば甲部3
4および手首部36の所定部分だけ皮膜が形成されてい
ない背抜き手袋や、シームレス手袋の外表面の全体に塩
化ビニール樹脂製皮膜が形成された作業用手袋等におい
ても本発明を適用することができる。
【0041】また、前記実施例では、発泡皮膜22は化
学発泡により形成されているが、機械発泡により発泡皮
膜を形成してもよい。この場合において、発泡皮膜用の
塩化ビニール樹脂ペーストは、たとえば、塩ビレジン1
00重量部に対して、可塑剤130〜170重量部、シ
リコーン樹脂製整泡剤5〜15重量部、希釈剤10〜3
0重量部等を有して配合され、予め攪拌して所望の発泡
度に泡立てた後使用される。
【0042】また、前記第一実施例ではシームレス手袋
12は10ゲージの横編機により編成されており、前記
第二実施例ではシームレス手袋は13ゲージの横編機に
より編成されているが、それ以外のゲージ数の横編機で
編成されたシームレス手袋であっても本発明の一応の効
果を得ることができる。
【0043】また、前記第二実施例では、ポリウレタン
弾性糸46をウーリーナイロンやウーリーポリエステル
製のカバリング糸46で被覆して成るカバリング弾性糸
44を綿糸40,42に添えてシームレス手袋が編成さ
れているが、必ずしもその必要はなく、たとえば、綿糸
40,42に替えて或いはそれらの一本に替えてポリエ
ステル糸等の合成繊維糸を用いることもできるし、弾性
糸として綿糸製カバリング糸を有するカバリング弾性糸
や天然ゴム糸を有するカバリング弾性糸等を用いること
も可能である。また、シームレス手袋を弾性糸のみで編
成することも可能であり、クレームにおける弾性糸を有
する糸とは弾性糸のみの場合も含む意味で用いられてい
る。この弾性糸のみで編成する場合には、シームレス手
袋のある程度の厚みを確保し得るとともに編成に支障を
来したり或いはフィット性が出過ぎたりしないように、
好適には、あまり太くなく弾性力の強過ぎない弾性糸を
比較的ボリュームのあるカバリング糸で被覆して成るカ
バリング弾性糸が用いられる。
【0044】また、前記第二実施例では、カバリング弾
性糸44は背抜き手袋の内側に配置されているが、背抜
き手袋の外側に配置されてもよいし、あるいはそのよう
に配置が決められていなくてもよい。
【0045】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲において種々変更が加えられ得るものである。
【0046】なお、本発明の特許請求の範囲に記載した
請求項以外に考えられる技術思想として、「前記弾性糸
はポリウレタン弾性糸を有するものである請求項3に記
載の作業用手袋。」を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2の作業用手袋の要部拡大断面図である。
【図2】 本発明の作業用手袋の第一実施例を示す図で
あって、甲側から見た図である。
【図3】 本発明の第一実施例の効果を説明するための
参考図であって、図1に対応する図である。
【図4】 本発明の作業用手袋の第二実施例を示す図で
あって、要部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10:背抜き手袋(作業用手袋) 12:シームレス手袋 18:非発泡皮膜(補強皮膜) 22:発泡皮膜{24,26,28,30,32:指背
部、34:甲部}(背部) 40,42:綿糸 44:カバリング弾性糸(弾性糸)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撥油処理が施されたシームレス手袋と、
    該シームレス手袋の外表面に塩化ビニール樹脂ペースト
    を塗布することにより形成された柔軟な補強皮膜と、該
    補強皮膜の外表面に形成された塩化ビニール樹脂製の発
    泡皮膜とを含むことを特徴とする作業用手袋。
  2. 【請求項2】 前記補強皮膜および発泡皮膜は前記シー
    ムレス手袋の背部を除いて形成されたものである請求項
    1に記載の作業用手袋。
  3. 【請求項3】 前記シームレス手袋は弾性糸を有する糸
    で編成されたものである請求項2に記載の作業用手袋。
  4. 【請求項4】 撥油処理が施されたシームレス手袋を用
    意する工程と、該シームレス手袋の外表面に柔軟な補強
    皮膜用の第1の塩化ビニール樹脂ペーストを低圧塗布し
    た後半ゲル化する工程と、該半ゲル化された第1の塩化
    ビニール樹脂ペーストの外表面に化学発泡剤を含む第2
    の塩化ビニール樹脂ペーストを塗布した後半ゲル化する
    工程と、該半ゲル化された第1の塩化ビニール樹脂ペー
    ストおよび第2の塩化ビニール樹脂ペーストをキュアす
    ることにより補強皮膜および発泡皮膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする作業用手袋の製造方法。
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