WO2015046512A1 - 屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法、屈折率分布型光ファイバの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Δnが大きく、屈折率分布プロファイル形成の自由度が高く、製造時間が短縮でき、異物管理などが容易な屈折率分布型プラスチック製ロッドを提供することである。 容器と前記容器内に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、前記ロッドを構成する重合性モノマの供給は、前記ロッド外周部側の屈折率は小さく、前記ロッド中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が略連続的に変化するように制御され、前記ロッド構成原料は、前記容器内に供給されるに先立って、予備重合される。
Description
本発明は屈折率分布型プラスチック製ロッドに関する。
ガラス製(又はプラスチック製)の光ファイバには、屈折率分布(Graded Index:GI)型光ファイバがある。前記GI型光ファイバは、通信装置や画像処理装置の分野において、広く、採用されている。プラスチック製のGI型光ファイバは、屈折率が異なる2種類以上の重合性モノマの重合により、製造されている。前記製造には下記技術が提案されている。
[反応性比利用法]
円筒型回転容器内に2種以上の単量体混合物が仕込まれる。比重差や反応性差が利用される。得られたロッドの外周部の屈折率と、中心部の屈折率とは、異なっている(特許文献1)。
円筒型回転容器内に2種以上の単量体混合物が仕込まれる。比重差や反応性差が利用される。得られたロッドの外周部の屈折率と、中心部の屈折率とは、異なっている(特許文献1)。
しかし、外周部の屈折率と中心部の屈折率との差が大きなロッドは、得られていない。
[拡散法]
重合体と単量体との混合物を押出ファイバ化しながら、外周から連続的に高屈折率の単量体成分を揮発させる方法(特許文献2)が有る。円柱形状のPMMA製ゲルの外周部に低屈折率単量体を拡散させる方法(特許文献3)が有る。
重合体と単量体との混合物を押出ファイバ化しながら、外周から連続的に高屈折率の単量体成分を揮発させる方法(特許文献2)が有る。円柱形状のPMMA製ゲルの外周部に低屈折率単量体を拡散させる方法(特許文献3)が有る。
これらの方法でも、外周部の屈折率と中心部の屈折率との差が大きなロッドは、得られていない。
低屈折率の中空重合体の中心部に、重合後に高屈折率となるモノマを導入・拡散する方法(特許文献4)が有る。
この方法は、モノマ分離が可能である。しかし、工程が連続的でなく、煩雑である。更には、光ファイバでの重要問題(異物混入)が残っている。
[順次堆積法]
円筒回転容器(石英管)内に2種以上のモノマの混合比を変えながら供給・積層する方法(特許文献1,5)が有る。回転する円筒重合体(クラッド)の内側に、順次、モノマ混合比を変えながら供給して積層する方法(特許文献6)が有る。
円筒回転容器(石英管)内に2種以上のモノマの混合比を変えながら供給・積層する方法(特許文献1,5)が有る。回転する円筒重合体(クラッド)の内側に、順次、モノマ混合比を変えながら供給して積層する方法(特許文献6)が有る。
しかし、一般に、重合速度が遅い。更に、新たに注入したモノマが、既に硬化している層を溶解する。この為、屈折率が異なるモノマが層状に固定・堆積し難い。この問題を解決する為、注入速度を遅くすることが考えられた。しかし、新たに注入したモノマが、既に重合した堆積層に浸み込む。この結果、屈折率の分布特性が悪い。かつ、生産性が悪い。
透明プラスチック製パイプが、円筒回転反応容器として、用いられる。回転する前記透明プラスチック製パイプの内側に、屈折率調整剤の組成を変化させながら、重合性モノマが順次注入される。重合堆積後に、プラスチック製パイプが延伸して線引き(細線化)される方法(特許文献6)が有る。
しかし、前記プラスチック製パイプを、重合温度まで昇温させながら、長時間、回転させるには、機械的な強度面において、安定運転が困難である。更に、屈折率調整剤は重合したポリマと結合していない。この為、長期的に見て、特性が不安定である。しかも、大きな屈折率差が得られ難い。
前記[反応性比利用法]及び前記[拡散法]では、大きな屈折率差Δnを持つロッドが得られなかった。Δnは0.03以下であった。この為、開口数NAが大きな(明るい)ファイバや、広開口数のロッドレンズは得られない。更に、屈折率分布は拡散分布による。この為、屈折率分布は放物線からずれている。そのような屈折率分布は好ましいとは言えない。
前記[順次堆積法]では、大きな屈折率差Δnを持つロッドが得られる。屈折率分布プロファイルの自由形成が実現できる。しかし、複数種の単量体組成を変化させながら連続注入しても、重合完了前に、先に重合した層を単量体が溶解する。この為、重合物は均一混合してしまう。分布付けが出来ないことから、断続的に注入し、1層ずつ、重合を完結して積層する方法が取られて来た。連続的な分布形成を達成する為には、20層以上に段数を多くしなければならない。個々の重合を完結させる為、時間が掛る。後注入を行なう為、管理が煩雑であった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、Δnが大きく、屈折率分布プロファイル形成の自由度が高く、製造時間が短縮でき、異物管理などが容易な屈折率分布型プラスチック製ロッドを提供することである。
本発明は、
容器と、前記容器内に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドを構成する重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が略連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
容器と、前記容器内に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドを構成する重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が略連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、
円筒型容器と、前記円筒型容器の中心軸芯位置に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドの構成原料として、屈折率が異なる2種類以上の重合性モノマが、少なくとも、用いられ、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記原料供給管から、前記円筒型容器内に、供給され、
前記円筒型容器は、前記原料供給管に対して、相対的に、回転し、
前記プラスチック製ロッドを構成する前記重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記円筒型容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
円筒型容器と、前記円筒型容器の中心軸芯位置に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドの構成原料として、屈折率が異なる2種類以上の重合性モノマが、少なくとも、用いられ、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記原料供給管から、前記円筒型容器内に、供給され、
前記円筒型容器は、前記原料供給管に対して、相対的に、回転し、
前記プラスチック製ロッドを構成する前記重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記円筒型容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記予備重合は、予備重合管内において、行われ、前記予備重合管は、前記容器内に配置された前記原料供給管に接続されていることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記容器内に供給された予備重合物は、前記容器内壁に、順に、付着し、前記付着終了前後の時点において、重合が終了し、前記容器内壁側の屈折率が小さく、前記容器中心軸芯側の屈折率が大きく、その間で屈折率が連続的に変化している屈折率分布型プラスチック製ロッドが得られることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記重合性モノマの供給・制御は、前記重合性モノマの配合割合の制御であることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記容器は水平方向に配置されていることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記円筒型容器の円筒壁面がガラス製であることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記予備重合の重合度がモニタされ、その重合度が制御されることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記予備重合が行われる管の内壁に前記予備重合物が付着して前記予備重合物の移動の妨害が防止されることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、供給された2種類以上の重合性モノマは、予備重合の前において、混合されることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法であって、前記プラスチック製ロッドの構成原料は連続的に供給されることを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法を提案する。
本発明は、
前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法で得られた屈折率分布型プラスチック製ロッドが、細線化される
ことを特徴とする屈折率分布型光ファイバの製造方法を提案する。
前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法で得られた屈折率分布型プラスチック製ロッドが、細線化される
ことを特徴とする屈折率分布型光ファイバの製造方法を提案する。
大きな屈折率差が有る屈折率分布型プラスチック製ロッドが得られる。
前記屈折率分布型プラスチック製ロッドを基にして、開口数NAが大きな光ファイバが得られる。短焦点のロッドレンズが得られる。
第1の発明は屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法である。以下、実施形態が説明される。前記方法は、容器と原料供給管とを備えた装置が用いられる。前記原料供給管は前記容器内に配置されている。前記容器は、例えば円筒型容器である。前記原料供給管は、例えば前記容器の中心軸芯位置に配置されている。前記容器は、好ましくは、その長手方向が水平方向であるように配置されている。例えば、前記円筒型容器の軸芯方向が水平方向であるように、前記円筒型容器は配置されている。前記容器は、その壁面(周壁面(例えば、円筒状壁面)が、好ましくは、ガラス製である。勿論、その他の部位もガラス製であっても良い。前記容器がガラスで出来ていると、重合終了後に、ガラス製容器を破砕することによって、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドが簡単に得られる。前記プラスチック製ロッドの構成原料として、好ましくは、屈折率が異なる2種類以上の重合性モノマが用いられる。前記重合性モノマの他にも、必要に応じて、各種の成分が用いられる。例えば、重合開始剤などである。前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記原料供給管から、前記容器内に、供給される。前記円筒型容器は、前記原料供給管に対して、相対的に、回転する。例えば、前記円筒型容器が回転する。前記プラスチック製ロッドを構成する前記重合性モノマの供給は次のように制御される。前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が連続的(実質、連続:略連続)に変化するように制御される。前記屈折率分布が形成されるように、例えば前記重合性モノマの配合割合が制御される。「連続的変化」とは次の意味である。本発明にあっては、[屈折率の差]≦[n2(最大屈折率)-n1(最小屈折率)]×0.01の場合、「屈折率が同じ(実質、同一:略同一)」と見做される。従って、{[X1+ΔX(ΔX>0)において、ΔXが0に近付いた場合の屈折率の値]-[X1-ΔX(ΔX>0)において、ΔXが0に近付いた場合の屈折率の値]}≦(n2-n1)×0.01の場合、点(X1)において、屈折率変化は連続的であると見做される。屈折率変化が階段的変化(不連続的変化)であると、その変化する位置において、Δn/ΔXは極めて大きな値(例えば、∞)を取る。前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記円筒型容器内に供給されるに先立って、予備重合される。
前記予備重合は、好ましくは、予備重合管内において、行われる。前記予備重合は、好ましくは、温度制御された予備重合管内において、行われる。前記予備重合管は、前記容器内に配置された前記原料供給管に接続されている。前記予備重合管の容積は、例えば前記容器(例えば、円筒型容器)の容積の1%以上100%以下である。
前記容器内に供給された予備重合物は、好ましくは、前記容器内壁に、順に、付着する。前記付着終了前後の時点において、重合が終了する。
前記予備重合において、好ましくは、予備重合度がモニタされる。例えば、予備重合管の適宜な個所(例えば、入口部)に、予備重合度モニタ手段(例えば、注入圧力計)が設けられる。前記モニタに基づいて、予備重合度は制御される。
前記予備重合に前以って、好ましくは、異物除去が行われる。例えば、予備重合管の適宜な個所(例えば、入口部)に、異物除去手段(例えば、ポアフィルタ)が設けられる。これによって、予備重合物中への異物混入が防止される。
前記予備重合において、好ましくは、前記予備重合が行われる管の内壁に前記予備重合物が付着して前記予備重合物の移動の妨害が、防止される。例えば、予備重合管に超音波振動が作用させられる。これによって、前記予備重合物が前記予備重合管の内壁に付着し難くなる。
供給された2種類以上の重合性モノマは、好ましくは、予備重合の前において、混合される。例えば、スタティックミキサによって、前記重合性モノマの混合が行われる。モノマA供給源1からの供給路とモノマB供給源2からの供給路との合流部に、例えばスタティックミキサが配置されている。これによって、前記予備重合前におけるモノマ混合が十分に行われる。
好ましくは、前記円筒容器の内側面に重合硬化層が形成され、中心部に中空部が形成された後で、前記円筒容器の注入口が上方となるように垂直に設置され、前記中空部内壁と同じ組成のモノマが前記注入口から充填され、重合が完結後に、前記円筒容器が破砕され、重合体が取り出される。
図1は、前記屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造装置の概略図である。
図1中、1,2はタンクである。タンク1,2には、ラジカル重合性モノマが充填されている。モノマは、例えばメチルメタクリレート系モノマ、塩素(又はフッ素)含有メチルメタクリレート系モノマ、スチレン系モノマなどである。屈折率差が大きなロッドが構成されるモノマの組み合わせが、適宜、選択される。
3,4はマイクロポンブである。マイクロポンプ3,4は、コンピュータ制御が行われる。これによって、流量制御(供給量制御)が高精度で行われる。タンク1,2内のモノマが、マイクロポンプ3,4によって、混合装置5に、高精度で、送られる。
混合装置5において、少なくとも2種類のモノマが完全に混合される。混合装置5は、例えば一定容量のダンパ装置(又はスタティックミキサ)である。2種類のモノマは、単に、合流したのみでは、混じり難い。特に、流量が少ない場合、合流しても、層流となる場合が多い。従って、混合装置5が必要である。十分な混合が行われなかった場合は、反応性が異なるモノマが分離して流れる。反応が速いモノマの重合が先に進み、粘度が増大する。これが管壁に付着する。不均一で不安定な現象が起こる。過度に大きな容量のダンパ装置が用いられると、ダンパ装置内での混合の影響が大きい。モノマの組成比率(配合割合)を変化させる場合、その効果が半減する。従って、容量が小さなスタティックミキサの採用が好ましい。前記ダンパ装置(又はスタティックミキサ)の容積は、例えば前記円筒型容器の容積の0.1%以上10%以下である。この範囲より小さいと、混合装置5の効果が不十分となり、モノマが混じり難い。
6は予備重合度モニタ装置である。予備重合度モニタ装置6は、予備重合管(例えば、細径の管)7内における予備重合度をモニタリングする。予備重合度モニタ装置6は、例えば送液圧力計である。予備重合度モニタ装置6は、予備重合管7の入口部に設置されている。予備重合度モニタ装置6が予備重合管7の出口部に設置されていると、密閉系で簡便に常時監視することが困難である。予備重合度は、例えば重合率あるいは粘度などを測定することで推定できる。予備重合管7内で重合が進み、粘度が増大することに注目すれば、予備重合管7の入口部での圧力変化をモニタリングすることによって、予備重合の程度がチェックできる。一定流量でモノマが送液された場合、何らかの要因で定常状態から反応が進み、粘度が増大した場合、送液圧力の上昇が把握される。流量を増やして、予備重合管7内での滞留時間を短縮したり、予備重合管7の保持温度を低下させる等の対策が取れる。予備重合が進まない場合には、送液粘度が低下するので、送液流量を下げて滞留時間を長くしたり、温度上昇を図る等の対策が取られる。予備重合度モニタ装置によるモニタリング結果により、予備重合度が所定の範囲となるように対策が取られる。
予備重合管7は、径が小さく、長さが長い管である。前記管の長さLと、前記管の内径dとは、例えば次の寸法である。L(mm)=1000~50000。d(mm)=1~10。L/d=1000~5000。管の内径と長さによる管内容量と送液流量は、管内に滞留させる滞留時間で好適に設定される。L/dが1000より小さいと、拡散混合の為に、所望の組成分布が得られ難くなる。L/dが5000より大きいと、送液抵抗が大きくなる。詰まりの懸念が有る。
8は異物除去装置である。異物除去装置8は、予備重合管7の入口部に設置されている。異物除去装置8が予備重合管7の出口部に設置されると、送液抵抗が増大するので、好ましくない。更に、予備重合物への異物混入が防止され難い。異物除去装置8は、例えばポアフィルタ(又はメンブレンフィルタ)である。
9は温度制御装置である。温度制御装置9は、例えば恒温槽(熱媒体は、例えば空気、水、油など)である。温度制御装置9は予備重合管7の温度を制御する。予備重合時の温度が温度制御装置9によって制御される。予備重合管7全体で均一に温度制御されても良く、部分的に温度管理されても良い。例えば、前半部での温度、中間部での温度、後半部での温度が、各々、別々に、制御されても良い。
10は堆積物除去装置である。重合物が、予備重合管7の内壁面に、付着堆積する懸念が有る。重合物が予備重合管7の内壁面に付着堆積すると、送液圧力が高くなる。詰まりが起きる恐れが有る。予備重合管7の実効容積が減少するので、滞留時間が減少する。管壁堆積物がモノマに洗われ、屈折率分布付けが阻害される等の弊害が懸念される。これは運転の定常性や安定性に好ましくない。これを防ぐ為、堆積物除去装置10が設けられた。本装置10は、例えば超音波振動装置である。超音波振動が予備重合管7に作用すると、重合物が予備重合管7内壁に付着し難い。例えば、超音波装置を備えた水槽中に予備重合管7が配置されることで良い。
11は、予備重合管7と円筒型容器12とを接続する配管である。配管11の径が予備重合管7の径より小さいと、送液抵抗が増大し、好ましくない。逆に、大きくなると、配管11内での滞留時間が増えたり、拡散混合が起きるので、好ましくない。従って、配管11の径と予備重合管7の径とは同程度が好ましい。配管11の長さも短いことが好ましい。例えば、2m以下が好ましい。テープヒータ等によって、配管11は保温されていることが好ましい。温度が低下すると、粘度が増大し、送液抵抗が大きくなる。しかし、温度が過度に高くなると、重合が過度に進む恐れがある。予備重合管7の温度と配管11の温度とは同程度であることが好ましい。
円筒型容器12内には、配管11を介して、予備重合物(予備重合体)が注入される。特に、予備重合物は、連続的に、注入される。配管11先端の注入管13から、予備重合物が、円筒型容器12内に注入される。特に、予備重合物は、円筒型容器12の長さ方向(図1では、左右方向)の略中央位置において、滴下される。円筒型容器12は回転ホルダ14で保持されている。円筒型容器12は回転駆動される。円筒型容器12内への注入管13の導入口部は、室15内に、配置されている。フィルタ16を経由して、常時、供給された不活性ガス(例えば、窒素ガス)が、室15に、充満している。これによって、円筒型容器12内への酸素侵入が防止される。異物混入も防止される。
円筒型容器12はガラス製である。特に、パイレックスガラス製である。片端は半球状に加工されている。他端は、細い注入口が設けられたガラスアンプルである。円筒型容器12の内径は、例えば50mm~200mmである。円筒型容器12の長さは、例えば500mm~2000mmである。前記内径が小さ過ぎると、又、前記長さが短すぎると、生産性に劣る。前記内径が大き過ぎると、重合物の加熱延伸工程において、重合物の半径方向中心部と外周部とを均一に加熱することが困難になる。この為、延伸が難しくなる。前記長さが長くなり過ぎると、取り扱いが困難になる。
円筒型容器12の内壁は、洗剤水、アルカリ溶液、水蒸気洗浄などによって洗浄されている。乾燥後、不活性ガス置換が行われている。油分や異物が完全に除去されている。
水平方向に設置された円筒型容器12は回転駆動される。例えば、500rpmで回転している。重合開始当初の回転数は小さくても良い。しかし、円筒型容器12内壁に重合物が堆積するにつれて、回転数を増大させることが好ましい。表面の遠心力が小さくなり、注入したモノマが内壁の上面から自重で落下する恐れが有るからである。前記回転数は、注入したモノマが内壁の上面から自重で落下しない下記式が満足されれば良い。
mrω2>mg
[m(kg)=モノマの質量、r(m)=回転中心から内壁に堆積した重合物までの内径の半値、ω(rad/sec)=回転角速度、g(m/sec2)=重力加速度]
[m(kg)=モノマの質量、r(m)=回転中心から内壁に堆積した重合物までの内径の半値、ω(rad/sec)=回転角速度、g(m/sec2)=重力加速度]
例えば、前記内壁に重合物が積層し、内径が10(mm)、即ち、r=0.005(m)となっても、回転数が500(rpm)であれば、ω=52.3(rad/sec)であり、モノマが内壁面から自重で落下しない。
円筒型容器12は槽内に設置されている。前記槽内には、所定温度に制御された不活性ガス(例えば、窒素ガス)が供給されている。これによって、円筒型容器12は、所定温度に保持されている。ガラス製の円筒型容器12は槽内に設置されているから、円筒型容器12が運転中に破砕しても、安全性が確保されている。円筒型容器12内は非接触型の赤外線温度計17でモニタリングされている。重合の過度な進行等の異常事態は、前記モニタリングによって、発見できる。
例えば、図1の装置が用いられた。モノマAとモノマBとが、コンピュータ制御されたマイクロポンプ3,4で、総量1.5mL/分となるように送液された。モノマAが高屈折率のモノマ、モノマBが低屈折率のモノマである。モノマAとモノマBとの割合は、図2(a)に示される割合である。前記割合は、時間によって、連続的に、変化している。予備重合管7は内径5mmのステンレス管である。予備重合管7内での滞留時間を約3時間とする為、予備重合管7の長さが14mに設定された。円筒型容器12の温度は70℃に制御された。円筒型容器12の内径は70mmである。円筒型容器12は回転(500rpm)している。約24時間の送液で総量約2200mLが注入された。送液開始3時間までは、予備重合管7からの予備重合物は円筒型容器12内に供給されなかった。送液開始してから3時間後に、予備重合物は、初めて、円筒型容器12内に供給された。円筒型容器12内において、重合(70℃、3時間)が行われた。この後、120℃での3時間の後重合処理が行われた。この後、ヒートショックなどで亀裂などが起きないように、冷却が徐々に行われた。すなわち、2時間掛けて、70℃まで冷却された。この後、ガラス製の円筒型容器12が取り出された。破砕が行われ、重合物が取り出された。破砕時の温度が低すぎた場合、重合物の割れや、取扱い中の自然破砕の恐れが有る。破砕時の温度が高すぎた場合、重合物が柔らかく、円筒型容器12の破砕時に、重合物表面が傷付く恐れが有る。
連続注入によって得られた重合物が図3に示される。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=15mm)が得られた。この中空ロッドの屈折率分布が、図4(a)に示される。図4の横軸(X)は、中空ロッドの最外周部から最内周部への方向(半径方向)における距離である。図4の縦軸は屈折率である。図4中、実線は計算値、〇印は実測値である。ロッドの最外周部および最内周部の屈折率が、導入された混合モノマが所定通り重合堆積した場合の計算値と異なるのは、予備重合管7内におけるモノマの拡散混合や円筒型容器12内での拡散の影響と考えられる。しかし、大きな屈折率差Δnを有するロッドが得られた。
モノマAとモノマBとの割合が図2(b)に示される割合であると、図4(b)の屈折率分布のロッドが得られた。
前記中空ロッド30の細線化(線引き)が行われた。この時に用いられた装置が図5に示される。中空部31は減圧、かつ、加熱炉32にて加熱されながら、ローラ33によって、線引きが行われた。これによって、屈折率分布型プラスチック光ファイバが得られた。
中空状ロッドでなく、中心部も充填されたロッドが必要な場合には、中空部31にモノマが注入される。円筒型容器12内での重合が完結した後で、円筒型容器12が垂直方向に立てられ、中空部31にモノマAが注入された。70℃にて6時間の重合が行われた後、120℃にて3時間の後重合が行われた。これにより、中空状でない屈折率分布型ロッドが得られた。この後、線引きが行われた。垂直方向に立てられた円筒型容器12内の中空状ロッドの中空部31内には、前記モノマAの代わりに、前記モノマAが予備重合されたものであっても良い。
中心部も充填されたロッドの別の製造方法が説明される。中空部31の直径より僅かに小さな直径の円柱状ロッドをモノマAのみで重合し、この円柱状ロッドを中空部31へ挿入することによって、実質的に中心部も充填されたロッドが得られた。
中心部も充填されたロッドの別の製造方法が説明される。中空部31の直径より僅かに小さな直径の円柱状ロッドをモノマAのみで重合し、この円柱状ロッドを中空部31へ挿入することによって、実質的に中心部も充填されたロッドが得られた。
図6は、2種類のモノマが用いられた場合における反応時間-重合率のグラフである。
前記モノマは、メチルメタクリレート(MMA:重合時の屈折率=1.49)と、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート(3FEMA:重合時の屈折率=1.42)である。更に、前記モノマ合計量に対し、0.05%の1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート(PO-O:重合開始剤)と、0.05%のn-ブチル4,4-ジターシャリブチルパーオキシ吉草酸エステル(PH-V)と、0.25%のn-オクチルメルカプタン(n-OM:分子量調整用の連鎖移動剤)とが用いられた。
2種のモノマ、及び2種のモノマ混合物(混合割合は1:1)が、試験管内において、70℃で、塊状重合した場合の重合率が、図6に示される。図1の装置において、70℃に保持された予備重合管7内で送液しながら一定時間滞留させた出口の半重合体(予備重合体)の重合率が、図6に示される。重合率の増加は、液の粘度の増加で推定できる。何れも、約3時間後から、液の粘度は、モノマ状態の2(cP)から1000(cP)程度まで増加している。3時間前後の時点が、ゲル効果と呼ばれる重合速度が速まる時期であることが判る。本発明はこの現象に着目して成されたものである。すなわち、図1の装置によれば、異物混入がない密閉系で、しかも連続的な送液が可能となる。予備重合管7における予備重合工程が無い場合、円筒型容器12内に注入されたモノマは、注入初期の3時間程度の間は重合が余り進まない。新しく注入されたモノマが、既に、円筒型容器12内に注入された半重合物(予備重合物)を侵し、混合してしまう。この結果、所望の屈折率のロッドが得られない。かつ、重合自体が進行し難い。注入量を遅くすると、生産性が落ちる。更には、円筒型容器12内でのモノマ蒸発が無視できない。所望の屈折率分布のロッドが得られない。このようなことから、予備重合管7における予備重合工程が無い場合、一定量のモノマを注入しては重合を繰り返す、多段重合とせざるを得ない。これでは、生産性が悪い。しかも、屈折率が、連続した、かつ、なだらかな分布のロッドが得られない。図1の装置は、本格的な重合が行われる円筒型容器の前に、予備重合が行われる予備重合管を具備している。前記予備重合管内で、例えば1~4時間程度(重合率が10~50%)の重合処理(前処理)が行われることによって、前記円筒型容器内における重合速度は速い。この結果、重合が進み、前記円筒型容器内壁に付着した重合物がモノマで侵されることも少ない。重合は、順次、スムーズに進む。そして、重合物は、順次、堆積する。この結果、屈折率が、滑らかに、連続変化した分布のロッドが得られた。
以下、具体的な実施例が挙げられる。但し、本発明は以下の実施例のみに限定されない。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例や応用例も本発明に含まれる。
[実施例1]
図1の装置が用いられた。
図1の装置が用いられた。
MMAと、PO-O(0.05%)と、PH-V(0.05%)と、n-OM(0.25%)とが、タンク1に、入れられている。3FEMAと、PO-O(0.05%)と、PH-V(0.05%)と、n-OM(0.25%)とが、タンク2に、入れられている。前記タンク1,2のモノマが、マイクロポンプ3,4によって、混合装置5に、送られた。送液量は、タンク1,2からの合計量で、1.5mL/分であった。前記モノマの混合割合の変化が図2(a)に示される。総送液量は約2250mL(時間:25時間)であった。前記モノマは、スタティックミキサ5によって、完全に、混合された。
混合モノマは、異物除去装置(0.2μm孔径のポアフィルタ)8を経て、予備重合管(内径5mmで長さ14mのステンレス管)7内に送り込まれた。予備重合管7は螺旋状に巻かれている。送液具合は、予備重合度モニタ装置(送液圧力計)6によって、モニタリングされている。モニタリング圧力が基準値よりも高くなると、予備重合管7内での重合が進行し過ぎなので、送液量の増加が図られる。すなわち、予備重合管7内における滞留時間の短縮が図られる。モニタリング圧力が基準値よりも低くなると、予備重合管7内での重合が遅れているので、送液量の減少が図られる。すなわち、予備重合管7内における滞留時間の増加が図られる。予備重合管7内における滞留時間は約3時間であった。予備重合管7は、水槽内に、配置されている。前記水槽内の水は70℃に保持されている。前記水槽には超音波装置が配置されている。予備重合管7には超音波振動が作用している。
配管11の長さは1mである。配管11の内径は5mmである。テープヒータによって、配管11は70℃に保持されている。
乾燥窒素ガスが、ポアフィルタ(孔径:0.2μm)16を経由して、室15内に供給されている。
パイレックスガラス製の円筒型容器12は、外径75mm、内径70mm、長さ600mmである。一端側は半球状に加工されている。他端側は、外径10mm、内径7mm、長さ100mmの注入口が設けられている。円筒型容器12は、洗剤水、アルカリ溶液、水蒸気洗浄などによって、注意深く、洗浄・乾燥されている。油分や異物は付着していない。使用に先立って、不活性ガス(窒素ガス)による置換処理が行われている。
水平方向に設置された円筒型容器12は、回転(500rpm)している。
円筒型容器12は70℃に保持されている。
前記予備重合管7内において、先ず、予備重合(約3時間)が行われた。
前記予備重合管7内で予備重合して得られた予備重合物が、円筒型容器12内に、供給された。円筒型容器12内において、重合(3時間)が行われた。重合物は、円筒型容器12内壁に、付着した。この後、後処理(120℃,3時間)が行われた。
その後、70℃まで、徐々に(2時間掛けて)、冷却された。この後、円筒型容器12が取り出され、円筒型容器12は破砕された。そして、重合物(ロッド)が取り出された。
取り出されたロッドは円筒形状(図3参照)であった。外径r1=70mm、内径r2=15mmであった。このロッドの屈折率分布が、屈折率計(株式会社アタゴ社製 アッベ屈折率計NAR-3T)で計測された。その結果が図4(a)に示される。この中空ロッドの屈折率は、中空ロッドの最外周部が1.42、中空ロッドの最内周部が1.49であった。
前記ロッドが、図5の装置で、細線化(線引き)された。中空部内は減圧(排気)された。この結果、1mm径のプラスチック製光ファイバが得られた。屈折率は、外周側が低く、内周側が高い。両者の間で、屈折率は、連続的に、変化している。この光ファイバの伝送損失(波長550nm)は160dB/kmであった。15mの片端から、He-Neレーザが入射された。暗所での外観観察によっても、異物による輝点は認められなかった。
[実施例2]
実施例1において、送液パターンが、図2(a)から図2(b)に変更された以外は、実施例1に準じて行われた。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=15mm)が得られた。本実施例で得られたロッドの屈折率分布が、図4(b)に示される。送液開始の初期時には、モノマはタンク2のみから送液された。送液終了の終期時には、モノマはタンク1のみから送液された。従って、ロッドの外周部や内周部は各々の単一モノマのみで構成されている。
実施例1において、送液パターンが、図2(a)から図2(b)に変更された以外は、実施例1に準じて行われた。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=15mm)が得られた。本実施例で得られたロッドの屈折率分布が、図4(b)に示される。送液開始の初期時には、モノマはタンク2のみから送液された。送液終了の終期時には、モノマはタンク1のみから送液された。従って、ロッドの外周部や内周部は各々の単一モノマのみで構成されている。
前記ロッドが、図5の装置で、細線化(線引き)された。中空部内は減圧(排気)された。この結果、プラスチック製光ファイバ(1mm径)が得られた。屈折率は、外周側が低く、内周側が高い。この中空ロッドの屈折率は、外表面が1.42、内表面が1.49であった。両者の間で、屈折率は、ほぼ、連続的に、変化している。この光ファイバの伝送損失(波長550nm)は160dB/kmであった。15mの片端から、He-Neレーザが入射された。暗所での外観観察によっても、異物による輝点は認められなかった。
[実施例3]
実施例2で得たロッドが立てられた。中空部内に、タンク2内のモノマが注入された。前重合(70℃,6時間)が行われた。この後、後重合(120℃,3時間)が行われた。この円柱状ロッドが、図5の装置で、線引きが行われた。これによって、実施例2と同等な光ファイバが得られた。
実施例2で得たロッドが立てられた。中空部内に、タンク2内のモノマが注入された。前重合(70℃,6時間)が行われた。この後、後重合(120℃,3時間)が行われた。この円柱状ロッドが、図5の装置で、線引きが行われた。これによって、実施例2と同等な光ファイバが得られた。
[実施例4]
図1の装置からスタティックミキサ5が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=20mm)が得られた。この中空ロッドの屈折率は、外表面が1.42、内表面が1.48であった。
図1の装置からスタティックミキサ5が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=20mm)が得られた。この中空ロッドの屈折率は、外表面が1.42、内表面が1.48であった。
[実施例5]
図1の装置から超音波振動装置10が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。本実施例では、徐々に、送液圧力が増大した。15時間後には、管詰まりが発生した。従って、15時間で終了した。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=50mm)が得られた。この中空ロッドの屈折率は、外表面が1.42、内表面が1.46であった。
図1の装置から超音波振動装置10が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。本実施例では、徐々に、送液圧力が増大した。15時間後には、管詰まりが発生した。従って、15時間で終了した。中空ロッド(外径r1=70mm、内径r2=50mm)が得られた。この中空ロッドの屈折率は、外表面が1.42、内表面が1.46であった。
[比較例1]
図1の装置から予備重合管7が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。5時間経過後において、円筒型容器12の回転が停止させられた。重合状況の確認が行われた。モノマが下方に溜まっており、重合が殆ど進行してないことが判った。
図1の装置から予備重合管7が取り外された装置が用いられた。実施例1に準じて行われた。5時間経過後において、円筒型容器12の回転が停止させられた。重合状況の確認が行われた。モノマが下方に溜まっており、重合が殆ど進行してないことが判った。
[比較例2]
図1の装置から予備重合管7が取り外された装置が用いられた。マイクロポンプ3,4によって、モノマが混合装置5に送られた。1時間の送液(送液量は、タンク1,2からの合計量で、1.5mL/分)が行われた。この後、9時間に亘る重合工程(この工程では、送液が行われない)が行われた。これ等の工程が繰り返された(全時間:250時間、総送液量:2250mL)。前記モノマの混合割合は最初の1時間はモノマAの流量を0mL/分とした。この後の9時間に亘る重合(送液なしの状態)後の1時間は、モノマAの流量を0.015mL/分とした。次の1時間のモノマAの流量は0.030mL/分とした。以後、モノマAの流量を、等差数列的に、約100段階で、1.5mL/分まで増した。その他は、実施例1に準じて行われた。
比較例2では、重合が完了した。すなわち、円筒形状のロッドが得られた。しかし、実施例1と比較し、約10倍の製造時間が掛かった。生産性が悪かった。
図1の装置から予備重合管7が取り外された装置が用いられた。マイクロポンプ3,4によって、モノマが混合装置5に送られた。1時間の送液(送液量は、タンク1,2からの合計量で、1.5mL/分)が行われた。この後、9時間に亘る重合工程(この工程では、送液が行われない)が行われた。これ等の工程が繰り返された(全時間:250時間、総送液量:2250mL)。前記モノマの混合割合は最初の1時間はモノマAの流量を0mL/分とした。この後の9時間に亘る重合(送液なしの状態)後の1時間は、モノマAの流量を0.015mL/分とした。次の1時間のモノマAの流量は0.030mL/分とした。以後、モノマAの流量を、等差数列的に、約100段階で、1.5mL/分まで増した。その他は、実施例1に準じて行われた。
比較例2では、重合が完了した。すなわち、円筒形状のロッドが得られた。しかし、実施例1と比較し、約10倍の製造時間が掛かった。生産性が悪かった。
比較例2の円筒形状のロッドの屈折率分布が、実施例1と同様にして、計測された。その結果、図4(a)とほぼ同様の結果であった。比較例2のロッドが直径方向に切断され、研磨が行われた。この切断面(研磨面)が観察された。その結果、年輪状に透過光が歪む模様が見られた。これは、屈折率分布が不連続的(段階的変化)であることを示唆する。
実施例1のロッドが、同様に切断・研磨された。この切断面(研磨面)が観察された。しかし、この場合には、比較例2で見られた模様は見られなかった。これは屈折率分布が連続的であることを示唆している。
実施例1のロッドが、同様に切断・研磨された。この切断面(研磨面)が観察された。しかし、この場合には、比較例2で見られた模様は見られなかった。これは屈折率分布が連続的であることを示唆している。
1,2 タンク
3,4 マイクロポンブ
5 混合装置
6 予備重合度モニタ装置
7 予備重合管
8 異物除去装置
9 温度制御装置
10 堆積物除去装置
11 配管
12 円筒型容器
13 注入管
14 回転ホルダ
15 室
16 フィルタ
3,4 マイクロポンブ
5 混合装置
6 予備重合度モニタ装置
7 予備重合管
8 異物除去装置
9 温度制御装置
10 堆積物除去装置
11 配管
12 円筒型容器
13 注入管
14 回転ホルダ
15 室
16 フィルタ
Claims (12)
- 容器と、前記容器内に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドを構成する重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が略連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 円筒型の容器と、前記容器の中心軸芯位置に配置された原料供給管とを備えた装置が用いられてプラスチック製ロッドが製造される方法であって、
前記プラスチック製ロッドの構成原料として、屈折率が異なる2種類以上の重合性モノマが、少なくとも、用いられ、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記原料供給管から、前記容器内に、供給され、
前記容器は、前記原料供給管に対して、相対的に、回転し、
前記プラスチック製ロッドを構成する前記重合性モノマの供給は、
前記プラスチック製ロッドの外周部側の屈折率は小さく、前記プラスチック製ロッドの中心部側の屈折率は大きく、前記外周部と前記中心部との間の屈折率が略連続的に変化するように制御され、
前記プラスチック製ロッドの構成原料は、前記容器内に供給されるに先立って、予備重合される
ことを特徴とする請求項1の屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記予備重合は、予備重合管内において、行われ、
前記予備重合管は、前記容器内に配置された前記原料供給管に接続されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2の屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記容器内に供給された予備重合物は、前記容器内壁に、順に、付着し、
前記付着終了前後の時点において、重合が終了し、
前記容器内壁側の屈折率が小さく、前記容器中心軸芯側の屈折率が大きく、その間で屈折率が連続的に変化している屈折率分布型プラスチック製ロッドが得られる
ことを特徴とする請求項1~請求項3いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記重合性モノマの供給・制御は前記重合性モノマの配合割合の制御である
ことを特徴とする請求項1~請求項4いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記容器は水平方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1~請求項5いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記容器の壁面がガラス製である
ことを特徴とする請求項1~請求項6いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記予備重合の重合度がモニタされ、その重合度が制御される
ことを特徴とする請求項1~請求項7いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記予備重合が行われる管の内壁に前記予備重合物が付着して前記予備重合物の移動の妨害が防止される
ことを特徴とする請求項1~請求項8いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 供給された2種類以上の重合性モノマは、予備重合の前において、混合される
ことを特徴とする請求項1~請求項9いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記プラスチック製ロッドの構成原料が、前記容器内に連続的に供給される
ことを特徴とする請求項1~10いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法。 - 前記請求項1~請求項11いずれかの屈折率分布型プラスチック製ロッドの製造方法で得られた屈折率分布型プラスチック製ロッドが、細線化される
ことを特徴とする屈折率分布型光ファイバの製造方法。
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