JPH08110419A - プラスチック光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

プラスチック光ファイバ母材の製造方法

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JPH08110419A
JPH08110419A JP6245848A JP24584894A JPH08110419A JP H08110419 A JPH08110419 A JP H08110419A JP 6245848 A JP6245848 A JP 6245848A JP 24584894 A JP24584894 A JP 24584894A JP H08110419 A JPH08110419 A JP H08110419A
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clad
core
optical fiber
plastic optical
fiber preform
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Takeshi Nonaka
毅 野中
Yasuhiro Koike
康博 小池
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00663Production of light guides
    • B29D11/00721Production of light guides involving preforms for the manufacture of light guides

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送損失の極めて良好でかつ製造が簡易なプ
ラスチック光ファイバを提供する。 【構成】 屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ
母材を製造する方法において、クラッド合成の際にプレ
重合を行ってクラッド内面の凹凸の発生を防止し、重合
後に重合温度よりも高温に保持して残存した場合光吸収
や光散乱を起こす有機低分子材料及び重合開始剤を除去
し、次いで除冷を行ってクラッド亀裂発生を防止し、さ
らにコア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被
覆し長手方向の重合を多段階に行うようにしてコア材の
体積収縮を防止しコアの気泡発生の防止を行い、伝送損
失が極めて良好なプラスチック光ファイバー母材を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造が簡易で廉価とな
るプラスチック光ファイバ母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コアもクラッドも共にプラスチックの光
ファイバは、光信号の送受を行う例えば電子装置間にお
いて、その伝送損失が問題にされない近距離の光伝送路
として、ガラスファイバに比べて使いやすく低価格なた
めに、多用されており、特にLAN,ISDN等の次世
代通信網構想において重要となっている。
【0003】プラスチック光ファイバとして図6(a)
に示した屈折率分布を有するステップインデックス(S
I)型ファイバが実用化されているが、このファイバは
伝送容量が少なく通信用としては適していなかった。よ
って、通信用として用いるためには、図6(b)に示し
た屈折率分布を有する伝送容量の多いグレーデッドイン
デックス(GI)型ファイバを用いる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来において、プラス
チック光ファイバ母材を製造する方法としては、例えば
特開平4−94302号公報に見られるようにクラッド
材を重合したのち、反応性の異なる複数の材料を用いて
コアを合成して作製する方法が用いられているが、更な
る伝送特性の向上が望まれている。
【0005】本発明は上記問題に鑑み、所望の屈折率変
化を有しかつ製造が簡易で廉価となるプラスチック光フ
ァイバ母材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の製造方法は、屈折率の高いコア及び該コアよ
りも屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されて
なるプリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母
材の製造方法において、クラッドを形成する有機低分子
材料と重合開始剤との混合溶液をあらかじめ重合させて
常温で粘度を1000cps以上にした後、中空の円筒
体に注入し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒
体を形成し、その後該クラッドの中空内にコア剤を注入
してコアを形成することを特徴とする。
【0007】また、屈折率の高いコア及び該コアよりも
屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなる
プリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の
製造方法において、クラッドを形成する有機低分子材料
と重合開始剤との混合溶液を中空の円筒体に注入し、次
いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成し、そ
の後上記重合温度以上の温度を有する恒温槽内に保持
し、その後該恒温槽から取り出して室温まで除冷して中
空のクラッド円筒体を形成し、その後クラッドの中空内
にコア剤を注入してコアを形成することを特徴とする。
【0008】上記方法において、中空のクラッド円筒体
を形成した後、該クラッド円筒体の外周に熱収縮チュー
ブを被覆し、その後、コアを形成することを特徴とする
プラスチック光ファイバ母材の製造方法。
【0009】上記方法において、クラッド円筒体内でコ
アを重合する際、多段階に重合させることを特徴とす
る。この際回転させながら重合するようにしてもよい。
【0010】上記方法において、コアの屈折率分布がグ
レーデッドインデックス(GI)型であることを特徴と
する。
【0011】以下本発明の内容を説明する。本発明の製
造方法はクラッド内面の凹凸を防止する為に、クラッド
合成の際にプレ重合を行い、クラッド亀裂発生防止の為
にクラッド重合後除冷を行い、コアの気泡発生防止の為
にコア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被覆
し長手方向の重合を多段階に行うようにしている。
【0012】ここで、本発明の有機低分子材料を用いた
重合体とはメチルメタクリレートの単独重合体(ポリメ
チルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)及び
例えば単官能の(メタ)アクリレート類、フッ素化アル
キル(メタ)アクリレート類、多官能(メタ)アクリレ
ート類、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、クロル
スチレン等の単量体とメチルメタクリレートとの透明な
共重合体をいう。尚、上述したものの内で、代表的な重
合体としてはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ートを用いるのが好適である。
【0013】ここで有機低分子材料を用いた重合体をポ
リメチルメタクリレートとした場合における屈折率の高
い低分子化合物の具体例としては、例えば、フタル酸ブ
チルベンジルエステル、酢酸2−フェニルエチル、フタ
ル酸ジメチル、ジフェニルスルフィド、安息香酸ビニ
ル、ベンジルメタクリレート、フタル酸ジアリル等を例
示することが出来る。尚、上述したもののなかで安息香
酸ビニル、ベンジルメタクリレート、フタル酸ジアリル
は重合性の材料である。
【0014】次にプラスチック光ファイバ母材を製造す
る一例を説明する。
【0015】図1〜図5はプラスチック光ファイバ母材
の製造工程の概略を示す。これらの図面に示すように、
まず最初に中空の円筒体でその端部を封印したガラス管
11を用意し、この中に有機低分子材料の溶液及び重合
開始剤の重合液12を充填し、次いで該ガラス管11を
70℃の湯せん13中に2時間浸漬させながらプレ重合
を行い、粘度約1500cpsとした(図1参照)。次
に、水平状態で回転重合を行い、中空部を有するクラッ
ド管14を得た。この時のクラッド管14の内表面は凹
凸が全く無く滑らかであった(図2(A)参照)。な
お、プレ重合時の粘度は下限値が約1000cpsで上
限値が5000〜7000cpsとするのが好ましい。
尚、プレ重合を行わない場合は、図2(B)に示すよう
に、クラッド01内面に凹凸02が発生していた。
【0016】次いで、クラッド中に残存しているメチル
メタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90
℃〜100℃の恒温槽内に数時間入れた後、一旦70℃
の恒温槽に10分程度入れてから取り出して室温まで除
冷し、次いで、該ガラス管11を除去する。この時、ク
ラッドには亀裂は生じていなかった。
【0017】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
図3に示すように、FEPの収縮チューブ15を被せた
後、高屈折率ドーパントを配合した有機低分子材料及び
重合開始剤を所定量入れ、90℃の恒温槽16内に挿入
し、該恒温槽16からそのクラッド管14の軸方向両端
部14a.14bを外部に出した状態で回転させながら
重合を行った(図4参照)。
【0018】次いでクラッド管14の両端部14a.1
4bをそれぞれ恒温槽内に入れて多段階に回転重合させ
て、プラスチック光ファイバ母材17を作製した。得ら
れたプラスチック光ファイバ母材17中のコア18に
は、気泡は全く混入していなかった(図5(A)参
照)。このように重合を多段階に行うことにより、体積
収縮が発生せず、コアの内部に気泡が発生することが防
止される。なお、熱収縮チューブを被覆しないでコアの
重合を行った場合は、図5(B)に示すようにコア03
の内部に気泡04が発生していた。
【0019】このように本発明の方法によれば、クラッ
ド合成の際にプレ重合を行ってクラッド内面の凹凸の発
生を防止し、重合後に重合温度よりも高温に保持して残
存した場合光吸収や光散乱を起こす有機低分子材料及び
重合開始剤を除去し、次いで除冷を行ってクラッド亀裂
発生を防止し、さらにコア重合の際に収縮チューブをク
ラッドの外周に被覆し長手方向の重合を多段階に行うよ
うにしてコア材の体積収縮を防止しコアの気泡発生の防
止を行う結果、得られたプラスチック光ファイバー母材
を、線引きして伝送損失を測定したところ、極めて良好
であった。
【0020】尚、中空の円筒体11は上述したガラス管
に限定されるものではなく、樹脂を充填し、その後容易
に除去できるものであれば、いずれのものを用いてもよ
い。
【0021】上記コアの重合時にGI型屈折率分布にす
るためには、以下のようにすればよい。コア重合の際に
は、コア及びクラッド界面で有機低分子材料が重合をし
始め、ドーパンントは分子サイズが大きいのでコア中心
に寄せられるために、GI型屈折率分布が形成される。
この際、回転させながら重合させると、熱のかかり方が
均一になるので、周方向に亙って均一な屈折率分布形成
することが可能となる。
【0022】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について説明す
る。
【0023】(実施例1)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃の
ウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、
粘度1500cpsとした。その後、70℃の恒温槽に
入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッ
ドの中空部の内側面は滑らかであった。次いで、クラッ
ド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始
剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた
後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出し
た。この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0024】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントであるジフェニルスル
フィド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入
れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出
した状態で回転させながら重合を行った。次いで両端部
分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作
製した。得られた母材中のコアには気泡は全く混入して
いなかった。また、該母材を線引きして伝送損失を測定
したところ、波長650nmで200dB/kmであっ
た。作製した母材の屈折率分布を調べたところ、図6
(B)に示すような、GI型の分布を形成していること
が分かった。
【0025】(実施例2)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃の
ウォーターバスに2.5時間浸漬させてプレ重合を行な
い、粘度2000cpsとした。その後、70℃の恒温
槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時ク
ラッドの中空部の内側面は滑らかであった。次いで、ク
ラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合
開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入
れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出
した。この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0026】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフ
ォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所
定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外
部に出した状態で回転させながら重合を行った。次いで
両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母
材を作製した。得られた母材中のコアには気泡は全く混
入していなかった。また、該母材を線引きして伝送損失
を測定したところ、波長650nmで210dB/km
であった。
【0027】(実施例3)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃の
ウォーターバスに1.5時間浸漬させてプレ重合を行な
い、粘度1200cpsとした。その後、70℃の恒温
槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時ク
ラッドの中空部の内側面は滑らかであった。次いで、ク
ラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合
開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入
れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出
した。この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0028】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフ
ォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所
定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外
部に出した状態で回転させながら重合を行った。次いで
両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母
材を作製した。得られた母材中のコアには気泡は全く混
入していなかった。また、該母材を線引きして伝送損失
を測定したところ、波長650nmで190dB/km
であった。
【0029】(比較例1)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、粘度30
0cpsの状態で70℃の恒温槽に入れて回転させなが
ら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面
には凹凸が見られた。次いで、クラッド中に残存してい
るメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するため
に、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温
槽に10分程度入れてから取り出した。この時、クラッ
ドには亀裂は生じていなかった。
【0030】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントでジフェニルスルフィ
ド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れた
のち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した
状態で回転させながら重合を行った。次いで両端部分を
それぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製し
た。得られた母材中のコアには気泡は混入していなかっ
た。また、該母材を線引きして伝送損失を測定したとこ
ろ、波長650nmで400dB/kmであった。
【0031】(比較例2)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、粘度30
0cpsの状態で70℃の恒温槽に入れて回転させなが
ら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面
には凹凸が見られた。次いで、クラッド中に残存してい
るメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するため
に、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、直ちに取り出
し室温まで下げたところ、クラッドに亀裂が生じ、ガラ
ス管からクラッドを取り出すことができなかった。
【0032】(比較例3)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃の
ウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、
粘度1600cpsとした。その後、70℃の恒温槽に
入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッ
ドの中空部の内側面は滑らかであった。次いで、クラッ
ド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始
剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた
後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出し
た。この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0033】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せないで、高屈折率ドーパントであるジフェニルス
ルフィド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量
入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に
出した状態で回転させながら重合を行った。次いで両端
部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を
作製した。得られた母材中のコアには気泡が混入してい
た。また、該母材を線引きして伝送損失を測定したとこ
ろ、波長650nmで500dB/kmであり、伝送損
失が大きいことが判った。
【0034】(比較例4)中空のガラス管を用意してそ
の中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチル
メタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃の
ウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、
粘度1500cpsとした。その後、70℃の恒温槽に
入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッ
ドの中空部の内側面は滑らかであった。次いで、クラッ
ド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始
剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた
後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出し
た。この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0035】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフ
ォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所
定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し回転させな
がら重合を行って母材を作製した。得られた母材中のコ
アには気泡が混入していた。また、該母材を線引きして
伝送損失を測定したところ、波長650nmで600d
B/kmであり、伝送損失が大きいことが判った。
【0036】次に、クラッドを構成する他の材料として
ポリカーボネート(PC)を用いた実施例について説明
する。 (実施例4)中空のガラス管を用意してその中にクラッ
ドを構成する有機低分子材料であるビスフェノールAと
ホスゲンとを注入した後、70℃のウォーターバスに2
時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度を1500cp
sとした。その後、70℃の恒温槽に入れて回転させな
がら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側
面は滑らかであった。次いで、クラッド中に残存してい
るビスフェノールAを除去するために、90℃の恒温槽
内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れ
てから取り出した。この時、クラッドには亀裂は生じて
いなかった。
【0037】ガラス管からクラッド管を取り出した後、
FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)
を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフ
ォスフェート、ビスフェノールA、ホスゲンを所定量入
れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出
した状態で回転させながら重合を行った。次いで両端部
分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作
製した。得られた母材中のコアには気泡は全く混入して
いなかった。また、該母材を線引きして伝送損失を測定
したところ、波長650nmで500dB/kmであっ
た。
【0038】比較例として、プレ重合を行わなかった以
外は実施例4と同様に操作して母材を作製した場合に
は、クラッドの内側に凹凸が発生すると共にコアに気泡
が混入していた。また、得られた母材を線引きして伝送
損失を測定したところ、波長650nmで800〜10
00dB/kmであり、伝送損失が大きいことが判っ
た。
【0039】
【発明の効果】以上説明したようにプラスチック光ファ
イバ母材の製造方法によれば、以下のような効果を奏す
る。 クラッド合成の際にプレ重合を行うことにより、クラ
ッド内面の凹凸の発生を防止することができる。 重合後に重合温度よりも高温に保持して残存した場合
光吸収や光散乱を起こす有機低分子材料及び重合開始剤
を除去し、次いで除冷を行うことにより、クラッド亀裂
発生を防止することができる。 コア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被覆
し長手方向の重合を多段階に行うようにすることによ
り、コア材の体積収縮を防止しコアの気泡発生の防止を
行うことができる。 この結果、得られたプラスチック光ファイバ母材を線
引きして光ファイバとしたところ、伝送損失が極めて良
好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工
程の概略図である。
【図2】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工
程の概略図である。
【図3】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工
程の概略図である。
【図4】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工
程の概略図である。
【図5】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工
程の概略図である。
【図6】(A)はSI型ファイバの屈折率分布図、
(B)はGI型ファイバの屈折率分布図である。
【符号の説明】
11 ガラス管 12 重合液 13 湯せん 14 クラッド管 15 FEP収縮チューブ 16 恒温槽 17 プラスチック光ファイバ母材 18 コア
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】比較例として、プレ重合を行わなかった以
外は実施例4と同様に操作して母材を作製した場合に
は、クラッドの内側に凹凸が発生していた。また、得ら
れた母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長
650nmで800〜1000dB/kmであり、伝送
損失が大きいことが判った。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折
    率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリ
    フォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造
    方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重
    合開始剤との混合溶液をあらかじめ重合させて常温で粘
    度を1000cps以上にした後、中空の円筒体に注入
    し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成
    し、その後該クラッドの中空内にコア剤を注入してコア
    を形成することを特徴とするプラスチック光ファイバ母
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】 屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折
    率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリ
    フォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造
    方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重
    合開始剤との混合溶液を中空の円筒体に注入し、次いで
    回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成し、その後
    上記重合温度以上の温度を有する恒温槽内に保持し、そ
    の後該恒温槽から取り出して室温まで除冷して中空のク
    ラッド円筒体を形成し、その後クラッドの中空内にコア
    剤を注入してコアを形成することを特徴とするプラスチ
    ック光ファイバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の屈折率分布を有す
    るプラスチック光ファイバ母材を製造する方法におい
    て、中空のクラッド円筒体を形成した後、該クラッド円
    筒体の外周に熱収縮チューブを被覆し、その後、コアを
    形成することを特徴とするプラスチック光ファイバ母材
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の屈折率分布を有する
    プラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、
    クラッド円筒体内でコアを重合する際、多段階に重合さ
    せることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3,4記載の屈折率分布を有する
    プラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、
    コアを重合する際回転させながら重合させることを特徴
    とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の屈折率分布を有する
    プラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、
    コアの屈折率分布がグレーデッドインデックス(GI)
    型であることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材
    の製造方法。
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