JP3612350B2 - プラスチック光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

プラスチック光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、製造が簡易で廉価となるプラスチック光ファイバ母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コアもクラッドも共にプラスチックの光ファイバは、光信号の送受を行う例えば電子装置間において、その伝送損失が問題にされない近距離の光伝送路として、ガラスファイバに比べて使いやすく低価格なために、多用されており、特にLAN,ISDN等の次世代通信網構想において重要となっている。
【0003】
プラスチック光ファイバとして図6(a)に示した屈折率分布を有するステップインデックス(SI)型ファイバが実用化されているが、このファイバは伝送容量が少なく通信用としては適していなかった。
よって、通信用として用いるためには、図6(b)に示した屈折率分布を有する伝送容量の多いグレーデッドインデックス(GI)型ファイバを用いる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来において、プラスチック光ファイバ母材を製造する方法としては、例えば特開平4−94302号公報に見られるようにクラッド材を重合したのち、反応性の異なる複数の材料を用いてコアを合成して作製する方法が用いられているが、更なる伝送特性の向上が望まれている。
【0005】
本発明は上記問題に鑑み、所望の屈折率変化を有しかつ製造が簡易で廉価となるプラスチック光ファイバ母材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明の製造方法は、屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重合開始剤との混合溶液をあらかじめ重合させて常温で粘度を1000cps以上にした後、中空の円筒体に注入し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成したら、該クラッド円筒体の外周に熱収縮チューブを被覆し、その後該クラッドの中空内にコア剤を注入してコアを形成することを特徴とする。
【0007】
また、屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重合開始剤との混合溶液を中空の円筒体に注入し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成し、その後上記重合温度以上の温度を有する恒温槽内に保持し、その後該恒温槽から取り出して室温まで除冷して中空のクラッド円筒体を形成したら、該クラッド円筒体の外周に熱収縮チューブを被覆し、その後クラッドの中空内にコア剤を注入してコアを形成することを特徴とする。
【0009】
上記方法において、クラッド円筒体内でコアを重合する際、多段階に重合させることを特徴とする。この際回転させながら重合するようにしてもよい。
【0010】
上記方法において、コアの屈折率分布がグレーデッドインデックス(GI)型であることを特徴とする。
【0011】
以下本発明の内容を説明する。
本発明の製造方法はクラッド内面の凹凸を防止する為に、クラッド合成の際にプレ重合を行い、クラッド亀裂発生防止の為にクラッド重合後除冷を行い、コアの気泡発生防止の為にコア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被覆し長手方向の重合を多段階に行うようにしている。
【0012】
ここで、本発明の有機低分子材料を用いた重合体とはメチルメタクリレートの単独重合体(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)及び例えば単官能の(メタ)アクリレート類、フッ素化アルキル(メタ)アクリレート類、多官能(メタ)アクリレート類、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、クロルスチレン等の単量体とメチルメタクリレートとの透明な共重合体をいう。
尚、上述したものの内で、代表的な重合体としてはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートを用いるのが好適である。
【0013】
ここで有機低分子材料を用いた重合体をポリメチルメタクリレートとした場合における屈折率の高い低分子化合物の具体例としては、例えば、フタル酸ブチルベンジルエステル、酢酸2−フェニルエチル、フタル酸ジメチル、ジフェニルスルフィド、安息香酸ビニル、ベンジルメタクリレート、フタル酸ジアリル等を例示することが出来る。尚、上述したもののなかで安息香酸ビニル、ベンジルメタクリレート、フタル酸ジアリルは重合性の材料である。
【0014】
次にプラスチック光ファイバ母材を製造する一例を説明する。
【0015】
図1〜図5はプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略を示す。
これらの図面に示すように、まず最初に中空の円筒体でその端部を封印したガラス管11を用意し、この中に有機低分子材料の溶液及び重合開始剤の重合液12を充填し、次いで該ガラス管11を70℃の湯せん13中に2時間浸漬させながらプレ重合を行い、粘度約1500cpsとした(図1参照)。
次に、水平状態で回転重合を行い、中空部を有するクラッド管14を得た。
この時のクラッド管14の内表面は凹凸が全く無く滑らかであった(図2(A)参照)。
なお、プレ重合時の粘度は下限値が約1000cpsで上限値が5000〜7000cpsとするのが好ましい。
尚、プレ重合を行わない場合は、図2(B)に示すように、クラッド01内面に凹凸02が発生していた。
【0016】
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃〜100℃の恒温槽内に数時間入れた後、一旦70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出して室温まで除冷し、次いで、該ガラス管11を除去する。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0017】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、図3に示すように、FEPの収縮チューブ15を被せた後、高屈折率ドーパントを配合した有機低分子材料及び重合開始剤を所定量入れ、90℃の恒温槽16内に挿入し、該恒温槽16からそのクラッド管14の軸方向両端部14a.14bを外部に出した状態で回転させながら重合を行った(図4参照)。
【0018】
次いでクラッド管14の両端部14a.14bをそれぞれ恒温槽内に入れて多段階に回転重合させて、プラスチック光ファイバ母材17を作製した。
得られたプラスチック光ファイバ母材17中のコア18には、気泡は全く混入していなかった(図5(A)参照)。
このように重合を多段階に行うことにより、体積収縮が発生せず、コアの内部に気泡が発生することが防止される。
なお、熱収縮チューブを被覆しないでコアの重合を行った場合は、図5(B)に示すようにコア03の内部に気泡04が発生していた。
【0019】
このように本発明の方法によれば、クラッド合成の際にプレ重合を行ってクラッド内面の凹凸の発生を防止し、重合後に重合温度よりも高温に保持して残存した場合光吸収や光散乱を起こす有機低分子材料及び重合開始剤を除去し、次いで除冷を行ってクラッド亀裂発生を防止し、さらにコア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被覆し長手方向の重合を多段階に行うようにしてコア材の体積収縮を防止しコアの気泡発生の防止を行う結果、得られたプラスチック光ファイバー母材を、線引きして伝送損失を測定したところ、極めて良好であった。
【0020】
尚、中空の円筒体11は上述したガラス管に限定されるものではなく、樹脂を充填し、その後容易に除去できるものであれば、いずれのものを用いてもよい。
【0021】
上記コアの重合時にGI型屈折率分布にするためには、以下のようにすればよい。
コア重合の際には、コア及びクラッド界面で有機低分子材料が重合をし始め、ドーパンントは分子サイズが大きいのでコア中心に寄せられるために、GI型屈折率分布が形成される。この際、回転させながら重合させると、熱のかかり方が均一になるので、周方向に亙って均一な屈折率分布形成することが可能となる。
【0022】
【実施例】
以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0023】
(実施例1)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃のウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度1500cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0024】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントであるジフェニルスルフィド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡は全く混入していなかった。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで200dB/kmであった。
作製した母材の屈折率分布を調べたところ、図6(B)に示すような、GI型の分布を形成していることが分かった。
【0025】
(実施例2)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃のウォーターバスに2.5時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度2000cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0026】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡は全く混入していなかった。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで210dB/kmであった。
【0027】
(実施例3)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃のウォーターバスに1.5時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度1200cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0028】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡は全く混入していなかった。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで190dB/kmであった。
【0029】
(比較例1)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、粘度300cpsの状態で70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面には凹凸が見られた。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0030】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントでジフェニルスルフィド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡は混入していなかった。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで400dB/kmであった。
【0031】
(比較例2)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、粘度300cpsの状態で70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面には凹凸が見られた。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、直ちに取り出し室温まで下げたところ、クラッドに亀裂が生じ、ガラス管からクラッドを取り出すことができなかった。
【0032】
(比較例3)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃のウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度1600cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0033】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せないで、高屈折率ドーパントであるジフェニルスルフィド、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡が混入していた。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで500dB/kmであり、伝送損失が大きいことが判った。
【0034】
(比較例4)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるメチルメタクリレートと重合開始剤とを注入した後、70℃のウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度1500cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているメチルメタクリレート及び重合開始剤を除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0035】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフォスフェート、メチルメタクリレート、重合開始剤を所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し回転させながら重合を行って母材を作製した。得られた母材中のコアには気泡が混入していた。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで600dB/kmであり、伝送損失が大きいことが判った。
【0036】
次に、クラッドを構成する他の材料としてポリカーボネート(PC)を用いた実施例について説明する。
(実施例4)
中空のガラス管を用意してその中にクラッドを構成する有機低分子材料であるビスフェノールAとホスゲンとを注入した後、70℃のウォーターバスに2時間浸漬させてプレ重合を行ない、粘度を1500cpsとした。
その後、70℃の恒温槽に入れて回転させながら重合を完了させた。この時クラッドの中空部の内側面は滑らかであった。
次いで、クラッド中に残存しているビスフェノールAを除去するために、90℃の恒温槽内に数時間入れた後、70℃の恒温槽に10分程度入れてから取り出した。
この時、クラッドには亀裂は生じていなかった。
【0037】
ガラス管からクラッド管を取り出した後、FEPの収縮チューブ(厚み0.3mm、収縮率5%)を被せた後、高屈折率ドーパントであるトリフェニルフォスフェート、ビスフェノールA、ホスゲンを所定量入れたのち、90℃の恒温槽内に挿入し両端部を外部に出した状態で回転させながら重合を行った。
次いで両端部分をそれぞれ恒温槽内に入れて回転重合させて母材を作製した。
得られた母材中のコアには気泡は全く混入していなかった。
また、該母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで500dB/kmであった。
【0038】
比較例として、プレ重合を行わなかった以外は実施例4と同様に操作して母材を作製した場合には、クラッドの内側に凹凸が発生していた。
また、得られた母材を線引きして伝送損失を測定したところ、波長650nmで800〜1000dB/kmであり、伝送損失が大きいことが判った。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したようにプラスチック光ファイバ母材の製造方法によれば、以下のような効果を奏する。
▲1▼クラッド合成の際にプレ重合を行うことにより、クラッド内面の凹凸の発生を防止することができる。
▲2▼重合後に重合温度よりも高温に保持して残存した場合光吸収や光散乱を起こす有機低分子材料及び重合開始剤を除去し、次いで除冷を行うことにより、クラッド亀裂発生を防止することができる。
▲3▼コア重合の際に収縮チューブをクラッドの外周に被覆し長手方向の重合を多段階に行うようにすることにより、コア材の体積収縮を防止しコアの気泡発生の防止を行うことができる。
▲4▼この結果、得られたプラスチック光ファイバ母材を線引きして光ファイバとしたところ、伝送損失が極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略図である。
【図2】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略図である。
【図3】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略図である。
【図4】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略図である。
【図5】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製造工程の概略図である。
【図6】(A)はSI型ファイバの屈折率分布図、(B)はGI型ファイバの屈折率分布図である。
【符号の説明】
11 ガラス管
12 重合液
13 湯せん
14 クラッド管
15 FEP収縮チューブ
16 恒温槽
17 プラスチック光ファイバ母材
18 コア

Claims (5)

  1. 屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重合開始剤との混合溶液をあらかじめ重合させて常温で粘度を1000cps以上にした後、中空の円筒体に注入し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成したら、該クラッド円筒体の外周に熱収縮チューブを被覆し、その後該クラッドの中空内にコア剤を注入してコアを形成することを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  2. 屈折率の高いコア及び該コアよりも屈折率が低いクラッドがプラスチックで形成されてなるプリフォームを製造するプラスチック光ファイバ母材の製造方法において、クラッドを形成する有機低分子材料と重合開始剤との混合溶液を中空の円筒体に注入し、次いで回転重合させて中空のクラッド円筒体を形成し、その後上記重合温度以上の温度を有する恒温槽内に保持し、その後該恒温槽から取り出して室温まで除冷して中空のクラッド円筒体を形成したら、該クラッド円筒体の外周に熱収縮チューブを被覆し、その後クラッドの中空内にコア剤を注入してコアを形成することを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、クラッド円筒体内でコアを重合する際、多段階に重合させることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、コアを重合する際回転させながら重合させることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材を製造する方法において、コアの屈折率分布がグレーデッドインデックス(GI)型であることを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方法。
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