JPH08304634A - プラスチック光ファイバ母材の製造方法及びプラスチック光ファイバ - Google Patents

プラスチック光ファイバ母材の製造方法及びプラスチック光ファイバ

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Publication number
JPH08304634A
JPH08304634A JP7114617A JP11461795A JPH08304634A JP H08304634 A JPH08304634 A JP H08304634A JP 7114617 A JP7114617 A JP 7114617A JP 11461795 A JP11461795 A JP 11461795A JP H08304634 A JPH08304634 A JP H08304634A
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JP
Japan
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optical fiber
plastic optical
core
refractive index
homopolymer
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Application number
JP7114617A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nonaka
毅 野中
Hiroo Matsuda
裕男 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の屈折率を実現し、伝送損失の低いプラ
スチック光ファイバを提供することを目的とする。 【構成】 本発明のプラスチック光ファイバは、異なる
屈折率を有する複数の樹脂層が中心軸から半径方向外側
に向かって屈折率の高い樹脂層の順に密着包囲して形成
されている、中心から半径方向外側に向かって屈折率が
降下する屈折率分布を有するファイバ状のコアと、コア
の外側に被覆され、コアの中心部の屈折率よりも低い屈
折率を有するクラッド部とから成り、コアの各樹脂層
が、それぞれ異なる1種類のホモポリマーから成る樹脂
で形成されていることを特徴とする。コアの各樹脂層を
成す各ホモポリマーの各モノマーが、水素を原子又は官
能基で置換して炭素−水素(C−H)結合の分子内に含
まれる比率を減少させた重合性を有する化合物であって
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック光ファイ
バ母材の製造方法及びプラスチック光ファイバに関す
る。
【0002】
【従来の技術】コア及びクラッド部が共にプラスチック
であるプラスチック光ファイバは、ガラスファイバに比
べ加工や取扱いが容易なため、その伝送損失が実質的に
問題にされない程度に短距離の光伝送路等として現在多
用されており、例えば電子装置間の光信号の送受等に用
いられているが、将来、LAN、ISDN等の次世代通
信網構想の中で重要な高速伝送媒体たる役割を担うこと
が期待されている。
【0003】既に実用化されているプラスチック光ファ
イバは、図6に示すような階段状に変化する屈折率分布
を有するステップインデックス型(SI型)のプラスチ
ック光ファイバであるが、これは伝送帯域が小さいため
に伝送容量が少く、高速伝送媒体等の通信用には適して
いない。図4に示すような半径方向に変化するコア屈折
率分布を有するグレーデッドインデックス(GI)型の
プラスチック光ファイバの方が、LAN等の通信用途に
適しており、ファイバの伝送帯域を広げることにより更
に伝送容量が大きくなる。このとき、伝送容量を大きく
とるためには、滑らかな曲線状の屈折率分布を得ること
が理想的であるが、図4のような階段状の屈折率分布で
も不足のない伝送容量を得ることができる。
【0004】特表平5−808488(第1の文献)に
プラスチックの屈折率を変化させるドーパントを添加し
て、滑らかな屈折率分布を得る態様のGI型プラスチッ
ク光ファイバが開示されている。また、特開平4−97
302(第2の文献)には、複数のモノマーを用いて屈
折率分布を得る態様のGI型プラスチック光ファイバが
開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の第1の文献のプ
ラスチック光ファイバは、用いられるドーパントが可視
光領域に吸収を有するため、伝送損失に有利ではない。
また、第2の文献のプラスチック光ファイバは、複数の
モノマーがブロック化し易いために光散乱が発生し易
く、そのため伝送損失が上がってしまう。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、所望の屈折率を実現し、伝送損失の低い優れ
たプラスチック光ファイバを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチック光
ファイバは、異なる屈折率を有する複数の樹脂層が中心
軸から半径方向外側に向かって屈折率の高い樹脂層の順
に密着包囲して形成されている、中心から半径方向外側
に向かって屈折率が降下する屈折率分布を有するファイ
バ状のコアと、コアの外側に被覆され、コアの中心部の
屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド部とから成
り、コアの各樹脂層が、それぞれ異なる1種類のホモポ
リマーから成る樹脂で形成されていることを特徴とす
る。
【0008】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、コアの各樹脂層を成す各ホモポリマーの各モノマー
が、重合性を有し樹脂層毎に同一又は相異なる第1の化
合物の水素を原子又は官能基で置換して炭素−水素(C
−H)結合の分子内に含まれる比率を減少させた重合性
を有する第2の化合物であることを特徴としてもよい。
【0009】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、原子がハロゲンであることを特徴としてもよい。
【0010】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、第1の化合物が、各樹脂層毎に同一であることを特
徴としてもよい。
【0011】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、モノマーが、アクリロイル又はメチルアクリロイル
を有することを特徴としてもよい。
【0012】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、ハロゲンが弗素(F)であり、且つ、複数の樹脂層
が、中心軸から半径方向外側に向かって、第2の化合物
の弗素の置換数が小さな順に密着包囲してコアが形成さ
れていることを特徴としてもよい。
【0013】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭素(Br)と、ヨ
ウ素(I)とから成る群より1つ選択され、且つ、複数
の樹脂層が、中心軸から半径方向外側に向かって、第2
の化合物のハロゲンの置換数が大きな順に密着包囲して
コアが形成されていることを特徴としてもよい。
【0014】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭素(Br)と、ヨ
ウ素(I)とから成る群より2つ以上選択され、且つ、
複数の樹脂層が、中心軸から半径方向外側に向かって、
第2の化合物のハロゲンの合計の置換数が大きな順に密
着包囲してコアが形成されていることを特徴としてもよ
い。
【0015】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、コアの最外部の屈折率がクラッドの屈折率よりも低
いことを特徴としてもよい。
【0016】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、ハロゲンが弗素(F)であるモノマーのホモポリマ
ーから成る樹脂層と、ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭
素(Br)と、ヨウ素(I)とから成る群より選択され
るモノマーのホモポリマーから成る樹脂層とからコアが
形成されることを特徴としてもよい。
【0017】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、第1の化合物が、化3の一般式で表されることを特
徴としてもよい。
【0018】
【化3】
【0019】[R1 は、水素とメチルとから成る群より
選択される原子又は官能基であり、R2 は、メチルと、
エチルと、プロピルと、ブチルと、三級ブチルと、ペン
チルと、ヘキシルと、シクロヘキシルと、イソボロニル
と、アダマンチルとから成る群より選択される官能基で
ある。]。
【0020】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、コアの各樹脂層が、化4の一般式で表される化合物
である第2の化合物をモノマーとするホモポリマーから
成ることを特徴としてもよい。
【0021】
【化4】
【0022】[R1 は、水素とメチルとから成る群より
選択される原子又は官能基であり、R2 は、炭素数1〜
20の、直鎖アルキル、分枝アルキル又は環状アルキル
である。]。
【0023】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、複数の樹脂層が、モノマーを中心軸から半径方向外
側に向かってR2 の炭素数の大きな順に用いたホモポリ
マーから成る複数の樹脂層でコアが形成されていること
を特徴としてもよい。
【0024】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、モノマーが、化2の一般式で表される化合物の水素
が弗素で更に置換された化合物である第2の化合物であ
り、モノマーを、中心軸から半径方向外側に向かって弗
素置換数の小さな順に且つR2の炭素数が同一又は大き
な順に、用いたホモポリマーから成る複数の樹脂層でコ
アが形成されていることを特徴としてもよい。
【0025】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、モノマーが、化2の一般式で表される化合物の水素
が、塩素と、臭素と、ヨウ素から成る群より選択された
原子で更に置換された化合物である第2の化合物であ
り、モノマーを、中心軸から半径方向外側に向かって原
子の置換数の大きな順に且つR2 の分子量が同一又は大
きな順に、用いたホモポリマーから成る複数の樹脂層で
コアが形成されていることを特徴としてもよい。
【0026】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製
造方法は、第1の数の樹脂層であって各樹脂層は樹脂層
毎に屈折率の異なる1種類のホモポリマーから成る第1
の数の樹脂層が中心軸から外側に向かって屈折率の高い
樹脂層の順に密着包囲して形成されている、中心から半
径方向外側に向かって屈折率が降下する屈折率分布を有
するコアと、コアの中心部の屈折率よりも低い屈折率を
有するクラッド部とを備えるプラスチック光ファイバ母
材を製造する方法であって、中空部を有する略円筒形状
であるクラッド部に対して、ホモポリマーのモノマーを
クラッド部を含む略円筒の中空部の内側表面状に投入
し、クラッド部を長手軸方向を中心に回転させながらモ
ノマーを重合させて略均一な厚さの層を形成する操作
を、モノマーのホモポリマーの屈折率の低い順に第1の
数の回数行い、コアを形成するコア形成のステップを含
むことを特徴とする。
【0027】また、本発明のプラスチック光ファイバ
は、中空の略円筒形状であるクラッド部製造モールドの
中空部内側表面上にクラッド部モノマーを投入し、クラ
ッド部製造モールドを長手軸方向を中心に回転させなが
らクラッド部モノマーを重合させて、中空の略円筒形状
であるクラッド部を形成するクラッド部製造のステップ
を更に含むことを特徴としてもよい。
【0028】以下、本発明のプラスチック光ファイバ及
び母材の製造方法に関して、更に説明をする。
【0029】本発明のプラスチック光ファイバは、内側
から屈折率の高い順に複数の樹脂層から成る構成の母材
を、公知の方法で加熱溶融して線引することにより、容
易に得ることができる。
【0030】本発明のプラスチック光ファイバを構成す
る樹脂のモノマーは、以下に例示する化合物を上記第1
の化合物とし、これらのハロゲン置換化合物である第2
の化合物であってもよい:アクリル酸メチル(メチルア
クリレート)、メタクリル酸メチル(メチルメタクリレ
ート)、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸三級ブチル、メ
タクリル酸三級ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリ
ル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキ
シル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリル酸イソボロニル、メタクリル酸イソ
ボロニル、アクリル酸アダマンチル(アクリルアダマン
タン)、メタクリル酸アダマンチル(メタクリルアダマ
ンタン)。このような第1の化合物をハロゲン化した第
2の化合物をモノマーとして用いる場合は、モノマーの
ハロゲン置換数を変化させることにより、ホモポリマー
の屈折率を変化させることができる。
【0031】また、本発明のプラスチック光ファイバを
構成する樹脂のモノマーは、アクリル酸若しくはメタク
リル酸の、直鎖アルキルエステル、分枝アルキルエステ
ル、又は環状アルキルエステルであってもよい。このよ
うな化合物をモノマーとして用いる場合は、アルキルの
炭素数を変化させることにより、屈折率を変化させるこ
とが可能である。アルキルの炭素数は、所望の屈折率を
得るためには1〜20の幅で変化させればよい。製造工
程等を考慮すると、この炭素数は、1〜15程度の範囲
で変化させることが好ましい。
【0032】尚、本発明での「ホモポリマーから成る樹
脂」は、可塑剤等、プラスチックに添加される公知の添
加剤を含有するホモポリマーから成る樹脂を含む。
【0033】本発明のプラスチック光ファイバの分子量
は、コアとクラッド部とを構成するホモポリマーのGP
Cによる重量平均分子量が、10, 000以上300,
000以下であることが好ましく、更には30, 000
以上250, 000以下(更には50, 000以上20
0, 000以下)であることが好ましい。
【0034】コアを構成する高分子の重量平均分子量
は、10, 000以上300, 000以下であることが
好ましい。また、クラッド部を構成する高分子の重量平
均分子量も、10, 000以上300, 000以下であ
ることが好ましい。尚、母材を線引することによりプラ
スチック光ファイバを得ることができるので、母材を構
成する樹脂が上記の分子量であれば、同様の分子量の樹
脂で形成されるプラスチック光ファイバが得られる。
【0035】本発明のコア及びクラッド部を製造するた
めのモノマーの重合反応は公知の重合反応を用いること
ができるが、O−O結合を有する過酸化物やアゾ系化合
物等を開始剤とするラジカル重合であることが好まし
い。ここで、反応ラジカル重合反応の開始剤には、過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の、約40℃〜約1
00℃で有効にラジカルを発生するいわゆる中温開始剤
が好適に使用可能である。従って、このような中温開始
剤を用いた場合、重合反応の温度条件は、好適には約4
0℃〜約100℃である。反応熱や反応自体による膨脹
収縮によって重合反応中若しくは反応後ポリマーにクラ
ック等が生じないように、並びに、反応熱によってモノ
マーが反応中に沸騰することのないように、重合反応速
度は調節される必要があり、これは重合温度と開始剤濃
度との組み合わせにより調節可能である。ラジカル重合
反応の開始剤の添加量は、約40℃〜約100℃の重合
反応開始の条件に関して、系全体に対して0.001〜
10重量%程度、更には0.01〜0.3重量%程度
(特に0.05〜0.15重量%程度)であればよい。
尚、このような熱エネルギーによる塊状重合以外にも、
光エネルギーを用いた塊状重合等も使用可能である。こ
の場合においても同様に、温度等の入力エネルギー量と
開始剤濃度との組み合わせにより、重合反応速度を調節
することが可能である。
【0036】プラスチック光ファイバ母材のコア又はク
ラッド部が、加熱により開始する重合反応により製造さ
れる場合には、コア又はクラッド部の製造に用いられる
製造装置は、母材又は下記のモールドを回転可能で、且
つ温度制御の機能をもつ加熱手段を有する装置であれ
ば、形態を問わず、本発明に好適に使用できる。但し、
この重合反応には、空気中の酸素に反応の進行が阻害さ
れる場合もあるため、母材をモールドに挿入して設置す
る際、その両端を封止できる機能が具備されることが好
ましい。
【0037】重合反応の際、母材及びモールドを回転さ
せる場合は、回転数が約10, 000rpm以下、特
に、約100rpm〜約5, 000rpmであることが
好ましい。
【0038】母材のクラッド部の製造に用いられるモー
ルドは、中空の円筒形状であればよく、ガラス等様々な
材料が使用可能である。母材のクラッド部は、上述のよ
うに回転させながら重合させてもよいし、ロッドに穴を
あけて作製してもよい。コアの製造に際しては、コア中
心まで重合を行ってもよいし、途中で重合を終了させて
コラプスして製造してもよい。
【0039】
【作用】本発明のプラスチック光ファイバのコアは、内
側から屈折率の高い順に複数の樹脂層から成る構成であ
るため、その屈折率分布は、中心から半径方向外側に向
かって階段状を呈している。従って、モード分散を小さ
くできるので高速通信用途に要求されるレベルの大きな
伝送帯域を実現することができる。
【0040】各樹脂層は、可視光領域に吸収帯を有する
ドーパントを含まないため、伝送損失を小さくすること
ができる。
【0041】また、各樹脂層はホモポリマーから成る樹
脂で形成されているため、ブロック化による光散乱を生
じることはない。
【0042】また、各樹脂層を構成するホモポリマーの
モノマーに、炭素−水素(C−H)結合の比率の小さな
化合物を用いているため、可視光領域の吸収が低減され
て伝送損失への影響が低減される。
【0043】各樹脂層を構成するホモポリマーのモノマ
ーは、重合性を有する第1の化合物の水素(H)を、原
子又は官能基で置換して第1の化合物よりも炭素−水素
(C−H)結合を減少させた第2の化合物を用いるた
め、プラスチック光ファイバに用いることのできる公知
のモノマーの置換誘導体を用いて、屈折率分布を有する
GI型のプラスチック光ファイバを得ることができる。
この置換誘導体は、公知のモノマーを出発物質として比
較的容易に合成でき、しかも置換数や置換原子又は置換
基を変えることにより、容易に屈折率の異なるホモポリ
マーを得ることができるため、これらのモノマーを用い
て所望の屈折率分布を容易に得ることができる。
【0044】また、ハロゲンで置換されたモノマーを用
いる態様では、モノマーの置換ハロゲンの数を変化させ
るだけで樹脂の屈折率を変化させることができるため、
所望の屈折率を容易に得ることができる。ハロゲンが弗
素の場合、モノマーに含まれる弗素がホモポリマーの屈
折率を減少させ、弗素置換数が大きくなるほど屈折率が
降下する傾向をもつ。ハロゲンが塩素、臭素及びヨウ素
の場合、モノマーに含まれる塩素、臭素及びヨウ素がホ
モポリマーの屈折率を増加させ、置換数が大きくなるほ
ど屈折率が上昇する傾向をもつ。また、弗素と、[塩
素、臭素及びヨウ素]とを組合わせてモノマーを置換す
ることにより、屈折率を所望の値に調節することも可能
である。従って、ホモポリマー層を、屈折率を変化させ
て幾層にも形成することにより、図4に示されるような
屈折率分布を有するプラスチック光ファイバを得ること
が可能となる。
【0045】同様に、官能基の分子量を変化させて屈折
率を変化させたホモポリマーを樹脂層に用いる態様で
は、官能基の分子量を変化させるだけで樹脂の屈折率を
変化させることができるため、所望の屈折率を容易に得
ることができる。この場合は、モノマー分子に含まれる
炭素−水素(C−H)結合の割合が小さくなれば屈折率
が上昇する。官能基が直鎖アルキル、分枝アルキル又は
環状アルキルである場合は、炭素数が大きくなるほど屈
折率が上昇する。従って、ホモポリマー層を、屈折率を
変化させて幾層にも形成することにより、図4に示され
るような屈折率分布を有するプラスチック光ファイバを
得ることが可能となる。
【0046】また、上記のモノマーを用いて、コア最外
附近の屈折率をクラッドの屈折率よりも低くして、コア
中心部とコア最外部との屈折率差(Δn)を大きくする
ことは容易であり、この場合は、光のとじこめ効果が大
きくなるため、曲げ損失が小さなプラスチック光ファイ
バを得ることが可能になる。
【0047】本発明のプラスチック光ファイバ母材の製
造方法では、各樹脂層はホモポリマーから成る樹脂で形
成されるため、重合反応が複雑ではなく、また、重合に
要する時間が低減されて、伝送帯域の大きなGI型のプ
ラスチック光ファイバのための母材を簡便に且つ品質の
ばらつきがなく製造することが可能となる。
【0048】
【実施例】以下、添付した図面を必要に応じて参照しつ
つ、実施例により本発明を更に詳細に説明する。尚、添
付した図面の説明においては、同一の要素には同一の符
号を付し、重複する説明を省略した。また、説明の便宜
のために縮尺を誇張して描く場合もある。
【0049】図1は、本発明に使用可能なプラスチック
光ファイバ母材の製造装置の斜視図である。図1に示さ
れるように、製造装置100は、台102と、重合部収
容部104とにより構成される。重合部収容部104に
は、2台の重合部組立体108a,bが収容され、それ
ぞれモータ106a,bに接続されて回転可能な状態に
ある。底面部を持たない重合部収容部104は、台10
2の上面が無い部分の上に設置される。重合部収容部1
04の下方の台102底面には、ヒータ110(点線で
図示)が配置される。従って、ヒータ110と重合部組
立体108a,bとの間には遮るものが存在せず、重合
部組立体108a,bは、ヒータ110から直接加熱さ
れる。ヒータ110は、温度制御の機能を有している。
【0050】以下、構成の同一な左右の重合部組立体1
08a,bにつき、108aに関して説明をし、以下の
説明では添字aを省略する。
【0051】図2は、製造途中の母材を設置した状態で
の重合部組立体108の断面図である。図1及び図2に
示されるように、母材製造過程における重合部組立体1
08は、両側に1個づつの円柱状のテフロン製チャック
122,123及びカバー124,125とを備え、内
部に製造途中の母材126を包含する。重合部組立体1
08の片方の端のチャック122は、モータ106の駆
動を伝達する軸128に固定された支持円筒132に係
合し、他方の端のチャック123は、軸受130に挿入
された軸129に固定された支持円筒133に係合して
いる。即ち、重合部組立体108は、モータ106の駆
動によって回転可能な状態で、その両端で水平に支持さ
れ重合部収容部104内に包含される。
【0052】図2に示されるように、チャック122及
び123は、それぞれ、一方の底面の中心に母材126
と同じ直径の円柱状の窪み134及び135を有し、母
材126がこれら窪み134及び135に係合される。
【0053】(実施例1)図3は、本実施例におけるプ
ラスチック光ファイバ母材の製造工程の工程図であり、
製造の各工程におけるプラスチック光ファイバ母材の斜
視図である。本実施例では、まず、図1及び図2に示さ
れるプラスチック光ファイバ母材製造装置を用い、階段
状の屈折率分布を有するGI型プラスチック光ファイバ
母材を作製した。次に、線引装置を用いてこの母材を線
引してプラスチック光ファイバを得た。そして、得られ
たプラスチック光ファイバの伝送損失と曲げ損失とを測
定した。
【0054】本実施例では、以下のようにプラスチック
光ファイバ母材を作製した。図1〜図3を参照してその
工程を説明する。まず、オクタフルオロメタクリル酸メ
チル(オクタフルオロメチルメタクリレート)のホモポ
リマーであるポリオクタフルオロメタクリル酸メチルか
ら成る内径40mm、外径50mmの円筒126を用意
した(図3(a)参照)。オクタフルオロメタクリル酸
メチルは、メタクリル酸メチルの水素(H)を全て弗素
(F)で置換した化合物である。この円筒126を、母
材のクラッド部として用いた。
【0055】このクラッド部126の内側へのコアの形
成は、次のように行った。図1及び図2に示されるよう
に、母材(以下、説明の簡略化のため、少なくともクラ
ッド部を有するものを総称して「プラスチック光ファイ
バ母材」ないし「母材」と称する)126の両端をチャ
ック122及び123に係合させ、カバー124,12
5を配して重合部組立体108を成した。この重合部組
立体108を製造装置100に設置した。次に、ヘプタ
フルオロメタクリル酸メチル(ヘプタフルオロメチルメ
タクリレート)に対して0.1%の過酸化ベンゾイルを
混合して、母材126(即ち、この時点では図3(a)
に示されるようにクラッド部302と等しい)の内側表
面上に注入した。そして、ヒータ110を70℃の温度
に設定して作動させ、同時にモータ106を作動させて
重合部組立体108を約1, 000rpmの回転数で回
転させた。重合部組立体108を回転させることによ
り、注入されたヘプタフルオロメタクリル酸メチルは、
遠心力によりクラッド部の円周方向及び長手方向に関し
てほぼ均一な厚さをもって母材126(この場合はクラ
ッド部302)の内側表面上に存在する。この状態で加
熱及び回転を継続し、クラッド部302の内側にポリヘ
プタフルオロメタクリル酸メチルから成るコア第1層3
04が形成された(図3(b1)参照)。尚、ヘプタフ
ルオロメタクリル酸メチルは、メタクリル酸メチルの7
弗素置換の化合物であり、本実施例では弗素置換の位置
が任意のものを用いればよい。
【0056】モノマーに、重合性化合物の水素を弗素置
換した化合物を用いる場合、弗素置換数が大きい化合物
ほど、そのホモポリマーの屈折率が小さくなる。従っ
て、弗素置換物を用いる場合は、外側から、弗素置換数
が大きい化合物の順に重合して複数の層を形成すれば、
中心部を最大として半径方向外側に向かって屈折率が降
下する屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材
を得ることができる。
【0057】ポリヘプタフルオロメタクリル酸メチルか
ら成るコア第1層304形成の重合反応が完全に終了し
た後、コア第1層304の内側表面上に、0.1%の過
酸化ベンゾイルを添加したヘキサフルオロメタクリル酸
メチルを注入し、コア第1層形成と同様に、回転及び加
熱を行い、ポリヘキサフルオロメタクリル酸メチルから
成るコア第2層を形成した。尚、ヘキサフルオロメタク
リル酸メチルは、メタクリル酸メチルの6弗素置換の化
合物であり、本実施例では弗素置換の位置が任意のもの
を用いればよい。更に、コア第2層の内側に、メタクリ
ル酸メチルの5弗素置換化合物であるペンタフルオロメ
タクリル酸メチルを、0.1%の過酸化ベンゾイルを添
加して注入し、同様に重合してコア第3層を形成した。
【0058】この後、同様にメタクリル酸メチルの4弗
素置換物を重合したポリテトラフルオロメタクリル酸メ
チルから成るコア第4層、3弗素置換物を重合したポリ
トリフルオロメタクリル酸メチルから成るコア第5層、
2弗素置換物を重合したポリジフルオロメタクリル酸メ
チルから成るコア第6層、1弗素置換物を重合したポリ
モノフルオロメタクリル酸メチルから成るコア第7層
を、それぞれ重合によって形成し、最後にメタクリル酸
メチルを注入充填して、コア中心部を形成した。尚、以
上の重合に用いたメタクリル酸メチルの5〜1弗素置換
物は、メタクリル酸メチルの任意の位置の水素を置換し
たものであればよい。
【0059】以上のように、8層から成り内側に向かっ
て漸次屈折率が上昇するコア306が形成され(図3
(bi)参照、本実施例ではi=8)、クラッド部30
2とコア306とから成るプラスチック光ファイバ母材
126の作製が完了した。ちなみに、このプラスチック
光ファイバ母材の屈折率分布を干渉法(測定装置:P−
101、ヨーク社製、以下、全ての実施例及び比較例の
屈折率分布の測定においてこの方法及び装置を用いる)
で調べたところ、図4のような階段状のGI型の屈折率
分布を有することが明らかになった。また、作製された
母材の分子量は、100,000であった。
【0060】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、公知の線引装置を用いて、加熱溶融により直径65
0μmのプラスチック光ファイバに線引した。この時の
線引の条件は、炉心管の温度が200℃、線引速度が
2.0m/min.であった。線引されたプラスチック
光ファイバの屈折率分布を、上記の母材の屈折率分布の
測定と同じ方法、装置で測定したところ、図4に示され
るような階段状のGI型の屈折率分布を呈していたこと
が明らかになった。線引された直後のプラスチック光フ
ァイバの伝送損失を、カットバック法(測定装置:AQ
−6315B、安藤電気社製、以下全ての実施例及び比
較例の伝送損失及び曲げ損失の測定は、カットバック法
でAQ−6315Bを用いて測定を行った)で測定した
ところ、波長650nmに関して90dB/kmであっ
た。
【0061】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、カットバ
ック法でAQ−6315Bを用いて曲げ損失を測定し
た。このときの曲げ損失の値は、1.0dBであった。
【0062】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸メチルを弗素置換したモノマーを用
い、外側から中心に向かって、置換数を順次増加させて
コアを含むプラスチック光ファイバを作製できることが
示され、更にこのプラスチック光ファイバが良好な伝送
損失及び曲げ損失を備えることが確認された。
【0063】(実施例2)コアを形成する各モノマー
に、メタクリル酸メチルの塩素置換物を用いた以外は、
全て実施例1と同様の操作により、プラスチック光ファ
イバ母材を作製してこれをプラスチック光ファイバに線
引し、得られたプラスチック光ファイバの伝送損失と曲
げ損失とを測定した。
【0064】モノマーに、重合性化合物の水素を塩素
(Cl)で置換した化合物を用いる場合、塩素置換数が
大きい化合物ほど、弗素置換物とは逆に、そのホモポリ
マーの屈折率が大きくなる。従って、塩素置換物を用い
る場合は、外側から、塩素置換数が小さい化合物の順に
重合して複数の層を形成すれば、中心部を最大として半
径方向外側に向かって屈折率が降下する屈折率分布を有
するプラスチック光ファイバ母材を得ることができる。
【0065】本実施例では、メタクリル酸メチルのホモ
ポリマーから成る内径40mm、外径50mmの円筒を
クラッド部とし、図1及び図2に示される装置を用い
て、その内側に、メタクリル酸メチルの1塩素置換物で
あるモノクロロメタクリル酸メチルを1.0%の過酸化
ベンゾイルと共に注入して、装置を回転し加熱して重合
させ、コア第1層を形成した。
【0066】コア第1層の形成後、順次、ジクロロメタ
クリル酸メチルのホモポリマーのコア第2層、トリクロ
ロメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第3層、テ
トラクロロメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第
4層、ペンタクロロメタクリル酸メチルのホモポリマー
のコア第5層、ヘキサクロロメタクリル酸メチルのホモ
ポリマーのコア第6層、ペンタクロロメタクリル酸メチ
ルのホモポリマーのコア第7層を、実施例1と同様に形
成した。最後に、オクタクロロメタクリル酸メチルを中
心部に注入充填して重合させて、コアの形成を完了しプ
ラスチック光ファイバ母材を作製した。以上のように、
メタクリル酸メチルの塩素置換数を1から順に8まで増
加して作製されたプラスチック光ファイバ母材の屈折率
分布を測定したところ、図4に示されるような階段状の
GI型屈折率分布を示していることが明らかになった。
尚、以上のメタクリル酸メチルの1〜8塩素置換物はそ
れぞれ、メタクリル酸メチルの任意の位置の水素を塩素
置換したものであればよい。作製された母材の分子量
は、150,000であった。
【0067】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されるような階段状のGI型の分
布を呈していた。線引された直後のプラスチック光ファ
イバの伝送損失を測定したところ、波長650nmに関
して100dB/kmであった。
【0068】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、1.1dBであった。
【0069】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸メチルを塩素置換したモノマーを用
い、塩素置換数を変化させた8つのホモポリマーの層か
ら成るコアを含むプラスチック光ファイバを作製できる
ことが示され、更にこのプラスチック光ファイバが良好
な伝送損失及び曲げ損失を備えることが確認された。
【0070】(実施例3)コアを形成する各モノマー
に、メタクリル酸エチルの臭素置換物を用いた以外は、
全て実施例1と同様の操作により、プラスチック光ファ
イバ母材を作製してこれをプラスチック光ファイバに線
引し、得られたプラスチック光ファイバの伝送損失と曲
げ損失とを測定した。
【0071】モノマーに、重合性化合物の水素を臭素
(Br)で置換した化合物を用いる場合、臭素置換数が
大きい化合物ほど、塩素置換物と同様に、そのホモポリ
マーの屈折率が大きくなる。従って、臭素置換物を用い
る場合は、外側から、臭素置換数が小さい化合物の順に
重合して複数の層を形成すれば、中心部を最大として半
径方向外側に向かって屈折率が降下する屈折率分布を有
するプラスチック光ファイバ母材を得ることができる。
【0072】本実施例では、メタクリル酸エチルのホモ
ポリマーから成る内径40mm、外径50mmの円筒を
クラッド部とし、図1及び図2に示される装置を用い
て、その内側に、メタクリル酸エチルの1臭素置換物で
あるモノブロモメタクリル酸エチルを1.0%の過酸化
ベンゾイルと共に注入して、装置を回転し加熱して重合
させ、コア第1層を形成した。
【0073】コア第1層の形成後、順次、ジブロモメタ
クリル酸エチルのホモポリマーのコア第2層、トリブロ
モメタクリル酸エチルのホモポリマーのコア第3層、テ
トラブロモメタクリル酸エチルのホモポリマーのコア第
4層、ペンタブロモメタクリル酸エチルのホモポリマー
のコア第5層、ヘキサブロモメタクリル酸エチルのホモ
ポリマーのコア第6層、ペンタブロモメタクリル酸エチ
ルのホモポリマーのコア第7層、オクタブロモメタクリ
ル酸エチルのホモポリマーのコア第8層、ノナブロモメ
タクリル酸エチルのホモポリマーのコア第9層を、実施
例1と同様に形成した。最後に、デカブロモメタクリル
酸エチルを中心部に注入充填して重合させて、コアの形
成を完了しプラスチック光ファイバ母材を作製した。以
上のように、メタクリル酸エチルの臭素置換数を1から
順に10まで増加して作製されたプラスチック光ファイ
バ母材の屈折率分布を測定したところ、図4に示される
と同様の形状で段数が10段の階段状のGI型屈折率分
布を示していることが明らかになった。尚、以上のメタ
クリル酸エチルの1〜10臭素置換物はそれぞれ、メタ
クリル酸エチルの任意の位置の水素を臭素置換したもの
であればよい。作製された母材の分子量は、120,0
00であった。
【0074】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されると同様の形状で段数が10
段の階段状のGI型の分布を呈していた。線引された直
後のプラスチック光ファイバの伝送損失を測定したとこ
ろ、波長650nmに関して90dB/kmであった。
【0075】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、0.9dBであった。
【0076】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸エチルを臭素置換したモノマーを用
い、臭素置換数を変化させた10のホモポリマーの層か
ら成るコアを含むプラスチック光ファイバを作製できる
ことが示され、更にこのプラスチック光ファイバが良好
な伝送損失及び曲げ損失を備えることが確認された。
【0077】(実施例4)コアを形成する各モノマー
に、メタクリル酸エチルのヨウ素置換物を用いた以外
は、全て実施例1と同様の操作により、プラスチック光
ファイバ母材を作製してこれをプラスチック光ファイバ
に線引し、得られたプラスチック光ファイバの伝送損失
と曲げ損失とを測定した。
【0078】モノマーに、重合性化合物の水素をヨウ素
(I)で置換した化合物を用いる場合、ヨウ素置換数が
大きい化合物ほど、塩素置換物や臭素置換物と同様に、
そのホモポリマーの屈折率が大きくなる。従って、ヨウ
素置換物を用いる場合は、外側から、ヨウ素置換数が小
さい化合物の順に重合して複数の層を形成すれば、中心
部を最大として半径方向外側に向かって屈折率が降下す
る屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材を得
ることができる。
【0079】本実施例では、メタクリル酸エチルのホモ
ポリマーから成る内径40mm、外径50mmの円筒を
クラッド部とし、図1及び図2に示される装置を用い
て、その内側に、メタクリル酸エチルの1ヨウ素置換物
であるモノヨードメタクリル酸エチルを1.0%の過酸
化ベンゾイルと共に注入して、装置を回転し加熱して重
合させ、コア第1層を形成した。
【0080】コア第1層の形成後、順次、ジヨードメタ
クリル酸エチルのホモポリマーのコア第2層、トリヨー
ドメタクリル酸エチルのホモポリマーのコア第3層、テ
トラヨードメタクリル酸エチルのホモポリマーのコア第
4層、ペンタヨードメタクリル酸エチルのホモポリマー
のコア第5層、ヘキサヨードメタクリル酸エチルのホモ
ポリマーのコア第6層、ペンタヨードメタクリル酸エチ
ルのホモポリマーのコア第7層を、実施例1と同様に形
成した。最後に、オクタヨードメタクリル酸エチルを中
心部に注入充填して重合させて、コアの形成を完了しプ
ラスチック光ファイバ母材を作製した。以上のように、
メタクリル酸エチルのヨウ素置換数を1から順に8まで
増加させて作製されたプラスチック光ファイバ母材の屈
折率分布を測定したところ、図4に示されるような階段
状のGI型屈折率分布を示していることが明らかになっ
た。尚、以上のメタクリル酸エチルの1〜8ヨウ素置換
物はそれぞれ、メタクリル酸エチルの任意の位置の水素
をヨウ素置換したものであればよい。作製された母材の
分子量は、110,000であった。
【0081】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されるような階段状のGI型の分
布を呈していた。線引された直後のプラスチック光ファ
イバの伝送損失を測定したところ、波長650nmに関
して100dB/kmであった。
【0082】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、1.0dBであった。
【0083】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸エチルをヨウ素置換したモノマーを
用い、ヨウ素置換数を変化させた8つのホモポリマーの
層から成るコアを含むプラスチック光ファイバを作製で
きることが示され、更にこのプラスチック光ファイバが
良好な伝送損失及び曲げ損失を備えることが確認され
た。
【0084】(実施例5)コアを形成する各モノマー
に、以下の化合物を用いた以外は、全て実施例1と同様
の操作により、プラスチック光ファイバ母材を作製して
これをプラスチック光ファイバに線引し、得られたプラ
スチック光ファイバの伝送損失と曲げ損失とを測定し
た。また、本実施例では、プラスチック光ファイバの伝
送帯域も測定した。
【0085】本実施例では、モノマーにメタクリル酸ア
ルキルエステルの塩素置換物を用い、外側から順に塩素
置換数が増加し、且つ、エステル結合しているアルキル
の炭素数(分子量)が減少しないよう(即ち、内側に向
かって同一又は増加するように)に、モノマーを選択し
て、ホモポリマーポリマーから成る樹脂層を14層形成
してコアを作製した。
【0086】前述のように、塩素置換数が大きい化合物
ほど、そのホモポリマーの屈折率が大きくなる。更に、
メタクリル酸アルキルエステルの場合は、エステル結合
したアルキルの炭素数が大きくなるほど、そのホモポリ
マーの屈折率は大きくなる。従って、メタクリル酸アル
キルエステルの塩素置換物をモノマーとして用い、上記
の効果を利用して、塩素置換数とアルキルの分子量との
組合わせによりモノマーを選び、複数の層を形成して、
中心部を最大として半径方向外側に向かって屈折率が降
下する屈折率分布を有するプラスチック光ファイバ母材
を得ることができる。
【0087】まず、メタクリル酸メチルのホモポリマー
から成る内径40mm、外径50mmの円筒をクラッド
部とし、図1及び図2に示される装置を用いて、その内
側に、メタクリル酸メチルの1塩素置換物であるモノク
ロロメタクリル酸メチルを1.0%の過酸化ベンゾイル
と共に注入して、装置を回転し加熱して重合させ、コア
第1層を形成した。
【0088】コア第1層の形成後、順次、ジクロロメタ
クリル酸エチルのホモポリマーのコア第2層、トリクロ
ロメタクリル酸プロピルのホモポリマーのコア第3層、
テトラクロロメタクリル酸ブチルのホモポリマーのコア
第4層、ペンタクロロメタクリル酸ブチルのホモポリマ
ーのコア第5層、ヘキサクロロメタクリル酸ブチルのホ
モポリマーのコア第6層、ペンタクロロメタクリル酸ブ
チルのホモポリマーのコア第7層、オクタクロロメタク
リル酸ブチルのホモポリマーのコア第8層、ノナクロロ
メタクリル酸ブチルのホモポリマーのコア第9層、デカ
クロロメタクリル酸ブチルのホモポリマーポリマーのコ
ア第10層、ウンデカクロロメタクリル酸ブチルのホモ
ポリマーのコア第11層、ドデカクロロメタクリル酸ブ
チルのホモポリマーのコア第12層、トリデカクロロメ
タクリル酸ブチルのホモポリマーのコア第13層を、実
施例1と同様に形成した。最後に、テトラデカクロロメ
タクリル酸ブチルを中心部に注入充填して重合させて、
コアの形成を完了しプラスチック光ファイバ母材を作製
した。以上のように、メタクリル酸アルキルエステル
の、アルキルの炭素数を1から5まで増加させ5以降は
同一とし、且つ、塩素置換数を1から順に14まで増加
させて、14層を形成して作製されたプラスチック光フ
ァイバ母材の屈折率分布を測定したところ、図4に示さ
れると同様の形状で段数が14段の階段状のGI型屈折
率分布を示していることが明らかになった。尚、以上の
メタクリル酸アルキルエステルの1〜14塩素置換物は
それぞれ、メタクリル酸アルキルエステルの任意の位置
の水素を塩素置換したものであればよい。作製された母
材の分子量は、180,000であった。
【0089】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されると同様の形状で段数が10
段の階段状のGI型の分布を呈していた。線引された直
後のプラスチック光ファイバの伝送損失を測定したとこ
ろ、波長650nmに関して100dB/kmであっ
た。
【0090】また、このプラスチック光ファイバの伝送
帯域を、パルス法により測定した。このプラスチック光
ファイバの伝送領域は、波長650nmにおいて100
MHz・kmであった。この伝送帯域の値は、標準的な
SI型プラスチック光ファイバの伝送帯域と比べて、約
10倍広いことが明らかになった。
【0091】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、0.9dBであった。
【0092】以上のように、本実施例のプラスチック光
ファイバが良好な伝送損失及び曲げ損失を備えることが
確認され、更には、広い伝送帯域を有することが明らか
になった。
【0093】尚、本実施例は変形が可能であり、例え
ば、塩素の代りに臭素又はヨウ素を用いてメタクリル酸
アルキルエステルを置換したモノマーを用いて、同様に
複数の層を形成してプラスチック光ファイバを作製して
もよい。また、塩素の代りに弗素を用いてメタクリル酸
アルキルエステルを置換したモノマーを用い、上記の塩
素の場合とは逆に、外側から中心に向かって、弗素置換
数が減少するようにモノマーを選んでコアを形成しても
よい。これらの変形例のプラスチック光ファイバの場合
も、本実施例と同様の屈折率分布、伝送損失、曲げ損失
及び伝送帯域を得ることができた。
【0094】(実施例6)コアを形成する各モノマー
に、メタクリル酸メチルの塩素及び臭素の置換物を用い
た以外は、全て実施例1と同様の操作により、プラスチ
ック光ファイバ母材を作製してこれをプラスチック光フ
ァイバに線引し、得られたプラスチック光ファイバの伝
送損失と曲げ損失とを測定した。
【0095】モノマーに、重合性化合物の水素を塩素
(Cl)と臭素(Br)で置換した化合物を用いる場
合、塩素置換数と臭素置換数の合計が大きい化合物ほ
ど、そのホモポリマーの屈折率が大きくなる。また、塩
素と臭素ではモノマーにおける置換数に対応した屈折率
の変化の程度が異なるため、塩素置換数と臭素置換数と
の組合わせに基づいてモノマーを選択することにより、
塩素のみの置換や臭素のみの置換によって実現されるコ
アの屈折率分布とは異なる屈折率分布を得ることが可能
となる。本実施例では、外側から、塩素置換数と臭素置
換数との合計が小さい化合物の順に重合して複数の層を
形成し、中心部を最大として半径方向外側に向かって屈
折率が降下する屈折率分布を有するプラスチック光ファ
イバ母材を得ることができる。
【0096】本実施例では、まず、内径50mm、外形
60mmのガラス製の中空円筒状のクラッド部作製用モ
ールドを図1に示される装置に設置し、0.1%の過酸
化ベンゾイルを添加したメタクリル酸メチルを、クラッ
ド部用モールドの中空部の内側に投入した。そして、モ
ールドを4,000rpmで回転させながら加熱し、重
合を行いホモポリマーから成る内径40mm、外径50
mmの中空円筒状のクラッド部を作製した。次に、図1
及び図2に示される装置を用いて、クラッド部の中空部
の内側に、メタクリル酸メチルの1塩素置換物であるモ
ノクロロメタクリル酸メチルを1.0%の過酸化ベンゾ
イルと共に注入して、装置を回転し加熱して重合させ、
コア第1層を形成した。
【0097】コア第1層の形成後、順次、メタクリル酸
メチルの1塩素1臭素置換物であるクロロブロモメタク
リル酸メチルのホモポリマーのコア第2層、2塩素1臭
素置換化合物であるジクロロモノブロモメタクリル酸メ
チルのホモポリマーのコア第3層、2塩素2臭素置換物
であるジクロロジブロモメタクリル酸メチルのホモポリ
マーのコア第4層、3塩素2臭素置換物であるトリクロ
ロジブロモメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第
5層、3塩素3臭素置換物であるトリクロロトリブロモ
メタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第6層、4塩
素3臭素置換物であるテトラクロロトリブロモメタクリ
ル酸メチルのホモポリマーのコア第7層を、実施例1と
同様に形成した。最後に、4塩素4臭素置換物であるテ
トラクロロテトラブロモメタクリル酸メチルを中心部に
注入充填して重合させて、コアの形成を完了しプラスチ
ック光ファイバ母材を作製した。以上のように、メタク
リル酸メチルの置換数の合計を1から順に8まで増加し
て作製されたプラスチック光ファイバ母材の屈折率分布
を測定したところ、図4に示されるような階段状のGI
型屈折率分布を示していることが明らかになった。尚、
以上のメタクリル酸メチルの置換物はそれぞれ、メタク
リル酸メチルの任意の位置の水素を置換したものであれ
ばよい。作製された母材の分子量は、160,000で
あった。
【0098】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されるような階段状のGI型の分
布を呈していた。線引された直後のプラスチック光ファ
イバの伝送損失を測定したところ、波長650nmに関
して100dB/kmであった。
【0099】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、1.0dBであった。
【0100】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸メチルを塩素及び臭素で置換したモ
ノマーを用い、置換数の合計を変化させた8つのホモポ
リマーの層から成るコアを含むプラスチック光ファイバ
を作製できることが示され、更にこのプラスチック光フ
ァイバが良好な伝送損失及び曲げ損失を備えることが確
認された。
【0101】(実施例7)コアを形成する各モノマー
に、メタクリル酸アルキルエステルを用いた以外は、全
て実施例1と同様の操作により、プラスチック光ファイ
バ母材を作製してこれをプラスチック光ファイバに線引
し、得られたプラスチック光ファイバの伝送損失と曲げ
損失とを測定した。
【0102】アルキルの炭素数を変化させれば、アクリ
ル酸誘導体分子中の炭素−水素(C−H)結合の比率が
変化するため、そのホモポリマーの屈折率が変化する。
そして、このことを利用して、複数のホモポリマーの層
を形成して所定の屈折率分布を有するコアを作製する場
合は、外側からアルキルの炭素数が増加する順にアクリ
ル酸誘導体を選択してモノマーとし、このホモポリマー
から成る複数の層を形成することにより、中心部を最大
として半径方向外側に向かって屈折率が降下する屈折率
分布を有するプラスチック光ファイバ母材を得ることが
できる。
【0103】本実施例では、メタクリル酸メチルのホモ
ポリマーから成る内径40mm、外径50mmの円筒を
クラッド部とし、図1及び図2に示される装置を用い
て、その内側に、メタクリル酸エチルを1.0%の過酸
化ベンゾイルと共に注入して、装置を回転し加熱して重
合させ、コア第1層を形成した。
【0104】コア第1層の形成後、順次、メタクリル酸
プロピルのホモポリマーのコア第2層、メタクリル酸ブ
チルのホモポリマーのコア第3層、メタクリル酸ペンチ
ルのホモポリマーのコア第4層、メタクリル酸ヘキシル
のホモポリマーのコア第5層、メタクリル酸ヘプチルの
ホモポリマーのコア第6層を、実施例1と同様に形成し
た。最後に、メタクリル酸オクチルを中心部に注入充填
して重合させて、コアの形成を完了しプラスチック光フ
ァイバ母材を作製した。以上のように、メタクリル酸ア
ルキルエステルにおいて、アルキルに直鎖アルキルを用
いてその炭素数を1から順に7まで増加させて作製され
たプラスチック光ファイバ母材の屈折率分布を測定した
ところ、図4に示されるような階段状のGI型屈折率分
布を示していることが明らかになった。作製された母材
の分子量は170,000であった。
【0105】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図4に示されるような階段状のGI型の分
布を呈していた。線引された直後のプラスチック光ファ
イバの伝送損失を測定したところ、波長650nmに関
して120dB/kmであった。
【0106】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけた状態で、実施例1
と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の値
は、1.2dBであった。
【0107】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸直鎖アルキルエステルの炭素数を変
化させたモノマー群の中から炭素数の小さい順に選び、
外側から8つのホモポリマーの層から成るコアを含むプ
ラスチック光ファイバを作製できることが示され、更に
このプラスチック光ファイバが良好な伝送損失及び曲げ
損失を備えることが確認された。
【0108】(実施例8)本実施例では、図5に示され
るように、クラッド部よりも低い屈折率を最外部に持
ち、中心に向かって階段状に上昇し、コアの最大屈折率
と最小屈折率との差(Δn)の大きな屈折率分布を有す
るコアを備えるプラスチック光ファイバを作製した。ク
ラッド部にハロゲン置換の無いメタクリル酸メチルのホ
モポリマーを用い、クラッド部に近接するコアの部分に
は、屈折率を降下させる弗素(F)の置換物を用い、弗
素置換数が順に小さくなるように実施例1と同様の操作
により複数の層を形成した。次いでその内側に、メタク
リル酸メチルのホモポリマー層を1層形成し、更にその
内側に、屈折率を上昇させる塩素(Cl)の置換物を、
塩素置換数が大きくなる順に実施例1と同様の操作によ
り複数の層を形成して、プラスチック光ファイバ母材を
作製した。このプラスチック光ファイバのコアは、合計
で16層から成る。これをプラスチック光ファイバに線
引し、得られたプラスチック光ファイバの伝送損失と曲
げ損失とを測定した。
【0109】本実施例では、メタクリル酸メチルのホモ
ポリマーから成る内径40mm、外径50mmの円筒を
クラッド部とし、図1及び図2に示される装置を用い
て、その内側に、メタクリル酸メチルの8弗素置換物で
あるオクタフルオロメタクリル酸メチルを1.0%の過
酸化ベンゾイルと共に注入して、装置を回転し加熱して
重合させ、コア第1層を形成した。
【0110】コア第1層の形成後、順次、ヘキサフルオ
ロメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第2層、ペ
ンタフルオロメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア
第3層、テトラフルオロメタクリル酸メチルのホモポリ
マーのコア第4層、トリフルオロメタクリル酸メチルの
ホモポリマーのコア第5層、ジフルオロメタクリル酸メ
チルのホモポリマーのコア第6層、モノフルオロメタク
リル酸メチルのホモポリマーのコア第7層を、実施例1
と同様に形成した。次に、実施例1と同様の層の形成方
法で、メタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第8層
を形成した。
【0111】更に、コア第8層の内側に、順に、メタク
リル酸メチルの1塩素置換物であるモノクロロメタクリ
ル酸メチルのホモポリマーのコア第9層、ジクロロメタ
クリル酸メチルのホモポリマーのコア第10層、トリク
ロロメタクリル酸メチルのホモポリマーのコア第11
層、テトラクロロメタクリル酸メチルのホモポリマーの
コア第12層、ペンタクロロメタクリル酸メチルのホモ
ポリマーのコア第13層、ヘキサクロロメタクリル酸メ
チルのホモポリマーのコア第14層、ヘプタクロロメタ
クリル酸メチルのホモポリマーのコア第15層を形成
し、最後に、オクタクロロメタクリル酸メチルを注入充
填して重合してコア第16層とし、プラスチック光ファ
イバ母材が形成された。
【0112】以上のように作製されたプラスチック光フ
ァイバ母材の屈折率分布を測定したところ、図5に示さ
れるように、Δnの大きな階段状のGI型屈折率分布を
示していることが明らかになった。尚、以上のメタクリ
ル酸メチルの不素化合物及び塩素置換物はそれぞれ、メ
タクリル酸メチルの任意の位置の水素を弗素又は塩素置
換したものであればよい。作製された母材の分子量は、
190,000であった。
【0113】次に、このプラスチック光ファイバ母材
を、実施例1と同じ線引装置を用いて実施例1と同じ線
引条件により、直径650μmのプラスチック光ファイ
バに線引した。線引されたプラスチック光ファイバの屈
折率分布は、図5に示されるような階段状のGI型の分
布を呈していた。線引された直後のプラスチック光ファ
イバの伝送損失を測定したところ、波長650nmに関
して100dB/kmであった。
【0114】次に、このプラスチック光ファイバを、直
径10mmのマンドレルに巻きつけてた状態で、実施例
1と同様に曲げ損失を測定した。このときの曲げ損失の
値は、0.3dBであった。
【0115】以上のように、本実施例では、本発明に従
って、メタクリル酸メチルを弗素置換したモノマーと、
塩素置換したモノマーとを用い、Δnの大きなプラスチ
ック光ファイバを作製できることが示され、更にこのプ
ラスチック光ファイバが良好な伝送損失及び曲げ損失を
備えることが確認された。特に、このようなΔnの大き
なコアを有するプラスチック光ファイバは、曲げ特性に
おいて非常に有利な結果が得られることが示された。
【0116】(比較例1〜5)本発明に従ってなされた
実施例1〜8において示された本発明の有効性を更に明
らかにするため、以下の本発明によらない5つの例を比
較例1〜5として示す。これらの比較例1〜5では、コ
アは実施例1〜8と同じく屈折率の異なる複数の層から
成るが、屈折率の変化を、重合性のモノマーに屈折率を
上昇させるドーパント(屈折率上昇剤)を比率を変えて
添加することにより、屈折率の異なる樹脂層を得て、図
4に示されるような階段状の屈折率分布を得る点が、上
記の実施例1〜8との相違点である。
【0117】比較例1〜5では、モノマーには共通して
メタクリル酸メチルを用いた。更に、屈折率上昇剤にフ
タル酸ブチルベンジルエステルを用いた例を比較例1、
屈折率上昇剤にジフェニルスルフィドを用いた例を比較
例2、屈折率上昇剤にトリフェニルフォスフェートを用
いた例を比較例3、クラッドも重合により作製し、屈折
率上昇剤にフタル酸ブチルベンジルエステルを用いた例
を比較例4、屈折率上昇剤にオクタクロロメタクリル酸
メチルを用いた例を比較例5とした。尚、比較例5は、
モノマーと屈折率上昇剤が共重合をする。
【0118】これら5つの比較例に共通して、以下の手
順を行った。まず、メタクリル酸メチルの重合物から成
る内径40mm、外径50mmの円筒を用意してこれを
クラッド部とした。但し、比較例4では、実施例6のク
ラッド部製造と同様にメタクリル酸メチルを重合してク
ラッド部を作製した。そして、図1及び図2に示される
装置を用いて、図3に示される工程によってプラスチッ
ク光ファイバ母材を作製した。即ち、メタクリル酸メチ
ルに対して上記の屈折率上昇剤を徐々に量を増加させて
添加し調製したモノマー屈折率上昇剤混合液S(1)〜
S(20)(S(x)の屈折率<S(x+1)の屈折
率;1≦x≦20)を用い、これを母材の内側表面上に
注入して加熱し重合させる操作を、モノマー屈折率上昇
剤混合液を1つづつ順に行い、屈折率が上昇する順に8
層を形成してコアを作製し、プラスチック光ファイバ母
材を得た。このとき、比較例1〜5に共通して、その屈
折率分布は図4に示されるように階段状の分布を有して
いたことが明らかになった。次いで、実施例1〜8と同
じ装置及び条件でこれを線引してプラスチック光ファイ
バとした。比較例1〜5で得られたプラスチック光ファ
イバは、それぞれ、図4で示される階段状のGI型屈折
率分布を呈していた。そして、実施例1〜9と同様に、
波長650nmに対する伝送損失を測定し、次いで、1
0mmのマンドレルに巻きつけた状態での曲げ損失を測
定した。
【0119】モノマーであるメタクリル酸メチルに屈折
率上昇剤としてフタル酸ブチルベンジルエステルを添加
した比較例1では、伝送損失は150dB/km、曲げ
損失は2.5dBであった。モノマーであるメタクリル
酸メチルに屈折率上昇剤としてジフェニルスルフィドを
添加した比較例2では、伝送損失は160dB/km、
曲げ損失は2.6dBであった。モノマーであるメタク
リル酸メチルに屈折率上昇剤としてトリフェニルフォス
フェートを添加した比較例3では、伝送損失は180d
B/km、曲げ損失は2.8dBあった。クラッド部も
重合により作製した比較例4では、伝送損失は150d
B/km、曲げ損失は2.5dBであった。モノマーで
あるメタクリル酸メチルに屈折率上昇剤としてオクタク
ロロメタクリル酸メチルを添加した比較例4では、伝送
損失は300dB/km、曲げ損失は3.0dBであっ
た。
【0120】以上のように、屈折率分布を得るためにモ
ノマー自体の屈折率の差を利用する本発明のプラスチッ
ク光ファイバは、屈折率を変化させるドーパントを含む
プラスチック光ファイバと比べて、同様の屈折率分布で
あっても、伝送損失及び曲げ損失の両面において優れて
いることが示された。
【0121】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のプ
ラスチック光ファイバは、屈折率を変化させるドーパン
トを含まないホモポリマーから成るコアを備えるため、
光散乱や可視光域での吸収がないために、伝送損失及び
曲げ損失に優れている。
【0122】また、本発明のプラスチック光ファイバ母
材の製造方法は、各層毎に1種類のモノマーを用いて、
クラッド部の内側に屈折率を変化させながら、多層にコ
アを形成するため、階段状のGI型の屈折率分布をもっ
たプラスチック光ファイバ母材を容易に製造することが
可能となる。そして、この母材を線引することによっ
て、伝送帯域が広い、階段状の屈折率分布をもったGI
型プラスチック光ファイバを容易に製造することが可能
となる。
【0123】従って、高速通信に用いることが可能な実
用的なプラスチック光ファイバを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適に使用されるプラスチック光ファ
イバ母材製造装置の一例の斜視図である。
【図2】本発明に好適に使用されるプラスチック光ファ
イバ母材製造装置の一例における重合部組立体の縦断面
図である。
【図3】実施例1〜8及び比較例1〜5における工程を
表す、各工程毎のプラスチック光ファイバの斜視図であ
る。
【図4】階段状の屈折率分布を有するグレーデッドイン
デックス(GI)型プラスチック光ファイバの屈折率分
布を表すグラフである。
【図5】Δnの大きな階段状の屈折率分布を有するグレ
ーデッドインデックス(GI)型プラスチック光ファイ
バの屈折率分布を表すグラフである。
【図6】ステップインデックス(SI)型プラスチック
光ファイバの屈折率分布を表すグラフである。
【符号の説明】 100…製造装置、102…台、104…モールド収容
部、106a、b…モータ、108a、b…モールド組
み立て体、110…ヒータ、122a、b、123…チ
ャック、124a、b、125…カバー、126…母
材、128a、b、129a、b…軸、130a、b…
軸受け、132a、b、133…支持円筒、134、1
35…窪み、302…クラッド部、304…コア第1
層、306…コア。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる屈折率を有する複数の樹脂層が中
    心軸から半径方向外側に向かって屈折率の高い樹脂層の
    順に密着包囲して形成されている、中心から半径方向外
    側に向かって屈折率が降下する屈折率分布を有するファ
    イバ状のコアと、 前記コアの外側に被覆され、前記コアの中心部の屈折率
    よりも低い屈折率を有するクラッド部とから成り、 前記コアの各前記樹脂層が、それぞれ異なる1種類のホ
    モポリマーから成る樹脂で形成されていることを特徴と
    するプラスチック光ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記コアの各前記樹脂層を成す各前記ホ
    モポリマーの各モノマーが、前記樹脂層毎に同一又は相
    異なる第1の化合物の水素を原子又は官能基で置換して
    炭素−水素(C−H)結合の分子内に含まれる比率を減
    少させた第2の化合物であることを特徴とする請求項1
    に記載のプラスチック光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記原子がハロゲンであることを特徴と
    する請求項2に記載のプラスチック光ファイバ。
  4. 【請求項4】 前記第1の化合物が、各前記樹脂層毎に
    同一であることを特徴とする請求項2又は3のいずれか
    に記載のプラスチック光ファイバ。
  5. 【請求項5】 前記モノマーが、アクリロイル又はメチ
    ルアクリロイルを有することを特徴とする請求項4に記
    載のプラスチック光ファイバ。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲンが弗素(F)であり、且
    つ、前記複数の樹脂層が、中心軸から半径方向外側に向
    かって、前記第2の化合物の弗素の置換数が小さな順に
    密着包囲して前記コアが形成されていることを特徴とす
    る請求項4又は5のいずれかに記載のプラスチック光フ
    ァイバ。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭素
    (Br)と、ヨウ素(I)とから成る群より1つ選択さ
    れ、且つ、前記複数の樹脂層が、中心軸から半径方向外
    側に向かって、前記第2の化合物の前記ハロゲンの置換
    数が大きな順に密着包囲して前記コアが形成されている
    ことを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載のプ
    ラスチック光ファイバ。
  8. 【請求項8】 前記ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭素
    (Br)と、ヨウ素(I)とから成る群より2つ以上選
    択され、且つ、前記複数の樹脂層が、中心軸から半径方
    向外側に向かって、前記第2の化合物の前記ハロゲンの
    合計の置換数が大きな順に密着包囲して前記コアが形成
    されていることを特徴とする請求項4又は5のいずれか
    に記載のプラスチック光ファイバ。
  9. 【請求項9】 前記コアの最外部の屈折率が前記クラッ
    ドの屈折率よりも低いことを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載のプラスチック光ファイバ。
  10. 【請求項10】 前記ハロゲンが弗素(F)であるモノ
    マーのホモポリマーから成る樹脂層と、 前記ハロゲンが、塩素(Cl)と、臭素(Br)と、ヨ
    ウ素(I)とから成る群より選択されるモノマーのホモ
    ポリマーから成る樹脂層とから前記コアが形成されるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のプラスチック光ファイ
    バ。
  11. 【請求項11】 前記第1の化合物が、化1の一般式で
    表されることを特徴とする請求項5、6又は7のいずれ
    かに記載のプラスチック光ファイバ。 【化1】 [R1 は、水素とメチルとから成る群より選択される原
    子又は官能基であり、 R2 は、メチルと、エチルと、プロピルと、ブチルと、
    三級ブチルと、ペンチルと、ヘキシルと、シクロヘキシ
    ルと、イソボロニルと、アダマンチルとから成る群より
    選択される官能基である。]
  12. 【請求項12】 前記コアの各前記樹脂層が、化2の一
    般式で表される化合物である前記第2の化合物をモノマ
    ーとするホモポリマーから成ることを特徴とする請求項
    2に記載のプラスチック光ファイバ。 【化2】 [R1 は、水素とメチルとから成る群より選択される原
    子又は官能基であり、 R2 は、炭素数1〜20の、直鎖アルキル、分枝アルキ
    ル又は環状アルキルである。]
  13. 【請求項13】 前記複数の前記樹脂層が、前記モノマ
    ーを中心軸から半径方向外側に向かって前記R2 の前記
    炭素数の大きな順に用いたホモポリマーから成り、前記
    複数の前記樹脂層で前記コアが形成されていることを特
    徴とする請求項12に記載のプラスチック光ファイバ。
  14. 【請求項14】 前記モノマーが、前記化2の一般式で
    表される化合物の水素が弗素で更に置換された化合物で
    ある前記第2の化合物であり、前記モノマーを、中心軸
    から半径方向外側に向かって弗素置換数が小さな順に且
    つ前記R2 の炭素数が同一又は大きな順に、用いたホモ
    ポリマーから成る複数の樹脂層で前記コアが形成されて
    いることを特徴とする請求項12に記載のプラスチック
    光ファイバ。
  15. 【請求項15】 前記モノマーが、前記化2の一般式で
    表される化合物の水素が、塩素と、臭素と、ヨウ素から
    成る群より選択された原子で更に置換された化合物であ
    る前記第2の化合物であり、前記モノマーを、中心軸か
    ら半径方向外側に向かって前記原子の置換数の大きな順
    に且つ前記R2 の分子量が同一又は大きな順に、用いた
    ホモポリマーから成る複数の樹脂層で前記コアが形成さ
    れていることを特徴とする請求項12に記載のプラスチ
    ック光ファイバ。
  16. 【請求項16】 第1の数の樹脂層であって各前記樹脂
    層は樹脂層毎に屈折率の異なる1種類のホモポリマーか
    ら成る前記第1の数の前記樹脂層が中心軸から外側に向
    かって屈折率の高い樹脂層の順に密着包囲して形成され
    ている、中心から半径方向外側に向かって屈折率が降下
    する屈折率分布を有するコアと、前記コアの中心部の屈
    折率よりも低い屈折率を有するクラッド部とを備えるプ
    ラスチック光ファイバ母材を製造する方法であって、中
    空部を有する略円筒形状であるクラッド部に対して、 前記ホモポリマーのモノマーを前記クラッド部を含む略
    円筒の中空部の内側表面状に投入し、前記クラッド部を
    長手軸方向を中心に回転させながら前記モノマーを重合
    させて略均一な厚さの層を形成する操作を、前記モノマ
    ーのホモポリマーの屈折率の低い順に前記第1の数の回
    数行い、前記コアを形成するコア形成のステップを含む
    ことを特徴とするプラスチック光ファイバ母材の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 中空の略円筒形状であるクラッド部製
    造モールドの中空部内側表面上にクラッド部モノマーを
    投入し、前記クラッド部製造モールドを長手軸方向を中
    心に回転させながら前記クラッド部モノマーを重合させ
    て、中空の略円筒形状であるクラッド部を形成するクラ
    ッド部製造のステップを更に含むことを特徴とする請求
    項16に記載のプラスチック光ファイバ母材の製造方
    法。
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