WO2015040852A1

WO2015040852A1 - ブラシレスｄｃモータおよびそれを搭載した送風装置

Info

Publication number: WO2015040852A1
Application number: PCT/JP2014/004748
Authority: WO
Inventors: 研二藤井; 松本　敏宏; 聡村尾
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2013-09-17
Filing date: 2014-09-16
Publication date: 2015-03-26
Also published as: US10158268B2; CN108539894A; US20160197530A1; CN108539894B; CN105556804B; CN105556804A

Abstract

　複数枚積層された固定子鉄心（２）の表面に絶縁層を形成するインシュレータ（３）は固定子鉄心（２）の積層方向の一方の端面と略同一面上で固定子鉄心（２）の外周側に突出部（４）を延設する。また、突出部（４）には外部電力を供給する複数のコネクタ端子（５）を有するコネクタ（６）を固定保持するフック（７）を備える。また、コネクタ（６）はフック（７）に固定され保持され、巻線（８）はインシュレータ（３）を介して固定子鉄心（２）の各スロットに巻装され、コネクタ端子（５）はコネクタ（６）に圧入されて固定保持される。さらに、コネクタ端子（５）の巻線（８）側は略Ｌ字状に折り曲げられた形状で、巻線（８）の各相の巻線端末部（９）はコネクタ端子（５）のＬ字先端部（１０）に直接からげ接続されるとともに、ハンダ付けなどにより接続保持されている。

Description

ブラシレスＤＣモータおよびそれを搭載した送風装置

　本発明は、天井埋め込み型等の排気用および吸気用の換気装置や、送風機、加湿機、除湿機、冷凍機器、空気調和機、給湯機など、ファン駆動用のブラシレスＤＣモータおよびそれを搭載した送風装置に関するものである。

　近年、換気装置等の電気機器に搭載する送風装置においては、装置の消費電力を低減する目的でブラシレスＤＣモータが使用される場合が増加している。そして、このブラシレスＤＣモータには、駆動回路基板をモータ内に内蔵するタイプと、駆動回路基板を内蔵せずに外部回路で駆動するタイプに分類される。

　駆動回路基板をモータ内に内蔵するタイプのモータでは、モータに電源を供給するだけで駆動でき、利便性が高い一方、モータ内の構造が複雑になる。また、装置内に他の制御回路基板がある場合には、モータ内にも駆動回路基板があるので、装置内に２枚の回路基板が存在することになる。

　駆動回路基板をモータ内に内蔵しないタイプのモータでは、モータ内の構造が簡素化できる一方、駆動する回路を別途設ける必要がある。但し、装置内に他の制御回路基板がある場合には、モータ駆動回路をその制御回路基板に搭載することも可能で、装置内の回路基板を１枚に集約できる利点がある。

　従来、この種の駆動回路基板をモータ内に内蔵するブラシレスＤＣモータは、以下の構成のものが知られている（例えば特許文献１参照）。

　そのブラシレスＤＣモータについて図１６、図１７を参照しながら説明する。

　図１６のステータ構造に示すように、複数枚積層された固定子鉄心１０１と、この固定子鉄心１０１の表面に絶縁層を形成するインシュレータ１０２と、固定子鉄心１０１の外周上のインシュレータ１０２に形成した端子ピンを立設するための外周孔部１０６を有する。また、固定子鉄心１０１の外周上のインシュレータ１０２には駆動回路基板１０７（図１７）を保持するための基板保持部１０８ａ，１０８ｂが設けられている。以上の要素を含めてステータを構成している。

　また、図１７に示すように、従来のブラシレスＤＣモータは、インシュレータ１０２を介して巻装される巻線と外周孔部１０６に立設した端子ピン１１０を接続し、端子ピン１１０と基板保持部１０８ａ，１０８ｂによって保持された駆動回路基板１０７とを接続している。そして、駆動回路基板１０７とこの駆動回路基板１０７に保持されたコネクタ１０３のコネクタ端子１０９を接続した状態のステータをモールド樹脂１０５で覆ってモータ外郭を形成する。さらに、そのモータ外郭の中に、回転子１０４とシャフト１１１とベアリング１１２ａ，１１２ｂを一体化したものを入れ、ブラケット１１３で蓋をする。

特開２００８－１４１９０３号公報

　このような従来の駆動回路基板１０７をモータ内に内蔵するブラシレスＤＣモータにおいては、駆動回路基板１０７を組込むことによって端子ピン１１０の接続やコネクタ１０３の保持やコネクタ端子１０９の接続が実現できる構成となっていた。そのため、駆動回路基板１０７を内蔵しないブラシレスＤＣモータを実現しようとした場合でも、配線用基板等の何らかの基板が必要になるという課題を有していた。

　そこで本発明は、駆動回路基板を内蔵しないブラシレスＤＣモータにおいて、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有するブラシレスＤＣモータを提供する。

　本発明は、複数枚積層された固定子鉄心と、この固定子鉄心の表面に絶縁層を形成するとともに固定子鉄心の積層方向の一方の端面と略同一面上で固定子鉄心の外周側に突出部を延設するインシュレータを備える。また、インシュレータを介して固定子鉄心に巻装された巻線と、外部から電源供給するための複数のコネクタ端子を有するとともに突出部に固定保持されるコネクタを備え、巻線の端末部を複数のコネクタ端子に接続する。

　このように、巻線端末部は直接コネクタの端子部に接続されることにより配線用基板を介在することなくモータに電力を供給することができる。

　これにより、部品点数が少なく、簡易な構成のブラシレスＤＣモータおよびそれを搭載した送風装置を実現できる。

図１は、本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図２は、本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの要部拡大斜視図である。図３は、本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータの概略断面図である。図４は、本発明の第２の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図５は、本発明の第２の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの要部拡大斜視図である。図６は、本発明の第２の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの補強部材を用いた要部拡大斜視図である。図７Ａは、本発明の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置の正面図である。図７Ｂは、本発明の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置の側面図である。図７Ｃは、本発明の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置の一部切欠下面図である。図８は、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図９は、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図１０は、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの要部拡大斜視図である。図１１は、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの補強部材を用いた要部拡大斜視図である。図１２は、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図１３は、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータの駆動回路基板を内蔵する場合のステータ構成を示す組立図である。図１４は、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータの駆動回路基板を内蔵する場合のコネクタ部分の概略斜視図である。図１５は、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータの駆動回路基板を内蔵する場合のモータ構成を示す透視図である。図１６は、従来のブラシレスＤＣモータのステータの概略斜視図である。図１７は、従来のブラシレスＤＣモータの概略断面図である。

　以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。

　（第１の実施の形態）
　図１から図３は、本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを示している。

　本実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータ１は、複数枚積層された固定子鉄心２と、この固定子鉄心２の表面に絶縁層を形成するインシュレータ３を有する。インシュレータ３は固定子鉄心２の積層方向の一方の端面と略同一面上で固定子鉄心２の外周側に突出部４を延設する。

　この突出部４には、外部から電源を供給するための複数（本実施の形態では６個）のコネクタ端子５を有するコネクタ６を固定保持するためのフック７を備えている。コネクタ６はそのフック７に固定され保持される。巻線８はインシュレータ３を介して固定子鉄心２の各スロットに巻装されている。

　コネクタ端子５はコネクタ６に圧入されて固定保持されているが、図１、２に示すように、本実施の形態では６個中４個のコネクタ端子５をその巻線８側の形状を突出部４の反対側に略Ｌ字状に折り曲げている。この状態にて巻線８の各相（本実施の形態では３相巻線）の巻線端末部９は、コネクタ端子５のＬ字先端部１０に直接からげ接続されている。その後、ハンダ付け（図示せず）などにより、コネクタ端子５のＬ字先端部１０と巻線端末部９を電気的かつ機械的に接続保持する。本実施の形態ではコネクタ端子５の６個中４個をＬ字状に折り曲げた構成としたが、３相巻線のため、Ｌ字状に折り曲げるのは３個でもよい。また、Ｌ字状に折り曲げたそれぞれのコネクタ端子５の間に折り曲げないコネクタ端子を挟むことにより、巻線のからげスペースを広くすることができ、巻線の接触防止となる。

　図３に示すように、ステータ１は外郭を構成する樹脂１３にて一体的に成形固化され、かつ磁石を有するロータ１１とブラケット１２にて組み立てられてブラシレスＤＣモータ１７を構成する。

　以上のような構成の駆動回路を内蔵しない本実施の形態のブラシレスＤＣモータ１７は、外付けの電源駆動回路（図示せず）とコネクタ６で接続され、コネクタ端子５から巻線８へと駆動回路からの電力等を供給し回転制御するセンサレスのブラシレスＤＣモータとなる。

　本実施の形態のおけるセンサレスのブラシレスＤＣモータの特徴は、巻線８の巻線端末部９とコネクタ端子５の接続方法である。すなわち、巻線端末部９をコネクタ端子５の上側に折り曲げたＬ字先端部１０に直接からげて接続保持している。

　つまり、インシュレータ３の突出部４のフック７でコネクタ６を固定保持し、コネクタ端子５がそのコネクタ６に圧入されて固定保持されている。そのため、コネクタ端子５がインシュレータ３に強固に固定保持されているのと同様の構成であり、巻線端末部９をコネクタ端子５に直接強くからげて接続できる。このことにより、巻線８を緩みやたるみが無く、確実に接続することができることとなる。これらの結果により、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有するブラシレスＤＣモータ１７を提供できるものである。

　また、図７Ａ、図７Ｂ、図７Ｃは本実施の形態のブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置を示し、送風ファン１８を本実施の形態のブラシレスＤＣモータに接続している。つまり、部品点数が少なく、簡易な構成のブラシレスＤＣモータおよびそれを搭載した送風装置により、コスト低減を図ることができる。

　（第２の実施の形態）
　図４から図６は、本発明の第２の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを示している。なお、本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータの構成と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。

　図４から図６に示すように、インシュレータ３の突出部４には端子ピン孔部１４に端子ピン１５が挿入されている。この端子ピン１５はコネクタ端子５のＬ字先端部１０と略平行で隣接するように配置されている。コネクタ端子５のＬ字先端部１０と端子ピン１５を接触させた状態で、巻線８の各相の巻線端末部９は、Ｌ字先端部１０と端子ピン１５を同時にからげ接続している。その後、ハンダ付け（図示せず）などにより、コネクタ端子５のＬ字先端部１０と巻線端末部９とを電気的かつ機械的に接続保持する。

　本実施の形態のおける特徴は、巻線８の巻線端末部９と、コネクタ端子５および端子ピン１５との接続方法にある。すなわち、コネクタ端子５のＬ字先端部１０と端子ピン１５を直接接触させて、巻線端末部９を２つ同時にからげて接続保持している。

　つまり、インシュレータ３の突出部４のフック７でコネクタ６を固定保持し、コネクタ端子５がそのコネクタ６に圧入されて固定保持されている。そのため、コネクタ端子５がインシュレータ３に強固に固定保持されているのと同様の構成であり、巻線端末部９をコネクタ端子５に直接からげて接続しても、コネクタ端子５や巻線端末部９の緩みやたるみが無く、確実に接続することができることとなる。また、コネクタ端子５を端子ピン１５と接触させて２つ同時に巻線端末部９でからげることにより、からげ部分の強度アップとなり、より信頼性が増すこととなる。これらの結果により、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有するブラシレスＤＣモータを提供できるものである。

　また、図６に示すように、巻線８の各相の巻線端末部９を、コネクタ端子５のＬ字先端部１０と端子ピン１５を接触させて２つ同時にからげ接続するとともに、補強部材である小型の金属性のスリーブ１６をからげ部分に被せてもよい。その後、ハンダ付け（図示せず）などにより、コネクタ端子５のＬ字先端部１０と巻線端末部９とを電気的かつ機械的に接続保持する。

　つまり、補強部材であるスリーブ１６を被せたことによりからげ部分の強度アップとなり、より信頼性が増す。

　これらの結果により、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有するブラシレスＤＣモータを提供できるものである。

　（第３の実施の形態）
　図８～図１１は、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを示している。

　図８に示すように、本発明の第３の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータ１は、複数枚積層された固定子鉄心２と、固定子鉄心２の表面に絶縁層を形成するとともに固定子鉄心２の積層方向の一方の端面と略同一面上で固定子鉄心２の外周側に突出部４を延設するインシュレータ３を有する。さらに、ステータ１は突出部４に設けたコネクタ保持部としてのフック７と、フック７間のインシュレータ３に端子ピン２２（図９、図１０）を３本立設するためのコネクタ近傍孔部２３を有する。

　図９に示すように、コネクタ近傍孔部２３に端子ピン２２を３本立設し、この端子ピン２２の低部（インシュレータ３の突出部４側）に３相の巻線端末部９をからげてはんだ接続する。更に、フック７にコネクタ６を取り付ける。コネクタ端子５はコネクタ６に圧入されて固定保持されているが、図９、１０に示すように、本実施の形態ではコネクタ端子５の６個中４個をその巻線８側の形状を突出部４の反対側にＬ字状に折り曲げられた形状としている。

　ここで、端子ピン２２はコネクタ端子５のＬ字先端部２５と略平行で隣接するように配置されている。この状態でコネクタ端子５と端子ピン２２の上部をはんだ接続する。その後、図３に示す本発明の第１の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータように、ステータ１が外郭を構成する樹脂１３にて一体的に成形固化され、磁石を有するロータ１１とブラケット１２にて組み立てられブラシレスＤＣモータ１７となる。

　以上のような構成の駆動回路を内蔵しない本実施の形態のブラシレスＤＣモータ１７は、外付けの駆動回路（図示せず）とコネクタ６とで接続され、コネクタ端子５から巻線８へと駆動回路からの電源等を供給し回転制御するセンサレスのブラシレスＤＣモータとなる。

　本実施の形態における特徴は、端子ピン２２とコネクタ端子５の接続方法である。すなわち、端子ピン２２をコネクタ端子５の上側に折り曲げたＬ字先端部２５に接触させ、直接半田付けにて接続している。

　これにより、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有するブラシレスＤＣモータ１７を提供できる。

　また、図７Ａ、図７Ｂ、図７Ｃに示すように、本実施の形態のブラシレスＤＣモータは、送風ファン１８に取り付けることができる。つまり、配線用基板等の基板を必要としないステータ構造を有する本実施の形態のブラシレスＤＣモータがコスト低減することにより、そのブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置のコストも低減させることができる。

　なお、図１１に示すように、コネクタ端子５のＬ字先端部２５と端子ピン２２を接触させ、補強部材を被せた構成としても良い。補強部材である金属性のスリーブ２６を被せた後、ハンダ付け（図示せず）などにより、コネクタ端子５のＬ字先端部２５と端子ピン２２とを電気的かつ機械的に接続保持する。

　つまり、補強部材であるスリーブ２６を被せたことにより、半田接続部分の機械的強度が増すとともに、電気的接続の信頼性が増すこととなる。

　なお、コネクタ端子５は、本実施の形態では６個中４個をその巻線８側の形状を突出部４の反対側にＬ字状に折り曲げられた形状としているが、Ｌ字状に折り曲げられていなくてもよい。しかし、その場合、コネクタ端子５と端子ピン２２の接触面積は略Ｌ字状に折り曲げられた形状に対し小さくなるため、半田付けによる電気的接続面積が縮小し、半田接続部分の機械的強度が減少するとともに、電気的接続の信頼性が低下する。そのため、コネクタ端子５は、Ｌ字状に折り曲げられていることが望ましい。

　なお、コネクタ端子５のピッチに対して端子ピン２２の最低間隔が整数倍にならなくても良い。しかし、その場合は端子ピン２２とコネクタ端子５の隣接する方向が一部逆となるため、コネクタ組み付け作業にて隣接する方向が入れ替わる組み付け不良が発生しても気づきにくくなってしまう。また、半田接続箇所の間隔が狭くなる場合もあるため、半田接続作業に不良が発生しやすくなる。よって、コネクタ端子５のピッチに対して端子ピン２２の最低間隔は整数倍になることが望ましい。

　（第４の実施の形態）
　図１２～図１５は、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを示している。

　図１２に示すように、本発明の第４の実施の形態におけるブラシレスＤＣモータのステータ１は、複数枚積層された固定子鉄心２と、固定子鉄心２の表面に絶縁層を形成するとともに固定子鉄心２の積層方向の一方の端面と略同一面上で固定子鉄心２の外周側に大きさの異なる２つの突出部３５ａ、３５ｂを延設するインシュレータ３を有する。また、ステータ１は、大きい突出部３５ａに設けたコネクタ保持部３１ａ，３１ｂと、コネクタ保持部３１ａ，３１ｂ間のインシュレータ３に端子ピン２２を３本立設するためのコネクタ近傍孔部３２を有する。また、ステータ１は、小さい突出部３５ｂでコネクタ保持部３１ａに近い位置に端子ピン２２を３本立設するための外周孔部３３を有する。さらに、ステータ１は、駆動回路基板３６（図１３）を保持するために、固定子鉄心２の外周上のインシュレータ３に、ほぼ等間隔に固定子鉄心２の積層方向に突出するように立設するとともに、先端がフック形状となった３本の基板保持部３４ａ，３４ｂ，３４ｃを有する。

　駆動回路基板３６を内蔵する場合は、図１３に示すように、図１２に示した外周孔部３３に端子ピン２２を３本立設し、この端子ピン２２の低部（インシュレータ３の突出部３５ｂ側）に３相の巻線８をからげてはんだ接続する。更に、基板保持部３４ａ，３４ｂ，３４ｃに駆動回路基板３６を取り付け、基板保持部３４ａ，３４ｂ，３４ｃ先端のフック構成で駆動回路基板３６の抜けを防止する。また、コネクタ保持部３１ａ，３１ｂにコネクタ６を取り付ける。

　この状態で図１４に示すように、端子ピン２２の上部を駆動回路基板３６の孔に通してはんだ接続し、コネクタ端子５と駆動回路基板３６をはんだ接続する。接続が完了したステータ１をモールド樹脂で覆うことにより図１５に示すように、モータ外郭を形成し、ブラシレスＤＣモータ３７として完成する。

　このように、コネクタ６を駆動回路基板３６で保持するのではなく、コネクタ６をコネクタ保持部３１ａ，３１ｂによってインシュレータ３で保持することにより、駆動回路基板３６が有る場合と無い場合の両方の構成を実現できる。さらに、端子ピン２２を立設する孔を２箇所に分けることにより、駆動回路基板３６がある場合は、従来と同様の構成で接続実現でき、駆動回路基板３６が無い場合は、端子ピン２２とコネクタ端子５を直接接続することができ、駆動回路基板３６が有る場合と無い場合の両方の構成を実現できる。

　また、駆動回路基板３６を内蔵する場合は、図１２に示すように、大きい突出部３５ａに設けたコネクタ近傍孔部３２と、コネクタ保持部３１ａ，３１ｂに近い位置の小さい突出部３５ｂに設けた外周孔部３３に３本の端子ピン２２を立設する。この構成により、コネクタ端子５と端子ピン２２の位置は重ならず、コネクタ６の取付時に端子ピン２２が邪魔にならず、取付が容易にできる。

　これにより、モータに内蔵する駆動回路基板３６の基板内の回路配置において、「コネクタ６からの電源供給」、「駆動信号生成」、「端子ピン２２へのモータ電源供給」の順番の配置が容易になる。更に、コネクタ近傍孔部３２と重複せずコネクタ保持部３１ａ，３１ｂに近い位置の外周孔部３３に３本の端子ピン２２を立設するので、コネクタ端子５と端子ピン２２の位置は重ならないが近い位置関係にある。これにより、モータに内蔵する駆動回路基板３６の基板内の回路配置において、「コネクタ６からの電源供給」、「駆動信号生成」、「端子ピン２２へのモータ電源供給」の順番の配置を小さな範囲に収めることができる。

　また、図１２のコネクタ近傍孔部３２および外周孔部３３は、３本の端子ピン２２を立設して３相の巻線８をはんだ接続するために、３個の孔の構成である。しかし、単相モータの場合では、２本の端子ピン２２を立設して２相の巻線８をはんだ接続するために、コネクタ近傍孔部３２および外周孔部３３は、２個の孔の構成であってもよい。

　また、駆動回路基板３６を内蔵する場合は、図１２に示すように、コネクタ保持部３１ａ，３１ｂの高さと基板保持部３４ａ，３４ｂ，３４ｃ先端のフック高さを調整して、駆動回路基板３６の上面とコネクタ端子５の下面が同一高さになる構成にしている。これにより、図１４に示すように駆動回路基板３６とコネクタ端子５のはんだ接続を容易にしている。

　なお、駆動回路基板３６を内蔵する場合は、基板保持部３４ａ，３４ｂ，３４ｃの３箇所を全て使って大きな基板を内蔵することも可能であり、小さな基板の場合には、基板保持部３４ｃを使用せず、基板保持部３４ａ，３４ｂの２箇所を使って保持することができる。

　なお、本実施の形態において、インシュレータ３に大きい突出部３５ａと小さい突出部３５ｂの２つ設けたが、これらの大きさは、便宜的に規定したものであり、コネクタ６の接続や、端子ピン２２が設けられる大きさであれば、大小逆になっても構わないし、同じ大きさでも構わない。

　このような本実施の形態におけるブラシレスＤＣモータを送風装置である図７Ａ～図７Ｃに示す換気装置に搭載することにより、駆動回路基板を内蔵したブラシレスＤＣモータが適した換気装置と、駆動回路基板を内蔵しないブラシレスＤＣモータが適した換気装置の両方に、１種類のステータ構造で対応できるという効果を奏する。

　以上のように本発明にかかるブラシレスＤＣモータは、巻線端末部が直接コネクタの端子部に接続されることにより配線用基板を介在することなくモータに電力を供給することができることとなり、コスト低減させることができるものである。

　従って、低コスト化が要求されるブラシレスＤＣモータや家電用や業務用の送風装置として活用できる。

　１　ステータ
　２，１０１　固定子鉄心
　３，１０２　インシュレータ
　４　突出部
　５，１０９　コネクタ端子
　６，１０３　コネクタ
　７　フック
　８　巻線
　９　巻線端末部
　１０　Ｌ字先端部
　１１　ロータ
　１２　ブラケット
　１３　樹脂
　１４　端子ピン孔部
　１５　端子ピン
　１６　スリーブ
　１７，３７　ブラシレスＤＣモータ
　１８　送風ファン
　２２，１１０　端子ピン
　２３　コネクタ近傍孔部
　２５　Ｌ字先端部
　２６　スリーブ
　３１ａ，３１ｂ　コネクタ保持部
　３２　コネクタ近傍孔部
　３３，１０６　外周孔部
　３４ａ，３４ｂ，３４ｃ，１０８ａ，１０８ｂ　基板保持部
　３５ａ，３５ｂ　突出部
　３６，１０７　駆動回路基板
　１０４　回転子
　１０５　モールド樹脂
　１１１　シャフト
　１１２ａ，１１２ｂ　ベアリング
　１１３　ブラケット

Claims

複数枚積層された固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の表面に絶縁層を形成するとともに前記固定子鉄心の積層方向の一方の端面と同一面上で前記固定子鉄心の外周側に突出部を延設するインシュレータと、
前記インシュレータを介して前記固定子鉄心に巻装された巻線と、
外部から電力を供給するための複数のコネクタ端子を有するとともに前記突出部に固定保持されるコネクタを備え、
前記巻線の端末部を前記複数のコネクタ端子に接続したことを特徴とするブラシレスＤＣモータ。
前記インシュレータは、前記突出部に複数のコネクタ近傍孔部を有し、前記コネクタ近傍孔部に端子ピンを立設し、前記巻線の前記端末部を前記端子ピンに接触させてからげるとともに、前記端子ピンを前記コネクタ端子に接続したことを特徴とする請求項１記載のブラシレスＤＣモータ。
前記インシュレータの前記突出部には前記コネクタを固定保持するコネクタ保持部を設けたことを特徴とする請求項１記載のブラシレスＤＣモータ。
前記複数のコネクタ端子の少なくとも一つはＬ字状に折り曲げられた形状であることを特徴とする請求項１記載のブラシレスＤＣモータ。
前記複数のコネクタ端子のうち、前記巻線の端末部がからげられる前記コネクタ端子のみＬ字状に折り曲げられた形状であり、その他の前記コネクタ端子はストレートであることを特徴とする請求項４記載のブラシレスＤＣモータ。
前記突出部を２つ設けるとともに、
前記固定子鉄心の積層方向に突出して設けられた駆動回路基板を保持するための基板保持部とを有し、
一方の前記突出部には、コネクタ近傍孔部を有したコネクタ保持部を備え、
他方の前記突出部には、端子ピンを立設した外周孔部を備え、
前記駆動回路基板を前記基板保持部で保持し、
前記巻線と前記端子ピン、前記端子ピンと前記駆動回路基板、および前記駆動回路基板と前記コネクタを接続することを特徴とする請求項１記載のブラシレスＤＣモータ。
送風ファンを駆動するための請求項１記載のブラシレスＤＣモータを搭載した送風装置。