WO2014199763A1 - 照明装置の取付構造 - Google Patents

Abstract

　ねじ部材を用いることなく照明装置を安定的に取付対象の湾曲面に対して取り付けることができ、取付工数を低減することができる照明装置の取付構造を提供する。照明装置（２００）の取付構造（１０）は、ドアライニング（１２）の湾曲面（３６）に設けられて平板状のベース部（４４）を有する台座（４０）と、台座（４０）に設けられて照明装置（２００）をベース部（４４）に対して固定する取付部（４２）とを備える。

Description

照明装置の取付構造

　本発明は、取付対象の湾曲面に対して照明装置を取り付けるための照明装置の取付構造に関する。

　例えば、車両内で使用される照明装置は、ドアライニングの湾曲面に対して取り付けられることがある。この場合、照明装置を構成する筐体は、ドアライニングの湾曲面に対応した形状を有していないことが多く、ドアライニングに対する照明装置の取り付けが不安定になり易い。

　特許第４９３３２４０号公報には、略四角筒状の筐体を有する照明装置をドアライニングに対してねじ部材を用いて締結することにより、当該照明装置をドアライニングの湾曲面に対して安定的に取り付ける技術的思想が開示されている。

　しかしながら、特許第４９３３２４０号公報のような従来技術では、照明装置をドアライニング（取付対象）の湾曲面に取り付ける際に、ねじ部材による締結作業が必要になるため、照明装置の取付工数が増大するという問題がある。

　本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、ねじ部材を用いることなく照明装置を安定的に取付対象の湾曲面に対して取り付けることができ、取付工数を低減することができる照明装置の取付構造を提供することを目的とする。

　本発明に係る照明装置の取付構造は、以下の特徴を有する。

　第１の特徴：取付対象の湾曲面に設けられて平板状のベース部を有する台座と、照明装置を前記ベース部に対して固定する取付部と、を備える。

　第２の特徴：前記ベース部は、鉛直方向に沿って延在し、前記台座及び前記取付部の少なくともいずれか一方は、前記照明装置の前記ベース部に対する鉛直下方への移動を規制する。

　第３の特徴：前記取付部は、前記ベース部から立設した支持壁部と、前記支持壁部の先端に設けられて前記照明装置の前記ベース部から離れる方向の移動を規制する爪部と、を有する。

　第４の特徴：前記取付部は、前記ベース部から立設して前記照明装置の一方の側面に面接触する側壁部と、前記支持壁部から前記側壁部側に突出して前記照明装置の他方の側面に線接触する凸部と、をさらに有する。

　第５の特徴：前記凸部は、前記支持壁部の延出方向に沿って延在すると共に横断面が円弧状に形成されている。

　第６の特徴：前記凸部は、当該凸部の長さ寸法が前記支持壁部の長さ寸法よりも短く形成されている。

　第７の特徴：前記凸部は、当該凸部の幅寸法が前記支持壁部の幅寸法よりも短く形成されている。

　第８の特徴：前記側壁部のうち前記照明装置との接触面には、当該側壁部の先端に向かって抜き勾配が設定されており、前記支持壁部は、前記ベース部の平面の垂線に対して前記抜き勾配と略同じ角度だけ前記側壁部側に傾斜するように前記ベース部に立設している。

　第９の特徴：前記取付部は、前記ベース部に設けられて前記照明装置のうち前記ベース部に指向する面に接触する突出部を有し、前記突出部のうち前記照明装置との接触面は、前記側壁部側に向かって前記ベース部の平面に対して前記抜き勾配と略同じ角度だけ前記ベース部側に傾斜している。

　第１０の特徴：前記側壁部のうち前記支持壁部と対向する部位には、型抜き孔が形成されている。

　第１１の特徴：前記台座は、前記ベース部の上端と前記取付対象の前記湾曲面とに一体的に設けられて前記照明装置の鉛直下方への移動を規制する上側壁部を有している。

　第１２の特徴：前記台座は、前記ベース部の下端と前記取付対象の前記湾曲面とに一体的に設けられた下側壁部を有している。

　第１３の特徴：前記取付部は、前記照明装置の上方への移動を規制する移動規制部を有している。

　本発明の第１の特徴によれば、取付対象の湾曲面に設けられた台座の平板状のベース部に対して取付部によって照明装置を固定することができる。よって、ねじ部材を用いることなく照明装置を安定的に取付対象の湾曲面に対して取り付けることができる。よって、照明装置の取付工数を低減することができる。

　本発明の第２の特徴によれば、ベース部が鉛直方向に沿って延在している場合であっても、照明装置のベース部に対する鉛直下方への移動が規制されるので、照明装置をベース部に対して固定することができる。

　本発明の第３の特徴によれば、照明装置のベース部から離れる方向の移動を爪部で規制することができるので、照明装置をベース部に対して安定して固定することができる。

　本発明の第４の特徴によれば、照明装置の一方の側面が側壁部に面接触すると共に照明装置の他方の側面が支持壁部に設けられた凸部に線接触する。これにより、照明装置をベース部に対して一層安定して固定することができる。また、照明装置の両側面を取付部に面接触させる場合と比較して、照明装置及び取付構造の寸法精度を高めることなく、ベース部に対する照明装置のガタツキを抑制することができる。

　本発明の第５の特徴によれば、横断面が円弧状に形成された凸部が支持壁部の延出方向に沿って延在しているので、凸部を照明装置の他方の側面に対して線接触させることができる。

　本発明の第６の特徴によれば、凸部の長さ寸法を支持壁部の長さ寸法よりも短く形成しているので、凸部を支持壁部の全長に亘って形成した場合と比較して、支持壁部を撓ませ易くすることができる。この場合、支持壁部を撓ませて爪部を側壁部が位置する側とは反対側に変位させて照明装置を取付部に対して容易に装着することができる。

　本発明の第７の特徴によれば、凸部の幅寸法を支持壁部の幅寸法よりも短く形成しているので、凸部を支持壁部の全幅に亘って形成した場合と比較して、支持壁部を撓ませ易くすることができる。これにより、照明装置を取付部に対して一層容易に装着することができる。

　本発明の第８の特徴によれば、側壁部のうち照明装置との接触面に抜き勾配を設定した場合であっても、ベース部に対する照明装置のガタツキを抑えることができる。

　本発明の第９の特徴によれば、突出部のうち照明装置との接触面を側壁部側に向かってベース部の平面に対して側壁部の抜き勾配と略同じ角度だけベース部側に傾斜させている。これにより、例えば、照明装置の筐体が角筒状に構成されている場合であっても、ベース部に対する照明装置のガタツキを抑えることができる。

　本発明の第１０の特徴によれば、側壁部に形成された型抜き孔を通る金型（スライド型）を用いて爪部を容易に成形することができる。

　本発明の第１１の特徴によれば、台座がベース部の上端と取付対象の湾曲面とに一体的に設けられた上側壁部を有しているので、台座の剛性を高めることができる。これにより、照明装置を一層安定的に取付対象の湾曲面に対して取り付けることができる。また、剛性の比較的高い上側壁部によって照明装置のベース部に対する鉛直下方への移動を規制することができる。

　本発明の第１２の特徴によれば、台座がベース部の下端と取付対象の湾曲面とに一体的に設けられた下側壁部を有しているので、台座の剛性を一層高めることができる。

　本発明の第１３の特徴によれば、移動規制部によって照明装置のベース部に対する上方への移動が規制されるため、照明装置をより一層安定的に取付対象の湾曲面に対して取り付けることができる。

本発明の第１実施形態に係る照明装置の取付構造が適用されるドアライニングの斜視図である。 前記ドアライニングの背面側の一部拡大斜視図である。 前記取付構造に対して照明装置を装着する状態を示した斜視図である。 図４Ａは、図３に示す取付構造の斜視図であり、図４Ｂは、図４Ａの取付構造を別の角度から見た斜視図である。 図２をＱ矢視方向から示した図である。 図５のＶＩ－ＶＩ線に沿った一部省略断面図である。 前記照明装置が装着された取付構造の一部省略拡大斜視図である。 前記取付構造を成形する金型を説明する模式的説明図である。 図８のＩＸ－ＩＸ線に沿った断面説明図である。 本発明の第２実施形態に係る照明装置の取付構造が適用されるドアライニングの斜視図である。 ドアライニングにおける照明装置及び取付構造の配置箇所を拡大して図示した斜視図である。 ドリンクホルダに収容された飲料容器に対する照明装置及び取付構造の配置箇所を拡大して図示した斜視図である。 取付構造に照明装置を取り付けた状態を図示した拡大斜視図である。 ドリンクホルダ及び取付構造を破断して図示した拡大斜視図である。 取付構造から照明装置を取り外した状態を図示した拡大斜視図である。 取付構造から照明装置を取り外した状態を図示した拡大斜視図である。 取付構造への照明装置の挿入を図示した斜視図である。 取付構造に照明装置を挿入した状態を示す平面図である。 図１８のＸＩＸ－ＸＩＸ線に沿った断面図である。 取付構造に照明装置を挿入した状態を示す側面図である。 爪部を図示した拡大平面図である。 取付構造に対する照明装置の取付軌跡を示す説明図である。 図１１に示す位置とは異なる箇所に取付構造及び照明装置を配置した場合を図示した斜視図である。 取付構造及びドリンクホルダを成形する金型を模式的に図示した説明図である。

　以下、本発明に係る照明装置の取付構造について、それが組み込まれるドアライニングとの関係で好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。

（第１実施形態）
　図１に示すように、本発明の第１実施形態に係るドアライニング１２（取付対象）は、例えば、プラスチック等の樹脂材料で構成されており、車両（自動車）のドアパネルの内側に取り付けられる。なお、以下の説明では、ドアライニング１２の車両前方をＸ１方向、車両後方をＸ２方向、車幅方向外側をＹ１方向、車幅方向内側をＹ２方向、鉛直下方をＺ１方向、鉛直上方をＺ２方向と呼ぶことがある。

　ドアライニング１２は、ベーストリム１４と、ベーストリム１４に接続してドアライニング１２の上方部を構成するアッパートリム１６と、ドアノブ１８とを備える。ベーストリム１４の前方下部にはスピーカ２０が配設されている。ベーストリム１４には、車両前後方向（図１の左右方向）に延在したドアアームレスト２２と、ドアアームレスト２２の前方（Ｘ１方向）に位置してベーストリム１４の一部を車幅方向外側（Ｙ１方向）に窪ませて形成された凹部２４とが形成されている。

　図２に示すように、ドアアームレスト２２は、パネル状のベーストリム１４の一部を車幅方向内側（Ｙ２方向）に向けて突出させて形成されており、ドアアームレスト２２の内部には、スイッチ部２６が配設されている。スイッチ部２６は、複数のスイッチ２８、３０、３２を有している（図１参照）。本実施形態では、各スイッチ２８はパワーウインドウスイッチとして、スイッチ３０はドアロックスイッチとして、スイッチ３２はミラースイッチとしてそれぞれ構成されている。ただし、これらスイッチ２８、３０、３２の数量及び機能については任意に設定することが可能である。

　スイッチ部２６には、照明装置２００の光を各スイッチ２８、３０、３２に導くための導光体３４が接続されている。導光体３４は、例えば、光ファイバで構成することができる。

　ドアアームレスト２２の背面（裏面）には、凹部２４の背面（裏面）に連なり、照明装置２００を固定するための取付構造１０が設けられる湾曲面３６が形成されている。

　図３、図５及び図７に示すように、照明装置２００は、図示しない発光素子が内蔵された筐体２０２と、筐体２０２に設けられて導光体３４の端部に接続される接続部２０４とを備えている。筐体２０２及び接続部２０４は、プラスチック等の樹脂材料で構成されている。筐体２０２は、図示しないワイヤーハーネス（電線）が接続されるコネクタ部２０６と、コネクタ部２０６に連なる照明部２０８とを有している。

　コネクタ部２０６は、略四角筒状に構成されており、その照明部２０８側の端部には、左右両側に突出したフランジ部２１０、２１２が形成されている。照明部２０８は、コネクタ部２０６の長手方向に沿って延在しており、その前面（接続部２０４が設けられる面）がコネクタ部２０６の前面と面一になっている。

　照明部２０８の厚み寸法はコネクタ部２０６の厚み寸法よりも小さくなっている。すなわち、照明装置２００は、コネクタ部２０６が照明部２０８よりも背面側に幾らか突出した形状を呈している。照明部２０８の両側面には、爪部２１４、２１６が設けられている。

　接続部２０４は、照明部２０８の前面から前方に向けて突出形成された筒状部材であって、その軸線が前記発光素子の光軸と略一致するように設けられている。そのため、接続部２０４の内孔に導光体３４の端部が接続された状態で、前記発光素子から発せられた光は導光体３４に導入されることとなる。

　本実施形態に係る照明装置２００は、基本的に以上のように構成されるものであるが、例えば、特開２０１２－０８６６２０号公報に記載されている発光装置（照明装置）のように構成しても構わない。

　次に、照明装置２００の取付構造１０について説明する。この取付構造１０は、プラスチック等の樹脂材料でドアアームレスト２２と一体的に成形されている。ただし、取付構造１０は、樹脂による一体成形品でなくても構わない。

　図３～図７に示すように、取付構造１０は、ドアアームレスト２２の湾曲面３６に略Ｕ字状に突出形成された台座４０と、台座４０に照明装置２００を固定するための取付部４２とを備えている。台座４０は、略鉛直方向に延在した平板状のベース部４４と、ベース部４４の下端（Ｚ１方向の端部）に設けられた下側壁部４６と、ベース部４４の上端（Ｚ２方向の端部）に設けられた上側壁部４８とを有している。上側壁部４８は、導光体３４の端部の鉛直下方に位置している。

　取付部４２は、ベース部４４に設けられた取付部本体５０と、ベーストリム１４の背面に設けられて照明装置２００の照明部２０８に接触する移動規制部５２と、上側壁部４８と移動規制部５２とを連結する連結壁部５４とを有している。取付部本体５０は、ベース部４４の一方（湾曲面３６に遠い側）の側部から立設した幅広の側壁部５６と、ベース部４４の他方（湾曲面３６に近い側）の側部から立設して先端に係合爪５８（爪部）が設けられた幅狭の支持壁部６０とを有している。

　側壁部５６は、略矩形状の板状部材であって、下側壁部４６よりもやや上方から上側壁部４８まで延在している。側壁部５６のうち支持壁部６０に対向した部位には、支持壁部６０に対応した形状の型抜き孔６２が形成されている。側壁部５６は、ベース部４４に対して略垂直に立設している。図６から諒解されるように、側壁部５６の支持壁部６０側の面は、照明装置２００を構成するコネクタ部２０６の一方の側面に面接触する。側壁部５６のうちコネクタ部２０６との接触面（側壁部５６の支持壁部６０側の面）には、側壁部５６の先端に向かって所定角度θの抜き勾配が設定されている。

　支持壁部６０は、ベース部４４の平面の垂線Ｐに対して側壁部５６の抜き勾配と略同じ角度（所定角度θ）だけ側壁部５６側に傾斜するようにベース部４４に立設している。支持壁部６０には、側壁部５６側に突出した凸部６４が形成されている。

　凸部６４は、支持壁部６０の延出方向に沿って延在すると共に横断面が円弧状の外面を有している。これにより、凸部６４は、コネクタ部２０６の他方の側面に線接触する。凸部６４は、支持壁部６０の長手方向略中央に位置した状態で凸部６４の長さ寸法が支持壁部６０の長さ寸法よりも短く形成されている。また、凸部６４は、支持壁部６０の幅方向略中央に位置した状態で凸部６４の幅寸法が支持壁部６０の幅寸法よりも短く形成されている。これにより、支持壁部６０を適度に撓ませることができるので、コネクタ部２０６に対する係合爪５８の着脱を好適に行うことができる。

　支持壁部６０のうち凸部６４が形成される面とは反対側の面には、その幅方向略中央において基端から長手方向略中央まで延出したリブ６６が設けられている。このリブ６６は、ドアアームレスト２２の湾曲面３６に一体的に設けられている。このようなリブ６６を設けることによって、支持壁部６０の剛性を高めることができる。

　係合爪５８は、支持壁部６０の先端に一体的に形成されている。係合爪５８は、支持壁部６０よりも側壁部５６側に突出し、照明装置２００を構成するコネクタ部２０６の背面に接触する（図６参照）。係合爪５８には、側壁部５６に向かってベース部４４側に傾斜したテーパ面６８が形成されている。

　取付部本体５０は、ベース部４４に設けられて略水平方向に沿って延在した第１～第４突出部７０、７２、７４、７６を有している（図５参照）。第１突出部７０は、側壁部５６の下端からベース部４４の他端まで延出している。第２突出部７２は、第１突出部７０よりもやや上方（Ｚ２方向）において、ベース部４４の幅方向略中央からベース部４４の他端まで延出している。第３突出部７４は、第２突出部７２よりも上方において、側壁部５６からベース部４４の幅方向略中央まで延出している。第４突出部７６は、第３突出部７４よりも上方において、ベース部４４の幅方向略中央からベース部４４の他端まで延出している。

　第１～第４突出部７０、７２、７４、７６の各々の突出長は、その一端から他端に向かって徐々に大きくなっている。すなわち、第１～第４突出部７０、７２、７４、７６の各々の先端面は、側壁部５６側に向かってベース部４４の平面に対して所定角度θだけベース部４４側に傾斜している。これにより、第１～第３突出部７０、７２、７４の各々の先端面が照明装置２００を構成するコネクタ部２０６の前面（ベース部４４に指向する面）に接触し、第４突出部７６の先端面が照明装置２００を構成する照明部２０８の前面に接触することとなる。

　第１突出部７０の他端部には、コネクタ部２０６の他方の側面に接触する板状の壁部７８が立設し、第４突出部７６の他端部には、照明部２０８の他方の側面に接触する板状の壁部８０が立設している。これら壁部７８、８０は、湾曲面３６に一体的に形成されている。

　移動規制部５２は、ベーストリム１４の背面（裏面）のうち導光体３４の端部の上方（Ｚ２方向）に位置する部分から側壁部５６の延出方向に沿って略Ｈ字状に突出形成されている。移動規制部５２は、ベーストリム１４の背面に設けられて対向配置された一対の規制板８２、８４と、これら規制板８２、８４を連結する中間板８６とを有している。

　各規制板８２、８４は、先端に向かって徐々に幅狭に形成されている。規制板８２の先端側には、その下方部分が切り欠かれることによって、照明部２０８の上面に接触する上方規制面８２ａと、照明部２０８の前面に接触する前方規制面８２ｂとが形成されている。これと同様に、規制板８４の先端側には、その下方部分が切り欠かれることによって、照明部２０８の上面に接触する上方規制面８４ａと、照明部２０８の前面に接触する前方規制面８４ｂとが形成されている。

　連結壁部５４は、上側壁部４８と一方の規制板８２とを連結すると共に導光体３４の端部を側方から覆う。これにより、照明装置２００を取付構造１０に装着する際等に、導光体３４に人手や他の部品等が当たり当該導光体３４が損傷することを防止することができる。

　次に、以上のように構成された取付構造１０を用いた、ドアアームレスト２２の湾曲面３６に対する照明装置２００の取付手順について説明する。

　ドアアームレスト２２の湾曲面３６に対して照明装置２００を取り付ける場合、先ず、コネクタ部２０６の前面をベース部４４に対向させると共に接続部２０４を導光体３４の端部の位置に合わせた状態で照明装置２００を台座４０に向けて進行させる。そうすると、コネクタ部２０６の前面が係合爪５８のテーパ面６８に接触する。

　続いて、照明装置２００をベース部４４に向けて押圧すると、係合爪５８が側壁部５６から離間する方向に変位するように支持壁部６０が弾性変形し、側壁部５６と係合爪５８との間にコネクタ部２０６が進入する。そして、照明装置２００をベース部４４に向けてさらに押し進めると、コネクタ部２０６を乗り越えた係合爪５８が元の位置に復帰してコネクタ部２０６の背面に接触し、接続部２０４の内孔に導光体３４の端部が装着されるに至る。

　このとき、コネクタ部２０６の前面が第１～第３突出部７０、７２、７４の各々の先端面に接触する。すなわち、コネクタ部２０６は、その前面が第１～第３突出部７０、７２、７４の各々の先端面に接触した状態でその背面が係合爪５８に接触するため、ベース部４４に対して固定されることとなる。

　また、コネクタ部２０６の一方の側面が側壁部５６に面接触し、コネクタ部２０６の他方の側面が凸部６４に線接触すると共に壁部７８に接触する。これにより、ベース部４４に対するコネクタ部２０６のガタツキが抑えられる。さらに、照明部２０８の前面が第４突出部７６の先端面に接触すると共に照明部２０８の他方の側面が壁部８０に接触する。これにより、ベース部４４に対する照明部２０８のガタツキが抑えられる。

　さらにまた、コネクタ部２０６の一方のフランジ部２１０が側壁部５６の壁面に接触すると共にコネクタ部２０６の他方のフランジ部２１２が係合爪５８に接触する。そのため、照明装置２００のベース部４４に対する鉛直下方（Ｚ１方向）への移動が規制される。すなわち、側壁部５６及び係合爪５８が照明装置２００の鉛直下方への移動を規制する移動規制手段として機能する。ただし、取付構造１０に照明装置２００を装着した状態で、フランジ部２１０は側壁部５６に対して非接触であってもよく、フランジ部２１２は係合爪５８に対して非接触であってもよい。この場合であっても、照明装置２００の鉛直下方への移動を規制することが可能である。

　また、照明部２０８の上面が各上方規制面８２ａ、８４ａに接触するので、ベース部４４に対して固定された照明装置２００の鉛直上方（Ｚ２方向）に沿った移動が規制される。そのため、照明装置２００がベース部４４に対して鉛直上方に移動して導光体３４に過度な力が作用することを防止することができる。ただし、各上方規制面８２ａ、８４ａは、取付構造１０に照明装置２００が装着された状態で照明部２０８の上面に対して非接触であってもよい。この場合であっても、照明装置２００のベース部４４に対する鉛直上方への移動量を小さく抑えることができるため、導光体３４に過度な力が作用することを防止することが可能である。

　さらに、照明部２０８の前面が各前方規制面８２ｂ、８４ｂに接触するので、照明部２０８の前方への移動が規制される。そのため、照明部２０８がベース部４４に対して前方に移動して導光体３４に過度な力が作用することを防止することができる。ただし、各前方規制面８２ｂ、８４ｂは、取付構造１０に照明装置２００が装着された状態で照明部２０８の前面に対して非接触であってもよい。この場合であっても、照明装置２００のベース部４４に対する前方への移動量を小さく抑えることができるため、導光体３４に過度な力が作用することを防止することが可能である。

　さらにまた、接続部２０４が上側壁部４８の鉛直上方（Ｚ２方向）に位置すると共に、照明部２０８に設けられた爪部２１６が壁部８０の鉛直上方に位置する。これにより、照明装置２００がベース部４４に対して鉛直下方（Ｚ１方向）に沿って移動した場合であっても、接続部２０４が上側壁部４８に接触し爪部２１６が壁部８０に接触するので、照明装置２００の鉛直下方への移動が規制される。すなわち、上側壁部４８及び壁部８０は、照明装置２００の鉛直下方への移動を規制する移動規制手段として機能する。

　以上説明したように、本実施形態に係る照明装置２００の取付構造１０によれば、ドアアームレスト２２（ドアライニング１２）の湾曲面３６に設けられた台座４０の平板状のベース部４４に対して取付部４２によって照明装置２００を固定することができる。よって、ねじ部材を用いることなく照明装置２００を安定的にドアアームレスト２２の湾曲面３６に対して取り付けることができる。よって、照明装置２００の取付工数を低減することができる。

　また、コネクタ部２０６の一方のフランジ部２１０が側壁部５６に接触すると共にコネクタ部２０６の他方のフランジ部２１２が係合爪５８に接触することで照明装置２００のベース部４４に対する鉛直下方への移動を規制している。さらに、接続部２０４の鉛直下方に上側壁部４８が位置すると共に照明部２０８に形成された他方の爪部２１６の鉛直下方に壁部８０が位置することで照明装置２００のベース部４４に対する鉛直下方への移動を規制している。すなわち、本実施形態では、ベース部４４が鉛直方向に沿って延在しているが、台座４０及び取付部４２が照明装置２００のベース部４４に対する鉛直下方への移動を規制しているので、照明装置２００をベース部４４に対して固定することができる。

　本実施形態によれば、照明装置２００のベース部４４から離れる方向の移動を係合爪５８で規制しているので、照明装置２００をベース部４４に対して安定して固定することができる。

　また、コネクタ部２０６の一方の側面が側壁部５６に面接触すると共にコネクタ部２０６の他方の側面が支持壁部６０に設けられた凸部６４に線接触している。これにより、照明装置２００をベース部４４に対して一層安定して固定することができる。さらに、コネクタ部２０６の両側面を取付部４２に面接触させる場合と比較して、照明装置２００及び取付構造１０の寸法精度を高めることなく、ベース部４４に対する照明装置２００のガタツキを抑制することができる。

　本実施形態によれば、横断面が円弧状に形成された凸部６４が支持壁部６０の延出方向に沿って延在しているので、凸部６４をコネクタ部２０６の他方の側面に対して線接触させることができる。

　また、凸部６４の長さ寸法を支持壁部６０の長さ寸法よりも短く形成しているので、凸部６４を支持壁部６０の全長に亘って形成した場合と比較して、支持壁部６０を撓ませ易くすることができる。これにより、支持壁部６０を撓ませて係合爪５８を側壁部５６が位置する側とは反対側に変位させて照明装置２００を取付部４２に対して容易に装着することができる。

　さらに、凸部６４の幅寸法を支持壁部６０の幅寸法よりも短く形成しているので、凸部６４を支持壁部６０の全幅に亘って形成した場合と比較して、支持壁部６０を撓ませ易くすることができる。これにより、照明装置２００を取付部４２に対して一層容易に装着することができる。

　本実施形態によれば、側壁部５６のうちコネクタ部２０６との接触面に所定角度θの抜き勾配が設定され、支持壁部６０がベース部４４の平面の垂線Ｐに対して抜き勾配と略同じ角度θだけ側壁部５６側に傾斜するようにベース部４４に立設している。これにより、ベース部４４に対する照明装置２００のガタツキを抑えることができる。

　また、第１～第４突出部７０、７２、７４、７６のうち照明装置２００との接触面を側壁部５６側に向かってベース部４４の平面に対して側壁部５６の抜き勾配と略同じ角度だけベース部４４側に傾斜させている。これにより、ベース部４４に対する照明装置２００のガタツキを一層抑えることができる。

　さらに、側壁部５６のうち支持壁部６０と対向する部位に型抜き孔６２を形成している。この場合、図８及び図９に示すように、金型１５０と型抜き孔６２を通るスライド型１５２とを用いて係合爪５８を容易に成形することができる。

　本実施形態によれば、台座４０がベース部４４の上端とドアアームレスト２２の湾曲面３６とに一体的に設けられた上側壁部４８を有しているので、台座４０の剛性を高めることができる。これにより、照明装置２００を一層安定的にドアアームレスト２２の湾曲面３６に対して取り付けることができる。また、剛性の比較的高い上側壁部４８によって照明装置２００のベース部４４に対する鉛直下方への移動を規制することができる。

　さらに、台座４０がベース部４４の下端とドアアームレスト２２の湾曲面３６とに一体的に設けられた下側壁部４６を有しているので、台座４０の剛性を一層高めることができる。

　本実施形態では、移動規制部５２を構成する各上方規制面８２ａ、８４ａによって照明装置２００のベース部４４に対する鉛直上方への移動が規制されるため、照明装置２００をより一層安定的にドアアームレスト２２の湾曲面３６に対して取り付けることができる。

（第２実施形態）
［本実施形態の概略構成］
　本発明の第２実施形態に係る照明装置３１０の取付構造３１２は、例えば、図１０～図１６に示すように、車両のドアパネルの車室内側に取り付けられるドアライニング３１４に適用される。ただし、取付構造３１２は、この一実施形態に限定されるものではなく、ドアライニング３１４以外の車両の内装部材や、該内装部材以外の物体を取付対象として、該取付対象に照明装置３１０を取り付けることも可能である。以下の説明では、照明装置３１０が取付構造３１２を介して車両のリアドアのドアライニング３１４に取り付けられる場合について説明する。

　プラスチック等からなるドアライニング３１４は、アッパー部３１６と、該アッパー部３１６に組み付けられたロア部３１８とから構成される。すなわち、アッパー部３１６の下端部３２０には、前後方向（矢印Ｘ方向）に沿って複数の孔部３２２が形成されている。従って、アッパー部３１６の下端部３２０と、ロア部３１８の上端部３２４とを重ね合わせた状態で、ボルト等の係合部材３２６を孔部３２２を介して係合させることにより、アッパー部３１６とロア部３１８とが連結されてドアライニング３１４が構成される。

　アッパー部３１６のうち、車両前方（矢印Ｘ１方向）の箇所は、他の箇所よりも下方（矢印Ｚ１方向）に延在している。そして、当該車両前方の箇所には、ペットボトル等の光透過性を有する飲料容器３３０（照明対象物）を収容可能なドリンクホルダ３３２が形成されている。ドリンクホルダ３３２は、アッパー部３１６の車両前方の箇所を、矢印Ｙ１方向に凹ませ、且つ、飲料容器３３０を収容可能なポケット状に形成されたものである。

　ここで、ドリンクホルダ３３２において、矢印Ｚ１方向に延在する下側部分のうち、車両後方（矢印Ｘ２方向）の側壁３３４には、孔部３３６が形成されている。そして、アッパー部３１６の下端部３２０のうち、側壁３３４近傍の箇所には、取付構造３１２が当該下端部３２０と一体的に形成されている。すなわち、取付構造３１２は、アッパー部３１６と同じ材料からなり、孔部３３６と対向するように、下端部３２０から矢印Ｙ１方向に延在して形成されている。従って、取付構造３１２に照明装置３１０を取り付けた場合、照明装置３１０は、孔部３３６と対向し且つ矢印Ｙ１方向に延在するように配置される。

　この場合、照明装置３１０は、レンズ３３８を介して外部に照明光３４０を照射可能である。図１１～図１４に示すように、照明装置３１０は、レンズ３３８と孔部３３６とが対向するように取付構造３１２に取り付けられている。従って、取付構造３１２に取り付けられた照明装置３１０からレンズ３３８を介して照明光３４０が出力された場合、照明光３４０は、孔部３３６を通過して飲料容器３３０に照射される。飲料容器３３０は、光透過性を有する容器であるため、飲料容器３３０内の飲料物３４２に照明光３４０が照射された場合、当該照明光３４０は、反射光として飲料容器３３０から車室内に反射される。これにより、車室内の乗員は、前記反射光を視認することにより、飲料容器３３０内に飲料物３４２が存在することを認識することができる。

［本実施形態の具体的な構成］
　ここで、本実施形態に係る取付構造３１２及び照明装置３１０の具体的な構成について、図１７～図２２を参照しながら説明する。なお、この説明では、必要に応じて、図１０～図１６も参照しながら説明する。また、図１７～図２２に示す矢印Ａ方向、矢印Ｂ方向及び矢印Ｃ方向は、取付構造３１２と照明装置３１０との位置関係を明確にするために図示した３軸方向であり、ドアライニング３１４に対する取付構造３１２及び照明装置３１０の配置箇所によっては、図１０～図１６に示す矢印Ｘ方向、矢印Ｙ方向及び矢印Ｚ方向の３軸方向とは対応しない場合がある。

　照明装置３１０及び取付構造３１２は、それぞれ、矢印Ａ方向に沿った中心部に対して左右対称の構造を有する。

　ここで、先ず、照明装置３１０について説明する。

　照明装置３１０は、プラスチック製の筐体３５０を有する。筐体３５０は、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ）等の光源部３５２を収容し且つレンズ３３８が設けられた光源収容部３５４と、該光源収容部３５４に連なり且つコネクタ３５６に嵌合するコネクタ嵌合部３５８とから構成される。この場合、図１７及び図１８に示すように、光源収容部３５４を矢印Ｂ１方向に向けると共に、コネクタ嵌合部３５８を矢印Ｂ２方向に向けた状態で、取付構造３１２に対して照明装置３１０を矢印Ｂ１方向に挿入することにより、照明装置３１０を取付構造３１２に取り付けることができる。

　筐体３５０の上面３６０（矢印Ｃ１方向の側面）には、プラスチック製で略Ｔ字状のカバー部材３６２が装着されている。レンズ３３８は、カバー部材３６２における光源収容部３５４側の箇所に形成されている。光源部３５２は、光源収容部３５４内におけるレンズ３３８直下の箇所に配置されている。すなわち、光源部３５２及びレンズ３３８は、光軸を略一致させた状態で配置されている。

　光源部３５２は、図示しない車両のバッテリからコネクタ３５６を介した電力供給に起因して照明光３４０を発光する。レンズ３３８は、光源部３５２から発光された照明光３４０を集光し、外部に向けて発散する両凸レンズである。なお、レンズ３３８の種類及び形状は、適宜設定可能である。

　光源収容部３５４は、光源部３５２を収容し且つレンズ３３８が設けられる程度の大きさを有する矩形状のブロックである。一方、コネクタ嵌合部３５８は、コネクタ３５６が嵌合する孔部３６４を有する矩形状のブロックである。

　この場合、光源収容部３５４の矢印Ｃ方向に沿った厚みは、コネクタ嵌合部３５８の厚みよりも薄い。また、光源収容部３５４の矢印Ａ方向に沿った幅は、コネクタ嵌合部３５８の幅よりも僅かに広い。

　図１３、図１４及び図１７に示すように、筐体３５０の上面３６０（一側面）を構成する光源収容部３５４の上面３６８及びコネクタ嵌合部３５８の上面３７０は、略面一である。そのため、筐体３５０の底面３７２を構成する光源収容部３５４の底面３７４及びコネクタ嵌合部３５８の底面３７６は、矢印Ｃ方向に沿って、互いに異なる高さに設定されている。

　異なる厚みの光源収容部３５４及びコネクタ嵌合部３５８によって、筐体３５０には、光源収容部３５４の底面３７４と、コネクタ嵌合部３５８の矢印Ｂ１方向の側面と、コネクタ嵌合部３５８の底面３７６とによって、段差部３７８が構成される。すなわち、段差部３７８は、筐体３５０の底面３７２側において、光源収容部３５４とコネクタ嵌合部３５８との連結部分に形成される段差である。

　また、光源収容部３５４のコネクタ嵌合部３５８側（矢印Ｂ２方向）の角部３８０、３８２のうち、矢印Ａ２方向の角部３８０は、コネクタ嵌合部３５８から矢印Ａ２方向に膨出すると共に、矢印Ａ１方向の角部３８２は、コネクタ嵌合部３５８から矢印Ａ１方向に膨出している。

　さらに、光源収容部３５４の角部３８０に連なる矢印Ａ２方向の側面３８４には、矢印Ａ２方向に凸状に突出する爪部３８６（凸部）が形成されている。一方、光源収容部３５４の角部３８２に連なる矢印Ａ１方向の側面３８８には、矢印Ａ１方向に凸状に突出する爪部３９０（凸部）が形成されている。そして、爪部３８６、３９０は、矢印Ｃ方向に沿った略同一の高さ位置に形成され、該各爪部３８６、３９０の上部は、テーパ状に形成されている。

　次に、取付構造３１２について説明する。

　取付構造３１２は、図１１、図１３～図１８、図２０及び図２２に示すように、アッパー部３１６の下端部３２０における孔部３３６と対向する位置において、該下端部３２０から矢印Ｙ１方向及び矢印Ｂ２方向に延在する筒状本体部４００を有する。筒状本体部４００は、矢印Ａ方向に沿った中心部に対して左右対称の形状を有すると共に、照明装置３１０を構成する筐体３５０の形状に合わせて、角型の筒状に形成されている。

　すなわち、筒状本体部４００は、矢印Ｃ１方向の上壁部４０２（側面）と、矢印Ａ２方向の側壁部４０４と、矢印Ａ１方向の側壁部４０６と、矢印Ｃ２方向の底壁部４０８（連結部）とを有する。上壁部４０２と底壁部４０８との間を２つの側壁部４０４、４０６で連結することにより、矢印Ｂ１方向に挿入される照明装置３１０の筐体３５０を受容可能な空間が形成される。

　ここで、上壁部４０２の矢印Ｂ２方向の箇所は、大きく切り欠かれて、矢印Ｂ方向に沿って連続して開口する開口部４１０として形成されている。そのため、上壁部４０２は、２つの側壁部４０４、４０６及び底壁部４０８と比較して、矢印Ｙ２方向及び矢印Ｂ１方向に大きく後退した形状となっている。

　上壁部４０２の矢印Ｂ２方向側には、レンズ３３８の形状に合わせて矢印Ｂ１方向に円弧状に凹んだ凹部４１２が形成されている。また、上壁部４０２の底面（筒状本体部４００の内方）には、２つの押さえ部４１４（先端押さえ部）が矢印Ｂ方向に延在している。

　そのため、矢印Ｂ１方向に沿って筐体３５０を筒状本体部４００に挿入した場合、レンズ３３８が外部に露出すると共に、当該レンズ３３８を取付構造３１２の構成要素に接触させることなく、照明装置３１０を取付構造３１２に取り付けることができる。また、２つの押さえ部４１４が光源収容部３５４の矢印Ｂ１方向の側面４１６（先端部）に当接することで、筒状本体部４００における矢印Ｂ方向に沿った所定位置に照明装置３１０を位置決めすることができる。すなわち、２つの押さえ部４１４は、筒状本体部４００に挿入された光源収容部３５４に対するストッパとして機能する。

　矢印Ａ方向に沿って対向する２つの側壁部４０４、４０６は、下記のように、略同一の構成を有する。

　先ず、側壁部４０４の矢印Ａ１方向の側面（側壁部４０６に対向する側面であって筒状本体部４００の内方の側面）には、光源収容部３５４の爪部３８６と嵌合可能な嵌合溝４１８が矢印Ｂ方向に沿って形成されている。そのため、図１９に示すように、嵌合溝４１８は、爪部３８６の形状に合わせて、断面テーパ状に形成されている。

　また、側壁部４０４の矢印Ｂ２方向の先端部における嵌合溝４１８側の箇所には、矢印Ｂ２方向に沿って薄肉部４２０が延出している。薄肉部４２０の矢印Ａ方向に沿った厚みは、側壁部４０４の矢印Ａ方向に沿った厚みよりも薄く設定されている。

　さらに、側壁部４０４の矢印Ｂ２方向の先端部における薄肉部４２０の下方には、矢印Ｂ２方向に沿って爪部４２２（係合部、爪部材）が延出している。この場合、図１８、図２０及び図２２に示すように、薄肉部４２０は、爪部４２２よりも矢印Ｂ２方向に延在している。そして、筐体３５０が矢印Ｂ１方向に沿って筒状本体部４００に挿入された場合、爪部４２２は、光源収容部３５４の矢印Ａ２方向の角部３８０に係合して、照明装置３１０の長手方向である矢印Ｂ１方向に光源収容部３５４を押さえる。

　また、爪部４２２の側壁部４０４寄りの箇所には、光源収容部３５４の角部３８０に該爪部４２２が係合した際に、光源収容部３５４の側面３８４における角部３８０寄りの箇所を矢印Ａ１方向に押さえる凸状の押さえ部４２４（側面押さえ部）が形成されている。

　一方、側壁部４０６の矢印Ａ２方向側の側面（側壁部４０４に対向する側面であって筒状本体部４００の内方の側面）には、光源収容部３５４の爪部３９０と嵌合可能な嵌合溝４２６が矢印Ｂ方向に沿って形成されている。従って、嵌合溝４２６も、爪部３９０の形状に合わせて、断面テーパ状に形成されている。

　また、側壁部４０６の矢印Ｂ２方向の先端部における嵌合溝４２６側の箇所には、矢印Ｂ２方向に沿って薄肉部４２８が延出している。薄肉部４２８の矢印Ａ方向に沿った厚みも、側壁部４０６の矢印Ａ方向に沿った厚みよりも薄く設定されている。

　さらに、側壁部４０６の矢印Ｂ２方向の先端部における薄肉部４２８の下方には、矢印Ｂ２方向に沿って爪部４３０（係合部、爪部材）が延出している。この場合、薄肉部４２８は、爪部４３０よりも矢印Ｂ２方向に延在している。そして、筐体３５０が矢印Ｂ１方向に沿って筒状本体部４００に挿入された場合、爪部４３０は、光源収容部３５４の矢印Ａ１方向の角部３８２に係合して、光源収容部３５４を矢印Ｂ１方向に押さえる。

　また、爪部４３０の側壁部４０６寄りの箇所には、光源収容部３５４の角部３８２に該爪部４３０が係合した際に、光源収容部３５４の側面３８８における角部３８２寄りの箇所を矢印Ａ２方向に押さえる凸状の押さえ部４３２（側面押さえ部）が形成されている。

　前述のように、爪部３８６、３９０は、矢印Ｃ方向に沿って略同じ高さに設定されているため、嵌合溝４１８、４２６は、略同じ高さに設定されると共に、薄肉部４２０、４２８も、略同じ高さに設定される。また、爪部４２２、４３０も略同じ高さに設定されている。

　図１８に示すように、２つの側壁部４０４、４０６の間隔ａは、光源収容部３５４と略同じ幅である。従って、爪部３８６、３９０が嵌合溝４１８、４２６にそれぞれ嵌合した場合、光源収容部３５４の側面３８４、３８８は、図１９に示すように、側壁部４０４、４０６にそれぞれ面接触する。また、薄肉部４２０、４２８の間隔ｂは、２つの側壁部４０４、４０６の間隔ａよりも広く設定されている（ａ＜ｂ）。すなわち、開口部４１０の矢印Ｂ２方向の箇所は、幅広形状とされている。

　２つの側壁部４０４、４０６を連結する底壁部４０８において、矢印Ａ方向に沿った中心部は、矢印Ｂ２方向に延出する延出部４３３として形成される。

　そして、底壁部４０８の中心部から延出部４３３にかけて、矢印Ｂ方向に筐体支持部４３４が形成されている。筐体支持部４３４における矢印Ｂ方向に沿った中間部分には、筐体３５０の段差部３７８に応じた形状の段差部４３６が形成されている。また、筐体支持部４３４の矢印Ｂ２方向の先端部分は、矢印Ｂ２方向及び矢印Ｃ２方向に傾斜するガイド面４３８として形成される。

　そのため、筐体３５０を矢印Ｂ１方向に沿って筒状本体部４００に挿入する場合、筐体３５０の段差部３７８は、ガイド面４３８に沿って筐体支持部４３４に案内され、段差部３７８が段差部４３６に突き当たると、筐体３５０（の段差部３７８）は、筐体支持部４３４（の段差部４３６）に支持される。

［本実施形態の作用］
　本実施形態に係る照明装置３１０の取付構造３１２は、以上の通りである。次に、照明装置３１０を取付構造３１２に取り付ける際の取付手順と、取り付け後の照明装置３１０から飲料容器３３０への照明光３４０の照射とについて説明する。

　先ず、図１７及び図２２に示すように、レンズ３３８を矢印Ｃ１方向に向けた状態で、光源収容部３５４を矢印Ｂ１方向側とし、且つ、コネクタ嵌合部３５８を矢印Ｂ２方向側に向ける。本実施形態では、図２２に示すように、取付構造３１２の矢印Ｂ２方向側に対して照明装置３１０が角度αの範囲内であれば、取付構造３１２に対してどの角度αからでも、筐体３５０を筒状本体部４００に挿入することができる。従って、本実施形態では、取付構造３１２に対して照明装置３１０を取り付ける際、少なくとも、レンズ３３８が矢印Ｃ１方向に向き、光源収容部３５４が筒状本体部４００に向き、且つ、コネクタ嵌合部３５８が筒状本体部４００から離間するように、取付構造３１２に対して照明装置３１０が位置していればよい。

　次に、図１７及び図２２に示す状態から、照明装置３１０を筒状本体部４００に向けて矢印Ｂ１方向に移動させる。この場合、開口部４１０の矢印Ｂ２方向側が幅広形状であり、ａ＜ｂの関係にある。そのため、薄肉部４２０、４２８をガイドとして、光源収容部３５４を側壁部４０４、４０６の間の空間に容易に挿入することができる。

　また、開口部４１０は、筒状本体部４００の矢印Ｂ２方向側から凹部４１２の箇所にかけて連続して開口した形状である。そのため、レンズ３３８を矢印Ｃ１方向に向けた状態で照明装置３１０を矢印Ｂ１方向に移動させても、該レンズ３３８が取付構造３１２の構成要素と接触することがない。

　光源収容部３５４が側壁部４０４、４０６の間の空間に案内されると、光源収容部３５４の側面３８４、３８８が側壁部４０４、４０６にそれぞれ面接触すると共に、爪部３８６、３９０が嵌合溝４１８、４２６にそれぞれ嵌合する。一方、段差部３７８を構成するコネクタ嵌合部３５８の底面３７６も、ガイド面４３８に接触する。

　この場合、底面３７６がガイド面４３８に接触した状態で、光源収容部３５４と一体にコネクタ嵌合部３５８が矢印Ｂ１方向に移動すると、ガイド面４３８に沿ってコネクタ嵌合部３５８を段差部４３６にスムーズに案内することができる。すなわち、底面３７６は、傾斜したガイド面４３８により、矢印Ｂ方向に沿って平行な段差部４３６に案内され、この結果、照明装置３１０は、全体的に、筒状本体部４００に対して略平行に矢印Ｂ１方向に進行することが可能となる。

　そして、照明装置３１０を矢印Ｂ１方向にさらに移動させると、側壁部４０４、４０６及び嵌合溝４１８、４２６による光源収容部３５４の案内作用と、段差部４３６による段差部３７８の案内作用とによって、照明装置３１０が矢印Ｂ１方向に向かい、筒状本体部４００内にさらに挿入される。

　すなわち、側面３８４、３８８が側壁部４０４、４０６とそれぞれ面接触し、且つ、爪部３８６、３９０が嵌合溝４１８、４２６にそれぞれ嵌合している。また、段差部４３６は、段差部３７８に応じた形状であり、光源収容部３５４の底面３７４と、コネクタ嵌合部３５８の底面３７６とは、それぞれ、段差部４３６に支持されている。これにより、照明装置３１０（の光源収容部３５４及びコネクタ嵌合部３５８）は、矢印Ａ方向及び矢印Ｃ方向の位置が規制された状態となる。従って、照明装置３１０は、矢印Ａ方向及び矢印Ｃ方向の位置が規制された状態で、矢印Ｂ１方向へ移動することになる。

　そして、角部３８０、３８２における矢印Ｃ２方向側の部分（段差部３７８を構成するコネクタ嵌合部３５８の矢印Ｂ１方向の側面に応じた箇所）が爪部４２２、４３０に当接した場合、照明装置３１０を矢印Ｂ１方向にさらに移動させると、爪部４２２は、角部３８０からの押圧力によって、側壁部４０４の先端部分を支点として、矢印Ａ２方向に一体的に反る。また、爪部４３０も、角部３８２からの押圧力によって、側壁部４０６の先端部分を支点として、矢印Ａ１方向に一体的に反る。

　この状態で照明装置３１０を矢印Ｂ１方向にさらに移動させると、角部３８０、３８２が爪部４２２、４３０を通過し、光源収容部３５４の側面４１６が押さえ部４１４に当接すると共に、段差部３７８が段差部４３６に突き当たる。これにより、爪部４２２、４３０は、角部３８０、３８２からの押圧状態から解放され、押圧前の元の状態に戻る。

　この結果、爪部４２２、４３０は、角部３８０、３８２に係合し、光源収容部３５４を矢印Ｂ１方向に押さえる。また、爪部４２２の側壁部４０４寄りに形成された押さえ部４２４は、側面３８４の角部３８０寄りの箇所を矢印Ａ１方向に押さえる。さらに、爪部４３０の側壁部４０６寄りに形成された押さえ部４３２は、側面３８８の角部３８２寄りの箇所を矢印Ａ２方向に押さえる。さらにまた、押さえ部４１４は、光源収容部３５４の側面４１６を矢印Ｂ２方向に押さえる。しかも、段差部３７８が段差部４３６に突き当たることにより、筐体３５０は、筐体支持部４３４に固定支持される。

　従って、光源収容部３５４は、押さえ部４１４、４２４、４３２、爪部４２２、４３０及び段差部４３６によって、矢印Ａ方向及び矢印Ｂ方向の位置が規制されることになる。

　しかも、前述のように、側面３８４、３８８及び側壁部４０４、４０６の面接触と、爪部３８６、３９０及び嵌合溝４１８、４２６の嵌合とによって、光源収容部３５４及びコネクタ嵌合部３５８は、矢印Ａ方向及び矢印Ｃ方向の位置が規制されている。そのため、照明装置３１０は、図１０～図１４及び図１８～図２０に示す取付構造３１２の所定位置に取り付けられ、固定支持される。

　この場合、凹部４１２の手前の箇所にレンズ３３８が位置決めされ、且つ、外部に露出されている。これにより、レンズ３３８が取付構造３１２の構成要素と接触することを回避しつつ、レンズ３３８を介して照明光３４０を外部に出力することが可能な状態となる。

　このように取付構造３１２に照明装置３１０が取り付けられた状態で、図示しない車両のバッテリからコネクタ３５６を介して光源部３５２に電力供給を行うと、該光源部３５２が駆動され、照明光３４０が発光される。発光された照明光３４０は、レンズ３３８で集光され、外部に発散される。この結果、レンズ３３８からの照明光３４０は、孔部３３６を介して飲料容器３３０に照射される。

　飲料容器３３０内の飲料物３４２に照明光３４０が照射されると、該照明光３４０は、反射光として飲料容器３３０から車室内に反射され、この結果、車室内の乗員は、前記反射光を視認することで、飲料容器３３０内に飲料物３４２が存在することを認識することができる。

［本実施形態の変形例］
　本実施形態は、上記の説明に限定されることはなく、種々の変更が可能であることは勿論である。

　例えば、図２３に示すように、ドリンクホルダ３３２の底壁４５０に孔部４５２を設け、アッパー部３１６の下端部３２０における孔部４５２直下の箇所に取付構造３１２を設けてもよい。この場合、レンズ３３８が孔部４５２と対向するように取付構造３１２を設け、該取付構造３１２に照明装置３１０を取付固定すればよい。

　この場合、取り付け後の照明装置３１０からレンズ３３８を介して矢印Ｚ２方向に照明光３４０を照射すると、該照明光３４０は、孔部４５２を通過して、ドリンクホルダ３３２に収容された飲料容器３３０の底部に照射される。飲料容器３３０内の飲料物３４２に照明光３４０が照射されると、該照明光３４０は、反射光として飲料容器３３０から車室内に反射される。車室内の乗員は、前記反射光を視認することで、飲料容器３３０内に飲料物３４２が存在することを容易に認識することができる。

［取付構造の製造方法］
　本実施形態に係る照明装置３１０の取付構造３１２は、例えば、図２４に示す金型装置４５４を用いて、アッパー部３１６と一体的に形成することができる。

　この金型装置４５４は、断面凸状のコア４５６と、断面凹状のキャビティ４５８とから構成される。この場合、コア４５６とキャビティ４５８とを合わせた状態で、コア４５６とキャビティ４５８との隙間にアッパー部３１６となるプラスチック材料４６０を流し込むことにより、アッパー部３１６と取付構造３１２とを一体的に形成することができる。すなわち、金型装置４５４は、金型スライド成形技術を用いることなく、アッパー部３１６及び取付構造３１２を一体的に形成することができる。

　なお、成形後は、コア４５６とキャビティ４５８とを矢印方向に互いに離間させることにより、取付構造３１２を含むアッパー部３１６を取り出すことができる。

［本実施形態の効果］
　以上説明したように、本実施形態に係る照明装置３１０の取付構造３１２によれば、取付構造３１２の筐体支持部４３４は、筐体３５０の段差部３７８の形状に合わせた段差部４３６を備えている。そのため、取付構造３１２に照明装置３１０が挿入された場合、段差部４３６は、筐体３５０の段差部３７８に対する受け部として機能する。すなわち、段差部４３６が段差部３７８に応じた形状であるため、筐体３５０を取付構造３１２に挿入して、段差部３７８が段差部４３６に突き当たると、該段差部４３６は、段差部３７８に対する台座として機能する。これにより、筐体３５０の段差部３７８を段差部４３６で容易に支持することが可能となり、照明装置３１０を安定に支持することができる。

　また、本実施形態では、少なくとも、光源部３５２が収容された光源収容部３５４が段差部４３６で支持されているので、光源部３５２及び光源収容部３５４を安定に支持することができる。

　さらに、筐体３５０の段差部３７８における矢印Ａ方向に沿った中央部分を段差部４３６で支持することにより、照明装置３１０を一層安定に支持することができる。

　さらにまた、筐体支持部４３４の先端部分を傾斜したガイド面４３８として形成することにより、取付構造３１２に照明装置３１０を挿入する際、取付経路（取付軌跡）上にガイド面４３８が存在することになる。これにより、取付直前の取付構造３１２に対する照明装置３１０の位置を図２２に示す角度αの範囲に拡大することができる。この結果、取付構造３１２に対する照明装置３１０の取付軌跡の設定自由度が高まり、取付構造３１２に対する照明装置３１０の挿入性（取付性）を向上させることができる。

　また、取付構造３１２に照明装置３１０を挿入した際、段差部４３６が筐体３５０の段差部３７８を支持し、光源収容部３５４に設けた爪部３８６、３９０が嵌合溝４１８、４２６に嵌合し、側壁部４０４、４０６が光源収容部３５４の側面３８４、３８８に面接触する。これにより、照明装置３１０の挿入方向である矢印Ｂ１方向に直交する平面（矢印Ａ方向及び矢印Ｃ方向に沿った平面）において、筐体支持部４３４、側壁部４０４、４０６及び嵌合溝４１８、４２６は、照明装置３１０の位置を規制することができる。この結果、照明装置３１０を一層安定に支持することができる。

　なお、爪部４２２、４３０と嵌合溝４１８、４２６と薄肉部４２０、４２８とが矢印Ｂ方向に沿って略平行に形成され、しかも、爪部４２２、４３０の上方に嵌合溝４１８、４２６及び薄肉部４２０、４２８が設けられているので、取付構造３１２全体を小型化することが可能となる。この結果、取付構造３１２に取り付けられる照明装置３１０の小型化を図ることもできる。

　さらに、筐体支持部４３４と側壁部４０４、４０６とが底壁部４０８を介して連結されているため、取付構造３１２の剛性を高めることができる。

　また、本実施形態に係る照明装置３１０の取付構造３１２によれば、筐体３５０のレンズ３３８と対向する筒状本体部４００の上壁部４０２には、照明装置３１０が筒状本体部４００に挿入されたときに、レンズ３３８を外部に露出させる開口部４１０が形成されている。そのため、照明装置３１０を取付構造３１２に取り付けた場合、レンズ３３８の周辺には、取付構造３１２の構成要素が配置されることがない。これにより、照明装置３１０を安定に支持しつつ、光源部３５２及びレンズ３３８の光軸を自由に設定することが可能となる。

　また、レンズ３３８及び光源部３５２から離れた光源収容部３５４の角部３８０、３８２で爪部４２２、４３０により光源収容部３５４を固定支持する。これにより、レンズ３３８の周辺に取付構造３１２の構成要素を配置することなく、光源収容部３５４を安定に支持することができる。

　さらに、２つの薄肉部４２０、４２８の間隔ｂを２つの側壁部４０４、４０６の間隔ａよりも広く設定している（ａ＜ｂ）。これにより、光源収容部３５４を筒状本体部４００に挿入する際、筒状本体部４００に対して任意の方向（図２２の角度αの範囲内）から光源収容部３５４を挿入することが可能となる。この結果、取付構造３１２に対する照明装置３１０の挿入性が向上し、取付構造３１２に対する照明装置３１０の組み付け性（取付性）を向上させることができる。

　また、２つの側壁部４０４、４０６の先端部分から光源収容部３５４の２つの側面３８４、３８８に沿って２つの爪部４２２、４３０が延在し、光源収容部３５４の角部３８０、３８２に係合する。これにより、光源収容部３５４は、２つの爪部４２２、４３０で挟み込まれると共に、取付構造３１２に対する照明装置３１０の挿入方向（矢印Ｂ１方向）に沿って押し付けられる。この結果、光源収容部３５４を一層安定に支持することができる。

　さらに、２つの爪部４２２、４３０を光源収容部３５４の角部３８０、３８２に係合させることにより、光源収容部３５４を含めた照明装置３１０が固定支持される。これにより、取付構造３１２の形状に応じて照明装置３１０の形状を変更することが不要となり、該照明装置３１０の大型化を回避することが可能となる。

　すなわち、レンズ３３８から離間して設けられた２つの爪部４２２、４３０が光源収容部３５４の角部３８０、３８２に係合することにより、照明装置３１０が固定支持されるので、取付構造３１２の形状に応じて照明装置３１０のサイズを変更できない場合（例えば、レンズ３３８の大きさを変えることができないことに起因して、光源収容部３５４又は照明装置３１０のサイズを変更することができない場合）でも、当該照明装置３１０を固定支持することが可能となる。また、爪部４２２、４３０が光源収容部３５４の角部３８０、３８２に係合するため、照明装置３１０の形状に応じて筐体支持部４３４のサイズを変更することが不要となり、取付構造３１２の大型化も回避することができる。

　また、２つの薄肉部４２０、４２８が２つの爪部４２２、４３０よりも照明装置３１０側に突出し、幅広の２つの薄肉部４２０、４２８の箇所に２つの爪部４２２、４３０が設けられていない。そのため、筒状本体部４００に対して光源収容部３５４を挿入しやすくなる。また、光源収容部３５４の角部３８０、３８２が２つの爪部４２２、４３０の位置にまで移動すると、２つの爪部４２２、４３０が光源収容部３５４の角部３８０、３８２に係合するので、光源収容部３５４を確実に支持することが可能となる。

　凸状の２つの押さえ部４２４、４３２は、２つの爪部４２２、４３０における２つの側壁部４０４、４０６寄りの箇所で、光源収容部３５４の２つの側面３８４、３８８を押さえる。しかも、押さえ部４２４、４３２は、光源収容部３５４と爪部４２２、４３０とのクリアランスを埋めるように形成される。これにより、２つの押さえ部４２４、４３２は、２つの爪部４２２、４３０と協働して、光源収容部３５４を押さえることになるので、取付構造３１２に対する照明装置３１０のガタツキを防止しつつ、光源収容部３５４をより安定且つ確実に支持することができる。また、爪部４２２、４３０に押さえ部４２４、４３２を設けることにより、該爪部４２２、４３０の剛性も向上させることができる。

　また、爪部３８６、３９０がテーパ状に形成されると共に、嵌合溝４１８、４２６も断面テーパ状に形成されている。これにより、照明装置３１０の挿入方向（矢印Ｂ１方向）に直交する平面（矢印Ａ方向及び矢印Ｃ方向に沿った平面）において、照明装置３１０の位置を容易に規制することが可能となり、当該照明装置３１０を確実且つ安定に支持することができる。

　さらに、底壁部４０８の一部である延出部４３３をコネクタ嵌合部３５８まで延在させることにより、取付構造３１２に対する照明装置３１０の組み付け性をさらに向上させると共に、照明装置３１０を一層安定に支持することができる。

　また、筒状本体部４００に対する照明装置３１０の挿入方向（矢印Ｂ１方向）に沿って開口部４１０を連続して開口させることにより、レンズ３３８を傷つけることなく、筒状本体部４００に対して光源収容部３５４を挿入することができる。

　さらに、押さえ部４１４は、筒状本体部４００に挿入された光源収容部３５４の側面４１６を押さえるストッパとして機能する。これにより、照明装置３１０の挿入方向に沿った所望の位置（取付構造３１２の構成要素にレンズ３３８が接触しない位置）で当該照明装置３１０を確実に支持することが可能となる。

　また、本実施形態では、タッピンねじ、ビス等のねじ部材や、ブラケットのような別部品を用いることなく、且つ、金型スライド成形技術を用いることなく、照明装置３１０の形状に応じた取付構造３１２とアッパー部３１６とを一体的に形成することが可能となる。この結果、照明装置３１０の大型化を回避することができる。

　さらに、アッパー部３１６に設けられた取付構造３１２に照明装置３１０を固定することにより、照明装置３１０からアッパー部３１６に設けられたドリンクホルダ３３２に収容される飲料容器３３０に向けて照明光３４０を確実に照射することができる。

［本実施形態のまとめ］
　ところで、例えば、特許第４９３３２４０号公報には、車両のドアライニングにねじを用いて照明装置の一端部を固定すると共に、該ドアライニングに設けられた係合片を用いて照明装置の他端部を支持することで、ドアライニングに照明装置を取り付けることが開示されている。

　しかしながら、このような取付構造を用いて車両の内装部材であるドアライニングに照明装置を取り付ける際、照明装置の取付箇所及び当該照明装置の形状によっては、取付構造に対して照明装置を安定に取り付けることができない場合がある。この結果、照明装置から照明対象物に対して照明光を安定且つ確実に照射することが難しくなる場合がある。例えば、ねじの取付箇所や係合片の大きさに対して、照明装置のサイズが合わない場合には、取付構造の形状に合わせて照明装置を大型化させる必要がある。

　このような問題を解消するためには、タッピンねじ、ビス等のねじ部材や、ブラケットのような別部品を用いることなく、照明装置の形状に対応する取付構造とドアライニングとを一体的に形成して、当該照明装置を安定した状態で支持できることが望ましい。この場合、金型スライド成形技術を用いずに、ドアライニングと取付構造とを一体的に形成することが望まれる。

　また、このような取付構造によって照明装置を支持する場合、照明装置を構成する光源部の光軸、及び、該光源部から出力された照明光を透過するレンズの光軸を自由に調整できることも望ましい。

　本実施形態では、照明装置３１０をドアライニング３１４（取付対象）に取り付けるための取付構造３１２において、取付構造３１２は、照明装置３１０が挿入された際に、照明装置３１０を支持する筐体支持部４３４（支持部）を有している。照明装置３１０は、照明光３４０を出力する光源部３５２と、光源部３５２を収容し且つ取付構造３１２への挿入方向に沿って段差状に形成された筐体３５０とを有している。筐体支持部４３４は、筐体３５０の段差部３７８に応じた形状の段差部４３６を備え、取付構造３１２に挿入された筐体３５０の段差部３７８を段差部４３６で支持する。

　筐体支持部４３４は、筐体３５０の段差部３７８のうち、少なくとも光源部３５２側の箇所を支持している。段差部３７８は、筐体３５０の段差部３７８における幅方向の中央部分を支持している。

　筐体支持部４３４における筐体３５０側の先端部分は、照明装置３１０を挿入方向に沿って取付構造３１２に案内する傾斜したガイド面４３８として形成されている。

　取付構造３１２は、筐体支持部４３４と側壁部４０４、４０６とを連結する底壁部４０８（連結部）をさらに有している。取付構造３１２は、ドアライニング３１４と一体的に形成されている。

　照明装置３１０は、取付構造３１２に取り付けられた状態で、ドアライニング３１４に設けられたドリンクホルダ３３２に収容される飲料物３４２（照明対象物）に向けて照明光３４０を出力する。

　照明装置３１０は、照明光３４０を出力する光源部３５２と、光源部３５２を収容する筐体３５０と、筐体３５０の一側面に設けられ且つ照明光３４０を透過するレンズ３３８とを有している。取付構造３１２は、照明装置３１０が挿入される筒状本体部４００を有し、筒状本体部４００のうち、レンズ３３８と対向する側面には、照明装置３１０が筒状本体部４００に挿入された際に、レンズ３３８を外部に露出させる開口部４１０が形成されている。

　筐体３５０は、光源部３５２を収容し且つレンズ３３８が設けられ、筒状本体部４００に挿入される光源収容部３５４を備えている。開口部４１０は、筒状本体部４００に光源収容部３５４が挿入された際に、光源収容部３５４におけるレンズ３３８が設けられた一側面を露出させるように形成されている。筒状本体部４００には、レンズ３３８から離間した光源収容部３５４の角部３８２に係合する爪部４２２、４３０（係合部）が設けられている。

　筒状本体部４００には、光源収容部３５４の４つの側面のうち、レンズ３３８が設けられていない対向する２つの側面３８４、３８８に面接触する２つの側壁部４０４、４０６が設けられている。爪部４２２、４３０は、２つの側壁部４０４、４０６の先端部から２つの側面３８４、３８８に沿って延在している。２つの側壁部４０４、４０６の先端部から２つの側面３８４、３８８に沿って、２つの爪部４２２、４３０と略平行に薄肉部４２０、４２８がさらに延在し、２つの薄肉部４２０、４２８の間隔ｂは、２つの側壁部４０４、４０６の間隔ａよりも広い。

　２つの薄肉部４２０、４２８は、２つの爪部４２２、４３０よりも照明装置３１０側に突出している。２つの爪部４２２、４３０における２つの側壁部４０４、４０６寄りの箇所には、光源収容部３５４の２つの側面３８４、３８８を押さえる凸状の押さえ部４２４、４３２（側面押さえ部）が形成されている。

　光源収容部３５４の２つの側面３８４、３８８には、爪部３８６、３９０（凸部）が形成されている。２つの側壁部４０４、４０６には、爪部３８６、３９０に嵌合する嵌合溝４１８、４２６が筒状本体部４００に対する光源収容部３５４の挿入方向に沿って形成され、筒状本体部４００に光源収容部３５４が挿入された際に、爪部３８６、３９０が嵌合溝４１８、４２６に嵌合した状態で、光源収容部３５４の２つの側面３８４、３８８が２つの側壁部４０４、４０６に面接触する。

　爪部３８６、３９０は、テーパ状に形成され、嵌合溝４１８、４２６は、テーパ状の爪部３８６、３９０に対応して、断面テーパ状に形成されている。

　筐体３５０は、光源収容部３５４と、筒状本体部４００から離間するように光源収容部３５４に連なり且つコネクタ３５６に嵌合するコネクタ嵌合部３５８とから構成されている。筒状本体部４００には、筐体３５０におけるレンズ３３８が設けられた上面３６０（一側面）に対向する底面３７２（他の側面）を支持する底壁部４０８がさらに設けられ、底壁部４０８は、コネクタ嵌合部３５８まで延在する。

　開口部４１０は、筒状本体部４００に対する照明装置３１０の挿入方向に沿って連続して開口している。筒状本体部４００には、筒状本体部４００に挿入された照明装置３１０の先端部を押さえる押さえ部４１４（先端押さえ部）が設けられている。

　本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。例えば、本発明に係る照明装置の取付構造は、ドアライニング以外の任意の取付対象に対して適用することができる。

Claims (13)

1. 　取付対象（１２）の湾曲面（３６）に設けられて平板状のベース部（４４）を有する台座（４０）と、
   　照明装置（２００）を前記ベース部（４４）に対して固定する取付部（４２）と、
   　を備える、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
2. 　請求項１記載の照明装置の取付構造において、
   　前記ベース部（４４）は、鉛直方向に沿って延在し、
   　前記台座（４０）及び前記取付部（４２）の少なくともいずれか一方は、前記照明装置（２００）の前記ベース部（４４）に対する鉛直下方への移動を規制する、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
3. 　請求項２記載の照明装置の取付構造において、
   　前記取付部（４２）は、前記ベース部（４４）から立設した支持壁部（６０）と、
   　前記支持壁部（６０）の先端に設けられて前記照明装置（２００）の前記ベース部（４４）から離れる方向の移動を規制する爪部（５８）と、
   　を有する、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
4. 　請求項３記載の照明装置の取付構造において、
   　前記取付部（４２）は、前記ベース部（４４）から立設して前記照明装置（２００）の一方の側面に面接触する側壁部（５６）と、
   　前記支持壁部（６０）から前記側壁部（５６）側に突出して前記照明装置（２００）の他方の側面に線接触する凸部（６４）と、
   　をさらに有する、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
5. 　請求項４記載の照明装置の取付構造において、
   　前記凸部（６４）は、前記支持壁部（６０）の延出方向に沿って延在すると共に横断面が円弧状に形成されている、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
6. 　請求項４記載の照明装置の取付構造において、
   　前記凸部（６４）は、当該凸部（６４）の長さ寸法が前記支持壁部（６０）の長さ寸法よりも短く形成されている、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
7. 　請求項４記載の照明装置の取付構造において、
   　前記凸部（６４）は、当該凸部（６４）の幅寸法が前記支持壁部（６０）の幅寸法よりも短く形成されている、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
8. 　請求項４記載の照明装置の取付構造において、
   　前記側壁部（５６）のうち前記照明装置（２００）との接触面には、当該側壁部（５６）の先端に向かって抜き勾配が設定されており、
   　前記支持壁部（６０）は、前記ベース部（４４）の平面の垂線（Ｐ）に対して前記抜き勾配と略同じ角度だけ前記側壁部（５６）側に傾斜するように前記ベース部（４４）に立設している、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
9. 　請求項８に記載の照明装置の取付構造において、
   　前記取付部（４２）は、前記ベース部（４４）に設けられて前記照明装置（２００）のうち前記ベース部（４４）に指向する面に接触する突出部（７０、７２、７４、７６）を有し、
   　前記突出部（７０、７２、７４、７６）のうち前記照明装置（２００）との接触面は、前記側壁部（５６）側に向かって前記ベース部（４４）の平面に対して前記抜き勾配と略同じ角度だけ前記ベース部（４４）側に傾斜している、
   　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
10. 　請求項４記載の照明装置の取付構造において、
    　前記側壁部（５６）のうち前記支持壁部（６０）と対向する部位には、型抜き孔（６２）が形成されている、
    　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
11. 　請求項２記載の照明装置の取付構造において、
    　前記台座（４０）は、前記ベース部（４４）の上端と前記取付対象（１２）の前記湾曲面（３６）とに一体的に設けられて前記照明装置（２００）の鉛直下方への移動を規制する上側壁部（４８）を有している、
    　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
12. 　請求項１１記載の照明装置の取付構造において、
    　前記台座（４０）は、前記ベース部（４４）の下端と前記取付対象（１２）の前記湾曲面（３６）とに一体的に設けられた下側壁部（４６）を有している、
    　ことを特徴とする照明装置の取付構造。
13. 　請求項２記載の照明装置の取付構造において、
    　前記取付部（４２）は、前記照明装置（２００）の上方への移動を規制する移動規制部（５２）を有している、
    　ことを特徴とする照明装置の取付構造。

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