WO2014174795A1 - R-t-b系磁石用原料合金 - Google Patents

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Abstract

R-T-B系磁石用原料合金(但し、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種、TはFeを必須とする1種以上の遷移元素である)において、主相であるR14B相と、Rが濃縮されたRリッチ相とを含み、Rリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上であることにより、粉砕された微粉末が流動性に優れ、複雑な形状の焼結磁石を得ることが可能となる。R-T-B系磁石用原料合金が、RとしてDyおよびTbのいずれか一方または両方を含有する場合、主相におけるDyおよびTbの合計濃度Aを、Rリッチ相におけるDyおよびTbの合計濃度Bで除した百分比(A/B)が、180%以上であるのが望ましい。また、Rリッチ相の不純物濃度Dを主相の不純物濃度Cで除した百分比(D/C)が、230%以上であるのが望ましい。

Description

R-T-B系磁石用原料合金
 本発明は、希土類磁石の原料に用いられるR-T-B系磁石用原料合金に関する。さらに詳しくは、粉砕により流動性に優れる微粉末とすることができ、複雑な形状の焼結磁石を得ることが可能なR-T-B系磁石用原料合金に関する。また、溶体化処理を省略または溶体化処理に要する時間を低減してボンド磁石を得ることが可能なR-T-B系磁石用原料合金に関する。
 近年、希土類磁石の原料に用いられる合金として、磁石特性に優れるR-T-B系合金がある。ここで、「R-T-B系合金」における「R」は希土類元素、「T」はFeを必須とする遷移金属、「B」はホウ素を意味する。R-T-B系磁石用原料合金は、上述のR-T-B系合金からなり、希土類磁石の原料となる。そのR-T-B系磁石用原料合金は、ストリップキャスト法によって鋳造された合金帯から製造できる。
 図1は、ストリップキャスト法で合金帯の鋳造に用いられる鋳造装置を示す模式図である。同図に示す鋳造装置は、チャンバー5、坩堝1、タンディッシュ2および冷却ロール3を備える。チャンバー5は、内部を減圧状態または不活性ガス雰囲気に維持することにより、合金溶湯および鋳造された合金帯が酸化されるのを防止する。
 このような鋳造装置を用いてストリップキャスト法によりR-T-B系合金からなる合金帯を鋳造する場合、例えば、以下の手順により行うことができる。
(A)坩堝1内に原料を装入し、その原料を誘導加熱装置(図示なし)を用いて加熱する。これにより、原料を融解して合金溶湯を形成する。
(B)その合金溶湯をタンディッシュ2を介して冷却ロール3の外周面に供給する。冷却ロール3が内部に冷媒が流通する構造を有するので、合金溶湯が冷却ロール3の外周面で急冷されて凝固する。
(C)このようにして厚さ0.2~1.0mmである合金の薄帯4が鋳造される。冷却ロール3は同図のハッチングを施した矢印に示す方向に回転していることから、それに伴って合金帯4が冷却ロール3から剥離する。
 ストリップキャスト法により鋳造された合金帯は、破砕により合金片とされた後で所定の条件に従って冷却される。合金帯の破砕および合金片の冷却は、合金片の酸化を防止するため、通常、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行われる。なお、ストリップキャスト法では、合金の薄片を鋳造することにより、合金片を得る場合がある。また、合金の薄片を鋳造した後でさらに破砕することにより、合金片を得る場合もある。
 このようにして得られるR-T-B系磁石用原料合金(以下、単に「磁石用原料合金」ともいう)は、R14B相からなる結晶相(主相)と、希土類元素(主にNd)が濃縮したRリッチ相とが共存する結晶組織を有する。主相は磁化作用に寄与する強磁性相であり、Rリッチ相は磁化作用に寄与しない非磁性相である。主相とRリッチ相とからなる結晶組織は、Rリッチ相の間隔を用いて評価することができる。Rリッチ相の間隔は、厚さ方向の断面における一つのRリッチ相から隣に位置するRリッチ相までの間隔の平均値である。
 この磁石用原料合金は、主にR-T-B系焼結磁石(以下、単に「焼結磁石」ともいう)やR-T-B系ボンド磁石(以下、単に「ボンド磁石」ともいう)の原料として用いられる。
 R-T-B系焼結磁石は、例えば、以下の製造プロセスによって得ることができる。
(1)粉砕工程で、R-T-B系磁石用原料合金を水素解砕(粗粉砕)した後、ジェットミル等により微粉砕して微粉末とする。その微粉末から粒径が下限値未満の粒子と上限値を超える粒子とが除去されるように分級(例えば気流分級、ふるい分級)する。
(2)成形工程で、分級された微粉末を磁場中で金型を用いてプレス成形することにより、圧粉体を得る。
(3)焼結工程で、プレス成形された圧粉体を真空中で焼結させた後、焼結体に熱処理(焼き戻し)を施す。これにより、R-T-B系焼結磁石を得る。
 このような製造プロセスにより得られる焼結磁石の形状は、その用途に応じて様々な形状を呈する。焼結磁石を様々な形状に加工する方法として、例えば、焼結工程に続いて切削工程を設け、穴あけ加工や切削加工により任意の形状に仕上げる場合がある。また、成形工程でプレス成形する際に任意の形状に仕上げる場合(ニアネットシェイプ)もある。
 切削工程を設ける方法では、切削加工により製品歩留りが低下する。一方、プレス成形で任意の形状に仕上げる方法では、微粉末の流動性が低いと、形状が複雑な場合や薄肉の部分を有する場合に微粉末を金型内に均一に充填することができず、部位によって密度が大きく変化する。このように密度が不均一な状態で金型に充填されると、焼結が不十分となり、その結果、焼結磁石の磁気特性が悪化する。
 R-T-B系焼結磁石に関し、例えば特許文献1~3に示すように従来から種々の提案がなされている。特許文献1で提案される焼結磁石の製造方法は、熱脱磁処理した合金粉末を対象とする。その合金粉末に、メチルセルロースやポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールといった有機溶剤を含むバインダーを添加、混練してスラリー状とする。そのスラリーをスプレードライヤー装置により平均粒径20~400μmの球形状の造粒粉とする。その造粒粉を用いて成形、焼結して焼結磁石を得れば、薄肉形状や複雑形状でも高い磁気特性となるとしている。これは、造粒粉が流動性の高い球形状であることと、造粒粉が含むバインダー自体の優れた流動性とによる。
 また、特許文献2で提案される焼結磁石の製造方法は、湿式微粉砕された合金粉末を対象とする。その合金粉末のスラリーに、特許文献1と同様に、有機溶剤を含むバインダーを添加、混練してスラリー状とする。その混練されたスラリーをスプレードライヤー装置により平均粒径20~400μmの球形状の造粒粉とする。その造粒粉を用いて成形、焼結して焼結磁石を得れば、薄肉形状や複雑形状でも高い磁気特性となるとしている。これは、造粒粉が流動性の高い球形状であることと、造粒粉が含むバインダー自体の優れた流動性とによる。
 しかし、特許文献1および2に提案される焼結磁石の製造方法は、いずれもバインダーにより微粉末の粒子を結着することから、磁場配向が困難となる。また、バインダーには有機溶剤が含まれるので、その有機溶剤を焼結時に完全に除去するのは困難であり、一部が得られる焼結磁石に残存する。このため、有機溶剤から持ち込まれた炭素や酸素が希土類化合物を形成し、その結果、磁気特性を悪化させる。
 特許文献3で提案される焼結磁石用原料合金は、ロール冷却面と接していた面を、100倍の倍率で観察した顕微鏡観察像において、880μmに相当する線分を横切る結晶核の発生点を中心として、円状にデンドライトが成長したアスペク卜比が0.5~1.0、かつ粒径が30μm以上の結晶の数が5個以上である。また、その焼結磁石用原料合金は、ロール冷却面と接していた面に略垂直な断面を、200倍の倍率で観察した顕微鏡観察像において、Rリッチ相の平均間隔が10~30μmである。
 このような特許文献3で提案される焼結磁石用原料合金は、焼結磁石の製造プロセスの粉砕工程で、微粉末の粒度を均一にできるとしている。しかしながら、粒度が均一である微粉末は(粒度分布がシャープな微粉末は)、必ずしも流動性が良好ということはない。磁石用原料合金から得られる微粉末では、粒度が均一であると、その粒子間を雰囲気が通り抜け易いことから、流動化し難い傾向となる。このため、微粉末の流動性が低下し、その結果、焼結磁石の磁気特性が低下する。
 一方、R-T-B系ボンド磁石は、例えば、磁石用原料合金を粉砕した粉末と結合剤(樹脂や低融点金属)との混合物(コンパウンド)を、圧縮成形や射出成形して固化することにより製造される。ボンド磁石用の粉末として、マグネクエンチ社製のいわゆるMQパウダーが多用される。また、ボンド磁石用の粉末として、磁石用原料合金にHDDR(Hydrogenation-Disproportionation-Desorption-Recombination)処理を施した後で粉砕処理を施すことにより得られる粉末も多用される。
 HDDR処理を用いる場合、磁石用原料合金には主相(結晶粒)が粗大であることが要求される。その磁石用原料合金の粗大な主相を、HDDR処理により、化学的に分解して再結合させる。これにより、主相を微細に分割すること、および、磁化容易軸の方向を揃えることが可能となり、その結果、ボンド磁石の保磁力および残留磁束密度を向上できる。
 HDDR処理後の粉砕処理では、HDDR処理により主相が微細に分割された後でも、合金のRリッチ相に沿って砕かれて粉末となり易い。その粉末と結合剤とからなるコンパウンドを成形する際に粉末の粒径が小さいと、成形圧が上昇して成形が困難となる。粉砕処理により得られる粉末の粒径が小さくなるのを防止するためにも、主相を粗大化する必要がある。このため、従来のボンド磁石の製造では、HDDR処理の前処理として、磁石用原料合金に溶体化処理と呼ばれる熱処理を施して主相を粗大化していた。
 しかし、溶体化処理では、磁石用原料合金(合金片)からRリッチ相が溶出することにより、合金片が別の合金片と溶着する場合がある。また、合金片の組成が不安定になる場合もあった。このため、溶体化処理では、磁石用原料合金(合金片)の取り扱いが困難であった。
特開平8-107034号公報 特開平8-88111号公報 国際公開WO2012/002531号公報
 前述の通り、R-T-B系焼結磁石の製造プロセスの成形工程では、磁石用原料合金から粉砕した微粉末の流動性が重要となる。特許文献1および2では、微粉末を平均粒径20~400μmの球形状の造粒粉とすることにより、流動性を向上させることが提案されている。しかし、造粒する際に有機溶剤を含むバインダーを用いるので、その一部が焼結磁石に残存して希土類化合物を形成し、その結果、磁気特性が悪化する。また、特許文献3に提案される焼結磁石用原料合金は、微粉末の粒度を均一に(粒度分布をシャープに)することから、微粉末の流動性が低下し、焼結磁石の磁気特性が悪化する。
 一方、R-T-B系ボンド磁石では、HDDR処理を用いる場合に溶体化処理によって磁石用原料合金の主相を粗大化していた。しかし、溶体化処理では、磁石用原料合金(合金片)の取り扱いが困難であった。
 本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、粉砕により流動性に優れる微粉末とすることができ、複雑な形状の焼結磁石を得ることが可能なR-T-B系磁石用原料合金を提供することを目的とする。また、溶体化処理を省略または溶体化処理に要する時間を低減してボンド磁石を得ることが可能なR-T-B系磁石用原料合金を提供することを目的とする。
 本発明者は、磁石用原料合金から粉砕した微粉末の流動性の向上について検討した結果、磁石用原料合金において、主相を粗大化し、Rリッチ相の間隔を10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比を0.6以上とすることを見出した。これにより、粉砕された微粉末は、粒度分布がブロードとなって流動性が向上することを知見した。
 また、磁石用原料合金がRとしてDyおよびTb(以下、これらを総称して「重希土類」ともいう)を含有する場合がある。この場合に、本発明者は、主相の粗大化に伴って主相とRリッチ相との重希土類の分配を変化させ、Rリッチ相に含まれる重希土類を主相に排出して拡散させることを見出した。これにより、希土類磁石の保磁力を向上できる。
 さらに、本発明者は、主相の粗大化に伴って不純物(例えばMnやSi等)を主相からRリッチ相に排出することにより、希土類磁石の保磁力を向上できることを知見した。
 本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記(1)~(3)のR-T-B系磁石用原料合金を要旨としている。
(1)R-T-B系磁石用原料合金(但し、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種、TはFeを必須とする1種以上の遷移元素である)であって、主相であるR14B相と、Rが濃縮されたRリッチ相とを含み、Rリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上であることを特徴とするR-T-B系磁石用原料合金。
(2)前記R-T-B系磁石用原料合金が、RとしてDyおよびTbのいずれか一方または両方を含有し、前記主相におけるDyおよびTbの合計濃度A(質量%)を、前記Rリッチ相におけるDyおよびTbの合計濃度B(質量%)で除した百分比が、180%以上であることを特徴とする上記(1)に記載のR-T-B系磁石用原料合金。
(3)前記Rリッチ相の不純物濃度D(質量%)を前記主相の不純物濃度C(質量%)で除した百分比が、230%以上であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のR-T-B系磁石用原料合金。
 本発明において、「Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上」とは、後述するように、Rリッチ相が太く(幅が広く)なって真円に近づくように変形した形状であることを意味する。Rリッチ相の楕円長短比については、後述するように、Rリッチ相の重心を原点とする座標系における断面二次モーメント(Ix、Iy)の比(後述の(1)式参照)を用いて算出する。
 本発明のR-T-B系磁石用原料合金は、Rリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上である。このため、焼結磁石の製造プロセスで磁石用原料合金から粉砕した微粉末は、粒度分布がブロードとなって流動性が向上し、その結果、複雑な形状の焼結磁石を得ることができる。また、ボンド磁石の製造プロセスで、溶体化処理を省略または溶体化処理に要する時間を低減できる。
図1は、ストリップキャスト法で合金帯の鋳造に用いられる鋳造装置を示す模式図である。 図2は、Rリッチ相の楕円長短比を測定する手順を説明する図であり、同図(a)は合金断面の反射電子像を2値化した画像を、同図(b)は各Rリッチ相の重心位置を所得した画像をそれぞれ示す。 図3は、実施例の従来例2におけるEPMAのマッピング分析結果を示す画像であり、同図(a)は電子顕微鏡により撮影した写真、同図(b)はDyの分析結果、同図(c)はSiの分析結果、同図(d)はMnの分析結果をそれぞれ示す。 図4は、実施例の本発明例7におけるEPMAのマッピング分析結果を示す画像であり、同図(a)は電子顕微鏡により撮影した写真、同図(b)はDyの分析結果、同図(c)はSiの分析結果、同図(d)はMnの分析結果をそれぞれ示す。
 以下に、本発明のR-T-B系磁石用原料合金について説明する。
1.本発明のR-T-B系磁石用原料合金
 本発明の磁石用原料合金は、主相であるR14B相と、Rが濃縮されたRリッチ相とを含み、Rリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上であることを特徴とする。
 Rリッチ相の間隔が10μm以上とは、Rリッチ相の一部が主相中に拡散して消滅することにより主相が粗大化している状態を意味する。また、本発明の磁石用原料合金は、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上である。
 ここで、Rリッチ相の楕円長短比は、その測定方法については後述するが、Rリッチ相の形状、特に太さ(幅)に関する指標である。Rリッチ相の楕円長短比Rは、その定義から0<R≦1であり、その値が1に近づく程にRリッチ相の形状は真円に近い形となり、その値が0に近づく程にRリッチ相の形状は細く(幅が狭く)なる。
 Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上とは、主相の粗大化に伴ってRリッチ相の一部が太く(幅が広く)なり、熱力学的な見地から安定な真円に近づくように変形した形状であることを意味する。
 このような本発明の磁石用原料合金は、後述する実施例に示すように、焼結磁石の製造プロセスの粉砕工程で磁石用原料合金を粉砕すると、流動性に優れる微粉末を得ることができる。これは、その理由は明確でないが、以下の作用によると推測される。磁石用原料合金を粉砕した後で分級することによって得られる微粉末の粒度分布がブロードとなり、微粉末に含まれる比較的に粗大な粒子によって粒子間に雰囲気を保持し易くなる。このように粒子間に保持される雰囲気が潤滑材として機能して微粉末が流動化し、その結果、微粉末の流動性を向上させる。
 このため、本発明の磁石用原料合金は、焼結磁石の製造プロセスの成形工程で、形状が複雑な場合や薄肉の部分を有する場合であっても、微粉末を金型内に均一に充填することができ、焼結磁石の磁気特性の悪化を抑制できる。
 また、本発明の磁石用原料合金は、主相が粗大化していることから、ボンド磁石の原料として用いる場合、溶体化処理を省略または溶体化処理に要する時間を低減できる。したがって、本発明の磁石用原料合金は、ボンド磁石の製造において、製造効率を向上できる。また、溶体化処理で合金片の組成が不安定になるのを抑制でき、安定して高品質のボンド磁石を得ることが可能になる。
 本発明の磁石用原料合金は、Rリッチ相の間隔が40μmを超えると、主相の粗大化に要する時間が増大して製造効率が悪化することから、Rリッチ相の間隔は40μm以下とするのが望ましい。Rリッチ相の楕円長短比は、その定義から、1.0が上限となる。
 重希土類に関し、磁石用原料合金では、Rとして、DyおよびTbといった重希土類を添加する場合がある。重希土類の添加により、希土類磁石において磁化反転を防止することができ、その結果、保磁力が向上することが知られている。また、添加された重希土類をRリッチ相で濃化させることにより、磁化反転の基点となるニュークリエーションサイトの生成を防ぎ、磁化反転を防止できることも知られている。しかし、本発明の磁石用原料合金は、Rリッチ相の間隔を10μm以上にして主相を粗大化させていることから、Rリッチ相での重希土類の濃化による磁化反転の防止の効果が相対的に小さくなる。
 このため、主相を粗大化している本発明の磁石用原料合金では、重希土類を主相中に拡散させることによって保磁力を向上させる効果が相対的に大きくなる。したがって、本発明の磁石用原料合金は、RとしてDyおよびTbのいずれか一方または両方を含有する場合、主相におけるDyおよびTbの合計濃度A(質量%)を、Rリッチ相におけるDyおよびTbの合計濃度B(質量%)で除した百分比(A/B、以下、単に「重希土類の分配比」ともいう)が、180%以上であるのが望ましい。
 重希土類の分配比が180%以上であれば、主相の粗大化に伴い、一部のRリッチ相に含まれる重希土類が主相に排出されて拡散している状態となる。このように重希土類を主相中に拡散させることにより、希土類磁石の保磁力を向上できる。
 不純物に関し、磁石用原料合金の主相にMnやSi等の不純物が含まれると、その不純物により希土類磁石の保磁力の低い部位が生じる。保磁力の低い部位は、容易に磁化反転して希土類磁石の保磁力の低下を招くので、磁石用原料合金において不純物を主相からRリッチ相に排出するのが望ましい。
 このため、本発明の磁石用原料合金は、Rリッチ相の不純物濃度D(質量%)を主相の不純物濃度C(質量%)で除した百分比(D/C、以下、単に「不純物の分配比」ともいう)が、230%以上であるのが望ましい。不純物の分配比が230%以上でれば、不純物が主相からRリッチ相に排出されている状態となり、不純物による希土類磁石の保磁力の低下を抑制できる。
 本発明において、不純物とは、合金を工業的に製造する際に、原料を始めとして、製造工程の種々の要因によって不可避的に混入するものが該当し、例えば、上述のMnやSiを始めとし、O(酸素)やC、N、H、Ca、Mg、S、P、Na、K、Arなどが該当する。
2.化学組成
 本発明のR-T-B系磁石用原料合金は、Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種のR、Feを必須とする1種以上の遷移元素であるT、および、B(ホウ素)を含有する組成を有する。本発明のR-T-B系磁石用原料合金は、原子%で、RとしてNdおよびPrをそれらの合計含有量で11.6%以上16.4%以下、かつ、Bを5.0%以上10%以下含有し、残部がFeを必須とする1種以上の遷移元素であるTおよび不純物からなるのが望ましい。その限定理由およびより望ましい範囲を以下に説明する。
 Rとして、Yを含む希土類元素のうちでNdおよびPrを含有させるのが望ましいのは、種々のRFe14B化合物の中で最も飽和磁化が高いためである。この場合、NdおよびPrの合計含有量が11.6原子%未満であると、磁石用原料合金を焼結磁石の原料として用いた際に焼結工程において、健全な焼結に必要な希土類元素量が確保できず、保磁力が減少する。一方、NdおよびPrの合計含有量が16.4原子%を超えると、主相が相対的に少なくなり残留磁束密度Brが減少する。このため、NdおよびPrの合計含有量を11.6原子%以上16.4原子%以下とするのが望ましく、より望ましいNdおよびPrの合計含有量は12.2原子%以上15.2原子%以下である。
 B含有量が5.0原子%未満では、希土類系磁石において十分な保磁力や残留磁束密度が得られないことがある。B含有量が10原子%を超えると、希土類系磁石において十分な残留磁束密度が得られないことがある。より望ましいB含有量は5.6原子%以上7.5原子%以下である。
 また、Tの一部に代え、RとしてDyおよびTbを含有させれば、希土類磁石の保磁力を向上させることができる。DyおよびTbを含有させる場合、それらの合計含有量を保磁力向上の効果を得るために1原子%以上とするのが望ましい。一方、それらの合計含有量が4.1原子%を超えると、残留磁束密度の低下が顕著となることから、上限を4.1原子%とするのが望ましい。
 Tの一部に代え、Alを含有させれば、保磁力とともに耐候性を向上させる効果を得られることから、望ましい。その効果を得るために、Alを含有させる場合は、Al含有量を0.1原子%以上とするのが望ましい。一方、Al含有量が2.0原子%を超えると、磁束密度とともに保磁力が低下することから、上限を2.0原子%とするのが望ましく、より望ましい上限は0.7原子%である。
3.測定方法
 前述のRリッチ相の間隔およびRリッチ相の楕円長短比は、本発明において、走査型電子顕微鏡により撮影した画像を用いて測定するものとする。
 走査型電子顕微鏡による画像撮影に用いる試料は、本発明において、以下の手順により作製するものとする。
(1)磁石用原料合金(合金片)を10枚採取し、その合金を熱硬化性樹脂に埋め込んで固定する。
(2)研磨により、樹脂で固定した合金片の厚さ方向の断面を露出させ、その断面を鏡面状態にする。
(3)鏡面状態の合金断面にナイタールによる5秒間のエッチングを施す。
[Rリッチ相の間隔]
 Rリッチ相の間隔は、本発明において、以下の手順により測定するものとする。
(1)上述の手順により作製した試料を用いて各合金片の断面について、走査型電子顕微鏡により1000倍で反射電子像を撮影する。その際、合金片の断面を厚さ方向に等間隔で3分割した場合に、中央に位置する領域がすべて含まれるように反射電子像を撮影する。
(2)撮影した10枚の画像について、画像解析装置に取り込み、輝度を基準に2値化してR-リッチ相と主相とを識別する処理を行う。
(3)2値化した10枚の画像について、厚みの中央位置で、冷却ロールと接触した面と平行な直線を引き、直線上で隣り合うRリッチ相同士の間隔を測定して平均値を求めて当該合金片のRリッチ相の間隔とする。
(4)10枚の合金片のRリッチ相の間隔から平均値を求め、その平均値を当該磁石用原料合金のRリッチ相の間隔とする。
 上記(1)で3分割した場合の中央領域について反射電子像を撮影する理由は、以下の通りである。鋳造時に冷却ロールと接触した面側の領域には、組織が過剰に微細な部位が部分的に存在する可能性がある。一方、反対面側の領域には、組織が過剰に粗大な部位が部分的に存在する可能性がある。このような過剰に微細な部位や過剰に粗大な部位は、いわゆる統計学上の異常値に該当する。このため、3分割した場合の中央領域について反射電子像を撮影することにより、Rリッチ相の間隔について、異常値を除いて代表値を測定できる。ここで、「反対面」とは、鋳造時に冷却ロールと接触した面に対して反対側に位置する面(放冷された面)を意味する。
[Rリッチ相の楕円長短比]
 図2は、Rリッチ相の楕円長短比を測定する手順を説明する図であり、同図(a)は合金断面の反射電子像を2値化した画像を、同図(b)は各Rリッチ相の重心位置を所得した画像をそれぞれ示す。同図では主相8を濃いグレーで、Rリッチ相9を淡いグレーで示す。
 Rリッチ相の楕円長短比は、本発明において、以下の手順により測定するものとする。
(1)上述の手順により作製した試料を用いて各合金片の断面について、走査型電子顕微鏡を用いて1000倍で反射電子像を撮影する。その際、合金片の断面を厚さ方向に等間隔で3分割した場合に、中央に位置する領域がすべて含まれるように反射電子像を撮影する。
(2)撮影した画像について、画像解析装置に取り込み、輝度を基準に2値化してR-リッチ相と主相とを識別する処理を行い、同図(a)に示すような10枚の画像を得る。
(3)2値化した10枚の各画像について、同図(b)に示すように、画像解析ソフトを用いて画像内の各Rリッチ相について重心9aを求める。
(4)各画像内のそれぞれのRリッチ相について、上記画像解析ソフトを用いて断面二次モーメント(Ix、Iy)をそれぞれ算出する。その際、各Rリッチ相について、原点がRリッチ相の重心9a、X軸が鋳造時に冷却ロールと接触した面と平行、Y軸が厚み方向と平行となるように直交座標系を設定する。
(5)各画像内のそれぞれのRリッチ相について、断面二次モーメント(Ix、Iy)の内で値が大きい方を長軸とし、値が小さい方を短軸とし、長軸に対する短軸の比rを算出する。具体的には下記(1)式により比rを算出する。
  r=Min{Ix、Iy}/Max{Ix、Iy} ・・・(1)
 ここで、Max{a、b}は、入力されたaの値とbの値を比較して大きい方の値を出力する関数である。また、Min{a、b}は、入力されたaの値とbの値を比較して小さい方の値を出力する関数である。
(6)各画像で、上記(1)式により算出したそれぞれのRリッチ相の比rについて、平均値を算出して当該合金片のRリッチ相の楕円長短比とする。
(7)10枚の合金片のRリッチ相の楕円長短比から平均値を求め、その平均値を当該磁石用原料合金のRリッチ相の楕円長短比とする。
 上記(1)で3分割した場合の中央領域について反射電子像を撮影する理由は、Rリッチ相の間隔を測定する場合と同様である。3分割した場合の中央領域について反射電子像を撮影することにより、Rリッチ相の楕円長短比について、異常値を除いて代表値を測定できる。
 前述の主相におけるDyおよびTbの合計濃度A、Rリッチ相におけるDyおよびTbの合計濃度B、Rリッチ相の不純物濃度Dおよび主相の不純物濃度Cは、本発明において、EPMAによるマッピング分析および線分析を用いて測定するものとする。
 EPMAによるマッピング分析および線分析に用いる試料は、本発明において、以下の手順により作製するものとする。
(1)磁石用原料合金(合金片)を9枚採取し、その合金を熱硬化性樹脂に埋め込んで固定する。
(2)研磨により、樹脂で固定した合金片の厚さ方向の断面を露出させ、その断面を鏡面状態にする。
(3)鏡面状態の合金断面に真空中でカーボン蒸着を行う。
[元素濃度]
 本発明において、各元素の濃度は、以下の手順により測定するものとする。
(1)上述の手順により作製した試料を用いてEPMAにより、各合金の元素濃度をマッピング分析して画像を得る。その際、合金片の断面のうちで厚さ方向の中央部分について分析をして画像を得る。
(2)EPMAによるマッピング分析した領域を含むように、電子顕微鏡により1000倍で反射電子像を撮影する。
(3)マッピング分析の画像と電子顕微鏡の画像から、主相とRリッチ相の両方が含まれ、かつ、鋳造時に冷却ロールと接触した面と平行な線上をEPMAにより線分析する。
(4)線分析の結果を、電子顕微鏡の画像から主相とRリッチ相に区分けし、それぞれの平均値を、当該合金片の主相の濃度と、Rリッチ相の濃度とする。
(5)9枚の合金片についての主相の濃度から平均値を求め、当該磁石用原料合金の主相の濃度とする。また、9枚の合金片についてのRリッチ相の濃度から平均値を求め、当該磁石用原料合金のRリッチ相の濃度とする。
4.本発明のR-T-B系磁石用原料合金の製造方法
 粗大な結晶粒の合金を製造する工業的手法として、冷却速度の遅い鋳型鋳造を用いる方法がある。また、相対的に冷却速度の速いアトマイズ法、ストリップキャスト法またはメルトスピン法で合金を鋳造した後で熱処理を施す方法もある。R-T-B系磁石用原料合金では、優れた結晶配向の合金帯が得られるストリップキャスト法が一般的である。本発明の磁石用原料合金もストリップキャスト法により鋳造された合金帯から作製できる。ストリップキャスト法により鋳造したR-T-B系合金の合金帯は、減圧下または不活性ガス雰囲気下で破砕して合金片とする。
 本発明のR-T-B系磁石用原料合金は、その合金片を冷却することなく、高温状態のままで950℃以上1140℃以下で所定時間保持した後で冷却することにより作製できる。高温状態の合金片を950℃以上1140℃以下で所定時間保持することにより、合金片は、Rリッチ相の一部が主相に拡散して消滅する。その結果、主相が粗大化してRリッチ相の間隔が10μm以上となる。また、主相の粗大化に伴い、一部の細い(幅が狭い)Rリッチ相は、太く(幅が広く)なりその形状が真円に近づく。その結果、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上となる。
 合金片が重希土類を含有する場合、高温状態の合金片を950℃以上1140℃以下で所定時間保持することにより、Rリッチ相に含まれていた重希土類が主相に排出されて拡散する。その結果、重希土類の分配比を180%以上にできる。
 また、高温状態の合金片を950℃以上1140℃以下で所定時間保持することにより、MnやSi等の不純物が主相からRリッチ相に排出さる。その結果、不純物の分配比を230%以上にできる。
 合金片を保持する温度が950℃未満であると、Rリッチ相の楕円長短比が0.6未満となり、粉砕した微粉末の流動性が不十分となる。一方、合金片を保持する温度が1140℃を超えると、合金片が別の合金片と融着して凝集する。
 合金片を950℃以上1140℃以下で保持する時間は、磁石用原料合金に要求されるRリッチ相の間隔や合金の化学組成、冷却ロール上での冷却速度等に応じて適宜設定することができる。
 合金片を950℃以上1140℃以下で保持した後の冷却は、保持温度から500℃までの温度範囲の冷却速度を65℃/分以下にして行う。これは、上記温度範囲の冷却速度が65℃/分を超えると、後述する実施例に示すように、得られる磁石用原料合金が水素を吸蔵せず、粉砕できないことによる。500℃未満の温度範囲における合金片の冷却に、特に制限はない。
 本発明の磁石用原料合金による効果を検証するために試験を行った。その試験では、磁石用原料合金を作製して粉砕することにより微粉末を得て、その微粉末の流動性を確認した。
[試験方法]
 本試験(従来例、本発明例および比較例)では、前記図1に示す鋳造装置を用い、前記(A)~(C)の手順により、所定の溶湯温度に加熱したR-T-B系合金溶湯から合金の薄帯を鋳造した。鋳造した合金帯は、冷却ロールの後段で破砕して合金片とした。合金帯を鋳造する際に溶湯の注湯量および冷却ロールの回転数を調整し、鋳造される合金帯の厚みを約0.3mmまたは約0.5mmとした。雰囲気条件は、不活性ガスであるアルゴン雰囲気とし、その圧力は300torrとした。
 本試験では、表面温度や雰囲気条件を変化させることにより、冷却ロール上での冷却速度を850℃/秒~1500℃/秒に調整した。ここで、冷却速度は、溶湯温度(℃)と剥離位置での合金帯の温度(℃)との差を、冷却ロールの外周面上の一点が注湯位置から剥離位置に到達するまでの時間(秒)で除して算出した。また、冷却ロールは、Cuを主成分とし、表面に凹凸を形成した冷却ロールを用いた。ここで、剥離位置は、冷却ロールから合金帯が剥離する位置を意味する。
 従来例では、破砕した合金片を水冷式の容器に投入し、その容器内で合金片が150℃になるまで冷却した。その際の雰囲気条件は、鋳造と同様に、不活性ガスであるアルゴン雰囲気とし、その圧力は300torrとした。合金片の温度が150℃に到達した時点で、容器から合金片を排出し、大気中で常温まで放冷して磁石用原料合金を得た。
 本発明例および比較例では、破砕した合金片に熱処理を施した後で冷却処理を施した。熱処理では、破砕した合金片を高温状態のままでドラム型加熱器に投入し、所定の加熱温度で所定の保持時間に亘って保持した。その際、投入された合金片をドラムの回転によって攪拌しつつヒーターで加熱した。熱処理の雰囲気条件は、鋳造と同様に、不活性ガスであるアルゴン雰囲気とし、その圧力は300torrとした。
 冷却処理では、合金片をドラム型冷却器に投入し、ドラムの回転によって投入された合金片を攪拌しつつ、ドラムの壁内に冷却水を流通させることによって冷却した。ドラム型冷却器での冷却速度は、冷却水の供給量を変更することにより、45~70℃/分に調整した。ドラム型冷却器の雰囲気条件は、鋳造と同様に、不活性ガスであるアルゴン雰囲気とし、その圧力は300torrとした。合金片の温度が500℃に到達した時点で、ドラム型冷却器から合金片を排出し、不活性ガス中で常温まで放冷して磁石用原料合金を得た。
 本試験では、原料の配合を変化させることにより、得られた磁石用原料合金の化学組成をA~Cのいずれかとした。その合金の化学組成A~Cを表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 本試験では、得られた磁石用原料合金から所定枚数のサンプルを採取し、前述の「3.測定方法」に記載する手順により、Rリッチ相の間隔およびRリッチ相の楕円長短比を測定した。また、得られた磁石用原料合金から所定枚数のサンプルを採取し、前述の「3.測定方法」に記載する手順により、主相およびRリッチ相について、不純物であるSiおよびMnの濃度をそれぞれ測定し、SiおよびMnの分配比を算出した。また、化学組成BおよびCの磁石用原料合金は、重希土類としてDyのみを含有することから、前述の「3.測定方法」に記載する手順により、主相のDy濃度AおよびRリッチ相のDy濃度Bについてそれぞれ測定した。その測定結果を用い、重希土類の分配比(A/B)を算出した。
 また、得られた磁石用原料合金を、焼結磁石の製造プロセスの粉砕工程を模擬し、水素解砕(粗粉砕)した後でジェットミルにより微粉砕して微粉末とし、その微粉末を分級した。水素解砕では、常温かつ90kPa~100kPa(660~760torr)の水素雰囲気下で磁石用原料合金に水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素処理を行った。水素解砕により得られた粗粉末を、酸素量150ppm以下の不活性ガス(Nガス)雰囲気中でガス圧6kgf/cm、供給量200g/minの条件でジェットミルにより粉砕して微粉末とした。微粉末の分級は、粒径40μm以上の粒子と、粒径1μm未満の粒子が除去されるように、遠心分離器を用いた気流分級により行った。
 得られた微粉末を用いて、Ar雰囲気中で、下記の手順により、安息角および崩壊角を測定した。
(1)直径80mmの円形テーブルを台座に載置し、その円形テーブルの中心位置に漏斗を配置した。その際、漏斗の先端と円形テーブルの上面との距離を130mmとし、管部の内径が6mmの漏斗を用いた。その状態で微粉末を漏斗を通して落下させ、落下した微粉末により形成された山が崩壊する直前で微粉末の落下を停止した。
(2)円形テーブル上に形成された微粉末の山について、底角(山の斜面と円形テーブルの上面がなす角度)を3点で測定し、その平均値を安息角とした。
(3)質量109gの分銅を高さ160mmから台座に3回落下させることにより、衝撃を付与して円形テーブル上の山を崩壊させた。
(4)崩壊した山について、底角を3点で測定し、その平均値を崩壊角とした。
 微粉末の安息角は、微粉末を金型に充填した際の金型内で微粉末が広がる範囲を示し、安息角が小さい程、微粉末を金型内の広範囲に充填できて流動性に優れる。また、崩壊角は、微粉末を金型に充填して衝撃を与えた際の金型内で微粉末が広がる範囲を示し、崩壊角が小さい程、微粉末を金型内の広範囲に充填できて流動性に優れる。
[試験結果]
 表2に、各試験について、磁石用原料合金の化学組成、鋳造条件(溶湯温度、冷却ロール上の冷却速度、合金帯の厚み)、熱処理条件(加熱温度、保持時間)および冷却処理条件(冷却処理での冷却速度)を示す。また、表2に、得られた微粉末の安息角および崩壊角を示す。さらに、表2に、得られた磁石用原料合金について、Rリッチ相の間隔、Rリッチ相の楕円長短比、重希土類の分配比並びに不純物(SiおよびMn)の分配比を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2より、従来例1~3では、鋳造された合金帯を破砕して合金片とし、その合金片を熱処理を施すことなく冷却した。その結果、得られた磁石用原料合金では、Rリッチ相の間隔が3.0~6.7μm、楕円長短比が0.30~0.41となった。その磁石用原料合金を粉砕した微粉末は、安息角が55~58°、崩壊角が34または35°であった。
 これに対し、本発明例1~10では、鋳造された合金帯を破砕して合金片とし、高温状態のままで合金片に熱処理を施した後で冷却処理を施し、得られた磁石用原料合金のRリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、楕円長短比が0.6以上となった。その磁石用原料合金を粉砕した微粉末は、安息角が40~46°、崩壊角が20~25°となった。
 このように本発明例1~10では、従来例1~3と比較して安息角および崩壊角が小さくなり、微粉末の流動性が向上した。したがって、磁石用原料合金のRリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、楕円長短比が0.6以上であることにより、その磁石用原料合金を粉砕した微粉末において、流動性を向上できることが明らかになった。
 続いて、重希土類の分配比および不純物の分配比について、EPMAの分析結果を参照しながら検証する。
 図3は、従来例2のEPMAのマッピング分析結果を示す画像であり、同図(a)は電子顕微鏡により撮影した写真、同図(b)はDyの分析結果、同図(c)はSiの分析結果、同図(d)はMnの分析結果をそれぞれ示す。
 図4は、本発明例7のEPMAのマッピング分析結果を示す画像であり、同図(a)は電子顕微鏡により撮影した写真、同図(b)はDyの分析結果、同図(c)はSiの分析結果、同図(d)はMnの分析結果をそれぞれ示す。
 図3(a)および図4(a)の電子顕微鏡写真では、グレー部が主相であり、白色部がRリッチ相である。また、図3(b)~(d)および図4(b)~(d)では、濃淡によりDy、SiまたはMnの濃度を示し、白色部が最も濃度が高く、色が濃くなるにつれ濃度が低くなり、黒色部が最も濃度が低い。図3(b)~(d)は、図3(a)で示す領域の各元素の濃度分布をそれぞれ示し、図4(b)~(d)は、図4(a)で示す領域の各元素の濃度分布をそれぞれ示す。
 重希土類の分配比に関し、Rとして重希土類を含有させた試験は、従来例2および3、並びに本発明例6~10である。そのうちの従来例2では、図3(a)および(b)より、Dyは、主相の方がRリッチ相と比べて濃度が高い状態で全体に分布した。これに対し、本発明例7では、図4(a)および(b)より、Dyは、主相とRリッチ相の濃度差が拡大し、主相で濃度が高い状態で全体に分布し、Rリッチ相で濃度が極めて低い状態で分布した。
 一方、表2より、従来例2および3では、重希土類の分配比が160%と140%であったのに対し、本発明例6~10では、重希土類の分配比が180%以上であった。これらから、本発明例6~10の磁石用原料合金は、主相の粗大化に伴って、Rリッチ相に含まれる重希土類が主相に排出されるとともに、重希土類が主相に拡散している状態であることが明らかになった。
 不純物の分配比に関し、従来例2では、図3(a)および(c)より、Siは、Rリッチ相の方が主相と比べて濃度が高い状態で全体に分布した。これに対し、本発明例7では、図4(a)および(c)より、Siは、Rリッチ相と主相の濃度差が拡大し、Rリッチ相で濃度が極めて高い状態で分布し、主相で濃度が低い状態で分布した。Mnについても、図3(a)および(d)並びに図4(a)および(d)より、Siと同様の状態で分布した。
 表2より、従来例1~3では、Siの分配比が130%と160%、Mnの分配比が200%と210%になった。これに対し、本発明例1~10では、SiおよびMnの分配比がいずれも230%以上となった。これらから、本発明例1~10の磁石用原料合金は、不純物が主相からRリッチ相に排出されている状態であることが明らかになった。
 一方、比較例1では、熱処理の保持温度を930℃とし、Rリッチ相の楕円長短比が0.6未満となった。このため、比較例1では、本発明例1~10と比較し、微粉末の安息角および崩壊角が大きくなり、微粉末の流動性が低下した。また、比較例2では、冷却処理の冷却速度を70℃/分とし、その結果、磁石用原料合金を水素解砕する際に合金が水素吸蔵せず、微粉末を得ることができなかった。比較例3では、熱処理の保持温度を1150℃とし、ドラム型加熱器内で合金片が融着して凝集した。このため、磁石用原料合金を得ることができなかった。
 これらから、合金帯を破砕した合金片に950℃以上1140℃以下で所定時間保持する熱処理を施した後、保持温度から500℃までの温度範囲を65℃/分で冷却する冷却処理を施すことにより、本発明の磁石用原料合金が得られることが確認できた。
 本発明のR-T-B系磁石用原料合金を焼結磁石に用いれば、粉砕により流動性に優れる微粉末とすることができることから、複雑な形状の焼結磁石を得ることができる。一方、ボンド磁石に用いれば、溶体化処理を省略または溶体化処理に要する時間を低減してボンド磁石を得ることができる。したがって、本発明のR-T-B系磁石用原料合金は、焼結磁石およびボンド磁石の製造分野で有効に利用できる。
 1:坩堝、 2:タンディッシュ、 3:冷却ロール、 4:合金帯、
 5:チャンバー、 6:溶湯、 8:主相、 9:Rリッチ相、
 9a:Rリッチ相の重心

Claims (3)

  1.  R-T-B系磁石用原料合金(但し、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種、TはFeを必須とする1種以上の遷移元素である)であって、
     主相であるR14B相と、Rが濃縮されたRリッチ相とを含み、
     Rリッチ相の間隔が10μm以上、かつ、Rリッチ相の楕円長短比が0.6以上であることを特徴とするR-T-B系磁石用原料合金。
  2.  前記R-T-B系磁石用原料合金が、前記RとしてDyおよびTbのいずれか一方または両方を含有し、
     前記主相におけるDyおよびTbの合計濃度(質量%)を、前記Rリッチ相におけるDyおよびTbの合計濃度(質量%)で除した百分比が、180%以上であることを特徴とする請求項1に記載のR-T-B系磁石用原料合金。
  3.  前記Rリッチ相の不純物濃度D(質量%)を前記主相の不純物濃度C(質量%)で除した百分比が、230%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のR-T-B系磁石用原料合金。
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