JP2002356701A - 希土類合金焼結体およびその製造方法 - Google Patents

希土類合金焼結体およびその製造方法

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JP2002356701A JP2002089551A JP2002089551A JP2002356701A JP 2002356701 A JP2002356701 A JP 2002356701A JP 2002089551 A JP2002089551 A JP 2002089551A JP 2002089551 A JP2002089551 A JP 2002089551A JP 2002356701 A JP2002356701 A JP 2002356701A
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earth alloy
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sintering
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Hitoshi Morimoto
仁 森本
Yuji Kaneko
裕治 金子
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Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低い着磁磁界で充分に着磁されるR−Fe−B
系希土類合金焼結体。 【解決手段】 (LR1-xHRx214A(Tは、F
e、またはFeとFe以外の遷移金属元素の少なくとも
1種との混合物、AはBまたはBとCとの混合物、LR
は軽希土類元素の少なくとも1種、HRは重希土類元素
の少なくとも1種、0<x<1)で表される組成の主相
を有する希土類合金焼結体の製造方法であって、(LR
1-uHRu214A(0≦u<x)で表される組成の主
相を有する第1希土類合金原料と、(LR1-vHRv2
14A(x<v≦1)で表される組成の主相を有する第
2希土類合金原料であって、複数種類の希土類合金原料
を、焼結体が含む主相の平均の組成が(LR1-xHRx
214Aで表される焼結体が得られるように配合し、焼
結用粉末混合物を調製する工程と、焼結用粉末混合物を
焼結する工程とを包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、R−Fe−B系焼
結磁石に用いられる希土類合金焼結体およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類合金の焼結磁石(永久磁石)は、
一般に、希土類合金の粉末をプレス成形し、得られた粉
末の成形体を焼結し、時効処理することによって製造さ
れる。現在、サマリウム・コバルト系磁石と、ネオジム
・鉄・ボロン系磁石の二種類が各分野で広く用いられて
いる。なかでも、ネオジム・鉄・ボロン系磁石(以下、
「R−Fe−B系磁石」と称する。RはYを含む希土類
元素、Feは鉄、Bはボロンである。)は、種々の磁石
の中で最も高い最大磁気エネルギー積を示し、価格も比
較的安いため、各種電子機器へ積極的に採用されてい
る。
【0003】R−Fe−B系焼結磁石は、主にR2Fe
14Bの正方晶化合物からなる主相、Nd等からなるRリ
ッチ相、およびBリッチ相から構成されている。なお、
Feの一部がCoやNiなどの遷移金属と置換されても
よく、Bの一部がCで置換されてもよい。本発明が好適
に適用されるR−Fe−B系焼結磁石は、例えば、米国
特許第4,770,723号および米国特許第4,79
2,368号の明細書に記載されている。
【0004】このような磁石となるR−Fe−B系合金
を作製するために、従来は、インゴット鋳造法が用いら
れてきた。一般的なインゴット鋳造法によると、出発原
料である希土類金属、電解鉄およびフェロボロン合金を
高周波溶解し、得られた溶湯を鋳型内で比較的ゆっくり
と冷却することによって合金インゴットが作製される。
【0005】近年、合金の溶湯を単ロール、双ロール、
回転ディスク、または回転円筒鋳型の内面などと接触さ
せることによって、比較的速く冷却し、合金溶湯から、
インゴットよりも薄い凝固合金(「合金フレーク」と称
することにする。)を作製するストリップキャスト法や
遠心鋳造法に代表される急冷法が注目されている。この
ような急冷法によって作製された合金片の厚さは、一般
に、約0.03mm以上約10mm以下の範囲にある。
急冷法によると、合金溶湯は冷却ロールに接触した面
(ロール接触面)から凝固し始め、ロール接触面から厚
さ方向に結晶が柱状に成長してゆく。その結果、ストリ
ップキャスト法などによって作製された急冷合金は、短
軸方向のサイズが約0.1μm以上約100μm以下
で、長軸方向のサイズが約5μm以上約500μm以下
のR2Fe14B結晶相と、R2Fe14B結晶相の粒界に分
散して存在するRリッチ相とを含有する組織を持つにい
たる。Rリッチ相は希土類元素Rの濃度が比較的高い非
磁性相である。
【0006】急冷合金は、従来のインゴット鋳造法(金
型鋳造法)によって作製された合金(インゴット合金)
に比較して相対的に短い時間(冷却速度:102℃/秒
以上、104℃/秒以下)で冷却されているため、組織
が微細化され、結晶粒径が小さいという特徴を有してい
る。また、粒界の面積が広く、Rリッチ相は粒界内に広
く広がっているため、Rリッチ相の分散性にも優れると
いう利点がある。これらの特徴が故に、急冷合金を用い
ることによって、優れた磁気特性を有する磁石を製造す
ることができる。
【0007】また、Ca還元法(あるいは還元拡散法)
と呼ばれる方法も知られている。この方法は以下の工程
を含む。まず、希土類酸化物のうちの少なくとも1種
と、鉄粉および純ボロン粉と、フェロボロン粉およびホ
ウ素酸化物のうちの少なくとも1種とを所定の割合で含
む混合粉、あるいは上記構成元素の合金粉または混合酸
化物を所定の割合で含む混合粉に、金属カルシウム(C
a)および塩化カルシウム(CaCl)を混合し、不活
性ガス雰囲気下で還元拡散処理を施す。得られた反応生
成物をスラリー化し、これを水処理することによって、
R−Fe−B系合金の固体が得られる。
【0008】なお、本明細書においては、固体合金の塊
を「合金塊」と呼び、従来のインゴット鋳造法によって
得られる合金インゴットおよびストリップキャスト法な
どの急冷法によって得られる合金フレークなどの溶湯を
冷却して得られた凝固合金だけでなく、Ca還元法によ
って得られる固体合金など、種々の形態の固体合金を含
むものとする。
【0009】プレス成形に供される合金粉末は、これら
の合金塊を、例えば水素化粉砕法および/または種々の
機械的粉砕法(例えば、ボールミルやアトライターが用
いられる)で粉砕し、得られた粗粉末(例えば、平均粒
径10μm〜500μm)を例えばジェットミルを用い
た乾式粉砕法で微粉砕することによって得られる。プレ
ス成形に供せられる合金粉末の平均粒径は、磁気特性の
観点から、1.5μm〜7μmの範囲内にあることが好
ましい。なお、粉末の「平均粒径」は、特にことわらな
い限り、ここでは、質量中位径(mass median diamete
r:MMD)を指すことにする。
【0010】なお、R−Fe−B系合金粉末は、酸化さ
れやすいという問題がある。この問題を回避するため
に、例えば、希土類合金粉末の表面に薄い酸化膜を形成
する方法が、特公平6−6728号公報(出願人:住友
特殊金属株式会社、出願日:1986年7月24日)に
開示されている。また希土類合金粉末の表面を潤滑剤で
被覆する方法も知られている。本願明細書においては、
希土類合金粉末、表面に酸化膜が形成された希土類合金
粉末および潤滑剤で表面が被覆された希土類合金粉末を
簡単のために「希土類合金粉末」と呼ぶ。但し、「希土
類合金粉末の組成」は、上記の酸化膜や潤滑剤を含まな
いこととする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のR−Fe−B系
焼結磁石は、優れた磁気特性を有するものの、フェライ
ト磁石などに比べ、高い着磁磁界を必要とする。モータ
用の磁石など、装置の一部に希土類合金焼結体を組み込
んだ後にこの焼結体をモータのコイル等を用いて着磁す
ることによって、モータを完成させる場合など、充分な
強度の着磁磁界を印加することが困難な場合がある。不
完全に着磁された磁石は、十分な磁気特性(特に残留磁
束密度Br)を有しないだけでなく、熱などによる減磁
が大きくなる惧れがある。
【0012】例えば、金清ら、日本応用磁気学会誌1
6、143−146(1992)には、Mo、VやCo
などを添加することによって、R−Fe−B系焼結磁石
の着磁特性が改善されることを記載している。
【0013】また、特開平6−96928号公報には、
主相であるNd2Fe14B金属間化合物の表面近傍のN
dの一部をDyおよび/またはTbで置換することによ
って、保磁力が向上するとともに、減磁が抑制されるこ
とが記載されている。
【0014】しかしながら、本願発明者が検討した結
果、上述の従来の磁石は、他の磁気特性(特に、残留磁
束密度Br)が低下するという問題や希少かつ高価な元
素を用いるため量産が難しい。
【0015】また、希土類合金焼結体を構成する結晶粒
の平均結晶粒径を小さくすると保磁力を向上できること
が知られているが、平均結晶粒径を小さくすると着磁特
性が低下するという問題がある。さらに、焼結用粉末の
粒径を小さくすることに伴って、取り扱いが煩雑になっ
たり、プレス成形時における粉末の配向度(すなわち、
結晶の配向度)が低下するなどの問題が発生する。
【0016】本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたも
のであり、本発明の主な目的は、従来よりも低い着磁磁
界で充分に着磁されるR−Fe−B系希土類合金焼結体
およびその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による希土類合金
焼結体の製造方法は、(LR1-xHRx214A(T
は、Fe、またはFeとFe以外の遷移金属元素の少な
くとも1種との混合物、Aはボロンまたはボロンと炭素
との混合物、LRは軽希土類元素の少なくとも1種、H
Rは重希土類元素の少なくとも1種、0<x<1)で表
される組成の主相を有する希土類合金焼結体の製造方法
であって、(LR1-uHRu214A(0≦u<x)で
表される組成の主相を有する第1希土類合金原料と、
(LR1-vHRv214A(x<v≦1)で表される組
成の主相を有する第2希土類合金原料であって、LRと
HRとを包含する希土類元素をRとし、前記第1希土類
合金原料のR含有率をR1(原子%)、前記第2希土類
合金原料のR含有率をR2(原子%)とするとき、ΔR
=|R1−R2|が(R1+R2)/2の20%以下で
ある第2希土類合金原料とを含む、主相中のHRの含有
率が互いに異なる複数種類の希土類合金原料を準備する
工程と、前記複数種類の希土類合金原料を、焼結体が含
む主相の平均の組成が(LR1-xHRx214Aで表さ
れる焼結体が得られるように配合し、焼結用粉末混合物
を調製する工程と、前記焼結用粉末混合物を焼結する工
程とを包含し、そのことによって上記目的が達成され
る。
【0018】前記複数種類の希土類合金原料を準備する
工程は、(LR1-wHRw214A(u<w<v)で表
される組成の主相を有する第3希土類合金原料を準備す
る工程を包含してもよい。
【0019】前記複数の希土類合金原料は、25質量%
〜40質量%の希土類元素R(R=LR1-xHRx)と、
0.6質量%〜1.6質量%のAと、残部がT、微量添
加元素および不可避不純物を含むことが好ましい。微量
添加元素は、Al、Cu、Ga、Cr、Mo、V、Nb
およびMnの少なくとも1種であることが好ましい。添
加量は微量添加物の合計が1質量%以下であることが好
ましい。
【0020】前記複数種類の希土類合金原料のそれぞれ
のR含有率と、前記複数種類の希土類合金原料の平均の
R含有率との差は20%以下であることが好ましい。
【0021】前記焼結用粉末混合物は、前記複数種類の
希土類合金原料のHR含有率の平均値よりもHR含有率
が低い希土類合金原料を30質量%以上含むことが好ま
しい。
【0022】前記第1希土類合金原料の主相の組成は、
実質的に(LR)214Aで表されることが好ましい。
【0023】前記焼結用粉末混合物は、前記第1希土類
合金原料を30質量%以上含むことが好ましい。
【0024】前記焼結用粉末混合物は、前記第1希土類
合金原料を50質量%以上含むことが好ましい。
【0025】前記複数種類の希土類合金原料を準備する
工程は、ストリップキャスト法による急冷工程を包含す
ることが好ましい。
【0026】前記焼結用粉末混合物の粒子の平均粒径は
1.5μm以上7.0μm以下の範囲内にあることが好
ましい。
【0027】前記焼結用粉末混合物を焼結する工程は、
焼結温度が実質的に異なる複数の焼結工程を包含するこ
とが好ましい。
【0028】本発明による希土類合金焼結体は、主相の
平均組成が、(LR1-xHRx21 4A(Tは、Fe、
またはFeとFe以外の遷移金属元素の少なくとも1種
との混合物、Aはボロンまたはボロンと炭素との混合
物、LRは軽希土類元素の少なくとも1種、HRは重希
土類元素の少なくとも1種、0<x<1)で表される希
土類合金焼結体であって、(LR1-pHRp214
(0≦p<x)で表される組成の第1の主相と、(LR
1-qHRq214A(x<q≦1)で表される組成の第
2の主相との少なくとも一方を複数有する結晶粒を含ん
でおり、そのことによって上記目的が達成される。上記
結晶粒は、第1の主相および第2の主相をそれぞれ複数
有することが好ましい。
【0029】前記第1の主相と前記第2の主相は、前記
結晶粒内においてランダムに分散していることが好まし
い。
【0030】前記結晶粒は、前記第1の主相よりもHR
含有率が高く、かつ、前記第2の主相よりもHR含有率
が低い第3の主相を含んでもよい。
【0031】前記結晶粒の平均結晶粒径は1.5μm以
上20μm以下の範囲内にあることが好ましく、10μ
m以上17μm以下であることがさらに好ましい。
【0032】前記第1の主相の組成は、実質的に(L
R)214Aで表されることが好ましい。
【0033】本発明による希土類合金焼結体は、従来よ
りも低い着磁磁界で充分に着磁され得る。前記希土類合
金焼結体は、例えば、1.6MA/m以上1.9MA/
m以下の強度の磁界によって十分に着磁される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明による希土類合金焼結体およびそれを着磁することに
よって得られる焼結磁石ならびにこれらの製造方法の実
施形態を説明する。
【0035】本願明細書においては、R−Fe−B系合
金焼結体の主相の組成を(LR1-xHRx214Aとい
う組成式で表すことにする。ここで、Tは、Fe、また
はFeとFe以外の遷移金属元素の少なくとも1種との
混合物、Aはボロンまたはボロンと炭素との混合物、L
Rは軽希土類元素の少なくとも1種、HRは重希土類元
素の少なくとも1種である。また、LRとHRとをまと
めてRで表記する。
【0036】軽希土類元素LRは、La、Ce、Pr、
Nd、Pm、Sm、Eu、Gdなどであり、Ndおよび
Prの少なくとも1種を含むことが好ましい。重希土類
元素HRは、Y、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Luなどであり、Dy、HoおよびTbの内から選
ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。また、遷
移金属元素はTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni
などであり、Tは、Fe、またはFeの一部がNiおよ
びCoの少なくとも一方で置換されたものが好ましい。
【0037】本発明においては、R2Fe14Bで表され
る主相を有する希土類焼結磁石のRに含まれるLR(好
ましくは、NdおよびPrの少なくとも一種)の一部を
HR(好ましくはDy、HoおよびTbの内から選ばれ
る少なくとも1種)で置換することによって、着磁特性
を改善する。従って、本発明による希土類合金焼結体
(および焼結磁石)の主相の組成は、上記組成式におけ
るxが、0<x<1の範囲内にある。
【0038】一般に、希土類焼結磁石の磁気特性は、そ
の組成だけなく、その微細構造(相構造や結晶構造など
の組織の構造や大きさ)の影響を強く受ける。この微細
構造は、組成だけでなく製造方法の影響を強く受ける。
そこで、本願発明者は種々の製造方法と得られた希土類
合金焼結体の微細構造および磁気特性との関係を詳細に
検討した。
【0039】その結果、上記組成式で表される主相を有
し、主相のHRの含有量が多い希土類合金焼結体は、H
Rを含まない(すなわちx=0)希土類合金焼結体より
も着磁特性に優れるものの、他の磁気特性が低下(特に
残留磁束密度Brが低下)することがわかった。すなわ
ち、(LR1-xHRx214A(0<x<1)で表され
る組成の合金粉末を用いて、成形・焼結して得られる合
金焼結体は、HRの含有率が増加するにともない着磁特
性が改善されるものの、残留磁束密度Brが低下してい
くことがわかった。
【0040】これに対し、(LR1-uHRu214
(0≦u<x)で表される組成の主相を有する第1希土
類合金原料(HRプア原料)と、(LR1-vHRv2
14A(x<v≦1)で表される組成の主相を有する第2
希土類合金原料(HRリッチ原料)とを含む、主相中の
HRの含有率が互いに異なる複数種類の希土類合金原料
を準備し、この複数種類の希土類合金原料を焼結体が含
む主相の平均の組成が(LR1-xHRx214Aで表さ
れる焼結体が得られるように配合し、焼結用粉末混合物
を作製し、これを成形・焼結することによって、全ての
主相が(LR1-xHRx214Aで表される焼結体より
も着磁特性が優れた希土類合金焼結体が得られた。すな
わち、全ての主相が(LR1-xHRx214Aで表わさ
れる実質的に単一の組成を有する希土類合金原料を用い
て製造した場合(単一系)よりも、主相中のHRの含有
率が互いに異なる複数種類の希土類合金原料を用いた場
合(複合系)の方が、同じ量のHRを用いて、より効率
的に着磁特性を改善できることがわかった。従って、本
発明による製造方法を用いると、同じ着磁特性を得るた
めに必要なHRの量を単一系よりも低減することが可能
となり、ひいては、HRの添加による磁気特性の低下を
抑制することが可能となる。
【0041】ここで、LRとHRとを包含する希土類元
素をRとし、第1希土類合金原料のR含有率をR1(原
子%)、第2希土類合金原料のR含有率をR2(原子
%)とするとき、ΔR=|R1−R2|が(R1+R
2)/2の20%以下であることが好ましい。第1希土
類合金原料と第2希土類合金原料のR含有率が平均のR
含有率の20%を超えて異なると、製造工程中にR含有
率がばらつきやすいという問題が生じる。HR含有率が
互いに異なる3種以上の希土類合金原料を用いる場合に
は、それぞれのR含有率と、複数種類の希土類合金原料
の平均のR含有率との差が20%以下であることが好ま
しい。
【0042】さらに、一般に、R含有率が多くなると希
土類合金の液相化温度が低下する傾向があり、ΔRが2
0%を超えて異なると、実質的に異なる温度で液相化す
る希土類合金原料が混在することになるので、結晶粒中
にHRリッチ主相とHRプア主相とが不均一に分散した
微細組織を有する焼結体が形成されず、その結果、着磁
特性を向上させる効果が十分に発揮されないことがあ
る。特に、HR含有率が高い希土類合金原料のR含有率
が高すぎると、HRリッチ主相が連続相となり、HRリ
ッチ主相とHRプア主相とが不均一に分散した微細組織
が得られなかったり、あるいは、異常粒成長を誘起した
りする結果、着磁特性を改善する効果が小さい。従っ
て、HR含有率の高い希土類合金原料のR含有率は、H
R含有率が低い希土類合金原料のR含有率よりも低く設
定することが好ましい。
【0043】また、結晶粒中に複数のHRプア主相と複
数のHRリッチ主相が不均一に分散した微細組織を形成
するためには、複数種類の希土類合金原料のHR含有率
の平均値よりもHR含有率が低い希土類合金原料を30
質量%以上含む焼結用粉末混合物を用いることが好まし
い。但し、HR含有率が低い希土類合金原料を80質量
%を超えると、HRリッチ主相を有しない結晶粒が多く
なるので好ましくない。
【0044】また、組成式(LR1-xHRx214A中
のxの範囲は、0.05〜0.75の範囲内にあること
が好ましい。xが0.05よりも低いと着磁特性を改善
する充分な効果が得られない場合がある。一方、xが
0.75を超えると、磁気特性の低下が顕著となること
がある。また、HRリッチ原料の主相の組成式(LR1-
vHRv214Aにおけるvは0.75以下であること
が好ましい。vが0.75を超えると、異常な組織や構
造が形成され、磁気特性が低下することがある。
【0045】なお、主相のHR含有量が互いに異なる複
数の希土類合金原料は、25質量%〜40質量%の希土
類元素R(R=LR1-xHRx)と、0.6質量%〜1.
6質量%のAと、残部がT、微量添加元素および不可避
不純物を含むことが、磁気特性の観点から好ましい。微
量添加元素は、Al、Cu、Ga、Cr、Mo、V、N
bおよびMnの少なくとも1種であることが好ましい。
添加量は微量添加元素の合計が1質量%以下であること
が好ましい。
【0046】このようにして得られた希土類合金焼結体
の微細組織を電子顕微鏡やEPMA(Electron Prove M
icro Analyzer)を詳細に検討した結果、上記の方法で得
られた焼結体では、HRの含有量が互いに異なる主相が
分散していることが認められた。すなわち、この焼結体
は、(LR1-pHRp214A(0≦p<x)で表され
る組成の主相(HRプア主相)と、(LR1-qHRq2
14A(x<q≦1)で表される組成の主相(HRリッ
チ主相)とを含んでいることが確認された。また、この
とき、焼結体を構成する結晶粒中にHRプア主相とHR
リッチ主相とがそれぞれ複数存在する不均一分散構造が
形成されていた。なお、焼結体中の主相の組成を示す上
記組成式中のpおよびqは、原料の組成を示す上記組成
式中のuおよびvと、それぞれ一致しないこともある。
これは、構成元素が焼結過程で拡散するからである。
【0047】更に、種々の配合を検討した結果、焼結体
中の主相のHR含有率の差が大きい方が、着磁特性が優
れていることがわかった。すなわち、HRプア原料とし
て、主相の組成が実質的に(LR)214Aで表され、
HRを実質的に含まない(不純物としてのHRを含むこ
とがある)原料を用いることが好ましい。HRを実質的
に含まない原料を用いると、HRリッチ原料として、H
Rの含有率の高い原料を用いることができるので、焼結
体中の主相のHR含有率差を大きくすることができる。
さらに、HRを実質的に含まない原料の配合量は30質
量%以上であることが好ましく、HRを実質的に含まな
い原料を50質量%以上配合することがより好ましい。
【0048】勿論、HRを含まない原料を用いなくても
よく、また、HRを含まない原料とともに(LR1-w
w214A(u<w<v)で表される組成の主相を有
する希土類合金原料(中間組成原料)を用いてもよい。
【0049】一般に、HR含有率が互いに異なるn種類
(n>2)の希土類合金原料を用いる場合の配合方法を
説明する。n種類の合金原料中のHRの含有率(希土類
元素中の質量%=HR質量/(LR質量+HR質量)で
表す。)をHR1、HR2、HR3、・・・HRnとし、目
標組成の合金原料中のHRの含有率をHRxとする。ま
た、n種類のそれぞれの合金原料の配合量(質量%)を
1、W2、W3、・・・Wnとすると、これらが下記の式
(1)を満足するように配合される。
【0050】 HR1・W1+HR2・W2+HR3・W3・・・+HRn・Wn=HRx (1)
【0051】このとき、HRを実質的に含まない(すな
わちHR1=0)希土類合金原料を用いると、HR含有
量の多い着磁特性を改善する効果の高い、HR含有率の
高い希土類合金原料を用いることができるので、主相中
のHR含有率の差が大きな希土類合金焼結体が得られる
ことになる。HR含有率のより高い希土類合金原料を用
いるため、および/またはHR含有率の高い希土類合金
原料をより多く用いるために、HRを実質的に含まない
希土類合金原料の含有率は30質量%以上であることが
好ましく、50質量%以上であることが好ましい。
【0052】本発明の希土類合金焼結体の製造に用いら
れる合金原料は、上述した公知の方法で調製される。但
し、磁気特性の観点からは、ストリップキャスト法に代
表される急冷法によって作製された合金フレークを用い
ることが好ましい(例えば、米国特許第5、666、63
5号明細書を参照)。
【0053】HRの含有量が異なる主相を有する合金原
料の配合および混合は、合金フレークまたは合金フレー
クを粗粉砕(粗粉末の平均粒径は、10μm〜500μ
mの範囲内にあることが好ましい。)および微粉砕する
ことによって調製した合金粉末の何れを用いて実行して
もよい。合金原料の酸化を抑制するために、微粉砕され
た粉末よりも合金フレークまたは粗粉末の段階で混合す
ることが好ましく、混合工程と粉砕工程とを同時に実行
することもできる。勿論、配合比率を決定する前に、そ
れぞれの希土類合金原料(合金フレーク、粗粉末または
粉末)の組成分析を行うことが好ましい。
【0054】最終的にプレス成形に供される合金粉末の
平均粒径は、約1μm〜約10μmの範囲内にあること
が好ましく、1.5μm〜7μmの範囲内にあることが
より好ましい。合金粉末の表面には、必要に応じて、酸
化の抑制および/または流動性やプレス成形性を改善す
るために潤滑剤が付与される。また、合金粉末を造粒す
ることによって、流動性やプレス成形性を改善してもよ
い。
【0055】合金粉末材料のプレス成形は、例えば、電
動プレスを用い、約0.2MA/m〜4MA/mの磁界
中で配向させつつ、0.2ton/cm2〜2.0to
n/cm2(1.96×104kPa〜1.96×105
kPa)の圧力で行なわれる。
【0056】得られる成形体を、例えば約1000℃〜
約1100℃の温度で、不活性ガス(希ガスや窒素ガ
ス)雰囲気下、または真空中で、約1時間〜約5時間焼
結する。得られた焼結体を、例えば約450℃〜約80
0℃の温度で、約1時間〜約8時間時効処理することに
よって、R−Fe−B系合金焼結体が得られる。
【0057】なお、上記の約1000℃〜約1100℃
の温度での焼結工程に先立って、約800℃〜約900
℃で、不活性ガス(希ガスや窒素ガス)雰囲気下、また
は真空中で、約1時間〜約4時間焼結してもよい。この
ように、焼結温度が約100℃から約200℃異なる複
数の焼結工程を実行することによって、HRリッチ主相
の過度の拡散を効果的に防止することができ、その結
果、HRリッチ主相とHRプア主相とが不均一に分散し
た微細組織を効率的に形成することができる。また、結
晶粒の異常成長を抑制し、優れた磁気特性を発現する平
均結晶粒径が1.5μm以上20μm以下の結晶粒を有
する焼結体を形成することができる。特に、焼結用粉末
の1次粒子(平均粒径1.5μm〜7μm)が焼結過程
で互いに融着し単結晶化することによって生成された平
均結晶粒径が10μm17μm以下の結晶粒を含む焼結
体を形成することが好ましい。
【0058】また、焼結体に含まれる炭素の量を減ら
し、磁気特性を向上するために、上記焼結工程の前に、
必要に応じて、合金粉末の表面を覆う潤滑剤を加熱除去
してもよい。加熱除去工程は、潤滑剤の種類にもよる
が、例えば、約100℃から800℃の温度で、減圧雰
囲気下で、約3時間〜約6時間実行される。
【0059】得られた焼結体を着磁することによって、
焼結磁石が完成する。着磁工程は、焼結工程後の任意の
時点で実行することが可能で、モータ等の装置に組み込
まれた後で実行されることもある。例えば、特開平11
−113225号公報に記載されている方法などによっ
て、モータのコイルを用いて焼結体を着磁することがで
きる。しかしながら、この際、装置の構造上の理由など
で、着磁磁界の強さが制限されることがある。一般に、
2Fe14B系希土類焼結体を充分に着磁するためには
2MA/m以上の着磁磁界が必要とされ、完全に着磁す
るためには、2.5MA/m以上の着磁磁界が必要とさ
れる。
【0060】本発明によると、磁石の動作点に依存する
が、従来よりも5%〜20%低い着磁磁界(例えば、
1.6MA/m以上1.9MA/m以下)で、98%以
上の着磁率が得られる希土類合金焼結体およびその製造
方法が提供される。
【0061】
【実施例】以下、本発明による希土類合金焼結体および
焼結磁石の製造方法について、実施例を挙げて説明する
が、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるもの
ではない。
【0062】基本組成をNd+Pr:32.1質量%、
B:1.0質量%、Co:0.9質量%、Al:0.2
質量%、Cu:0.1質量%、残部:Feおよび不可避
不純物とし、Nd+Pr(LR)の一部をDy(HR)
で置換した希土類合金粉末を作製した。希土類合金全体
に対するDyの含有量が0質量%、2.5質量%、5質
量%、7質量%および10質量%の希土類合金粉末を作
製した。また、これらの粉末をそれぞれ、0Dy、2.
5Dy、5Dy、7Dyおよび10Dyと表記すること
にする。
【0063】まず、上述のDyの含有率が互いに異なる
組成の合金フレークをストリップキャスト法で製造し
た。この合金フレークを水素化粉砕法によって粉砕する
ことによって合金粗粉末を得た。この合金粗粉末をジェ
ットミル装置を用いて窒素ガス雰囲気中で微粉砕するこ
とによって、平均粒径が4.0μmの合金粉末を得た。
ここでは、粉末状態でDy含有量の異なる合金原料を配
合および混合したが、上述したように、合金フレークあ
るいは粗粉末の段階で配合および混合してもよい。
【0064】実施例のサンプルとして、0Dyと10D
yとを1:1で配合した焼結用粉末混合物(実施例1と
する)と、0Dyと5Dyと10Dyとを1:1:1で
配合した焼結用粉末混合物(実施例2とする)を調製し
た。
【0065】これらの混合粉末をプレス成形(プレス圧
力0.8ton/cm2(7.84×104kPa)、配
向磁界0.96MA/m(1.2T))することによっ
て、成形体(縦40mm×横30mm×高さ20mm)
を得た。なお、配向磁界の方向は縦方向(圧縮方向に直
交)である。この成形体を1050℃で4時間、減圧A
r雰囲気中で焼結し、その後、500℃で1時間の時効
処理を施した。その後、5.4mm×12mm×12m
mの試験片に加工した後、パルス着磁装置、サーチコイ
ルおよびフラックスメータを用いて、種々の着磁磁界
(0MA/m〜2.5MA/m)での磁気特性を評価し
た。最終的に3.2MA/m(4T)の着磁磁界で着磁
した。
【0066】また、比較例のサンプルとして、0Dy、
2.5Dy、5Dy、7Dyおよび10Dyをそれぞれ
単独で用いて、実施例と同じ方法で焼結磁石を作製し
た。それぞれ、比較例1〜5とする。
【0067】実施例1および2、ならびに比較例1〜5
に用いた焼結用希土類合金粉末の組成を分析した結果を
表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】また、得られた焼結体の着磁特性を図1お
よび図2に、焼結磁石の磁気特性を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】まず、図1の結果から明らかなように、D
yの添加量が増えるに従って、弱い着磁磁界で充分に着
磁されていることがわかる。なお、図1においては、
3.2MA/m(4T)の着磁磁界での着磁率を100
%とした相対値で示している。
【0072】このように、LRの一部をHRで置換する
ことによって、着磁特性が改善される。これは、R2
14Aの組成式で表される相の飽和磁化Isが低下し、そ
の結果、有効着磁磁界Heffが増加するためと推定さ
れる。すなわち、有効着磁磁界Heffは、Heff=
Hex−N・Is(Nは反磁界係数)で与えられるの
で、飽和磁化Isが低下すると有効着磁磁界Heffが
増加する。
【0073】しかしながら、表2に示した比較例1〜5
の焼結磁石の磁気特性を見ると、Dyの添加量が増加す
るにつれて、J保磁力HCJは増大しているものの、残留
磁束密度Br、B保磁力HCBおよび最大エネルギー積
(BH)maxは何れも低下していることがわかる。
【0074】図2に示した、実施例1および実施例2の
焼結体の着磁特性を見ると、これらと実質的に同じDy
含有量の比較例3の焼結体の着磁特性よりも優れている
ことがわかる。また、実施例1(0Dy+10Dy)の
着磁特性は、実施例2(0Dy+5Dy+10Dy)よ
りも優れていることがわかる。この様に、Dyの含有量
が互いに異なる主相を有する複数種類の希土類合金粉末
を混合した粉末を焼結することによって作製された焼結
体は、単一組成(Dyの含有量が1種類)の主相を有す
る希土類合金粉末を焼結することによって作製された焼
結体よりも、着磁特性に優れることがわかる。
【0075】さらに、表2に示した実施例1および2の
焼結磁石の磁気特性と比較例3の焼結磁石の磁気特性と
の比較から明らかなように、同等レベルの磁気特性を有
している。
【0076】このように、本発明によると、同じ着磁特
性を得るために必要なDyの量を単一系(比較例3)よ
りも低減することが可能となり、ひいては、Dyの添加
による磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
【0077】次に、図3A、図3B、図4A、図4Bお
よび図5を参照しながら、本発明による焼結磁石の微細
構造を説明する。
【0078】まず、図3Aおよび図3Bを参照しなが
ら、比較例3の焼結磁石の微細構造を説明する。図3A
および図3Bは、比較例3(5Dy)の焼結磁石のEP
MAによる希土類元素の濃度プロファイルを示す写真で
ある。図3Aは、NdのLα線の強度分布から求めたN
dの濃度プロファイルを示し、図3Bは、DyのLα線
の強度分布から求めたDyの濃度プロファイルを示して
いる。
【0079】図3Aから明らかなように、Ndは不均一
に分布していることがわかる。これは、R−Fe−B系
焼結磁石に一般的に見られる、主にR2Fe14Bの正方
晶化合物からなる主相、Nd等からなるRリッチ主相、
およびBリッチ主相を含む微細構造によるものである。
また、図3Bからは、主相中のDyは、ほぼ均一に分布
していることがわかる。
【0080】次に、実施例1の焼結磁石の微細構造を図
4Aおよび図4Bを参照しながら説明する。図4Aおよ
び図4Bは、実施例1(0Dy+10Dy)の焼結磁石
のEPMAによる希土類元素の濃度プロファイルを示す
写真であり、図4AはNdの濃度プロファイルを示し、
図4BはDyの濃度プロファイルを示している。図4A
および図4Bは、図3Aおよび図3Bにそれぞれ対応す
る。但し、図4Aおよび図4Bの観察倍率は図3Aおよ
び図3Bの1/2である。
【0081】図4Aからわかるように、Ndは不均一に
分布しており、その分布の状態は、図3Aと似ている。
一方、図4Bと図3Bとを比較すれば明らかなように、
図4Bでは主相中のDyは不均一に分布している。この
Dyが不均一に分散した構造は、Dyを含まない粉末0
Dyと、目標組成よりも多くのDyを含む粉末10Dy
とを混合した粉末を用いたために形成されたと考えられ
る。同様の不均一分散構造は、実施例2の焼結磁石につ
いても観察された。
【0082】次に、図5を参照しながら、微細構造の形
態とDyとの分布の関係を説明する。
【0083】図5は、図4Aおよび図4Bに示した実施
例1(0Dy+10Dy)の焼結磁石のEPMAによる
反射電子像を示す写真であり、観察視野は図4Aおよび
図4Bと同じである。
【0084】実施例1の焼結磁石は、図5中に黒い破線
の円で示したDyリッチな主相と、白い破線の円で示し
たDyプアな主相とを含んでおり、これらが不均一に分
散した微細構造を有している。
【0085】次に、図6、図7、図8(a)、(b)、
図9(a)、(b)および図10を参照しながら、本発
明による実施例の焼結体の結晶構造を更に詳細に説明す
る。ここでは、上記基本組成を有する希土類合金全体に
対するDyの含有量が0.5質量%および9.5質量
%、の希土類合金粉末(それぞれ、0.5Dy、9.5
Dyと表記する。)を1:1で配合した焼結用合金粉末
を用いて、実施例1と同様の方法で焼結体を作製した。
この焼結体は実施例1の焼結体とほぼ同等の磁気特性お
よび着磁特性を有していた。
【0086】図6は、得られた焼結体の断面の偏光顕微
鏡写真であり、図7は、EPMAによる反射電子像を示
す写真である。図8および図9は、EPMAによる希土
類元素の濃度プロファイルを示す写真である。図8
(a)は、NdのLα線の強度分布を示す写真であり、
図8(b)は写真中の二本の線に沿って電子線を走査し
たときのNdの濃度プロファイルを合せて示している。
図9(a)は、DyのLα線の強度分布を示す写真であ
り、図9(b)は写真中の二本の線に沿って電子線を走
査したときのDyの濃度プロファイルを合せて示してい
る。図8および図9の視野は図7と同じである。図10
は、微細構造の観察結果に基づいて作成した焼結体の微
細構造を模式的に示す図である。
【0087】図6の偏光顕微鏡写真(写真中のスケール
は20μm)からわかるように、この実施例の焼結体
は、主に結晶粒径が5μm〜20μm程度の結晶粒から
構成されており、そのほとんどは、結晶粒径が10μm
〜17μmの範囲内にある。それぞれの結晶粒はほぼ単
結晶であり、それぞれの結晶の配向方向に応じて、コン
トラストがついて観察されている。
【0088】図7の反射電子像(写真中のスケールは3
μmを示す)を見ると、結晶粒(約5μm〜20μm)
よりも小さな構造単位が存在することがわかる。図8
(a)および(b)をみると、Ndがリッチな主相(白
っぽく観察されている部分)とNdがプアな主相(黒っ
ぽく観察されている部分)が存在することがわかる。こ
れらの主相は、それぞれ約3μmから約5μm程度の大
きさを有している。同様に、図9(a)および(b)を
見ると、Dyがリッチな主相(白っぽく観察されている
部分)とDyがプアな主相(黒っぽく観察されている部
分)が存在することがわかる。図8(a)と図9(a)
とを比較するとわかるように、Ndがリッチな主相はD
yがプアな主相であり、逆に、Ndがプアな主相はDy
がリッチな主相である。また、Ndリッチ相(Dyプア
相)およびNdプア相(Dyリッチ相)との中間の濃度
の主相も存在していることがわかる。
【0089】これらのことから、本実施例の焼結体は、
図10に模式的に示したような微細構造を有していると
考察される。
【0090】焼結体は、平均結晶粒径が5μmから20
μmの複数の結晶粒10a、10bおよび10cを有
し、それぞれは配向方向がそろったほぼ単結晶である。
結晶粒10a、10bおよび10は、数個から10個程
度の焼結用粉末の粒子が焼結過程を経て粒成長により形
成されたと考えられ、それぞれの結晶粒内に、焼結用粉
末の粒子の構造を反映したDyプアな第1主相12およ
びDyリッチな第2主相14とを有している。また、こ
れらのDyの含有率が異なる主相の間に、Dyの含有率
が中間的な第3の主相16が形成されている。この第3
の主相16は、焼結過程における構成元素の拡散によっ
て形成されたものと考えられる。図10の結晶粒10a
内に模式的に示したように、第1の主相12と第2の主
相14とが第3の主相16を介さず接触しているものも
存在する。これらの主相は互いにほぼ格子整合して成長
しており、ほぼ単結晶からなる結晶粒10a、10bお
よび10cを形成している。
【0091】なお、個々の結晶粒の大きさや、結晶粒内
に形成される中間相16の大きさは、焼結用粉末の配合
や焼結条件に応じて変化するが、磁気特性および着磁特
性が優れた焼結体は概ね図10に示した微細構造を有し
ていると考えられる。
【0092】本発明によって着磁特性が単一系に比べて
改善される理由は、現時点では明らかではないが、例え
ば、以下の様に考えられる。
【0093】Dyリッチな主相が低い着磁磁界で着磁さ
れ、そのために、Dyプアな主相の着磁に寄与する有効
着磁磁界が増大するので、見かけの着磁磁界が低くて
も、充分に着磁されるものと推察される。あるいは、着
磁しやすい主相が、着磁し難い主相の周囲に不均一に分
散して存在しているという微細構造が、着磁を容易にし
ていることも考えられる。
【0094】なお、焼結体を着磁した後は、個々の結晶
粒に含まれるDyリッチな主相とDyプアな主相の磁気
モーメントは、1つの単結晶のように振舞う。顕微鏡観
察等において結晶粒の境界が明確でない場合において、
上述のように磁気モーメントが1つの単結晶のように振
舞う、複数のDyリッチな主相と複数のDyプアな主相
の集合体は上記の結晶粒に対応付けられる。
【0095】
【発明の効果】上述したように、本発明によると、従来
よりも低い着磁磁界で充分に着磁されるR−Fe−B系
希土類合金焼結体およびその製造方法が提供される。
【0096】本発明によると、従来と同量のHR(例え
ばDy)を用いて、従来よりも更に着磁特性を改善でき
る。また、従来よりも少ない量のHRで従来と同等の着
磁特性が得られるので、HRの添加による磁気特性の低
下を抑制することができる。
【0097】さらに、本発明によると、従来よりも少な
い量のHR(例えばDy)を用いて、従来の着磁特性を
実現できるので、比較的高価なHRの使用量を削減でき
る利点もある。
【0098】本発明は、モータに組み込まれてからモー
タのコイル等を用いて着磁される磁石など、充分に高い
着磁磁界を印加できない用途に用いられる磁石の製造に
好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例の焼結体(均一分散系)の着磁特性のD
y添加量依存性を示すグラフである。
【図2】本発明による実施例の焼結体(不均一分散系)
の着磁特性を示すグラフである。
【図3A】比較例3(5Dy)の焼結磁石のEPMAに
よる希土類元素の濃度プロファイルを示す写真であり、
Ndの濃度プロファイルを示している。
【図3B】比較例3(5Dy)の焼結磁石のEPMAに
よる希土類元素の濃度プロファイルを示す写真であり、
Dyの濃度プロファイルを示している。
【図4A】実施例1(0Dy+10Dy)の焼結磁石の
EPMAによる希土類元素の濃度プロファイルを示す写
真であり、Ndの濃度プロファイルを示している。
【図4B】実施例1(0Dy+10Dy)の焼結磁石の
EPMAによる希土類元素の濃度プロファイルを示す写
真であり、Dyの濃度プロファイルを示している。
【図5】図4Aおよび図4Bに示した実施例1(0Dy
+10Dy)の焼結磁石のEPMAによる反射電子像を
示す写真であり、Dyリッチな主相を黒い破線の円で、
Dyプアな主相を白い破線の円で示している。
【図6】本発明による実施例の焼結体の断面の偏光顕微
鏡写真である。
【図7】本発明による実施例の焼結体の断面のEPMA
による反射電子像を示す写真である。
【図8】(a)は、NdのLα線の強度分布を示す写真
であり、(b)は写真中の二本の線に沿って電子線を走
査したときのNdの濃度プロファイルを合せて示してい
る。
【図9】(a)は、DyのLα線の強度分布を示す写真
であり、(b)は写真中の二本の線に沿って電子線を走
査したときのDyの濃度プロファイルを合せて示してい
る。
【図10】本発明による実施例の焼結体の微細構造を模
式的に示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 9/08 B22F 9/08 C M C22C 38/00 303 C22C 38/00 303D H01F 1/053 H01F 1/08 B 1/08 1/04 H Fターム(参考) 4K017 AA01 BA06 BA08 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07 BB08 BB09 BB12 DA04 EE01 4K018 AA27 BA18 BC12 BD01 DA00 KA45 5E040 AA04 AA19 BD01 CA01 HB03 HB17 NN01 NN06

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (LR1-xHRx214A(Tは、F
    e、またはFeとFe以外の遷移金属元素の少なくとも
    1種との混合物、Aはボロンまたはボロンと炭素との混
    合物、LRは軽希土類元素の少なくとも1種、HRは重
    希土類元素の少なくとも1種、0<x<1)で表される
    組成の主相を有する希土類合金焼結体の製造方法であっ
    て、 (LR1-uHRu214A(0≦u<x)で表される組
    成の主相を有する第1希土類合金原料と、(LR1-v
    v214A(x<v≦1)で表される組成の主相を有
    する第2希土類合金原料であって、LRとHRとを包含
    する希土類元素をRとし、前記第1希土類合金原料のR
    含有率をR1(原子%)、前記第2希土類合金原料のR
    含有率をR2(原子%)とするとき、ΔR=|R1−R
    2|が(R1+R2)/2の20%以下である第2希土
    類合金原料とを含む、主相中のHRの含有率が互いに異
    なる複数種類の希土類合金原料を準備する工程と、 前記複数種類の希土類合金原料を、焼結体が含む主相の
    平均の組成が(LR1- xHRx214Aで表される焼結
    体が得られるように配合し、焼結用粉末混合物を調製す
    る工程と、 前記焼結用粉末混合物を焼結する工程と、 を包含する、希土類合金焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数種類の希土類合金原料を準備す
    る工程は、(LR1-wHRw214A(u<w<v)で
    表される組成の主相を有する第3希土類合金原料を準備
    する工程を包含する、請求項1に記載の希土類合金焼結
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記複数種類の希土類合金原料は、25
    質量%〜40質量%の希土類元素R(R=LR1-x
    x)と、0.6質量%〜1.6質量%のAと、残部が
    T、微量添加元素および不可避不純物を含む、請求項1
    または2に記載の希土類合金焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数種類の希土類合金原料のそれぞ
    れのR含有率と、前記複数種類の希土類合金原料の平均
    のR含有率との差は20%以下である、請求項1から3
    のいずれかに記載の希土類合金焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼結用粉末混合物は、前記複数種類
    の希土類合金原料のHR含有率の平均値よりもHR含有
    率が低い希土類合金原料を30質量%以上含む、請求項
    1から4のいずれかに記載の希土類合金焼結体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1希土類合金原料の主相の組成
    は、実質的に(LR)214Aで表される、請求項1か
    ら5のいずれかに記載の希土類合金焼結体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記焼結用粉末混合物は、前記第1希土
    類合金原料を30質量%以上含む、請求項6に記載の希
    土類合金焼結体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記焼結用粉末混合物は、前記第1希土
    類合金原料を50質量%以上含む、請求項7に記載の希
    土類合金焼結体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記複数種類の希土類合金原料を準備す
    る工程は、ストリップキャスト法による急冷工程を包含
    する、請求項1から7のいずれかに記載の希土類合金焼
    結体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記焼結用粉末混合物の粒子の平均粒
    径は1.5μm以上7.0μm以下の範囲内にある、請
    求項1から9に記載の希土類合金焼結体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記焼結用粉末混合物を焼結する工程
    は、焼結温度が実質的に異なる複数の焼結工程を包含す
    る、請求項1から10のいずれかに記載の希土類合金焼
    結体の製造方法。
  12. 【請求項12】 主相の平均組成が、(LR1-xHRx
    214A(Tは、Fe、またはFeとFe以外の遷移金
    属元素の少なくとも1種との混合物、Aはボロンまたは
    ボロンと炭素との混合物、LRは軽希土類元素の少なく
    とも1種、HRは重希土類元素の少なくとも1種、0<
    x<1)で表される希土類合金焼結体であって、 (LR1-pHRp214A(0≦p<x)で表される組
    成の第1の主相と、(LR1-qHRq214A(x<q
    ≦1)で表される組成の第2の主相との少なくとも一方
    を複数有する結晶粒を含んでいる、希土類合金焼結体。
  13. 【請求項13】 前記第1の主相と前記第2の主相は、
    前記結晶粒内においてランダムに分散している、請求項
    12に記載の希土類合金焼結体。
  14. 【請求項14】 前記結晶粒は、前記第1の主相よりも
    HR含有率が高く、かつ、前記第2の主相よりもHR含
    有率が低い第3の主相を含む、請求項12または13に
    記載の希土類合金焼結体。
  15. 【請求項15】 前記結晶粒の平均結晶粒径は1.5μ
    m以上20μm以下の範囲内にある、請求項12から1
    4のいずれかに記載の希土類合金焼結体。
  16. 【請求項16】 前記第1の主相の組成は、実質的に
    (LR)214Aで表される、請求項12から15のい
    ずれかに記載の希土類合金焼結体。
  17. 【請求項17】 請求項1から11のいずれかに記載の
    製造方法によって製造された希土類合金焼結体。
  18. 【請求項18】 請求項12から17のいずれかに記載
    の希土類合金焼結体を着磁することによって製造された
    希土類焼結磁石。
  19. 【請求項19】 前記希土類合金焼結体は、1.6MA
    /m以上1.9MA/m以下の強度の磁界によって着磁
    された、請求項18に記載の希土類焼結磁石。
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