WO2013175647A1 - 油圧ショベル - Google Patents

Abstract

　油圧ショベル（１）は、上部旋回体（３）上における作業機（４）の右側方に搭載されたメインバルブ（２２）と、メインバルブ（２２）に第１端が接続された複数の油圧ホースをまとめてブーム（１１）の上面（１１ｂ）上に固定する取付部（２１）と、を備えている。

Description

油圧ショベル

　本発明は、油圧配管を介して供給される圧油によって駆動される各種アクチュエータを搭載した油圧ショベルに関する。

　従来より、履帯を回転させることで走行する下部走行体に対して旋回可能な上部旋回体を備え、上部旋回体上に油圧によって駆動されるブーム、バケット等の作業機が搭載された油圧ショベルが用いられている。

　例えば、下記の特許文献１には、作業機の側方に配置されたメインバルブに接続された油圧ホースを、作業機（ブーム）の側面に取り付けられた取付部を介して配置した油圧ショベルについて開示されている。

特開２０１０－１０６４５０号公報（平成２２年５月１３日公開）

　しかしながら、上記従来の油圧ショベルでは、以下に示すような問題点を有している。
　すなわち、上記公報に開示された油圧ショベルでは、ブームの側面に油圧ホースが取り付けられているため、油圧ショベルの上部旋回体の外装部分（例えば、作動油タンクのカバー等）のサイズが大きくなった場合には、ブームを上下に駆動した際に、油圧ホースの取付部と外装の一部とが干渉してしまうおそれがある。

　本発明の課題は、上部旋回体の外装のサイズが大きくなった場合でも、油圧ホースと外装の一部とが干渉することを回避して油圧ホースの寿命を延ばすことが可能な油圧ショベルを提供することにある。

　第１の発明に係る油圧ショベルは、履帯を回転させることで走行可能な下部走行体と、上部旋回体と、ブームと、作業器具と、複数の油圧シリンダと、メインバルブと、油圧ホースと、取付部と、を備えている。上部旋回体は、下部走行体上に旋回可能な状態で搭載されている。ブームは、上部旋回体上に油圧によって回動軸を中心に上下方向に駆動可能な状態で取り付けられている。作業器具は、ブームの先端に装着されており各種作業を行う。複数の油圧シリンダは、ブームおよび作業器具を駆動するためにブームに沿って設けられている。メインバルブは、上部旋回体上におけるブームの側方に配置されている。油圧ホースは、第１端がメインバルブに、第２端が油圧シリンダにそれぞれ接続されており、メインバルブから油圧シリンダに対して圧油を供給する。取付部は、油圧ホースの中間部分をブームの上面に固定する。

　ここでは、上部旋回体上に装着されたブームやブームの先端に取り付けられた作業器具を駆動する油圧シリンダに対して圧油を供給することで作業を行う油圧ショベルにおいて、上部旋回体上におけるブームの側方に配置されたメインバルブから各油圧シリンダに対して圧油を供給する油圧ホースの中間部分がブームの上面に配置されるように取付部を設けている。

　ここで、上記作業器具には、バケットやリッパ、カッター等が含まれる。また、上記ブームの上面とは、ボックス構造のブームが上下に駆動される方向におけるキャブ側の面を意味している。

　これにより、油圧ホースの一部がブームの上面上に配置されるため、油圧ホースの中間部分がブームの側面に固定された従来の構成と比較して、ブームを上下動させた際に生じる油圧ホースのたるみ量を適正な範囲でコントロールすることができる。

　この結果、近年の上部旋回体上に搭載される機器の増加等に伴って上部旋回体の外装高さが増加した場合でも、油圧ホースと上部旋回体の外装の一部との干渉を回避して、油圧ホースの寿命を延長することができる。

　第２の発明に係る油圧ショベルは、第１の発明に係る油圧ショベルであって、油圧ホースは、ブームを最も上昇させた状態において上部旋回体の外装部分に沿って配置される。
　ここでは、ブームを最上位置まで持ち上げた状態において、油圧ホースが上部旋回体の外装部分に沿って配置されている。
　これにより、油圧ホースのたるみ量が最も大きくなるブーム位置において、油圧ホースが上部旋回体の外装部分へ干渉することを防止することができる。

　第３の発明に係る油圧ショベルは、第２の発明に係る油圧ショベルであって、メインバルブの近傍であって、取付部に対向する位置に設けられたブラケット部を、さらに備えている。ブラケット部と取付部との間の油圧ホースが直線的に配置されている。

　ここでは、第１端がメインバルブに接続された油圧ホースをブームの上面（取付部）に向かって直線的に誘導するために、メインバルブ近傍にブラケット部を設けている。
　これにより、第１端がメインバルブに接続された油圧ホースを、ブラケットを介して容易にブームの上面（取付部）に向かって直線的に誘導することができる。

　第４の発明に係る油圧ショベルは、第１から第３の発明のいずれか１つに係る油圧ショベルであって、ブラケット部は、車体前後方向に沿って取り付けられた台座部と、台座部に対して斜めに配置されており油圧ホースを誘導する誘導部と、を有している。

　ここでは、車体前後方向に沿って配置された台座部と、台座部に対して斜めに配置された誘導部と、を有するブラケット部を用いている。
　ここで、上記車体前後方向とは、油圧ショベルのキャブの運転席にオペレータが着座した状態における前後方向を意味している。

　これにより、簡素な構成のブラケット部を用いることで、ブームの側方に配置されたメインバルブに第１端が接続された油圧ホースをブームの上面に向かって誘導することで、メインバルブから取付部まで直線的に油圧ホースを配置することができる。

　第５の発明に係る油圧ショベルは、第１から第４の発明のいずれか１つに係る油圧ショベルであって、取付部は、ブームの側面に固定される接続部と、油圧ホースがブームの上面に配置されるように固定する固定部と、を有している。

　ここでは、ブームの側面に固定される接続部と、油圧ホースをブームの上面側に固定する固定部と、を有する取付部を用いている。
　これにより、取付部自体の固定箇所をブーム側面に設けつつ、油圧ホースをブームの上面に固定することができる。

本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの構成を示す全体斜視図。 図１の油圧ショベルの外装カバーを取った状態における作業機周辺の内部構成を示す斜視図。 図１の油圧ショベルの作業機周辺の構成を示す側面図。 図１の油圧ショベルの作業機周辺の構成を示す背面図。 図１の油圧ショベルにおいて複数の油圧ホースをブーム上面に固定するための取付部周辺の構成を示す断面図。 図１の油圧ショベルの外装カバーを取った状態における作業機周辺の内部構成を示す平面図。 図５の構成において油圧ホースを固定するブラケット周辺の構成を示す斜視図。 図６のブラケットの構成を示す斜視図。 図１の油圧ショベルのブームを上下に駆動した際の油圧ホースのたるみ状態を示す側面図。 図１の油圧ショベルのブームを上端から下端まで上下に移動させた際の油圧ホースの動きを示す斜視図。

　本発明の一実施形態に係る油圧ショベル１について、図１～図１０を用いて説明すれば以下の通りである。
　なお、以下の説明で使用する「前後」、「左右」方向については、油圧ショベル１のキャブ１０内のシートに着座した運転者から見た方向を意味するものとする。

　［油圧ショベル１全体の構成］
　本実施形態に係る油圧ショベル１は、後方小旋回型の油圧ショベルであって、図１に示すように、下部走行体２と、上部旋回体３と、作業機（アクチュエータ）４と、カウンタウェイト５と、エンジンルーム６と、キャブ１０と、を備えている。

　下部走行体２は、進行方向における左右両端部分に巻き掛けられた履帯Ｐを回転させることで、油圧ショベル１を前進、後進させるとともに、上部に上部旋回体３を旋回可能な状態で搭載している。

　上部旋回体３は、下部走行体２上において、任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機４と、カウンタウェイト５と、エンジンルーム６と、キャブ１０と、メインバルブ２２（図２参照）と、を搭載している。また、上部旋回体３は、図２に示すように、作業機４に含まれるブーム１１の端部が回動可能な状態で固定される作業機装着部３ａを有している。作業機装着部３ａは、上部旋回体３の上面において、上部旋回体を構成するメインビームから上方に突出するように設けられており、ブーム１１の回動中心となる回動軸が装填される。

　作業機４は、図２に示すように、上部旋回体３の上面ほぼ中央に設けられた作業機装着部３ａに回動可能な状態で取り付けられている。また、作業機４は、図１に示すように、中央部分で屈曲したブーム１１と、ブーム１１の先端に取り付けられたアーム１２と、アーム１２の先端に取り付けられたバケット（作業器具）１３とを有している。そして、油圧ショベル１は、油圧ホース２０を介して供給される圧油によって各油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａを駆動することで、ブーム１１やアーム１２、バケット１３等を上下に移動させながら、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う。なお、この作業機４周辺の構成については、後段にて詳述する。

　カウンタウェイト５は、例えば、鋼板を組み立てて形成した箱の中に屑鉄やコンクリート等を入れて固めたものであって、採掘時等において車体のバランスをとるために上部旋回体３上におけるエンジンルーム６の後方に設けられている。

　エンジンルーム６は、図１に示すように、カウンタウェイト５に隣接する位置に配置されており、開閉可能なエンジンフード１４によって覆われた点検用の上部開口を有している。そして、エンジンルーム６の内部には、下部走行体２や作業機４を駆動するための動力源であるエンジン（図示せず）やクーリングコア（図示せず）等が収容されている。

　キャブ１０は、油圧ショベル１の運転者が乗降する室内空間を内部に有している。キャブ１０は、運転者が室内空間に出入りするための乗降用ドアを左側面に有している。
　メインバルブ２２は、図示しない油圧ポンプから複数の油圧ホース２０を介して各油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａに対して圧油を供給するために、図２に示すように、上部旋回体３上における作業機装着部３ａの側方に配置されている。なお、メインバルブ２２の配置については、後段にて詳述する。

　なお、本実施形態の油圧ショベル１は後方小旋回型であるため、上部旋回体３の上面側のスペースが通常の油圧ショベルよりも狭くなっている。このため、本実施形態では、メインバルブ２２は、上部旋回体３の上面側における作業機装着部３ａの後方ではなく右側方に設けられている。

　［作業機４の周辺の構成］
　本実施形態の油圧ショベル１は、上述したように、作業機４を構成するブーム１１やアーム１２、バケット１３をそれぞれ駆動する油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａを有している。

　各油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａは、上部旋回体３上における作業機装着部３ａの右側方に配置されたメインバルブ２２に一方の端部（第１端）、各油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａに他方の端部（第２端）がそれぞれ接続された複数の油圧ホース２０から供給される圧油によって駆動される。

　複数の油圧ホース２０は、図２に示すように、メインバルブ２２に第１端に接続され、その中間部分がブーム１１の上面１１ｂに固定され、第２端が各油圧シリンダ１１ａ，１２ａ，１３ａに接続されている。そして、複数の油圧ホース２０は、図３に示すように、ブーム１１を最も上昇させた状態において、後述する取付部２１等の配置により、上部旋回体３の外装部分Ｈに接触しないように、外装部分Ｈの形状に沿って配置される。これにより、油圧ホース２０のたわみ量が最も大きくなるブーム１１の最上部位置までブーム１１を繰り返し上下動させた場合でも、油圧ホース２０を損傷させてしまうことを防止することができる。

　ブーム１１の中央やや下寄りの位置には、複数の油圧ホース２０をまとめて固定する取付部２１が設けられている。また、複数の油圧ホース２０の第１端部側には、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ側へと誘導するブラケット部２３とホースクランプ２４とが設けられている。

　取付部２１は、図４に示すように、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定するために設けられている。そして、取付部２１は、図５に示すように、ブーム１１の側面１１ｃに固定される接続部２１ａと、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定する固定部２１ｂと、を有している。

　接続部２１ａは、平板状の鋼板によって形成されており、複数のボルト３１を用いてブーム１１の側面１１ｃに固定されている。固定部２１ｂは、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定する部分であって、接続部２１ａの平板状の鋼板を略Ｕ字状に折り曲げて成形されている。つまり、本実施形態では、取付部２１自体は、平板状の接続部２１ａの部分において、ブーム１１の側面１１ｃに固定されている。一方、取付部２１は、平板状の接続部２１ａにつながる部分（固定部２１ｂ）において、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定している。

　メインバルブ２２は、図６に示すように、上部旋回体３上におけるブーム１１の側方に配置されている。ここで、ブーム１１の側方に配置されているとは、ブーム１１の中心線から偏心した位置に配置されていることを意味する。

　ブラケット部２３は、図６に示すように、油圧ショベル１の平面視において、作業機装着部３ａの右側方に配置されたメインバルブ２２に第１端が接続された複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ、つまりブーム１１に固定された取付部２１の固定部２１ｂに向かって略直線的に誘導するために、メインバルブ２２の近傍に設けられている。より具体的には、ブラケット部２３は、図７に示すように、油圧ショベル１の前後方向に沿って配置された作業機装着部３ａのメインバルブ２２側の側面に取り付けられている。ブラケット部２３は、平面状の鋼板を屈曲させて構成された部材であって、図８に示すように、台座部２３ａと、誘導部２３ｂと、を有している。

　台座部２３ａは、ボルトが挿入される複数の穴を有する平板状の鋼板の一部であって、図７に示すように、このボルトを用いて作業機装着部３ａの側面に固定されている。
　誘導部２３ｂは、図８に示すように、作業機装着部３ａの側面に固定された台座部２３ａに対して所定の角度分斜めになるように形成された平板状の鋼板の一部であって、ホースクランプ２４が取り付けられている。なお、台座部２３ａに対する誘導部２３ｂの屈曲角度は、図６に示すように、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂに向かって略直線上に誘導する向きになるように設定されている。つまり、誘導部２３ｂは、油圧ショベル１の前後方向に沿って取り付けられた台座部２３ａに対して、ブーム１１の上面１１ｂに向かって複数の油圧ホース２０を誘導する向きになるように設定されている。

　ホースクランプ２４は、図７に示すように、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂに向かって略直線上に誘導するために、誘導部２３ｂに取り付けられている。つまり、ホースクランプ２４は、台座部２３ａに対して所定の角度で屈曲した誘導部２３ｂに対して取り付けられていることで、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂに向かって略直線上に誘導することができる。

　＜ブーム１１の上下動に伴う油圧ホース２０の動き＞
　本実施形態の油圧ショベル１は、上述したように、上部旋回体３上における作業機４の右側方に搭載されたメインバルブ２２と、メインバルブ２２に第１端が接続された複数の油圧ホースの中間部分をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定する取付部２１と、を備えている。

　このため、図９に示すように、油圧ショベル１の輸送時におけるブーム１１の位置Ｓ１（図中実線参照）からブーム１１を最も下方に下降させた位置Ｓ２、ブームを最も上方まで上昇させた位置Ｓ３まで、複数の油圧ホース２０のたわみ量を適正な範囲内になるようにコントロールすることができる。

　すなわち、最も下方に下降させたブーム１１の位置Ｓ２では、メインバルブ２２の近傍に取り付けられたブラケット部２３からブーム１１に取り付けられた取付部２１までの距離が最も大きくなる。このため、油圧ホース２０のたわみ量は最小となる。このとき、複数の油圧ホース２０は、図９に示すように、適度なたわみ量を保持している。

　次に、油圧ショベル１の輸送時におけるブーム１１の位置Ｓ１では、ブーム１１の位置Ｓ２と比較して、若干、ブラケット部２３から取付部２１までの距離が小さくなるため、複数の油圧ホース２０のたわみ量は若干大きくなっているものの、上部旋回体３の外装部分Ｈに接触するほどのたわみ量は生じていない。

　次に、最も高い位置まで上昇させたブーム１１の位置Ｓ３では、メインバルブ２２の近傍に取り付けられたブラケット部２３からブーム１１に取り付けられた取付部２１までの距離が最も小さくなる。このため、油圧ホース２０のたわみ量は最大となる。しかしながら、本実施形態では、油圧ホース２０のたわみ量が最も大きくなるブーム１１の位置Ｓ３においても、図３に示すように、たわみ量が最大となった油圧ホース２０を、上部旋回体３の外装部分Ｈに沿って配置することができる。

　これにより、ブーム１１の上げ下げを行う際における油圧ホース２０のたわみ量を適正な範囲内になるようにコントロールするとともに、たわみ量が最大となる位置Ｓ３においても上部旋回体３の外装部分Ｈと接触しないように油圧ホース２０を配置することで、ブーム１１の上下動に伴って油圧ホース２０と外装部分Ｈの一部とが接触して油圧ホース２０が損傷してしまうことを防止することができる。

　また、本実施形態の油圧ショベル１では、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上に固定する取付部２１のブーム１１に対する取付位置を、従来よりも高い位置へ移動させることなく、ブーム１１の上下動に伴う油圧ホース２０のたわみ量の変動の範囲を適正な範囲内になるようにコントロールしている。

　これにより、油圧ショベル１がトレーラーの荷台に載せられた状態で搬送される際に輸送時の高さ規制に抵触することもない。
　さらに、本実施形態の油圧ショベル１では、図６に示すように、メインバルブ２２の近傍に配置されたブラケット部２３からブーム１１の上面１１ｂ上に向かって略直線状に複数の油圧ホース２０を配置している。

　これにより、ブーム１１を上下動させた際に生じる油圧ホース２０のねじれを最小限に抑制することができる。
　また、本実施形態の油圧ショベル１では、図３に示すように、最も上方まで上昇させたブーム１１の位置において、複数の油圧ホース２０が上部旋回体３の外装部分Ｈに接触しないように、外装部分Ｈに沿って油圧ホース２０を配置している。

　これにより、油圧ホース２０のたわみ量が最も大きくなるブーム１１の最上部位置までブーム１１を繰り返し上下動させた場合でも、上部旋回体３の外装部分Ｈに接触して油圧ホース２０を損傷させてしまうことを防止することができる。

　［他の実施形態］
　以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

　（Ａ）
　上記実施形態では、平板状の鋼板からなる接続部２１ａと、平板状の鋼板を略Ｕ字状に加工して成形された固定部２１ｂと、を含む取付部２１を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
　取付部２１の形状としては、油圧ホース２０の本数や形状、誘導すべき方向に応じて、適宜、設計変更が可能である。

　（Ｂ）
　上記実施形態では、複数の油圧ホース２０をまとめてブーム１１の上面１１ｂ上へと誘導するブラケット部２３を、平板状の鋼板を屈曲させて形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
　ブラケット部２３の形状としては、油圧ホース２０の本数や形状、誘導すべき方向に応じて、適宜、設計変更が可能である。

　（Ｃ）
　上記実施形態では、作業機４の先端に取り付けられる作業器具（アタッチメント）としてバケット１３を装着した油圧ショベル１を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。

　例えば、リッパ、カッター等の他の作業器具を作業機の先端に装着した油圧ショベルに対して本発明を適用してもよい。

　本発明の油圧ショベルは、油圧ホースと上部旋回体の外装の一部との干渉を回避して、油圧ホースの損傷を防止することができるという効果を奏することから、油圧ホースを介して各種アクチュエータに圧油を供給する建設機械に対して広く適用可能である。

　１　　　油圧ショベル
　２　　　下部走行体
　３　　　上部旋回体
　３ａ　　作業機装着部
　４　　　作業機
　５　　　カウンタウェイト
　６　　　エンジンルーム
１０　　　キャブ
１１　　　ブーム
１１ａ　　油圧シリンダ
１１ｂ　　上面
１１ｃ　　側面
１２　　　アーム
１２ａ　　油圧シリンダ
１３　　　バケット
１３ａ　　油圧シリンダ
１４　　　エンジンフード
２０　　　油圧ホース
２１　　　取付部
２１ａ　　接続部
２１ｂ　　固定部
２２　　　メインバルブ
２３　　　ブラケット部
２３ａ　　台座部
２３ｂ　　誘導部
２４　　　ホースクランプ
３１　　　ボルト
　Ｈ　　　外装部分
Ｓ１～Ｓ３　位置

Claims (5)

1. 　履帯を回転させることで走行可能な下部走行体と、
   　前記下部走行体上に旋回可能な状態で搭載された上部旋回体と、
   　前記上部旋回体上に油圧によって回動軸を中心に上下方向に駆動可能な状態で取り付けられたブームと、
   　前記ブームの先端に装着されており各種作業を行う作業器具と、
   　前記ブームおよび前記作業器具を駆動するために前記ブームに沿って設けられた複数の油圧シリンダと、
   　前記上部旋回体上における前記ブームの側方に配置されたメインバルブと、
   　第１端が前記メインバルブに、第２端が前記油圧シリンダにそれぞれ接続されており、前記メインバルブから前記油圧シリンダに対して圧油を供給する油圧ホースと、
   　前記油圧ホースの中間部分を前記ブームの上面に固定する取付部と、
   を備えている油圧ショベル。
2. 　前記油圧ホースは、前記ブームを最も上昇させた状態において前記上部旋回体の外装部分に沿って配置される、
   請求項１に記載の油圧ショベル。
3. 　前記メインバルブの近傍であって、前記取付部に対向する位置に設けられたブラケット部を、さらに備え、
   　前記ブラケット部と前記取付部との間の油圧ホースが直線的に配置されている、
   請求項２に記載の油圧ショベル。
4. 　前記ブラケット部は、車体前後方向に沿って取り付けられた台座部と、前記台座部に対して斜めに配置されており前記油圧ホースを誘導する誘導部と、を有している、
   請求項１から３のいずれか１項に記載の油圧ショベル。
5. 　前記取付部は、前記ブームの側面に固定される接続部と、前記油圧ホースが前記ブームの上面に配置されるように固定する固定部と、を有している、
   請求項１から３のいずれか１項に記載の油圧ショベル。

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