WO2013111304A1 - 車両用油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

 機械式オイルポンプと電動式オイルポンプとを、備えた車両用油圧制御装置において、電動式オイルポンプを小型化できる車両用油圧制御装置を提供する。 機械式オイルポンプMOPに加えて電動式オイルポンプEOPを駆動させる場合には、機械式オイルポンプMOPにおいて高圧の油圧を必要としない潤滑要部Bに供給されるセカンダリ圧PL2にまわされる割合を減少させて、高圧の油圧が必要とされる変速部等Aに供給されるライン圧PLの割合を増加させることで変速部等Aにも必要な作動油を供給することができる。一方、セカンダリ圧PL2の不足分は、電動式オイルポンプEOPによって補われる。ここで、電動式オイルポンプEOPの吐出圧はライン圧PLよりも低圧で済むので、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量を小さくして電動式オイルポンプEOPを小型化できる。

Description

車両用油圧制御装置
 本発明は、車両用油圧制御装置に係り、特に、駆動源によって駆動される機械式オイルポンプと電動モータによって駆動される電動式オイルポンプとを、備えた車両用油圧制御装置に関するものである。
 駆動源によって駆動される機械式オイルポンプと電動モータによって駆動される電動式オイルポンプとを、備えた車両用油圧制御装置が知られている。例えば特許文献1のオイルポンプ駆動装置105がその一例である。特許文献1のオイルポンプ駆動装置105は、原動機Eによって駆動される第1オイルポンプ50と、オイルポンプ駆動用電気モータ180によって駆動される第2オイルポンプ160とを備え、原動機Eの出力軸の回転速度が所定回転速度以上のときには、第1オイルポンプ50のみを駆動させ、前記出力軸の回転速度が所定回転速度以下のときには、第1オイルポンプ50および第2オイルポンプ160を駆動させるものである。
特開平6-193711号公報
 ところで、特許文献1には、これら第1オイルポンプ50および第2オイルポンプ160の具体的な連結構成が記載されていない。従来では、例えば図9に示すように、駆動源であるエンジン400によって駆動される機械式オイルポンプ402の吐出油路404と、電動モータ406によって駆動される電動式オイルポンプ408の吐出油路410とが、逆止弁412を介して連結されており、電動式オイルポンプ408から吐出される作動油が変速部などの高圧を必要とする部位に直接供給されるため、電動式オイルポンプ408のポンプ容量を大きくする必要が生じ、結果的に電動式オイルポンプ408が大型化する問題があった。
 本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動源によって駆動される機械式オイルポンプと電動モータによって駆動される電動式オイルポンプとを、備えた車両用油圧制御装置において、電動式オイルポンプの大型化を抑制できる車両用油圧制御装置を提供することにある。
 上記目的を達成するための、第1発明の要旨とするところは、(a)駆動源によって駆動される機械式オイルポンプと、電動モータによって駆動される電動式オイルポンプとを備え、その機械式オイルポンプの吐出量に対する不足分をその電動式オイルポンプによって補充する車両用油圧制御装置であって、(b)前記機械式オイルポンプの吐出圧は、高圧の油圧が必要とされる部位に供給される第1圧と、その高圧の油圧を必要としない部位に供給される前記第1圧よりも低圧の第2圧に分配され、(c)前記機械式オイルポンプの吐出量の不足分を前記電動式オイルポンプの吐出量で補充する場合には、前記第2圧の割合を減少させて前記第1圧の割合を増加し、その第2圧の不足分を前記電動式オイルポンプによって補うことを特徴とする。
 このようにすれば、多くの吐出量を必要としない走行状態では、機械式オイルポンプのみを駆動させる。一方、多くの吐出量を必要する走行状態では、機械式オイルポンプに加えて電動式オイルポンプを駆動させて機械式オイルポンプの吐出圧の不足分を電動式オイルポンプによって補充する。このように電動式オイルポンプで適宜補充するため、機械式オイルポンプのポンプ容量を小さくして燃費を向上させることができる。また、これら機械式オイルポンプに加えて電動式オイルポンプを駆動させる場合には、機械式オイルポンプにおいて高圧の油圧を必要としない部位に供給される第2圧にまわされる割合を減少させて、高圧の油圧が必要とされる部位に供給される第1圧にまわされる割合を増加させることで高圧の油圧が必要とされる部位に必要な作動油を供給することができる。一方、第2圧の不足分は、電動式オイルポンプによって補われる。ここで、電動式オイルポンプの吐出圧は第1圧よりも低圧で済むので、電動式オイルポンプのポンプ容量を小さくして電動式オイルポンプを小型化することができる。
 また、好適には、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両用油圧制御装置において、(a)前記第1圧が出力される第1油路と、前記第2圧が出力される第2油路とを備え、(b)前記電動式オイルポンプの吐出油路は、その吐出油路側への逆流を防止する第1逆止弁を介して前記第1油路に接続されると共に、その第1逆止弁と並列に設けられて前記吐出油路側への逆流を防止する第2逆止弁を介して前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続され、(c)前記第2油路は、その第2油路側への逆流を防止する第3逆止弁を介して前記低圧油路に接続されており、(d)前記第1逆止弁のクラッキング圧が前記第2逆止弁のクラッキング圧よりも低圧に設定されている。このようにすれば、機械式オイルポンプに加えて電動式オイルポンプを駆動させる際には、第1油路に機械式オイルポンプからの吐出圧が供給されるので第1油路内が高圧となって第1逆止弁が閉弁される。従って、電動式オイルポンプから吐出される作動油が第2逆止弁を通って低圧油路に供給される。また、第3逆止弁は、その第3逆止弁のクラッキング圧および低圧油路に供給される電動式オイルポンプの吐出圧によって閉弁される。従って、第2油路の作動油が低圧油路側には供給されなくなるので、機械式オイルポンプの吐出圧の前記第2圧の割合を減少させて、前記第1圧の割合を増加させることができる。また、例えばアイドルストップ時など、駆動源が停止して機械式オイルポンプが停止する際には電動式オイルポンプを駆動させることとなるが、その場合に第2逆止弁よりもクラッキング圧が低い第1逆弁を通って電動式オイルポンプから吐出される作動油が第1油路に供給されるので、その第1油路から油圧を必要とする各部位に作動油を供給することができる。
 また、好適には、第3発明の要旨とするところは、第2発明の車両用油圧制御装置において、前記第2逆止弁のクラッキング圧と前記第3逆止弁のクラッキング圧との和が、前記機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプが駆動する際に設定される前記第2圧よりも高くなるように設定されている。このようにすれば、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプを駆動させた状態において、第3逆止弁が閉弁されて第2圧が低圧油路側に供給されることがなくなるので、機械式オイルポンプの吐出圧の前記第2圧の割合を減少させて前記第1圧の割合を増加させることができる。
 また、好適には、第4発明の要旨とするところは、第1発明の車両用油圧制御装置において、(a)ロックアップクラッチの係合状態を切り換えるロックアップリレーバルブが設けられており、(b)そのロックアップリレーバルブには、(c)前記第1圧または第2圧が供給される第1入力ポートと、(d)前記電動式オイルポンプからの吐出圧が供給される第2入力ポートと、(e)前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続されている出力ポートと、(f)前記出力ポートの連通先を前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートの何れかに切り換えるスプールとが、更に追加されており、(g)前記ロックアップリレーバルブの切換に応じて前記スプールの位置が切り換えられる。このようにすれば、例えばロックアップリレーバルブがロックアップオンの状態に切り換えられた場合に多くの作動油を必要とする車両において、ロックアップオンに切り換えられると第2入力ポートと出力ポートとを連通させる。これより、第1圧または第2圧が低圧油路に供給されなくなる、すなわち機械式オイルポンプの吐出圧が低圧油路側にまわらなくなるので、機械式オイルポンプの吐出圧のうち前記第1圧にまわす割合を増加することができる。また、第2入力ポートと出力ポートとが連通されるので、電動式オイルポンプからの作動油が低圧油路に供給される。また、ロックアップリレーバルブがロックアップオフの状態に切り換えられた場合に多くの作動油を必要とする車両においては、ロックアップオフに切り換えられると第2入力ポートと出力ポートとを連通させる構成とすることで、同様の効果を得ることができる。
 また、第5発明の要旨とするところは、(a)前記第1圧または前記第2圧が供給される第1入力ポートと、(b)前記電動式オイルポンプからの吐出圧が供給される第2入力ポートと、(c)前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続されている出力ポートと、(d)前記出力ポートの連通先を前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートの何れかに切り換えるスプールと、(e)前記スプールを前記第1入力ポートと前記出力ポートとが連通される位置に付勢するスプリングと、(f)前記第1圧が供給される油室とを備える切換バルブが設けられており、(g)前記油室に供給される第1圧が所定値を超えると、前記第2入力ポートと前記出力ポートとが連通されると共に、前記第1入力ポートが遮断される位置に前記スプールが移動させられる。このようにすれば、第1圧が所定値を超えると多くの吐出量を必要とする車両において、第1圧が所定値を超えると第2入力ポートと出力ポートとが連通されるので、電動式オイルポンプからの作動油が低圧油路に供給される。また、第1入力ポートが遮断されるので、第1圧または第2圧が低圧油路側に供給されなくなる、すなわち機械式オイルポンプの吐出圧が低圧油路側にまわらなくなるので、機械式オイルポンプの吐出圧のうち前記第1圧にまわす割合を増加することができる。
 また、好適には、第2発明において、前記第1油路には、前記第1圧に調圧するための第1調圧弁が設けられ、その第1調圧弁の調圧時に排出される作動油が前記第2油路に供給され、その第2油路には、前記第2圧に調圧するための第2調圧弁が設けられている。
本発明が適用された車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。 図1の車両用駆動装置のベルト式無段変速機の変速制御やロックアップクラッチのロックアップ制御等を実行する車両用油圧制御装置の構成を説明するための図である。 図2の車両用油圧制御装置を制御する電子制御装置を示す図である。 各走行状態におけるオイルポンプによって必要とされる作動油の吐出量を示す図である。 図3の電子制御装置の制御作動の要部すなわち機械式オイルポンプのみ駆動中に多くの吐出量が必要となった場合に電動式オイルポンプを駆動させてその不足分を補充する制御作動を説明するためのフローチャートである。 本発明のさらに他の実施例である車両用油圧制御装置に設けられているロックアップリレーバルブの構成の一部を示す図である。 本発明の更に他の実施例である車両用油圧制御装置に設けられている切換バルブの構成を示す図である。 本発明の更に他の実施例である車両用油圧制御装置に設けられている切換バルブの構成を示す図である。 従来の機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの構成を示す図である。
 ここで、好適には、逆止弁のクラッキング圧とは、逆止弁が開き始めて作動油が逆止弁を通過し始めるときの圧力である。従って、作動油の油圧がクラッキング圧未満である状態では、逆止弁が閉弁された状態となる。
 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
 図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。この車両用駆動装置10は横置き型自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源としてエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されている駆動源として機能するエンジン12の出力は、エンジン12のクランク軸、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、ベルト式の無段変速機(CVT)18、減速歯車装置20を介して差動歯車装置22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rへ分配される。
 トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびトルクコンバータ14の出力側部材に相当するタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14t、ポンプ翼車14pとタービン翼車14tとの間に介挿されて一方向クラッチを介して非回転部材に連結されているステータ翼車14sを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられており、図示しないロックアップリレーバルブなどによって係合油室および解放油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合させられることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。また、ポンプ翼車14pには、無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26を係合解放制御したり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧をエンジン12により回転駆動されることにより発生する機械式のオイルポンプMOPが連結されている。
 前後進切換装置16は、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置16pとを主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、無段変速機18の入力軸36はキャリア16cに一体的に連結されている一方、キャリア16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は断続装置に相当するもので、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
 そして、前進用クラッチC1が係合させられるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされることによりタービン軸34が入力軸36に直結され、前進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、前進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合させられるとともに前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)になる。
 無段変速機18は、入力軸36に設けられた入力側部材である有効径が可変の駆動側プーリ(プライマリプーリ、プライマリシーブ)42と、出力軸44に設けられた出力側部材である有効径が可変の従動側プーリ(セカンダリプーリ、セカンダリシーブ)46と、それ等の可変プーリ42、46に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
 可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定回転体42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動回転体42bおよび46bと、それらの間のV溝幅を変更する推力を付与する油圧アクチュエータとしての駆動側油圧アクチュエータ(プライマリプーリ側油圧アクチュエータ)42cおよび従動側油圧アクチュエータ(セカンダリプーリ側油圧アクチュエータ)46cとを備えて構成されており、駆動側油圧アクチュエータ42cへの作動油の供給排出流量が後述する車両用油圧制御装置50によって制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられる。また、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧であるベルト挟圧Pdが車両用油圧制御装置50によって調圧制御されることにより、伝動ベルト48が滑りを生じないように制御される。
 図2は、車両用駆動装置10のベルト式無段変速機18の変速制御やロックアップクラッチ26のロックアップ制御を実行する車両用油圧制御装置50(以下、油圧制御装置50)において主に油圧発生部の構成を示している。
 油圧制御装置50は、駆動源であるエンジン12によって駆動され、オイルパン54に貯留されている作動油をストレーナ56から吸引して吐出する機械式オイルポンプMOPと、電動モータ58によって駆動され、オイルパン54に貯留されている作動油をストレーナ56から吸引して吐出する電動式オイルポンプEOPと、機械式オイルポンプMOP或いは電動式オイルポンプEOPから吐出された作動油を元圧にしてライン圧PLに調圧するリリーフ式のプライマリレギュレータバルブ60(以下、第1調圧弁60)と、第1調圧弁60から排出(リリーフ)された作動油を元圧としてセカンダリ圧PL2に調圧するリリーフ式のセカンダリレギュレータバルブ62(以下、第2調圧弁62)と、ライン圧PLを元圧にして予め設定されている所定のモジュレータ圧PMに調圧する減圧弁であるモジュレータバルブ64(以下、第3調圧弁64)とを備えている。なお、図示しないが、第1調圧弁60および第2調圧弁62による調圧の際にこれらの調圧弁60、62に調圧用の信号圧を出力する複数個のリニアソレノイドバルブ等が設けられている。
 機械式オイルポンプMOPから吐出された作動油が供給される第1吐出油路66は、逆止弁68を介してライン圧油路70に接続されている。なお、逆止弁68は、ライン圧油路70内を流れる作動油が第1吐出油路66側へ逆流することを防止するために設けられている。
 電動式オイルポンプEOPから吐出された作動油が供給される第2吐出油路72は、分岐油路76に接続されている。前記分岐油路76およびそれに接続されている第2吐出油路72は、その第2吐出油路72側への逆流を防止する逆止弁78を介してライン圧油路70に接続されていると共に、逆止弁78と並列に設けられて分岐油路76(第2吐出油路72)側への逆流を防止する逆止弁80を介して潤滑油路82に接続されている。この潤滑油路82は、高圧の油圧を必要としない部位である軸受などの潤滑要部B(図2参照)に接続されている。なお、第1吐出油路66が本発明の機械式オイルポンプの吐出油路に対応し、ライン圧油路70が本発明の第1油路に対応し、第2吐出油路72が本発明の電動式オイルポンプの吐出油路に対応し、逆止弁78が本発明の第1逆止弁に対応し、逆止弁80が本発明の第2逆止弁に対応し、潤滑油路82が本発明の高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に対応している。
 ライン圧油路70は、第1調圧弁60に接続されており、ライン圧油路70内の作動油がその第1調圧弁60によってライン圧PLに調圧される。このライン圧PLは、主に無段変速機18を構成する駆動側油圧アクチュエータ42cおよび従動側油圧アクチュエータ46cの元圧等として供給される。以下、無段変速機18をはじめとするライン圧PLを必要とする部位を変速部等A(図2参照)と記載する。なお、ライン圧PLが本発明の第1圧に対応している。
 また、ライン圧油路70は、第3調圧弁64(モジュレータバルブ)に接続されており、ライン圧PLを元圧にしてモジュレータ圧PMを出力する。このモジュレータ圧PMは、例えば駆動側油圧アクチュエータ42cや従動側油圧アクチュエータ46cに供給される作動油を制御するための信号圧を出力するリニアソレノイドバルブ(図示せず)の元圧や、第1調圧弁60および第2調圧弁62へ調圧用の信号圧を出力するリニアソレノイドバルブ(図示せず)の元圧として供給される。以下、上記ソレノイドバルブをはじめとするモジュレータ圧PMを必要とする部位をソレノイドバルブ等D(図2参照)と記載する。
 第1調圧弁60の調圧時に排出(リリーフ)された作動油は、セカンダリ圧油路84に供給される。このセカンダリ圧油路84は、第2調圧弁62に接続されており、セカンダリ圧油路84内の作動油がその第2調圧弁62によってセカンダリ圧PL2に調圧される。このセカンダリ圧PL2は、例えばトルクコンバータ14の作動油として供給され、第2調圧弁の調圧時に排出された(リリーフ)された作動油はドレーン油路85から排出される。以下、トルクコンバータ14をはじめとするセカンダリ圧PL2を必要とする部位(後述する潤滑要部Bへ供給されるセカンダリ圧PL2を除く)をトルクコンバータ等C(図2参照)と記載する。また、セカンダリ圧油路84は、セカンダリ圧油路84側への逆流を防止する逆止弁86を介して潤滑油路82に接続されている。この潤滑油路82は、軸受をはじめとする潤滑要部Bに接続されている。なお、セカンダリ圧油路84が本発明の第2油路に対応し、逆止弁86が本発明の第3逆止弁に対応し、セカンダリ圧PL2が本発明の第2圧に対応している。
 上記のように構成される車両用油圧制御装置50を制御する電子制御装置100は、図3に示すように電動式オイルポンプEOPを制御するオイルポンプ制御部102(以下、ポンプ制御部102)を含んで構成されている。なお、電子制御装置100は、電動式オイルポンプEOPを制御する他、無段変速機18の変速制御やロックアップクラッチ26のロックアップ制御等を実行する。
 ポンプ制御部102は、例えば定常走行時には多くの作動油を必要としないので、エンジン12によって駆動される機械式オイルポンプMOPのみを駆動させ、電動モータ58を停止させて電動式オイルポンプEOPを非駆動状態とする。このように機械式オイルポンプMOPのみが駆動する場合、第1吐出油路66に吐出された機械式オイルポンプMOPの作動油が逆止弁68を通ってライン圧油路70に供給される。そして、このライン圧油路70の作動油が第1調圧弁60によってライン圧PLに調圧される。また、このライン圧PLを元圧にして第3調圧弁64によってモジュレータ圧PMが発生させられる。さらに、第1調圧弁60から排出された油圧がセカンダリ圧油路84に供給され、その油圧を元圧にして、セカンダリ圧油路84に接続されている第2調圧弁62によってセカンダリ圧PL2が発生させられる。また、第2調圧弁62によって調圧されたセカンダリ圧PL2が逆止弁86を通って潤滑油路82に供給され軸受などの潤滑要部Bを潤滑する。このとき、電動式オイルポンプEOPが作動していないので、逆止弁78および逆止弁80は閉弁される。従って、ライン圧油路70および潤滑油路82内を流れる作動油が分岐油路76側に逆流することが防止される。このように、機械式オイルポンプMOPの吐出圧がライン圧PL(第1圧)、ライン圧PLよりも低圧のセカンダリ圧PL2(第2圧)、モジュレータ圧PMに分配され、ライン圧PLが高圧を必要とする変速部等Aに供給され、セカンダリ圧PL2がトルクコンバータ等Cおよび高圧を必要としない部位である潤滑要部Bに供給され、モジュレータ圧PMがソレノイドバルブ等Dに供給される。
 また、ポンプ制御部102は、車両停止時などにおいてエンジン12を停止させた場合(アイドルストップ時)には、機械式オイルポンプMOPに代わって電動モータ58を駆動させて電動式オイルポンプEOPを駆動させる。このように電動式オイルポンプEOPのみが駆動する場合、第2吐出油路72に吐出された電動式オイルポンプEOPの作動油が分岐油路76に供給される。ここで、本実施例の逆止弁78(第1逆止弁に対応)に設定されているクラッキング圧Pcr1が、逆止弁80(第2逆止弁)に設定されているクラッキング圧Pcr2よりも低圧に設定されている。なお、各逆止弁78、80に設定されているクラッキング圧Pcr1,Pcr2とは、逆止弁が開き始めて作動油が逆止弁を通過し始めるときの圧力である。すなわち、作動油の油圧がクラッキング圧未満である状態では、逆止弁が閉弁された状態となる。本実施例では、逆止弁78のクラッキング圧Pcr1が例えば50kPa程度、逆止弁80のクラッキング圧Pcr2が例えば200kPa程度に設定されている。
 このように逆止弁76、80のクラッキング圧Pcr1,Pcr2が設定されると、分岐油路76に供給された作動油は、クラッキング圧が低圧に設定されている逆止弁78を通ってライン圧油路70に供給され、逆止弁80は閉弁される。そして、ライン圧油路70に供給される作動油の油圧を元圧として、ライン圧PL、セカンダリ圧PL2、モジュレータ圧PM等が発生させられる。これより、エンジン12停止時であっても電動式オイルポンプEOPから作動油が吐出され、例えばアイドルストップ時において駆動側油圧アクチュエータ42cや従動側油圧アクチュエータ46c内の作動油の漏れによる油圧低下が抑制され、車両発進時の応答性低下が抑制される。
 また、ポンプ制御部102は、エンジン12による機械式オイルポンプMOPのみでは、必要とされる作動油の吐出量が不足するとされる特定条件が成立したことを判断すると、電動式オイルポンプEOPを駆動させて、機械式オイルポンプMOPの吐出量に対する不足分を補充する。なお、前記作動油の吐出量が不足するとされる特定条件とは、例えば無段変速機18の急変速(急減速)が生じた場合や、無段変速機18が所定期間内に繰り返し変速した場合などに相当する。ポンプ制御部102は、前記特定条件が成立したことを判断すると、電動モータ58を始動させて電動式オイルポンプEOPを駆動させる。
 このように機械式オイルポンプMOPの作動中において作動油の吐出量の不足分を補うために電動式オイルポンプEOPを駆動させた場合、機械式オイルポンプMOPから吐出された作動油が逆止弁68を通ってライン圧油路70に供給される。従って、ライン圧油路70内の作動油は高圧となるので、その油圧によって逆止弁78が閉弁させられる。そして、このライン圧油路70の油圧を元圧にして、上述したようにライン圧PL、セカンダリ圧PL2、およびモジュレータ圧PMに分配される。
 また、電動式オイルポンプEOPから吐出された作動油は、分岐油路76に供給されるが、前述したように逆止弁78が閉弁されるため、逆止弁80を通って潤滑油路82に供給される。ここで、逆止弁86(第3逆止弁)は、機械式オイルポンプMOPおよび電動式オイルポンプEOPが駆動した際には、それ自身に設定されているクラッキング圧Pcr3と、電動式オイルポンプEOP側から潤滑油路82に供給される作動油の油圧とによって、逆止弁86が閉弁するように設定されている。従って、セカンダリ圧油路84から潤滑油路82側に作動油が供給されないので、機械式オイルポンプMOPの吐出圧を、変速部等A、ソレノイドバルブ等D、トルクコンバータ等Cにまわすことができる。すなわち、機械式オイルポンプMOPの吐出量の不足分を電動式オイルポンプEOPの吐出量で補充する場合には、機械式オイルポンプMOPの吐出圧のうち、潤滑油路82に供給されていたセカンダリ圧PL2の吐出量分だけセカンダリ圧PL2にまわされる割合を減少させて、ライン圧PLにまわされる吐出量(吐出圧)の割合を増加することができる。一方、潤滑油路82には、電動式オイルポンプEOPによって吐出された作動油が逆止弁80を通って供給されるため、潤滑油路82に供給されるセカンダリ圧PL2の不足分が補われることとなる。ここで、電動式オイルポンプEOPによって潤滑油路82に供給される作動油は、ライン圧PLに比べて低圧の油圧で済むため、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量を小さく設定でき、結果として電動式オイルポンプEOPを小型に構成することができる。また、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量が小さくなるに従い、電動モータ58に供給される電力も小さくなるので、燃費が向上する。
 ここで、前記逆止弁86(第3逆止弁)のクラッキング圧Pcr3は、逆止弁80(第2逆止弁)のクラッキング圧Pcr2を考慮して設定される。具体的には、逆止弁80のクラッキング圧Prc2と逆止弁86のクラッキング圧Pcr3の和が、機械式オイルポンプMOPおよび電動式オイルポンプEOPが駆動した際に設定されるセカンダリ圧PL2よりも大きくなるように設定される。
 また、逆止弁86に代えて、例えば機械式オイルポンプMOPおよび電動式オイルポンプEOPが駆動した際には、セカンダリ圧油路84と潤滑油路82との間の連通を遮断する切替弁(電磁弁)を設けて電気的に制御しても構わない。
 図4は、各走行状態におけるオイルポンプ(MOP、EOP)によって必要とされる作動油の吐出量を示している。図4において、一番左が従来における特定条件時、具体的には急変速時などに必要とされる吐出量を示しており、中央が例えば定常走行などにおいて必要とされる吐出量を示しており、一番右が本願発明に対応する特定条件時に必要とされる吐出量を示している。また、図4のAが図2の変速部等Aに必要とされる吐出量に対応し、図4のBが図2の潤滑要部Bに必要とされる吐出量に対応し、図4のCが図2のトルクコンバータ等Cに必要とされる吐出量に対応し、図4のDが図2のソレノイドバルブ等Dに必要とされる吐出量に対応している。
 図4の中央のに示すように、定常走行時など多くの吐出量を必要としない場合(特定条件以外)には、機械式オイルポンプMOPのみによって吐出量が賄われる。一方、急変速時などの多くの吐出量を必要とする場合には、吐出量の不足分が、電動式オイルポンプEOPによって補われる。従来では、図4の左側に示すように、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が、全ての作動油を必要とする部位(A~D)に供給され、特に高圧油圧を必要とする部位にも供給されることから電動式オイルポンプのポンプ容量を大きく設定する必要があった。これに対して、本実施例においては、電動オイルポンプEOPから吐出される作動油が高圧油圧が不要である潤滑要部Bに供給されるので、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量が小さくて済む。
 図5は、電子制御装置100の制御作動の要部すなわち機械式オイルポンプMOPのみ駆動中に多くの吐出量が必要となった場合に電動式オイルポンプEOPを駆動させてその不足分を補充する制御作動を説明するためのフローチャートであって、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。なお、図5のステップSA1乃至ステップSA3は何れも上述したオイルポンプ制御部102に対応している。
 ステップSA1においては、エンジン駆動状態すわなち機械式オイルポンプMOPが駆動状態であるか否かが判定される。ステップSA1が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。一方、ステップSA1が肯定される場合、ステップSA2において多くの吐出量を必要とする特定条件時となったか否かが判定される。なお、特定条件時とは、例えば自動変速機18の急変速時や短時間に変速が繰り返し実行される連続変速時などが対応する。SA2が否定される場合、本ルーチンは終了させられる。一方、SA2が肯定される場合、SA3において電動モータ58を始動させて電動式オイルポンプEOPを駆動させる。本実施例では、油圧制御装置50が上記のように構成されることで、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量を小さくすることができるので、電動式オイルポンプEOPの小型化が可能となる。
 上述のように、本実施例によれば、多くの吐出量を必要としない走行状態では、機械式オイルポンプMOPのみを駆動させる。一方、多くの吐出量を必要する走行状態では、機械式オイルポンプMOPに加えて電動式オイルポンプEOPを駆動させて機械式オイルポンプMOPの吐出圧の不足分を電動式オイルポンプEOPによって補充する。このように電動式オイルポンプEOPで適宜補充するため、機械式オイルポンプMOPのポンプ容量を小さくして燃費を向上させることができる。また、これら機械式オイルポンプMOPに加えて電動式オイルポンプEOPを駆動させる場合には、機械式オイルポンプMOPにおいて高圧の油圧を必要としない潤滑要部Bに供給されるセカンダリ圧PL2にまわされる割合を減少させて、高圧の油圧が必要とされる変速部等Aに供給されるライン圧PLの割合を増加させることで変速部等Aにも必要な作動油を供給することができる。一方、セカンダリ圧PL2の不足分は、電動式オイルポンプEOPによって補われる。ここで、電動式オイルポンプEOPの吐出圧はライン圧PLよりも低圧で済むので、電動式オイルポンプEOPのポンプ容量を小さくして電動式オイルポンプEOPを小型化することができる。
 また、本実施例によれば、ライン圧PLが出力されるライン圧油路70と、セカンダリ圧PL2が出力されるセカンダリ圧油路84とを備え、電動式オイルポンプEOPの第2吐出油路72は、その第2吐出油路72側への逆流を防止する逆止弁78を介してライン圧油路70に接続されると共に、その逆止弁78と並列に設けられて第2吐出油路72側への逆流を防止する逆止弁80を介して潤滑油路82に接続され、セカンダリ圧油路84は、そのセカンダリ圧油路84側への逆流を防止する逆止弁86を介して潤滑油路82に接続されており、逆止弁78のクラッキング圧Pcr1が逆止弁80のクラッキング圧Pcr2よりも低圧に設定されている。このようにすれば、機械式オイルポンプMOPに加えて電動式オイルポンプEOPを駆動させる際には、ライン圧油路70に機械式オイルポンプMOPからの吐出圧が供給されるのでライン圧油路70内が高圧となって逆止弁78が閉弁される。従って、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が逆止弁80を通って潤滑油路82に供給される。また、逆止弁86は、その逆止弁86のクラッキング圧Pcr3および潤滑油路82に供給される電動式オイルポンプEOPの吐出圧によって閉弁される。従って、セカンダリ圧油路84の作動油が潤滑油路82側には供給されなくなるので、機械式オイルポンプMOPの吐出圧のセカンダリ圧PL2にまわされる割合を減少させて、ライン圧PLにまわされる割合を増加させることができる。また、例えばアイドルストップ時など、エンジン12が停止して機械式オイルポンプMOPが停止する際には電動式オイルポンプEOPを駆動させることとなるが、その場合に逆止弁80よりもクラッキング圧が低い逆止弁78を通って電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油がライン圧油路70に供給されるので、そのライン圧油路70から油圧を必要とする各部位に作動油を供給することができる。
 また、本実施例によれば、逆止弁80のクラッキング圧Pcr2と逆止弁86のクラッキング圧Pcr3との和が、機械式オイルポンプMOPおよび電動式オイルポンプEOPが駆動する際に設定されるセカンダリ圧PL2よりも高くなるように設定されている。このようにすれば、機械式オイルポンプMOPおよび電動式オイルポンプEOPを駆動させた状態において、逆止弁86が閉弁されてセカンダリ圧PL2が潤滑油路82側に供給されることがなくなるので、機械式オイルポンプMOPの吐出圧のセカンダリ圧PL2にまわされる割合を減少させてライン圧PLにまわされる割合を増加させることができる。
 つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
 図6は、本発明の他の実施例である油圧制御装置150に設けられているロックアップリレーバルブ152の構成の一部を示している。なお、ロックアップリレーバルブ152は、トルクコンバータ14に設けられているロックアップクラッチ26の係合状態をロックアップ完全係合乃至スリップ係合(ロックアップオン)、或いはロックアップ解放(ロックアップオフ)に切り換えるための公知である切換バルブであり、図示しないソレノイドバルブから出力される切換圧に基づいてロックアップオンおよびロックアップオフの何れかに切り換えられる。なお、そのロックアップ状態を切り換えるためのロックアップリレーバルブ202に設けられているポート、油室等は省略されている。本実施例では、このロックアップリレーバルブ152に電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油の吐出先を切り換える機構が追加されている。
 図6に示すように、ロックアップリレーバルブ152は、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが供給される第1入力ポート154と、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が逆止弁156を介して供給される第2入力ポート158と、ライン圧油路70に接続されている第1出力ポート160と、潤滑油路82に接続されている第2出力ポート162(出力ポート)と、各入力ポートおよび出力ポートの連通先を切り換えるスプール164を含んで構成されている。また、電動式オイルポンプEOPの吐出油路166には、安全弁として機能するリリーフバルブ168が設けられている。また、図6には図示しないが、前述の実施例と同様に、ライン圧油路70には機械式オイルポンプMOPの吐出圧が供給され、第1調圧弁60、第2調圧弁62、第3調圧弁64によってライン圧PL、セカンダリ圧Pl2、モジュレータ圧PM等に分配される。なお、スプール164は、ロックアップクラッチの係合状態を切り換えるスプールと一体的に形成されているが、別体的に構成されていても構わない。
 図6に示す一点鎖線に対して左側がロックアップリレーバルブ152がオフ(ロックアップオフ)の状態を示している。ロックアップオフの状態では、第2入力ポート158と第1出力ポート160とが連通されると共に、第1入力ポート154と第2出力ポート162とが連通されている。これより、ロックアップオフの状態では、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油がライン圧油路70に供給される。なお、電動式オイルポンプEOPと第2入力ポート158との間には、逆止弁156が設けられているため、ライン圧油路70から電動式オイルポンプEOP側への作動油の逆流は防止される。また、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが、第1入力ポート154から第2出力ポート162を通って潤滑油路82に供給される。なお、セカンダリ圧PL2およびライン圧PLは、図6には図示されない第1調圧弁60および第2調圧弁62によって調圧される。
 一方、ロックアップリレーバルブ152がロックアップオンに切り換えられると、図6の一点鎖線に対して右側に示すように、第2入力ポート158と第2出力ポート162とが連通する一方、第1入力ポート154の連通が遮断される。これより、ロックアップオンの状態では、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が潤滑油路82に供給される。また、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが潤滑油路82に供給されることが禁止される。
 上述した本実施例の構成は、例えばロックアップオン時に多くの作動油が必要とされる構成において、十分な作動油を供給することができ、さらに電動式オイルポンプEOPの小型化が可能となる効果が得られる。具体的には、ロックアップリレーバルブ152がロックアップオンに切り換えられると、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが潤滑油路82に供給されることが禁止されるので、その分だけ機械式オイルポンプMOPの吐出圧をライン圧PL側にまわすことができる。また、潤滑油路82には電動式オイルポンプEOPからの作動油が供給されるので潤滑不足も生じない。ここで、動式オイルポンプEOPの吐出圧は、高圧の油圧が不要である潤滑油路82に供給されるので電動式オイルポンプEOPの小型化が可能となる。
 なお、本実施例では、ロックアップクラッチ26のロックアップオン時に多くの吐出量を必要とする車両に好適に用いられるが、ロックアップオフ時に多くの吐出量を必要とする車両においても油路の構成を変更することで適用することができる。具体的には、ロックアップオフ時に電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が潤滑油路82に供給され(図6において第2入力ポート158と第2出力ポート162の連通)、ライン圧PLもしくはセカンダリ圧PL2が潤滑油路82に供給されない(第1入力ポート154の遮断)構成とすることで本実施例と同様の効果を得ることができる。
 上述のように、本実施例によれば、ロックアップクラッチ26の係合状態を切り換えるロックアップリレーバルブ152が設けられており、ロックアップリレーバルブ152には、ライン圧PLまたはセカンダリ圧PL2が供給される第1入力ポート160と、電動式オイルポンプEOPからの吐出圧が供給される第2入力ポート158と、軸受など高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する潤滑油路82に接続されている第2出力ポート162と、第2出力ポート162の連通先を第1入力ポート154および第2入力ポート158の何れかに切り換えるスプール164とが、更に追加されており、ロックアップリレーバルブ152の切換に応じてスプール164の位置が切り換えられる。このようにすれば、例えばロックアップリレーバルブ152がロックアップオンの状態に切り換えられた場合に多くの作動油を必要とする車両において、ロックアップオンに切り換えられると第2入力ポート158と第2出力ポート162とを連通させる一方、第1入力ポート154の遮断を遮断させる。これより、ライン圧PLまたはセカンダリ圧PL2が潤滑油路82に供給されなくなる、すなわち機械式オイルポンプMOPの吐出圧が潤滑油路82側にまわらなくなるので、機械式オイルポンプMOPのうち吐出圧のライン圧PLにまわす割合を増加することができる。また、第2入力ポート158と第2出力ポート162とが連通されるので、電動式オイルポンプEOPからの作動油が潤滑油路82に供給される。また、ロックアップリレーバルブ152がロックアップオフの状態に切り換えられた場合に多くの作動油を必要とする車両においては、ロックアップオフに切り換えられると第2入力ポート158と第2出力ポート162とを連通させる構成とすることで、同様の効果を得ることができる。
 図7は、本発明の更に他の実施例である油圧制御装置200に設けられている切換バルブ202の構成を示している。前述の実施例では、ロックアップリレーバルブ152に電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油の供給先を切り換えるバルブ機構が追加されていたが、本実施例では1つの切換バルブ202が追加されている。本実施例では、例えばライン圧PLが所定値を超えた場合に多くの作動油を必要とする車両ユニットに好適に適用される。なお、図7の一点鎖線に対して左側がライン圧PLが低圧の状態を示しており、右側がライン圧PLが所定値Paを超えた状態に対応している。
 切換バルブ202は、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが入力される第1入力ポート204と、電動式オイルポンプEOPから吐出される油圧が逆止弁205を介して供給される第2入力ポート206と、潤滑油路82に接続されている出力ポート208と、ライン圧油路70に接続されてライン圧PLが供給される油室210と、出力ポート208の連通先を第1入力ポート204および第2入力ポート206の何れかに切り換えるスプール212と、スプール212を第1入力ポート204と出力ポート208とが連通される位置に付勢する弾性部材であるスプリング214とを、備えて構成されている。また、電動式オイルポンプEOPの吐出油路216には、逆止弁217を介してライン圧油路70に接続されると共に、安全弁として機能するリリーフバルブ218が設けられている。このリリーフバルブ218のクラッキング圧は、逆止弁217のクラッキング圧よりも十分に高く設定されている。なお、図6には図示しないが、前述の実施例と同様に、ライン圧油路70には機械式オイルポンプMOPの吐出圧が供給され、第1調圧弁60、第2調圧弁62、第3調圧弁64によってライン圧PL、セカンダリ圧Pl2、モジュレータ圧PM等に分配される。
 このように構成される切換バルブ202において、ライン圧油路70内を流れる作動油のライン圧PLが所定値Pa以下であれば、図7の一点鎖線に対して左側に示すようにスプール212がスプリング214によって移動させられる。このとき、第1入力ポート204と出力ポート208とが連通させられ、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが潤滑油路82に供給される。また、第2入力ポート206はスプール212によって遮断される。なお、セカンダリ圧PL2およびライン圧PLは、図7には図示されない第1調圧弁60および第2調圧弁62によって調圧される。
 一方、ライン圧PLが所定値Paを超えると、油室210に供給されるライン圧PLによって、スプール212がスプリング214の付勢力に抗って下方に移動させられる。このとき、第2入力ポート206と出力ポート208とが連通させられ、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が潤滑油路82に供給される。また、第1入力ポート204の連通が遮断される。
 この切換バルブ202が設けられることで、例えば車両発進時において潤滑不足が解消されるという効果が得られる。車両発進時においては、軸受などの潤滑要部に十分な潤滑油が供給されていない状態となっている。このような状態において切換バルブ202において第1入力ポート204と出力ポート208とが連通された状態となるので、エンジン12が始動すると第1入力ポート204から速やかに潤滑油路82に作動油が供給される。従って、車両発進時の潤滑不足が防止される。また、ライン圧PLが徐々に高くなって所定値Paを超えると、切換バルブ202においてスプール212の位置が油室210の油圧によって切り換えられて第2入力ポート206と出力ポート208とが連通させられ、電動式オイルポンプEOPからの作動油が潤滑油路82に供給されることとなる。従って、前述の実施例と同様に電動式オイルポンプEOPのポンプ容量を小さくすることができ、結果として電動式オイルポンプEOPの小型化が可能となる。また、エンジン停止時においては、機械式オイルポンプMOPから作動油が供給されないが、電動式オイルポンプEOPからの作動油が逆止弁217を介してライン圧油路70に供給されるので、エンジン停止中であっても作動油の供給が可能となる。
 上述のように、本実施例によれば、ライン圧PLまたはセカンダリ圧PL2が供給される第1入力ポート204と、電動式オイルポンプEOPからの吐出圧が供給される第2入力ポート206と、軸受などの高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する潤滑油路82に接続されている出力ポート208と、出力ポート208の連通先を第1入力ポート204および第2入力ポート206の何れかに切り換えるスプール212と、スプール212を第1入力ポート204と出力ポート208とが連通される位置に付勢するスプリング214と、ライン圧PLが供給される油室210とを備える切換バルブ202が設けられており、油室210に供給されるライン圧PLが所定値Paを超えると、第2入力ポート206と出力ポート208とが連通されると共に、第1入力ポート204が遮断される位置にスプール212が移動させられる。このようにすれば、ライン圧PLが所定値Paを超えると多くの吐出量を必要とする車両において、ライン圧PLが所定値Paを超えると第2入力ポート206と出力ポート208とが連通されるので、電動式オイルポンプEOPからの作動油が潤滑油路82に供給される。また、第1入力ポート204が遮断されるので、ライン圧PLまたはセカンダリ圧PL2が潤滑油路82側に供給されなくなる、すなわち機械式オイルポンプMOPの吐出圧が潤滑油路82側にまわらなくなるので、機械式オイルポンプEOPの吐出圧のうちライン圧PL側にまわす割合を増加することができる。また、車両発進時などではライン圧PLが低圧であるために第1入力ポート204と潤滑油路82とが連通されるので、速やかに潤滑油路82に作動油を供給することができる。
 図8は、本発明の更に他の実施例である油圧制御装置300に設けられている切換バルブ302の構成を示している。前述の実施例の切換バルブ202では、電動式オイルポンプEOPの吐出油路216が逆止弁217を介してライン圧油路70に接続されていたが、本実施例では上記構成をなくす一方、切換バルブ302にそれに代わる油路構成が追加されている。本実施例においても、例えばライン圧PLが所定値を超えた場合に多くの作動油を必要とする車両ユニットに好適に適用される。なお、図8の一点鎖線に対して左側がライン圧PLが低圧の状態を示しており、右側がライン圧PLが所定値Paを超えた状態に対応している。
 切換バルブ302は、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが入力される第1入力ポート304と、電動式オイルポンプEOPから吐出される油圧が逆止弁305を介して供給される第2入力ポート306と、潤滑油路82に接続されている第1出力ポート308と、ライン圧油路70に接続されている第2出力ポート309と、ライン圧油路70に接続されてライン圧PLが供給される油室310と、第1出力ポート308の連通先を第1入力ポート304および第2入力ポート306の何れかに切り換えるスプール312と、そのスプール312を、第1入力ポート304と第1出力ポート308とが連通されると共に、第2入力ポート306と第2出力ポート309とが連通される位置に付勢する弾性部材であるスプリング314とを、備えて構成されている。また、電動式オイルポンプEOPの吐出油路316には、安全弁として機能するリリーフバルブ218が設けられている。なお、図6には図示しないが、前述の実施例と同様に、ライン圧油路70には機械式オイルポンプMOPの吐出圧が供給され、第1調圧弁60、第2調圧弁62、第3調圧弁64によってライン圧PL、セカンダリ圧Pl2、モジュレータ圧PM等に分配される。
 このように構成される切換バルブ302においても、ライン圧油路70内を流れる作動油のライン圧PLが所定値Pa以下であれば、図8の一点鎖線に対して左側に示すようにスプール312がスプリング314によって移動させられる。このとき、第1入力ポート304と第1出力ポート308とが連通させられ、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLが潤滑油路82に供給される。また、第2入力ポート306は第2出力ポート309と連通し、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油がライン圧油路70に供給される。
 一方、ライン圧PLが所定値Paを超えると、油室310に供給されるライン圧PLによって、スプール312がスプリング314の付勢力に抗って下方に移動させられる。このとき、図8の一点鎖線に対して右側に示すように、第2入力ポート306と第1出力ポート308とが連通させられ、電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が潤滑油路82に供給される。また、第1入力ポート304の連通が遮断される。
 このように構成される切換バルブ302は、前述した切換バルブ202と油路の構造が基本的には変わらないので、電動式オイルポンプEOPを小型化することができ、さらに例えば車両発進時において潤滑不足が解消されるという、前述した切換バルブ202と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、ライン圧油路70内を流れる作動油のライン圧PLが所定値Pa以下であれば、第2入力ポート306は第2出力ポート309と連通される。これより、例えばアイドルストップ時などのエンジン停止時においては機械式オイルポンプMOPが非駆動状態となるが、この状態ではライン圧油路70の油圧が低圧(所定値Pa以下)となるので、第2入力ポート306は第2出力ポート309と連通されて電動式オイルポンプEOPから吐出される作動油が、切換バルブ302(第2出力ポート309)を介してライン圧油路70に供給される。従って、エンジン停止時であっても作動油の供給不足が防止されるという効果が得られる。さらに前述した実施例の油圧制御装置200に設けられている逆止弁217を省略することができる。
 以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
 例えば、前述の実施例では、変速機として無段変速機18が使用されているが、無段変速機18に限定されず、例えば複数組の遊星歯車装置の回転要素が係合装置によって選択的に連結されることにより複数のギヤ段(変速段)が択一的に達成される例えば前進4段、前進5段、前進6段、さらにはそれ以上の変速段を有する種々の遊星歯車式自動変速機、同期噛合型平行2軸式変速機であるが入力軸を2系統備えて各系統の入力軸にクラッチがそれぞれつながり更にそれぞれ偶数段と奇数段へと繋がっている形式の変速機である所謂DCT(Dual Clutch Transmission)など他の形式の変速機であっても本発明を適用することができる。
 また、前述の実施例では、油圧制御装置50において、セカンダリ圧油路84が逆止弁86を介して潤滑油路82に接続されているが、これに代えて、ライン圧油路70が逆止弁86を介して潤滑油路82に接続される構成であっても構わない。
 また、前述の実施例では、逆止弁78のクラッキング圧を50kPa、逆止弁80のクラッキング圧を200kPaとしたが、これら具体的な数値は一例であって適宜変更することができる。
 また、前述した実施例において、オイルポンプから分配される図4に示すA~Dの具体的な用途(変速部等A、潤滑要部B、トルクコンバータ等C、ソレノイドバルブ等D)は、一例であって適宜変更しても構わない。
 また、前述の実施例では、切換バルブ152において油室210がライン圧油路70に接続されていたが、油路210にセカンダリ圧PL2が供給される構成であっても構わない。
 また、前述の実施例では、ロックアップリレーバルブ202においてロックアップオンの状態で多くの作動油を必要とするものであったが、ロックアップオフの状態で多くの作動油を必要とする構成であっても本発明を適用することができる。このような場合には、ロックアップオフにおいて電動式オイルポンプEOPの作動油が潤滑油路Bに供給され、セカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLの潤滑油路Bへの供給が禁止されように油路の構成が変更される。
 また、前述の実施例では、ロックアップリレーバルブ202に、電動式オイルポンプEOPおよびセカンダリ圧PL2もしくはライン圧PLの供給先を切り換えるバルブ機構が追加されているが、必ずしもロックアップリレーバルブ202に限定されず、他のバルブに追加されていても構わない。
 また、前述の実施例では、セカンダリ圧PL2が第2圧とされているが、例えばモジュレータ圧PMが逆止弁を介して潤滑油路82に供給される油路構成とするなど、第2圧を他の油圧に適宜変更して実施することもできる。
 なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
 12:エンジン(駆動源)
 26:ロックアップクラッチ
 50、150、200:車両用油圧制御装置
 58:電動モータ
 66:第1吐出油路(機械式オイルポンプの吐出油路)
 70:ライン圧油路(第1油路)
 72:第2吐出油路(電動式オイルポンプの吐出油路)
 78:逆止弁(第1逆止弁)
 80:逆止弁(第2逆止弁)
 82:潤滑油路(低圧油路)
 84:セカンダリ圧油路(第2油路)
 86:逆止弁(第3逆止弁)
 152:ロックアップリレーバルブ
 154、204、304:第1入力ポート
 158、206、306:第2入力ポート
 160:第1出力ポート
 162:第2出力ポート(出力ポート)
 164、212、312:スプール
 202、302:切換バルブ
 208、308:出力ポート
 210、310:油室
 214、314:スプリング
 MOP:機械式オイルポンプ
 EOP:電動式オイルポンプ
 PL:ライン圧(第1圧)
 PL2:セカンダリ圧(第2圧)
 Pa:所定値

Claims (5)

  1.  駆動源によって駆動される機械式オイルポンプと、電動モータによって駆動される電動式オイルポンプとを備え、該機械式オイルポンプの吐出量に対する不足分を該電動式オイルポンプによって補充する車両用油圧制御装置であって、
     前記機械式オイルポンプの吐出圧は、高圧の油圧が必要とされる部位に供給される第1圧と、該高圧の油圧を必要としない部位に供給される前記第1圧よりも低圧の第2圧に分配され、
     前記機械式オイルポンプの吐出量の不足分を前記電動式オイルポンプの吐出量で補充する場合には、前記第2圧の割合を減少させて前記第1圧の割合を増加し、該第2圧の不足分を前記電動式オイルポンプによって補うことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  2.  前記第1圧が出力される第1油路と、前記第2圧が出力される第2油路とを備え、
     前記機械式オイルポンプの吐出油路は、前記第1油路に接続され、
     前記電動式オイルポンプの吐出油路は、該吐出油路側への逆流を防止する第1逆止弁を介して前記第1油路に接続されると共に、該第1逆止弁と並列に設けられて該吐出油路側への逆流を防止する第2逆止弁を介して前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続され、
     前記第2油路は、該第2油路側への逆流を防止する第3逆止弁を介して前記低圧油路に接続されており、
     前記第1逆止弁のクラッキング圧が前記第2逆止弁のクラッキング圧よりも低圧に設定されていることを特徴とする請求項1の車両用油圧制御装置。
  3.  前記第2逆止弁のクラッキング圧と前記第3逆止弁のクラッキング圧との和が、前記機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプが駆動する際に設定される前記第2圧よりも高くなるように設定されていることを特徴とする請求項2の車両用油圧制御装置。
  4.  ロックアップクラッチの係合状態を切り換えるロックアップリレーバルブが設けられており、
     該ロックアップリレーバルブには、
     前記第1圧または第2圧が供給される第1入力ポートと、
     前記電動式オイルポンプからの吐出圧が供給される第2入力ポートと、
     前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続されている出力ポートと、
     前記出力ポートの連通先を前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートの何れかに切り換えるスプールとが、更に追加されており、
     前記ロックアップリレーバルブの切換に応じて前記スプールの位置が切り換えられることを特徴とする請求項1の車両用油圧制御装置。
  5.  前記第1圧または前記第2圧が供給される第1入力ポートと、
     前記電動式オイルポンプからの吐出圧が供給される第2入力ポートと、
     前記高圧の油圧を必要としない部位に作動油を供給する低圧油路に接続されている出力ポートと、
     前記出力ポートの連通先を前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートの何れかに切り換えるスプールと、
     前記スプールを前記第1入力ポートと前記出力ポートとが連通される位置に付勢するスプリングと、
     前記第1圧が供給される油室とを備える切換バルブが設けられており、
     前記油室に供給される第1圧が所定値を超えると、前記第2入力ポートと前記出力ポートとが連通されると共に、前記第1入力ポートが遮断される位置に前記スプールが移動させられることを特徴とする請求項1の車両用油圧制御装置。
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