JP2015197148A - 車両用駆動装置の油圧制御装置 - Google Patents

車両用駆動装置の油圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015197148A
JP2015197148A JP2014074563A JP2014074563A JP2015197148A JP 2015197148 A JP2015197148 A JP 2015197148A JP 2014074563 A JP2014074563 A JP 2014074563A JP 2014074563 A JP2014074563 A JP 2014074563A JP 2015197148 A JP2015197148 A JP 2015197148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
oil pump
supply
supplied
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014074563A
Other languages
English (en)
Inventor
聡 西尾
Satoshi Nishio
聡 西尾
鈴木 啓司
Keiji Suzuki
啓司 鈴木
宗大 田代
Munehiro Tashiro
宗大 田代
勝浩 伊藤
Katsuhiro Ito
勝浩 伊藤
深谷 直幸
Naoyuki Fukaya
直幸 深谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2014074563A priority Critical patent/JP2015197148A/ja
Publication of JP2015197148A publication Critical patent/JP2015197148A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】オイルの無駄な供給を抑制して燃費の低下を抑えると共に、電動オイルポンプを有効に活用し、内燃エンジンの回転速度を上げずに複数の潤滑や冷却がなされる対象部へ十分な油を供給できる車両用駆動装置の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】制御圧PSL1を調圧して供給可能な第1のソレノイドバルブSL1と、セカンダリ圧Psecを制御圧PSL1に基づいて調圧して第2のブレーキB2に供給する調圧状態とセカンダリ圧Psecを遮断する遮断状態とに、制御圧PSL1により切換可能な調圧遮断切換え部61と、電動オイルポンプ圧PEO/Pを第2のブレーキB2に供給する供給状態と電動オイルポンプ圧PEO/Pを遮断する遮断状態とに制御圧PSL1により切換可能な供給遮断切換え部62と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、オイルが供給されることにより潤滑や冷却がなされる対象部を備える車両用駆動装置の油圧制御装置に係り、詳しくは、対象部にオイルを供給する車両用駆動装置の油圧制御装置に関する。
従来、例えば、車両に用いて好適な自動変速機を備えた車両用駆動装置において、自動変速機でのクラッチやブレーキの摩擦係合要素として湿式クラッチ機構が普及している。湿式クラッチ機構では、摩擦面の摩耗防止及び冷却のために潤滑油を供給するようになっている。ここで、潤滑油の供給量を適正化するために、摩擦係合要素の作動状態に応じて供給量を変化させる車両用駆動装置が開発されている(特許文献1参照)。この車両用駆動装置では、摩擦係合要素の差回転が大きいスリップ状態では高圧のライン圧を供給し、摩擦係合要素の差回転の小さい完全係合状態又は解放状態では低圧のドレーン圧を供給するようになっている。これにより、摩擦係合要素がスリップ状態で多くの潤滑油を必要とする場合に大流量の潤滑油を供給することができ、また摩擦係合要素が完全係合状態又は解放状態で多くの潤滑油を必要としない場合に小流量の潤滑油を供給することができる。
一方、車両用駆動装置では、潤滑油を供給するためのオイルポンプとして、車両の駆動源により駆動される機械式オイルポンプと、機械式オイルポンプとは独立して電力により駆動される電動オイルポンプとを有する場合がある。この場合、走行状態によって機械式オイルポンプの吐出量が要求量に満たない時に、潤滑油の供給量を適正化するために電動オイルポンプにより潤滑油を供給して補助できるようにした車両用駆動装置が開発されている(特許文献2参照)。
この車両用駆動装置では、自動変速機の第1のクラッチに対して、機械式オイルポンプ及び電動オイルポンプの両方から油圧を供給可能になっており、通常は機械式オイルポンプにより油圧を供給するようになっている。そして、アイドルニュートラル時には機械式オイルポンプの吐出量が減少するため、機械式オイルポンプから第1のクラッチへの潤滑油の供給に加えて、電動オイルポンプからも潤滑油を第1のクラッチへ供給するようになっている。これにより、アイドルニュートラル時であっても第1のクラッチに十分な潤滑油を供給することができるので、前進1速段の形成を準備でき、車両を速やかに発進することができるようになる。また、この車両用駆動装置では、走行モードがアイドルニュートラルである場合は、潤滑油の供給先は第1のクラッチのみであるが、車両の走行が開始されると他のクラッチやギヤの潤滑が必要となるので、潤滑油の供給先は第1のクラッチ以外に増加するようになる。
特開2003−42186号公報 特開2013−217492号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用駆動装置では、摩擦係合要素に供給する流量が大流量と小流量との2種類であるので、例えば、その中間の流量が要求される場合は、ライン圧による大流量を供給するようになる。このため、流量を無駄に供給してしまうことになり、燃費の低下を招いてしまう。
また、特許文献2に記載の車両用駆動装置では、上述のように潤滑油の供給先が第1のクラッチ以外に増加した場合に、電動オイルポンプは機械式オイルポンプの第1のクラッチへ供給する潤滑油が足りない分だけ賄うように構成されている。このため、機械式オイルポンプは、第1のクラッチに潤滑油を供給しつつ他の潤滑油の必要な箇所にも潤滑油を供給するため、供給油量を確保するために場合によっては内燃エンジンの回転速度を上げ機械式オイルポンプからの供給油量を増加させる必要がある。その場合、内燃エンジンの回転速度を上げるため、燃費が低下してしまう虞がある。
同様に、通電により発熱する回転電機に冷却油を供給する場合にも、回転電機の発熱状態によって冷却油の供給を大流量と小流量とに変更することが望まれている。その際にも、大流量と小流量との中間の流量が要求される場合は、ライン圧による大流量を供給するようになるので、流量を無駄に供給してしまうことになり、燃費の低下を招いてしまう虞がある。また、通電により発熱する回転電機に冷却油を供給する場合にも、回転電機の発熱状態によって冷却油の供給量を適量にすることが望まれている。その際にも、上述の場合と同様に機械式オイルポンプで回転電機に冷却油と他の潤滑対象部への潤滑油の供給油を賄うことになり、供給油量を上げるために内燃エンジンの回転速度を上げる等で燃費が低下してしまう虞がある。
そこで、潤滑や冷却がなされる対象部にオイルの流量を切り換えて供給する際に、オイルの無駄な供給を抑制して燃費の低下を抑えると共に、電動オイルポンプを有効に活用し、内燃エンジンの回転速度を上げずに複数の潤滑や冷却がなされる対象部へ十分な油を供給できる車両用駆動装置の油圧制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る車両用駆動装置(3)の油圧制御装置(4)は(例えば図1乃至図5参照)、車両(1)の駆動源(2,15)により駆動される機械式オイルポンプ(34)と、電力により駆動される電動オイルポンプ(35)と、前記機械式オイルポンプ(34)及び前記電動オイルポンプ(35)の各油圧(PMO/P,PEO/P)を変速機構(33)を制御する油圧の元圧となるライン圧(PL)として調圧する第1のレギュレータバルブ(43)からの油圧に基づく第1の油圧(Psec)が供給されることにより潤滑及び冷却の少なくとも一方がなされる第1の対象部(36,33)と、前記第1の油圧(Psec)と前記電動オイルポンプ(35)からの油圧に基づく第2の油圧(PEO/P)との少なくとも一方が供給されることにより潤滑及び冷却の少なくとも一方がなされる第2の対象部(B2)と、を備える車両用駆動装置の油圧制御装置において、
前記機械式オイルポンプ(34)と前記電動オイルポンプ(35)とを接続する接続油路(a1)に介在されると共に、前記電動オイルポンプ(35)から前記機械式オイルポンプ(34)への油圧の流通を許可し、前記機械式オイルポンプ(34)から前記電動オイルポンプ(35)への油圧の流通を規制することにより、前記接続油路(a1)のうちの前記機械式オイルポンプ(34)側のオイルを前記第1のレギュレータバルブ(43)に入力される油圧にすると共に、前記接続油路(a1)のうちの前記電動オイルポンプ(35)側のオイルを前記第2の油圧(PEO/P)にする第1の逆止弁(58)と、
制御圧(PSL1)を調圧して供給可能なソレノイドバルブ(SL1)と、
前記第1の油圧(Psec)を前記制御圧(PSL1)に基づいて調圧して前記第2の対象部(B2)に供給する調圧状態と前記第1の油圧(Psec)の前記第2の対象部(B2)への供給を遮断する遮断状態とに、前記制御圧(PSL1)により切換可能な調圧遮断切換え部(61)と、
前記第2の油圧(PEO/P)を前記第2の対象部(B2)に供給する供給状態と前記第2の油圧(PEO/P)の前記第2の対象部(B2)への供給を遮断する遮断状態とに前記制御圧(PSL1)により切換可能な供給遮断切換え部(62)と、を備えることを特徴とする。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
本車両用駆動装置の油圧制御装置によると、機械式オイルポンプからの第1の油圧を調圧状態と遮断状態とに切り換える調圧遮断切換え部を備えているので、対象部に供給するオイルの流量を調圧することができ、オイルの無駄な供給を抑制して燃費の低下を抑えることができる。また、この車両用駆動装置の油圧制御装置によると、電動オイルポンプからの第2の油圧を供給状態と遮断状態とに切り換える供給遮断切換え部を備えているので、対象部への第1の油圧の供給量を最低限にして、第2の油圧をできるだけ多く供給できるので、電動オイルポンプを有効に活用し、内燃エンジンの回転速度を上げずに複数の潤滑や冷却がなされる対象部へ十分な油を供給できるので、第1の対象部への供給量を上げるために内燃エンジンの回転速度を上げる必要が無く、燃費を向上することができる。
実施の形態に係る車両用駆動装置を示すスケルトン図。 実施の形態に係る車両用駆動装置の動作を示す表であり、(a)は自動変速機の係合表、(b)は油圧制御装置の作動表。 実施の形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置を示すブロック図。 実施の形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置の第1の切換えバルブを示す概略図であり、(a)は油圧を供給しない状態、(b)はセカンダリ圧を調圧して供給する状態、(c)は供給圧をセカンダリ圧から電動オイルポンプ圧に切り換える状態、(d)は電動オイルポンプ圧を供給する状態である。 実施の形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置の制御バルブでの供給された制御圧と、セカンダリ圧に基づいて調圧した供給圧との関係を示すグラフ。 実施の形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置の変形例を示すブロック図。 実施の形態に係る車両用駆動装置の油圧制御装置の変形例の作動表。
以下、車両用駆動装置の実施の形態を図1乃至図5に沿って説明する。
本実施の形態の車両用駆動装置は、例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)タイプのハイブリッド車両に搭載されて好適なものであり、図1中における左右方向が実際の車両搭載状態における左右方向(又は左右逆方向)に対応するが、説明の便宜上、エンジン等の駆動源側である図中右方側を「前方側」、図中左方側を「後方側」というものとする。
また、駆動連結とは、互いの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、それら回転要素が一体的に回転するように連結された状態、あるいはそれら回転要素がクラッチ等を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いる。また、本実施の形態では、変速機構は、前進8速段の自動変速機としているが、これには限られず、例えば前進3〜7速段等を達成する有段変速機であってもよく、また、ベルト式無段変速機、トロイダル式無段変速機、コーンリング式無段変速機などの無段変速機構であってもよく、つまりどのような変速機構であっても適用し得る。
図1に示すように、ハイブリッド車両(以下、車両という)1は、駆動源の1つである内燃エンジン2と、パワートレーンを構成するハイブリッド駆動装置である車両用駆動装置3と、その油圧制御装置4とを備えている。車両用駆動装置3は、内燃エンジン2の脈動を吸収しつつ内燃エンジン2に接続される接続部31と、接続部31に接続され内燃エンジン2からの動力が入力される入力部32と、入力部32に接続され内燃エンジン2と車輪との間の動力の伝達経路L上に設けられる変速機構33と、を備えている。内燃エンジン2、接続部31、入力部32、変速機構33は、軸方向に関して同軸上に、この順で配置されている。また、車両用駆動装置3は、機械式オイルポンプ(MO/P)34と、吐出量を電気信号により制御可能な電動オイルポンプ(EO/P)35及び冷却器(第1の対象部)36(図3参照)とを備えている。
接続部31には、内燃エンジン2のクランク軸2aにドライブプレート11を介して接続されるダンパ12が備えられており、ダンパ12は、エンジン連結軸13に接続されている。つまり、エンジン連結軸13は、ダンパ12を介して内燃エンジン2に駆動連結されている。
入力部32は、エンジン連結軸13と変速機構33の入力軸21との間の動力伝達を断接(係合可能に)するクラッチ(発進クラッチ、エンジン接続用クラッチ)(第2の対象部)K0と、クラッチドラム14に駆動連結された回転電機(モータ・ジェネレータ)15及びダンパ16と、を備えている。モータ・ジェネレータ(以下、モータという)15は、クラッチドラム14に連結されたロータ17と、ロータ17の径方向外側に対向配置されたステータ18と、を有して構成され、エンジン連結軸13と同軸上に配設されている。即ち、この車両1は、駆動源として、内燃エンジン2の他に、モータ15を有している。
クラッチK0は、複数の摩擦板である内摩擦板19及び外摩擦板20がクラッチドラム14の内部空間に収納された多板クラッチによって構成されており、このクラッチドラム14は、ダンパ16を介して変速機構33の入力軸21に駆動連結されている。即ち、クラッチK0は、伝達経路Lの内燃エンジン2側の伝達経路Lに駆動連結される内摩擦板19と、車輪側の伝達経路Lに駆動連結される外摩擦板20とを有していると共に、クラッチドラム14も車輪側の伝達経路Lに駆動連結されている。従って、クラッチK0は、内燃エンジン2と変速機構33とを駆動連結または解放が自在である。また、本実施の形態の場合、内燃エンジン2と入力部32との間のダンパ12に加えて、モータ15と変速機構33との間にもダンパ16を設けている。そして、2個のダンパ12,16により内燃エンジン2の振動を吸収するようにしている。
変速機構33には、入力軸21上において、プラネタリギヤ(減速用プラネタリギヤ)DP、及び変速用プラネタリギヤユニット(プラネタリギヤセット)PUが備えられている。プラネタリギヤDPは、第1のサンギヤS1、第1のキャリヤCR1、及び第1のリングギヤR1を備えており、第1のキャリヤCR1に、第1のサンギヤS1に噛合するピニオンP2及び第1のリングギヤR1に噛合するピニオンP1を互いに噛合する形で有している所謂ダブルピニオンプラネタリギヤである。
一方、プラネタリギヤユニットPUは、4つの回転要素として第2のサンギヤS2、第3のサンギヤS3、第2のキャリヤCR2、第2のリングギヤR2を有し、第2のキャリヤCR2に、第3のサンギヤS3及び第2のリングギヤR2に噛合するロングピニオンP3と、第2のサンギヤS2に噛合するショートピニオンP4とを互いに噛合する形で有している所謂ラビニヨ型プラネタリギヤである。
プラネタリギヤDPの第1のサンギヤS1は、ケース22に対して回転が固定されている。また、第1のキャリヤCR1は、入力軸21に接続されて、入力軸21の回転と同回転(以下、入力回転という)になっていると共に、第4のクラッチC4に接続されている。更に、第1のリングギヤR1は、固定された第1のサンギヤS1と入力回転する第1のキャリヤCR1とにより、入力回転が減速された減速回転になると共に、第1のクラッチC1及び第3のクラッチC3に接続されている。
プラネタリギヤユニットPUの第3のサンギヤS3は、第1のブレーキB1に接続されてケース22に対して固定自在となっていると共に、第4のクラッチC4及び第3のクラッチC3に接続されて、第4のクラッチC4を介して第1のキャリヤCR1の入力回転が、第3のクラッチC3を介して第1のリングギヤR1の減速回転が、それぞれ入力自在となっている。また、第2のサンギヤS2は、第1のクラッチC1に接続されており、第1のリングギヤR1の減速回転が入力自在となっている。
更に、第2のキャリヤCR2は、入力軸21の回転が入力される第2のクラッチC2に接続されて、第2のクラッチC2を介して入力回転が入力自在となっており、また、第2のブレーキ(第2の対象部)B2に接続されて、第2のブレーキB2を介して回転が固定自在となっている。そして、第2のリングギヤR2は、ケース22に固定されたセンターサポート部材に対して回転自在に支持されたカウンタギヤ23に接続されている。そして、カウンタギヤ23は、ディファレンシャルギヤ等を介して左右の車輪に接続されている。
以上のように構成された変速機構33は、図1のスケルトン図に示す各第1のクラッチC1〜第4のクラッチC4、第1のブレーキB1及び第2のブレーキB2が、図2(a)の係合表に示す組み合わせで係脱されることにより、前進1速段(1st)〜前進8速段(8th)、及び後進1速段(Rev1)〜後進2速段(Rev2)が達成される。
以上のように、車両用駆動装置3は、内燃エンジン2側から車輪側に向かって、接続部31、クラッチK0及びモータ15を有する入力部32、変速機構33が順次配置されており、内燃エンジン2及びモータ15の両方を駆動させて車両を走行させる場合には、油圧制御装置4を制御してクラッチK0を係合させ、車輪側の伝達経路Lに駆動連結されたモータ15の駆動力だけで走行するEV走行時には、クラッチK0を解放して、内燃エンジン2側の伝達経路Lと車輪側の伝達経路Lとを切り離すようになっている。
ここで、車両1が停車中で内燃エンジン2が駆動している場合における前進1速段による車両1の発進時には、クラッチK0をスリップ制御しつつ内燃エンジン2を駆動源として車両1が発進される。この場合は、クラッチK0に大きな差回転が発生するので、クラッチK0に小流量を超える適宜な流量の潤滑油(オイル)を供給するようにする。
また、図2(a)に示すように、第2のブレーキB2は、前進1速段及び後進段において係合するブレーキである。通常は、車両1が停車中で内燃エンジン2が停止している場合における前進1速段による車両1の発進時には、クラッチK0が切断されており、車両1はモータ15を駆動源として発進される。このため、第2のブレーキB2は、モータ15による発進時には係合されている。
そして、車両1の発進後の前進1速段での走行中に内燃エンジン2を始動する際には、第2のブレーキB2をスリップ制御して、変速機構33の入出力軸間の回転差を吸収した状態で、モータ15のトルクを上げると共に、クラッチK0を接続して内燃エンジン2を始動させる。この場合は、第2のブレーキB2に大きな差回転が発生するので、第2のブレーキB2に小流量を超える適宜な流量の潤滑油を供給するようにする。
また、バッテリ残量が不足している場合、又はクラッチK0を接続して内燃エンジン2によりモータ15を駆動してバッテリを充電している場合等、モータ15では発進できない場合がある。この場合は、内燃エンジン2により車両1が発進され、前進1速段で係合する第2のブレーキB2を発進クラッチとして用い、第2のブレーキB2は、スリップ制御されてクリープトルクを発生し、この状態で係合圧が供給されて係合して前進1速段になって発進する。この場合にも、第2のブレーキB2に大きな差回転が発生するので、第2のブレーキB2に小流量を超える適宜な流量の潤滑油を供給するようにする。
また、第2のブレーキB2は、前進1速段だけでなく、後進段でも係合される。このため、前進1速段での上述の場合に第2のブレーキB2に小流量を超える適宜な流量の潤滑油を供給するだけでなく、後進段でも同様の場合に第2のブレーキB2に小流量を超える適宜な流量の潤滑油を供給するようにする。
機械式オイルポンプ34は、変速機構33の入力軸21と平行に配置された伝達軸37上にあってモータ15よりも変速機構33側に配置され、ケース22の外側に配置されている。伝達軸37は、ケース22に回転自在に支持されており、機械式オイルポンプ34に回転を伝達する。伝達軸37と入力軸21とは、チェーンと不図示のスプロケット等とを備えた回転伝達機構38により接続されている。
電動オイルポンプ35は、機械式オイルポンプ34とは独立して、内燃エンジン2及びモータ15と異なるモータにより駆動されるようになっている。電動オイルポンプ35の吐出量としては、第2のブレーキB2又はクラッチK0がスリップ状態である場合に、スリップ状態である方を機械式オイルポンプ34を利用することなく、後述する低潤滑油圧Ploと共に潤滑可能な吐出量としている。
油圧制御装置4は、バルブボディ41と、制御部(ECU)42とを備えている。油圧制御装置4のバルブボディ41は、図3に示すように、機械式オイルポンプ34からの油圧PMO/Pをライン圧PLに調圧するプライマリレギュレータバルブ(第1のレギュレータバルブ)43と、ライン圧PLに基づいて一定圧のモジュレータ圧Pmodを生成して供給する信号モジュレータバルブ(モジュレータバルブ)44と、ライン圧PLを利用して変速機構33を制御する変速制御部45と、ライン圧PLが供給されるロックアップソレノイドバルブSLUと、プライマリレギュレータバルブ43の背圧をセカンダリ圧Psecに調圧するセカンダリレギュレータバルブ(第2のレギュレータバルブ)40と、を備えている。
プライマリレギュレータバルブ43は、スプリング43sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールの一端にフィードバックポート43a、ライン圧ポート43b、背圧ポート43cを有する。スプリング43sが配置されている油室には、スロットル開度に基づき制御されるリニアソレノイドバルブからの制御圧PSLTが供給されている。フィードバックポート43a及びライン圧ポート43bには、機械式オイルポンプ34からのオイルが逆止弁57を介してライン圧油路(接続油路)a1を介して供給されており、スプールが、フィードバックポート43aのフィードバック圧及び油室の制御圧PSLTにより移動して、ライン圧ポート43bと背圧ポート43cとの連通割合を調整して、ライン圧ポート43bが、スロットル開度に応じたライン圧PLに調圧される。即ち、プライマリレギュレータバルブ43は、機械式オイルポンプ34及び電動オイルポンプ35の各油圧PMO/P,PEO/P(第2の油圧)を変速機構33を制御する油圧の元圧となるライン圧PLとして調圧するようになっている。背圧ポート43cからのセカンダリ圧(第1の油圧)Psecは、セカンダリ圧油路b1に連通している。尚、逆止弁57は、機械式オイルポンプ34からプライマリレギュレータバルブ43への油圧の流通を許可し、反対側への油圧の流通を規制するようになっている。
信号モジュレータバルブ44は、スプリング44sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールの一端にフィードバックポート44a、入力ポート44b、出力ポート44cを有する。入力ポート44bにはライン圧油路a1からライン圧PLが供給され、スプールに作用するフィードバックポート44aのフィードバック圧と他端に作用するスプリング44sとにより、入力ポート44bとドレーンポートEXとの連通割合が調整されて、出力ポート44cからモジュレータ圧油路c1に所定圧(例えば、約600kPa)のモジュレータ圧Pmodを出力する。
変速制御部45は、例えば、走行レンジに基づきライン圧PLを利用して走行レンジ圧を生成するマニュアルバルブや、走行レンジ圧を利用して変速機構33のクラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2を制御する複数のリニアソレノイドバルブ等を備えている。従って、クラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2は、油圧制御装置4から供給される各係合圧によって係合・解放制御されるようになっている。
ロックアップソレノイドバルブSLUは、ライン圧油路a1に接続された入力ポートSLUaと、クラッチK0に接続された出力ポートSLUbとを備えており、ライン圧PLに基づいてロックアップ圧PSLUを生成してクラッチK0に供給するように、ECU42により制御されるようになっている。従って、クラッチK0は、油圧制御装置4から供給されるロックアップ圧PSLUによって係合・解放制御されるようになっている。
また、ライン圧油路a1には、逆止弁(第1の逆止弁)58を介して電動オイルポンプ35が接続されている。この逆止弁58は、機械式オイルポンプ34と電動オイルポンプ35との間に介在されると共に、電動オイルポンプ35から機械式オイルポンプ34への電動オイルポンプ圧PEO/Pの流通を許可し、機械式オイルポンプ34から電動オイルポンプ35へのライン圧PLの流通を規制するようになっている。また、電動オイルポンプ35は、逆止弁59を介して、後述する第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49に電動オイルポンプ圧油路e1により接続され、電動オイルポンプ圧PEO/Pを供給可能になっている。この逆止弁59は、電動オイルポンプ35から第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49への電動オイルポンプ圧PEO/Pの流通を許可し、反対側への油圧の流通を規制するようになっている。
セカンダリレギュレータバルブ40は、スプリング40sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールの一端にフィードバックポート40a、セカンダリ圧ポート40b、ドレーンポートEXを有する。スプリング40sが配置されている油室には、スロットル開度に基づき制御されるリニアソレノイドバルブからの制御圧PSLTが供給されている。フィードバックポート40a及びセカンダリ圧ポート40bには、プライマリレギュレータバルブ43からの背圧がセカンダリ圧油路b1を介して供給されており、スプールが、フィードバックポート40aのフィードバック圧及び油室の制御圧PSLTにより移動して、セカンダリ圧ポート40bとドレーンポートEXとの連通割合を調整して、セカンダリ圧ポート40bが、スロットル開度に応じたセカンダリ圧Psecに調圧される。
また、油圧制御装置4のバルブボディ41は、セカンダリ圧油路b1に接続されセカンダリ圧Psecが供給されると共に、セカンダリ圧Psecよりも低い一定圧の低潤滑油圧Ploを生成して供給する潤滑モジュレータバルブ47を備えている。
潤滑モジュレータバルブ47は、スプリング47sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールの一端にフィードバックポート47a、入力ポート47b、出力ポート47cを有する。入力ポート47bにはセカンダリ圧油路b1からセカンダリ圧Psecが供給され、スプールに作用するフィードバックポート47aのフィードバック圧と他端に作用するスプリング47sとにより、入力ポート47bとドレーンポートEXとの連通割合が調整されて、出力ポート47cから低潤滑油圧油路d1に低潤滑油圧Ploを出力する。低潤滑油圧Ploは、セカンダリ圧Psecよりも低い一定圧であるようにしている。
尚、低潤滑油圧油路d1は、モータ15の潤滑油路(図中、M/G潤滑)15Lに、オリフィス52を介して接続されている。ここでの潤滑油路15Lは、例えば、低潤滑油圧Ploをモータ15の軸芯に供給してモータ15を中心側から遠心力を利用して潤滑及び冷却する油路と、低潤滑油圧Ploをモータ15の上側から滴下してモータ15を外側から潤滑及び冷却する油路とを有するものとしている。
また、セカンダリ圧油路b1は、車両用駆動装置3に設けられた冷却器36に、オリフィス51を介して接続されており、冷却器36は変速機構33の潤滑油路(図中、GEAR潤滑)33Lに接続されている。このため、セカンダリ圧Pdecが冷却器36で冷却され、潤滑油路33Lに供給されて変速機構33のプラネタリギヤDP及び変速用プラネタリギヤユニットPU等の可動部の潤滑及び冷却が行われるようになっている。
更に、油圧制御装置4のバルブボディ41は、セカンダリ圧Psecと電動オイルポンプ圧PEO/Pが供給される第1の制御バルブ(制御バルブ)48及び第2の制御バルブ(制御バルブ)49と、第1の制御バルブ48を切り換える第1の制御圧(制御圧)PSL1を供給可能な第1のソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)SL1と、第2の制御バルブ49を切り換える第2の制御圧(制御圧)PSL2を供給可能な第2のソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)SL2と、を備えている。
第1のソレノイドバルブSL1は、モジュレータ圧油路c1に接続された入力ポートSL1aと、第1の制御バルブ48の油室48aに接続された出力ポートSL1bとを備えており、モジュレータ圧Pmodに基づいて第1の制御圧PSL1を生成して油室48aに供給するように、ECU42により制御されるようになっている。
第1の制御バルブ48は、スプリング48sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールを移動方向に挟んで配置される油室48a及びフィードバック油室48bと、セカンダリ圧Psecが供給される調圧遮断切換え部61と、電動オイルポンプ圧PEO/Pが供給される供給遮断切換え部62とを備えている。油室48aは、第1のソレノイドバルブSL1に接続されて第1の制御圧PSL1が供給可能になっている。フィードバック油室48bは、後述するフィードバック圧Pfが供給されることにより、スプールをスプリング48sと同方向に付勢可能になっている。
調圧遮断切換え部61は、セカンダリ圧油路b1に接続されてセカンダリ圧Psecが供給される第1の入力ポート48cと、油路(第1の油路)f1,f2,f3により第2のブレーキB2の潤滑油路(図中、B2潤滑)B2Lに接続される第1の出力ポート48dとを備えている。第1の切換えバルブ48のスプールは、油室48aに作用する第1の制御圧PSL1と他端に作用するスプリング48sとフィードバック油室48bに作用するフィードバック圧Pfとにより、調圧遮断切換え部61において、セカンダリ圧Psecを第1の制御圧PSL1に基づいて調圧して潤滑油路B2Lに供給する調圧状態(図中cont)と、セカンダリ圧Psecを遮断する遮断状態(図中ON,OFF)とに、第1の制御圧PSL1により切換可能になっている。
供給遮断切換え部62は、電動オイルポンプ圧油路e1に接続されて電動オイルポンプ圧PEO/Pが供給される第2の入力ポート48eと、油路(第2の油路)f4及び油路f3により第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lに接続される第2の出力ポート48fとを備えている。第1の制御バルブ48のスプールは、油室48aに作用する第1の制御圧PSL1と他端に作用するスプリング48sとフィードバック油室48bに作用するフィードバック圧(以下、供給圧ともいう)Pfとにより、供給遮断切換え部62において、電動オイルポンプ圧PEO/Pを潤滑油路B2Lに供給する供給状態(図中ON)と、電動オイルポンプ圧PEO/Pを遮断する遮断状態(図中OFF,cont)とに、第1の制御圧PSL1により切換可能になっている。
尚、第1の制御バルブ48に関して、図中OFFを第1の制御バルブ48のオフ状態、図中contを第1の制御バルブ48の調圧状態、図中ONを第1の制御バルブ48のオン状態とする。
また、油路f2,f3と油路f4とは、分岐部D1で接続されている。更に、油路f1,f2は、分岐部D2においてオリフィス54を介してフィードバック油室48bに連通する油路(第3の油路)f5に接続されている。油路f2には、調圧遮断切換え部61から潤滑油路B2Lへの供給圧Pfの流通を許可し、反対側への油圧の流通を規制する逆止弁(第2の逆止弁)71と、オリフィス53とが介在されている。また、油路f3には、低潤滑油圧油路d1を介して低潤滑油圧Ploが供給される。
逆止弁71は、第1の出力ポート48dに接続される入力ポート71aと、潤滑油路B2Lに接続される出力ポート71bと、入力ポート71a及び出力ポート71bを連通する連通状態と遮断する遮断状態とに切換可能な弁体71pと、弁体71pを遮断状態に付勢するスプリング71sと、を備えている。これにより、逆止弁71は、調圧遮断切換え部61から潤滑油路B2Lへの供給圧Pfの流通はスプリング71sに抗して弁体71pが移動することによりを許可し、反対側への油圧の流通は弁体71pが移動しないことにより規制するようになっている。
ここで、第1の制御バルブ48の動作について、図4及び図5に沿って詳細に説明する。図4(a)に示すように、第1の制御圧PSL1が供給されていない場合は、調圧遮断切換え部61及び供給遮断切換え部62のいずれも遮断状態(図3中OFF)になり、セカンダリ圧Psec及び電動オイルポンプ圧PEO/Pは遮断されている。このため、図5において制御圧0に示すように、セカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfは0となる。
そして、ECU42により第1のソレノイドバルブSL1がデューティ制御され、第1の制御圧PSL1が徐々に供給されると、図4(b)に示すように、調圧遮断切換え部61において第1の入力ポート48cと第1の出力ポート48dとが連通し、その開口面積に応じて供給圧Pfが変化する。また、供給圧Pfは、油路f1,f5を介してフィードバック油室48bに供給される。これにより、調圧遮断切換え部61は調圧状態(図3中cont)、供給遮断切換え部62は遮断状態(図3中cont)になり、図5において制御圧p1〜p2に示すように、セカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfは線形的に上昇する。また、供給圧Pfは、油路f1,f2,f3を介し逆止弁71を流通して、潤滑油路B2Lに供給される。
更に、制御圧PSL1が上昇し、供給圧Pfが制限値phにまで上昇すると、図4(c)に示すように、調圧遮断切換え部61において第1の入力ポート48cと第1の出力ポート48dとが遮断し、調圧遮断切換え部61において第2の入力ポート48eと第2の出力ポート48fとが連通し始める。これにより、調圧遮断切換え部61は遮断状態(図3中ON)、供給遮断切換え部62は供給状態(図3中ON)に切り換わりつつ、図5において制御圧p2〜p3に示すように、セカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfは制限値phのまま維持される。
また、制御圧PSL1が更に上昇すると、図4(d)に示すように、第1の制御バルブ48は完全に切り換わり、調圧遮断切換え部61において第1の入力ポート48cと第1の出力ポート48dとが遮断し、調圧遮断切換え部61において第2の入力ポート48eと第2の出力ポート48fとが連通するようになる。これにより、図5において制御圧p3〜p4に示すように、セカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfは0になる。これに対し、電動オイルポンプ圧PEO/Pは調圧遮断切換え部61において連通するので、油路f4,f3を介して潤滑油路B2Lに供給される。この時、電動オイルポンプ圧PEO/Pは油路f2から逆止弁71に供給されるが、遮断される。このため、フィードバック油室48bには、供給圧Pfは供給されない。
このように、図3に示すように、油室48aに第1の制御圧PSL1が供給されずスプールが遮断状態(図中OFF)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部61により遮断され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部62により遮断されるので、潤滑油路B2Lには低潤滑油圧Ploのみが供給される(図2(b)参照)。また、油室48aに第1の制御圧PSL1が供給されてスプールが調圧状態(図中cont)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部61において調圧されて供給され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部62により遮断されるので、潤滑油路B2Lにはセカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfと、低潤滑油圧Ploとが供給される(図2(b)参照)。更に、油室48aに第1の制御圧PSL1が供給されてスプールが供給状態(図中ON)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部61により遮断され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部62において連通されるので、潤滑油路B2Lには電動オイルポンプ圧PEO/Pと、低潤滑油圧Ploとが供給される(図2(b)参照)。
第2のソレノイドバルブSL2は、モジュレータ圧油路c1に接続された入力ポートSL2aと、第1の制御バルブ49の油室49aに接続された出力ポートSL2bとを備えており、モジュレータ圧Pmodに基づいて第2の制御圧PSL2を生成して油室49aに供給するように、ECU42により制御されるようになっている。
第2の制御バルブ49は、スプリング49sで付勢されている不図示のスプールを有し、スプールを移動方向に挟んで配置される油室49a及びフィードバック油室49bと、セカンダリ圧Psecが供給される調圧遮断切換え部63と、電動オイルポンプ圧PEO/Pが供給される供給遮断切換え部64とを備えている。油室49aは、第2のソレノイドバルブSL2に接続されて第2の制御圧PSL2が供給可能になっている。フィードバック油室49bは、フィードバック圧Pfが供給されることにより、スプールをスプリング49sと同方向に付勢可能になっている。
調圧遮断切換え部63は、セカンダリ圧油路b1に接続されてセカンダリ圧Psecが供給される第1の入力ポート49cと、油路g1によりクラッチK0の潤滑油路(図中、K0潤滑)K0Lに接続される第1の出力ポート49dとを備えている。第2の切換えバルブ49のスプールは、油室49aに作用する第2の制御圧PSL2と他端に作用するスプリング49sとフィードバック油室49bに作用するフィードバック圧Pfとにより、調圧遮断切換え部63において、セカンダリ圧Psecを第2の制御圧PSL2に基づいて調圧して潤滑油路K0Lに供給する調圧状態(図中cont)と、セカンダリ圧Psecを遮断する遮断状態(図中ON,OFF)とに、第2の制御圧PSL2により切換可能になっている。
供給遮断切換え部64は、電動オイルポンプ圧油路e1に接続されて電動オイルポンプ圧PEO/Pが供給される第2の入力ポート49eと、油路g1によりクラッチK0の潤滑油路K0Lに接続される第2の出力ポート49fとを備えている。第2の制御バルブ49のスプールは、油室49aに作用する第2の制御圧PSL2と他端に作用するスプリング49sとフィードバック油室49bに作用するフィードバック圧Pfとにより、供給遮断切換え部64において、電動オイルポンプ圧PEO/Pを潤滑油路K0Lに供給する供給状態(図中ON)と、電動オイルポンプ圧PEO/Pを遮断する遮断状態(図中OFF,cont)とに、第2の制御圧PSL2により切換可能になっている。
尚、第2の制御バルブ49に関して、図中OFFを第2の制御バルブ49のオフ状態、図中contを第2の制御バルブ49の調圧状態、図中ONを第2の制御バルブ49のオン状態とする。
また、油路g1はオリフィス56を介してフィードバック油室49bに連通されると共に、調圧遮断切換え部63から潤滑油路K0Lへの供給圧Pfの流通を許可し、反対側への油圧の流通を規制する逆止弁(第2の逆止弁)72と、オリフィス55とが介在されている。また、油路g1には、低潤滑油圧油路d1を介して低潤滑油圧Ploが供給される。尚、第2の制御バルブ49や潤滑油路K0Lへの油圧供給の動作は、第1の制御バルブ48と同様であるので、詳細な説明は省略する。
油室49aに第2の制御圧PSL2が供給されずスプールが遮断状態(図中OFF)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部63により遮断され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部64により遮断されるので、潤滑油路K0Lには低潤滑油圧Ploのみが供給される(図2(b)参照)。また、油室49aに第2の制御圧PSL2が供給されてスプールが調圧状態(図中cont)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部63において調圧されて供給され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部64により遮断されるので、潤滑油路K0Lにはセカンダリ圧Psecに基づく供給圧Pfと、低潤滑油圧Ploとが供給される(図2(b)参照)。更に、油室49aに第2の制御圧PSL2が供給されてスプールが供給状態(図中ON)である時は、セカンダリ圧Psecが調圧遮断切換え部63により遮断され、電動オイルポンプ圧PEO/Pは供給遮断切換え部64において連通されるので、潤滑油路K0Lには電動オイルポンプ圧PEO/Pと、低潤滑油圧Ploとが供給される(図2(b)参照)。
ECU42は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、バルブボディ41への制御信号や、電動オイルポンプ35への制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力するようになっている。ECU42には、制御圧PSLTを設定するためのスロットル開度を検出する不図示のスロットル開度センサや、クラッチK0や第2のブレーキB2等の係合状態を検出するために、内燃エンジン2のクランク軸2aの回転速度を検出する不図示のエンジン回転速度センサと、変速機構33の入力軸21の入力軸回転速度を検出する不図示の入力軸回転速度センサと、変速機構33の出力軸の出力軸回転速度を検出する不図示の出力軸回転速度センサ等が、入力ポートを介して接続されている。
ECU42は、クラッチK0及び第2のブレーキB2の一方がスリップ状態である場合は、セカンダリ圧Psecを調圧した供給圧Pf又は電動オイルポンプ圧PEO/Pをスリップ状態の方に供給するようになっている。また、ECU42は、クラッチK0及び第2のブレーキB2の両方がスリップ状態である場合は、セカンダリ圧Psecを調圧した供給圧Pf又は電動オイルポンプ圧PEO/Pを両方に供給するようになっている。更に、ECU42は、クラッチK0及び第2のブレーキB2の少なくとも一方の摩擦係合要素が完全係合状態又は解放状態である場合は、低潤滑油圧Ploを完全係合状態又は解放状態である摩擦係合要素に供給するようになっている。
上述した車両用駆動装置3の油圧制御装置4の動作を、以下に説明する。
車両1が停止中で、内燃エンジン2が停止している時に、前進1速段で発進する場合は、モータ15の駆動力により発進する。このため、ECU42は、クラッチK0を切断状態、第1のクラッチC1及び第2のブレーキB2を接続状態にして、モータ15を駆動する。従って、クラッチK0及び第2のブレーキB2のいずれも、スリップ状態ではなく潤滑油の供給は小流量で足りるので、ECU42は第1のソレノイドバルブSL1からの第1の制御圧PSL1の出力をオフにすると共に、第2のソレノイドバルブSL2からの第2の制御圧PSL2の出力をオフにする(図2(b)参照)。これにより、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49からは油圧が供給されない。
このため、第2のブレーキB2の潤滑油路B2LとクラッチK0の潤滑油路K0Lとのいずれに対しても、低潤滑油圧Ploのみが供給される。低潤滑油圧Ploは、潤滑モジュレータバルブ47を利用してセカンダリ圧Psecよりも低い一定圧に調圧されているので、各潤滑油路B2L,K0Lへの小流量の供給時でも走行状態によらず過不足なく安定して供給することができる。
次に、車両1がモータ15の駆動力で発進し、前進1速段での走行中に内燃エンジン2を始動する場合は、ECU42は、第2のブレーキB2をスリップ状態にして、変速機構33の入出力軸間の回転差を吸収した状態で、モータ15のトルクを上げると共に、クラッチK0を接続して内燃エンジン2を始動させる。従って、第2のブレーキB2はスリップ状態になり潤滑油は小流量を超える適宜な流量を要するので、ECU42は、例えば、第1の制御バルブ48を調圧状態、第2の制御バルブ49をオフ状態にする(図2(b)参照)。
セカンダリ圧Psecは、第1の制御バルブ48で調圧されて第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lに供給される。また、電動オイルポンプ圧PEO/Pは、第1の制御バルブ48で遮断される。低潤滑油圧Ploは、潤滑油路B2L,K0Lに供給される。これにより、第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lには、第1の制御バルブ48の供給圧Pfが調圧されて供給されるので、スリップ制御される第2のブレーキB2での潤滑及び冷却を確実に行うことができる。また、クラッチK0の潤滑油路K0Lには低潤滑油圧Ploが供給されるので、小流量の供給時でも走行状態によらず過不足なく安定して供給することができる。
尚、第1の制御バルブ48が調圧状態である場合は、第1の制御バルブ48により調圧される供給圧Pfが第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lに供給される。また、第1の制御バルブ48がオン状態であれば、供給圧Pfは0であるが電動オイルポンプ圧PEO/Pが潤滑油路B2Lに供給される。更に、第2の制御バルブ49の状態はいずれであっても、クラッチK0の潤滑油路K0Lへの流量は低潤滑油圧Ploにまで下げることができる。したがって、第1の制御バルブ48を調圧状態又はオン状態にすることで、潤滑油路B2Lには十分な流量、潤滑油路K0Lには小流量を供給することができる。その場合、どの組み合わせを選択するかは、潤滑油路B2Lでの油圧の必要量の大小や、他の潤滑油路15L等での油圧の必要の程度等に応じて、適宜設定することができる。
次に、内燃エンジン2の駆動後、車両1を停車させ、内燃エンジン2が駆動したまま前進1速段で発進する場合は、ECU42はクラッチK0をスリップ制御しつつ内燃エンジン2を駆動源として車両1を発進する。従って、クラッチK0はスリップ状態になり潤滑油は小流量を超える適宜な流量を要するので、ECU42は、例えば、第1の制御バルブ48をオフ状態、第2の制御バルブ49を調圧状態にする(図2(b)参照)。
セカンダリ圧Psecは、第2の制御バルブ49で調圧されてクラッチK0の潤滑油路K0Lに供給される。また、電動オイルポンプ圧PEO/Pは、第2の制御バルブ49で遮断される。低潤滑油圧Ploは、潤滑油路B2L,K0Lに供給される。これにより、クラッチK0の潤滑油路K0Lには、第2の制御バルブ49の供給圧Pfが調圧されて供給されるので、スリップ制御されるクラッチK0での潤滑及び冷却を確実に行うことができる。また、第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lには低潤滑油圧Ploが供給されるので、小流量の供給時でも走行状態によらず過不足なく安定して供給することができる。
尚、第2の制御バルブ49が調圧状態である場合は、第2の制御バルブ49により調圧される供給圧PfがクラッチK0の潤滑油路K0Lに供給される。また、第2の制御バルブ49がオン状態であれば、供給圧Pfは0であるが電動オイルポンプ圧PEO/Pが潤滑油路K0Lに供給される。更に、第1の制御バルブ48の状態はいずれであっても、第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lへの流量は低潤滑油圧Ploにまで下げることができる。したがって、第2の制御バルブ49を調圧状態又はオン状態にすることで、潤滑油路K0Lには十分な流量、潤滑油路B2Lには小流量を供給することができる。その場合、どの組み合わせを選択するかは、潤滑油路K0Lでの油圧の必要量の大小や、他の潤滑油路15L等での油圧の必要の程度等に応じて、適宜設定することができる。
次に、何らかの走行状態で、ECU42が、第2のブレーキB2及びクラッチK0の両方をスリップ状態にする場合は、いずれも小流量を超える適宜な流量の潤滑油の供給を要する。このため、ECU42は、例えば、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49の両方を調圧状態にする(図2(b)参照)。
セカンダリ圧Psecは、第1の制御バルブ48で調圧されて第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lに供給されると共に、第2の制御バルブ49で調圧されてクラッチK0の潤滑油路K0Lに供給される。また、電動オイルポンプ圧PEO/Pは、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49で遮断される。低潤滑油圧Ploは、潤滑油路B2L,K0Lに供給される。これにより、第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lには第1の制御バルブ48の供給圧Pfが調圧されて供給されると共に、クラッチK0の潤滑油路K0Lには第2の制御バルブ49の供給圧Pfが調圧されて供給されるので、スリップ制御される第2のブレーキB2及びクラッチK0での潤滑及び冷却を確実に行うことができる。しかも、第1の制御バルブ48と第2の制御バルブ49とは、各ソレノイドバルブSL1,SL2の制御により別個に制御することができるので、供給圧Pfの流量をそれぞれ設定することができる。
尚、第1の制御バルブ48が調圧状態である場合は、第1の制御バルブ48により調圧される供給圧Pfが第2のブレーキB2の潤滑油路B2Lに供給される。また、第1の制御バルブ48がオン状態であれば、供給圧Pfは0であるが電動オイルポンプ圧PEO/Pが潤滑油路B2Lに供給される。一方、第2の制御バルブ49が調圧状態である場合は、第2の制御バルブ49により調圧される供給圧PfがクラッチK0の潤滑油路K0Lに供給される。また、第2の制御バルブ49がオン状態であれば、供給圧Pfは0であるが電動オイルポンプ圧PEO/Pが潤滑油路K0Lに供給される。したがって、第1の制御バルブ48を調圧状態又はオン状態にすると共に、第2の制御バルブ49を調圧状態又はオン状態にすることで、潤滑油路B2L,K0Lに十分な流量を供給することができる。その場合、どの組み合わせを選択するかは、潤滑油路B2L,K0Lでの油圧の必要量の大小や、他の潤滑油路15L等での油圧の必要の程度等に応じて、適宜設定することができる。
以上説明したように、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、機械式オイルポンプ34からのセカンダリ圧Psecを調圧状態と遮断状態とに切り換える調圧遮断切換え部61,63を備えているので、潤滑油路B2L,K0Lに供給する潤滑油の流量を調圧することができ、オイルの無駄な供給を抑制して燃費の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、電動オイルポンプ35からの電動オイルポンプ圧PEO/Pを供給状態と遮断状態とに切り換える供給遮断切換え部62,64を備えているので、潤滑油路B2L,K0Lへのセカンダリ圧Psecの供給量を最低限にして、電動オイルポンプ圧PEO/Pをできるだけ多く供給できるので、電動オイルポンプ35を有効に活用し、内燃エンジン2の回転速度を上げずに冷却器36や変速機構33の潤滑油路33Lや、潤滑油路B2L,K0Lといった複数の潤滑や冷却がなされる対象部へ十分なオイルを供給できるので、冷却器36や変速機構33の潤滑油路33Lへの供給量を上げるために内燃エンジン2の回転速度を上げる必要が無く、燃費を向上することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4では、図4に示すように、第1の制御バルブ48の調圧遮断切換え部61及び潤滑油路B2Lを接続する油路f1,f2,f3において、油路f2,f3と供給遮断切換え部62とを接続する油路f4の分岐部D1と、油路f1,f2と調圧遮断切換え部61のフィードバック油室48bとを接続する油路f5の分岐部D2と、の間に、調圧遮断切換え部61から潤滑油路B2Lへの供給圧Pfの流通を許可し、潤滑油路B2Lから調圧遮断切換え部61への供給圧Pfの流通を規制する逆止弁71を備えるようにしている。
これにより、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、第1の制御圧PSL1が制御圧p3を超えていて(図5参照)、第1の制御バルブ48がオン状態である時に、電動オイルポンプ圧PEO/Pが油路f4,f2,f5を介してフィードバック油室48bに流入してオン状態を調圧状態に切り換えてしまうことを防止できる。これにより、油圧制御の安定した制御性を実現することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4では、調圧遮断切換え部61と供給遮断切換え部62とを有し、調圧遮断切換え部61が調圧状態である場合に供給遮断切換え部62が遮断状態になり、調圧遮断切換え部61が遮断状態である場合に供給遮断切換え部62が供給状態になる第1の制御バルブ48を備えるようにしている。更に、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4では、調圧遮断切換え部63と供給遮断切換え部64とを有し、調圧遮断切換え部63が調圧状態である場合に供給遮断切換え部64が遮断状態になり、調圧遮断切換え部63が遮断状態である場合に供給遮断切換え部64が供給状態になる第2の制御バルブ49を備えるようにしている。
これにより、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、調圧遮断切換え部61と供給遮断切換え部62とが1本の第1の制御バルブ48に設けられているので、別個の切換えバルブに設けられている場合に比べて油圧回路の簡素化及びバルブボディ41の小型化を図ることができる。同様に、調圧遮断切換え部63と供給遮断切換え部64とが1本の第2の制御バルブ49に設けられているので、別個の切換えバルブに設けられている場合に比べて油圧回路の簡素化及びバルブボディ41の小型化を図ることができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4では、セカンダリ圧Psecを調圧するセカンダリレギュレータバルブ40と、ライン圧PLに基づいて各ソレノイドバルブSL1,SL2の元圧であるモジュレータ圧Pmodを生成する信号モジュレータバルブ44と、を備えるようにしている。
これにより、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、信号モジュレータバルブ44により生成されたモジュレータ圧Pmodを、セカンダリ圧Psecよりも確実に高く設定することができる。このため、例えば、第1の制御バルブ48において、供給される第1の制御圧PSL1とセカンダリ圧Psecとを比較した場合、第1の制御圧PSL1の方を高く設定することができるので、調圧状態での調圧動作を高精度に行うことができる。即ち、例えば、第1の制御圧PSL1よりもセカンダリ圧Psecの方が高いとすると、高圧のセカンダリ圧Psecによる圧力が作用するスプールを低圧の第1の制御圧PSL1により高精度に位置制御することは困難であり、結果として供給圧Pfが不安定になってしまう虞があるが、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によれば、供給圧Pfを安定して制御することができるようになる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、各潤滑油路B2L,K0Lに調圧して供給する油圧の元圧をセカンダリ圧Psecとしているので、セカンダリ圧Psecが各潤滑油路B2L,K0Lに供給されて下がったとしても、レギュレータバルブ43で調圧されるライン圧PLには影響することなく、変速制御部45にライン圧PLを安定して供給することができ、変速のための変速用の摩擦係合要素C1,C2,C3,C4,B1,B2の係合制御の精度を維持することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置3の油圧制御装置4によると、潤滑モジュレータバルブ47を信号モジュレータバルブ44とは別個に設けているので、潤滑モジュレータバルブ47からの低潤滑油圧Ploが各潤滑油路B2L,K0Lに供給されて低潤滑油圧Ploが下がったとしても、信号モジュレータバルブ44からのモジュレータ圧Pmodには影響することなく、制御圧PSL1,PSL2等を安定して供給することができ、制御の精度を維持することができる。
尚、上述した本実施の形態においては、油圧制御装置4が、調圧遮断切換え部61及び供給遮断切換え部62を有する第1の制御バルブ48と、調圧遮断切換え部63及び供給遮断切換え部64を有する第2の制御バルブ49とを備える場合ついて説明したが、これには限られない。例えば、図6に示すように、油圧制御装置4が、調圧遮断切換え部61を有し、第1の制御圧PSL1により切り換えられる第1の制御バルブ48と、供給遮断切換え部62を有し、第1の制御圧PSL1により切り換えられる第1の切換えバルブ148と、調圧遮断切換え部63を有し、第2の制御圧PSL2により切り換えられる第2の制御バルブ49と、供給遮断切換え部64を有し、第2の制御圧PSL2により切り換えられる第2の切換えバルブ149と、を備えるようにしてもよい。
この場合、第1の制御バルブ48の調圧遮断切換え部61は、第1の入力ポート48cと第1の出力ポート48dとを備えている。第1の切換えバルブ148の供給遮断切換え部62は、第2の入力ポート148eと、第2の出力ポート148fとを備えている。各ポートの接続及びバルブ48,148の動作は、上述した実施の形態における第1の制御バルブ48と同様であるので詳細な説明は省略する。
また、第2の制御バルブ49の調圧遮断切換え部63は、第1の入力ポート49cと第1の出力ポート49dとを備えている。第2の切換えバルブ149の供給遮断切換え部64は、第2の入力ポート149eと、第2の出力ポート149fとを備えている。各ポートの接続及びバルブ49,149の動作は、上述した実施の形態における第2の制御バルブ49と同様であるので詳細な説明は省略する。
また、上述した本実施の形態においては、各潤滑油路B2L,K0Lに低潤滑油圧Ploを供給するようにしているが、これには限られず、各潤滑油路B2L,K0Lの少なくとも一方には低潤滑油圧Ploを供給しないようにしてもよい。例えば、各潤滑油路B2L,K0Lの両方に低潤滑油圧Ploを供給しない場合は、図7に示すように、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49でオフ状態にした方からは供給圧Pfが供給されなくなる。この場合でも、例えば、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49の両方を調圧状態にすることにより、各潤滑油路B2L,K0Lの両方に小流量を超える適切な流量の潤滑油を供給できる。
また、上述した本実施の形態においては、セカンダリ圧Psecと低潤滑油圧Ploとを切り換えて供給する対象部として、車両1の発進時にスリップ制御する第2のブレーキB2及びクラッチK0の2つを適用した場合について説明したが、これには限られない。対象部としては、例えば、これら第2のブレーキB2及びクラッチK0のいずれか一方のみでもよく、あるいは、これら2つに加えて他の摩擦係合要素等をも適用するようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、対象部として摩擦係合要素を適用した場合について説明したが、これには限られない。対象部としては、例えば、走行状態によって回転速度や発熱量が変化するモータ15等を適用してもよい。この場合、例えば、モータ15が駆動を停止しトルクを出力させる時は、主として発熱に対する冷却が要求されるので、オイルをモータ15に上方から滴下して冷却するようにする。また、例えば、モータ15が駆動している時は、潤滑及び冷却が要求されるので、オイルをモータ15の軸芯に供給してモータ15を中心側から遠心力により潤滑及び冷却するようにする。そして、ECU42は、モータ15の回転速度や発熱量に応じて、オイルを上から滴下するか軸芯に供給するかの分配を調整したり、あるいは流量を調整するようにできる。
また、上述した本実施の形態においては、第1の制御バルブ48は第1のソレノイドバルブSL1の第1の制御圧PSL1により切り換わると共に、第2の制御バルブ49は第2のソレノイドバルブSL2の第2の制御圧PSL2により切り換わる場合について説明したが、これには限られない。例えば、第1の制御バルブ48及び第2の制御バルブ49の少なくとも一方は、制御圧PSL1,PSL2ではなく何らかの油圧により切り換わるようにしたり、あるいは、電気信号により切換可能な電磁切換えバルブであってもよい。
また、上述した本実施の形態においては、潤滑モジュレータバルブ47を信号モジュレータバルブ44とは別個に設けた場合について説明したが、これには限られない。例えば、低潤滑油圧Ploを生成する専用の潤滑モジュレータバルブ47を設けずに、信号モジュレータバルブ44により生成されたモジュレータ圧Pmodを低潤滑油圧Ploとして利用するようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、電動オイルポンプ35は内燃エンジン2及びモータ15と異なるモータにより駆動されるものとした場合について説明したが、これには限られず、電力により駆動されるものであればよい。例えば、電動オイルポンプ35の代わりに電磁ポンプを利用してもよい。
1 車両
2 内燃エンジン(駆動源)
3 車両用駆動装置
4 油圧制御装置
15 モータ・ジェネレータ(駆動源)
33 変速機構(第1の対象部)
34 機械式オイルポンプ
35 電動オイルポンプ
36 冷却器(第1の対象部)
40 セカンダリレギュレータバルブ(第2のレギュレータバルブ)
43 プライマリレギュレータバルブ(第1のレギュレータバルブ)
44 信号モジュレータバルブ(モジュレータバルブ)
48 第1の制御バルブ(制御バルブ)
49 第2の制御バルブ(制御バルブ)
58 第1の逆止弁
61 調圧遮断切換え部
62 供給遮断切換え部
63 調圧遮断切換え部
64 供給遮断切換え部
71 第2の逆止弁
a1 ライン圧油路(接続油路)
B2 第2のブレーキ(第2の対象部)
D1 分岐部(第1の油路と第2の油路との分岐部)
D2 分岐部(第1の油路と第3の油路との分岐部)
f1,f2,f3 油路(第1の油路)
f4 油路(第2の油路)
f5 油路(第3の油路)
K0 クラッチ(第2の対象部)
PEO/P 電動オイルポンプ圧(第2の油圧、電動オイルポンプからの油圧)
Pf フィードバック圧(供給圧)
PL ライン圧
Pmod モジュレータ圧(ソレノイドバルブの元圧)
PMO/P 機械式オイルポンプからの油圧
Psec セカンダリ圧(第1の油圧)
PSL1 第1の制御圧(制御圧)
PSL2 第2の制御圧(制御圧)
SL1 第1のソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)
SL2 第2のソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)

Claims (4)

  1. 車両の駆動源により駆動される機械式オイルポンプと、電力により駆動される電動オイルポンプと、前記機械式オイルポンプ及び前記電動オイルポンプの各油圧を変速機構を制御する油圧の元圧となるライン圧として調圧する第1のレギュレータバルブからの油圧に基づく第1の油圧が供給されることにより潤滑及び冷却の少なくとも一方がなされる第1の対象部と、前記第1の油圧と前記電動オイルポンプからの油圧に基づく第2の油圧との少なくとも一方が供給されることにより潤滑及び冷却の少なくとも一方がなされる第2の対象部と、を備える車両用駆動装置の油圧制御装置において、
    前記機械式オイルポンプと前記電動オイルポンプとを接続する接続油路に介在されると共に、前記電動オイルポンプから前記機械式オイルポンプへの油圧の流通を許可し、前記機械式オイルポンプから前記電動オイルポンプへの油圧の流通を規制することにより、前記接続油路のうちの前記機械式オイルポンプ側のオイルを前記レギュレータバルブに入力される油圧にすると共に、前記接続油路のうちの前記電動オイルポンプ側のオイルを前記第2の油圧にする第1の逆止弁と、
    制御圧を調圧して供給可能なソレノイドバルブと、
    前記第1の油圧を前記制御圧に基づいて調圧して前記第2の対象部に供給する調圧状態と前記第1の油圧の前記第2の対象部への供給を遮断する遮断状態とに、前記制御圧により切換可能な調圧遮断切換え部と、
    前記第2の油圧を前記第2の対象部に供給する供給状態と前記第2の油圧の前記第2の対象部への供給を遮断する遮断状態とに前記制御圧により切換可能な供給遮断切換え部と、を備える、
    ことを特徴とする車両用駆動装置の油圧制御装置。
  2. 前記調圧遮断切換え部及び前記第2の対象部を接続する第1の油路において、前記第1の油路と前記供給遮断切換え部とを接続する第2の油路の分岐部と、前記第1の油路と前記調圧遮断切換え部のフィードバック油室とを接続する第3の油路の分岐部と、の間に、前記調圧遮断切換え部から前記第2の対象部への油圧の流通を許可し、前記第2の対象部から前記調圧遮断切換え部への油圧の流通を規制する第2の逆止弁を備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  3. 前記調圧遮断切換え部と前記供給遮断切換え部とを有し、前記調圧遮断切換え部が前記調圧状態である場合に前記供給遮断切換え部が前記遮断状態になり、前記調圧遮断切換え部が前記遮断状態である場合に前記供給遮断切換え部が前記供給状態になる制御バルブを備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
  4. 前記第1の油圧を調圧する第2のレギュレータバルブと、
    前記ライン圧に基づいて前記ソレノイドバルブの元圧を生成するモジュレータバルブと、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置の油圧制御装置。
JP2014074563A 2014-03-31 2014-03-31 車両用駆動装置の油圧制御装置 Pending JP2015197148A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014074563A JP2015197148A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 車両用駆動装置の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014074563A JP2015197148A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 車両用駆動装置の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015197148A true JP2015197148A (ja) 2015-11-09

Family

ID=54546969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014074563A Pending JP2015197148A (ja) 2014-03-31 2014-03-31 車両用駆動装置の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015197148A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168970A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 油圧制御装置
KR20190047853A (ko) * 2017-10-30 2019-05-09 현대자동차주식회사 차량용 듀얼 클러치 변속기의 윤활부 유압공급시스템

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168970A1 (ja) * 2017-03-14 2018-09-20 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 油圧制御装置
KR20190047853A (ko) * 2017-10-30 2019-05-09 현대자동차주식회사 차량용 듀얼 클러치 변속기의 윤활부 유압공급시스템
KR102440595B1 (ko) 2017-10-30 2022-09-05 현대자동차 주식회사 차량용 듀얼 클러치 변속기의 윤활부 유압공급시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5218303B2 (ja) 動力伝達装置
JP5195449B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP5742751B2 (ja) ハイブリッド車両用自動変速機
JP6107930B2 (ja) 車両の油圧制御装置
WO2014157689A1 (ja) 油供給装置
JP2011112064A (ja) 動力伝達装置
JP2011075061A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
CN110431332B (zh) 油供给装置
JP2008267512A (ja) 油圧制御装置
US8517871B2 (en) Vehicular belt-driven continuously variable transmission and control method thereof
JP7040085B2 (ja) 油圧作動式変速機
JP6532595B2 (ja) 油圧制御装置
JP2015197146A (ja) 車両用駆動装置の油圧制御装置
JP2015197148A (ja) 車両用駆動装置の油圧制御装置
JP2015197147A (ja) 車両用駆動装置の油圧制御装置
JP7399558B2 (ja) 油圧回路
JP2014126080A (ja) 車両用伝動装置の油圧制御装置
JP6094381B2 (ja) 車両の油圧制御装置
JP5233693B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP2018017272A (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2017067211A (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2011052795A (ja) 車両用伝動機構の油圧制御装置
WO2013111304A1 (ja) 車両用油圧制御装置
JP2020133671A (ja) 車両用動力伝達装置
JP2018017273A (ja) 自動変速機の油圧回路