JP2011052795A - 車両用伝動機構の油圧制御装置 - Google Patents

車両用伝動機構の油圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】信号圧を出力するバルブの数を削減して油圧制御装置の簡素化、小型化を図る。
【解決手段】駆動力源1から車輪に駆動力を伝達する経路に、油圧に応じた伝達トルク容量となる伝動部材3,18が複数介装されるとともに、その伝達トルク容量を設定するための油圧を、信号圧によって制御されて発生する複数の制御バルブ31,32,36が設けられている車両用伝動機構の油圧制御装置において、前記信号圧を発生する信号圧発生バルブ41が設けられ、その信号圧発生バルブ41から前記複数の制御バルブ31,32,36に前記信号圧が供給されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、駆動力源から出力された駆動力を車輪に伝達する伝動機構の油圧を制御をするための装置に関するものである。
車両は発進時や加速時に大きい駆動トルクを必要とし、また停止と発進とを繰り返し行い、さらには高車速での巡航時には燃費向上のためにエンジン回転数を低下させている。このように車両に要求される駆動力は、走行状態に応じて様々であるから、車両には駆動トルクの伝達・遮断や変速を行うための伝動機構が設けられている。例えば特許文献1には、ロックアップクラッチ付のトルクコンバータと、前後進を切り替えるための遊星歯車機構を主体とした前後進切替機構と、ベルト式無段変速機の駆動プーリとを同一の軸線上に配列した構成の伝動機構が記載されている。
この種の伝動機構におけるトルクコンバータは、ポンプインペラーで生じさせたオイルの螺旋流をタービンランナーに与えてタービンランナーにトルクを伝達するように構成され、さらにそのポンプインペラーとタービンランナーとの相対的な回転(すなわち滑り)を抑制して動力の伝達効率を向上させるためのロックアップクラッチを備えており、そのロックアップクラッチは油圧によって係合・解放・滑り状態のいずれかに制御するようになっている。
また、前後進切替機構は、入力要素に対して出力要素が反対方向に回転するように、遊星歯車機構における反力要素を選択的に固定し、またその固定を解除するとともに、入力要素と出力要素とを連結するなどして出力要素が入力要素と同方向に回転するように連結状態を切り替えるように構成されている。その連結状態の切り替えは、クラッチあるいはブレーキを油圧によって係合状態あるいは解放状態に制御することにより行うように構成されている。
さらに、ベルト式無段変速機は、それぞれ固定シーブと可動シーブとからなる一対のプーリに巻き掛けたベルトをそれぞれのプーリで挟み付けることにより、プーリとベルトとの間に摩擦力を生じさせ、その摩擦力によってトルクを伝達するとともに、各プーリの溝幅を変更することによってプーリに対するベルトの巻き掛け半径を変更し、変速比を変化させるように構成されている。そして、ベルトを挟み付ける挟圧力や溝幅を変更するための可動シーブの移動を油圧によって行うように構成されている。
上記のトルクコンバータや無段変速機を備えた伝動機構に限らず、車両用の伝動機構の多くは、油圧などの圧力流体によってトルクの伝達経路を設定し、あるいはその切り替えを行っており、また伝達し得るトルクすなわち伝達トルク容量を流体圧によって設定している。その流体圧は、車両の動力源がエンジンであることにより、エンジンによって油圧ポンプを駆動して発生させるのが一般的であるが、上記の特許文献1に記載された装置では、エンジンによって駆動されるポンプを低圧ポンプとし、これに加えて、電動モータによって駆動される高圧ポンプが設けられている。これは、車両が一時的に停車している場合のエンジン回転数を無段変速機での油圧を確保するべく相対的に高い回転数に維持する必要性を回避することにより、動力損失を低下させる目的によるものである。
また、特許文献2には、ベルト式無段変速機の制御装置であって、プライマリープーリにおける油室とセカンダリープーリの油室とを連通する油路の途中に、電動モータによって駆動される変速用油圧ポンプを設ける一方、エンジンで駆動される低圧ポンプによって発生させた油圧をプライマリープーリの油室やセカンダリープーリの油室に供給するように構成された装置が記載されている。
さらに、特許文献3には、プライマリープーリもしくはセカンダリープーリーの油室に直接油圧を供給する第1の油圧ポンプと、これらの油室の間でオイルを行き来させる第2の油圧ポンプとを設けた制御装置が記載されている。これは、油圧を発生させるために消費するエネルギーを低減するとともに、車両が一時的に停止する場合にエンジンを止めても無段変速機で必要とする油圧を確保することを目的としたものである。
上述した無段変速機などを含む動力伝達系統における伝達トルク容量は、エンジンなどの動力源から入力されるトルクに応じたものとするのが通常であり、その伝達トルク容量を油圧によって制御することが従来行われている。例えば特許文献4に記載された装置では、ライン圧を制御するライン圧制御弁とライン圧を元圧としてベルト押圧力を設定するベルト押圧油圧制御弁とを備え、これらの制御弁におけるパイロットポートにリニアソレノイドバルブから信号圧を作用させるように構成されている。
特開2001−227606号公報 特開2006−57757号公報 特開2000−193075号公報 特開平11−182662号公報
これらの各特許文献に記載されているように、変速機を含む伝動機構は、変速比あるいは動力の伝達経路を油圧を制御することにより変更し、また伝達トルク容量自体を油圧によって大小に制御している。このような制御を、切替バルブや調圧バルブなどに対する信号圧をソレノイドバルブによって発生させて行う場合があるが、このような場合、信号圧を供給するべき箇所すなわち制御対象箇所の数が多いので、用いるソレノイドバルブの数が大きくなり、それに伴って制御装置の全体としての構成が大型化し、またコストが高くなる可能性がある。
なお、特許文献4に記載された装置では、リニアソレノイドバルブが出力する信号圧を、二つの制御弁に供給するように構成され、二つの制御弁で一つのリニアソレノイドバルブをいわゆる共用していることになる。しかしながら、これは、アクセル開度などで表される駆動要求量ライン圧およびベルト押圧力に反映させるための構成であり、伝達トルク容量を直接設定するための構成ではない。そのため、伝達トルク容量を目標とする容量に制御するためには、他の信号圧を必要としており、その信号圧を出力するバルブを複数設けることになるので、結局は、制御装置の全体としての構成が大型化し、またコストが高くなる可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、油圧によって伝達トルク容量を設定し、また油圧によって制御を行う車両用伝動機構の全体としての構成を小型化し、また低コスト化を図ることを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力源から車輪に駆動力を伝達する経路に、油圧に応じた伝達トルク容量となる伝動部材が複数介装されるとともに、前記伝動部材を駆動する油圧発生装置が設けられ、前記伝動部材の伝達トルク容量を設定するための油圧を、前記油圧発生装置による油圧を元圧として、信号圧によって制御されて発生する複数の制御バルブが設けられている車両用伝動機構の油圧制御装置において、前記信号圧を発生する信号圧発生バルブが設けられ、その信号圧発生バルブから、車両走行時に作用するトルクの比率が一定となる複数の伝達部材の伝達トルク容量を設定するための油圧を発生している複数の制御バルブに前記信号圧が供給されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記伝動部材は、ベルト溝に巻きかけたベルトを挟みつけて回転することによりトルクを伝達する一対のプーリと、それぞれのプーリに設けられかつ供給される油圧に応じて前記ベルトを挟み付ける挟圧力あるいは前記ベルト溝の幅を変更する油圧室とを有するベルト式無段変速機を含み、前記複数の伝達部材は、前記無段変速機の動力入力側に配置された伝達部材と、前記無段変速機の動力入力側に位置するプーリとを含むことを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記一対のプーリのうち動力出力側に位置するプーリの油圧室に接続され該油圧室に油圧を供給して前記挟圧力を発生させる電動式オイルポンプを更にそなえていることを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置である。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、油溜まり部と、前記ライン圧が供給されているライン圧油路と、前記電動式オイルポンプの吸入ポートが前記油溜まり部に連通し、かつ吐出ポートが前記ライン圧油路に連通している状態を選択的に設定する切替バルブとを更に備えていることを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置である。
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記ライン圧が供給されているライン圧油路と、前記電動式オイルポンプによって、前記挟圧力を設定するための油圧が供給されるいずれかの前記油圧室と前記ライン圧油路とを選択的に連通させる開閉バルブとを更に備えていることを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置である。
請求項6の発明は、請求項3ないし5のいずれかの発明において、前記電動式オイルポンプは、回転方向に応じて吸入および吐出の方向が反転する両吐出型のオイルポンプを含むことを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置である。
請求項1の発明においては、駆動力源から車輪に到るいわゆる動力伝達経路に介装されている複数の伝動部材の伝達トルク容量が、それぞれに対応して設けられている制御バルブによって制御された油圧に応じて設定される。その伝達トルク容量は、駆動力源から出力されるトルクに応じて大小に制御されるべきものであり、特に請求項1の発明で対象としている複数の伝動部材は、それぞれに作用するトルクの比率が一定の伝動部材であるから、それぞれの制御バルブが出力するべき油圧の変化の傾向は同一もしくは類似しており、駆動力源が出力するトルクの変化の傾向に即したものとなる。そして、各制御バルブが出力する油圧は、一つの信号圧発生バルブから供給される信号圧に基づいて制御され、その信号圧が駆動力源のトルクに基づいた圧力となることにより、各伝動部材の伝達トルク容量が駆動力源のトルクに応じたものとなる。したがって、請求項1の発明によれば、複数の伝動部材あるいは制御バルブに対して一つの信号圧発生バルブを設ければよいので、必要とする信号圧発生バルブの数が相対的に少なくなり、その結果、油圧制御装置の全体としての構成を簡素化し、また小型化することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明で得られる効果と同様の効果を得られることに加えて、無段変速機の動力入力側のプーリと、それよりも動力入力側に設けられている伝動部材とには、駆動力源から同じトルクが掛かり、それぞれに作用するトルクの比率が一定であり、したがってこれらプーリおよび伝動部材のトルク容量を設定する油圧は、並行して変化させてよく、その結果、これらプーリおよび伝動部材のトルク容量を制御する制御バルブの信号圧を共通にして油圧制御装置の全体としての構成を簡素化し、また小型化することができる。
請求項3の発明によれば、プーリにおける油圧室に供給する油圧を電動式オイルポンプで発生させることができる。すなわち、前述したオイルポンプで発生する油圧が相対的に低圧であっても、無段変速機で必要とする相対的に高い油圧を確保でき、したがって前述したオイルポンプの低圧化が可能になって動力損失や消費エネルギを低減することができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明で得られる効果と同様の効果に加えて、プーリの油圧室に対して電動式オイルポンプによって油圧を供給できるので、車両が一時的に停車した場合に駆動力源およびこれによって駆動される機械式オイルポンプを停止したとしても無段変速機の挟圧力を維持し、また変速比を維持できる。すなわち一時的な停車の際に駆動力源を停止するいわゆるアイドルストップが可能になり、それに伴って車両の燃費効率を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、電動式オイルポンプによって油圧が供給される油圧室を開閉バルブを介してライン圧油路に選択的に連通させることができるので、電動式オイルポンプによって油圧を発生させることができない場合にはライン圧油路から前記油圧室に油圧を供給することが可能になる。すなわち、電動式オイルポンプに異常が発生しても、無段変速機の挟圧力を維持し、また変速を行うことができる。
請求項6の発明によれば、各プーリの油圧室の間で圧油を行き来させることができるので、挟圧力および変速比を適宜に制御することが可能になる。
この発明に係る油圧制御装置における油圧回路の一例を示す油圧回路図である。 この発明に係る油圧制御装置における油圧回路の他の例を示す油圧回路図である。 この発明に係る油圧制御装置における油圧回路の更に他の例を示す油圧回路図である。 この発明で対象とすることのできる車両の動力伝達経路の一例を示す模式図である。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。この発明で対象とする車両は、駆動力源と、その駆動力源から車輪に駆動力を伝達する駆動力伝達経路とを備え、その駆動力伝達経路に複数の伝動部材が介装されている。その駆動力源は、内燃機関や電気モータあるいはこれらを組み合わせたハイブリッド装置など、従来の車両に使用されている動力装置である。また、駆動力が伝達される車輪は、後輪あるいは前輪であってよく、さらには前後の四輪であってもよい。また、複数の伝動部材は、トルクコンバータなどの流体伝動装置や前後進切替機構、変速機構などを含み、その変速機構には、ベルト式あるいはトロイダル型の無段変速機や複数組の遊星歯車機構を主体として構成した有段変速機構などが含まれる。特にこの発明では、これらの伝動部材は、その伝達トルク容量が、供給される油圧に応じて変化するように構成されている。したがって、流体伝動装置はロックアップクラッチ付のトルクコンバータであってよい。
その油圧を制御するために、制御バルブが設けられている。その制御バルブは、各伝動部材毎に設けられていることが好ましく、供給される信号圧に応じた油圧を出力するように構成されている。上記の伝動部材は、駆動力源が出力したトルクを伝達するためのものであるから、駆動力源が出力するトルクに応じて伝達トルク容量が大小に変化させられる。特に、変速機構などのトルクの増幅機能のある機構を介在させずに連結されている複数の伝動機構は、それぞれに作用するトルクが、入力されるトルクの増減に合わせて変化し、それぞれの伝動機構のトルクの比率が一定になり、したがって各伝動部材の伝達トルク容量の変化の傾向は一致もしくは類似している。そこで、上記の各制御バルブのうち少なくとも二つの制御バルブに供給される信号圧は、一つの信号圧発生バルブから出力されるように構成されている。言い換えれば、複数の制御バルブについての信号圧発生バルブが共用化されている。
上記の動力伝達経路の一例を図4に模式的に示してある。ここに示す例は、駆動力源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどのエンジン1を使用し、また変速機構としてベルト式の無段変速機を使用した例であり、エンジン1の出力側にロックアップクラッチ2を備えたトルクコンバータ3が接続されている。このトルクコンバータ3は従来知られているものと同様の構成であって、エンジン1に連結されているフロントカバー4と一体のポンプインペラー5に対向してタービンランナー6が配置され、そのタービンランナー6が出力要素となっている。これらポンプインペラー5とタービンランナー6との間には、それらの速度比が小さい状態でポンプインペラー5から吐出されたオイルをその流れの向きを変化させてタービンランナー6に供給するステータ7が配置されている。そのステータ7は図示しない一方向クラッチを介して所定の固定部に連結されている。
また、タービンランナー6と一体となって回転するロックアップクラッチ2が設けられている。このロックアップクラッチ2は、上記のフロントカバー4の内面に対向して配置された環状の部材であって、フロントカバー4の内面との間の油圧が相対的に高くなることにより、フロントカバー4から離れて解放状態になり、またこれとは反対側の油圧が相対的に高くなることによりフロントカバー4の内面に押し付けられて、トルク伝達を行う係合状態となるように構成されている。したがって、ロックアップクラッチ2の伝達トルク容量は上記の圧力差(すなわち油圧)に応じた容量になる。
上記のトルクコンバータ3を挟んでエンジン1とは反対側にオイルポンプ9が設けられている。このオイルポンプ9は、この発明における機械式オイルポンプに相当するものであって、エンジン1によって駆動されて油圧を発生するように構成されている。すなわち、オイルポンプ9は、トルクコンバータ3と同一の軸線上に配置され、そのロータ(図示せず)などの回転要素に前記ポンプインペラー5に一体化されている軸が連結されている。
さらに、上記のトルクコンバータ3に続けて前後進切替機構10がトルクコンバータ3およびオイルポンプ9と同一軸線上に配置されている。この前後進切替機構10は入力されたトルクをそのまま出力する前進状態と、入力されたトルクの向きを反転させて出力する後進状態とを切り替えるためのものであり、図4に示す例では、ダブルピニオン型遊星歯車機構を主体にして構成されている。すなわち、外歯歯車であるサンギヤ11と同心円上に内歯歯車であるリングギヤ12が配置されており、これらのギヤ11,12の間に、キャリヤ13によって自転自在および公転自在に保持された複数対のピニオンギヤが配置されている。互いに対をなしている二つのピニオンギヤ14,15は、互いに噛み合っており、一方のピニオンギヤ14はサンギヤ11に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ15はリングギヤ12に噛み合っている。
上記のサンギヤ11は入力要素となっていて、前述したトルクコンバータ3におけるタービンランナー6に図示しない中間軸を介して連結されている。また、このサンギヤ11とキャリヤ13との間には、これらサンギヤ11とキャリヤ13とを選択的に連結して前進状態を設定する前進クラッチ16が設けられている。この前進クラッチ16は、湿式多板クラッチなどの油圧によって係合・解放の状態に制御され、かつ油圧に応じた伝達トルク容量となるクラッチによって構成されている。さらに、リングギヤ12は、反力要素となっており、その回転を選択的に止めて後進状態を設定する後進ブレーキ17が設けられている。この後進ブレーキ17は、上記の前進クラッチ16と同様に、湿式多板ブレーキなどの油圧によって係合・解放の状態に制御され、かつ油圧に応じた伝達トルク容量となるブレーキによって構成されている。
これらトルクコンバータ3および前後進切替機構10と同一の軸線上に、ベルト式無段変速機18におけるプライマリープーリ(駆動側プーリ)19が配置されている。そして、そのプライマリープーリ19と前記キャリヤ13とが連結されている。すなわちキャリヤ13が出力要素となっている。このベルト式無段変速機18は、従来知られているものと同様の構成であって、プライマリープーリ19と平行にセカンダリープーリ(従動側プーリ)20が配置されており、これらのプーリ19,20にベルト21が巻き掛けられ、そのベルト21を介して各プーリ19,20の間でトルクを伝達し、また各プーリ19,20に対するベルト21の巻き掛け半径を変化させることにより変速比を変更するように構成されている。
より具体的に説明すると、各プーリ19,20は、それぞれ、固定シーブとその固定シーブに対して接近・離隔する可動シーブとを備えており、それら固定シーブと可動シーブとによってV字状のベルト溝を形成し、そのベルト溝にベルト21が巻き掛けられている。そして、その可動シーブを固定シーブに対して前後動させることにより溝幅を変化させ、それに伴ってベルト21の巻き掛け半径を変化させて変速比を制御するように構成されている。このように変速比を変化させるために可動シーブを前後動させるとともに、各プーリ19,20がベルト21を挟み付ける挟圧力を作用させるために可動シーブを押圧する油圧室22,23が各プーリ19,20に設けられている。各プーリ19,20とベルト21との間のトルクの伝達は、両者の間の摩擦力によって行われるから、上記の無段変速機18における伝達トルク容量は油圧に応じた容量となる。そして、上記のセカンダリープーリ20に一体化されている出力軸24が、カウンタギヤユニット25を介してデファレンシャル26に連結され、そのデファレンシャル26から左右の車輪27に動力を分配して伝達するように構成されている。
したがって、エンジン1から車輪27に駆動力を伝達する伝達経路は、互いに直列に連結された上記のトルクコンバータ3および前後進切替機構10ならびにベルト式無段変速機18を主体にして構成され、これらトルクコンバータ3および前後進切替機構10ならびにベルト式無段変速機18がこの発明における伝動部材に相当している。そして、これらの伝動部材を制御するための油圧制御装置28が設けられている。この油圧制御装置28は、電気的に制御されて各伝動部材に対して制御油圧を出力するように構成されており、この油圧制御装置28に対して指令信号を出力し、また前記エンジン1に対して指令信号を出力する電子制御装置29が設けられている。
上記の車両用伝動機構を対象としたこの発明に係る油圧制御装置の一例を図1に示してある。エンジン1によって駆動される機械式オイルポンプ9にライン圧油路30が接続されており、そのライン圧油路30のうち機械式オイルポンプ9に近い箇所にライン圧制御バルブ31が連通されている。このライン圧制御バルブ31は、プライマリーレギュレータバルブと称されることもある調圧バルブであって、流入側の油圧をフィードバック圧とし、そのフィードバック圧による押圧力にバネ力および信号圧に基づく制御押圧力をスプールなどの弁体を挟んで対抗させ、それらの押圧力がバランスするように入力側の油圧を調圧するように構成されている。したがって、入力側の油圧すなわちライン圧を信号圧に応じた圧力に制御するように構成されている。なお、このライン圧油路30は、前述した前後進切替機構10における前進クラッチ16や後進ブレーキ17およびこれに対して油圧を給排する制御回路に接続されている。
また、ライン圧油路30から分岐して挟圧力制御バルブ32が連通されている。この挟圧力制御バルブ32は、出力側(吐出側)の油圧をフィードバック圧とし、そのフィードバック圧による押圧力にバネ力と信号圧とに基づく制御押圧力をスプールなどの弁体を挟んで対抗させ、それらの押圧力およびバネ力がバランスするように入力側の油圧を調圧するように構成されている。したがって、挟圧力制御バルブ32の吐出側の油圧を信号圧に応じた圧力に制御するように構成されている。この挟圧力制御バルブ32の吐出ポート33が、前述したプライマリープーリ19における油圧室22に連通され、その油圧室22の油圧を挟圧力制御バルブ32によって制御するように構成されている。したがって、図1に示す例では、エンジン1からトルクが入力されるプライマリープーリ19によって、ベルト挟圧力を制御し、設定するように構成されている。
さらに、ライン圧制御バルブ31の出力ポート(吐出ポート)34に、セカンダリー圧油路35を介してセカンダリー圧制御バルブ36が連通されている。このセカンダリー圧制御バルブ36は、入力側の油圧をフィードバック圧とし、そのフィードバック圧による押圧力にバネ力と信号圧とに基づく制御押圧力をスプールなどの弁体を挟んで対抗させ、それらの押圧力がバランスするように入力側の油圧を調圧するように構成されている。すなわち、セカンダリー圧油路35の油圧を、信号圧に応じた圧力に制御するように構成されている。なお、このセカンダリー圧制御バルブ36の出力側(吐出)ポート37には、潤滑圧油路38が接続され、オイルクーラーや切替バルブあるいは調圧バルブなどを備えている潤滑系にオイルを供給するように構成されている。
上記のセカンダリー圧油路35および潤滑圧油路38は、ロックアップ制御バルブ39が接続されている。このロックアップ制御バルブ39は、前述したロックアップクラッチ2を挟んだ両側すなわちフロントカバー4側とこれとは反対側との圧力差を制御することにより、ロックアップクラッチ2の係合および解放の制御ならびに滑り状態(半係合状態)を制御するためのものであり、ロックアップ制御ソレノイドバルブ40が出力する信号圧に基づいて動作することにより、ロックアップクラッチ2を係合状態および解放状態ならびに半係合状態に制御するように構成されている。すなわち、ロックアップクラッチ2とこれが対向しているフロントカバー4の内面との間(以下、仮に解放側油室と記す。)にセカンダリー圧油路35を連通させることによりロックアップクラッチ2を解放状態に設定し、またこれとは反対に解放側油室を潤滑圧油路38に連通させることによりロックアップクラッチ2を係合状態に設定し、さらに解放側油室の油圧を信号圧に応じた圧力に制御することにより、ロックアップクラッチ2を半係合状態に設定するように構成されている。なお、このような機能を備えたロックアップ制御バルブ39は、車両用の自動変速機に従来一般に使用されているものであってよい。
上述したように、ロックアップクラッチ2はエンジン1が出力したトルクを前後進切替機構10に伝達するクラッチであって、セカンダリー圧制御バルブ36によって制御されたセカンダリー圧に応じた伝達トルク容量に制御され、また前後進切替機構10における前進クラッチ16はエンジン1が出力したトルクをベルト式無段変速機18に伝達するものであって、ライン圧に応じた伝達トルク容量となり、さらにベルト式無段変速機18はエンジン1が出力したトルクを出力軸24を介して車輪27に伝達するものであって、挟圧力制御バルブ32によって制御された油圧に応じた伝達トルク容量となる。このようにこれらライン圧制御バルブ31および挟圧力制御バルブ32ならびにセカンダリー圧制御バルブ36によって制御する油圧は、エンジン1が出力するトルクに応じた伝達トルク容量を設定するための油圧であり、それらの制御の要因あるいは根拠が共通している。すなわち、ロックアップクラッチ2および前進クラッチ16と後進ブレーキ17ならびにプライマリープーリ19は、エンジントルクがほぼそのまま作用し、それらに作用するトルクの比率は一定である。そのため、これらライン圧制御バルブ31および挟圧力制御バルブ32ならびにセカンダリー圧制御バルブ36にはその信号圧として、挟圧力制御ソレノイドバルブ41が出力する油圧が供給されている。
この挟圧力制御ソレノイドバルブ41がこの発明における信号圧発生バルブに相当しており、ライン圧制御バルブ31および挟圧力制御バルブ32ならびにセカンダリー圧制御バルブ36に対する信号圧発生バルブが共用化され、単一の信号圧発生バルブから信号圧が供給されている。なお、ライン圧制御バルブ31および挟圧力制御バルブ32ならびにセカンダリー圧制御バルブ36は、前述したようにフィードバック圧に基づく押圧力と、バネ力および信号圧に基づく押圧力とを対抗させて調圧を行うように構成されているから、バネ力や信号圧が作用させて押圧力を生させる受圧面の面積ならびにフィードバック圧を作用させて押圧力を生じさせる受圧面の面積を、各制御バルブ31,32,36で適宜に設定して異ならせることにより、同一の信号圧によりそれぞれ異なる油圧に制御することができる。すなわち、信号圧が単一であっても、制御されて出力される油圧は同一にならず、必要に応じた圧力に制御することができる。したがって、各制御バルブ31,32,36毎に信号圧発生バルブを設ける構成に比較して、この発明に係る油圧制御装置の構成では、信号圧発生バルブの数が少なくなり、その結果、装置の簡素化および小型化、ならびに低コスト化を図ることができる。
ここで、上記のようにプライマリープーリ19側の油圧室22に供給する油圧で挟圧力を制御し、その油圧を、他の制御バルブ31,36と信号圧を共用している挟圧力制御バルブ32によって制御するように構成したことの利点について説明する。プライマリープーリ19に対する入力トルクは、エンジン1の出力トルクが一定であれば、一定のトルクに安定しているので、信号圧はエンジントルクに対応したものであればよい。したがって、ロックアップクラッチ2や前進クラッチ16あるいは後進ブレーキ17の油圧もエンジントルクに応じた圧力になり、それに以上に高くする必要はない。すなわち、ロックアップクラッチ2や前進クラッチ16あるいは後進ブレーキ17には、エンジントルクがほぼそのまま作用し、それぞれに掛かるトルクの比率は一定している。これに対して、セカンダリープーリ20側の油圧室23の油圧を、信号圧を他の制御バルブ31,36と共用している挟圧力制御バルブ32によって制御するとした場合、セカンダリープーリ20に作用するトルクは、エンジントルクのみならず変速比に応じて変化する。したがって、エンジントルクが一定であっても変速比が大きくなってベルト挟圧力を高くする必要が生じた場合、挟圧力制御ソレノイドバルブ41が出力する信号圧を高くすることになる。それに伴い他の制御バルブ31,36の調圧レベルが高くなってライン圧やセカンダリー圧が、エンジントルクに応じた圧力より高くなる。その結果、前後進切替機構10やロックアップクラッチ2でのオイル漏れが増大して動力損失が生じ、またシール部材に作用する圧力が高くなってその耐久性が低下するなどの不都合が生じる可能性がある。この発明に係る油圧制御装置によれば、このように油圧が不必要に高くなることが回避されるので、動力損失やそれに伴う燃費の悪化を防止もしくは抑制でき、また装置の耐久性を向上させることができる。
図1に示す油圧制御装置は、上記の機械式オイルポンプ9に加えて電動式オイルポンプ42を更に備えている。この電動式オイルポンプ42は、ベルト式無段変速機18における各油圧室22,23を連通させている油路43の途中に介装され、電気モータ44によって駆動されるように構成されている。また、図1に示す電動式オイルポンプ43は、吐出と吸入とを反転させることのできるいわゆる両吐出型のオイルポンプである。すなわち、プライマリープーリ19側の油圧室22に連通されている第1ポート45からオイルを吸入しかつセカンダリープーリ20側の油圧室23に連通されている第2ポート46からオイルを吐出している状態と、その第2ポート46からオイルを吸入しかつ第1ポート45からオイルを吐出する状態とに切り替えられるように構成されている。このような切替を、ラジアルピストンポンプのように回転方向を反転することにより行うように構成してもよく、あるいは斜軸ポンプもしくは斜板ポンプのように軸や斜板の設定状態を変更することにより行うように構成してもよい。
電動式オイルポンプ43による吐出圧あるいは吐出量は、電気モータ44の回転数やトルクを前記電子制御装置29からの指令信号によって制御することにより制御されるように構成されている。具体的には、第1ポート45からオイルを吸入した第2ポート46からセカンダリープーリ20側の油圧室23に圧油を供給することにより、セカンダリープーリ20による挟圧力を所定値に設定するとともに、ダウンシフト側への変速が実行される。これとは反対に第2ポート46からオイルを吸入して第1ポート45から吐出すると、セカンダリープーリ20側の油圧室23のオイル量が少なくなってベルト溝の幅が増大するので、アップシフト側の変速が生じる。なお、これらの場合、プライマリープーリ19側の油圧室22の圧力が、挟圧力制御バルブ32によってエンジントルクに応じた圧力に制御されている。
このように、図1に示す構成では、変速比を変更する制御(変速制御)を電動式オイルポンプ43によって行うように構成されている。そのため、相対的に高い圧力を必要とするベルト式無段変速機18には、電動式オイルポンプ43で発生させた油圧を供給すればよく、機械式オイルポンプ9で発生する油圧は相対的に低くてよくなる。それに伴い機械式オイルポンプ9を駆動するエンジン1に要求される出力が、機械式オイルポンプ9が吐出する油圧が低くてよいことにより低減され、エネルギ効率や燃費効率を向上させることができる。
ところで、上述した図1に示す構成では、変速制御やセカンダリープーリ20による挟圧力の設定を、専ら、電動式オイルポンプ43によって行うことになる。そのため、電動式オイルポンプ43が油圧を発生できなくなる異常が生じた場合には、変速できなくなり、あるいはベルトの滑りが生じる可能性がある。このような事態に対処するためには、図2に示すように構成すればよい。すなわち、図2に示す油圧制御装置は、セカンダリープーリ20側の油圧室23とライン圧油路30とを選択的に連通させる開閉バルブ47を備えている。この開閉バルブ47は、電気的に制御されるソレノイドバルブもしくはオン・オフ制御されるソレノイドバルブ48が出力する信号圧によって切替動作させられるバルブであって、電動式オイルポンプ43に異常が生じてセカンダリープーリ20側の油圧室23の油圧を給排できない事態が生じた場合に、セカンダリープーリ20側の油圧室23とライン圧油路30を連通させるように構成されている。
したがって、図2に示すように構成された油圧制御装置によれば、電動式オイルポンプ43の故障あるいは電気モータ44の故障もしくは電気モータ44に関する電気系統の異常などによって電動式オイルポンプ43が油圧を発生できなくなった場合、開閉バルブ47が開状態に切り替わって、セカンダリープーリ20側の油圧室23に対してライン圧を供給できる。そのため、電動式オイルポンプ43によってセカンダリープーリ20側の油圧室23に対して油圧を供給できなくても、セカンダリープーリ20側の油圧室23の油圧をライン圧油路30から供給される油圧によって維持できるので、ベルト滑りを防止もしくは抑制し、かつ所定の変速比を維持して、少なくとも最低限の走行を可能にすることができる。なお、全ての電気的な制御ができなくなるいわゆるオフフェールに対処するために、前記開閉バルブ47は、ソレノイドバルブ48がオフの状態で、セカンダリープーリ20側の油圧室23とライン圧油路30とを連通させるように構成することが好ましい。こうすることによりいわゆるフェールセーフを確立することができる。
上記の図2に示す構成は、電動式オイルポンプ43が油圧を発生できない事態に対処するための構成を備えた例であるが、この発明では、これに替えて機械式オイルポンプ9が油圧を発生しない場合に電動式オイルポンプ43が代替的に油圧を発生するように構成することができ、その例を図3に示してある。この図3に示す例は、図2に示す開閉バルブ47を、油路の切替を行う切替バルブ49に置き換えた例である。すなわち、切替バルブ49は、電動式オイルポンプ43の第1ポート45をオイル溜まり50にドレーン油路51を介して連通させかつ第2ポート46をライン圧油路30に連通させた状態と、これらのポート45,46をオイル溜まり50およびライン圧油路30のいずれに対しても遮断した状態とに切り替えるように構成されたバルブであり、上記のソレノイドバルブ48から出力される信号圧によって切替動作し、あるいは直接取り付けられたソレノイドによって切替動作するように構成されている。
そして、電動式オイルポンプ43はエンジン1が停止して機械式オイルポンプ9が油圧を発生しない場合にも電気モータ44によって駆動されて油圧を発生し、その場合には、切替バルブ49によって、第1ポート45がオイル溜まり50に連通させられ、かつ第2ポート46がライン圧油路30に連通させられるように構成されている。このような制御は、エンジン1が停止したことを検出して前記電子制御装置29から電気モータ44やソレノイドバルブ48を動作させる指令信号を出力することにより行うことができる。
エンジン1が停止することにより機械式オイルポンプ9が油圧を発生しなくなった場合に電動式オイルポンプ43が駆動されてその第1ポート45からオイルを吸入し、かつ第2ポート46からオイルを吐出すると、オイル溜まり50からオイルが汲み上げられてライン圧油路30に圧油が供給される。なお、その場合においても、ライン圧油路30の油圧(ライン圧)は、前述したライン圧制御バルブ31によって所定の圧力に調圧される。したがって、ライン圧を元圧とする制御が、機械式オイルポンプ9が駆動されてライン圧が生じている場合と同様に実行され、例えばプライマリープーリ19側の油圧室22に油圧が供給されてベルト滑りが生じないように挟圧力が設定される。また、電動式オイルポンプ43がオイル溜まり50からオイルを汲み上げて吐出することにより、セカンダリープーリ20側の油圧室23に対しても油圧が供給され、セカンダリープーリ20での挟圧力や変速比を設定するための油圧が確保される。
このように、エンジン1を停止してもベルト式無段変速機18を通常時と同様に機能させることができるので、車両が停止信号などで一時的に停止した場合にエンジン1を停止し、その後に再度走行するべくエンジン1を再起動する場合であってもベルト滑りを防止もしくは抑制でき、かつ必要とする変速比を設定することができる。言い換えれば、車両の一時的な停止時にエンジン1のアイドル運転を禁止(アイドルストップ)することができ、それに伴い燃費効率を向上させることができる。
なお、上述した具体例では、一つの信号圧発生バルブからライン圧制御バルブ31および挟圧力制御バルブ32ならびにセカンダリー圧制御バルブ36の三つの制御バルブに信号圧を供給して信号圧発生バルブを共用化するように構成したが、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、油路を形成するためのスペースの制約によって三つの制御バルブに信号圧を供給できない場合には、これらの三つの制御バルブのうちの少なくとも二つの制御バルブに単一の信号圧発生バルブから信号圧を供給するように構成してもよい。また、エンジン1の出力トルクに応じた伝達トルク容量を設定するべき伝動部材が更に設けられている場合には、その伝動部材の伝達トルク容量を設定するための制御バルブに対しても前記一つの信号圧発生バルブから信号圧を供給するように構成してもよい。
1…エンジン、 2…ロックアップクラッチ、 3…トルクコンバータ、 4…フロントカバー、 5…ポンプインペラー、 6…タービンランナー、 7…ステータ、 9…オイルポンプ、 10…前後進切替機構、 11…サンギヤ、 12…リングギヤ、 13…キャリヤ、 14,15…ピニオンギヤ、 16…前進クラッチ、 17…後進ブレーキ、 18…ベルト式無段変速機、 19…プライマリープーリ(駆動側プーリ)、 20…セカンダリープーリ(従動側プーリ)、 21…ベルト、 22,23…油圧室、 24…出力軸、 25…カウンタギヤユニット、 26…デファレンシャル、 27…車輪、 28…油圧制御装置、 29…電子制御装置、 30…ライン圧油路、 31…ライン圧制御バルブ、 32…挟圧力制御バルブ、 36…セカンダリー圧制御バルブ、 37…出力側(吐出ポート)、 39…ロックアップ制御バルブ、 40…ロックアップ制御ソレノイドバルブ、 41…挟圧力制御ソレノイドバルブ、 42…電動式オイルポンプ、 44…電気モータ、 47…開閉バルブ、 48…ソレノイドバルブ、 49…切替バルブ、 50…オイル溜まり、 51…ドレーン油路。

Claims (6)

  1. 駆動力源から車輪に駆動力を伝達する経路に、油圧に応じた伝達トルク容量となる伝動部材が複数介装されるとともに、前記伝動部材を駆動する油圧発生装置が設けられ、前記伝動部材の伝達トルク容量を設定するための油圧を、前記油圧発生装置による油圧を元圧として、信号圧によって制御されて発生する複数の制御バルブが設けられている車両用伝動機構の油圧制御装置において、
    前記信号圧を発生する信号圧発生バルブが設けられ、その信号圧発生バルブから、車両走行時に作用するトルクの比率が一定となる複数の伝達部材の伝達トルク容量を設定するための油圧を発生している複数の制御バルブに前記信号圧が供給されるように構成されていることを特徴とする車両用伝動機構の油圧制御装置。
  2. 前記伝動部材は、ベルト溝に巻きかけたベルトを挟みつけて回転することによりトルクを伝達する一対のプーリと、それぞれのプーリに設けられかつ供給される油圧に応じて前記ベルトを挟み付ける挟圧力あるいは前記ベルト溝の幅を変更する油圧室とを有するベルト式無段変速機を含み、
    前記複数の伝達部材は、前記無段変速機の動力入力側に配置された伝達部材と、前記無段変速機の動力入力側に位置するプーリとを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用伝動機構の油圧制御装置。
  3. 前記一対のプーリのうち動力出力側に位置するプーリの油圧室に接続され該油圧室に油圧を供給して前記挟圧力を発生させる電動式オイルポンプを更にそなえていることを特徴とする請求項2に記載の車両用伝動機構の油圧制御装置。
  4. 油溜まり部と、
    前記ライン圧が供給されているライン圧油路と、
    前記電動式オイルポンプの吸入ポートが前記油溜まり部に連通し、かつ吐出ポートが前記ライン圧油路に連通している状態を選択的に設定する切替バルブと
    を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の車両用伝動機構の油圧制御装置。
  5. 前記ライン圧が供給されているライン圧油路と、
    前記電動式オイルポンプによって、前記挟圧力を設定するための油圧が供給されるいずれかの前記油圧室と前記ライン圧油路とを選択的に連通させる開閉バルブと
    を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の車両用伝動機構の油圧制御装置。
  6. 前記電動式オイルポンプは、回転方向に応じて吸入および吐出の方向が反転する両吐出型のオイルポンプを含むことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の車両用伝動機構の油圧制御装置。
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