WO2013039102A1 - 板状材料の孔開け方法および孔開け装置 - Google Patents

板状材料の孔開け方法および孔開け装置 Download PDF

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Abstract

 本板状材料の孔開け方法は、孔(11w)とその孔(11w)の周(11r)を形成するエッジとを有するダイ(11)上に板状材料(1)を配置し、板状材料(1)側およびダイ(11)側の少なくとも一方から、板状材料(1)におけるダイ(11)の孔(11w)のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えて、ダイ(11)のエッジで板状材料(1)を切断することにより、ダイ(11)の孔(11w)と同じ形状およびサイズの孔を板状材料(1)に形成する。これにより、高度な加工精度が要求されるパンチを用いないことにより、パンチとダイとの間の配置について高精度の調整を不要として、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる板状材料の孔開け方法が提供される。

Description

板状材料の孔開け方法および孔開け装置
 本発明は、板状材料の孔開け方法および孔開け装置に関し、詳しくはパンチを用いない板状材料の孔開け方法および孔開け装置に関する。
 金属、プラスチック、紙、布などの各種材料で形成される板、シート、膜(フィルム)、箔(フォイル)などの板状材料に対して、パンチとダイとの組み合わせによりプレス加工することで孔を開けるパンチング方法は一般的に広く利用されている。
 さらに、進んだ加工方法として、特開2003-080323号公報(特許文献1)には、ダイが高度の加工精度が必要とされるダイ刃物の代わりに帯状の弾性体を含むことにより、低価格でダイとパンチとのクリアランス精度の維持調整が不要な金型装置が開示されている。特開2009-178767号公報(特許文献2)には、ダイを用いず複数のパンチのみで構成することにより、組み込み精度および加工精度が向上できる多孔加工用パンチおよび金属板の製造方法が開示されている。特開2009-022984号公報(特許文献3)には、円形以外の特殊形状の貫通孔を開けるために、孔開けすべき貫通孔の形状に一致する形状の貫通孔を有するダイスと、このダイスの貫通孔の外縁の形状に非相似の外形をもつパンチ本体手段と、を具備する薄板金属の孔開け装置およびその方法が開示されている。特開平09-057696号公報(特許文献4)は、パンチとダイとを含むパンチング機構を用いてワークをパンチングする際に、パンチのポンチに超音波振動を発振する振動子を結合することにより、ポンチの下降する力を弱くしてワークに与える衝撃を少なくしても、製品パターンを打ち抜くことができる超音波打ち抜き装置が開示されている。
特開2003-080323号公報 特開2009-178767号公報 特開2009-022984号公報 特開平09-057696号公報
 上記の一般的なパンチング方法では、金型の中にパンチとダイの両方を用意し、さらにパンチが正しくダイに挿入されるべく精密に配置して加工動作をコントロールするためのストリッパーなどの付帯設備、ならびにこれらを定位置にセットするための位置決めガイドを用意する必要がある。このため、たとえば板状材料に開ける孔の径が1mm以下と小さくなった場合には、非常に細くかつ精巧に加工されたパンチが必要となる。また、板状材料が200μm~1μm程度の厚さである場合には、これらの板状材料を加工する際に発生するバリを適切なレベル以下に抑えるため、パンチとダイとのクリアランス(パンチをダイに差し込んだ際のパンチとダイの間の両側の隙間の合計の値)が板状材料の厚さに対して20%以下で、かつ、可能な限りゼロに近い値にすることが重要となる。この場合、パンチに対して要求される加工精度は非常に高いものとなり、また、位置決めを行うストリッパーなどの付帯設備、ならびにパンチとダイの相対的な位置を決定づける位置決めガイドにおいても同様の高精度が求められる。さらに、孔を複数同時に開けるためには相互の配置のずれがない状態でのセットアップが必要となり、その高精度金型を損なわず加工するための精密プレスなどの設備も必要であることから、材料と調整の両面で装置全体のコストが高くなることが否めなかった。さらに、同じ孔の形を得るための加工であっても、板状材料の厚さが異なる場合には、クリアランスを適切にするためにパンチと板状材料の組み合わせをその都度調整する必要がある、などの問題点がある。
 また、特開2003-080323号公報(特許文献1)に開示されている金型装置には、パンチによる孔開けの結果生じたカスがそのまま弾性体に残るため、孔開けのたびに弾性体を移動させなければならないという問題点がある。特開2009-178767号公報(特許文献2)に開示されている多孔加工用パンチおよび金属板の製造方法には、パンチングされたワーク加工品は弾性マットのなかに入り込んでクレーター状の孔形状となるため、ワーク加工品の平面性を確保することが難しいという問題点がある。特開2009-022984号公報(特許文献3)に開示された薄板金属の孔開け装置およびその方法には、ダイに開いている孔の形状でワークを加工するものの、あくまでパンチ本体手段の一部であるパンチ本体とダイの間には適切に狭い隙間をとる必要があり、パンチとダイの間の正確な配置調整を必要とするという問題点がある。特開平09-057696号公報(特許文献4)に開示されている超音波打ち抜き装置には、超音波を用いるものの、基本的にはパンチとダイとを用いる点で上記の一般的なパンチング方法と同様であることから、複数孔を同時加工するためのパンチの精度とダイに対しての正確な配置、ならびにクリアランス調整が難しいという問題点がある。
 本発明は、上記の問題点を解決するため、高度な加工精度が要求されるパンチを用いないことにより、パンチとダイとの間の配置について高精度の調整を不要として、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる板状材料の孔開け方法および孔開け装置を提供することを目的とする。
 本発明は、ある局面に従えば、孔とその孔の周を形成するエッジとを有するダイ上に板状材料を配置し、板状材料側およびダイ側の少なくとも一方から、板状材料におけるダイの孔のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えて、ダイのエッジで板状材料を切断することにより、ダイの孔と同じ形状およびサイズの孔を板状材料に形成する板状材料の孔開け方法である。
 本発明にかかる板状材料の孔開け方法において、上記圧力の加え方は、板状材料の上記領域に流動体を接触させることによりできる。また、上記圧力の加え方は、板状材料の上記領域に加圧により変形可能な第1の固体を接触させることによりできる。
 また、本発明にかかる板状材料の孔開け方法において、上記圧力の加え方は、第1の固体に、補助流動体をさらに接触させることによりできる。また、上記圧力の加え方は、第1の固体に、加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイの孔のサイズより大きい第1の補助固体をさらに接触させることによりできる。ここで、第1の補助固体は、加圧方向に垂直な最小断面のサイズをダイの孔のサイズより小さくすることができる。また、上記圧力の加え方は、第1の固体に、加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイの孔のサイズより小さい第2の補助固体をさらに接触させることによりできる。
 また、本発明にかかる板状材料の孔開け方法において、上記圧力の加え方は、板状材料とダイの孔の周との間に加わる圧力の最大圧力点を、ダイの孔の周上の任意の数の点である始点および終点に対して、始点から終点まで全周に亘って移動することができる。かかる圧力の加え方は、第1の固体に回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体をさらに接触させて、第3の補助固体を回転させながら板状材料に対して相対的に移動させること、第3の補助固体を傾動させること、および第3の補助固体を回動させることのいずれかによりできる。また、かかる圧力の加え方は、第1の固体に回転が可能な第4の補助固体をさらに接触させ、かつ、ダイに回転が可能な第5の補助固体をさらに接触させて、第4の補助固体および第5の補助固体を回転させながら板状材料に対して相対的に移動させることによりできる。また、かかる圧力の加え方は、ダイに回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体をさらに接触させて、第6の補助固体を回転させながら板状材料に対して相対的に移動させること、第6の補助固体を傾動させること、および第6の補助固体を回動させることのいずれかによりできる。
 また、本発明にかかる板状材料の孔開け方法において、上記圧力の加え方は、板状材料の上記領域に、板状領域に接触する表面が凸状に形成された第2の固体を接触させることによりできる。
 また、本発明にかかる板状材料の孔開け方法において、ダイのエッジで板状材料を切断する際に、ダイを超音波により振動させることができる。また、ダイの孔の周は、任意の形状の閉じた曲線とすることができる。また、ダイの孔の最大径は、1μm以上1m以下とすることができる。
 本発明は、別の局面に従えば、孔とその孔の周を形成するエッジとを有するダイと、孔を開けようとする板状材料におけるダイの孔のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加える流動体を収容するチャンバと、を含む板状材料の孔開け装置である。
 本発明は、さらに別の局面に従えば、孔とその孔を形成するエッジとを有するダイと、孔を開けようとする板状材料におけるダイの孔のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えるための加圧により変形可能な第1の固体および板状材料に接触する表面が凸状に形成された第2の固体のいずれかと、を含む板状材料の孔開け装置である。
 本発明にかかる板状材料の孔開け装置において、第1の固体に圧力を加えるための加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイの孔のサイズより大きい第1の補助固体をさらに含むことができる。また、第1の固体に圧力を加えるための加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイの孔のサイズより小さい第2の補助固体をさらに含むことができる。また、第1の固体に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体をさらに含むことができる。また、第1の固体に圧力を加えるための回転が可能な第4の補助固体と、ダイに圧力を加えるための回転が可能な第5の補助固体と、をさらに含むことができる。また、ダイに圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体をさらに含むことができる。
 また、本発明にかかる板状材料の孔開け装置において、ダイを振動させるための超音波を発振する超音波発振器をさらに含むことができる。また、ダイの孔の周は、任意の形状の閉じた曲線とすることができる。また、ダイの孔の最大径は、1μm以上1m以下とすることができる。
 本発明によれば、高度な加工精度が要求されるパンチを用いないことにより、パンチとダイとの間の配置について高精度の調整を不要として、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる板状材料の孔開け方法および孔開け装置を提供できる。
本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第1形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第2形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第3形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第4形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第5形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第6形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法におけるダイ、板状材料および第1の固体の位置関係を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法における板状材料とダイの孔の周との間に加わる圧力が全周に亘ってほぼ均等である一例を示す概略図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法における板状材料とダイの孔の周との間に加わる圧力の最大圧力点がダイの孔の周上の任意の数の点である始点および終点に対して始点から終点まで全周に亘って移動する一例を示す概略図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法における板状材料とダイの孔の周との間に加わる圧力の力点がダイの孔の周上の任意の数の点である始点および終点に対して始点から終点まで全周に亘って移動する別の例を示す概略図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第7形態の一例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第7形態の別の例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第7形態のさらに別の例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第8形態を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第9形態の一例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第9形態の別の例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法の第9形態のさらに別の例を示す概略断面図である。 一般的な板状材料の孔開け方法の一例を示す概略断面図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け装置および孔開け方法において用いられるダイの孔の周の形状の例を示す概略図である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第1例を示す走査型電子顕微鏡写真である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第2例を示す光学顕微鏡写真である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第3例を示す光学顕微鏡写真である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第4例を示す走査型電子顕微鏡写真である。 一般的な板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第1例を示す走査型電子顕微鏡写真である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第5例を示す光学顕微鏡写真である。 本発明にかかる板状材料の孔開け方法により得られた孔開き板状材料の第6例を示す光学顕微鏡写真である。
 図1~6を参照して、本発明にかかる板状材料の孔開け方法は、孔11wと孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置し、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズの孔を板状材料1に形成する。
 本発明にかかる板状材料の孔開け方法によれば、パンチを用いることなく、ダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eで板状材料1を切断するため、パンチとダイとの位置関係の維持調整という煩雑さを解消して、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。
 [実施形態1]
 (孔開け装置)
 図1を参照して、本発明の実施形態1である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加える流動体21を収容するチャンバ23と、を含む。かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。
 具体的には、ダイホルダ13内にダイ11が、ダイホルダ13の表面とダイ11の表面とが面一(つらいち)となるように、埋め込まれている。ダイ11は、孔11wを有し、孔11wの周11rはエッジ11eにより形成されている。ダイ11の材質は、特に制限はないが、板状材料1に孔を形成する観点から、合金工具鋼、超鋼合金などが好適に用いられる。ダイホルダ13の材質は、特に制限はないが、機械的強度および耐久性が高い観点から、機械構造用炭素鋼などが好適に用いられる。
 孔11wを含むダイ11上に板状材料1が配置される。板状材料1の供給方法は、あらかじめ切り出した切り板状のものを配置してもよいし、らせん状に巻き取られているコイル形態のものから平面状に引き出したものを導入してもよい。これについては、他の実施形態においても同じである。板状材料1上には板状材料1に圧力を加えるための流動体21を収容するためのチャンバ23が配置される。チャンバ23と板状材料1との間には、流動体21の漏れを防止するためのパッキン25が配置される。流動体21と板状材料1との接触領域のサイズ(たとえば面積)は、ダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きい。このため、流動体21を用いて、孔を開けようとする板状材料1のダイ11における孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えることができる。チャンバ23の材質は、機械的強度および耐久性が高い観点から、炭素鋼、マンガン合金鋼、モリブデン鋼、ステンレス鋼などが好適に用いられる。流動体21については後述する。また、チャンバ23には、チャンバ23内に流動体21を供給するための配管27およびバルブ29が配設されている。
 図19を参照して、ダイ11の孔11wの周11rの形状は、特に制限はなく、任意の形状の閉じた曲線とすることができる。すなわち、孔11wの周11rの形状は、閉じた曲線であれば足り、円(図19(A))、楕円、三角形、正方形(図19(B))、長方形、菱形などの四角形、その他の多角形、星形、分割されたリング形(図19(C))、スペード形(図19(D))、または不定形(図19(E))であると、またはそれらの形状を2以上組み合わせた形状であると、その形状を問わない。特に分割されたリング形、スペード形、不定形などの形状で、パンチの周を形成することは困難であるが、ダイ11の孔11wの周11rを形成することは容易である。
 ダイ11の孔11wの最大径(孔の周11rの形状を問わず、周上の任意の2点間の最大距離をいう。以下同じ。)は、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成する観点から、1μm以上1m以下であることが好ましい。
 (孔開け方法)
 図1を参照して、本発明の実施形態1である板状材料の孔開け方法は、孔11wと孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に流動体21を接触させることにより、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズの孔を板状材料1に形成する。
 具体的には、図1(A)を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、板状材料1に圧力を加えるための流動体21を収容するためのチャンバ23を配置する。
 次に、図1(B)を参照して、バルブ29を開放して配管27から流動体21をチャンバ21内に供給する。チャンバ23内に供給された流動体21は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。かかる圧力により、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。
 ここで、流動体21とは、圧力を加えることにより流動するものであれば制限はなく、気体、液体、スラリー(懸濁液)、ペーストなどいずれであってもよく、これらの材料の種類も特に制限はない。板状材料の孔開けは、板状材料の材質の種類を考慮しても、通常-20℃以上400℃以下で行なわれるため、かかる温度範囲内で加圧する際に流動性を有する流動体21が好ましい。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、上述のとおりである。
 なお、図1(A)および(B)は、ダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1側に流動体21を収容するチャンバ23を配置し、チャンバ23内に収容した流動体21により板状材料1に圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、板状材料1側から圧力を加えるとともに、または、単独に、ダイ11およびダイホルダ13側に図示しない流動体を収容するチャンバを形成し、チャンバ内の流動体を除去することにより、ダイ側の圧力を低減することにより、ダイ11側の圧力よりも板状材料1側の圧力を相対的に高くし、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分を孔11wの内部まで押し込み、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分をエッジ11eに押し付けて、エッジ11eにより切断することもできる。
 [実施形態2]
 (孔開け装置)
 図2を参照して、本発明の実施形態2である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、を含む。かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。
 ここで、第1の固体31により板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えるために、第1の固体31の加圧方向に垂直な最大断面のサイズ(たとえば面積)は、ダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より大きい。
 孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径については、実施形態1の孔開け装置と同様である。
 孔11wを含むダイ11上に板状材料1が配置され、板状材料1上には孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えるための第1の固体31が配置され、第1の固体31の上には第1の固体31を板状材料1に押し付けるための加圧プレス37が配置される。第1の固体31は、板状材料1をダイ11の孔11wに押し込んでダイ11のエッジ11eで切断するために、圧力を加えることにより変形可能なものであることが必要である。第1の固体31の詳細については、後述する。
 (孔開け方法)
 図2を参照して、本発明の実施形態2である板状材料の孔開け方法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させることにより、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 具体的には、図2(A)を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に加圧プレス37を配置する。
 次に、図2(B)を参照して、加圧プレス37により第1の固体31に圧力を加える。圧力を加えられた第1の固体31は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。かかる圧力により、第1の固体31におけるダイ11の孔11w上に位置する部分がダイ11側に凸状に変形するため、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。
 ここで、第1の固体31とは、圧力を加えることにより変形可能な固体であれば特に制限はなく、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどの材料の種類を問わない。板状材料の孔開けは、板状材料の材質の種類を考慮しても通常、-20℃以上400℃以下で行なわれるため、かかる温度範囲で圧力を加えることにより変形可能な固体が好ましい。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、実施形態1の孔開け方法と同様である。
 なお、図2(A)および(B)においては、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に加圧プレスを配置し、ダイ11側を固定して、板状材料1側から圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、板状材料1側を固定して、孔11wを有するダイ11側から圧力を加えることもできる。また、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に加圧プレス37を配置して、孔11wを有するダイ11側および板状材料1側の両方から圧力を加えることもできる。
 [実施形態3]
 (孔開け装置)
 図3を参照して、本発明の実施形態3である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、第1の固体31に圧力を加えるための補助流動体41を収容するチャンバ43と、を含む。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態3の孔開け装置は、補助流動体41による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図3を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に第1の固体31に圧力を加えるための補助流動体41を収容するためのチャンバ43が配置される。チャンバ43と第1の固体31との間には、補助流動体41の漏れを防止するためのパッキン45が配置される。補助流動体41と第1の固体31との接触領域のサイズ(たとえば面積)は、ダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きい。このため、補助流動体41および第1の固体31を用いて、孔を開けようとする板状材料1のダイ11における孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えることができる。
 ここで、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径については、実施形態1の孔開け装置と同様である。
 また、実施形態3における第1の固体31は実施形態2における第1の固体31と同様であり、実施形態3における補助流動体41は実施形態1の流動体21と同様であり、実施形態3におけるチャンバ43、パッキン45、配管47およびバルブ49は、実施形態1のチャンバ23、パッキン25、配管27およびバルブ29とそれぞれ同様であるため、ここでは繰り返さない。
 (孔開け方法)
 図3を参照して、本発明の実施形態3である板状材料の孔開け方法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、さらに、第1の固体31に補助流動体41を接触させ、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 具体的には、図3を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための補助流動体41を収容するためのチャンバ43を配置する。
 次に、チャンバ43内に供給された補助流動体41により第1の固体31に圧力を加える。圧力を加えられた第1の固体31は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。かかる圧力により、第1の固体31におけるダイ11の孔11w上に位置する部分がダイ11側に凸状に変形するため、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。特に、実施形態3の孔開け方法は、補助流動体41による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、実施形態1の孔開け方法と同様である。
 なお、図3においては、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に補助流動体41を収容するチャンバ43を配置し、ダイ11側を固定して、板状材料1側から圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、板状材料1側から圧力を加えるとともに、または、単独に、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を密着して配置し、板状材料1側を固定し、ダイ11およびダイホルダ13側に図示しない流動体を収容するチャンバを形成し、チャンバ内の流動体を除去することにより、ダイ11側の圧力を低減することにより、ダイ11側の圧力よりも板状材料1ならびに第1の固体31側の圧力を相対的に高くし、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分を第1の固体31とともに孔11wの内部まで押し込み、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分を第1の固体31でエッジ11eに押し付けて、エッジ11eにより切断することもできる。
 [実施形態4]
 (孔開け装置)
 図4を参照して、本発明の実施形態4である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、第1の固体31に圧力を加えための加圧方向に垂直な最大断面のサイズ(たとえば面積)がダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より大きい第1の補助固体51と、第1の補助固体51に圧力を加えるための加圧プレス37と、を含む。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態4の孔開け装置は、第1の補助固体51による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図4を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1が配置される。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31が配置される。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための第1の補助固体51が配置される。第1の補助固体51上に、第1の補助固体51に圧力を加えるための加圧プレス37が配置される。
 第1の補助固体51は、加圧方向に垂直な最小断面のサイズ(たとえば面積)は、より円滑な孔開けを行なう観点から、ダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より小さいことが好ましい。
 ここで、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径については、実施形態1の孔開け装置と同様である。また、第1の補助固体51の詳細については、後述する。
 (孔開け方法)
 図4を参照して、本発明の実施形態4である板状材料の孔開け法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、さらに、第1の固体31に加圧方向に垂直な際断面のサイズ(たとえば面積)がダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より大きい第1の補助固体51を接触させ、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 具体的には、図4を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための第1の補助固体51を配置する。第1の補助固体51上に、第1の補助固体51に圧力を加えるための加圧プレス37を配置する。
 次に、加圧プレス37により第1の補助固体51に圧力を加える。圧力を加えられた第1の補助固体51は第1の固体31に接触することにより、第1の固体31に圧力を加える。圧力を加えられた第1の固体31は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。かかる圧力により、第1の固体31におけるダイ11の孔11w上に位置する部分がダイ11側に凸状に変形するため、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。特に、実施形態4の孔開け方法は、第1の補助固体51による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、第1の補助固体51は、加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイ11の孔11wのサイズより大きいため、第1の補助固体51全体がダイ11の孔11wに進入することはない。第1の補助固体51は第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に圧力を加えるため、第1の補助固体51は変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第1の補助固体51は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどの材料の種類を問わない。また、第1の補助固体51は、加圧方向に垂直な最小断面のサイズがダイ11の孔11wのサイズより小さいことが好ましい。このような第1の補助固体51は、特に制限はないが、球、半球、錐、錐台などが挙げられる。このような第1の補助固体51を用いることにより、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分にかかる圧力ベクトルと、エッジ11eの中心軸と、のずれ角を小さくすることができ、板状材料1により効率的かつ寸法精度よく孔を形成することができる。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、実施形態1の孔開け方法と同様である。
 なお、図4においては、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第1の補助固体51を配置し、第1の補助固体51上に加圧プレス37を配置し、ダイ11側を固定して、板状材料1側から圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第1の補助固体51を配置し、板状材料1側を固定して、孔11wを有するダイ11側から圧力を加えることもできる。また、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第1の補助固体51を配置し、第1の補助固体51上に加圧プレス37を配置して、孔11wを有するダイ11側および板状材料1側の両方から圧力を加えることもできる。また、実施形態4の板状材料の孔開け装置および孔開け方法においては、第1の補助固体51は、加圧プレス37および第1の固体31のいずれかと一体化させてもよい。
 [実施形態5]
 (孔開け装置)
 図5を参照して、本発明の実施形態5である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、第1の固体31に圧力を加えための加圧方向に垂直な最大断面のサイズ(たとえば面積)がダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より小さい第2の補助固体53と、第2の補助固体53に圧力を加えるための加圧プレス37と、を含む。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態5の孔開け装置は、第2の補助固体53による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図5を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1が配置される。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31が配置される。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための第2の補助固体53が配置される。第2の補助固体53上に、第2の補助固体53に圧力を加えるための加圧プレス37が配置される。
 ここで、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径については、実施形態1の孔開け装置と同様である。また、第2の補助固体53の詳細については、後述する。
 (孔開け方法)
 図5を参照して、本発明の実施形態5である板状材料の孔開け法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、さらに、第1の固体31に加圧方向に垂直な際断面のサイズ(たとえば面積)がダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より小さい第2の補助固体53を接触させ、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 具体的には、図5を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための第2の補助固体53を配置する。第2の補助固体53上に、第2の補助固体53に圧力を加えるための加圧プレス37を配置する。
 次に、加圧プレス37により第2の補助固体53に圧力を加える。圧力を加えられた第2の補助固体53は第1の固体31に接触することにより、第1の固体31に圧力を加える。圧力を加えられた第1の固体31は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。かかる圧力により、第1の固体31におけるダイ11の孔11w上に位置する部分がダイ11側に凸状に変形するため、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。特に、実施形態5の孔開け方法は、第2の補助固体53による圧力を第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に加えることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、第2の補助固体53は、加圧方向に垂直な最大断面のサイズがダイ11の孔11wのサイズより小さいため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分にかかる圧力ベクトルと、エッジ11eの中心軸と、のずれ角を小さくすることができ、板状材料1により効率的かつ寸法精度よく孔を形成することができる。
 また、第2の補助固体53は第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に圧力を加えるため、第2の補助固体53は変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第2の補助固体53の材料は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどと、その材料の種類を問わない。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、実施形態1の孔開け方法と同様である。
 なお、図5においては、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第2の補助固体53を配置し、第2の補助固体53上に加圧プレスを配置し、ダイ11側を固定して、板状材料1側から圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第2の補助固体53を配置し、板状材料1側を固定して、孔11wを有するダイ11側から圧力を加えることもできる。また、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第1の固体31を配置し、第1の固体31上に第2の補助固体53を配置し、第2の補助固体53上に加圧プレス37を配置して、孔11wを有するダイ11側および板状材料1側の両方から圧力を加えることもできる。また、実施形態5の板状材料の孔開け装置および孔開け方法においては、第2の補助固体53は、加圧プレス37および第1の固体31のいずれかと一体化させてもよい。
 [実施形態6]
 (孔開け装置)
 図6を参照して、本発明の実施形態6である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33と、第2の固体33に圧力を加えるための加圧プレス37と、を含む。
 ここで、第2の固体33により板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えるために、第2の固体33の加圧方向に垂直な最大断面のサイズ(たとえば面積)は、ダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)より大きい。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態6の孔開け装置は、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33により、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分にかかる圧力ベクトルと、エッジ11eの中心軸と、のずれ角を小さくすることができるため、板状材料1により効率的かつ寸法精度よく孔を形成することができる。
 具体的には、図6を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1が配置される。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33が配置される。第2の固体33上に、第2の固体33に圧力を加えるための加圧プレス37が配置される。
 ここで、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径については、実施形態1の孔開け装置と同様である。また、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33については、後述する。
 (孔開け方法)
 図6を参照して、本発明の実施形態6である板状材料の孔開け法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33を接触させ、板状材料1側およびダイ11側の少なくとも一方から圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 具体的には、図6を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、第2の固体33を配置する。第2の固体33上に、第2の固体33に圧力を加えるための加圧プレス37を配置する。
 次に、加圧プレス37により第2の固体33に圧力を加える。圧力を加えられた第2の固体33は、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域に接触することにより、かかる領域に圧力を加える。ここで、第2の固体33は、板状材料1に接触する表面が凸状に形成されているため、板状材料1におけるダイ11の孔11w上に位置する部分が、孔11wの内部まで押し込まれる。このため、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分が、エッジ11eに押し付けられるため、エッジ11eにより切断される。
 このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。特に、実施形態6の孔開け方法は、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33により、板状材料1におけるダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eに接触する部分にかかる圧力ベクトルと、エッジ11eの中心軸と、のずれ角を小さくすることができるため、板状材料1により効率的かつ寸法精度よく孔を形成することができる。
 ここで、板状材料1に接触する表面が凸状に形成された第2の固体33は、変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第2の固体33の材料は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどと、その材料の種類を問わない。
 また、ダイ11の孔11wの周11rの形状および孔11wの最大径などについては、実施形態1の孔開け方法と同様である。
 なお、図6においては、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第2の固体33を配置し、第2の固体33上に加圧プレスを配置し、ダイ11側を固定して、板状材料1側から圧力を加える場合を記載している。かかる場合の他に、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第2の固体33を配置し、板状材料1側を固定して、孔11wを有するダイ11側から圧力を加えることもできる。また、図示しない加圧プレス上に孔11wを有するダイ11を配置し、孔11wを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1上に第2の固体33を配置し、第2の固体33上に加圧プレス37を配置して、孔11wを有するダイ11側および板状材料1側の両方から圧力を加えることもできる。
 ここで、図7および8を参照して、上記の実施形態1~6の板状材料の孔開け装置および孔開け方法においては、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力が全周に亘ってほぼ均等にかかることにより、板状材料に孔が形成される。
 これに対して、図7、9および10を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11上に板状材料1を配置し、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpがダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsおよび終点11reに対して始点11rsから終点11reまで全周に亘って移動すること(最大加圧点移動法ともいう、以下同じ。)によっても、板状材料に孔を開けることができる。
 なお、図8~10は、周11rの孔11wを有するダイ11とダイ11上に配置された板状材料1と板状材料1上に配置された第1の固体31とで構成される積層体を第1の固体31側から見た概略を示す。
 かかる最大加圧移動法において、最大圧力点11rpはダイ11の孔11wの周11r上の全周を移動すれば足り、最大圧力点11rpの移動の仕方に制限はなく、また最大圧力点11rpの移動の始点11rsおよび終点11reは異なる点であっても同じ点であってもよい。たとえば、図9を参照して、最大圧力点11rpの移動の仕方の一例は、最大圧力点11rpが、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpに分かれて始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するものである。また、図10を参照して、最大圧力点11rpの移動の仕方の別の例は、最大圧力点11rpが、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから始点11rsと同じ点である1以上の終点11reまで全周に亘って移動するものである。ここで、最大圧力点11rpの移動方向は、特に制限はなく、正逆方向いずれの方向であってもよい。すなわち、最大圧力点11rpの移動方向は、図10の矢印Aに示す方向であっても、図10の矢印Bに示す方向であってもよい。
 上記のような最大加圧移動法による板状材料の孔開け装置および孔開け方法は、特に制限はないが、板状材料1に孔を効率的にかつ歩留よく開ける観点から、以下の板状材料の孔開け装置および孔開け方法が好ましい。
 [実施形態7]
 (孔開け装置)
 図11~13を参照して、本発明の実施形態7である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、第1の固体31に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体55と、第1の固体31を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第3の補助固体55を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)、第3の補助固体55を傾動させる動力装置38、および第3の補助固体55を回動させる動力装置38のいずれかと、を含む。
 ここで、図11を参照して、回転とは、第3の補助固体55が、第1の固体31に接触することにより圧力を加えながら、第3の補助固体55の回転軸55rを中心として一方向または正逆二方向に回ることをいう。また、図12を参照して、傾動とは、第3の補助固体55が、第1の固体31に接触することにより圧力を加えながら、第3の補助固体55の中心軸55cの傾き方向が板状材料1の主面の法線1nの方向に対して一方側から他方側に移動するように傾いて動くことをいう。また、図10および13を参照して、回動とは、第3の補助固体55が、第1の固体31に接触することにより圧力を加えながら、ダイ11の孔11wの周11rに沿って最大圧力点11rpが移動するように、ダイ11の孔11wの周11rまたはその近傍上に位置する板状材料1上に位置する第1の固体31上を、孔11wの周11rまたはその近傍上方に沿って移動することをいう。また、第3の補助固体55は、第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に圧力を加えるため、変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第3の補助固体55は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどの材料の種類を問わない。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態7の孔開け装置は、第3の補助固体55により、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpをダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsおよび終点11reに対して始点11rsから終点11reまで全周に亘って移動させることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図11~13を参照して、実施形態7の板状材料の孔開け装置においては、ダイホルダ13上に孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11が配置される。かかるダイ11上に板状材料1が配置される。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31が配置される。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体55が配置される。第3の補助固体55には、第1の固体31を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第3の補助固体55を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)、第3の補助固体55を傾動させる動力装置38、および第3の補助固体55を回動させる動力装置38のいずれかが配設される。ここで、ダイ11は、特に制限はないが、より円滑な孔開けを行なう観点から、板状のダイ11であるかまたはダイホルダ13に組み込まれてダイ11の表面とダイホルダ13の表面との高低差が小さいかまたは無いもの(すなわち面一のもの)が好ましい。
 (孔開け方法)
 図7および9~13を参照して、本発明の実施形態7である板状材料の孔開け法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、第1の固体31に回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体55をさらに接触させて、第1の固体31を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第3の補助固体55を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させること、第3の補助固体55を傾動させること、および第3の補助固体55を回動させることのいずれかにより、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpが、ダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsおよび終点11reに対して、始点11rsから終点11reまで全周に亘って移動するため、効率よくダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断して、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 たとえば、図11を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための回転が可能な第3の補助固体55を配置する。第3の補助固体55を、第1の固体31に接触することにより圧力を加えつつかつ第3の補助固体55の回転軸55rを中心にして回転させながらかつ第1の固体31に接触させながら板状材料1に対して相対的に移動させて、ダイ11の孔11wおよびその近傍上の板状材料1上の第1の固体31上を通過させる。このとき、図7および9を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpとなって始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するため、板状材料1に円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、回転が可能な第3の補助固体55は、上記の回転および相対移動により上記の最大圧力点11rpを移動させることができるものであれば特に制限はないが、最大圧力点11rpの円滑な移動が容易な観点から、ロールであることが好ましい。かかるロールにおいて、ロール径は、10mm~2000mmが好ましく、30mm~1000mmがより好ましい。ロール幅は、100mm~3000mmが好ましく、300mm~1500mmがより好ましい。ロール径の小さなロールでは圧力のかかる部分が狭い領域に集中して最大圧力点11rpの円滑な移動が難しくなり、ロール幅の小さなロールでは製造効率が低下するため製造コストが増大し、ロール径またはロール幅の大きなロールではその駆動に必要なエネルギーが大きくなり設備の大型化が必要となるため製造コストが増大する。また、ロールに加えられる圧力(線圧)は、1N/mm~2000N/mmが好ましく、10N/mm~500N/mmがより好ましい。ロールに加えられる圧力が低くなると板状材料に孔を開けるのが難しくなり、圧力が高くなると第1の固体の破断のおそれがありまた製造コストが増大する。また、ロールの送り速度は、0.05m/分~100m/分が好ましく、0.1m/分~10m/分がより好ましい。ロールの送り速度が低くなると製造効率が低くなり製造コストが増大し、送り速度が高くなると圧力がかかる時間が短くなるため孔の形成率が低下する。なお、上記の加圧の際の雰囲気温度は、-20℃~400℃が好ましく、5℃~200℃がより好ましい。雰囲気温度が低いとロールの駆動上の制約が増大し、雰囲気温度が高いと消費するエネルギーが増大し製造コストが増大する。
 また、図12を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための傾動が可能な第3の補助固体55を配置する。第3の補助固体55を、ダイ11の孔11wおよびその近傍上の板状材料1上の第1の固体31に接触することにより圧力を加えながら、第3の補助固体55の中心軸55cの傾き方向が板状材料1の主面の法線1nの方向に対して一方側から他方側に移動するように傾動させる。このとき、図7および9を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpとなって始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するため、板状材料1に円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、傾動が可能な第3の補助固体55は、上記の傾動により上記の最大圧力点11rpを移動させることができるものであれば特に制限はないが、最大圧力点11rpの円滑な移動が容易な観点から、第3の補助固体55における第1の固体31との接触面の形状は、凸状であることが好ましく、円筒体筒部表面状、球体表面状、楕円筒体筒部表面状または楕円体表面状であることがより好ましい。ここで、かかる第3の補助固体55における第1の固体31との接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径は、10mm~2000mmが好ましく、30mm~1000mmがより好ましい。円筒体もしくは球体の径または楕円筒体または楕円体の長径が小さいと圧力のかかる部分が狭い領域に集中して最大圧力点11rpの円滑な移動が難しくなり、円筒体もしくは球体の径または楕円筒体または楕円体の長径が大きいとその駆動に必要なエネルギーが大きくなり設備の大型化が必要となり製造コストが増大する。上記接触面が円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第3の補助固体55の場合は、かかる第3の補助固体55に加えられる圧力(線圧)は、1N/mm~2000N/mmが好ましく、10N/mm~500N/mmがより好ましい。第1の固体31との接触面が球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55の場合は、その径または長径により第1の固体31との接触面積が異なるため、円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第3の補助固体55が第1の固体31に加える圧力と同等の範囲の圧力が、球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55と第1の固体31との接触面において球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55から第1の固体31にかかるように動力装置38を通じて圧力をかけることが好ましい。
 第3の補助固体55に加えられる圧力が低くなると板状材料に孔を開けるのが難しくなり、圧力が高くなると第1の固体の破断のおそれがありまた製造コストが増大する。また、第3の補助固体55の傾動速度は、0.05傾動回/秒~50傾動回/秒(20秒/傾動回~0.02秒/傾動回)が好ましく、0.2傾動回/秒~10傾動回/秒(5秒/傾動回~0.1秒/傾動回)がより好ましい。ここで、傾動回/秒とは1秒間に傾動する回数を表す単位を意味し、秒/傾動回とは1回の傾動に必要な秒数を表す単位を意味する。傾動速度が低いと製造効率が低下するため製造コストが増大し、傾動速度が高いと最大圧力点の移動のバラツキが大きくなり孔を開ける歩留が低下するため製造コストが増大する。なお、上記の加圧の際の雰囲気温度は、-20℃~400℃が好ましく、5℃~200℃がより好ましい。雰囲気温度が低いと第3の補助固体55の駆動上の制約が増大し、雰囲気温度が高いと消費するエネルギーが増大し製造コストが増大する。
 また、図13を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1を配置する。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための回動が可能な第3の補助固体55を配置する。第3の補助固体55を、ダイ11の孔11wおよびその近傍上の板状材料1上の第1の固体31に接触することにより圧力を加えながら、図10に示すようにダイ11の孔11wの周11rに沿って最大圧力点11rpが移動するようにダイ11の孔11wの周11rまたはその近傍上に位置する板状材料1上に位置する第1の固体31上を回動させる。回動の方向は、正逆いずれの方向であってもよい。このとき、図7および10を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから最大圧力点11rpが始点11rsと同じ1以上の点である終点11reまで全周に亘って正方向または逆方向(たとえば、図10の矢印Aに示す方向または矢印Bに示す方向)に移動する。
 ここで、回動が可能な第3の補助固体55は、上記の回動により上記の最大圧力点11rpを移動させることができるものであれば特に制限はないが、最大圧力点11rpの円滑な移動が容易な観点から、ロールなどの回転体、または第3の補助固体55における第1の固体31との接触面の形状が凸状のものが好ましい。また、かかる凸状は、円筒体筒部表面状、球体表面状、楕円筒体筒部表面状または楕円体表面状であることがより好ましい。ダイ11の孔11wの最大径が5cm未満の場合は、第3の補助固体55の上記接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径がダイ11の孔11wの径よりも大きいことが好ましい。ダイ11の孔11wの最大径が5cm以上の場合は、第3の補助固体55が回転体であるロールのときのロール幅および/またはロール径、または第3の補助固体55が回転体以外のときの上記接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径がダイ11の孔11wの径以下であってもよい。
 ここで、かかる第3の補助固体55について、それが回転体であるロールのときのロール幅、ロール径、または回転体以外のときの上記接触面を形成する円筒体表面もしくは球体表面の径または楕円筒体表面もしくは楕円体表面の長径が、10mm~2000mmが好ましく、30mm~1000mmがより好ましい。かかる幅、径または長径が小さいと圧力のかかる部分が狭い領域に集中して最大圧力点11rpの円滑な移動が難しくなり、かかる幅、径または長径が大きいとその駆動に必要なエネルギーが大きくなり設備の大型化が必要となり製造コストが増大する。第1の固体31との接触面が円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第3の補助固体55の場合は、かかる第3の補助固体55に加えられる圧力(線圧)は、1N/mm~2000N/mmが好ましく、10N/mm~500N/mmがより好ましい。第1の固体31との接触面が球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55の場合は、その径または長径により第1の固体31との接触面積が異なるため、円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第3の補助固体55が第1の固体31に加える圧力と同等の範囲の圧力が、球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55と第1の固体31との接触面において球体表面状または楕円体表面状の第3の補助固体55から第1の固体31にかかるように動力装置38を通じて圧力をかけることが好ましい。
 第3の補助固体55に加えられる圧力が低くなると板状材料に孔を開けるのが難しくなり、圧力が高くなると第1の固体の破断のおそれがありまた製造コストが増大する。また、第3の補助固体55の回動移動速度は、孔11wの周11rに沿って、0.01m/秒~3m/秒が好ましく、0.1m/秒~1m/秒がより好ましい。回動移動速度が低いと製造効率が低下するため製造コストが増大し、回動移動速度が高いと最大圧力点の移動のバラツキが大きくなり孔を開ける歩留が低下するため製造コストが増大する。なお、上記の加圧の際の雰囲気温度は、-20℃~400℃が好ましく、5℃~200℃がより好ましい。雰囲気温度が低いと第3の補助固体55の駆動上の制約が増大し、雰囲気温度が高いと消費するエネルギーが増大し製造コストが増大する。
 [実施形態8]
 (孔開け装置)
 図14を参照して、本発明の実施形態8である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、第1の固体31に圧力を加えるための回転が可能な第4の補助固体56と、ダイ11に圧力を加えるための回転が可能な第5の補助固体57と、第1の固体31およびダイ11を介在させてそれらの間の板状材料1に圧力をかけつつかつ第4の補助固体56および第5の補助固体57を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)と、を含む。ここで、図14を参照して、回転とは、第4の補助固体56および第5の補助固体が57がそれぞれの回転軸56r,57rを中心としてそれぞれ一方向または正逆二方向に回ることをいう。また、第4の補助固体56および第5の補助固体57は、第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に圧力を加えるため、変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第4の補助固体56および第5の補助固体57は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどの材料の種類を問わない。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態8の孔開け装置は、第4の補助固体56および第5の補助固体57により、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpがダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsおよび終点11reに対して始点11rsから終点11reまで全周に亘って移動させることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図14を参照して、実施形態8の板状材料の孔開け装置においては、11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11の上に板状材料1が配置される。板状材料1のダイ11の孔11wのサイズよりも大きいサイズの領域の上に、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31が配置される。第1の固体31上に、第1の固体31に圧力を加えるための回転が可能な第4の補助固体56と、ダイ11に圧力を加えるための回転が可能な第5の補助固体57が配置される。ダイ11、板状材料1および第1の固体31の積層体、第4の補助固体56、ならびに第5の補助固体57の少なくともいずれかには、第1の固体31およびダイ11を介在させてそれらの間の板状材料1に圧力をかけつつかつ第4の補助固体56および第5の補助固体57を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)が配設される。ここで、ダイ11は、特に制限はないが、より円滑な孔開けを行なう観点から、板状のダイ11であることが好ましい。なお、板状のダイ11は、あらかじめ切り出された切り板状のものであっても、らせん状に巻き取られているコイル形態のものから引き出したものであってもよい。
 (孔開け方法)
 図7、9および14を参照して、本発明の実施形態8である板状材料の孔開け法は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、第1の固体31に回転が可能な第4の補助固体56をさらに接触させ、かつ、ダイ11に回転が可能な第5の補助固体57をさらに接触させて、第1の固体31およびダイ11を介在させてそれらの間の板状材料1に圧力をかけつつかつ第4の補助固体56および第5の補助固体57をそれぞれの回転軸56r、57rを中心として回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させることにより、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpとなって始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するため、板状材料1に円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、回転が可能な第4の補助固体56および第5の補助固体57は、上記の回転および相対移動により上記の最大圧力点11rpを移動させることができるものであれば特に制限はないが、最大圧力点11rpの円滑な移動が容易な観点から、ロールであることが好ましい。また、第4の補助固体56および第5の補助固体57であるロールについて、実施形態7に記載の回転が可能な第3の補助固体55と同様の観点から、ロール径は10mm~2000mmが好ましく30mm~1000mmがより好ましく、ロール幅は100mm~3000mmが好ましく300mm~1500mmがより好ましい。また、ロールに加えられる圧力(線圧)は、1N/mm~2000N/mmが好ましく10N/mm~500N/mmがより好ましく、ロールの送り速度は、0.05m/分~100m/分が好ましく0.1m/分~10m/分がより好ましい。また、加圧の際の雰囲気温度は、-20℃~400℃が好ましく5℃~200℃がより好ましい。
 また、第4の補助固体56および第5の補助固体57を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる方法は、特に制限はなく、ダイ11、板状材料1および第1の固体31の積層体に対して第4の補助固体56および第5の補助固体57を移動させてもよく、第4の補助固体56および第5の補助固体57に対してダイ11、板状材料1および第1の固体31の積層体を移動させてもよい。すなわち、ダイ11、板状材料1および第1の固体31の積層体、第4の補助固体56、ならびに第5の補助固体57の少なくともひとつを能動的に動かすことにより、第4の補助固体56および第5の補助固体57を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させれば足りる。第4の補助固体56および第5の補助固体57の回転の周期は、同じであっても異なっていてもよい。
 [実施形態9]
 (孔開け装置)
 図15~17を参照して、本発明の実施形態9である板状材料の孔開け装置は、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11と、孔を開けようとする板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力を加えるための変形可能な第1の固体31と、ダイ11に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体58と、ダイ11を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第6の補助固体58を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)、第6の補助固体58を傾動させる動力装置38、および第6の補助固体58を回動させる動力装置38のいずれかと、を含む。
 ここで、図15を参照して、回転とは、第6の補助固体58が、ダイ11に接触することにより圧力を加えながら、第6の補助固体58の回転軸58rを中心として一方向または正逆二方向に回ることをいう。また、図16を参照して、傾動とは、第6の補助固体58が、ダイ11に接触することにより圧力を加えながら、第6の補助固体58の中心軸58cの傾き方向が板状材料1の主面の法線1nに対して一方側から他方側に移動するように傾いて動くことをいう。また、図10および17を参照して、回動とは、第6の補助固体58が、ダイ11に接触することにより圧力を加えながら、ダイ11の孔11wの周11rに沿って最大圧力点11rpが移動するようにダイ11の孔11wの周11rまたはその近傍上に沿って移動することをいう。また、第6の補助固体58は、第1の固体31を介在させて間接的に板状材料1に圧力を加えるため、変形不可能なもの変形可能なもののいずれであってもよい。すなわち、第6の補助固体58は、金属、セラミックス、ガラス、樹脂、ゴムなどの材料の種類を問わない。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態9の孔開け装置は、第6の補助固体58により、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpをダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsおよび終点11reに対して始点11rsから終点11reまで全周に亘って移動させることができるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 具体的には、図15~17を参照して、実施形態9の板状材料の孔開け装置においては、固体用ホルダ39上に圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31を配置する。第1の固体31上に板状材料1を配置する。板状材料1上に孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11を配置する。ダイ11上に、ダイ11に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体58が配置される。第6の補助固体58には、ダイ11を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第6の補助固体58を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させる動力装置(図示せず)、第6の補助固体58を傾動させる動力装置38、および第6の補助固体58を回動させる動力装置38のいずれかが配設される。ここで、ダイ11は、特に制限はないが、より円滑な孔開けを行なう観点から、板状のダイ11であることが好ましい。
 (孔開け方法)
 図7、9~10および15~17を参照して、孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイの11上に板状材料1を配置し、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズ(たとえば面積)よりも大きいサイズ(たとえば面積)の領域に圧力により変形可能な第1の固体31を接触させ、ダイ11に回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体58をさらに接触させて、ダイ11を介在して板状材料1に圧力をかけつつ、第6の補助固体58を回転させながら板状材料1に対して相対的に移動させること、第6の補助固体58を傾動させること、および第6の補助固体58を回動させることのいずれかにより、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpが、ダイ11の孔11wの周11r上の任意の数の点である始点11rsから終点11reまで移動するため、効率よくダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断して、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔を板状材料に形成する。
 たとえば、図15を参照して、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31の上に板状材料1を配置する。板状材料1の上に孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11を配置する。ダイ11上に、ダイ11に圧力を加えるための回転が可能な第6の補助固体58を配置する。第6の補助固体58を、ダイ11に接触させることにより圧力をかけつつかつ第6の補助固体58の回転軸58rを中心にして回転させながらダイ11に接触させながら板状材料1に対して相対的に移動させて、第1の固体31上の板状材料1上のダイ11の孔11wおよびその近傍の上を通過させる。このとき、図7および9を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpとなって始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するため、板状材料1に円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、回転が可能な第6の補助固体58は、実施形態7に記載の回転が可能な第3の補助固体55と同様の観点から、ロールであることが好ましく、ロール径は10mm~2000mmが好ましく30mm~1000mmがより好ましく、ロール幅は100mm~3000mmが好ましく300mm~1500mmがより好ましく、ロールに加えられる圧力(線圧)は1N/mm~2000N/mmが好ましく10N/mm~500N/mmがより好ましく、ロールの送り速度は0.05m/分~100m/分が好ましく0.1m/分~10m/分がより好ましく、加圧の際の雰囲気温度は-20℃~400℃が好ましく5℃~200℃がより好ましい。
 また、図16を参照して、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31の上に板状材料1を配置する。板状材料1の上に孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11を配置する。ダイ11上に、ダイ11に圧力を加えるための傾動が可能な第6の補助固体58を配置する。第6の補助固体58を、ダイ11の孔11wおよびその近傍に接触することにより圧力を加えながら、第6の補助固体58の中心軸58cの傾き方向が板状材料1の主面の法線1nの方向に対して一方側から他方側に移動するように傾動させる。このとき、図7および9を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから互いに移動方向が異なる複数の最大圧力点11rpとなって始点11rsとは異なる1以上の点である終点11reまで全周に亘って移動するため、板状材料1に円滑な孔開けが可能となる。
 ここで、傾動が可能な第6の補助固体58は、実施形態7に記載の傾動が可能な第3の補助固体55と同様の観点から、第6の補助固体58におけるダイ11との接触面の形状は、凸状であることが好ましく、円筒体筒部表面状、球体表面状、楕円筒体筒部表面状または楕円体表面状であることがより好ましい。かかる第6の補助固体58における上記接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径は10mm~2000mmが好ましく30mm~1000mmがより好ましい。ダイ11との接触面が円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第6の補助固体58の場合は、かかる第6の補助固体58に加えられる圧力(線圧)は1N/mm~2000N/mmが好ましく10N/mm~500N/mmがより好ましい。ダイ11との接触面が球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58の場合は、その径または長径によりダイ11との接触面積が異なるため、円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第6の補助固体58がダイ11に加える圧力と同等の範囲の圧力が、球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58とダイ11との接触面において球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58からダイ11にかかるように動力装置38を通じて圧力をかけることが好ましい。第6の補助固体58の傾動速度は0.05傾動回/秒~50傾動回/秒(20秒/傾動回~0.02秒/傾動回)が好ましく0.2傾動回/秒~10傾動回/秒(5秒/傾動回~0.1秒/傾動回)がより好ましく、上記の加圧の際の雰囲気温度は-20℃~400℃が好ましく5℃~200℃がより好ましい。
 また、図17を参照して、圧力を加えることにより変形可能な第1の固体31の上に板状材料1を配置する。板状材料1の上に孔11wとその孔11wの周11rを形成するエッジ11eとを有するダイ11を配置する。ダイ11上に、ダイ11に圧力を加えるための回動が可能な第6の補助固体58を配置する。第6の補助固体58を、ダイ11の孔11wおよびその近傍に接触することにより圧力を加えながら、ダイ11の孔11wの周11rに沿って最大圧力点11rpが移動するようにダイ11の孔11wの周11rまたはその近傍上を回動させる。回動の方向は、正逆いずれの方向であってもよい。このとき、図7および10を参照して、板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpは、孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから最大圧力点11rpが始点11rsと同じ1以上の点である終点11reまで全周に亘って正方向または逆方向(たとえば、図10の矢印Aに示す方向または矢印Bに示す方向)に移動する。
 ここで、回動が可能な第6の補助固体58について、実施形態7に記載の回動が可能な第3の補助固体55と同様の観点から、ロールなどの回転体、または第6の補助固体58におけるダイ11との接触面の形状が凸状のものが好ましい。また、かかる凸状は、円筒体筒部表面状、球体表面状、楕円筒体筒部表面状または楕円体表面状であることが好ましい。ダイ11の孔11wの最大径が5cm未満の場合は、第6の補助固体58の上記接触面を形成する円筒体表面もしくは球体表面の径または楕円筒体表面もしくは楕円体表面の長径がダイ11の孔11wの径よりも大きいことが好ましい。ダイ11の孔11wの最大径が5cm以上の場合は、第6の補助固体58が回転体であるロールのときのロール幅および/またはロール径、または第6の補助固体58が回転体以外のときの上記接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径がダイ11の孔11wの径以下であってもよい。
 ここで、かかる第6の補助固体58について、それが回転体であるロールのときのロール幅および/またはロール幅、またはそれが回転体以外のときのダイ11との接触面を形成する円筒体もしくは球体の径または楕円筒体もしくは楕円体の長径は10mm~2000mmが好ましく30mm~1000mmがより好ましい。ダイ11との接触面が円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第6の補助固体58の場合は、かかる第6の補助固体58に加えられる圧力(線圧)は1N/mm~2000N/mmが好ましく10N/mm~500N/mmがより好ましい。ダイ11との接触面が球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58の場合は、その径または長径によりダイ11との接触面積が異なるため、円筒体筒部表面状または楕円筒体筒部表面状の第6の補助固体58がダイ11に加える圧力と同等の範囲の圧力が、球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58とダイ11との接触面において球体表面状または楕円体表面状の第6の補助固体58からダイ11にかかるように動力装置38を通じて圧力をかけることが好ましい。また、第6の補助固体58の回動移動速度は、孔11wの周11rに沿って、0.01m/秒~3m/秒が好ましく0.1m/秒~1m/秒がより好ましく、上記の加圧の際の雰囲気温度は、-20℃~400℃が好ましく5℃~200℃がより好ましい。
 [実施形態10]
 (孔開け装置)
 図1~6および11~13を参照して、本発明の実施形態10である板状材料の孔開け装置は、実施形態1~7の板状材料の孔開け装置において、ダイ11を振動させるための超音波を発振する超音波発振器61をさらに含む。
 かかる孔開け装置を用いることにより、以下の孔開け方法により、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができる。特に、実施形態10の孔開け装置は、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断する際に、ダイ11を超音波により振動させるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 実施形態10の孔開け装置において、超音波発振器61の配置位置はダイ11を振動させることができる位置に配置されていれば特に制限はなく、たとえば、ダイ11が埋め込まれたダイホルダ13に接して配置される。
 (孔開け方法)
 図1~6および11~13を参照して、本発明の実施形態10である板状材料の孔開け方法は、実施形態1~7の板状材料の孔開け方法において、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断する際に、ダイ11を超音波により振動させる方法である。
 このようにして、高効率、かつ、高い寸法精度で、ダイ11の孔11wと同じ形状およびサイズ(たとえば面積)と同じ形状およびサイズ(たとえば面積)の孔が板状材料に形成される。特に、実施形態7の孔開け方法は、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断する際に、ダイ11を超音波により振動させるため、より円滑な孔開けが可能となる。
 実施形態10の板状材料の孔開け装置および孔開け方法において用いられる超音波は、孔開けを円滑にする観点から、その波長が20kHz以上60kHz以下が好ましく、20kHz以上40kHz以下がより好ましい。
 なお、図1~7および11~17を参照して、本発明にかかる上述の板状材料の孔開け装置および方法において板状材料1、ダイ11、流動体21、第1の固体31、第2の固体33、補助流動体41、第1の補助固体51、第2の補助固体53、第3の補助固体55、第4の補助固体56、第5の補助固体57および第6の補助固体58、ならびにこれらに圧力を加えるためのチャンバ23,43、配管27,47、バルブ29,49、加圧プレス37および動力装置38などの配置および配列について制限はなく、上下反転、左右反転、縦置き、横置き、斜め置きなども目的に反しない限り任意である。
 (実施例1)
 図1を参照して、直径が3mmの孔11wを有するダイ11上に、板状材料1として厚さ8μmの銅箔を配置し、その上にチャンバ23を配置した。次に、チャンバ23に9N/mm2の圧力の二酸化炭素ガスおよびアルゴンガスの混合ガスを供給して、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きなサイズの領域に圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、板状材料1に孔を開けた。
 図20を参照して、板状材料1である銅箔の孔のサイズは、直径3mmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかる銅箔の孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 (実施例2)
 図2を参照して、直径が3mmの孔11wを有するダイ11上に、板状材料1として厚さ200μmのポリプロピレンシートを配置し、その上に第1の固体31として厚さ3mmの硬質ゴム体を配置し、その上に加圧プレス37を配置した。次に、加圧プレス37により33N/mm2の圧力を第1の固体31に加え、これにより、第1の固体31を介在させて、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きなサイズの領域に圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、板状材料1に孔を開けた。
 図21を参照して、板状材料1であるポリプロピレンシートの孔のサイズは、直径3mmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかるポリプロピレンシートの孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 (実施例3)
 図4を参照して、直径が8mmの孔11wを有するダイ11上に、板状材料1として厚さ200μmのアルミニウムシートを配置し、その上に第1の固体31として厚さ5mmのポリウレタン体を配置し、その上に第1の補助固体51として直径11mmの鋼球を配置し、その上に加圧プレス37を配置した。次に、加圧プレス37により4000Nの力を第1の補助固体51に加え、これにより、第1の固体31を介在させて、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きなサイズの領域に圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、板状材料1に孔を開けた。
 図22を参照して、板状材料1であるアルミニウムシートの孔のサイズは、直径8mmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかるアルミニウムシートの孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 (実施例4)
 図5を参照して、直径が1mmの孔11wを有するダイ11上に、板状材料1として厚さ15μmの銅箔を配置し、その上に第1の固体31として厚さ100μmのポリエチレンシートを配置し、その上に第2の補助固体53として加圧方向に垂直な断面の直径が0.9mmのロッドを配置し、その上に加圧プレス37を配置した。次に、超音波発振器61から波長が25kHzの超音波を発振させることによりダイ11を振動させながら、加圧プレス37により60N/mm2の力を第2の補助固体53に加え、これにより、第1の固体31を介在させて、板状材料1におけるダイ11の孔11wのサイズよりも大きなサイズの領域に圧力を加えて、ダイ11のエッジ11eで板状材料1を切断することにより、板状材料1に孔を開けた。
 図23を参照して、板状材料1である銅箔の孔のサイズは、直径1mmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかる銅箔の孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 (比較例1)
 図18を参照して、まず、径が302.0μmの孔17wを有するストリッパー17と、その孔17wの中にパンチ面15vの径が300.0μmのパンチ15を途中まで挿入したセットを、図示していない位置決めガイドで、ストリッパー17の孔17wの中心線17cと、ダイ11の径が303.0μmの孔11wの中心線11cとが一致するように、精密に位置調整をしながら、孔11wを有するダイ11上に配置された板状材料1である厚さ15μmの銅箔上に配置した。図18は、パンチ15の中心線15cと、ストリッパー17の孔17wの中心線17cと、ダイ11の孔11wの中心線11cとが一致している状態を示す。
 ストリッパー17の孔17wの中心線17cとダイ11の孔11wの中心線11cとが0.5μmよりも大きくずれて、ストリッパー17の孔17wの一部がダイ11の孔11wの外側に出た状態の配置となると、パンチ15を下ろした際にダイ11のエッジ11eにパンチ15が接触する可能性があるため、注意が必要である。すなわち、パンチ15をダイ11の孔11wに挿入した際に、パンチ15の中心線15cがダイ11の孔11wの中心線11cと一致し、パンチ15のパンチ面15vの周とダイ11のエッジ11eで形成される孔11wの周との間のクリアランスが上記の周のいずれの位置において1.5μmとするためには、ストリッパー17が配置される位置が極めて重要であり、上記位置決めガイドによるストリッパー17の位置調整に最も精度が要求される。
 次に、パンチ15に対して、図示していない加圧プレスにより、80N/mm2の圧力を加えて、板状材料1である銅箔に孔を開けた。
 図24を参照して、板状材料1である銅箔の孔のサイズは、直径300μmであり、パンチ15のパンチ面15vのサイズと同じであった。また、かかる銅箔の孔の周には、バリが見られた。
 (実施例5)
 図13を参照して、厚さ5mmのステンレス板に直径8mmの孔11wを施した板状のダイ11の上に板状材料1として厚さ12μmのアルミ箔を配置し、さらにその上に第1の固体31として厚さ1mmのウレタン樹脂シートを配置した。次に、室温(具体的には25℃)雰囲気中で、第3の補助固体55としての先端部が径26mmの球体の表面状のロッドを用いて、図10に示される板状材料1とダイ11の孔11wの周11rとの間に加わる圧力の最大圧力点11rpが孔11wの周11r上の任意に特定される1以上の点である始点11rsから最大圧力点11rpが始点11rsと同じ1以上の点である終点11reまで全周に亘って一方向(具体的には図10の矢印Aに示す方向)に移動するように、第3の補助固体55を、第3の補助固体55の加圧方向Pが板状材料1の主面の法線1nに対して周外に向かう角度αが10°(図13において、ダイ11の孔11wの周11rを形成するエッジ11eの中心軸(図示せず)は、板状材料1の主面の法線1nに対して周外に向かって45°の角を成していることから、第3の補助固体55の加圧方向Pとエッジ11eの中心軸(図示せず)とのずれ角は35°に相当すると考えられる。)で100Nの力をかけてダイ11の孔11wの周11rに沿って全周に亘って回動させることにより、板状材料1に孔を開けた。
 図25を参照して、板状材料1であるアルミニウム箔の孔のサイズは、直径8mmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかるアルミ箔の孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 (実施例6)
 図14を参照して、室温(具体的には25℃)雰囲気中で、第4の補助固体56である直径が60mmのロールと第5の補助固体57である直径が60mmのロールとの間に、厚さ100μmのステンレスシートに直径150μmの孔11wが450μmのピッチ(孔の中心間の距離)で60°千鳥のパターン(平面充填された正三角形の頂点のパターン)で配置された板状のダイ11とそのダイ11上に配置された板状材料1である厚さ10μmの銅箔とその板状材料1上に配置された第1の固体31である厚さ300μmのポリウレタン樹脂シートとで構成される積層体を、第1の固体31が第4の補助固体56に接触しダイ11が第5の補助固体57に接触するように挟み込んだ。次に、ダイ11に接触する第5の補助固体57であるロールを回転駆動させて、130N/mmの荷重を上記の積層体に掛けることにより、板状材料1に孔を開けた。
 図26を参照して、板状材料1である銅箔の孔のサイズは、直径150μmであり、ダイ11の孔11wのサイズと同じであった。また、かかる銅箔の孔の周は、バリがほとんどなく、外観が良好であった。
 上記のように、比較例1に示す従来のパンチングによる板状材料の孔開けにおいては、パンチ、ストリッパーおよび位置決めガイドなどには非常に精度の高い加工を行ない、これらの装置の配置についても非常に精度の高い調整が必要であった。これに対して、実施例1~6に示す本発明による板状材料の孔開けにおいては、パンチおよび精密な位置決めガイドなどが不要であり、このため、これらの装置の非常に精度の高い加工および位置調整が不要となり、低コスト、高効率、かつ、高い寸法精度で、板状材料に任意の形状の孔を形成することができた。また、図20~26を参照して、本発明により板状材料の孔開けにおいては、従来のパンチングにより板状材料の孔開けに比べて、孔の周のバリが少なく、同等以上の外観を有する孔を形成することができた。
 今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
 1 板状材料、1n 法線、11 ダイ、11c,15c,17c 中心線、11e,15e エッジ、11r,15r 周、11re 終点、11rp 最大圧力点、11rs 始点、11w,17w 孔、13 ダイホルダ、15 パンチ、15v パンチ面、17 ストリッパー、21 流動体、23,43 チャンバ、25,45 パッキン、27,47 配管、29,49 バルブ、31 第1の固体、33 第2の固体、37 加圧プレス、38 動力装置、39 固体用ホルダ、41 補助流動体、51 第1の補助固体、53 第2の補助固体、55 第3の補助固体、55c,58c 中心軸、55r,56r,57r,58r 回転軸、56 第4の補助固体、57 第5の補助固体、58 第6の補助固体、61 超音波発振器。

Claims (25)

  1.  孔(11w)とその孔(11w)の周(11r)を形成するエッジ(11e)とを有するダイ(11)上に板状材料(1)を配置し、前記板状材料(1)側および前記ダイ(11)側の少なくとも一方から、前記板状材料(1)における前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えて、前記ダイ(11)の前記エッジ(11e)で前記板状材料(1)を切断することにより、前記ダイ(11)の孔(11w)と同じ形状およびサイズの孔を前記板状材料(1)に形成する板状材料の孔開け方法。
  2.  前記圧力の加え方は、前記板状材料(1)の前記領域に、流動体(21)を接触させることによる請求項1に記載の板状材料の孔開け方法。
  3.  前記圧力の加え方は、前記板状材料(1)の前記領域に、加圧により変形可能な第1の固体(31)を接触させることによる請求項1に記載の板状材料の孔開け方法。
  4.  前記圧力の加え方は、前記第1の固体(31)に、補助流動体(41)をさらに接触させることによる請求項3に記載の板状材料の孔開け方法。
  5.  前記圧力の加え方は、前記第1の固体(31)に、加圧方向に垂直な最大断面のサイズが前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズより大きい第1の補助固体(51)をさらに接触させることによる請求項3に記載の板状材料の孔開け方法。
  6.  前記第1の補助固体(51)は、加圧方向に垂直な最小断面のサイズが前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズより小さい請求項5に記載の板状材料の孔開け方法。
  7.  前記圧力の加え方は、前記第1の固体(31)に、加圧方向に垂直な最大断面のサイズが前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズより小さい第2の補助固体(53)をさらに接触させることによる請求項3に記載の板状材料の孔開け方法。
  8.  前記圧力の加え方は、前記板状材料(1)と前記ダイ(11)の孔(11w)の周(11r)との間に加わる前記圧力の最大圧力点が、前記ダイの孔の周上の任意の数の点である始点(11rs)および終点(11re)に対して、前記始点(11rs)から前記終点(11re)まで全周に亘って移動する請求項3に記載の板状材料の孔開け方法。
  9.  前記圧力の加え方は、前記第1の固体(31)に回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体(55)をさらに接触させて、前記第3の補助固体(55)を回転させながら前記板状材料(1)に対して相対的に移動させること、前記第3の補助固体(55)を傾動させること、および前記第3の補助固体(55)を回動させることのいずれかによる請求項8に記載の板状材料の孔開け方法。
  10.  前記圧力の加え方は、前記第1の固体(31)に回転が可能な第4の補助固体(56)をさらに接触させ、かつ、前記ダイ(11)に回転が可能な第5の補助固体(57)をさらに接触させて、前記第4の補助固体(56)および前記第5の補助固体(57)を回転させながら前記板状材料(1)に対して相対的に移動させることによる請求項8に記載の板状材料の孔開け方法。
  11.  前記圧力の加え方は、前記ダイ(11)に回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体(58)をさらに接触させて、前記第6の補助固体(58)を回転させながら前記板状材料(1)に対して相対的に移動させること、前記第6の補助固体(58)を傾動させること、および前記第6の補助固体(58)を回動させることのいずれかによる請求項8に記載の板状材料の孔開け方法。
  12.  前記圧力の加え方は、前記板状材料(1)の前記領域に、前記板状材料(1)に接触する表面が凸状に成形された第2の固体(33)を接触させることによる請求項1に記載の板状材料の孔開け方法。
  13.  前記ダイ(11)の前記エッジ(11e)で前記板状材料(1)を切断する際に、前記ダイ(11)を超音波により振動させる請求項1から請求項10のいずれかに記載の板状材料の孔開け方法。
  14.  前記ダイ(11)の孔(11w)の周(11r)は、任意の形状の閉じた曲線である請求項1から請求項13のいずれかに記載の板状材料の孔開け方法。
  15.  前記ダイ(11)の孔(11w)の最大径は、1μm以上1m以下である請求項1から請求項14のいずれかに記載の板状材料の孔開け方法。
  16.  孔(11w)とその孔(11w)の周(11r)を形成するエッジ(11e)とを有するダイ(11)と、孔を開けようとする板状材料(1)における前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加える流動体(21)を収容するチャンバ(23)と、を含む板状材料の孔開け装置。
  17.  孔(11w)とその孔(11w)の周(11r)を形成するエッジ(11e)とを有するダイ(11)と、孔を開けようとする板状材料(1)における前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズよりも大きいサイズの領域に圧力を加えるための加圧により変形可能な第1の固体(31)および前記板状材料(1)に接触する表面が凸状に成形された第2の固体(33)のいずれかと、を含む板状材料の孔開け装置。
  18.  前記第1の固体(31)に圧力を加えるための加圧方向に垂直な最大断面のサイズが前記ダイ(11)の孔(11w)のサイズより大きい第1の補助固体(51)をさらに含む請求項17に記載の板状材料の孔開け装置。
  19.  前記第1の固体(31)に圧力を加えるための加圧方向に垂直な最大断面のサイズが前記ダイの孔のサイズより小さい第2の補助固体(53)をさらに含む請求項17に記載の板状材料の孔開け装置。
  20.  前記第1の固体(31)に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第3の補助固体(55)をさらに含む請求項17に記載の板状材料の孔開け装置。
  21.  前記第1の固体(31)に圧力を加えるための回転が可能な第4の補助固体(56)と、前記ダイ(11)に圧力を加えるための回転が可能な第5の補助固体(57)と、をさらに含む請求項17に記載の板状材料の孔開け装置。
  22.  前記ダイ(11)に圧力を加えるための回転、傾動、および回動のいずれかが可能な第6の補助固体(58)をさらに含む請求項17に記載の板状材料の孔開け装置。
  23.  前記ダイ(11)を振動させるための超音波を発振する超音波発振器(61)をさらに含む請求項16から請求項20のいずれかに記載の板状材料の孔開け装置。
  24.  前記ダイ(11)の孔(11w)の周(11r)は、任意の形状の閉じた曲線である請求項16から請求項23のいずれかに記載の板状材料の孔開け装置。
  25.  前記ダイ(11)の孔(11w)の最大径は、1μm以上1m以下である請求項16から請求項24のいずれかに記載の板状材料の孔開け装置。
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