WO2012153514A1 - 照明装置及び液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

　照明装置は、導光板と、シート部と、フレームとを有している。光学シートは、突出部をそれぞれ有している。シート部は、１つの突出部又は互いに重なる複数の突出部により構成された複数の固定部を有し、固定部において、シート部の導光板と反対側に設けられた固定部材によりフレームに固定されている。そして、固定部を構成している突出部の枚数は、シート部を構成している複数の光学シートの枚数よりも少ない。

Description

照明装置及び液晶表示装置

　本発明は、照明装置及びそれを備えた液晶表示装置に関するものである。

　近年、例えば携帯機器等の電子機器には、表示デバイスとして液晶表示装置が広く用いられている。特に、透過型の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに対向して配置された照明装置であるバックライトユニットと、これらの液晶表示パネル及びバックライトユニットを収容するフレームとを有している。バックライトユニットは、液晶表示パネルに対向する導光板と、導光板及び液晶表示パネルの間に設けられた光学シートとを有している。光学シートは、入射した光の光学特性を制御するためのシートである。

　ここで、光学シートは、一般に樹脂材料からなるため、温度変化等により膨張又は変形し易い。光学シートの全体がフレームや液晶表示パネル等に固定されていると、その膨張又は変形に伴ってシート部に撓みが生じる結果、表示品位が損なわれる問題がある。

　これに対し、特許文献１には、略矩形状の光学シートの辺の数カ所に突出部を形成し、この突出部においてのみ、当該光学シートを両面テープによりフレームに粘着固定することが記載されている。これによれば、光学シートの拘束箇所が少なくなるので、光学シートが熱膨張しても、その光学シートに撓みが生じにくくすることが可能になる。

特開２００９－１２２１６７号公報

　通常、液晶表示装置には複数の光学シートが互いに積層して設けられている。その複数の光学シートによってシート部が構成されている。そして、光学シートの複数の突出部により、シート部の固定部が構成されている。

　ところが、上記特許文献１の液晶表示装置では、導光板から出射されてシート部の固定部近傍に入射した光のエネルギーが、両面テープ等の固定手段に吸収されて減衰するため、その固定部近傍における透過光の輝度が低下してしまう。その結果、表示画面の複数箇所に暗部が生じて表示品位が低下する問題がある。

　一方、シート部における固定部の数を低減すれば、シート部の固定強度を維持することが難しくなる。

　本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シート部の固定部による固定強度を維持しながらも、その固定部近傍における透過光の輝度低下を抑制することにある。

　上記の目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、導光した光を出射する出射面を有する導光板と、上記導光板の出射面側に配置され、互いに積層された複数の光学シートを有するシート部と、上記シート部及び上記導光板を保持するフレームとを備えている。そして、上記複数の光学シートは、該光学シートの表面に沿った方向へ上記導光板の出射面からはみ出すように突出した突出部をそれぞれ有し、上記シート部は、１つの上記突出部又は互いに重なる複数の上記突出部により構成された複数の固定部を有し、該固定部において、当該シート部の上記導光板と反対側に設けられた固定部材により上記フレームに固定され、上記固定部を構成している上記突出部の枚数は、上記シート部を構成している複数の光学シートの枚数よりも少ない。

　上記の構成により、シート部は、複数の固定部においてフレームに固定されるため、その固定強度を適切に維持することが可能になる。また、シート部をその周囲全体に亘ってフレームに固定するものでなく、複数の固定部においてフレームに固定する構成であり、シート部の拘束箇所が少なくなっているので、シート部が熱膨張したとしても当該シート部に撓みが生じにくくなる。

　ここで、導光板から出射した光は、シート部を透過することによって減衰する。その減衰の程度は、光学シートの枚数が多いほど大きくなる。本発明では、固定部を構成している光学シートの突出部の枚数が、シート部全体を構成している当該光学シートの枚数よりも少なくなっている。したがって、固定部近傍を透過する光の減衰の程度を、シート部の他の領域を透過する光の減衰の程度よりも小さくすることができる。そのため、固定部を透過する光のエネルギーが固定手段により吸収されるとしても、固定部における透過光の減衰程度が比較的小さいので、この固定部近傍の透過光の輝度低下を抑制することができる。その結果、固定部近傍に暗部が生じないようにして、照明装置から均一な光を出射させることが可能になる。

　また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに対向して配置された上記照明装置とを備えている。この構成により、固定部近傍に暗部が生じないようにして、表示品位を高めることが可能になる。

　本発明によれば、シート部が複数の固定部においてフレームに固定されるため、シート部のフレームへの固定強度を適切に維持しつつ、熱膨張によるシート部の撓みを抑制することができる。さらに、固定部を構成している光学シートの突出部の枚数が、シート部全体を構成している当該光学シートの枚数よりも少ないため、固定部において透過光の減衰の程度が小さくなる結果、この固定部近傍の透過光の輝度低下を抑制することができる。そのため、固定部近傍に暗部が生じないようにして、照明装置から均一な光を出射させることができる。

図１は、本実施形態１におけるフレームに装着されたシート部を示す平面図である。 図２は、図１におけるII－II線断面を含む液晶表示装置の断面図である。 図３は、図１におけるIII－III線断面を含む液晶表示装置の断面図である。 図４は、図３の一部を拡大して示す断面図である。 図５は、第３光学シートの構成を示す平面図である。 図６は、第２光学シートの構成を示す平面図である。 図７は、第１光学シートの構成を示す平面図である。 図８は、比較例に係る液晶表示装置の一部を拡大して示す断面図である。 図９は、比較例に係る液晶表示装置の一部を拡大して示す断面図である。 図１０は、本実施形態２における液晶表示装置の一部を拡大して示す断面図である。 図１１は、実際に照明光の均一さを観察した結果を示す表である。 図１２は、本実施形態３におけるフレームに装着されたシート部を示す平面図である。 図１３は、本実施形態３におけるフレームに装着された第１光学シートを示す平面図である。 図１４は、図１２におけるXIV－XIV線断面図である。 図１５は、第２光学シートの構成を示す平面図である。 図１６は、第１光学シートの構成を示す平面図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

　《発明の実施形態１》
　図１～図７は、本発明の実施形態１を示している。

　図１は、本実施形態１におけるフレーム２８に装着されたシート部２０を示す平面図である。図２は、図１におけるII－II線断面を含む液晶表示装置１の断面図である。図３は、図１におけるIII－III線断面を含む液晶表示装置１の断面図である。図４は、図３の一部を拡大して示す断面図である。図５～図７は、光学シート２１，２２，２３の構成を示す平面図である。

　（液晶表示装置）
　液晶表示装置１は、図２及び図３に示すように、液晶表示パネル１５と、液晶表示パネル１５に対向して配置された照明装置であるバックライトユニット１０とを備えている。

　液晶表示パネル１５は、アクティブマトリクス基板としてのＴＦＴ基板１１と、ＴＦＴ基板１１に対向して配置された対向基板１２と、ＴＦＴ基板１１及び対向基板１２の間に設けられた液晶層（図示省略）とを有する。ＴＦＴ基板１１の対向基板１２と反対側には、偏光板１３が貼り付けられている。一方、対向基板１２のＴＦＴ基板１１と反対側には、偏光板１４が貼り付けられている。

　（バックライトユニット）
　バックライトユニット１０は、図２及び図３に示すように、導光した光を出射する出射面２５ａを有する導光板２５と、導光板２５の出射面２５ａ側に配置されたシート部２０と、シート部２０及び導光板２５を保持するフレーム２８とを備えている。

　　＜フレーム＞
　フレーム２８は、樹脂によって構成され、図１に示すように、矩形状の開口部２８ａを有する矩形枠形状に形成されている。フレーム２８の内側部分には、切欠部４０が開口部２８ａを囲むように形成されている。切欠部４０は、図２及び図３に示すように、フレーム２８の内縁に複数形成されると共に導光板２５の液晶表示パネル１５側表面と同じ程度の高さを有する第１支持面４１と、第１支持面４１よりもフレーム２８の外側において開口部２８ａを囲むように形成されると共に第１支持面４１よりも液晶表示パネル１５側に高い段差面として形成された第２支持面４２とを有している。

　尚、本実施形態では、第１支持面４１が矩形状に形成されているが、本発明はこれに限定されず、第１支持面４１はその他の形状であってもよい。

　フレーム２８の液晶表示パネル１５と反対側には、反射板２７が取付固定されている。そのことにより、フレーム２８の開口部２８ａは反射板２７によって閉塞されている。

　フレーム２８の開口部２８ａには、矩形状の導光板２５が、反射板２７に載置された状態で収納されている。導光板２５の出射面２５ａには、出射光を液晶表示パネル１５の法線方向に立ち上げるための光学パターン（図示省略）が形成されている。

　また、フレーム２８には、導光板２５の１つの側面である入射面（図示省略）に対向するように配置された複数の光源である発光ダイオード（図示量略）が設けられている。この発光ダイオードには、図１に示すように、電力等を供給するフレキシブル基板１７が接続されている。

　　＜シート部＞
　導光板２５の反射板２７と反対側の表面である出射面２５ａには、この出射面と略同じ大きさを有する矩形状のシート部２０が載置されている。シート部２０は、互いに積層された複数の光学シート２１，２２，２３を有している。本実施形態におけるシート部２０は、例えば、第１光学シート２１、第２光学シート２２、及び第３光学シート２３の３枚の光学シートを有している。光学シートは、例えばプリズムシートや拡散シート等の入射した光の光学特性を制御するためのシートである。

　図２～図５に示すように、第１～第３光学シート２１，２２，２３は、それぞれ略矩形状に形成され、当該光学シート２１，２２，２３の表面に沿った方向へ導光板２５の出射面２５ａからはみ出すように突出した突出部３１，３２，３３をそれぞれ有している。各突出部３１，３２，３３は、それぞれ矩形状に形成されている。

　第１光学シート２１は、導光板２５の出射面２５ａに載置され、図７に示すように、例えば６つの突出部３１を有している。突出部３１は、第１光学シート２１における２つの長辺にそれぞれ３つずつ設けられ、互いに離間して配置されている。

　第２光学シート２２は、第１光学シート２１の液晶表示パネル１５側に積層され、図６に示すように、例えば３つの突出部３２を有している。突出部３２は、第２光学シート２２における一方の長辺に２つ形成される一方、他方の長辺に１つ形成されている。また、各突出部３２は、第２光学シート２２が第１光学シート２１に積層された状態で、突出部３１の何れか１つに重なるようになっている。

　第３光学シート２３は、第２光学シート２２の液晶表示パネル１５側に積層され、図５に示すように、例えば３つの突出部３３を有している。突出部３３は、第３光学シート２３における一方の長辺に１つ形成される一方、他方の長辺に２つ形成されている。また、各突出部３３は、第３光学シート２３が第１及び第２光学シート２１，２２に積層された状態で、突出部３２に重ならずに突出部３１に重なるようになっている。

　こうして、シート部２０は、互いに重なる複数の突出部３１，３２，３３により構成された複数の固定部３０を有している。すなわち、シート部２０は、図２に示すように第１突出部３１及び第２突出部３２からなる固定部３０と、図３に示すように第１突出部３１及び第３突出部３３からなる固定部３０とを有している。

　したがって、複数の固定部３０は、それぞれ互いに同じ枚数の突出部３１，３２，３３を有している。そうして、固定部３０を構成している突出部３１，３２，３３の枚数は、２枚であって、シート部２０を構成している複数の光学シート２１，２２，２３の枚数である３枚よりも少なくなっている。

　図２～図４に示すように、シート部２０の固定部３０は、フレーム２８の第１支持面４１に支持されている。また、シート部２０の導光板２５と反対側には、固定部材である両面粘着テープ２６が設けられている。両面粘着テープ２６は、例えば矩形枠状に形成され、フレーム２８の第２支持面４２に粘着支持されている。そして、シート部２０は、固定部３０において両面粘着テープ２６によりフレーム２８に固定されている。

　そして、液晶表示パネル１５は、導光板２５及びシート部２０に対向するように配置された状態で、両面粘着テープ２６を介してフレーム２８の第２支持面４２に粘着固定されている。こうして、液晶表示装置１が構成されている。

　上記液晶表示装置１は、バックライトユニット１０の照明光を液晶表示パネル１５に供給し、当該液晶表示パネル１５においてその照明光を選択的に透過させることによって表示を行う。

　すなわち、光源である複数の発光ダイオードの光は、入射面から導光板２５に入射する。導光板２５に入射した光は導光板２５の内部を拡散されながら導光される。導光板２５の裏面側に出射した光は反射板２７に反射されて再度導光板２５に入射する。そうして、輝度が均一化された照明光が、導光板２５の出射面から出射される。導光板２５から出射された光は、シート部２０によって光学特性が制御された後に液晶表示パネル１５に供給され、所望の表示に供される。

　　－実施形態１の効果－
　したがって、この実施形態１によると、まず、シート部２０が、複数の固定部３０においてフレーム２８に固定されるため、その固定強度を適切に維持することができる。さらに、シート部２０をその周囲全体に亘ってフレーム２８に固定するものでなく、複数の固定部３０においてフレーム２８に固定する構成であり、シート部２０の拘束箇所が少なくなっているので、シート部２０が熱膨張したとしても当該シート部２０に撓みが生じにくくすることができる。

　ここで、図８及び図９は、比較例に係る液晶表示装置１００の一部を拡大して示す断面図である。図８及び図９に示すように、比較例に係る液晶表示装置１００は、シート部２０の固定部３０近傍の構成が本実施形態に係る液晶表示装置１と相違している。この比較例に係る液晶表示装置１００では、当該シート部２０を構成する光学シート２１，２２，２３の枚数と同じ枚数の突出部３１，３２，３３によって固定部３０が構成されている。

　図８に示すように、フレーム２８に第１支持面４１が形成されていない領域では、同図に矢印で示すように、導光板２５から出射した光がフレーム２８の内壁面に反射されるため、当該光は両面粘着テープ２６に吸収されずにシート部２０を透過する。一方、図９に示すように、フレーム２８に第１支持面４１が形成されている領域では、同図に矢印で示すように、導光板２５から出射された光の一部が固定部３０を通って両面粘着テープ２６に入射する。そのことにより、この固定部３０近傍領域では、光のエネルギーの一部が両面粘着テープ２６によって吸収されるため、照明光の輝度が低下する。その結果、固定部３０近傍は、照明光の輝度が他の領域よりも低い暗部となってしまう。

　これに対し、本実施形態では、上述のように固定部３０を構成する光学シート２１，２２，２３の突出部３１，３２，３３の枚数を他の領域よりも少なくしたので、比較例のような暗部が生じないようにすることができる。

　すなわち、導光板２５から出射した光は、シート部２０を透過することによって減衰する。その減衰の程度は、光学シート２１，２２，２３の枚数が多いほど大きくなる。本実施形態では、固定部３０を構成している光学シート２１，２２，２３の突出部３１，３２，３３の枚数が、シート部２０全体を構成している当該光学シート２１，２２，２３の枚数よりも少なくなっている。したがって、固定部３０近傍を透過する光の減衰の程度を、シート部２０の他の領域を透過する光の減衰の程度よりも小さくすることができる。そのため、固定部３０を透過する光のエネルギーが両面粘着テープ２６により吸収されるとしても、固定部３０における透過光の減衰程度が比較的小さいので、この固定部３０近傍の透過光の輝度低下を抑制することができる。その結果、固定部３０近傍に暗部が生じないようにして、バックライトユニット１０から均一な光を出射させることができる。そうして、液晶表示装置１の表示品位を高めることができる。

　さらに、複数の固定部３０が、それぞれ互いに同じ枚数の突出部３１，３２，３３を有するようにしたので、各固定部３０において透過光の減衰程度が互いに同じとなる結果、照明光の輝度をより均一化することができる。

　《発明の実施形態２》
　図１０は、本発明の実施形態２を示している。

　図１０は、本実施形態２における液晶表示装置の一部を拡大して示す断面図である。尚、以降の各実施形態では、図１～図９と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。

　本実施形態２は、上記実施形態１における液晶表示装置１及びバックライトユニット１０において、両面粘着テープ２６の構成を変更したものである。

　本実施形態２における両面粘着テープ２６は、図１０に示すように、シート部２０を透過する光を反射する反射層３５と、反射層３５に積層された樹脂層３６とを有している。このような両面粘着テープ２６には、例えば住友スリーエム株式会社のＥＳＲ（商品名）や、表面に銀を蒸着したテープ等を用いることができる。したがって、本実施形態における両面粘着テープ２６によれば、固定部３０を透過した光の反射率を高くすることができるので、その光のエネルギーの減衰程度を大幅に低下させることができる。

　また、両面粘着テープ２６の他の構成として、当該両面粘着テープ２６の色を白色とすることも可能である。両面粘着テープ２６の色を白色とすることによっても、固定部３０の透過光に対する反射率を高めることができるので、固定部３０近傍における暗部の発生を抑制することができる。

　図１１は、実際に照明光の均一さを観察した結果を示す表である。ここで、固定部３０が３枚の突出部３１，３２，３３を有するもののうち、両面粘着テープ２６が黒色であるものを比較例１とし、両面粘着テープ２６が白色であるものを比較例２とした。一方、固定部３０が２枚の突出部３１，３２を有し、両面粘着テープ２６が白色であるものを実施例とした。

　図１１における「光学シート突出部の有無」の欄について、○印は突出部が有ることを意味し、×印は突出部が無いことを意味する。また、図１１における「照明光の均一さ」の欄について、○印は照明光の均一さが最も高いことを意味し、×印は照明光の均一さが最も低いことを意味し、△印は照明光の均一さが×印のものよりも高いが○印のものよりも低いことを意味している。

　図１１に示すように、比較例１では、固定部３０近傍において暗部が明確に生じており、照明光の均一さは比較的低かった。これは、固定部３０を構成する３枚の突出部３１，３２，３３によって減衰した光のエネルギーがさらに両面粘着テープ２６により吸収されたことによるものと考えられる。

　また、比較例２では、固定部３０近傍において暗部が視認され、照明光の均一さは比較例１よりも高いものの良好とまでは言えなかった。固定部３０を構成する３枚の突出部３１，３２，３３によって光が減衰するものの、両面粘着テープ２６が白色であるので両面粘着テープ２６による光のエネルギーの吸収が低減されたことによるものと考えられる。

　一方、実施例では、固定部３０近傍において暗部が視認されず、照明光の均一性は比較的高いものであった。これは、固定部３０を構成する突出部３１，３２の枚数がシート部２０の他の領域における光学シート２１，２２，２３の枚数よりも少ないことから、固定部３０近傍の透過光の減衰程度が比較的低くなり、しかも、両面粘着テープ２６が白色であるので両面粘着テープ２６による光のエネルギーの吸収が低減されたことによるものと考えられる。

　　－実施形態２の効果－
　したがって、本実施形態２によっても、シート部２０が複数の固定部３０においてフレーム２８に固定されるため、シート部２０のフレーム２８への固定強度を適切に維持しつつ、熱膨張によるシート部２０の撓みを抑制することができる。さらに、固定部３０を構成している光学シート２１，２２，２３の突出部３１，３２，３３の枚数が、シート部２０全体を構成している当該光学シート２１，２２，２３の枚数よりも少ないため、固定部３０において透過光の減衰の程度が小さくなる結果、この固定部３０近傍の透過光の輝度低下を抑制することができる。そのため、固定部３０近傍に暗部が生じないようにして、バックライトユニット１０から均一な光を出射させることができる。そうして、液晶表示装置１の表示品位を高めることができる。

　しかも、両面粘着テープ２６が白色又は反射層３５を有する構成としたので、両面粘着テープ２６による光のエネルギーの吸収を低減して、照明光の均一さをより高めることができる。

　《発明の実施形態３》
　図１２～図１６は、本発明の実施形態３を示している。

　図１２は、本実施形態３におけるフレーム２８に装着されたシート部２０を示す平面図である。図１３は、本実施形態３におけるフレーム２８に装着された第１光学シート５１を示す平面図である。図１４は、図１２におけるXIV－XIV線断面図である。図１５及び図１６は、光学シート５１，５２の構成を示す平面図である。

　本実施形態２は、上記実施形態１における液晶表示装置１及びバックライトユニット１０において、シート部２０の構成を変更したものである。

　本実施形態におけるシート部２０は、図１４に示すように、例えば、１枚の第１光学シート５１と、２枚の第２光学シート５２とを有している。第１及び第２光学シート５１，５２は、図１５及び図１６に示すように、それぞれ略矩形状に形成されている。図１３及び図１４に示すように、第１光学シート５１は導光板２５の出射面２５ａに載置されている。さらに、図１２及び図１４に示すように、２枚の第２光学シート５２が、互いに積層された状態で第１光学シート５１の上に載置されている。

　シート部２０の固定部３０は、図１２に示すように、シート部２０の対向する２つの長辺にそれぞれ形成された第１固定部３０ａと、シート部２０の２つの短辺の一方に形成された第２固定部３０ｂとを有している。第１固定部３０ａは２つの第２突出部６２により構成され、第２固定部３０ｂは１つの第１突出部６１によって構成されている。また、第２固定部３０ｂは、シート部２０の辺に沿った幅が、第１固定部３０ａよりも幅広に形成されている。

　そして、複数の光学シート５１，５２は、第１固定部３０ａを構成する第２突出部６２及び第２固定部３０ｂを構成する第１突出部６１の何れか一方をそれぞれ有している。すなわち、第１光学シート５１は、図１６に示すように、１つの短辺に形成された第１突出部６１を有している。第１突出部６１は、第１光学シート５１における１つの短辺の全体に亘って形成されている。一方、第２光学シート５２は、図１５に示すように、互いに対向する長辺に形成された複数の第２突出部６２を有している。

　図１４に示すように、シート部２０の固定部３０は、フレーム２８の第１支持面４１に支持されている。そして、シート部２０は、固定部３０において両面粘着テープ２６によりフレーム２８に固定されている。

　　－実施形態３の効果－
　したがって、本実施形態３によっても、シート部２０が複数の固定部３０ａ，３０ｂにおいてフレーム２８に固定されるため、シート部２０のフレーム２８への固定強度を適切に維持しつつ、熱膨張によるシート部２０の撓みを抑制することができる。さらに、第１固定部３０ａ又は第２固定部３０ｂを構成している第１及び第２光学シート５１，５２の突出部６１，６２の枚数が、シート部２０全体を構成している当該光学シート５１，５２の枚数よりも少ないため、各固定部３０ａ，３０ｂにおいて透過光の減衰の程度が小さくなる結果、この固定部３０ａ，３０ｂ近傍の透過光の輝度低下を抑制することができる。そのため、固定部３０ａ，３０ｂ近傍に暗部が生じないようにして、バックライトユニット１０から均一な光を出射させることができる。そうして、液晶表示装置１の表示品位を高めることができる。

　しかも、第２固定部３０ｂを構成する第１突出部６１を有する第１光学シート５１については、その第１突出部６１がシート部２０の短辺において固定される一方、長辺において固定されないため、より大きくなりやすい長辺方向の熱膨張を容易に許容することができる。

　《発明の実施形態４》
　上記実施形態１及び２では、シート部２０の各固定部３０に含まれる突出部３１，３２，３３の枚数を互いに同じとしたのに対し、本実施形態４における固定部３０は同じ枚数の突出部３１，３２，３３を有していない点で相違している。

　ここで、導光板２５の出射面２５ａには光学パターン（図示省略）が形成されているが、その出射面２５ａから出射される光の輝度は、不均一な分布となる場合がある。これに対し、本実施形態における各固定部３０を構成する突出部３１，３２，３３の枚数は、その固定部３０が配置される近傍における導光板２５から出射された出射光の輝度の高さに応じて増減されている。

　すなわち、各固定部３０は、その固定部３０が配置される近傍における導光板２５から出射された出射光の輝度が低いほど、当該固定部３０を構成する突出部３１，３２，３３の枚数が少なくなっている。

　したがって、本実施形態によれば、上記実施形態１及び２と同様に、シート部２０のフレーム２８への固定強度を適切に維持しつつ、熱膨張によるシート部２０の撓みを抑制することができる。さらに、固定部３０を構成している光学シート２１，２２，２３の突出部３１，３２，３３の枚数が、シート部２０全体を構成している当該光学シート２１，２２，２３の枚数よりも少ないため、固定部３０近傍に暗部が生じないようにして、バックライトユニット１０から均一な光を出射させることができる。

　しかも、導光板２５から出射される出射光の輝度分布が不均一である場合であっても、その輝度が低い領域において固定部３０を構成する突出部３１，３２，３３の枚数が他の領域よりも少なくなっているので、より適切に暗部を各固定部３０近傍に生じさせないようにすることができる。その結果、液晶表示装置１の表示品位をより好適に高めることができる。

　《その他の実施形態》
　上記実施形態では、例えば３枚の光学シートによってシート部２０を構成した例について説明したが、シート部２０は複数の光学シートによって構成されていればよく、例えば２～５枚の光学シートによってシート部２０を構成することも可能である。

　さらに、上記実施形態では、シート部２０の固定部３０を、互いに重なる複数の突出部３１，３２，３３によって構成したが、本発明はこれに限らず、１つの突出部３１，３２，３３によって固定部３０を構成するようにしてもよい。そのことにより、固定部３０近傍における光の減衰程度をより低下させることができる。

　また、本発明は上記実施形態１～３に限定されるものでなく、本発明には、これらの実施形態１～４を適宜組み合わせた構成が含まれる。

　以上説明したように、本発明は、照明装置及びそれを備えた液晶表示装置について有用である。

　　　　　　１　　　液晶表示装置 
　　　　　１０　　　バックライトユニット（照明装置）
　　　　　１５　　　液晶表示パネル 
　　　　　２０　　　シート部 
　　　　　２１　　　第１光学シート 
　　　　　２２　　　第２光学シート 
　　　　　２３　　　第３光学シート 
　　　　　２５　　　導光板 
　　　　　２５ａ　　出射面 
　　　　　２６　　　両面粘着テープ 
　　　　　２８　　　フレーム 
　　　　　２８ａ　　開口部 
　　　　　３０　　　固定部 
　　　　　３０ａ　　第１固定部 
　　　　　３０ｂ　　第２固定部 
　　　　　３１　　　第１突出部 
　　　　　３２　　　第２突出部 
　　　　　３３　　　第３突出部 
　　　　　５１　　　第１光学シート 
　　　　　５２　　　第２光学シート 
　　　　　６１　　　第１突出部 
　　　　　６２　　　第２突出部 　

Claims (14)

1. 　導光した光を出射する出射面を有する導光板と、
   　上記導光板の出射面側に配置され、互いに積層された複数の光学シートを有するシート部と、
   　上記シート部及び上記導光板を保持するフレームとを備え、
   　上記複数の光学シートは、該光学シートの表面に沿った方向へ上記導光板の出射面からはみ出すように突出した突出部をそれぞれ有し、
   　上記シート部は、１つの上記突出部又は互いに重なる複数の上記突出部により構成された複数の固定部を有し、該固定部において、当該シート部の上記導光板と反対側に設けられた固定部材により上記フレームに固定され、
   　上記固定部を構成している上記突出部の枚数は、上記シート部を構成している複数の光学シートの枚数よりも少ない
   ことを特徴とする照明装置。
2. 　請求項１に記載された照明装置において、
   　上記固定部材は、上記シート部を透過する光を反射する反射層を有している
   ことを特徴とする照明装置。
3. 　請求項１に記載された照明装置において、
   　上記固定部材は、白色の両面粘着テープである
   ことを特徴とする照明装置。
4. 　請求項１乃至３の何れか１つに記載された照明装置において、
   　上記複数の固定部は、それぞれ互いに同じ枚数の突出部を有している
   ことを特徴とする照明装置。
5. 　請求項１乃至３の何れか１つに記載された照明装置において、
   　上記複数の固定部は、該固定部が配置される近傍における上記導光板から出射された出射光の輝度が低いほど、当該固定部を構成する上記突出部の枚数が少なくなっている
   ことを特徴とする照明装置。
6. 　請求項１乃至５の何れか１つに記載された照明装置において、
   　上記シート部は矩形状に形成され、
   　上記固定部は、上記シート部の対向する２つの長辺にそれぞれ形成された第１固定部と、上記シート部の２つの短辺の一方に形成された第２固定部とを有し、
   　上記複数の光学シートは、上記第１固定部を構成する突出部及び上記第２固定部を構成する突出部の何れか一方をそれぞれ有している
   ことを特徴とする照明装置。
7. 　請求項６に記載された照明装置において、
   　上記第２固定部は、上記シート部の辺に沿った幅が、上記第１固定部よりも幅広に形成されている
   ことを特徴とする照明装置。
8. 　液晶表示パネルと、
   　上記液晶表示パネルに対向して配置された照明装置とを備え、
   　上記照明装置は、導光した光を出射する出射面を有する導光板と、上記導光板の出射面側に配置され、互いに積層された複数の光学シートを有するシート部と、上記シート部及び上記導光板を保持するフレームとを備え、
   　上記複数の光学シートは、該光学シートの表面に沿った方向へ上記導光板の出射面からはみ出すように突出した突出部をそれぞれ有し、
   　上記シート部は、１つの上記突出部又は互いに重なる複数の上記突出部により構成された複数の固定部を有し、該固定部において、当該シート部の上記導光板と反対側に設けられた固定部材により上記フレームに固定され、
   　上記固定部を構成している上記突出部の枚数は、上記シート部を構成している複数の光学シートの枚数よりも少ない
   ことを特徴とする液晶表示装置。
9. 　請求項８に記載された液晶表示装置において、
   　上記固定部材は、上記シート部を透過する光を反射する反射層を有している
   ことを特徴とする液晶表示装置。
10. 　請求項８に記載された液晶表示装置において、
    　上記固定部材は、白色の両面粘着テープである
    ことを特徴とする液晶表示装置。
11. 　請求項８乃至１０の何れか１つに記載された液晶表示装置において、
    　上記複数の固定部は、それぞれ互いに同じ枚数の突出部を有している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
12. 　請求項８乃至１０の何れか１つに記載された液晶表示装置において、
    　上記複数の固定部は、該固定部が配置される近傍における上記導光板から出射された出射光の輝度が低いほど、当該固定部を構成する上記突出部の枚数が少なくなっている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
13. 　請求項８乃至１２の何れか１つに記載された液晶表示装置において、
    　上記シート部は矩形状に形成され、
    　上記固定部は、上記シート部の対向する２つの長辺にそれぞれ形成された第１固定部と、上記シート部の２つの短辺の一方に形成された第２固定部とを有し、
    　上記複数の光学シートは、上記第１固定部を構成する突出部及び上記第２固定部を構成する突出部の何れか一方をそれぞれ有している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
14. 　請求項１３に記載された液晶表示装置において、
    　上記第２固定部は、上記シート部の辺に沿った幅が、上記第１固定部よりも幅広に形成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。

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