WO2011013530A1 - 低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒 - Google Patents

低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】 基質であるガラクトマンナンを従来よりも高濃度で、さらに操作工程が少なく短時間で部分加水分解することができ、かつ冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などを有する分子構造の部分加水分解物を効率的に製造することができる方法を提供する。 【解決手段】 水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程を有する。

Description

低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒
 本発明は、低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒に関し、より詳細には、ガラクトマンナンを基質(原料)として、発酵および酵素反応などのバイオプロセスを経ずに水熱反応により選択的に部分加水分解する工程を有する、低分子化ガラクトマンナンを製造する方法およびこれに用いる触媒に関する。
 近年の食の多様化を反映し、加熱調理後、即時に喫食可能である利便性を有した多種多様の食品あるいは食品素材が冷凍状態で流通されている。当該冷凍食品は、通常、-18℃以下の低温で管理されているが、長時間の冷凍保存期間中、食品成分の一つであるタンパク質が不可逆の変性を起こし、食感・味質の質的劣化などを招いてきた。このような冷凍保存によるタンパク質の不可逆の変性を防止するため、それぞれの食品あるいは食品素材に適したボイルやフライなどの調理処理を施した後、冷凍変性防止剤を添加して冷凍する方法が採られている。
 一方、食品の安定化剤や増粘剤として多くの食品に利用されているガラクトマンナンは、冷凍変性防止活性が以前から報告されている。しかしながら、ガラクトマンナンは水への溶解度が低く、その溶液も高粘度であることから、冷凍変性防止活性が十分に発揮される濃度での添加が困難であった。そこで近年、ガラクトマンナンを低分子化する方法や低粘度化する方法、溶解度を上げる方法などが開発されており、1.アルカリ処理、2.熱分解、3.食品酵母による発酵、4.酵素処理、5.酸加水分解による方法が開発されている。
 例えば、特許文献1には、ガラクトマンナンを水親和性有機溶剤の水溶液中で分散させ、酵素の存在下でアルカリ処理することにより低粘度化する方法が開示されている。
 また、特許文献2にはグアーガムを起源とするガラクトマンナンを100℃から150℃の温度条件で3~30時間加熱処理することにより、グアーガムの水和率を減少させる方法が開示されている。
 また、特許文献3には、ガラクトマンナナーゼ、セルラーゼ、ポリガラクチュロナーゼ、ヘミセルラーゼなどの酵素を利用して、難消化性多糖類を低分子化する方法が開示されており、特許文献4には、マンノシダーゼを生産する食品酵母による発酵やα-ガラクトシダーゼ、β-マンノシダーゼ、β-マンナナーゼなどの酵素を利用して、ガラクトマンナンを低分子化する方法が開示されている。
 さらに、特許文献5には、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、亜硫酸などの鉱酸を利用したD-マンノースの製造方法が、特許文献6には、リン酸、クエン酸などをローカストビーンガムに添加し、加熱することでローカストビーンガムを低分子化する方法が、特許文献7には、ガラクトマンナンをアスコルビン酸に接触させて低粘度化する方法が、それぞれ開示されている。
特開昭58-111802 米国特許第3415927 特開昭63-269993 特開2008-143986 特開2000-70000 特開2001-178379 特開2004-269556
 しかしながら、特許文献1に開示されているアルカリ処理を使用する方法をガラクトマンナンの低分子化に適用した場合は、副産する中和塩を除去するために複数回にわたるアルコール洗浄工程を必要とし、多量のアルコールを消費するばかりでなく、製品中へアルコール溶媒が残留しないよう十分な品質管理が必要となる。
 また、特許文献2に開示されている熱分解による方法をガラクトマンナンの低分子化に適用した場合は、加熱によって生じた副生成物が反応することによって、製品が着色するという問題があり、利用できる食品が限定されている。
 また、特許文献5や特許文献6に開示されている鉱酸やシュウ酸、クエン酸などを利用する方法では、pHの制御下で長時間の反応を加えなければならない他、その後の中和工程によって中和塩が生成物中に残留するおそれがあり、特許文献7に開示されているアスコルビン酸に接触させる方法を用いた場合では、処理可能な基質濃度が低いことから生産性が著しく低くなる。
 さらに、上述した各方法をガラクトマンナンの低分子化に用いた場合、分解の目的であるところの冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などが大きく損なわれ、冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性と、粘度および溶解性の基本的物性との両立が困難であり、産業上の課題であった。
 一方、特許文献3や特許文献4に開示されている、酵素処理および食品酵母の発酵により、ガラクトマンナンを低分子化する方法によれば、前述の物理化学的な反応と比較して、熱的にも化学的にも温和な条件で分解することが可能である。特に、特許文献4記載の方法によれば、従来の化学的製造方法では得ることができなかった冷凍変性防止活性の高い分子構造を有する部分加水分解物を得ることが可能である。
 しかしながら、酵素反応や食品酵母の発酵といったバイオプロセスによる方法では、食品酵母の発酵や酵素反応の活性を維持するために基質濃度を低く設定しなければならず、また、酵素反応の可逆性や条件のばらつきによって、安定した冷凍変性防止活性などを持つ製品を大量に生産することは困難である。さらに、ガラクトマンナンが難生分解性のため、反応は30時間以上におよぶという課題があるとともに、食品酵母の発酵または酵素反応後、添加酵素および菌体の失活工程を必要とし、特に、粘性のある反応液から失活菌体および酵素を除去するといった高度な分離精製処理技術を行う必要がある。
 上記のように、酸、アルカリ処理や熱分解、有機酸を用いた方法をガラクトマンナンの低分子化に適用した場合、冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などが大きく損なわれてしまう一方、唯一、冷凍変性防止活性を有する分子構造の部分分解物を得る方法であった、酵素または食品酵母の発酵といったバイオプロセスによる低分子化方法を用いても、処理可能な基質濃度が低いという問題や、酵素反応の制御、酵素または菌体の失活・除去などの複数の処理工程を必要とするといった問題が存在するため、必ずしも合目的な技術とはいえなかった。
 すなわち、従来の方法により、冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などの高い分子構造を有するガラクトマンナンの部分加水分解物を得るためには、酵素反応または食品酵母による発酵といったバイオプロセスを必要としていたため、生産性が著しく低いうえ、酵素反応の制御、酵素および菌体の失活・除去などの複数の工程を組み合わせる必要があり、一定の品質の製品を大量に生産するためには克服しなければならない多くの課題があった。そのため、バイオプロセスを含まない方法による効率的な製造技術が求められていた。
 本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、基質であるガラクトマンナンを従来よりも高濃度で、さらに操作工程が少なく短時間で部分加水分解することができ、かつ冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などを有する分子構造の部分加水分解物を効率的に製造することができる方法を提供することを目的としている。
 本発明者らは、鋭意研究の結果、水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせて、ガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖(β-1,4-D-マンノピラノース)のβ-1,4結合を選択的に切断して、ガラクトマンナンを部分加水分解すること、これにより冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性の高い分子構造を有する低分子化ガラクトマンナンを製造することができること、および水(水分子)や無機アンモニウム塩、アミノ化合物を触媒として用いることができることを見出し、下記の各発明を完成した。
(1)水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程を有する低分子化ガラクトマンナンの製造方法。
(2)水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程が、孤立電子対を有する原子を分子構造中に1または2以上含むルイス塩基を触媒として用いる工程である、(1)に記載の製造方法。
(3)ルイス塩基が、水、無機アンモニウム塩および/またはアミノ化合物である、(2)に記載の製造方法。
(4)水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する反応の触媒であって、孤立電子対を有する原子を分子構造中に1または2以上含むルイス塩基である、前記触媒。
(5)ルイス塩基が、水、無機アンモニウム塩および/またはアミノ化合物である、(4)に記載の触媒。
 本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒によれば、基質であるガラクトマンナンを従来よりも高濃度で、さらに操作工程が少なく短時間で部分加水分解することができ、製造後に濃縮工程を必要としないことから生産に消費するエネルギーが少なくてすみ、冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性の高い分子構造を有する低分子化ガラクトマンナンを大量に製造することができる。さらに、本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法によって製造された低分子化ガラクトマンナンは、従来の食品酵母の発酵または酵素反応による技術と比較しても、同等あるいはそれ以上の冷凍変性防止活性や安定化剤としての活性などを有する。
原料であるガラクトマンナンの濃度と、生成した低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量との関係を示すグラフである。図中、横軸は原料であるガラクトマンナンの濃度(%(w/w))を、縦軸は低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量(kDa)を示す。 水熱反応時間と、生成した低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量との関係を示すグラフである。図中、横軸は水熱反応時間(分)を、縦軸は低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量(kDa)を示す。 各種無機アンモニウム塩およびアミノ化合物を添加したサンプル、ならびに何も添加しなかったサンプル(水のみのサンプル)における、ガラクトマンナンの低分子化相対活性を示すグラフである。図中、横軸は低分子化相対活性(%)を、縦軸はそれぞれのサンプルに添加した無機アンモニウム塩およびアミノ化合物を示す。 サンプルに添加された硫酸アンモニウムや各種アミノ化合物の構造式とこれらの化合物の分子量、およびこれらの化合物における窒素原子(N)または硫黄原子(S)1個あたりの分子量とこれらの化合物を添加したサンプルにおいて生成した低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量との関係を表す図である。図中、横軸は、窒素原子(N)の電気陰性度(3.0)を1とし、同様に硫黄原子(S)=0.83(2.5/3)として算出した、窒素原子(N)または硫黄原子(S)1個あたりの分子量を、縦軸は低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量を示す。 添加した硫酸アンモニウムの濃度と、生成した低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量との関係を示すグラフである。図中、横軸は添加した硫酸アンモニウムの濃度(%(w/w))を、縦軸は低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量(kDa)を示す。 添加した硫酸アンモニウムの濃度と、水熱反応後にサンプル中に残存した硫酸アンモニウムの濃度(残存硫酸アンモニウム濃度)を示すグラフである。図中、横軸は添加した硫酸アンモニウムの濃度(%(w/w))を、縦軸は残存アンモニウム濃度(%(w/w))を示す。 低分子化を行っていないガラクトマンナン(ネガティブコントロール)、チロシン、グルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリン、硫酸アンモニウムおよび硫酸第I鉄アンモニウムをそれぞれ添加して調製した低分子化ガラクトマンナン、ならびに何も添加せずに水のみで調製した低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存した乳酸脱水素酵素の残存酵素活性割合を示すグラフである。図中、横軸はガラクトマンナンまたはそれぞれ調製した低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存した場合の、乳酸脱水素酵素の残存酵素活性割合(%)を、縦軸はガラクトマンナンまたはそれぞれ調製した低分子化ガラクトマンナンを示す。 低分子化ガラクトマンナン、エリスリトール、キシリトール、ラクチトールまたは純水を液体培地に添加して冷蔵保存した場合の、乳酸菌の生菌濃度を示すグラフ(上図)、および低分子化ガラクトマンナン、エリスリトール、ラクチトールまたは純水を液体培地に添加して冷凍保存し、冷解凍を繰り返した場合の、乳酸菌の生菌濃度を示すグラフである(下図)。上図中、横軸は冷蔵保存の日数を、縦軸は生菌濃度(×10cfu/mL)を示し、下図中、横軸は冷解凍の回数を、縦軸は生菌濃度(×10cfu/mL)を示す。 表3の配合に従い、低分子化ガラクトマンナン、ペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して調製したパン生地を冷凍保存し、焼成して得られた食パンの高さ、すなわち膨らみ度合いを示す写真図である。図中、一定量以上の低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存したパン生地を焼成して得られた食パンを点線で囲んで示す。 低分子化ガラクトマンナン、ペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して調製したパン生地を冷凍保存し、焼成して得られた食パンの硬さを、クリープメーターにより測定した結果を示すグラフである。上下図中、横軸は焼成して得られた食パンの、常温での保存時間(焼成後の常温保存時間)を、縦軸は荷重(N/m)を示す。
 以下、本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法およびこれに用いる触媒について、詳細に説明する。本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法は、
(i)水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するマンノースからなる直鎖状主鎖を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程(水熱反応工程)
上記(i)の工程を有する。
 すなわち、本発明における(i)水熱反応工程は、水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件となるように加圧および加熱することによって水熱反応が起こり、これにより、ガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断することができ、ガラクトマンナンが部分加水分解されて低分子化ガラクトマンナンが生成するという工程である。
 ここで、本発明において、「ガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断する」とは、ガラクトマンナンを構成するD-ガラクトースを単位とする側鎖のα-1,6結合を切断する頻度よりも、前記直鎖状主鎖のβ-1,4結合を切断する頻度の方が高いという意味であり、前記側鎖のα-1,6結合を切断しない場合が含まれる。また、前記直鎖状主鎖のβ-1,4結合のすべてを切断するのではなく、D-マンノースとD-ガラクトースとの構成比が少なくとも2:1~75:1となるように前記直鎖状主鎖のβ-1,4結合を切断するという意味である。
 本発明において、基質(原料)となるガラクトマンナンは、β-1,4結合したD-マンノース単位の直鎖状主鎖(β-1,4-D-マンノピラノース)およびα-1,6結合したD-ガラクトース単位の側鎖を有しているものであれば、その起源に限定されるものではなく、また、高度に精製された状態のものである必要もない。そのようなガラクトマンナンとしては、例えば、イナゴ豆の種子粉末(ローカストビーンガム)、グアーガムが好ましいが、他のガラクトマンナンとして、カシアガム、大豆種皮由来のソイビーンフル、タムソンガムなどを挙げることができる。また、起源の異なるガラクトマンナンは、マンノース単位とガラクトース単位との構成比率が異なるが、当該低分子化ガラクトマンナンの基質(原料)として、単一起源物でも、これらから選択される異起源同士の混合物でもよく、また、水溶液であっても、懸濁液であってもよい。なお、これらガラクトマンナンは、食品産業においては増粘剤として、また医薬品産業においては錠剤補助剤として使用されている安全性の高い物質である。
 (i)の水熱反応工程において、加圧および加熱をする場合、水とガラクトマンナンとは混合した状態、すなわち、水にガラクトマンナンを懸濁または溶解させた状態で加圧および加熱をすることが好ましい。本発明において、ガラクトマンナンの懸濁液または溶液における基質(原料)となるガラクトマンナンの濃度は、本発明の特徴を損ねない範囲で適宜選択することができ、特に限定されないが、生産効率などの観点から、1.0~5.0重量%{%(w/w)}とすることが好ましい。
 本発明において、水熱反応は、圧力および温度がいずれも臨界点、またはこれを超える条件であって臨界点に近い条件のいずれかの条件において生じさせることができる。
 本発明における加圧および加熱の条件は、水とガラクトマンナンとが水熱反応することができる沸騰しない圧力条件および温度条件であれば特に限定されないが、反応速度向上および過反応防止の観点から、110℃~210℃の温度条件の加熱および0.1MPa~2.0MPaの圧力条件の加圧が好ましい。
 加圧および加熱する時間については、本発明の特徴を損ねない範囲で低分子化ガラクトマンナンを製造することができれば特に限定されないが、冷凍変性防止活性を得る目的や精製後の収率の観点から、30~1200分間とすることが好ましい。
 本発明の(i)水熱反応工程においては、触媒を用いることもできる。そのような触媒としては、孤立電子対を有する原子を分子構造中に1または2以上含むルイス塩基が好ましい。このようなルイス塩基は、沸騰しない圧力条件および温度条件下での水熱反応において、ガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に求核攻撃して切断すると本発明者らは考えている。
 本発明において、孤立電子対を有する原子は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、鉄原子が好ましく、酸素原子がより好ましい。また、これらから2以上選択される原子であってもよい。一方、本発明におけるルイス塩基としては、水(水分子)、無機アンモニウム塩、アミノ化合物が好ましく、水(水分子)がより好ましい。また、これらから2以上選択されるルイス塩基であってもよい。なお、本発明において水(水分子)を触媒として用いる場合、水は触媒としてのみならず加水分解反応の基質として機能すると考えることができる。
 本発明において触媒として用いることができる無機アンモニウム塩としては、例えば、硫酸アンモニウムや硫酸第I鉄アンモニウム、その水和物などを挙げることができ、これらを単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。アミノ化合物としては、例えば、チロシンやグルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリンなどを挙げることができ、これらを単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。
 触媒として無機アンモニウム塩および/またはアミノ化合物を用いる場合、生産効率や反応後の触媒分離操作の観点から、その濃度は0.5~2.5重量%であることが好ましい。
 本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法により製造された低分子化ガラクトマンナンは、公知の方法や装置を含む当業者が選択可能な方法や装置などにより精製することができる。そのような方法としては、例えば、アルコール沈殿やゲルろ過クロマトグラフィーを挙げることができる。
 本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法により製造される低分子化ガラクトマンナンは、β-1,4結合したD-マンノース単位の直鎖状主鎖(β-1,4-D-マンノピラノース)およびα-1,6結合したD-ガラクトース単位の側鎖を有し、D-マンノースとD-ガラクトースとの構成比が2:1~75:1、好ましくは約4:1~約15:1であるような分子構造であり、分子量が約100kDa~約300kDaであることが本発明者らによって明らかにされている。
 本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法により製造された低分子化ガラクトマンナンは、安定化剤や増粘剤としての他、保水剤、離水防止剤、冷凍変性防止剤、保護剤、老化防止剤、乳化剤などとして用いることができる。
 なお、本発明に係る低分子化ガラクトマンナンの製造方法は、本発明の特徴を損なわない限りにおいていかなる工程を含んでいてもよく、そのような工程としては、例えば、遠心分離工程、濾過工程、イオン交換工程、脱色工程またはアルコール沈殿工程などの精製工程や、濃縮工程、粉末化工程、殺菌工程などを挙げることができる。
 以下に、本発明の実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<実施例1>ガラクトマンナンの濃度の検討
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を下記の濃度となるよう添加して懸濁し、ガラクトマンナンを含むA、B、C、D、EおよびFの計6サンプルを調製した。
 A;0.5%(w/w)
 B;1.0%(w/w)
 C;2.0%(w/w)
 D;3.0%(w/w)
 E;4.0%(w/w)
 F;5.0%(w/w)
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルに1.25%(w/w)となるよう硫酸アンモニウムを添加した後、オートクレーブ装置を用いて120℃、1.2MPaの条件下にて、240分間、水熱反応を行った。
 続いて、各サンプルについて、8000×g、室温の条件下で、30分間遠心分離を行った後、上清を回収することにより、測定用サンプルを得た。
(3)低分子化ガラクトマンナンの分子量の測定
 本実施例(2)の各サンプルについて、定法に従ってゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography;GPC)を行い、ガラクトマンナンの分子量を測定して数平均分子量を求めた。その結果を図1に示す。
 図1に示すように、A、B、C、D、EおよびFのいずれのサンプルにおいても、ガラクトマンナンの数平均分子量は約170kDaであった。原料のガラクトマンナンの数平均分子量は約300kDaであることから、本実施例の方法によりA、B、C、D、EおよびFのいずれのサンプルも、低分子化ガラクトマンナンであることが確認された。
 これらの結果から、サンプル中のガラクトマンナンの濃度を0.5%(w/w)、1.0%(w/w)、2.0%(w/w)、3.0%(w/w)、4.0%(w/w)および5.0%(w/w)としたいずれの場合も、本実施例の方法により、ガラクトマンナンは同程度の分子量に低分子化されることが明らかになった。
<実施例2>低分子化ガラクトマンナンの窒素含有量の測定
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を2.0%(w/w)となるよう添加して懸濁し、サンプルを調製した。
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルについて、実施例1(2)に記載の方法により、ガラクトマンナンの低分子化を行った。ただし、硫酸アンモニウムを添加した濃度は、1.25%(w/w)に代えて2.5%(w/w)とした。
(3)窒素含有量の測定
 本実施例(2)のサンプル(低分子化ガラクトマンナン)を50mL分注し、これに水酸化ナトリウム・ペルオキシソ二硫酸カリウムを10mL添加して混合した後、120℃で30分間反応させて放冷して測定サンプルを得た。得られた測定サンプルの上清を25mL分取した後、17倍に希釈した塩酸を5mL添加し、分光光度計を用いて波長220nmにおける吸光度を測定することにより、窒素含有量を測定した。測定の結果、生成した低分子化ガラクトマンナンからは窒素が測定されなかった(図示しない)。
 この結果から、ガラクトマンナンの低分子化の際に添加された硫酸アンモニウムは、触媒として機能していることが明らかになった。
<実施例3>水熱反応時間の検討
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を2.0%(w/w)となるよう添加して懸濁し、これを11等分して、ガラクトマンナンを含むA、B、C、D、E、F、G、H、I、JおよびKの計11サンプルを調製した。
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルについて、実施例1(2)に記載の方法により、ガラクトマンナンの低分子化を行った。ただし、水熱反応時間は、240分間に代えて各サンプルについて下記のとおりとした。
 水熱反応時間
A;1分
B;13分
C;27分
D;54分
E;81分
F;108分
G;162分
H;216分
I;240分
J;350分
K;590分
(3)低分子化ガラクトマンナンの分子量の測定
 本実施例(2)の各サンプルについて、実施例1(3)に記載の方法により、ガラクトマンナンの分子量の測定を行った。その結果を図2に示す。
 図2に示すように、A、B、C、D、E、F、G、H、I、JおよびKの各サンプルにおいて、ガラクトマンナンの数平均分子量はそれぞれ約312kDa、約302kDa、約280kDa、約250kDa、約220kDa、約200kDa、約180kDa、約170kDa、約164kDa、約150kDaおよび約140kDaであり、いずれも低分子化ガラクトマンナンであった。
 これらの結果から、水熱反応時間が長くなるほど、生成する低分子化ガラクトマンナンの分子量が小さくなることが明らかになった。
<実施例4>触媒の検討
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を2.0%(w/w)となるよう添加して懸濁し、これを9等分して、ガラクトマンナンを含むA、B、C、D、E、F、G、HおよびIの計9サンプルを調製した。
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルについて、実施例1(2)に記載の方法により、ガラクトマンナンの低分子化を行った。ただし、A、B、C、D、E、FおよびHの各サンプルには、硫酸アンモニウムに代えて下記の無機アンモニウム塩およびアミノ化合物を添加した。また、添加した濃度は、A、B、C、D、E、F、GおよびHの各サンプルについて、1.25%(w/w)に代えて2.5%(w/w)とした。また、Iのサンプルには何も添加せず、水のみとした。さらに、Iのサンプルについては、水熱反応時間を240分間に代えて1200分間(20時間)とした。
 添加した無機アンモニウム塩およびアミノ化合物の種類
A;チロシン
B;グルタミン酸ナトリウム
C;アラニン
D;グリシン
E;アスパラギン
F;タウリン
G;硫酸アンモニウム
H;硫酸第I鉄アンモニウム
I;水のみ
(3)低分子化ガラクトマンナンの分子量の測定
 本実施例(2)の各サンプル(低分子化ガラクトマンナン)について、実施例1(3)に記載の方法により低分子化ガラクトマンナンの分子量を測定し、数平均分子量を算出した。
 各サンプルにおける低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量に基づき、下記の式により低分子化相対活性の値を求めた。その結果を図3に示す。
式;低分子化相対活性(%)=(Gのサンプルにおける数平均分子量/各サンプルにおける数平均分子量)×100
 図3に示すように、A、B、C、D、E、F、G、HおよびIの各サンプルにおいて、低分子化相対活性はそれぞれ約69%、約73%、約80%、約86%、約94%、約93%、100%、約127%および約100%であった。
 これらの結果から、チロシン、グルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリンは、硫酸アンモニウム、硫酸第I鉄アンモニウムおよび水の、いずれも低分子化ガラクトマンナンの生成を促進することが明らかになった。
 次に、本実施例(2)の無機アンモニウム塩およびアミノ化合物のうち、チロシン、グルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリンおよび硫酸アンモニウムについて、窒素原子または硫黄原子1個あたりの分子量を算出した。なお、この算出において、窒素原子の電気陰性度が3である窒素原子1個を1とし、電気陰性度が2.5である硫黄原子は2.5/3=0.83として計算した。その結果を図4に示す。
 図4に示すように、窒素原子または硫黄原子1個あたりの分子量が小さい硫酸アンモニウムまたはアミノ化合物を添加した場合は、生成する低分子化ガラクトマンナンの分子量は小さく、窒素原子または硫黄原子1個あたりの分子量が大きい硫酸アンモニウムまたはアミノ化合物を添加した場合は、生成する低分子化ガラクトマンナンの分子量は大きいという関係が成立することが確認された。なお、図4中に記載はないが、酸素原子の電気陰性度が3.5であることから水(水分子)における酸素原子1個あたりの分子量は15.4であり、鉄原子の電気陰性度が1.8であることから硫酸第I鉄アンモニウムにおける窒素原子、硫黄原子および鉄原子1個あたりの分子量は66.7である。水(水分子)については、水のみを添加して低分子化ガラクトマンナンを生成させる場合に、触媒として機能する水分子と加水分解反応の基質として機能する水分子とが存在することから、また、硫酸第I鉄アンモニウムについては、酸素原子や窒素原子、硫黄原子などとは異なり、鉄原子は遷移元素であることから、それぞれ図4に示す関係が成立しないと発明者らは考えている。
<実施例5>硫酸アンモニウムの濃度の検討
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を1.0%(w/w)となるよう添加して懸濁し、これを5等分して、ガラクトマンナンを含むA、B、C、DおよびEの計5サンプルを調製した。
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルについて、実施例1(2)に記載の方法により、ガラクトマンナンの低分子化を行った。ただし、硫酸アンモニウムを添加した濃度は、各サンプルについて、1.25%(w/w)に代えて下記のとおりとした。
 硫酸アンモニウムを添加した濃度
A;0   %(w/w)
B;0.35%(w/w)
C;0.75%(w/w)
D;1.5 %(w/w)
E;3.0 %(w/w)
(3)低分子化ガラクトマンナンの分子量の測定
 本実施例(2)の各サンプル(低分子化ガラクトマンナン)について、実施例1(3)に記載の方法により低分子化ガラクトマンナンの分子量の測定を行った。その結果を図5に示す。
 図5に示すように、A、B、C、DおよびEの各サンプルにおいて、低分子化ガラクトマンナンの数平均分子量はそれぞれ約192kDa、約181kDa、約169kDa、約169kDaおよび約164kDaであった。
 これらの結果から、硫酸アンモニウムのサンプル中における濃度が大きいほど、生成する低分子化ガラクトマンナンの分子量は小さいが、硫酸アンモニウムのサンプル中における濃度が一定以上になると、生成する低分子化ガラクトマンナンの分子量がほぼ一定となることが明らかになった。
<実施例6>残存硫酸アンモニウム濃度の検討
(1)サンプルの調製
 蒸留水にイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末を1.0%(w/w)となるよう添加して懸濁し、これを4等分して、ガラクトマンナンを含むA、B、CおよびDの計4サンプルを調製した。
(2)ガラクトマンナンの低分子化
 本実施例(1)の各サンプルについて、実施例1(2)に記載の方法により、ガラクトマンナンの低分子化を行った。ただし、硫酸アンモニウムを添加した濃度は、各サンプルについて、1.25%(w/w)に代えて下記のとおりとした。
 硫酸アンモニウムを添加した濃度
A;0.63%(w/w)
B;1.25%(w/w)
C;2.5%(w/w)
D;3.75%(w/w)
(3)残存硫酸アンモニウム濃度の測定
 本実施例(2)の各サンプル(低分子化ガラクトマンナン)について、定法に従って電気透析を行い、塩を含む溶液(塩含有溶液)を得た。続いて、各サンプルの塩含有溶液について、本実施例(2)の各サンプルの液量と同量となるよう蒸留水を用いて調整した後、定法に従って電気伝導度を測定することにより硫酸アンモニウム濃度を算出し、これを残存硫酸アンモニウム濃度とした。その結果を図6に示す。
 図6に示すように、A、B、CおよびDの各サンプルにおいて、残存硫酸アンモニウム濃度はそれぞれ約0.04%(w/w)、約0.11%(w/w)、約0.21%(w/w)および約0.38%(w/w)であった。すなわち、残存硫酸アンモニウム濃度は、添加した硫酸アンモニウムの濃度に比べて小さくなることが確認された。
 これらの結果から、ガラクトマンナンの低分子化の際に触媒として添加された硫酸アンモニウムの大部分は、水熱反応により、分解されることが明らかになった。
<実施例7>低分子化ガラクトマンナンの有する効果の確認;乳酸脱水素酵素
(1)低分子化ガラクトマンナンの調製
 実施例3(1)および(2)に記載の方法により、チロシン、グルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリン、硫酸アンモニウムおよび硫酸第I鉄アンモニウムをそれぞれ添加して調製した低分子化ガラクトマンナン、ならびに何も添加せず、水のみで調製した低分子化ガラクトマンナンを得た。
(2)サンプルの調製
 トリス-塩酸緩衝液を用いて乳酸脱水素酵素を20U/mLに調整した後、20μLずつ分取して、A、B、C、D、E、F、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiの計15サンプルを調製した。
 Aのサンプルに、蒸留水で0.05%(w/w)に調整したイナゴ豆(Ceratonia siliqua)の種子の粉末溶液を80μL添加し、これをネガティブコントロールとした。
 また、B、C、D、EおよびFのサンプルに、それぞれ、蒸留水で0.05%(w/w)に調整したショ糖、ガラクトース、マンノース、デキストランおよびマンナン溶液を添加した。
 次に、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiのサンプルに、本実施例(1)で調製した低分子化ガラクトマンナンを蒸留水で0.05%(w/w)に調整し、80μLずつ、下記のとおり添加した後、トリス-塩酸緩衝液を用いて20U/mLに調整した乳酸脱水素酵素溶液を20μLずつ添加した。
 添加した低分子化ガラクトマンナン
a;チロシンを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
b;グルタミン酸ナトリウムを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
c;アラニンを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
d;グリシンを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
e;アスパラギンを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
f;タウリンを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
g;硫酸アンモニウムを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
h;硫酸第I鉄アンモニウムを添加して調製した低分子化ガラクトマンナン
i;何も添加せず、水のみで調製した低分子化ガラクトマンナン
(3)冷凍保存
 本実施例(2)のA、B、C、D、E、F、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiのサンプルを、-1℃/分の速度で-20℃まで冷却し、-20℃で24時間冷凍保存した。
(4)活性測定
 本実施例(3)のA、B、C、D、E、F、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiのサンプルを冷凍庫から出して、常温に戻るまで静置した。また、ポジティブコントロールとして、トリス-塩酸緩衝液を用いて20U/mLに調整した乳酸脱水素酵素溶液20μLに蒸留水80μLを添加したものをjとした。続いて、A、B、C、D、E、F、a、b、c、d、e、f、g、h、iおよびjの各サンプルを60μLずつ分取し、トリス-塩酸緩衝液、100mMの塩化カリウム、0.15mMのNADHおよび0.3mMのピルビン酸溶液をそれぞれ3mLずつ添加し、定法に従い、分光光度計を用いて波長340nmにおける吸光度変化を測定することにより、乳酸脱水素酵素の活性を測定した。
 測定した結果に基づき、jのサンプルにおける酵素活性を100%とした場合のA、B、C、D、E、F、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiの各サンプルにおける酵素活性の割合を算出し、これを残存酵素活性割合とした。その結果を図7に示す。
 図7に示すように、Aのサンプルにおける残存酵素活性割合は45%、Bのサンプルにおける残存酵素活性割合は18%、CおよびDにおける残存酵素活性割合は0%、Eにける残存酵素活性割合は18%、Fにおける残存酵素活性割合は22%であったのに対し、a、b、c、d、e、f、g、hおよびiのサンプルにおける残存酵素活性割合はいずれも100%であった。
 これらの結果から、低分子化を行っていないガラクトマンナンを添加した乳酸脱水素酵素、ショ糖を添加した乳酸脱水素酵素、ガラクトースを添加した乳酸脱水素酵素、マンノースを添加した乳酸脱水素酵素、デキストランを添加した乳酸脱水素酵素およびマンナンを添加した乳酸脱水素酵素は冷凍保存により活性が低下する一方で、低分子化ガラクトマンナンを添加した乳酸脱水素酵素は冷凍保存による活性低下が抑制されることが明らかになった。また、この冷凍保存による活性低下の抑制効果、すなわち冷凍変性防止活性は、チロシン、グルタミン酸ナトリウム、アラニン、グリシン、アスパラギン、タウリン、硫酸アンモニウムおよび硫酸第I鉄アンモニウムをそれぞれ添加して調製した低分子化ガラクトマンナン、ならびに何も添加せず、水のみで調製した低分子化ガラクトマンナンのいずれもが有することが明らかになった。さらに、低分子化ガラクトマンナンは、0.05%という極めて低濃度でも、乳酸脱水素酵素溶液中において優れた冷凍変性防止活性を有することが明らかになった。
<実施例8>低分子化ガラクトマンナンの有する効果の確認;乳酸菌生菌濃度
(1)低分子化ガラクトマンナンの調製
 実施例3(1)および(2)に記載の方法により、硫酸アンモニウムを添加して調製した低分子化ガラクトマンナンを得た。
(2)冷蔵保存後の乳酸菌生菌濃度
[2-1]サンプルの調製
 全脂粉乳520gおよびYeast Extract0.75gを2.1Lの純水に溶解することにより、全脂培地を調製した。この全脂培地に乳酸菌L.caseiを1.0×10cfu/mLとなるように植菌し、30℃で18時間培養した後、5mLずつ分注してa、b、c、d、e、fおよびgの計7サンプルを調製した。
 続いて、各サンプルに本実施例(1)で調製した低分子化ガラクトマンナン、エリスリトール、ラクチトール、キシリトールまたは純水を、下記の濃度となるよう5mLずつ添加した。
 添加した低分子化ガラクトマンナン、エリスリトール、ラクチトールおよびキシリトールの濃度
a:低分子化ガラクトマンナン 0.05%(w/w)
b:低分子化ガラクトマンナン 0.10%(w/w)
c:低分子化ガラクトマンナン 0.50%(w/w)
d:エリスリトール      2.4 %(w/w)
e:キシリトール       3.0 %(w/w)
f:ラクチトール       6.9 %(w/w)
g:純水
[2-2]冷蔵保存
 本実施例(2)[2-1]のa、b、c、d、e、fおよびgのサンプルを、4℃で21日間冷蔵保存した。その間、7日目、14日目および21日目において液体培地を適量採取し、平板法に従い、コロニーを数えることにより生菌濃度を測定した。その結果を図8上図および表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 図8上図および表1に示すように、7日目、14日目および21日目のいずれの時点においても、a、bおよびcのサンプルは、d、e、fおよびgのサンプルに比べて、生菌濃度が大きいことが確認された。
 これらの結果から、低分子化ガラクトマンナンを培地に添加して冷蔵保存した乳酸菌は、エリスリトール、ラクチトール、キシリトールまたは純水を培地に添加して冷蔵保存した乳酸菌に比べて、その生菌数の低下が抑制されることが明らかになった。
(3)冷凍保存時における乳酸菌生菌濃度
[3-1]サンプルの調製
 本実施例(2)[2-1]の全脂培地に乳酸菌L.caseiを1.0×10cfu/mLとなるように植菌し、30℃で18時間培養した後、5mLずつ分注してa、b、c、およびdの計4サンプルを調製した。
 続いて、各サンプルに本実施例(1)で調製した低分子化ガラクトマンナン、エリスリトール、キシリトールまたは純水を、下記の濃度となるよう5mLずつ添加した。
 添加した低分子化ガラクトマンナン、エリスリトールおよびキシリトールの濃度
a:低分子化ガラクトマンナン 0.5%(w/w)
b:エリスリトール      0.5%(w/w)
c:キシリトール       0.5%(w/w)
d:純水
[3-2]冷凍保存
 本実施例(3)[3-1]のa、b、cおよびdのサンプルを、-18℃で3日間冷凍保存した。その間、1日目、2日目および3日目において各サンプルを解凍して液体培地を適量採取し、平板法に従い、コロニーを数えることにより生菌濃度を測定した。その結果を図8下図および表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 図8下図および表2に示すように、1日目(冷解凍1回目)、2日目(冷解凍2回目)および3日目(冷解凍3回目)のいずれの時点においても、aのサンプルは、b、cおよびdのサンプルに比べて、生菌濃度が顕著に大きいことが確認された。
 これらの結果から、低分子化ガラクトマンナンを液体培地に添加して冷凍保存した後解凍した乳酸菌は、エリスリトール、キシリトールまたは純水を液体培地に添加して冷凍保存した後解凍した乳酸菌に比べて、その生菌濃度の低下が顕著に抑制されることが明らかになった。さらに、低分子化ガラクトマンナンによる乳酸菌の生菌濃度低下の抑制効果は、保存期間中に冷解凍を繰り返した場合にもその効果が得られることが明らかになった。
<実施例9>低分子化ガラクトマンナンの有する効果の確認;冷凍パン生地
(1)低分子化ガラクトマンナンの調製
 実施例3(1)および(2)に記載の方法により、硫酸アンモニウムを添加して調製した低分子化ガラクトマンナンを得た。
(2)パン生地の仕込み
 安定化剤として、本実施例(1)の低分子化ガラクトマンナンの他、ペクチン、アルギン酸プロピレングリコールおよびペクチンと低分子化ガラクトマンナンを組み合わせたものを用い、下記の表3に示す配合により、定法に従って、こね上げ温度22℃でパン生地を仕込み、a1、a2、b1、b2、c1、c2、d1およびd2を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
(3)パン生地の一次発酵、分割、成型および冷凍保存
 本実施例(2)のa1、a2、b1、b2、c1、c2、d1およびd2の各パン生地サンプルを、27℃で5分間一次発酵させた後、各パン生地サンプルにつき、約210gに分割して20分間のベンチタイムを取った。次に、ロール成形を行い、パン生地サンプルごとに、1.5斤型に入れて、-35℃に30分間置くことにより急速冷凍を行った後、-20℃にて冷凍保存した。冷凍保存日数は、a1、b1、c1、およびd1については3日間、a2、b2、c2、およびd2については30日間とした。
(4)パン生地の解凍、二次発酵、焼成
 本実施例(3)の各パン生地サンプルを20℃で解凍した後、35℃で60~90分間二次発酵させた。続いて、200℃で約30分間焼成を行い、a1、a2、b1、b2、c1、c2、d1およびd2の、計8の食パンサンプルを得た。
(5)食パンの高さ測定
 本実施例(4)の各食パンサンプルを切断し、断面の高さを測定した。その結果を図9に示す。
 図9に示すように、a1、b1、c1、d1およびc2は、高さが10.5cm前後であった。一方、a2、b2およびd2は、高さがそれぞれ9.1cm、8.6cmおよび9.4cmであり、a1、b1、c1、d1およびc2に比べて高さが低い、すなわち膨らみ度合いが小さいことが確認された。
 これらの結果から、パン生地に一定量以上の低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存したパン生地は、長期間冷凍保存した場合も、短期間冷凍保存した場合と同様に、焼成したパンが膨らむことが明らかになった。一方、一定量以下の低分子化ガラクトマンナン、ペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して冷凍保存したパン生地は、長期間冷凍保存した場合は、短期間冷凍保存した場合に比べて、焼成したパンの膨らみが減少することが明らかになった
(6)食パンの硬さ測定
 本実施例(5)の各食パンサンプルを常温で168時間保存した。その間、24時間ごとに食パンを切断面から2.5cmの厚さとなるようスライスして、このスライスした食パンの硬さを、クリープメーター(RE2-33005B;山電社)を用いて以下の条件により測定した。2回目の圧縮における、a1、b1、c1およびd1の結果を図10上図に、a2、b2、c2およびd2の結果を図10下図にそれぞれ示す。
 食パンの硬さ測定の条件
プランジャー;円柱型プランジャー 直径30mm
テーブルスピード;1mm/秒
圧縮率;70%
圧縮回数;2回
 図10上図に示すように、a1、b1、c1およびd1は、焼成から24時間後における硬さはいずれも約6.3N/mであったが、48時間後には各食パンサンプルの硬さに差が生じ、硬い方から順にb1、a1、c1、d1(c1およびd1は同程度)となった。その後、焼成から72時間後、96時間後、120時間後、144時間後および168時間後においても硬さの順は48時間後におけるものと同様であったが、サンプル間の硬さの差は保存期間が経過するにつれて大きくなった。焼成から168時間後におけるa1、b1、c1およびd1の硬さはそれぞれ、約10.9N/m、約12.5N/m、約8.8N/mおよび約8.8N/mであった。
 これらの結果から、短期間冷凍保存したパン生地を焼成して得たパンの硬さは、焼成から24時間後においては、パン生地に低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存したものとペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して冷凍保存したものとで同様であるが、焼成から24時間より長時間経過した場合は、パン生地に低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存したものは、ペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して冷凍保存したものに比べて柔らかいことが明らかになった。すなわち、パン生地に低分子化ガラクトマンナンを添加して短期間冷凍保存したパンは、焼成後の常温保存において、柔らかさが持続することが明らかになった。
 また、図10の下図に示すように、a2、b2、c2およびd2は、焼成から24時間後における硬さはそれぞれ約9.7N/m、約11.9N/m、約5N/mおよび約6.6N/mであり、硬い方から順にb2、a2、d2、c2であった。その後、焼成から48時間後および72時間後においても硬さの順は24時間後におけるものと同様であった。焼成から96時間後に各食パンサンプル間の硬さの順は、硬い方から順にa2およびb2(a2とb2とは同程度の硬さ)、d2、c2となり、その後、120時間後、144時間後および168時間後においても同様であった。焼成から168時間後におけるa2、b2、c2およびd2の硬さはそれぞれ、約14.7N/m、約13.4N/m、約9.7N/mおよび約13N/mであった。
 これらの結果から、長期間冷凍保存したパン生地を焼成して得たパンの硬さは、焼成から24時間以上において、パン生地に低分子化ガラクトマンナンを添加して冷凍保存したものは、ペクチンまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルを添加して冷凍保存したものに比べて顕著に柔らかいことが明らかになった。すなわち、パン生地に低分子化ガラクトマンナンを添加して長期間冷凍保存したパンは、焼成後の常温保存において、柔らかさが持続することが明らかになった。

Claims (5)

  1.  水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程を有する低分子化ガラクトマンナンの製造方法。
  2.  水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する工程が、孤立電子対を有する原子を分子構造中に1または2以上含むルイス塩基を触媒として用いる工程である、請求項1に記載の製造方法。
  3.  ルイス塩基が、水、無機アンモニウム塩および/またはアミノ化合物である、請求項2に記載の製造方法。
  4.  水とガラクトマンナンとを沸騰しない圧力条件および温度条件下にて水熱反応を生じさせてガラクトマンナンを構成するD-マンノースを単位とする直鎖状主鎖のβ-1,4結合を選択的に切断してガラクトマンナンを部分加水分解する反応の触媒であって、孤立電子対を有する原子を分子構造中に1または2以上含むルイス塩基である、前記触媒。
  5.  ルイス塩基が、水、無機アンモニウム塩および/またはアミノ化合物である、請求項4に記載の触媒。
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