明細書
Gタンパク質共役型レセプター作動剤 技術分野
本発明は、 GPR 1 2 0及び/又は GPR40に対するァゴニスト作用を 有する新規フェニル化合物、 特にァラルキルカルボン酸化合物に関するもので あり、 また、 これら化合物又はその塩を有効成分とする Gタンパク質共役型レ セプター (GP CR) の作動剤に関するものであり、 更には、 それら Gタンパ ク質共役型レセプター (GPCR) の作動剤を有効成分として含有する食欲調 節剤、 肥満抑制剤、 糖尿病治療剤、 膝臓 ータ分化細胞増促進殖剤、 メタボリ ックシンドローム治療剤、 消化器疾患治療薬、 神経障害治療薬、 精神障害治療 薬、 肺疾患治療薬、 下垂体ホルモン分泌不全症治療薬及び脂質風味調味料に関 する。 背景技術
GPCRは、 細胞膜を貫通して存在するレセプターであり、 細胞外からの 特定のリガンドを刺激として受け取り、 その情報を細胞内の Gタンパク質に伝 達して活性化させる。 GP CRの構造上の特徴は、 細胞膜を 7回貫通している ことである。 GP CRは、 特定のリガンドと結合することによって、 構造が大 きく変化して、 Gタンパク質の活性化を引き起こす。
脂肪酸をリガンドとする Gタンパク質共役型レセプター (GP CR) とし て、 GPR 1 20及ぴ GPR40とその類縁分子が知られており、 更に、 GP R 40の類縁分子として G P R 4 1、 G P R 4 2などが知られている。
脂肪酸受容体 GPR 1 20は、 腸管、 肺、 脳などに存在し、 特に腸管に特 異的に存在すし、 また、 Gタンパク質共役レセプターである 1 42 7 3レセプ ターと 9 5%のアミノ酸同一性を有することが知られている。 腸管に存在する GPR 1 20を保有する細胞は、 GPR 1 20を作動させるリガンドとしての 脂肪酸を作用させると、 グルカゴン様ペプチド 1 (GL P— 1)、 コレシストキ ニン (CCK) などの腸管ホルモンペプチドを放出することが知られている。
1 4 2 7 3 レセプターに関しては、 グラタスマン ( GLUCKSMANN, M. Alexandra) 等は、 1 42 7 3レセプターと呼ばれる新規な G P C Rを提供し、 同時にこれら GP CRを用いたァゴニスト及びアンタゴニストの同定方法につ いて報告している。 (WO 00/006 1 1 WO 00/5 0 5 96)
また、 ギメノ (GIMENO, Ruth) 等は代謝性疾患に関連する核酸分子やポリ ペプチドの特定方法、 1 4 2 7 3ポリペプチド活性によって特徴付けられる代 謝性疾患のための化合物の特定方法について報告し、 1 4 2 7 3レセプターが 肥満症、 拒食症、 過食症、 糖尿病等の代謝性疾患の診断や予防 Z治療に使用可 能であることを報告している。 (WO 02Z06 78 6 8)
Λ
2
- これらペプチドは摂餌行動に関係する生理的機能を制御しており、例えば、 すい臓 J3細胞からのインスリ ン分泌、 すい臓からの滕液分泌、 胆嚢からの胆汁 分泌、 中枢への食欲抑制作用などを制御している。 しかるに G P R 1 2 0の機 能を作動させる物質を生体に投与することにより、 インスリ ン分泌亢進による 糖尿病の予防及び治療、 消化液分泌促進による消化活動不全の治療、 食欲抑制 作用による肥満の予防及び治療が考えられる。 さらに、 これらペプチドは中枢 で神経細胞の維持に関与する。 また、 GP R 1 2 0は腸管以外に肺、 下垂体、 脂肪細胞および舌に存在し、 それぞれの器官で重要な働きをしている。 下垂体 では下垂体ホルモン分泌促進、 脂肪細胞では脂肪分解促進、 舌では味覚への関 与、 肺では肺細胞保護に関与すると推定される。
ちなみに、 本発明者等は、 先に、 G P C R遺伝子 GT 0 1 (G PR 1 2 0) ポリべプチドの機能を解析し、 そのべプチドに作用する化合物を同定すべく、 鋭意研究を行った結果、 意外にも GT 0 1ポリペプチドはヒ ト腸内分泌細胞表 面に分布し、 摂食制御に機能する C C Kの分泌を促進する機能を有することを ここで初めて明らかにし、 併せて、 GT 0 1ポリペプチドのリガンドとなる化 合物を明らかにした。 より具体的には、 摂食障害を治療するための医薬組成物 のための化合物を提案し、 その具体例として力プリン酸、 ラウリン酸、 ミリス チン酸、 ペンタデカノイン酸、 パルミチン酸、 ステアリン酸、 ァラキン酸、 ベ ヘン酸、 マノレガリン酸、 パノレミ トレイン酸、 エイコサトリエノイン酸、 ェライ ジン酸、 ペトロセリニン酸、 ォレイン酸、 リノレン酸、 γ リノレン酸、 ホモ y リノレン酸、 ァラキドン酸、 エイコサジェン酸、 エイコサトリエン酸、 エイコ サペンタエン酸、 ドコサへキサェン酸、 リノール酸、 エイコサテトラェン酸、 バタセン酸等の遊離脂肪酸を提案した。 (特開 2 0 0 5— 1 5 3 5 8号公報) G P R 4 0は、 リガンドが未知のォーファン受容体として 1 9 9 7年に発 見され、 その後の研究で、 同受容体が睦臓に発現しリガンドが脂肪酸であるこ とが明らかにされ、 ォレイン酸ゃリノレン酸などの遊離脂肪酸が G P R 4 0に 作用して膝臓 細胞からのィンスリン分泌を促進することが明らかにされた。 したがって、 G P R 4 0に作用する化合物もまた糖尿病に対する新たな作用機 序による予防 ·治療薬として期待される。 (WO 0 3/0 6 8 9 5 9 A 1 )
ところで、 宫田、 鈴木らは、 下記化合物が P PAR γリガンドとしての活
†生 有することを芊艮告してレヽる。 (Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter (2005). 15(6), 1547-1551)
しかし、 これら P PAR γは核内レセプタ であって、 GP CRとは根本 的に異なるものである。
また、 宫田、 鈴木らは、 下記化合物が P PARひリガンドとしての活性を 有することを報告してレヽる。(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter (2006). 16 -3254)
しかし、 これら P PAR αは核内レセプターであって、 GP CRとは根本 的に異なるものである。
また、 GPR 40及びの GPR 1 20ァゴニスト化合物として下記の如き G armacol. 2006 Jul; 148(5) 619-628 )
発明の開示
発明が解決しようとする課題
上記のとおり、 従来より GPR 1 20及び GPR4 0の生体分布やその機 能、 役割は知られていたが、 それに対する具体的なァゴニス ト化合物、 特に医 薬品としての実用化が期待できるような活性の優れたァゴエスト化合物は提案 されていなかった。
したがって、 本発明の目的は、 G P R 1 20及ぴノ又は G P R 40に対し て優れたァゴニスト活性を有する化合物の提供することであり、 更にはそのよ うな化合物を有効成分とする医薬組成物、 特には作動剤、 該作動剤を有効成分 として含有する食欲調節剤、 肥満抑制剤、 糖尿病治療薬、 腌臓ベータ分化細胞 増促進殖剤、 メタポリックシンドローム治療薬、 消化器疾患治療薬、 神経障害 治療薬、精神障害治療薬、肺疾患治療薬又は下垂体ホルモン分泌不全症治療薬、 及び脂質風味調味料を提供することにある。
最近のオーダーメイ ド治療等への関心から、 メカニズムの異なる医薬品の 研究 ·開発が盛んです。 このような背景の下、 同じ糖尿病等の治療薬であって も、 作用機序が異なれば、 異なる医薬品であると認識するのが普通です。 した がって、 本発明の G P R 1 20及び Z又は G P R 40に対する作動薬は、 新た
な作用機序に基づく医薬品として大いに期待できるであろう。 特に GPR 1 2 0に対する作動薬として期待される。 課題を解決するための手段
本発明者らは、 GPR 1 20は、 腸管、 肺、 脳などに存在することから、 腸管に存在する G PR 1 20を保有する細胞は脂肪酸により GPR 1 20を作 動させることによってグルカゴン様ペプチド 1 (GL P— 1)、 コレシストキ- ン (CCK) などの腸管ホルモンペプチドが放出されることを先に見出し、 か かる知見に基づいて更に研究を重ねた結果、 優れたァゴニスト活性を有する化 合物を見出すことに成功し、 本発明を完成するに至った。
具体的には、 本発明は、 G P R 1 20及ぴ Z又は G P R 40に対して優れ たァゴニスト活性を有するァラルキルカルボン酸化合物等のフエニル化合物又 はその塩を提供し、 更に、 該化合物を有効成分として含有する医薬組成物、 特 には作動剤、 及び該化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含 む食欲調節剤、 肥満抑制剤、 糖尿病治療剤、 膝臓ベータ分化細胞増促進殖剤、 メタボリックシンドローム治療剤、 消化器疾患治療薬、 神経障害治療薬、 精神 障害治療薬、 肺疾患治療薬、 下垂体ホルモン分泌不全症治療薬及ぴ該化合物又 はその塩を有効成分として含む脂質風味調味料を提供するものである。 以下、 本発明について具体的に述べる。
1. 下記一般式 (i) で表されるフエニル化合物又は薬学的に許容されるその塩 を有効成分として含有する Gタンパク質共役型レセプター (GPCR) の作 動剤。
[ここで、
Rxは、 芳香族炭化水素基、 1個乃至 4個のへテロ原子を有する芳香族複素環 基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置換基で置換 されて 記式 (ii) で表される置換アミノ基を意味し、
RYは、 カルボキシ基、 1個乃至 4個のへテロ原子を有する 5員又は 6員の 芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の 置換基で置換されてもよい) 又は置換されてもよい力ルバモイル基を意味し、 環 Qは、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する芳香族 複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置換基
で置換されてもよい) を意味し、
R1は、 アルキル基、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原 子を有する芳香族複素環基 (これら C 。アルキル基、 該芳香族炭化水素基 又は芳香族複素環基は、 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) を意味 し、
R2は、 水素原子、 C 4アルキル基又は C — 4アルコキシ基を意味し、 Xは、 酸素原子、 硫黄原子又は - NR 3— (ここで、 R3は、 水素原子又は C i— 4アルキル基を意味する) を意味し、
m及ぴ nは、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 5の整数を意味する。
(ただし、 Rxがフエノキシフエニル基であるとき、 RYは、 1個乃至 4個の テロ原子を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又 は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) 又は置換さ れてもよいカルパモイル基である。)]
. Rxがキノリル基であり、 RYが、 カルボキシ基、 テトラゾリル基又はアル キルスルホニル置換カルパモイル基であり、 Xが窒素原子であり、 R2が水素 原子である請求項 1に記載のフエニル化合物、又は Rxがフエノキシフエニル 基であり、 RYが、 テトラゾリル基又はアルキルスルホニル置換力ルバモイル 基であり、 Xが窒素原子であり、 R 2が水素原子である上記 1に記載のフエ二 ル化合物又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパ ク質共役型レセプター (GP CR) の作動剤。
. 下記化合物群から選ばれる上記 2に記載のフ: rニル化合物又は薬学的に許 容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパク質共役型レセプター (GPCR の作動剤。
. 上記 1に記載の一般式 (i) で表されるフエニル化合物であって、 Rxが下 記式 (ii) で表される置換アミノ基であって、
かつ、 RYがカルボキシ基である下記一般式 ( I ) で表されるァラルキルカル ボン酸化合物又 (は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタ ンパ ー 。
[ここで、 環 Qは、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有 する芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3 個の置換基で置換されてもよい) を意味し、 R1は、 6アルキル基、 芳香 族炭化水素基又は 1個乃至 3個の八テロ原子を有する芳香族複素環基 (これ ら C卜 i。アルキル基、 該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) を意味し、 R2は、 水素原子、 — 4アル キル基又は — 4アルコキシ基を意味し、 Xは、 酸素原子、 硫黄原子又は— NR3- (ここで、 R3は、 水素原子又は 4アルキル基を意味する) を意 味し、 m及び nは、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 5の整数を意味する。]. 環 Qが、 単環の芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する 単環の芳香族複素環基 (該芳香族複素環基はべンゼン環と縮合してもよい。 また、 これら芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 下記グループ Aから 選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グループ A]
(1) じ卜 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 4アルコキシ 基、カルボキシ基、 C アルコキシカルボニル基及びァミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) ハロゲン原子、
(3) 4アルコキシ基、
(4) C 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) ァミノ基、 及ぴ
(6) 水酸基;
R1が、 〇 6アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 C 4アルコ キシ基、 カルボキシ基、 C i— 4アルコキシカルボニル基及びアミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)、 単環の芳香族炭化水素 基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する単環の芳香族複素環基 (該芳香族 複素環基はベンゼン環と縮合してもよい。 また、 これら芳香族炭化水素基又 は芳香族複素環基は、 下記グループ Bから選ばれる 1個乃至 3個の置換基で
7 2008/058457 置換されてもよい) であり、
[グループ B]
( 1) — 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 C2— 4アルコキシ 基、カルボキシ基、 C ^4アルコキシカルボニル基及びァミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) ハロゲン原子、
(3) 4アルコキシ基、
(4) C i— 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
(6) 水酸基;
R2力 水素原子、 C 4アルキル基又は C — 4アルコキシ基であり、 が、 酸素原子、 硫黄原子又は一 NH—であり、 m及び nが、 それぞれ同一又は異 なって 1乃至 5の整数である、 上記 4に記載のァラルキルカルボン酸化合物 又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパク質共役 型レセプター (G PC R) の作動剤。
. 環 Qが、 フヱニル基又は少なく とも 1つの窒素原子を有する 5員又は 6員 の単環の芳香族複素環基 (該芳香族複素環基はべンゼン環と縮合してもよい。 また、 これらフエニル基又は芳香族複素環基は、 下記グループ A 1から選ば れる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グノレープ A 1]
(1 ) アルキル基 (該アルキル基は、 フッ素原子、 塩素原子、 — 4 アルコキシ基、カルボキシ基、 c 4アルコキシカルボニル基及ぴアミ ノ基から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) フッ素原子、 塩素原子、
(3) C卜 4アルコキシ基、
(4) C卜 4アルコキシ C卜 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R1が、 アルキル基 (該アルキル基は、 フッ素原子、 塩素原子、 —4アルコキシ基、 カルボキシ基、 C i— 4アルコキシカルボニル基及びアミノ 基から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)、 フエ-ル基又 は少なく とも 1つの窒素原子を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基 (これ ら芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 下記グループ B 1から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グループ B]
(1) 。 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 C 4アルコキシ 基、カルボキシ基、 c i— 4アルコキシカルボ-ル基及ぴァミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) ハロゲン原子、
(3) C 4アルコキシ基、
(4) C 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R2が、水素原子、 C — 4アルキル基又は C — 4アルコキシ基であり、 Xが、 酸素原子、 硫黄原子又は一 NH—であり、 m及び nが、 それぞれ同一又は異 なって 1乃至 4である、 上記 5に記載のァラルキルカルボン酸化合物又は薬 学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパク質共役型レセ プター (GP CR) の作動剤。
. 環 Qが、 フエニル基、 ベンゼン環と縮合してもよいピリジル基又はべンゼ ン環と縮合してもよいチアゾリル基 (これらフエ-ル基、 ピリジル基及ぴチ ァゾリル基は、 ハロゲン原子、 水酸基、 4アルコキシ基、 ァミノ基から なる群から選ばれる 1乃至 2個の置換基で置換されてもよい) であり、
R1が、 Ci— 6アルキル基、 フヱ-ル基又はピリジル基 (これらフエ-ル基 及びピリジル基は、 ハロゲン原子、 水酸基、 — 4アルコキシ基、 アミノ基 からなる群から選ばれる 1乃至 2個の置換基で置換されてもよい) であり、
R2が、 水素原子であり、
が、 酸素原子、 硫黄原子又は一 NH—であり、
m及ぴ nが、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 4の整数である上記 6に記 載のァラルキル力ルポン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩を有効成分 として含有する Gタンパク質共役型レセプター (GP CR) の作動剤。
. 下記化合物群から選ばれる上記 4に記載のァラルキルカルボン酸化合物又 は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパク質共役型 レセプター (GP CR) の作動剤。
6
.Sl78S0/800Zdf/X3d .866Cl/800Z OAV
9. ァラルキルカルボン酸化合物が下記 NCG 2 1、 NCG 3 0、 NCG 3 7 、 NCG4 6又は NCG 54である上記 8に記載のァラルキルカルボン酸化 合物又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する Gタンパク質 共役型レセプター (GP CR) の作動剤。
1 0. 前記 Gタンパク質共役型レセプター (GP CR) 力 GPR 1 2 0であ る上記 1乃至 9のいずれか 1項に記載の Gタンパク質共役型レセプター (G P CR) の作動剤。
1 1. 前記 Gタンパク質共役型レセプター (GP CR) 、 GPR40である 上記 1乃至 9のいずれか 1項に記載の Gタンパク質共役型レセプター (GP CR) の作動剤。
1 2. 上記 1乃至 1 1のいずれか 1項に記載の Gタンパク質共役型レセプター
(GP CR) の作動剤を有効成分として含有する G PR 1 20及び/又は GP R 40が関与する疾患の治療又は予防のための医薬組成物。
1 3. 食欲調節剤、 肥満抑制剤、 糖尿病治療剤、 膝臓ベータ分化細胞増促進殖 剤、 メタポリックシンドローム治療剤、消化器疾患治療剤、神経障害治療剤、 精神障害治療剤、 肺疾患治療剤又は下垂体ホルモン分泌不全症治療剤である 上記 1 2に記載の医薬組成物。
1 4. 上記 1乃至 1 1のいずれか 1項に記載の Gタンパク質共役型レセプター (GPCR) の作動剤を有効成分として含有する脂質風味調味料。
1 5. 上記 1の一般式 (i) で表されるフエニル化合物又は薬学的に許容される その塩 (ただし、 環 Qがピリジル基であり、 R1が 6アルキル基又はフエ ニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原子であり、 RYがカルボキ シ基であり、 かつ、 mが 2であるとき、 nは 1、 3、 4又は 5である。 また、 Rxがフエノキシフエニル基であるとき、 RYは、 1個乃至 4個のへテロ原子 を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複 素環基は 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) 又は置換されてもよい 力ルバモイル基である。))。
1 6. 上記 1の下記一般式 (i) で表されるフエニル化合物であって、 R
xがキ ノリル基であり、 R
Yがカルボキシ基、 テトラゾリル基又はアルキルスルホ二 ル置換力ルバモイル基であり、 Xが窒素原子であり、 R
2が水素原子である請 求項 1 4に記載のフエニル化合物、 又は R
xがフエノキシフエニル基であり、 R
Yが、 テトラゾリル基又はアルキルスルホニル置換カルパモイル基であり、 Xが窒素原子であり、 R
2が水素原子である上記 1 5に記載のフエニル化合物 又は薬学的に許容されるその塩。
1 7. 下記化合物群から選ばれる上記 1 6に記載のフエ-ル化合物又は薬学的 に許容されるその塩。
1 8. 上記 4の下記一般式 ( I ) で表されるァラルキルカルボン酸化合物又は 薬学的に許容されるその塩 (ただし、 環 Qがピリジル基であり、 R1がじ 6ァ ルキル基又はフエニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原子であり、 かつ mが 2であるとき、 nは 1 3 4又は 5である)。
1 9. 環 Qが、 単環の芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有す る単環の芳香族複素環基 (該芳香族複素環基はべンゼン環と縮合してもよい。 また、 これら芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 下記グループ Aから 選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グループ A]
( 1 ) C 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 — 4アルコキシ 基、カルボキシ基、 C 4アルコキシカルボニル基及ぴアミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) ハロゲン原子、
(3) C 4アルコキシ基、
(4) C 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R1が、 C^ 6アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 — 4アルコ キシ基、 カルボキシ基、 C 4アルコキシ力ルポニル基及ぴァミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)、 単環の芳香族炭化水素 基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する単環の芳香族複素環基 (該芳香族
複素環基はベンゼン環と縮合してもよい。 また、 これら芳香族炭化水素基又 は芳香族複素環基は、 下記グループ Bから選ばれる 1個乃至 3個の置換基で 置換されてもよい) であり、
[グループ B]
( 1) C卜 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 Ci— 4アルコキシ 基、 カルボキシ基、 アルコキシカルボニル基及ぴァミノ基から選 ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) ハロゲン原子、
(3) 4アルコキシ基、
(4) C 4アルコキシ C卜 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R2が、水素原子、 C アルキル基又は C — 4アルコキシ基であり、 Xが、 酸素原子、 硫黄原子又は一 NH_であり、 m及び nが、 それぞれ同一又は異 なって 1乃至 5の整数である、 上記 1 8に記載のァラルキルカルボン酸化合 物又は薬学的に許容されるその塩 (ただし、 環 Qがピリジル基であり、 R1が Cト6アルキル基又はフエニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原 子であり、 かつ、 mが 2であるとき、 nは 1、 3、 4又は 5である)。
0. 環 Qが、 フヱニル基又は少なく とも 1つの窒素原子を有する 5員又は 6 員の単環の芳香族複素環基 (該芳香族複素環基はベンゼン環と縮合してもよ い。 また、 これらフエニル基又は芳香族複素環基は、 下記グループ A 1から 選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グループ A 1 ]
(1) — 4アルキル基 (該アルキル基は、 フッ素原子、 塩素原子、 Ci— 4 アルコキシ基、カルポキシ基、 Cェ—4アルコキシカルボニル基及ぴアミ ノ基から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
(2) フッ素原子、 塩素原子、
(3) C 4アルコキシ基、
(4) — 4アルコキシ C — 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R1が、 — 6アルキル基 (該アルキル基は、 フッ素原子、 塩素原子、 —4アルコキシ基、 カルボキシ基、 C ^4アルコキシカルボニル基及びアミノ 基から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)、 フエ二ル基又 は少なく とも 1つの窒素原子を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基 (これ ら芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 下記グループ B 1から選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) であり、
[グループ B]
(1) — 4アルキル基 (該アルキル基は、 ハロゲン原子、 C — 4アルコキシ 基、カルボキシ基、 Cェ アルコキシカルボニル基及ぴァミノ基から選
ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。)
( 2 ) ロゲン原子、
( 3 ) C 4アルコキシ基、
( 4 ) C卜 4アルコキシ C — 4アルキル基、
( 5 ) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
R 2が、水素原子、 C — 4アルキル基又は C 4アルコキシ基であり、 Xが、 酸素原子、 硫黄原子又は— N H—であり、 m及ぴ nが、 それぞれ同一又は異 なって 1乃至 4である、 上記 1 9に記載のァラルキルカルボン酸化合物又は 薬学的に許容されるその塩 (ただし、 環 Qがピリジル基であり、 R 1が アルキル基又はフヱニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原子であ り、 かつ、 mが 2であるとき、 nは 1 3 4又は 5である)。
1 . 環 Qが、 フエニル基、 ベンゼン環と縮合してもよいピリジル基又はベン ゼン環と縮合してもよいチアゾリル基 (これらフエ二ル基、 ピリジル基及び チアゾリル基は、 ハロゲン原子、 水酸基、 アルコキシ基、 アミノ基か らなる群から選ばれる 1乃至 2個の置換基で置換されてもよい) であり、
R 1が、 アルキル基、 フヱ-ル基又はピリジル基 (これらフエニル基 及びピリジル基は、 ハロゲン原子、 水酸基、 C卜 4アルコキシ基、 アミノ基 からなる群から選ばれる 1乃至 2個の置換基で置換されてもよい) であり、
R 2が、 水素原子であり、
が、 酸素原子、 硫黄原子又は N H であり、
m及ぴ nが、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 4の整数である上記 2 0に 記載のァラルキルカルボン酸化合物又は薬学的に許容されるその塩 (ただし、 環 Qがピリジル基であり、 R 1が C i— 6アルキル基又はフエニル基であり、 X が酸素原子であり、 R 2が水素原子であり、かつ、 mが 2であるとき、 nは 1 3 4又は 5である)。
2 . 下記化合物群から選ばれる上記 2 1に記載のァラルキルカルボン酸化合 物又は薬学的に許容されるその塩。
ST
23. ァラルキルカルボン酸化合物が下記 NCG 2 1、 NCG 30、 NCG 3 7、 NCG 46又は NCG 54である上記 2 2に記載のァラルキルカルボン 酸化合物又は薬学的に許容されるその塩。
発明の効果
本発明のァラルキルカルボン酸化合物等のフ: ^ニル化合物は、 Gタンパク 質共役型レセプター (GP CR)、 特に GPR 1 20及ぴノ又は GPR 40に対 して優れたァゴ-ス ト活性を有する。 したがって、 本発明化合物は、 GPR 1 20に作用することによってグルカゴン様ペプチド 1 (GL P— 1)、 コレシス トキニン (CCK) などの腸管ホルモンペプチドを放出させることが可能とな り、食欲調節剤、肥満抑制剤、糖尿病治療剤、膝臓ベータ分化細胞増促進殖剤、 メタボリックシンドローム治療剤、 消化器疾患治療薬、 神経障害治療薬、 精神 障害治療薬、 肺疾患治療薬及び下垂体ホルモン分泌不全症治療薬として有効で ある。
また、 GPR40に対しても優れたァゴニスト活性を有するので、 膝臓 β
細胞からのィンスリン分泌を促進し、 糖尿病に対する新たな作用機序による予 防 ·治療薬として期待される。
このように、 これらァラルキルカルボン酸化合物等の本発明フ ニル化合 物を有効成分とする医薬組成物、 特に G P C R作動剤、 より具体的には G P R 1 2 0作動薬、 G P R 4 0作動薬は、 新たな作用機序に基づく医薬品として期 待され、 具体的には、 食欲調節剤、 肥満抑制剤、 糖尿病治療剤、 膝臓ベータ分 化細胞増促進殖剤、 メタボリックシンドローム治療剤、 消化器疾患治療薬、 神 経障害治療薬、 精神障害治療薬、 肺疾患治療薬及び下垂体ホルモン分泌不全症 治療薬として有効である。 また、 G P R 1 2 0は味覚への関与もあることから 脂質風味調味料としての効果も期待される。 図面の簡単な説明
図 1は、 試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 4 0のリガンドス クリ一ユングの結果を示すグラフである。
ここで、 D Mはネガティブコントロールとして DMS0を意味し、 PMAはポジ ティブコントローノレとして Phorbol— 12 - myristate— 13— acetateを意味する。 ま た、 L Aは陽性対象としてのシスひ リノ レン酸を意味する。使用した化合物は、 NCG21及ぴ NCG28である。
1 Aは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG21刺激時のウェスタンブロットによ る total ERKの検出結果を示す図である。
1 Bは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG28刺激時のウェスタンブロットによ る total ERKの検出結果を示す図である。
1 Cは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG21の刺激時のウェスタンプロットに よるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
1 Dは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG28の刺激時のウェスタンブロットに よるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
図 2は、 試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 4 0のリガンドス クリーニングの結果を示すグラフである。 縦軸は phospho ERK I total ERKを 意味する。
図 3は、 細胞株 TXGPR40を用いた各化合物 (NCG21及び NCG28) の ERK活性 を比較の結果を示す図である。
図 4は、細胞株 TXGPR40を用いたその他本発明化合物(NCG29、 NCG30、 NCG31、
NCG34, NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45、 NCG46、 及ぴ NCG54) の ERK活性 比較の結果を示す図である。
図 5は、 試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 1 2 0のリガンド スクリ一ユングの結果を示すグラフである。
ここで、 D Mはネガティブコントロールとして DMS0を意味し、 PMAはポジテ ィプコントローノレとして Phorbol - 12- myristate - 13-acetateを意味する。また、 L Aは陽性対象としてのシス αリノレン酸を意味する。 使用した化合物は、 NCG21及ぴ NCG28である。
, _
丄 8
5 Αは、 細胞株 TXGPR120を用いた NCG21の刺激時のウェスタンプロットに よる total ERKの検出結果を示す図である。
5 Bは、細胞株 TXGPR120を用いた NCG28の刺激時のウェスタンブロットに よる total ERKの検出結果を示す図である。
5 Cは、 細胞株 TXGPR120を用いた NCG21の刺激時のウェスタンブロットに よるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
5 Dは、細胞株 TXGPR120を用いた NCG28の刺激時のウェスタンブロットに よるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
図 6は、 試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 1 2 0のリガンド スク リーニングの結果を示すグラフである。 縦軸は phospho ERK I total ERK を意味する。
図 7は、 細胞株 TXGPR120を用いた各化合物 (NCG21及ぴ NCG28) の ERK活 性を比較の結果を示す図である。 GPRの組み込まれていない TXC0NTおよび Doxycycline処理を行っていない細胞(Dox (-)) をネガティブコントローノレとし て並べ、 Doxycycl ine処理を行ったもの(Dox (+) )について化合物の ERK活性を比 較した。
図 8は、 細胞株 TXGPR120と同様の Flp- In h GPR120/G15を用いたその他本 発明化合物(NCG29、 NCG30、 NCG31、 NCG34、 NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45、 NCG46、 及ぴ NCG54) の ERK活性を比較の結果を示す図である。
図 9は、 細胞株 TXGPR40における細胞内 Ca2+濃度とリガンド濃度の関係を 示したグラフである。
図 1 0は、 細胞株 TXGPR120における細胞内 Ca2+濃度とリガンド濃度の関係 を示したグラフである。
発明を実施するための最良の形態
本発明のフエニル化合物は基本的には下記構造式 (A ) を有する。
そして、 特に好ましくは R
x- CmH2ra- X-基と- CnH2n- R
Y基がベンゼン環に対し てパラ位の関係で結合した下記( i)で表されるフエニル化合物である。
[ここで、 R
xは、 芳香族炭化水素基、 1個乃至 4個のへテロ原子を有する 芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置 換基で置換されてもよい)又は下記式(i i) で表される置換アミノ基を意味し、
R Yは、 カルボキシ基、 1個乃至 4個のへテロ原子を有する 5員又は 6員の 芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置 換基で置換されてもよい) 又は置換されてもよい力ルバモイル基を意味し、 環 Qは、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する芳香族 複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置換基で 置換されてもよい) を意味し、
R 1は、 C - eアルキル基、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原 子を有する芳香族複素環基 (これら C i。アルキル基、 該芳香族炭化水素基又 は芳香族複素環基は、 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい) を意味し、 R 2は、 水素原子、 C — 4アルキル基又は Cい 4アルコキシ基を意味し、 m及ぴ nは、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 5の整数を意味し、
Xは、 酸素原子、 硫黄原子又は - N R 3— (ここで、 R 3は、 水素原子又は アルキル基を意味する) を意味する。]
特に好ましいフエニル化合物は下記一般式 ( I ) で示されるァラルキル力 ルボ
[ここで、 環 Qは、 芳香族炭化水素基又は 1個乃至 4個のへテロ原子を有 する芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個 の置換基で置換されてもよい) を意味し、 R 1は、 アルキル基、 芳香族炭 化水素基又は 1個乃至 3個のへテロ原子を有する芳香族複素環基 (これら〇 i。アルキル基、 該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は、 1個乃至 3個の置 換基で置換されてもよい) を意味し、 R 2は、 水素原子、 アルキル基又は — 4アルコキシ基を意味し、 m及ぴ ηは、 それぞれ同一又は異なって 1乃至 5の整数を意味し、 Xは、 酸素原子、硫黄原子又は - N R 3— (ここで、 R 3は、 水素原子又は アルキル基を意味する) を意味する。]
ただし、 一般式(i)及び ( I ) のいずれにおいても、 R xがフエノキシフエ ニル基であるとき、 R Yは、 1個乃至 4個のへテロ原子を有する 5員又は 6員の 芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基は 1個乃至 3個の置 換基で置換されてもよい) 又は置換されてもよいカルパモイル基である。
また、 化学物質発明にあっては、 環 Qがピリジル基であり、 R 1が〇 6ァ ルキル基又はフエニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原子であり、
R Yがカルボキシ基であり、 かつ、 mが 2であるとき、 nは 1、 3、 4又は 5で ある。
G P R 1 2 0及び/又は G P R 4 0に対する特に優れたァゴニスト活性を 有する上記一般式( i )で表される化合物の一例を示せば以下のとおりである。 しかし、 本発明化合物は、 これら化合物に限定されるものではない。
上記化合物のうち、 N C P 04、 NCG 20、 NCG 2 1、 NCG 2 2、 NCG 2 3、 NCG 28、 NCG 2 9、 NCG 30、 NCG 3 1、 NCG 34、 NCG 3 5、 NCG 3 7、 NCG 38、 NCG40、 NCG 4 5 s NCG46 及び NCG 54は新規である。 本発明における用語の意味は以下のとおりである。
「芳香族炭化水素基」 とは、 炭素数 6乃至 1 4のァリール基を意味し、 例 えば、 フエニル基、 ナフチル基、 ビフエ二ル基、 アントリル基、 インデュル基、
ァズレニル基、 フルォレ -ル基、 フエナントリル基等である。該ァリール基は、 場合により、 部分的に飽和されていてもよい。 部分的に飽和されたァリール基 としては、 例えばジヒ ドロインデニル、 テトラヒ ドロナフチルなどが挙げられ る。 好適には、 c 6— 。ァリール基であり、 更に好適には、 ビフエ二ル基、 フエ ニル又はナフチル基であり、 最も好適には、 フエニル基である。
R xとして好ましい芳香族炭化水素基はフエノキシフニル基であり、 式 (I) における環 Qとして好ましい芳香族炭化水素基、 R 1として好ましい芳香族炭化 水素基は、 フエニル基である。
「 1個乃至 4個のへテロ原子を有する芳香族複素環基」 又は 「1個乃至 3 個のへテロ原子を有する芳香族複素環基」 とは、 環を構成する原子として、 炭 素原子の他に、 酸素原子、 窒素原子及ぴ硫黄原子から選ばれる同一又は異なつ た 1乃至 4個又は 1乃至 3個のへテロ原子を有し、 環を構成する原子の数が 3 乃至 1 4である縮合してもよい芳香族複素環基を意味する。 好ましくは 5乃至 7員、 特に好ましくは 5員又は 6員の単環の芳香族複素環基又は該単環の芳香 族複素環基とベンゼン環が縮合した複素環基である。 式 ( i ) における R xとし ての好ましい複素環基はキノリル基であり、 R Yとして好ましい複素環基はテト ラゾリル基であり、 式 (I) における環 Qとして好ましい複素環基はそれそれべ ンゼン環と縮合してもよいピリジル基、 ピリ ミジル基又はチアゾリル基であり、 R 1として好ましい複素環基は、 ピリジル基である。
「少なく とも 1個の窒素原子を有する単環の芳香族複素環基」 とは、 少な く とも 1個の窒素原子を有し、 他に窒素原子、 硫黄原子及び酸素原子から選ば れる 1個乃至 3個のへテロ原子を有してもよい 5員または 6員の単環の芳香族 複素環基又は該単環の芳香族複素環基とベンゼン環が縮合した複素環基を意味 する。 例えば、 ピリジル基、 ピラジニル基、 ピリ ミジニル基、 ピリダジニル基、 1, 3, 5 —トリアジュル基、 ピロリル基、 ピラゾリル基、 ィミダゾリル基、 1, 2, 4ートリアゾリル基、 テトラゾリル基、 チェニル基、 フリル基、 ォキ サゾリル基、 イソォキサゾリル基、 チアゾリル基、 イソチアゾリル基、 チアジ ァゾリル基、 キノリル基、 ベンゾチアゾリル基である。 式 (I) における環 Qと して好ましい単環の複素環基はピリジル基、 キノリル基、 チアゾリル基、 ベン ゾチアゾリル基、 ピリ ミジル基、 キナゾリニル基、特に好ましくはピリジル基、 チアゾリル基、 ベンゾチアゾリル基又はピリ ミジル基であり、 R 1として好まし い単環の複素環基は、 ピリジル基である。
— 6アルキル基」 とは、 炭素数が 1乃至 6の直鎖状又は分枝状のアル キル基を意味し、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソブチル基、 sec-プチル基、 tert-プチル基、 ペンチル基、 へキシ ル基等である。 R 1として特に好ましい アルキル基は、 n-ブチル基である。 しかし、 特に限定されるものではないが、 G P R 1 2 0ァゴニス トの観点から すると炭素数が 4乃至 6であることが好ましく、 また、 G P R 4 0ァゴニス ト の観点からすると炭素数が 1乃至 5、 特に 3乃至 6が好ましい。
「〇 4アルキル基」 とは、 炭素数 1乃至 4個の直鎖状又は分枝状のアル キル基を意味し、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソブチル基、 sec-ブチル基、 tert-ブチル基である。
「じ ^アルコキシ基」 とは、そのアルキル部位が上記「じ 4アルキル基」 である炭素数 1乃至 4個のアルコキシ基を意味し、 例えば、 メ トキシ基、 エト キシ基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 ブトキシ基、 イソブトキシ基、 sec - ブトキシ基、 tert-ブトキシ基である。
「ハロゲン原子」 とは、 弗素、 塩素、 臭素又は沃素原子である。 好適には、 フッ素原子又は塩素原子である。
「C — 4アルコキシカルボ二ル基」 とは、 炭素数 1乃至 4個の上記アルコキ シ基がカルボニル基に結合した基を意味し、 例えば、 メ トキシカルポニル基、 エトキシカルボニル基、 プロポキシカルボニル基、 イソプロポキシカルポュル 基、 ブトキシカルボ二ル基、 イソプトキシカルボ-ル基、 s —ブトキシカルボ 二ノレ基、 t 一ブトキシカノレポニル基である。
「ァミノ基」 とは、 ァミノ基の他に、 Cェ—4アルキル基で置換されたアミ ノ基、 具体的には C — 4アルキル基でモノ置換された 「モノ C ^ 4アルキルアミ ノ基」 または C ^ 4アルキル基でジ置換された 「ジ C 4アルキルアミノ基」 を 意味する。 また、 ァシルァミノ基であってもよい。
「モノ — 4アルキルアミノ基」 とは、 上記に定義される 1個の 「C ^ 4 アルキル基」 で置換されたアミノ基を意味し、 例えば、 メチルァミノ基、 ェチ ルァミノ基、 プロピルアミノ基、 イソプロピルアミノ基、 プチルァミノ基、 ィ ソブチルァミノ基、 s —プチルァミノ基、 t 一プチルァミノ基である。
「ジ C — 4アルキルアミノ基」 は、 上記に定義される同一又は異なった 2 個の 「0 ^ 4アルキル基」 で置換されたアミノ基を意味し、 例えば、 ジメチル アミノ基、 ジェチルァミノ基、 N—ェチルー N—メチルァミノ基、 ジプロピル アミノ基、 ジプチルァミノ基のようなジー C — 4アルキルアミノ 基である。
「ァシルァミノ基」 とは、 前記 「ァシル基」 で置換されたアミノ基を意味 し、 例えば、 ァセチルァミノ基、 プロピオニルァミノ基、 プチリルアミノ基、 ィソブチリルァミノ基のような炭素数 2乃至 4個の分枝してもよい低級脂肪族 ァシルァミノ基、 またはべンゾィルァミノ基のような芳香ァシルァミノ基であ る。
「Cト 4アルコキシ Cト 4アルキル基」 とは、 上記 C — 4アルコキシで置換 された C 4アルキル基を意味する。 例えば、 メ トキシメチル基、 2 -メ トキシ ェチル基、 3 -メ トキシプロピル基、 3ェトキシプロピル基等を挙げることができ る。
「置換されてもよい力ルバモイル基」 とは、 アミノ基部分が C i— 4アルキ ル基ゃ C i— 4アルキルスルホニル基で置換されてもよいカルパモイル基を意味 する。 例えば、 メチルカルパモイル基、 ェチルカルバモイル基、 ジメチルカル バモイル基、 メチルスルホ-ルカルバモイル基等を挙げることができる。
「Gタンパク質共役型レセプター (G P C R ) の作動剤」 とは、 具体的には
P T/JP2008/058457
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GPR 1 20及び Z又は GPR40レセプターに対する作動薬 (「ァゴニス ト」 とも言う) を意味し、 好ましくは G P R 1 20の作動薬である。
Rxとして好ましい芳香族炭化水素基は、少なく とも 1個の置換基で置換さ れた芳香族炭化水素基であり、 特に好ましくはフエノキシフヱニル基である。 ただし、 Rxがフエノキシフエニル基であるとき、 RYは、 1個乃至 4個のへテ 口原子を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基 (該芳香族炭化水素基又は芳香 族複素環基は 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい)、 好ましくはテトラゾ リル基、 又はアルキルスルホニル基等の置換基で置換されてもよい力ルバモイ ル基であり、 Xは好ましくは窒素原子であり、 R 2は好ましくは水素原子である。 る。 また、 Rxがキノリル基であるとき、 RYはカルボキシ基、 テトラゾリル基 又はアルキルスルホニル置換カルパモイル基であり、 Xは窒素原子であり、 R2 は水素原子である。
Rxとして好ましい 1個乃至 4個のへテロ原子を有する芳香族複素環基は 縮合環であってもよく、 特に好ましくはキノ リル基である。
RYとして最も好ましいのは、 カルボキシ基である。 また、 RYとして好ま しい 1個乃至 4個のへテロ原子を有する 5員又は 6員の芳香族複素環基はテト ラゾリル基であり、 RYとして好ましい置換されてもよい力ルバモイル基は、 ァ ミノ基が 1個のメチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基で置換された力 ルバモイル基である。
好ましいのは、下記式(ii)で表される置換アミノ基である。
また、 環 Qとして好ましい芳香族炭化水素基はフエニル基であり、 環 Qと して好ましい芳香族複素環基は少なく とも 1つの窒素原子を有する 5員又は 6 員の芳香族複素環基である。 該芳香族複素環基はベンゼン環と縮合してもよい。 このような芳香族複素環基として好ましいのはベンゼン環と縮合してもよいピ リジル基、 ベンゼン環と縮合してもよいピリ ミジル基 又はベンゼン環と縮合 してもよいチアゾリル基である。 これらフユニル基又は芳香族複素環基は、 下 記グループ Aから選ばれる 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。
[グループ A]
(1) C 4アルキル基、
(2) ハロゲン原子、
(3) C — 4アルコキシ基、
(4) C 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
特に好ましい置換基は、 水酸基、 アルコキシ基、 ハロゲン原子又は
C 4アルキル基である。
R1として好ましい芳香族炭化水素基はフエニル基であり、 R1として好ま しい 6アルキル基は、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 n-プチル基、 t - プチル基、 ペンチル基、 へキシル基等であり、 R1として好ましい芳香族複素環 基はピリジル基である。
これら芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基は下記グループ Bから選ばれ る 1個乃至 3個の置換基で置換されてもよい。
[グループ B]
(1) — 4アルキル基、
(2) ハロゲン原子、
(3) C 4アルコキシ基、
(4) C卜 4アルコキシ C 4アルキル基、
(5) アミノ基、 及び
( 6 ) 水酸基;
n及び mは 1乃至 5の整数であり、 好ましくは 1乃至 4の整数である。 m は、 好ましくは 1乃至 3の整数、 特に好ましくは 2である。 nは、 好ましくは 2乃至 4の整数であり、 G P R 1 20のァゴニスト活性の観点からすると特に 好ましくは 2又は 3、 特に 3である。 なお、 ァラルキルカルボン酸化合物又は 薬学的に許容されるその塩に関する物質発明に関しては、 環 Qがピリジル基で あり、 R1が アルキル基又はフエニル基であり、 Xが酸素原子であり、 R 2が水素原子であり、 かつ、 mが 2であるとき、 nは 1、 3、 4又は 5であり、 特に好ましい ηは 3である。
Xとして特に好ましいものは酸素原子である。
R2は、 好ましくは水素原子である。
したがって、 本発明の最も好ましい化合物は、 下記一般式 (I) で表される
ここで、 環 Q、 R R2、 X、 m、 nの葸味は上記と同様である。 次に、 上記一般式 ( i )、 特に ( I ) で示されるァラルキルカルボン酸化合 物の代表的な製造方法の 1例について述べるが、 本発明化合物の製造方法はこ れに限定されるものでない。 周知乃至公知の方法を適宜組合せ、 あるいは応用 することにより容易に製造することができるであろう。
ここで、 環 Q、 R \ R 2、 m及び n、 X及び R 3の意味は、 上記と同じで ある。 X ' は同一又は異なってハロゲン原子又は水酸基を意味する。 (第 1工程)
第 1工程は、 化合物 ( 3 ) の製造方法であり、 化合物 ( 3 ) は、 化合物 ( 1 ) を溶媒中、 塩基の存在下、 化合物 (2 ) と加熱下に反応を行うことにより得る ことができる。 化合物 (2 ) における X ' は臭素原子、 塩素原子等のハロゲン 原子であり、 同一であっても異なってもよい。 好ましい X ' は臭素原紙である。 溶媒としては、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセ トニトリル等の極性非プロ トン性溶媒; ジェチルエーテル、 テトラヒ ドロフラ ン、 ジォキサン等のエーテル系溶媒; トルエン、 キシレン等のベンゼン系溶媒; ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロゲン系溶媒;酢酸ェチル、 酢酸ブチル 等のエステル系溶媒等が挙げられ、好ましくは N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリル等の極性非プロ トン性溶媒である。 反 応に用いる塩基としては、 水素化ナトリゥム、 水素化リチウム、 炭酸ナトリ ウ ム、 炭酸カリウム、 炭酸リチウム、 炭酸カルシウム、 炭酸水素ナトリ ウム、 炭 酸水素カリ ウム、 水酸化ナトリ ウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチウム等が挙 げられ、好ましくは炭酸力リゥムが用いられる。反応温度は 4 0 °C乃至 1 0 0 °C で行うが、 好ましくは 5 0 °C乃至 8 0 °C である。 反応時間は 5乃至 1 0 0時間 であり、 好ましくは 2 4乃至 5 0時間である。
(第 2工程)
第 2工程は化合物 (5 ) の製造方法であり、 化合物 (5 ) は、 工程 1で得 た化合物 (3 ) を溶媒中、 塩基の存在下、 化合物 (4 ) と加熱下に反応を行う ことにより得ることができる。溶媒としては、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリル等の極性非プロ トン性溶媒; ジェチル エーテル、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン等のエーテル系溶媒; トルエン、 キシレン等のベンゼン系溶媒; ジクロロメタン、 クロ口ホノレム等のハロゲン系 溶媒;酢酸ェチル、 酢酸プチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、 好ましくは N, N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリル等の 極性非プロ トン性溶媒である。反応に用いる塩基としては、 トリェチルァミン、 水素化ナトリ ウム、 水素化リチウム、 炭酸ナトリ ウム、 炭酸カリウム、 炭酸リ チウム、 炭酸カルシウム、 炭酸水素ナトリウム、 炭酸水素カリウム、 水酸化ナ トリウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチウム等が挙げられ、 好ましくはトリエ チルァミン、 水素化ナトリ ウムが用いられる。 反応温度は 4 0 °C乃至 1 0 0 °C で行うが、 好ましくは 5 0 °C乃至 8 0 °C である。 反応時間は 1乃至 1 0 0時間 であり、 好ましくは 1乃至 3時間である。 なおこの反応は、 よう化ナトリ ウム 等の触媒を用いることによってスムーズに行うことができる。
(第 3工程)
第 3工程は、 化合物 ( I ) の製造方法であり、 化合物 ( I ) は、 工程 2で 得た化合物 (5 ) を溶媒中、 塩基条件で加水分解反応を行うことにより得るこ とができる。 溶媒としては、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン等のエーテル系 溶媒; メタノール、 エタノール等のアルコール系溶媒が挙げられ、 好ましくは メタノール、 エタノール等のアルコール系溶媒である。 反応に用いる塩基とし ては、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸リチウム、 炭酸カルシウム、 炭酸 水素ナトリ ウム、 炭酸水素力リウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リウム、 水 酸化リチウム等が挙げられ、 好ましくは水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチウムが用いられる。 反応温度は 1 0 °C乃至 1 0 o °cで行うが、 好ま しくは 2 0 °C乃至 3 0 °C である。 反応時間は 1乃至 1 0 0時間であり、 好まし くは 1乃至 2 4時間である。 本発明の新規 G P C R作動剤、 具体的には G P R 1 2 0作動薬及ぴ Z又は G P R 4 0作動薬は、 上記したァラルキルカルボン酸化合物等のフエニル化合 物を有効成分として含有する。 本発明者らの研究によりこれら化合物が G P R 1 2 0及び/又は G P R 4 0の機能を作動 (亢進) させることが明らかとなつ た。
具体的には、 本発明の G P C Rの作動剤は、 これら化合物が腸管ホルモン 分泌細胞に働いて、 腸管ホルモンを放出し、 このホルモン (具体的には CCKお よび GLP- 1) が標的細胞の受容体 (CCK受容体または GLP-1受容体) に作用して 種々の薬効を示すという新しいメカニズムに基づくものである。
本発明の対象疾患と効能は血中または対象臓器内の CCK濃度の増加、 およ
ぴ血中又は対象臓器内の GLP- 1濃度の増加に基づいている。 本発明は G P C R を作動させて、 血中又は対象臓器内の CCKまたは GLP - 1濃度の亢進にともなう 広範な治療が可能となる。 CCKの濃度増加にともなう対象疾患乃至治療剤として、例えば、下記を挙げ ることができる。
(i)消化活動の促進;
鸱液分泌促進、 胃液分泌促進、胆汁分泌促進、 胃における食物滞留の保持、 腸管運動の促進、 食道下部括約筋収縮による逆流防止などである。 したが つて、 CCKを増加させることにより消化活動の不全な疾患を治療し得る。
(i i)食欲抑制作用 ;
CCKを増加させることにより満腹感を与え食欲を抑制する。 それゆえ、食欲 に関する疾患、 たとえば肥満を抑制したり、 神経性過食症を治療したりす ることが可能である。
(i i i) 胃粘膜中の細胞の分化増殖の促進;
胃粘膜中の細胞の分化増殖を促進することにより、 胃壁障害の治療剤とし ての使用が可能である。
(iv) インスリン分泌の促進;
膝臓 iS細胞からインスリン分泌の促進作用により、 糖尿病治療剤としての 使用が可能である。
(V)神経の修復、 維持作用 ;
神経の修復、 維持作用により神経障害治療としての使用が可能である。 なお、 本発明の対象は、 上記に限定されるものでなく、 CCKの濃度亢進とも なう疾患の治療全体が対象となり得ることは容易に理解できるであろう。 一方、 GLP-1の濃度増加にともなう対象疾患乃至は治療剤としては、例えば、 下記を挙げることができる。
(i)膝臓 J3細胞からィンスリン分泌の促進;
膝臓 ]3細胞からインスリンの分泌を促進することにより、 糖尿病治療薬と しての使用が可能である。
(i i)膝臓 /3細胞の分化増殖促進;
膝臓 ]3細胞の分化増殖促進作用により、 高血糖、 インスリン抵抗性、 肥満 などから糖尿病に移行することを予防する糖尿病予防薬としての使用が可 能である。 また、 細胞移植時の移植細胞の生着率向上のための医薬とし ての使用が可能である。
( i i i)胃酸分泌抑制 ;
胃酸分泌抑制による胃酸過多治療剤としての使用が可能である。
(iv)腸管運動抑制;
腸管運動抑制による下痢治療剤としての使用が可能である。
(V)神経の可塑性や生存の維持作用;
神経の可塑性や生存を維持し、 神経障害による疾患の治療剤としての使用 が可能である。 また、
(V i ) 食欲抑制作用 ;
食欲抑制による肥満予防治療剤としての使用が可能である。
なお、 本発明の対象は、 上記に限定されるものでなく、 GLP - 1の濃度亢進と もなう疾患の治療全体が対象となり得ることは容易に理解できるであろう。 本発明のフエニル化合物、特にァラルキルカルボン酸化合物は、 CCKと GLP - 1 放出を同時に行なう為、 両者が同様な薬効を表すケースが多いが、 消化活動で は互いに拮抗するように見える。 実際は両者が協調して消化活動を円滑に行な つており、 CCKと GLP - 1が同時に放出されることはより生理的に合理的治療剤と なる。
したがって、 本発明のフエニル化合物、 特にァラルキルカルボン酸化合物 が GPR120を介して CCKや GLP-1を放出してこれらが標的臓器に効果的に作用す る治療例は次の通りとなる。
( i )消化活動の協調的促進、 消化活動障害の治療、
( i i )食欲抑制による肥満予防治療、 過食症の治療、
(i i i)膝臓 i3細胞からのインスリン分泌促進あるいは 細胞またはその前駆細 胞の分化増殖促進による糖尿病予防治療。 あるいは、 細胞あるいはその 前駆細胞移植治療時の治療効果促進剤、
(iv)神経細胞可塑性、 生存維持作用による神経移植、 神経接合時の治療促進剤 あるいはアルツハイマー症等、 神経細胞障害が原因の疾患治療、
(V)腸管運動の正常化作用による腸炎時の腸管運動異常の治療、
(vi)腸管細胞の障害抑制あるいは腸管に存在する神経細胞の障害抑制
なお、 腸管以外に、 G P R 1 2 0は肺、 下垂体、 脂肪細胞、 舌にその発現 が知られている。 よって、
(vi i)肺における肺機能向上例えばサーファタタント分泌促進による C0PD (慢性 閉塞性肺疾患) などの肺疾患治療、
(vi i i)下垂体からの下垂体ホルモンの分泌促進作用、
(ix)脂肪細胞における脂質分解促進による肥満治療、 予防、
(X)脂質の味風味の改善等を挙げることができる。
更には、 下垂体に G P R 1 2 0が発現しており、 この受容体を介して副腎 皮質刺激ホルモン A C T Hの分泌を抑制することがしられている(P C T W 02004/065960 Al)。
それゆえ、 A C T H分泌過剰症あるいは副腎から A C T Hの刺激で分泌さ れる、 糖質コルチコイド(コルチゾール)、 および副腎アンドロゲンの分泌過剰 症の治療剤としての有効性も期待される。
一方、 本発明のフエニル化合物、 特にァラルキルカルボン酸化合物は、 G P R 4 0に対して NCG21は僅かであつたが、 その他の化合物は、 いずれも優れ た G P R 4 0ァゴニスト作用を有していた (表 3 )。 G P R 4 0は滕臓 ;3細胞に
存在し、 GPR40の作動によりインスリン分泌が促進される。
したがって、 GPR40作動性化合物は、
(i)膝臓 β細胞からのインスリン分泌促進による糖尿病治療薬、
(ii) ]3細胞またはその前駆細胞の分化増殖促進による、 高血糖、 インスリン抵 抗性、 肥満などから糖尿病に移行することを予防する糖尿病予防剤として の使用が可能である。 また、 ]3細胞移植時の移植細胞の生着率向上のため の医薬としての使用も可能である。 本発明のフエニル化合物、 特にァラルキルカルボン酸化合物を有効成分と して含有する GP CRの作動剤は、上記したような薬効を有しており、例えば、 次のようにして製剤化できる。
本発明の G P CRの作動剤は、 静脈内、 経口への投与を含む、 治療上適切 な投与経路に適合するように製剤化される。 静脈内 ^の投与に使用される溶液 又は懸濁液には、 限定はしないが、 注射用の水などの滅菌的希釈液、 生理食塩 水溶液、 不揮発性油、 ポリエチレングリコール、 グリセリ ン、 プロピレンダリ コール、 又は他の合成溶媒、 ベンジルアルコール又は他のメチルパラベンなど の保存剤、 ァスコルビン酸又は亜硫酸水素ナトリゥムなどの抗酸化剤、 塩化べ ンザルコニゥム、 塩酸プロ力インなどの無痛化剤、 エチレンジアミンテトラ酢 酸 (EDTA) などのキレート剤、 酢酸塩、 クェン酸塩、 又はリン酸塩などの 緩衝剤、 塩化ナトリゥム又はデキストロースなど浸透圧調製のための薬剤を含 んでもよい。
pHは塩酸又は水酸化ナトリゥムなどの酸又は塩基で調整することができ る。 非径ロ的標品はアンプル、 ガラスもしくはプラスチック製の使い捨てシリ ンジ又は複数回投与用パイアル中に収納される。
注射に適する製剤とするには、 滅菌された注射可能な溶液又は分散媒であ つて、 使用時に調製するための滅菌水溶液 (水溶性の) 又は分散媒及び滅菌さ れたパウダー (凍結乾燥されたタンパク質、 核酸などを含む) が含まれる。 静 脈内の投与に関し、適切な担体には生理食塩水、静菌水、 CREMOPHOR E L (登録商標。 BAS F, P a r s i p p a n y, N. J .)、 又はリン酸緩 衝化生理食塩水 (PB S) が含まれる。 注射剤として使用する場合、 GPCR 作動剤は滅菌されており、 また、 シリ ンジを用いて投与されるために十分な流 動性を保持していなくてはならない。 担体は、 例えば、 水、 エタノール、 ポリ オール (グリセロール、 プロピレングリ コーノレ、 及び液体ポリエチレングリ コ ールなど)、及ぴ適切な混合物を含む溶媒又は分散媒培地を使用することができ る。 例えば、 レクチンなどのコーティング剤を用い、 分散媒においては必要と される粒子サイズを維持し、 界面活性剤を用いることにより適度な流動性が維 持される。種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、 パラベン、 クロロブタノール、 フエノール、 ァスコルビン酸、 及ぴチメロサールなどは、 微生物のコンタミネ ーシヨンを防ぐために使用可能である。 また、 糖、 マンニトール、 ソルビトー ルなどのポリアルコール及ぴ塩化ナトリゥムのような等張性を保つ薬剤が組成
物中に含まれてもよい。 吸着を遅らせることができる組成物には、 モノステア リン酸アルミニウム及びゼラチンなどの薬剤が含まれる。
滅菌的な注射可能溶液は、 必要な成分を単独で又は他の成分と組み合わせ た後に、 適切な溶媒中に必要量の活性化合物を加え、 滅菌することで調製され る。 一般に、 分散媒は、 基本的な分散培地及び上述したその他の必要成分を含 む滅菌的媒体中に活性化合物を取り込むことにより調製される。 滅菌的な注射 可能な溶液の調製のための滅菌的なパウダーの調製方法には、 活性な成分及び 滅菌溶液に由来する何れかの所望な成分を含むパウダーを調製する真空乾燥及 ぴ凍結乾燥が含まれる。
経口用の製剤とする場合には、 不活性な希釈剤又は体内に取り込んでも害 を及ぼさない担体が含まれる。 経口用製剤は、 例えば、 ゼラチンのカプセル剤 に包含されるか、 加圧されて錠剤化される。 経口的治療のためには、 活性化合 物は賦形剤と共に取り込まれ、 錠剤、 トローチ又はカプセル剤の形態で使用さ れる。 また、 経口用製剤は、 流動性担体を用いて調製することも可能である。 さらに、 薬剤的に適合する結合剤、 及び Z又はアジュバント物質などが包含さ れてもよレ、。
錠剤、 丸薬、 カプセル剤、 トローチ剤及びその類似物は、 以下の成分又は 類似の性質を持つ化合物の何れかを含み得る。 微結晶性セルロースのような賦 形剤、 アラビアゴム、 トラガント又はゼラチンなどの結合剤;スターチ又はラ ク トース、 アルギン酸、 P R I MOGE L、 又はコーンスターチなどの膨化剤; ステアリン酸マグネシゥム又は S TRROTE Sなどの潤滑剤; コロイ ド性シ リコンニ酸化物などの滑剤; スクロース又はサッカリンなどの甘味剤;又はべ パーミント、 メチルサリシル酸又はオレンジフレイバーなどの香料添加剤。
全身投与用の製剤とする場合には、 経粘膜的又は経皮的に行うことができ る。 経粘膜的又は経皮的投与について、 標的のバリアーを透過することができ る浸透剤が選択される。 経粘膜浸透剤は界面活性剤、 胆汁酸塩、 及びフシジン 酸誘導体が含まれる。 経鼻スプレー又は坐薬は経粘膜的な投与に対して使用す ることができる。経粘膜的投与に対して、活性化合物はォイントメント、軟膏、 ジエル又はクリーム中に製剤化される。
また、 本発明医薬組成物は、 直腸への送達に対して、 坐薬 (例えば、 ココ アバター及び他のグリセリ ドなどの基剤と共に) 又は滞留性の浣腸の形態で調 製することもできる。
制御放出製剤とする場合には、 体内から即時に除去されことを防ぎ得る担 体を用いて調製することができる。 例えば、 エチレンビニル酢酸塩、 ポリ酸無 水物、 ポリグリコール酸、 コラーゲン、 ポリオルトエステル、 及ぴポリ乳酸な どの、 生物分解性、 生物適合性ポリマーを用いることができる。 このような材 料は、 A L Z A C o r p o r a t i o n (M o u n t a i n V i e w, C A) 及ぴ N OVA P h a r m a c e u t i c a l s , I n c . (L a k e E l s i n o r e , CA) から入手することが可能で、 また、 当業者によって容易に 調製することもできる。 また、 リボソームの懸濁液も薬学的に受容可能な坦体
として使用することができる。 有用なリボソームは、 限定はしないが、 ホスフ ァチジノレコリン、コレステロール及ぴ p E G誘導ホスファチジルエタノール(P EG-P E) を含む脂質組成物として、 使用に適するサイズになるように、 適 当なポアサイズのフィルターを通して調製され、 逆相蒸発法によって精製され る。 例えば、 抗体の F a b ' 断片などは、 ジスルフイ ド交換反応を介して、 リ ポソームに結合させてもよい (Ma r t i n及び P a p a h a d j o p o u 1 o s , 1 9 8 2)。 詳細な調製方法は、 例えば、 E p p s t e i n等, 1 98 5 ; Hw a n g等, 1 9 80中の記載を参照。
本発明の GP CR作動剤の投与量は、 特定の疾患の治療又は予防において、 投与される患者 (人) 又は動物の状態、 投与方法等に依存するが、 当業者であ れば容易に最適化することが可能である。例えば、注射投与の場合は、例えば、 一日に患者の体重あたり約 0. l x gZk gから 500mg/k gを投与する のが好ましく、 一般に一回又は複数回に分けて投与され得るであろう。 好まし くは、 投与量レベルは、 一日に約 0. 1 gZk gから約 2 5 Omg/k gで あり、 より好ましくは一日に約 0. 5〜約 1 0 0mg/k gである。
経口投与の場合は、 好ましくは 1. 0から 1 000 m gの活性成分を含む 錠剤の形態で提供される。 好ましくは治療されるべき患者 (人) 又は動物に対 する有効活性成分の投与量は、 0. 0 1〜 1 0 O m gZk gである。 化合物は 一日に 1〜4回の投与計画で、 好ましくは一日に一回又は二回投与される。
また、 本発明のフヱニル化合物、 特にァラルキルカルボン酸化合物のスク リ一-ング手段として、 GPR120および GPR40への作動性を測定することにより、 ここで述べた適用拡大の対象疾患に対するより優れた医薬品をスクリーユング することができる。 以下に、 実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、 本発明はこれ らの実施例により限定されるものではない。 実施例 1
4- {4- [2- (2 -プチルピリジニルアミノ)ェトキシ]フヱニル}ブタン酸 (5,NCG20) の製造
工程 1 : 4-(4-ヒ ドロキシフエ-ル)ブタン酸 (1 の製造
q.y.
08058457
33
4— (4-メ トキシフエニル)ブタン酸 (5.0g) を 48%臭化水素酸 (50mL;)、 酢酸 (80mL) に溶解し、 6時間加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (300mL) を加え、 水 (100mL)、 飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリ ウムで乾燥し、 ろ過、減圧濃縮後、 へキサンで洗浄し、表題化合物(4.6g, 収率 99%) を得た。 !H-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppra) 7.04 (2H, d, / = 8.6Hz), 6.75 (2H, d, / = 8.6 Hz), 2.60 (2H, t, /= 8.0 Hz), 2.36 (2H, t, /= 7.3 Hz), 1.92 (2H, quintet, = 7.6 Hz). 工程 - (4-ヒ ドロキシフエニル)ブタン酸メチルエステル (2) の製造
前工程で得られた 4 -(4-ヒ ドロキシフヱニル)ブタン酸 (1) (4.6g) をメタ ノール (60mL) に溶解し、 濃硫酸 (lmL) を加え、 2 日間加熱還流した。 反応液 を水に注ぎ、 酢酸ェチル (200mL) で抽出した。 有機層を、 水 (50 mL)、 飽和炭 酸水素ナトリウム水溶液 (50mL)、 飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナ トリゥムで乾燥し、 ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(4.9g, 収率 99%) を得た。 'H-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 7.03 (2H, d, /= 8.5 Hz), 6.75 (2H, ά, J = 8.3 Hz), 4.85 (1H, s), 3.67 (3H, s), 2.58 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.32 (2H, t, J Ί. > Hz), 1.92 (2H, quintet, J = 7.6 Hz). 程 3 : 4- (4- (2-ブロモエトキシ)フエ-ル)ブタン酸メチルエステル (3) の製
前工程で得られた 4 -(4-ヒ ドロキシフエニル)ブタン酸メチルエステル (2) (2.6g) を ^ ジメチルホルムアミ ド (30 mL) に溶解し、 1, 2-ジブロモェタン (12.6g)、 炭酸カリ ウム (3.7g) を加え、 80°Cで 2 日間攪拌した。 反応液を水 に注ぎ、 酢酸ェチル (lOOmL) で抽出した。 有機層を、 水 (50 mL)、 飽和食塩水
(50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 ろ過後、 減圧濃縮した。 残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 n-へキサ ン :酢酸ェチル =8 : 1) で精製し、 表題化合物 (676mg, 収率 17%) を得た。 ^-NMR (CDCI3, 500MHz, δ; ppm) 7.10 (2H, d, /= 8.9 Hz), 6.84 (2H, ά, J = 8.9 Hz), 4.27 (2H, t, ゾ = 6.4 Hz), 3.66 (3H, s), 3.63 (2H, t, /= 6.4 Hz), 2.59 (2H, t, /= 7.6 Hz), 2.32 (2H, t, = 7.6 Hz), 1.92 (2H, quintet, J = 7.6 Hz).
7
34 工程 4 : 7 ^プチルビリジン- 2-ァミン (4) の製造
2-アミノビリジン (5. 0g) をクロ口ホルム (40mL)、 酢酸(10mL) に溶解し、 /? -ブチルアルデヒ ド (4. 2g) を加え、 室温で 30分間攪拌した。 さらに、 ナトリ ゥムトリァセトキシボロハイ ドライ ド (16. 9g) を加え室温で 3 時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチル(300mL) を加え、飽和炭酸水素ナトリゥム水溶液(200mL)、 飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリ ウムで乾燥し、 ろ過後、 減圧 濃縮した。 残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 n -へキサン :酢酸ェチル = 2 : 1) で精製し、 表題化合物 (2. 7g, 収率 34%) を 得た。
'Η -圈 R (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 8. 06 (1H, d, / = 4. 9 Hz) , 7. 40 (1H, t, J = 7. 8 Hz) , 6. 54 (1H, dd, 6. 1 Hz) , 6. 36 (1H, d, / = 8. 6 Hz) , 4. 56 (1H, broad s), 3. 24 (2H, q, / = 7. 4 Hz) , 1. 60 (2H, quintet, / = 7. 3 Hz) , 1. 43 (2H, sextet, J = 7. 6 Hz) , 0. 95 (3H, t, / = 7. 4 Hz) . 工程 5 : 4- {4- [2_ (2-プチルピリジニルアミノ)ェトキシ]フエ二ル}ブタン酸(5,
工程 3で得られた 4- (4 -(2 -プロモェトキシ)フエニル)ブタン酸メチルエス テル(3) (956mg)および工程 4で得られた プチルビリジン- 2-ァミン(4) ( 1. g) をテトラヒ ドロフラン (6 mL) に溶解し、 トリェチルァミン (0. 88mL)、 ヨウ化 カリ ウム (530mg) を加え終夜加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (lOOmL) を 加え、 水 (100mL)、 飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリウムで乾 燥し、 ろ過後、 減圧濃縮した。 残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ ラフィー (展開溶媒 n-へキサン:酢酸ェチル = 6 ·· 1 ) で精製し、 4- {4_ [2- (2 - ブチル (ピリジン 2 -ィル) ァミノ)ェトキシ]フエ二ル}ブタン酸メチルエステル と ^プチルビリジン- 2 -ァミン (4) の混合物を得た。 その混合物をメタノール (4mL)、テトラヒ ドロフラン(4mL)に溶解し、 2N水酸化ナトリゥム水溶液(1. ImL) を加え、 室温で終夜攪拌した。 反応液に 2N塩酸 (1. IraL) を加え、 濃縮後、 残 渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 n-へキサ
ン :酢酸ェチル二 1 : 1) で精製し、 表題化合物 (128mg, 収率 11%) を無色油状 物として得た。
'H-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 8.14 (1H, d, = 4.0 Hz), 7.41 (1H, dt, J = 1.9, 7.1 Hz), 7.06 (2H, d, = 8.6 Hz), 6.82 (2H, d, /= 8.5 Hz), 6.51 (1H, t, 4.9 Hz), 6.50 (1H, d, /= 7.4 Hz), 4.14 (2H, t, 6.1 Hz), 3.91 (2H, t, J= 5.8 Hz), 3.49 (2H, t, J= 7.7 Hz), 2.60 (2H, t, /= 7.3 Hz), 2.34 (2H, t, /= 7.3 Hz), 1.92 (2H, quintet, J = 7.7 Hz), 1.62 (2H, quintet, J : 7.7 Hz), 1.37 (2H, sextet, J : 7.7 Hz), 0.96 (3H, t, /= 7.3 Hz); MS (EI) m/z: 356 (M+); HRMS calcd for C21H28N203356.210, found 356.211. 実施例 2
4 - {4 - [2- (2-フヱニルビリ ジエルァミ ノ)エ トキシ]フヱエル }プタン酸 (7, NCG21) の製造
工程 1_: フヱニルビリジン- 2-ァミン (6)—の製造
2 -プロモピリジン (3.0g)、 了二リン (5.3g) を (40mL) に溶解し、 トリス (ジベンジリデンアセ トン) ジパラジウム(0) (350mg)、 2,2, 一ビス (ジ フエ-ルホスフイノ) - Ι, -ビナフチル (480mg)、 ナトリ ウム tert-プトキシ ド (2.6g) を加え、 80°Cで 3時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチル (lOOmL) を加 え、 水 (lOOmL) で洗浄した。 有機層を 2N塩酸 (lOOmL) で抽出し、 酢酸ェチル
(lOOmL) で洗浄した。 水層に 2N水酸化ナトリウム水溶液 (150mL) を加えアル カリ性にした後、 酢酸ェチル (200mL) で抽出した。 有機層を飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 ろ過後、 減圧濃縮した。 残渣をジ ェチルエーテルで洗浄し、 表題化合物 (2. lg, 収率 72%) を得た。
— NMR (CDC1
3, 500MHz, δ; ppm) 8.21 (1H, dd, /= 0.9, 4.9 Hz), 7.49 (1H, dt, /= 2.1, 7.9 Hz), 7.40-7.30 (4H, m), 7.06 (1H, m), 6.88 (1H, d, / = 8.2 Hz), 6.73 (1H, ddd, J = 0.9, 4.9, 7.1 Hz), 6.61 (1H, broad s) · 工程 2:4-{4- [2- (2 -フエニルピリジニルアミノ)ェ トキシ]フエ二ル}ブタン酸メ チルエステ—ルの製造
工程 1で得られた^フエ二ルビリジン- 2-ァミン (6) (305mg) を N,7^ジメ チルホルムアミ ド (3mL) に溶解し、 水素化ナトリ ウム (60%) (86rag) を加え、 60°Cで 30分攪拌した。 反応液にヨウ化カリウム (150mg)、 実施例 1の工程 3で 得られた 4-(4- (2 -プロモェトキシ)フヱニル)ブタン酸メチルエステル (3) (539mg) の , ジメチルホルムアミ ド (2mL) 溶液を加え、 80°Cで 2時間攪拌 した。 反応液に酢酸ェチル (lOOmL) を加え、 水 (100mL)、 飽和食塩水 (50mL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリ ウムで乾燥し、 ろ過後、 減圧濃縮した。 残渣をシ リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 n-へキサン :酢酸 ェチル =6 : 1) で精製し、 表題化合物 (150mg, 収率 21%) を得た。
^ -丽 R (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 8.20 (1H, d, / = 4.9 Hz), 7.41 (2H, t, = 7.6 Hz), 7.34 (2H, d, = 7.3 Hz), 7.30-7.20 (2H, m) , 7.04 (2H, d, /二 8.5 Hz), 6.80 (2H, d, = 8.6 Hz), 6.60 (1H, t, / = 7.1 Hz), 6.41 (1H, d, J = 8.6 Hz), 4.33 (2H, t, / = 6.7 Hz), 4.26 (2H, t, / = 6.7 Hz), 3.65 (3H, s), 2.56 (2H, t, = 7.3 Hz), 2.30 (2H, t, = 7.3 Hz), 1.90 (2H, quintet, /= 7.3 Hz). 工程 3 : 4- {4- [2- (2-フヱニルピリジニルァミノ)ェトキシ]フエ二ル}ブタン酸
前工程で得られた 4-{4-[2-(2-フェニルピリジ-ルァミノ)エトキシ]フエ エル }ブタン酸メチルエステル (149mg) をメタノール (2mL)、 テトラヒ ドロフ ラン (2mL) に溶解し、 2N水酸化ナトリウム水溶液 (0.6mL) を加え、 室温で終 夜攪拌した。 反応液に 2N塩酸 (0.6mL) を加え、 濃縮後、 残渣をシリカゲルフ ラッシュカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 クロ口ホルム : メタノール- 19 : 1) で精製し、 表題化合物 (115mg,収率 80%) を無色結晶として得た。 mp 98—99° C; XH-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 8.21 (1H, d, /= 4.0 Hz), 7.41 (2H, t, /= 7.3 Hz), 7.33 (2H, d, /= 7.4 Hz), 7.30-7.20 (2H, ra) , 7.04 (2H, d, ゾ = 8.6 Hz), 6.79 (2H, d, ゾ = 8.6 Hz), 6.60 (1H, t, / = 7.0 Hz), 6.41 (1H, d, 8.9 Hz), 4.32 (2H, t, J= 5.2 Hz), 4.26 (2H, t, / = 5.8 Hz), 2.59 (2H, t, = 7.4 Hz), 2.34 (2H, t, /= 7.4 Hz), 1.91 (2H, quintet, J
= 7.4 Hz); MS (EI) m/z: 376 (M+); HRMS calcd for C23H24N203 376.179, found 376.178. 実施例 3
5- {4 -「2- (2-フヱニルピリジニルァミ ノ)エトキシ]フヱニル}ペンタン酸 (12,
無水ダルタル酸 (10.0g) をァニソール (lOOmL) に溶解し、 塩化アルミ二 ゥム (25.7g) を加え、 氷冷下 3 時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチル (300mL) を加え、 水 (100mL)、 飽和食塩水 (lOOmL) で洗浄して、 無水硫酸ナトリウムで 乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣を n-へキサンで洗浄し、表題化合物(11.5g, 収率 59%) を無色固体として得た。
JH-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 7.95 (2H, d, /= 8.9 Hz), 6.93 (2H, d, / = 8.9 Hz), 3.87 (3H, s), 3.03 (2H, t, = 7.0 Hz), 2.50 (2H, t, 7.3 Hz), 2.08 (2H, quintet, J : 7.0 Hz). 工程 2— : 5 -(4-メ トキシフヱニル)ペンタン酸 (9) の製造
前工程で得られた 5 -(4 -メ トキシフエエル) - 5-ォキソペンタン酸 (8) (11.5g) をエチルアルコール (150mL) および酢酸 (50mL) に溶解し、 10%パラ ジゥム- (活性炭素 1.2g) を加え、 水素雰囲気下、 室温で終夜攪拌した。 反応液 をろ過後、減圧濃縮し、表題化合物 (10.7g, 収率 99%) を無色固体として得た。
-画 R (CDC1
3, 500MHz, δ; ppm) 7.08 (2H, d, /= 8.6 Hz), 6.82 (2H, d, J = 8.8 Hz), 3.78 (3H, s), 2.57 (2H, t, /= 7.0 Hz), 2.37 (2H, t, = 7.0 Hz), 1.75-1.55 (4H, m) .
工程 3 -(4-ヒ ドロキシフヱニル)ペンタン酸の製造
4 -(4 -メ トキシフエ-ル)ブタン酸の代わりに前工程で得られた 5- (4 -メ ト キシフエニル)ペンタン酸 (9) (10.7g) を用い、 実施例 1の工程 1 と同様の方 法により表題化合物 (9.9g, 収率 99%) を得た。
Ή-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 7.03 (2H, d, /= 8.6 Hz), 6.74 (2H, d, = 8.5 Hz), 2.56 (2H, t, /= 7.4 Hz), 2.37 (2H, t, 7.3 Hz), 1.72-1.56 (4H, m). 工程 4 : 5 (4 -ヒ_ドロキシフエニル)ペンタン酸メチルエステル (10) の製造の
q.y.
4 -(4-ヒ ドロキシフヱニル)ブタン酸の代わりに前工程で得られた 5- (4-ヒ ドロキシフヱニル)ペンタン酸 (9.9g) を用い、 実施例 1の工程 2 と同様の方法 により表題化合物 (10.5g, 収率 99%) を得た。
XH-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 7.02 (2H, d, / = 8.5 Hz), 6.75 (2H, d, / = 8.6 Hz), 5.10 (1H, s), 3.67 (3H, s), 2.55 (2H, t, /= 7.7 Hz), 2.33 (2H, t, J二 ΊΛ Hz), 1.70—1.55 (4H, m) . 工程 5 : 5- (4- (2-ブロモエトキシ)フエニル)ペンタン酸メチルエステル (11) の 製造
前工程で得られた 5- (4-ヒ ドロキシフヱニル)ペンタン酸メチルエステル (10) (5.0g)、 2-ブロモエタノール (3.3g) および 2· 2Mジェチルァゾジカロボ キシレート トルエン溶液 (16.4raL) をテトラヒ ドロフラン (65mL) に溶解させ、 氷冷下トリフエニルホスフィン (9.5g) を加え、 室温で 2 時間攪拌した。 反応 液を減圧濃縮後、 残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー (展 開溶媒 n-へキサン:酢酸ェチル =8 : 1) で精製し、 表題化合物 (3. lg, 収率 41%) を得た。
!H-NMR (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 7.09 (2H, d, / = 8.6 Hz), 6.83 (2H, d, / =
8.9 Hz), 4.27 (2H, t, = 6.4 Hz), 3.66 (3H, s), 3.62 (2H, t, /= 6.4 Hz), 2.57 (2H, t, /= 7.6 Hz), 2.33 (2H, t, ゾ = 7.3 Hz), 1.70—1.55 (4H, m) . 工程 6、 工程 7 : 5- {4- [2- (2 -フエニルピリジニルァミノ)エトキシ]フエ-ル) ペンタン酸 (12, _NCG23)—の製造
4 -(4- (2-ブロモエトキシ)フエニル)ブタン酸メチルエステル (3) の代わり に前工程で得られた 5 -(4- (2 -プロモェトキシ)フエニル)ペンタン酸メチルエス テル (11) (565mg) を用い、 実施例 2の工程 2、 工程 3と同様の方法により表 題化合物 (176mg, 収率 25%) を無色結晶として得た。
mp 74-75° C; - NMR (CDC13, 500MHz, δ ; ppm) 8.21 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.41 (2H, t, ゾ = 8.3 Hz), 7.33 (2H, d, J: 8.6 Hz), 7.30-7.22 (2H, m) , 7.03 (2H, d, /= 8.6 Hz), 6.79 (2H, d, /= 8.6 Hz), 6.60 (1H, t, /= 6.0 Hz), 6.41 (1H, d, /= 8.9 Hz), 4.32 (2H, t, / = 6.1 Hz), 4.26 (2H, t, = 6.1 Hz), 2.55 (2H, t, /= 7.4 Hz), 2.35 (2H, t, = 7.0 Hz), 1.72—1.57 (4H, m); MS (EI) m/z: 390 (M+) ; HRMS calcd for C24H26N203 390.194, found 390.195. 実施例 4
5- {4- [2- (2-プチルピリ ジニルァミノ)エ トキシ]フエ二ル}ペンタン酸 (13, NCG22) の製造
4- (4- (2-プロモエトキシ)フエニル)ブタン酸メチルエステル (3) の代わり に、 実施例 3の工程 5で得られた 5- (4- (2-ブロモェトキシ)フエニル)ペンタン 酸メチルエステル (11) (595mg) を用い、 実施例 1の工程 5 と同様の方法によ り表題化合物 (107rag, 収率 14%) を無色油状物として得た。
'Η-蘭 R (CDC13, 500MHz, δ; ppm) 8.14 (1H, d, / = 4.9 Hz), 7.41 (1H, dt, J = 1.9, 7.1 Hz), 7.05 (2H, d, = 8.6 Hz), 6.82 (2H, d, = 8.6 Hz), 6.51 (1H, t, = 4.9 Hz), 6.50 (1H, d, J= 7.4 Hz), 4.14 (2H, t, J= 6.2 Hz), 3.91 (2H, t, /= 5.8 Hz), 3.49 (2H, t, = 7.7 Hz), 2.56 (2H, t, = 7. Hz), 2.35 (2H, t, = 7.0 Hz), 1.57-1.70 (6H, m), 1.37 (2H, sextet, / =
7.6 Hz), 0.96 (3H, t, /= 7.7 Hz); MS (EI) m/z: 370 (M+) ; HRMS calcd for C22H30N203 370.226, found 370.226.
以下、 同様にして、 または公知の方法に従って下記化合物を製造した
次に、 これら化合物を用いて各種の試験を行なった。 試験 1 ;
細胞外シグナル制御キナーゼ (ERK) ァッセィによる GPR40および GPR120のリ ガンドスクリ一-ング
本試験 1に用いた材料及び方法は以下の通りである。
1. 蛋白質回収
( 1 ) 本実験には細胞株 TXGPR40および TXGPR120を用い、 35mm dishに細胞数 5X105/dishになるよう播種した。 Dishへの定着を確認した後 Doxycycline
処理 (lO g Doxycyclinを細胞溶液に加える) し、 その 28時間前に Starvation (FBS (-) Mediumに置き換え) を行い、 更にその 20時間後にアツ セィした。
なお、 TXGPR40、 TXGPR120はそれぞれ、 ヒ ト GPR40 (hGPR40)またはヒ ト GPR120 (hGPR120)遺伝子を Doxycycline 処理で発現する発現ベクターに組 み込んだプラスミ ドを遺伝子導入し、安定的に GPR40または GPR120蛋白質 を安定的に発現する細胞株を意味する。
( 2 )使用したリガンドは、 CP04, NCP14、 NCG20、 NCG21、 NCG22、 NCG23、 NCP02、 NCP03、 NCP05、 NCP06、 NCG14, NCG17、 NCG19、 NCG28, NCG29、 NCG30、 NCG31、 NCG34、 NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45、 NCG46、 NCG54である。
これらを DMSOに溶解して調製し、 Mediumで 10倍に希釈して、 全量 100 μ 1 とした。 また、 ネガティブコントロールとして DMS0を、 ポジティブコ ントロールとして PMA (Phorbol-12-myristate-13-acetate) を用レヽた。 ( 3 ) 細胞の dishから Mediumを除き、 全液量を 0. 9 mlとした。
( 4 ) Ligand溶液を細胞の溶液の上からポタボタと垂らすように加え、軽く dish を摇すって拡散させ、 室温で反応させた。
( 5 ) 5分間の反応の後、 Mediumを捨て、 dishに残った Mediumは氷上にてァス ピレークで除去した。
( 6 ) 150 μ 1 Lysis buffer (50mM HEPES (pH7. 0) , 150mM NaCl, 10% glycerol, 1% NonidetP-40, 2mM MgCl2, ImM EDTA, lOOmM NaF, lOmM Sodiumphosphate,
ImM Na3V04, 20mM β -glycerophosphate, Proteinase Inhibitor) を人れ、 Cell Scraperで細胞を回収した。
( 7 ) 回収した液は 150 1 (等量) の 1 X SDS Sample Buffer (0. 1M
Tri s-HCl (pH6. 8) , 4% SDS, 12% Mercaptoethanol, 20% glycerol, BPB) と 混合し、 以下の Western Blottingに使用、 または- 20°Cで保存した。
2 . SDS - PAGE
( 1 ) SDS Sample Bufferに混合した粗酵素液は、 sonifierを用いて超音波破 砕した後、 90°Cで 5minインキュベートした。
( 2 ) ボルテックスにかけて遠心 (15, 000 rpm 5min 4°C) した。
( 3 ) 泳動槽に I X SDS- PAGE Running Buffer (25raM Tris, 0. 2M Glycine, 1% SDS) を満たし、 2枚の 7. 5%アクリルアミ ドゲルをセットし、 サンプル遠心後の 上清をアプライした。 泳動は 40mAの定電流で行った。 (約 80— 90min) 3 . Blotting (Semi-Dry法)
( 1 ) PVDF membraneはゲルの大きさにあわせて切り、 methanolに約 15sec浸 した後、 Transfer Buffer C solution (25mM Tris, 0. 02% SDS, 2% methanol, 40mM 6-aminohexanoic acid) 中で 15min振盪 (室温) して膨潤させた。 Blottingに使用する濾紙は 10cm X 10cmの大きさに切った。
( 2 ) Blotting装置に A solution (0. 3M Tris, 0. 02% SDS, 2% methanol) に
浸した濾紙 2枚、 B solution (25mM Tris, 0.02% SDS, 2% methanol) に浸 した濾紙 2枚の順に重ね、 その上に membraneを乗せた。 更にその上に泳動 終了後のゲルを乗せ、 最後に C solutionに浸らせた濾紙 2枚を重ねてふた をした。
( 3 ) 15 Vで 30分間 Transferを行った。 . プロッキング (Blocking
( 1 ) 以下の作業はすべて室温。 Transfer終了後の membraneを 1XTTBS (0.2M Tris, 1.5M NaCl, 0.2& Tween20) を入れたケースに移し、 15分間 washし た。
(2) TTBSを除き、 Block Ace約 10 mlを加えて 1時間振盪して Blockingした。 . —次抗体
( 1 )一次抗体 (p44/42 MAP Kinase Antibodyおよび Phospho-p44/42 MAP Kinase Antibody) は、 それぞれ TTBSで 1000倍希釈。
( 2) Blocking終了後、 Block Ace溶液を除き、 一次抗体溶液を入れて 2時間 振盪して反応させた。 . 二次抗体
{ 1 ) 二次 体 (, Anti-rabbit Ig, Horseradish Peroxidase linkednF 、ab ノ2 fragment) は TTBSで 5000倍希釈。
(2) 一次抗体溶液を除き、 TTBS中で 5分〜 10分間振盪し washした。 washは 3回。
( 3) TTBSを除き、 二次抗体溶液を入れて 1時間振盪した。 . 検出
( 1 ) 氷上にて ECL kit中の Detection Reagent 1と Detection Reagent 2そ れぞれ 2 mlずつを混合した。
(2) 二次抗体反応終了後の membraneから、 二次抗体溶液を除き、 TTBS中で 5 分間振盪し washした。 washは 3回。
( 3 ) membraneを、 しつ力 り水を切って/くック内へ人れ、 1枚の membrane (こつ き 2 mlの Detection Reagent混合液をカ けた。
(4) カセット内で membraneとフィルムとを 1分〜 5分間接触させ、 自動現像 機で現像した。 . 解析
( 1 ) フィルムをスキャンしてパソコンに取り込み、 「Iraage J」 のアプリケー シヨン (Image J 1.345: National Institutes of Health力 ら公開されて いるフリーソフト) を用いてパンドを数値化した。
(2) DMS0および PMAにより normalizeし、 薬物間の値を比較した。
TXGPR40および TXGPR120に対し、 各種リガンドを 10 μ Μ、 100 Μの濃度で 反応させた。 シグナルは数値化し、 DMS0および ΡΜΑにより normal izeした。
TXGPR40および TXGPR120の結果を、 それぞれ図 1及ぴ図 2に示す。
GPRの組み込まれていない発現ベクターを遺伝子導入した細胞株 TXC0NTお よび Doxycycl ine処理を行っていない細胞 (Dox (- ) ) をネガティブコントロー ルとして並べ、 Doxycycl ine処理を行ったもの(Dox (+) )について化合物の ERK 活性を比較した。
ここで、 D Mはネガティブコントロールとして DMS0を意味し、 PMAはポジ ティブコントローノレとして Phorbo卜 12— myristate— 13— acetateを意味する。 ま た、 L Aは陽性対象としてのシス αリノレン酸を意味する。使用した化合物は、 NCG21及び NCG28である。
図 1 Αは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG21刺激時のウェスタンブロットに よる total ERKの検出結果を示す図である。
図 1 Bは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG28刺激時のウェスタンプロットに よる total ERKの検出結果を示す図である。
図 1 Cは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG21の刺激時のウェスタンブロット によるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
図 1 Dは、 細胞株 TXGPR40を用いた NCG28の刺激時のウェスタンブロット によるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
また、 図 2は、 上記試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 4 0の リガンドスクリーニングの結果を示すグラフである。 縦軸は phospho ERK I total ERKを意味する。
GPR40において、 NCG21および NCG28の刺激によって ERKが活性化されたが、 NCG28を刺激した方が、 より低い濃度から ERKの活性化が見られた。
細胞株 TXGPR40を用いた各化合物 (NCG21及び NCG28) の ERK活性を比較の 結果を図 3に示した。 同様に、 図 4に左から順に化合物 NCG21、 NCG29, NCG30、 NCG31、 NCG34、 NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45 NCG46、 NCG54の ERK活性 を比較の結果を示した。 GPRの組み込まれていない TXC0NTおよび Doxycycline 処理を行っていない細胞 (Dox (- ) ) をネガティブコントロールとして並べ、
Doxycycline処理を行ったもの(Dox (+) )について化合物の ERK活性を比較した。 GPR40に対して、 NCG28、 NCG29、 NCG30、 NCG31、 NCG35、 NCG38が強く ERKを活 性化した。
さらに、 試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 1 2 0のリガンド スクリーエングの結果をグラフをもって図 5に示した。
図 5において、 D Mはネガティブコントロールとして DMS0を意味し、 PMA はポジティプコン卜ロールとして Phorbol-12-myri state-13-acetateを意味す る。 また、 L Aは陽性対象としてのシスひリノレン酸を意味する。 使用した化 合物は、 NCG21及び NCG28である。
図 5 Aは、 細胞株 TXGPR120を用いた NCG21の刺激時のウェスタンプロット
による total ERKの検出結果を示す図である。
図 5 Bは、細胞株 TXGPR120を用いた NCG28の刺激時のウェスタンプロット による total ERKの検出結果を示す図である。
図 5 Cは、細胞株 TXGPR120を用いた NCG21の刺激時のウェスタンプロット によるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
図 5 Dは、細胞株 TXGPR120を用いた NCG28の刺激時のウェスタンプロット によるリン酸化 ERKの検出結果を示す図である。
GPR120において、 NCG21および NCG28の刺激によって ERKが活性化された 力 NCG21を刺激した方が、 より強い ERKの活性化が見られた。
また、 図 6に試験例 1における E R Kアツセィによる G P R 1 2 0のリガン ドスクリーニングの結果を示した。 縦軸は phospho ERK I total ERKを意味す る。
GPR120において、 NCG21および NCG28の刺激によって ERKが活性化される 力 NCG21を刺激した方が、 より強い ERKの活性化が見られた。
更に、 細胞株 TXGPR120を用いた各化合物 (NCG21及ぴ NCG28) の ERK活性 を比較した結果を図 7に示した。 同様に、 図 8に細胞株 TXGPR120と同様の Flp-In h GPR120/G15を用いたその他本発明化合物(NCG29、NCG30、NCG31、NCG34、 NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45, NCG46、 及ぴ NCG54) の ERK活性を左から 順に示した。 GPRの組み込まれていない TXC0NTおよび Doxycycline処理を行つ ていない細胞 (Dox (-)) をネガティブコントローノレとして並べ、 Doxycycline 処理を行ったもの(Dox (+) )について化合物の ERK活性を比較した。
この結果、 GPR120に対して、 NCG21、 NCG29、 NCG30, NCG31、 NCG34, NCG35、 NCG37, NCG38、 NCG46、 NCG54、 特に NCG21、 NCG29、 NCG31、 NCG35、 NCG37, NCG38 が強く ERKを活性化し、 GPR120に対して優れたァゴニス トであること、 またそ のうちある種の化合物、 例えば NCG21、 NCG30、 NCG37、 NCG46、 NCG54は GPR120 に対して選択的であることがわかった。 試験例 2 ;マウスを用いた G L P— 1 (グルカゴン様ぺプチド 1 ) 放出試験 マウス C57BL/6J (8週齢)にネンブタール(ペントバルビタールナトリウム 塩)(60mg/kg body weight)で麻酔後、 開腹、 結腸にカテーテルを揷入し、 そこ から試験化合物液を投与した (N C G 2 1を lOOnmol/g体重、 P E Gへ懸濁液 として、 lOOul/minの速度で)。 15分後、 門脈より採血し、 8000rpm、 lOmin遠心 後、 上淸を- 80°Cで保存、 翌日までに ELISAキット(和光純薬製)にて GLP-1 (ng/ml) の測定を行った。 マウスは各群 1 2匹、 N C G 2 1のみ 1 1匹を使用 した。 表 2
D M S O L A N C G 2 1 平均 * 1 . 6 1 3 . 8 7 4 . 0 2
S E 0. 3 0 0. 5 6 0. 6 9
T test vs DMSO 0. 0 0 1 7 0. 0 0 3 5 丁 test vs NCG15 0. 0 0 4 5
*平均 GLP-1濃度; ng/ml 表 2のように陽性対象の LA (シス αリノレン酸) による門脈血中の GL Ρ— 1濃度が対象の DMS Οに対して、 2. 4倍の上昇したのに対して、 GP R 1 2 0に対してァゴニスト作用のあった NCG 2 1 (実施例 2化合物)は 2. 5倍に G L P— 1濃度を上昇させた。 本上昇は DM S Oに比較しても有意な上 昇であった。 以上の試験により、 in vitroで選択された GPR120に対するァゴニ ストは in vivoでも G PR 1 2 0を作動させて、血中に G L P—1を放出せしめ ることが示された。 試験例 3 ;細胞内 Ca2+濃度の測定
( 1 ) 本実験には細胞株 TXGPR40, TXGPR120および GPR120/Flp- inを用い、 コ ラーゲンコートを施した黒色 96well plateに細胞数 2X105 / well となる よう播種した。 細胞を播種した 96well plateを遠心した後、 Doxycycline 処理 (最終濃度 10μ g/mL) を行い、 C02インキュベータで 21時間培養した 後、 アツセィに用いた。
なお、 TXGPR40、 TXGPR120および GPR120/Flp- inはそれぞれ、 ヒ ト GPR40 (hGPR40)またはヒ ト GPR120 (hGPR120)遺伝子を Doxycycline 処理で発 現する発現ベクターに組み込んだプラスミ ドを遺伝子導入し、 安定的に GPR40または GPR120蛋白質を安定的に発現する細胞株を意味する。
( 2 )使用したリガンドは、 NCP04, NCP14、 NCG20, NCG21、 NCG22、 NCG23、 NCP02、 NCP03、 NCP05、 NCP06、 NCG14、 NCG17、 NCG19、 NCG28、 NCG29、 NCG30、 NCG31、 NCG34、 NCG35、 NCG37、 NCG38、 NCG44、 NCG45、 NCG46、 NCG54である。
これらを DMSOに溶解して ΙΟηιΜで調製し、 20mM HEPES含有
Hanks' Balanced Salt Solution (pH7.4) (以下、 FLIPR bu er) で最終濃 度 1〜100μΜとなるように希釈した。 また、 ネガティブコントロールとし て 1% DMS0を、 ポジティブコントロールとして LAを用いた。
リガンドとコントロールを細胞とは別の 96well plateに準備した。
(3) 細胞を播種した 96well plateを C02インキュベータから取り出し、 2倍 濃度の蛍光色素 (Ca Assay Kit Component Aを FLIPR Buff erで溶解) を
50μΐ7\^11加え、 1時間室温で遮光条件の下、 静置した。
(4) 1時間後、 細胞を播種した 96Well plateとリガンド等を準備した 96well plate ¾r FLIPR (Fluorometric Imaging Plate Reader) にセットし、 測定 を行った。
(5) FLIPRによる蛍光測定はレーザー出力 1.0Wで 5分間行った。 測定開始 10 秒後にリガンドを細胞 plateに速度 50 μ L/secで 25 μ L滴下した。 蛍光強
度は CCD力メラで撮影 (露光時間 0. 40秒) した画像を基に FLIPR内のァプ リケーシヨンで自動的に数値化される。 データのサンプリング間隔は、 測 定開始後 1分間は 1秒、 残り 4分間は 6秒とした。
( 6 ) 各 wellにおける蛍光強度の経時変化を示したデータから、 蛍光強度の最 大値を求めた。 リガンド濃度と蛍光強度の最大値をプロットし、 pEC5。を算 出した。 また、 ΙΟ μ Μにおけるリガンドと LAの蛍光強度比を算出し、 各種 リガンドの相対強度とした。 hGPR40及ぴ hGPR120を用いて細胞内 Ca2+濃度の測定を行なった。 hGPR40を 用いた試験の結果を図 9に、 hGPR120を用いた試験結果を図 1 0に示す。
これら結果から、 NCG21が hGPR120に対して特に優れたァゴニス ト作用を有 することが明らかになった。 したがって、 NCG21はインスリ ン分泌亢進による糖 尿病の予防及び治療剤、 消化液分泌促進による消化活動不全の治療剤、 食欲抑 制作用による肥満の予防及び治療剤としての有効性が期待される。
細胞内 Ca2+濃度に関する相対強度ならびに p E C 5。値及び試験例 1の細胞 外シグナル制御キナーゼ (ERK) アツセィの結果をまとめて下記表 3及ぴ表 4 に示す。 表 3及び表 4において、 + + +は LAより高値を意味し、 + +は LAの 5 0 1 0 0 %を意味し、 +は LAの 0 1 0 0 %意味する。 表 3
[Ca2+] /
[Ca2+] /GPR120 GPR120/F1 ERK/GPR40 ERK/GPR120 p - In
ΙΟ Μ PECS0 10 /z M pEC50 Ι Ο μ Μ pEC50 10 /i m 100 μ 10 μ τα 100 μ m (LA比) (LA (LA比) m
比)
NCG14 1. 17 0. 00 0. 43 4. 83 ++ -
NCG17 1. 34 5. 47 0. 00 0. 59 5. 23 ++ 一
NCG19 1. 29 5. 54 0. 04 0. 33 4. 77 ++ 一
NCG20 0. 10 4. 56 0. 04 0. 41 4. 90 + +++ + +++
NCG21 0. 26 4. 73 1. 90 5. 54 1 . 04 5. 90 + ++ +++ +++
NCG22 0. 30 4. 69 0. 02 0. 14 4. 72 + ++ ++ ++
NCG23 0. 99 5. 1 1 0. 02 0. 58 5. 04 ++ +++ ++ ++
NCP02 1. 47 5. 47 0. 00 0. 45 4. 81 + +++ + +
NCP03 1. 25 5. 28 0. 00 0. 57 4. 75 ++ +++ + ++
NCP04 2. 15 5. 59 0. 00 0. 33 4. 74 +++ +++ + +++
NCP05 1. 22 5. 25 0. 00 0. 45 4. 94 +++ +++ + +++
NCP14 0. 98 5. 01 0. 00 0. 56 4. 81 ++ ++ 一 ++
NCG28 1. 37 5. 95 0. 02 0. 54 5. 17 +++ ++ +++
表 4
NCG 1'4、 1 7、 1 9は GPR40に選択的な作動薬であつたが、 他の化合 物はいずれも GPR120及ぴ GPR40の両者に対して作動薬としての有効性が確認さ れた。
上記のとおり、hGPR120に対して、 NCG21以外の NCP02、 NCP03、 NCP04、 NCP05、 NCP06、 NCP14、 NCG14, NCG17、 NCG19、 NCG20、 NCG22、 NCG23、 NCG28、 NCG29、 NCG30 NCG31, NCG34, NCG35、 NCG37、 NCG38, NCG44、 NCG45、 NCG46、 NCG5 に ついても、 GPR120を誘導発現した細胞に対して同様の効果が見られた。 したが つて、 これら化合物は、 GPR120作動剤 (ァゴ二スト) として有用である。 hGPR40 tこつ 、ても、 同様こ、 NCP02、 NCP03、 NCP04、 NCP05、 NCP14、 NCG14、
NCG17、 NCG19、 NCG20、 NCG21、 NCG22、 NCG23、 NCG28、 NCG29、 NCG31、 NCG34、 NCG35、 NCG38、 NCG46、 NCG54の本発明化合物は、 GPR40を誘導発現した細胞に 対して特異的な反応性を示した。 従って、 これら化合物は、 GPR40作動剤 (ァゴ ニスト) として有用である。
なお、 NCG 2 1、 NCG30、 NCG 3 7、 NCG 4 6及び NCG 5 4は、
G P R 4 0及び G PR 1 2 0の両者に対してもァゴニスト作用を有していたが G P R 4 0に対するァゴニス ト作用は比較的穏やかであり、 GPR 1 2 0には 強く作動しており、 選択的であった。 他の化合物はいずれも GP R 1 2 0と G
P R 4 0双方を作動させた。
GPR120ァゴニストは論文おょぴ特許(Nature Medicine, 11 (l) , 90-94, 2005 および特開 2 00 5— 1 5 35 8)に示すように GPR120保有細胞から GLP- 1あ るいは CCKの放出を促進し、 消化活動の協調的促進、 消化活動障害の治療薬、 食欲抑制による肥満予防治療薬、 過食症の治療薬、 膝臓 ]3細胞の分化増殖促進 による糖尿病予防治療薬、 特に 細胞あるいはその前駆細胞移植治療時の治療 効果促進剤、 神経細胞可塑性、 生存維持作用による神経移植、 神経接合時の治 療促進剤あるいはアルツハイマー症等、 神経細胞障害が原因の疾患治療薬、 腸 管運動の正常化作用による腸炎時の腸管運動異常の治療薬、 肺におけるサーフ ァクタント分泌促進による C0PD (慢性閉塞性肺疾患)などの肺疾患治療薬として 有効であることは、 下記論文からも明らかである。
(i) 消化活動の協調的促進、 消化活動障害の治療薬;
Nutrition 2001; 17(3) :230 - 5、 Best Pract Res Clin Endocrinol Metab 2004 ;18(4) :569- 86、 Dig Dis Sci.2004;49(3) :36卜 9、 Endocrinology 2004; 145 (6) :2653-9、 Pharmacol Toxicol 2002 ; 91 (6) : 375—81、
Gastroenterology 2004; 127(3) :957 - 69、 Best Pract Res Clin Endocrinol Metab 2004 ; 18 (4) ·· 569 - 86、 Med Res Rev.2003 ;23 (5) : 559 - 605、 Med Res Rev.2003;23(5) :559 - 605、 Horm Metab Res 2004; 36 (11-12) :842-5、 Horm Metab Res 2004:36(11-12) :842-5, Am J Phyusiol Endcrinol Metab
2004;287(6) :E1209-15、 Dig Dis Sci 1998 ;43 (4) :799- 805、
(ii) 食欲抑制による肥満予防治療薬、 過食症の治療薬;
Physiol Behav. 2004; 83 (4): 617 - 21, Best Pract Res Cli Endocrinol Metab. 2004; 18 (4) :569-86、 Trends Endcrinol Metab.2004 ;15 (6) :259 - 63, Cuur Drug Target CNS Neurol disord 2004; 3 (5) : 379—88
(iii)腌臓 細胞の分化増殖促進による糖尿病予防治療薬、特に ]3細胞あるいは その前駆細胞移植治療時の治療効果促進剤;
Diobetology, 2005 ;48 (9): 1700-13, Diabetes 2004;53suppl 3:S225 - 32、 Hormone Metab Res.2004 (1ト 12): 766 - 70、 Hormone Metab Res.2004、
36(11-12) :846-51
(iv)神経細胞可塑性、 生存維持作用による神経移植、 神経接合時の治療促進剤 あるいはアルツハイマー症等、 神経細胞障害が原因の疾患治療薬;
Curr Drug Target CNS Neurol Disord 2002; 1(5) : 495 - 510、 Curr Drug Targets.2004; 5 (69 :565 - 71、 Curr Alzheimer Res 2005, 2 (3) : 377 - 85
(v)腸管運動の正常化作用による腸炎時の腸管運動異常の治療薬;
Drug 2003;63(12) :1785- 97、 Br J Pharmacol. 2004; 141 (8): 1275 - 84,
(vi)肺におけるサーファクタント分泌促進による C0PD (慢性閉塞性肺疾患)など の肺疾患治療薬;
Endocrinology. 1998 ;139 (5) :2363 - 8. Am J Respir Crit Care Med.
2001 ;163 (4) :840-6.