WO2007122887A1 - 個包装体及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

　アプリケータ付タンポンの取り扱いを容易にした個包装体を提供する。 　個包装体は、外筒及び内筒を有するアプリケータとこのアプリケータから押し出し可能に収納される吸収体とからなるタンポンと、所定のシート部材により形成される略縦長状の扁平袋体と、を備える。扁平袋体は、略扁平状における一方側にタンポンを取り出し可能に形成される開封部と、扁平袋体の長手方向に開閉可能な蓋部と、を備える。そして、蓋部は、開封部を覆うように設けられる。

Description

明 細 書

個包装体及びその製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、個包装体およびその製造方法に関する。特に、アプリケータ付のタンボ ンを個別に収容する個包装体およびその製造方法に関する。

背景技術

[0002] 従来より、生理中の女性が膣腔内に挿入して使用する吸収性物品として、体液等 を吸収する吸収体と、この吸収体の後端部に設けられる紐と、を備える、いわゆる生 理用タンポンが広く知られている。このような生理用タンポンには、アプリケータの内 部に収納しておき、このアプリケータを用いて吸収体を体内に挿入するものと、アプリ ケータを用いずに指で吸収体を体内に挿入するものとがある。例えば、アプリケータ を用いた生理用タンポンは、吸収体が収納されたアプリケータを膣腔内の所定の位 置まで挿入し、アプリケータから吸収体を押出すことにより、吸収体をより確実に膣腔 奥部へ挿入することを可能としている。（例えば、特許文献 1)。

特許文献 1：特開 2000— 279445号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] し力しながら、特許文献 1に開示された生理用タンポンに用いられるアプリケータは 、前述したように直接体内に挿入して使用されるため、使用後は経血等の体液が表 面に付着した状態となり処理に困るという問題を有していた。

[0004] 特に、使用済みのアプリケータを開封済みの包装袋に戻して処分しょうとする場合 、従来の包装袋は、開封時における開封口の大きさ等が安定せず、アプリケータを 戻しにくいという問題があった。なぜなら従来の包装袋は、包装袋の長手方向の両側 における一方側のみをシールした形状を有し、一端部に設けられた切り欠き状の切 れ目力 包装袋を長手方向に切り裂くことにより開封するからである。また、上記切れ 目力 包装袋の一部が分離し、余計なごみを出してしまうおそれもあった。さらには、 包装袋の長手方向における両側をシールすることにより、包装袋を形成した場合に おいては、フィルム同士が貼りつきやすぐ間口をうまく開くことができないという問題 を有していた。そして、これらが本発明の課題といってよい。

[0005] 本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、アプリケータ付タンポン の取り扱!/、を容易にした個包装体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明者らは、上記目的を達成するため、両側部の一部をシールした略扁平袋の 内部表面に凹凸加工を施し、開封部に長手方向に開閉可能な蓋部を設けることによ り、開口形状の安定した間口が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。 具体的には、本発明は以下のような個包装体およびその製造方法を提供する。

[0007] (1) 外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し出し可能に 収納される吸収体と、を備えるタンポンが、所定のシート部材により形成される略縦長 状の扁平袋体に個別に封入される個包装体であって、前記扁平袋体は、略扁平状 における一方側に形成され、前記タンポンを取り出し可能に形成される開封部と、前 記一方側に設けられ、前記扁平袋体の長手方向に開閉可能な蓋部と、を備え、前記 開封部は、前記蓋部に覆われてなる個包装体。

[0008] (1)の発明によれば、個包装体は、外筒及び内筒を有するアプリケータとこのアプリ ケータカ 押し出し可能に収納される吸収体とからなるタンポンと、所定のシート部材 により形成される略縦長状の扁平袋体と、を備える。扁平袋体は、扁平袋体における 一方側にタンポンを取り出し可能に形成される開封部と、扁平袋体の長手方向に開 閉可能な蓋部と、を備える。そして、蓋部は、開封部を覆うように設けられる。なお、扁 平袋体とは、伸長時におけるアプリケータの長さの少なくとも 1Z3以上の長さを包む ことが可能なものを含む。

[0009] 本明細書においては、「扁平」とは平らな状態を意味し、凹凸面を有するシート部材 力も形成される実質的な平面を含む。扁平袋体はシート部材で形成されるため、扁 平袋体はシート部材の平らな面を備える。

[0010] このように、扁平袋体の略扁平状における一方側にタンポンを取り出し可能に形成 される開封部と、扁平袋体の長手方向に開閉可能な蓋部と、を設けることにより、開 封部において、開口形状の安定した間口を得ることが可能になる。また、開封部を蓋 部が覆う構成とするため、開封部において蓋部が隆起し、開封部の位置が分り易くな る。また、例えば、開封部の形状を山形に形成した場合においては、開封部における 間口が広がりやすくなり、使用済みのアプリケータが入れやすくなる。また、蓋部を設 けたことにより、使用済みのアプリケータを収納した後に、蓋をすることが可能となるた め、開封後の扁平袋体を清潔に保つことが可能になる。さらに、例えば、蓋部に再接 着が可能な接着手段を用いて接着させておくことにより、開封後においても再度蓋部 を接着することが可能になり、開封後の略扁平状袋体を清潔に保つことができる。 本明細書において「接着」、「接着する」とは、「貼付」、「貼付する」ことを含み、軽く 接着すること、再接着可能に接着することを含む。

[0011] なお、所定のシート部材とは、例えば、熱可塑性の軟質フィルムが挙げられる力 本 発明においてはこれに限らず、例えば、生分解性フィルム、不織布、ラミネートフィル ム、和紙等の単体又はこれらを組み合わせたものも用いることができる。軟質フィルム を使用した場合においては、例えば、携帯時及び開封時において、フィルム同士が 擦れて生じる不快な音を減少させることが可能になり、触感も向上させることができる

[0012] (2) 前記蓋部は、前記開封部と連続して形成されており、該開封部は、前記蓋部 と切り離し可能なミシン目状に形成されてなる（1)に記載の個包装体。

[0013] (2)の発明によれば、開封部は、蓋部と連続して形成されると共に、蓋部と切り離し 可能なミシン目状に形成される。これにより、開封部の開封が蓋部の長手方向に向か う開封操作によるものとなる。また、ミシン目状の開封部は常時蓋部で覆われており、 ミシン目を破るまで開封部の間口は開かないため、扁平袋体に封入されているタンボ ンが直接外気に触れる事がなくなり、清潔に保つことができる。

[0014] (3) 前記蓋部は、該蓋部と一体に形成された把持部を有する（1)または（2)に記 載の個包装体。

[0015] (3)の発明によれば、蓋部は、この蓋部と一体に形成された把持部を有する。これ により、開封時において、把持部を用いて開封することが可能になるため、扁平袋体 の開封が容易になる。ここで、一体に形成されるとは、例えば、蓋部の一部を把持部 として使用することを含む。また、把持部は、蓋部を形成するシート部材を折り返して 形成してもよい。このように折り返して把持部を形成することにより、把持部が隆起し、 立体的に形成されるため、さらに開封部を容易に知ることが可能となる。

[0016] (4) 前記扁平袋体は、内面に凹凸加工が施されてなる（1)から（3)のいずれか記 載の個包装体。

[0017] (4)の発明によれば、扁平袋体は、アプリケータ付タンポンが収容される収納部の 内面側を形成する面に凹凸加工、例えば、エンボス力卩ェが施されている。これにより 、扁平袋体を形成するシート部材同士の接触面積が減り、シート部材同士が貼り付き にくくなると同時に、はがれ易くなる。また、シート部材の表面に凹凸が存在すること で、シート部材の剛軟度に差異、すなわち、比較的軟らかな部分と比較的剛質な部 分が生じる。これにより、軟らかな部分が剛質な部分力も力を受けることによりシール 状部材が曲がり易くなる。したがって、扁平袋体の開封が容易になると共に、開封時 において所定の空間部を形成し易くなる。

[0018] なお、エンボスカ卩ェは、扁平袋体を形成するシート部材の表面に形成されて!ヽても よい。すなわち、少なくとも扁平袋体の内面に凹凸加工が施されていればよぐ内面 及び表面に施されていてもよい。扁平袋体の表面を凹凸にすることで、開封時にお ける滑り止めとすることができる。

[0019] (5) 前記扁平袋体は、該扁平袋体の長手方向における側部に、内側に突出する ように形成され、互いに向かい合う前記シート部材を接合してなるシール部を備える（ 1)から (4)の 、ずれか記載の個包装体。

[0020] (5)の発明によれば、扁平袋体には、長手方向の側部にこの扁平袋体の内側に突 出するように形成され、互いに向力 、合うシート部材を接合するシール部が設けられ ている。シール部は、少なくとも 1つ形成されていればよぐ複数個を形成してもよい。 また、扁平袋体の長手方向における両側部に形成してもよぐ一方の側部に形成し てもよい。なお、ここでいう内側とは、扁平袋体の長手方向における略中心軸に向か う方向を含む。

[0021] このように、扁平袋体の側部にシール部を形成することにより、接合されたシート部 材同士が一体ィ匕し、シール部の剛性が高くなる。このため、シール部におけるシート 部材は動きにくくなり、開封部の間口の幅に比べてシール部におけるシート部材の可 動範囲が狭くなる。このようなシート部材の可動範囲の差異により、シート部材をスラ イドさせたときに生じる幅広なたくりが間口側に生じ、間口に空間が生じ易くなる。こ れにより、タンポン使用後のアプリケータは、間口に空間が生じた扁平袋体に入れ易 くなる。また、シール部は持ち手として使用することも可能であるため、取り扱いも容 易になる。

[0022] なお、シート部材の接合方法は、例えば、加熱、接着剤、超音波等が挙げられるが 、これらに限られず、各シート部材の接合部におけるピール強度が所定以上有するも のであればよぐ互いに接合可能であればよ！/、。

[0023] (6) 前記シール部は、略半円状に形成される（1)から（5)のいずれか記載の個包 装体。

[0024] (6)の発明によれば、シール部は、扁平袋体の長手方向に対して略半円形状に突 出するように形成される。すなわち、シール部の形状は、角部を有さない。これにより 、例えば、この扁平袋体にアプリケータ若しくはアプリケータ付タンポンを挿入する場 合において、アプリケータの内筒または外筒力 シール部に突き当たっても角部分が ないため、引つ力かることなく速やかに扁平袋体の内部に挿入することが可能になる 。また、扁平袋体の両方の側部にこのシール部が形成されている場合においては、 シール部がアプリケータ若しくはアプリケータ付タンポンを略中央部に誘導し、安定さ せることが可能になる。

[0025] (7) 前記開封部は、前記扁平袋体の幅方向に横切る線に沿って形成されると共 に、前記扁平袋体の長手方向に延びる仮想上の線と所定の角度を有するように形成 されており、前記シール部は、前記扁平袋体の両方の側縁にそれぞれ設けられると 共に、各シール部同士を結ぶ線が前記横切る線と平行になるように形成される（1)か ら（6)の 、ずれか記載の個包装体。

[0026] (7)の発明によれば、開封部は、扁平袋体の長手方向に延びる仮想上の線と所定 の角度を有するように形成されている。すなわち、長手方向に対して、斜め方向に形 成されている。これにより、長手方向に延びる仮想上の線と直交するように形成する 場合に比べて、開封部における間口を広くとることができる。また、各シール部は、そ れぞれのシール部同士を結ぶ仮想上の線が形成する幅方向における傾斜角がこの 開封部と同角度をなすように互いに離間して設けられている。これにより、各シール 部が両方の長手方向における側部において互いに対向して設けられる場合に比べ て、シール部同士の幅方向における距離を長くとることが可能になる。すなわち、当 該箇所における扁平袋体の内部空間を維持することが可能になる。したがって、各シ 一ル部を対向して設けた場合は、アプリケータを挿入する扁平袋体の内部における 空間に狭くなる箇所が生じるが、長手方向に対して離間して設けた場合においては 、対向して設けた場合に比べて当該箇所を広くとることが可能になる。これにより、使 用済みのアプリケータを開封済みの前記略扁平袋にさらに容易に入れることが可能 になる。さらに、開封部と同角度をなすことにより、開封部を開封する際に、例えば、 開封部に力が伝わりやすくなる。なお、シール部は、好ましくは、扁平袋体の長手方 向にお 、て、開封部から約 15mmの範囲離れた位置にあることが好まし 、。

[0027] (8) 前記扁平袋体の幅方向における長さは、前記アプリケータの最大外径の 180

%以上の範囲にある（1)から（7)のいずれかに記載の個包装体。

[0028] (8)の発明によれば、扁平袋体の幅方向における長さをアプリケータの外筒の最大 外径によりも幅広に形成する。具体的には、最大外径の 180%から 320%の範囲に 形成する。これにより、扁平袋体の幅方向における長さがアプリケータの外形よりも広 くなるため、間口が広くなり使用後のアプリケータを扁平袋体入れ易くなると共に、ァ プリケータに付着した体液等が扁平袋体の開封部の近傍につきに《なる。したがつ て、使用後のアプリケータを開封済みの扁平袋体に入れる事が容易になり、かつ、手 を汚すことなく快適にアプリケータを廃棄できる。

[0029] (9) 外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し出し可能に 収納される吸収体と、を備えるタンポンが、所定のシート部材により形成される略縦長 状の扁平袋体に個別に封入される個包装体の製造システムであって、包装シートを 一定方向に供給するシート供給手段と、該シート供給手段により供給された前記包 装シートに対して、所定位置にミシン目を形成するミシン目形成手段と、前記包装シ ートの一部を折り込むことにより、所定位置に把持部を形成する把持部形成手段と、 前記包装シートを所定位置で折り返す折り返し手段と、該折り返し手段により折り返さ れた前記包装シートの幅方向の少なくとも一部を所定の間隔で接着する接着手段と 、該接着手段により接着された前記包装シートを所定間隔で切り離す切り離し手段と 、開口に生理用タンポンを挿入するタンポン挿入手段と、前記開口を接合する開口 接合手段と、含む個包装体の製造システム。

[0030] (9)の発明によれば、個包装体の製造システムは、包装シートを一定方向に供給 するシート供給手段と、該シート供給手段により供給された前記包装シートに対して、 所定位置にミシン目を形成するミシン目形成手段と、前記包装シートの一部を折り込 むことにより、所定位置に把持部を形成する把持部形成手段と、前記包装シートを所 定位置で折り返す折り返し手段と、該折り返し手段により折り返された前記包装シート の幅方向の少なくとも一部を所定の間隔で接着する接着手段と、該接着手段により 接着された前記包装シートを所定間隔で切り離す切り離し手段と、開口に生理用タン ボンを挿入するタンポン挿入手段と、前記開口を接合する開口接合手段と、を有する 。これにより、使用済みのアプリケータを開封済みの扁平袋体に容易に入れることが 可能であり、手を汚すことなく快適にアプリケータを処理できる個包装体の製造シス テムを提供することができる。

[0031] (10) 前記接着手段は、所定形状に形成されたシール部を形成するシール部形 成手段を備える（9)に記載の製造システム。

[0032] (10)の発明によれば、個包装体の製造システムは、接着手段として、所定形状に 形成されたシール部を形成するシール部形成手段をさらに備える。これにより、使用 済みのアプリケータを開封済みの扁平袋体に容易に入れることが可能であり、手を汚 すことなく快適にアプリケータを処理できる個包装体の製造システムを提供することが できる。

[0033] (11) 外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し出し可能 に収納される吸収体と、を備えるタンポンが、所定のシート部材により形成される略縦 長状の扁平袋体に個別に封入される個包装体の製造方法であって、包装シートを一 定方向に供給するシート供給工程と、シート供給工程により供給された前記包装シ ートに対して、所定位置にミシン目を形成するミシン目形成工程と、前記包装シート の一部を折り込むことにより、所定位置に把持部を形成する把持部形成工程と、前記 包装シートを所定位置で折り返し蓋部を形成する蓋部形成工程と、該蓋部形成工程 により折り返された前記包装シートを接合する接合工程と、所定形状に形成されたシ 一ル部を形成するシール部形成工程と、開口に生理用タンポンを挿入するタンポン 挿入工程と、前記開口を接合する開口部接合工程と、を含む個包装体の製造方法。

[0034] (11)の発明によれば、個包装体の製造方法は、包装シートを一定方向に供給する シート供給工程と、シート供給工程により供給された前記包装シートに対して、所定 位置にミシン目を形成するミシン目形成工程と、前記包装シートの一部を折り込むこ とにより、所定位置に把持部を形成する把持部形成工程と、前記包装シートを所定 位置で折り返し蓋部を形成する蓋部形成工程と、該蓋部形成工程により折り返され た前記包装シートを接合する接合工程と、所定形状に形成されたシール部を形成す るシール部形成工程と、開口に生理用タンポンを挿入するタンポン挿入工程と、前記 開口を接合する開口部接合工程と、を有する。これにより、使用済みのアプリケータ を開封済みの扁平袋体に容易に入れることが可能であり、手を汚すことなく快適にァ プリケータを処理できる個包装体の製造方法を提供することができる。

発明の効果

[0035] 本発明によれば、アプリケータ付タンポンの取り扱 、を容易にした個包装体を提供 することができる。

図面の簡単な説明

[0036] [図 1A]本発明の第 1実施形態に係る個包装体の左側面図である。

[図 1B]本発明の第 1実施形態に係る個包装体の正面図である。

[図 1C]本発明の第 1実施形態に係る個包装体の右側面図である。

[図 2]図 1Bにおける個包装体の A— A断面図である。

[図 3]図 1Bにおける個包装体の B— B断面図である。

[図 4]図 1Bにおける個包装体の開封状態を示す正面図である。

[図 5]本発明の実施形態に係る扁平袋体の長手方向における両側の側接着部とタン ボン挿入の関係を示す個包装体の正面図である。

[図 6A]シール部の位置関係を示す個包装体の正面図である。

[図 6B]シール部の位置関係を示す個包装体の正面図である。

[図 7A]エンボスパターンを示す概略図である。 [図 7B]エンボスパターンを示す概略図である。

[図 8]エンボスパターンを説明するための蓋部の概略図である。

[図 9]エンボスパターンを示す概略図である。

[図 10]エンボスパターンを示す概略図である。

圆 11A]本発明の第 2実施形態における個包装体の正面図である。

圆 11B]本発明の第 2実施形態における個包装体の側面図である。

圆 12]図 11Aにおける個包装体の開封状態を示す正面図である。

圆 13]本発明の第 3実施形態における個包装体の正面図である。

圆 14A]本発明の第 4実施形態のおける個包装体の正面図である。

圆 14B]本発明の第 4実施形態のおける個包装体の側面図である。

圆 15]図 14Aにおける個包装体の開封状態を示す正面図である。

圆 16A]本発明の第 5実施形態における個包装体の正面図である。

圆 16B]本発明の第 5実施形態のおける個包装体の側面図である。

圆 17A]本発明の第 6実施形態における個包装体の正面図である。

圆 17B]本発明の第 6実施形態における個包装体の側面図である。

圆 18A]ピール強度の試験状態を説明する図である。

圆 18B]ピール強度の試験状態を説明する図である。

圆 18C]ピール強度の試験状態を説明する図である。

圆 18D]ピール強度の試験状態を説明する図である。

[図 19A]個包装体の製造方法を示す概略図である。

[図 19B]個包装体の製造方法を示す概略図である。

[図 19C]個包装体の製造方法を示す概略図である。

[図 19D]個包装体の製造方法を示す概略図である。

[図 19E]個包装体の製造方法を示す概略図である。

圆 20]個包装体が製造される状態を示す概略図である。

圆 21]個包装体の製造システムを示す概略図である。

圆 22]第 4実施形態のおける個包装体が製造される状態を示す概略図である。 発明を実施するための形態 [0037] 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の 実施形態は、下記の実施例に何ら限定されることなぐ本発明の技術的範囲は、これ に限定されるものではない。

[0038] 図 1Aは、本発明の第 1実施形態に係る個包装体の左側面図である。図 1Bは、本 発明の第 1実施形態に係る個包装体の正面図である。図 1Cは、本発明の第 1実施 形態に係る個包装体の右側面図である。説明のため、蓋部は部分的に開けられてい る。図 2は、図 1Bにおける個包装体の A— A断面図である。図 3は、図 1Bにおける個 包装体の B— B断面図である。図 4は、図 1Aから Cにおける個包装体の開封状態を 示す正面図である。図 5は、本発明の実施形態に係る扁平袋体の長手方向における 両側のシール部とタンポン挿入の関係を示す個包装体の正面図である。図 6A及び 6Bは、シール部の位置関係を示す個包装体の正面図である。図 7A及び 7Bは、ェ ンボスパターンを示す概略図である。図 8は、エンボスパターンを説明するための蓋 部の概略図である。図 9は、エンボスパターンを示す概略図である。図 10は、ェンボ スパターンを示す概略図である。

[0039] 図 11Aは、本発明の第 2実施形態における個包装体の正面図である。図 11Bは、 本発明の第 2実施形態における個包装体の側面図である。図 11Bでは、説明を簡略 化するため、アプリケータを含まない状態で示されている。図 12は、図 11A及び 11B における個包装体の開封状態を示す正面図である。図 13は、本発明の第 3実施形 態における個包装体の正面図である。図 14Aは、本発明の第 4実施形態のおける個 包装体の正面図である。図 14Bは、本発明の第 4実施形態のおける個包装体の側 面図である。図 14Bでは、説明を簡略化するため、アプリケータを含まない状態で示 されている。図 15は、図 14A及び 14Bにおける個包装体の開封状態を示す正面図 である。図 16Aは、本発明の第 5実施形態における個包装体の正面図である。図 16 Bは、図 16Aに示す個包装体の側面図である。図 17Aは、本発明の第 6実施形態に おける個包装体の正面図である。図 17Bは、図 17Aに示す個包装体の側面図であ る。図 18A力 Dは、ピール強度の試験状態を説明する図である。図 19Aから Eは、 個包装体の製造方法を示す概略図である。図 20は、個包装体が製造される状態を 示す概略図である。図 21は、個包装体の製造システムを示す概略図である。図 22は 、第 4実施形態のおける個包装体が製造される状態を示す概略図である。

[0040] [第 1実施形態]

(1)全体構成

図 1Aから図 4に示すように、個包装体 1は、外筒 40及び内筒 41を有するアプリケ ータ 4を含むアプリケータ付タンポン 3と、シート部材である包装シート 21により形成さ れる略縦長状の扁平袋体である包装袋 2と、を備える。包装袋 2は、収納部 25を有し 、アプリケータ付タンポン 3は、この収納部 25に収納されている。また、包装袋 2は、ミ シン目状に形成された開封部 22と、この開封部 22と連続し、開封部 22を覆うように 形成された蓋部 24とを有する。蓋部 24は、この蓋部 24と一体に形成された把持部 2 8を備える。収納部 25の長手方向における両側部には、略半円状に形成され、内側 に突出するように形成されたシール部 26が形成されている。シール部 26は、互いに 向かい合う包装シート 21を接合する。なお、本実施形態においては、シール部 26を 設けたが、本発明においてはこれに限らず、シール部 26を設けない構成のものも用 いることがでさる。

[0041] (2)個包装体

(a)全長

この個包装体 1の長手方向における長さは、例えば、アプリケータ 4の全長に対して 10mmから 40mmをカ卩えた長さが好ましい。具体的には、ロングタイプと持ち運びに 便利なコンパクトタイプについて規定すると、ロングタイプにおいては、アプリケータ 4 の全長が 145mmであるライトタイプ (ュ- 'チャーム社製）は個包装体 1の長手方向 における長さは 155mmから 185mmである。アプリケータ 4の全長が 116. 5mmであ るレギュラータイプ (ュ二'チャーム社製）は個包装体 1の長手方向における長さは 12 7mmから 157mmである。アプリケータ 4の全長が 119. 5mmであるスーパー（ュ二' チャーム社製）は個包装体 1の長手方向における長さは 130mmから 160mmである 。アプリケータ 4の全長が 126mmである他の実施品は 136mmから 166mmを例示 できる。

また、コンパクトタイプにおいては、アプリケータ 4の全長が 85mmであるレギュラー (ュ- 'チャーム社製）は個包装体 1の長手方向における長さは 95mmから 125mm である。アプリケータ 4の全長が 88mmであるスーパー（ュ- 'チャーム社製）は、個包 装体 1の長手方向における長さは 98mmから 128mmを例示できる。

[0042] (b)収納部長さ

個包装体 1の収納部長さは、例えば、アプリケータの外筒の長さ以上であって、ァ プリケータ 4の全長に対して 10mmカ卩えた長さ以下であればよい。具体的には、ロン グタイプにおいては、外筒 40の長さが 101mm、アプリケータの全長が 145mmであ るライトタイプ (ュ二.チャーム社製)の個包装体 1の収納部長さは、 101mmから 155 mmである。外筒 40の長さが 68. 5mm、アプリケータの全長が 116. 5mmであるレ ギュラータイプ（ュ- 'チャーム社製）の個包装体 1の収納部長さは、 68. 5mmから 1 26. 5mmである。外筒 40の長さが 71. 2mm、アプリケータの全長が 119. 5mm外 であるスーパータイプ（ュ- 'チャーム社製）の個包装体 1の収納部長さは、 71. 2m m力ら 129. 5mm、外筒 40の長さが 71. 8mm、アプリケータの全長が 126mmであ る他の実施品は 71. 8mmから 136mm、を例示できる。

また、コンパクトタイプにおいては、外筒 40の長さ力 5mm、アプリケータの全長 が 85mmであるレギュラータイプ (ュ- 'チャーム社製)の個包装体 1の収納部長さは 63. 5mmから 95mmである。外筒 40の長さが 64mm、アプリケータの全長が 88mm であるスーパータイプ（ュ二.チャーム社製）の個包装体 1の収納部長さは、 64mmか ら 98mm、を例示できる。

[0043] (c)幅

個包装体 1の幅方向における長さは、例えば、アプリケータ 4の外筒 40の外径の 18 0%から 320%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、 270%程度が好まし い。具体的には、ロングタイプにおいては、外筒 40の外径が 12. 9mmであるライトタ ィプ（ュ- ·チャーム社製）の個包装体 1の幅方向における長さは 23mmから 41mm、 好ましくは 29mmである。外筒 40の外径が 13. 4mmであるレギュラータイプ（ュ二' チャーム社製）の個包装体 1の幅方向における長さは 24mmから 43mm、好ましくは 、 30mmである。外筒 40の外径が 16. 4mmであるスーパータイプ（ュ- 'チャーム社 製）の個包装体 1の幅方向における長さは 30mmから 52mm、好ましくは、 36mmで ある。外筒 40の外径が 17. 6mmである他の実施品の個包装体 1の幅方向における 長さは、は 23mmから 56mm、好ましくは 39mmを例示できる。

また、コンパクトタイプにおいては、外筒 40の外径が 13. 4mmであるレギュラータイ プ（ュ二.チャーム社製）の個包装体 1の幅方向における長さは 24mmから 43mm、 好ましくは、 30mmである。外筒 40の外径が 16mmであるスーパータイプ（ュ- 'チヤ ーム社製）の個包装体 1の幅方向における長さは、 29mmから 51mm、好ましくは、 3 6mmを例示できる。

[0044] (d)側接着幅

個包装体 1の長手方向における両側部の側接着幅は、例えば、 3mmから 6mmを 例示できる。

[0045] (e)蓋部

蓋部 24の長手方向における長さは、例えば、個包装体 1の全長に対して、この全 長から収納部長さを引いたものを例示できる。具体的には、ロングタイプにおいては 、個包装体 1の全長が 155mmから 185mmであるライトタイプ（ュ- 'チャーム社製） の蓋部 24の長手方向における長さは 20mmから 104mm、個包装体 1の全長が 127 mmから 157mmであるレギュラータイプ（ュ- 'チャーム社製）の蓋部 24の長手方向 における長さは 20mmから 107mm、個包装体 1の全長が 130mmカゝら 160mmであ るスーパータイプ（ュ- ·チャーム社製）の蓋部 24の長手方向における長さは 20mm 力も 109mm、個包装体 1の全長が 136mmから 166mmである他の実施品の蓋部 2 4の長手方向における長さは 80mmから 115mmを例示できる。

また、コンパクトタイプにおいては、個包装体 1の全長が 95mmから 115mmである レギュラータイプ (ュ- 'チャーム社製)の蓋部 24の長手方向における長さは 20mm 力ら 81. 5mm、個包装体 1の全長が 98mmから 118mmであるスーパータイプ（ュ- •チャーム社製）の蓋部 24の長手方向における長さは、 20mmから 84mmを例示で きる。

[0046] (f)把持部

蓋部 24における把持部 28は、例えば、長手方向の長さが 5mmから 20mmを例示 できる。

[0047] (3)アプリケータ付タンポン アプリケータ付タンポン 3は、吸収体 30と、この吸収体 30の後端部力も延びる紐 31 と、吸収体 30及び紐 31とを収納するアプリケータ 4と、を備える。吸収体 30は、例え ば、コットンやレーヨンなどの親水性繊維を圧縮して、表面を不織布などの液透過性 シートで包んだものである。吸収体 30は、生理中の女性の膣腔内に挿入されると、経 血等の体液を吸収し、膨張する。吸収体 30を膣腔内に挿入しているときには、紐 31 を膣腔体から体外へ出しておき、この紐 31を引くことにより使用後の吸収体 30を膣 内から取り出すことができる。

[0048] アプリケータ 4は、合成樹脂材料で形成されているものであり、吸収体 30を収納し ている外筒 40と、吸収体 30の後端部に対向して外筒 40に対して摺動自在に挿入さ れた内筒 41と、を有している。外筒 40の先端部には、複数の花弁 42が互いに分割 されて一体に形成されている。また、吸収体 30の後端部力も延びる紐 31は、内筒 41 内に挿通されて内筒 41の後端部 43から後方へ突出している。このアプリケータ付タ ンポン 3を使用するときには、アプリケータ 4の外筒 40を膣腔内に挿入し、内筒 41を 外筒 40の内部に押し込む。このとき、内筒 41によって外筒 40内の吸収体 30が押し 出され、外筒 40の先端部分の花弁 42が開くように変形されて、吸収体 30が膣内に 挿入される。

[0049] (4)包装袋

包装袋 2は、包装シート 21を折り返し部 50において折り曲げることにより、一方側で ある一方の面 2a及び他方側である他方の面 2bを有する略扁平状に形成されている 。互いに向かい合う一方及び他方の面 2a、 2bは、長手方向における両側部である側 接着部 23において、接合されている。また、折り返し部 50と対向する端部である底接 着部 29においても、一方及び他方の面 2a、 2bは、接合されている。包装袋 2の一方 の面 2aには、他方の面 2bから折り返して形成される折り返し部 50の近傍に蓋部 24 が設けられている。蓋部 24には、この蓋部 24の一部を内面、すなわち一方の面 2a 側に折り返して形成される把持部 28が設けられている。また、一方の面 2aには、開 封部 22が設けられおり、開封部 22と、蓋部 24及び把持部 28は、包装シート 21にお いて連続して一体に形成されており、開封部 22は、蓋部 24に覆われた状態で形成 されている。 [0050] 開封部 22は、ミシン目状に形成されている。開封部 22は、このミシン目により蓋部 2 4と切り離し可能となっている。すなわち、蓋部 24は、開封部 22のミシン目を破ること により長手方向に開閉可能となる。ミシン目は、例えば、レーザー装置 (Keyence社 製 CO LASER MARKER ML— G930)を用いることにより形成することができ

2

る。なお、開封部 22は、第 1実施形態においては、包装袋 2の幅方向に横切る直線 的なミシン目によって形成されている力 本発明においてはこれに限らず、半円状、 波状、山型状等に形成してもよい。また、長手方向に延びる仮想上の線 Lに対して直 行する方向に設けられてもよい。好ましくは、所定の角度を有する斜め方向に形成さ れることが好ましい。斜め方向に形成された場合には、開封部 22の間口が広くなり、 より使用済みのアプリケータ 4を入れやすくなる。さらに、開封部 22は、ミシン目により 形成されて 、なくてもよぐ規定した線の通りに切り離し可能な形状であればょ 、。

[0051] 蓋部 24は、把持部 28を有する。把持部 28は、蓋部 24を一方の面 2a側に折り返す ことにより形成されている。具体的には、蓋部 24の山折り部 52を包装シート 21の内 面側に山折りし、谷折り部 51を他方の面 2b側に折り返すことにより形成される。なお 、第 1実施形態においては、把持部 28は、略矩形状に形成されているが、本発明に ぉ 、てはこれに限らず、略半円形状に形成されて 、てもよ 、。

[0052] 長手方向における蓋部 24の両側部には、蓋部 24と他方の面 2bとを接着する蓋部 接着部 27が設けられている。各蓋部接着部 27は、蓋部 24の長手方向における両側 端部に設けられてもよい。また、蓋部接着部 27は、把持部 28の少なくとも一部を含ん で接着されてもよい。包装袋 2の蓋部 24と長手方向において対向する下端部には、 一方及び他方の面 2a、 2bを接合する底接着部 29が形成されている。収納部 25の 長手方向における両縁部には、一方及び他方の面 2a、 2bの包装シート 21が接合さ れた側接着部 23が形成されて ヽる。

[0053] この側接着部 23には、一方及び他方の面 2a、 2bの包装シート 21の一部を接合し 、包装袋 2の長手方向における中心軸に向かって突出するように略半円状に形成さ れたシール部 26が設けられている。シール部 26は、略半円形に形成されており、そ れぞれが包装袋 2の内側に突出するように形成されている。なお、本実施形態にお いては、シール部 26は、略半円状に形成される力 本発明においてはこれに限らず 、角切り処理を施した形状であればよい。具体的には、例えば、角切り処理を施した 台形等の形状であってもよい。これにより、図 5に示すように、製造工程時のアプリケ ータ付タンポン 3挿入において、アプリケータ付タンポン 3がシール部 26に突き当た つても、角きり処理を施しているため、引つ力かることなく速やかに挿入することが可 會 になる。

[0054] また、使用済みのアプリケータ 4を開封ロカも入れる場合においても、アプリケータ 4の外筒 40がシール部 26に突き当たった場合においても、引つ力かることなく包装 袋 2に挿入することが可能になる。さらに、アプリケータ付タンポン 3を略中心部にお いて安定させることも可能になる。この場合において、長手方向に互いに離間して設 けた場合には、収納部 25の幅を広く取ることが可能になる（図 6A参照)。

[0055] 個包装体 1は、包装シート 21により形成されており、内面にはエンボス力卩ェが施さ れている。包装シート 21としては、例えば、高密度ポリエチレン (HDPE)、低密度ポ リエチレン (LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン (LLDPE)、およびこれらの配合か らなるフィルムを用いることができる。好ましくは、目付が 20gZm²から 35gZm²の上 記材料を用いることができる。また、これらは、単層であってもよぐ複数層からなって いてもよい。なお、包装シートは、上記に限られることなぐ例えば、ポリプロピレンに P)、 EVA榭脂 (EVA)、 PET榭脂（PET)、塩化ビュル榭脂 (PVC)などの熱可塑性 榭脂、生分解性フィルム、不織布、ラミネートフィルム、及び和紙等の単体、又はこれ らを組み合わせたものを用いてもょ 、。

[0056] 包装シート 21は、この包装シート 21を袋状の個包装状態にしたときに向き合うフィ ルムの内面にコロナ処理やシリコン処理等のリケィ処理を一部または全体に施したも のでもよい。これらの処理を行うことにより、包装シートの摩擦係数が低くなり、包装シ ート同士が貼り付きに《なるためである。

[0057] 包装シート 21の表面粗さは、摩擦係数の変動を示す MMD値が 0. 03力ら 0. 06 であることが好ましい (KES表面粗さ試験)。 MMD値が低すぎると、各包装シート 21 の接地面積が多ぐ摩擦も起こりにくぐ滑りに《なるためである。また、 MMD値が 高すぎると、向き合った内面の凹凸が嚙み合ってしまい、滑りに《なるためである。

[0058] 包装シート 21の曲げ剛性は、 1cm²あたりの曲げ剛性値を示す B値が 0. 005 X 10 ^_4NmZmから 0. 040 X 10"⁴Nm/m (KES曲げ剛性試験）であることが好まし！/、。

[0059] 包装シート 21は、この包装シート 21を袋状の個包装状態にしたときに向き合うフィ ルムの内面にエンボス加工が施されている。エンボス加工としては、例えば、エンボス ロールを用い、エンボス温度が常温力 4°Cであって、丸型のパターンを千鳥配列し 、フィルム成形後のパターンの高さが 90 mのものを用いることができる。また、ェン ボス加工は、エンボス加工後の包装シートの厚みが 0. 07mm力ら 0. 13mmであるこ とが好ましい。

[0060] ここで、包装袋 2における側接着部 23、蓋部接着部 27、および底接着部 29におけ るエンボス状のパターンカ卩ェされたヒートシールカ卩ェにつ 、て説明する。ヒートシ一 ルカ卩ェは、例えば、シール温度が 80°Cから 110°C、圧力力^ 5kgf/cm²から 30kgf Zcm²の範囲を例示できる。

[0061] また、ヒートシールのエンボスパターンとしては、図 7A及び Bに示すように、側接着 部 23においては、溝深さ Mが 1. Omm、天口 Nが 0. 8 X 0. 8mm、ピッチ Pが 1. 5m m、傾斜角 Qが 45° のものが用いられ、形状は、千鳥格子を例示できる。蓋部接着 部 27においては、溝深さ Mが 1. Omm、天口 Nが 0. 6 X 0. 6mm、ピッチ Pが 1. 5m m、傾斜角 Qが 45° のものが用いられ、形状は、千鳥格子が例示できる。底接着部 2 9においては、溝深さ Mが 1. Omm、天口 Nが 0. 8 X 0. 8mm、ピッチ Pが 1. 2mm、 傾斜角 Qが 45° のものが用いられ、形状は、千鳥格子が例示できる。なお、蓋部接 着部 27は、エンボスパターンとして、溝深さ Mが 1. Omm、天口 Nが 0. 3 X 1. 2mm 、ピッチ Pが 1. Omm,傾斜角 Qが 45° であって、形状が長方形のものを用いることも できる。このように、エンボスの形状を長方形にすることで蓋部 24をはがし易くするこ とがでさる。

[0062] 包装シート 21は、ヒートシールの温度が高い場合、包装シート 21同士が溶融により 剥がれに《なることがある。したがって、蓋部 24においては、図 8に示すように、蓋部 接着部 27の略中央部 27aと内側の端部 27bとをパターンの異なるピッチ R、 Sにする ことで、例えば、長方形状のエンボスと非エンボスとの境目から破れることが容易とな り、蓋部 24を剥がれ易くすることができる。蓋部 24を剥がれ易いように形成することに より、長手方向に開封し易くなる。 [0063] 具体的には、例えば、図 9に示すようなエンボスパターンを例示できる。図 9は、略 中央部 27aに溝深さ M (図 7B参照）が lmm、天口 Nが 0. 6 X 0. 6mm、ピッチ Pが 1 . 4mm,傾斜角 Q (図 7A参照）が 45° であって、形状は、千鳥格子状に形成したパ ターン Aを有する。そして、内側の端部 27bには、ピッチ Sが lmmで、一辺が 0. 6m mの略三角形であるパターン Bを有する。このように、内側の端部 27bのピッチ Sが 1 mmであるのに対し、中央部 27aのピッチ Rが 2mmとすることにより、内側端部 27bの ピッチが狭くなり、蓋部 24が長手方向に開封し易くなる。

[0064] また、図 10に示すように、内側の端部 27bは、中央部におけるパターン Aにカロえ、 内側の端部 27bにピッチ Sが lmmで、 1. 0 X 2. Ommの長手方向に延びる長方形 であるパターン Dを用いる。これにより、内側の端部 27bのピッチ Sが lmmであるのに 対し、中央部 27aのピッチ Rが 2mmとすることにより、内側の端部 27bのピッチが狭く なり、蓋部 24を長手方向に開封し易くなる。

[0065] [第 2実施形態]

第 2実施形態に示す個包装体 1Aは、第 1実施形態における個包装体 1と類似する 。以下、第 2実施形態における個包装体 1Aを、第 1実施形態における個包装体 1と の相違点を中心に説明する。

[0066] 図 11A及び図 12に示すように、第 2実施形態に係る個包装体 1Aは、開封部 22が 山型に形成されている。すなわち、ミシン目が山型に形成されている。具体的には、 蓋部 24側及び収納部 25側に形成される開封部 22の略中央部に山型が形成される 。一方、収納部 25側に形成される開封部 22の一部は、谷折り部 51において折り返さ れている。このそれぞれの山型形状がミシン目により形成され、接続されている。この ように、開封部 22のミシン目が山型に形成されることにより、間口が開きやすくなる。 これにより、使用済みのアプリケータを入れ戻しやすくなる。

[0067] また、第 2実施形態においては、シール部 26のそれぞれは、対向して設けられてい る。このように、シール部 26が対向して設けられることにより、アプリケータ付タンポン 3を略中央部において安定した状態で保持することができる。また、例えば、開口部 に対して略並行にそれぞれのシール部 26を設けることにより、安定した形状の間口 を形成し易くなる。 [0068] [第 3実施形態]

第 3実施形態に示す個包装体 IBは、第 1実施形態における個包装体 1と類似する 。以下、第 3実施形態における個包装体 1Bを、第 1実施形態における個包装体 1と の相違点を中心に説明する。

[0069] 図 13に示すように、第 3実施形態に係る個包装体 1Bは、蓋部 24に設けられる把持 部 28が略円形状に形成される。このように、蓋部 24に設けられる把持部 28は、矩形 のみでなぐ角きり処理の施された略半円形等を用いることができる。

[0070] [第 4実施形態]

第 4実施形態に示す個包装体 1Cは、第 1実施形態における個包装体 1と類似する 。以下、第 4実施形態における個包装体 1Cを、第 1実施形態における個包装体 1と の相違点を中心に説明する。

[0071] 図 14A、 14B及び図 15に示すように、第 4実施形態に係る個包装体 1Cは、一方及 び他方の面を形成する包装シート 21a、 21bが別体に設けられて形成されている。す なわち、一方の面を構成する包装シート 21aと、他方の面を構成する包装シート 21b とを用い、互いに対向させ、長手方向における両側部を接合させることにより、扁平 袋体を形成する。蓋部 24は、折り返し部 50において折り返されることにより形成され ている。蓋部 24の長手方向における端部には、把持部 28が設けられている。蓋部 2 4における長手方向の両側部は、包装シート 21aの一部及び包装シート 21bと長手 方向に形成された蓋部接着部 27により接合されている。また、蓋部 24の間口の近傍 である端部は、幅方向に形成された蓋部接着部 61において、例えば、ホットメルトに より接着されている。

[0072] [第 5実施形態]

第 5実施形態に示す個包装体 1Dは、第 1実施形態における個包装体 1と類似する 。以下、第 5実施形態における個包装体 1Dを、第 1実施形態における個包装体 1と の相違点を中心に説明する。

[0073] 図 16Aに示すように、第 5実施形態に係る個包装体 1Dは、開封部 22が山型に形 成されている。すなわち、ミシン目が山型に形成されている。具体的には、蓋部 24側 及び収納部 25側のそれぞれに形成される開封部 22の略中央部に山型が形成され る。一方、収納部 25側に形成される開封部 22の一部は、山型の一部が谷折り部 51 において折り返されている。この山型のそれぞれ力 シン目により接合されている。な お、第 5実施形態における個包装体 1Dは、例えば、全長が 145mm、幅が 45mm、 蓋部 24の長手方向における長さが 60mm、収納部長さが 98mmを例示できる。また 、把持部 28を 13mmとし、側接着幅及び底接着幅は、共に 5mmを例示できる。

[0074] 第 5実施形態に係る個包装体 1Dは、蓋部 24と側接着部 23とを一度にエンボスカロ 工することができる。具体的には、側接着部 23及び蓋部接着部 27のそれぞれのシ 一ル幅を 5mmとして、それぞれ長手方向の両側部にエンボス加工することができる。 この場合、蓋部接着部 27と、側接着部 23とは、それぞれ異なるパターンのエンボス 加工を用いてもよい。この場合、蓋部接着部 27が側接着部 23よりピール強度が低く なるようなパターンを選ぶことが好ましい。このように、開封部 22のミシン目が山型に 形成されることにより、間口が開きやすくなり、一度のエンボス力卩ェが可能になるため 、個包装体 1Dの成形が容易になる。

[0075] [第 6実施形態]

第 6実施形態に示す個包装体 1Eは、第 5実施形態における個包装体 1Dと類似す る。以下、第 6実施形態における個包装体 1Eを、第 5実施形態における個包装体 1 Dとの相違点を中心に説明する。

[0076] 図 17Aに示すように、第 6実施形態に示す個包装体 1Eは、側接着幅と蓋部接着幅 を異なる幅としてもよい。例えば、蓋部接着幅を側接着幅よりも狭くすることにより、ェ ンボス面積を小さくし、蓋部 24を開封し易くすることもできる。なお、この場合、蓋部接 着部 27と、側接着部 23とは、それぞれ異なるパターンのエンボス力卩ェを用いてもよく 、同じエンボスパターンを用いてもよい。

[0077] 以下、実施例を挙げて、包装シートの最適な資材につ!、て検討する。

[0078] <実施例 1 >

目付が 23gZm²、エンボス加工ありのポリエチレンフィルム（PE)を使用して、表面 粗さ及び曲げ剛性にっ 、て試験した。

(表面粗さ試験）

KES試験:使用器具 カトーテック株式会社製、 KES FB-4S サンプル：縦 100mm、横 100mm

算出方法： MMD値（表面粗さ） = (MD方向 MMD値 + CD方向 MMD値） Z2 (曲げ剛性試験）

KES試験:使用器具 カトーテック株式会社製、 KES FB- 2

サンプル：縦 100mm、横 100mm

算出方法: B値（曲げ剛性） =MD方向 B値 （10^_4NmZm)

MD方向：幅方向、 CD方向：長手方向

[表 1]

[0080] <実施例 2>

目付力 S30gZm²、エンボス加工ありのポリエチレンフィルム（PE)を用いて、実施例 1と同条件で試験した。

[0081] <実施例 3 >

目付が 35gZm²、エンボス加工ありのポリエチレンフィルム（PE)を用いて、実施例 1と同条件で試験した。

[0082] <比較例 1 >

目付が 23gZm²、エンボス加工なしのポリエチレンフィルム（PE)を用いて、実施例 1と同条件で試験した。

[0083] <比較例 2>

目付が 30gZm²、エンボス加工なしのポリプロピレンフィルム（PP)を用いて、実施 例 1と同条件で試験した。

[0084] [評価] (a)開封しやすさ

非常に良 ヽ：非常に開封しやす 、

良い：開封しやすい

悪い：開封しにくい

(b)音の大きさ

良い:音が小さい

悪い:音が大きい

(c)柔らかさ

非常に良い:非常に柔らかい

良い：柔らかい

¾ ヽ： ヽ

[0085] 以上の結果から明らかなように、比較例 1のようにエンボス加工の施されていない包 装シートは、官能評価として開封しにくいと評価されるため、個包装体 1に使用するシ ートに適さないことがわかる。また、比較例 2のように、エンボス加工が施されず、かつ 、ポリプロピレンフィルム（PP)を使用したものは、官能試験において、開封しにくく、 大きな音が発生し、し力も包装シートが硬いと評価されるため、比較例 1と同様に個 包装体 1に使用するシートに適さな 、ことがわかる。

[0086] 次に、側接着部 23及び蓋部接着部 27のピール強度について検討する。図 18B〖こ 示すように包装袋 2における A部及び B部を切り取り、オートグラフのチャックに両端を 挟み（図 18C及び D参照）、試験した。

[0087] <実施例 4>

エンボス温度が 99°Cから 106°C、エンボス圧力力 ¾0kgf/cm²の範囲において、 目付が 30gZm²、エンボス加工を有するポリエチレンフィルム（PE)を使用して、ピー ル強度について試験した。

[0088] [表 2] g/m² サイドシール部 蓋部接着部

最大試験力 N/25mm 2. 2 1 . 2

溝深さ mm ， . Omm 1. Omm

天口 m m 0. 8mm 0. omm

ピッチ m m 1 . D m m 1 . 5 m m

配置 度 45° 45°

[0089] [使用器具]

島津システムソリューションズ株式会社製、オートグラフ AG— 1

[0090] [評価サンプル]

図 18Aにおける A部 (側接着部 23)、 B部 (側接着部 23)について、試験片（縦 a: 2 5mm)を用いて試験した。

[0091] [エンボスパターン]

側接着部については、溝深さ： 1. Omm、天口： 0.8X0.8mm、ピッチ： 1.5mm、 配置： 45° のものを用いた。

蓋部接着部については、溝深さ： 1. Omm、天口： 0.6X0.6mm、ピッチ： 1.5m m、配置： 45° のものを用いた。

[0092] [評価方法]

チャック間を 20mmとし、ピール速度を lOOmmZminとして試験した。

[0093] [評価]

以上により、側接着部 23では、比較的ピール強度 (最大試験力）が高いことがわか る。蓋部接着部 27においては、比較的ピール強度 (最大試験力）が低いため、蓋部 24が剥がれやす 、事がわかる。

[0094] [製造方法]

次に、本発明に係る個包装体 1の製造方法について説明する。本発明に係る個包 装体 1の製造方法は、外筒 40及び内筒 41を有するアプリケータ 4と、前記アプリケー タ 4から押し出し可能に収納される吸収体 30と、を備えるアプリケータ付タンポン 3が 、所定の包装シート 21により形成される略縦長状の包装袋 2に個別に封入される個 包装体 1の製造方法であって、図 19Aから 19Eに示すように、包装シートを一定方向 に供給するシート供給工程と、該シート供給工程により供給された包装シート 21に対 して、所定位置にミシン目を形成するミシン目形成工程と、包装シート 21の一部を折 り込むことにより、所定位置に把持部 28を形成する把持部形成工程と、包装シート 2 1を所定位置で折り返すことにより、蓋部 24を形成する蓋部形成工程と、蓋部形成ェ 程により折り返された包装シート 21を接合する接合工程と、所定形状に形成されたシ ール部 26を形成するシール部形成工程と、開口にアプリケータ付タンポン 3を挿入 するタンポン挿入工程と、開口を接合する開口部接合工程と、を含む。

[0095] 本発明における製造方法が製造する対象は、外筒 40及び内筒 41を有するアプリ ケータ 4と、前記アプリケータ 4から押し出し可能に収納される吸収体 30と、を備える アプリケータ付タンポン 3が、所定のシート部材である包装シート 21により形成される 略縦長状の扁平袋体である包装袋 2に個別に封入される個包装体 1である。

[0096] 図 19Aに示すように、ミシン目形成工程は、例えば、所定のレーザー装置等のミシ ン目カット手段により、包装シート 21が切り離し可能になるように略縦長状の包装シ ート 21の所定の位置にミシン目を形成する。なお、ミシン目カット手段は、レーザー装 置等によるものほかに、ミシン目状の刃のっ 、たローリーカッター等によるものも使用 することができる。

[0097] 図 19Bに示すように、把持部形成工程は、包装シート 21をセーラー状に折り重ねる ことにより形成される。具体的には、包装シート 21の谷折り部 51を裏面側に折り込む 。次いで、包装シート 21の山折り部 52を表面側に折り込む。このように、谷折り部 51 と山折り部 52のそれぞれを所定方向に折り込むことにより、把持部 28が形成される。 蓋部形成工程は、把持部形成工程により形成された把持部 28をさらに、表面側に折 り込む。これにより、包装シート 21は、各面が対向した略扁平状に形成され、表面側 に蓋部 24が形成される事となる。

[0098] 図 19Cに示すように、接合工程は、折り込まれた包装シート 21の長手方向の両端 部を接合する。具体的には、長手方向後端部から、ミシン目形成位置までを接合す る。これにより、包装袋 2の収納部 25 (袋体）が形成される。ついで、蓋部 24の長手方 向の両端部を接合する。このとき、蓋部 24の接合は、取り外し可能の状態で接合さ れる。

[0099] シール部形成工程は、略扁平袋状に形成された収納部 25の互いに向かい合う各 面の長手方向の両側部の所定位置を所定形状に接合する。これにより、シール部 2 6が形成される。

[0100] 図 19Dに示すように、タンポン挿入工程は、シール部接合工程により形成された収 納部 25である袋体にアプリケータ付タンポン 3を挿入する。

[0101] 図 19Eに示すように、開口接着工程は、タンポン挿入工程によりアプリケータ付タン ボン 3が挿入された袋体の下端 53の開口を接合し、アプリケータ付タンポン 3を封入 する。これにより、個包装体 1が形成される。

[0102] [製造システム]

工業的に生産する場合においては、例えば、以下のような製造システムを使用する ことができる。

[0103] 本発明に係る個包装体 1を製造する製造システムは、外筒 40及び内筒 41を有する アプリケータ 4と、このアプリケータ 4から押し出し可能に収納される吸収体 30と、を備 えるアプリケータ付タンポン 3が、所定のシート状包装材 200により形成される略縦長 状の包装袋 2に個別に封入される個包装体 1の製造システムであって、図 20及び図 21に示すように、シート状包装材 200を一定方向に供給するシート供給手段 100と、 該シート供給手段 100により供給されたシート状包装材 200に対して、所定位置にミ シン目 201を形成するミシン目形成手段 101と、シート状包装材 200の一部 202を折 り込むことにより、所定位置に把持部 28を形成する把持部形成手段 102と、シート状 包装材 200を所定位置 203で折り返す折り返し手段 103と、該折り返し手段 103によ り折り返されたシート状包装材 200の幅方向の少なくとも一部を所定の間隔で接着す る接着手段 104と、所定形状に形成されたシール部 26を形成するシール部形成手 段 105と、該接着手段 104により接着されたシート状包装材 200を所定間隔で切り離 す切り離し手段 106と、開口にアプリケータ付タンポン 3を挿入するタンポン挿入手段 107と、開口 208を接合する開口接合手段 108と、を含む。

[0104] シート供給手段 100は、例えば、ドラム等にロールされた所定のシート状包装材 20 0を一定方向に向けて所定の速度で供給する。例えば、シート状包装材 200は、図 2 0の A部に示すような状態で供給される。なお、所定のシート状包装材 200とは、裏 面又は表面にエンボス加工がなされたシート状包装材を含み、この場合、図示しな V、エンボス加工工程を設けてもよ!、。 [0105] ミシン目形成手段 101は、例えば、図 20の B部に示すように、所定のカッター等に より、開封部 22に該当する所定の位置に開封可能にミシン目 201を形成する。カツタ 一としては、例えば、レーザー装置（Keyence社製 CO LASER MARKER M

2

L— G930)を用いることができる。また、ミシン目形成手段は、レーザー装置等による ものほかに、ミシン目状の刃のつ ヽたローリーカッター等〖こよるものも使用することが できる。

[0106] 把持部形成手段 102は、例えば、図 20の C部に示すように、シート状包装材 200を 折り重ねることにより、把持部 28を形成する。具体的には、シート状包装材 200の谷 折り部 202aにおいて、これを裏面側に折り込む。次いで、シート状包装材 200の山 折り部 202bにおいて、これを表面側に折り込む。このように、谷折り部 202a及び山 折り部 202bのそれぞれを所定方向に折り込むことにより、把持部 28が形成される。

[0107] 折り返し手段 103は、例えば、図 20の D部に示すように、把持部形成手段 102によ り形成された把持部 28を含むシート状包装材 200の一部をさらに表面側に折り込む 。これにより、シート状包装材 200は、略扁平状に形成される。折り返し手段 103は、 例えば、図示しな!、2折り手段を用いて形成することができる。

[0108] 接着手段 104は、例えば、図 20の E部に示すように、シート状包装材 200の製袋時 に内側となる面の内、すなわち、側接着部 23に該当する部位 204をヒートシール等 により接合する。また、蓋部接着部 27に該当する部位 205は、ホットメルト等による接 着剤を吹きつけ接着する。なお、接着手段は、シート状包装材 200が接着できる手 段であればよぐ例えば、融着、圧着等であってもよい。また、エンボス加工を伴うも のであってもよい。これにより、後端部が開口した袋状に形成される。

[0109] 図示しないシール部形成手段 105は、側接着 23に該当する部位 204において、 所定の形状にシート状包装材 200の一部を接合する。接合は、接着手段 104と同様 であってもよい。

[0110] 切り離し手段 106は、例えば、図 20の F部に示すように、シート状包装材 200を個 々の包装シート 21を形成するように所定の位置 206において、所定間隔で切り離す

[0111] タンポン挿入手段 107は、例えば、図 20の G部に示すように、袋状に形成された包 装シート 21の下端 53の開口 208を開き、アプリケータ付タンポン 3をこの開口 208よ り挿入させる。このときアプリケータ付タンポン 3は、アプリケータ 4の内筒 41方向から 挿入させる。

[0112] 開口接合手段 108は、例えば、図 20の H部に示すように、アプリケータ付タンポン 3 を挿入した包装袋 2の開口 208を接合し、アプリケータ付タンポン 3を封入する。これ により、個包装体 1が完成する。なお、製造システムには、各種ガイドローラが設けら れている。

[0113] 図 22に第 4実施形態である表面側シート状包装材 300と裏面側シート状包装材 30 2のそれぞれを用いた場合に係る個包装体 1Cの製造システムを示す。図 22に示す ように、まず、カット手段により、表面側シート状包装材 300の所定の位置 301を斜め にミシン目状にカットする。次いで、表面側シート状包装材 300と裏面側シート状包 装材 302とを合流させ、収納部 25に該当する部位 304において表面側シート状包 装材 300と裏面側シート状包装材 302とを接合手段により接合する。

[0114] さらに、裏面側シート状包装材 302の所定の位置にホットメルト等による接着剤を吹 きつける。次いで、折り返し手段により、折り返し部 305を折り返す。折り返し手段には 、例えば、折り返しセーラー手段を用いることができる。

[0115] 次に、接合手段により、蓋部接着部 27に該当する部位 306を接合する。さらに、切 り離し手段により、表面側及び裏面側シート状包装材 300、 302を個々の包装シート 21を形成するように所定の位置 307において、所定間隔で切り離す。

[0116] タンポン挿入手段により袋状に形成された包装シート 21の下端の開口 309を開き、 アプリケータ付タンポン 3をこの開口 309より挿入させる。このときアプリケータ付タン ポン 3は、アプリケータ 4の内筒 41方向力 挿入させる。

[0117] 開口接合手段により、アプリケータ付タンポン 3を挿入した包装袋 2の開口 309を接 合し、アプリケータ付タンポン 3を封入する。これにより、個包装体 1が完成する。

[0118] 個包装体 1によれば、包装袋 2の略扁平状における一方側にアプリケータ付タンボ ン 3を取り出し可能に形成される開封部 22と、包装袋 2の長手方向に開閉可能な蓋 部 24と、を設けることにより、開封部 22における所定の開口形状の安定した間口を 得ることが可能になる。また、開封部 22を蓋部 24が覆う構成とするため、開封部 22 において蓋部 24が隆起し、開封部 22の位置が分り易くなる。また、例えば、開封部 2 2の形状を山形に形成した場合においては、開封部 22における間口が広がりやすく なり、使用済みのアプリケータ 4が入れやすくなる。また、蓋部 24を設けたことにより、 使用済みのアプリケータ 4を収納した後に、蓋をすることが可能となるため、開封後の 包装袋 2を清潔に保つことが可能になる。さらに、例えば、蓋部 24に再接着が可能な 接着手段を用いて接着させておくことにより、開封後においても再度蓋部 24を接着 することが可能になり、開封後の包装袋 2を清潔に保つことができる。

[0119] 個包装体 1によれば、開封部 22は、蓋部 24と連続して形成され、蓋部 24と切り離し 可能なミシン目状に形成される。これにより、開封部 22の開封が蓋部 24の長手方向 に向力 開封操作によるものとなる。また、ミシン目状の開封部 22は蓋部 24で覆われ ており、ミシン目を破るまで開封部 22の間口は開かないため、包装袋 2に封入されて いるアプリケータ付タンポン 3が直接外気に触れる事がなぐ清潔に保つことができる

[0120] 個包装体 1によれば、蓋部 24は、この蓋部 24と一体に形成された把持部 28を有す る。これにより、開封時において、把持部 28を用いて開封することが可能になるため 、包装袋 2の開封が容易になる。ここで、一体に形成されるとは、例えば、蓋部 24の 一部を把持部 28として使用することを含む。また、把持部 28は、蓋部 24を形成する 包装袋 2を折り返して形成してもよ ヽ。このように折り返して把持部 28を形成すること により、把持部 28が隆起し、立体的に形成されるため、開封部 22を容易に知ることが 可能となる。

[0121] 個包装体 1によれば、包装袋 2は、アプリケータ付タンポン 3が収容される収納部 25 の内面側を形成する面に凹凸加工、例えば、エンボス力卩ェが施されている。これによ り、包装袋 2を形成する包装シート 21同士の接触面積が減り、包装シート 21同士が 貼り付きに《なると同時に、はがれ易くなる。また、包装シート 21の内面に凹凸が存 在することで、包装シート 21の剛軟度に差異、すなわち、比較的軟らかな部分と比較 的剛質な部分が生じる。これにより、軟らかな部分が剛質な部分力も力を受けること により包装シート 21が曲がり易くなる。したがって、包装袋 2の開封が容易になると共 に、開封時において所定の空間部を形成し易くなる。 [0122] なお、エンボスカ卩ェは、包装袋 2を形成する包装シート 21の表面に形成されていて もよい。すなわち、少なくとも包装袋 2の内面に凹凸加工が施されていればよぐ内面 及び表面に施されていてもよい。包装袋 2の表面上に凹凸加工が施されることで、開 封時における滑り止めとすることができる。

[0123] 個包装体 1によれば、包装袋 2の側部にシール部 26を形成することにより、接合さ れた包装シート 21同士が一体ィ匕し、シール部 26の剛性が高くなる。このため、シー ル部 26における包装シート 21は動きに《なり、開封部 22の間口の幅に比べてシー ル部 26における包装シート 21の可動範囲が狭くなる。このような包装シート 21の可 動範囲の差異により、包装シート 21をスライドさせたときに生じる幅広なたくりが間口 側に生じ、間口に空間が生じ易くなる。これにより、タンポン使用後のアプリケータ 4は 、間口に空間が生じた包装袋 2に入れ易くなる。また、シール部 26は持ち手として使 用することも可能であるため、取り扱いも容易になる。

[0124] 個包装体 1によれば、シール部 26は、包装袋 2の長手方向に対して略半円形状に 突出するように形成される。すなわち、シール部 26の形状は、角部を有さない角切り 処理が施してある。これにより、例えば、この包装袋 2にアプリケータ 4若しくはアプリ ケータ付タンポン 3を挿入する場合において、アプリケータ 4の内筒 41または外筒 40 力 シール部 26に突き当たっても角切り処理を施してあるため、引つ力かることなく速 やかに包装袋 2の内部に挿入することが可能になる。また、包装袋 2の両方の側部に このシール部 26が形成されて!、る場合にぉ 、ては、シール部 26がアプリケータ 4若 しくはアプリケータ付タンポン 3を略中央部に誘導し、安定させることが可能になる。

[0125] 個包装体 1によれば、開封部 22は、包装袋 2の長手方向における仮想上の線しと 所定の角度を有するように形成されている。すなわち、長手方向仮想上の線 Lに対し て、斜め方向に形成されている。これにより、開封部 22における間口を広くとることが できる。また、各シール部 26は、それぞれのシール部 26同士を結ぶ仮想上の線 Pが 形成する幅方向における傾斜角がこの開封部 22と同角度をなすように互いに離間し て設けられている。これにより、開封部 22を開封する際に、例えば、開封部 22に力が 伝わりやすくなる。これにより、包装袋 2を容易に開封することが可能になる。

[0126] 個包装体 1によれば、包装袋 2の幅方向における長さをアプリケータ 4の外筒 40の 最大外径よりも幅広に形成する。具体的には、最大外径の 180%から 320%の範囲 に形成する。これにより、包装袋 2の幅方向における長さがアプリケータ 4の外形より も広くなるため、間口が広くなり使用後のアプリケータ 4を包装袋 2に入れ易くなると共 に、アプリケータ 4に付着した体液等が包装袋 2の開封部 22の近傍につきに《なる 。したがって、使用後のアプリケータ 4を開封済みの包装袋 2に入れる事が容易にな り、かつ、手を汚すことなく快適にアプリケータ 4を廃棄できる。

本発明の好ましい実施形態について述べられ、図示されたが、これらは本発明の 例に過ぎず、本発明を制限するものと理解されてはならない、追加、省略、置換また は他の修正は本発明の精神または範囲を離れることはない。したがって、発明は請 求項のみによって制限され、上述の明細書の記載によって制限されるべきではない

Claims

請求の範囲

[1] タンポンと扁平袋体を含む個包装体であって、

前記タンポンは外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し出 し可能に収納される吸収体と、を含み、シート部材により形成された縦長状の扁平袋 体に個別に封入され、

前記扁平袋体は、略扁平状における一方側に形成され、前記タンポンを取り出し 可能に形成される開封部と、

前記一方側に設けられ、前記扁平袋体の長手方向に開閉可能な蓋部と、を備え、 前記開封部は、前記蓋部に覆われる個包装体。

[2] 前記蓋部は、前記開封部と連続して形成されており、

該開封部は、前記蓋部と切り離し可能なミシン目状に形成されてなる請求項 1に記 載の個包装体。

[3] 前記蓋部は、該蓋部と一体に形成された把持部を有する請求項 1または 2に記載 の個包装体。

[4] 前記扁平袋体は、内面に凹凸加工が施されてなる請求項 1から 3のいずれか記載 の個包装体。

[5] 前記扁平袋体は、該扁平袋体の長手方向における側部に、内側に突出するように 形成され、互いに向かい合う一のシート部材と、他のシート部材シート部材を接合し てなるシール部を備える請求項 1から 4のいずれか記載の個包装体。

[6] 前記シール部は、略半円状に形成される請求項 5に記載の個包装体。

[7] 前記開封部は、前記扁平袋体の幅方向に横切る線に沿って形成されると共に、前 記扁平袋体の長手方向に延びる仮想上の線と所定の角度を有するように形成されて おり、

前記シール部は、前記扁平袋体の両方の側縁にそれぞれ設けられると共に、各シ ール部同士を結ぶ仮想上の線が前記横切る線と平行になるように形成される請求項 5又は 6に記載の個包装体。

[8] 前記扁平袋体の幅方向における長さは、前記アプリケータの最大外径の 180%以 上の範囲にある請求項 1から 7のいずれかに記載の個包装体。

[9] タンポンと扁平袋体とを含む個包装体の製造システムであって、

前記タンポンは、外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し 出し可能に収納された吸収体と、含み、シート部材により形成された縦長状の扁平袋 体に個別に封入されており

前記製造システムは、

包装シートを一定方向に供給するシート供給手段と、

該シート供給手段により供給された前記包装シートに対して、所定位置にミシン目 を形成するミシン目形成手段と、

前記包装シートの一部を折り込むことにより、所定位置に把持部を形成する把持部 形成手段と、

前記包装シートを所定位置で折り返す折り返し手段と、

該折り返し手段により折り返された前記包装シートの幅方向の少なくとも一部を所 定の間隔で接着する接着手段と、

該接着手段により接着された前記包装シートを所定間隔で切り離す切り離し手段と 開口に生理用タンポンを挿入するタンポン挿入手段と、

前記開口を接合する開口接合手段と、

を含む個包装体の製造システム。

[10] 前記接着手段は、所定形状に形成されたシール部を形成するシール部形成手段 を備える請求項 9に記載の製造システム。

[11] タンポンと扁平袋体を含む個包装体の製造方法であって、

前記タンポンは、外筒及び内筒を有するアプリケータと、前記アプリケータから押し 出し可能に収納された吸収体と、を含み、所定のシート部材により形成された縦長状 の扁平袋体に個別に封入されており、

包装シートを一定方向に供給するシート供給工程と、

シート供給工程により供給された包装シートに対して、所定位置にミシン目を形成 するミシン目形成工程と、

前記包装シートの一部を折り込むことにより、所定位置に把持部を形成する把持部 形成工程と、

前記包装シートを所定位置で折り返し蓋部を形成する蓋部形成工程と、 該蓋部形成工程により折り返された前記包装シートを接合する接合工程と、 所定形状に形成されたシール部を形成するシール部形成工程と、 開口に生理用タンポンを挿入するタンポン挿入工程と、

前記開口を接合する開口部接合工程と、

を含む個包装体の製造方法。