JP6133058B2 - タンポン包装構造 - Google Patents

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本発明は、タンポン包装構造に関する。
従来、生理中の女性が膣腔内に挿入して使用する吸収性物品として、体液等を吸収する円筒状の吸収体と、この吸収体の一端に設けられる紐と、を備える、いわゆる生理用タンポン(以下、タンポンともいう)が広く知られている。
このようなタンポンにおいて、タンポンの挿入補助具であるアプリケータの内部に収納されているものがあり、この場合、アプリケータを用いて吸収体を体内に挿入する。アプリケータ付きのタンポンは、吸収体が収納されたアプリケータを膣腔内の所定の位置まで挿入し、アプリケータから吸収体を押出すことにより、吸収体をより確実に膣腔奥部へ挿入することを可能としている。
また、タンポンは、使用時まで清潔に保管されることが求められるため、タンポンの大きさよりも若干大きい袋体に個別に包装された個包装体として市販されている。
このようなタンポンの個包装体として、本出願人は、先にアプリケータ付きのタンポンと、該タンポンを個別に封入する袋体とを備え、該袋体の所定位置に切り取り用のミシン目伏線が設けられているタンポンの個包装体を提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載のタンポンの個包装体によれば、使用時に、容易に且つミシン目伏線の設けられた特定の位置において袋体を開封できるため、ミシン目伏線を設ける位置を適宜調整することにより、使用者の手がタンポンに直接触れる機会が少なくなり、タンポンの衛生的な使用が可能となっている。
実開昭62−18128号公報
しかし、アプリケータ付きタンポンの使用者は、タンポンを挿入した後、一度開封して吸収体を取り出したアプリケータを個包装に戻して、再びカートンの中に戻してしまうことがある。
そして、次の使用時に、その中身なしのアプリケータの入ったタンポンを取り出したときに、一度使用したタンポンにもかかわらず中に吸収体が入っていないと勘違いしてしまう場合がある。
本発明は、使用済みか未使用かが容易に判断可能なタンポン包装構造を提供することを目的とする。
本発明は、吸収体と、膣内への挿入方向における前記吸収体の末端から延出する紐状部材とを有する生理用のタンポンと、前記タンポンを収納する凸部が形成されている第1シート部材、及び、前記第1シート部材における前記凸部が突出した側と反対側面に貼着されている第2シート部材を有するブリスター容器と、を備え、前記ブリスター容器は、一端において第1シート部材と前記第2シート部材が離間している領域を有し、前記凸部には前記吸収体が配置され、前記紐状部材は、前記第1シート部材と前記第2シート部材とが貼着している領域を通って、前記離間している領域まで延びていること、を特徴とするタンポン包装構造に関する。
また、本発明は、吸収体と、膣内への挿入方向における前記吸収体の末端から延出する紐状部材とを有する生理用のタンポンと、前記タンポンを収納する凸部が形成されている第1シート部材、及び、前記第1シート部材における前記凸部が突出した側と反対側面に貼着されている第2シート部材を有するブリスター容器と、を備え、前記ブリスター容器の他端に、携帯用の紐を通すための貫通穴が設けられていること、を特徴とするタンポン包装構造に関する。
前記タンポンは吸収体が内部に収納される外筒と、前記外筒内に挿入されることにより、前記外筒内の前記吸収体を前記外筒外へ押し出す内筒とを有し、前記外筒の一端には、前記吸収体が押し出される開口が形成されたアプリケータに収納されていてもよい。
前記ブリスター容器の角部は、面取りがされていることが好ましい。
前記第1シート部材と前記第2シート部材とは、不透明部材で製造されていることが好ましい。
本発明によれば、使用済みか未使用かが容易に判断可能なタンポン包装構造を提供することができる。
本実施形態のタンポン包装構造の斜視図である。 アプリケータ付タンポンが収納されたタンポン包装構造の部分断面図である。 タンポン包装構造の裏面を示した図である。 アプリケータ付タンポンのブリスター容器からの取り出し方法を示したものである。 第2実施形態のタンポン包装構造の斜視図である。 第3実施形態のタンポン包装構造を示す図であり、(a)はタンポン包装構造の斜視図、(b)はタンポン包装構造20の端部の動きを示した図、(c)はタンポン包装構造20の携帯方法を示した図である。
(第1実施形態)
図1は本実施形態のタンポン包装構造1の斜視図であり、タンポン包装構造1は、アプリケータ付のタンポンと、そのアプリケータ付タンポン2を収納するブリスター容器3とを備える。
まず、ブリスター容器3に収納されているアプリケータ付タンポン2について説明する。アプリケータ付タンポン2は、アプリケータ4と、その内部に収納されたタンポン本体(図示せず)とを備える。
アプリケータ4は、合成樹脂材料で形成されているものであり、図1に示すように、吸収体を収納している外筒41と、外筒41の後端部から外筒41に対して摺動自在に挿入され、外筒41内の吸収体を外筒外へ押し出す内筒42とを有している。また、外筒の一端には吸収体が押し出される開口が形成されている。
外筒41と内筒42とは、内部に中空部を有する筒形状である。外筒41当地の断面形状は、正円形である。外筒41及び内筒42は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、又は表面をポリオレフィンフィルムでラミネートした厚紙によって全体が形成されている。
そして、吸収体の他端部から延びる紐状部材5は、内筒42内に挿通されて内筒42の後端部から後方へ突出している。このアプリケータ付タンポン2は、アプリケータ4の外筒41を膣腔内に挿入し、内筒42を外筒41の内部に押し込んで使用される。このとき、内筒42によって外筒41内の吸収体が外筒41の先端側に移動される。そして、この移動された吸収体により外筒41の先端部分が開くように変形され、吸収体は外筒41から押し出されて膣内に挿入される。
タンポン本体は、吸収体と、膣内への挿入方向における前記吸収体の末端から延出する紐状部材とを有する。そしてタンポン本体は、一方の面に紐状部材5が縫い付けられたシート状の吸収体を円筒状になるよう圧縮することで形成される。吸収体は、例えば、コットンやレーヨンなどの親水性繊維を、その表面を不織布などの液透過性シートで包んだものを用いることができる。円筒状に形成された吸収体は、生理中の女性の膣腔内に挿入されると、経血等の体液を吸収し、膨張する。吸収体を膣腔内に挿入しているときには、紐状部材5を膣腔体から体外へ出しておき、この紐状部材5を引くことにより使用後の吸収体を膣内から取り出すことができる。
次いで、アプリケータ付タンポン2を収納するブリスター容器3について説明する。図2はアプリケータ付タンポン2が収納されたタンポン包装構造1の部分断面図である。
図1及び図2に示すように、ブリスター容器3は、2枚のシート部材の積層体である。そのシート部材のうちの第1シート部材6は、一方の側に突出した凸部8が形成され、その凸部8の内部にアプリケータ付タンポン2が収納されている。第2シート部材7は、第1シート部材6の、凸部8が突出した側と反対側面に貼着され、凸部8を密封している。
第1シート部材6は透明なプラスチックシートであって、凸部8は、図1に示すように一定の間隔で複数並列されている。また、その凸部8の周囲は、平坦なシート状となっている。
第2シート部材7は、硬質アルミ、軟質アルミ、紙、ポリエステル、PVC等であって、使用者の指による押圧力によって、容易に破れることが可能な程度の強度を有するものである。
そして、ブリスター容器3は、並列する凸部8と凸部8との間に、ミシン目9が設けられている。このミシン目9に沿ってブリスター容器3を折れ曲げることによって、凸部8と凸部8との間を切り離すことが出来る。
図3はタンポン包装構造1の裏面を示した図である。図示するように、タンポン包装構造1の裏面、すなわちブリスター容器3の裏面には、ブリスター容器3の内部に収納されているアプリケータ付タンポン2の使用法11、及び製造番号12等が記載されている。
図4はアプリケータ付タンポン2のブリスター容器3からの取り出し方法を示したものである。図示するように、アプリケータ付タンポン2をブリスター容器3から取り出すときは、そのアプリケータ付タンポン2が収納されている凸部8の上部を指10で押圧する。そうすると、第2シート部材7における凸部8の底部が破れ、アプリケータ付タンポン2をブリスター容器3から取り出すことができる。
このようにアプリケータ付タンポン2が取り出されたブリスター容器3は、図3に示すように裏面から見たときに、その取り出された箇所の第2シート部材7が破れている。したがって、仮に使用後(内部からタンポンを取り出した後)のアプリケータをブリスター容器3に戻していたとしても、未使用なアプリケータなのか使用後のアプリケータなのかを容易に判断することができる。
また、アプリケータ付タンポン2が収納されている凸部8は、開封前の状態において底部を第2シート部材7により密閉されている。したがって、収納部にミシン目がないので、密閉性が高まり、完全滅菌が可能で、衛生的である。また、酸素に触れないので繊維の経年劣化が抑えられる。
さらに、本実施形態によると第1シート部材6が透明のプラスチックで製造されているため、内部のアプリケータ付タンポン2が見え、挿入向きがわかる。
ブリスター容器3の裏目に使用方法が記載されているので、使用時に使用法をチェックすることができる。
ブリスター容器3の裏面に製造番号が記載されているので、ロッドを安定的に記載することができる。
また、ブリスター容器3は強度が高いので携帯性に便利である。
(第2実施形態)
図5は第2実施形態のタンポン包装構造1Aの斜視図である。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、内部に収納されているタンポン2Aが、アプリケータ付ではない点である。他の部分は第1実施形態と同様であるのでその説明は省略する。第2実施形態によると、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
図6は第3実施形態のタンポン包装構造20を示す図であり、(a)はタンポン包装構造20の斜視図、(b)はタンポン包装構造20の端部の動きを示した図、(c)はタンポン包装構造20の携帯方法を示した図である。
第3実施形態も、第2実施形態と同様に、内部に収納されているタンポン22は、アプリケータ付ではない。さらに本実施形態のタンポン包装構造20は、図6に示すように、販売時において1つずつ分離されている。ただし、これに限定されず、第1及び第2実施形態のように複数個連結した形で販売されて、ミシン目等で切り離し可能なものであっても良い。なお、その他の構造は第1実施形態と同様である。
個々のタンポン包装構造20は、それぞれ全体として長方形状を有している。そして、第1実施形態と同様にブリスター容器23は第1シート部材26と第2シート部材27との積層体である。第1シート部材26には凸部28が設けられている。
また、本実施形態において第1シート部材26は、透明部材ではなく、中身が見えない不透明部材で構成されている。第2シート部材27も不透明部材で、第1シート部材26と凸部28及び一方の端部23Aを除いて接着されている。
なお、不透明部材の「不透明」とは、以下の機器、条件で測定した全光線透過率が60%以下、好ましくは40%以下であることをいう。

測定装置及び条件
・ 色彩色差計(コニカミノルタ CR300)
・ JIS Z 8722の拡散照明垂直受光方式に準拠。
・ 測定ヘッド Φ40mm
・ 受光素子 シリコンフォトセル 6個
・ 光源 パルスキセノンランプ
・ 測定径 8mm
・ 標準偏差 ΔE*ab 0.07以内
第1シート部材26の凸部28には、タンポン22の吸収体22Aが配置されている。吸収体22Aから延びる紐状部材22Bは、ブリスター容器23における、凸部28の内部から、さらに第1シート部材26と第2シート部材27とが接着されている領域を、端部23Aの方向に向かって延びている。
ブリスター容器23の端部23Aは、第1シート部材26と第2シート部材27とが密着していない。そして、第1シート部材26は、折れ線fに沿って折れ曲がることができ、折れ曲がると図6(b)に示すように、第1シート部材26は第2シート部材27から離間可能となっている。
紐状部材22Bは、この離間領域まで延び、第1シート部材26を折れ線fに沿って折れ曲げることにより、紐状部材22Bは露出して掴みやすくなる。
ブリスター容器23における、前述の離間領域が設けられている端部23A側と反対側の端部23Bには、貫通穴24が設けられている。
この穴24に携帯用の紐25を通して携帯の際の把持部とすることができる。また、携帯用の紐25を衣服等に引っ掛けることができる。さらに、図6(c)に示すように、携帯用の紐25を水着に取り付けるように用いることもできる。
また、ブリスター容器23の角部29は、面取りがされ、丸くなっている。このため、図6(c)のように水着等の衣服に携帯用の紐25で取り付けても、本実施形態のブリスター容器23の角部は、丸く面取りされているので、引っかかることがない。
本実施形態のブリスター容器23は、第1シート部材26及び第2シート部材27ともに不透明部材で構成されているので、そのまま携帯しても中身がタンポンであることがわからない。さらに、外装を美しくすることで、アクセサリー感覚で持ち運ぶことができる。
吸収体22Aは、ブリスター容器23の凸部28に密封状態で収納されているので、ブリスター容器23を水着に取り付けて泳いでも、内部に水が浸入することがない。タンポン自体、プールや海に行く際に使用することが多いが、このような場合であっても、交換用のタンポンを携帯することができ、便利である。
携帯用の紐25を取り付ける穴と反対側の端部において第1シート部材26と第2シート部材27とが離間可能となっており、その部分からタンポンの紐状部材22Bが引っ張ることが出来るようになっている。ゆえに、携帯用の紐25によってブリスター容器23を衣服に付けてぶら下げている状態で、タンポンの紐状部材22Bを引っ張ることによりタンポン22をブリスター容器23から容易に取出すことができる。
1,1A,20…タンポン包装構造
2,2A,22…タンポン
3,23…ブリスター容器
4…アプリケータ
6,26…第1シート部材
7,27…第2シート部材
8,28…凸部

Claims (5)

  1. 吸収体と、膣内への挿入方向における前記吸収体の末端から延出する紐状部材とを有する生理用のタンポンと、
    前記タンポンを収納する凸部が形成されている第1シート部材、及び、前記第1シート部材における前記凸部が突出した側と反対側面に貼着されている第2シート部材を有するブリスター容器と、を備え、
    前記凸部には前記吸収体が配置され、
    前記第1シート部材と第2シート部材とは、互いに接着されている第1領域と、第1シート部材が折れ曲がることによって、第1シート部材が第2シート部材から離間可能となっている第2領域とを備え、
    前記紐状部材は、前記第1領域を通って、前記第2領域まで延び、前記第2領域において、前記第1シート部材が折れ曲げたときに外部に露出すること、
    を特徴とするタンポン包装構造。
  2. 記ブリスター容器の他端に、携帯用の紐を通すための貫通穴が設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載のタンポン包装構造。
  3. 記タンポンは、吸収体が内部に収納される外筒と、前記外筒内に挿入されることにより、前記外筒内の前記吸収体を前記外筒外へ押し出す内筒とを有し、前記外筒の一端には、前記吸収体が押し出される開口が形成されたアプリケータに収納されていること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のタンポン包装構造。
  4. 前記ブリスター容器の角部は、面取りがされていること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のタンポン包装構造。
  5. 前記第1シート部材と前記第2シート部材とは、不透明部材で製造されていること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のタンポン包装構造。
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