WO2007114130A9 - 二酸化炭素回収利用、移送用混合物 - Google Patents

二酸化炭素回収利用、移送用混合物

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Abstract

 本発明の目的は、二酸化炭素ガス回収利用、移送用混合物を提供することである。本発明は、アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成物と二酸化炭素からなる混合物であって、かつ特定の比率から構成される混合物を開示する。

Description

二酸化炭素回収利用、移送用混合物
技術分野
[0001] 本発明は、アルキルスズアルコキシドを含む組成物を用いた二酸ィ匕炭素の回収利 用及び Z又は移送用の混合物に関する。より詳細には、本発明は、炭酸エステル製 造工程カゝら排出される二酸ィ匕炭素含有ガスを有効にリサイクルし、炭酸エステルを効 率よく連続して製造する方法に関する。
背景技術
[0002] 二酸化炭素ガスを吸収する方法は、いくつかの報告例がある。具体的には、モノエ タノールァミン水溶液を使用する方法 (例えば、特許文献 1参照)、第三級アミンを用 いる方法 (例えば、特許文献 2参照)、水酸化カルシウムを主成分とする多孔質の粉 を用いる方法 (例えば、特許文献 3参照)などの化学吸着法や、ゼォライトなどを用い る固体吸着法 (例えば、特許文献 4参照)などが報告されて ヽる。
[0003] モノエタノールァミン水溶液や三級アミン類で二酸ィ匕炭素を回収する方法では、回 収後に、吸収させた二酸ィ匕炭素を脱炭酸する工程でアミンィ匕合物が二酸ィ匕炭素に 同伴することが知られており、このアミン化合物を除去するために、脱炭酸で得られた 二酸ィ匕炭素を洗浄水で洗浄してアミンィ匕合物を除去する方法が報告されて 、る(例 えば、特許文献 5参照)。し力しながら、これらアミンィ匕合物を二酸ィ匕炭素吸収剤とし て用いた場合には、殆どの場合、吸収剤を水溶液として使用するために、脱炭酸ェ 程で得られる二酸ィヒ炭素は水を含むことも知られており(例えば、特許文献 5参照)、 更に、不純物として混入するアミンィ匕合物を除去する水洗工程を付加した場合は、 一層含水率の高!、二酸化炭素となる。
[0004] 一方で、吸収剤として水酸ィ匕カルシウムゃゼオライトのような固体吸収剤を用いた 場合には、接触面積を大きくするために吸収剤粉末を微細化しなければならず、微 細化すると、取扱いが困難になるという課題があった。この課題を解決する方法も報 告されており、例えば、リチウム化酸ィ匕物を用いる方法が知られている(例えば、特許 文献 6参照)。し力しながら、該方法では、二酸化炭素ガスの吸収、脱離を、それぞれ 数百度の温度条件で行なわなければならず、二酸化炭素を回収するために多大な エネルギーを投入しなければならないといった課題がある。即ち、これまでに多くの 方法が知られているが、二酸ィ匕炭素ガスの吸収回収及び脱離させて二酸ィ匕炭素ガ スを得る方法には、多くの課題が残されている。
[0005] ジメチルスズジメトキシドのスズーメトキシド結合に二酸ィ匕炭素を挿入した報告例が ある(例えば、非特許文献 1参照)。本例では、前記ジメチルスズジメトキシドの二酸ィ匕 炭素挿入体は超臨界二酸ィ匕炭素中で存在し、前記ジメチルスズジメトキシドに含ま れるスズ原子に対して二酸ィ匕炭素が過剰量 (本例中では、 4当量)で生成すると記載 されている。さらに、 4°C飽和二酸ィ匕炭素溶液でも生成すると記載されているが、同 時に、該生成物は室温では不安定で、二酸化炭素を放出すると記載されており、二 酸化炭素の回収や再利用を実現するには至って 、な 、。
[0006] さらに、 1、 3 ジメトキシテトラブチルスタンォキサンのスズーメトキシド結合に二酸 化炭素を挿入した報告例がある(例えば、非特許文献 2参照)。本例では、該 1、 3— ジメトキシテトラプチルスタンォキサンを室温で大気圧の二酸ィ匕炭素と反応させて 1 メトキシー3—メチルカルボナートテトラブチルスタンォキサンの固形物を得ている。し かし、該固形物は構造同定にのみ生成させ、該固形物を利用する方法は実現されて いない。該 1、 3 ジメトキシテトラプチルスタンォキサンと二酸ィ匕炭素との反応物を使 用している例としては、本出願人らが先に開示した方法であり(例えば、特許文献 9参 照)、該 1, 3 ジメトキシテトラプチルスタンォキサンを高圧容器に入れて、二酸化炭 素と反応させて、該高圧容器内で炭酸エステルを生成させる方法のみである。本発 明は、特定のスズィ匕合物を特定の比率で二酸ィ匕炭素を含有させることによる回収利 用及び Z又は移送用の組成物を実現することを目的として更に鋭意検討したもので あり、上述した技術とは全く異なるものである。
[0007] 上述した内容にも関係するが、近年、二酸化炭素を原料とする炭酸エステル製造 方法が開示されている (例えば、特許文献 8、特許文献 9参照)。二酸化炭素を原料 とした炭酸エステル製造方法では、反応の平衡が原系に偏っているために、一般的 に高圧の二酸化炭素を使用し、多くの場合は超臨界状態の二酸ィ匕炭素を使用する( 例えば、特許文献 8の実施例参照)が、反応に利用される二酸ィ匕炭素は僅かであり、 未利用の二酸ィ匕炭素は放出されている。また、本発明者らは、二酸化炭素を超臨界 とせず、比較的圧力の低い二酸ィ匕炭素を利用した方法を開示したが (例えば、特許 文献 9参照)、高圧で二酸化炭素を反応させると常圧に戻す際に二酸化炭素が無駄 になると記載したのみで、未反応の二酸ィ匕炭素を回収して再利用することを記載した 例はない。
上記した二酸ィ匕炭素を原料とする炭酸エステル製造方法力 排出される二酸ィ匕炭 素は、常圧であって、放出された該常圧の二酸ィ匕炭素を再利用するためには、超臨 界ニ酸ィ匕炭素抽出システムで実用化されているコンプレッサー等で再加圧し利用す る方法が挙げられる。この方法では、常圧程度の二酸化炭素を数 MPa以上とする必 要がある。反応で利用される二酸化炭素に比較し、該放出され再加圧する必要のあ る未反応の二酸ィヒ炭素は非常に多く(多くの場合数十倍以上)、巨大なコンプレッサ 一と、該コンプレッサーの駆動のためと二酸ィヒ炭素圧縮の際に発生する熱を冷却器 で除去するために必要な電力エネルギーを投入する必要がある。かかる設備や電力 エネルギーの投入は、炭酸エステル製造のコスト競争力を悪化させ、産業上の実施 価値がないため、炭酸エステルの製造法としては実施されていない。また、反応系内 に低沸のアルコール (例えば、メタノール)や低沸の炭酸エステル (例えば、炭酸ジメ チル)を含んでいる場合、高圧条件力 放出される二酸ィ匕炭素中には、該低沸メタノ 一ルゃ低沸炭酸エステルを多く含むため、該放出された二酸ィ匕炭素を再加圧時に 該低沸物 (低沸アルコールや低沸炭酸エステル)が部分的に液化する場合もあり、コ ンプレッサー性能を維持するためには該液ィ匕した低沸物を抜き出すコントロールする 必要もあり、装置化は極めて困難である。
特許文献 1 :日本国特許第 2809368号
特許文献 2:特開 2003— 261315号公報
特許文献 3 :特開平 5— 184864号公報
特許文献 4:特開 2004 - 344703号公報
特許文献 5:特開 2002— 126439号公報
特許文献 6:特開 2002— 85966号公報
特許文献 7:特開 2003 - 192643号公報 特許文献 8 :日本国特許第 3385359号
特許文献 9: WO03— 055840号公報
非特許文献 1 : Am. Chem. Soc. , 121 (1999) , 3793 - 3794
非特許文献 2 : Applied Catalysis A: General, 255 (2003) , 93— 99 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明の目的は、ガス状の二酸化炭素を固定化した、二酸化炭素の回収利用可 能な混合物を提供し、さらに液状成分として移送できる混合物を提供することである。 本発明のさらなる目的は、該混合物を利用することで炭酸エステル製造工程力ゝら排 出される二酸ィ匕炭素含有ガスを有効にリサイクルし、炭酸エステルを効率よく連続し て製造する方法を提供することである。本発明によって、従来、多くの場合、大気中 に放出されていた二酸ィ匕炭素含有ガスを回収再利用することができ、二酸化炭素利 用効率を向上させることをも目的としている。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のスズ化合 物と二酸ィ匕炭素を特定の割合力 なる混合物が極めて有効であることを見出し、本 発明を完成するに至った。
[0011] 本発明は、
〔1〕 アルキルスズアルコキシド及びアルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体 を含むアルキルスズアルコキシド組成物と、
二酸化炭素と、を含む、二酸化炭素の移送用混合物であって、
前記混合物中に含有される、前記アルキルスズアルコキシド及び Z又は前記アル キルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を Zとし、 前記アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕 炭素、及び前記混合物中に含まれている二酸化炭素を (CO )とし、
2
前記混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原 子を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である、混合物、
〔2〕 前記混合物が、前記アルキルスズアルコキシド組成物にガス状の二酸ィ匕炭素 を吸収させ、化学反応させて得られる混合物である、前項〔1〕に記載の混合物、 〔3〕 前記 R基が、脂肪族基である、前項〔1〕又は〔2〕に記載の混合物、
〔4〕 前記 R基が、炭素数 1〜6のアルキル基である、前項〔1〕〜〔3〕のうち何れか一 項に記載の混合物、
[5] 前記 R基が、炭素数 4〜6のアルキル基である、前項〔1〕〜〔4〕のうち何れか一 項に記載の混合物、
〔6〕 前記化学反応させる圧力が、常圧から IMPaの範囲である、前項〔2〕に記載の 混合物、
〔7〕 前記化学反応させる温度が、 40°C力も 80°Cの範囲である、前項〔2〕に記載 の混合物、
〔8〕 液体状態にある前記アルキルスズアルコキシド組成物に、ガス状の二酸化炭素 を吸収させる、前項〔2〕に記載の混合物、
〔9〕 前記混合物を移送する温度が、 40°C力も 80°Cの範囲である、前項〔1〕〜〔8 〕のうち何れか一項に記載の混合物、
〔10〕 前記アルキルスズアルコキシド組成物が、テトラアルキルジアルコキシジスタン ォキサン及び Z又はジアルキルスズジアルコキシドを含有する、前項〔1〕〜〔9〕のう ち何れか一項に記載の混合物、
〔11〕 該アルキルスズアルコキシド組成物中に含有されるテトラアルキルジアルコキ シジスタンォキサンとジアルキルスズジアルコキシドのモル比率が、 0 : 100〜80 : 20 の範囲である、前項〔10〕に記載の混合物、
〔12〕 前記混合物が、炭酸エステルをさらに含み、前記炭酸エステルの含有量が、 前記アルキルスズアルコキシド組成物中のテトラアルキル ジアルコキシ ジスタン ォキサンのモル数に対して、 20モル%未満である、前項〔10〕又は〔11〕に記載の混 合物、
〔13〕 前記テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサン力 下記一般式(1)で表さ れるテトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンである、前項〔10〕〜〔12〕のうち何 れか一項に記載の混合物、
[化 1]
Figure imgf000008_0001
( 1 )
[0013] (式中、 R R2、 R4、 R5は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R3、 R6は 、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 a及び bは 0から 2の整数であり、 a + bは 2であり、 c及び dは 0から 2の整数であり、 c + dは 2である。 )
〔14〕 前記ジアルキルスズジアルコキシド力 下記一般式(2)で表されるジアルキル スズジアルコキシドである、前項〔10〕〜〔12〕のうち何れか一項に記載の混合物、
[0014] [化 2]
Figure imgf000008_0002
( 2 )
[0015] (式中、 R7、 R8は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R9、 R1Gは、各々 独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 e及び fは 0から 2の整数であり、 e + fは 2 であり、 g及び hは 0から 2の整数であり、 g+hは 2である。 )
〔 15] 前記アルキルスズアルコキシド組成物力 少なくとも 1種類のジアルキルスズァ ルコキシドの単量体、会合体、ポリマー状成分を含むアルキルスズアルコキシド組成 物である、前項〔1〕〜〔14〕のうち何れか一項に記載の混合物、
〔16〕 前項〔1〕に記載の混合物と、二酸化炭素とを反応させる工程を含む、炭酸ェ ステルの製造方法、
〔17〕 下記工程を含む、前項〔16〕に記載の炭酸エステルの製造方法、
工程 1:ガス状の二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシドとを反応させて得られるァ ルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成 物と、二酸ィ匕炭素とを含む混合物であって、前記混合物中に含有される、アルキルス ズアルコキシド及び Z又はアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成す るスズ原子モル数を Zとし、前記アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体とし て取り込まれて!/ヽる二酸化炭素、及び前記混合物中に含まれて!/ヽる二酸化炭素を( CO )とし、
2
前記混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原 子を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物を得る工程と、
工程 2 :液体状態にある前記混合物を炭酸エステル合成工程へ移送する工程と、 工程 3:二酸化炭素存在下、前記混合物から炭酸エステルを含む反応液を得るェ 程と、
工程 4:前記反応液から、二酸化炭素をガス状成分として分離する工程、 〔18〕 工程 4の後に、
工程 5:前記分離したガス状の二酸ィ匕炭素を工程 1にリサイクルする工程を、 さらに含む、前項〔17〕に記載の炭酸エステルの製造方法、
〔19〕 工程 5の後に、
工程 6:工程 4で二酸化炭素を分離した反応液から炭酸エステルを分離し、残留液 を得る工程と、
工程 7:前記残留液とアルコールとを反応させて、アルキルスズアルコキシド組成物 を得る工程と、 工程 8:前記アルキルスズアルコキシド組成物を工程 1ヘリサイクルする工程と、 をさらに含む、前項〔18〕に記載の炭酸エステルの製造方法、
〔20〕 前記アルコール力 下記式(3)で表されるアルコールである、
[0016] [化 3]
R"OH
( 3 )
[0017] (式中、 R11は、工程 1の混合物中の OR基 (OR)の Rと同定義である。 )
前項〔 19〕に記載の炭酸エステルの製造方法、
〔21〕 請求項 1記載の混合物を加熱及び Z又は減圧して、二酸化炭素を脱離させ て、前記脱離させた二酸化炭素を利用する工程を含む、二酸化炭素の回収利用方 法。
〔22〕 前項〔1〕に記載の混合物が、反応器中で、ガス状の二酸化炭素を連続的に 供給して、化学反応して得られる混合物であって、前記混合物を液相成分として得、 同時に前記反応器の気相部を連続的に抜き出して、前記連続的に供給したガス状 の二酸ィ匕炭素よりも含水量の低い乾燥したガス状の二酸ィ匕炭素を得る、乾燥したガ ス状の二酸化炭素の製造方法、
〔23〕 液体状態である前項〔1〕に記載の前記混合物を移送することを含む、二酸ィ匕 炭素の移送方法、
〔24〕 前記混合物を移送する温度が、 40°Cから 80°Cの範囲である、前項〔23〕に 記載の移送方法、
を提供する。
発明の効果
[0018] 本発明の混合物を使用することによって、二酸化炭素を液状混合物として移送でき 、さらに該混合物から得られる二酸化炭素は本質的に水を含有しない。また、本発明 の混合物は、二酸化炭素ガスと、アルキルスズアルコキシド組成物とを反応させること によって、容易に得ることができるため、二酸ィ匕炭素の効率のよい回収利用混合物と して使用でき、産業上に大いに有用である。 発明を実施するための最良の形態
[0019] 本発明の実施の形態について、図面等を参照しつつ説明する。以下の実施形態 は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態にのみ限定する趣 旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施すること ができる。
[0020] 本発明の混合物は、特定のスズィ匕合物と二酸ィ匕炭素を特定の割合力もなる、二酸 化炭素の回収利用及び Z又は移送用の混合物である。本発明の混合物は、ガス状 の二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物力も容易に得ることができる。即ち、 本発明の混合物は、アルキルスズアルコキシド及びアルキルスズアルコキシドの二酸 化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成物と、
二酸化炭素と、を含む、二酸化炭素の移送用混合物であって、
前記混合物中に含有される、前記アルキルスズアルコキシド及び Z又は前記アル キルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を Zとし、 前記アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕 炭素、及び前記混合物中に含まれている二酸化炭素を (CO )とし、
2
前記混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原 子を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物である。
[0021] より具体的に、本発明の混合物について説明する。
本発明の混合物は、アルキルスズアルコキシド組成物の二酸化炭素結合体を含む 混合物である。好ましくは、後記する式(1)及び Z又は下記式(2)で表されるようなァ ルキルスズアルコキシド類を含むアルキルスズアルコキシド組成物の二酸化炭素結 合体を含む混合物である。
[0022] 本発明でいうアルキルスズアルコキシドとは、特定のアルキルスズアルコキシドであ る。具体的には、特定のアルキルスズアルコキシドは、分子内に少なくとも 1つの 4価 のスズ原子を含有し、該スズ原子への結合は、スズーアルキル結合、スズー酸素結 合 (スズ アルコキシ結合を含む)によって価数が占められており、分子内に該結合 を少なくとも 1つずつ有する。ただし、分子外力ゝら該スズ原子への他分子の配位は、 本発明の目的に影響を与えなければ差し支えない。このような分子外からの配位とし ては、アルコール類、アルキルスズアルコキシド同士の供与配位による会合、二酸化 炭素の配位等が挙げられるが、上記したように、これらに限定されない。
[0023] 上記したスズーアルキル結合を形成するアルキル基は、脂肪族、ァラルキル基を指 す。その例としては、メチル、ェチル、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異 性体)、へキシル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル ( 各異性体)、デシル (各異性体)、ゥンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2— ブテニル、シクロブテニル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロべ ンチル、シクロペンタジェ -ル、シクロへキセ-ル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化 水素基であるアルキル基や炭素数 5から 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキ ル基、ベンジル、フエ-ルェチル等の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる、 またエーテル結合を含んでいてもいいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチ ル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部ある!、は一部がハロゲン原子 に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましく は、アルキル基である。スズ原子に結合するアルキル基が複数ある場合、それらは同 一であってもよいし、場合によっては異なっていても構わない。上記したアルキル基 のうち、 n—ブチル基、 n—ォクチル基カも選ばれるものがより好ましい。
[0024] 上記したスズー酸素結合のうち、スズーアルコキシ結合を形成するアルコキシ基( 酸素—アルキル結合力 なる基)を形成するアルキル基は、脂肪族、ァラルキル基を 指す。その例としては、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜 12のシクロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるい は無置換又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1 〜 14のアルキル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるアルキ ルと、力 なる炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフル ォロブチル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲ ン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。 好ましくは、アルキル基である。より好ましくは、炭素数 1〜6のアルキル基であり、炭 素数が短い場合には安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、該アルコ キシ基の酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状とならない場 合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましく
2
、そのような最も好ましい例としてはアルコキシ基を形成するアルキル基力 炭素数 4 〜6のアルキル基で、かつ、酸素に隣接する炭素原子力メチレン構造であるアルキル 基である。スズ原子に結合するアルコキシ基が複数ある場合、それらは同一であって もよ ヽし、場合によっては異なって ヽてもかまわな!/、。
[0025] スズーアルコキシ結合以外のスズー酸素結合は、本発明の目的に影響を与えない 結合であれば、どのような結合であっても構わない。好ましい結合としては、スズ—酸 素ースズ結合を形成するスズ—酸素結合である。
[0026] 本発明でいうアルキルスズアルコキシド組成物には、上記したアルキルスズアルコ キシドを含有してょ 、組成物である。好まし 、アルキルスズアルコキシド組成物として は、式( 1)で表されるテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサン類及び/又 は式(2)で表されるジアルキルスズジアルコキシド類を含有してよ!、アルキルスズァ ルコキシド組成物である。
[0027] さらに、本発明に使用するアルキルスズアルコキシドについて以下に例を挙げて説 明する。
本発明でいうテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサン類は下式(1)に示 すテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンであって、下式(1)に代表される 構造式を示すが、単量体であっても会合体であっても多量体、重合体であっても力ま わない。
[0028] [化 4]
Figure imgf000014_0001
( 1 )
[0029] (式中、 R R2、 R4、 R5は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R3、 R6は 、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 a及び bは 0から 2の整数であって、 a+bは 2であり、 c及び dは 0から 2の整数であって、 c + dは 2である。)
[0030] 式(1)
Figure imgf000014_0002
R2、 R4、 R5の例と しては、メチル、ェチル、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキ シル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、 デシル (各異性体)、ゥンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテニル、シ クロブテニル、シクロブチノレ、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロペンチル、シク 口ペンタジェ -ル、シクロへキセニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であ るアルキル基や炭素数 5から 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベン ジル、フエ-ルェチル等の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エー テル結合を含んでいてもいいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異 性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換し たハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アル キル基である。より好ましくは炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である 。以上に示した炭素数以上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、 生産性を損なったりする場合がある。式(1)の R R2、 R4、 R5は同一であってもよい し、場合によっては異なっていてもかまわない。
[0031] R3、 R6は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシクロ アルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、又は無置換又は 置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜14のアルキ ル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群力も選ばれるアルキルと、からなる 炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル( 各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置 換したハロゲン化炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、 アルキル基である。式(1)の R3と R6は同一であってもよいし、場合によっては異なつ ていてもかまわない。
[0032] 式(1)で示されるテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンの例としては、 1 , 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジメトキシージスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラ ブチルー 1, 3 ジエトキシージスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3— ジプロポキシ ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ ブトキシージスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジペン チルォキシージスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジへ キシルォキシ ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ ヘプチルォキシージスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジベンジル ォキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ジメトキシ一ジスタ ンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジエトキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジプロポキシ ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1 , 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジブトキシ—ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1, 3 , 3—テトラオクチルー 1, 3 ジペンチルォキシージスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジへキシルォキシージスタンォキサン(各異性体) 、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジヘプチルォキシージスタンォキサン(各異 性体)、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ジベンジルォキシ一ジスタンォキサンな どのテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンゃテトラアルキルージァラルキ ルォキシ一ジスタンォキサン等が挙げられる。上記した群のうちから単独で選ばれて もよ!/、し、上記した群力も選ばれる混合物であってもよ!/、。
[0033] 式(1)で示されるテトラアルキル—ジアルコキシ—ジスタンォキサンのうち、 R1基、 R 2基、 R4基、 R5基が、 n—ブチル基、 n—ォクチル基カも選ばれるものが好ましぐより 好ましい例としては、 R3基、 R6基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R3基、 R6基の 炭素数が短い場合には安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、さらに R3基、 R6基力も構成される OR3基、 OR6基の酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換 基を持つ場合は、液状とならない場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン( CH )構造である場合が最も好ましぐそのような最も好ましい例としては該 R3基、 R6
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基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子力^チレン構造で あるアルキル基である。そのような最も好ましい例としては、 1, 1, 3, 3—テトラ一(n ブチル)ー1, 3 ジ一(n—ブトキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラー(n —ブチル)一 1, 3 ジ一(n—ペンチルォキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テ トラ一(n—ブチル)一 1, 3 ビス一(3—メチルブトキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 , 3—テトラー(n—ブチル) 1, 3 ジ一(n—へキシルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラー(n—ブチル) 1, 3 ビス一(2 ェチノレブトキシ) ジスタンォ キサン、 1, 1, 3, 3—テトラー(n—ォクチル) 1, 3 ジ一(n—ブトキシ) ジスタン ォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラ一(n—ォクチル)一 1, 3 ジ一(n—ペンチルォキシ) —ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラ一(n—ォクチル)一 1, 3 ビス一(3—メチ ルブトキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラー(n—ォクチル) 1, 3 ジー( n—へキシルォキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3, 3—テトラ一(n—ォクチル)一 1, 3 ビス一(2 ェチルブトキシ) ジスタンォキサンである。
[0034] 本発明で!/、ぅジアルキルスズジアルコキシド類は、下式(2)に示すジアルキルスズ ジアルコキシドであって、下式(2)に代表される構造式を示すが、単量体であっても 会合体であっても多量体、重合体であっても力まわな 、。
[0035] [化 5]
Figure imgf000016_0001
( 2 )
[0036] (式中、 R7、 R8は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R9、 R1C)は、各々 独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 e及び fは 0から 2の整数であって、 e + fは 2であり、 g及び hは 0から 2の整数であって、 g+hは 2である。 )
[0037] 式(2)のジアルキルスズジアルコキシドの R7、 R8の例としては、メチル、ェチル、プ 口ピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デシル (各異性体)、ゥンデ シル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテニル、シクロブテニル、シクロプチ ノレ、シクロペンチノレ、シクロへキシノレ、シクロペンチノレ、シクロペンタジェ二ノレ、シクロ へキセニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であるアルキル基や炭素数 5 力も 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジル、フエ-ルェチル等 の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテル結合を含んでいても いいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性体)などのように炭化水 素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基 であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキル基である。より好ましく は炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。以上に示した炭素数以 上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、生産性を損なったりする 場合がある。式(2)の R7、 R8は同一であってもよいし、場合によっては異なっていても かまわない。
[0038] R9、 R1Gは、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシク 口アルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは無置換 又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜14のァ ルキル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるアルキルと、から なる炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチ ル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部ある!、は一部がハロゲン原子 に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましく は、アルキル基である。式(2)の R9と R1Gは同一であってもよいし、場合によっては異 なっていてもかまわない。
[0039] このようなジアルキルスズジアルコキシドの例としては、ジブチルージメトキシースズ 、ジブチノレージェトキシースズ、ジブチノレージプロポキシースズ(各異 '性体)、ジブチ ル ジブトキシ スズ (各異性体)、ジブチル ジペンチルォキシ スズ (各異性体) 、ジブチルージへキシルォキシースズ(各異性体)、ジブチルージヘプチルォキシー スズ、ジブチルージベンジルォキシースズ、ジォクチルージメトキシースズ、ジォクチ ルージェトキシースズ、ジォクチルージプロポキシースズ(各異性体)、ジォクチルー ジブトキシースズ (各異性体)、ジォクチルージペンチルォキシースズ (各異性体)、ジ ォクチルージへキシルォキシースズ(各異性体)、ジォクチルージヘプチルォキシー スズ(各異性体)、ジォクチルージベンジルォキシースズなどのジアルキルージアルコ キシースズゃジアルキル ジァラルキルォキシ スズ等が挙げられる。上記した群の うちから単独で選ばれてもよ 、し、上記した群力も選ばれる混合物であってもよ!/、。
[0040] 式(2)で示されるジアルキルスズジアルコキシドのうち、 R7基、 R8基が、 n ブチル 基、 n—ォクチル基カも選ばれるものが好ましぐより好ましい例としては、 R9基、 R1Q 基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R9基、 R1C>基の炭素数が短い場合には安定 性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、更に R9基、 R1C>基から構成される O R9基、 OR 基において酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状 とならない場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が
2
最も好ましぐそのような最も好ましい例としては、該 R9基、 R1G基が炭素数 4〜6のァ ルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子カ チレン構造であるアルキル基である 。そのような最も好ましい例としては、ジ—(n—ブチル)—ジ—(n—ブトキシ)—スズ、 ジー(n—ブチル)ージー(n—ペンチルォキシ) スズ、ジー(n—ブチル) ビス一( 3—メチノレブトキシ)—スズ、ジ—(n—ブチノレ)—ジ—(n—へキシルォキシ)—スズ、 ジー(n—ブチル) ビス一(2—ェチルブトキシ) スズ、ジー(n—ォクチル)ージー( n—ブトキシ) スズ、ジー(n—ォクチル)ージー(n—ペンチルォキシ) スズ、ジー( n—ォクチル)ージー(n—へキシルォキシ) スズ、ジー(n—ォクチル) ビス一(3 メチルブトキシ)—スズ、ジ—(n—ォクチル)—ビス—(2—ェチルブトキシ)—スズ である。
[0041] アルキルスズアルコキシド類には下記式(4)に示すトリアルキルスズアルコキシド類 も本発明にお 、て使用できる。
[0042] [化 6]
Figure imgf000019_0001
( 4 )
[0043] (式中、 R11 R12、 R13は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R14は、脂 肪族基、ァラルキル基であり、 i、 j、 kは 0から 3の整数であって、 i+j +kは 3である。 )
[0044] 式(4)のトリアルキルスズアルコキシドの尺11、 R12、 R13の例としては、メチル、ェチル 、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシル (各異性体)、ヘプ チル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デシル (各異性体)、ゥ ンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテュル、シクロブテニル、シクロブ チル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロペンチル、シクロペンタジェニル、シク 口へキセニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であるアルキル基や炭素数 5 力も 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジル、フエ-ルェチル等 の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテル結合を含んでいても いいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性体)などのように炭化水 素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基 であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキル基であり。より好ましく は炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。以上に示した炭素数以 上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、生産性を損なったりする 場合がある。式 (4)の尺11、 R12、 R13は同一であってもよいし、場合によっては異なつ ていてもかまわない。
[0045] R14は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシクロア ルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは無置換又 は置換された炭素数 6〜 19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜 14のアル キル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群力も選ばれるアルキルと、力もなる 炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル( 各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置 換したハロゲン化炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、 アルキル基である。
[0046] このようなトリアルキルスズアルコキシドの例としては、トリブチルーメトキシースズ、ト リブチル—エトキシ—スズ、トリブチル—プロポキシ—スズ (各異性体)、トリブチル— ブトキシースズ (各異性体)、トリプチルーペンチルォキシースズ (各異性体)、トリプチ ル へキシルォキシ スズ(各異性体)、トリブチル ヘプチルォキシ スズ、トリブ チルーベンジルォキシースズ、トリオクチルーメトキシースズ、トリオクチルーエトキシ スズ、トリオクチループロポキシースズ(各異性体)、トリオクチルーブトキシースズ( 各異性体)、トリオクチルーペンチルォキシースズ (各異性体)、トリオクチルーへキシ ルォキシ—スズ (各異性体)、トリオクチル—ヘプチルォキシ—スズ (各異性体)、トリ ォクチル ベンジルォキシ スズなどのトリアルキル -アルコキシ スズゃトリアルキ ル一ァラルキルォキシ一スズ等が挙げられる。上記した群のうちカゝら単独で選ばれて もよ!/、し、上記した群力も選ばれる混合物であってもよ!/、。
[0047] 式 (4)で示されるトリアルキルスズアルコキシドのうち、 R11基、 R12基、 R13基が n—ブ チル基、 n—ォクチル基力 選ばれるものが好ましぐより好ましい例としては、 R14基 が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R14基の炭素数が短い場合には安定性、移送の ための流動性が悪ィ匕する場合があり、更に R14基カゝら構成される OR14基において酸 素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状とならない場合もあるため 、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのような
2
最も好ま U、例としては該 R14基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接す る炭素原子カ チレン構造であるアルキル基である。そのような最も好まし 、例として は、トトリ—(n—ブチル)―(n—ブトキシ) スズ、トリ—(n—ブチル) - (n—ペンチル ォキシ)一スズ、トリー(n—ブチル)一 (3—メチルブトキシ)一スズ、トリー(n—ブチル )一(n—へキシルォキシ) スズ、トリー(n—ブチル)一(2—ェチルブトキシ) スズ、 トリー(n—ォクチル)一(n ブトキシ) スズ、トリー(n—ォクチル)一(n ペンチル ォキシ)一スズ、トリー(n—ォクチル)一(n—へキシルォキシ)一スズ、トリー(n—オタ チル)一(3 メチルブトキシ) スズ、トリー(n—ォクチル)一(2 ェチルブトキシ) スズである。
[0048] アルキルスズアルコキシド類にはモノアルキルスズアルコキシド類も本発明にお!/ヽ て使用できる。モノアルキルスズアルコキシド類の構造の特定は困難である力 下記 式(5)及び Z又は(6)で示されるモノアルキルスズアルコキシドである。
[0049] [化 7]
Figure imgf000021_0001
( 5 ) ( 6 )
[0050] (式中、 R15、 R19は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R16、 R17、 R18、 R2Gは、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 m、 n、 pは 0から 3の整数であ つて、 m+n+pは 3である。 )
[0051] 式(5)で表されるモノアルキルスズアルコキシドの R15の例としては、メチル、ェチル 、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシル (各異性体)、ヘプ チル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デシル (各異性体)、ゥ ンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテュル、シクロブテニル、シクロブ チル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロペンチル、シクロペンタジェニル、シク 口へキセニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であるアルキル基や炭素数 5 力も 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジル、フエ-ルェチル等 の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテル結合を含んでいても いいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性体)などのように炭化水 素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基 であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキル基であり、より好ましく は炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。以上に示した炭素数以 上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、生産性を損なったりする 場合がある。
[0052] R16、 R17、 R18は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12 のシクロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは 無置換又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜 14のアルキル及び炭素数 5〜14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるアルキルと 、力 なる炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロ ブチル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原 子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ま しくは、アルキル基である。
[0053] このようなモノアルキルスズアルコキシドの例としては、ブチル一トリメトキシ一スズ、 ブチル—トリ—エトキシ—スズ、ブチル—トリプロポキシ—スズ (各異性体)、ブチル— トリ—ブトキシ—スズ (各異性体)、ブチル—トリ—ペンチルォキシ—スズ (各異性体)、 ブチル—トリ—へキシルォキシ―スズ (各異性体)、ブチル—トリ—ヘプチルォキシ― スズ(各異性体)、ブチルートリーベンジルォキシースズ、ォクチルートリーメトキシー スズ、ォクチル—トリ—エトキシ—スズ、ォクチル—トリ—プロポキシ—スズ(各異性体) 、ォクチル一トリ一ブトキシ一スズ (各異性体)、ォクチル一トリ一ペンチルォキシ一ス ズ (各異性体)、ォクチルートリーへキシルォキシースズ (各異性体)、ォクチルートリ 一へプチルォキシースズ (各異性体)、ォクチルートリーベンジルォキシースズなどの アルキル トリーアルコキシースズ、やアルキル トリーアラルキルォキシースズ等が 挙げられる。上記した群のうちから単独で選ばれてもよいし、上記した群から選ばれ る混合物であってもよい。
[0054] 式(5)で示されるモノアルキルスズアルコキシドのうち、 R15基が n ブチル基、 n— ォクチル基力 選ばれるものが好ましぐより好ましい例としては、 R16基、 R17基、 R18 基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R16基、 R17基、 R18基の炭素数が短い場合に は安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、更に R16基、 R17基、 R18基か ら構成される OR16基、 OR17基、 OR18基において酸素 (O)に隣接する炭素原子に置 換基を持つ場合は、液状とならない場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのような最も好ましい例としては該 R16基、 R
2
17基、 R18基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子力メチレ ン構造であるアルキル基である。そのような最も好ましい例としては、(n—プチル)— トリー(n ブトキシ) スズ、(n—ブチル) トリー(n ペンチルォキシ) スズ、(n— ブチル)—トリス—(3—メチルブトキシ)—スズ、(n—ブチル)—トリ—(n—へキシルォ キシ)一スズ、(n—ブチル)ートリス一 (2—ェチルブトキシ)一スズ、(n—ォクチル)一 トリ—(n—ブトキシ)—スズ、(n—ォクチル)—トリ—(n—ペンチルォキシ)—スズ、(n —ォクチル)一トリ一(n—へキシルォキシ)一スズ、(n—ォクチル)一トリス一(3—メチ ルブトキシ) スズ、(n—ォクチル)ートリス一(2—ェチルブトキシ)ースズである。
[0055] 式(6)で表されるモノアルキルスズアルコキシドの R19の例としては、メチル、ェチル 、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシル (各異性体)、ヘプ チル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デシル (各異性体)、ゥ ンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテュル、シクロブテニル、シクロブ チル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロペンチル、シクロペンタジェニル、シク 口へキセニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であるアルキル基や炭素数 5 力も 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジル、フエ-ルェチル等 の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテル結合を含んでいても いいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性体)などのように炭化水 素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基 であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキル基であり。より好ましく は炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。以上に示した炭素数以 上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、生産性を損なったりする 場合がある。
[0056] R2Gは、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシクロア ルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは無置換又 は置換された炭素数 6〜 19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜 14のアル キル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群力も選ばれるアルキルと、力もなる 炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル( 各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置 換したハロゲン化炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、 アルキル基である。
[0057] このようなモノアルキルスズアルコキシドの例としては、ブチルーメトキシースズォキ シド、ブチルーエトキシースズォキシド、ブチループロポキシースズォキシド(各異性 体)、ブチルーブトキシースズォキシド(各異性体)、ブチルーペンチルォキシースズ ォキシド (各異性体)、ブチル—へキシルォキシ—スズォキシド (各異性体)、ブチル 一へプチルォキシースズォキシド(各異性体)、ブチルーベンジルォキシースズォキ シド、ォクチルーメトキシースズォキシド、ォクチルーエトキシースズォキシド、ォクチ ループロポキシースズォキシド(各異性体)、ォクチループトキシースズォキシド(各異 性体)、ォクチルーペンチルォキシースズォキシド(各異性体)、ォクチルーへキシル ォキシ—スズォキシド (各異性体)、ォクチル—ヘプチルォキシ—スズォキシド (各異 性体)、ォクチルーベンジルォキシースズォキシドなどのアルキル アルコキシース ズォキシドゃアルキルーァラルキルォキシースズォキシド等が挙げられる。上記した 群のうちから単独で選ばれてもよ!/ヽし、上記した群カゝら選ばれる混合物であってもよ い。
[0058] 式(6)で示されるモノアルキルスズアルコキシドのうち、 R19基が n—ブチル基、 n— ォクチル基力 選ばれるものが好ましぐさらに好ましい例としては、 R2基が炭素数 1 〜6のアルキル基であり、 R2G基の炭素数が短い場合には安定性、移送のための流 動性が悪ィ匕する場合があり、さらに R2基力も構成される OR2基において酸素 (O)に 隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状とならない場合もあるため、該隣接 する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのような最も好まし
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い例としては該 R2基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子 カ チレン構造であるアルキル基である。そのような最も好ましい例としては、(n—ブ チル)一(n—ブトキシ)ースズォキシド、(n—ブチル)(n—ペンチルォキシ) スズォ キシド、(n ブチル)一(3—メチルブトキシ)ースズォキシド、(n—ブチル) スズー( n—へキシルォキシ)ースズォキシド、(n—ブチル)一(2—ェチルブトキシ) スズォ キシド、(n—ォクチル)一(n ブトキシ)ースズォキシド、(n—ォクチル)一(n ペン チルォキシ)ースズォキシド、(n—ォクチル)一(n—へキシルォキシ)一スズォキシド 、(n—ォクチル)一(3 メチルブトキシ)ースズォキシド、(n—ォクチル)一(2 ェチ ルブトキシ) スズォキシドである。
[0059] アルキルスズアルコキシド類には、下記式(7)に示すトリアルキル トリアルコキシ —ジスタンォキサン類も、本発明において使用できる。本発明でいうトリアルキル—ト リアルコキシ ジスタンォキサン類は、下式(7)に示すテトリアルキル トリアルコキシ ジスタンォキサンであって、下式(7)に代表される構造式を示すが、単量体であつ ても会合体であっても多量体、重合体であっても力まわな 、。
[0060] [化 8]
Figure imgf000025_0001
( 7 )
[0061] (式中、 Rz Rz R は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R24、 R25、 R26は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 r及び sは 0から 2の整数であ つて、 r+sは 2であり、 t及び uは 0から 2の整数であって、 t+uは 2である。 )
[0062] 式(7)のトリアルキル—トリアルコキシ—ジスタンォキサンの R21、 R22、 R23、の例とし ては、メチル、ェチル、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシ ル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デ シル (各異性体)、ゥンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテニル、シク ロブテニノレ、シクロブチノレ、シクロペンチノレ、シクロへキシノレ、シクロペンチノレ、シクロ ペンタジェ -ル、シクロへキセ-ル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基である アルキル基や炭素数 5から 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジ ル、フエ-ルェチル等の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテ ル結合を含んでいてもいいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性 体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換した ハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキ ル基である。より好ましくは炭素数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。 以上に示した炭素数以上のものも使用することができる力 流動性が悪くなつたり、生 産性を損なったりする場合がある。式 (7)の R21、 R22、 R23は同一であってもよいし、 場合によっては異なって ヽてもかまわな!/ヽ。
[0063] R24、 R25、 R26は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12 のシクロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは 無置換又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜 14のアルキル及び炭素数 5〜14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるアルキルと 、力 なる炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロ ブチル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原 子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ま しくは、アルキル基であり。式(7)の R24、 R25、 R26は同一であってもよいし、場合によ つては異なって 、てもかまわな 、。
[0064] 式(7)で示されるトリアルキル一トリアルコキシ一ジスタンォキサンの例としては、 1, 1, 3 トリブチル—1, 3, 3 トリメトキシ—ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリブチル— 1, 3, 3 卜!;ェ卜キシージスタン才キサン、 1, 1, 3 HJブチノレー 1, 3, 3 HJプ Pポ キシ—ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1, 3 トリブチル—1, 3, 3 トリブトキシ— ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリブチルー 1, 3, 3 トリペンチルォキシー ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリブチルー 1, 3, 3 トリへキシルォキシ ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリブチルー 1, 3, 3 トリへプチルォキシ —ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリブチル 1, 3, 3 トリベンジルォキシ一ジスタン ォキサン、 1, 1, 3 トリオクチルー 1, 3, 3 トリメトキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 —トリオクチル一 1, 1, 3 トリエトキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリオクチル一 1 , 3, 3 トリプロポキシ—ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチル— 1, 3 , 3 トリブトキシ—ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチル— 1, 3, 3- トリペンチルォキシ—ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチルー 1, 3, 3 —トリへキシルォキシ—ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチル— 1, 3 , 3 トリへプチルォキシ—ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1, 3 トリブチル—1, 3, 3—トリべンジルォキシ ジスタンォキサンなどのトリアルキル一トリアルコキシ ジ スタンォキサンやトリアルキル一トリアラルキルォキシ一ジスタンォキサン等が挙げら れる。上記した群のうちから単独で選ばれてもよいし、上記した群から選ばれる混合 物であってもよい。
[0065] 式(7)で示されるトリアルキル—トリアルコキシ—ジスタンォキサンのうち、 R21基、 R2 2基、 基力 n—ブチル基、 n—ォクチル基カも選ばれるものが好ましぐさらに好ま しい例としては、 R24基、 R25基、 R26基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R24基、 R2 5基、 R26基の炭素数が短い場合には安定性、移送のための流動性が悪化する場合 があり、さらに R24基、 R25基、 R26基カゝら構成される OR24基、 OR25基、 OR26基の酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状とならない場合もあるため、 該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのような最
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も好ましい例としては該 R24基、 R25基、 R26基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ、 酸素に隣接する炭素原子力 Sメチレン構造であるアルキル基である。そのような最も好 ましい例としては、 1, 1, 3 トリ一(n—ブチル)一1, 3, 3 トリ一(n—ブトキシ)一ジ スタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ブチル)一1, 3, 3 トリ一(n—ペンチルォキシ )—ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ブチル)一1, 3, 3 トリス一(3—メチル ブトキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ブチル)一1, 3, 3 トリ一(n—へ キシルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリー(n—ブチル)ー1, 3, 3 トリス (2 ェチルブトキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ォクチル)一 1, 3, 3 —トリ—(n—ブトキシ)—ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ—(n—ォクチル)— 1, 3, 3 —トリ一(n—ペンチルォキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ォクチル)一 1, 3, 3 トリス一(3—メチルブトキシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—オタ チル) 1, 3, 3—トリ—(n—へキシルォキシ)—ジスタンォキサン、 1, 1, 3—トリ—( n—ォクチル)一 1, 3, 3 トリス一(2 ェチルブトキシ)一ジスタンォキサンである。
[0066] 上記したアルキルスズアルコキシド類は、それぞれ混合物であっても、単独であつ ても構わないし、相互に配位、会合していても構わない。アルキルスズアルコキシドは 配位子が交換しやすぐ構造の特定が困難であったり、上記した以外にも配位、会合 したアルキルスズアルコキシドも存在する可能性はある。ただし、現在の解析技術で 特定できないにすぎず、上記したようなアルキル基、アルコキシ基の規定に基づいた アルキルスズアルコキシドは、本発明にお 、て使用することができる。
[0067] 次に、本発明で 、うアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体にっ 、て説明 する。
本発明で 、うアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体とは、特定のアルキル スズアルコキシドの二酸化炭素結合体である。該特定のアルキルスズアルコキシドの 二酸化炭素結合体の特徴は、分子内に少なくとも 1つの 4価のスズ原子を含有し、該 スズ原子への結合は、スズーアルキル結合、スズーカルボナート結合、スズー酸素結 合 (スズ アルコキシ結合を含む)によって価数が占められており、分子内に少なくと も 1つのスズーアルキル結合と少なくとも 1つのスズーカルボナート結合を有する。た だし、分子外力 該スズ原子への他分子の配位は、本発明の目的に影響を与えなけ れば差し支えない。このような分子外からの配位としては、アルコール類、アルキルス ズアルコキシド、アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体相互の供与配位に よる会合、二酸ィ匕炭素の配位等が挙げられるが、上記したように、これらに限定され ない。
[0068] 上記したスズーアルキル結合を形成するアルキル基は、脂肪族、ァラルキル基を指 す。その例としては、メチル、ェチル、プロピル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異 性体)、へキシル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル ( 各異性体)、デシル (各異性体)、ゥンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2— ブテニル、シクロブテニル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロべ ンチル、シクロペンタジェ -ル、シクロへキセ-ル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化 水素基であるアルキル基や炭素数 5から 12の脂環式炭化水素基であるシクロアルキ ル基、ベンジル、フエ-ルェチル等の炭素数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。 また、エーテル結合を含んでいてもいいし、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチ ル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部ある!、は一部がハロゲン原子 に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましく は、アルキル基である。スズ原子に結合するアルキル基が複数ある場合、それらは同 一であってもよいし、場合によっては異なっていてもかまわない。上記したアルキル基 のうち、 n ブチル基、 n—ォクチル基から選ばれるものが最も好ましい。
[0069] 上記したスズー酸素結合のうち、スズーアルコキシ結合を形成するアルコキシ基( 酸素—アルキル結合カゝらなる基)を形成する、アルキル基は、脂肪族、ァラルキル基 を指す。その例としては、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5 〜 12のシクロアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のァルケ-ル基、ある いは無置換又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素 数 1〜14のアルキル及び炭素数 5〜14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるァ ルキルと、力 なる炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタ フルォロブチル (各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハ ロゲン原子に置換したハロゲンィ匕炭化水素基であってもよいが、これらに限定されな い。好ましくは、アルキル基である。さらに好ましくは炭素数 1〜6のアルキル基であり 、炭素数が短い場合には安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、該ァ ルコキシ基の酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状とならない 場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好まし
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ぐそのような最も好ましい例としてはアルコキシ基を形成するアルキル基力 炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子力メチレン構造であるアルキル 基である。スズ原子に結合するアルコキシ基が複数ある場合、それらは同一であって もよ ヽし、場合によっては異なって ヽてもかまわな!/、。
[0070] スズーアルコキシ結合以外のスズー酸素結合は、本発明の目的に影響を与えない 結合であれば、どのような結合であっても構わない。好ましい結合としては、スズ—酸 素ースズ結合を形成するスズ—酸素結合である。
[0071] 上記したスズーカルボナート結合とは、本発明のいうアルキルスズアルコキシドのニ 酸化炭素結合体を特徴づける結合である。該スズ カルボナート結合は、上述した スズ—アルコキシ結合(即ち、 Sn— OR結合)のスズ原子とアルコキシ基の間に二酸 化炭素分子 (CO )が挿入された結合である。即ち、スズ—カルボナート結合は、 Sn
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—O— CO— ORで特徴づけられる結合である。このような結合の存在は、 119Sn— N MRや13 C— NMR、 — NMR、 X線構造解析などを組み合わせて公知の方法で確 認することができる。
[0072] 本発明の混合物は、上記したアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を含 有することを特徴とする混合物である。好まし 、アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕 炭素結合体とは、前述した本発明で使用できるアルキルスズアルコキシドのアルコキ シ基部分が、上記したカルボナート結合に一部または全部置き換わった (あるいは変 化した)構造である。 [0073] さらに、本発明に使用するアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体について 以下に例を挙げて説明する。上記したように、好ましいアルキルスズアルコキシドのニ 酸化炭素結合体とは、前述した本発明で使用できるアルキルスズアルコキシドのアル コキシ基部分力 上記したカルボナート結合に一部または全部置き換わった (ある ヽ は変化した)構造である。従って、前記したアルキルスズアルコキシドと対応させて、 アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を示す。ただし、二酸化炭素結合体 の結合の存在については前記した分析方法によって確認することが可能であるが、 二酸ィ匕炭素結合体の構造については、複雑な構造となり、現在の分析技術では特 定できない場合もあり、本発明の二酸化炭素結合体は下記構造例に限定されない。
[0074] 前記した式(1)に示すテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンに対応す る二酸ィ匕炭素結合体の例としては、下記式 (8)、(9)、(10)に代表される構造式を示 す力 単量体であっても会合体であっても多量体、重合体であってもかまわない。
[0075] [化 9]
Figure imgf000030_0001
( 8 ) ( 9 )
Figure imgf000030_0002
[0076] (式中、 R R2、 R3、 R4、 R R6は、各々独立して、前記した式(1)で定義した R R2、 R3、 R4、 R5、 R6を表し、 a、 b、 c、 dも式(1)で定義した a、 b、 c、 dを表す。 )
[0077] 前記した式(2)に示すジアルキルスズジアルコキシドに対応する二酸ィヒ炭素結合 体の例としては、下記式(11)、(12)、(13)に代表される構造式を示す力 単量体で あっても会合体であっても多量体、重合体であっても力まわな!/、。
[0078] [化 10]
Figure imgf000031_0001
( 1 1 ) ( 1 2 ) ( 1 3 )
[0079] (式中、 R7、 R8、 R9、 R10は、各々独立して、前記した式(2)で定義した R7、 R8、 R9、 R 1Gを表し、 e、 fも式(1)で定義した e、 fを表す。 )
[0080] 上記した式(8)から(13)
Figure imgf000031_0002
R1C>の例は前述した通りであり、そのような二酸ィ匕炭素結合体の例として、メトキシ―メ チノレカノレボナート ジブチノレ スズ、エトキシーェチノレ力ノレボナート ジブチノレ ス ズ、プロポキシ プロピルカルボナートージブチルースズ(各異性体)、ブトキシーブ チルカルボナートージブチルースズ(各異性体)、ペンチルォキシーペンチルカルボ ナートージブチルースズ(各異性体)、へキシルォキシ一へキシルカルボナートージ ブチルースズ(各異性体)、ヘプチルォキシ一へプチルカルボナートージブチルース ズ(各異性体)、ベンジルォキシ一べンジルカルボナートージブチルースズ、メトキシ メチルカルボナートジォクチルースズ、エトキシーェチルカルボナートージォクチル スズ、プロポキシ プロピルカルボナートージォクチルースズ(各異性体)、ブトキシ ブチルカルボナートージォクチルースズ(各異性体)、ペンチルォキシーペンチル カルボナートージォクチルースズ(各異性体)、へキシルォキシ一へキシルカルボナ 一トージォクチル スズ(各異性体)、ヘプチルォキシ ヘプチルカルボナート ジ ォクチルースズ(各異性体)、ベンジルォキシ一べンジルカルボナートージォクチル スズなどアルコキシ アルキルカルボナート ジアルキル スズ、ァラルキルォキ シ ァラルキルカルボナート ジアルキル スズや、 1ーメトキシ 3 メチルカルボ ナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチルージスタンォキサン、 1 エトキシー 3 ェチルカ ルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチルージスタンォキサン、 1 プロポキシ 3 プ 口ピルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチルージスタンォキサン(各異性体)、 1 ブトキシー3 ブチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチルージスタンォキサン( 各異性体)、 1 ペンチルォキシー 3 ペンチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブ チル ジスタンォキサン(各異性体)、 1 へキシルォキシ 3 へキシルカルボナー トー 1, 1, 3, 3—テトラプチルージスタンォキサン (各異性体)、 1一へプチルォキシ 3 へプチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチルージスタンォキサン(各異 性体)、 1一べンジルォキシ 3 べンジルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラブチル ジスタンォキサン、 1ーメトキシー 3 メチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラオタ チルージスタンォキサン、 1 エトキシー 3 ェチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テト ラオクチルージスタンォキサン、 1 プロポキシ 3 プロピルカルボナートー 1, 1, 3 , 3—テトラオクチルージスタンォキサン (各異性体)、 1 ブトキシ 3 ブチルカル ボナートー 1, 1, 3, 3—テトラオクチルージスタンォキサン (各異性体)、 1 ペンチル ォキシ 3 ペンチルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラオクチルージスタンォキサン (各異性体)、 1一へキシルォキシー3 へキシルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラ ォクチル ジスタンォキサン(各異性体)、 1 ヘプチルォキシ 3 ヘプチルカルボ ナートー 1, 1, 3, 3—テトラオクチルージスタンォキサン、(各異性体)、 1一べンジル ォキシ 3 べンジルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラオクチルージスタンォキサン などの 1 アルコキシ 3 アルキルカルボナートー 1, 1, 3, 3—テトラアルキルージ スタンォキサン、 1ーァラルキルォキシ 3 ァラルキルカルボナートー 1, 1, 3, 3— テトラアルキル一ジスタンォキサンなどが挙げられる。上記した群のうちから単独で選 ばれてもょ 、し、上記した群力 選ばれる混合物であってもよ 、。
式 (8)から(13)で示される二酸ィ匕炭素結合体のうち、 R1基、 R2基、 R4基、 R5基、 R7 基、 R8基が、 n—ブチル基、 n—ォクチル基力 選ばれるものが好ましぐ更に好まし い例としては、 R3基、 R6基、 R9基、 R1G基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R3基、 R6基、 R9基、 R1G基の炭素数が短い場合には安定性、移送のための流動性が悪ィ匕 する場合があり、さらに R3基、 R6基、 R9基、 R1C>基力も構成される OR3基、 OR6基、 O R9基、 ORlc>基の酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状となら ない場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も
2
好ましぐそのような最も好ましい例としては該 R3基、 R6基、 R9基、 R1C>基が炭素数 4 〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原子力メチレン構造であるアルキル 基である。そのような最も好ましい例としては、(n—ブトキシ)一(n—ブチルカルボナ ート)ージ—n—ブチルースズ、(3—メチルブトキシ)一(3—メチルブチルカルボナー ト)ージ—n—ブチルースズ、(n—ペンチルォキシ)一(n—ペンチルカルボナート) ジ—n—ブチルースズ、(n—へキシルォキシ)一(n—へキシルカルボナート)ージー n—ブチルースズ、(2—ェチルブトキシ)一(2—ェチルブチルカルボナート)ージー n—ブチルースズ、(n—へプチルォキシ)一(n—へプチルカルボナート)ージー n— ブチルースズ、(n ブトキシ)一(n ブチルカルボナート)ージー n—ォクチルースズ 、(3—メトキシブトキシ)一(3—メチノレブチノレカノレボナート)ージー n オタチノレース ズ、(n—ペンチルォキシ)一(n—ペンチルカルボナート)ージ—n—ォクチルースズ 、(n—へキシルォキシ)一(n—へキシルカルボナート)ージ—n—ォクチルースズ、(
2—ェチルブトキシ)一(2—ェチルブチルカルボナート)ージ—n—ォクチルースズ、 (n—へプチルォキシ)一(n—へプチルカルボナート)ージー n—ォクチルースズ、 1 一(n ブトキシ) 3—(n ブチルカルボナート) 1, 1, 3, 3—テトラー n ブチル —ジスタンォキサン、 1— (3—メチルブトキシ) 3— (3—メチルブチルカルボナート) - 1, 1, 3, 3—テトラー n—ブチルージスタンォキサン、 1一(n—ペンチルォキシ)
3—(11ーぺンチルカルボナート)ー1, 1, 3, 3—テトラー n—ブチルージスタンォキサ ン、 1ー(11ーへキシルォキシ)ー3—(11ーへキシルカルボナート)ー1, 1, 3, 3—テト ラー n—ブチルージスタンォキサン、 1 (2 ェチルブトキシ)ー3—(2 ェチルブチ ルカルボナート)—1, 1, 3, 3—テトラー n—ブチルージスタンォキサン、 l—(n—ブ トキシ)ー3—(n—ブチルカルボナート) 1, 1, 3, 3—テトラー n—ォクチルージスタ ンォキサン、 1一(3 メチルブトキシ) 3—(3 メチルブチルカルボナート) 1, 1 , 3, 3—テトラー n—ォクチルージスタンォキサン、 1ー(11ーぺンチルォキシ)ー3—( n—ペンチルカルボナート) 1, 1, 3, 3—テトラー n—ォクチルージスタンォキサン、 1 (n一へキシルォキシ) (n一へキシルカルボナート) 丄,丄, 3, 3—テトラー n—ォクチルージスタンォキサン、 1 (2 ェチルブトキシ)ー3—(2 ェチルブチル カルボナート) 1, 1, 3, 3—テトラー n—ォクチルージスタンォキサンである。これら は単量体であっても、会合体であっても構わない。
[0082] 本発明で好ま 、アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体の好まし 、例は 上記したジアルキルスズジアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体、テトラアルキルージァ ルコキシージスタンォキサンの二酸ィ匕炭素結合体である力 S、前記した式 (4)から(7) で示したアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を含んで構わない。
[0083] 式 (4)で示したトリアルキルスズアルコキシド類の二酸ィ匕炭素結合体の例を下記式
(14)に示す。
[0084] [化 11]
Figure imgf000034_0001
( 1 4 )
[0085] (式中、 1、 R12、 R13、 R14は、前記した式 (4)で定義した 1、 R12、 R13、 R14を表し、 i 、 j、 kも式 (4)で定義した i、 j、 kを表す。 )
[0086] 上記した式(14)で示した結合体の尺11、 R12、 R13、 R14の例は前述した通りであり、 そのような二酸ィ匕炭素結合体の例として、トリプチルーメチルカルボナートースズ、トリ ブチル ェチルカルボナート スズ、トリブチル プロピルカルボナート スズ(各異 性体)、トリブチルーブチルカルボナートースズ (各異性体)、トリブチルーペンチルカ ルボナートースズ (各異性体)、トリブチル へキシルカルボナートースズ (各異性体)
、トリブチルーへプチルカルボナートースズ、トリブチルーベンジルカルボナートース ズ、トリオクチルーメチルカルボナートースズ、トリオクチルーェチルカルボナートース ズ、トリオクチループ口ピルカルボナートースズ (各異性体)、トリオクチルーブチルカ ルボナートースズ (各異性体)、トリオクチルーペンチルカルボナートースズ (各異性 体)、トリオクチルーへキシルカルボナートースズ (各異性体)、トリオクチルーへプチ ルカルボナートースズ (各異性体)、トリオクチルーベンジルカルボナートースズなど のトリアルキル アルキルカルボナートースズゃトリアルキルーァラルキルカルボナー ト—スズ等が挙げられる。上記した群のうちカゝら単独で選ばれてもよいし、上記した群 力も選ばれる混合物であってもよ 、。
[0087] 式(14)で示されるトリアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体のうち、 R11基 、 R12基、 R13基力 ブチル基、 n—ォクチル基力 選ばれるものが好ましぐ更に好 ましい例としては、 R14基が炭素数 1〜6のアルキル基であり、 R14基の炭素数が短い 場合には安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、更に R14基力 構成 される OR"基において酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、液状 とならない場合もあるため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が
2
最も好ましぐそのような最も好ましい例としては該 R14基が炭素数 4〜6のアルキル基 で、かつ酸素に隣接する炭素原子カ チレン構造であるアルキル基である。そのよう な最も好ましい例としては、トリ一(n—プチル) - (n—ブチルカルボナート)一スズ、ト リー(n—ブチノレ)一(n—ペンチノレ力ノレボナート)一スズ、トリー(n—ブチノレ)一(3—メ チノレブチノレカノレボナート) スズ、トリー(n—ブチノレ)一(n—へキシノレ力ノレボナート) スズ、トリー(n—ブチノレ)一(2—ェチノレブチノレカノレボナート) スズ、トリー(n—ォ クチル)一(n ブチルカルボナート) スズ、トリー(n—ォクチル)一(n ペンチルカ ルボナート) スズ、トリー(n—ォクチル)一(n—へキシルカルボナート) スズ、トリ 一(n—ォクチル)一(3—メチルブチルカルボナート) スズ、トリー(n—ォクチル) (2—ェチノレブチノレカノレボナート)ースズである。
[0088] 式(5)及び Z又は(6)で示したモノアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体 や、式(7)で示したトリアルキル一トリアルコキシ一ジスタンォキサンの二酸ィ匕炭素結 合体も本発明の混合物に含まれてよぐそのような構造例は下記式(15)、 (16)、 (1 7)に示した。式 (5)、 (6)、 (7)で示したィ匕合物の二酸ィ匕炭素結合体は多様な構造を とりやすぐ下記式(15)、 (16)、 (17)に限定されない。
[0089] [化 12]
Figure imgf000036_0001
Figure imgf000036_0002
( 1 7 )
[0090] 前記各式における R及び R'は、各々独立して、脂肪族基又はァラルキル基を示す
[0091] このようなモノアルキルスズアルコキシドの例としては、ブチルーメトキシージーメチ ルカルボナートースズ、ブチルーエトキシージーェチルカルボナートースズ、ブチル プロピロキシ—ジープ口ピルカルボナートースズ(各異性体)、ブチルーブトキシー ジープチルカルボナートースズ(各異性体)、ブチルーペンチロキシージーペンチル カルボナート スズ(各異性体)、ブチル へキシルォキシージーへキシルカルボナ 一トースズ(各異性体)、ブチル ヘプチルォキシージーヘプチルカルボナート ス ズ(各異性体)、ブチルーベンジルォキシージ一べンジルカルボナートースズ、ォクチ ルーメトキシージ メチルカルボナート スズ、ォクチル エトキシージーェチルカル ボナートースズ、ォクチループ口ポキシ ジープ口ピルカルボナートースズ(各異性体 )、ォクチルーブトキシージープチルカルボナートースズ (各異性体)、ォクチルーペ ンチルォキシージーペンチルカルボナートースズ(各異性体)、ォクチルーへキシル ォキシージ一へキシルカルボナートースズ(各異性体)、ォクチルーへプチルォキシ ージ一へプチルカルボナートースズ(各異性体)、ォクチルーベンジルォキシージー ベンジルカルボナート一スズなどのアルキル一アルコキシージーアルキルカルボナ 一トースズゃアルキル一ァラルキルォキシージーァラルキルカルボナート一スズ;ブ チル一メチルカルボナート一スズォキシド、ブチル一ェチルカルボナート一スズォキ シド、ブチループ口ピルカルボナートースズォキシド(各異性体)、ブチルーブチルカ ルボナートースズォキシド(各異性体)、ブチルーペンチルカルボナートースズォキシ ド (各異性体)、ブチル—へキシルカルボナート—スズォキシド (各異性体)、ブチル 一へプチルカルボナートースズォキシド(各異性体)、ブチルーベンジルカルボナー トースズォキシド、ォクチルーメチルカルボナートースズォキシ、ォクチルーェチルカ ルボナート一スズォキシ、ォクチル一プロピルカルボナート一スズォキシ(各異性体) 、ォクチルーブチルカルボナートースズォキシ(各異性体)、ォクチルーペンチルカル ボナートースズォキシ(各異性体)、ォクチルーへキシルカルボナートースズォキシ( 各異性体)、ォクチルーへプチルカルボナートースズォキシ (各異性体)、ォクチルー ベンジルカルボナート一スズォキシなどのアルキル一アルキルカルボナート一スズォ キシドやアルキルーァラルキルカルボナートースズォキシド;1, 1, 3—トリブチルー 1 , 3—ジーメチルカルボナートー 3—メトキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3—トリブチル 一 1, 3—ジーェチルカルボナートー 3—エトキシージスタンォキサン、 1, 1, 3—トリ ブチル一 1, 3—ジープロピルカルボナート一 3—プロポキシ一ジスタンォキサン(各 異性体)、 1, 1, 3—トリブチル—1, 3—ジ—ブチルカルボナート— 3—ブトキシ—ジ スタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3—トリブチルー 1, 3—ジーペンチルカルボナー ト— 3—ペンチルォキシ—ジスタンォキサン (各異性体)、 1, 1, 3—トリブチル—1, 3 ージーへキシルカルボナートー 3—へキシルォキシ一ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3—トリブチルー 1, 3—ジ一へプチルカルボナートー 3—へプチルォキシージ スタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3—トリブチルー 1, 3—ジ一べンジルカルボナート 一 3—ペンジノレオキシージスタンォキサン、 1, 1, 3—トリオクチノレ一 1, 3—ジーメチ ルカルボナートー 3—メトキシージスタンォキサン、 1, 1, 3—トリオクチルー 1, 3—ジ 一ェチルカルボナートー 3—エトキシ一ジスタンォキサン、 1, 1, 3—トリオクチルー 1 , 3—ジープ口ピルカルボナートー 3—プロポキシ一ジスタンォキサン(各異性体)、 1 , 1, 3—トリオクチルー 1, 3—ジープチルカルボナートー 3—ブトキシージスタンォキ サン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチルー 1, 3 ジ—ペンチルカルボナートー 3— ペンチルォキシ—ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチルー 1, 3 ジ 一へキシルカルボナートー 3 へキシルォキシ ジスタンォキサン(各異性体)、 1, 1 , 3 トリオクチルー 1, 3 ジ一へプチルカルボナートー 3 へプチルォキシージスタ ンォキサン(各異性体)、 1, 1, 3 トリオクチル— 1, 3 ジ—ベンジルカルボナート 3—ベンジルォキシ ジスタンォキサンなどのトリアルキルージーアルキルカルボ ナート—アルコキシ—ジスタンォキサンやトリアルキル—ジァラルキルカルボナート— ァラルキルォキシ ジスタンォキサン等が挙げられる。上記した群のうちから単独で 選ばれてもよ 、し、上記した群力 選ばれる混合物であってもよ 、。
最も好ましい例としては、(n—ブチル)ージー(n ブチルカルボナート)一(n ブト キシ)一スズ、(n—ブチル)ージー(n—ペンチルカルボナート)一(n—ペンチルォキ シ) スズ、(n—ブチノレ) ビス一(3—メチノレブチノレカノレボナート)一(3—メチノレブト キシ)一スズ、(n—ブチル)ージー(n—へキシルカルボナート)一(n—へキシルォキ シ) スズ、(n—ブチノレ) ビス一(2—ェチノレブチノレカノレボナート)一(2—ェチノレブ トキシ) スズ、(n—ォクチル)ージー(n—ブチルカルボナート)一(n—ブトキシ) スズ、(n—ォクチル)ージー(n—ペンチルカルボナート)一(n—ペンチルォキシ) スズ、(n—ォクチル)ージー(n—へキシルカルボナート)一(n—へキシルォキシ) スズ、(n—ォクチル)一ビス一(3—メチルブチルカルボナート)一(3—メチルブトキシ )一スズ、(n—ォクチノレ)一ビス一(2—ェチノレブチノレカノレボナート)一(2—ェチノレブ トキシ) スズ、 (n—ブチノレ)一(n—ブチノレ力ノレボナート)ースズォキシド、(n—ブチ ノレ)一(n—ペンチノレ力ノレボナート)ースズォキシド、(n—ブチノレ)一(3—メチノレブチ ルカルボナート)ースズォキシド、(n—ブチル)一(n—へキシルカルボナート)ースズ ォキシド、(n—ブチル)一(2—ェチルブチルカルボナート)ースズォキシド、(n—オタ チノレ)一(n—ブチノレ力ノレボナート)ースズォキシド、(n—ォクチノレ)一(n ペンチノレ カルボナート)ースズォキシド、(n—ォクチル)一(n—へキシルカルボナート)ースズ ォキシド、(n—ォクチル)一(3—メチルブチルカルボナート)ースズォキシド、(n—ォ クチノレ)一(2 ェチノレブチノレカノレボナート)ースズォキシド、 1, 1, 3 トリー(n—ブ チル)—1, 3 ジー(n—ブチルカルボナート) - 3- (n—ブトキシ) ジスタンォキサ ン、 1, 1, 3 トリー(n—ブチル) 1, 3 ジ—(n—ペンチルカルボナート)—3—(n ペンチルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリー(n ブチル)ー1, 3 ビス 一(3 メチルブチルカルボナート)一 3—(3 メチルブトキシ)一ジスタンォキサン、 1 , 1, 3 トリー(n—ブチル)ー1, 3 ジ一(n キシルカルボナート)—3—(n キシルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリー(n—ブチル)ー1, 3, 3 ビス一( 2—ェチルブチルカルボナート) - 3- (2—ェチルブトキシ)—ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ—(n—ォクチル)— 1, 3 ジ—(n—ブチルカルボナート)— 3— (n—ブト キシ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ォクチル)一 1, 3 ジ一(n—ペンチ ルカルボナート) 3—(n—ペンチルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリー(n ーォクチル)—1, 3—ビス一(3—メチノレブチノレカノレボナート) 3—(3—メチノレブトキ シ)一ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリ一(n—ォクチル)一 1, 3 ジ一(n—へキシル カルボナート) 3—(n キシルォキシ) ジスタンォキサン、 1, 1, 3 トリー(n— ォクチノレ) 1, 3 ビス一(2 ェチノレブチノレカノレボナート) 3—(2 ェチノレブトキ シ) ジスタンォキサンである。
上記したアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体類は、それぞれ混合物で あっても、単独であっても構わないし、相互に配位、会合していても構わない。アルキ ルスズアルコキシドは配位子が交換しやすぐ構造の特定が困難であったり、上記し た以外にも配位、会合したアルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体も存在す る可能性はある。ただし、現在の解析技術で特定できないにすぎず、上記したような アルキル基、アルコキシ基、カルボナート基の規定に基づいたアルキルスズアルコキ シドの二酸ィ匕炭素結合体は、本発明において使用することができる。本発明の混合 物中に含まれるアルキルスズアルコキシド及びアルキルスズアルコキシドのニ酸化炭 素結合体は上記に示した化合物が使用できる力 該混合物に含有されるアルキルス ズアルコキシドの少なくとも 20モル%は化学式(1)及び Z又は化学式(2)で表される アルキルスズアルコキシドであることが好ましぐアルキルスズアルコキシドの 50モル %以上含有されることがより好ましい。また、該混合物中のアルキルスズアルコキシド の二酸ィ匕炭素結合体のうち、化学式 (8) (13)の中から選ばれる二酸化炭素結合 体力 少なくとも 20モル%含有されることが好ましぐさらに好ましくは 50モル%以上 である。
[0094] 本発明の混合物は、アルキルスズアルコキシド及びアルキルスズアルコキシドの二 酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成物と、二酸化炭素と、を含む、 二酸化炭素の移送用混合物であって、
該混合物中に含有される、該アルキルスズアルコキシド及び/又は該アルキルスズ アルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を Zとし、
該アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕炭 素、及び該混合物中に含まれている二酸ィ匕炭素を (CO )とし、
2
該混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、該 OR基の Oは、酸素原子を 表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物である。
[0095] 従来力 アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体の存在は知られて 、たが 、室温状態で不安定なため(例えば、 J. Am. Chem. Soc. , 121 (1999) , 3793— 3794)、該二酸化炭素結合体を、二酸化炭素を利用する目的で移送することは考え てこられなカゝつた。移送ラインでジブチル酸化スズ、炭酸ジメチル、二酸化炭素とを含 む反応液を移送した例もあるが(例えば、 日本国特許第 3385359号)、不安定なァ ルキルスズアルコキシド(明記はされていないが、該記載条件では、該ジブチル酸ィ匕 スズの二酸ィ匕炭素結合体となっていると推定される)の加水分解等を避ける目的で、 大過剰の二酸化炭素共存状態 (即ち、上記 Xが 2よりも非常に大き 、)で反応液を移 送しており、できるだけ高圧で行うことが好ましいとも記載されている。さらに、本例の 場合は、移送しているというよりは、むしろ反応器の中で循環しているととらえるべきで ある。
[0096] 本発明者らが鋭意検討した結果、特定のアルキルスズアルコキシドのニ酸ィヒ炭素 結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成物と二酸ィ匕炭素からなる混合物であつ て、該混合物中に含有される、該アルキルスズアルコキシド及び/又は該アルキルス ズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を Zとし、
該アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕炭 素、及び該混合物中に含まれている二酸ィ匕炭素を (CO )とし、
2
該混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、該 OR基の Oは、酸素原子を 表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR)の関係において、 X及び yが特定の範囲である場合、驚くべきこ
2
とに、極めて安定で、実質的な移送に適した混合物であることを発見し、本発明を完 成させた。 Xの値は、 yの値によっても異なる力 0. 1より小さい場合、該混合物は安 定に存在するが、該混合物に含有されるカルボナート結合から二酸化炭素ガスを脱 離させて利用しょうとした場合 (該カルボナート結合力 二酸ィ匕炭素ガスを脱離させる 方法は後述する)、大きなエネルギーを必要とする場合があり、また、 Xの値が 2より大 きい場合、該混合物は不安定となって、発泡したりする恐れがあったりするため、移 送用の混合物として使用することは困難である。好ましい Xの範囲は、 0. 1〜2であり 、移送のための安定性をさらに考慮すれば、 0. 1〜1. 5の範囲であり、二酸化炭素 ガスを脱離させて再利用する目的をも考慮すれば、より好ましい Xの範囲は 0. 5〜1 . 5である。 yの値も、 Xの値によって異なる力 yの値が 0. 5より小さい場合、該混合 物で移送できる二酸ィ匕炭素量 (即ちカルボナート基の数)が必然的に小さくなり、移 送するエネルギーに対して利用できる二酸化炭素量が小さ 、ため、移送用の混合物 として適さない。また、 yの値が 2より大きい場合は、混合物の流動性が極めて悪いた めに移送できない場合がある。好ましい yの範囲は、 0. 5〜2であり、移送のための流 動性をさらに考慮すれば、 0. 5〜1. 5である。
本発明の混合物の Z、 x、 yの決定の方法につ!、て以下に述べる。該∑、 x、 yの決定 は、本発明の完成時に実施可能な分析方法に基づくもので、他の公知の方法で求 めても構わな 、し、より精度の高 、方法に従っても構わな 、。 [0098] アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組 成物と二酸ィ匕炭素カゝらなる混合物であって、該混合物中に含有される、アルキルスズ アルコキシド及び Z又はアルキルスズアルコキシドのニ酸ィヒ炭素結合体を構成する スズ原子モル数 Zは、 119Sn—NMRなどの方法によって求めることができる。アルキ ルスズアルコキシドの分析方法はアルキルスズアルコキシドを分析する公知の方法( 例えば、米国特許第 5, 545, 600号)である。ただし、式(2)で代表して示されるジァ ルキルスズジアルコキシド構造などの119 Sn—NMRのシフト値は、サンプル中での式 (2)のジアルキルスズジアルコキシドの濃度やアルコールの存在などによって大きく 変化するので1 H— NMR 13C— NMRを併用して決定することが好ましい。例として 、反応物質が 2—ェチルー 1 キサノールと出発物質としてジブチル酸化スズを使 用して合成した式(2)のアルキルスズアルコキシドの構造に相当する119 Sn—NMR のシフト値を表 1に示した。
[0099] [表 1] 表 1
2—ェチルー 1 _へキシルォキシ基を有する式 (16) の
有機金属化合物の液中濃度と1 19 Sn— NMRシフト値
119Sn NMRデータ
w t % (5 p pm
48. 0 -64. 2
20. 5 -19. 1
1 1. 2 一 6. 6
3. 4 2. 7 シフト値 (δ) はテトラメチルスズ (SnMe4) に対する値。
濃度は重クロ口ホルム (CDC 13) 中の重量濃度 (wt%) 同様に、他のアルキルスズアルコキシドや、アルキルスズアルコキシドのニ酸化炭 素結合体も上記方法で分析することができる。上記方法で求めた値とアルキルスズァ ルコキシドや、アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体の分子量とから Zを求 めることができる。この時、同時に yの値も求めることは当業者には容易に理解できる
[0101] Xの値は、種々の方法で求めることができる。後述する本発明の混合物の製造方法 にもよるが、例えば、本発明の混合物を、ジアルキルスズアルコキシド組成物にガス 状の二酸化炭素を吸収させ、化学反応させて得た場合は、該ガス状の二酸化炭素 を吸収させる前の重量と、混合物を得た後の重量の差分から、該混合物中にカルボ ナート基として結合されて取り込まれた二酸ィ匕炭素及び該混合物中に溶存して存在 している二酸化炭素の合計重量を求め、二酸ィ匕炭素の分子量とから Xを求めることが できる。また、他の方法でも求めることができる。例えば、本発明の混合液を一部取り 出し (例えば、 lOOmL)、サンプリング液とする(該サンプリング液に含まれる Z値は、 上記 Zを求める方法によって決定できる)。サンプリング液をサンプリング液の容積に 対して少なくとも 10倍の容積 (例えば、 1L)を有する耐圧密閉容器 (例えば、オートク レーブなど)に入れ、サンプリング液に含まれる Zに対して少なくとも 4倍モルのプレン ステッド酸 (例えば、酢酸、硫酸など)を含んだ、サンプリング液を等容積の水を該密 閉容器に注入し、該サンプリング液中に含まれるアルキルスズアルコキシドゃアルキ ルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を完全に加水分解させる。該サンプリング液 に含まれていたアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体及び該サンプリング 液に溶存していた二酸ィ匕炭素はガス状の二酸ィ匕炭素として気相部へ取り込まれる。 該耐圧密閉容器の気相部の圧力と容積を測定し、該気相部を、例えば熱伝導度型 検出器 (TCD)によるガスクロマトグラフィーや、ガス分析計などの公知の方法で二酸 化炭素を定量し、該測定した圧力と容積とから、該サンプリング液に含まれていた力 ルボナート結合として取り込まれて 、た二酸ィ匕炭素及び溶存して 、た二酸化炭素の モル数 Xを求めることができる。該測定においては、公知のガス分析方法の手順や方 法を用いることができ、例えば、脱水カラム等を通すことによって分析精度を上げたり することなど、当業者には容易に理解できる。あるいは、該耐圧密閉容器を、例えば 200°C程度まで加熱した後、真空ポンプなどで該耐圧密閉容器を減圧して発生する ガスを除去し、さらに該耐圧密閉容器に不活性ガス (例えば窒素ガス)を吹き込んで 、十分発生するガスを該耐圧密閉容器から取り出し、該真空ポンプなどで除去、取り 出されたガスを捕集し、該ガス容量と、該ガスを上記したガス分析計などの公知の二 酸化炭素分析方法で、該サンプリング液中に含まれていた Xを求めることができる。さ らに公知の他の方法を併用しても構わな!/、。
本発明の混合物は、移送することを目的とした混合物である。従来、二酸化炭素を 利用するために移送するには、ガス状の二酸ィ匕炭素をボンべ等力 配管によって移 送したり、高圧の二酸ィ匕炭素ボンべを移動させたり、あるいはドライアイスとして固形 の二酸ィ匕炭素を持ち運ぶ方法などがある。水分の極めて少ない二酸ィ匕炭素を移送 したり、移動させる場合には、高純度二酸ィヒ炭素のボンべを移動させたり、配管で移 送させるしか方法はなかった。高圧のボンべを設置したりするには危険を伴ったり、 法令で厳しく規制される場合もある。しかし、本発明によれば、本発明の混合物を容 器あるいは配管によって移送することで、上記したように種々の制約力 取扱 、難 ヽ ボンべ等によるガス状の二酸ィ匕炭素ではなぐ液状若しくは液状とできる混合物とし て固定化された二酸ィ匕炭素を移送または移動すること可能となる。本発明の混合物 は、カルボナート基として、又は溶存させて含有する二酸化炭素を有効に利用するこ とを目的とした移送用の混合物である。該混合物は、液状又は液状として移送できる ので、例えば、送液ポンプなどで定量的に移送することが極めて容易である。
以下では、本発明の混合物を移送する方法について述べる。本発明の混合物は 液状若しくは液状として移送することを目的とした混合物であるが、場合によっては固 体状態で移送しても構わない。液状の、若しくは液状とした混合物を移送することが 好ましい。該液状の、若しくは液状とした混合物を移送する際には、混合物を安定に 移送するために、移送する温度が 40°C力 80°Cの範囲であることが好ましい。ま た、移送の際の流動性を考慮すれば、 0°Cから 80°Cがさらに好ましぐ最も好ましい 範囲は常温 (例えば、 20°C)から 80°Cの範囲である。該混合物の移送や二酸化炭素 回収利用に影響を与えな 、ような他の成分を加えても構わな 、。影響を与えな 、成 分の例としては、 1価のアルキルアルコールや他のスズ成分(例えば、テトラアルキル スズ、テトラアルコキシスズ、モノアルキルスズヒドロキシド、移送に影響を与えなけれ ば、ジアルキルスズォキシドや酸化スズを含んでいても構わない)、溶媒 (移送に悪影 響を与えない、エーテル系溶媒や芳香族系溶媒、脂肪族溶媒など)、不活性ガス (例 えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、メタンガス、二酸ィ匕炭素ガスなど)が挙 げられる。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール (各異性体) 、ブタノール (各異性体)、ペンタノール (各異性体)、へキサノール (各異性体)、ヘプ タノール(各異性体)、テトラヒドロフラン、ジォキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン( 各異性体)が挙げられ、アルコールを使用する際には、該アルキルスズアルコキシド 組成物に含まれるアルキルスズアルコキシドのアルコキシ基を構成するアルキル基と 同じアルキル基を有するアルコールを使用することが混合物の安定性上好ましい。 移送する際の圧力としては、常圧から IMPaの範囲が好ましぐ得られる本発明の混 合物が安定に存在するためには、常圧から 0. 6MPaの範囲がさらに好ましぐ最も 好ましい範囲は常圧力 0. 6MPaの範囲である。
[0104] 本発明の混合物は安定な混合物であるが、通常の金属アルコキシドと同様に加水 分解の影響を受けるため、移送の際には、当業者の知りうる範囲で水分には留意す ることが好ましい。該混合物中に、炭酸エステルを含む場合は、該炭酸エステルの含 有量が、該混合物中のアルキルスズアルコキシド組成物中のテトラアルキル ジアル コキシ ジスタンォキサンのモル数に対して 20モル%以下であることが好ましぐジ アルキル酸化スズが該組成物中に含有される場合にも、該ジアルキル酸化スズに対 しても 20モル%以下であることが好ましい。これは、炭酸エステルが共存する場合、 過剰の二酸化炭素が発生する場合があって、該混合物の安定性が損なわれる場合 力 Sある力らである。さら〖こ、本混合物を移送して炭酸エステルの製造のために使用す る場合、平衡の制約から、本混合物中に炭酸エステルが含まれていると、新たに炭 酸エステルが生成する量が減少してしまう場合があるので好ましくない。
[0105] 本発明の混合物の移送に関しては、公知の構造材を用いた容器、配管等が使用 できる。必要に応じて、流量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデ ンサ一などの公知のプロセス装置を付加してよぐ温度を一定に保つ目的で、加熱は スチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水、ブライン等公 知の方法が使用できる。材質も特に制限無く公知の材質が使用できる。例えば、ブラ スチック、紙、ステンレス等などが挙げられる。
[0106] 本発明の混合物を得る方法を以下に例示するが、これらに限定されない。好ましい 方法としては、前記した少なくとも 1種類のアルキルスズアルコキシドを含むアルキル スズアルコキシド組成物力も得る方法である。更に好ましい該組成物は、前記した式
(1)で示したテトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサン及び Z又は式(2)で 示したジアルキルスズジアルコキシドを含有するアルキルスズアルコキシド組成物で ある。該組成物中のアルキルスズアルコキシドに含有されるスズ原子の全モル数に対 して、式(1)及び(2)で表されるアルキルスズアルコキシドに含有されるスズ原子の割 合が 30%以上含有していることが好ましぐより好ましくは 40%以上、さらに好ましく は 50%以上である。
[0107] 本発明者らが鋭意検討した結果、テトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサ ンの二酸化炭素結合体は、二酸ィ匕炭素との結合力が強いことを発見し、二酸化炭素 の回収利用を目的とした場合、該組成物中のジアルキルスズジアルコキシドが多い 方が好ましいことが明らかになった。従って、最も好ましい組成物は、該アルキルスズ アルコキシド組成物中に含有されるテトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンとジ アルキルスズジアルコキシドのモル比率が、 0 : 100〜80 : 20の範囲である組成物で ある。生産性を上げたり、より二酸ィ匕炭素結合体によって二酸ィ匕炭素を固定ィ匕したい 場合には、 10: 90〜70: 30の範囲が更に好まし!/、。
[0108] 以下では、本発明の混合物を得る方法を例示する。
1)アルキルスズアルコキシド組成物にガス状の二酸ィ匕炭素を吸収させる方法。
前記したアルキルスズアルコキシド組成物にガス状の二酸ィ匕炭素を吸収させて化 学反応させることによって、本発明の混合物を得ることができる。
類似した方法に、二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシドから炭酸エステルを得る 方法が知られている。例えば、本発明者らが先に開示した方法 (例えば、 WO2003 /055840、 WO2004/014840など)力 Sある。二酸ィ匕炭素とァノレキノレスズァノレコキ シドとから炭酸エステルを製造する反応は、式(18)に示す反応を利用し、外部から 熱を供給しながらおこなう吸熱的な反応であるが、本発明では、例えば、式(19)〜( 21)に示す発熱的な反応を利用する点で大きく異なる。
[0109] [化 13] ( 1 8 )
Figure imgf000047_0001
-Sレn. 0ヽ S In co2 I 、0,
I 、 R'O. o R' ( 1 9 )
OR' R'
o
Figure imgf000047_0002
前記各式における R及び R'は、各々独立して、脂肪族基又はァラルキル基を示す ガス状の二酸化炭素は、どのような二酸ィ匕炭素ガスでもよいが、本発明の混合物を 移送して、本方法に使用する二酸化炭素ガスの水分量より少ない二酸化炭素ガスを 取り出す目的で使用する場合は、例えば、水分量 lOOOOppm以下の二酸ィ匕炭素ガ スが使用できる。これは、本発明の混合物が一部加水分解することによって水分を消 費し、該混合物力もガス状の二酸ィ匕炭素を取り出す際には、加水分解で消費された 水分は含まれないためであると推定しているが、微量の水分さえも除去された二酸化 炭素ガスを取り出せるという、これまでに報告もなぐ予想しえな力つた驚くべき効果 が確認された。本発明の混合物を移送して、炭酸エステルの製造等に使用する場合 は、上記した加水分解反応に起因する炭酸エステルの収率低下が起こる場合もあり 、好ましくは lOOOppm以下、より好ましくは 500ppm以下の二酸ィ匕炭素ガスが使用 できる。そして、最も好ましい二酸ィ匕炭素の例としては、該二酸化炭素ガスが、二酸 化炭素を原料としてアルキルスズアルコキシドと反応させて炭酸エステルを製造する 工程カゝら排出される二酸ィ匕炭素含有ガスであって、炭酸エステルとして消費されなか つた過剰の二酸化炭素ガスである。
該反応させる圧力は、反応させる温度にもよるが、常圧から IMPaの範囲が好まし ぐ得られる本発明の混合物が安定に存在するためには、常圧から 0. 6MPaの範囲 力 Sさらに好ましぐ最も好ましい範囲は常圧力も 0. 6MPaの範囲である。該反応させ る温度は、反応させる圧力にもよるが、高温で、高圧の場合には炭酸エステルが生成 しゃすく本発明の混合物が安定に存在しに《なるため、本発明の混合物を得るため には— 40°Cから 80°Cの範囲が好ましぐ更に本発明の混合物は、二酸化炭素を移 送して利用することを目的としており、移送の際の流動性を考慮すると、 0°Cから 80°C が更に好ましぐ最も好ましい範囲は常温 (例えば 20°C)から 80°Cである。反応時間 は数秒から 100時間の範囲で実施してよぐ生産性等を考慮すれば、数分から 10時 間が好ましい。更に、該反応を実施する際には、該ジアルキルスズアルコキシド組成 物が液状であることが好ましぐ液状の、もしくは液状としたアルキルスズアルコキシド 組成物を使用する。固体の場合は、加熱したり、溶媒を加えて構わない。溶媒の例と しては、前記した溶媒である。
更に、上記製造方法を用いることによって、該混合物及び、供給する二酸化炭素よ りも含水量の低い二酸ィ匕炭素を同時に得ることもできる。反応器中で、ガス状の二酸 化炭素を連続的に供給して、化学反応して得られる混合物を液相成分として得、同 時に該反応器の気相部を連続的に抜き出すことによって、該連続的に供給したガス 状の二酸ィ匕炭素よりも含水量の低い乾燥したガス状の二酸ィ匕炭素を得ることができ る。
[0112] 2)下記式(22)で示す炭酸エステルを下記式(23)で示すジアルキル酸化スズ及び
Z又は化学式(1)で示したテトラアルキルージアルコキシースタンォキサンを含むァ ルキルスズ組成物と反応させる方法。
[0113] [化 14] 人 o
R2 8
ヽ。z ヽ。z
( 2 2 )
[0114] (式中、 R27、 R28は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基である。 )
R27、 R28は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシク 口アルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは無置換 又は置換された炭素数 6〜19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜14のァ ルキルと炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群から選ばれるアルキルと、からなる 炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル( 各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置 換したハロゲン化炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、 アルキル基である。式(22)の R27と R28は同一であってもよいし、場合によっては異な つていてもかまわない。
[0115] このような炭酸エステルの例としては、ジメチルカ一ボナート、ジェチルカーボネート 、ジプロピルカーボネート(各異性体)、ジブチルカーボネート(各異性体)、ジフエ二 ルカーボネート(各異性体)、ジへキシルカーボネート(各異性体)、ジへプチルカ一 ボネート、ジベンジルカーボネートなどのジアルキルカーボネートが挙げられる。上記 した群のうちから単独で選ばれてもよ ヽし、上記した群カゝら選ばれる混合物であって ちょい。
[0116] 式(22)で示される炭酸エステルのうち、 R27基、 R28基の炭素数が短い場合には得 られる混合物の安定性、移送のための流動性が悪ィ匕する場合があり、さらに R27基、 R28基力も構成される OR27基、 OR28基において酸素 (O)に隣接する炭素原子に置 換基を持つ場合は、得られる混合物が液状とならない場合もあるため、該隣接する炭 素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのような最も好ましい例と
2
しては該 R27基、 R28基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣接する炭素原 子カ チレン構造であるアルキル基である。そのような最も好ましい例としては、ジ一( n—ブチル) カーボネート、ジー(n ペンチル) カーボネート、ビス一(3—メチル ブチノレ) カーボネート、ジー(n—へキシル) カーボネート、ビス一(2—ェチノレブ チノレ) カーボネートである。
[0117] [化 15]
Figure imgf000050_0001
( 2 3 )
[0118] (式中、 R29、 R3は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基である。 )
[0119] 式(23)のジアルキルスズ酸化スズの R29、 R3Gの例としては、メチル、ェチル、プロピ ル、ブチル (各異性体)、ペンチル (各異性体)、へキシル (各異性体)、ヘプチル (各 異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各異性体)、デシル (各異性体)、ゥンデシル (各異性体)、ドデシル (各異性体)、 2—ブテニル、シクロブテュル、シクロブチル、シ クロペンチノレ、シクロへキシノレ、シクロペンチノレ、シクロペンタジェ二ノレ、シクロへキセ ニル等の炭素数 1から 12の脂肪族炭化水素基であるアルキル基や炭素数 5から 12 の脂環式炭化水素基であるシクロアルキル基、ベンジル、フエ-ルェチル等の炭素 数 7から 20のァラルキル基が挙げられる。また、エーテル結合を含んでいてもいいし 、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル(各異性体)などのように炭化水素基の 水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置換したノヽロゲンィ匕炭化水素基であって もよいが、これらに限定されない。好ましくは、アルキル基である。より好ましくは炭素 数 1から 8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。以上に示した炭素数以上のも のも使用することができるが、流動性が悪くなつたり、生産性を損なったりする場合が ある。式(23)の R29、 R3°は同一であってもよいし、場合によっては異なっていてもか まわない。
[0120] このようなジアルキル酸化スズの例としては、ジブチルースズォキシド、ジォクチル スズォキシドなどのジアルキル スズォキシドが挙げられる。上記した群のうちから 単独で選ばれてもよ ヽし、上記した群カゝら選ばれる混合物であってもよ ヽ。
[0121] 式(23)で示されるジアルキル酸化スズのうち、 R29基、 R3基力 n—ブチル基、 n— ォクチル基力 選ばれるものが好まし 、。上記した式(23)ではモノマー構造で記し ているが、当業者には公知のように、ジアルキル酸化スズは、通常、スズ—酸素結合 は二重結合を形成せず、ポリマー状で存在していることが知られており、上記式(23) の構造には制限されない。
[0122] テトラアルキル—ジアルコキシ—ジスタンォキサンと炭酸エステルとから、ジアルキ ルスズジアルコキシドが得られることは公知である(例えば、米国特許 5, 545, 600 号参照)。これは下記式(24)によって生成すると推定される。
[0123] [化 16]
OR' R OR'
0
I I
R— Sn— 0— Sn— R 2 R— Sn— OR' ( 2 4 )
C02
R'O 'OR'
R OR' R
[0124] 前記式における R及び R'は、各々独立して、脂肪族基又はァラルキル基を示す。
[0125] 同様に、ジアルキル酸化スズと炭酸エステルとから、下記式(25)、(26)に推定され る反応に従って、テトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサン、又はジアルキル スズジアルコキシドが生成する。
[0126] [化 17]
Figure imgf000051_0001
[0127] 前記各式における R及び R'は、各々独立して、脂肪族基又はァラルキル基を示す
[0128] 本発明者らが鋭意検討した結果、上記した反応をコントロールすることによって、下 記式 (27)から下記式 (29)に示すような反応を併発させて、本発明の混合物を得る ことを見いだした。
[0129] [化 18]
Figure imgf000052_0001
[0130] 前記各式における R及び R'は、各々独立して、脂肪族基又はァラルキル基を示す
[0131] テトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンを用いる場合には、炭酸エステル の使用量は、該テトラアルキルージアルコキシ ジスタンォキサンに対して、例えば 0 . 1〜1モル当量の炭酸エステルを使用し、ジアルキル酸化スズを使用する場合には 、例えば 0. 1〜1モル当量の炭酸エステルを使用する。この時の反応温度は 50〜2 00°Cである力 温度が高い場合には上記した式(24)〜(26)の脱二酸化炭素反応 が起こりやすいので、好ましくは 50°C〜150°Cである。反応圧力は、減圧では、同様 に上記した式(24)〜(26)に示した反応が起こりやすいので、通常、常圧から IMPa の範囲でおこなう。二酸化炭素結合体となるか、脱二酸化炭素反応が進行して二酸 化炭素結合体力ゝらガス状の二酸ィ匕炭素を放出するかは、平衡反応に支配される。ま た、二酸ィ匕炭素結合体力ゝら炭酸エステル生成反応も平衡反応に支配されるため、反 応温度にも依存するが、 0. IMPaから 0. 8MPaがさらに好ましい範囲である。場合 によっては、二酸ィ匕炭素の加圧下でおこなってもよい。反応時間は数分から 100時 間の範囲で実施してよぐ生産性等を考慮すれば、数分力も 10時間が好ましい。溶 媒としては、前述の移送に悪影響を与えない同様な溶媒を用いることができ、エーテ ル系溶媒や芳香族系溶媒、脂肪族溶媒などが挙げられる。溶媒の具体例としては、 メタノール、エタノール、プロパノール (各異性体)、ブタノール (各異性体)、ペンタノ ール (各異性体)、へキサノール (各異性体)、ヘプタノール (各異性体)、テトラヒドロ フラン、ジォキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン (各異性体)が挙げられる。また、不 活性ガス (例えば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を溶媒に共存させてもよい。前記し たように、本発明の混合物に含有される炭酸エステル量は好ましい範囲があり、上記 した方法で本発明の混合物を製造する際には、残存する炭酸エステル量が、好まし い範囲となるように炭酸エステルの使用量や、反応条件を選択する。場合によっては 、炭酸エステルを除去してもよい。上記した炭酸エステルで該混合物を得る方法では 、直接二酸ィ匕炭素を固定ィ匕しているわけではないが、二酸化炭素ガスを使用した場 合と同じカルボナート基が得られるので、上記方法で得られた混合物も本発明の混 合物である。
[0132] 上記した 1)、 2)に示した製造方法や他の方法によって製造する場合も、公知の反 応器が使用できる。槽型反応器でも、塔型反応器でもチューブ型反応器であっても 構わない。例えば、バッチ型反応器、セミバッチ型反応器、完全混合槽型反応器及 び流通型反応器、またはこれらの反応器を連結させた複合型反応器を用いてもょ ヽ 。反応器の材質も特に制限はなぐ公知の材質を使用することができる。反応条件に 応じて、当業者の常識の範囲で選択してよい。例えば、ステンレス鋼(SUS)、鉄など の材質が用いられ、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS410など)、フェライト 系ステンレス鋼(SUS430など)、オーステナィ卜系ステンレス鋼(SUS304、 SUS31 6など)が挙げられる。金属材質の中ではステンレス鋼製が好ましい。必要に応じて、 流量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプ ロセス装置を付加してよぐ加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却 も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の方法が使用できる。
[0133] 次に、本発明の混合物の利用について説明する。既に移送用混合物としての使用 については記載した。
a)本発明の混合物から二酸ィ匕炭素を取り出して使用する。 既に、本発明の混合物力もは、水分量の少ない二酸ィ匕炭素を取り出すことができる ことは説明した。この二酸ィ匕炭素の使用については特に制限なぐ公知の二酸化炭 素の使用例の範囲で使用することができる。例えば、飲料用、二酸化炭素を用いたク リー-ング用途、野菜等の栽培や保存、バナナなどの果物の熟成などに使用するこ とができる。化学製品の保存安定にも使用することができる。例えば、 1級アミンィ匕合 物と反応させて力ルバミン酸塩として固体ィ匕して保存することができ、本発明の二酸 化炭素の水分量は極めてすくないために、結晶水等の生成もなぐ品質よく保存する ことができる。
本発明の混合物から二酸化炭素ガスを取り出す方法を示す。以下に示した例以外 の方法であっても構わない。例えば、本発明の混合物を、加熱したり、減圧条件にさ らすことで、カルボナート基としてアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体とし て固定化されている二酸ィ匕炭素や、溶存している二酸ィ匕炭素をガス状の二酸ィ匕炭素 として取り出すことができる。本発明の混合物は、そのまま炭酸エステル合成原料とし て使用できるし、あるいは保存して必要な時に二酸ィ匕炭素を放出させてガス状の二 酸ィ匕炭素を取り出してよい。該保存条件は、上記で回収のために反応させた温度か 、該温度よりも低い温度で保存する。これは、該液状組成物は、アルキルスズアルコ キシドの二酸ィ匕炭素結合体及び溶存した二酸ィ匕炭素を含有しており、温度に応じて 、二酸ィ匕炭素の吸脱着平衡が異なるためであって、高温では脱離側に平衡が移動 するため、保存時は回収 (挿入、吸着又は付加)させた温度よりも低温にしておくこと が好ましい。従って、該液状組成物力もの二酸ィ匕炭素ガスの放出は、加熱することに よって容易におこなうことができる。このような温度は、前記したように、回収 (挿入、吸 着又は付加)させた温度より高温にする。または、減圧にすることによつても取り出す ことができる。回収 (挿入、吸着又は付加)反応は平衡反応であるから、気相部の二 酸化炭素濃度 (分圧)に依存する。従って、回収 (挿入、吸着又は付加)反応温度で 放出させようとすれば、該回収反応時の圧力よりも減圧にしてやればよい。好ましくは 、加熱し、減圧することで効率よく二酸化炭素ガスを取り出すことができる。加熱温度 は、混合物の Z、 x、 yの値や、圧力にも依存するが、常温から 200°Cの範囲で取り出 すことができる。温度が低い場合には減圧したり、後述する添加剤を加える必要があ る場合もあるので、好ましくは 60°Cから 200°Cであり、高温では該混合物中のアルキ ルスズアルコキシドが変性する場合もあるので、 60°Cから 150°Cの範囲がさらに好ま しい。最も好ましい範囲は 80°Cから 150°Cの範囲である。取り出す際の圧力は、混合 物の Z、 x、 yの値や、温度にも依存するが、減圧から加圧条件で取り出すことができ る。例えば lOPaから IMPaの範囲で、効率よく取り出すためには、圧力は低いほうが 好ましぐ例えば、 lOPa力 0. IMPaの範囲であり、さらに好ましくは lOPaから常圧 の範囲である。添加剤を該混合物にカ卩えることによつても取り出すことができる。好ま しい添加剤としては、炭酸よりも酸性度の高いブレンステッド酸や、ジオール化合物、 ァミン化合物などが挙げられる。そのような例としては、酢酸、硫酸、塩酸、フエノール 、カテコールなどの有機酸、無機酸や、エチレングリコール、プロピレングリコールな どの 1, 2—グリコールや 1, 3—グリコールなど、ブチルァミンやエチレンジァミンなど のァミン類が使用できる。添加剤を使用する温度や圧力は上記した範囲で使用でき る。添力卩量は Zモルに対して 0. 1から 100モル当量の範囲で使用できる。ただし、該 混合物から二酸ィ匕炭素を取り出した後に、該混合物を再生して使用する場合には、 添加剤をカ卩えな 、方法で取り出すことが好ま U、。取り出す時間は必要に応じて任 意である力 上記した温度や圧力、添加剤を使用する場合には使用量によって数秒 力も 100時間の間で制御してよい。
取り出す際の容器や配管等の制限はなぐ公知の反応器や配管が使用できる。槽 型反応器でも、塔型反応器でもチューブ型反応器であっても構わない。例えば、バッ チ型反応器、セミバッチ型反応器、完全混合槽型反応器および流通型反応器、また はこれらの反応器を連結させた複合型反応器を用いてもよ!ヽ。反応器の材質も特に 制限はなぐ公知の材質を使用することができる。取り出す条件に応じて、当業者の 常識の範囲で選択してよい。例えば、ステンレス鋼(SUS)、鉄などの材質が用いら れ、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS410など)、フェライト系ステンレス鋼( SUS430など)、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304、 SUS316など)が挙げら れる。金属材質の中ではステンレス鋼製が好ましい。必要に応じて、流量計、温度計 などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付カロ してよく、加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却 水、ブライン等公知の方法が使用できる。
[0136] 本発明の混合物は、マイルドな条件で製造することができるので、他の化学品の製 造工程力 排出される圧力の低い二酸ィ匕炭素を用いて容易に製造することができる 。即ち、本発明の混合物を製造することは、二酸ィ匕炭素の回収利用方法である。従 来利用されず、大気に放出されていた低圧の二酸ィ匕炭素を回収して本発明の混合 物を製造し、該混合物に含有された二酸化炭素 (アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕 炭素結合体及び溶存二酸化炭素)を液状の、若しくは液状とした混合物として移送し 、該ニ酸ィ匕炭素を有効に利用することができる。
[0137] 本発明が回収目的とする二酸ィ匕炭素は、主に、二酸化炭素を原料として使用する 炭酸エステル製造工程カゝら排出される二酸ィ匕炭素含有ガスである。更に詳しくは、二 酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物を反応させて炭酸エステルを製造する 方法において、炭酸エステル化反応器から抜き出された反応液に含まれる、炭酸ェ ステルとして消費されな力つた二酸ィ匕炭素ガスを回収、再利用することを目的として いる。該消費されな力 た二酸ィ匕炭素は、脱二酸化炭素工程で、該反応液中から系 外へ二酸ィ匕炭素ガスとして抜き出され、通常は大気へ排出されるが、該系外へ抜き 出された二酸化炭素ガスを、アルキルスズアルコキシド組成物を用いてアルキルスズ アルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を含む混合物として回収し、液状の、若しくは液状 とした該混合物を炭酸エステル化反応器へ導入することで、大気へ排出される二酸 化炭素ガスを低減させ、二酸ィ匕炭素の利用効率を向上することができる。該混合物 を利用して炭酸エステルを製造する方法は、本発明者らが先に発明した方法が好ま しく用いられる(例えば、 WO2003/055840, WO2004Z〇14840)。本発明は、 該発明を更に鋭意検討し発展させたものであり、該発明でアルキルスズアルコキシド と二酸化炭素との反応を、本発明の混合物と二酸ィ匕炭素との反応に置き換えるのみ で、炭酸エステル製造に使用する二酸ィ匕炭素使用量が極めて少なくできる。即ち、 従来、大気に放出して失われる二酸ィ匕炭素を該混合物の製造の際に用いることで再 利用できるからである。
[0138] 本発明らが先に発明した炭酸エステルの製造方法では、下記式(30)に示すように 、有機金属化合物と二酸化炭素とを反応させて有機金属化合物の二酸化炭素付カロ 物を形成させ、熱分解によって炭酸エステルを得る方法である。本発明は、該有機 金属化合物を特定のアルキルスズアルコキシドを用いることによって、予め、ガス状の 二酸ィ匕炭素と反応させることによって、特定のアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭 素結合体を含む混合物を生成させ、かつ、該混合物を移送後、熱分解反応で炭酸 エステルを製造することができる。上記したガス状の二酸ィ匕炭素は、該熱分解後の反 応液から回収される二酸ィ匕炭素ガスを極めて好適に使用することができる。
[0139] [化 19] 熱分解
有機金厲化合物 + C02 " 有機金厲化合物の C02付加物 - * (» エステル +他の !》分解物
( 3 0 )
[0140] 図 1は、本発明の混合物を用いた炭酸エステルの製造フローの例を示す。以下、図 1に基づ!/、て工程を説明する。
工程 1 : (二酸化炭素結合体製造工程)
本発明の混合物を製造する工程であり、アルキルスズアルコキシド及びアルキルス ズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成物と、 二酸化炭素と、を含む、二酸化炭素の移送用混合物であって、
該混合物中に含有される、該アルキルスズアルコキシド及び/又は該アルキルスズ アルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を zとし、
該アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕炭 素、及び該混合物中に含まれている二酸ィ匕炭素を (CO )とし、
2
該混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原子 を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物を得る工程である。
[0141] 工程 2 : (移送工程) 液状の、若しくは液状とした該混合物を炭酸エステル合成工程へ移送する工程で ある。
[0142] 工程 3 : (炭酸エステルイ匕工程)
二酸化炭素存在下、該混合物から炭酸エステルを含む反応液を得る工程である。
[0143] 工程 4: (脱二酸化炭素工程)
該反応液から、二酸化炭素をガス状成分として分離する工程である。ここで、分離さ れた炭酸エステル含有反応液は、炭酸エステル分離工程等を設けて処理することが 好ましい。
[0144] 前記したように、二酸化炭素を原料として使用する炭酸エステル製造工程から排出 される二酸化炭素含有ガスを利用して本願発明の混合物を製造する方法は好ましい 方法であり、図 1と上記工程で示した工程 4カゝら分離されたガス状の二酸ィ匕炭素を使 用して該混合物を得ることは好ま 、方法である。
[0145] 図 2に、工程 4カゝら分離されたガス状の二酸ィ匕炭素を使用して、本願発明の混合物 を得て、炭酸エステルを製造するフロー図を示す。以下、図 2に基づいて工程を説明 する。
即ち、図 1の説明で示した工程に、下記工程 5を付加して炭酸エステルを製造する 方法である。
工程 5 : (未利用の二酸ィ匕炭素ガスのリサイクル工程)
工程 4で分離したガス状の二酸ィ匕炭素を工程 1にリサイクルする工程である。
[0146] さらに、図 3にアルキルスズアルコキシドの再生をも含めた工程を付カ卩した炭酸エス テルの連続製造方法のフロー図を示した。以下、図 3に基づいて工程を説明する。 即ち、上記図(2)の説明で示した工程 5の後に、下記工程 6から工程 8を付加して 炭酸エステルを連続的に製造する方法である。
[0147] 工程 6: (炭酸エステル分離工程)
工程 4で二酸化炭素を分離した反応液から炭酸エステルを分離し、残留液を得る 工程である。
[0148] 工程 7 : (アルキルスズアルコキシド再生工程)
該残留液とアルコールとを反応させて、アルキルスズアルコキシド組成物を得るェ 程である。
[0149] 工程 8 : (アルキルスズアルコキシドのリサイクル工程)
該アルキルスズアルコキシド組成物を工程 1ヘリサイクルする工程である。 連続反応の最初には、工程 5で使用する残留液や工程 1で使用する未利用の二酸 化炭素ガスは存在しないため、別途、アルキルスズアルコキシド合成工程を設けて、 該合成工程で製造したアルキルスズアルコキシドを工程 1及び Z又は工程 3に移送 してスタートアップする。工程 1に移送する場合は、フレッシュな二酸ィ匕炭素を供給す る。該ニ酸ィ匕炭素のスペックは、本発明の混合物の製造方法の 1)で示した二酸ィ匕炭 素ガスが好ましく使用できる。該アルキルスズアルコキシド合成工程、該アルキルスズ アルコキシド再生工程では、本発明の混合物が工程 1で得られるようなアルキルスズ アルコキシドを製造して工程 1へ移送する。
[0150] 以下、各工程について詳細に説明する。
i)アルキルスズアルコキシド合成工程 (連続運転のスタートアップ時の工程)
本工程は、本発明者らが先に開示したアルキルスズアルコキシドの製造方法 (WO 2005Z111049など)が好ましく利用できる。本工程は、ジアルキル酸化スズとァ ルコールと力ら、アルキルスズアルコキシドを製造する工程であり、アルコールは下記 式(30)のアルコールを使用する。
[0151] [化 20]
R31OH
( 3 0 )
[0152] (式中; R31は、脂肪族基、ァラルキル基である。 )
[0153] R31は、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜12の脂肪族基、炭素数 5〜12のシクロア ルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数 2〜 12のアルケニル基、あるいは無置換又 は置換された炭素数 6〜 19のァリールと、直鎖状又は分岐状の炭素数 1〜 14のアル キル及び炭素数 5〜 14のシクロアルキルよりなる群力も選ばれるアルキルと、力もなる 炭素数 7〜20のァラルキル基を表し、ノナフルォロブチル、ヘプタフルォロブチル( 各異性体)などのように炭化水素基の水素の全部あるいは一部がハロゲン原子に置 換したハロゲン化炭化水素基であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、 アルキル基であり、炭素数 4から 6で常圧での沸点が水よりも高いアルコールである。
[0154] このようなアルコールの例としては、 n—ブタノール、 2—メチルー 1 プロパノール、 ペンタノール (各異性体)、へキサノール (各異性体)が挙げられる。式(30)で示され るアルコールのうち、得られるアルキルスズアルコキシドのアルコキシ基は、 R31基から 構成される OR31基であり、酸素 (O)に隣接する炭素原子に置換基を持つ場合は、該 アルキルスズアルコキシドカゝら得られる本発明の混合物が液状とならない場合もある ため、該隣接する炭素原子はメチレン (CH )構造である場合が最も好ましぐそのよ
2
うな最も好ましい例としては該 R31基が炭素数 4〜6のアルキル基で、かつ酸素に隣 接する炭素原子カ チレン構造であるアルキル基力 なるアルコールで、かつ、常圧 での沸点が水より高い 1価アルコールである。そのような最も好ましい例としては、 n— ブタノール、 2—メチルー 1 プロパノール、 n ペンタノール、 3—メチルー 1ーブタノ ール、 n—へキサノール、 2—ェチルー 1ーブタノールが挙げられる。
[0155] 本発明の炭酸エステルの製造方法で使用するアルキルスズアルコキシド合成工程 で使用するジアルキル酸化スズは、前記式(23)で示したジアルキル酸化スズを用い る。該アルコールと該ジアルキル酸化スズとを脱水反応させ、生成する水を系外に除 去しながらテトラアルキル ジアルコキシ ジスタンォキサン、ジアルキルスズジアル コキシドを得る。使用する量は、ジアルキル酸化スズに対してアルコールが 2〜: L00 モル当量の範囲であり、生成するアルキルスズアルコキシド組成物中のジアルキルス ズジアルコキシドの割合を多くする、又は生成速度を速めるには、アルコール量が多 い方が好ましい。一方で、反応器の大きさ等を考慮すれば、アルコール量は少ない 方が好ましい。このような好ましい範囲は、 4〜80モル当量の範囲であり、より好ましく は 4〜50モル当量の範囲である。該反応の温度は、例えば、温度 80〜180°Cで、生 成する水を系外に蒸留除去するために、反応圧力にもよる力 100°Cから 180°Cが 好ましぐ生成したアルキルスズアルコキシドが高温では変性する場合もあるので、更 に好ましくは 100°Cから 160°Cの範囲である。反応の圧力は、生成する水が系外に 除去できる圧力であり、反応温度にもよるが、 20〜1 X 106Paで行われる。脱水反応 の反応時間(連続法の場合は滞留時間)に、特に制限はなく通常 0. 001〜50時間 、好ましくは 0. 01〜10時間、より好ましくは 0. 1〜2時間である。所望のアルキルス ズアルコキシド組成物が得られれば反応を終了してよい。反応の進行は、系外へ抜 き出される水の量を測定することによつても求められるし、反応液をサンプリングして、 119Sn—NMRによる方法でも求めることができる。本発明の混合物を工程 1で製造す るためには、上記反応で得られるアルキルスズアルコキシド組成物中に含有されるテ トラアルキルジアルコキシジスタンォキサンとジアルキルスズジアルコキシドのモル比 率力 0 : 100〜80 : 20の範囲である組成物、より好ましくは、 10 : 90〜70 : 30の範 囲となった組成物を得たことを確認して反応を終了する。使用したアルコールはその まま共存した状態で使用してもよいし、場合によってはアルコールを蒸留除去して使 用してもよい。他の工程の反応器を小さくできる利点があるので、できるだけアルコー ルを除去しておくことが好ましい。除去する方法は、公知の蒸留による除去が好ましく 、また蒸留に使用する蒸留器は公知の蒸留設備が使用できる。好ましい蒸留装置と しては、短時間で除去できることから薄膜蒸留装置が好ましく使用できる。脱水反応 の反応器の形式に特に制限はなぐ公知の槽状、塔状の反応器が使用できる。水を 含む低沸点反応混合物はガス状で蒸留によって反応器から抜き出し、製造されるァ ルキルスズアルコキシド又はアルキルスズアルコキシド混合物を含む高沸点反応混 合物を反応器下部力も液状で抜き出せればよい。このような反応器として、たとえば 攪拌槽、多段攪拌槽、蒸留塔、多段蒸留塔、多管式反応器、連続多段蒸留塔、充 填塔、薄膜蒸発器、内部に支持体を備えた反応器、強制循環反応器、落膜蒸発器、 落滴蒸発器、細流相反応器、気泡塔のいずれかを含む反応器を用いる方式、及び これらを組み合わせた方式等、公知の種々の方法が用いられる。平衡を生成系側に 効率的にずらすという点では、塔状の反応器を用いる方法が好ましぐまた形成され る水を気相にすみやかに移動させられる気 液接触面積の大きな構造が好ましい。 多管式反応器、多段蒸留塔、充填剤を充填した充填塔を用いた連続法も使用できる が、本工程で使用するジアルキル酸化スズが、通常固体状であるため、まず、槽状反 応器で実施し、次 、で塔型反応器でジアルキルスズジアルコキシドの含有量をあげ る方法が最も好ましい。反応器及びラインの材質は、悪影響を及ぼさなければ、公知 のどのようなものであってもよいが、 SUS304や SUS316, SUS316Lなどが安価で もあり、好ましく使用できる。必要に応じて、流量計、温度計などの計装機器、リボイラ 一、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付カ卩してよぐ加熱はスチーム 、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の方 法が使用できる。
[0156] ii)ジアルキルスズアルコキシド再生工程(工程 7)
本工程は、工程 6で残留液を得た後に実施する工程である力 上記のジアルキル スズアルコキシド合成工程と近似しているため、先に説明する。本工程は、工程 6で 得られた残留液と下記式(3)のアルコールとを脱水反応させて、ジアルキルスズアル コキシドを再生する工程である。
[0157] [化 21]
R11OH
( 3 )
[0158] (式中; R11は、工程 1の混合物中の OR基 (OR)の Rに対応する。 )
[0159] R31は、工程 1の混合物中の OR基(OR)の Rに対応するアルコールである力 該混 合物の OR基は、上記したアルキルスズアルコキシド合成工程で得られるアルコキシ 基 (OR基)であり、即ち、上記式(3)のアルコールはスタートアップで使用する化学式 (30)のアルコールと同じアルコールを使用する。該アルコールの例としては、化学式 (30)で例示したアルコールである。脱水反応の条件も上記したアルキルスズアルコ キシド合成工程と同様の条件で実施することが好ましい。使用する量は、該残留液に 含まれるスズ原子のモル数に対して、アルコールが 2〜10モル当量の範囲であり、生 成するアルキルスズアルコキシド組成物中のジアルキルスズジアルコキシドの割合を 多くする、又は生成速度を速めるために、アルコール量が多い方が好ましい。一方で 、反応器の大きさ等を考慮すれば、アルコール量は少ない方が好ましい。このような 好ましい範囲は、 4〜80モル当量の範囲であり、より好ましくは 4〜50モル当量の範 囲である。所望のアルキルスズアルコキシド組成物が得られれば反応を終了してょ ヽ 。反応の進行は、系外へ抜き出される水の量を測定することによつても求められるし、 反応液をサンプリングして、 119Sn—NMRによる方法でも求めることができる。本発明 の混合物を工程 1で製造するためには、上記反応で得られるアルキルスズアルコキ シド組成物中に含有されるテトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンとジアルキル スズジアルコキシドのモル比率が、 0 : 100〜80 : 20の範囲である組成物、より好まし くは、 10: 90〜70: 30の範囲となった組成物を得たことを確認して反応を終了する。 使用したアルコールはそのまま共存した状態で使用してもよいし、場合によってはァ ルコールを蒸留除去して使用してもよい。他の工程の反応器を小さくできる利点があ るので、できるだけアルコールを除去しておくことが好ましい。除去する方法は、公知 の蒸留による除去が好ましぐまた蒸留に使用する蒸留器は公知の蒸留設備が使用 できる。好ましい蒸留装置としては、短時間で除去できることから薄膜蒸留装置が好 ましく使用できる。本工程では、アルキルスズアルコキシドの合成工程とは異なって、 通常固体であるジアルキル酸化スズを使用しないので、反応器の制約は少ない。即 ち、脱水反応の反応器の形式に特に制限はなぐ公知の槽状、塔状の反応器が使 用できる。水を含む低沸点反応混合物はガス状で蒸留によって反応器力 抜き出し 、製造されるアルキルスズアルコキシドまたはアルキルスズアルコキシド混合物を含 む高沸点反応混合物を反応器下部力 液状で抜き出せればよ 、。このような反応器 として、例えば、攪拌槽、多段攪拌槽、蒸留塔、多段蒸留塔、多管式反応器、連続多 段蒸留塔、充填塔、薄膜蒸発器、内部に支持体を備えた反応器、強制循環反応器、 落膜蒸発器、落滴蒸発器、細流相反応器、気泡塔のいずれかを含む反応器を用い る方式、及びこれらを組み合わせた方式等、公知の種々の方法が用いられる。平衡 を生成系側に効率的にずらすという点で、塔状の反応器を用いる方法が好ましぐま た形成される水を気相にすみやかに移動させられる気 液接触面積の大きな構造 が好ましい。多管式反応器、多段蒸留塔、充填剤を充填した充填塔を用いた連続法 が特に好ましい。反応器及びラインの材質は悪影響を及ぼさなければ、公知のどの ようなちのであってちょ ヽ力 SUS304や SUS316, SUS316Lなど力 ^安価でちあり、 好ましく使用できる。必要に応じて、流量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポ ンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付カ卩してよぐ加熱はスチーム、ヒー ターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の方法が使 用できる。
iii)炭酸エステル化工程(工程 3) 上記したように、連続反応のスタートアップ時は、アルキルスズアルコキシド合成ェ 程カゝらアルキルスズアルコキシドを直接炭酸エステルイ匕工程に移送して製造しても構 わないし、該アルキルスズアルコキシドを、フレッシュな二酸ィ匕炭素を使用して本発明 の混合物を得た後、移送して製造しても構わない。
[0161] アルキルスズアルコキシド合成工程から移送されたアルキルスズアルコキシド組成 物及び Z又は工程 1で製造された混合物から炭酸エステルを製造する方法は、本発 明者らが先に開示した炭酸エステルの製造方法 (WO03Z055840、 WO04Z014 840など)が好ましく使用できる。反応条件は、 110°Cから 200°Cの範囲、好ましくは 120°Cから 180°Cの範囲であり、 0. 1時間から 10時間の範囲、反応圧力は、 1. 5M Pa力 20MPa、好ましくは 2. OMPaから lOMPaの範囲で反応させることによって炭 酸エステルを含む反応液を得ることができる。反応は、所望の炭酸エステルが反応器 中に生成して力 終了すればよい。反応の進行は、反応器内の反応液をサンプリン グし、ガスクロマトグラフィーなどの方法で生成した炭酸エステルを分析する方法など で確認できる。例えば、反応器に移送されたアルキルスズアルコキシド及び Z又はァ ルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中に含まれて 、たジアルキルスズアル コキシド及び Z又はジアルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体のモル数に対 して 10%以上生成したら反応を終了してもよぐ炭酸エステルの収量を多くしたい場 合、該値を 90%以上になるまで反応を続けて力も終了する。反応器は公知の反応器 が使用でき、塔型反応器、槽型反応器共に好ましく使用できる。反応器及びラインの 材質は悪影響を及ぼさなければ、公知のどのようなものであってもよいが、 SUS304 や SUS316, SUS316Lなどが安価でもあり、好ましく使用できる。必要に応じて、流 量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセ ス装置を付加してよぐ加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自 然冷却、冷却水、ブライン等公知の方法が使用できる。
[0162] iv)脱二酸化炭素工程 (工程 4)
工程 3で得られた反応液を連続的に抜き出し、該反応液に含まれて!/ヽる未利用の 二酸化炭素をガス状成分として該反応液から除去する。本工程の温度は、圧力にも 依存するが、 80°Cから 200°Cの範囲であり、生産性を考慮すれば、 100°Cカゝら 200 °cの範囲が好ましぐ高温では、該反応液に含まれるスズ化合物が変性する場合が あるため 100°Cから 150°Cの範囲が最も好ましい。圧力は、温度にも依存するが、通 常常圧から減圧条件でおこない、生産性を考慮すれば、 lOOPaから 80KPaの範囲 が更に好ましぐ lOOPaから 50KPaが最も好ましい範囲である。時間は、 0. 01時間 から 10時間の範囲で実施でき、高温で、長時間で実施すると、該反応液に含まれる スズィ匕合物が変性する場合があるため、 0. 01時間力 0. 5時間の範囲が好ましぐ
0. 01時間から 0. 3時間の範囲が最も好ましい。該未利用の二酸ィ匕炭素を 20%以 上抜き出して本工程を終了してもよいし、未利用の二酸化炭素の利用率を上げたい 場合には、 90%以上抜き出して終了する。二酸化炭素利用の効率化を考慮すれば
、なるべく多くの未利用の二酸ィ匕炭素をガス状成分として抜き出すことが好ましい。反 応器は公知の反応器が使用でき、塔型反応器、槽型反応器も好ましく使用すること ができる。最も好ましい反応器は、薄膜蒸発器、薄膜蒸留器である。反応器及びライ ンの材質は悪影響を及ぼさなければ、公知のどのようなものであってもよいが、 SUS
304や SUS316, SUS316Lなどが安価でもあり、好ましく使用できる。必要に応じ て、流量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知の プロセス装置を付加してよぐ加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷 却も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の方法が使用できる。
V)未利用の二酸ィ匕炭素ガスのリサイクル工程(工程 5)
工程 4で分離したガス状の二酸ィ匕炭素を工程 1ヘリサイクルする工程である。工程 4 で抜き出した二酸ィ匕炭素を工程 1の反応器に移送すると共に、工程 1で使用する圧 力にあわせる。即ち、工程 1の反応条件は常圧から IMPaであり、工程 1で得られる 混合物が安定に存在するためには、常圧から 0. 6MPaの範囲が更に好ましい範囲 であり、工程 4で抜き出されたガス状の二酸ィ匕炭素を該圧力に調整する。圧力を調整 する方法は、公知の方法が使用できる。例えば、ジェットタービンによる方法や、コン プレッサーによる方法である。同時に該ガス状の二酸ィ匕炭素に不純物がはいってい る場合には、本工程において精製してもよい。反応器及びラインの材質は悪影響を 及ぼさなければ、公知のどのようなものであってもよいが、 SUS304や SUS316, S US 316Lなどが安価でもあり、好ましく使用できる。必要に応じて、流量計、温度計な どの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付加し てよぐ加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水 、ブライン等公知の方法が使用できる。
vi)二酸化炭素結合体製造工程 (工程 1)
本工程に供給されるアルキルスズアルコキシド組成物は、スタートアップ時にアルキ ルスズアルコキシド合成工程から供給される場合と連続製造時に工程 7のアルキルス ズアルコキシド製造工程から供給される場合がある。使用するガス状の二酸化炭素 は、スタートアップ時には、フレッシュな二酸ィ匕炭素を供給して実施し、連続製造時に は、工程 5から供給されるリサイクルされた二酸ィ匕炭素を供給して実施する。連続製 造時にもフレッシュな二酸ィ匕炭素をリサイクルされた二酸ィ匕炭素と同時に供給しても 構わない。二酸ィ匕炭素の供給は連続的に供給しても断続的に供給しても構わない。 アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を得るためには、上記 したアルキルスズアルコキシドと上記したガス状の二酸ィ匕炭素を吸収させ、化学反応 させて得る。該化学反応させる際には、該アルキルスズアルコキシドを液状、もしくは 液状として反応させる。液状とするには、加熱によって液状とする方法が好ましく使用 できる。また、本発明の混合物の製造の項でも記載したが、溶媒等によって液状とし てもよい。反応させる圧力は、反応させる温度にもよるが、常圧から IMPaの範囲が 好ましぐ得られる本発明の混合物が安定に存在するためには、常圧から 0. 6MPa の範囲が更に好ましい。該反応させる温度は、反応させる圧力にもよるが、高温で、 高圧の場合には炭酸エステルが生成しやすく本発明の混合物が安定に存在しにくく なるため、本発明の混合物を得るためには 40°Cから 80°Cの範囲が好ましぐ更に 該混合物は、工程 2に移送することを目的とした混合物であって、移送の際の流動性 を考慮すると、 0°Cから 80°Cが更に好ましぐ最も好ましい範囲は常温 (例えば 20°C) 力も 80°Cである。反応時間は数秒から 100時間の範囲で実施してよぐ生産性等を 考慮すれば、数分から 10時間が好ましい。反応器は公知の槽型反応器、塔型反応 器が使用できる。また複数の反応器を組み合わせて使用してもよい。アルキルスズァ ルコキシド組成物の式(1)で表した化合物は、式(2)で表した化合物よりも高温でも 二酸化炭素吸収効率が高いので、組成物中の式(1)、式 (2)の化合物比に応じて複 数の反応器を個別の温度管理を行なって反応させてもよ!ヽ。反応は二酸化炭素ガス (気体)とアルキルスズアルコキシド組成物 (液体)の反応であるため、効率よく反応さ せるためには、気液界面を大きくしてガスと液の接触面積を大きくすることが好ましい 。このような気液界面を大きくして反応させる方法は公知の知見が利用できる。例え ば、槽型反応器では、攪拌速度を上げたり、液中に気泡を発生させるような方法や、 塔型反応器では、充填塔を利用したり、棚段塔を利用する方法が好ましい。このよう な塔型反応器の例としては、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレ ィ等のトレィを使用した棚段塔方式のものや、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリ ング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキン グ、ヘリパック、スルザ一パッキング、メラパック等の各種充填物を充填した充填塔方 式のものなどが利用できる。反応器及びラインの材質は悪影響を及ぼさなければ、公 知のどのようなものであってもよいが、 SUS304や SUS316, SUS316Lなどが安価 でもあり、好ましく使用できる。必要に応じて、流量計、温度計などの計装機器、リボイ ラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付カ卩してよぐ加熱はスチー ム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の 方法が使用できる。反応は通常発熱反応であるから、冷却してもよいし、または反応 器の放熱によって冷却してもよい。あるいは炭酸エステルイ匕反応を併発させる目的で あれば加熱してもよい。反応器の冷却、加熱はジャケットによる方法、内部コイルによ る方法など公知の方法が使用できる。反応器に供給する二酸化炭素ガスとアルキル スズアルコキシド組成物はそれぞれ別々に反応器に供給してもよいし、反応器に供 給する前に混合しておいてもよい。反応器の複数箇所力も供給しても力まわない。反 応終了は、前記した NMR分析によって決定してよい。該反応液中の混合物を分析 して、該混合物に含有される、該アルキルスズアルコキシド及び/又は該アルキルス ズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を Zとし、
該アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕炭 素、及び該混合物中に含まれている二酸ィ匕炭素を (CO )とし、
2
該混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、 OR基の Oは、酸素原子を表 し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、 i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物が得られれば反応を終了する。好ましくは Xが 0. 1〜1. 5、より好ましくは 0. 5〜1. 5の範囲であり、 y力^). 5〜1. 5の範囲である。 xや yの値が好まし 、範囲から外れるような場合には、アルキルスズアルコキシド合成ェ 程やアルキルスズアルコキシド再生工程からアルキルスズアルコキシドを供給して調 整してちょい。
vii)二酸化炭素結合体の移送工程 (工程 2)
工程 1で得られた該混合物は、液状又は液状として移送できるので、例えば、送液 ポンプなどで定量的に移送することが極めて容易である。該混合物は液状若しくは 液状として移送することを目的とした混合物であるが、場合によっては固体状態で移 送しても構わない。液状の、若しくは液状とした混合物を移送することが好ましい。該 液状、若しくは液状とした混合物を移送する際には、混合物を安定に移送するため に、移送する温度が 40°Cから 80°Cの範囲であることが好ましい。また、移送の際 の流動性を考慮すれば、 0°Cから 80°Cが更に好ましぐ最も好ましい範囲は常温 (例 えば、 20°C)から 80°Cの範囲である。該混合物の移送や二酸化炭素回収利用に影 響を与えな 、ような他の成分を加えても構わな 、。影響を与えな 、成分の例としては 、 1価のアルキルアルコールや他のスズ成分(例えば、テトラアルキルスズ、テトラアル コキシスズ、モノアルキルスズヒドロキシド、移送に影響を与えなければ、ジアルキル スズォキシドや酸化スズを含んで 、ても構わな 、)、溶媒 (移送に悪影響を与えな!/、、 エーテル系溶媒や芳香族系溶媒、脂肪族溶媒など)、不活性ガス (例えば窒素ガス、 アルゴンガス、ヘリウムガス、メタンガス、二酸化炭素ガスなど)が挙げられる。溶媒の 例としては、メタノール、エタノール、プロパノール (各異性体)、ブタノール (各異性体 )、ペンタノール (各異性体)、へキサノール (各異性体)、ヘプタノール (各異性体)、 テトラヒドロフラン、ジォキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン(各異性体)が挙げられ、 アルコールを使用する際には、該アルキルスズアルコキシド組成物に含まれるアルキ ルスズアルコキシドのアルコキシ基を構成するアルキル基と同じアルキル基を有する アルコールを使用することが混合物の安定性上好ましい。移送する際の圧力としては 、常圧から IMPaの範囲が好ましぐ得られる該混合物が安定に存在するためには、 常圧から 0. 6MPaの範囲が更に好ましぐ最も好ましい範囲は常圧力 0. 6MPaの 範囲である。本工程は、工程 3へ移送する工程であり、工程 3で、反応器に該混合物 を供給する段階では、上記した圧力と異なっていても構わない。該混合物は安定な 混合物であるが、通常の金属アルコキシドと同様に加水分解の影響を受けるため、 移送の際には、当業者の知りうる範囲で水分には留意することが好ましい。該混合物 中に、炭酸エステルを含む場合は、該炭酸エステルの含有量が、該混合物中のアル キルスズアルコキシド組成物中のテトラアルキル ジアルコキシ ジスタンォキサン のモル数に対して 20モル0 /0以下であることが好ましぐジアルキル酸化スズが該組成 物中に含有される場合にも、該ジアルキル酸化スズに対しても 20モル%以下である ことが好ましい。これは、炭酸エステルが共存する場合、過剰の二酸化炭素が発生す る場合があって、該混合物の安定性が損なわれる場合があるからである。更に、本混 合物中に炭酸エステルが含まれて ヽると、新たに炭酸エステルが生成する量が減少 してしまう場合があるので好ましくない。本発明の混合物の移送に関しては、移送ライ ン等の材質は悪影響を及ぼさなければ、公知のどのようなものであってもよいが、 SU
S304や SUS316, SUS316Lなどが安価でもあり、好ましく使用できる。必要に応じ て、流量計、温度計などの計装機器、リボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知の プロセス装置を付加してよぐ加熱はスチーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷 却も自然冷却、冷却水、ブライン等公知の方法が使用できる。
viii)炭酸ヱステル分離工程(工程 6)
本工程は、工程 4で未利用の二酸ィ匕炭素ガスを回収した残りの反応液カゝら炭酸ェ ステルを分離し、残留液を得る工程である。分離方法は公知の方法や装置が好適に 利用できる。好ましい方法は蒸留による方法である。工程 4から移送された反応液を ノ ツチあるいはセミバッチ、あるいは連続的に蒸留して炭酸エステルと残留液を得る 。好ましい蒸留方法は、該反応液を蒸留器に供給し、炭酸エステルを気相成分とし て蒸留器上部力 系外へ分離し、残留液を液状成分として蒸留器の底部から抜き出 す方法である。本工程の温度は該炭酸エステルの沸点や圧力にもよるが、常温 (例 えば、 20°C)から 200°Cの範囲でよぐ高温では残留液中のスズ化合物の変性が起 こる場合や、炭酸エステルが逆反応によって減少してしまう場合もあるので常温 (例え ば、 20°C)から 150°Cの範囲が好ましい。圧力は、炭酸エステルの種類や、実施する 温度にもよるが、通常常圧から減圧条件でおこない、生産性を考慮すれば、 lOOPa 力も 80KPaの範囲が好ましぐ lOOPaから 50KPaがより好ましい範囲である。時間 は、 0. 01時間から 10時間の範囲で実施でき、高温で、長時間で実施すると、該反 応液に含まれるスズィ匕合物が変性する場合や、炭酸エステルが逆反応によって減少 する場合もあるため、 0. 01時間力も 0. 5時間の範囲が好ましぐ 0. 01時間力も 0. 3 時間の範囲がより好ましい。蒸留器は公知の蒸留器が使用でき、塔型蒸留器、槽型 蒸留器も好ましく使用することができるし、複数組み合わせて使用しても構わない。更 に好ましい蒸留器は薄膜蒸発器、薄膜蒸留器であり、蒸留塔を備えた薄膜蒸発器、 薄膜蒸留器が最も好ま ヽ。蒸留器及びラインの材質は悪影響を及ぼさなければ、 公知のどのようなものであってもよいが、 SUS304や SUS316, SUS316Lなどが安 価でもあり、好ましく使用できる。必要に応じて、流量計、温度計などの計装機器、リ ボイラー、ポンプ、コンデンサーなどの公知のプロセス装置を付カ卩してよぐ加熱はス チーム、ヒーターなどの公知の方法でよぐ冷却も自然冷却、冷却水、ブライン等公 知の方法が使用できる。
[0167] 以上、各工程について詳細に記載した力 必要に応じて、後述する工程を付加し ても構わない。例えば、アルキルスズアルコキシドの変性体を分離する工程や、副生 成物を系外へ除去する工程、アルコールを精製する工程、炭酸エステルを精製する 工程、副生成物等を焼却したり廃棄する工程など、当業者が想定できる範囲の工程 や装置を付加して構わな ヽ。
[0168] 上記工程で得られる炭酸エステルは、ポリカーボネート原料やイソシァネート原料、 その他の化成品原料、リチウムイオン電池などの電池電解質として好適に使用するこ とができる。上記工程によって、これまで未利用のまま大気に放出されていた二酸ィ匕 炭素を有効に回収、再利用することができるため、産業上極めて重要である。
また、本発明の方法によれば、二酸化炭素ガス回収がすべて非水系でおこなうこと ができ、また、回収反応温度が 100°C以下の穏和な条件で実施することができる。ま た、二酸化炭素ガスが水分を含んでいたとしても、アルキルスズアルコキシドの加水 分解によって水分は消費され、回収後の混合物 (水分が過剰量の場合は該加水分 解反応によって固形分を生ずる場合もある)から放出される二酸化炭素ガスは、水分 含有量が極めて低く取り出すことができる。従って、本発明は、工業的に極めて重要 である。
実施例
[0169] 以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限 定されるものではない。当業者は、以下に示す実施例のみならず本願明細書にかか る特許請求の範囲に様々な変更を加えて実施することが可能であり、かかる変更も 本願特許請求の範囲に包含される。
[0170] <分析方法 >
1) NMR分析方法
装置:日本国、日本電子 (株)社衡 NM— A400 FT— NMRシステム
(D'H-NMR, 13C— NMR、 119Sn— NMR分析サンプルの調製
スズィ匕合物を 0. 3g秤量し、重クロ口ホルム(アルドリッチ社製、 99. 8%)を約 0. 7g と119 Sn— NMRの内部標準としてテトラメチルスズ (和光社製、和光一級)を 0. 08g 加えて均一に混ぜた溶液を NMR分析サンプルとする。
(2)定量分析法
各標準物質の標準サンプルにつ 、て分析を実施し作成した検量線を基に、分析サ ンプル溶液の定量分析を実施する。
(3)アルキルスズアルコキシドの収率計算方法
アルキルスズアルコキシドの収率は、出発物質ジアルキルスズォキシドのスズ原子 のモル数に対して、得られた各アルキルスズアルコキシドのスズ原子モル数の生成モ ル%で求める。
[0171] 2)水の分析方法
装置:日本国、三菱化学 (株)社製 CA— 05微量水分計
(1)液状のサンプルの定量分析法 分析サンプルを、シリンジを用いて採取し重量を測った後、そのまま水分計に注入 し、水の定量を行う。その後再びシリンジの重量を測り、サンプル注入量を計算し、サ ンプル中の水含有量を求める。
(2)ガス状サンプルの定量分析法
分析サンプルを、ガスタイトシリンジを用いて採取し、そのまま水分計に注入し、水 の定量を行う。注入したサンプルの体積に対する水の含有量を求める。
[0172] 3)炭酸エステルのガスクロマトグラフィー分析法
装置:日本国、(株)島津製作所製 GC— 2010システム
(1)分析サンプル溶液の作成
反応溶液を 0. 2g計り取り、脱水アセトンを約 1. 5g加える。さらに内部標準としてト ルェン又はジフエ-ルエーテル約 0. 04gを加えて、ガスクロマトグラフィー分析サン プル溶液とする。
(2)ガスクロマトグラフィー分析条件
カラム: DB—1 (米国、 J&W Scientific社製)
液相: 100%ジメチルポリシロキサン
長さ: 30m
内径: 0. 25mm
フィルム厚さ: 1 m
カラム温度: 50°C (10°CZminで昇温) 300°C
インジェクション温度: 300°C
検出器温度: 300°C
検出法: FID
(3)定量分析法
各標準物質の標準サンプルにつ 、て分析を実施し作成した検量線を基に、分析サ ンプル溶液の定量分析を実施する。
[0173] 4)二酸ィ匕炭素ガスのガスクロマトグラフィー分析法
装置:日本国、(株)島津製作所製 GC— 14Bシステム
(1)分析サンプルの前処理 二酸化炭素結合体を含む混合物に硫酸水溶液を加え、発生する二酸化炭素ガス を、ガスタイトを用いて採取し分析を実施する。
(2)ガスクロマトグラフィー分析条件
カラム: Silica gel 60〜80 (SUSカラム)
長さ: 3m
内径: 3mm
カラム温度: 70°C
インジェクション温度: 200°C
検出器温度: 100°C
検出法: TCD
(3)定量分析法
各標準物質の標準サンプルにつ 、て分析を実施し作成した検量線を基に、分析サ ンプル溶液の定量分析を実施する。
[実施例 1]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 672g (2. 7mol)及び 3—メチル— 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 1900g (21. 5mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節器 のつ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ(日本 国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC — 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。ェ バポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。 エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブを徐 々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を約 145°Cに設定し、 該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレー ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、混合液 が沸騰し、水を含む 3—メチルー 1ーブタノールの蒸留が始まった。この状態を 7時間 保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 74〜35kPa の状態で過剰の 3—メチルー 1ーブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該 フラスコをオイルバスから上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラス コをオイルバス力も上げてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。 該フラスコには反応液 880gを得た。 119Sn, 'Η, 13C— NMRの分析結果から、生成 物 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンがジブチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ)ージ スタン才キサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サン 1200gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル— 1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 23000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーターおよびリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ルー 1ーブタノール約 20000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノ一 ル(日本国、クラレネ土製)約 322gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジブチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブ チル—ビス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 99wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 15°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1490gZhrで、二 酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 14 0として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 90gZhr で移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240にお ヽて反応温度が約 20°C になるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体 であり、移送ライン 10において温度 20°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てライン の閉塞などといった問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリ ングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率(Z : (CO ) : (OR) )は、x= l. 03及び y= l. 99となっていた。
2
図 12に、 NMR分析結果を(119Sn— NMR) ,図 13 (13C— NMR)および図 ^ H — NMR)に示した。(119Sn— NMR (テトラメチルスズ基準):一 212. 2ppm) (¾- NMR (テ卜ラメチルスズ基準): 3. 97ppm (2H、 t)、 3. 73ppm (2H, broad)、 1. 7 1 - 1. 59ppm (6H、 m)、 1. 49— 1. 28ppm (12H、 m)、0. 80— 0. 90ppm(18H 、 m)、 (13C -NMR : 158. 4ppm、 65. 0ppm、 63. 9ppm、 42. 4ppm、 37. 6ppm 、 26. 7ppm、 26. 4ppm、 25. 0ppm、 24. 6ppm、 22. 4ppm、 22. lppm、 13. 1 ppm)
[実施例 2]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 672g (2. 7mol)および 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) 110 2g (10. 8mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節 器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH - 24)と真空ポンプ(日 本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 V C— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。 エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続し た。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブ を徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 157°Cに設定し 、該フラスコを該オイルノ スに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、パー ジバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 84〜65kPaの状態で水を含 む 2—ェチルー 1ーブタノールを蒸留した。この状態を約 2時間保った後、さらに系内 を減圧し過剰の 2—ェチル—1—ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該 フラスコをオイルバスから上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラス コをオイルバス力も上げてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。 該フラスコには反応液 883gを得た。 119Sn, ¾, 13C— NMRの分析結果から、生成 物 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンがジブチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ)ージ スタン才キサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラプチル— 1 , 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) -ジスタンォキサンを 1500g/hrで、移送ライ ン 2から蒸留塔 110で精製した 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製)を 2 4000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 160°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 31kPa— Gになるように 圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反 応器上部力 移送ライン 6を経て水を含む 2 ェチル 1 ブタノール約 16000gZ hr及び供給ライン 1を経て 2 ェチルー 1ーブタノール(日本国、チッソ社製)約 448g Zhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を 充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製 を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によつ て凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て 精製された 2—ェチル— 1—ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジブ チル ビス ( 2 ェチルブチルォキシ)スズを含むアルキルスズアルコキシド組成物を 得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に 供給した。薄膜蒸発装置 130において 2 ェチル—1—ブタノールを留去し、コンデ ンサー 132,移送ライン 8および移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチル ビス( 2 ェチルブチルォキシ)スズ約 90wt%及び 2 ェチル 1 ブタノ ール約 10wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 0°Cまで冷却させ、移 送ライン 7を経て流量が約 2100gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した 。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、 東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm ,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応 器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、 水分 40ppm以下)を約 650gZhrで移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が IMPa Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 0°Cになるように調 節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結合体を 含む混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 0°C,圧力 IMPa— Gで移送 し、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた 。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するス ズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 99及 び y= l. 99となって!/、た。
[実施例 3]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造 容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 692g (2. 78mol)及び 1—ブタノール(日本国、和光社製) 2000g (27mol)を 入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節器のついたオイル バス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ(日本国、 ULVAC社 製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続し たエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。エバポレーターのパ ージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。エバポレーターの パージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージノ レブを徐々に開き、系内に 窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 126°Cに設定し、該フラスコを該オイ ルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレーターのパージバル ブを開放したまま常圧で約 30分間回転攪拌と加熱した後、混合液が沸騰し、低沸成 分の蒸留が始まった。この状態を 8時間保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々 に減圧し、系内の圧力が 76〜54kPaの状態で残存低沸成分を蒸留した。低沸成分 が出なくなった後、該フラスコをオイルノ スから上げた。反応液は透明な液になって いた。その後、該フラスコをオイルバスから上げてパージバルブを徐々に開き系内の 圧力を常圧に戻した。該フラスコには反応液 952gを得た。 9Sn, ¾, 13C-NMR の分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラプチルー 1, 3 ジ (プチルォキシ)ージ スタンォキサンがジブチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行!ヽ 、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジス タン才キサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Melapak 750Y (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内 径 151mm,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造した 1 , 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンを 1200gZh rで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 1—ブタノール(日本国、和光純薬社製) を 25000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 150°Cにな るようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 160kPa— Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 1—ブタノール約 18000g/hr及び供 給ライン 1を経て 1—ブタノール(日本国、和光純薬社製)約 283gZhrを、充填物 M etal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 1 11及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ラ イン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 1—ブ タノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジブチルスズジブトキシド及び 1, 1 , 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキル スズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼 環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 1—ブタノールを留 去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸発装置 130の下部からァ ルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチルスズジブトキシド約 90 mol%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサン 約 10mol%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 15°Cまで冷却させ、移送 ライン 7を経て流量が約 1545gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上部に 移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン( 日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 5 3. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。 塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99 . 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て 0. 4MPa— Gで供 給した。塔型反応器 240において反応温度が約 20°Cになるように調節し、二酸化炭 素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において 温度 20°C, 0. 4MPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった 問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析し たところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C O ) : (OR) )は、x= l. 16及び y= l. 90となって! /、た。
2
[実施例 4] 工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジォクチルスズォキシド(日本国、三共有機合 成社製) 700g (l. 94mol)及び 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 17 OOg (19. 3mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調 節器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ( 日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。 エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続し た。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブ を徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 143°Cに設定し 、該フラスコを該オイルノ スに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、混合 液が沸騰し、低沸成分の蒸留が始まった。この状態を 7時間保った後、パージバルブ を閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 76〜32kPaの状態で残存低沸成分を 蒸留した。低沸成分が出なくなった後、該フラスコをオイルバス力も上げた。反応液 は透明な液になっていた。その後、該フラスコをオイルバスから上げてパージバルブ を徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。該フラスコには反応液 864gを得た。 119S η, 'Η, 13C— NMRの分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラオクチル— 1, 3 ビ ス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンがジォクチルスズォキシド基準で収 率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチ ルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 24000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーターおよびリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ルー 1ーブタノール約 20000gZhrおよび供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノ ール(日本国、クラレネ土製)約 240gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 S ulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備 えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジォクチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォ クチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 99wt%が含まれた。該組成物を冷却 器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1420gZhrで、 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 1 40として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 125gZhr で移送ライン 9を経て圧力 0. 4MPa— Gで供給した。塔型反応器 240において反応 温度が約 60°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該 混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 60°C,圧力 0. 4MPa— Gで移送 し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送すること ができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ 原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、 x= l. 01及び y
2
= 1. 99となっていた。 [0182] [実施例 5]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジォクチルスズォキシド(日本国、三共有機合 成社製) 700g (l. 94mol)及び 2 ェチル 1—ブタノール(日本国、チッソ社製) 1 102g (10. 8mol)を入れた。 白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調 節器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ( 日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。 エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続し た。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブ を徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 157°Cに設定し 、該フラスコを該オイルノ スに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、パー ジバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 84〜65kPaの状態で水を含 む 2—ェチルー 1ーブタノールを蒸留した。この状態を約 2時間保った後、さらに系内 を減圧し過剰の 2—ェチル—1—ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該 フラスコをオイルバスから上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラス コをオイルバス力も上げてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。 該フラスコには反応液 883gを得た。 119Sn, ¾, 13C— NMRの分析結果から、生成 物 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォ キサンがジォクチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行い、次の 工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキ シ) ジスタンォキサンを製造した。
[0183] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル — 1 , 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) -ジスタンォキサンを 3500g/hrで、移送 ライン 2から蒸留塔 110で精製した 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) を 6000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 150°Cにな るようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 2kPa - Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 2 ェチル 1 ブタノール約 4000g/ hr及び供給ライン 1を経て 2 ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製)約 390g Zhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を 充填しリボイラー 111およびコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精 製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によ つて凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経 て精製された 2—ェチルー 1ーブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジ ォクチル ビス(2—ェチルブチルォキシ)スズを含むアルキルスズアルコキシド組成 物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に供給した。薄膜蒸発装置 130において 2 ェチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8および移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄 膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物には ジォクチルービス(2 ェチルブチルォキシ)スズ約 60mol%及び 1, 1, 3, 3—テトラ ォクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 40mol%が 含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 70°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て 流量が約 3890gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6m m)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ 約 2000mm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結 合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社 製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680 mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部に はガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240において反 応温度が 80°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得 られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10にお 、て温度 8 0°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移 送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結 合体を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR)
)は、x = 0. 26及び y= l. 60となって! /、た。
[0184] [実施例 6]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 3と同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラプチルー 1, 3 ジ (プチルォキシ) ジスタン才キサンを製造した。
[0185] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Melapak 750Y (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内 径 151mm,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造した 1 , 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3—ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンを 1200gZh rで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 1—ブタノール(日本国、和光純薬社製) を 25000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 150°Cにな るようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 160kPa— Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 1—ブタノール約 18000g/hr及び供 給ライン 1を経て 1—ブタノール(日本国、和光純薬社製)約 283gZhrを、充填物 M etal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 1 11及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ラ イン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 1—ブ タノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジブチルスズジブトキシドを含むァ ルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国 、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 1—ブタノー ルを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸発装置 130の下 部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチルスズジブトキ シド約 85wt%及び 1ーブタノール約 15wt。/c^含まれた(1, 1, 3, 3—テトラブチル 1 , 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンの含有量は lwt%以下であった)。該 組成物を冷却器 131によって約—42°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1666gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結 合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社 製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680 mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部に はガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 280gZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240において反 応温度が約—40°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造し た。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度— 40°C,常圧で移送し、移 送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送することができ た。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と 二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z: (CO ) : (OR) )は、x= l. 58及び y= l.
2
99となっていた。
[実施例 7]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 6と同じ方法で製造したジブチルスズジブトキシド約 1000gおよびべンジルアルコール(米国、 Aldrich社製、脱水グレード)約 7200gを 、移送ライン 4を経て仕込み、該混合液を約 140°Cに加熱し、ジブチル—ビス(ベンジ ルォキシ)スズを製造した。反応から生成する 1ーブタノールを含むベンジルアルコー ルを移送ライン 6から回収し、ジブチルービス(ベンジルォキシ)スズを含むアルキル スズアルコキシド組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸発器 130に移送し、ベンジル アルコールを留去し、コンデンサー 132及び移送ライン 8を経て回収した。薄膜蒸発 装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチ ル ビス(ベンジルォキシ)スズが約 99wt%含まれた。該組成物を冷却器 131によつ て約 15°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1180gZhrで、二酸化炭素結 合体製造装置 140の上部に移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7 に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却 用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の 塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸化炭素(日本 国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240にお 、て反応温度が約 20°Cになるように 調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送 ライン 10において温度 20°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などと いった問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素 分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、 x=0. 75および y= l. 99となっていた。
2
[実施例 8]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 6と同じ方法で製造したジブチルスズジブトキシド約 1000gおよび 1—ヘプタノール(米国、 Aldrich社製、予め蒸留精製をおこなった)約 7500gを、移送ライン 4を経て仕込み、該混合液を約 140°Cに加熱し、ジブチル—ビ ス (ヘプチルォキシ)スズを製造した。反応力 生成する 1—ブタノールを含む 1 プタノールを移送ライン 6から回収し、ジブチルービス(ヘプチルォキシ)スズを含む アルキルスズアルコキシド組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸発器 130に移送し、 1 —ヘプタノールを留去し、コンデンサー 132及び移送ライン 8を経て回収した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(ヘプチルォキシ)スズが約 99wt%含まれた。該組成物を冷却器 131 によって約 100°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1230gZhrで、二酸ィ匕 炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 140とし て、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充 填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 200 0mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸化炭 素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移 送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240において反応温度が約 100°Cに なるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体で あり、移送ライン 10において温度 100°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てライン の閉塞などといった問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリ ングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率(Z : (CO ) : (OR) )は、x=0. 10及び y= l. 99となっていた。
2
[実施例 9]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220にジブチルスズジメトキシド (米国、 Aldrich社製)約 1000g および 1—プロパノール(和光純薬社製、脱水グレード)約 7500gを、移送ライン 4を 経て仕込み、該混合液を約 100°Cに加熱し、ジブチルスズジプロボキシドを製造した 。反応力も生成するメタノールを含む 1—プロパノールを移送ライン 6から回収し、ジ ブチルスズジプロポキシドを含むアルキルスズアルコキシド組成物を、移送ライン 5を 経て薄膜蒸発器 130に移送し、 1—プロパノールを留去し、コンデンサー 132及び移 送ライン 8を経て回収した。薄膜蒸発装置 130の下部力もアルキルスズアルコキシド 組成物を得て、該組成物にはジブチルスズジプロポキシドが約 92wt%、 1, 1, 3, 3 ーテトラブチルー 1, 3 ジ(プロピルォキシ) ジスタンォキサンが約 7wt%含まれた 。該組成物を冷却器 131によって約 95°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 1175gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 0mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 200gZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240において 反応温度が約 100°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造し た。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 100°C,常圧で移送し、移 送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送することができ た。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と 二酸化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (CO ) : (OR) )は、x=0. 25および y= l
2 x y
. 88となって!/ヽた。
[0189] [実施例 10]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 6と同じ方法で製造したジブチルスズジブトキシド約 lOOOg及び 2 ェチルー 1一へキサノール(米国、 Aldrich社製)約 7500gを、移送 ライン 4を経て仕込み、該混合液を約 150°Cに加熱し、ジブチル—ビス(2 ェチル へキシルォキシ)スズを製造した。系内を徐々に減圧し、反応から生成する 1—ブタノ ールを含む 2 ェチル 1 へキサノールを移送ライン 6から回収した。約 4hr反応さ せた後、ジブチル ビス ( 2 ェチルへキシルォキシ)スズを含むアルキルスズアルコ キシド組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸発器 130に移送し、 2 ェチル—1—へ キサノールを留去し、コンデンサー 132及び移送ライン 8を経て回収した。薄膜蒸発 装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチ ルービス(2 ェチルへキシルォキシ)スズが約 95wt%含まれた。該組成物を冷却 器 131によって約 10°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1297gZhrで、 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 1 40として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 150gZhr で移送ライン 9を経て圧力 0. 4MPa— Gで供給した。塔型反応器 240において反応 温度が約 20°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該 混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 20°C,圧力 0. 4MPa— Gで移送 したが、高粘度のため圧力上昇が高く移送が困難であった。該混合物をサンプリング し、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル 数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、x= l. 18及び y= l. 99となっていた。
2
[0190] [実施例 11]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造 実施例 4と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を約 240gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 140°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 24kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞 留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル - 1 ブタノール約 180gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチル— 1 ブタノール( 日本国、クラレネ土製)約 14gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留 塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留 分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の 下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチルー 1ーブタノールを移送した。塔 型反応器 120の下部力もジォクチル一ビス(3 メチルブチルォキシ)スズを含むァ ルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国 、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸発装 置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォクチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズが約 20mol%、 1, 1, 3, 3—テトラオクチル 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンが約 80mol%含まれた。 該組成物を冷却器 131によって約 15°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1225gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結 合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社 製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680 mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部に はガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て圧力 0. 4MPa— Gで供給した。塔型反応器 2 40にお 、て反応温度が約 20°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合 物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 20°C,圧力 0. 4 MPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じること なく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合 物を形成するスズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は
2
、x=0. 77及び y= l. 11となっていた。 NMR分析結果を図 15 (119Sn— NMR)に 示した。
[0192] [実施例 12]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 4と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0193] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 7に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ェ 程 Aで製造した 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) —ジスタンォキサン (温度約 15°C)、移送ライン 7を経て流量が約 1200gZhrで、二 酸ィ匕炭素結合体製造装置 240の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 24 0は充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジ ャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型 反応器である。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸 社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て圧力 0 . 4MPa— Gで供給した。塔型反応器 240において反応温度が約 20°Cになるように 調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送 ライン 10において温度 20°C,圧力 0. 4MPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てライ ンの閉塞などといった問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプ リングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率(Z : (CO ) : (OR) )は、x=0. 56及び y=0. 98となっていた。
2
[0194] [実施例 13]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジォクチルスズォキシド(日本国、三共有機合 成社製) 700g (l. 94mol)および 2 ェチルー 1ーブタノール(日本国、チッソ社製) 1600g (15. 7mol)を入れた。 白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度 調節器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ (日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製 、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた 。エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続 した。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバル ブを徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 157°Cに設定 し、該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、パー ジバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 84〜65kPaの状態で水を含 む 2 ェチルー 1ーブタノールを蒸留した。この状態を 7時間保った後、さらに系内を 減圧し過剰の 2—ェチル 1—ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該フラ スコをオイルバスカゝら上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラスコを オイルバス力 あげてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。該フ ラスコには反応液 883gを得た。 119Sn, 'Η, 13C— NMRの分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサン がジォクチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作をおこない、次のェ 程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタン才キサンを製造した。
[0195] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 9に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ェ 程 Aで製造した 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) —ジスタンォキサン約 1200g、移送ライン 7を経て、熱交換用ジャケットおよび攪拌装 置を備えたオートクレープ 540の上部に移送した。該オートクレープを約 0°Cに冷却 したところ、 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ)ージ スタンォキサンが固体になった。オートクレーブ 540にガス状の二酸ィ匕炭素(日本国 、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を、移送ライン 9を経て供給し、 圧力が 0. 4MPa— Gになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造し た。該混合物は液体と固体の混合であり、ラインの閉塞により移送が困難であった。 該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二 酸化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (CO ) : (OR) )は、 x=0. 23及び y=0. 98
2
となっていた。
[0196] [実施例 14]
工程 A:アルキルスズアルコキシド組成物の製造
実施例 18と同じ操作を行!ヽ、次の工程 Bで使用するジブチル -ビス ( 3 -メチルブ チルォキシ)ースズ及び 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォ キシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0197] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 9に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ェ 程 Aで製造したアルキルスズアルコキシド組成物(ジブチルービス(3—メチルブチル ォキシ) スズ約 74wt%および 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 メチル ブチルォキシ)—ジスタンォキサン約 25wt%)約 1200g及び実施例 18で製造した 炭酸ビス(3—メチルプチル)約 18. 5gを含む混合液を、移送ライン 7を経て、熱交換 用ジャケット及び攪拌装置を備えたオートクレープ 540の上部に移送した。該オート クレープを約 80°Cにし、さらに該オートクレープにガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭 和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を、移送ライン 9を経て供給し内圧 を 0. OlMPa— Gに調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物 は液体であり、温度 80°C ;圧力 0. OlMPa— Gにおいて移送ライン 10を経て移送を おこなつたが、移送ラインにぉ 、てガスが発生しポンプのキヤビテーシヨンが起こるこ とにより移送が困難であった。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混 合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR)
2 x y
)は、x= l. 07及び y= l. 98となって! /、た。
[0198] [実施例 15]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 4と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0199] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 24000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ルー 1ーブタノール約 20000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノ一 ル(日本国、クラレネ土製)約 240gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジォクチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォ クチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 99wt%が含まれた。該組成物を冷却 器 131によって約 100°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1430gZhrで、 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 1 40として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 130gZhr で移送ライン 9を経て圧力 0. IMPa— Gで供給した。塔型反応器 240において反応 温度が約 100°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。 該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 100°C,圧力 0. IMPa— Gで移 送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送するこ とができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するス ズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、 x=0. 23及
2
び y= l. 99となって!/、た。
[0200] [実施例 16]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 4と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0201] 工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 24000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ルー 1ーブタノール約 20000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノ一 ル(日本国、クラレネ土製)約 240gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジォクチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォ クチル ビス( 3 -メチルブチルォキシ)スズ約 90wt%及び 3 -メチル 1 ブタノー ル約 10wt。/c^含まれた(1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチ ルォキシ) ジスタンォキサンの含有量は
Figure imgf000095_0001
該組成物を冷却器 131によって約 - 60°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 14 lOgZhrで、 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 1 40として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 130gZhr で移送ライン 9を経て圧力 0. IMPa— Gで供給した。塔型反応器 240において反応 温度が約― 60°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。 該混合物は移送ライン 10において温度 60°C,圧力 0. IMPa— Gで移送したが、 高粘度による圧力上昇が高いため移送が困難であった。該混合物をサンプリングし、 元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の 比率 : (CO ) : (OR) )は、 x= l. 8及び y= l. 99となっていた。
2
[実施例 17]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 4と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0203] 工程 Β:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 9に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ェ 程 Αで製造した 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) -ジスタンォキサン約 1200g及び実施例 18で製造した炭酸ビス(3 メチルプチル) 約 270gを含む混合液を、移送ライン 7を経て、熱交換用ジャケット及び攪拌装置を 備えたオートクレープ 540の上部に移送した。該オートクレープを約 140°Cにし、反 応時間を約 5hrとし、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。反応後、オートク レーブを冷却し、該混合物の温度を約 20°Cにした。該混合物は液体であり、移送ラ イン 10において 20°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった 問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析し たところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C O ) : (OR) )は、 x = 0. 49及び y= l. 98となって! /、た。
2
[0204] [比較例 1]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 6と同じ方法で製造したジブチルスズジブトキシド約 lOOOg及びフエノール(日本国、和光純薬社製、予め蒸留精製をおこなった)約 750 Ogを、移送ライン 4を経て仕込み、該混合液を約 140°Cに加熱し、ジブチルスズジフ エノキシドを製造した。反応力も生成する 1—ブタノールを含むフエノールを蒸留し、 移送ライン 6から回収し、ジブチルスズジフエノキシドを含むアルキルスズアルコキシド 組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸発器 130に移送し、フエノールを留去し、コンデ ンサー 132及び移送ライン 8を経て回収した。薄膜蒸発装置 130の下部力もアルキ ルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチルスズジフエノキシドが約 99 wt%含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 60°Cまで冷却させ、移送ライン 7 を経て流量が約 1107gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上部に移送した 。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、 東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm ,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応 器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、 水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。塔型反応 器 240において反応温度が約 60°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む 混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 60°C,常圧 で移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送す ることができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成す るスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z: (CO ) : (OR) )は、 x=0. 02
2
及び y= l. 99となって!/ヽた。
[比較例 2]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 6と同じ方法で製造したジブチルスズジブトキシド約 1000g及び 1—エトキシ— 2—プロパノール(日本国、和光純薬社製、蒸留精製によ つて 1級アルコールの不純物を除去した)約 7500gを、移送ライン 4を経て仕込み、 該混合液を約 140°C〖こカロ熱し、ジブチル -ビス ( 1—エトキシ プロピル -2-ォキシ )スズを製造した。反応から生成する 1 -ブタノールを含む 1—エトキシ— 2—プロパノ ールを蒸留し、移送ライン 6から回収し、ジブチル—ビス(1—エトキシ—プロピル— 2 —ォキシ)スズを含むアルキルスズアルコキシド組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸 発器 130に移送し、 1—エトキシ— 2 プロパノールを留去し、コンデンサー 132及び 移送ライン 8を経て回収した。薄膜蒸発装置 130の下部力もアルキルスズアルコキシ ド組成物を得て、該組成物にはジブチルービス(1 エトキシ—プロピル 2—ォキシ )スズが約 99wt%含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、 移送ライン 7を経て流量が約 1160gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上 部に移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソ ン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内 径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用い た。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て常圧で供給した。 塔型反応器 240において反応温度が約 50°Cになるように調節し、二酸化炭素結合 体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 50 °C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることな く移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物 を形成するスズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、
2
x = 0. 04及び y= l. 99となって!/ヽた。
[比較例 3]
図 5に示す装置を用いて二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物を製造した。攪拌装置を 備えた槽型反応器 220に実施例 3と同じ方法で製造したアルキルスズアルコキシド組 成物(ジブチルスズジブトキシドが約 90mol%、 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3— ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンが約 10mol%)約 lOOOgおよび 1 エトキシ 2—プロパノール(日本国、和光純薬社製、蒸留精製によって 1級アルコールの不純 物を除去した)約 7000gを、移送ライン 4を経て仕込み、該混合液を約 140°Cに加熱 し、ジブチル—ビス(1—エトキシ—プロピル— 2—ォキシ)スズを製造した。反応から 生成する水及び 1 ブタノールを含む 1 エトキシ 2—プロパノールを蒸留し、移送 ライン 6から回収し、ジブチル -ビス( 1—エトキシ プロピル - 2-ォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を、移送ライン 5を経て薄膜蒸発器 130に移送し 、 1—エトキシ— 2 プロパノールを留去し、コンデンサー 132および移送ライン 8を経 て回収した。薄膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、 該組成物にはジブチル -ビス( 1—エトキシ プロピル - 2-ォキシ)スズが約 98mol %、 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(1—エトキシ—プロピル— 2—ォキシ)— ジスタンォキサンが約 2mol%含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 60°Cまで 冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1160gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填 物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを 備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 24 0を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社 製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 lOOgZhrで移送ライン 9を経て常圧で 供給した。塔型反応器 240において反応温度が約 70°Cになるように調節し、二酸ィ匕 炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10におい て温度 50°C,常圧で移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が 生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ 、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (
2
OR) )は、x = 0. 06及び y= l. 94となって! /、た。
y
[比較例 4]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 1と同じ操作をおこない、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチル一 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:二酸化炭素結合体を含む混合物の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 23000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ルー 1ーブタノール約 20000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノ一 ル(日本国、クラレネ土製)約 322gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジブチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブ チル—ビス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 99wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 80°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 1490gZhrで、二 酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製造装置 14 0として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm) を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸 化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 90gZhr で移送ライン 9を経て圧力約 13kPaで供給した。塔型反応器 240にお 、て反応温度 が約 80°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混合 物は液体であり、移送ライン 10において温度 80°C,圧力約 13kPaで移送した力 キ ャビテーシヨンが生じて連続的な移送ができな力つた。該混合物をサンプリングし、元 素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比 率(Z : (CO ) : (OR) )は、 x=0. 08及び y= l. 99となっていた。
2
[実施例 18]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 672g (2. 7mol)及び 3—メチル— 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 1900g (21. 5mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節器 のつ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ(日本 国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC — 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。ェ バポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。 エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブを徐 々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を約 145°Cに設定し、 該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレー ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、混合液 が沸騰し、水を含む 3—メチルー 1ーブタノールの蒸留が始まった。この状態を 7時間 保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 74〜35kPa の状態で過剰の 3—メチルー 1ーブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該 フラスコをオイルバスから上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラス コをオイルバス力も上げてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。 該フラスコには反応液 880gを得た。 119Sn, 'Η, 13C— NMRの分析結果から、生成 物 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンがジブチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 2で使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ)ージ スタン才キサンを製造した。
工程 B:連続製造装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造した 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メ チル— 1 ブタノールの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 33wt%)を約 13384g Zhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国 、クラレネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度 が 140°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 23kPa —Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17 分であった。反応器上部力 移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル— 1 ブタノール 約 14950gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレ 社製) 825gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech L td.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送 し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサ 一 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送 ライン 2を経て精製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の 下部からジブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチル 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアル コキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリュ ーシヨン社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを 留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8および移送ライン 4を経て塔型反応器 120に 戻した。薄膜蒸発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組 成物にはジブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%および 1, 1, 3, 3 —テトラブチル一 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサン約 25wt %が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を 経て流量が約 5130gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東 京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm, 有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応 器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、 水分 40ppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ライン 9を経て供給し、 塔内圧力が 0. 45MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温 度が 60°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を製造した。得られた二酸化炭素 結合体は液体であり、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じるこ となく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給 した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシドがニ酸ィ匕炭素結合体を含む混合物に転 化した。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原 子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、 x= l. 31及び y=
2
1. 72となっていた。該混合物は移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 5MPa- Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用 、て移送ライン 11を経て流量が約 5894gZh rで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供給ライン 14 を介し二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 210gZhrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa—Gに維持した。オートクレーブに おける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸化炭素 を含む炭酸ビス(3 メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と 調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本 国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素を分離し、移送ライ ン 17から二酸ィ匕炭素を回収した。その後、分離された炭酸ビス(3—メチルプチル) 含有反応液は移送ライン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 ( 日本国、神鋼環境ソリューション社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移 送して、炭酸ビス(3—メチルプチル)を含む留分を得た。炭酸ビス(3—メチルブチル )を含む留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 181及びコンデ ンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給して、蒸留精製を行った後、 回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル)を 944gZHrで得た。
[実施例 19]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ一 ルの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 33wt%)を約 13384gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 149 53gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになるよう にヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 22kPa - Gになるように圧 力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反応 器上部力も移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル 1—ブタノール約 14950gZhr 及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチル一 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部力もジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8および移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄 膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物には ジブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%および 1, 1, 3, 3—テトラブ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれ た。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 4 5MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 60°Cになる ように調節し、二酸化炭素結合体を製造した。得られた二酸化炭素結合体は液体で あり、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送すること ができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した二酸化炭素と アルキルスズアルコキシドがニ酸ィ匕炭素結合体を含む混合物に転ィ匕した。該混合物 は移送ライン 10を経て流量が約 5894gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150 に供給した。オートクレープに供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給 し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温度を 120 °Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介し て、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリュ ーシヨン社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、冷却器 162, 移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て該ニ酸ィ匕炭素を二酸ィ匕炭 素結合体製造装置 140にリサイクルした。同時に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕 炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素供給を止め、移送 ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素 結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10にお いて温度 50°C,圧力 0. 5MPa— Gで、移送ラインの閉塞などといった問題が生じる ことなく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、リ サイクルした未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物として回収した 。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二 酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l . 32及び y= l . 7
2となっていた。
[実施例 20]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラプチル— 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ一 ルの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 33wt%)を約 13384gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 149 53gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになるよう にヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 23kPa - Gになるように圧 力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反応 器上部力も移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル— 1—ブタノール約 14950gZhr 及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチル一 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部力もジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチ ルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれた 。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 4 5MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 60°Cになる ように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結 合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった 問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、 供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を含む 混合物に転ィ匕した。該混合物は移送ライン 10を経て流量が約 5894gZhrで攪拌装 置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供給ライン 14を介し二 酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 212gZ hrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温 度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭 酸ビス(3—メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バル ブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼 環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該ニ 酸ィ匕炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て 、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイクルした。同時に供給ライン 13から供給 した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素供給を 止め、二酸ィ匕炭素供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から未利用の二 酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は 実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10において温度 60°C,圧力 0 . 45MPa— Gで移送し、移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができ た。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、リサイクルした未利用の二酸 化炭素が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物として回収した。該混合物をサンプリング し、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル 数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 33及び y= l. 71となっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZhrで得た。供給した二酸ィ匕炭素 212gZhrに対して炭酸エステル製造に 消費された二酸ィ匕炭素は 210gZhrで二酸ィ匕炭素の利用率は 99%となり、薄膜蒸 発装置 160で分離した二酸ィ匕炭素をリサイクルすることによって高い二酸ィ匕炭素の 利用率を得ることができる。
[実施例 21]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造 容積 3000mLのなす型フラスコに、ジォクチルスズォキシド(日本国、三共有機合 成社製) 700g (l. 94mol)及び 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 17 OOg (19. 3mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調 節器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ( 日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。 エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続し た。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブ を徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 143°Cに設定し 、該フラスコを該オイルノ スに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、混合 液が沸騰し、低沸成分の蒸留が始まった。この状態を 7時間保った後、パージバルブ を閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 76〜32kPaの状態で残存低沸成分を 蒸留した。低沸成分が出なくなった後、該フラスコをオイルバス力も上げた。反応液 は透明な液になっていた。その後、該フラスコをオイルバスから上げてパージバルブ を徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。該フラスコには反応液 864gを得た。 119S η, 'Η, 13C— NMRの分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラオクチル— 1, 3 ビ ス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンがジォクチルスズォキシド基準で収 率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチ ルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ ールの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 40wt%)を約 14883gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 23kPa - Gになるように 圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反 応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル—1—ブタノール約 14950g/h r及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジォク チルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス (3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成 物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 73wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラオタ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 26wt%が含まれ た。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 6630gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 45MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 60°Cにな るように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素 結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などとい つた問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られ ず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を 含む混合物に転ィ匕した。該ニ酸ィ匕炭素結合体は移送ライン 10において温度 60°C, 圧力 0. 45MPa— Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用いて移送ライン 11を経て 流量が約 7394gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートタレ ーブ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給し、オートクレープ 内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留 時間を約 6時間に調製し、未利用の二酸ィ匕炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル) 含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C 、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に 移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162, 移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造 装置 140〖こリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成 物と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13か ら供給した二酸化炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素 の供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から 未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含 む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく 移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した 未利用の二酸化炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体を サンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸 化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x= l. 33及び y= l. 71と なっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 6840gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181およびコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZHrで供 給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチ ル)を 944gZhrで得た。
[0214] [実施例 22]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3 —メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
[0215] 工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ ールの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 40wt%)を約 14883gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 23kPa - Gになるように 圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反 応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル—1—ブタノール約 14950g/h r及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジォク チルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス (3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成 物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 73wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラオタ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 26wt%が含まれ た。該組成物を冷却器 131によって約 70°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 6630gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充 填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 200 Omm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合体製 造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイ ズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充 填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス 状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 7 64gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 1. OMPa— G になるように調節した。塔型反応器 240にお 、て反応温度が 80°Cになるように調節 し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結合体を含 む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく 移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した 二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物 に転ィ匕した。該ニ酸ィ匕炭素結合体は移送ライン 10において温度 80°C,圧力 1. 0M Pa - Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用 、て移送ライン 11を経て流量が約 739 4gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープ 150に供 給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210g/hrで供給し、オートクレープ内圧を 4MPa —Gに維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 6時 間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液を 得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kP aとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用 の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コ ンプレッサー 163および移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイ クルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成物と反応させ、二 酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13から供給した二酸 化炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素の供給を止め、 二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕 炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸化炭素結合体を含む混合物は液体 であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することがで きた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した未利用の二酸ィ匕 炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体をサンプリングし、 元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率(Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 3及び y= l. 71となっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZhrで得た。
[実施例 23]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 692g (2. 78mol)及び 1—ブタノール(日本国、和光社製) 2000g (27mol)を 入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調節器のついたオイル バス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ(日本国、 ULVAC社 製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続し たエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。エバポレーターのパ ージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続した。エバポレーターの パージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージノ レブを徐々に開き、系内に 窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 126°Cに設定し、該フラスコを該オイ ルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレーターのパージバル ブを開放したまま常圧で約 30分間回転攪拌と加熱した後、混合液が沸騰し、低沸成 分の蒸留が始まった。この状態を 8時間保った後、パージバルブを閉め、系内を徐々 に減圧し、系内の圧力が 76〜54kPaの状態で残存低沸成分を蒸留した。低沸成分 が出なくなった後、該フラスコをオイルノ スから上げた。反応液は透明な液になって いた。その後、該フラスコをオイルバスから上げてパージバルブを徐々に開き系内の 圧力を常圧に戻した。該フラスコには反応液 952gを得た。 9Sn, ¾, 13C-NMR の分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラプチルー 1, 3 ジ (プチルォキシ)ージ スタンォキサンがジブチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行!ヽ 、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジス タン才キサンを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Mella pak 750Y (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 15 lmm ,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1 , 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサンと 1 ブタノールの混合液 (該ジスタンォ キサン濃度が約 22wt%)を約 19350gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製 した 1—ブタノール(日本国、和光純薬社製)を 24716gZhrで、塔型反応器 120に 供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121に よって調整し、圧力が約 96kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。 該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反応器上部力も移送ライン 6を経て水を 含む 1ーブタノール約 24700gZhr及び供給ライン 1を経て 1ーブタノール(日本国、 和光純薬社製) 824gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Che mtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 1 10に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分が コンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部 にある移送ライン 2を経て精製された 1ーブタノールを移送した。塔型反応器 120の 下部からジブチルスズジブトキシドと 1, 1, 3, 3 テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォ キシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5 を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜 蒸発装置 130において 1ーブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及 び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装置 130の下部からアル キルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジブチルスズジブトキシド約 74w t%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ジ(ブチルォキシ) ジスタンォキサン約 24wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライ ン 7を経て流量が約 4812gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 140の上部に移送 した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本 国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5 mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型 反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99 %、水分 40ppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ライン 9を経て供給 し、塔内圧力が 0. 45MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応 温度が 60°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得ら れた二酸化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ライン の閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガス の流れが見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸 化炭素結合体を含む混合物に転化した。該二酸化炭素結合体は移送ライン 10にお いて温度 60°C,圧力 0. 45MPa—Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用いて移送 ライン 11を経て流量が約 5576gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給 した。オートクレープ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給し 、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温度を 120°C に設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸ィ匕炭素を含む炭酸ジブチル 含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C 、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に 移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162, 移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造 装置 140〖こリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成 物と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13か ら供給した二酸化炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素 の供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から 未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含 む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく 移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した 未利用の二酸化炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体を サンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸 化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x= l. 34及び y= l. 72と なっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ジブチル含有反応液は移送ライン 16を経て 約 140°C、約 1. 4kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリューション社 製)に流量が約 5020gZhrになるように調節し移送して、炭酸ジブチルを含む留分 を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を経て、充填物 Metal Gauz e CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 181及びコン デンサ一 182を備えた蒸留塔 180に約 830gZhrで供給して、蒸留精製を行った後 、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ジブチルを 813gZhrで得た。
[実施例 24]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジォクチルスズォキシド(日本国、三共有機合 成社製) 700g (l. 94mol)及び 2—ェチルー 1ーブタノール(日本国、チッソ社製) 1 600g (15. 7mol)を入れた。白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温度調 節器のっ 、たオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH- 24)と真空ポンプ( 日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社製、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付けた。 エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと接続し た。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージバルブ を徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 157°Cに設定し 、該フラスコを該オイルノ スに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。エバポレ 一ターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した後、パー ジバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力が 84〜65kPaの状態で水を含 む 2 ェチルー 1ーブタノールを蒸留した。この状態を 7時間保った後、さらに系内を 減圧し過剰の 2—ェチル 1—ブタノールを蒸留した。留分が出なくなった後、該フラ スコをオイルバスカゝら上げた。反応液は透明な液になっていた。その後、該フラスコを オイルバス力 あげてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常圧に戻した。該フ ラスコには反応液 883gを得た。 119Sn, ¾, 13C— NMRの分析結果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサン がジォクチルスズォキシド基準で収率 99%を得た。同様な操作を行い、次の工程 B で使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ)ージ スタン才キサンを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 2 ェチルー 1ーブタ ノールの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 43wt%)を約 14233gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) を 12260gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 150°Cにな るようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約一 2. OkPa— Gになる ように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった 。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 2 ェチル 1 ブタノール約 12250 gZhrおよび供給ライン 1を経て 2 ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) 9 58gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社 製)を充填しリボイラー 111およびコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、 蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 1 12によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライ ン 2を経て精製された 2—ェチルー 1ーブタノールを移送した。塔型反応器 120の下 部からジォクチルービス(2 ェチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチル 1 , 3 ビス( 2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアル コキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリュ ーシヨン社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 2 ェチル—1—ブタノール を留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に 戻した。薄膜蒸発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組 成物にはジォクチルービス(2 ェチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3 ーテトラオクチルー 1, 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25w t%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷却させ、移送ライン 7 を経て流量が約 6945gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サ ィズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm ( 充填長さ約 2000mm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸 化炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特 殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効 長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 24 0の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 4 Oppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧 力が 0. 3MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 50 °Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸 化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞な どといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが 見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結 合体を含む混合物に転化した。該二酸化炭素結合体は移送ライン 10にお ヽて温度 50°C,圧力 0. 3MPa— Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用いて移送ライン 11を 経て流量が約 7710gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。ォー トクレーブ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給し、オートク レーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温度を 120°Cに設定し 、滞留時間を約 4時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (2—ェチルブ チル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 1 20°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 16 2,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製 造装置 140にリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組 成物と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13 力も供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭 素の供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17か ら未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含 む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく 移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した 未利用の二酸化炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体を サンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸 化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x= l. 38及び y= l. 72と なっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (2—ェチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て温度約 150°C、圧力約 0. 3kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神 鋼環境ソリューション社製)に流量が約 6074gZhrになるように調節し移送して、炭 酸ビス(2—ェチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送 ライン 19を経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd. 社製)を充填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 964g Zhrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(2— ェチルブチル)を 956gZhrで得た。
[実施例 25]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3—ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラプチル— 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ一 ルの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 33wt%)を約 13385gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 149 53gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになるよう にヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 23kPa - Gになるように圧 力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反応 器上部力も移送ライン 6を経て水を含む 3 メチル 1 ブタノール約 14900gZhr 及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチル一 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部力もジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチ ルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれた 。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 4 5MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 60°Cになる ように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結 合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった 問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、 供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を含む 混合物に転ィ匕した。該混合物は移送ライン 10を経て流量が約 5894gZhrで攪拌装 置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供給ライン 14を介し二 酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 210gZ hrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温 度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭 酸ビス(3—メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バル ブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼 環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該ニ 酸ィ匕炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て 、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイクルした。同時に供給ライン 13から供給 した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素供給を 止め、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた 二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送 ライン 10において温度 60°C,圧力 0. 45MPa— Gで移送し、移送ラインの閉塞など といった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見 られず、リサイクルした未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物とし て回収した。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するス ズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 32及 び y= l. 72となって!/ヽた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZHrで得た。一方、薄膜蒸発装置 170からアルキルスズアルコキシド組成 物を含む残留液を得、移送ライン 18及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120にリサイ クルした。該残留液を約 4388gZhrで塔型反応器 120に供給し、蒸留塔 110で精 製した 3—メチルー 1ーブタノールと反応させた。塔型反応器 120の下部からジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチ ルー 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれた 。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。該組成物を 薄膜蒸発器 160から分離した未利用の二酸化炭素 (約 764gZhr)と反応させた。得 られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は 移送ライン 10において温度 60°C,圧力 0. 45MPa—Gで移送し、移送ラインの閉塞 などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れ が見られず、リサイクルしたアルキルスズアルコキシド組成物とリサイクルした未利用 の二酸ィヒ炭素が二酸ィヒ炭素結合体を含む混合物に転ィヒした。該混合物をサンプリ ングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率(Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 34及び y= l. 73となっていた。
[参考例 1]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラプチル— 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンと 3—メチルー 1ーブタノ一 ルの混合液 (該ジスタンォキサン濃度が約 33wt%)を約 13385gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 149 53gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140°Cになるよう にヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 22kPa - Gになるように圧 力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。反応 器上部力も移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル— 1—ブタノール約 14950gZhr 及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチル一 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部力もジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチ ルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれた 。該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 5 MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 50°Cになるよ うに調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結合 体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10において 温度 60°C,圧力 0. 45MPa— Gで移送し、移送ラインの閉塞などといった問題なく移 送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、二酸化炭素 とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物に転ィ匕した。 該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二 酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z: (C02) : (OR) )は、x= l. 33及び y= l. 7
2となっていた。該混合物は移送ライン 10,昇圧ポンプ及び移送ライン 11を経て流量 が約 5894gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープ に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 4 Oppm以下)を約 212gZhrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。 オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利 用の二酸化炭素を含む炭酸ビス(3—メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を 移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発 装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素を ガス状として分離し、ベントライン 21から排出した。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZhrで得た。供給した二酸ィ匕炭素 973gZhrに対して炭酸エステル製造に 消費された二酸ィ匕炭素は 210gZhrで二酸ィ匕炭素の利用率は 22%となり、実施例 2 0と比較し大きく低下した。
[0222] [比較例 5]
図 9に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ジブ チルスズジメトキシド (米国、 Aldrich社製)約 800gを、移送ライン 7を経て、熱交換用 ジャケット及び攪拌装置を備えたオートクレープ 540の上部に移送した。該オートタレ 一ブを約 180°Cに加熱し、オートクレーブ 540にガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和 炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を、移送ライン 9を経て供給し、圧力が 20MPa— Gになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。該混 合物を常温まで冷却し、移送ライン 10を経て移送したが、白色の固形物が発生しラ インの閉塞により移送が不可能であった。
[0223] [実施例 26]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
容積 3000mLのなす型フラスコに、ジブチルスズォキシド(日本国、三共有機合成 社製) 500g (2. Olmol)および 2—ェチルー 1一へキサノール(日本国、和光純薬社 製) 1047g (8. 04mol)を入れた。 白色スラリー状の該混合物を入れたフラスコを、温 度調節器のついたオイルバス(日本国、増田理ィ匕工業社製、 OBH— 24)と真空ボン プ(日本国、 ULVAC社製、 G— 50A)と真空コントローラー(日本国、岡野製作所社 製、 VC— 10S)を接続したエバポレーター(日本国、柴田社製、 R- 144)に取り付 けた。エバポレーターのパージバルブ出口は常圧で流れている窒素ガスのラインと 接続した。エバポレーターのパージバルブを閉め、系内の減圧を行った後、パージ バルブを徐々に開き、系内に窒素を流し、常圧に戻した。オイルバス温度を 157°Cに 設定し、該フラスコを該オイルバスに浸漬してエバポレーターの回転を開始した。ェ バポレーターのパージバルブを開放したまま常圧で約 40分間回転攪拌と加熱した 後、パージバルブを閉め、系内を徐々に減圧し、系内の圧力力 0〜20kPaの状態 で水を含む 2—ェチルー 1一へキサノールを蒸留した。この状態を 2時間保った後、 さらに系内を減圧し過剰の 2—ェチルー 1一へキサノールを蒸留した。留分が出なく なった後、該フラスコをオイルバスカゝら上げた。反応液は透明な液になっていた。そ の後、該フラスコをオイルバスから上げてパージバルブを徐々に開き系内の圧力を常 圧に戻した。該フラスコには反応液 750gを得た。 119Sn, ¾, 13C— NMRの分析結 果から、生成物 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(2 ェチルへキシルォキシ) -ジスタンォキサンがジォクチルスズォキシド基準で収率 98%を得た。同様な操作 を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(2 ェチル へキシルォキシ)一ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラプチル— 1 , 3 ビス(2 ェチルへキシルォキシ) ジスタンォキサンを 4943g/hrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 2—ェチル—1—へキサノール(日本国、和光純薬 社製)を 15653gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 140 °Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約一 58kPa - G になるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分で あった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 2 ェチル 1 へキサノール 1 5000gZhr及び供給ライン 1を経て 2—ェチルー 1一へキサノール(日本国、クラレ 社製) 1223gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移 送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデン サー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移 送ライン 2を経て精製された 2—ェチルー 1—へキサノールを移送した。塔型反応器 1 20の下部からジブチルービス(2 ェチルへキシルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3 テトラ ブチルー 1, 3 ビス(2 ェチルへキシルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキ ルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神 鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 2 ェチル—1 キサノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔 型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組 成物を得て、該組成物にはジブチルービス(2 ェチルへキシルォキシ)スズ約 70w t%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(2 ェチルへキシルォキシ) ジス タンォキサン約 28wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 100°Cまで冷 却させ、移送ライン 7を経て流量が約 6083gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 1 40の上部に移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物 ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備 えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240 を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社 製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ラ イン 9を経て常圧で供給した。塔型反応器 240において反応温度が 100°Cになるよう に調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。ベントライン 12における未 反応の二酸ィ匕炭素が約 380gZhrであった。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混 合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10において温度 100°C ,常圧で移送し、移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。該混 合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸ィ匕 炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x=0. 65及び y= l. 71とな つていた。該混合物は移送ライン 10,昇圧ポンプ及び移送ライン 11を経て流量が約 6465gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供 給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40pp m以下)を約 592gZhrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。ォー トクレーブにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 4時間に調製し、未利用の 二酸化炭素を含む炭酸ビス (2—ェチルへキシル)含有反応液を得た。該反応液を 移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発 装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素を ガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 16 3及び移送ライン 9を経て、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイクルした。同時 に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13 からの二酸化炭素供給を止め、二酸ィ匕炭素供給は供給ライン 14からのみとし、移送 ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素 結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10にお いて温度 100°C,常圧で移送し、移送ラインの閉塞などといった問題なく移送するこ とができた。ベントライン 12における二酸ィ匕炭素ガスの流れは約 380gZhrであった 。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二 酸化炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x=0. 65及び y= l. 7
1となっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 160°C、約 0. lkPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 6282gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 1350g/hrで供 給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチ ル)を 1338gZhrで得た。供給した二酸ィ匕炭素 973gZhrに対して炭酸エステル製 造に消費された二酸ィ匕炭素は 210gZhrで二酸ィ匕炭素の利用率は約 35%であった
[0225] [実施例 27]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0226] 工程 B :連続装置による炭酸エステルの製造 図 6に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 5885gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレ社製)を約 lOOOgZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 140°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 23kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞 留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル 1ーブタノール約 700gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノール( 日本国、クラレネ土製)約 70gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留 塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留 分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の 下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチルー 1ーブタノールを移送した。塔 型反応器 120の下部力もジォクチル一ビス(3 メチルブチルォキシ)スズを含むァ ルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国 、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸発装 置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォクチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズが約 18mol%、 1, 1, 3, 3—テトラオクチル 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンが約 82mol%含まれた。 該組成物を冷却器 131によって約 15°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が約 6010gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結 合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社 製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680 mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部に はガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 500gZhrで移送ライン 9を経て圧力 0. 4MPa— Gで供給した。塔型反応器 2 40にお 、て反応温度が約 20°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合 物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 20°C,圧力 0. 4 MPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じること なく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合 物を形成するスズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は
2
、 x=0. 75及び y= l. 09となっていた。該二酸化炭素結合体は移送ライン 10を経 て移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用 、て移送ライン 11を経て流量が約 6500gZhr で攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープ 150に供給ライ ン 14を介し二酸化炭素を約 210gZHrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— G に維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 6時間に 調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液を得た 。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaと した薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の 二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コン プレッサー 163および移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイク ルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成物と反応させ、二酸 化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕 炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素の供給を止め、二 酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から未利用の二酸化炭 素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は液体であ り、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた 。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した未利用の二酸化炭素 が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体をサンプリングし、元素 分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル 数の比率(Z : (C02) : (OR) )は、x=0. 75及び y= l. 09となっていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 200gZHrで供 給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチ ル)を 185gZhrで得た。
[0227] [実施例 28]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
[0228] 工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 5880gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレ社製)を約 lOOgZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 140°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 21kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞 留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル 1ーブタノール約 70gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチルー 1ーブタノール(日 本国、クラレネ土製)約 5gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Ch emtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分 力 Sコンデンサー 1 12によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下 部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチルー 1ーブタノールを移送した。塔型 反応器 120の下部からジォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズを含むアルキ ルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神 鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1— ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸発装置 1 30の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物には 1, 1, 3, 3- テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンが約 97m ol%含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 15°Cまで冷却させ、移送ライン 7を 経て流量が約 5890gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東 京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm, 有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応 器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、 水分 40ppm以下)を約 500gZhrで移送ライン 9を経て圧力 0. 4MPa—Gで供給し た。塔型反応器 240において反応温度が約 20°Cになるように調節し、二酸化炭素結 合体を含む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 20°C,圧力 0. 4MPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった 問題が生じることなく移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析し たところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C O ) : (OR) )は、x=0. 56及び y=0. 98となっていた。該ニ酸ィ匕炭素結合体は移
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送ライン 10を経て移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用 、て移送ライン 11を経て流量 が約 6300gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給し、オートクレープ内圧 を 4MPa— Gに維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間 を約 6時間に調製し、未利用の二酸ィ匕炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル)含有 反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧 力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送 し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移送ラ イン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造装置 14 0にリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成物と反応 させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13から供給し た二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素の供給 を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から未利用 の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合 物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移送す ることができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した未利用 の二酸化炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体をサンプリ ングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率(Z : (C02) : (OR) )は、x=0. 55及び y=0. 98となってい た。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5990gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 90gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を約 80gZhrで得た。
[実施例 29]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3 —メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3—ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンの流量約 5887gZhrに なるように移送し、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノー ル(日本国、クラレ社製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器 内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力 が約 120kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞 留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル - 1 ブタノール約 14000g/hr及び供給ライン 1を経て 3—メチル— 1 ブタノール (日本国、クラレネ土製) 825gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留 塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留 分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の 下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチルー 1ーブタノールを移送した。塔 型反応器 120の下部力もジォクチル一ビス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含む アルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本 国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル —1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て 塔型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド 組成物を得て、該組成物にはジォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 72 wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジス タンォキサン約 27wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷 却させ、移送ライン 7を経て流量が約 6627gZhrで、二酸化炭素結合体製造装置 1 40の上部に移送した。二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物 ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備 えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240 を用いた。塔型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社 製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライ ン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 25MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 24 0において反応温度が 50°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を 製造した。得られた二酸化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を 経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライ ン 12にはガスの流れが見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド 組成物が二酸化炭素結合体を含む混合物に転化した。該混合物は移送ライン 10を 経て流量が約 739 lgZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。ォー トクレーブに供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99 %、水分 40ppm以下)を約 210gZHrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに 維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 7時間に調 製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液を得た。 該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとし た薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二 酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプ レッサー 163及び移送ライン 9を経て、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイクル した。同時に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供 給ライン 13からの二酸ィ匕炭素供給を止め、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を 約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と 同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 25MPa- Gで移送し、移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベ ントライン 12にはガスの流れが見られず、リサイクルした未利用の二酸ィ匕炭素が二酸 化炭素結合体を含む混合物として回収した。該混合物をサンプリングし、元素分析し たところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C 02) : (OR) )は、x= l . 33及び y= l. 72となって! /、た。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に移送して、炭酸ビス(3—メチルプチル)を含む留分を得た。該留 分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス 国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 181及びコンデンサー 182 を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 2 0から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチル)を 944gZhrで得た。一方、薄膜蒸発 装置 170からアルキルスズアルコキシド組成物を含む残留液を得、移送ライン 18及 び移送ライン 4を経て塔型反応器 120にリサイクルした。該残留液を分析し、 1, 1, 3 , 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンの流 量が約 5887gZhrになるように移送ライン 22から工程 Aで製造した 1, 1, 3, 3—テト ラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを供給し、塔 型反応器 120に移送ライン 18と移送ライン 4を経て移送し、蒸留塔 110で精製した 3 —メチル一 1ーブタノールと反応させた。塔型反応器 120の下部力もジォクチル一ビ ス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチ ルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物を得、 移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給 した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コンデンサ 一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装 置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォクチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 72wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 27wt%が含まれた。 該組成物を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て該組成物 の流量が約 6627gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。該 組成物を薄膜蒸発器 160から分離した未利用の二酸化炭素 (約 764gZhr)と反応 させた。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、 該混合物は移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 25MPa— Gで移送し、移送 ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12には ガスの流れが見られず、リサイクルしたアルキルスズアルコキシド組成物とリサイクルし た未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物に転ィ匕した。該混合物を サンプリングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と O R基のモル数の比率(Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 31及び y= l. 71となっていた
。上記の条件で連続運転を約 600hr継続した。その後、移送ライン 18から回収した アルキルスズアルコキシド組成物には 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンが約 60wt%含まれて ヽる以外にトリオクチ ルービス(3—メチルブチル) スズが約 20wt%含まれ、さらに Sn—NMRスぺタト ルでは 220〜一 605ppmにお!/、て複数のスズィ匕合物に由来するシフトが見られた 。移送ライン 10から得た二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物をサンプリングし分析したと ころ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02 ) : (OR) )は、x= l. 31及び y= l. 72となっていた。また炭酸ビス(3—メチルブチ ル)の収量は連続的に約 944gZhrであった。
[実施例 30]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3
—メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3—ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを約 5887gZhrで移送 し、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラ レネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 16 0°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 120kPa - G になるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分で あった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3 メチル 1 ブタノール約 1 4000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製 ) 825g/hrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd. 社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、 蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 1 12によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライ ン 2を経て精製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下 部からジォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチル 1 , 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアル コキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリュ ーシヨン社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを 留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120〖こ 戻した。薄膜蒸発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組 成物にはジォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 72wt%及び 1, 1, 3, 3 ーテトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 27wt %が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷却させ、移送ライン 7を 経て流量が約 6627gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。 二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東 京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm, 有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応 器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、 水分 40ppm以下)を約 764gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔 内圧力が 0. 25MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度 が 50°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた 二酸化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉 塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流 れが見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭 素結合体を含む混合物に転ィ匕した。該混合物は移送ライン 10を経て流量が約 7391 gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供給ライ ン 14を介し二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 210gZhrで供給し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートタレ ーブにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 7時間に調製し、未利用の二酸 化炭素を含む炭酸ビス(3—メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライ ン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸ィ匕炭素をガス状とし て分離し、該ニ酸ィ匕炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移 送ライン 9を経て、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140にリサイクルした。同時に供給ラ イン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二 酸ィ匕炭素供給を止め、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移 送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、 該混合物は移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 25MPa— Gで移送し、移送 ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12には ガスの流れが見られず、リサイクルした未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体を 含む混合物として回収した。該混合物をサンプリングし、元素分析したところ、該混合 物を形成するスズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )
x y は、 x= l. 30及び y= l. 71となって!/ヽた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に移送して、炭酸ビス(3—メチルプチル)を含む留分を得た。該留 分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス 国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 181及びコンデンサー 182 を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 2 0から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチル)を 944gZhrで得た。一方、薄膜蒸発 装置 170からアルキルスズアルコキシド組成物を含む残留液を得、移送ライン 18及 び移送ライン 4を経て塔型反応器 120にリサイクルし、蒸留塔 110で精製した 3—メチ ル一 1ーブタノールと反応させた。塔型反応器 120の下部力もジォクチル一ビス (3- メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチ ルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライ ン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄 膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132, 移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装置 130の 下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォクチルービス ( 3—メチルブチルォキシ)スズ約 72wt%および 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3— ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 27wt。/c^含まれた。該組成物 を冷却器 131によって約 50°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て該組成物の流量が 約 6627gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。該組成物を 薄膜蒸発器 160から分離した未利用の二酸化炭素 (約 764gZhr)と反応させた。得 られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施例 18と同じく液体であり、該混合物は 移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 25MPa—Gで移送し、移送ラインの閉塞 などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れ が見られず、リサイクルしたアルキルスズアルコキシド組成物とリサイクルした未利用 の二酸ィヒ炭素が二酸ィヒ炭素結合体を含む混合物に転ィヒした。該混合物をサンプリ ングし、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基の モル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 3及び y= l. 7となっていた。上記の 条件で連続運転を約 1800hr継続した。その後、移送ライン 18から回収したアルキ ルスズアルコキシド組成物には 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3 メチル ブチルォキシ)一ジスタンォキサンが約 1(^%含まれている以外にトリオクチル一ビ ス(3—メチルブチル) スズが約 45wt%含まれ、さらに119 Sn—NMR ^ベクトルで は一 220〜一 605ppmにお!/、て複数のスズィ匕合物に由来するシフトが見られた。移 送ライン 10から得た二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物をサンプリングし分析したところ 、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 02及び y=0. 96となっていた。また炭酸ビス(3—メチルブチル) の収量は連続的に減少し、約 1200hr運転後には約 56gZhrであった。
[実施例 31]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21と同じ操作を行い、次の工程 Bで使用する 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一
1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造した。
工程 B:乾燥したガス状の二酸ィ匕炭素の製造
図 4に示すような装置において、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。充 填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、 内径 151mm,有効長さ5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から工程 Aで製造し た 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキ サンを 1200g/hrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノ ール(日本国、クラレネ土製)を 20000gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応 器内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧 力が約 120kPa— Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の 滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチ ル— 1 ブタノール約 18000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチル— 1 ブタノー ル(日本国、クラレネ土製)約 lOOgZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジォクチル—ビス(3—メチルプチルォキシ)スズを含 むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日 本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチ ル— 1—ブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8から回収した。薄膜蒸 発装置 130の下部からアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジォ クチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 90mol%及び 1, 1, 3, 3—テトラオタ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 10mol%が含ま れた。該組成物を冷却器 131によって約 30°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流 量が約 1375gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸ィ匕 炭素結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊 金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長 さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240 の下部にはガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 9%、水分約 12 Oppm)を約 200gZhrで移送ライン 9を経て圧力 0. IMPa— Gで供給した。塔型反 応器 240において反応温度が約 40°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含 む混合物を製造した。該混合物は液体であり、移送ライン 10において温度 40°C,圧 力 0. IMPa— Gで移送し、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じ ることなく連続的に移送することができた。該混合物をサンプリングし、元素分析した ところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (CO ) : (OR) )は、x= l. 34及び y= l. 80となっていた。該混合物を約 120°C加熱し、
2
二酸化炭素を脱離させた。該ニ酸ィ匕炭素を分析したところ、水分は約 lOppmであつ た。ベントライン 12から二酸ィ匕炭素をガス状として連続的に抜き出し、該二酸化炭素 の水分を分析したところ、水分は約 lOppmであった。
[0232] [比較例 6]
水酸ィ匕ナトリウム水溶液を用いて二酸ィ匕炭素の吸収を行なった。装置として、図 7に 示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用 ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の塔 型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の上部に水酸化ナトリウム水溶液(日本国 、和光純薬社製、濃度 5molZL)を約 1. 5LZhrを、移送ライン 7を経て供給し、塔 型反応器 240の下部にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 9 %、水分約 120ppm)を約 200gZhrで移送ライン 9を経て圧力 0. IMPa—Gで供給 した。塔型反応器 240において反応温度が約 40°Cになるように調節し、二酸化炭素 の吸収を行なった。ベントライン 12から二酸ィ匕炭素をガス状として連続的に抜き出し 、該ニ酸ィ匕炭素の水分を分析したところ、水分は約 5000ppmであった。移送ライン 1 0から二酸ィ匕炭素と反応した水酸ィ匕ナトリウム水溶液を約 1L回収し、該水溶液に硫 酸水溶液(日本国、和光純薬社製、 47%)約 1. 2Lを加え、二酸化炭素を脱離させ た。該ニ酸ィ匕炭素を分析したところ、水分は約 6000ppmであった。
[0233] [実施例 32]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 24の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(2 ーェチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル — 1 , 3 ビス(2 ェチルブチルォキシ) -ジスタンォキサンを 6074g/hrで、移送 ライン 2から蒸留塔 110で精製した 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) を 13500gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 160°Cにな るようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力力約 3 lkPa - Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 2 ェチル 1 ブタノール 12350gZ hr及び供給ライン 1を経て 2—ェチル—1—ブタノール(日本国、チッソ社製) 958gZ hrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を 行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって 凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て 精製された 2—ェチル一 1—ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジォ クチルービス(2 ェチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3— ビス(2—ェチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド 組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション 社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 2 ェチル—1—ブタノールを留去し 、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。 薄膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物に はジォクチルービス(2 ェチルブチルォキシ)スズ約 74wt%及び 1, 1, 3, 3—テト ラオクチノレ 1 , 3 ビス( 2 ェチノレブチノレオキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が 含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て 流量が約 6945gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6m m)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ 約 2000mm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結 合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社 製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680 mm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部に はガス状の二酸化炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下 )を約 973gZhrで供給ライン 13及び移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が IMPa Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が約 45°Cになるよう に調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。得られた二酸化炭素結合 体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問 題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供 給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸ィ匕炭素結合体を含む混 合物に転ィ匕した。該ニ酸ィ匕炭素結合体は移送ライン 10において温度約 45°C,圧力 1 MPa - Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用 、て移送ライン 11を経て流量が約 7 71 Og/hrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープ 150 に二酸化炭素を供給せず、オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時 間を約 4時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (2 ェチルプチル)含 有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、 圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移 送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素を冷却器 162,移 送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭素結合体製造装 置 140にリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズアルコキシド組成物 と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に供給ライン 13から 供給した二酸化炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素の 供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移送ライン 17から未 利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む 混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などといった問題なく移 送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した未 利用の二酸化炭素が二酸化炭素結合体として回収した。該二酸化炭素結合体をサ ンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するスズ原子と二酸ィ匕 炭素と OR基のモル数の比率(Z: (C02) : (OR) )は、x= l. 65及び y= l. 70とな つていた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (2 ェチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て温度約 150°C、圧力約 0. 3kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神 鋼環境ソリューション社製)に流量が約 6074gZhrになるように調節し移送して、炭 酸ビス(2 ェチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送 ライン 19を経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd. 社製)を充填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 964g Zhrで供給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(2— ェチルブチル)を 956gZhrで得た。
[実施例 33]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3 —メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
工程 B:連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3—ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを 5887gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 160°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 120kPa - Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル—1—ブタノール 14953g/h r及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジォク チルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3 テトラオクチルー 1, 3 ビス (3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成 物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8および移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄 膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物には ジォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 73wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラオ クチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 26wt%が含ま れた。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流 量が約 6630gZhrで、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製、サイズ 6mm )を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 2680mm (充填長さ約 2000mm)の二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素結合 体製造装置 140として、図 8に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網社製 、サイズ 6mm)を充填した内径 53. 5mm,有効長さ 1380mm (充填長さ約 1000m m)の塔型反応器 340及び塔型反応器 440を用いた(両塔型反応器は同じもので、 移送ライン 23および移送ライン 24によってつながっている)。塔型反応器 440の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 02MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 440において未反応の二酸化炭素 は移送ライン 24及び冷却器 442を経て塔型反応器 340の下部に移送し、さらに塔型 反応器 340にお 、てアルキルスズアルコキシド組成物との反応を行なった。塔型反 応器 340の下部から、二酸化炭素結合体を含む混合物を得、該混合物の温度は約 68°Cで冷却器 341によって約 20°Cまで冷やし、移送ライン 23を経て塔型反応器 44 0の上部に移送し、さらに二酸化炭素と反応させた。塔型反応器 440の下部力も得ら れた二酸化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ライン の閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガス の流れが見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物が二酸 化炭素結合体を含む混合物に転化した。該二酸化炭素結合体は移送ライン 10にお いて温度約 24°C,圧力 0. 02MPa—Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用いて移 送ライン 11を経て流量が約 7394gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150に供 給した。オートクレープ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで供給 し、オートクレーブ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレーブにおける温度を 120 °Cに設定し、滞留時間を約 6時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介し て、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリュ ーシヨン社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該二酸化炭素 を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸ィ匕炭 素結合体製造装置 140にリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルスズァ ルコキシド組成物と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同時に 供給ライン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13か らのニ酸ィ匕炭素の供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみとし、移 送ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭 素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞などと いった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見ら れず、供給した未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体として回収した。該ニ酸化 炭素結合体をサンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成するス ズ原子と二酸化炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 34及 び y= l . 72となって!/ヽた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZhrで得た。 [0235] [実施例 34]
工程 A:テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサンの製造
実施例 21の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラオクチル一 1, 3 ビス(3 —メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステ ルを製造した。
[0236] 工程 B :連続装置による炭酸エステルの製造
図 6に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151m m,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラオクチル - 1, 3—ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを 5887gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14953gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 160°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 120kPa - Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル—1—ブタノール 14953g/h r及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチルー 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部からジォク チルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラオクチルー 1, 3 ビス (3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成 物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製 )に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ォクチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 73wt%及び 1, 1 , 3, 3—テトラオタ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 26wt%が含まれ た。該組成物を冷却器 131によって約 40°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 6630gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140に移送した。二酸化炭素結合体 製造装置 140として、図 9に示す、熱交換用ジャケット及び攪拌装置を備えたオート クレーブ 540を用いた。オートクレーブ 540の下部にガス状の二酸化炭素(日本国、 昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以下)を約 764gZhrで移送ライン 9を 経て供給し、圧力が 0. 25MPa— Gになるように調節した。オートクレーブ 540にお いて反応温度が 50°Cになるように調節し、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造 した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て 移送ラインの閉塞などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12 にはガスの流れが見られず、供給した二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシド組成物 が二酸化炭素結合体を含む混合物に転化した。該二酸化炭素結合体は移送ライン 10において温度 50°C,圧力 0. 25MPa— Gで移送し、さらに昇圧ポンプ 141を用い て移送ライン 11を経て流量が約 7394gZhrで攪拌装置を備えたオートクレープ 150 に供給した。オートクレープ 150に供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhrで 供給し、オートクレープ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間を約 6時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸ビ ス(3 メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを 介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境 ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、該ニ酸化 炭素を冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 163及び移送ライン 9を経て二酸 化炭素結合体製造装置 140にリサイクルし、移送ライン 7を経て移送したアルキルス ズアルコキシド組成物と反応させ、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造した。同 時に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態では供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素の供給を止め、二酸ィ匕炭素の供給は供給ライン 14からのみと し、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二 酸化炭素結合体を含む混合物は液体であり、移送ライン 10を経て移送ラインの閉塞 などといった問題なく移送することができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れ が見られず、供給した未利用の二酸ィ匕炭素が二酸ィ匕炭素結合体として回収した。該 二酸ィ匕炭素結合体をサンプリングし、元素分析したところ、二酸化炭素結合体を形成 するスズ原子と二酸ィ匕炭素と OR基のモル数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l .
x y
35及び y= l . 72となって!/ヽた。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5332gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181及びコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給 して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル )を 944gZhrで得た。
[実施例 35]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 10に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。充填物 Met al Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填した、内径 151 mm,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ライン 4から 1, 1, 3, 3—テトラブチル 1 , 3—ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを 4388gZhrで、移送ラ イン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル—1—ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14952gZhrで、塔型反応器 120に供給した。該反応器内は液温度が 160°Cになる ようにヒーター及びリボイラー 121によって調整し、圧力が約 120kPa - Gになるよう に圧力調節バルブによって調整した。該反応器内の滞留時間は約 17分であった。 反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3—メチル—1—ブタノール 14000g/h r及び供給ライン 1を経て 3—メチル 1—ブタノール(日本国、クラレネ土製) 825gZhr を、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填 しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備えた蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行 つた。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を含む留分がコンデンサー 112によって凝 縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精 製された 3—メチル一 1 ブタノールを移送した。塔型反応器 120の下部力もジブチ ルービス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3 ーメチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを含むアルキルスズアルコキシド組成物 を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 (日本国、神鋼環境ソリューション社製) に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メチル—1—ブタノールを留去し、コン デンサ一 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を経て塔型反応器 120に戻した。薄膜 蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキシド組成物を得て、該組成物にはジ ブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 74wt%および 1, 1, 3, 3—テトラブ チルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサン約 25wt%が含まれ た。該組成物を冷却器 131によって約 30°Cまで冷却させ、移送ライン 7を経て流量が 約 5130gZhrで、二酸ィ匕炭素結合体製造装置 140の上部に移送した。二酸化炭素 結合体製造装置 140として、図 7に示す、充填物ディクソン(日本国、東京特殊金網 社製、サイズ 6mm)を充填し冷却用ジャケットを備えた内径 53. 5mm,有効長さ 268 Omm (充填長さ約 2000mm)の塔型反応器 240を用いた。塔型反応器 240の下部 にはガス状の二酸ィ匕炭素(日本国、昭和炭酸社製、純度 99. 99%、水分 40ppm以 下)を約 764gZhrで供給ライン 13および移送ライン 9を経て供給し、塔内圧力が 0. 05MPa— Gになるように調節した。塔型反応器 240において反応温度が 40°Cにな るように調節し、二酸化炭素結合体を製造した。得られた二酸化炭素結合体は液体 であり、移送ライン 10を経てラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送する ことができた。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、供給した二酸ィ匕炭 素とアルキルスズアルコキシドがニ酸ィ匕炭素結合体を含む混合物に転ィ匕した。該混 合物は移送ライン 10を経て流量が約 5894gZhrで攪拌装置を備えたオートクレー ブ 150に供給した。オートクレープに供給ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 210gZhr で供給し、オートクレープ内圧を 4MPa— Gに維持した。オートクレープにおける温度 を 120°Cに設定し、滞留時間を約 5時間に調製し、未利用の二酸化炭素を含む炭酸 ビス(3 メチルプチル)含有反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブ を介して、温度約 120°C、圧力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環 境ソリューション社製)に移送し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、冷却器 162,移送ライン 17,コンプレッサー 166及び移送ライン 25を経て該ニ酸ィ匕炭素を 槽型反応器 164に移送した。槽型反応器 164に移送ライン 26から水酸ィ匕ナトリゥム 水溶液(日本国、和光純薬社製、濃度 8molZL)を約 3LZhrで供給し、該水溶液に 二酸ィ匕炭素を常圧でパブリングし、二酸化炭素を吸収させた。二酸化炭素を吸収し た水溶液を、移送ライン 27を経て槽型反応器 165に移送され、移送ライン 28から約 3. 5LZhrで供給した硫酸水溶液(日本国、和光純薬社製、濃度 47%)と反応させ、 反応した水溶液を回収ライン 29から回収し、脱離した二酸ィ匕炭素を移送ライン 30と コンプレッサー 163と移送ライン 9を経て、二酸化炭素結合体製造装置 140にリサイ クルした。同時に供給ライン 13から供給した二酸ィ匕炭素を徐々減らし、定常状態で は供給ライン 13からの二酸ィ匕炭素供給を止め、移送ライン 17から未利用の二酸ィ匕 炭素を約 764gZhrで移送した。得られた二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物は実施 例 18と同じく液体であり、該混合物は移送ライン 10において温度 40°C,圧力 0. 05 MPa— Gで、移送ラインの閉塞などといった問題が生じることなく移送することができ た。さらに、ベントライン 12にはガスの流れが見られず、リサイクルした未利用の二酸 化炭素が二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物として回収した。該混合物をサンプリング し、元素分析したところ、該混合物を形成するスズ原子と二酸化炭素と OR基のモル 数の比率 (Z : (C02) : (OR) )は、x= l. 32及び y= l. 71となっていた。薄膜蒸発 装置 160で分離された炭酸ビス (3 メチルプチル)含有反応液は移送ライン 16を経 て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリューション 社製)に流量が約 5330gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3—メチルプチ ル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172および移送ライン 19を経て、充填 物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイ ラー 181およびコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供給して、蒸 留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルブチル)を 944 gZhrで得た。二酸ィ匕炭素のリサイクルが開始してから、炭酸ビス(3—メチルプチル) の収量が徐々に減少した力 約 850gZhrで定常状態になった。 [比較例 7]
実施例 18の工程 Aと同じ方法によって 1, 1, 3, 3—テトラブチル— 1, 3 ビス(3— メチルブチルォキシ)一ジスタンォキサンを製造し、次の工程において炭酸エステル を製造した。
図 11に示すような連続製造装置において、炭酸エステルを製造した。該装置では 二酸化炭素結合体製造装置を設けず、未利用の二酸化炭素はアルカリ水溶液との 反応によって回収した。充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech
Ltd.社製)を充填した、内径 151mm,有効長さ 5040mmの塔型反応器に移送ラ イン 4力ら 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタ ンォキサンを 4388gZhrで、移送ライン 2から蒸留塔 110で精製した 3—メチル— 1 —ブタノール(日本国、クラレネ土製)を 14952gZhrで、塔型反応器 120に供給した。 該反応器内は液温度が 160°Cになるようにヒーター及びリボイラー 121によって調整 し、圧力が約 120kPa—Gになるように圧力調節バルブによって調整した。該反応器 内の滞留時間は約 17分であった。反応器上部から移送ライン 6を経て水を含む 3— メチル一 1 ブタノール 14000gZhr及び供給ライン 1を経て 3—メチル一 1 ブタノ ール(日本国、クラレネ土製) 825gZhrを、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sul zer Chemtech Ltd.社製)を充填しリボイラー 111及びコンデンサー 112を備え た蒸留塔 110に移送し、蒸留精製を行った。蒸留塔 110の上部では高濃度の水を 含む留分がコンデンサー 112によって凝縮され回収ライン 3から回収された。蒸留塔 110の下部にある移送ライン 2を経て精製された 3—メチル 1—ブタノールを移送し た。塔型反応器 120の下部カゝらジブチル—ビス(3—メチルブチルォキシ)スズと 1, 1 , 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジスタンォキサンを 含むアルキルスズアルコキシド組成物を得、移送ライン 5を経て薄膜蒸発装置 130 ( 日本国、神鋼環境ソリューション社製)に供給した。薄膜蒸発装置 130において 3—メ チルー 1ーブタノールを留去し、コンデンサー 132,移送ライン 8及び移送ライン 4を 経て塔型反応器 120に戻した。薄膜蒸発装置 130の下部カゝらアルキルスズアルコキ シド組成物を得て、該組成物にはジブチルービス(3—メチルブチルォキシ)スズ約 7 4wt%及び 1, 1, 3, 3—テトラブチルー 1, 3 ビス(3—メチルブチルォキシ) ジス タンォキサン約 25wt%が含まれた。該組成物を冷却器 131によって約 80°Cまで冷 却させ、移送ライン 7および昇圧ポンプ 141を経て流量が約 5130gZhrで攪拌装置 を備えたオートクレープ 150に供給した。オートクレープに供給ライン 13,移送ライン 9及び移送ライン 14を介し二酸ィ匕炭素を約 974g/Hrで供給し、オートクレープ内圧 を 4MPa— Gに維持した。オートクレープにおける温度を 120°Cに設定し、滞留時間 を約 5時間に調製し、未利用の二酸ィ匕炭素を含む炭酸ビス (3—メチルプチル)含有 反応液を得た。該反応液を移送ライン 15と調節バルブを介して、温度約 120°C、圧 力約 13kPaとした薄膜蒸発装置 160 (日本国、神鋼環境ソリューション社製)に移送 し、未利用の二酸化炭素をガス状として分離し、冷却器 162,移送ライン 17,コンプ レッサー 166及び移送ライン 25を経て該ニ酸ィ匕炭素を槽型反応器 164に移送した。 槽型反応器 164に移送ライン 26から水酸ィ匕ナトリウム水溶液(日本国、和光純薬社 製、濃度 8molZL)を約 3LZhrで供給し、該水溶液に二酸ィ匕炭素を常圧でパブリン グし、二酸化炭素を吸収させた。二酸ィ匕炭素を吸収した水溶液を、移送ライン 27を 経て槽型反応器 165に移送され、移送ライン 28から約 3. 5LZhrで供給した硫酸水 溶液(日本国、和光純薬社製、濃度 47%)と反応させ、反応した水溶液を回収ライン 29から回収し、脱離した二酸ィ匕炭素を移送ライン 30とコンプレッサー 163と移送ライ ン 9と移送ライン 14を経て、オートクレープ 150にリサイクルした。同時に供給ライン 1 3の二酸化炭素供給量を徐々に減らし、定常状態では移送ライン 17において未利用 の二酸化炭素が約 763gZhr、供給ライン 13において二酸ィ匕炭素供給量が約 210g Zhrとなった。
薄膜蒸発装置 160で分離された炭酸ビス (3—メチルプチル)含有反応液は移送ラ イン 16を経て約 142°C、約 0. 5kPaとした薄膜蒸発装置 170 (日本国、神鋼環境ソリ ユーシヨン社製)に流量が約 5330gZhrになるように調節し移送して、炭酸ビス(3— メチルプチル)を含む留分を得た。該留分はコンデンサー 172及び移送ライン 19を 経て、充填物 Metal Gauze CY (スイス国、 Sulzer Chemtech Ltd.社製)を充 填しリボイラー 181およびコンデンサー 182を備えた蒸留塔 180に約 950gZhrで供 給して、蒸留精製を行った後、回収ライン 20から 99wt%の炭酸ビス(3—メチルプチ ル)を 944gZhrで得た。二酸ィ匕炭素のリサイクルが開始してから、炭酸ビス(3—メチ ルブチル)の収量が徐々に減少した力 約 560gZhrで定常状態になった。実施例 3 5と比較して炭酸エステルの減少が見られた。
[0239] [比較例 8]
へキサメチレンジァミン(日本国、東京化成社製、純度 99%)約 60gを空気中にお いて透明な瓶に移し常温 (約 23°C)で静置した。静置した直後には該へキサメチレン ジァミンは無色透明であった力 約 1年後には黄色に変化した。
[0240] [実施例 36]
実施例 2と同様に得た二酸ィ匕炭素結合体を約 120°Cに加熱し、二酸化炭素 (水分 約 lOppm)を脱離させた。該ニ酸ィ匕炭素約 800gを、へキサメチレンジァミン(日本国 、東京化成社製、純度 99%)約 60gを常温において反応させた。生成した力ルバミン 酸へキサメチレンジァミンは白色固体であり、該固体を比較例 9と同様に常温で空気 中において透明な瓶に移し常温 (約 23°C)で約 1年間静置した。その後、該固体の 色の変化はなぐ該固体を 300mLのなすフラスコに入れ、窒素置換をおこない、常 圧において 150°Cに加熱し、二酸化炭素を脱離させた。ガスが生成しなくなるまでカロ 熱を続けた後、無色透明な液体が得られた。該液体を常温まで冷却し、分析したとこ ろ、該液体はへキサメチレンジァミンであり、純度は 99%であった。
[0241] [比較例 9]
比較例 7から得た二酸化炭素(水分約 6000ppm)をへキサメチレンジァミン(日本 国、東京化成社製、純度 99%)約 60gと常温において反応させた。生成したカルバミ ン酸へキサメチレンジァミンは白色固体であり、該固体を比較例 9と同様に常温で空 気中において透明な瓶に移し常温 (約 23°C)で約 1年間静置した。その後、該固体 の色の変化はなぐ該固体を 300mLのなすフラスコに入れ、窒素置換をおこない、 常圧において 150°Cに加熱し、二酸化炭素を脱離させた。ガスが生成しなくなるまで 加熱を続けた後、茶色の液体が得られた。該液体を常温まで冷却し、分析したところ 、該液体はへキサメチレンジァミンであり、純度は約 97%であった。
産業上の利用可能性
[0242] 本発明の混合物を使用することによって、二酸化炭素を液状混合物として移送でき 、さらに該混合物から得られる二酸化炭素は本質的に水を含有しない。また、本発明 の混合物は、二酸化炭素ガスと、アルキルスズアルコキシド組成物とを反応させること によって、容易に得ることができるため、二酸ィ匕炭素の効率のよい回収利用混合物と して使用でき、産業上に大いに有用である。
図面の簡単な説明
[図 1]本発明の混合物を用いた炭酸エステルの製造フロー図を示す。
[図 2]未利用の二酸ィ匕炭素ガスを回収して本発明の混合物を得て、炭酸エステルを 製造するフロー図を示す。
[図 3]未利用の二酸ィ匕炭素ガスを回収して本発明の混合物を得て、炭酸エステルを 製造するフロー図を示す。
[図 4]図 4は、アルキルスズアルコキシド組成物及び二酸化炭素結合体を含む混合物 を製造する装置の概略図を示す。
[図 5]図 5は、アルキルスズアルコキシド組成物及び二酸化炭素結合体を含む混合物 を製造する装置の概略図を示す。
[図 6]図 6は、二酸化炭素結合体を含む混合物の製造工程を含む炭酸エステルの製 造装置の概略図を示す。
[図 7]図 7は、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造する装置の概略図を示す。
[図 8]図 8は、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造する装置の概略図を示す。
[図 9]図 9は、二酸化炭素結合体を含む混合物を製造する装置の概略図を示す。
[図 10]図 10は、二酸化炭素結合体を含む混合物の製造工程を含む炭酸エステルの 製造装置の概略図を示す。
[図 11]図 11は、二酸化炭素結の回収工程を含む炭酸エステルの製造装置の概略図 を示す。
[図 12]二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物の119 Sn—NMR ^ベクトルを示す。
[図 13]二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物の13 C—NMR ^ベクトルを示す。
[図 14]二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物の1 H—NMR ^ベクトルを示す。
[図 15]二酸ィ匕炭素結合体を含む混合物の119 Sn—NMR ^ベクトルを示す。 なお、 各図で使用した参照番号の説明は、以下のとおりである: 110, 180 : 蒸留塔、 120
, 240, 340, 440 : 塔型反応器、 130, 160, 170 : 薄膜蒸発装置、 140 : 二酸 化炭素結合体製造装置、 150, 540: オートクレープ、 111, 121, 181: リボイラ 一、 112, 132, 172, 182: コンデンサー、 131, 162, 341, 442: 冷却器、 141 : 昇圧ポンプ、 163, 166: コンプレッサー、 220, 164, 165: 槽型反応器、 1, 1 3, 14, 22, 26, 28: 供給ライン、 2, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 15, 16, 17, 18, 19, 23, 24, 25, 27, 30: 移送ライン、 3, 20, 29: 回収ライン、 12, 21: ベント ライン

Claims

請求の範囲
[1] アルキルスズアルコキシド及びアルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含 むアルキルスズアルコキシド組成物と、
二酸化炭素と、を含む、二酸化炭素の移送用混合物であって、
前記混合物中に含有される、前記アルキルスズアルコキシド及び Z又は前記アル キルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成するスズ原子モル数を zとし、 前記アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体として取り込まれている二酸ィ匕 炭素、及び前記混合物中に含まれている二酸化炭素を (CO )とし、
2
前記混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原 子を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である、混合物。
[2] 前記混合物が、前記アルキルスズアルコキシド組成物にガス状の二酸ィ匕炭素を吸 収させ、化学反応させて得られる混合物である、請求項 1に記載の混合物。
[3] 前記 R基が、脂肪族基である、請求項 1又は 2に記載の混合物。
[4] 前記 R基が、炭素数 1〜6のアルキル基である、請求項 1〜3のうち何れか一項に記 載の混合物。
[5] 前記 R基が、炭素数 4〜6のアルキル基である、請求項 1〜4のうち何れか一項に記 載の混合物。
[6] 前記化学反応させる圧力が、常圧から IMPaの範囲である、請求項 2に記載の混 合物。
[7] 前記化学反応させる温度が、 40°C力も 80°Cの範囲である、請求項 2に記載の混 合物。
[8] 液体状態にある前記アルキルスズアルコキシド組成物に、ガス状の二酸化炭素を 吸収させる、請求項 2に記載の混合物。 [9] 前記混合物を移送する温度が、 40°C力も 80°Cの範囲である、請求項 1〜8のう ち何れか一項に記載の混合物。
[10] 前記アルキルスズアルコキシド組成物力 テトラアルキルジアルコキシジスタンォキ サン及び Z又はジアルキルスズジアルコキシドを含有する、請求項 1〜9のうち何れ か一項に記載の混合物。
[11] 該アルキルスズアルコキシド組成物中に含有されるテトラアルキルジアルコキシジス タンォキサンとジアルキルスズジアルコキシドのモル比率が、 0 : 100〜80 : 20の範囲 である、請求項 10に記載の混合物。
[12] 前記混合物が、炭酸エステルをさらに含み、前記炭酸エステルの含有量が、前記 アルキルスズアルコキシド組成物中のテトラアルキル ジアルコキシ ジスタンォキ サンのモル数に対して、 20モル%未満である、請求項 10又は 11に記載の混合物。
[13] 前記テトラアルキルジアルコキシジスタンォキサン力 下記一般式(1)で表されるテ トラアルキルジアルコキシジスタンォキサンである、請求項 10〜12のうち何れか一項 に記載の混合物。
[化 1]
Figure imgf000159_0001
( 1 )
(式中、
Figure imgf000159_0002
R2、 R4、 R5は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R3、 R6は 、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 a及び bは 0から 2の整数であり、 a + bは 2であり、 c及び dは 0から 2の整数であり、 c + dは 2である。 )
[14] 前記ジアルキルスズジアルコキシド力 下記一般式(2)で表されるジアルキルスズ ジアルコキシドである、請求項 10〜12のうち何れか一項に記載の混合物。
[化 2]
Figure imgf000160_0001
( 2 )
(式中、 R7、 R8は、各々独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 R9、 R1Gは、各々 独立して、脂肪族基、ァラルキル基であり、 e及び fは 0から 2の整数であり、 e + fは 2 であり、 g及び hは 0から 2の整数であり、 g+hは 2である。 )
前記アルキルスズアルコキシド組成物力 少なくとも 1種類のジアルキルスズアルコ キシドの単量体、会合体、ポリマー状成分を含むアルキルスズアルコキシド組成物で ある、請求項 1〜14のうち何れか一項に記載の混合物。
請求項 1記載の混合物と、二酸化炭素とを反応させる工程を含む、炭酸エステルの 製造方法。
下記工程を含む、請求項 16記載の炭酸エステルの製造方法。
工程 1:ガス状の二酸ィ匕炭素とアルキルスズアルコキシドとを反応させて得られるァ ルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体を含むアルキルスズアルコキシド組成 物と、二酸ィ匕炭素とを含む混合物であって、前記混合物中に含有される、アルキルス ズアルコキシド及び Z又はアルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体を構成す るスズ原子モル数を Zとし、前記アルキルスズアルコキシドのニ酸ィ匕炭素結合体とし て取り込まれて!/ヽる二酸化炭素、及び前記混合物中に含まれて!/ヽる二酸化炭素を( CO )とし、
2
前記混合物中に含有される OR基を (OR)とし、ここで、前記 OR基の Oは、酸素原 子を表し、 Rは、脂肪族基、ァラルキル基であって、
i)スズ OR結合を形成する OR基の R、及び Z又は
ii)アルキルスズアルコキシドの二酸化炭素結合体中の—O—(CO)—OR結合を 形成する OR基の R、を表わし、
Z: (CO ) : (OR) の関係において、モル比を示す Xが 0. 1〜2であり、モル比を示
2
す yが 0. 5〜2の範囲である混合物を得る工程と、 工程 2 :液体状態にある前記混合物を炭酸エステル合成工程へ移送する工程と、 工程 3:二酸化炭素存在下、前記混合物から炭酸エステルを含む反応液を得るェ 程と、
工程 4:前記反応液から、二酸化炭素をガス状成分として分離する工程。
[18] 工程 4の後に、
工程 5:前記分離したガス状の二酸ィ匕炭素を工程 1にリサイクルする工程を、 さらに含む、請求項 17に記載の炭酸エステルの製造方法。
[19] 工程 5の後に、
工程 6:工程 4で二酸化炭素を分離した反応液から炭酸エステルを分離し、残留液 を得る工程と、
工程 7:前記残留液とアルコールとを反応させて、アルキルスズアルコキシド組成物 を得る工程と、
工程 8:前記アルキルスズアルコキシド組成物を工程 1ヘリサイクルする工程と、 をさらに含む、請求項 18に記載の炭酸エステルの製造方法。
[20] 前記アルコール力 下記式(3)で表されるアルコールである、
[化 3]
R11OH
( 3 )
(式中、 R11は、工程 1の混合物中の OR基 (OR)の Rと同定義である。 ) 請求項 19に記載の炭酸エステルの製造方法。
[21] 請求項 1に記載の混合物を加熱及び Z又は減圧して、二酸化炭素を脱離させて、 前記脱離させた二酸化炭素を利用する工程を含む、二酸化炭素の回収利用方法。
[22] 請求項 1に記載の混合物が、反応器中で、ガス状の二酸ィ匕炭素を連続的に供給し て、化学反応して得られる混合物であって、前記混合物を液相成分として得、同時に 前記反応器の気相部を連続的に抜き出して、前記連続的に供給したガス状の二酸 化炭素よりも含水量の低 、乾燥したガス状の二酸ィ匕炭素を得る、乾燥したガス状の 二酸化炭素の製造方法。
[23] 液体状態である請求項 1に記載の前記混合物を移送することを含む、二酸化炭素 の移送方法,
[24] 前記混合物を移送する温度が、 一 40°Cから 80°Cの範囲である、 請求項 23に記 載の移送方法
訂 ΪΕされた 紙 (親
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