明 細 書
医用画像システム
技術分野
[0001] 本発明は、医用画像データ、その他医用画像に係る表示対象データをモニタ上に 表示する医用画像システムに関する。
背景技術
[0002] 近年、病院での医用画像の電子データ化がすすみ、医用画像の撮影から表示ま での一連の処理を担う医用画像システムが構築されている。これは撮影装置等により 得られた医用画像のデータを大容量メモリに保存し、サーバがこれを管理して診察 室等に病院内の各地に設置されて!、る医用画像表示装置に配信するものである。
[0003] 医用画像の読影時には、医師は複数の医用画像を並べて観察したり、医用画像と ともに患者リスト画面やレポート作成画面等を並列に表示させる場合があるので、医 用画像表示装置ではモニタは一つだけでなぐ複数備えているものも多い。
医用画像表示装置を使用する毎にどのモニタにどのような表示内容を表示させる のかを設定するのは煩雑であるため、従来から医師毎に表示構成を定めてサーバに 登録しておき、表示装置へのログイン時にログインした医師に対応する表示構成をサ ーバから取得してこれに基づく表示を行うことが行われていた (例えば、特許文献 1参 照)。
特許文献 1:特開平 11― 282936号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] しかし、医師が常に同じ医用画像表示装置を使用するとは限らず、異なる場所に設 置されている医用画像表示装置にログインして読影を行うこともある。従来の方法で は、医師がある一つの医用画像表示装置を固定で使用することを前提として、医師 毎に 1つの表示構成を定めているため、異なるモニタ構成の表示装置が使用された 場合には、その表示装置のモニタ構成に合わない表示構成で表示されるという問題 かあつた。
[0005] 例えば、 3モニタ構成を前提として、各モニタに患者リスト画面、読影画面(医用画 像の表示)、レポート画面を表示する表示構成が設定されていたにも拘わらず、医師 力 S ;Lモニタ構成の表示装置にログインした場合には、上記の表示構成が適用できな いため、 3つの画面が一つのモニタ上に重畳されて表示される等、医師にとって予期 しな 、表示態様となってしまう。
[0006] 本発明の課題は、医用画像表示装置の異なるモニタ構成に対応した表示を行うこ とができる医用画像システムを提供することである。
課題を解決するための手段
[0007] 請求の範囲第 1項に記載の発明は、
一又は複数のモニタを備える医用画像表示装置を複数含む医用画像システムに おいて、
前記複数の医用画像表示装置におけるそれぞれのモニタ構成に応じた対象デー タの表示構成を記憶する記憶手段と、
前記複数の医用画像表示装置のうち、前記対象データの表示を行う医用画像表示 装置におけるモニタ構成を判別する判別手段と、
前記記憶された表示構成のうち、前記判別されたモニタ構成に対応する表示構成 に基づ!/、て、前記対象データを前記医用画像表示装置のモニタに表示させる表示 制御手段と、
を備えることを特徴とする。
発明の効果
[0008] 請求の範囲第 1項、第 3項に記載の発明によれば、異なるモニタ構成を有する医用 画像表示装置のうち、何れのモニタ構成のものにログインしてもそのモニタ構成に対 応した表示構成で対象データの表示を行うことができる。よって、ユーザは逐一、ログ インした医用画像表示装置のモニタ構成に合わせて表示操作を行う必要がなぐ操 作性が向上する。
[0009] 請求の範囲第 2項に記載の発明によれば、モニタ構成に対応できるだけでなぐュ 一ザに応じた表示構成で対象データを表示させることができる。これにより、表示内 容のカスタマイズを行うことが可能となり、利便性が向上する。
[0010] 請求の範囲第 4項に記載の発明によれば、医用画像表示装置のモニタ構成に応じ て、モニタ毎に表示すべき対象データを定めることができ、表示内容のより詳細な力 スタマイズを行うことができる。
[0011] 請求の範囲第 5項に記載の発明によれば、モニタの不足により一のモニタにおいて 複数の対象データが重畳表示されるのを回避することができる。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]本実施形態における医用画像システムの構成を示す図である。
[図 2]図 1のサーバの構成を示す図である。
[図 3]図 2の記憶部に記憶される登録ユーザファイルの一例を示す図である。
[図 4]図 2の記憶部に記憶される表示構成テーブルの一例を示す図である。
[図 5]図 2の記憶部に記憶されるモニタファイルの一例を示す図である。
[図 6]図 1の医用画像表示装置の構成を示す図である。
[図 7]サーバにより実行される表示構成ファイル提供処理を示すフローチャートである
[図 8]医用画像表示装置により実行される対象データ表示処理を示すフローチャート である。
[図 9]対象データの表示例を示す図である。
符号の説明
[0013] 1 医用画像システム
3 サーバ
31 制御部
34 記憶部
341 登録ユーザファイル
342 表示構成テーブル
343 モニタフアイノレ
4 NAS
5A、 5B 医用画像表示装置
53a, 53b、 53c モニタ
発明を実施するための最良の形態
[0014] まず、構成を説明する。
図 1に、本実施形態における医用画像システム 1のシステム構成を示す。 医用画像システム 1は、図 1に示すように、モダリティ 2、サーバ 3、 NAS (Network A ttached Storage) 4、医用画像表示装置 5A、 5B、フィルム出力装置 6を備えて構成さ れており、各構成装置はネットワーク Nを介して接続されている。ネットワーク Nは、 DI COM (Digital Imaging and Communication in Medicine) 格【こ従つ 7こ LAN (Local A rea Network)である Q
[0015] 医用画像システム 1は、モダリティ 2により撮影された医用画像の他、レポート等の データを NAS4に保存し、サーバ 3によりその入出力を管理するものである。サーバ 3 の制御により、 NAS4に保存された各データはフィルム出力装置 6又は医用画像表 示装置 5A、 5Bに出力される。
以下、各構成装置について説明する。
[0016] モダリティ 2は、患者を撮影し、その撮影画像(医用画像)を生成する画像生成装置 である。モダリティ 2としては、 X線撮影装置、 CT (Computed Tomography)撮影装置 、 MRI (Magnetic Resonance Imaging)撮影装置、超音波 Z内視鏡撮影装置等、様々 なものが挙げられる。撮影された医用画像は NAS4に送信される。なお、モダリティ 2 では撮影時に得られた医用画像に関する情報を医用画像に付加することが可能で ある。医用画像に関する情報としては、例えば患者の氏名、年齢等の患者情報や撮 影日、モダリティ名、撮影条件等の撮影情報、医用画像のビット情報等の画像詳細 情報等が挙げられる。これらの情報はモダリティ 2において撮影技師が入力すること により得ることとしてもよいし、外部装置力も入力されたものを得ることとしてもよい。
[0017] サーバ 3は、 NAS4に保存された各種データの管理を統括的に行うものである。
図 2に、サーバ 3の構成を示す。
サーバ 3は、図 2に示すように、制御部 31、通信部 32、 RAM (Random Access Me mory) 33,記憶部 34等を備えて構成されている。
[0018] 制御部 31は、 CPU (Central Processing Unit)等から構成されており、記憶部 34に
記憶されて 、る各種制御プログラムを RAM33に展開して、これら制御プログラムとの 協働により演算を行う或いは各部 32〜34の集中制御を行う。
[0019] 通信部 32は、ネットワークインターフェイスカード等の通信用インターフェイスを備え 、ネットワーク N上の外部装置と通信を行う。例えば、医用画像表示装置 5A、 5Bから ユーザのログイン情報を受信し、そのユーザ認証の結果を返信する。
[0020] RAM33は、制御部 31により用いられる作業用メモリである。
[0021] 記憶部 34は、制御部 31において用いられる各種制御プログラムの他、プログラム の実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
例えば、記憶部 34は、登録ユーザファイル 341、表示構成テーブル 342、モニタフ アイル 343を記憶している。
[0022] 登録ユーザファイル 341は、ユーザ認証を行うための照合用のユーザ情報を格納 するためのファイルである。登録ユーザファイル 341には、図 3に示すように、ユーザ 名、ユーザ ID (予めユーザを個々に識別するために付与された番号)に対応付けて 、ノ スワード、表示構成ファイル名が記憶されている。表示構成ファイルは各種表示 対象のデータ(以下、対象データという)の表示構成を定めるものであり、個々のユー ザに応じたものが作成される。また、 1人のユーザにつき、モニタ構成毎、或いは表示 内容の構成を変えて複数の表示構成ファイルを作成することが可能である。ここで、 モニタ構成とは、医用画像表示装置 5A、 5Bが備える一又は複数のモニタの数、各 種モニタの組み合わせ等を 、う。
[0023] 例えば、ューザ「 」はューザ10「1011」、パスヮード「 123」でぁり、ユーザ「X」に 応じた表示構成ファイルは「XI」、 「X2」、 「X3」の 3つであることが定められている。
[0024] 表示構成テーブル 342には、各ユーザの表示構成ファイルが登録されている。表 示構成テーブル 342には、図 4に示すように、表示構成ファイルのファイル名、表示 に用いるモニタのモニタ ID (各モニタを個々に識別するために予め付与された番号。 MACアドレス等を利用してもよい)、当該モニタに表示すべき表示内容 (対象データ の種類)、そのレイアウトの各項目情報が記憶されている。なお、図 4では表示内容と して画面名称が挙げられているが、患者リスト画面では患者リストデータ、読影画面で は医用画像データ、レポート画面ではレポートデータと表示すべき対象データの種
類が定められている。
[0025] 例えば、ファイル名「X3」の表示構成ファイルは、モニタ ID「01」、「02」、「03」の 3 台のモニタにおける表示構成を示すものであり、モニタ ID「01」のモニタには「患者リ スト画面」、モニタ ID「02」のモニタには「シングルフォーマット」のレイアウトで「読景画 面」、モニタ ID「03」のモニタには「レポート画面」を表示することが定められて!/、る。
ここで、シングルフォーマット、マルチフォーマットとは、医用画像の表示形式をい う。シングルフォーマットとは表示領域に医用画像を 1枚のみ表示する形式であり、マ ルチフォーマットとは表示領域を分割して複数の医用画像を表示する形式である。
[0026] なお、表示構成テーブル 342には、ユーザ毎の表示構成ファイルとは別に、基本 表示構成ファイル (ファイル名「S」)が登録されている。これは予め標準的な表示構成 として準備されて 、るものであり、表示に用いるモニタの数は最小限の 1に設定され ている。また、任意のモニタを適用可能とするため、特にモニタ IDは登録されておら ず、表示内容としては初期操作に必要な「患者リスト画面」が登録されて 、る。
[0027] モニタファイル 343は、医用画像システム 1に含まれる全ての医用画像表示装置 5 A、 5Bが備えるモニタに関する情報を管理するためのものである。モニタファイル 34 3には、図 5に示すように、医用画像表示装置 5A、 5Bのホスト名、当該医用画像表 示装置 5A、 5Bが備えるモニタのモニタ IDに対応付けてそのモニタの解像度、画面 サイズ、最高輝度の各項目情報が記憶されている。
[0028] 例えば、ホスト名「00じ八」の医用画像表示装置5八はモ-タ10「01」、「02」、「03」 の 3台のモニタを備え、そのうちモニタ ID「01」のモニタは解像度「1280 X 1024 (画 素)」、画面サイズ「380 X 500」(mm)、最高輝度「205」(cd)であることが定められ ている。
[0029] NAS4は、大容量メモリを備えて構成され、医用画像の他、レポート等の医用画像 に関する各種データを記憶している。 NAS4はサーバ 3の制御に従って指示された データを指示された外部装置へ出力する。
[0030] 医用画像表示装置 5A、 5Bは、医師の医用画像の読影時や診療作業時に用いら れるものである。医用画像表示装置 5A、 5Bは、一又は複数のモニタを備えて、この モニタに対象データを表示する。
図 6を参照して医用画像表示装置 5A、 5Bの構成について説明するが、医用画像 表示装置 5A、 5Bは基本的な構成は同一であるので、ここでは医用画像表示装置 5 Aを代表として説明を行う。
[0031] 医用画像表示装置 5Aは、図 6に示すように、制御部 51、操作部 52、表示部 53、 通信部 54、 RAM55,記憶部 56、画像処理部 57、画像メモリ 58を備えて構成されて いる。
[0032] 制御部 51は、 CPU等を備えて構成され、記憶部 56に記憶されている各種制御プ ログラムを読み出して RAM55に展開し、これら制御プログラムとの協働により各種演 算を行うとともに各部 52〜58の集中制御を行う。
[0033] 操作部 52は、キーボードやマウス等を備えて構成され、これらが操作されると、その 操作に応じた操作信号を生成して制御部 51に出力する。
[0034] 表示部 53は、モニタ 53a〜53cを備え、これらモニタ 53a〜53cに医用画像を表示 したり、レポート作成画面、電子カルテ画面等の操作画面等、各種対象データを表 示する。このモニタ 53a〜53cには、前述したように個々にモニタ IDが付されており、 そのホスト名、モニタ IDの情報が予めサーバ 3において登録され、モニタファイル 34 3において管理されている。ここでは、モニタ 53aのモニタ IDは「01」、モニタ 53bのモ ユタ IDは「02」、モニタ 53cのモニタ IDは「03」であるとする。
[0035] 通信部 54は、通信用インターフェイスを備え、ネットワーク N上の外部装置と通信を 行う。例えば、サーバ 3に医用画像等の対象データを要求する要求情報を送信し、 N AS4から対象データを受信する。
[0036] RAM55は、制御部 51により使用される作業用メモリである。
[0037] 記憶部 56は、制御部 51にお 、て実行される各種制御プログラムの他、プログラム の実行に必要なパラメータ、データ等を記憶して 、る。
[0038] 画像処理部 57は、対象データに縮小、拡大、回転、反転等の各種画像処理を施 すものである。
[0039] 画像メモリ 58は、対象データを記憶する。
[0040] フィルム出力装置 6は、医用画像をフィルムへ出力するものである。
[0041] 次に、医用画像システム 1の動作について説明する。
医用画像システム 1では、医師が予めモニタ構成に応じた表示構成をサーバ 3に登 録し、表示構成ファイルを作成しておくことにより、何れの医用画像表示装置 5A又は 5Bにログインしてもそのログインした医用画像表示装置 5A又は 5Bのモニタ構成に 対応した表示構成ファイルをサーバ 3から取得して利用することが可能である。
[0042] まず、図 7を参照して、医師が医用画像表示装置 5A又は 5Bにログインした際にサ ーバ 3において行われる表示構成ファイル提供処理を説明する。
医用画像表示装置 5A又は 5Bでは、操作部 52を介して医師によりログイン操作が 行われると、当該ログイン操作により入力されたユーザ名(又はユーザ ID)及びパス ワードのログイン情報がサーバ 3に送信される。このとき、ログイン情報とともに口グイ ンが行われた医用画像表示装置 5A、 5Bのホスト名の情報が送信される。
以下、医用画像表示装置 5Aにおいてログイン操作が行われたものとして説明を行
[0043] サーバ 3では、図 7に示すように、制御部 31において何れかの医用画像表示装置 5 A又は 5Bからログイン情報が受信され、ログイン操作が行われたと判別されると (ステ ップ S1 ;Y)、ログイン情報とともに受信されたホスト名の情報に基づいて、制御部 31 によりログインが行われた医用画像表示装置が特定される (ステップ S2)。具体的に は、受信されたホスト名とモニタファイル 343に登録されたホスト名との照合により特 定が行われる。以下、ログインが行われた医用画像表示装置をログイン装置というこ とがある。
[0044] 次 、で、制御部 31では、ログイン情報と登録ユーザファイル 341とが照合され、ュ 一ザ認証が行われる (ステップ S3)。ここで、ログイン情報と一致するユーザ名、パス ワードが登録ユーザファイル 341において検索されなかった場合には、ユーザの認 証はできない旨を通知するエラー情報が通信部 32を介して医用画像表示装置 5A に送信される。
[0045] ユーザ認証がなされると、制御部 31では登録ユーザファイル 341に基づいてその 認証ユーザに対応する表示構成ファイルの有無が判別される (ステップ S4)。登録ュ 一ザファイル 341に認証ユーザに対応する表示構成ファイルのファイル名が登録さ れており、表示構成ファイルが有ると判別された場合には (ステップ S4 ;Y)、ステップ
S5の処理に移行する。また、認証ユーザに対応する表示構成ファイルが無いと判別 された場合には (ステップ S4 ;N)、ステップ S9の処理に移行する。
[0046] まず、表示構成ファイルが有ると判別された場合にっ 、て説明する。
この場合、制御部 31ではモニタファイル 343が参照され、ログイン装置として特定さ れた医用画像表示装置 5Aのモニタ数が判別される (ステップ S5)。図 5に示すモニタ ファイル 343では、医用画像表示装置 5Aのホスト名「DocA」に対応するモニタ IDは 「01」、「02」、「03」の 3モニタが登録されているので、そのモニタ数が 3つであると判 別される。
[0047] 次 、で、制御部 31では、表示構成テーブル 342に基づ 、て認証ユーザに対応す る表示構成ファイルのうち、医用画像表示装置 5Aのモニタ数と一致する表示構成フ アイルが有る力否かが判別される (ステップ S6)。
[0048] 医用画像表示装置 5Aは 3モニタを有する構成であるため、認証ユーザ「X」の表示 構成ファイル「XI」、「X2」、「X3」のうち、モニタ数が 3つである「X3」のファイルにお いて一致すると判別される。
[0049] モニタ数が一致する表示構成ファイルが有る場合 (ステップ S6; Y)、一致するその 表示構成ファイルが制御部 31により表示構成テーブル 342から読み出されて、通信 部 32を介して医用画像表示装置 5Aに送信され (ステップ S7)、本処理を終了する。
[0050] 一方、一致する表示構成ファイルが無い場合 (ステップ S6 ;N)、認証ユーザについ て登録されて ヽる表示構成ファイルのうち、最小モニタ数の表示構成ファイルが医用 画像表示装置 5Aに送信され (ステップ S8)、本処理を終了する。
[0051] 例えば、認証ユーザ「X」について表示構成ファイル「X3」が未登録であり、「XI」、「 X2Jのみ登録されて ヽた場合、最小モニタ数 1のモニタ構成で登録されて ヽる表示 構成ファイル「XI」が医用画像表示装置 5Aに送信されることとなる。これは、医用画 像表示装置 5Aにお 、て、医用画像表示装置 5Aのモニタ数より多 、モニタ数の表示 構成ファイルを適用すると、不足分のモニタにぉ 、て表示を予定して 、た対象データ が他のモニタにお ヽて表示すべき対象データと重ねて表示されることとなる。このよう な重畳表示を避けるため、医用画像表示装置 5Aのモニタ数よりも必ず少な 、モニタ 構成で表示される表示構成ファイルを選択しているのである。なお、医用画像表示装
置 5Aのモニタ数より少ないモニタ数の表示構成ファイルの中力 任意のものを選択 することとしてもよい。
[0052] 次に、ステップ S4において認証ユーザに対応する表示構成ファイルが無かった場 合について説明する。
この場合、基本構成ファイルが医用画像表示装置 5Aに送信され (ステップ S9)、本 処理を終了する。
[0053] このようにして表示構成ファイルが医用画像表示装置 5Aに送信されると、医用画 像表示装置 5Aではこの表示構成ファイルに従って対象データの表示が行われる。 図 8を参照して医用画像表示装置 5Aにおいて実行される対象データ表示処理に ついて説明する。なお、ここでは医用画像表示装置 5Aの処理動作について説明す る力 医用画像表示装置 5Bにおいても同様の処理がなされる。
[0054] 図 8に示すように、サーバ 3から表示構成ファイルが取得されると (ステップ S101 ;Y ) ,当該表示構成ファイルが RAM55に保存される(ステップ S102)。そして、医師に より患者リスト、医用画像等の表示する対象データの指示操作がなされると、制御部 5 1の制御により当該対象データが取得される (ステップ S103)。取得時には、制御部 51により生成された要求情報がサーバ 3に送信される。サーバ 3では要求情報に応 じて指定された対象データを転送するよう NAS4の制御がなされるので、医用画像 表示装置 5Aではこの NAS4力 対象データが取得されるものである。
[0055] 制御部 51では、取得された表示構成ファイルに基づいて対象データを表示すべき モニタが判別される (ステップ S 104)。図 4に示す表示構成ファイル「X3」が取得され た場合、モニタ ID「01」のモニタでは「患者リスト画面」、モニタ ID「02」のモニタでは シングルフォーマットの「読景画面」、モニタ ID「03」のモニタでは「レポート画面」と定 められている。サーバ 3からは患者リスト、 NAS4からは医用画像、レポートの各対象 データが取得されるので、医用画像表示装置 5Aでは、患者リストの対象データはモ -タ 10「01」のモ-タ53&、医用画像はシングルフォーマット形式でモニタ ID「02」の モニタ 53b、レポートの対象データはモニタ ID「03」のモニタ 53cとそれぞれ判別され る。
[0056] そして、判別の結果、各モニタ 53a〜53cに対応する対象データが表示されると (ス
テツプ S 105)、本処理を終了する。
図 9に、その表示例を示す。
図 9に示すように、モニタ 53aには患者リスト画面、モニタ 53bにはシングルフォーマ ット形式の読影画面、モニタ 53cにはレポート画面と、表示構成ファイルに従った表 示構成で各対象データが表示されて ヽる。
[0057] 以上のように、本実施形態によれば、予めサーバ 3において医用画像表示装置 5A 、 5Bのモニタ構成に応じた表示構成ファイルをユーザ毎に作成し、登録しておくこと により、ログインの認証時にその認証ユーザ及びログインされた医用画像表示装置 5 A、 5Bのモニタ構成に応じた表示構成ファイルを取得することができ、これに基づく 対象データの表示を行うことができる。
[0058] よって、医師は異なるモニタ構成を持つ医用画像表示装置 5A、 5Bの何れに口グイ ンしても、そのモニタ構成に応じた表示構成で対象データを表示させることができる。 逐一ログインした医用画像表示装置 5A又は 5Bのモニタ構成に応じて対象データの 表示操作を行う必要がなぐ利便性が高い。
[0059] また、ユーザ毎に表示構成ファイルを登録することができるので、医師の好みゃスタ ィルに応じた表示内容で表示構成ファイルを作成することにより、医用画像表示装置 5A、 5Bのモニタ構成に対応するだけでなぐ医師に応じて表示内容のカスタマイズ が可能となる。
[0060] また、表示構成ファイルは、各モニタ IDに対応付けてそのモニタにおける表示内容 が記憶されて 、るので、何れのモニタに何れの対象データを表示するかを定めること ができる。また、表示内容は、医用画像についてはそのレイアウト等も登録することが でき、詳細にわたって表示構成のカスタマイズを行うことが可能となる。
[0061] なお、上記実施形態は、本発明を適用した好適な一例であり、これに限定されない 例えば、内科、外科等のグループ毎に表示構成ファイルを備えることとしてもよい。 この場合、グループ毎に使用する表示構成ファイルを共通化することができ、医師の 作業手順の統一化を図ることができる。
[0062] また、上記実施形態のようにユーザ毎に表示構成ファイルを備えるのではなぐ各
医用画像表示装置 5A、 5Bに共通の表示構成ファイルとして、各医用画像表示装置 5A、 5Bが取り得るモニタ構成毎に表示構成を登録しておくこととしてもよい。例えば 、全医用画像表示装置 5A、 5Bにおける最大モニタ数が 3である場合、モニタ数 1、 2 、 3に対応する 3つの表示構成ファイルを登録しておく。これらの表示構成ファイルを 用いることにより、何れのユーザにおいても全てのモニタ構成に対応することができる 産業上の利用性
表示技術の分野において利用することが可能であり、医用画像データ、その他医 用画像に係る表示対象データをモニタ上に表示する医用画像システムに適用可能 である。