WO2007088840A1

WO2007088840A1 - 食い込み式管接続構造、管継手、弁、閉鎖弁、冷凍サイクル装置、給湯装置、食い込み式管接続方法、および現地配管接続方法

Info

Publication number: WO2007088840A1
Application number: PCT/JP2007/051462
Authority: WO
Inventors: Haruo Nakata; Tsukasa Nakaya; Takashi Shimamura
Original assignee: Daikin Industries, Ltd.
Priority date: 2006-01-31
Filing date: 2007-01-30
Publication date: 2007-08-09
Also published as: AU2007210634A1; EP1980779B1; KR20080080179A; EP1980779A1; US20090045624A1; ES2467367T3; EP1980779A4; JP2007232210A; TW200734567A; JP5023721B2

Abstract

　食い込み式管接続構造を備えた継手は、筒状の食い込み式スリーブ３を備えている。食い込み式スリーブ３は、１次変形部３２と２次変形部３３とからなる。１次変形部３２は、締結ナット２を締め付けるときに生じる軸方向の第１押圧力により接続管５に食い込むか、継手本体１と接続管５との間に楔状に差し込まれる。２次変形部３３は、締結ナット２を締め付けるときに生じ、かつ第１押圧力より大きい軸方向の第２押圧力により変形し、接続管５に食い込む。１次変形部３２の接続管５への食い込みにより、接続管５が継手本体１に仮止めされる。そして、締結ナット２を締め付けることにより締結作業が完了する。

Description

食い込み式管接続構造、管継手、弁、閉鎖弁、冷凍サイクル装置、給湯装置、食い込み式管接続方法、および現地配管接続方法

技術分野

[0001] 本発明は、食い込み式管接続構造およびこれを用いた管継手、弁、閉鎖弁、冷凍サイクル装置、給湯装置、食い込み式管接続方法、および現地配管接続方法に関する。特に、本発明は、食い込み式管接続構造を採用する場合における作業性の向上に関する。

背景技術

[0002] 一般に、管継手は、流体管を容易に交換、修理できるように、取り外し可能である。

管継手として、用途に応じて、各種構造のものがある。

例えば、空気調和機等の冷凍サイクル装置では、従来より、管継手としてフレア式管継手が使用されてきた。また、近年、冷凍サイクル装置では、環境保護の観点から、従来のフロン冷媒に代えて、可燃性のプロパン、ェタン、エチレン、 nペンタン、 nブタン、イソブタン等のハイド口カーボン (HC)冷媒や、高圧で使用される二酸化炭素等の自然冷媒が用いられる傾向にある。このような冷媒を使用する冷凍サイクル装置では、高圧流体が流れる配管の接続に、冷媒漏れの少ない食い込み式管継手が用いられている。この種の管継手が、例えば、特許文献 1および特許文献 2に開示されている。ここで、冷凍サイクル装置は、冷凍サイクルで運転される全ての装置を指し、例えば、空気調和機、除湿機、ヒートポンプ式の給湯装置、冷蔵庫、冷凍用の冷凍装置、製造プロセス用冷却装置等が挙げられる。

[0003] 図 19は、特許文献 1に開示の食い込み式管継手を示す。図 19に示すように、食い込み式管継手は、継手本体 201、締結部品としての締結ナット 202、及び筒状の食い込み式スリーブ 203を備えている。継手本体 201〖こは、接続管 204の端部を挿入するための配管接続口 211が形成されている。継手本体 201の外周には、締結ナツト 202を螺合するための雄ねじ 212が形成されている。配管接続口 211の端部には、ガイド用テーパ面 213が形成されている。このガイド用テーパ面 213によって、食い込み式スリーブ 203が配管接続口 211に押圧及び挿入されると、食、込み式スリーブ 203の継手本体 201に近い端部（前端部）が接続管 204の中心軸に向けてガイドされる。

[0004] 締結ナット 202の側壁 221には、接続管 204を揷通するための貫通孔 222が設けられている。締結ナット 202の貫通孔 222付近には、食い込み式スリーブ 203の締結ナット 202に近い端部 (後端部）を押圧するための押圧テーパ面 223が形成されている。締結ナット 202の内周面には、雄ねじ 212と螺合するための雌ねじ 225が設けられてヽる。食ヽ込み式スリーブ 203は、筒体であり、 ϋ手本体 201と蹄結ナット 202との間に配置される。食い込み式スリーブ 203は、接続管 204を嵌挿するための貫通孔 231を有している。食い込み式スリーブ 203の後端部には、締結ナット 202の押圧テーパ面 223が当接される受圧テーパ面 232が形成されている。受圧テーパ面 232 には、締結ナット 202から軸方向の押圧力が作用する。食い込み式スリーブ 203の前端部は、ガイド用テーパ面 213に当接される。

[0005] 上記のように構成された食、込み式管継手の組立方法につ!、て説明する。

まず、接続管 204の端部を締結ナット 202の貫通孔 222と食、込み式スリーブ 203 の貫通孔 231とに挿入して、締結ナット 202及び食い込み式スリーブ 203を接続管 2 04に組み付ける。次に、接続管 204の端部を配管接続口 211に挿入して、継手本体 201に装着する。このとき、食い込み式スリーブ 203の前端部が継手本体 201のガイド用テーパ面 213に対向して配置される。続いて、締結ナット 202の雌ねじ 225を継手本体 201の雄ねじ 212に螺合させ、締結工具を使用して、締結ナット 202を継手本体 201に所定のトルクで締め付ける。締結ナット 202が継手本体 201に螺合されると、締結ナット 202により、食い込み式スリーブ 203の先端部 203aがガイド用テーパ面 213に押し付けられる。そして、食い込み式スリーブ 203の先端部 203aが、ガイド用テーパ面 213により接続管 204の中心軸に向けて押し曲げられる。その結果、食い込み式スリーブ 203の先端部 203aが接続管 204に食い込むため、食い込み式スリーブ 203からの接続管 204の抜けが防止され、かつ食!、込み式スリーブ 203と接続管 204との間がシールされる。また、食い込み式スリーブ 203の前端面がガイド用テーパ面 213に押し付けられているため、食い込み式スリーブ 203と継手本体 20 1との間もシールされる。食い込み式管継手を用いることにより、このような高いシール性能が得られる。図 19は、締結ナット 202が継手本体 201に締結されている状態を示す。

特許文献 1：特開 2003— 74768号公報

特許文献 2：特開 2005 - 36947号公報

発明の開示

[0006] 従来の食い込み式管継手の場合、締結工具を使用して締結ナット 202を締め付けるとき、食い込み式スリーブ 203が接続管 204に食い込むまでの間、接続管 204を所定の位置を保持することができない。このため、作業者は、接続管 204を把持しながら、接続管 204を締結する必要があった。この問題は、空気調和機等の冷凍サイクル装置以外に使用される管継手についても同様に生じる。

[0007] 本発明の目的は、接続管を容易に仮止めすることができ、部品を締結する際の作業性を向上させることのできる食い込み式管接続構造を提供することにある。また、食い込み式管接続構造を用いた管継手、弁、閉鎖弁、冷凍サイクル装置、食い込み式管接続方法および現地配管接続方法を提供することを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、食い込み式管接続構造が提供される。その接続構造は、接続管が挿入される配管接続口を有する継手本体と、継手本体に締結される締結部品と、継手本体と締結部品との間に設けられる筒状の食い込み式スリーブとを備えている。食い込み式スリーブは、締結部品を締結するときに生じる軸方向の第 1押圧力により接続管に食い込む力接続管と継手本体との間に楔状に差し込まれる 1次変形部と、締結部品を締結するときに生じる第 1押圧力より大きい軸方向の第 2押圧力により接続管に食い込む 2次変形部とを備えている。

上記の構成によれば、まず、締結部品及び食い込み式スリーブ内に接続管に嵌め込む。次に、接続管の端部を継手本体の配管接続口に挿入し、食い込み式スリーブを所定位置に配置する。次に、接続管を所定位置に保持しながら、締結部品を継手本体に対して締め付ける。このとき生じる第 1押圧力により、食い込み式スリーブの 1 次変形部が接続管に食い込むか、継手本体と接続管との間に楔状に差し込まれるため、接続管が継手本体に仮止めされる。次に、締結工具を用いて、締結部品を継手本体に対して更に強く締め付ける。このとき生じる第 1押圧力より大きい第 2押圧力により、 1次変形部が継手本体と接続管との間に更に深く差し込まれるとともに、食い込み式スリーブの 2次変形部の先端部が変形して接続管に食い込む。この結果、接続管は、継手本体に対して、流体が外部に漏れないように接続される。従って、締結部品を締結する際の作業を容易に行うことができる。

[0008] 上記の食い込み式管接続構造において、 1次変形部の厚さは、 2次変形部の先端より小さいことが好ましい。ガイド用テーパ面により、食い込み式スリーブは、接続管の中心軸に向かって押圧される。この場合、 1次変形部は、 2次変形部の先端部よりも薄ぐ変形し易い。このため、食い込み式スリーブに力が作用し始める段階で、 1次変形部が接続管の中心軸に向けて曲げられ、同接続管に食い込むことにより、接続管が仮止めされる。

[0009] 上記の食い込み式管接続構造において、 1次変形部の厚さは、 2次変形部の先端より小さぐかつ、 1次変形部の少なくとも一部の厚さは、継手本体と接続管との間の隙間よりも大きいことが好ましい。この場合、 1次変形部の肉厚部が、継手本体と接続管との間において楔として機能する。それ以前に、食い込み式スリーブがガイド用テーパ面により押圧されることで、 1次変形部を接続管に食い込ませながら、継手本体と接続管との間に楔状に差し込むことができる。

[0010] 上記の食い込み式管接続構造において、食い込み式スリーブは、接続管と同じかそれ以上の硬度を有していることが好ましい。この場合、 1次変形部の仮止め機能と、 2次変形部の食、込み機能とを確保することができる。

[0011] 上記の食い込み式管接続構造において、継手本体は、締結部品が螺合されるねじを有し、締結部品は、継手本体に螺合される締結ナットからなり、第 1押圧力は、締結ナットを手で回して締め付けるときに生じる軸方向の押圧力であり、第 2押圧力は、締結工具を用いて締結ナットを締め付けるときに生じる第 1押圧力より大きい軸方向の押圧力であることが好ましい。この場合、締結ナットを手で回して締め付けるときに生じる第 1押圧力によって、接続管が仮止めされる。接続管が仮止めされた後、スパナ等の締結工具を用いて締結ナットを所定トルクで締め付けるときに生じる第 2押圧力によって、 1次変形部が接続管にさらに深く差し込まれるとともに、 2次変形部の先端部が変形して接続管に食い込む。この結果、接続管は、継手本体に対して、流体が外部に漏れないように接続される。従って、締結ナットを工具により締め付ける際の作業を容易に行うことができる。

[0012] 上記の食い込み式管接続構造において、食い込み式スリーブは、締結ナットに一体形成され、 2次変形部は、接続管に食い込む前に、締結ナットからの軸方向の押圧力により同締結ナットから分離されることが好ましい。この場合、食い込み式スリーブが締結ナットに一体形成されているため、部品点数を少なくでき、製造コストが低減される。また、食い込み式スリーブを接続管に嵌め込んだり、配管接続口に装着したりする必要がなぐ作業性がより一層向上する。

[0013] 上記の食い込み式管接続構造において、 1次変形部は、 2次変形部の先端部に一体形成され、 2次変形部は、薄肉連結部を介して締結ナットの内壁に連結され、食い込み式スリーブは、締結ナットに一体形成されていることが好ましい。この場合、締結ナットを締め付けることにより、食い込み式スリーブを締結ナットから切り離すことができる。また、この場合、食い込み式スリーブを回転させずに、締結ナットを接続管に食い込ませることができる。従って、配管の接続部におけるシール性能が向上する。

[0014] 上記の食、込み式管接続構造にお!、て、食、込み式スリーブは、継手本体に一体形成されると共に、 2次変形部が接続管に食い込む前に、締結ナットからの軸方向の押圧力により継手本体力分離されることが好ましい。この場合、食い込み式スリーブが継手本体に一体形成されているため、部品点数を少なくでき、製造コストが低減される。また、食い込み式スリーブを接続管に嵌め込んだり、配管接続口に装着したりする必要が無ぐ作業性がより一層向上する。

[0015] 上記の食い込み式管接続構造において、 1次変形部は、 2次変形部の先端部に一体形成され、 2次変形部は、食い込み式スリーブの中心軸と略平行な接合面において、継手本体の配管接続口付近に接合されていることが好ましい。この場合、締結ナットを手で回して締め付ける際に、継手本体力食い込み式スリーブを分離できればよい。接合方法として、具体的には、接着や係合等が挙げられる。なお、食い込み式スリーブは、継手本体力も露出された状態で同継手本体に一体ィ匕されているため、取り扱いには注意を要する。

[0016] 上記の食い込み式管接続構造において、 1次変形部と 2次変形部との境界部には薄肉部が形成されていることが好ましい。この場合、継手本体と接続管との間に差し込まれた 1次変形部による影響を抑えつつ、食い込み式スリーブの 2次変形部の先端部を容易に変形させて接続管に食い込ませることができる。 1次変形部は、締結作業時の途中で、 2次変形部力切り離されても、切り離されなくてもよい。

[0017] 上記の食い込み式管接続構造において、薄肉部の厚さは、 1次変形部の先端よりも小さいことが好ましい。この場合、締結ナットを手で回して締め付けるときに生じる第 1押圧力によって、 1次変形部を接続管に対して容易に仮止めすることができる。

[0018] 上記の食い込み式管接続構造において、継手本体の配管接続口付近には、 2次変形部の先端部を接続管の中心軸に向けてガイドするガイド用テーパ面が設けられ、食い込み式スリーブは、ガイド用テーパ面に当接されるテーパ面と、接続管が挿入される貫通孔と、 2次変形部と 1次変形部との境界部に設けられた切込とを有し、その切込により、 1次変形部と 2次変形部との間に薄肉部が形成されていることが好ましい。この場合、薄肉部を形成する切込を容易に加工することができる。また、 2次変形部の先端部に角部が形成されるため、この角部によって、 2次変形部を接続管に容易に食、込ませることもできる。

[0019] 上記の食、込み式管接続構造にお!、て、切込は、先端の尖った縦断面形状を有していることが好ましい。この場合、小さな切込であっても、 1次変形部を容易に変形させることができる。そのため、食い込み式スリーブの長さを小さくでき、ひいては、食 V、込み式接続構造を小さくできる。

[0020] 上記の食い込み式管接続構造において、切込は、略直角三角形の縦断面形状を有し、切込の 2次変形部に近い面は、食い込み式スリーブの中心軸と直交していることが好ましい。この場合、 2次変形部の先端に位置する食い込み部を直角にすることができる。従って、 1次変形部が接続管に仮止めされ易くなり、 2次変形部が接続管に食い込み易くもなる。

[0021] 上記の課題を解決するため、本発明の第二の態様によれば、管継手が提供される。その管継手は、異なる方向に延びる少なくとも二つの管接続部を備え、それらの管接続部のうちの一つには、上記の食い込み式管接続構造が用いられている。この場合、管接続部力も流体が漏れることを抑制でき、配管を接続する際の作業性も向上する。

[0022] 上記の管継手において、異なる方向に延びる二つの管接続部を備え、両管接続部のうちの一方には、上記の食い込み式管接続構造により接続管が接続され、両管接続部のうちの他方には、ロー付けにより配管が接続されることが好ましい。一方の管接続部に配管を取り外し可能に接続する場合に好適である。

[0023] 上記の管継手において、異なる方向に延びる二つの管接続部を備え、両管接続部には、上記の食い込み式管接続構造により接続管が接続されることが好ましい。両管接続部に配管を取り外し可能に接続する場合に好適である。

[0024] 上記の管継手において、異なる方向に延びる二つの管接続部には、異なる径を有する接続管が接続されることが好まヽ。異径の配管を接続する場合に好適である。上記の課題を解決するため、本発明の第三の態様によれば、弁が提供される。その弁は、少なくとも一つの管接続部を備え、管接続部には、上記の食い込み式管接続構造が用いられている。この場合、管接続部からの漏れを抑制でき、配管を接続する際の作業性も向上する。

[0025] 上記の課題を解決するため、本発明の第四の態様によれば、閉鎖弁が提供される。その閉鎖弁は、少なくとも一つの管接続部を備え、管接続部には、上記の食い込み式管接続構造が用いられている。この場合、管接続部からの漏れを抑制でき、配管を接続する際の作業性も向上する。

[0026] 上記の課題を解決するため、本発明の第五の態様によれば、冷媒回路を備える冷凍サイクル装置が提供される。冷媒回路には、冷媒配管が取り外し可能に接続される少なくとも一つの管接続部が設けられ、管接続部には、上記の食い込み式管接続構造が用いられている。この場合、冷媒配管の接続部から冷媒が漏れることを抑制できる。また、配管を接続する際の作業性も向上する。

[0027] 上記の冷凍サイクル装置にお!、て、冷媒回路を循環する冷媒が高圧ガス冷媒であることが好ましい。例えば、二酸ィ匕炭素などを冷媒として用いる場合、冷媒配管内のガス圧力が高くなる。その点、本発明によれば、冷媒の漏れがより少ない管接続構造を要する場合においても、装置の信頼性を向上させることができる。

[0028] 上記の冷凍サイクル装置において、冷媒回路を循環する冷媒がハイド口カーボン冷媒であることが好ましい。例えばノヽイド口カーボン冷媒等、冷媒が可燃性であり、冷媒の漏れがより少ない管接続構造を要する場合においても、装置の信頼性を向上させることができる。

[0029] 上記の冷凍サイクル装置にお!、て、冷凍サイクル装置は、ヒートポンプ式給湯装置であることが好ま、。超臨界サイクルで運転される冷凍サイクル装置にぉ、ては、冷媒配管内の冷媒ガス圧力が高圧になるため、冷媒漏れのより少ない管接続構造が必要である。その点、本発明によれば、装置の信頼性を向上させることができる。

[0030] 上記の冷凍サイクル装置にお!、て、ヒートポンプ式給湯装置であることが好ま U、。

ヒートポンプ式給湯装置においては、高温の給湯用水を供給するため冷媒配管内の冷媒ガス圧力が高圧になるため、冷媒漏れのより少ない管接続構造が必要である。その点、本発明によれば、装置の信頼性を向上させることができる。

[0031] 上記の課題を解決するため、本発明の第六の態様によれば、給湯装置が提供される。その給湯装置では、給湯用水の循環する回路に設けられた管接続部に、上記の食、込み式管接続構造が用いられて!/、る。給湯用水の配管は現地で施工される場合が多い。その点、上記の食い込み式管接続構造を用いることで、管接続部からの漏れを抑制でき、作業性も向上する。

[0032] 上記の課題を解決するため、本発明の第七の態様によれば、食い込み式管接続方法が提供される。その方法によれば、上記の食い込み式管接続構造を備える継手本体、締結部品及び筒状の食い込み式スリーブを準備する。次に、締結部品及び食い込み式スリーブ接続管内に接続管を嵌め込む。続いて、締結部品及び食い込み式スリーブに嵌め込まれた接続管の端部を継手本体の配管接続口に挿入する。そして、締結部品を締め付けることにより第 1押圧力を生じさせ、第 1押圧力により食い込み式スリーブの 1次変形部を接続管に食い込ませるカゝ、継手本体と接続管との間に楔状に差し込むことにより、接続管を継手本体に仮止めする。更に、締結工具を用いて締結部品を締め付けることにより第 2押圧力を生じさせ、第 2押圧力により食い込み式スリーブの 2次変形部を接続管に食い込ませて、接続管を継手本体に固定する。 [0033] この方法によれば、締結部品を継手本体に締め付けるときに生じる第 1押圧力により、食い込み式スリーブの 1次変形部を接続管に食い込ませる力継手本体と接続管との間に楔状に差し込むことによって、接続管が継手本体に仮止めされる。これにより、接続管が所定位置に保持される。従って、締結工具を用いて締結部品を締結するとき、接続管を所定位置に保持する必要がなくなり、作業性が大幅に向上する。

[0034] 上記の食、込み式管接続方法に代えて、以下の方法を用いてもよ!、。その方法によれば、上記の食い込み式管接続構造を備える継手本体、締結ナット及び筒状の食い込み式スリーブを準備する。次に、締結ナット及び食い込み式スリーブ内に接続管を嵌め込む。続いて、締結ナット及び食い込み式スリーブに嵌め込まれた接続管の端部を継手本体の配管接続口に挿入する。そして、接続管を継手本体内の所定位置に保持しながら締結ナットを手で回して締め付けることにより第 1押圧力を生じさせ、第 1押圧力により食い込み式スリーブの 1次変形部を接続管に食い込ませるか、継手本体と接続管との間に楔状に差し込むことにより、接続管を継手本体に仮止めする。更に、締結工具を用いて締結ナットを所定トルクで継手本体に締め付けることにより第 1押圧力より大きい第 2押圧力を生じさせ、第 2押圧力により食い込み式スリーブの 2次変形部を接続管に食い込ませることにより、接続管を継手本体に固定する。

[0035] この方法によれば、締結ナットを手で回して締め付けるときに生じる第 1押圧力によつて、食い込み式スリーブの 1次変形部を接続管に食い込ませる力、 1次変形部を継手本体と接続管との間に楔状に差し込むことができる。これにより、接続管を所定位置に保持することができる。従って、締結工具を用いて締結ナットを締め付ける際、接続管を所定位置に保持する必要がなくなり、作業性が大幅に向上する。

[0036] 上記の課題を解決するため、本発明の第八の態様によれば、上記の食い込み式管接続方法を適用した現地配管接続方法が提供される。この場合、現地で配管工事を行う際、管接続部から漏れが生じることが抑止されるため、作業性が向上する。図面の簡単な説明

[0037] [図 1]本発明の第 1実施形態に係る食い込み式管継手を示す縦断面図。

[図 2]管継手を用いた配管の接続方法を示す図であって、 (a)は配管が接続されていない状態を示す部分断面図、（b)は締結ナットにより接続管が仮止めされた状態を示す部分断面図、（c)は締結ナットにより締結された状態を示す部分断面図。

[図 3]管継手を構成する継手本体の部分断面図。

[図 4]管継手を構成する締結ナットの部分断面図。

[図 5]図 4の A部分を拡大して示す断面図。

[図 6]第 2実施形態の食い込み式管継手を用いた配管の接続方法を示す図であって、（a)は締結開始時の状態を示す部分断面図、（b)は締結ナットにより接続管が仮止めされた状態を示す部分断面図、（c)は締結ナットにより締結された状態を示す部分断面図。

[図 7]第 3実施形態の食い込み式管継手を用いた配管の接続方法を示す図であって、（a)は締結開始時の状態を示す部分断面図、（b)は締結ナットにより接続管が仮止めされた状態を示す部分断面図、（c)は締結ナットにより締結された状態を示す部分断面図。

[図 8]本発明の第 4実施形態に係る閉鎖弁の接続状態を示す断面図。

[図 9]本発明の第 5実施形態に係る食い込み式異径管継手の接続状態を示す部分断面図。

[図 10]本発明の第 6実施形態に係る冷凍サイクル装置の概略図。

[図 11]本発明の第 7実施形態に係る冷凍サイクル装置の概略図。

[図 12]本発明の第 8実施形態に係る冷凍サイクル装置の概略図。

[図 13]本発明の第 9実施形態に係る冷凍サイクル装置の概略図。

[図 14]本発明の第 10実施形態に係る食い込み式管継手を用いた配管を接続方法を示す図であって、締結開始時の状態を示す部分断面図。

[図 15]締結ナットにより締結された状態を示す状態図。

[図 16]管継手を構成する継手本体の部分断面図。

[図 17]管継手を構成する締結ナットの部分断面図。

[図 18] (a)〜 (d)は切込の変形例を示す模式図。

[図 19]従来例の食い込み式管継手を示す部分断面図。

発明を実施するための最良の形態

(第 1実施形態）以下、本発明の第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造を備えた食い込み式管継手を図 1〜図 5に基づき説明する。

[0039] 図 1〜図 3に示すように、本実施形態の食い込み式管継手は、銅製の冷凍サイクル装置用冷媒配管を接続するための管継手である。本発明に係る食!、込み式管接続構造は、配管が取り外し可能に接続される管接続部に用いられる。食い込み式管継手は、銅管よりも高い硬度の銅合金力もなる。食い込み式管継手は、継手本体 1、締結部品としての締結ナット 2、及び筒状の食い込み式スリーブ 3を備えている。食い込み式管継手では、継手本体 1の基端、すなわち、締結ナット 2と反対側の端部に銅製の固定配管 4が接続される。また、継手本体 1の接続端、すなわち、締結ナット 2に近い側の端部に銅製の接続管 5が取り外し自在に接続される。

[0040] 継手本体 1は、ソケット部 11、ナット部 12及び管接続部 13を備えている。ソケット部 11には、固定配管 4が挿入された状態でロー付けされる。ナット部 12は、締結ナット 2 を締結するとき継手本体 1が保持され易い形状を有している。管接続部 13には、接続管 5が、締結ナット 2を介して取り外し可能に接続される。

[0041] ソケット部 11及びナット部 12には、固定配管 4の端部を挿入するための配管接続口 14が形成されている。配管接続口 14には、固定配管 4の端部が配置及び接続される。固定配管 4は、配管接続口 14の底壁に当接された状態でロー付けされる。

[0042] 管接続部 13の外周には、締結ナット 2を螺合するための雄ねじ 15が形成されている。管接続部 13には、接続管 5の端部を挿入するための配管接続口 16が形成されている。配管接続口 16には、接続管 5の端部が所定位置に配置されると共に、取り外し自在に接続される。配管接続口 16の端部には、中心軸に対し角度 αで傾斜したガイド用テーパ面 17が形成されている（図 3参照)。ガイド用テーパ面 17は、食い込み式スリーブ 3の 2次変形部 33の先端部 33aを接続管 5に食い込ませるようにガイドするためのものである（図 5参照)。配管接続口 16では、ガイド用テーパ面 17の部分力締結ナット 2に近い端面 13aから配管接続口 16の底部に向かうに従い縮径している。食い込み式スリーブ 3の 2次変形部 33の先端部 33aを小さな力で曲げるためには、傾斜角度 OCを大きくはできない。また、傾斜角度 OCを小さくし過ぎると、 2次変形部 33が接続管 5に食い込むことなぐ接続管 5と管接続部 13との間に挿入されてしまう。従って、傾斜角度 αは、中心軸に対し 15° 〜30° の範囲が好ましい。また、傾斜角度 aは、 20° 〜25° の範囲がより好ましい。継手本体 1の中心部には、連通孔 18が形成されており、この連通孔 18に、両配管接続口 14、 16が連通されている。

[0043] 締結ナット 2の側壁 22の中央には、接続管 5を貫通させるための貫通孔 23が形成されている。また、側壁 22の内壁面は、食い込み式スリーブ 3を押圧する押圧面 24 である。また、締結ナット 2の内周面には、継手本体 1の雄ねじ 15に螺合される雌ねじ 25が形成されている。さらに、締結ナット 2内には、同締結ナット 2に一体形成された食、込み式スリーブ 3が設けられて!/、る。

[0044] 図 4に示すように、食い込み式スリーブ 3は、接続管 5を嵌め込むための貫通孔 31 を備えた筒体である。また、食い込み式スリーブ 3の先端部、すなわち、継手本体 1に近い端部が 1次変形部 32として形成され、 1次変形部 32の後部が 2次変形部 33として形成されている。 1次変形部 32は、締結ナット 2を継手本体 1に螺合するとき、軸方向に作用する押圧力により接続管 5に食い込む力、あるいは、管接続部 13と接続管 5との間に楔状に差し込まれる部分である。 1次変形部 32として、食い込み及び楔状の差込が得られる他の構成を含む。 1次変形部 32は、 2次変形部 33の先端に一体形成されている。本実施形態において、締結ナット 2を螺合するときに生じる軸方向の押圧力が第 1押圧力である。また、 2次変形部 33の先端部 33aは、前記第 1押圧力より大きい軸方向の押圧力により接続管 5に食い込む部分である。本実施形態において、締結ナット 2を締結するときに生じる第 1押圧力より大きい軸方向の押圧力が第 2押圧力である。

[0045] 図 4および図 5に示すように、食い込み式スリーブ 3の後端面は、締結ナット 2の押圧面 24に当接される受圧面 34として形成されている。また、食い込み式スリーブ 3の先端に近い部分の外周面には、中心軸に対し角度 βで傾斜したテーパ面 3aが形成されている。食い込み式スリーブ 3の受圧面 34に近い部分の外周面にも、緩やかに傾斜したテーパ面が形成されている。つまり、食い込み式スリーブ 3は、テーパ面 3a を有するテーパ部 3bと、緩やかな傾斜したテーパ面を有する円筒部 3cとを備えてヽる。傾斜角度 βは、ガイド用テーパ面 17の傾斜角度 ocと同様に、 2次変形部 33の先端部 33aが小さな力で曲げられ、かつ 2次変形部 33が接続管 5に食い込まずに接続管 5と管接続部 13との間に押し込まれることのない角度に設定される。具体的には、傾斜角度 j8は、 |87 «の値が0. 5〜1. 0の範囲を満たすように設定することが好ましい。本実施形態において、傾斜角度 βは、 15° に設定されている。

[0046] 食い込み式スリーブ 3において、テーパ部 3bの先端に近い薄肉部分が 1次変形部 32である。接続管 5の外径が 9. 52mmの場合、 1次変形部 32と 2次変形部 33との境界線付近の 2次変形部 33の厚さ tl (すなわち、 2次変形部 33の先端の厚さ）は 0. 1〜0. 5mmである。また、 1次変形部 32の先端の厚さ t2は、管接続部 13と接続管 5 との隙間と同程度に薄く設定される。厚さ t2が 2次変形部 33の先端の厚さ tlより薄い場合、 1次変形部 32は、接続管 5の中心軸に向けて容易に変形でき、接続管 5への食!、込みが容易になる。食、込み式スリーブ 3の 1次変形部 32の一部がガイド用テーパ面 17により押圧されると、 1次変形部 32の先端部は、接続管 5の中心軸に向けて曲げられ、接続管 5に食い込む。また、厚さ t2が管接続部 13と接続管 5との隙間より小さい場合であって、 1次変形部 32の先端部がガイド用テーパ面 17に当接しない場合、食い込み式スリーブ 3が軸方向に押圧されると、 1次変形部 32の先端部は、管接続部 13と接続管 5との間へ差し込まれる。さらに、 1次変形部 32の少なくとも一部における厚さが管接続部 13と接続管 5との隙間より大きい場合、継手本体 1と接続管 5との間に 1次変形部 32の肉厚部が楔状に差し込まれるため、接続管 5が仮止めされる。本実施形態において、 1次変形部 32の厚さは、 1次変形部 32の少なくとも一部において、この隙間よりも大きく設定されている。

[0047] 図 5に示すように、食い込み式スリーブ 3には、 2次変形部 33の先端部 33aを接続管 5に食い込みさせ易くするため、 1次変形部 32と 2次変形部 33との境界部に断面略直角三角形の切込 35が設けられている。この切込 35により、テーパ部 3bに薄肉部 36が形成されるため、 1次変形部 32と 2次変形部 33とが別々に変形する。薄肉部 36の厚さ t3は、締結ナット 2が螺合されるときの第 1押圧力により変形し易くするため、 1次変形部 32の先端の厚さ t2より小さく設定されている。また、切込 35の 2次変形部 33に近い面が食い込み式スリーブ 3の中心軸と直交するため、 2次変形部 33の先端部 33aには直角のエッジ部（角部）が形成される。このエッジ部によって、 2次変形部 33の先端部 33aが接続管 5に容易に食、込む。 [0048] また、食い込み式スリーブ 3は、 2次変形部 33の受圧面 34付近において、薄肉連結部 26を介して締結ナット 2の内壁に連結されている。このようにして、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2に一体形成されている。また、この薄肉連結部 26では、 2次変形部 33に接続される部分 26aが最も薄く形成されている。この部分 26aの厚さは、締結ナット 2を継手本体 1に対し締結するとき作用する押圧力（第 2押圧力）により剪断可能な厚さに設定されている。食い込み式スリーブ 3の後方には、薄肉連結部 26 の締結ナット 2との連結部から軸線に沿って延びる空洞が設けられて、る。食、込み式スリーブ 3は、障害物と接触することなぐこの空間を通じて、締結ナット 2の側壁 22 の押圧面 24に向かって移動する。

[0049] 第 1実施形態の食い込み式管接続構造は、管接続部 13に接続管 5を取り外し可能に接続するための構造であり、具体的には、接続管 5が挿入される配管接続口 16を有する継手本体 1、継手本体 1に締結される締結ナット 2、及び筒状の食い込み式スリーブ 3とからなる。食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2に一体形成されている。また、食い込み式スリーブ 3は、第 1押圧力により接続管 5と配管接続口 16との間に差し込まれる 1次変形部 32と、第 1押圧力より大きい第 2押圧力により接続管 5に食い込む 2次変形部 33とからなる。

[0050] 次に、上記の食、込み式管接続構造を備える食!、込み式管継手を用いた接続管 5の接続方法について説明する。継手本体 1には、予め、固定配管 4がロー付けされている。

図 2 (a)に示すように、まず、締結ナット 2の貫通孔 23及び食い込み式スリーブ 3の貫通孔 31に接続管 5の先端部を挿入して、締結ナット 2及び食い込み式スリーブ 3内に接続管 5を嵌め込む。次に、管接続部 13の配管接続口 16に接続管 5の先端部を挿入し、接続管 5を保持しながら締結ナット 2を手で回すことにより継手本体 1に螺合させる。この締結ナット 2を締め付けることにより、締結ナット 2が継手本体 1に対して軸方向に進む。これに伴い、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2からの軸方向の第 1 押圧力により管接続部 13に押し付けられる。このとき、図 2 (b)に示すように、 1次変形部 32の厚み、形状、継手本体 1と接続管 5との隙間等の相関関係から、 1次変形部 32が接続管 5に食い込んだり、継手本体 1の内周面と接続管 5の外周面との間に楔状に差込まれたりして、接続管 5が仮止めされる。

[0051] このようにして接続管 5が継手本体 1に仮止めされると、締付トルクが大きくなり、接続管 5の保持する必要がなくなる。そして、締結工具を用いて、継手本体 1に締結ナット 2を締め付けることにより、食い込み式スリーブ 3がガイド用テーパ面 17に押し付けられる。これにより、図 2 (c)に示すように、締結ナット 2からの軸方向の押圧力の反力によって、薄肉連結部 26の最も薄い部分 26aが剪断されて、食い込み式スリーブ 3が締結ナット 2から切り離される。その後、食い込み式スリーブ 3の受圧面 34が締結ナット 2の押圧面 24に当接される。そして、締結ナット 2の押圧面 24に押圧されることによって、 1次変形部 32が接続管 5に更に深く食い込むと共に、 2次変形部 33の先端部 33aも接続管 5に食い込む。その結果、接続管 5は、継手本体 1に対して、流体が外部に漏れないように接続される。このとき、締結ナット 2を締め付けるときの締付トルクが所定値に達することで、締結ナット 2の締結作業を終了する。

[0052] なお、本実施形態によれば以下のような作用効果を得ることができる。

(1)本実施形態によれば、接続管 5を所定位置に保持しながら、締結ナット 2を手で回して締め付けることにより、第 1押圧力が発生する。この第 1押圧力により、 1次変形部 32が接続管 5に食い込むか、接続管 5と継手本体 1との間に楔状に差し込まれる力或いはこれらの双方が行われることにより、食い込み式管継手に接続管 5が仮止めされる。従って、締結工具を使用して締結ナット 2を締め付ける際、接続管 5を保持する必要がなぐ作業性が向上する。また、工具を用いて締結ナット 2を更に締め付けることにより、第 2押圧力が発生する。この第 2押圧力により、食い込み式管継手と接続管 5とをそれらの隙間からの漏れのな、ように接続することができる。

[0053] (2)食い込み式スリーブ 3における 1次変形部 32の厚さは、 2次変形部 33の先端の厚さ tlより薄く形成されている。このため、食い込み式スリーブ 3では、 1次変形部 32 のいずれかの部分力ガイド用テーパ面 17により、接続管 5の中心軸に向けて押圧される。この押圧力が作用し始める段階で、 1次変形部 32は、接続管 5の中心軸に向けて曲げられ、接続管 5に食い込む。これにより、食い込み式管継手に接続管 5が仮止めされる。

[0054] (3)食い込み式スリーブ 3における 1次変形部 32の厚さは、 2次変形部 33の先端部 33aより薄い。また、 1次変形部 32の少なくとも一部は、継手本体 1と接続管 5との間の隙間より厚い。この構成により、 1次変形部 32を接続管 5に食い込ませながら、継手本体 1と接続管 5との間に楔状に差し込ませることができる。よって、食い込み式管継手に接続管 5を確実に仮止めすることができる。

[0055] (4)食、込み式スリーブ 3は、接続管 5と同じかそれ以上の硬度を有して、る。このため、接続管 5への 1次変形部 32の差込や、 2次変形部 33による食い込みを実現できる。

[0056] (5)継手本体 1には、締結ナット 2を螺合するための雄ねじ 15が形成されている。また、締結ナット 2を手で回して締め付けたときに生じる押圧力が第 1押圧力であり、締結工具を用いて締結ナット 2を締め付けたときに生じる第 1押圧力より大きい押圧力が第 2押圧力である。本実施形態では、第 1押圧力を発生させるためには、締結ナツト 2を手で回すだけでよい。こうして接続管 5が食い込み式管継手に仮止めされた後、締結工具を用いて締結ナット 2を更に締め付けることにより、接続管 5を固定すればよい。従って、接続管 5を保持することなぐスパナ等の締結工具を用いて、接続管 5 の固定作業を容易に行うことができる。

[0057] (6)食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2に一体形成されている。また、 2次変形部 33は、接続管 5に食い込む前に、第 2押圧力によって締結ナット 2から切り離される。この構成によれば、部品点数を少なくでき、製造コストを低減できる。また、食い込み式スリーブ 3を別部品として準備したり、配管接続口 16に装着したりする必要がないため、作業性がより一層向上する。

[0058] (7)食い込み式スリーブ 3では、 1次変形部 32が 2次変形部 33の先端に一体形成されている、また、 2次変形部 33は、薄肉連結部 26を介して締結ナット 2の内壁に連結されている。この場合、締結ナット 2を締め付けることにより、食い込み式スリーブ 3 が締結ナット 2から容易に切り離される。そして、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2と共に回転することなぐ接続管 5に食い込む。このため、食い込み式管継手と接続管 5とをそれらの隙間からの漏れのな、ように接続することができる。

[0059] (8) 2次変形部 33と 1次変形部 32との境界部には薄肉部 36が形成されている。そのため、継手本体 1と接続管 5との間に差し込まれる 1次変形部 32による影響を抑えつつ、 2次変形部 33の先端部 33aを接続管 5に容易に食い込ませることができる。

[0060] (9)薄肉部 36の厚さ t3は 1次変形部 32の先端の厚さ t2より薄いため、締結ナット 2 を手で回して螺合するときの第 1押圧力によって、 1次変形部 32を変形させて接続管

5に仮止めすることができる。

[0061] (10)薄肉部 36は、食い込み式スリーブ 3の内周面に切込 35を設けることにより形成される。このため、食い込み式スリーブ 3に切込 35を容易に加工することができる。また、この切込 35により、 2次変形部 33の先端部には角部が形成されている。従って

、従来の食い込み継手の場合と同様に、この角部を接続管 5に食い込ませることができる。

[0062] (11)切込 35は、先端の尖った断面形状を有している。このため、小さな切込 35であっても、 1次変形部 32を容易に変形させることができる。従って、食い込み式スリーブ 3の長さを短くすることができ、食い込み式管継手の寸法を小さくすることができる。

[0063] (12)切込 35は、略直角三角形の断面形状を有している。また、切込 35の 2次変形部 33に近い面が食い込み式スリーブ 3の中心軸と直交するため、 2次変形部 33の先端の形状を直角にすることができる。よって、 1次変形部 32を変形させて接続管 5に仮止めすることができる。従って、接続管 5に 2次変形部 33をより確実に食い込ませることがでさる。

[0064] (13)締結ナット 2を締め付けることにより発生する第 1押圧力によって、食い込み式スリーブ 3の 1次変形部 32が接続管 5と継手本体 1との間に差し込まれて、接続管 5 が所定位置に保持される。従って、締結工具を用いて締結ナット 2を締め付けるとき、接続管 5を保持するための作業が不要となり、作業性が大幅に向上する。

[0065] (14)締結ナット 2を手で回して締め付けることにより接続管 5を仮止めし、周知の締結工具を用いて締結ナット 2を強く締め付けるだけで済むことから、作業を容易に行うことができる。

[0066] (15)本実施形態の食い込み式管継手は、二方向管継手であり、一方には、上記の食い込み式管接続構造が備えられ、他方には、配管がロー付けされる。この種の食、込み式管継手は、一方の管接続部のみが現地配管である場合に好適である。

(第 2実施形態）次に、第 2実施形態に係る食、込み式管接続構造およびこれを用いた食!、込み式管継手について図 6に基づき説明する。第 2実施形態における第 1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。

第 2実施形態において、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2及び継手本体 1とは別の部品である。このため、継手本体 1は、第 1実施形態と全く同じ構成を有している。また、第 2実施形態は、図 5に示す薄肉連結部 26が省略され、食い込み式スリーブ 3が分割構造を有している点で、第 1実施形態とは異なる。以下、各構成要素について、第 1実施形態のものと比較しながら説明する。

図 6に示すように、継手本体 1は、ソケット部 11 (図 1参照）、ナット部 12及び管接続部 13を有している。

[0067] 食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2内の空間 21に配置されているものの、締結ナット 2とは一体に形成されていない。このため、締結ナット 2内の空間 21は、単純な円柱状をなしている。側壁 22の内壁面は、食い込み式スリーブ 3の後端面を押圧する押圧面 28である。押圧面 28は、接続管 5の中心軸に対し傾斜している。

[0068] 食い込み式スリーブ 3は、接続管 5を嵌め込むための貫通孔 31を備えた筒体である。また、食い込み式スリーブ 3では、その先端部が 1次変形部 32として形成され、 1 次変形部 32の後部が 2次変形部 33として形成されている。 2次変形部 33は、第 1部分 331と第 2部分 332とに分割されている。また、第 1及び第 2部分 331, 332の分割面は、外周に近い部分において管継手の中心軸と直交し、内周面に近い部分においてガイド用テーパ面 17に沿って傾斜している。その傾斜角度は、ガイド用テーパ面 17の傾斜角度より大きい。 1次変形部 32は、 2次変形部 33の第 1部分 331の先端に一体形成されている。第 2部分 332の後端面は、締結ナット 2の押圧面 28に当接される受圧面 38である。第 1部分 331の先端部には、中心軸に対し角度 j8で傾斜したテーパ面 3aが形成されている。第 2実施形態の食い込み式スリーブ 3は、第 1実施形態とは異なり、締結ナット 2に一体形成されておらず、銅合金製の 2つの別部品からなる。テーパ面 3aの傾斜角度 |8、切込 35の形状などを含む 1次変形部 32の形状は、第 1実施形態と同じである。

[0069] 第 2実施形態に係る食い込み式管接続構造は、管接続部 13に接続管 5を取り外し可能に接続する構造であり、具体的には、接続管 5が挿入される配管接続口 16を有する継手本体 1、継手本体 1に締結される締結ナット 2、及び筒状の食い込み式スリーブ 3とからなる。また、食い込み式スリーブ 3は、 2つの別部品からなる。さらに、食い込み式スリーブ 3は、第 1押圧力により接続管 5に食い込まれるか、接続管 5と配管接続口 16との間に楔状に差し込まれる 1次変形部 32と、第 1押圧力より大きい軸方向の第 2押圧力により接続管 5に食い込むように変形する 2次変形部 33とからなる。

[0070] 次に、第 2実施形態に係る食い込み式管接続構造を備える食い込み式管継手を用 V、た接続管 5の接続方法にっ、て説明する。

継手本体 1には、第 1実施形態と同じものが使用される。締結ナット 2には、食い込み式スリーブ 3がー体形成されていない。すなわち、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2とは別部品である。

[0071] まず、図 6 (a)に示すように、締結ナット 2の貫通孔 23及び食!、込み式スリーブ 3の貫通孔 31に接続管 5の先端部を挿入して、締結ナット 2及び食い込み式スリーブ 3内に接続管 5を嵌め込む。次に、配管接続口 16の底壁に当接されるまで、接続管 5の先端部を管接続部 13の配管接続口 16に挿入する。そして、食い込み式スリーブ 3をガイド用テーパ面 17に接触させる。

[0072] 続いて、接続管 5を保持しながら、締結ナット 2を手で回して締め付ける。すると、締結ナット 2が継手本体 1に接近するように進み、これに伴い、締結ナット 2の押圧面 28 が食い込み式スリーブ 3の受圧面 38に接触する。このため、締結ナット 2から継手本体 1に対して作用する押圧力（第 1押圧力）が食い込み式スリーブ 3の受圧面 38に作用する。そして、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2からの押圧力により管接続部 1 3に押し付けられる。このとき、図 6 (b)に示すように、 1次変形部 32の厚み、形状、継手本体 1と接続管 5との隙間などの相関関係から、 1次変形部 32が接続管 5に食い込んだり、継手本体 1の内周面と接続管 5の外周面との間に楔状に差し込まれたりして、接続管 5が仮止めされる。

[0073] 接続管 5が継手本体 1に保持されると、締付トルクが増大し、かつ接続管 5の保持が不要になる。このため、作業者は、接続管 5を保持することなぐ締結工具を用いて、締結ナット 2を継手本体 1に締め付けることができる。締結ナット 2を更に締め付けるに伴い、押圧面 28からの押圧力（第 2押圧力）により、食い込み式スリーブ 3の先端部がガイド用テーパ面 17に押し付けられる。これにより、図 6 (c)に示すように、食い込み式スリーブ 3の 1次変形部 32が接続管 5に食い込みながら更に深く差し込まれるとともに、 2次変形部 33の先端部 33aが変形して接続管 5に食い込む。このとき、食い込み式スリーブ 3の受圧面 38は、締結ナット 2の押圧面 28により軸方向に押し付けられる。このため、 2次変形部 33の締結ナット 2に近いエッジ部（受圧面 38の締結ナット 2に近、エッジ部） 332aも接続管 5に食、込む。

[0074] この結果、接続管 5は、継手本体 1に対して、流体が外部に漏れないように接続される。そして、締付トルクが所定値に達することで、締結ナット 2の締結作業を終了する。このようにして接続管 5が接続された状態では、 2次変形部 33の締結ナット 2に近 V、エッジ部 332aが接続管 5に食、込んで、るため、接続管 5を介して伝達される振動がこのエッジ部 32aにおいて阻止される。これにより、 2次変形部 33の先端部の食 V、込みによるシール効果への影響が軽減される。

[0075] 第 2実施形態によれば、第 1実施形態による（1)〜（5)及び (8)〜（15)の作用効果を得ることができる。

(第 3実施形態）

次に、第 3実施形態に係る食、込み式管接続構造およびこれを用いた食!、込み式管継手について図 7に基づき説明する。第 3実施形態における第 1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。

[0076] 第 3実施形態において、食い込み式スリーブ 3は、継手本体 1と一体化されている、つまり、継手本体 1には、別部品である食い込み式スリーブ 3が接着されている。このために、継手本体 1及び締結ナット 2は、第 1実施形態と一部異なる構成を有している

[0077] 図 7に示すように、継手本体 1は、ソケット部 11 (図 1参照）、ナット部 12及び管接続部 13を有している。ソケット部 11及びナット部 12は、第 1実施形態と同じである。管接続部 13は、雄ねじ 15、配管接続口 16、ガイド用テーパ面 17、及び連通孔 18を有している。また、管接続部 13では、締結ナット 2に近い端部が、締結ナット 2に向けて延びる延長部 41として形成されている。延長部 41には、中心軸に向けて延びる壁が形成され、この壁の中央には、食い込み式スリーブ 3との接着に用いられる接着孔 42が形成されている。接着孔 42の内周面は、接着面であって、食い込み式スリーブ 3の外周面に接着される。食い込み式スリーブ 3は、その外周面において、接着孔 42を介し継手本体 1に対して接着されて、る。

[0078] 締結ナット 2の側壁 22の中央には、接続管 5を貫通させる貫通孔 23が形成されている。また、締結ナット 2の内周面には、継手本体 1の雄ねじ 15に螺合される雌ねじ 2 5が形成されている。第 3実施形態の締結ナット 2の場合、貫通孔 23の周囲の側壁 2 2には、継手本体 1に向けて突出した突出部 43が形成している。突出部 43の継手本体 1に近ヽ端面が、食ヽ込み式スリーブ 3を押圧する押圧面 44として形成されてヽる。また、突出部 43の厚みは、食い込み式スリーブ 3の後端部とほぼ同じかそれよりも小さく設定されている。このため、突出部 43の外周面と締結ナット 2の内周面との間には、環状の空間 21aが形成されている。この空間 21aは、締結ナット 2を継手本体 1 に締め付ける際、継手本体 1の延長部 41が収容されるスペースである。

[0079] 食い込み式スリーブ 3は、接続管 5を嵌め込むための貫通孔 31を備えた筒体である。また、食い込み式スリーブ 3では、その先端部が 1次変形部 32として、 1次変形部 32の後部が 2次変形部 33として形成されている。 1次変形部 32は、 2次変形部 33の先端に一体形成されている。食い込み式スリーブ 3の後端面は、締結ナット 2の押圧面 44に当接される受圧面 45として形成されている。食い込み式スリーブ 3の先端に近い部分の外周面は、中心軸に対し角度 j8で傾斜したテーパ面 3aである。一方、食い込み式スリーブ 3の外周面は、受圧面 45付近において、中心軸に対して略平行な面である。つまり、食い込み式スリーブ 3は、テーパ面 3aを含むテーパ部 3bと、中心軸に対して略平行な面を含む円筒部 3cとからなる。食い込み式スリーブ 3は、銅合金からなり、締結ナット 2とは別の部品である。食い込み式スリーブ 3は、円筒部 3dの外周面において、継手本体 1の延長部 41に接着されている。 1次変形部 32の形状について、テーパ面 3aの傾斜角度 oc、切込 35の形状などは、第 1実施形態と同じである。

[0080] 第 3実施形態に係る食い込み式管接続構造は、管接続部 13に接続管 5を取り外し可能に接続する構造であり、具体的には、接続管 5が挿入される配管接続口 16を有する継手本体 1、継手本体 1に締結される締結ナット 2、及び筒状の食い込み式スリーブ 3とからなる。また、食い込み式スリーブ 3は、接着により、継手本体 1に一体化されている。食い込み式スリーブ 3は、第 1押圧力により接続管 5と継手本体 1との間に差し込まれる 1次変形部 32と、第 1押圧力より大きい軸方向の第 2押圧力により接続管 5に食、込むように変形する 2次変形部 33とからなる。

[0081] 次に、第 3実施形態に係る食い込み式管接続構造を備える食い込み式管継手を用 V、た接続管 5の接続方法にっ、て説明する。

継手本体 1として、接着孔 42を介して食い込み式スリーブ 3が接着されたものが使用される。また、締結ナット 2には、食い込み式スリーブ 3がー体形成されていな。まず、図 7 (a)に示すように、締結ナット 2の貫通孔 23及び食い込み式スリーブ 3の貫通孔 31に対し接続管 5の先端部を挿入し、締結ナット 2及び食い込み式スリーブ 3内に接続管 5を嵌め込む。次に、配管接続口 16の底壁に当接されるまで、接続管 5の先端部を管接続部 13の配管接続口 16に挿入する。このとき、食い込み式スリーブの受圧面 45には、締結ナット 2の押圧面 44が当接されて、る。

[0082] 次に、接続管 5を保持しながら締結ナット 2を手で回して締め付けることにより、締結ナット 2が継手本体 1に接近するように進む。これに伴い、締結ナット 2から継手本体 1 に対して作用する押圧力（第 1押圧力）が食い込み式スリーブ 3の受圧面 45に作用する。食い込み式スリーブ 3は、第 1押圧力を受けて外れる程度の接着力で、延長部 41の接着孔 42に接着されている。このため、締結ナット 2を手で回して締め付ける段階で、継手本体 1から食い込み式スリーブ 3が切り離されて、配管接続口 16の内奥に向かって移動する。そして、図 7 (b)に示すように、 1次変形部 32が接続管 5に食い込まれ、かつ継手本体 1と接続管 5との隙間に楔状に差し込まれることにより、接続管 5 が仮止めされる。

[0083] 接続管 5が継手本体 1に仮止めされると、締付トルクが増大し、かつ接続管 5の保持が不要になる。このため、作業者は、接続管 5を保持することなぐ締結工具を用いて、締結ナット 2を継手本体 1に締め付けることができる。締結ナット 2を更に締め付けるに伴い、押圧面 44からの押圧力（第 2押圧力）により、食い込み式スリーブ 3の先端部がガイド用テーパ面 17に押し付けられる。これにより、図 7 (c)に示すように、食い込み式スリーブ 3の 1次変形部 32が接続管 5に食い込みながら更に深く差し込まれるとともに、 2次変形部 33の先端部 33aが変形して接続管 5に食い込む。この結果、接続管 5は、継手本体 1に対して、流体が外部に漏れないように接続される。そして、締付トルクが所定値に達することで、締結ナット 2の締結作業が終了する。

[0084] 第 3実施形態によれば、第 1実施形態による（1)〜 (4)および (8)〜（15)の作用効果を得ることができる。

(1)食い込み式スリーブ 3は、継手本体 1と一体ィ匕されている。また、 2次変形部 33 は、接続管 5に食い込む前に、第 1押圧力により継手本体 1から分離する。この構成によれば、部品点数が少なぐ製造コストが低減される。また、食い込み式スリーブ 3 を接続管 5に装着したり、継手本体 1に装着したりする工程が不要になる。よって、作業性がより一層向上する。

[0085] (2)食い込み式スリーブ 3では、 1次変形部 32が、 2次変形部 33の先端部に一体形成されている。また、食い込み式スリーブ 3は、円筒部 3dの外周面において、継手本体 1の接着孔 42の内周面に接着されている。また、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2を手で回して締結するときに生じる軸方向の押圧力（第 1押圧力）によって、継手本体 1から切り離される。このため、締結ナット 2を手で回して締め付けることにより、食い込み式スリーブ 3を継手本体 1から容易に切り離すことができ、接続管 5を、継手本体 1に対して、流体が外部に漏れな、ように接続することができる。

[0086] (第 4実施形態）

次に、第 4実施形態について図 8に基づき説明する。第 4実施形態は、第 1実施形態に係る食!、込み式管接続構造を備え、三方向に延びる接続部を有する閉鎖弁である。

[0087] 図 8に示すように、閉鎖弁 50は、略十字状のハウジングを備え、同ハウジングには、第 1円筒部 51〜第 4円筒部 54が互いに連通するように接続されている。第 1円筒部 51は、第 1ポートを形成し、固定配管（図示せず)がロー付けされる。第 2円筒部 52 は、第 2ポートを形成し、第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造を有し、接続管 58が取り外し可能に接続される。第 3円筒部 53は、冷媒回路の真空引きや冷媒回路への冷媒の充填などを行うための逆止弁付サービスポートを形成する。第 4円筒部 54は、閉鎖弁 50の操作部を形成する。

[0088] 第 2円筒部 52は、第 1実施形態の管接続部 13と同じ管接続部 55を有している。管接続部 55には、締結ナット 56が螺合されている。締結ナット 56と管接続部 55の端部との間には、食い込み式スリーブ 57が設けられている。締結ナット 56及び食い込み式スリーブ 57は、第 1実施形態の締結ナット 2及び食い込み式スリーブ 3と同じである。このため、締結ナット 56は、第 2円筒部 52に締結される前、食い込み式スリーブ 57 に一体化されている。このように、接続管 58は、第 1実施形態と同じ食い込み式管接続構造を用いて、閉鎖弁 50の管接続部 55に接続されている。従って、第 4実施形態によれば、接続管 58との接続部から流体が漏れることを抑制でき、配管を接続する際の作業性も向上する。

[0089] (第 5実施形態）

次に、第 5実施形態について図 9に基づき説明する。第 5実施形態は、管接続部に第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造を備えた二方向に接続部を有する異径管 «手である。

[0090] 図 9に示すように、異径管継手 60は、継手本体 61を備え、継手本体 61の両端には、二つの管接続部 62、 66が設けられている。両管接続部 62、 66は、いずれも第 1実施形態の管接続部 13と同じ構造を有している。各管接続部 62、 66には、締結ナット 63、 67がそれぞれ螺合されている。また、各締結ナット 63、 67と各管接続部 62、 66 との間には、食い込み式スリーブ 64、 68がそれぞれ配置されている。両締結ナット 6 3、 67及び両食い込み式スリーブ 64、 68は、第 1実施形態の締結ナット 2及び食い込み式スリーブ 3とそれぞれ同じ構成を有している。本実施形態において、接続管 6 5の径は、接続管 69の径よりも大きい。このため、接続管 65が接続される管接続部 6 2の径は、接続管 69が接続される接続部 66の径よりも大き、。

[0091] 第 5実施形態の異径管継手 60は、二方向に延びる管接続部 62、 66を備え、各管接続部 62、 66の管接続構造には、第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造が適用されている。この異径管継手 60によれば、管接続部 62、 66から流体が漏れることを抑制でき、配管接続の際の作業性も向上する。

[0092] (第 6実施形態）次に、第 6実施形態に係る冷凍サイクル装置について図 10に基づき説明する。図 1 0は、プロパン等のハイド口カーボン (HC)冷媒を使用する冷凍サイクル装置としての分離型空気調和機の全体構成を示す。図 10に示すように、分離型空気調和機は、 1 台の室外ユニット 71と、 1台の室内ユニット 72とを備えている。室外ユニット 71の出入口には閉鎖弁 73が取り付けられ、室内ユニット 72の出入口には管継手 74が取り付けられ、閉鎖弁 73と管継手 74とは、連絡配管 75を介して互いに接続されている。閉鎖弁 73及び管継手 74と連絡配管 75との接続部には、第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造が採用されている。従って、閉鎖弁 73には、第 4実施形態の閉鎖弁 50が用いられ、管継手 74には、第 1実施形態の食い込み式管継手が用いられている。

[0093] 第 6実施形態に係る冷凍サイクル装置では、閉鎖弁 73と管継手 74と、これらに取り外し可能に接続される連絡配管 75との接続構造が、第 1実施形態の食い込み式管接続構造と同じである。従って、連絡配管 75の管接続部から冷媒が漏れることが抑制され、かつ連絡配管 75を接続する際の作業性も向上する。また、冷媒漏れの少ない閉鎖弁及び管継手が用いられるため、 HC冷媒を使用する冷凍サイクル装置の信頼性が向上する。

[0094] (第 7実施形態）

次に、第 7実施形態に係る冷凍サイクル装置について図 11に基づき説明する。図 1 1は、上記の HC冷媒を使用する冷凍サイクル装置としての分離型空気調和機の全体構成を示す。図 11に示すように、分離型空気調和機は、 1台の室外ユニット 81と、複数 (4台）の室内ユニット 82とを備えている。室外ユニット 81の出入口には、閉鎖弁 83が取り付けられている。現地配管施工により、閉鎖弁 83には、主連絡配管 84が接続され、主連絡配管 84には、主連絡配管 84よりも径の小さい分岐管 85が接続される。分岐管 85は、異径管継手 86を用いて主連絡配管 84に接続されている。各室内ユニット 82は、分岐管 85及び主連絡配管 84を介して、室外ユニット 81に並列に接続されている。

[0095] 上記の構成において、閉鎖弁 83の管接続部には、第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造が適用され、具体的には、第 4実施形態の閉鎖弁 50が用いられている。また、異径管継手 86の管接続部には、第 1実施形態に係る食い込み式管接続構造が適用され、具体的には、第 5実施形態の異径管継手 60が用いられている。

[0096] 第 7実施形態に係る冷凍サイクル装置によれば、現地で配管施工される主連絡配管 84及び分岐管 85の管接続部には、第 1実施形態の食い込み式管接続構造が用いられている。このため、主連絡配管 84及び分岐管 85の配管接続部から冷媒が漏れることを抑制でき、また、主連絡配管 84及び分岐管 85を現地配管施工する際の作業性も向上する。また、冷媒漏れの少ない閉鎖弁と異径管継手とを用いることにより、 HC冷媒を使用する冷凍サイクル装置の信頼性が向上する。

[0097] (第 8実施形態）

次に、第 8実施形態に係る冷凍サイクル装置について図 12に基づき説明する。図 1 2は、二酸ィ匕炭素等の自然冷媒を使用する冷凍サイクル装置としてのヒートポンプ式給湯装置の全体構成を示す。ヒートポンプ式給湯装置では、凝縮器の凝縮熱が給湯熱源として利用される。図 12に示すように、ヒートポンプ式給湯装置は、実線矢印の向きに冷媒が循環する冷冷媒回路を備えている。冷媒回路では、圧縮機 91、冷媒の凝縮熱を給湯用水に放熱する水用熱交換器 92、膨張弁 93、及び外気を熱源とする熱源用熱交 94が順に配置されると共に接続されている。冷媒回路中には、二酸化炭素からなる冷媒が充填されている。そして、超臨界冷凍サイクルで運転することにより、外気力もの熱を利用して水用熱交において給湯用水を加熱している。

[0098] 水用熱交換器 92を備える給湯回路は、破線矢印に示すように、給湯用水が、貯湯タンク 95の底部、水循環ポンプ 96、水用熱交^^ 92、貯湯タンク 95上部の順に流れる。貯湯タンク 95の上部には、給湯栓、浴槽などに温水を供給する出湯管 97が接続され、貯湯タンク 95の底部には給水管 98が接続されている。

[0099] ヒートポンプ式給湯装置は、熱源用熱交換器 94及び送風機 94aを含む屋外ュ-ット 99と屋内ユニット 100とを備え、屋内ユニット 100は、圧縮機 91、水用熱交^^ 92 及び膨張弁 93を含む冷媒回路機器と、貯湯タンク 95及び水循環ポンプ 96を含む給湯回路機器とからなる。屋内ユニット 100の出入口には閉鎖弁 101が接続され、屋外ユニット 99の出入口には管継手 102が接続され、閉鎖弁 101及び管継手 102は連絡配管 103を介して接続されている。連絡配管 103の接続部には、第 1実施形態の食い込み式管接続構造が適用され、具体的には、第 4実施形態の閉鎖弁 50が用いられている。また、管継手 102には、第 1実施形態の管継手が用いられている。

[0100] また、給湯管にも管継手が使用されている。すなわち、出湯管 97は、管継手 105を介して貯湯タンク 95の上部に接続されている。また、給水管 98は、管継手 105を介して貯湯タンク 95の底部に接続されている。両管継手 105にも、第 1実施形態の食い込み式管接続構造が適用され、具体的には、第 1実施形態の食い込み式管継手が使用されている。

[0101] 第 8実施形態に係るヒートポンプ式給湯装置によれば、冷媒回路中に二酸化炭素等の冷媒が充填された状態で、超臨界冷凍サイクルでヒートポンプ運転されることにより、高温の給湯用水が得られる。このような冷媒回路では、冷媒圧力が高くなるため、管接続部力も冷媒が漏れないようにすることが重要である。その点、本実施形態によれば、第 1実施形態の食い込み式管接続構造を適用した閉鎖弁 101及び管継手 102が使用されているため、高信頼性の装置を実現でき、配管を接続する際の作業性も向上する。また、給湯回路の管接続構造にも、第 1実施形態の食い込み式管接続構造を適用した管継手 105が使用されているため、より高い信頼性の装置を実現でき、配管を接続する際の作業性も一層向上する。また、このヒートポンプ式給湯装置では、低圧となる熱源用熱交^^が屋外ユニット 99に含まれている。このため、熱損失を小さく抑えつつ、熱源用熱交換器 94を屋外の適切な場所に設置することができる。

[0102] (第 9実施形態）

次に、第 9実施形態に係る冷凍サイクル装置について図 13に基づき説明する。この冷凍サイクル装置は、二酸ィヒ炭素等の自然冷媒を使用するヒートポンプ式給湯装置であって、凝縮器の凝縮熱を給湯熱源として利用する点で、第 8実施形態と共通しているものの、ユニットの構成と複数の貯湯タンクを備える点で、第 8実施形態とは異なる。

[0103] 図 13に示すように、ヒートポンプ式給湯装置は、熱源ユニット 111と貯湯ユニット 12 1とを備えている。熱源ユニット 111は、冷凍サイクル部分を含むユニットであり、実線矢印の向きに冷媒が循環する冷媒回路を備えている。冷媒回路では、圧縮機 112、冷媒の凝縮熱を放熱して給湯用水を加熱する水用熱交換器 113、膨張弁 114、外気を熱源とする熱源用熱交 115の順に配置されると共に接続されている。熱源用熱交翻 115は、送風機 115aと共に設けられている。冷媒回路中には、二酸ィ匕炭素からなる自然冷媒が充填されている。同装置は、超臨界冷凍サイクルで運転される。

[0104] 貯湯ユニット 121は、給湯回路部分を含む。給湯回路では、給湯用水が、破線矢印に示すように、前段側貯湯タンク 122の底部、水循環ポンプ 123、水用熱交換器 1 13、後段側貯湯タンク 124の上部、後段側貯湯タンク 124の底部、前段側貯湯タンク 122の上部、及び前段側貯湯タンク 122の底部の順に循環する。後段側貯湯タンク 124の上部には、出湯管 125が接続され、前段側貯湯タンク 122の底部には、給水管 126が接続されている。水用熱交 113で加熱された給湯用水は、後段側貯湯タンク 124の上部に送られる。また、前段側貯湯タンク 122の底部の水は、水用熱交 l l3に送られる。この結果、高温水は、後段側貯湯タンク 124内の上部力底部にまで満たされた後、前段側貯湯タンク 122の上部から底部へと順に満たされていく。つまり、運転開始時には、後段側貯湯タンク 124の上部にのみ高温水が満たされているが、継続して運転されるのに伴い、高温水は、後段側貯湯タンク 124内の全体、前段側貯湯タンク 122の全体に満たされるようになる。

[0105] 本実施形態では、貯湯ユニット 121と熱源ユニット 111とを接続する水配管 128同士が管継手 129を介して互いに接続されている。更に、出湯管 125及び給水管 126 も、管継手 130を介して、後段側貯湯タンク 124、前段側貯湯タンク 122にそれぞれ接続されている。両管継手 129、 130の管接続部には、第 1実施形態の食い込み式管接続構造が適用され、具体的には、第 1実施形態の食い込み式管継手が用いられている。

[0106] 第 9実施形態に係る給湯装置によれば、第 8実施形態に係るヒートポンプ式給湯装置と同様に、冷媒回路中に二酸ィ匕炭素等の冷媒が充填され、超臨界冷凍サイクルでヒートポンプ運転されることで、高温の給湯用水を得ることができる。また、給湯回路には、第 1実施形態の食い込み式管接続構造を備える管継手 129、 130が使用されている。このため、流体の漏れの少ない高信頼性の装置を得ることができ、配管接続する際の作業性も向上する。また、第 8実施形態とは異なり、複数の貯湯タンクを備えるため、貯湯タンク内では、給湯用水の高温層と低温層との境界面積が小さくなり、その結果、熱効率が高くなる。また、貯湯タンクの胴径を小さくすることもでき、貯湯タンクの設置スペースを小さくできる。

[0107] (第 10実施形態）

次に、第 10実施形態に係る食い込み式管接続構造を用いた食い込み式管継手について、図 14〜図 17に基づき説明する。第 10実施形態における第 1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。

[0108] 第 10実施形態では、上記の各実施形態とは異なり、継手本体 1と締結ナット 2とを接続するねじの構成が変更されている。即ち、第 10実施形態では、継手本体 1に雌ねじが形成され、締結ナット 2に雄ねじが形成されて、る。

[0109] 図 14及び図 16に示すように、継手本体 1は、第 1実施形態とほぼ同じソケット部 11 及びナット部 12と、ナット部 12の締結ナット 2に近い部分に管接続部 13とを備えている。管接続部 13は、円筒状の筒部 142を備え、筒部 142の内周面には、雌ねじ 141 が形成されている。筒部 142内の空間 143には、ナット部 12から締結ナット 2に向けて突出した軸部 144が配置されている。軸部 144には、その中心軸に沿って延びる配管接続口 16が形成され、配管接続口 16の開口端付近には、第 1実施形態と同じガイド用テーパ面 17が形成されている。軸部 144の先端は、筒部 142内の空間 143 の略中央に配置されている。このため、軸部 144の外周面と筒部 142の内周面との間には、環状の空間 145が形成されている。

[0110] 図 14及び図 17に示すように、締結ナット 2の側壁 22において、継手本体 1に近い部分の外周面には、継手本体 1の雌ねじ 141と螺合する雄ねじ 151が形成されている。つまり、締結ナット 2は、外周面に雄ねじ 151有する雄ねじ軸部 152を備えている。雄ねじ軸部 152の継手本体に近い端面には、食い込み式スリーブ 3が設けられている。食い込み式スリーブ 3は、 1次変形部 32、 2次変形部 33、直角三角形の切込 3 5、及びテーパ面 3aを含み、第 1実施形態と同じものが使用されている。食い込み式スリーブ 3は、第 1実施形態と同様に、薄肉連結部 26を介して、雄ねじ軸部 152に連結されている。このように、食い込み式スリーブ 3は雄ねじ軸部 152から突出しているため、締結ナット 2を取り扱う際、食い込み式スリーブ 3に傷が付き易い。その点、本実施形態では、図 17に示すように、締結ナット 2は、食い込み式スリーブ 3を保護する保護カバー 153を備えている。保護カバー 153は、雄ねじ軸部 152から継手本体 1 に向けて延びる円筒状のカバーである。保護カバー 153は、雄ねじ軸部 152に一体形成されている。保護カバー 153の外径は、雄ねじ軸部 152と同じである。

[0111] この実施形態によれば、まず、図 14の状態力も締結ナット 2を手で回して継手本体 1に締め付ける。これにより、食い込み式スリーブ 3の 1次変形部 32が接続管 5に食い込むか、あるいは、継手本体 1と接続管 5との隙間に楔状に差し込まれることにより、接続管 5が仮止めされる。接続管 5が仮止めされた後、締結工具を用いて、締結ナツト 2を継手本体 1に締め付ける。これにより、図 15に示すように、締結ナット 2が継手本体 1に向力つて進むと共に、食い込み式スリーブ 3が締結ナット 2から切り離される。そして、食い込み式スリーブ 3の 2次変形部 33の先端部 33aが変形して接続管 5に食い込む。締結ナット 2の締結作業が終了すると、保護カバー 153が、継手本体 1内の空間 145に収納される。

[0112] 本実施形態の食い込み式管接続構造は、第 1実施形態と同様に、管接続部 13に対し接続管 5を取り外し可能に接続する構造であり、具体的には、接続管 5が挿入される配管接続口 16を有する継手本体 1と、継手本体 1に締結される締結ナット 2と、筒状の食い込み式スリーブ 3とを備え、食い込み式スリーブ 3は、締結ナット 2に一体形成されている。食い込み式スリーブ 3は、第 1押圧力により接続管 5と配管接続口 1 6との間に差し込まれる 1次変形部 32と、第 1押圧力より大きい軸方向の第 2押圧力により変形して接続管 5に食い込む 2次変形部 33とからなる。

[0113] 第 10実施形態に係る食ヽ込み式管接続構造およびこれを用いた食!ヽ込み式管継手によれば、第 1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第 10実施形態では、食い込み式スリーブ 3の外周に保護カバー 153が設けられているため、締結ナット 2を取り扱う際、食い込み式スリーブ 3に傷が付くことが抑制される。

[0114] 上記各実施形態は、次のように変形することもできる。

各実施形態において、食い込み式スリーブ 3の切込 35は、略直角三角形の断面形状を有していた力切込 35の断面形状は、例えば、図 18 (a)に示す逆 V字、図 18 (b ) , (d)に示す台形、又は図 18 (c)に示す四角形であってもよい。例えば、切込 35a のように、切込のテーパ面 3aに近い部分を尖らせることにより、小さい切込であっても、 1次変形部 32と 2次変形部 33との境界部を容易に変形させることができる。また、切込 35cのように、切込の 2次変形部 33に近!、面が食!、込み式スリーブ 3の軸と直交する場合、 2次変形部 33の前端に形成される直角のエッジ部によって、同 2次変形部 33を接続管 5に容易に食ヽ込ませることができる。

[0115] 第 4〜第 9実施形態において、管接続部に、第 2実施形態、第 3実施形態又は第 1 0実施形態の管接続構造を適用してもよい。この場合にも、管接続部から流体が漏れることを抑制でき、配管を接続する際の作業性が向上する。

[0116] 第 1又は第 10実施形態において、接続管 5が仮止めされる前に、第 1押圧力により食、込み式スリーブ 3が締結ナット 2から切り離されるように、薄肉連結部 26の最も薄い部分 26aの寸法を調整してもよい。この変形例は、第 1実施形態の管接続構造を適用する第 4〜第 9実施形態に適用される。

[0117] 第 1〜第 3及び第 10実施形態において、固定配管 4及び接続管 5に、管径の異なるものを用いてもよい。この変形例は、第 1実施形態の管接続構造を適用する第 4、第 6、第 8及び第 9実施形態に適用される。

[0118] 第 1、第 2及び第 10実施形態において、食い込み式スリーブ 3の略円筒部 3cをテーパ状に形成しなくてもよい。つまり、円筒部 3cの外周面は、中心軸と平行な面であつてもよい。この変形例は、第 4〜第 9実施形態に適用される。

[0119] 第 1〜第 3及び第 10実施形態に係る食い込み式管接続構造は、第 4実施形態に示す閉鎖弁以外の弁、即ち、制御弁、逆止弁等の他の弁に適用してもよい。

第 1〜第 3及び第 10実施形態に係る食い込み式管接続構造を複数の管接続部に用いてもよい。具体的には、二方向又は三方向以上に管継手部を備えたものに適用してもよい。この場合、同径の管接続部を用いてもよい。

[0120] 第 6及び第 7実施形態に示す冷凍サイクル装置において、 HC冷媒以外の冷媒を用いてもよい。第 8及び第 9実施形態において、二酸化炭素以外の冷媒を使用してちょい。第 6〜第 9実施形態の冷凍サイクル装置では、配管施工するときの配管の接続に、第 1実施形態に係る管接続構造を適用したが、これ以外にも、機内の配管の接続に適用してもよい。例えば、第 8及び第 9実施形態において、貯湯タンク 95、 122、 124 の交換のため、貯湯タンク 95、 122、 124に接続される全ての配管に、第 1実施形態に係る食ヽ込み式管接続構造を備えた食ヽ込み式管継手を使用してもょヽ。

給湯装置は、ヒートポンプ式給湯装置以外にも、例えば、ガス焚き式給湯装置、電気温水器等の他の給湯装置であってもよい。これら給湯装置に用いられる水配管に、本発明に係る食い込み式管接続構造を適用してもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 接続管が挿入される配管接続口を有する継手本体と、

前記継手本体に締結される締結部品と、

前記継手本体と前記締結部品との間に設けられる筒状の食い込み式スリーブとを備え、

前記食、込み式スリーブは、前記締結部品を締結するときに生じる軸方向の第 1押圧力により前記接続管に食い込むか、または、前記接続管と前記継手本体との間に楔状に差し込まれる 1次変形部と、前記締結部品を締結するときに生じる第 1押圧力より大きい軸方向の第 2押圧力により前記接続管に食い込む 2次変形部とからなることを特徴とする食ヽ込み式管接続構造。

[2] 前記 1次変形部の厚さは、前記 2次変形部の先端より小さいことを特徴とする請求項 1記載の食!、込み式管接続構造。

[3] 前記 1次変形部の厚さは、前記 2次変形部の先端より小さぐかつ、前記 1次変形部の少なくとも一部の厚さは、前記継手本体と前記接続管との間の隙間よりも大きいことを特徴とする請求項 1記載の食ヽ込み式管接続構造。

[4] 前記食い込み式スリーブは、前記接続管と同じかそれ以上の硬度を有していることを特徴とする請求項 1〜3のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造。

[5] 前記継手本体は、前記締結部品が螺合されるねじを有し、前記締結部品は、前記継手本体に螺合される締結ナットからなり、前記第 1押圧力は、前記締結ナットを手で回して締め付けるときに生じる軸方向の押圧力であり、前記第 2押圧力は、締結工具を用いて前記締結ナットを締め付けるときに生じる第 1押圧力より大きい軸方向の押圧力であることを特徴とする請求項 1〜4の、ずれか一項に記載の食!、込み式管接続構造。

[6] 前記食い込み式スリーブは、前記締結ナットに一体形成され、前記 2次変形部は、前記接続管に食!、込む前に、前記締結ナットからの軸方向の押圧力により同締結ナツトから分離されることを特徴とする請求項 5記載の食い込み式管接続構造。

[7] 前記 1次変形部は、前記 2次変形部の先端部に一体形成され、前記 2次変形部は、薄肉連結部を介して前記締結ナットの内壁に連結され、前記食い込み式スリーブは、前記締結ナットに一体形成されて、ることを特徴とする請求項 6記載の食、込み式管接続構造。

[8] 前記食！ヽ込み式スリーブは、前記継手本体に一体形成されると共に、前記 2次変形部が接続管に食い込む前に、前記締結ナットからの軸方向の押圧力により前記継手本体から分離されることを特徴とする請求項 5記載の食い込み式管接続構造。

[9] 前記 1次変形部は、前記 2次変形部の先端部に一体形成され、前記 2次変形部は、前記食ヽ込み式スリーブの中心軸と略平行な接合面において、前記継手本体の前記配管接続口付近に接合されて!ヽることを特徴とする請求項 8記載の食ヽ込み式管接続構造。

[10] 前記 1次変形部と前記 2次変形部との境界部には薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項 8又は 9記載の食、込み式管接続構造。

[11] 前記薄肉部の厚さは、前記 1次変形部の先端よりも小さいことを特徴とする請求項 10 記載の食!、込み式管接続構造。

[12] 前記継手本体の前記配管接続口付近には、前記 2次変形部の先端部を前記接続管の中心軸に向けてガイドするガイド用テーパ面が設けられ、前記食い込み式スリーブは、前記ガイド用テーパ面に当接されるテーパ面と、前記接続管が挿入される貫通孔と、前記 2次変形部と 1次変形部との境界部に設けられた切込とを有し、前記切込により、前記 1次変形部と前記 2次変形部との間に薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項 10又は 11記載の食!、込み式管接続構造。

[13] 前記切込は、先端の尖った縦断面形状を有していることを特徴とする請求項 12記載の食い込み式管接続構造。

[14] 前記切込は、略直角三角形の縦断面形状を有し、前記切込の前記 2次変形部に近

V、面は、前記食、込み式スリーブの中心軸と直交して、ることを特徴とする請求項 1

3記載の食、込み式管接続構造。

[15] 異なる方向に延びる少なくとも二つの管接続部を備え、それらの管接続部のうちの一つには、請求項 1〜14の、ずれか一項に記載の食!、込み式管接続構造が用いられて、ることを特徴とする管継手。

[16] 異なる方向に延びる二つの管接続部を備え、両管接続部のうちの一方には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造により接続管が接続され、両管接続部のうちの他方には、ロー付けにより配管が接続されることを特徴とする管継手。

[17] 異なる方向に延びる二つの管接続部を備え、両管接続部には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造により接続管が接続されることを特徴とする管継手。

[18] 異なる方向に延びる二つの管接続部には、異なる径を有する接続管が接続されることを特徴とする請求項 15〜 17の、ずれか一項に記載の管継手。

[19] 少なくとも一つの管接続部を備え、前記管接続部には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食、込み式管接続構造が用いられて、ることを特徴とする弁。

[20] 少なくとも一つの管接続部を備え、前記管接続部には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食、込み式管接続構造が用いられて、ることを特徴とする閉鎖弁。

[21] 冷媒回路を備える冷凍サイクル装置であって、

前記冷媒回路には、冷媒配管が取り外し可能に接続される少なくとも一つの管接続部が設けられ、前記管接続部には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造が用いられて!/、ることを特徴とする冷凍サイクル装置。

[22] 前記冷媒回路を循環する冷媒が高圧ガス冷媒であることを特徴とする請求項 21記載の冷凍サイクル装置。

[23] 前記冷媒回路を循環する冷媒がハイド口カーボン冷媒であることを特徴とする請求項

21記載の冷凍サイクル装置。

[24] 前記冷凍サイクル装置は、超臨界冷凍サイクルで運転されることを特徴とする請求項

21〜23のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。

[25] 前記冷凍サイクル装置は、ヒートポンプ式給湯装置であることを特徴とする請求項 21

〜23の、ずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。

[26] 給湯用水の循環する回路に設けられた管接続部には、請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食!、込み式管接続構造が用いられて!/、ることを特徴とする給湯装置。

[27] 請求項 1〜14のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造を備える継手本体、締結部品及び筒状の食!、込み式スリーブを準備し、前記締結部品及び前記食!、込み式スリーブ接続管内に前記接続管を嵌め込み、前記締結部品及び前記食い込み式スリーブに嵌め込まれた前記接続管の端部を前記継手本体の配管接続口に挿入し、前記締結部品を締め付けることにより第 1押圧力を生じさせ、第 1押圧力により前記食！、込み式スリーブの 1次変形部を前記接続管に食！、込ませるか、前記継手本体と前記接続管との間に楔状に差し込むことにより、前記接続管を前記継手本体に仮止めし、締結工具を用いて前記締結部品を締め付けることにより第 2押圧力を生じさせ、第 2押圧力により前記食い込み式スリーブの 2次変形部を前記接続管に食い込ませて、前記接続管を継手本体に固定することを特徴とする食ヽ込み式管接続方法

[28] 請求項 5〜 14のいずれか一項に記載の食い込み式管接続構造を備える継手本体、締結ナット及び筒状の食い込み式スリーブを準備し、前記締結ナット及び前記食い込み式スリーブ内に前記接続管を嵌め込み、前記締結ナット及び前記食い込み式スリーブに嵌め込まれた前記接続管の端部を前記継手本体の配管接続口に挿入し、前記接続管を前記継手本体内の所定位置に保持しながら前記締結ナットを手で回して締め付けることにより第 1押圧力を生じさせ、第 1押圧力により前記食い込み式スリーブの 1次変形部を前記接続管に食い込ませるか、前記継手本体と前記接続管との間に楔状に差し込むことにより、前記接続管を前記継手本体に仮止めし、締結ェ具を用いて前記締結ナットを所定トルクで前記継手本体に締め付けることにより前記第 1押圧力より大きい第 2押圧力を生じさせ、第 2押圧力により前記食い込み式スリーブの 2次変形部を前記接続管に食い込ませて、前記接続管を前記継手本体に固定することを特徴とする食!、込み式管接続方法。

[29] 請求項 27又は 28記載の食、込み式管接続方法を適用したことを特徴とする現地配管接続方法。