明 細 書
ポリビュルエーテル系化合物
技術分野
[0001] 本発明は、圧縮型冷凍機用、特に自然系冷媒を用いた圧縮型冷凍機用潤滑油と して好適な新規なポリビニルエーテル系化合物に関する。
背景技術
[0002] 従来、冷凍機、例えば圧縮機,凝縮器,膨張弁及び蒸発器からなる圧縮式冷凍サ イタルには、冷媒として CFC (クロ口フルォロカーボン)や HCFC (ハイド口クロ口フル ォロカーボン)が用いられており、また、それと併用して多数の潤滑油が製造され使 用されてきた。しかるに、従来冷媒として使用されてきたこのフロンィ匕合物は、大気中 に放出されたときに、オゾン層を破壊し、環境汚染問題を惹起する恐れがあると懸念 されている。近時、その環境汚染対策の面から、その代替となりうる HFC (ハイドロフ ルォロカーボン)の開発が進められ、既に、 1, 1, 1, 2—テトラフルォロェタン (R—1 34a)をはじめ、環境汚染の恐れが少ない各種の所謂代替フロンが巿場に出廻るよう になって来ている。しかしながら、このような HFCにおいても、地球温暖化能が高い などの問題があり、近年このような問題のない自然系冷媒の使用等が考えられてきた
[0003] 一方、オゾン層の破壊や、地球温暖化の影響が殆んどな!/、自然系冷媒として、炭 酸ガス(二酸ィ匕炭素)、アンモニア、炭化水素ガスが近未来の冷媒として検討されて いる。
例えば、炭酸ガス(二酸化炭素)は環境に対して無害であり、人に対する安全性と いう観点では優れたものであり、更に、 i)経済的な最適水準に近い圧力、 ii)従来の 冷媒に比べ、非常に小さい圧力比、 iii)通常のオイルと機械の構造材料に対して優 れた適合性、 iv)いたる処で簡単に入手可能、 V)回収不要,非常に安価である、など の利点を有しており、従来力 一部の冷凍機などの冷媒として使用されており,近年 ではカーエアコンや給湯用ヒートポンプ用の冷媒としてその適用が検討されている。 一般に、圧縮型冷凍機は少なくとも圧縮機,凝縮器,膨張機構 (膨張弁など),蒸
発器などで構成され、このような冷媒循環システムにお ヽては冷媒圧縮機の潤滑油 である冷凍機油と冷媒の混合液体が,この密閉された系内を循環する構造となって いる。このような圧縮型冷凍機においては、装置の種類にもよるが、一般に、圧縮機 内では高温,冷却器内では低温となるので、冷媒と潤滑油は低温から高温まで幅広 い温度範囲内で相分離することなぐこの系内を循環することが必要である。
[0004] 一般に、冷媒と潤滑油が相分離せずに相溶して!/、る温度領域は、高温側相分離領 域と低温側相分離領域があり、高温側については 20°C以上、好ましくは 0°C以上 、さらに好ましくは 10°C以上が好ましい。低温側については、 10°C以下、好ましくは 0 °C以下、さらに好ましくは— 20°C以下が好ましい。
もし、冷凍機の運転中に相分離が生じると、装置の寿命や効率に著しい悪影響を 及ぼす。例えば、圧縮機部分で冷媒と潤滑油の相分離が生じると、可動部が潤滑不 良となって、焼き付きなどを起こして装置の寿命を著しく短くし、一方蒸発器内で相分 離が生じると、粘度の高い潤滑油が存在するため熱交換の効率低下をもたらす。ま た、冷媒循環システム用潤滑油は、冷凍機の可動部分を潤滑する目的で用いられる ことから、潤滑性能も当然重要となる。特に、圧縮機内は高温となるため、潤滑に必 要な油膜を保持できる粘度が重要となる。必要とされる粘度は使用する圧縮機の種 類,使用条件により異なるが、通常、冷媒と混合する前の潤滑油の粘度 (動粘度)は 、 100°Cで l〜50mm2/sが好ましぐ特に 5〜20mm2/sが好ましい。これより粘度 が低いと油膜が薄くなり潤滑不良を起こしやすぐ高いと熱交換の効率が低下する。 一方で,カーエアコンのように寒冷地での使用を想定する場合,低温での始動性を 確保するためには低温での潤滑油の粘度が高すぎな 、ことが必要であり,流動点が 低いことと、高い粘度指数が求められる。通常,流動点は— 20°C以下、好ましくは— 30°C以下、さらに好ましくは— 40°C以下であり、粘度指数は少なくとも 80以上,好ま しくは 100以上,さらに好ましくは 120以上である。
[0005] さらに冷凍機油には冷媒相溶性、低温流動性の他に,潤滑性や加水分解安定性 などの様々な特性が要求される。
二酸ィ匕炭素冷媒と共に用いるのに適した新規な冷凍機油の開発が進められており 、ポリアルキレングリコール (PAG)は、二酸化炭素冷媒に対する相溶性が比較的高
ぐまた、低温流動性、加水分解安定性にも優れているので、二酸化炭素冷媒用冷 凍機油の基材の一つとして注目されている(例えば、特許文献 1参照)。
し力しながら、上記従来の PAG系冷凍機油は、二酸ィ匕炭素冷媒の比率が低い組 成にぉ ヽては相溶性を示すものの、その相溶領域は必ずしも十分なものではな!/、。 そこで、このような冷凍機油にお ヽて十分な冷媒相溶性を得るために PAGを低粘度 化する方法があるが、その場合には潤滑性や安定性が不十分となるといつた悪循環 が生じやすい。
また、従来のポリビニルエーテル油では、粘度指数が十分ではない場合がある。
[0006] 特許文献 1 :特開平 10— 46169号公報
発明の開示
[0007] 本発明は、このような状況下でなし遂げられたものであり、冷媒としての二酸化炭素 等自然系冷媒の雰囲気下で、相溶性が良い上,粘度指数が高ぐ圧縮型冷凍機用 、特に自然系冷媒を用いた圧縮型冷凍機用潤滑油として好適な新規なポリビニルェ 一テル系化合物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記の好ま 、性質を有するポリビュルエーテル系化合物を開発 すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するポリビニルエーテル系化合物に より、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)分子中にアルキレングリコール単位又はポリオキシアルキレングリコール単位とビ -ルエーテル単位とを有し、分子量が 300〜3,000の範囲にあることを特徴とするポ リビュルエーテル系化合物、及び
(2)重合開始剤の存在下、ビニルエーテル系化合物を重合させて得られた分子量が 300〜3,000の範囲にあるポリビニルエーテル系化合物であって、前記重合開始剤 及びビュルエーテル系化合物の少なくとも一方力 アルキレングリコール残基又はポ リオキシアルキレングリコール残基を含むことを特徴とするポリビニルエーテル系化合 物、
を提供するものである。
図面の簡単な説明
[0008] [図 1]実施例 1で得られた化合物 1の1 H— NMRチャートである。
[図 2]実施例 2で得られた化合物 2の1 H— NMRチャートである。
[図 3]実施例 3で得られた化合物 3の1 H— NMRチャートである。
[図 4]実施例 4で得られた化合物 4の1 H— NMRチャートである。
[図 5]実施例 5で得られた化合物 5の1 H— NMRチャートである。
[図 6]実施例 6で得られた化合物 6の1 H— NMRチャートである。
[図 7]実施例 7で得られた化合物 7の1 H— NMRチャートである。
[図 8]実施例 8で得られた化合物 8の1 H— NMRチャートである。
[図 9]実施例 9で得られた化合物 9の1 H— NMRチャートである。
[図 10]実施例 10で得られた化合物 10の1 H— NMRチャートである。
[図 11]実施例 11で得られた化合物 11の1 H— NMRチャートである。
[図 12]実施例 12で得られた化合物 12の1 H— NMRチャートである。
[図 13]実施例 13で得られた化合物 13の1 H— NMRチャートである。
[図 14]実施例 14で得られた化合物 14の1 H - NMRチャートである。
[図 15]実施例 15で得られた化合物 15の1 H— NMRチャートである。
[図 16]実施例 16で得られた化合物 16の1 H— NMRチャートである。
[図 17]実施例 17で得られた化合物 17の1 H— NMRチャートである。
[図 18]実施例 18で得られた化合物 18の1 H— NMRチャートである。
[図 19]実施例 19で得られた化合物 19の1 H— NMRチャートである。
[図 20]実施例 20で得られた化合物 20の1 H—NMRチャートである。
発明を実施するための最良の形態
[0009] 本発明のポリビュルエーテル系化合物は、ポリビュルエーテル系化合物 I及びポリ ビュルエーテル系化合物 Πの 2つの態様がある。
まず、ポリビュルエーテル系化合物 Iは、分子中にアルキレングリコール単位又はポ リオキシアルキレングリコール単位とビュルエーテル単位とを有し、分子量が 300〜3 ,000の範囲にあるポリビュルエーテル系化合物を含むことを特徴とするポリビュルェ 一テル系化合物であり、ポリビュルエーテル系化合物 IIは、重合開始剤の存在下、ビ -ルエーテル系化合物を重合させて得られた分子量が 300〜3,000の範囲にある
ポリビニルエーテル系化合物であって、かつ前記重合開始剤及びビュルエーテル系 化合物の少なくとも一方力 アルキレングリコール残基又はポリオキシアルキレンダリ コール残基を含むことを特徴とするポリビュルエーテル系化合物である。
本発明にお 、ては、ポリビニルエーテル系化合物 I又は IIを満たすィ匕合物としては、 下記のポリビュルエーテル系化合物 1〜5を挙げることができる。
[0010] 〔ポリビニルエーテル系化合物 1〕
ポリビニルエーテル系化合物 1は、一般式 (I)
[0011] [化 1]
[0012] で表される構成単位を有するエーテル系化合物である。
式中、 R1 , R2及び R3はそれぞれ水素原子又は炭素数 1〜8の炭化水素基を示し、 それらは互いに同一でも異なってもよぐ Rbは炭素数 2〜4の二価の炭化水素基、 Ra は、水素原子、炭素数 1〜20の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基、炭素数 1〜20の 置換基を有してもょ 、芳香族基、炭素数 2〜20のァシル基又は炭素数 2〜50の酸 素含有炭化水素基、 R4は炭素数 1〜10の炭化水素基を示し、 Ra, Rb, R4はそれらが 複数ある場合にはそれぞれ同一であっても異なっていてもよぐ mはその平均値が 1 〜50、 kは 1〜50、 pは 0〜50の数を示し, kおよび pはそれらが複数ある場合にはそ れぞれブロックでもランダムでもよい。また、複数の RbOがある場合には、複数の RbO は同一であっても異なって!/、てもよ!/、。
ここで、 Ri〜R3のうちの炭素数 1〜8の炭化水素基とは、具体的にはメチル基,ェチ ル基, n—プロピル基,イソプロピル基, n—ブチル基,イソブチル基, sec—ブチル基 , tert—ブチル基,各種ペンチル基,各種へキシル基,各種へプチル基,各種オタ チル基のアルキル基、シクロペンチル基,シクロへキシル基,各種メチルシクロへキシ ル基,各種ェチルシクロへキシル基,各種ジメチルシクロへキシル基などのシクロア ルキル基、フエ-ル基,各種メチルフエ-ル基,各種ェチルフエ-ル基,各種ジメチ
ルフヱ-ル基のァリール基、ベンジル基,各種フエ-ルェチル基,各種メチルベンジ ル基のァリールアルキル基を示す。なお、これらの , R2及び R3の各々としては、 特に水素原子が好ましい。
[0013] 一方、 Rbで示される炭素数 2〜4の二価の炭化水素基としては、具体的にはメチレ ン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、各種ブチレン基などの二価のアルキ レン基がある。
なお、一般式 (I)における mは、 Rb Oの繰り返し数を示し、その平均値が 1〜50、好 ましくは 2〜20、さらに好ましくは 2〜 10、特に好ましくは 2〜5の範囲の数である。 Rb Oが複数ある場合には、複数の Rb Oは同一でも異なっていてもよい。
また、 kは 1〜50、好ましくは 1〜10、さらに好ましくは 1〜2、特に好ましくは 1、 pは 0〜50、好ましくは 2〜25、さらに好ましくは 5〜15の数を示し, kおよび pはそれらが 複数ある場合にはそれぞれブロックでもランダムでもよい。
Raのうち炭素数 1〜20の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基としては、好ましくは、 炭素数 1〜10のアルキル基もしくは炭素数 5〜10のシクロアルキル基が挙げられ、 具体的にはメチル基、ェチル基、 n—プロピル基、イソプロピル基, n—ブチル基,ィ ソブチル基, sec—ブチル基, tert—ブチル基,各種ペンチル基,各種へキシル基, 各種へプチル基,各種ォクチル基,各種ノニル基,各種デシル基、シクロペンチル基 ,シクロへキシル基,各種メチルシクロへキシル基,各種ェチルシクロへキシル基,各 種プロビルシクロへキシル基,各種ジメチルシクロへキシル基などである。
[0014] Raのうち炭素数 1〜20の置換基を有していてもよい芳香族基としては、具体的には 、フエニル基、各種トリル基、各種ェチルフエニル基、各種キシリル基、各種トリメチル フエ-ル基、各種ブチルフエニル基、各種ナフチル基などのァリール基、ベンジル基 ,各種フ -ルェチル基,各種メチルベンジル基、各種フ -ルプロピル基、各種フ ェ-ルブチル基のァリールアルキル基などが挙げられる。
また、 Raのうち炭素数 2〜20のァシル基としては、ァセチル基、プロピオ-ル基、ブ チリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ビバロイル基、ベンゾィル基、 トルオイル基などを挙げることができる。
さらに、 Raのうち炭素数 2〜50の酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシメ
チル基、メトキシェチル基、メトキシプロピル基、 1, 1 ビスメトキシプロピル基、 1, 2 ビスメトキシプロピル基、エトキシプロピル基、(2—メトキシエトキシ)プロピル基、(1 —メチル一 2—メトキシ)プロピル基などを好ましく挙げることができる。
Raとしては、炭素数 1〜4のアルキル基が好ましい。
[0015] 一般式 (I)において、 R4で示される炭素数 1〜: L0の炭化水素基とは、具体的には、メ チル基,ェチル基, n プロピル基,イソプロピル基, n ブチル基、イソブチル基,各 種ペンチル基,各種へキシル基,各種へプチル基,各種ォクチル基、各種ノニル基 、各種デシルのアルキル基、シクロペンチル基,シクロへキシル基,各種メチルシクロ へキシル基,各種ェチルシクロへキシル基,各種プロビルシクロへキシル基、各種ジ メチルシクロへキシル基などのシクロアルキル基、フエ-ル基,各種メチルフエ-ル基 ,各種ェチルフヱ-ル基,各種ジメチルフヱ-ル基、各種プロピルフ -ル基、各種ト リメチルフヱ-ル基、各種ブチルフエニル基、各種ナフチル基などのァリール基、ベ ンジル基,各種フ -ルェチル基,各種メチルベンジル基、各種フ -ルプロピル基 、各種フエニルブチル基のァリールアルキル基などを示す。
なお、 R1〜R3 , Ra, Rb及び m並びに R1〜R4は、それぞれ構成単位毎に同一であ つても異なっていてもよい。
[0016] 当該ポリビニルエーテル系化合物 1は、例えば一般式 (VII)
[0017] [化 2]
Ra (ORb)n -OH (VI I)
[0018] で表されるアルキレングリコール化合物又はポリオキシアルキレングリコール化合物 を開始剤とし、一般式 (VIII)
[0020] で表されるビニルエーテルィ匕合物を、重合させること〖こより得ることができる。
上記式において、 Ra, Rb及び m及び R1〜R4は前記で説明した通りである。
具体的なアルキレングリコール化合物及びポリオキシアルキレングリコール化合物と
しては、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ コーノレ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレ ングリコーノレモノメチノレエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコーノレモノメチ ノレエーテノレ、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリ プロピレングリコール、トリプロピレングリコーノレモノメチノレエーテルなどのァノレキレン グリコールや、ポリオキシアルキレングリコール及びそれらのモノエーテル化合物など が挙げられる。
一方、一般式 (VIII)で表されるビニルエーテル系化合物としては、例えばビニルメ チノレエーテノレ、ビニノレエチノレエーテノレ、ビニノレー n—プロピノレエーテノレ、ビニノレーィ ソプロピルエーテル、ビニルー n—ブチルエーテル、ビニルーイソブチルエーテル、 ビニルー sec ブチルエーテル、ビニルー tert ブチルエーテル、ビニルー n—ペン チルエーテル、ビ-ルー n—へキシルエーテル等のビュルエーテル類; 1ーメトキシ プロペン、 1 エトキシプロペン、 l—n—プロポキシプロペン、 1 イソプロポキシプロ ペン、 1 n ブトキシプロペン、 1 イソブトキシプロペン、 1 sec ブトキシプロぺ ン、 1 tert ブトキシプロペン、 2—メトキシプロペン、 2—エトキシプロペン、 2— n— プロポキシプロペン、 2—イソプロポキシプロペン、 2— n ブトキシプロペン、 2—イソ ブトキシプロペン、 2— sec ブトキシプロペン、 2— tert ブトキシプロペン等のプロ ペン類; 1ーメトキシ 1ーブテン、 1 エトキシ 1ーブテン、 l—n—プロポキシ 1 ーブテン、 1 イソプロポキシ 1ーブテン、 1 n ブトキシー 1ーブテン、 1 イソブ トキシー 1ーブテン、 1 sec ブトキシ 1ーブテン、 1 tert ブトキシ 1ーブテン 、 2—メトキシー 1ーブテン、 2—エトキシー 1ーブテン、 2— n プロポキシ 1ーブテ ン、 2—イソプロポキシ 1ーブテン、 2— n ブトキシー 1ーブテン、 2—イソブトキシ 1ーブテン、 2— sec ブトキシ 1ーブテン、 2— tert ブトキシ 1ーブテン、 2— メトキシ 2—ブテン、 2—エトキシ 2—ブテン、 2—n—プロポキシ 2—ブテン、 2 イソプロポキシ 2—ブテン、 2— n ブトキシー 2—ブテン、 2—イソブトキシー 2— ブテン、 2— sec ブトキシー 2—ブテン、 2— tert ブトキシー 2—ブテンなどのブテ ン類が挙げられる。これらのビニルエーテル系モノマーは公知の方法により製造する ことができる。
[0022] 〔ポリビニルエーテル系化合物 2〕
ポリビニルエーテル系化合物 2は、一般式 (Π)
Rc-[ [ (ORd) - (A) 一(ORf)〕 -R°] (II)
a b e c d
で表される構造を有するエーテル系化合物である。
前記一般式 (II)において、 Reは水素原子、炭素数 1〜10のアルキル基、炭素数 2 〜10のァシル基又は結合部 2〜6個を有する炭素数 1〜10の炭化水素基、 Rd及び Rfは炭素数 2〜4のアルキレン基、 a及び eはその平均値が 0〜50、 cは 1〜20の整数 、 は水素原子、炭素数 1〜: L0のアルキル基、炭素数 1〜: L0のアルコキシ基、炭素 数 2〜10のァシル基で表され、 a及び Z又は eが 2以上の場合は(ORd)及び Z又は( ORf)と (A)はランダムでもブロックでもよ ヽ。
(A)は、一般式 (III)
[0024] (式中、 R5 , R6及び R7はそれぞれ水素原子又は炭素数 1〜8の炭化水素基を示し、 それらはたがいに同一でも異なっていてもよぐ R8は炭素数 1〜: L0の二価の炭化水 素基又は炭素数 2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、 R9は水素原 子、炭素数 1〜20の炭化水素基、 nはその平均値が 0〜10の数を示し、 nが複数ある 場合には構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよぐ R5〜R9は構成 単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよぐまた R80が複数ある場合には 、複数の R80は同一でも異なっていてもよい。)で表され、 bは 3以上、 dは 1〜6の整 数、 aと eがともに 0の場合、構成単位 Aのうち、いずれか一つの nは 1以上の整数を示 す。
前記 及び Reのうち炭素数 1〜10のアルキル基としては、例えばメチル基,ェチル 基, n—プロピル基,イソプロピル基, n—ブチル基、イソブチル基,各種ペンチル基, 各種へキシル基,各種へプチル基,各種ォクチル基、各種ノニル基、各種デシルの アルキル基、シクロペンチル基,シクロへキシル基,各種メチルシクロへキシル基,各
種ェチルシクロへキシル基,各種プロビルシクロへキシル基、各種ジメチルシクロへ キシル基などが挙げられ、炭素数 2〜10のァシル基としては、例えばァセチル基、プ 口ピオニル基、プチリル基、イソプチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ビバロイル 基、ベンゾィル基、トルオイル基などを挙げることができる。
のうち炭素数 1〜10のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロ ポキシ基、ブトキシ基、ペンチルォキシ基、へキシルォキシ基、ヘプチルォキシ基、ォ クチルォキシ基、ノニルォキシ基、デシルォキシ基などが挙げられる。
[0025] また、 のうち結合部 2〜6個を有する炭素数 1〜10の炭化水素基としては、例え ば、エチレングリコーノレ、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング リコーノレ、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールェタン、ト リメチロールプロパン、グリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリ スリトール、ジペンタエリスルトール、ソルビトールなどの多価アルコールの水酸基を 除 、た残基を挙げることができる。
Rdで表される炭素数 2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン 基、トリメチレン基、各種ブチレン基などを挙げることができる。
[0026] 一般式 (III)において、 R5〜R7のうち炭素数 1〜8の炭化水素基としては、例えばメチ ル基,ェチル基, n—プロピル基,イソプロピル基, n—ブチル基、イソブチル基,各種 ペンチル基,各種へキシル基,各種へプチル基,各種ォクチル基などのアルキル基 、シクロペンチル基、シクロへキシル基、各種メチルシクロへキシル基,各種ェチルシ クロへキシル基,各種ジメチルシクロへキシル基などシクロアルキル基、フエ-ル基, 各種メチルフエ-ル基,各種ェチルフエ-ル基,各種ジメチルフエ-ル基などのァリ ール基、ベンジル基,各種フエ-ルェチル基,各種メチルベンジル基などのァリール アルキル基などを示す。なお、これらの 、 R6及び R7の各々としては、特に水素原子 が好ましい。
[0027] R8のうちの炭素数 1〜10の二価の炭化水素基としては、具体的にはメチレン基、ェ チレン基、フエ-ルエチレン基、 1, 2—プロピレン基、 2—フエ-ルー 1、 2—プロピレ ン基、 1, 3—プロピレン基、各種ブチレン基、各種ペンチレン基、各種へキシレン基 、各種へプチレン基、各種オタチレン基、各種ノ-レン基、各種デシレン基などの二
価の脂肪族基;シクロへキサン、メチルシクロへキサン、ェチルシクロへキサン、ジメチ ルシクロへキサン、プロビルシクロへキサンなどの脂環式炭化水素に 2個の結合部位 を有する脂環式基;各種フエ二レン基、各種メチルフ 二レン基、各種ェチルフエニレ ン基、各種ジメチルフエ-レン基、各種ナフチレン基などの二価の芳香族炭化水素 基:トルエン、キシレン、ェチルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル 基部分と芳香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するアルキル芳香族基;キシレ ン、ジェチルベンゼンなどのポリアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合 部位を有するアルキル芳香族基などがある。これらの中で炭素数 2から 4の脂肪族基 が特に好ましい。
[0028] また、 R8のうち炭素数 2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具体 例としては、メトキシメチレン基、メトキシエチレン基、メトキシメチルエチレン基、 1, 1 ビスメトキシメチルエチレン基、 1, 2—ビスメトキシメチルエチレン基、エトキシメチ ルエチレン基、(2—メトキシエトキシ)メチルエチレン基、(1ーメチルー 2—メトキシ)メ チルエチレン基などを好ましく挙げることができる。
[0029] さらに、 R9のうちの炭素数 1〜20の炭化水素基としては、具体的にはメチル基,ェ チル基, n—プロピル基,イソプロピル基, n ブチル基,イソブチル基, sec ブチル 基, tert ブチル基,各種ペンチル基,各種へキシル基,各種へプチル基,各種ォ クチル基,各種ノニル基,各種デシル基などのアルキル基、シクロペンチル基,シクロ へキシル基,各種メチルシクロへキシル基,各種ェチルシクロへキシル基,各種プロ ビルシクロへキシル基,各種ジメチルシクロへキシル基などのシクロアルキル基、フエ -ル基,各種メチルフヱ-ル基,各種ェチルフヱ-ル基,各種ジメチルフヱ-ル基, 各種プロピルフエ-ル基,各種トリメチルフエ-ル基,各種ブチルフエ-ル基,各種ナ フチル基などのァリール基、ベンジル基,各種フエニルェチル基,各種メチルベンジ ル基,各種フエ-ルプロピル基,各種フエ-ルブチル基などのァリールアルキル基な どが挙げられる。
前記一般式 (II)で表されるポリビニール系化合物 2としては、潤滑油として用いる場 合、その性能の点から、 が水素原子で、 a=0、 c= l、 d= lであるもの、又は が 水素原子で、 e = 0、 c = lであるもの、あるいはこれらの両方を満たすものが好ましい
また、(A)における R5〜R7が共に水素原子、 nはその平均値力^〜 4でいずれか一 つは 1以上、及び R8が炭素数 2〜4の炭化水素基であるものが好ましい。
[0030] 〔ポリビニルエーテル系化合物 3〕
ポリビニルエーテル系化合物 3は、一般式 (IV)
一〔(ORd)— (A)— (ORf)〕一 (IV)
a b e α
で表される構造を有するエーテル系化合物である。
一般式(IV)において、 R Rd、 A、 a、 b、 d及び eは、一般式(II)と同じであり、 は 水素原子、炭素数 1〜10のアルキル基、炭素数 1〜: L0のアルコキシ基、炭素数 2〜 10のァシル基又は結合部 2〜6個を有する炭素数 1〜10の炭化水素基を示す。 a及 び Z又は eが、 2以上の場合、 ORd及び Z又は ORfと Aはランダムでもブロックでもよ い。 a及び eが共に 0の場合、構成単位 Aのうち、いずれか一つの nは 1以上の整数を 示す。
Rfで表される炭素数 2〜4のアルキレン基としては、例えばエチレン基、プロピレン 基、トリメチレン基、各種ブチレン基などを挙げることができる。
のうち炭素数 1〜10のアルキル基、炭素数 2〜 10のァシル基及び結合部 2〜6 個を有する炭素数 1〜10の炭化水素基としては、前記一般式 (II)における の説明 において例示した基と同じ基を挙げることができる。
また、 のうち炭素数 1〜: L0のアルコキシ基としては、前記一般式 (II)における の説明にお 、て例示した基と同じ基を挙げることができる。
前記一般式 (IV)で表されるポリビニルエーテル系化合物 3としては、潤滑油として用 いる場合、その性能の点から、 が水素原子で、 a = 0であるもの、 Rgが水素原子で、 d= l、 e = 0であるもの、あるいはこれらの両方を満たすものが好ましい。
また、(A)における R5〜R7が共に水素原子、 nはその平均値力^〜 4でいずれか一 つは 1以上の数及び R8が炭素数 2〜4の炭化水素基であるものが好ましい。
[0031] 〔ポリビニルエーテル系化合物 4〕
ポリビニルエーテル系化合物 4は、(a)前記一般式 (III)で表される構成単位と、 (b) 一般式 (V)
[0032] [化 5]
[0033] 〔式中、 R1Q〜R13は、それぞれ水素原子又は炭素数 1〜20の炭化水素基を示し、そ れらはたがいに同一であっても異なっていてもよぐまた R1Q〜R13は構成単位毎に同 一であってもそれぞれ異なっていてもよい。〕
で表される構成単位とを有するブロック又はランダム共重合体である。
一般式 (V)において、 R1Q〜R13のうち炭素数 1〜20の炭化水素基としては、前記一 般式 (III)における R9の説明にお 、て例示した基と同じ基を挙げることができる。 当該ポリビニルエーテル系化合物 4は、例えば一般式 (XVIII)
[0034] [化 6]
R5 R7
C=C (XV I I I )
R6 0 (RsO)n R9
[0035] (式中、 R5〜R9及び nは前記と同じである。 )
で表されるビュルエーテル系モノマーと、一般式(XIX)
[0036] [化 7]
(式中、 R1Q〜R13は前記と同じである。 )
[0037] で表されるォレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーを共重合させることによ り、製造することができる。
前記一般式 (XVIII)で表されるビュルエーテル系モノマーとしては、例えばビニルメ チノレエーテノレ、ビニノレエチノレエーテノレ、ビニノレー n—プロピノレエーテノレ、ビニノレーィ ソプロピルエーテル、ビニルー n—ブチルエーテル、ビニルーイソブチルエーテル、
ビニルー sec ブチルエーテル、ビニルー tert ブチルエーテル、ビニルー n—ペン チルエーテル、ビニル へキシルエーテル、ビニル 2—メトキシェチノレエーテ ル、ビニルー 2—エトキシェチルエーテル、ビニルー 2—メトキシー 1 メチルェチル エーテル、ビニルー 2—メトキシ 2 メチルエーテル、ビニルー 3, 6 ジォキサヘプ チルエーテル、ビュル— 3, 6, 9 トリオキサデシルエーテル、ビュル— 1, 4 ジメチ ル— 3, 6 ジォキサヘプチルエーテル、ビュル— 1, 4, 7 トリメチル—3, 6, 9 ト リオキサデシルエーテル、ビニルー 2, 6 ジォキサー 4一へプチルエーテル、ビニル - 2, 6, 9 トリオキサ— 4 デシルエーテル等のビュルエーテル類; 1—メトキシプロ ペン、 1 エトキシプロペン、 1 n プロポキシプロペン、 1 イソプロポキシプロペン 、 1 n ブトキシプロペン、 1 イソブトキシプロペン、 1 sec ブトキシプロペン、 1 —tert ブトキシプロペン、 2—メトキシプロペン、 2—エトキシプロペン、 2—n—プロ ポキシプロペン、 2—イソプロポキシプロペン、 2— n ブトキシプロペン、 2—イソブト キシプロペン、 2— sec ブトキシプロペン、 2— tert ブトキシプロペン等のプロペン 類; 1ーメトキシ 1ーブテン、 1 エトキシ 1ーブテン、 l—n—プロポキシー1ーブ テン、 1 イソプロポキシ 1ーブテン、 1 n ブトキシー 1ーブテン、 1 イソブトキ シ 1ーブテン、 1 sec ブトキシ 1ーブテン、 1 tert ブトキシ 1ーブテン、 2 ーメトキシ 1ーブテン、 2—エトキシ 1ーブテン、 2—n—プロポキシ 1ーブテン、 2—イソプロポキシ 1ーブテン、 2— n ブトキシー 1ーブテン、 2—イソブトキシー 1 ーブテン、 2— sec ブトキシー 1ーブテン、 2— tert ブトキシー 1ーブテン、 2—メト キシ 2—ブテン、 2—エトキシ 2—ブテン、 2—n—プロポキシ 2—ブテン、 2—ィ ソプロポキシ 2—ブテン、 2— n ブトキシー 2—ブテン、 2—イソブトキシー 2—ブテ ン、 2— sec ブトキシ 2—ブテン、 2— tert ブトキシ 2—ブテンなどのブテン類 が挙げられる。これらのビニルエーテル系モノマーは公知の方法により製造すること ができる。
一方、前記一般式 (XIX)で表されるォレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマ 一としては、例えばエチレン、プロピレン、各種ブテン、各種ペンテン、各種へキセン 、各種ヘプテン、各種オタテン、ジイソブチレン、トリイソブチレン、スチレン、各種アル キル置換スチレンなどが挙げられる。
[0038] 〔ポリビニルエーテル系化合物 5〕
ポリビニルエーテル系化合物 5は、一般式 (VI)
[0039] [化 8]
[0040] で表される構造を有するエーテル系化合物である。
一般式 (VI)において、 R14, R15及び R16はそれぞれ水素原子又は炭素数 1〜8の炭 化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよぐ Rhは炭素数 2〜4 の二価の炭化水素基、 R17は炭素数 1〜10の炭化水素基を示し、 Rh、 R17はそれらが 複数ある場合にはそれぞれ同一であっても異なっていてもよぐ pは 1〜50の数、 x+x '及び y+ は、それぞれ 1〜50の数を示し、 x、 x'、 y及ひ、 はそれらが複数ある場合 にはそれぞれブロックでもランダムでもよ 、。
R14, R15及び R16のうち、炭素数 1〜8の炭化水素基としては、前記一般式 (I)におけ る Ri〜R3の説明にお 、て例示した基と同じ基を挙げることができ、 R17で表される炭素 数 1〜10の炭化水素基としては、前記一般式 (I)における R4の説明において例示し た基と同じ基を挙げることができる。また Rhで表される炭素数 2〜4の二価の炭化水 素基としては、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、各 種ブチレン基などの二価のアルキレン基を挙げることができる。
[0041] 当該ポリビニール系化合物 5は、例えば一般式 (XVI)
[0042] [化 9]
HO—— (RhO)p— H (XV I )
(式中、 Rh及び pは前記と同じである。 )
[0043] で表されるアルキレングリコール又はポリオキシアルキレングリコールを開始剤とし、 一般式 (XVII)
(式中、 R14〜R17は前記と同じである。 )
[0045] で表されるビニルエーテルィ匕合物を重合させることにより得ることができる。
前記一般式 (XVI)で表されるアルキレングリコール及びポリオキシアルキレングリコ ールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ ピレンダリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどを挙げること ができる。
一方、前記一般式 (XVII)で表されるビニルエーテル系化合物としては、前述の一 般式 (VIII)で表されるビュルエーテルィ匕合物の説明にお 、て例示したィ匕合物と同じ ものを挙げることができる。
[0046] ポリビニルエーテル系化合物は、一般的に、対応する対応するビニルエーテル系 化合物及び所望により用いられるォレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマー をラジカル重合,カチオン重合,放射線重合などによって製造することができる。例え ばビュルエーテル系モノマーについては、以下に示す方法を用いて重合することに より、重合物が得られる。重合の開始には、ブレンステッド酸類、ルイス酸類又は有機 金属化合物類に対して、水、アルコール類、フエノール類、ァセタール類又はビニル エーテル類とカルボン酸との付加物を組み合わせたものを使用することができる。ブ レンステッド酸類としては、例えばフッ化水素酸、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水 素酸、硝酸、硫酸、トリクロ口酢酸、トリフルォロ酢酸などが挙げられる。ルイス酸類とし ては、例えば三フッ化ホウ素、三塩ィ匕アルミニウム、三臭化アルミニウム、四塩化スズ 、二塩ィ匕亜鉛、塩ィ匕第二鉄などが挙げられ、これらのルイス酸類の中では、特に三フ ッ化ホウ素が好適である。また、有機金属化合物としては、例えばジェチル塩ィ匕アル ミニゥム、ェチル塩化アルミニウム、ジェチル亜鉛などが挙げられる。
[0047] これらと組み合わせる水、アルコール類、フエノール類、ァセタール類又はビュルェ 一テル類とカルボン酸との付加物は任意のものを選択することができる。ここで、アル
コール類としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、 ブタノール、イソブタノール、 sec—ブタノール、 tert—ブタノール、各種ペンタノール 、各種へキサノール、各種へプタノール、各種ォクタノールなどの炭素数 1〜20の飽 和脂肪族アルコール、ァリルアルコールなどの炭素数 3〜10の不飽和脂肪族アルコ ール、エチレングリコーノレ、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ ール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレン グリコーノレモノメチノレエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコーノレモノメチ ノレエーテノレ、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリ プロピレングリコール、トリプロピレングリコーノレモノメチノレエーテルなどのァノレキレン グリコール類やそのモノエーテルなどが挙げられる。ビュルエーテル類とカルボン酸 との付加物を使用する場合のカルボン酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸、 n— 酪酸、イソ酪酸、 n—吉草酸、イソ吉草酸、 2—メチル酪酸、ビバリン酸、 n—力ブロン 酸、 2, 2—ジメチル酪酸、 2—メチル吉草酸、 3—メチル吉草酸、 4ーメチル吉草酸、 ェナント酸、 2—メチルカプロン酸、力プリル酸、 2—ェチルカプロン酸、 2— n—プロピ ル吉草酸、 n—ノナン酸、 3, 5, 5—トリメチルカプロン酸、力プリル酸、ゥンデカン酸 などが挙げられる。
[0048] また、ビュルエーテル類とカルボン酸との付加物を使用する場合のビュルエーテル 類は重合に用いるものと同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。こ のビュルエーテル類と該カルボン酸との付加物は、両者を混合して 0〜100°C程度 の温度で反応させることにより得られ、蒸留などにより分離し、反応に用いることがで きるが、そのまま分離することなく反応に用いることもできる。
ポリマーの重合開始末端は、水,アルコール類,フエノール類を使用した場合は水 素が結合し、ァセタール類を使用した場合は水素又は使用したァセタール類力も一 方のアルコキシ基が脱離したものとなる。またビニルエーテル類とカルボン酸との付 加物を使用した場合には、ビュルエーテル類とカルボン酸との付加物力もカルボン 酸部分由来のアルキルカルボニルォキシ基が脱離したものとなる。
[0049] 一方、停止末端は、水、アルコール類、フエノール類、ァセタール類を使用した場 合には、ァセタール、ォレフィン又はアルデヒドとなる。またビュルエーテル類とカル
ボン酸との付カ卩物の場合は、へミアセタールのカルボン酸エステルとなる。このように して得られたポリマーの末端は、公知の方法により所望の基に変換することができる 。この所望の基としては、例えば飽和の炭化水素、エーテル、アルコール、ケトン、二 トリル、アミドなどの残基を挙げることができる力 飽和の炭化水素、エーテル及びァ ルコールの残基が好まし 、。
本発明において、ポリビュルエーテル系化合物 1は、一般式 (IX)
[0050] [化 11]
( )
[0051] で表されるァセタールイ匕合物を開始剤とし、前記一般式 (VIII)のビニルエーテルィ匕 合物を重合させることにより得ることができる。式 (IX)において、 R1〜R4 , Ra, Rb及 び mは、前記で説明した通りである。
上記一般式 (IX)で表されるァセタールイ匕合物の具体例としては、ァセトアルデヒド ジメチルァセタール;ァセトアルデヒドジェチルァセタール;ァセトアルデヒドメチルェ チルァセタール;ァセトアルデヒドジ—n—プロピルァセタール;ァセトアルデヒドメチ ルー n プロピルァセタール;ァセトアルデヒドェチル n プロピルァセタール;ァセ トアルデヒドジイソプロピルァセタール;ァセトアルデヒドメチルイソプロピルァセタール ;ァセトアルデヒドェチルイソプロピルァセタール;ァセトアルデヒド一 n—プロピルイソ プロピルァセタール;ァセトアルデヒドジ n—ブチルァセタール;ァセトアルデヒドメ チル n ブチルァセタール;ァセトアルデヒドェチル n ブチルァセタール;ァセ トアルデヒド n プロピル n ブチルァセタール;ァセトアルデヒドイソプロピル - n ブチルァセタール;ァセトアルデヒドジイソプチルァセタール;ァセトアルデヒドメチ ルイソブチルァセタール;ァセトアルデヒドェチルイソブチルァセタール;ァセトアルデ ヒド n—プロピルイソブチルァセタール;ァセトアルデヒドイソプロピルイソブチルァ セタール;ァセトアルデヒド—n—ブチルイソブチルァセタール;ァセトアルデヒドジ s ec ブチルァセタール;ァセトアルデヒドメチル sec ブチルァセタール;ァセトァ
ルデヒドエチル sec ブチルァセタール;ァセトアルデヒド n プロピル sec ブチルァセタール;ァセトアルデヒドイソプロピル一 sec -ブチルァセタール;ァセトァ ルデヒド n ブチル sec ブチルァセタール;ァセトアルデヒドイソブチル sec— ブチルァセタール;ァセトアルデヒドジ tert ブチルァセタール;ァセトアルデヒドメ チル tert ブチルァセタール;ァセトアルデヒドェチル tert ブチルァセタール ;ァセトアルデヒド n プロピル tert ブチルァセタール;ァセトアルデヒドイソプ 口ピル tert ブチルァセタール;ァセトアルデヒド n ブチル tert ブチルァ セタール;ァセトアルデヒドイソブチル tert ブチルァセタール;ァセトアルデヒド sec ブチル tert ブチルァセタール;各種プロピオンアルデヒドのァセタール類; 各種ブチルアルデヒドのァセタール類などが挙げられる。
[0052] さらに、当該ポリビュルエーテル系化合物 1は、前記一般式 (VII)で表されるアルキ レンダリコール又はポリオキシアルキレングリコールイ匕合物 1分子と,前記一般式 (VII
I)で表されるビニルエーテル化合物 1分子とを反応させて得られる前記一般式 (IX) で表されるァセタールイ匕合物を単離して,またはそのまま開始剤として,さらに前記 一般式 (VIII)で表されるビュルエーテルィ匕合物を重合させることにより得ることができ る。
また、当該ポリビニルエーテル系化合物 1は、一般式 (X)
[0053] [化 12]
[0054] で表されるァセタールイ匕合物を開始剤とし,前記一般式 (VIII)で表されるビュルエー テル系化合物を、重合させて合成することができる。一般式 (X)において、 R1〜R3 , Ra, Rb及び mは、前記で説明した通りである。
この種のァセタール化合物としては、ァセトアルデヒドジ(2—メトキシェチル)ァセタ ール、ァセトアルデヒドジ(2—メトキシ 1メチルェチル)ァセタール、ァセトアルデヒド ジ〔2—(2—メトキシエトキシ)ェチル〕ァセタール、ァセトアルデヒドジ〔2—(2—メトキ
シエトキシ) 1ーメチルェチル〕ァセタール等が挙げられる。
また、当該ポリビニルエーテルィ匕合物 1は、前記一般式 (VII)で表されるアルキレン グリコール又はポリオキシアルキレングリコールイ匕合物 1分子と,一般式 (XI)
[0055] [化 13]
[0056]
[0057]
[0058] 〔式中, R1〜R4 , Ra, Rb及び mは、前記と同じである。〕で表され,かつ残りの末端が 一般式 (XIV)又は (XV)
[0060] 〔式中, R1〜R4 , Ra, Rb及び mは、前記と同じである。〕で表される構造を有するポリ ビュルエーテル系化合物することができる。
[0061] このようなポリビュルエーテル系化合物 1の中で、特に次に挙げるものが圧縮型冷 凍機用潤滑油として好適である。
(1)その一つの末端が一般式 (XII)又は (XIII)で表され、かつ残りの末端が一般式 (X IV)又は (XV)で表される構造を有し、一般式 (I)における R1 , R2及び R3が共に水素 原子、 mの平均値が 1〜20の数、 Rbが炭素数 2〜4の二価の炭化水素基、 Raが炭素 数 1〜 10のアルキル基及び R4が炭素数 1〜10の炭化水素基であるもの。
(2)その一つの末端が一般式 (XII)で表され、かつ残りの末端が一般式 (XV)で表さ れる構造を有し、一般式 (I)における R1 , R2及び R3が共に水素原子、 mの平均値 力^〜 20の数、 Rbが炭素数 2〜4の二価の炭化水素基、 Raが炭素数 1〜: L0のアル キル基及び R4が炭素数 1〜10の炭化水素基であるもの。
(3)その一つの末端が一般式 (XIII)で表され、かつ残りの末端が一般式 (XIV)で表さ れる構造を有し、一般式 (I)における R1 , R2及び R3が共に水素原子、 mの平均値 力^〜 20の数、 Rbが炭素数 2〜4の二価の炭化水素基、 Raが炭素数 1〜: L0のアル キル基及び R4が炭素数 1〜10の炭化水素基であるもの。
[0062] 前記一般式 (VIII)又は一般式 (XVII)で表されるビュルエーテル系モノマーの重合 は、原料や開始剤の種類にもよる力 — 80〜150°Cの間で開始することができ、通 常は— 80〜50°Cの範囲の温度で行うことができる。また、重合反応は反応開始後 1 0秒から 10時間程度で終了する。この重合反応における分子量の調節については、 当該ビュルエーテル系モノマーに対し、アルコール類ある 、はァセタール化合物な どの量を多くすることで平均分子量の低いポリマーが得られる。
さらに前述のブレンステッド酸類やルイス酸類の量を多くすることで平均分子量の 低いポリマーが得られる。この重合反応は、通常溶媒の存在下に行われる。該溶媒 については、反応原料を必要量溶解し、かつ反応に不活性なものであればよぐ特 に制限はないが、例えばへキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系、及びェチ ルエーテル、 1, 2—ジメトキシェタン、テトラヒドロフランなどのエーテル系の溶媒を好 適に使用することができる。なお、この重合反応はアルカリをカ卩えることによって停止 することができる。重合反応終了後、必要に応じて通常の分離'精製方法を施すこと により、 目的とするポリビュルエーテル系化合物が得られる。
本発明のポリビュルエーテル系化合物は、冷媒としての二酸化炭素など自然系冷 媒の雰囲気下で、相溶性が良い上、粘度指数が高ぐ圧縮冷凍機用潤滑油、給湯 機用潤滑油などとして好適である。
実施例
[0063] 次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例に よってなんら限定されるものでな!、。
[0064] (触媒調製例 1)
SUS316L製の 2L容積オートクレープに、ニッケル珪藻土触媒(日揮ィ匕学社製、 商品名 N113) 6g及びイソオクタン 300gを仕込んだ。オートクレーブ内を窒素置換し 、次いで水素置換したのち、水素圧を 3. OMPaGとして昇温し、 140°Cで 30分間保 持後、室温まで冷却した。オートクレープ内を窒素置換したのち、オートクレープにァ セトアルデヒドジェチルァセタール 10gをカ卩え、再び窒素置換し、次いで水素置換後 、水素圧を 3. OMPaGとして昇温した。 130°Cで 30分間保持後、室温まで冷却した。 昇温によりオートクレーブ内の圧力が上昇する一方、ァセトアルデヒドジェチルァセタ ールが反応することにより、水素圧力の減少が認められた。圧力が減少し、 3. OMPa G以下となった場合は水素を足し、 3. OMPaGとした。室温まで冷却後脱圧し、次い で、オートクレープ内を窒素置換したのち、脱圧した。
[0065] 実施例 1
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル 37. lg (2. 50 X 10 mol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 296gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 216. 3g (3. OOmol)を 3時間 10分かけてカ卩えた。反応により発熱があるため、フラスコを氷水浴につけ反応液を 2 5°Cに保持した。その後、反応液を 1L分液ロートに移し、 5質量%水酸ィ匕ナトリウム水 溶液 50mL、次いで蒸留水 lOOmLで 6回洗浄したのち、ロータリーエバポレータを 用いて減圧下に溶媒及び軽質分を除去し、粗製物 246. 3gを得た。
この粗製品の動粘度は 40°Cで 114. 9mm2Zs、 100°Cで 11. 45mm2Zsであった
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、水素圧を 3. OMPaGとし昇温し た。 160°Cで 3時間保持したのち、室温まで冷却した。昇温によりオートクレープ内の 圧力が上昇する一方、反応の進行により水素圧力の減少が認められた。水素圧力が 減少した場合、適時水素をカ卩ぇオートクレーブ内を 3. OMPaGとした。オートクレーブ 内を窒素置換したのち脱圧し、反応液を回収、ろ過して触媒を取り除いた。
ろ液をロータリーエバポレータで減圧下に処理して溶媒及び軽質分を除去し,化合 物 1を得た。収量は 89. lgであった。仕込み力 推定される化合物 1の理論構造は、 下記式(XX)より(A)Ry=CH (CH ) CH、m= 2、Rz=CH、(B)RX=CH CH、 (A
3 2 3 2 3
)7( )モル比&7 ) = 1711、 k+p = 12 (平均値)、分子量の計算値は 957である [化 16]
(A) (B)
(XX)
後述する測定方法による NMR分析による化合物 1の
1 H— NMRチャートを図 1に 示す。
[0067] 実施例 2
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 5g,ジエチレングリコールモノメチ ルエーテル 20. Og (l. 66 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 196gを仕込んだ。次いで、ジエチレングリコールメチルビ-ルエーテル 24. 3g (l. 6 6 X 10_1mol)を 20分かけてカ卩えた。そのまま 5分間攪拌を続けたのち,さらにェチル ビニルエーテル 131. 7g (l. 83mol)を 2時間かけて加えた。
その後実施例 1と同様にして粗製物 171. Ogを得た。この粗製品の動粘度は 40°C で 60. 98mmVs, 100。Cで 8. 354mm2Zsであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 2を 得た。収量は 90. 7gであった。仕込みから推定される化合物 2の理論構造は式 (XX) より(A)Ry=CH CH、m = 2、Rz=CH、(B)RX=CH CH、(A
2 2 3 2 3 )Z(B)モル比(k
Zp) = 2/10, k+p = 12 (平均値)、分子量の計算値は 1,015である。
化合物 2の1 H— NMRチャートを、図 2に示す。
[0068] 実施例 3
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ポリプロピレングリコールモ ノブチルエーテル(平均分子量約 340) 102. 0g (3. 00 X 10— imol)及び三フッ化硼 素ジェチルエーテル錯体 0. 355gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 173 . lg (2. 40mol)を 2時間 45分かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 2 60. 6gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 71. 08mm2/s, 100。Cで 10. 16m m / sであつ 7こ o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク
レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 3を 得た。収量は 90. 8gであった。仕込み力も推定される化合物 3の理論構造は、式 (X X)より(A)Ry=CH (CH ) CH、 m = 4. 6、 RZ=CH CH CH CH、(B)RX=CH C
3 2 2 2 2 3 2
H、(A) Z (B)モル比 (kZp) = 1/7, k+p = 8 (平均値)、分子量の計算値は 873で
3
ある。
化合物 3の1 H— NMRチャートを、図 3に示す。
[0069] 実施例 4
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ジエチレングリコールモノメ チルエーテル 30. 0g (2. 50 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0 . 296gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 252. 5g (3. 50mol)を 3時間 3 9分かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 235. lgを得た。この粗製品 の動粘度は 40°Cで 120. OmmVs, 100°Cで 12. 05mm2Zsであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 4を 得た。収量は 92. 3gであった。仕込みから推定される化合物 4の理論構造は式 (XX) より(A)Ry=CH CH、m = 2、Rz=CH、(B)RX=CH CH、(A) Z (B)モル比(k
2 2 3 2 3
Zp) = 1Z13、 k+p = 14 (平均値)、分子量の計算値は 1,086である。
化合物 4の1 H—NMRチャートを、図 4に示す。
[0070] 実施例 5
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ジエチレングリコールモノメ チルエーテル 30. 0g (2. 50 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0 . 296gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 234. lg (3. 25mol)を 3時間 2 0分かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 237. 9gを得た。この粗製品 の動粘度は 40°Cで 105. 9mmVs, 100°Cで 11. 04mm2Zsであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 5を 得た。収量は 89. 3gであった。仕込みから推定される化合物 5の理論構造は式 (XX) より(A)Ry=CH CH、m = 2、Rz=CH、(B)RX=CH CH、(A) Z (B)モル比(k
2 2 3 2 3
Zp) = 1Z12、 k+p = 13 (平均値)、分子量の計算値は 1,013である。
化合物 5の1 H— NMRチャートを、図 5に示す。
[0071] 実施例 6
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 5g, トリエチレングリコールモノメチ ルエーテル 25. Og (l. 52 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 180gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 131. 7g (l. 83mol)を 1時間 55 分かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 149. 5gを得た。この粗製品の 動粘度は 40°Cで 54. 91mm2/s, 100°Cで 7. 617mm2Zsであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 6を 得た。収量は 92. 4gであった。仕込みから推定される化合物 6の理論構造は式 (XX) より(A)Ry=CH CH、m = 3、Rz=CH、(B)RX=CH CH、(A) Z (B)モル比(k
2 2 3 2 3
Zp) = 1Z11、 k+p = 12 (平均値)、分子量の計算値は 984である。
化合物 6の1 H—NMRチャートを、図 6に示す。
[0072] 実施例 7
(ビュルエーテル重合物の製造)
5Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 520g、トリプロピレングリコールモノメ チルエーテル 413. 0g (2. OOmol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 2. 37 gを仕込んだ。次いで、ェチノレビ-ノレエーテノレ 1947g (27. Omol)を 4時間 20分力、け
て加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 2313gを得た。この粗製品の動粘度 は 40。Cで 134. 9mm2/s, 100。Cで 13. 15mm2Zsであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 7を 得た。収量は 89. 2gであった。仕込みから推定される化合物 7の理論構造は式 (XX) より(A)Ry=CH (CH ) CH、m = 3、Rz=CH、 (B)RX=CH CH、 (A) Z (B)モル
3 2 3 2 3
比(kZp) = lZl2. 5、k+p = 13. 5 (平均値)、分子量の計算値は 1,134である。 化合物 7の1 H— NMRチャートを、図 7に示す。
[0073] 実施例 8
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g、ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 320) 60. Og (l. 88 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 222gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 120. 8 g (l. 68mol)を 1時間 50分かけてカ卩えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 174 . 5gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 62. 93mmVs, 100。Cで 9. 920mm2
/ Sで&)つた o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 8を 得た。収量は 92. 9gであった。仕込みから推定される化合物 8の理論構造は式 (XX) より(八) =じ11 (じ11 )じ11、111= 5.0 (平均値)、 =じ11、 (B)RX = CH CHゝ (A
3 2 3 2 3
) Z (B)モル比 (kZp) = 1Z8、 k+p = 9 (平均値)、分子量の計算値は 927である。 化合物 8の1 H— NMRチャートを、図 8に示す。
[0074] 実施例 9
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g、ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 440) 80. 0g (l. 82 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 218gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 92. lg (1. 28mol)を 1時間 20分かけてカ卩えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 164. 2gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 52. 09mm2/s, 100°Cで 8. 538mm2/ sで teつた o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 9を 得た。収量は 92. 4gであった。仕込みから推定される化合物 9の理論構造は式 (XX) ょり(八) =じ11 (じ11 )じ11、111= 7. 0 (平均値)、 =じ11、(B)RX = CH CH、 (A
3 2 3 2 3
)Z(B)モル比 (kZp) = 1Z6、 k+p = 7 (平均値)、分子量の計算値は 899である。 化合物 9の1 H— NMRチャートを、図 9に示す。
実施例 10
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 270) 45. 0g (l. 67 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 202gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 135. 1 g (l. 87mol)を 2時間かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 174. 6gを 得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 104. 5mm2/s, 100°Cで 11. 81mm2/sで めつに。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 10 を得た。収量は 93. 7gであった。仕込みから推定される化合物 10の理論構造は式( XX)より(A)Ry=CH (CH ) CH、 m = 4. 1 (平均値)、 RZ=CH、 (B)RX=CH CH
、 (A) Z (B)モル比 (kZp) = 1/10, k+p = 11 (平均値)、分子量の計算値は 1,01 8である。
化合物 10の1 H—NMRチャートを,図 10に示す。
[0076] 実施例 11
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 390) 60. 0g (l. 54 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 187gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 113. 7 g (l. 58mol)を 1時間 45分かけてカ卩えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 168 . 5gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 92. 38mmVs, 100。Cで 11. 77mm2
/ Sで&)つた o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 11 を得た。収量は 93. 5gであった。仕込みから推定される化合物 11の理論構造は式( XX)より(A)Ry=CH (CH ) CH、 m = 6. 2 (平均値)、 RZ=CH、(B)RX=CH CH
3 2 3 2 3
、(A)Z(B)モル比 (kZp) = 1Z9、 k+p= 10 (平均値)、分子量の計算値は 1,068 である。
化合物 11の1 H—NMRチャートを,図 11に示す。
[0077] 実施例 12
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 440) 52. 6g (l. 20 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 142gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 129. 8 g (l. 80mol)を 1時間 27分かけてカ卩えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 179 . 3gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 227. 8mm Vs, 100。Cで 21. 42mm2
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 12 を得た。収量は 94. 9gであった。仕込みから推定される化合物 12の理論構造は式( XX)より(A)Ry=CH (CH ) CH、 m = 7.0 (平均値)、 RZ=CH、(B)RX=CH CH
3 2 3 2 3
、(A)Z(B)モル比 (kZp) = 1Z14、 k+p = 15 (平均値)、分子量の計算値は 1,47 6である。
化合物 12の1 H— NMRチャートを,図 12に示す。
[0078] 実施例 13
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 60. 5g,ポリプロピレングリコールモ ノメチルエーテル(平均分子量約 640) 73. 5g (l. 15 X 10— imol)及び三フッ化硼素 ジェチルエーテル錯体 0. 142gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 112. 5 g (l. 56mol)を 1時間 15分かけてカ卩えた。その後実施例 1と同様にして粗製物 182 . 3gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 188. 4mm Vs, 100°Cで 21. 18mm2
/ Sで&)つた o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 13 を得た。収量は 94. 9gであった。仕込みから推定される化合物 13の理論構造は式( XX)より(A)Ry=CH (CH ) CH、 m= 10. 5 (平均値)、 RZ=CH、 (B)RX=CH C
3 2 3 2
H、(八 モル比& ニ:! + ニ 平均値 分子量の計算値は丄
3
33である。
化合物 13の1 H— NMRチャートを,図 13に示す。
[0079] 実施例 14
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 205. 8g,ポリプロピレングリコール モノメチルエーテル(平均分子量約 915) 358. 5g (3. 92 X 10— imol)及び三フッ化 硼素ジェチルエーテル錯体 0. 484gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 2 64. 8g (3. 67mol)を 1時間 31分かけて加えた。その後実施例 1と同様にして粗製 物 611. 3gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 137. OmmVs, 100。Cで 19. 4 4mm / sであつ 7こ。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 14 を得た。
収量は 95. 4gであった。仕込みから推定される化合物 14の理論構造は式 (XX)よ り(A)Ry=CH (CH ) CH 、 m= 15. 2 (平均値)、 RZ=CH 、 (B)RX=CH CH ゝ (A
3 2 3 2 3
)Z(B)モル比 (kZp) = 1Z8、 k+p = 9 (平均値)、分子量の計算値は 1,518である 化合物 14の1 H— NMRチャートを,図 14に示す。
実施例 15
(ビュルエーテル重合物の製造)
2Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 211. 7g,ポリプロピレングリコール モノメチルエーテル(平均分子量約 1250) 480. 4g (3. 84 X 10— imol)及び三フッ化 硼素ジェチルエーテル錯体 0. 476gを仕込んだ。次いで、ェチルビ-ルエーテル 1 45. 2g (2. Olmol)を 2時間 17分かけてカ卩えた。反応により発熱があるため、フラス コを氷水浴につけ反応液を 25°Cに保持した。その後実施例 1と同様にして粗製物 6 11. 7gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 124. 2mm2/s, 100°Cで 21. 02m m / sであつ 7こ o
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク
レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 15 を得た。収量は 87. 9gであった。仕込みから推定される化合物 15の理論構造は式(
XX)より( A) Ry = CH (CH ) CH、 m = 21. 0 (平均値)、 Rz = CH、 (B) Rx = CH C
3 2 3 2
H、 (八) 7 ( )モル比&7 ) = 174、 k+p = 5 (平均値)、分子量の計算値は 1,566
3
である。
化合物 15の1 H— NMRチャートを,図 15に示す。
[0081] 実施例 16
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 5g,エチレングリコール 9. 62g (l. 55 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 366gを仕込んだ。次い で、ェチノレビニノレエーテノレ 190. 0g (2. 64mol)を 2時間 5分力、けてカロえた。その後 実施例 1と同様にして粗製物 183. lgを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 81. 7 9mmVs, 100°Cで 8. 629mm2/sであった。
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 16 を得た。収量は 91. 9gであった。仕込みから推定される化合物 16の理論構造は式(
XXI)より Rh = CH CH、p = l、R17 = CH CH , x+x, +y+v, = 15 (平均値)、分子
2 2 2 3
量の計算値は 1 , 200である。
化合物 16の1 H— NMRチャートを,図 16に示す。
[0083] 実施例 17
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 5g,プロピレングリコール 12. 9g (l . 70 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 403gを仕込んだ。次 いで、ェチルビニルエーテル 196. 2g (2. 72mol)を 2時間 10分かけて加えた。その
後実施例 1と同様にして粗製物 187. 6gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 84. 62mm2/s, 100。Cで 8. 713mm2Zsであった。
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 17 を得た。収量は 92. lgであった。仕込みから推定される化合物 17の理論構造は式( XXI)より Rh = CH (CH ) CH、p = l、R17 = CH CH , χ+χ, +y+y, = 14 (平均値)
3 2 2 3
、分子量の計算値は 1,142である。
化合物 17の1 H— NMRチャートを,図 17に示す。
[0084] 実施例 18
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 5g,トリプロピレングリコール 28. 8g (1. 50 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 355gを仕込んだ。 次いで、ェチノレビニノレエーテノレ 151. 4g (2. lOmol)を 2時間 15分力、けてカロえた。そ の後実施例 1と同様にして粗製物 171. 6gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 1 32. 3mmVs, 100。Cで 13. OOmm Zsであった。
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 18 を得た。収量は 89. 2gであった。仕込みから推定される化合物 18の理論構造は式( XXI)より Rh = CH (CH ) CH、p = 3、R" = CH CH , χ+χ, +y+y, = 12 (平均値)
3 2 2 3
、分子量の計算値は 1,114である。
化合物 18の1 H— NMRチャートを,図 18に示す。
[0085] 実施例 19
1Lガラス製セパラブルフラスコに、トルエン 60. 6g, 1, 4—ブタンジオール 12. 6g ( 1. 40 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 332gを仕込んだ。次 いで、ェチノレビニノレエーテノレ 171. 6g (2. 38mol)を 2時間 32分力、けてカロえた。その 後実施例 1と同様にして、粗製物 177. lgを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 17 7. 4mmVs, 100。Cで 15. 57mm2Zsであった。
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 lOOgを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、実施例 1と同様にして化合物 19 を得た。収量は 89. 8gであった。仕込みから推定される化合物 19の理論構造は式( XXI)より Rh = CH CH CH CH、 p = 1、 R17 = CH CH , χ + χ, +y+y, = 15 (平均
2 2 2 2 2 3
値)、分子量の計算値は 1,228である。
化合物 19の1 H— NMRチャートを,図 19に示す。
実施例 20
(ビュルエーテル重合物の製造)
1Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 52. 5g、エタノール 23. lg (5. 00 X 10— imol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 592gを仕込んだ。次いで、 ェチルビ-ルエーテル 216. 5g (3. OOmol)を 3時間かけて加えた。反応により発熱 があるため、フラスコを氷水浴につけ反応液を 25°Cに保持した。すべてのモノマーを 加え終えてからさらに 20分撹拌を継続した後、エチレングリコールを 32. 8g (5. 28 X 10— 。 加え、 5分間撹拌した。ロータリーエバポレータを用いて溶媒及び脱離し たエタノールを留去した後、反応液にイソオクタン 50gをカ卩えて 2L洗浄槽に移し、 3 質量%水酸化ナトリウム水溶液 200mL、次いで蒸留水 200mLで 6回洗浄した。この 洗浄液をロータリーエバポレータを用いて減圧下に溶媒及び軽質分を除去し、粗製 物 211. lgを得た。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 91. Ogを入れた。オート クレーブ内を窒素置換し、次いで水素置換した後、水素圧を 3. OMPaGとし昇温した 。 160°Cで 6時間保持したのち、室温まで冷却した。昇温によりオートクレーブ内の圧 力が上昇する一方、反応の進行により水素圧力の減少が認められた。水素圧力が減 少した場合、適時水素をカ卩ぇオートクレーブ内を 3. OMPaGとした。オートクレーブ内 を窒素置換したのち脱圧し、反応液を回収、ろ過して触媒を取り除いた。
ろ液をロータリーエバポレータで減圧下に処理して溶媒及び軽質分を除去し,末端
に水酸基を有するポリビュルエーテル粗製物 83. 3gを得た。この粗製品の動粘度は 40。Cで 40. 46mmソ s、 100。Cで 5. 661mm2Zsであった。
(プロピレンォキシドの重合)
30mLナス型フラスコに水素化ナトリウム(油性、 60〜72%) 0. 81gを入れ、へキサ ンで洗浄して油分を取り除き、上記の末端に水酸基を有するポリビニルエーテル粗 製物 45. 00gをカ卩えた。添加とともに発泡が認められ、水素化ナトリウムは溶解した。 この溶液を 200mLオートクレーブに移し、トリエチレングリコールジメチルエーテル 3 OmLとプロピレンォキシド 23. 2gを力卩ぇ昇温した。 110°Cで 8時間保持した後、室温 まで冷却した。昇温によりオートクレープ内の圧力が上昇する一方、反応の進行によ り水素圧力の減少が認められた。
300mLナス型フラスコに水素化ナトリウム(油性、 60〜72%) 5. 25gを入れ、へキ サンで洗浄して油分を取り除 、た後、トリエチレングリコールジメチルエーテル 40mL と上記の重合液を加えた。重合液の添加とともに発泡が認められた。次いでヨウ化メ チノレ 28. 4g (2. 00 X 10— imol)を 2時間 30分力、けてカロえた。
すべてのヨウ化メチルをカ卩ぇ終えてから 5時間撹拌を継続した後、少量のエタノー ルをカ卩えて発泡がないことを確認後、イソオクタン 60mLをカ卩え、 500mL分液ロート に移した。純水 60mLで 10回洗浄後、ロータリーエバポレータを用いて減圧かに溶 媒を除去し、化合物 20を得た。収量は 64. lgであった。仕込み及び最終生成物の 収量から推定される化合物 20の平均的な理論構造式は、次式 (XXII)であり、分子 量の計算値は 644である。
[0087] [化 18]
H CH2CH2V0CH3 (
ΧΧΠ)
CH
3/
3 1
[0088] 化合物 20の1 H— NMRチャートを,図 20に示す。
[0089] 比較例 1
(ビュルエーテル重合物の製造)
2Lガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 154g,エタノール 33. 6g (7. 30 X
10 mol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 288gを仕込んだ。次いで、ェ チルビニルエーテル 666. 4g (9. 24mol)を 3時間かけて加えた。その後、反応液を 2L洗浄槽に移し、 3質量%水酸ィ匕ナトリウム水溶液 200mL、次いで蒸留水 200mL で 6回洗浄したのち、ロータリーエバポレータを用いて減圧下に溶媒及び軽質分を除 去し、粗製物 680. 5gを得た。
この粗製品の動粘度は 40°Cで 123. 5mm2Zs、 100°Cで 11. 08mm2Zsであった
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に、触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ ーシヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートク レーブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、水素圧を 3. OMPaGとし昇温し た。 140°Cで 2時間保持したのち、室温まで冷却した。昇温によりオートクレープ内の 圧力が上昇する一方、反応の進行により水素圧力の減少が認められた。水素圧力が 減少した場合、適時水素をカ卩ぇオートクレーブ内を 3. OMPaGとした。オートクレーブ 内を窒素置換したのち脱圧し、反応液を回収、ろ過して触媒をとり除いた。
ろ液をロータリーエバポレータで減圧下に処理して溶媒及び軽質分を除去し,化合 物 21を得た。収量は 92. 0gであった。仕込みから推定される化合物 10の理論構造 は、式(I)より R4=CH R2
、 R
3=H、 k=0、 p = 12. 7 (平均値)である。
[0090] 比較例 2
市販のポリアルキレングリコール (PAG油)〔出光興産 (株)製、商品名:ダフ-一ハ ーメチックオイル PS〕をィ匕合物 22として用いた。
比較例 3
実施例 7の開始剤として用いたトリプロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量 %と、比較例 1で合成したポリビュルエーテルィ匕合物 90質量%の混合物をィ匕合物 2 3として用いた。
[0091] 比較例 4
(ビュルエーテル重合物の製造)
1リットルガラス製セパラブルフラスコに、イソオクタン 125g,エタノール 14. 2g (3.
09 X 10 mol)及び三フッ化硼素ジェチルエーテル錯体 0. 122gを仕込んだ。次い で、ェチノレビニノレエーテノレ 420. 0g (5. 82mol)を 5時間力、けてカロえた。反応により 発熱があるため、フラスコを氷水浴につけ反応液を 45°Cに保持した。その後、反応 液を 2リットル洗浄槽に移し、 3質量%水酸ィ匕ナトリウム水溶液 100mL、次いで蒸留 水 200mLで 6回洗浄したのち、ロータリーエバポレータを用いて減圧下に溶媒及び 軽質分を除去し、粗製物 416. 8gを得た。この粗製品の動粘度は 40°Cで 420. 6m mVs, 100°Cで 24. 04mm2/sであった。
(ビニルエーテル重合物の水添)
次に触媒調製例 1で調製した触媒入りオートクレープを開放し、液層をデカンテ一 シヨンで除去したのち、イソオクタン 300g及び上記粗製物 100gを入れた。オートタレ 一ブ内を窒素置換し、次いで水素置換したのち、比較例 1と同様にして化合物 24を 得た。収量は 92. 6gであった。仕込みから推定される化合物 24の理論構造は式 (X X)より, RX=CH CH、 k=0, p= 18. 8 (平均値)である。
2 3
[0092] 比較例 5
市販のポリアルキレングリコール (PAG油)〔出光興産 (株)製,商品名:ダフ-一ハ ーメチックオイル PZ100S〕を化合物 25として用いた。
比較例 6
実施例 12の開始剤として用いたポリプロピレングリコールモノメチルエーテル (平均 分子量約 440) 10質量%と,比較例 4で合成したポリビニルエーテルィ匕合物 90質量 %の混合物をィ匕合物 26として用いた。
[0093] 実施例 1〜20で得られた化合物 1〜20および、比較例 1〜6の化合物 21〜26に ついて、動粘度 (40°C、 100°C)、粘度指数、流動点、および体積固有抵抗を測定し た。その結果を表 1及び表 2に示す。また、各化合物について NMR分析を行った。 各性能は下記の方法で測定、評価した。
(1)動粘度
JIS K2283に準拠して試料油の 100°Cの動粘度と 40°Cの動粘度を測定した。
(2)粘度指数
JIS K2283に準拠し、得られた上記の動粘度から、粘度指数を求めた。
(3)流動点
JIS K2269に準拠して測定した。
(4)体積固有抵抗
試料を減圧下(0. 3〜0. 8mmHg) , 100°Cで 1時間乾燥した後、 80°Cの恒温槽 中の体積固有抵抗測定用の液体セルに入れた。 40分間、 80°Cの恒温槽に保持し たのち、アドバンテスト社製 R8340の超絶縁計を用い、印加電圧 250Vで測定した。
(5) NMR (1H-NMR)
^H— NMRは、 日本電子(株)製、商品名: JNM—AL400 (400MHz)を用い、溶 媒:重クロ口ホルム、内部標準:テトラメチルシランで測定した。
^H— NMRチャートのピークと水素の帰属および一般式 (I)における相当する構造 を行末の( )内に示す。
1. 17ppm付近: OCH CH (R4)
2 3
OCH CH (CH ) O (Rb)
―. 4〜1. 9ppm: -CH CH (OR)
R
2)
3. 36ppm: -OCH (Ra)
3. 25〜3. 65ppm: -CH CH (OR) -
2 (R3)
OCH CH (R4)
~ 2 3
OCH CH (CH ) O (R°)
~ 2 一 3
また、 1. 4〜1. 9ppmは一般式 (ΧΠ)、(XIII)の末端構造、
3. 25〜3. 65ppmは一般式(XIV)、(XV)の末端構造を表している。
[表 1]
註:化合物 2 6は混合物
[0096] 表 1には、実施例及び比較例のうち、 100°C動粘度が 10mm2Zs前後の化合物( 基油)の物性値を記載した。表 1の各実施例の化合物は、粘度指数が高ぐモーター 内蔵型冷凍機油として十分な体積固有抵抗を有しているが、比較例 1のポリビュルェ 一テル化合物 21や、比較例 2のポリアルキレングリコール化合物 22単独では、高い 粘度指数と高い体積固有抵抗の両立は不可能なことが分かる。また、比較例 3により 、ポリビニルエーテルィ匕合物とポリアルキレングリコールイ匕合物を混合しただけでは、 同様に高い粘度指数と高い体積固有抵抗の両立は不可能なことが分力る。
表 2には、実施例及び比較例のうち、 100°C動粘度が 20mm2Zs前後の化合物( 基油)の物性値を記載した。表 2の各実施例の化合物は、粘度指数が高ぐモーター 内蔵型冷凍機油として十分な体積固有抵抗を有して!/ヽるが、比較例 4のポリビュルェ 一テル化合物 24や、比較例 5のポリアルキレングリコール化合物 25単独では、高い 粘度指数と高い体積固有抵抗の両立は不可能なことが分かる。また、比較例 6により 、ポリビニルエーテルィ匕合物とポリアルキレングリコールイ匕合物を混合しただけでは、 同様に高い粘度指数と高い体積固有抵抗の両立は不可能なことが分力る。
産業上の利用可能性
[0097] 本発明のポリビニルエーテル系化合物は粘度指数が高ぐモーター内蔵型冷凍機 油として十分な体積抵抗率を有し、自然系冷媒との相溶性に優れるとともに、潤滑性 能に優れることから、自然系冷媒用圧縮型冷凍機用潤滑油として用いられる。さらに 、各種 HFC冷媒との相溶性にも優れることから各種 HFC冷媒用圧縮型冷凍機用潤 滑油として用いられる。
また、本発明のポリビニルエーテル系化合物は、二酸化炭素冷媒等自然系冷媒の 混合冷媒、例えば、 HFC冷媒、含フッ素エーテル系冷媒、ジメチルエーテル等の非 フッ素含有エーテル系冷媒と、二酸化炭素、アンモニア,炭化水素等自然系冷媒等 との混合冷媒にも利用できる。
さらに、冷媒との相溶性を改善する目的で、他の圧縮型冷凍機用潤滑油に混合し て利用することができる。