WO2007034944A1 - 酸化亜鉛系透明導電性積層体 - Google Patents

酸化亜鉛系透明導電性積層体 Download PDF

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Minoru Yamamoto
Suketaka Soga
Tetsuya Yamamoto
Takahiro Yamada
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Asahi Kasei Chemicals Corporation
Asahi Kasei Kabushiki Kaisha
Kochi University Of Technology
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Abstract

 透明樹脂基板、その中でもアクリル系透明樹脂基板にハードコート層を有するアクリル系樹脂積層体、ハードコート層と無機バリア層を組合せたアクリル系樹脂積層体、さらに共重合により極性基を有した耐熱アクリル系透明樹脂基板にて表面硬度を高め、その上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成することにより、光学特性、導電性、耐熱性の良好な酸化亜鉛系透明導電性積層体を得ることができる。

Description

明 細 書
酸化亜鉛系透明導電性積層体
技術分野
[0001] 本発明は、タツチパネル、無機分散型 EL (エレクトロルミネセンス)ランプ、透明電 磁波シールド等に好適に用いられ、光学特性、導電性、耐熱性に優れた酸化亜鉛 系透明導電性積層体に関する。
背景技術
[0002] 透明導電膜は可視光透過性と電気伝導性を兼ね備えた膜として広く知られており 、その代表的なものとして、スズ添加酸化インジウム膜 (以下「IT〇膜」という)が挙げ られる。 ΙΤΟ膜を透明基材上に積層した積層体は、電極、通電による発熱体、電磁 波の遮蔽材ゃ透光体として広く用いられている。
[0003] 近年、酸化亜鉛 (Ζη〇)系の透明導電膜は、著しく性能改善が進み、主要な特性の 一つである比抵抗値についてみると、実験室レベルでは ΙΤΟ膜に比べて遜色のない 低い値が得られるようになってきている。このため、インジウム資源の枯渴をひきおこ すおそれがあり、また、高価なインジウム等を成分とする ΙΤΟ膜に代替し得る次世代 の透明導電膜として、酸化亜鉛系透明導電膜に対する期待が高まっている。
[0004] し力、しながら、実験室レベルの酸化亜鉛系透明導電膜の高い性能は、レーザビー ムアブレーシヨンや分子線エピタキシー等の精密な成膜手法によって達成されたもの であり、これらの手法は、量産性を考えた場合、成膜速度や成膜面積の点で不十分 である。
[0005] これに対して、成膜速度や成膜面積の点で優れるスパッタリング法やイオンプレー ティング法にて透明樹脂基板上による ΙΤΟ膜の製造が量産レベルで行われている一 方、スパッタリング法によってポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート基材上に 酸化亜鉛系透明導電膜を形成する方法が発明されている(特許文献 1及び 2)。
[0006] 透明導電膜の基材としては、これまでガラスが主に用いられてきた力 需要や用途 が増えるにつれ、加工性や生産性の向上が求められるようになつてきた。そのため近 年、ガラスに比べ軽量で加工性'生産性に優れたプラスチックが注目され、ポリェチ レンテレフタレート、ポリカーボネート、環状ォレフィン樹脂等が用いられるようになつ てきた。液晶ディスプレイに用いられる電極基板では、全光線透過率が同じであって も複屈折がより小さい高分子材料成形体が必要とされ、さらに近年、液晶ディスプレ ィが大型化し、それに必要な高分子光学材料成形品が大型化するにつれて、外力 の偏りによって生じる複屈折の分布を小さくするために、外力による複屈折の変化、 即ち光弾性係数の小さい材料が求められている。
[0007] 中でもアクリル系樹脂は、その透明性の高さから幅広く用いられており、基材に使 用する場合、基材と IT〇膜との密着力不足を補うために、アクリル系樹脂基材と ΙΤΟ 膜との間に 3次元架橋したアクリル系樹脂系の中間層を介することが知られている( 特許文献 3及び 4)。しかし、アクリル系樹脂基材に ΙΤΟ膜を成膜した透明導電性基 板は、シート抵抗値が経時的に変化して安定しない。
[0008] 液晶ディスプレイに用いられる電極基板においては、全光線透過率が同じであって も複屈折がより小さい高分子材料成形体が必要とされ、さらに近年、液晶ディスプレ ィが大型化し、それに必要な高分子光学材料成形品が大型化するにつれて、外力 の偏りによって生じる複屈折の分布を小さくするために、外力による複屈折の変化、 即ち光弾性係数の小さい材料が求められている。透明な光等方性ベースシートとし てポリアリレート、ポリカーボネートに酸化ケィ素の層を設けた電極基板が知られてい る(特許文献 5)。しかしながら、透明性、光弾性係数が小さい等の問題があり、光学 特性に優れたアクリル系樹脂基材に酸化亜鉛系の透明導電膜を成膜した透明導電 性基板の例はないのが現状である。
[0009] 特許文献 1 :特開平 4 176857号公報
特許文献 2:特開 2003— 34860号公報
特許文献 3 :特開昭 62— 71111号公報
特許文献 4 :特開平 10— 244629号公報
特許文献 5:特許第 3305022号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 本発明は、透明樹脂基板、その中でも特に外力による複屈折の変化、即ち光弾性 係数の小さいアクリル系透明樹脂基板に、ハードコート層や無機ノくリア層を設け、そ の上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成することにより、光学特性、透明導電膜との密 着性、シート抵抗値の安定性とレ、つた導電性及び耐熱性の良好な酸化亜鉛系透明 導電性積層体及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0011] これらの問題を解決するために本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、透明樹脂基 板上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成することにより、光学特性、透明導電膜との密 着性、シート抵抗値の安定性とレ、つた導電性及び耐熱性の良好な酸化亜鉛系透明 導電性積層体ができることを見出した。
[0012] すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)透明樹脂基板及びその上に形成された酸化亜鉛膜を含んでなる酸化亜鉛系透 明導電性積層体であって、
(a)全光線透過率が 70%以上、
(b)ヘイズ値が 10%以下、
(c)酸化亜鉛の膜厚が lnmから 1000nm、
(d)シート抵抗値が 5〜: 10000 Ω /口、
である、
ことを特徴とする上記酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(2)前記酸化亜鉛膜が、ガリウム、アルミニウム、ホウ素、ケィ素、スズ、インジウム、ゲ ノレマニウム、アンチモン、イリジウム、レニウム、セリウム、ジルコニウム、スカンジウム、 及びイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも 1種を 0. 05〜: 15質量%含む、上 記(1)に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(3)前記透明樹脂基板が、フィルム又はシートである、上記(1)又は(2)に記載の酸 化亜鉛系透明導電性積層体。
(4)前記透明樹脂基板が、
(a)厚みが 10 /i m〜: 10mmの範囲、
(b)全光線透過率が 80%以上、
(c)ヘイズ値が 5%以下、 である、上記(1)〜(3)のいずれ力 1つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[0013] (5)前記透明樹脂基板の片面又は両面に、 1種以上のハードコート層が被覆され、 該ハードコート層上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形成されてなる、上記(1)〜(4)の レ、ずれ力 4つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(6)前記透明樹脂基板の片面又は両面に、ハードコート層及び無機バリア層が形成 され、その積層体上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形成されてなる、上記(1)〜(4) のいずれか 1つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(7)前記透明樹脂基板の片面又は両面に、ハードコート層からなる第一層及び無機 バリア層からなる第二層の順で形成された積層体上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形 成されてなる、上記(6)に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(8)前記無機バリア層が、酸化ケィ素、窒化ケィ素、酸化窒化ケィ素又はこれらの 2 種以上からなる混合材料の薄膜である、上記(6)又は(7)に記載の酸化亜鉛系透明 導電性積層体。
(9)前記無機バリア層が酸化ケィ素であり、 SiOx (ただし、 1 < χ≤2)の膜である、上 記(6)又は(7)に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[0014] (10)前記透明樹脂基板が、アクリル系樹脂透明基板である、上記(1)〜(9)のいず れか 1つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(11)前記アクリル系樹脂透明基板が、メタクリル酸メチル単位 40〜90質量%、無水 マレイン酸単位 5〜20質量%、及び芳香族ビニル化合物単位 5〜40質量%を共重 合して得られる耐熱性樹脂である、上記(10)に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層 体。
(12)前記アクリル系樹脂透明基板が、含水率 1 , OOOppm以下である、上記(10)又 は(11)に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
(13)酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗力、 1. 5 X 10— 3 Ω · αη〜: 1. 0 Χ 10_4 Ω ' cmである、上記(1 )〜(: 12)のいずれか 1つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積 層体。
(14)透明樹脂基板上に、圧力勾配型プラズマガンを用いてプラズマビームを供給し 、蒸発材料である酸化亜鉛の周囲に設けたビーム修正装置により該プラズマビーム を該蒸発材料に集中させて、該蒸発材料を蒸発、イオン化させるイオンプレーティン グ法によって、酸化亜鉛の透明導電膜を形成することを特徴とする上記(1)〜(13) のいずれか 1つに記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体の製造方法。
発明の効果
[0015] 透明樹脂基板、その中でもアクリル系透明樹脂基板とハードコート層と無機ノ リア 層を組合せたアクリル系樹脂積層体の上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成することに より、光学特性、透明導電膜との密着性、シート抵抗値の安定性といった導電性及び 耐熱性の良好な酸化亜鉛系透明導電性積層体を得ることができる。
図面の簡単な説明
[0016] [図 1]本発明の実施例で用いたイオンプレーティング装置の概略説明図である。
[図 2]引張り治具の平面図である。
[図 3]冷却治具の平面図と断面図である。
符号の説明
[0017] 10 イオンプレーティング装置
12 真空容器
PB プラズマビーム
14 プラズマガン (プラズマビーム発生器)
14a プラズマガンの陰極
14b、 14c 中間電極
14d 電磁石コイル
14e ステアリングコィノレ
16 陽極部材
16a 主陽極であるハース
16b 環状の補助陽極
W 基板
WH 基板保持部材
18 搬送機構
18a 搬送路 19 酸素ガス容器
20a Ar等の不活性ガスからなるキャリアガスの導入路
20b 酸素以外の雰囲気ガスを供給するための供給路
20c Ar等の不活性ガスをハースに供給するための供給路
20d 排気系
TH 貫通口
21 マスフローメータ
22 蒸着材料
24a 永久磁石
24b コィノレ
発明を実施するための最良の形態
[0018] 以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、透明樹脂基板上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成してなる酸化亜鉛系 透明導電性積層体及びその製造方法である。
[0019] 本発明における透明樹脂基板で使用する透明樹脂とは、熱可塑性樹脂、熱硬化 性樹脂、光硬化性樹脂及び樹脂硬化物から選択される少なくとも 1種以上の樹脂で ある。
[0020] 熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリカーボネート 系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリオレフイン系 樹脂、脂環式構造重合体、ポリフエ二レンエーテル系樹脂等が挙げられる。
[0021] スチレン系樹脂とは、ビニル芳香族単量体の単独重合体又は他の単量体との共重 合体を言い、ビュル芳香族単量体としては、スチレン、 ひ一メチルスチレン、 p—メチ ノレスチレン等が挙げられ、中でもスチレンの単独重合体又は他の単量体との共重合 体が好ましい。例えば、スチレン共重合体、 α—メチルスチレン共重合体が挙げられ る。共重合可能な他の単量体としては、アクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン等が 挙げられ、共重合の形態としては、ブロック共重合、ランダム共重合、グラフト共重合 等がある。 [0022] アクリル系樹脂としては、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸 tーブチルシクロ へキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、及びアクリル酸メチル、アタリ ノレ酸ェチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸 2—ェチルへキシ ル等のアクリル酸エステル力ゝら選ばれる 1種以上の単量体を重合したものが挙げられ る。なかでも、メタクリル酸メチルの単独重合体又は他の単量体との共重合体が好ま しい。
[0023] メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、他のメタクリル酸アルキルエステ ノレ類、アクリル酸アルキルエステル類、スチレン及び o—メチルスチレン, p—メチルス チレン, 2, 4 _ジメチルスチレン, o—ェチルスチレン, p—ェチルスチレン, p _tert —ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレン、 ひ一メチルスチレン, ひ一メチル一 p—メチルスチレン等の a一アルキル置換スチレン等の芳香族ビュル化合物類、ァク リロ二トリル、メタクリル二トリル等のシアン化ビュル類、 N—フエニルマレイミド、 N—シ クロへキシルマレイミド等のマレイミド類、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水 物類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類等が挙げられる。
[0024] メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体の中でも、特にアクリル酸アルキルエステ ル類は耐熱分解性に優れ、またアクリル酸アルキルエステル類を共重合させて得ら れるメタクリル系樹脂は成形加工時の流動性が高く好ましい。メタクリル酸メチルにァ クリル酸アルキルエステル類を共重合させる場合のアクリル酸アルキルエステル類の 使用量は、耐熱分解性の観点から 0. 1質量%以上であることが好ましぐ耐熱性の 観点から 15質量%以下であることが好ましい。 0. 2〜: 14質量%であることがさらに好 ましぐ:!〜 12質量0 /0であることがとりわけ好ましレ、。このアクリル酸アルキルエステル 類の中でも、特にアクリル酸メチル及びアクリル酸ェチルは、それを少量メタクリル酸 メチルと共重合させても上記改良効果は著しく最も好ましレ、。上記メタクリル酸メチル と共重合可能な単量体は一種又は二種以上組み合わせて使用することもできる。
[0025] 本発明で好ましく用いられる耐熱アクリル系樹脂には、メタクリル酸エステル及び/ 又はアクリル酸エステルと、スチレン及び o—メチルスチレン, p—メチルスチレン, 2, 4 _ジメチルスチレン, o—ェチルスチレン, p—ェチルスチレン, p _ tert—ブチルス チレン等の核アルキル置換スチレン、 ひ一メチルスチレン, ひ 一メチル _ p—メチルス チレン等の α —アルキル置換スチレン等の芳香族ビニル化合物類、アクリロニトリル、 メタクリル二トリル等のシアン化ビニル類、 Ν—フエニルマレイミド、 Ν—シクロへキシル マレイミド等のマレイミド類、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類、アタリ ル酸、メタクリノレ酸、マレイン酸等の不飽和酸類との共重合体等が挙げられる。好まし レ、ものとしては、メタクリル酸メチル一無水マレイン酸一スチレン共重合体があり、この 樹脂は、耐熱性はもちろん、耐湿性、ガス '水蒸気バリア性、光学特性、耐溶剤性に 優れている。
[0026] 共重合体中のメタクリル酸メチル単位力 40〜90質量%、無水マレイン酸単位が 5 〜20質量%、芳香族ビニル化合物単位が 5〜40質量%、かつ無水マレイン酸単位 に対する芳香族ビュル化合物単位の割合が 1〜 3倍であることが耐熱性、光弾性係 数の点から好ましい。さらに好ましくは、共重合体中のメタクリル酸メチル単位が 42〜 83質量%、無水マレイン酸単位が 5〜: 18質量%、芳香族ビニル化合物単位が 12〜 40質量%であり、とりわけ好ましくは、共重合体中のメタクリル酸メチル単位が 45〜7 8質量%、無水マレイン酸単位が 6〜: 15質量%、芳香族ビュル化合物単位が 16〜4 0質量%である。
アクリル系樹脂の重量平均分子量は 5万〜 20万のものが望ましい。重量平均分子 量は成形品の強度の観点から 5万以上が望ましぐ成形加工性、流動性の観点から 20万以下が望ましい。さらに望ましい範囲は 7万〜 15万である。また、ァイソタクチッ クポリメタクリル酸エステルとシンジオタクチックポリメタクリル酸エステルを同時に用い ることちでさる。
[0027] アクリル系樹脂を製造する方法として、例えばキャスト重合、塊状重合、懸濁重合、 溶液重合、乳化重合、ァニオン重合等の一般に行われている重合方法を用いること ができるが、光学用途としては微小な異物の混入はできるだけ避けるのが好ましぐこ の観点からは懸濁剤や乳化剤を用いない塊状重合や溶液重合が望ましい。溶液重 合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、ェチルベンゼン等の芳香族炭化水 素の溶媒に溶解して調製した溶液を用レ、ることができる。塊状重合により重合させる 場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射 により重合を開始させることができる。 [0028] 重合反応に用いられる開始剤としては、一般にラジカル重合において用いられる任 意の開始剤を使用することができ、例えばァゾビスイソブチル二トリル等のァゾ化合物 、ベンゾィルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、 t ブチルパーォキシ 2— ェチルへキサノエート等の有機過酸化物が用いられ、また特に 90°C以上の高温下 で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、 10時間半減期温度が 80°C以上であり、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、ァゾビス開始剤等が 好ましぐ具体的には 1, 1 _ビス^_ブチルパーォキシ)3, 3, 5—トリメチルシクロへ キサン、シクロへキサンパーォキシド、 2, 5—ジメチノレー 2, 5—ジ(ベンゾィルバーオ キシ)へキサン、 1, 1—ァゾビス(1—シクロへキサンカルボ二トリル)、 2— (力ルバモイ ルァゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。これらの開始剤は 0. 005〜5質量 %の範囲で用レ、られる。重合反応に必要に応じて用レ、られる分子量調節剤は、一般 的なラジカル重合において用いる任意のものが使用され、例えばプチルメルカブタン 、ォクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チォグリコール酸 2—ェチルへキシル 等のメルカブタンィ匕合物が特に好ましレ、ものとして挙げられる。これらの分子量調節 剤は、重合度が上記の範囲内に制御されるような濃度範囲で添加される。耐熱アタリ ル系樹脂の製造方法は、特公昭 63— 1964等に記載されている方法等を用いること ができる。アクリル系樹脂は、分子量、組成等が異なる 2種以上のものを同時に用い ること力 Sできる。
[0029] 芳香族ポリカーボネート系樹脂とは、芳香族ジヒドロキシ化合物より誘導される芳香 族ポリカーボネートである。芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、 1, 1 ビス( 4 ヒドロキシ一 t ブチルフエ二ノレ)プロパン、 2, 2 ビス(4 ヒドロキシフエ二ノレ)プ 口パン等のビス(ヒドロキシァリール)アルカン類、 1, 1 _ビス(4—ヒドロキシフヱニル) シクロペンタン、 1, 1 _ビス(4—ヒドロキシフエ二ノレ)シクロへキサン等のビス(ヒドロキ シァリール)シクロアルカン類、 4, 4'—ジヒドロキシジフエニルエーテル、 4, 4'—ジヒ ドロキシ—3, 3 '—ジメチルフエニルエーテル等のジヒドロキシァリールエーテル類、 4 , 4'—ジヒドロキシジフエニルスルフイド、 4, 4'—ジヒドロキシ一3, 3'—ジメチルフエ ニルスルフイド等のジヒドロキシァリールスルフイド類、 4, 4,一ジヒドロキシジフエニル スルホキシド、 4, 4'—ジヒドロキシ一3, 3'—ジメチルフエニルスルホキシド等のジヒド 口キシァリールスルホキシド類、 4, 4'ージヒドロキシジフエニルスルホン、 4, 4 'ージヒ ドロキシ 3, 3,ージメチルフエニルスルホン等のジヒドロキシァリールスルホン類等を 挙げること力 Sできる。これらの中で、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシフエニル)プロパン(通 称、ビスフエノール A)が特に好ましい。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独又 は 2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0030] 芳香族ポリエステル系樹脂とは、芳香環を重合体の連鎖単位に有するポリエステル であって、二官能性芳香族カルボン酸とジオールとを主成分とする縮合反応により得 られる。ポリエステルの原料モノマーとしては、公知のポリエステル原料であるすベて の芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸エステル、ヒドロキシカルボン酸及びジ オールが使用可能である。たとえば、芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸、オル トフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、 2, 5 _ナフタレンジカルボン酸、 2, 6 _ ナフタレンジカルボン酸、 2, 7 _ナフタレンジカルボン酸、 1, 5 _ナフタレンジカルボ ン酸、 4, 4 'ービフエニルジカルボン酸、 2, 2 '—ビフエニルジカルボン酸、 4, 4 'ージ フエニルエーテルジカルボン酸、 4, 4 'ージフエニルメタンジカルボン酸、 4, 4 'ージ フエニルスルホンジカルボン酸、 4, 4 'ージフエニルイソプロピリデンジカルボン酸、 1 , 2 ビス(4 カルボキシフエノキシ)一ェタン、 5 ナトリウムスルホイソフタル酸、 5 ーテトラブチルフォスフォニゥムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げら れる。
[0031] 芳香族ジカルボン酸エステルとしては、上記の芳香族ジカルボン酸のメチルエステ ルが挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としては、 p ヒドロキシ安息香酸、 p— (ヒドロ キ
シェトキシ安息香酸、 6—ヒドロキシ一 2 _ナフトェ酸、 4 '—ヒドロキシ一ビフエニル _4_カルボン酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
[0032] ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、 1 , 3 _ブタンジォー ノレ、 1 , 4 _ブタンンジオール、 2, 2—ジメチルプロパンジオール、ネオペンチルグリコ ール、 1 , 5 _ペンタンジオール、 1, 6—へキサンジオール、 1 , 8 _オクタンジオール 、 1 , 10—デカンジオール 1, 4—シクロへキサンジメタノール、 1 , 3—シクロへキサン ジメタノーノレ、 1 , 2—シクロへキサンジメタノール、トリメチレングリコーノレ、テトラメチレ ングリコール、ペンタメチレングリコール、オタタメチレングリコール、ジエチレングリコ ール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヒドロキノン、レゾルシノール
、ビスフエノーノレ A及び 2, 2—ビス(2,一ヒドロキシエトキシフエニル)プロパンが挙げ られる。
[0033] 重合体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、 ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレ ンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート一テレフタレート共重合体、ポリブチレンィ ソフタレート一テレフタレート共重合体、ポリシクロへキシレンジメチレンイソフタレート —テレフタレート共重合体などが挙げられる。芳香族ポリエステル系樹脂とは、特に 制限されるものではないが、具体例を挙げると、ポリエチレンテレフタレート又はポリ ブチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレート等である。
[0034] 脂肪族ポリエステル系樹脂としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成 分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分 とする重合体などが挙げられる。具体的には、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる 構成成分とする重合体としては、ポリダリコール酸、ポリ乳酸、ポリ 3—ヒドロキシ酪酸、 ポリ 4ーヒドロキシ酪酸、ポリ 4ーヒドロキシ吉草酸、ポリ 3—ヒドロキシへキサン酸又は ポリ力プロラタトンなどが挙げられ、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコール を主たる構成成分とする重合体としては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサク シネート、ポリブチレンアジペート又はポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。
[0035] ポリオレフイン系樹脂とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合 体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー(ェ チレンアクリル酸系ポリマー塩や、スチレンスルホン酸塩などの樹脂、及びそれらの 共重合体や、マレイン酸などによる変性体などが挙げられる。
[0036] 脂環式構造重合体としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状ォレフィン系重合 体、環状共役ジェン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、それらの水素化物、 及びこれらの混合物等を挙げることができる。これら重合体の中でも、得られる樹脂 組成物の耐熱性、機械的強度の観点からすると、ノルボルネン系重合体の水素化物 、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びビニル脂環式炭化水素重合体の水素化物が 好ましい。
[0037] ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボル ネン系モノマーとこのノルボルネン系モノマーに対して開環共重合可能な他のモノマ 一との開環共重合体、及びこれら開環共重合体の水素化物、並びにノルボルネン系 モノマーの付加重合体、及びノルボルネン系モノマーとこのノルボルネン系モノマー に対して共重合可能な他のモノマーとの付加共重合体等を挙げることができる。これ ら重合体及び共重合体の中でも、得られる脂環式構造重合体組成物の耐熱性、機 械的強度の観点からすると、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の水素化物が特 に好ましい。
[0038] 環状ォレフィン系重合体としては、例えば、シクロへキセン、シクロヘプテン、シクロ オタテン等の単環の環状ォレフィン系モノマーの付加重合体を挙げることができる。
[0039] 環状共役ジェン系重合体としては、例えば、シクロペンタジェン、シクロへキサジェ ン等の環状共役ジェン系モノマーの 1, 2—又は 1, 4 付加重合体及びその水素化 物を挙げることができる。
[0040] ビュル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビュルシクロへキセン、ビニルシク 口へキサン等のビニル脂環式炭化水素系モノマーの重合体及びその水素化物、ス チレン、 aーメチルスチレン等のビニル芳香族炭化水素系モノマーを重合してなる重 合体に含まれる芳香族部分を水素化してなる水素化物、ビュル脂環式炭化水素系 モノマー又はビュル芳香族炭化水素系モノマーとこれらビニル芳香族炭化水素系モ ノマーに対して共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体 等の共重合体及びその芳香環の水素化物等を挙げることができる。ブロック共重合 体としては、ジブロック、トリブロック又はそれ以上のマルチブロック、傾斜ブロック共 重合体等を挙げることができる。
[0041] ポリフエ二レンエーテル系樹脂とは、例えば、ポリ(2, 6—ジメチル一1 , 4—フエユレ ンエーテル)、ポリ(2—メチル _ 6 _ェチル一1 , 4_フエ二レンエーテル)、ポリ(2— メチノレ一 6 _フエ二ノレ一1 , 4_フエ二レンエーテノレ)、ポリ(2, 6—ジクロ口 _ 1, 4_フ ェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに 2, 6—ジメチルフエノールと他のフエノール 類との共重合体 (例えば、特公昭 52— 17880号公報に記載されているような 2, 3, 6 トリメチルフエノールとの共重合体や 2 メチルー 6 ブチルフエノールとの共重合 体)のごときポリフエ二レンエーテル共重合体も挙げられる。これらの中でも特に好ま しいポリフエ二レンエーテルとしては、ポリ(2, 6 ジメチノレー 1 , 4 フエ二レンエーテ ノレ)、 2, 6 ジメチノレフエノーノレと 2, 3, 6 _トリメチルフエノールとの共重合体、又は これらの混合物である。また、本発明で使用できるポリフエ二レンエーテル系樹脂は、 全部又は一部が変性されたポリフエ二レンエーテルであっても構わなレ、。ここでいう 変性されたポリフエ二レンエーテルとは、分子構造内に少なくとも 1個の炭素—炭素 二重結合又は、三重結合及び少なくとも 1個のカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基 、水酸基、又はグリシジル基を有する、少なくとも 1種の変性化合物で変性されたポリ フエ二レンエーテルを指す。ポリフエ二レンエーテル系樹脂は耐熱性が高ぐ電気特 性に優れているため、高耐熱用途、また電子部品として好適に使用することができる
[0042] これらの熱可塑性樹脂は、単独ないし 2種以上を混合して用いることができる。例え ば、スチレン 'アクリロニトリル共重合体とブタジエン 'アクリロニトリル共重合体との組 合せ、ポリフエ二レンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との組合せ、スチレン '無 水マレイン酸共重合体とポリカーボネート樹脂との組合せ、スチレン'シクロへキシル マレインイミド酸共重合体とポリプロピレンォキシド樹脂との組合せ、スチレン.フエ二 ルマレインイミド酸共重合体とポリプロピンォキシド榭脂との組合せ、スチレン.ラウ口 イルマレインイミド酸共重合体とポリプロピレンォキシド榭脂との組合せ、ポリスチレン とポリエチレンォキシド樹脂との組合せ、アクリル樹脂(PMMA)とポリ塩化ビエル、ポ リフッ化ビニリデン、ポリ乳酸、フッ化ビニリデン'三フッ化工チレン共重合体、ポリェチ レンォキシド、スチレン.アクリロニトリル共重合体のそれぞれの組合せで混合したも のが挙げられる。これらの組合せは、複屈折を低減した光学的に等方性に優れた樹 脂として用いることができるので好ましい。
[0043] 本発明において用いられる熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂とは、常温では液状、 半固形状又は固形状等であって、常温下又は加熱下で流動性を示す比較的低分 子量の物質を意味する。これらは硬化剤、触媒、熱又は光の作用によって硬化反応 や架橋反応を起こして分子量を増大させながら網目状の三次元構造を形成してなる 不溶不融性の樹脂となり得る。また、本発明における樹脂硬化物とは、上記熱硬化 性樹脂又は光硬化性樹脂が硬化してなる樹脂を意味する。
[0044] 本発明において用いられる熱硬化性樹脂としては、特に制限されるものではないが 、具体的に一例を示すと、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフエ二レンエーテル樹脂 、熱硬化型ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、ァリル樹脂、ケィ素樹脂、ベンゾォキサジン樹 脂、フエノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキ ド樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ァニリン樹脂等、その他工業的 に供されている樹脂及びこれら樹脂の 2種以上を混合して得られる樹脂が挙げられる 。なかでも、エポキシ樹脂、ァリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビュルエステル樹 脂、熱硬化型ポリイミド樹脂等は透明性を有するため、光学材料として使用する場合 に好適である。
[0045] 上記エポキシ樹脂とは、少なくとも 1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。上 記エポキシ樹脂中のエポキシ基の数としては、 1分子当たり 1個以上であることが好ま しぐ 1分子当たり 2個以上であることがより好ましい。ここで、 1分子当たりのエポキシ 基の数は、エポキシ樹脂中のエポキシ基の総数をエポキシ樹脂中の分子の総数で 除算することにより求められる。上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、従来公 知のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、以下に示したエポキシ樹脂等が挙げ られる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いられてもよぐ 2種以上が併用されても よい。
[0046] これらエポキシ樹脂は熱硬化性樹脂のエポキシ化合物であり、硬化剤を用いること により、エポキシ樹脂の硬化物である硬化エポキシ樹脂が得られる。例えば、ビスフエ ノーノレ A型エポキシ樹脂、ビスフエノール F型エポキシ樹脂、ビスフエノーノレ AD型ェ ポキシ樹脂、ビスフエノール S型エポキシ樹脂等のビスフエノール型エポキシ樹脂、フ エノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ一ルノボラック型エポキシ樹脂等のノボラッ ク型エポキシ樹脂、トリスフヱノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ 樹脂及びこれらの水添加物や臭素化物等が挙げられる。また、 3, 4_エポキシシク 口へキシルメチル _ 3, 4_エポキシシクロへキサンカルボキシレート、 3, 4_ェポキ シ一 2—メチルシクロへキシルメチル _ 3, 4—エポキシ一 2—メチルシクロへキサン力 ノレボキシレート、ビス(3, 4—エポキシシクロへキシノレ)アジペート、ビス(3, 4—ェポ キシシクロへキシルメチルアジペート、ビス(3, 4—エポキシー6—メチルシクロへキシ ルメチル)アジペート、 2— (3, 4 エポキシシクロへキシル 5, 5—スピロ一 3, 4— エポキシシクロへキサノン一メタ一ジォキサン、ビス(2, 3 _エポキシシクロペンチノレ) エーテル等の脂環族エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、 1 , 4 _ブタンジオールのジグリシジルエーテル、 1, 6—へキサンジオールの ジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンの トリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレ ングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数が 2〜9 (好ましくは 2〜4)のアルキレン 基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を 含む長鎖ポリオールのポリグリシジノレエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂等が挙げら れる。また、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル 、 へキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルー p ォキシ安息香酸、サ リチル酸のグリシジルエーテルーグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル 等のグリシジノレエステル型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物等が挙げられる。また 、トリグリシジルイソシァヌレート、環状アルキレン尿素の N, N, 一ジグリシジル誘導体 、 p—ァミノフエノールの N, N, 〇一トリグリシジル誘導体、 m ァミノフエノールの N, N, O トリグリシジル誘導体等のグリシジノレアミン型エポキシ樹脂及びこれらの水添 化物等が挙げられる。また、グリシジノレ (メタ)アタリレートと、エチレン、酢酸ビエル、 ( メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。 なお、本発明において、(メタ)アタリノレとは、アクリル又はメタクリルを意味する。また、 エポキシィヒポリブタジエン等の共役ジェン化合物を主体とする重合体又はその部分 水添物の重合体における不飽和炭素の二重結合をエポキシィヒしたもの等が挙げら れる。また、エポキシ化スチレン 'ブタジエン 'スチレンブロック共重合体(SBS)等のよ うな、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジェン化合物を主体 とする重合体ブロック又はその部分水添物の重合体ブロックとを同一分子内にもつブ ロック共重合体における、共役ジェン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシィ匕 したもの等が挙げられる。 [0048] また、 1分子当たり 1個以上、好ましくは 2個以上のエポキシ基を有するポリエステル 樹脂等が挙げられる。また、上記エポキシ樹脂の構造中にウレタン結合やポリ力プロ ラタトン結合を導入した、ウレタン変成エポキシ樹脂やポリ力プロラタトン変成エポキシ 樹脂等が挙げられる。上記変成エポキシ樹脂としては、例えば、上記エポキシ樹脂に NBR、 CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分を含有させたゴム変成ェ ポキシ樹脂等が挙げられる。なお、エポキシ樹脂以外に、少なくとも 1つのォキシラン 環を有する樹脂又はオリゴマーが添加されてもよい。
[0049] フルオレン含有エポキシ樹脂、フルオレン含有アタリレート樹脂、フルオレン含有ェ ポキシアタリレート樹脂など、フルオレン基を含有する熱硬化性樹脂及び組成物、又 はその硬化物も挙げられる。これらフルオレン含有エポキシ樹脂は、フルオレン基を 分子内に含有することにより、屈折率が高ぐまた高耐熱であるため好適に用いられ る。上記エポキシ樹脂の硬化反応に用いる硬化剤としては特に限定されず、従来公 知のエポキシ樹脂用の硬化剤を用いることができ、例えば、ァミン化合物、ァミン化合 物から合成されるポリアミノアミド化合物等の化合物、 3級ァミン化合物、イミダゾーノレ 化合物、ヒドラジド化合物、メラミンィヒ合物、酸無水物、フエノール化合物、熱潜在性 カチオン重合触媒、光潜在性カチオン重合開始剤、ジシアンアミド及びその誘導体 等が挙げられる。これらの硬化剤は、単独で用いられてもよぐ 2種以上が併用されて あよい。
[0050] 本発明において用いられる光硬化性樹脂としては、例えば、潜在性光力チオン重 合開始剤を含むエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂又は光硬化 性樹脂は、単独で用いられてもよぐ 2種以上が併用されてもよい。なお、上記光硬 化性樹脂を硬化させる場合には、光照射と同時に熱を加えてもよい。また本発明に おいて熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂と併用して用いる硬化剤、硬化触媒は、熱 硬化性樹脂及び光硬化性樹脂の硬化に用いられるものであれば特に限定されない 。硬化剤の具体例としては多官能ァミン、ポリアミド、酸無水物、フエノール樹脂が挙 げられ、硬化触媒の具体例としてはイミダゾール等が挙げられ、これらは単独又は 2 種以上の混合物として使用することができる。
[0051] 上記に挙げた熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び樹脂硬化物を 2 種以上混合して得られる樹脂も使用しうる。
[0052] さらに熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び樹脂硬化物を 2種以上の 透明樹脂基板を重ね、透明性を損なうことが無ければ積層したものでも構わない。
[0053] 更に透明樹脂以外の成分として、光学性能に影響を与えない範囲で、酸化防止剤 、紫外線吸収剤などの各種安定剤、各種充填剤、その他の混合可能成分を任意の 割合で、含有していても問題ない。特に、プラズマに対して分子鎖切断、臭気、着色 の発生が起こり易い場合は、各種安定剤を添加することが好ましレ、。
[0054] 上記に挙げた透明樹脂の中で、特に透明導電膜として優れているのは、シートの 抵抗値の安定性の観点からアクリル系樹脂である。中でも、メタクリル酸メチルの単独 重合体又はアクリル酸メチル及びアクリル酸ェチルとの共重合体、メタクリノレ酸メチノレ —無水マレイン酸—スチレン共重合体などのアクリル系樹脂が好ましい。
[0055] 本発明における透明樹脂基板を製造するには、必要に応じて、染料、顔料、ヒンダ ードフエノール系やリン酸塩等の熱安定斉 IJ、ベンゾトリアゾール系、 2—ヒドロキシベン ゾフエノン系、サリチル酸フエニルエステル系等の紫外線吸収剤、フタル酸エステル 系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系 等の可塑剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸のモ入ジ、又はトリグ リセリド系等の離型剤、高級脂肪酸エステル、ポリオレフイン系等の滑剤、ポリエーテ ル系、ポリエーテルエステル系、ポリエーテルエステルアミド系、アルキルスルホン酸 塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の帯電防止剤、リン系、リン/塩素系、リン/ 臭素系等の難燃剤、反射光のぎらつきを防止するためにメタクリル酸メチル /スチレ ン共重合体ビーズ等の有機系光拡散剤、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム 、タルク等の無機系光拡散剤、補強剤として多段重合で得られるアクリル系ゴム等を 使用してもよい。これらの添加剤を配合するときには、公知の方法で実施しうる。例え ば、単量体混合物にあらかじめ添加剤を溶解しておき重合する方法や、溶融状態、 ビーズ状又はペレット状の樹脂に添加剤をミキサー等でドライブレンドし、押出し機を 用いて混練、造粒する方法等が挙げられる。
[0056] 本発明における透明樹脂基板は、フィルム又はシートであることが好ましい。フィル ムとシートの違いは厚さであり、フィルムは 300 μ πι以下の厚さのものを言レ、、シート は 300 μ ΐηを超えるものである。透明樹脂基板の厚さは、 0. 01〜: 10. Ommの範囲 のフィルム又はシートであることが好ましレ、。 0. 01〜: 10. Ommの範囲のフィルム又 はシートは、パネルカ卩ェ時に変形しにくく取り扱いやすレ、。また、基板の荷重による 変形も生じに《なるので、液晶表示素子を組み立てた際に、二重像が顕著になり表 示品位が損なわれにくくなる。さらに好ましい厚さは 0. :!〜 5. Ommの範囲である。
[0057] 透明樹脂基板であるフィルム又はシートは透明性を有することが必須であり、その 透明性の指標として全光線透過率が 80%以上、ヘイズ値が 5%以下であることが好 ましレ、。さらに好ましくは全光線透過率が 85%以上、ヘイズ値が 2%以下である。
[0058] 透明樹脂基板の中でも、アクリル系樹脂透明基板のフィルム又はシートは光学等方 性が優れるものが好ましぐリタデーシヨン値が 30nm以下、遅相軸のバラツキが 40 度以内、より好ましくはリタデーシヨン値が 20nm以下、遅相軸のバラツキが 20度以 内のものが好適である。ここで、リタデーシヨン値は、公知の測定装置を用いて測定し た波長 590nmにおける複屈折の屈折率の差 Δηと膜厚 dとの積 An' dで表されるも のである。
[0059] 耐熱アクリル系樹脂透明基板のフィルム又はシートは光弾性係数の絶対値が 3. 0
X 10_ 12/Pa未満であることが好ましい。光弾性係数がこの範囲内であれば、応力 による複屈折の変化が少ないため、液晶表示装置等に使用した場合にコントラストや 画面の均一性に優れる。
[0060] 光弾性係数は種々の文献に記載があり(例えば Macromolecules 2004, 37, 1 062— 1066参照)、下式により定義される。
I CR I = I Δ n I / σ R | Δ η | = | nl— η2 |
(式中、 I CR I :光弾性係数の絶対値、 a R:伸張応力、 I Δ η | :複屈折の絶対 値、 nl :伸張方向の屈折率、 η2 :伸張方向と垂直な屈折率)
[0061] 光弾性係数の値がゼロに近いほど外力による複屈折の変化が小さいことを示して おり、各用途において設計された複屈折の変化が小さいことを意味する。
[0062] 本発明におけるアクリル系樹脂透明基板は、含水率が低レ、ものが好ましい。含水率 が高いと、高温高湿耐久試験で基板が水を含み、透明導電層の下地の表面抵抗が 下がるため、パネルの表示欠陥が発生しやすくなる。このような問題は、ガスバリア層 の積層によりかなり抑制することができる力 高度な高温高湿信頼性を得るためには
、その基板の含水率は好ましくは lOOOppm以下、より好ましくは 500ppm以下であ る。
[0063] 本発明におけるアクリル系樹脂透明基板は、その表面にスパッタ法ゃ真空蒸着法 等により金属蒸着膜を形成する際に、その操作温度に耐え得る耐熱性を有している ことが必要である。その耐熱性の指標として、温度 80°Cの雰囲気下で約 30分間静置 した際、そり'変形がないことが好ましい。さらに好ましくは、温度 90°Cの雰囲気下で 約 1時間静置した際、そり'変形がないことが好ましい。
[0064] 本発明における酸化亜鉛膜に用いる材料としては、アルミニウム、ガリウム、ホウ素、 ケィ素、スズ、インジウム、ゲノレマニウム、アンチモン、イリジウム、レニウム、セリウム、 ジノレコニゥム、スカンジウム、及びイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも 1種類 以上を含む酸化亜鉛膜を利用することができる。
[0065] 酸化亜鉛膜に添加されるアルミニウム、ガリウム、ホウ素、ケィ素、スズ、インジウム、 ゲノレマニウム、アンチモン、イリジウム、レニウム、セリウム、ジ/レコニゥム、スカンジウム
、イットリウムの含有量は、これらのうち 1種類を添加する場合は、亜鉛に対するこれら の材料の原子比がいずれも 0. 05〜: 15%の範囲が好ましい。このような比率で添加 すると、膜の導電性及び透明性を良好に維持できる。また、これらの材料の複数種類 を添加する場合は、添加する材料の全体の添加量を、亜鉛に対して 15%以下の範 囲とすることが好ましい。これらの材料の中でも三酸化二ガリウムを添加した酸化亜鉛 を用いると、膜の導電性及び透明性がより好適である。
[0066] 本発明の酸化亜鉛系透明導電性積層体は、透明樹脂基板上に、直接酸化亜鉛の 透明導電膜が形成されていてもよい。透明樹脂基盤の片面又は両面に、 1種以上の ハードコート層が被覆され、該ハードコート層上に酸化亜鉛の透明導電膜が形成さ れることが好ましい。ハードコート層は、透明樹脂基板に耐スクラッチ性、表面硬度、 耐透湿性、耐熱性、耐溶剤性等の性質を付与するのに貢献する。
[0067] 本発明のハードコート層としては、例えば、分子中に少なくとも 2個の官能基を有す る化合物からなる被膜を硬化したもの等が挙げられる。ハードコート層を形成するた めの官能基としては、例えば、 (メタ)アタリロイルォキシ基のような不飽和二重結合を 有する基、エポキシ基ゃシラノール基のような反応性の置換基等が挙げられる。なか でも、不飽和二重結合を有する基は、紫外線や電子線のような活性化エネルギー線 の照射により容易に硬化しうるので、好ましく用いられる。不飽和二重結合を有する 基を分子中に少なくとも 2個有する化合物としては、例えば、多官能アタリレート化合 物等が挙げられる。ここで、多官能アタリレート化合物とは、分子中に少なくとも 2個の アタリロイルォキシ基及び Z又はメタクロィルォキシ基を有する化合物をいう。以下、 アタリロイルォキシ基とメタクロィルォキシ基とをまとめて (メタ)アタリロイルォキシ基と 呼ぶ。
多官能アタリレート化合物としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。 エチレングリコールジアタリレート、ジエチレングリコールジアタリレート、 1, 6 _へキサ ンジオールジアタリレート、ネオペンチルグリコールジアタリレート、トリメチロールプロ パントリアタリレート、トリメチロールェタントリアタリレート、テトラメチロールメタントリァク リレート、テトラメチロールメタンテトラアタリレート、ペンタグリセロールトリアタリレート、 ペンタエリスリトールトリアタリレート、ペンタエリスリトールテトラアタリレート、グリセリン トリアタリレート、ジペンタエリスリトーノレトリアタリレート、ジペンタエリスリトールテトラァ タリレート、ジペンタエリスリトールペンタアタリレート、ジペンタエリスリトールへキサァ タリレート、トリス(アタリロイルォキシェチル)イソシァヌレート、エチレングリコールジメ タクリレート、ジエチレングリコールジメタタリレート、 1, 6—へキサンジオールジメタタリ レート、ネオペンチルグリコールジメタタリレート、トリメチロールプロパントリメタタリレー ト、トリメチロールェタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタタリレート、テトラ メチロールメタンテトラメタタリレート、ペンタグリセロールトリメタタリレート、ペンタエリス リトーノレトリメタタリレート、ペンタエリスリトールテトラメタタリレート、グリセリントリメタタリ レート、ジペンタエリスリトールトリメタタリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレ ート、ジペンタエリスリトーノレペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトーノレへキサメタタリ レート、トリス(アタリロイルォキシェチル)イソシァヌレート、ホスファゼン化合物のホス ファゼン環に (メタ)アタリロイルォキシ基が導入されたホスファゼン系(メタ)アタリレー ト化合物、分子中に少なくとも 2個のイソシァネート基を有するポリイソシァネートイ匕合 物と少なくとも 1個の(メタ)アタリロイルォキシ基及び少なくとも 1個の水酸基を有する ポリオ一ルイ匕合物とを反応させて得られるウレタン (メタ)アタリレートイ匕合物、分子中 に少なくとも 2個のカルボ二ル基を有するカルボン酸ハロゲン化物と少なくとも 1個の( メタ)アタリロイルォキシ基を有するポリオ一ルイ匕合物とを反応させて得られるポリエス テル (メタ)アタリレートイ匕合物等である。
[0069] これらの化合物は、それぞれ単独で又は 2種以上混合して用いることができる。また これら各化合物の 2量体、 3量体等のオリゴマーであってもよレ、。
[0070] ハードコート層は、通常の方法、例えば、ハードコート剤を樹脂基材の表面に塗布 することにより被膜とし、これに活性化エネルギー線を照射すること等により設けること ができる。塗布方法としては、例えば、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ディ ッビングコート法、スピンコート法、ダイコート法、フローコート法、スプレーコート法等 が挙げられる。ハードコート層の厚みは、 0. 5〜50 111カ好ましく、さらに好ましくは :!〜 20 z mで、より好ましくは 2〜: 10 z mである。その厚み力 0. 5〜50 μ πιであると、 耐擦傷性が良ぐ亀裂の発生が起こりに《なる。
[0071] 本発明のハードコート層は、帯電防止性のハードコート層であってもよレ、。帯電防 止性のハードコート層としては、例えば、導電性粒子が分散されたハードコート層、界 面活性剤を含有するハードコート層等が挙げられる。導電性粒子が分散されたハー ドコート層としては、不飽和二重結合を少なくとも 2個有する化合物が硬化されてなる 硬化被膜に、導電性粒子が分散されてなる層等が挙げられる。導電性粒子としては 、例えば、スズ、アンチモン、チタン、インジウムの如き金属の酸化物や、これらの金 属の複合酸化物、例えば、インジウムスズ複合酸化物(ΙΤΟ)やアンチモンドープ酸 化スズ等の粒子が挙げられる。導電性粒子の粒子径は、一次粒子径で通常、 0. 00 :!〜 0.: m程度が好ましい。この範囲内では、透明性が維持される傾向にある。
[0072] 塗膜の耐摩耗性の向上と硬化時における体積収縮率の減少のために、無機微粒 子を含有させても構わない。無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン等の金属酸化 物からなる微粒子が好ましい。力かる無機微粒子の含有量は 20〜60質量%が好ま しぐ無機微粒子の平均粒径は 100 z m以下のものが好ましい。この含有量の範囲 内では、製品フィルムのカール発生を抑えられ、ハードコート樹脂の伸縮性不良と屈 曲によるクラックの発生も低減できる。また、この平均粒径は lOOnm以上であることが 好ましい。
[0073] 反射防止層のハードコート性 (傷防止性)向上のために、無機微粒子表面に光重 合反応性を有する感光性基を導入したものが好ましい。この感光性基としては単官 能性又は多官能性アタリレートが好ましい。
[0074] 本発明におけるハードコート層は、その表面が鉛筆硬度で 4H以上の硬さを有する ことが好ましい。
本発明の酸化亜鉛系透明導電性積層体は、透明樹脂基板の片面又は両面に、ハ ードコート層及び無機ノ リア層が設けられ、それらの積層体上に酸化亜鉛の透明導 電膜が形成されることが好ましレ、。
[0075] 本発明における無機バリア層は、アクリル樹脂透明基板の表面硬度を強くするだけ でなぐ透明性、透明導電膜との密着性の向上、アクリル樹脂透明基板の耐久性の 向上、又はガス'水蒸気バリア性能を向上させる効果が期待できる。
[0076] 無機バリア層としては、金属酸化物、金属窒化物、又はこれらの混合物で構成され た薄膜であることが好ましい。具体的な無機バリア層の構成成分としては、一般的に 真空成膜される材料であれば原則的に使用可能であり、中でもセラミック材料を用い ると、透明性の高い薄膜を形成することができる。セラミック材料としては、 Si〇x、 A1 Ox、 Si〇xNy、 SiNx、 SiOxNyCz、 SiNxCy、 Al〇xNy、 AlNx、 Al〇xNyCz、及 び AlNxCy等を例示することができる。ここで、 x、 y、 zは、それぞれ数を表す。
[0077] これらの金属化合物材料の中でも、酸化ケィ素、窒化ケィ素、酸化窒化ケィ素、及 び、これらの混合材料が無機バリア層として好ましい。さらに好ましくは、 SiOx (ただ し、 1 < χ≤2)膜であり、表面硬度が硬ぐ非導電性である。この中で、ガスノくリア性、 透明性、表面平滑性、屈曲性、膜応力、コスト等の点からケィ素原子数に対する酸素 原子数の割合 Xが 1. 5〜2. 0のケィ素酸化物を主成分とする金属酸化物が良好で ある。ケィ素酸化物のケィ素原子数に対する酸素原子数の割合は、 X線光電子分光 法、 X線マイクロ分光法、ォージ工電子分光法、ラザホード後方散乱法等により分析、 決定される。この割合の範囲であると、透明性が良好である。更に上記ケィ素酸化物 中に、酸化マグネシウム及び Z又はフッ化マグネシウムを全体の重量に対して 5〜3 0質量%含有すると、透明性をより高くすることができる。 [0078] 無機バリア層はイオンプレーティング法、スパッタリング法、 CVD (化学気相蒸着) 法、プラズマ CVD法、物理蒸着法等の真空成膜法で作成することができる。なかで も、樹脂基板上に優れたガスバリア性が得られるという観点から、高速成膜で大面積 を均一に成膜できるイオンプレーティング法が好ましレ、。
[0079] 無機バリア層の厚さは:!〜 lOOOnmが好ましぐより好ましくは 2〜: 100nm、さらに 好ましくは 3〜50nmである。
[0080] 本発明の酸化亜鉛系透明導電性積層体は、透明樹脂基板に、ハードコート層、無 機バリア層の層構成を有する積層シート上に酸化亜鉛系透明導電膜を形成したもの が好ましいが、透明樹脂基板に第一層:ハードコート層、第二層:無機バリア層、又は 、第一層:無機バリア層、第二層:ハードコート層のいずれの順序でも構わなレ、。透明 樹脂基板の片面又は両面に層構成を有しても構わない。好ましくは、透明樹脂基板 に第一層:ハードコート層、第二層:無機バリア層の構成である。
[0081] ハードコート層は、透明樹脂基板に耐スクラッチ性、表面硬度、耐透湿性、耐熱性 、耐溶剤性等の性質を付与するのに貢献し、無機バリア層は、透明樹脂基板に耐ス クラッチ性、表面硬度、耐透湿性、耐透気性、耐熱性、耐溶剤性等の性質を付与す るのに貢献する。好ましくは第一層:中間層を構成するハードコート層と、第二層:最 外層を構成する無機バリア層の組合せであり、耐スクラッチ性及び表面硬度を一段と 向上させる役割を果たすと共に、酸化亜鉛系透明導電膜の形成時、熱によるダメー ジを軽減化させてレ、ると考えられる。
[0082] さらに本発明の酸化亜鉛系透明導電性積層体に最外層として、任意の樹脂又は 無機化合物の層を 1層又は 2層以上積層してもよい。このような最外層には、保護膜 、反射防止膜、フィルタ一等の役割、又は、液晶の視野角の調整、曇り止め等の機能 を持たせることができる。
[0083] 本発明における酸化亜鉛系透明導電性積層体は、全光線透過率が 70%以上、へ ィズ値が 10%以下であることが好ましぐこの範囲では、透明感が良好である。さらに 好ましくは全光線透過率が 80 %以上、ヘイズ値が 5 %以下である。
[0084] 本発明における酸化亜鉛系透明導電性積層体において酸化亜鉛の膜厚は、 lnm 〜1000nmの範囲が好ましレ、。この膜厚の範囲では、用途によって異なる力 可撓 性が保たれた連続的な膜を得ることができる。さらに好ましくは抵抗値の安定性から 2 Onm〜: !OOOnmの範囲が好ましい。
[0085] 本発明における酸化亜鉛系透明導電性積層体のシート抵抗値は、用途によって異 なるが、 5〜: 10000 Ω Ζ口の範囲のものが導電性材料として好ましレ、。さらに好ましく は 10〜3000 Ω /口の範囲のものが好ましい。
[0086] 樹脂基板上に酸化亜鉛を形成する前の基板の温度はガラス転移温度以下の低温 であることが好ましぐ酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗値は、 1. 5 Χ 10_3 Ω •cm〜l . 0 Χ 10_4 Ω · «ηの範囲が好ましい。さらには 1. 0 X 10_3 Ω ' cm〜: 1. O X 10_4 Ω ' cmの範囲のものが導電性材料として好ましい。また酸化亜鉛を形成する前 の基板の温度がガラス転移温度以下の低温である場合、このハードコート層を被覆 したアクリル系樹脂積層体上に酸化亜鉛の透明導電膜を形成する場合と同様、ガラ ス基板上においても酸化亜鉛の膜厚に対する比抵抗値の値はほぼ同等のものが得 られる。さらに、酸化亜鉛を形成する前の基板の温度がガラス転移温度以下の低温 である場合も酸化亜鉛膜に含まれる三酸化二ガリウム添加量、さらに酸素導入量の 最適化によって酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗値を最小化することができ る。
[0087] 酸化亜鉛膜を形成してなる酸化亜鉛系透明導電性積層体の製造方法において、 成膜法は、特に限定するものではなぐスパッタ法や、真空蒸着法、 CVD法を用いる こともできる力 最も好適な方法は、イオンプレーティング法によるものである。
[0088] イオンプレーティング法とは、成膜室に配設した電極部としてのハース等に、成膜 材料として、ドーパントを含有する酸化亜鉛を配置し、この酸化亜鉛に例えばァルゴ ンプラズマを照射して酸化亜鉛を加熱し、蒸発させ、プラズマを通過した酸化亜鉛の 各粒子をハース等に対向する位置に置かれた透明樹脂フィルム又はシートに成膜す る方法である。
[0089] イオンプレーティング法は、例えばスパッタ法に比べて、粒子の持つ運動エネルギ 一が小さいため、粒子が衝突するときに基板や基板に積層して成膜される酸化亜鉛 膜に与えるダメージが小さぐ結晶性の良好な膜が得られることが知られている。さら に、高速で成膜が可能で工業的に利用されている。 [0090] 本発明に係る酸化亜鉛系透明導電膜の成膜方法 (以下、単に成膜方法という。)を 実施するのに好適なイオンプレーティング装置について図 1を参照して説明する。
[0091] イオンプレーティング装置 10は、成膜室である真空容器 12と、真空容器 12中にプ ラズマビーム PBを供給するプラズマ源であるプラズマガン (プラズマビーム発生器) 1 4と、真空容器 12内の底部に配置されてプラズマビーム PBが入射する陽極部材 16 と、成膜の対象である基板 Wを保持する基板保持部材 WHを陽極部材 16の上方で 適宜移動させる搬送機構 18とを備える。
[0092] プラズマガン 14は、圧力勾配型であり、その本体部分は真空容器 12の側壁に備え られる。プラズマガン 14の陰極 14a、中間電極 14b、 14c、電磁石コイル 14d及びス テアリングコイル 14eへの給電を調整することにより、真空容器 12中に供給されるプ ラズマビーム PBの強度や分布状態が制御される。
[0093] なお、参照符号 20aは、プラズマビーム PBのもととなる、 Ar等の不活性ガスからな るキャリアガスの導入路を示す。
[0094] 陽極部材 16は、プラズマビーム PBを下方に導く主陽極であるハース 16aと、その 周囲に配置された環状の補助陽極 16bとからなる。
[0095] ハース 16aは、適当な正電位に制御されており、プラズマガン 14から出射したプラ ズマビーム PBを下方に吸引する。ハース 16aは、プラズマビーム PBが入射する中央 部に貫通孔 THが形成されており、貫通孔 THに蒸着材料 22が装填されている。蒸 着材料 22は、柱状又は棒状に成形されたタブレットであり、プラズマビーム PBからの 電流によって加熱されて昇華し、蒸着物質を生成する。ハース 16aは蒸着材料 22を 徐々に上昇させる構造を有しており、蒸着材料 22の上端は常に一定量だけハース 1 6aの貫通孔 THから突出している。
[0096] 補助陽極 16bは、ハース 16aの周囲に同心に配置された環状の容器で構成され、 容器内には、永久磁石 24aとコイル 24bとが収容されている。これら永久磁石 24a及 びコィノレ 24bは、磁場制御部材であり、ハース 16aの直上にカスプ状磁場を形成し、 これにより、ハース 16aに入射するプラズマビーム PBの向きが制御され、修正される
[0097] 搬送機構 18は、搬送路 18a内に水平方向に等間隔で配列されて基板保持部材 W Hを支持する多数のコロ 18bと、コロ 18bを回転させて基板保持部材 WHを所定の速 度で水平方向に移動させる図示しない駆動装置とを備える。基板保持部材 WHに基 板 Wが保持される。この場合、基板 Wを搬送する搬送機構 18を設けることなぐ真空 容器 12の内部の上方に基板 Wを固定して配置してもよい。真空容器 12には、酸素 ガス容器 19中の酸素ガスがマスフローメータ 21によって流量を所定量に調整されな 力 ¾供給される。
[0098] なお、参照符号 20bは酸素以外の雰囲気ガスを供給するための供給路を示し、ま た、参照符号 20cは Ar等の不活性ガスをハース 16aに供給するための供給路を示し 、また、参照符号 20dは排気系を示す。
[0099] 上記のように構成したイオンプレーティング装置 10を用いたイオンプレーティング方 法を説明する。
[0100] まず、真空容器 12の下部に配置されたハース 16aの貫通孔 THに蒸着材料 22を 装着する。一方、ハース 16aの上方の対向する位置に基板 Wを配置する。次に、成 膜条件に応じたプロセスガスを真空容器 12の内部に導入する。プラズマガン 14の陰 極 14a及びハース 16a間に直流電圧を印加する。そして、プラズマガン 14の陰極 14 aとハース 16aとの間で放電を生じさせ、これにより、プラズマビーム PBを生成する。
[0101] プラズマビーム PBは、ステアリングコイル 14と補助陽極 16b内の永久磁石 24a等と によって決定される磁界に案内されてハース 16aに到達する。この際、蒸着材料 22 の周囲にアルゴンガスが供給されるので、容易にプラズマビーム PBがハース 16aに 引き寄せられる。プラズマに曝された蒸着材料 22は、徐々に加熱される。蒸着材料 2 2が十分に加熱されると、蒸着材料 22が昇華し、蒸着物質が蒸発(出射)する。蒸着 物質は、プラズマビーム PBによりイオン化され、基板 Wに付着 (入射)し、成膜される 。なお、永久磁石 24a及びコイル 24bによってハース 16aの上方の磁場を制御するこ とにより、蒸着物質の飛行方向を制御することができるため、ハース 16aの上方にお けるプラズマの活性度分布や基板 Wの反応性分布に合わせて基板 Wの上の成膜速 度分布を調整でき、広い面積にわたって均一な膜質の薄膜を得ることができる。
[0102] 上記のイオンプレーティング装置 10を用いた本実施形態例に係る酸化亜鉛系透 明導電膜の製造法は、蒸発材料 22として三酸化二ガリウム (Ga O )をガリウム源とし て添加した酸化亜鉛 (Zn〇)を用レ、、真空容器 12の酸素分圧を 0. 012Pa以下に調 整しながらイオンプレーティングするものである。また、必要に応じてプラズマビーム を複数個用意して、区画された複数の真空室で、連続的に成膜を行ってもよい。
[0103] この酸化亜鉛系透明導電膜の製造法によれば、透明性と比抵抗とのバランスが良 好で、また、膜の均一性に優れる大面積の酸化亜鉛系透明導電膜を速い成膜速度 で得ること力 Sできる。
[0104] 透明樹脂基板がフィルム基材である場合、透明樹脂フィルム基材を両端部から固 定化できる引張治具は、図 2で説明するように、フィルム 25の形状に合わせた型枠 2 6内にガイドレール 27に沿って摺動してフィルム 25を引張り可能に設けられたチヤッ ク(一対の固定治具 28 (型枠固定)、 28 ' (スライド可能))でフィルム 25の両端部を挟 み込んで固定し、均等に引張り応力力 Sかかるようにする。引張りの強さは、フィルムの 形状による力 幅 5cmで厚み 200 x mの短冊状のフィルムでは引張り荷重 0. :!〜 0. 5kgf/cm2が好ましい。透明樹脂フィルム上に成膜する際、プラズマビームや熱等 の影響を局部的に大きく受けるため、その影響をフィルム全体で吸収して透明樹脂フ イルムの変形を抑制することができる。
[0105] また、透明樹脂基板であるフィルム基材成膜面の反対部である裏面に接触固定で きる冷却板は、図 3で示されるように、フィルム 25の両端もしくはフィルムの端部全て をチャック (型枠 29)で冷却板(支持台) 30に固定し、その際、フィルムの裏面全体が 冷却板に接触するように固定する。冷却板の表面は、平滑であるが平坦よりも凸側に 若干曲率を付けたものの方がフィルムと冷却板の接触が良い。透明樹脂フィルム上 に成膜する際、フィルム表面で受けた熱がフィルムと接触している冷却板に直ちに熱 が伝導し、フィルム基材全体の熱の影響による温度上昇を低減することができ、透明 樹脂フィルムの変形を抑制することができる。
[0106] なお、図 2の上記引張治具、及び図 3の上記冷却板は、使用の際は図 1の上記ィォ ンプレーティング装置 10の矩形枠体の基板保持部材 WH上に載置して用いられる。 本発明における引張治具ならびに冷却板を併用しても構わなレ、。
[0107] 特に透明樹脂フィルム又はシート上に成膜する際、プラズマビームによる耐性と熱 耐性等の影響を大きく受けるため透明樹脂フィルム又はシートが変形することもある。 ここで透明樹脂フィルム又はシートの搬送速度力 1. Om/min以上で高速移動す ることでプラズマビームから受ける影響(プラズマ、熱)を最短かつ最小に抑えることが できる。放電電流値を下げることにおいても影響を抑えることができる。また、酸化亜 鉛の透明導電膜を形成する際、あらかじめ基板 Wの表面温度をガラス転移温度以下 の低温にすることでプラズマビームからの影響を抑えることができる。具体的には、一 20°Cから 50°Cの温度範囲が好ましレ、。
[0108] 特にプラズマビームから受ける影響 (プラズマ、熱)を短時間とするための透明樹脂 フィルム又はシートの搬送速度の高速化が最も効果的であり、この場合は放電電流 値が高ぐ成膜する透明樹脂フィルム又はシートと該蒸発材料との距離が短い場合 でも成膜が可能となり、工業的プロセスとしては有利である。
[0109] さらに透明樹脂フィルムに成膜する場合、工業的に行われているロールツーロール の成膜で透明樹脂フィルムに受けたダメージを分散均一化するために巻き出し速度 と卷取り速度をコントロールしながら引張応力をかけた状態で成膜することが好ましく 、さらにあらかじめ透明樹脂フィルム又はシートを加熱した状態で成膜する場合もあ る。あるいは、成膜最中に透明樹脂フィルム又はシートを冷却する場合もある。
実施例
[0110] 以下に実施例、比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。単位を部で表 示しているところは、質量部を表す。
[0111] <評価法 >
(1)全光線透過率、ヘイズ
JIS K 6711に準拠して評価する。
(2)面内レタデーシヨン (Re)の測定
大塚電子 (株)社製複屈折測定装置 RETS— 100を用いて、回転検光子法により 2 3°Cにおける面内レタデーシヨン (Re)を測定する。
(3)酸化亜鉛膜の外観評価
酸化亜鉛系透明導電性積層体表面を顕微鏡で 800倍に拡大し、酸化亜鉛膜の亀 裂が認められない場合は「〇」(良好)と評価し、亀裂が認められる場合は「X」(不良 )と評価する。 (4)密着性評価
密着性の評価方法として粘着テープ (ニチバン製 1. 8cm幅の粘着テープ)の粘着 面を透明導電性積層体の酸化亜鉛膜に密着させ、引き剥がす剥離テストにより評価 する。酸化亜鉛膜が全く剥離しない場合を「〇」(良好)とし、全面剥離した場合を「X 」(不良)と表示する。
(5)シート抵抗値の経時変化測定
4探針法 (接触型): JIS R 1637に準拠して評価する。
酸化亜鉛系透明導電性積層体のシート抵抗値は、成膜直後と数日実験室内で静 置したものについて測定する。
(6)耐久性試験 1:耐熱試験後のシート抵抗値の経時変化測定
80°Cの恒温室槽で 300時間静置した後、室温に戻してから(5)と同様の方法にて 測定する。
(7)耐久性試験 2:耐寒試験後のシート抵抗値の経時変化測定
— 20°Cの冷凍庫で 500時間静置した後、室温に戻してから(5)と同様の方法にて 測定する。
(8)基板の変形評価 1 :熱オーブンテスト
温度 80°Cの雰囲気下、約 30分間静置して目視でそり'変形を評価する。透明導電 性積層体が全く変形'そりがない場合を「〇」(良好)、変形'そりがわずかに認められ る場合を「△」(可)とし、変形'そりが認められる場合を「X」(不良)と表示する。
(9)基板の変形評価 2:熱オーブンテスト
温度 90°Cの雰囲気下、約 1時間静置して目視でそり'変形を評価する。透明導電 性積層体が全く変形 *そりがない場合を「〇」(良好)、変形 *そりがわずかに認められ る場合を「△」(可)とし、変形 ·そりが認められる場合を「X」(不良)と表示する。
(10)光弾性係数の測定
Macromolecules 2004, 37, 1062— 1066に詳細の記載のある複屈折測定装 置を用いる。レーザー光の経路にシート片の引張装置を配置し、 23°Cで伸張応力を かけながら複屈折を測定する。伸張時の歪速度は 20%/分 (チャック間: 30mm、チ ャック移動速度: 6mm/分)、試験片幅は 7mmで測定を行う。複屈折( Δ n)と伸張 応力( σ R)の関係から、最小二乗近似により線形領域の直線の傾きを求め、光弾性 係数 (CR)を計算し、光弾性係数の絶対値( I CR I )を求める。傾きの絶対値が小さ レ、ほど光弾性係数が 0に近レ、ことを示し、好ましレ、光学特性であることを示す。
I CR I = I Δ η I / a R
(CR:光弾性係数、 a R :伸張応力、 Δ η:複屈折、 nl :伸張方向の屈折率、 n2 :伸 張方向と垂直な屈折率)
(11)含水率の測定
アクリル系樹脂片を所定量、脱水処理したアセトンで溶解し、カールフイツシャ法で 水分の含量を求める。
<用いた原材料 >
(a)アクリル系樹脂
メタクリル酸メチル 96. 7質量部、アクリル酸メチル 2. 1質量部、及びキシレン 1質量 部からなる単量体混合物に、 1 , 1ージー t ブチルパーォキシ 3, 3, 3—トリメチノレ シクロへキサン 0. 0294質量部、及び n—ォクチルメルカプタン 0. 28質量部を添カロ し、均一に混合した。この溶液を内容積 10リットノレの密閉耐圧反応器に連続的に供 給し、攪拌下に平均温度 130°C、平均滞留時間 2時間で重合した後、反応器に接続 された貯層に連続的に送り出し、一定条件下で揮発分を除去し、さらに押出機に連 続的に溶融状態で移送し、以下の実施例に使用したアクリル系樹脂である(メタタリ ル酸メチル/アクリル酸メチル)共重合体ペレットを得た。得られた共重合体のアタリ ル酸メチル含量は 2. 0%、重量平均分子量は 102, 000、 ASTM— D1238に準拠 して測定した 230°C3. 8kg荷重のメルトフロー値は 2. Og/分であった。
(b)耐熱アクリル系樹脂
特公昭 63— 1964に記載の方法で、メタクリル酸メチル—無水マレイン酸—スチレ ン共重合体を得た。得られた共重合体の組成は、メタクリル酸メチル 74質量%、無水 マレイン酸 10質量0 /0、スチレン 16質量0 /0であり、共重合体メルトフローレート値 (AS TM— D1238 ; 230°C、 3. 8kg荷重)は 1. 6g/l0分であった。
(c)各樹脂透明基板の作成
クロックナ一社製 F40の射出成形機を利用し、あらかじめ乾燥した各樹脂につい て平板(80 X 80 X 2mmt)を作成した。それぞれの樹脂の成形温度は、耐熱アタリ ル系榭脂: 270°C、アクリル系樹脂: 260°Cで行った。
[0114] [実施例 1 ]
(a)アクリル系樹脂を射出成形したアクリル系透明樹脂基板のシート(80 X 80 X 2 mmt)について、市販の JPC製ハードコート液 TKH— 36Aに、シートを浸漬し、引き 上げて、紫外線を照射し、ハードコート層をシート表面に形成した。ハードコート層の 膜厚は約 4 x mに調整した。
[0115] このハードコート層を被覆したアクリル系樹脂積層体を、成膜前にあらかじめ真空 乾燥機で 60°C、約 1時間乾燥し、水分等の微量不純物を除去した。含水率は、約 45
Oppmでめった。
[0116] (成膜条件)
タブレット:三酸化二ガリウムを 3質量%添加した酸化亜鉛焼結体
アクリル系樹脂積層体シートのサイズ: 80 X 80 X 2mmt平板
アクリル系樹脂積層体シートの温度:約 20°C (室温)
放電電圧: 65V
放電電流: 143A
アクリル系樹脂積層体シートの搬送速度: 20mm/sec
成膜中圧力: 6. 0 X 10_1Pa
雰囲気ガス条件:導入 Ar流量/導入酸素流量 = 20/1
[0117] イオンプレーティング法により透明導電膜として酸化亜鉛をアクリル系樹脂積層体 上に成膜を行い、酸化亜鉛系透明導電性積層体を得た。透明導電膜の膜厚は約 4 5nmに調整した。酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗値は、 1. 12 X 10— 3 Ω - c mであった。また、酸化亜鉛系透明導電性積層体の評価結果を表 1に併記する。
[0118] [実施例 2]
(b)耐熱アクリル系樹脂を用いた以外は、実施例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導 電性積層体を得た。成膜前の (b)耐熱アクリル系樹脂にハードコート層を被覆したァ クリル系樹脂積層体の含水率は、約 370ppmであった。酸化亜鉛系透明導電性積 層体の比抵抗値は、 1. 05 Χ 10"3 Ω ' cmであった。また、酸化亜鉛系透明導電性積 層体の評価結果を表 1に併記する。
[0119] [実施例 3]
実施例 2の(b)耐熱アクリル系樹脂にハードコート層を被覆したアクリル系樹脂積層 体を用い、実施例 1と同様の成膜条件で 3回繰返し成膜をして酸化亜鉛系透明導電 性積層体を得た。透明導電膜の膜厚は約 136nmであった。酸化亜鉛系透明導電性 積層体の比抵抗値は、 6. 21 X 10— 4 Ω ' cmであった。
[0120] [実施例 4]
実施例 1の(a)アクリル系樹脂にハードコート層を被覆したアクリル系樹脂積層体に 、引続いて無機バリア層として Si〇x (ただし、 1 < χ≤ 2)膜をイオンプレーティング法 により成膜した。 SiOx膜の膜厚は約 10nmに調整した。
[0121] このハードコート層及び Si〇x膜を形成したアクリル系樹脂積層体を用いた以外は、 実施例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導電性積層体を得た。酸化亜鉛膜の膜厚は 約 40nmであった。酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗値は、 1. 11 Χ 10"3 Ω · cmであった。酸化亜鉛系透明導電性積層体の評価結果を表 2に併記する。
[0122] [実施例 5]
実施例 4のハードコート層及び SiOx膜を形成したアクリル系樹脂積層体で (b)耐 熱アクリル系樹脂を用いた以外は、実施例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導電性積 層体を得た。酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗値は、 1. 09 X 10_3 Q ' cmで あった。また、酸化亜鉛系透明導電性積層体の評価結果を表 2に併記する。
[0123] [実施例 6]
実施例 2の(b)耐熱アクリル系樹脂にハードコート層を被覆したアクリル系樹脂積層 体に、引続いて無機バリア層として酸窒化膜(SiOxNy)をイオンプレーティング法に より成膜した以外は、実施例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導電性積層体を得た。 無機バリア層の蒸着材料は一酸化ケィ素を用いた。無機バリア層の成膜条件は、放 電電流 120A、成膜圧力 0. lPa、雰囲気ガス条件としてアルゴン:酸素:窒素 = 1: 0 : 5とし、基板を搬送しながら、成膜ゾーンにおける付着操作を 10秒実施した後、冷 却ゾーンでの冷却操作を 30秒行レ、、この付着操作及び冷却操作のサイクルを 4回繰 り返した。基板表面に形成された酸化窒化ケィ素膜の厚みは lOOnmであった。酸化 亜鉛系透明導電性積層体の評価結果を表 2に併記した。酸化亜鉛系透明導電性積 層体の比抵抗値は、 1. 07 X 10— 3 Ω ' cmであった。
[0124] [実施例 7]
実施例 4で用いたハードコート層及び SiOx膜を形成したアクリル系樹脂積層体を 用レ、、実施例 1と同様の成膜条件で 3回繰返し成膜をして酸化亜鉛系透明導電性積 層体を得た。透明導電膜の膜厚は約 123nmであった。酸化亜鉛系透明導電性積層 体の比抵抗値は、 5. 93 X 10— 4 Ω ' cmであった。
[0125] [実施例 8]
透明樹脂フィルムとして、帝人デュポンフィルム (株)社製ティジンテトロンフィルム 03PF8 (厚み 188 μ m)のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた以外 は、実施例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導電性積層体を得た。成膜結果は表 3に 示す。
[0126] [実施例 9]
透明樹脂フィルムとして、帝人デュポンフィルム (株)社製テオネックス Q65FA (厚 み 200 μ m)のポリエチレンナフタレート (PEN)フィルムを用い用いた以外は、実施 例 1と同様にして酸化亜鉛系透明導電性積層体を得た。成膜結果は表 3に示す。
[0127] [実施例 10]
透明樹脂フィルムとして、帝人デュポンフィルム (株)社製ティジンテトロンフィルム 03PF8 (厚み 188 μ m)のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた以外 は、実施例 1と同様にして 3回繰返し成膜を行って酸化亜鉛系透明導電性積層体を 得た。成膜結果は表 3に示す。
[0128] [表 1]
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Figure imgf000036_0002
シート抵抗値の計測値のバラツキ < 1 0 シート抵抗値の計測値のバラツキ > 1 00
Figure imgf000037_0001
シート抵抗値の計測値のパラツキ < 1 0 シート抵抗値の計測値のバラツキ > 1 00
Figure imgf000038_0001
産業上の利用可能性
本発明の酸化亜鉛系透明導電膜を形成した酸化亜鉛系透明導電性基板、すなわ ち光学特性、透明導電膜密着性、耐熱性に優れ、かつ各種機能 (導電性、電磁波シ 一ルド性、近赤外線吸収性、紫外線カット性等)を有する酸化亜鉛系透明導電性積 層体であり、液晶ディスプレイ ·プラズマディスプレイ ·無機 ELディスプレイ ·有機 EL ディスプレイ '電子ペーパー等の透明電極、太陽電池の光電変換素子の窓電極、透 明タツチパネル等の入力装置の電極、電磁シールドの電磁遮蔽膜、透明電波吸収 体、紫外線吸収体、さらには透明半導体デバイスとして他の金属膜/金属酸化膜と 組合せて活用することができる。

Claims

請求の範囲
[1] 透明樹脂基板及びその上に形成された酸化亜鉛膜を含んでなる酸化亜鉛系透明 導電性積層体であって、
(a)全光線透過率が 70%以上、
(b)ヘイズ値が 10%以下、
(c)酸化亜鉛の膜厚が lnmから 1000nm、
(d)シート抵抗値が 5〜: 10000 Ω /口、
である
ことを特徴とする酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[2] 前記酸化亜鉛膜が、ガリウム、アルミニウム、ホウ素、ケィ素、スズ、インジウム、ゲル マニウム、アンチモン、イリジウム、レニウム、セリウム、ジルコニウム、スカンジウム、及 びイットリウムからなる群から選ばれる少なくとも 1種を 0. 05〜: 15質量%含む、上記 請求項 1に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[3] 前記透明樹脂基板が、フィルム又はシートである、請求項 1又は 2に記載の酸化亜 鉛系透明導電性積層体。
[4] 前記透明樹脂基板が、
(a)厚みが 10 μ πι〜10ιηιηの範囲、
(b)全光線透過率が 80%以上、
(c)ヘイズ値が 5°/。以下、
である、請求項:!〜 3のレ、ずれか 1項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[5] 前記透明樹脂基板の片面又は両面に、 1種以上のハードコート層が被覆され、該 ハードコート層上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形成されてなる、請求項:!〜 4のいず れか 1項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[6] 前記透明樹脂基板の片面又は両面に、ハードコート層及び無機バリア層が形成さ れ、その積層体上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形成されてなる、請求項:!〜 4のい ずれか 1項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[7] 前記透明樹脂基板の片面又は両面に、ハードコート層からなる第一層及び無機バ リア層力 なる第二層の順で形成された積層体上に、酸化亜鉛の透明導電膜が形成 されてなる、請求項 6に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[8] 前記無機バリア層が、酸化ケィ素、窒化ケィ素、酸化窒化ケィ素又はこれらの 2種 以上からなる混合材料の薄膜である、請求項 6又は 7に記載の酸化亜鉛系透明導電 性積層体。
[9] 前記無機バリア層が酸化ケィ素であり、 Si〇x (ただし、 1 <χ≤2)の膜である、請求 項 6又は 7に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[10] 前記透明樹脂基板が、アクリル系樹脂透明基板である、請求項:!〜 9のいずれか 1 項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[11] 前記アクリル系樹脂透明基板が、メタクリル酸メチル単位 40〜90質量%、無水マレ イン酸単位 5〜20質量%、及び芳香族ビニル化合物単位 5〜40質量%を共重合し て得られる耐熱性樹脂である、請求項 10に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[12] 前記アクリル系樹脂透明基板が、含水率 1 , OOOppm以下である、請求項 10又は 1 1に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[13] 酸化亜鉛系透明導電性積層体の比抵抗が、 1. 5 X 10_3 Ω ' cm〜: 1. 0 Χ 10"4 Ω · cmである、請求項 1〜: 12のいずれか 1項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体。
[14] 透明樹脂基板上に、圧力勾配型プラズマガンを用いてプラズマビームを供給し、蒸 発材料である酸化亜鉛の周囲に設けたビーム修正装置により該プラズマビームを該 蒸発材料に集中させて、該蒸発材料を蒸発、イオン化させるイオンプレーティング法 によって、酸化亜鉛の透明導電膜を形成することを特徴とする請求項 1〜: 13のいず れか 1項に記載の酸化亜鉛系透明導電性積層体の製造方法。
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