WO2006077779A1 - アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、自動車のアウタパネルやインナパネルへの適用が可能な、プレス成形性と均質性とを向上させた高MgのAl-Mg 系合金板を提供する。双ロール式連続鋳造法により鋳造および冷間圧延された板厚0.5 ~3mm のAl-Mg 系アルミニウム合金板であって、質量% で、Mg:8% を超え14% 以下、Fe:1.0% 以下、Si:0.5% 以下を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなり、アルミニウム合金板の平均導電率が20IACS% 以上、26IACS% 未満の範囲であり、アルミニウム合金板の材質特性として、強度延性バランス(引張強度×全伸び)が11000 (MPa%)以上であることとし、板の均質性を含めたプレス成形性を向上させる。

Description

明 細 書
アルミニウム合金板及びその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、連続铸造により得られた高 Mg含有 A卜 Mg系アルミニウム合金板であつ て、強度延性バランスに優れ、優れた成形性を有するアルミニウム合金板及びその 製造方法を提供するものである。
背景技術
[0002] 近年、自動車などの輸送機の車体分野では、排気ガス等による地球環境問題に対 して、軽量ィ匕による燃費の向上が追求されている。このため、自動車の車体に対し、 従来力 使用されている鋼材に代わって、圧延板や押出形材など、より軽量な A1合 金材の適用が増加しつつある。
[0003] この内、自動車のフード、フェンダー、ドア、ルーフ、トランクリツドなどの自動車ボデ ィパネル (パネル構造体)の、ァウタパネル (外板)やインナパネル(内板)等のパネル には、 Al-Mg系のアルミニウム合金乃至 JIS 5000系 (以下、単に 5000系、あるいは A卜 Mg系と言う)アルミニウム合金板や A卜 Mg-Si系のアルミニウム合金乃至 JIS 6000系 アルミニウム合金板の使用が検討されて 、る。
[0004] 前記自動車ボディパネル用のアルミニウム合金板 (以下、アルミニウムを A1とも言う) には、高プレス成形性が要求される。この成形性の点からは、前記 A1合金のなかでも 、強度 ·延性バランスに優れた A卜 Mg系 A1合金が有利である。
[0005] このため、従来から、 Al-Mg系 A1合金板に関して、成分系の検討や製造条件の最 適化検討が行われている。この A卜 Mg系 A1合金としては、例えば JIS A 5052、 5182等 が代表的な合金成分系である。しかし、この A卜 Mg系 A1合金でも冷延鋼板と比較す ると延性に劣り、成形性に劣っている。
[0006] これに対し、 Al-Mg系 A1合金は、 Mg含有量を増加させて、 8%を超える高 Mgィ匕させ ると、強度延性バランスが向上する。しかし、このような高 Mgの A Mg系合金は、ダイ カスト(die-cast)铸造などで铸造した铸塊を均熱処理後に熱間圧延を施す、通常の 製造方法では、工業的に製造することは困難である。この理由は、铸造の際に铸塊 に Mgが偏祈したり、通常の熱間圧延では、 Al-Mg系合金の延性が著しく低下するた めに、割れが発生し易くなるからである。
[0007] 一方、高 Mgの A卜 Mg系合金を、上記割れの発生する温度域を避けて、低温での 熱間圧延を行うことも困難である。このような低温圧延では、高 Mgの A卜 Mg系合金の 材料の変形抵抗が著しく高くなり、現状の圧延機の能力では製造できる製品サイズ が極端に限定されるためである。
[0008] また、高 Mgの A卜 Mg系合金の Mg含有許容量を増加させるために、 Feや Si等の第 三元素を添加する方法等も提案されている。しかし、これら第三元素の含有量が増え ると、粗大な金属間化合物を形成しやすぐアルミニウム合金板の延性を低下させる 。このため、 Mg含有許容量の増加には限界があり、 Mgが 8%を超える量を含有させる ことは困難であった。
[0009] このため、従来から、高 Mgの A卜 Mg系合金板を、双ロール (twin-roll)式などの連 続铸造法で製造することが種々提案されている。双ロール式連続铸造法は、回転す る一対の水冷銅铸型 (双ロール)間に、耐火物製の給湯ノズルからアルミニウム合金 溶湯を注湯して凝固させ、かつ、この双ロール間において、上記凝固直後に圧下し、 かつ急冷して、アルミニウム合金薄板とする方法である。この双ロール式連続铸造法 はハンター法(Hunter's method)や 3C法などが知られて!/、る。
[0010] 双ロール式連続铸造法の冷却速度は、従来の DC铸造法やベルト式連続铸造法 に較べて 1〜3桁大きい。このため、得られるアルミニウム合金板は非常に微細な組 織となり、プレス成形性などの加工性に優れる。また、铸造によって、アルミニウム合 金板の板厚も比較的薄い l〜13mmのものが得られる。このため、従来の DC铸塊 (厚 さ 200〜 600mm)のように、熱間粗圧延、熱間仕上げ圧延等の工程が省略できる。さ らに铸塊の均質化処理も省略出来る場合がある。
[0011] このような双ロール式連続铸造法を用いて製造した高 Mgの A卜 Mg系合金板の、成 形性向上を意図して組織を規定した例は、従来においても提案されている。例えば、 6〜10%の高 Mgである A卜 Mg系合金板の、 Al-Mg系の金属間化合物の平均サイズ を 10 m以下とした、機械的性質に優れた自動車用アルミニウム合金板が提案され ている (特許文献 1参照)。また、 10 /z m以上の A卜 Mg系金属間化合物の個数を 300 個/ mm2以下とし、平均結晶粒径が 10〜70 /ζ πιとした自動車ボディーシート用アルミ ニゥム合金板なども提案されている(特許文献 2参照)。
特許文献 1 :特開平 7 -252571号公報 (特許請求の範囲、 1〜2頁)
特許文献 2 :特開平 8 -165538号公報 (特許請求の範囲、 1〜2頁)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0012] これら特許文献 1、 2の通り、铸造の際に晶出する Α卜 Mg系金属間化合物は、プレ ス成形の際に破壊の起点となりやすい。したがって、双ロール式連続铸造法を用い て製造した高 Mgの A卜 Mg系合金板のプレス成形性を向上させるためには、これら A1 -Mg系金属間化合物 (Al-Mg系化合物とも言う)を、特許文献 1、 2の通り、微細化さ せる、あるいは粗大なものを少なくすることが有効である。また、板の結晶粒を微細化 させることもプレス成形性向上に有効である。
[0013] しかし、これら A卜 Mg系金属間化合物を微細化させる、あるいは粗大なものを少な くするだけでは、結晶粒を微細化させても、自動車パネルへの適用が難しくなつてい る。自動車用パネルの中でも、特に、前記した自動車ボディパネルのァウタパネルや インナパネルなどへの適用が難しい。これらのァウタパネルやインナパネルは、自動 車の設計上、より大型化や、より複雑形状化する傾向にあり、成形がより難しくなつて いる力 である。
[0014] また、例えば、 Mg含有量が 10%以上など、高 Mg含有においても、 Mg含有量が高く なるほど、 Al-Mg系合金板の材質のバラツキが大きくなる傾向もある。これは、従来 の双ロール式連続铸造法力 後述する通り、潤滑剤をロールに塗布して铸造する方 式であるため、板の部位によっては凝固速度が不十分となりやすぐ高 Mg含有ほど、 マクロ偏析ゃミクロ偏祈が大きくなることも影響している。したがって、従来の双ロール 式連続铸造法では、 Mg含有量が高くなるほど、 Al-Mg系合金板の強度延性バランス を、同じ板内で均一にすることが困難となる問題もある。
[0015] したがって、双ロール式連続铸造法を用いて製造した高 Mgの A卜 Mg系合金板の 上記実際のァウタパネルやインナパネルへのプレス成形性を向上させるためには、 前記特許文献 1、 2のような、結晶粒を微細化させる、更には、 Al-Mg系金属間化合 物を微細化させる、ある 、は粗大なものを少なくすることだけでは不十分である。
[0016] 本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その第 1の目的 は、連続铸造により得られた高 Mg含有 A卜 Mg系アルミニウム合金板であって、強度 延性バランスに優れ、優れた成形性と板内の均質性を有するアルミニウム合金板を 提供することである。
[0017] 一方、双ロール式連続铸造法における冷却速度 (铸造速度)を速くして、铸造の際 に晶出する A卜 Mg系金属間化合物を抑制し得たとしても、更にその後の工程では、 連続铸造後の室温までの冷却の他にも、冷間圧延前の均質化熱処理、冷間圧延途 中の中間焼鈍、冷間圧延後の溶体化処理など、板状铸塊または薄板を 400 °C以上 の温度に加熱する、あるいは加熱された板状铸塊または薄板を冷却する工程が、ェ 程設計上、選択的に入ってくる。そして、これらの熱履歴工程で、 Al-Mg系金属間化 合物が発生する可能性は十分にある。
[0018] したがって、双ロール式連続铸造工程において A卜 Mg系金属間化合物の発生を 抑制しても、上記したその後の熱履歴工程で発生する A卜 Mg系金属間化合物を抑 制しなければ、最終製品としての高 Mgの A卜 Mg系合金板のプレス成形性を向上させ ることができない。
[0019] 本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その第 2の目的 は、双ロール式連続铸造後の熱履歴工程で発生する A卜 Mg系金属間化合物を抑制 して、プレス成形性を向上させた高 Mgの A卜 Mg系合金板の製造方法を提供すること である。
課題を解決するための手段
[0020] 前記第 1の目的を達成するために、本発明のアルミニウム合金板の要旨は、双ロー ル式連続铸造法により铸造および冷間圧延された板厚 0.5〜3mmの A卜 Mg系アル ミニゥム合金板であって、質量%で、 Mg:8%を超え 14%以下、 Fe:1.0%以下、 Si:0.5% 以下を含み、アルミニウム合金板の平均導電率が 20IACS%以上、 26IACS%未満の 範囲であり、アルミニウム合金板の材質特性として、強度延性バランス(引張強度 X 全伸び)が 11000 (MPa%)以上であることとする。
[0021] この高い強度延性バランスと板内の均質性を確実に達成するために、前記アルミ- ゥム合金板が、前記双ロール式連続铸造の際に、質量%で、 Mg:8〜14%、 Fe:1.0% 以下、 Si:0.5%以下を含み、残部の内の 97%以上が A1力 なるアルミニウム合金溶湯 を、回転する一対の双ロールに注湯して、この双ロールの冷却速度を 100 °C/s以上 として、板厚 1〜13mmの範囲に、連続的に铸造して製造されたものであることが好ま しい。
[0022] 更に、高い強度延性バランスと板内の均質性を確実に達成するためには、連続铸 造に際して、上記双ロール表面が潤滑されて 、な 、ことが好ま 、。
[0023] 本発明で言う、平均導電率とは、板の成形される部位の、互いの間隔を 100mm以 上開けた任意の測定箇所、 5箇所における各導電率の平均値を言う。そして、平均 導電率測定対象のアルミニウム合金板は、強度延性バランスなどのアルミニウム合金 板の材質特性を含めて、双ロール式連続铸造法により铸造および冷間圧延されて、 最終的に焼鈍された後のアルミニウム合金板とする。
[0024] 前記第 2の目的を達成するために、本発明のアルミニウム合金板の製造方法の要 旨は、双ロール式連続铸造方法によって、質量%で、 Mg:8%を超え 14%以下、 Fe:1.0 %以下、 Si:0 .5%以下を含み、残部が A1および不可避的不純物からなり、板厚が 1〜 13mmのアルミニウム合金板状铸塊を得、この铸塊を冷間圧延して板厚 0.5〜3mmの アルミニウム合金薄板を製造する方法において、前記双ロールに注湯後に前記板状 铸塊中心部が凝固するまでの平均冷却速度を 50°C/s以上として铸造し、更にその後 の工程において、前記板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱するに際し ては、前記板状铸塊または薄板の中心部の温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の 平均昇温速度を 5 °C/s以上とし、 200 °Cを超える高温から板状铸塊または薄板を冷 却するに際しては、 200 °Cの温度までの平均冷却速度が 5 °C/s以上にて冷却するこ とである。
[0025] 本発明にお 、て、上記前記板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱する 際、あるいは上記 200 °Cを超える高温力 板状铸塊または薄板を冷却する際、という のは、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が十分にある熱履歴工程を意味す る。
[0026] そして、このような熱履歴工程とは、前記板状铸塊の铸造直後から冷却する際の 20 0 °Cまでの温度範囲、冷間圧延前の 400 °C以上液相線温度以下での均質化熱処 理、铸造後で温度が 300 °C以上の前記板状铸塊に対して行う冷間圧延、冷間圧延 後の 400 °C以上液相線温度以下での最終焼鈍、などが例示される。これらの熱履歴 工程は、双ロール式連続铸造方法による高 Mgの A卜 Mg系合金板の製造方法にお いて、板の成形性を向上させるためや製造効率や歩留り向上などの工程設計上、選 択的に入ってくる。
発明の効果
[0027] 本発明のアルミニウム合金板では、上記最終的には焼鈍された後の、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板組織における、アルミニウム合金板の平均導電率を上記 20IA CS%以上、 26IACS%未満の範囲に制御する。これによつて、高 Mgの A卜 Mg系合金 板組織における、従来のような A卜 Mg系の特定の金属間化合物だけではなぐ Al-Fe 系、 A卜 Si系の金属間化合物などを含めた、金属間化合物全般を、その析出状態や 量を含めて全般的に制御する。
[0028] これによつて、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板の材質特性として、強度延性バ ランスをアルミニウム合金板に亙って均一に向上させる。そして、プレスによる、張出 成形、絞り成形、曲げ加工、あるいはこれら成形加工の組み合わせなどのプレス成形 性を向上させる。
[0029] そして、このようにアルミニウム合金板の平均導電率を制御するためには、成分組 成だけではなぐ後述する通り、双ロール連続铸造の際の冷却速度を高め、かつ、潤 滑されて!、な 、双ロールを用いて铸造するなどの、製造方法や条件の制御が必要で ある。
[0030] また、本発明のアルミニウム合金板の製造方法では、双ロール式連続铸造後の上 記熱履歴工程において、板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱するに際 しては、板状铸塊または薄板中心部の温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇 温速度を 5 °C/s以上と速くする乃至遅くしない。
[0031] また、双ロール式連続铸造後の上記熱履歴工程において、 200 °Cを超える高温か ら板状铸塊または薄板を冷却するに際しては、 200 °Cの温度までの平均冷却速度を 5 °C/s以上と速くする乃至遅くしない。 [0032] これによつて、各熱履歴工程における A卜 Mg系の金属間化合物の発生を抑制して 、高 Mgの A卜 Mg系合金板のプレス成形性を向上させる。また,この A卜 Mg系の金属 間化合物の発生を抑制することによって、 A卜 Fe系、 A卜 Si系などのプレス成形性を 低下させる他の金属間化合物などを含めた、金属間化合物全般をその析出状態や 量を含めて抑制できる。
[0033] この結果、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板の材質特性として、強度延性バラン スをアルミニウム合金板に亙って均一に向上させることができる。そして、プレスによる 、張出成形、絞り成形、曲げ加工、あるいはこれら成形加工の組み合わせなどのプレ ス成形性を向上させることができる。
発明を実施するための最良の形態
[0034] (平均導電率)
本発明では、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板における強度延性バランスを向上 させるために、アルミニウム合金板の平均導電率を 20IACS%以上、 26IACS%未満の 範囲とする。
[0035] 本発明のような高 Mgの A卜 Mg系合金板組成では、主相である A卜 Mg系の金属間 化合物の析出量や析出状態 (形状、大きさ)だけではなぐ他の、 Al-Fe系、 A卜 Si系 の金属間化合物の析出量や析出状態 (形状、大きさ)が、板における強度延性バラン スに大きく影響する。したがって、これら金属間化合物の析出量や析出状態を全て規 定することは困難であり、また煩雑でもある。
[0036] このため、本発明では、これら金属間化合物の析出量や析出状態全般を、これらに 一義的に相関する、言い換えると、板における強度延性バランスに相関する、アルミ ニゥム合金板の平均導電率によって規定、制御する。
[0037] 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板において、アルミニウム合金板の平均導電率が
20IACS%未満では、 Mgなどの固溶が進んで、金属間化合物の析出量が少な過ぎ、 延性は高くなるものの、強度が低くなり、強度延性バランス(引張強度 X全伸び)は 11 000 (MPa%)未満となる。このため、プレス成形性が低下する。また、板の均質性も低 下する。
[0038] 一方、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板にお!、て、アルミニウム合金板の平均導 電率が 26IACS%以上 (26.0IACS%以上)となった場合、金属間化合物 (析出物)の析 出量が多過ぎ、強度は高くなるものの、延性が低くなり、やはり強度延性バランス(引 張強度 X全伸び)は 11000 (MPa%)未満となる。このため、やはりプレス成形性が低下 する。また、板の均質性も低下する。
[0039] このように、本発明では、アルミニウム合金板の平均導電率によって規定、制御する ことによって、得られた (製品)成形用アルミニウム合金板の、成形に使用する板の各 部位の材質の均一特性として、強度延性バランス(引張強度 X全伸び)が 11000 (MP a%)以上であることを保障する。
[0040] たとえ、成形用アルミニウム合金板の一部位あるいは部分的に、チャンピオンデー タとして高い強度延性バランスを示したとしても、成形に使用する板の他の部位にお ける強度延性バランスが低い、材質にバラツキがあるようでは、成形用アルミニウム合 金板として使用できない。成形用アルミニウム合金板として使用できるためには、得ら れた (製品)成形用アルミニウム合金板の、成形に使用する板各部位の材質が均一 に、強度延性バランス(引張強度 X全伸び)が 11000 (MPa%)以上であることが必要で ある。
[0041] この点、本発明では、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板の平均導電率を 15〜291 ACS%の範囲として、上記強度延性バランスと、成形に使用する板各部位の強度延 性バランスの均一性を保障する。但し、成形に使用する板各部位の強度延性バラン スの均一性を保障するためには、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板の、成形に使 用する各部位の導電率が 15〜29IACS%の範囲であることが勿論好ましい。
[0042] この強度延性バランスを 12000 (MPa%)以上と、より高ぐかつ、板の各部位において 均一に達成するためには、前記アルミニウム合金板の平均導電率を 20〜26IACS%の 範囲とすることが好ましい。
[0043] 導電率の測定は、市販の渦流導電率測定装置によって、アルミニウム合金板表面 の導電率が測定可能である。これによつて、板の成形される部位の、互いの間隔を 10 0mm以上開けた任意の測定箇所、 5箇所における各導電率を計測して、これを平均 化し、平均導電率を求める。測定対象のアルミニウム合金板は、前記した通り、双口 ール式連続铸造法により铸造および冷間圧延されて、最終的に焼鈍された後のアル ミニゥム合金板とする。
[0044] (平均結晶粒径)
A1合金板表面の平均結晶粒径は 100 m以下に微細化させることが、上記強度延 性バランスを満たす前提条件として好ましい。結晶粒径をこの範囲に細力べ乃至小さ くすること〖こよって、プレス成形性が確保乃至向上される。結晶粒径が 100 mを越 えて粗大化した場合、プレス成形性が著しく低下し、成形時の割れや肌荒れなどの 不良が生じ易くなる。一方、平均結晶粒径があまり細力過ぎても、 5000系 A1合金板に 特有の、 SS (ストレッチヤーストレイン)マークがプレス成形時に発生するので、この観 点からは、平均結晶粒径は 20 m以上とすることが好ましい。
[0045] 本発明で言う結晶粒径とは板の長手 (L)方向の結晶粒の最大径である。この結晶 粒径は、 A1合金板を 0.05〜0.1mm機械研磨した後電解エッチングした表面を、 100 倍の光学顕微鏡を用いて観察し、前記し方向にラインインターセプト (line intercept) 法で測定する。 1測定ライン長さは 0.95mmとし、 1視野当たり各 3本で合計 5視野を 観察することにより、全測定ライン長さを 0.95 X 15mmとする。
[0046] (化学成分組成)
本発明 A1合金板における化学成分組成の、各合金元素の意義及びその限定理由 について以下に説明する。本発明 A1合金板、即ち双ロール式連続铸造方法によって 铸造される A1合金板状铸塊 (あるいは双ロールに供給される溶湯)の組成は、質量% で、 Mg:8%を超え 14%以下、 Fe:1.0%以下、 Si:0.5%以下を含む化学成分組成とする
[0047] (Mg:8%を超え 14%以下)
Mgは A1合金板の強度、延性、そして強度延性バランスを高める重要合金元素であ る。 Mgが 8%以下の含有量では、強度、延性が不足して、高 Mgの A卜 Mg系 A1合金の 特徴が出ず、特に本発明が意図する、自動車用パネルへのプレス成形性が不足す る。一方、 Mgを 14%を越えて含有すると、連続铸造の際の冷却速度を高めたり、焼鈍 後の冷却速度を高めるなどの、製造方法や条件の制御を行なっても、 Al-Mg系化合 物の晶析出が多くなる。この結果プレス成形性が著しく低下する。また、加工硬化量 が大きくなり、冷間圧延性も低下させる。したがって、 Mgは 8%を超え 14%以下の範囲 とする。
[0048] (Fe:1.0%以下、 Si:0.5%以下)
Feと Siは、溶湯の溶解原料力も必然的に含まれ、できるだけ少ない量に規制すべき 不純物である。 Feと Siは、 Al-Mg-(Fe、 Si)などから成る A卜 Mg系化合物量や、 A卜 Fe 、 Al-Si系などの A Mg系以外の化合物量となって多く生成する。 Feの含有量が 1.0 %、 Siの含有量が 0.5%、を各々超えた場合には、これらの化合物量が過大となって、破 壊靱性ゃ成形性を大きく阻害する。この結果プレス成形性が著しく低下する。したが つて、 Feは 1.0%以下、好ましくは 0.5%以下、 Siは 0.5%以下、好ましくは 0.3%以下に各々 規制する。
[0049] この他、 Mn、 Cu、 Cr、 Zr、 Zn、 V、 Ti、 Bなども、溶湯の溶解原料から含まれやす ヽ 不純物元素であり、含有量は少ない方が良い。し力し、例えば、 Mn、 Cr、 Zr、 Vには 圧延板組織の微細化効果、 Ti、 Bには铸造板 (铸塊)組織の微細化効果などの効果 もある。また、 Cu、 Znには、強度を向上させる効果もある。このため、これら効果を狙つ て、敢えて含有させる場合もあり、本発明板の特性である成形性を阻害しない範囲で 、これら元素を一種または二種以上含有させることは許容される。これらの許容量は 、各々、質量%で、 Mn:0.3%以下、 Cr:0.3%以下、 Zr:0.3%以下、 V:0.3%以下、 Ti:0.1% 以下、 B:0.05%以下、 Cu:1.0%以下、 Zn:1.0%以下、である。
[0050] (製造方法)
以下に、本発明における 8%を超える A卜 Mg系 A1合金板の製造方法につき説明する 本発明の高 Mgの A卜 Mg系 A1合金板は、前記した通り、 DC铸造などで铸造した铸塊 を均熱処理後に熱間圧延を施す、通常の製造方法では、工業的に製造することは 困難である。したがって、本発明の高 Mgの A卜 Mg系 A1合金板は、双ロール式などの 連続铸造と、熱間圧延を省略した、冷間圧延、焼鈍とを組み合わせて製造する。
[0051] (双ロール式連続铸造)
A1合金薄板の連続铸造方法としては、双ロール式の他に、ベルトキャスター(belt c aster)式、プロペルチ(properzi)式、ブロックキャスター(block caster)式などがあるが 、後述する铸造の際の冷却速度を高くするためには、双ロール (twin roll)式とする。 [0052] この双ロール式連続铸造は、前記した通り、回転する一対の水冷銅铸型などの双 ロール間に、耐火物製の給湯ノズルから、上記成分組成の A1合金溶湯を注湯して凝 固させ、かつ、この双ロール間において、上記凝固直後に圧下し、かつ急冷して、 A1 合金薄板とする。
[0053] (ローノレ潤滑)
この際、双ロールとしては、潤滑剤によって表面が潤滑されていないロールを用い ることが望ましい。従来では、溶湯がロール表面に接触および急冷されて、双ロール 表面に造形される凝固殻の割れを防止するために、酸化物粉末 (アルミナ粉、酸化亜 鉛粉等)、 SiC粉末、グラフアイト粉末、油、溶融ガラスなどの潤滑剤 (離型剤)を、双 ロール表面に塗布あるいは流下させて用いることが一般的であった。しかし、これら 潤滑剤を用いた場合、冷却速度が遅くなつて、必要な冷却速度が得られない。この ため、 8%を超える高 Mgの A卜 Mg系合金板の平均導電率が上記規定範囲から外れる 可能性が高くなる。
[0054] また、これら潤滑剤を用いた場合、双ロール表面にぉ ヽて、潤滑剤の濃度や厚み の不均一によって、冷却のムラが生じやすぐ板の部位によっては凝固速度が不十 分となりやすい。このため、 Mg含有量が高くなるほど、マクロ偏析ゃミクロ偏祈が大き くなり、 A卜 Mg系合金板の強度延性バランスを均一にすることが困難となる可能性が 高くなる。
[0055] 因みに、特開平 1-202345号公報でも、 3.5%以上の Mgを含む A卜 Mg系合金板の双 ロール式連続铸造にぉ 、て、潤滑剤によって表面が潤滑されて 、な 、ロールを用い て、冷却ムラによる、シミ (blemish)欠陥 (表面偏析)を防止して、表面品質を向上させ ることが開示されている。し力し、その実施例で開示されているのは、 5%までの Mg量 であり、本発明のような Mgが 8%を超える高 Mg量の A卜 Mg系合金板の開示は無い。即 ち、本発明のような Mgが 8%を超える高 Mg量の A卜 Mg系合金板の領域での双ロール 式連続铸造において、潤滑剤を使用した方が良いの力 悪いのかは、その効果を含 めて、全く不明であり、前記した通り、潤滑剤を使用する方が一般的であった。
[0056] (冷却速度)
例えば、铸造する板厚が 1〜13mmの比較的薄板の範囲であっても、この双ロール による铸造の冷却速度は 50 °C/s以上のできるだけ速い速度が必要である。上記潤 滑剤を用いた場合、理論計算上は冷却速度が速くても、実質的な、あるいは実際に おける冷却速度が実質的に 50 °C/s未満となりやすい。このため、平均結晶粒が 50 μ mを超えて粗大化するとともに、 Al-Mg系などの金属間化合物全般が粗大化する 力 多量に晶出する。この結果、導電率が前記範囲力も外れる可能性が高い。この ため、強度伸びバランスが低下し、プレス成形性が著しく低下する可能性が高くなる 。また、板の均質性も低下する。
[0057] なお、この冷却速度は、直接の計測は難 、ので、铸造された板 (铸塊)のデンドラ イトアームスペーシング (デンドライトニ次枝間隔、: DAS)力 公知の方法 (例えば、軽 金属学会、昭和 63年 8.20発行、「アルミニウムデンドライトアームスペーシング(dendri te arm spacing)と冷却速度の測定方法」などに記載)により求める。即ち、铸造された 板の铸造組織における、互いに隣接するデンドライトニ次アーム (二次枝)の平均間 隔 dを交線法を用いて計測し (視野数 3以上、交点数は 10以上)、この dを用いて次 式、 d = 62 X C"0-337 (但し、 d:デンドライトニ次アーム間隔 mm、 C:冷却速度。 C/s)力 求める。
[0058] (铸造板厚)
双ロールにより連続铸造する薄板の板厚は 1〜13mmの範囲とする。そして、好まし くは、 lmm以上、 5mm未満の薄い板厚とする。板厚 lmm未満の連続铸造は、双口 ール間への注湯や、双ロール間のロールギャップ制御などの铸造限界から、困難で ある。他方、板厚が 13mm、より厳しくは板厚が 5mmを超えて厚くなつた場合、铸造の 冷却速度が著しく遅くなり、 Al-Mg系などの金属間化合物全般が粗大化したり、多量 に晶出する傾向がある。この結果、導電率が前記範囲力 外れる可能性が高い。こ のため、強度伸びバランスが低下し、プレス成形性が著しく低下する可能性が高くな る。
[0059] (注湯温度)
A1合金溶湯を双ロールに注湯する際の注湯温度は、液相線温度 + 30°C以下とす ることが好ましい。注湯温度が液相線温度 + 30°Cを超えた場合、後述する铸造冷却 速度が小さくなり、 Al-Mg系などの金属間化合物全般が粗大化したり、多量に晶出し 、導電率が前記範囲から外れる可能性がある。この結果、強度伸びバランスが低下し 、プレス成形性が著しく低下する可能性がある。また、双ロールに圧下効果力 、さく なり、中心欠陥が多くなつて、 A1合金板としての基本的の機械的性質自体が低下す る可能性がある。
[0060] (双ロール周速)
回転する一対の双ロールの周速は lm /min以上とすることが好ましい。双ロールの 周速が lm /min未満では、溶湯と铸型 (双ロール)との接触時間が長くなり、铸造薄 板の表面品質が低下する可能性がある。この点、双ロールの周速は速いほど良ぐ 好ましい周速は 30m/min以上である。
[0061] (冷間圧延)
このように铸造された A1合金板は、オンラインでもオフラインでも熱間圧延せずに、 自動車パネル用の製品板の板厚 0.5〜3mmに冷間圧延されて、铸造組織が加工組 織化される。この加工組織ィ匕の程度は冷間圧延の圧下量にもより、铸造組織が残留 する場合もあるが、プレス成形性や機械的な特性を阻害しない範囲で許容される。な お、冷間圧延に先立つ、あるいは冷間圧延の途中に、通常の条件で、中間焼鈍を施 しても良い。
[0062] (最終焼鈍)
A1合金冷延板は、 400 °C〜液相線温度で最終焼鈍することが好ましい。焼鈍温度 力 S400°C未満では、溶体ィ匕効果が得られない可能性が高い。また、この最終焼鈍後 には、 500〜300 °Cの温度範囲を 5 °C/s以上の、できるだけ速い平均冷却速度で冷 却する必要がある。
最終焼鈍後の平均冷却速度が遅ぐ 5 °C/s未満であれば、冷却過程で、 Al-Mg系な どの金属間化合物全般が多量に析出する。この結果、導電率が前記範囲から外れる 可能性が高ぐ強度伸びバランスが低下し、プレス成形性が著しく低下し、板の均質 性も低下する可能性が高い。
[0063] (熱履歴工程)
本発明において、上記前記板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱する 際、あるいは上記 200 °Cを超える高温力 板状铸塊または薄板を冷却する際、という のは、前記した通り、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が十分にある熱履歴 工程を意味する。
[0064] そして、これも前記した通り、これらの熱履歴工程は、双ロール式連続铸造方法に よる高 Mgの A卜 Mg系合金板の製造方法において、板の成形性を向上させるためや 製造効率や歩留り向上などの工程設計上、選択的に入ってくる。したがって、これら の熱履歴工程が選択的に、単独であるいは組み合わせて製造工程に入ってくる場 合には、これらの熱履歴工程毎に、 Al-Mg系金属間化合物発生を抑制する条件で 行なう。以下に、このような熱履歴工程毎に、 Al-Mg系金属間化合物発生を抑制す る条件につき説明する。
[0065] (铸造直後の冷却過程)
双ロール式連続铸造方法による板状铸塊の铸造直後から例えば室温まで冷却す る際、板状铸塊が 200 °Cまでの温度範囲において、冷却速度が遅いと、 Al-Mg系金 属間化合物が発生する可能性が十分にある。このため、このような冷却工程を選択 的に行なう際には、 Al-Mg系金属間化合物発生を抑制するために、板状铸塊の铸 造直後から 200 °Cまでの温度範囲を平均冷却速度が 5 °C/s以上にて冷却する。
[0066] (均質化熱処理)
双ロール式連続铸造方法による板状铸塊を、铸塊均質化のために、冷間圧延前に
400 °C以上液相線温度以下で、選択的に均質化熱処理 (均熱処理、荒焼鈍、荒鈍と も言う)するに際しては、铸塊の昇温時と冷却時の両方の途中過程で、昇温速度と冷 却速度が遅いと、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が十分にある。特に、 A1 -Mg系金属間化合物が発生する可能性が高い温度域は、昇温時は铸塊中心部の 温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲、冷却時は均質化熱処理温度から 100でまでの 範囲である。
[0067] このため、このような均質ィ匕熱処理を選択的に行なう際には、 A卜 Mg系金属間化合 物発生を抑制するために、均質化熱処理温度への加熱の際に、铸塊中心部の温度 力 S200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇温速度を 5 °C/s以上とする。また、均質ィ匕 熱処理温度からの冷却に際して、均質化熱処理温度から 100 °Cまでの範囲の平均 冷却速度を 5 °C/s以上とする。 [0068] (铸造後の冷間圧延)
双ロール式連続铸造方法による板状铸塊の铸造直後から室温まで冷却せずに、 例えば、連続して冷間圧延 (あるいは温間圧延)を行なう場合がある。このような場合 は、冷間圧延 (あるいは温間圧延)開始温度が 300 °C以上の場合に、冷間圧延中に 、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が十分にある。
[0069] したがって、冷間圧延 (あるいは温間圧延)を、铸造後で温度が 300 °C以上の前記 板状铸塊に対して選択的に行う場合には、冷間圧延中(あるいは温間圧延中)の板 の平均冷却速度を 50°C/s以上とするか、冷間圧延後(あるいは温間圧延後)の板を 平均冷却速度 5 °C/s以上で冷却する。
[0070] (冷間圧延後の最終焼鈍)
冷間圧延後に板を 400 °C以上液相線温度以下で、選択的に最終焼鈍 (溶体化処 理とも言う)するに際しては、板の昇温時と冷却時の両方の途中過程で、昇温速度と 冷却速度が遅いと、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が十分にある。特に、 Al-Mg系金属間化合物が発生する可能性が高い温度域は、最終焼鈍温度までの 昇温時は板中心部の温度が 200°Cから 400 °Cまでの範囲、冷却時は最終焼鈍温度 から 100 °Cまでの範囲である。
[0071] このため、このような溶体ィ匕処理を選択的に行なう際には、 A卜 Mg系金属間化合物 発生を抑制するために、最終焼鈍温度への加熱の際に板中心部の温度が 200でか ら 400 °Cまでの範囲の平均昇温速度を 5 °C/s以上とする。また、最終焼鈍温度から 冷却するに際しては、最終焼鈍温度から 100 °Cまでの範囲の平均冷却速度を 5 °C/s 以上とする。
[0072] これによつて、各熱履歴工程における A卜 Mg系の金属間化合物の発生を抑制して 、高 Mg ( Al-Mg系合金板のプレス成形性を向上させる。また,この A卜 Mg系の金属 間化合物の発生を抑制することによって、 A卜 Fe系、 A卜 Si系などのプレス成形性を 低下させる他の金属間化合物などを含めた、金属間化合物全般をその析出状態や 量を含めて抑制できる。
[0073] なお、 A1合金冷延板は、 400 °C〜液相線温度で最終焼鈍することが好ま 、。この 焼鈍温度が 400 °C未満では、溶体化効果が得られない可能性が高い。 [0074] (冷間圧延)
通常の冷間圧延は、即ち、前記した板状铸塊の铸造直後力 室温まで冷却せずに A1合金板状铸塊を冷間圧延する以外の、室温まで冷却してから行なう冷間圧延は、 オンラインでもオフラインでも熱間圧延をせずに、自動車パネル用の製品板の板厚 0. 5〜3mmに圧延して、铸造組織を加工組織化する。この加工組織ィヒの程度は冷間 圧延の圧下量にもより、铸造組織が残留する場合もあるが、プレス成形性や機械的 な特性を阻害しな ヽ範囲で許容される。
[0075] なお、冷間圧延の途中に、通常の条件で、中間焼鈍を施しても良いが、その場合、 400°C以上の温度で中間焼鈍する場合には、 A卜 Mg系金属間化合物発生を抑制す るために、昇温と冷却の過程を、前記最終焼鈍と同じ条件で行なう。
[0076] (平均結晶粒径)
A1合金板表面の平均結晶粒径は 100 m以下に微細化させることが、強度延性バ ランスを満たす前提条件として好ましい。結晶粒径をこの範囲に細力べ乃至小さくす ること〖こよって、プレス成形性が確保乃至向上される。結晶粒径が 100 /z mを越えて 粗大化した場合、プレス成形性が著しく低下し、成形時の割れや肌荒れなどの不良 が生じ易くなる。一方、平均結晶粒径があまり細力過ぎても、 5000系 A1合金板に特有 の、 SS (ストレッチヤーストレイン)マークがプレス成形時に発生するので、この観点か らは、平均結晶粒径は 20 m以上とすることが好ましい。
[0077] 本発明で言う結晶粒径とは板の長手 (L)方向の結晶粒の最大径である。この結晶 粒径は、 A1合金板を 0.05〜0.1mm機械研磨した後電解エッチングした表面を、 100 倍の光学顕微鏡を用いて観察し、前記し方向にラインインターセプト法で測定する。 1測定ライン長さは 0.95mmとし、 1視野当たり各 3本で合計 5視野を観察すること〖こ より、全測定ライン長さを 0.95 X 15mmとする。
実施例 1
[0078] 以下に本発明の実施例 1を説明する。表 1に示す種々の化学成分組成の A卜 Mg 系 A1合金溶湯 (発明例 A〜M、比較例 N〜X)を、前記した双ロール連続铸造法によ り、表 2に示す条件で各板厚 (3〜5mm)に铸造した。そして、これら各 A1合金铸造薄 板を板厚 1.5mmまで冷間圧延した。また、これら各冷延板を、表 2に示す条件で、連 続焼鈍炉で最終焼鈍および冷却を行った。これら発明例、比較例とも、得られた A1合 金板表面の平均結晶粒径は 30〜60 /z mの範囲であった。
[0079] ここにお!/、て、双ロール連続铸造の際の、双ロールの周速は 70m /min、 A1合金溶 湯を双ロールに注湯する際の注湯温度は、液相線温度 + 20°Cと、各例とも一定とし た。 SiCおよびアルミナの粉末を水に懸濁させた潤滑剤による双ロール表面の潤滑 は、表 2の比較例 15、 16のみ行い、他の例は全て双ロール表面の潤滑無し (無潤滑) で、連続铸造した。
[0080] このように得られた、最終焼鈍後の高 Mgの A卜 Mg系 A1合金板から、プレス成形され る部位の、長手方向に亙って、互いの間隔を 100mm以上開けた任意の測定箇所、 5 箇所における各導電率の平均値 (IACS% )を計測した。また、板の均質性を評価す るため、これら各導電率の内の最大の導電率と最小の導電率との差である Δ導電率 (IACS% )を求めた。
[0081] 更に、前記各導電率測定箇所から試験片を採取し、各試験片の機械的性質と、強 度延性バランス I張強度 (TS:MPa) X全伸び (EL:%)](MPa%)の平均値を求め、また、 プレス成形される板部位から、長手方向に亙って、互いの間隔を 100mm以上開けた 任意の各試験片を各試験毎に 5枚採取して、成形性などの特性も計測、評価した。 これらの結果を表 3に示す。
[0082] 引張試験は JIS Z 2201にしたがって行うとともに、試験片形状は JIS 5号試験片で行 い、試験片長手方向が圧延方向と一致するように作製した。また、クロスヘッド速度は 5mm/分で、試験片が破断するまで一定の速度で行った。
[0083] 成形性の材料試験評価としては、 JIS Z 2247に準拠してエリクセン試験 (mm)を行つ た。
[0084] そして、実際の自動車ァウタパネルとしての成形性を評価するために、前記得られ た高 Mgの各 A卜 Mg系 A1合金板をプレス成形および曲げカ卩ェした。これらの結果も表 3に示す。
[0085] プレス成形試験は、前記採取試験片 (一辺が 200mmの正方形のブランク) 5枚を、中 央部に一辺が 60mmで、高さが 30mmの角筒状の張出部と、この張出部の四周囲に平 坦なフランジ部を有するハット型のパネルに、メカプレスにより張出成形した。しわ押 さえ力は 49kN、潤滑油は一般防鲭油、成形速度は 20mm/分の同じ条件で行った。
[0086] そして、 5回 (5枚)のプレス成形ともに、前記張出部の四周囲や平坦なフランジ部に 割れが生じな力つたものを〇、 5回のプレス成形ともに割れは無いが、 SSマークや肌 荒れが生じたものを△、 1回でも前記割れが生じたものを Xと評価した。
[0087] 曲げ加工性は、前記採取試験片を、自動車ァウタパネルとして、プレス成形後にフ ラットヘム (flat hem)加工されることを模擬して、常温にて、試験片に 10%のストレッチ を行った後、曲げ試験を行い評価した。試験片条件は、前記採取試験片を、 JIS Z 22 04に規定される 3号試験片 (幅 30mm X長さ 200mm)を用い、試験片長手方向が圧延 方向と一致するように作製した。曲げ試験は、 JIS Z 2248に規定される Vブロック法に より、フラットヘム加工を模擬して、先端半径 0.3mm、曲げ角度 60度の押金具で 60度 に曲げた後、更に 180度に曲げた。この際、例えば、ァゥタパネルのヘム加工ではィ ンナパネルが曲げ部内に挟み込まれる力 条件を厳しくするために、このような A1合 金板を挟み込まないで 180度に曲げた。
[0088] そして、曲げ試験後の曲げ部 (湾曲部)の割れの発生状況を観察し、 5回 (5枚)の 試験共に、曲げ部表面に割れや肌荒れなどの以上が無いものを〇、 5回の試験共 に割れは無いが肌荒れが生じているものを△、 1回でも割れがあるものを Xと評価し た。
[0089] 表 1、 2の通り、表 1の A〜Mの本発明範囲内の組成を有する高 Mgの A卜 Mg系 A1 合金板例であって、本発明範囲内の条件で、双ロール連続铸造、冷延、最終焼鈍さ れた発明例 1〜14は、導電率が本発明範囲内であるとともに、導電率のばらつきで ある Δ導電率も小さぐ強度延性バランスが高ぐまた、均一であるため、板各部位に おけるプレス成形性や、その均一性に優れて 、る。
[0090] これに対して、比較例 15、 16は、表 1の A、 Bの本発明範囲内の組成を有する高 M gの A卜 Mg系 A1合金例ではある力 双ロールの潤滑を行ない、冷却速度が 100 °C/s 未満となった好ましい製造条件の範囲外で製造されている。このため、比較例 15、 16 は、導電率が本発明範囲から外れ、強度延性バランスが低ぐ曲げ加工性やプレス 成形性に劣っている。また、 Δ導電率も高ぐ板の均質性にも劣っている。
[0091] 比較例 17は、表 1の Bの本発明範囲内の組成を有する高 Mgの A卜 Mg系 A1合金例 ではあるが、最終焼鈍時の冷却速度が遅い。このため、比較例 17は、導電率が本発 明範囲から外れ、強度延性バランスが低ぐ曲げ加工性やプレス成形性に劣ってい る。また、 Δ導電率も高ぐ板の均質性にも劣っている。
[0092] 表 1の N〜Xの発明範囲外の組成を有する合金を用いた比較例 18〜28は、好まし い条件の範囲内で、双ロール連続铸造、冷延、最終焼鈍されているにもかかわらず
、プレス成形性が、発明例に比して著しく劣っている。
[0093] 比較例 18は、 Mg含有量が下限を下回って少な過ぎる Nの合金を用いているため、 導電率が低めに外れる。この結果、強度延性バランスが低ぐ曲げ加工性やプレス成 形性に劣っている。
[0094] 比較例 19は、 Mg含有量が上限を上回って多過ぎる 0の合金を用いているため、導 電率が高めに外れる。この結果、強度延性バランスが低ぐ曲げ加工性やプレス成形 性に劣っている。したがって、これらから、 Mg含有量の強度、延性、強度延性バラン ス、成形性に対する臨界的な意義が分かる。
[0095] 比較例 20は、 Fe含有量が上限を上回って多過ぎる Pの合金を用いて!/、る。
比較例 21は、 Si含有量が上限を上回って多過ぎる Qの合金を用いている。 比較例 22は、 Mn含有量が上限を上回って多過ぎる Rの合金を用いている。
比較例 23は、 Cr含有量が上限を上回って多過ぎる Sの合金を用いている。 比較例 24は、 Zr含有量が上限を上回って多過ぎる Tの合金を用いている。 比較例 25は、 V含有量が上限を上回って多過ぎる Uの合金を用いている。 比較例 26は、 Ti含有量が上限を上回って多過ぎる Vの合金を用いている。 比較例 27は、 Cu含有量が上限を上回って多過ぎる Wの合金を用いている。
比較例 28は、 Zn含有量が上限を上回って多過ぎる Xの合金を用いている。
この結果、これら比較例は、強度延性バランスが低ぐ曲げ加工性やプレス成形性 に劣っている。したがって、これらから、各元素の強度、延性、強度延性バランス、成 形性に対する臨界的な意義が分かる。
[0096] [表 1] A 1合金板の化学成分組成 (質量%、 残部 A 1 )
Fe S i Ti B Mn Cr Zr Cu Zn
A 8. 1 0 25 0. 21 0. 01 0 002
B 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
C 13. 8 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
D 10. 5 0. 90 0. 21 0. 01 0. 002
§s E 10. 5 0. 25 0. 50 0. 01 0 002
F 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0 002 0. 20
G 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 20
H 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 20
I 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 20
J 10. 5 0. 25 0. 21 0 08 0. 002
K 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 80 し 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 20 80
Ν 7. 6 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
0 15. 0 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
Ρ 10. 5 1. 10 0. 21 0. 01 0. 002
Q 10. 5 0. 25 0. 60 0. 01 0. 002
R 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 40
S 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 40
Τ 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 40
U 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002 0. 40
V 10. 5 0. 25 0. 21 0. 15 0. 002
W 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
X 10. 5 0. 25 0. 21 0. 01 0. 002
*含有量の記载において、 —の記載は 0 . 0 0 2 %未満 (検出限界以下) であることを示す。
Figure imgf000022_0002
Figure imgf000022_0001
実施例 2
以下に本発明の実施例 2を説明する。表 1に示す種々の化学成分組成の A卜 Mg 系 A1合金溶湯 (発明例 A I、比較 ί¾ί Μ)を、前記した双ロール連続铸造法により 板状铸塊 (各板厚: 3 5mm)に铸造した。そして、表 2に示す製造法タイプにより、表 3 に示す具体的な各工程条件で、各板状铸塊 (A1合金鏺造薄板)から冷延板 (各板厚: 1.5mm)を製造した。これら発明例、比較例とも、得られた A1合金板表面の平均結晶 粒径は比較例 13を除き 30〜60 μ mの範囲であった。
[0099] ここにお!/、て、双ロール連続铸造の際の、双ロールの周速は 70m /min、 A1合金溶 湯を双ロールに注湯する際の注湯温度は、液相線温度 + 20°Cと、各例とも一定とし た。 SiCおよびアルミナの粉末を水に懸濁させた潤滑剤による双ロール表面の潤滑 は、表 2の比較例 15、 16のみ行い、他の例は全て双ロール表面の潤滑無し (無潤滑 )で、連続铸造した。
[0100] このように得られた、最終焼鈍後の高 Mgの A卜 Mg系 A1合金板から、プレス成形され る部位の、長手方向に亙って、互いの間隔を 100mm以上開けた任意の測定箇所、 5 箇所から各々試験片を採取して各種試験、評価を行なった。
[0101] 各試験片組織について、 250倍の走査型電子顕微鏡を用いて観察し、視野内の A1 -Mg系金属間化合物の平均粒径 (; z m)と平均面積率 (%)を各々測定し、平均化した 。組織 (?見野)内に存在する A卜 Mg系金属間化合物 (析出物)については、 X線回折 法にて同定して識別し、観察される個々の A卜 Mg系金属間化合物の最大の粒径を 測定した上で平均化し、更に、上記各試験片間で平均化したものを平均粒径とした。 また、面積率についても、観察される A卜 Mg系金属間化合物全ての視野内に占める 面積を画像解析にて求め、上記各試験片間で平均化したものを平均面積率とした。
[0102] 各試験片の機械的性質と、強度延性バランス I張強度 (TS:MPa) X全伸び (L:%)] P a%)の平均値を求めた。
引張試験は、実施例 1と同様、 JIS Z 2201にしたがって行うとともに、試験片形状は J IS 5号試験片で行い、試験片長手方向が圧延方向と一致するように作製した。また 、クロスヘッド速度は 5mm/分で、試験片が破断するまで一定の速度で行った。
[0103] 各試験片の成形性の材料試験評価としては、 JIS Z 2247に準拠してエリクセン試験 ( mm)を行った。これらの結果を表6に示す。
[0104] 更に、前記プレス成形される板部位から、長手方向に亙って、互いの間隔を 100mm 以上開けた箇所力 ブランクを各試験毎に 5枚採取して、成形性などの特性も試験 、評価した。これらの結果も表 6に示す。
[0105] そして、実際の自動車ァウタパネルとしての成形性を評価するために、前記得られ た高 Mgの各 A卜 Mg系 A1合金板をプレス成形および曲げカ卩ェした。 [0106] プレス成形試験は、実施例 1と同様、前記採取試験片 (一辺が 200mmの正方形の ブランク) 5枚を、中央部に一辺が 60mmで、高さが 30mmの角筒状の張出部と、この張 出部の四周囲に平坦なフランジ部を有するハット型のパネルに、メカプレスにより張 出成形した。しわ押さえ力は 49kN、潤滑油は一般防鲭油、成形速度は 20mm/分の 同じ条件で行った。
[0107] そして、 5回 (5枚)のプレス成形ともに、前記張出部の四周囲や平坦なフランジ部に 割れが生じな力つたものを〇、 5回のプレス成形ともに割れは無いが、 SSマークや肌 荒れが生じたものを△、 1回でも前記割れが生じたものを Xと評価した。
[0108] 曲げ加工性は、実施例 1と同様、前記採取試験片を、自動車ァゥタパネルとして、 プレス成形後にフラットヘム加工されることを模擬して、常温にて、試験片に 10%のス トレツチを行った後、曲げ試験を行い評価した。試験片条件は、前記採取試験片を、 JIS Z 2204に規定される 3号試験片 (幅 30mm X長さ 200mm)を用い、試験片長手方向 が圧延方向と一致するように作製した。曲げ試験は、 JIS Z 2248に規定される Vブロッ ク法により、フラットヘム加工を模擬して、先端半径 0.3mm、曲げ角度 60度の押金具 で 60度に曲げた後、更に 180度に曲げた。この際、例えば、ァゥタパネルのヘムカロェ ではインナパネルが曲げ部内に挟み込まれる力 条件を厳しくするために、このよう に A1合金板を挟み込まな 、で 180度に曲げた。
[0109] そして、曲げ試験後の曲げ部 (湾曲部)の割れの発生状況を観察し、 5回 (5枚)の 試験共に、曲げ部表面に割れや肌荒れなどの以上が無いものを〇、 5回の試験共 に割れは無いが肌荒れが生じているものを△、 1回でも割れがあるものを Xと評価し た。
[0110] 表 3〜6の通り、表 3の A〜1の本発明範囲内の組成を有する発明例 1〜12は、 高 Mgの A卜 Mg系 A1合金板例であって、双ロールに注湯後に前記板状铸塊中心部 が凝固するまでの平均冷却速度を 50°C/s以上として铸造し、更にその後の熱履歴ェ 程において、前記板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱するに際しては、 前記板状铸塊または薄板の中心部の温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇 温速度を 5 °C/s以上とし、 200 °Cを超える高温力 板状铸塊または薄板を冷却する に際しては、 200 °Cの温度までの平均冷却速度が 5 °C/s以上にて冷却している。 [0111] この結果、発明例 1〜12は、铸造後の熱履歴工程を経ているにもかかわらず、 A卜 Mg系金属間化合物の平均粒径 (; z m)と平均面積率 (%)が小さぐ強度延性バランス が高ぐまた、板の各部位におけるプレス成形性や、これら特性の均質性に優れてい る。
[0112] これに対して、比較例 13は、表 3の Bの本発明範囲内の組成を有する合金例では あるが、双ロールの潤滑を行ない、铸造の際の冷却速度が 50°C/s未満と低過ぎる。こ のため、比較例 13は、 Al-Mg系金属間化合物の平均粒径 ( m)と平均面積率 (%)が 発明例に比して大きい。また、平均結晶粒径も 300 mと大きくなつていた。この結 果、比較例 13は強度延性バランスが低ぐ曲げ力卩ェ性やプレス成形性に劣っている 。また、板の均質性にも劣っている。
[0113] 比較例 14〜18は、表 1の Bの本発明範囲内 A卜 Mg系合金例ではある力 铸造後 の熱履歴工程のいずれかにおいて、前記平均昇温速度か、または冷却速度が遅過 ぎる。このため、比較例 14〜18は、 A卜 Mg系金属間化合物の平均粒径 ( m)と平均 面積率 (%)が発明例 1〜 14に比して大きぐかつ、強度延性バランスが低ぐ曲げカロ ェ性ゃプレス成形性に劣っている。また、板の均質性にも劣っている。
[0114] また、表 3の J〜Mの発明範囲外の組成を有する合金を用いた比較例 19〜22は、 铸造後の熱履歴工程が本発明条件範囲内で製造されているにもかかわらず、曲げ 加工性やプレス成形性が、発明例に比して著しく劣って 、る。
[0115] 比較例 19は、 Mg含有量が下限を下回って少な過ぎる Jの合金を用いているため、 強度延性バランスが低ぐ曲げ力卩ェ性やプレス成形性に劣っている。
[0116] 比較例 20は、 Mg含有量が上限を上回って多過ぎる Kの合金を用いているため、強 度延性バランスが低ぐ曲げ力卩ェ性やプレス成形性に劣っている。したがって、これら から、 Mg含有量の強度、延性、強度延性バランス、成形性に対する臨界的な意義が 分かる。
[0117] 比較例 21は、 Fe含有量が上限を上回って多過ぎる Lの合金を用いている。比較例 22は、 Si含有量が上限を上回って多過ぎる Mの合金を用いている。この結果、これら 比較例は、強度延性バランスが低ぐ曲げ力卩ェ性やプレス成形性に劣っている。した がって、これらから、各元素の強度、延性、強度延性バランス、成形性に対する臨界 的な意義が分かる。
[0118] [表 3]
Figure imgf000026_0001
*含有量の記載において、 一の記載は 0 , 0 0 2 %未満 (検 限界以卜') であることを示す,
[0119] [表 4]
製造法
丁- 禾
タイプ
1 双口 ール連鈸 (室温冷却) →冷延→¾終焼鈍
2 双 一ル連錚 (室温冷却) 均質化熱処判→泠延—最終焼鈍
3 双ロ- -ル連 →30(TC以上で冷延→最終焼鈍
[0120] [表 5]
区 略 八口 製 双 ル連錡 均質化熱処理 冷延 最終焼鈍 分 号 金 造
法 n ル 冷却 铸造後 板厚 温度 200 200°C 冷延 冷延中 冷延後 板厚 温度 200 200°C
1 ィ 潤滑 速度 200°C 400¾: までの 開始 の平均 の平均 400°C までの プ までの mm °C の平均 平均冷 i 冷却速 冷却速 ram の平均 平均冷 平均冷 昇温速 却速度 度 度 昇温速 却速度 却速度 度 度
C/s °C °C/s °C/s °C/s °C/s °C/s °C/s
1 A 1 無し 800 10 3 無し 日 - - 1. 5 450 10 10. 0
2 B 1 無し 800 10 3 無し iW 1. 5 450 10 10. 0
3 B 2 無し 800 10 3 460 10 10 - - 1. 5 450 10 10. 0
4 B 3 無し 800 10 3 無し ― 450 60 10 1. 5 450 10 10. 0
5 B 3 無し 800 10 3 無し 350 60 10 1. 5 450 10 10. 0
6 C 1 無し 800 10 3 無し ' ΐ)日 - - 1. 5 450 10 10. 0 明
7 D 1 無し 800 10 3 無し 至 1. 5 450 10 10. 0
8 E 1 無し 800 10 3 無し 室温 - - 1. 5 450 10 10. 0
1 日 ] . 5 450 10 10. 0 例 9 F 無し 800 10 3 無し -
10 G 1 無し 800 10 3 無し 室温 - - 1. 5 450 10 10. 0
11 H 1 無し 800 10 3 無し 1. 5 450 10 10. 0
12 I 1 無し 800 10 3 無し 1. 5 450 10 10. 0
13 B 1 有り 45 10 4 無し 日 1. 5 450 10 10. 0
14 B 1 無し 800 1 3 無し - - - 1. 5 450 10 10. 0 比 15 B 1 無し 800 10 3 無し - - ΐ ― ― 1. 5 450 0. 5 0. 5
16 B 2 無し 800 10 3 450 1 10 ^^日 - 1. 5 450 10 10. 0
17 B 2 無し 800 10 3 450 10 1 室温 - - 1. 5 450 10 10. 0 較
18 B 3 無し 800 10 3 無し - - 450 45 1 1. 5 450 10 10. 0
19 J 1 無し 800 10 3 無し - - i ― 1. 5 450 10 10. 0
20
例 K 1 無し 800 10 3 無し - - - ― 1. 5 450 10 10. 0
21 L 1 無し 800 10 3 無し i 1. 5 450 10 10. 0
22 M 1 無し 800 10 3 無し - 室温 - - 1. 5 450 10 10. 0
略 製 A1— 系
A 1合金板の特性
分 金 造 化合物
表 タ 平均 平均 引張 Ί 0, 2% 全- TS FX ェ ヤン 曲げ 7'レス
1 ィ 粒径 強度 耐カ 伸び 値 加工 成形 プ
性 性 μ % MFa MPa % MPa% 議 i Λ 1 4, 5 0.9 354 191 35 12390 7 〇 〇
2 Β 1 6.2 1.0 378 202 37 Ϊ3986 11,0 〇 〇
3 Β 2 €, 4 1.0 384 200 39 14976 11.0 〇 〇
4 Β 3 6.6 L 1 SSI 200 38 14478 10.9 o 〇
5 Β 3 7.0 1.2 ¾5 203 40 15400 11.0 〇 o
6 C 1 8.1 1. 373 200 36 13428 】0,8
明 o 〇
7 D 1 9.8 i,6 344 182 31 I16 B 10.5 〇 〇
8 Ε 1 8.5 4.6 339 179 33 11187 10.5 〇 〇
9 F 1 8.6 3.2 380 188 36 13680 10.8 〇 〇 例 1 G 1 8.8 1.0 380 190 36 13300 10.6 〇 o
13 Η 1 8.8 3.5 385 201 34 13090 10.6 〇 o
12 I 1 9.0 3.9 387 186 34 13158 10.6 〇 〇
13 β 1 11.0 6.1 295 】55 28 8260 9.5 X X
14 Β 1 10.3 5.5 330 169 31 10230 9,8 厶 厶 比 15 Β 1 10.2 6.0 280 140 25 7000 9.4 X X
16 β 2 10, 2 5.1 330 170 32 10560 9.9 Δ 厶
17 Β 2 10, 3 5, 5 329 173 30 9S70 9.8 Δ Δ 較
18 Β 3 10, 2 6.2 335 172 31 10385 9- 7 Δ Δ
19 J 1 4.1 0.8 330 175 28 9240 9.8 X X 例 20 Κ 1 10, 3 2.0 336 178 31 1(5 10.2 Δ Δ
21 L 1 10.9 L 9 335 ]77 3ϊ 10385 9.9 Δ Δ
22 Μ 1 9.5 5, I 330 175 31 10230 重 0>0 △ △ 産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、自動車のァウタパネルやインナパネルへの 適用が可能な、プレス成形性を向上させた高 Mgの A卜 Mg系合金板を提供することが できる。この結果、自動車パネルなど、プレス成形用としての A卜 Mg系アルミニウム合 金連続铸造板の適用を拡大できるものである。

Claims

請求の範囲
[1] 双ロール式連続铸造法により铸造および冷間圧延された板厚 0.5〜3mmの A卜 Mg 系アルミニウム合金板であって、質量%で、 Mg:8%を超え 14%以下、 Fe: 1.0%以下、 S 1:0.5%以下を含み、アルミニウム合金板の平均導電率が 20IACS%以上、 26IACS%未 満の範囲であり、アルミニウム合金板の材質特性として、強度延性バランス(引張強 度 X全伸び)が 11000 (MPa%)以上であることを特徴とする、アルミニウム合金板。
[2] 前記アルミニウム合金板力 更に、質量%で、 Mn:0.3%以下、 Cr:0.3%以下、 Zr:0.3% 以下、 V:0.3%以下、 Ti:0.1%以下、 Cu: 1.0%以下、および Zn: 1.0%以下、の少なくとも 一種を含む、請求項 1に記載のアルミニウム合金板。
[3] 前記強度延性バランスが 12000 (MPa%)以上である請求項 1に記載のアルミニウム合 金板。
[4] 前記アルミニウム合金板力 前記双ロール式連続铸造の際に、質量%で、 Mg:8〜l 4%、 Fe: 1.0%以下、 Si:0.5%以下を含み、残部が A1および不可避的不純物からなる溶 湯を、回転する一対の双ロールに注湯して、この双ロールの冷却速度を 100。C/s以 上として、板厚 1〜13mmの範囲に、連続的に铸造して製造されたものである請求項 1に記載のアルミニウム合金板。
[5] 前記アルミニウム合金板力 前記双ロール表面に潤滑剤を用いることなく铸造され たものである請求項 1に記載のアルミニウム合金板。
[6] 双ロール式連続铸造方法によって、質量%で、 Mg:8%を超え 14%以下、 Fe: 1.0%以 下、 Si:0.5%以下を含み、板厚が 1〜13mmのアルミニウム合金板状铸塊を得、この铸 塊を冷間圧延して板厚 0.5〜3mmのアルミニウム合金薄板を製造する方法において 、前記双ロールに注湯後に前記板状铸塊中心部が凝固するまでの平均冷却速度を 50°C/s以上として铸造し、更にその後の工程において、前記板状铸塊または薄板を 400 °C以上の温度に加熱するに際しては、前記板状铸塊または薄板の中心部の温 度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇温速度を 5 °C/s以上とし、 200 °Cを超え る高温から板状铸塊または薄板を冷却するに際しては、 200 °Cの温度までの平均冷 却速度が 5 °C/s以上にて冷却することを特徴とする、アルミニウム合金板の製造方法
[7] 前記板状铸塊の铸造直後から 200 °Cまでの温度範囲を平均冷却速度が 5 °C/s以 上にて冷却する請求項 6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
[8] 前記板状铸塊を、冷間圧延前に、 400 °C以上液相線温度以下で均質化熱処理す るに際し、铸塊中心部の温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇温速度を 5 °C /s以上とし、均質化熱処理温度から 100 °Cまでの範囲の平均冷却速度を 5 °C/s以上 とする請求項 6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
[9] 前記冷間圧延を、铸造後で温度が 300 °C以上の前記板状铸塊に対して行!、、冷 間圧延中の板の平均冷却速度を 50°C/s以上とするか、冷間圧延後の板を平均冷却 速度 5 °C/s以上で冷却する請求項 6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
[10] 前記冷間圧延後に、 400 °C以上液相線温度以下で最終焼鈍するに際し、板中心 部の温度が 200 °Cから 400 °Cまでの範囲の平均昇温速度を 5 °C/s以上とし、最終焼 鈍温度から 100 °Cまでの範囲の平均冷却速度を 5 °C/s以上とする請求項 6に記載の アルミニウム合金板の製造方法。
[11] 前記アルミニウム合金板状铸塊が、質量%で、 Mn:0.3%以下、 Cr:0.3%以下、 Zr:0.3 %以下、 V:0.3%以下、 Ti:0.1%以下、 Cu:1.0%以下、 Zn:1.0%以下、に各々規制した請 求項 6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
[12] 前記アルミニウム合金板状铸塊が、前記双ロール表面に潤滑剤を用いることなく铸 造されたものである請求項 6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
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