WO2006064668A1

WO2006064668A1 - 筆記描画用水性組成物

Info

Publication number: WO2006064668A1
Application number: PCT/JP2005/022087
Authority: WO
Inventors: Hisayoshi Misawa; Norimasa Kurihara; Ryuichi Kiyoe
Original assignee: Sakura Color Products Corporation
Priority date: 2004-12-16
Filing date: 2005-12-01
Publication date: 2006-06-22

Abstract

樹脂エマルションを含む筆記描画用水性組成物であって、前記樹脂エマルションとして、最低造膜温度（ＭＦＴ）とガラス転移温度（Ｔｇ）の差が１５°C以上である樹脂エマルションＡを、インキ組成物全量に対して固形分で０．０１～６０重量％含み、前記樹脂エマルションＡが、アクリル系樹脂エマルション、スチレンアクリル系樹脂エマルション及びウレタン系樹脂エマルションの群から選択され、かつ前記樹脂エマルションとして粘着性樹脂エマルションの全量を、インキ組成物全量に対して固形分で２０％以上含む筆記描画用水性組成物である。

Description

明細書

筆記描画用水性組成物

技術分野

[0001] 本発明は筆記具等に好適に用いられる水性インキや絵具などの筆記又は描画用組成物（以下、筆記描画用水性組成物と呼ぶ。 )に関し、さらに詳細には、紙等の吸収面ゃポリプロピレン榭脂、 PET榭脂、 ABS榭脂などのプラスチックや金属等の非吸収面に筆記し又は描画することにより、ひび割れ (亀裂)の入った筆跡乃至塗膜が得られ、更には筆跡又は塗膜にひび割れと盛り上げが可能な水性インキ組成物等の筆記描画用組成物に関する。

背景技術

[0002] 従来、スチレンブタジエンラテックスエマルシヨンを固形分で 5〜50重量⁰ /₀含み、光沢のある筆跡が得られるインキ組成物が提供されている (特許文献 1)。

[0003] また、榭脂エマルシヨンを固形分で 10〜35重量％と軽量微粉末フィラーを含み、立体感のある塗膜が得られるインキ組成物が提供されてヽる (特許文献 2)。

[0004] また、榭脂エマルシヨンを固形分で 5〜40重量％含み、粘度を 60cps以下にし、表面張力を 20〜38dyn/cm²として、剥離可能な筆跡が得られるインキ組成物が提供されている（特許文献 3)。

[0005] また、球状カプセル状スチレンアクリル榭脂エマルシヨンを固形分で 8〜50重量％含み、剥離可能な筆跡が得られるインキ組成物が提供されている（特許文献 4)。

[0006] また、アクリル系榭脂エマルシヨンを固形分で 20〜30重量％と界面活性剤を含み

、耐久性のょ、筆跡が得られるインキ組成物が提供されてヽる（特許文献 5)。

[0007] また、アクリル系榭脂エマルシヨンと金属粉顔料を 20 : 1〜1： 3の重量比にて含み、定着性の良好な筆跡が得られるインキ組成物が提供されている (特許文献 6)。

[0008] 特許文献 1：特開昭 58— 176281号公報

特許文献 2：特開昭 63 - 273672号公報

特許文献 3：特開平 1 139661号公報

特許文献 4：特開平 2— 129276号公報特許文献 5 :特開平 7- 509271号公報

特許文献 6：特開平 11— 193362号公報

[0009] しかし、特許文献 1〜6は、ひび割れの入った筆跡乃至塗膜を得るインキ組成物を提供する技術ではない。また特許文献 1〜6は、ひび割れが入った立体状の筆跡又は塗膜が得られるインキ組成物ではなヽ。ひび割れが入った筆跡又は塗膜をインキ組成において実現するボールペンなどの筆記具は、従来になぐ新規である。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0010] 本発明の課題は、ひび割れの入った筆跡乃至塗膜を得ることができ、更にはひび割れが入った盛り上がりのある筆跡乃至塗膜を得ることができる水性インキ組成物等の筆記描画用水性組成物を提供するところにある。

課題を解決するための手段

[0011] 上記課題を解決するため鋭意検討した結果、筆跡又は塗膜にひび割れが発生する榭脂エマルシヨンの特性値を見出し、本発明を完成した。

本請求項 1の発明は、榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上である榭脂エマルシヨン Aを、インキ組成物全量に対して固形分で 0. 01 〜60%含む筆記描画用水性組成物である。

[0012] 本請求項 2の発明は、榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくともいずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bを固形分で少なくとも 20重量 %含む筆記描画用水性組成物である。なお、前記榭脂エマルシヨンとして前記榭脂エマルシヨン Bを含む場合は、当該榭脂エマルシヨンの最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C未満であっても差し支えな!/、。

[0013] 立体状の筆跡又は塗膜にひび割れを形成する場合は、前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンが含まれており、当該粘着性榭脂エマルシヨンの全量が、インキ組成物全量に対して固形分で 20%以上含まれて、ることが好ま、。

[0014] 前記榭脂エマルシヨン A及び又は前記榭脂エマルシヨン Bは、アクリル系榭脂エマ力も選択されることが好ま、。

発明の効果

[0015] これにより、本発明は、筆記描画用水性組成物、特に水性インキ組成物に適用した場合、ひび割れ (ひび割れ)の入った筆跡乃至塗膜を得ることができる。

[0016] 特に、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上である榭脂ェマルシヨン Aを固形分で 0. 01〜60%含み、かつ前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンが含まれており、当該粘着性榭脂エマルシヨンの全量が、インキ組成物全量に対して固形分で 20%以上含む組成物の場合、ひび割れが入った盛り上力 Sりのある従来にない特異的な筆跡乃至塗膜を得ることができる。

[0017] また、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C未満の榭脂ェマルシヨンであっても、前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくとも、ずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bを固形分で少なくとも 20重量％含み、かつ前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンが含まれており、当該粘着性榭脂エマルシヨンの全量が、インキ組成物全量に対して固形分で 20%以上含む組成物の場合、ひび割れが入った盛り上がりのある従来にな V、特異的な筆跡乃至塗膜を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0018] <榭脂エマルシヨン >

本発明で用いられる榭脂エマルシヨンとしては、アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系エマルシヨン、ウレタン系榭脂エマルシヨンなどを挙げることができるが、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上、好ましくは 16°C以上、より好ましくは 20°C以上であるアクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系ェマルシヨン、ウレタン系榭脂エマルシヨン等の榭脂エマルシヨン Aであることが重要である。また本発明で用いられる榭脂エマルシヨンは、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 80°C以下のアクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系エマルシヨン、ウレタン系榭脂エマルシヨン等の榭脂エマルシヨン Aであることが好ましい。なお、本発明における最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差はブラスの差であってもマイナスの差であってもよ、。絶対値としての差を示して、る。

[0019] 例えば、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上であるァクリル系榭脂エマルシヨンとしては、商品名「ユーダブル E— 11」（日本触媒社製）、商品名「ユカゾール RX— 242A」（日本カーバイト社製）、商品名「AE134」（JSR社製）を用いることができ、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上であるスチレンアクリル系エマルシヨンとしては、例えば商品名「ジョンクリル 7600」（ジョンソンアンドポリマー社製）、商品名「ジョンクリル 7641」（ジョンソンアンドポリマー社製)を用いることができ、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C 以上であるウレタン系榭脂エマルシヨンとしては、例えば商品名「スーパーフレックス 1 50」（第一工業製薬社製)を用いることができる。

好まし!/ヽ榭脂エマルシヨン Aは、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上であるアクリル系エマルシヨン、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度

[0020] 筆跡又は塗膜にひび割れを起こし、前記組成物、特にインキ組成物に経時安定性を保持するためには、前記榭脂エマルシヨン Aは、当該筆記描画用水性組成物中に固形分で 0. 01〜60重量％含まれることが好ましい。前記榭脂エマルシヨン Aの固形分が 0. 01重量％未満含まれている糸且成物では、筆跡又は塗膜にひび割れができないか、出来てもひび割れは少ない。一方、前記榭脂エマルシヨン Aの固形分が 60 重量％を超える組成物では、前記組成物、特にインキの経時安定性が悪ィ匕する。さらに好適には組成物中に固形分で 35〜55重量％含まれている筆記描画用水性組成物である。

なお、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上である榭脂ェマルシヨン Aは、 2種類以上の当該榭脂エマルシヨンを混合して用いることができる。また、上記榭脂エマルシヨン A以外の榭脂エマルシヨンを併用することも可能である。

[0021] また、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C未満であっても、前記榭脂エマルシヨンとして、常温で増膜しない非造膜性榭脂エマルシヨン、具体的には最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくともヽずれかが 25°C を超える榭脂エマルシヨン B、好ましくは最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度（ Tg)の少なくともいずれかが 30〜110°Cの範囲内である榭脂エマルシヨン Bを、固形分で少なくとも 20重量％含む組成物であれば、ひび割れを有する筆跡又は塗膜を得ることができる。

例えば、アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系エマルシヨン、ウレタン系榭脂エマルシヨンなどであって、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくともいずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨンを用いることができる。具体的には、ローム &ハース社製の商品名「Dirtshild K— 1」（MFT45。C、 Tg53。C)、「P rimal E357」（MFT 50。C、 Tg45°C)、「Primal NT2624KJ (MFT70。C、 Tg7 8°C)、 rprimal B— 85」（MFT100°C、 Tgl05°C)を例示することができる。

[0022] 最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の、ずれかが 25°C以下の榭脂ェマルシヨンを用いると、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上の榭脂エマルシヨンでない限り、ひび割れし難い。最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)のいずれかが 110°Cを超えると、特に立体状の筆記線又は塗膜を形成すると、当該筆記線又は塗膜が崩れやすくなる。

[0023] 最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくともヽずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bは、好ましくは筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で 5〜60重量％、より好ましくは 15〜50重量％、最適には 20〜40重量％含まれている。上記榭脂エマルシヨン Bが 5重量％未満であれば、塗膜がひび割れし難くなる。また立体状の筆跡を形成する場合に筆跡の盛り上がりが低下する。上記榭脂エマルシヨン Bが 60重量％を超えると、インキの経時安定性が悪ィ匕し、また粘度が高くなり流出性が悪化する。

[0024] ひび割れがある盛り上がった筆跡又は塗膜を得る場合は、最低造膜温度 (MFT) とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上である榭脂エマルシヨン Aを、固形分で 0. 0 1〜60重量％含み、かつ粘着性榭脂エマルシヨン全体量が固形分で 20重量％以上含むことが重要である。或はまた、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の少なくとも、ずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bを、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で少なくとも 20重量％含み、かつ粘着性榭脂エマルシヨン全体量が固形分で 20重量％以上含むことが重要である。 [0025] 本発明にお、て、上記粘着性榭脂エマルシヨンは、粘着性のな!ヽ榭脂エマルション A又は粘着性のなヽ榭脂エマルシヨン Bとは別に、本発明の組成物に加えられる。また、この粘着性榭脂エマルシヨンとして、粘着性のある榭脂エマルシヨン A (粘着性榭脂エマルシヨン A)又は粘着性のある榭脂エマルシヨン B (粘着性榭脂エマルシヨン B)を用いることちでさる。

粘着性榭脂エマルシヨンとして、粘着性のなヽ榭脂エマルシヨン A又は粘着性のな Vヽ榭脂エマルシヨン Bに対してカ卩える粘着性榭脂エマルシヨンを用いる場合は、その含有量は当該粘着性榭脂エマルシヨンが固形分で 20重量％以上含ませることが好ましい。榭脂エマルシヨン Aを粘着性榭脂エマルシヨン Aとして採用する場合は、その全量を固形分で 20重量％以上含ませることでもよぐ又は、榭脂エマルシヨン Bを粘着性榭脂エマルシヨン Bとして採用する場合は、その全量を固形分で 20重量％以上含ませることでもよ!/、。

また上記粘着性榭脂エマルシヨン A又は上記粘着性榭脂エマルシヨン Bと、当該粘着性榭脂エマルシヨン A又は当該粘着性榭脂エマルシヨン B以外の他の粘着性榭脂エマルシヨンとを併用することもできる。そしてその場合の合計量として固形分で 20重量％以上含ませることでもよ、。

粘着性榭脂エマルシヨンは、前記の通り、その全体量が固形分で 20重量％以上含むことが重要であるが、本発明では特に好ましくは少なくとも 35重量％、さらに好ましくは少なくとも 37重量％、最適には少なくとも 40重量％含まれる。また最大含有量としては好ましくは 60重量％、さらに好ましくは 55重量％である。前記粘着性榭脂エマルシヨンが前記組成物中に固形分で 20重量％未満の場合、固形分が少なすぎるため筆跡の盛り上がりが低下し、十分な立体状の筆跡を得難い。また、前記榭脂エマルシヨンが前記組成物中に固形分で 60重量％を超えると、榭脂粒子が過剰に存在するため、前記組成物、特にインキの経時安定性が悪ィ匕する。すなわち、これらの榭脂エマルシヨンは、前記組成物中に固形分で 20〜60重量％、好ましくは前記組成物中に固形分で 35〜55重量％含ませる。

[0026] 具体的には、粘着性のアクリル系榭脂エマルシヨン、粘着性のスチレンアクリル系ェマルシヨン、粘着性のアルキッド系榭脂エマルシヨンなどを用いることが好ましい。例えば、アクリル系榭脂エマルシヨンとしては商品名「ユカゾール FX138YJ (日本カーバイト社製）、スチレンアクリル系エマルシヨンとしては商品名「ボンコート NST100J ( 大日本インキ社製）、アルキッド系榭脂エマルシヨンとしては商品名「ウォーターゾル C D520」（大日本インキ社製）、を挙げることができる。特に、アクリル系エマルシヨン、スチレンアクリル系エマルシヨンが好まし、。

これらの榭脂エマルシヨンを 2種類以上混合して用いることができる。前記粘着性合成榭脂エマルシヨンは、前記榭脂エマルシヨン Aを用いる場合、最低造膜温度 (MF T)が 25°C以下であることが好ましい。前記榭脂エマルシヨン Bを用いる場合も前記粘着性合成樹脂エマルシヨンは最低造膜温度 (MFT)又はガラス転移温度 (Tg)が 25 °Cを越えることが好まし、。前記榭脂エマルシヨン A又は前記榭脂エマルシヨン Bが粘着性榭脂エマルシヨンである場合は、榭脂エマルシヨン A又は前記榭脂エマルション Bも粘着性榭脂エマルシヨンの合計量として把握されるものである。

ポリプロピレン榭脂、 PET榭脂、 ABS榭脂などのプラスチック等の非吸収面にひび割れが入った筆跡乃至塗膜を得る場合は、インキ等の本発明の組成物のレべリング性 (濡れ性、平滑性)を向上させるために、その 25°Cにおける表面張力は 25NZm 以下にすることが好ましい。 25NZmを超える表面張力を有する本組成物は、プラスチック等の非吸収面に筆記又は塗布する場合、濡れ性、平滑性が低下し、良好なひび割れが入った筆跡乃至塗膜を得難い。本表面張力の値は、吊板式の測定装置（「協和 CBVP」（協和科学株式会社) )で 25°Cで測定した値を示してヽる。

なお、このインキには、さらに界面活性剤が含まれていることが好ましい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の群力も選ばれる少なくとも 1以上の界面活性剤であることが好ましい。

また、ポリプロピレン榭脂、 PET樹脂、 ABS榭脂などのプラスチック等の非吸収面に対してひび割れが入った筆跡乃至塗膜を得る場合、さらに榭脂エマルシヨン Cとして、ウレタン系榭脂エマルシヨン、特に接着性 (粘着性)のウレタン系榭脂エマルションを含ませることが好ましい。これにより、プラスチック等の非吸収面に対して良好に接着固定されたひび割れのある筆跡乃至塗膜を形成することができる。このウレタン系榭脂エマルシヨンとしては商品名「スーパーフレックス 500」「F— 8582D」「F— 85 83DJ (V、ずれも第一工業製薬社製)を例示することができる。

また、ポリプロピレン榭脂、 PET樹脂、 ABS榭脂などのプラスチック等の非吸収面にひび割れが入った筆跡乃至塗膜を得る場合は、前記榭脂エマルシヨン A、前記榭脂エマルシヨン B、前記榭脂エマルシヨン Cのガラス転移点 (Tg)の相加平均が 20°C 以上であることが好ましい。

[0028] また、本発明の組成物には、必要に応じて、造膜助剤、水溶性有機溶剤、水溶性榭脂、増粘剤、界面活性剤、防腐防黴剤、防鲭剤、着色材を添加しても良い。

造膜助剤は前記榭脂エマルシヨンの造膜榭脂を可塑化する性質を持つ物質として定義される。さらに造膜助剤は、前記榭脂エマルシヨンの造膜榭脂で形作られる立体筆跡にふつくらとしたボリュームを与え、立体筆跡の表面を平らにする性質を持ち、前記榭脂エマルシヨンの最低造膜温度を下げる性質を持つことが重要である。このような性質を持つ造膜助剤として、具体的にはテキサノール、プチルセ口ソルブ、カルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ジブチルフタレート等を挙げることができる。中でも、テキサノール、プチルセ口ソルブが好ましい。造膜助剤の前記組成物全量中の含有量は、 0. 01〜3重量％が好ましぐ最適には 0. 1〜1. 5重量％である。造膜助剤が前記組成物全量に対して 0. 01重量％未満の場合、充分な可塑化効果が得られないため、筆跡の盛り上がりと光沢が低下する。一方、造膜助剤が前記組成物全量に対して 3重量％を超える場合、インキ等の前記組成物が紙面に浸透してしまうため、筆跡をさらに盛り上がらせる効果が低下する。

[0029] 本発明で用いられる着色剤としては、たとえば酸性染料、直接染料、塩基性染料などの水溶性染料のほ力、カーボンブラック、酸化チタン、アルミナのシリカ、タルクなどの無機顔料、ァゾ系顔料、ナフトール系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジォキサン系顔料、ジォキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チォインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インドレノン系顔料、ァゾメチン系顔料などの有機顔料のほか、アルミニウム粉、ブロンズ粉等などの金属粉顔料、蛍光顔料、パール顔料、光輝性顔料などが挙げられる。また、これらを顔料分散体として用いることもできる。また本発明ではこれらの着色剤は 1種又は 2種以上を混合して使用することもできる。また、球状、偏平状、中空等の各種形状のプラスチックビグメント (合成樹脂粒子顔料)などを用いることができる。例えば本発明では 100 m以下の榭脂粉末にして用いるか又は 100 m以下の榭脂粉末を水中に分散させたものを用いることが好ましい。上記榭脂粉末は顔料'染料で着色して着色榭脂ェマルジヨンとして使用することができる。

[0030] 上記光輝性顔料としては、例えば、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、金属酸化物被覆無機顔料、アルミニウム粉顔料等の金属粉顔料、金属箔、金属が蒸着されたフィルム、金属蒸着膜 (例えば、フィルムに蒸着された金属蒸着層を剥離して得られる金属蒸着膜)などが挙げられる。ここで、金属ガラスフレーク顔料とは、フレーク状ガラスが金属 (合金)で被覆された構造カゝらなる顔料として定義される。また、金属被覆無機顔料とは、金属 (合金)が被覆された無機顔料を総称するものとして定義される。金属酸化物が被覆された無機顔料 (例えば金属酸化物が被覆されたアルミニウム等の金属顔料)も用いることができる。

[0031] また、隠蔽性のある酸ィ匕チタン、アルキレンビスメラミン誘導体、球状'偏平状等の各種形状のプラスチックビグメント (合成樹脂粒子顔料)など、各種の無機顔料又は有機白色顔料などの隠蔽性顔料を単独又は混合して用いることもできる。

またこれらの着色剤は、既述の通り、前記プラスチックビグメント (合成樹脂粒子顔料）に限らず、水中に分散させた顔料分散体として用いることができる。

[0032] 本発明に使用する着色剤は、筆記描画用水性組成物全量に対して 0. 001重量％以上含まれていることが好ましぐより好ましくは 0. 003重量％以上含まれている。また本発明に使用する着色剤は、筆記描画用水性組成物全量に対して 20重量％以下で含まれていることが好ましぐより好ましくは 15重量％以下、さらに好ましくは 10 重量％含まれている。上記着色剤が前記組成物全量中 0. 001重量％未満の場合は当該着色剤の着色を視認し難い。着色剤が前記組成物全量中 20重量％を超えると、粘度が上がりすぎ、流動性が低下する。

[0033] 本発明の組成物には、香料を含めることができる。香料を含めることにより、立体的に香りを放ちながら香料の香りを維持することができる立体状の筆跡膜を形成することができる。特に香料が一般的な油性の香料である場合、通常では香料は水に混ざらないために水系でそのまま使用するにはその添加量を減らしたり、また溶剤を加える必要がある力本発明の組成物に前記香料を含めると、同組成物には前記粘着性合成樹脂エマルシヨンが含まれて、るため、このエマルシヨンとして存在して、る前記粘着性合成樹脂の榭脂粒子が前記香料を取り込むことができ、前記香料が取り込まれた前記粘着性合成樹脂エマルシヨンの榭脂粒子を含有する筆記描画用水性組成物とすることができる。これによつて、本発明の組成物が水性であるにもかかわらず、油成分である香料が分離しないため、立体状の筆跡膜から香りを放ちながら香料の香りを可及的に維持することができ、しかも多量の香料を含ませることもできることから、香料の香りを持続的にし力も香りの強さを制御することができる立体状の筆跡膜を形成することができる。

[0034] 本発明で使用できる好ましい香料としては、梅 NS— D5972、桜 NS— D5973 、菊 NS— D5974、桔梗 NS— D5975、藤 NS -D596, Perlume NS -D5882 (ミント）、 Perfume NS— D5929(ムスク)、 Grapefruit NS— F5239、 Strawberry NS — F5240、 Lemon NS— G5883、 Ulutramarine NS— G5885、 Peppermint NS— F5241、 Peach NS— F5242、 Orange NS— F5243、 Green Apple NS—F5244、 Blueberry NS— F5245、 Lavender NS— F5246、 Vanilla NS— F5247、 Banana N S -F 5248、 Soap (石鹼の香り） NS— F5249、 Perlume NS— F5210、 Jasmin NS — D5812、梅 NS— D5972、 Citrus NS— D5499、 Rose NS— E5798、 Lavender NS— E5442、 Rose NS— E 5443、 Mint NS— E5444、 Hinoki NS— D5015、 Fra grance

NS— G5000、 Fragrance NS— G5001、 Fragrance NS— G5002、 Fragrance NS — G5003、 Fragrance

NS— G5004、 Fragrance NS— G5005、 Fragrance NS— G5006、 Fragrance NS — F5992、 Fragrance NS— F5993、 Fragrance NS— F5994、 Fragrance AN NS — G5253、 Fragrance RS NS— G5254、 Fragrance EV NS— G5255、 Fragrance BL NS -G5256, Fragrance EP NS— G5257、 Fragrance LR NS— G5258、 Fr agrance MR NS— G5259、 Fragrance HP NS— G5260、 Fragrance SW NS— G5261等を例示できる。

[0035] この香料は、エマルシヨンの榭脂粒子への香料の取り込みを良好とし、かつ香料の良好な香りを放っために、前記粘着性合成樹脂エマルシヨンの固形分と前記香料と重量比が 2 : 1〜40： 1となるように含有することが好ましい。

[0036] 本発明の組成物には、水が含まれる。水の量は、組成中の残部として含有すれば足りるが、当該組成物全量に対して 20〜80重量％含まれていることが好ましい。

[0037] 上記増粘剤としては、水溶性増粘剤、例えば微生物産系多糖類及びその誘導体が用いられる。例えば、プルラン、ザンサンガム、ゥエランガム、ラムザンガム、サクシノグルカン、デキストラン等を例示することができる。また、水溶性植物系多糖類およびその誘導体が用いられる。例えば、トラガンシガム、グァ—ガム、タラガム、口—カストビーンガム、ガティガム、ァラビノガラタタンガム、アラビアガム、タイスシードガム、ぺクチン、デンプン、サイリュームシードガム、ぺクチン、カラギ—ナン、アルギン酸、寒天等を例示することができる。また、水溶性動物系多糖類およびその誘導体が用いられる。例えば、ゼラチン、カゼイン、アルブミンを例示することができる。また水溶性増粘榭脂として、水溶性榭脂 (アクリル系水溶性榭脂、スチレンアクリル系水溶性榭脂、スチレンマレイン酸系水溶性榭脂など）の塩 (ナトリウム塩、アンモ-ゥム塩など)や、水分散型榭脂なども用いることができる。上述した水溶性増粘榭脂の中でも特に微生物産系多糖類及びその誘導体を好適に用いることができる。水溶性増粘榭脂は 1種又は 2種以上を混合して用いることができる。上記増粘剤を用いることにより、粘性を調整することができる。また、着色剤として、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、金属酸化物被覆無機顔料、アルミニウム粉顔料などの金属粉顔料、金属箔、金属が蒸着されたフィルム、金属蒸着膜等の金属を含む顔料など、本発明の組成物中にお、て沈降性のある顔料を含む場合は、これらの顔料の沈降を防止することができる。上記増粘剤は、本発明の組成物全量に対して 0. 001〜： LO重量％が好ましぐより好ましくは 0. 01〜5重量％である。さらに好ましくは、 3重量％以下、最適には 1重量％以下含ませることが好ましぐ立体の筆跡が形成可能な程度に粘度を調整することが好ましい。

なお、絵具は粘度を上げることにより得ることができる。

[0038] 本発明の筆記描画用水性組成物における好ましい粘度は、 5〜200mPa' s (ELD 型粘度計、 1° 34，コーンローター、 2. 5rpm〜10rpm、 20°C)である。特に、筆記描画用水性組成物をインキ組成物に適用する場合は、カゝかる粘度範囲が好適である。

[0039] 本発明の組成物、特にインキ組成物は、原料を投入し攪拌し、公知の方法により調製して得られる。また必要に応じて、粗大粒子を除く工程を加えても良い。例えば、原料を全て投入し、ディゾルバーで 30分間攪拌する事で所望の組成物を得る。実施例

[0040] 表 1に示す組成にて、各原料を投入しディゾルバーで 30分間攪拌し、公知の方法により実施例、比較例の各インキを調製した。

[0041] [表 1]

[0042] [表注]

榭脂エマルシヨン

商品名「モビニール 1930」（スチレンアクリル系、固形分 55. 0%、 MFT: 20°C、 T g : 1°CZジョンソンアンドポリマー社製）

商品名「ユーダブル E— 11」（アクリル系、固形分 49. 0%、 MFT: 20〜30°C、 Tg :

0。 C,日本触媒社製）

商品名「ユカゾール RX— 242A」（アクリル系、固形分 60. 0%、 MFT: 0°C、 Tg : 2

1。 C/日本カーバイド社製

商品名「ポリゾール AP— 3700」（スチレンアクリル系、固形分 50. 0%、 MFT: 26 °C、 Tg : 10°CZ昭和高分子社製）

商品名「AE134」（アクリル系、固形分 34. 0%、 MFT: 78°C、 Tg :48°CZjSR社製）

商品名「ジョンクリル 7600」（スチレンアクリル系、固形分 47. 0%、 MFT: 10°C、 T g： 35°CZジョンソンアンドポリマー社製）

商品名「ジョンクリル 7641」（スチレンアクリル系、固形分 49. 0%、 MFT: 14°C、 T g： 86°CZジョンソンアンドポリマー社製）

商品名「ボンコート NST100」（スチレンアクリル系、固形分 68%、 MFT: 18〜25 °C、 Tg： 17°C,大日本インキ社製）

着色剤

商品名「NKW6238」（青色蛍光着色材、日本蛍光社製）

商品名「NKW6007」（赤色蛍光着色材、日本蛍光社製）

粘度

表中の粘度は、 ELD型粘度計を用い、 1° 34，コーンローター、 10rpm、 20°Cの条件で測定した。

[0043] 次に、表 1に示す各インキ組成物をそれぞれサクラクレパス製ボールペン (商品名「 PGB」）に充填し、筆跡のひび割れと筆跡の盛り上がりについて下記の基準でそれぞれ評価した。なお、このボールペンのインキ収容管の材質はポリプロピレン、ペン先の材質はステンレス、ボール径は lmmである。

[0044] <評価 >

上記のペンでコピー用紙に筆記し、筆記線の状態を目視と手触りで評価した。

評価基準

筆跡のひび割れ〇：筆跡にひび割れが観察できる。

X：ひび割れが起きていない。

筆跡の盛り上がり〇：手で触って盛り上がりが感じられる。

X：手で触って盛り上がりが感じられない。

[0045] 表 1により、榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg) の差が 15°C以上である榭脂エマルシヨン Aを、インキ組成物全量に対して固形分で 0. 01〜60重量％含む筆記描画用水性組成物によれば、ひび割れのある筆跡が得られることを確認した。また、粘着性榭脂エマルシヨンがエマルシヨン全量の固形分で 20重量％以上であれば、ひび割れのある盛り上がった筆跡が得られる。

[0046] 次に、表 2に示す組成にて、各原料を投入しディゾルバーで 30分間攪拌し、公知の方法により実施例、比較例の各インキを調製した。

[0047] [表 2]

(fi*%)

[0048] [表注]

榭脂エマルシヨン

商品名「ダートシールド（Dirtshield)K—l)」（アクリル系、ローム &ハース社製、 M FT 45°C、 Tg 53°C、固形分 50%)

商品名「プライマル（Primal) E357」（アクリル系、ローム &ハース社製、 MFT 50 °C、 Tg 45°C、固形分 48%)

商品名「プライマル（Primal) NT2624K」（アクリル系、ローム &ハース社製、 MFT

70。C、 Tg 78。C、固形分 38%)

商品名「プライマル（Primal) B— 85」（アクリル系、ローム &ハース社製、 MFT 10 0°C、Tg 105°C、固形分％)

商品名「モビニール LDM7520J (スチレンアクリル系、 -チゴーモビニール社製、 MFT 0°C、 Tg 4°C、固形分 50%)

商品名「ポリゾール PSA SE— 1300」（アクリル系、昭和高分子社製、 MFT < 5 °C、Tg — 50°C、固形分 50%)

着色剤

商品名「NKW6238」（青色蛍光着色材、日本蛍光社製）

商品名「NKW6007」（赤色蛍光着色材、日本蛍光社製）

[0049] 界面活性剤

商品名「FT— 100」（ネオス社製、フッ素系界面活性剤）

商品名「サーフロン S— 111」（セイミケミカル社製、フッ素系界面活性剤）商品名「フローレン TW— 4000」（共栄社ィ匕学社製、シリコーン系界面活性剤）接着性榭脂エマルシヨン

商品名「ユープレン UXA— 3005」（三洋化成社製、ウレタン系接着性榭脂ェマルシヨン、固形分 40%、 Tg— 53°C)

商品名「F— 8582D」（第一工業製薬社製、ウレタン系接着性榭脂エマルシヨン、固形分 35%、MFT 20〜23°C)

[0050] 粘度表中の粘度は、 ELD型粘度計を用い、 1° 34，コーンローター、 10rpm、 20°Cの条件で測定した。

[0051] 次に、表 2に示す各インキ組成物をそれぞれサクラクレパス製ボールペン (商品名「 PGB」）に充填し、筆跡のひび割れと筆跡の盛り上がりについて下記の基準でそれぞれ評価した。なお、このボールペンのインキ収容管の材質はポリプロピレン、ペン先の材質はステンレス、ボール径は 0. 8mmである。

[0052] <評価 >

(1)筆跡のひび割れ度合!ヽ（PET面）

上記のペンで PET (ポリエチレンテレフタレート）の榭脂面 (非吸収面）に筆記し、筆記線の状態を目視と手触りで評価した。

評価基準

◎：筆跡に多量のひび割れが観察される

〇：筆跡にひび割れが観察される

X：筆跡のひび割れが観察できない

[0053] (2)筆跡の定着性 (PET面）

また、筆記線を指でこすった場合の定着性を目視で評価した

評価基準

◎：強くこすっても剥がれ落ちな!/、

〇：軽くこすても剥がれ落ちな!/、

X：簡単に剥がれ落ちる

[0054] 表 2により、榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (T g)の少なくともいずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bを、インキ組成物全量に対して固形分で 20重量％以上含む筆記描画用水性組成物によれば、ひび割れのある筆跡が得られることを確認した。

産業上の利用可能性

[0055] 本発明の組成物は、ボールペンなどの筆記具やインキ、或は絵具などの描画材に好適に用いることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、

前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上である榭脂エマルシヨン Aを、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で 0. 01〜60重量％含む筆記描画用水性組成物。

[2] 榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、

前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくとも、ずれかが 25°Cを超える榭脂エマルシヨン Bを、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で少なくとも 20重量％含む筆記描画用水性組成物。

[3] 前記榭脂エマルシヨン Bが、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が

15°C未満である請求の範囲第 2項記載の筆記描画用水性組成物。

[4] 前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンが含まれており、

当該粘着性榭脂エマルシヨンの全量が、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で 20%以上含まれている請求の範囲第 1項記載の筆記描画用水性組成物。

[5] 前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンが含まれており、

当該粘着性榭脂エマルシヨンの全量が、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で 20%以上含まれている請求の範囲第 2項記載の筆記描画用水性組成物。

[6] 前記榭脂エマルシヨン A力アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系榭脂エマルシヨン及びウレタン系榭脂エマルシヨンの群力選択される請求の範囲第 1項記載の筆記描画用水性組成物。

[7] 前記榭脂エマルシヨン B力アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系榭脂エマルシヨン及びウレタン系榭脂エマルシヨンの群力選択される請求の範囲第 2項記載の筆記描画用水性組成物。

[8] 榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、

前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)とガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C以上及び 80°C以下の範囲内にある榭脂エマルシヨン Aを、インキ組成物全量に対して固形分で 0. 01〜60重量％含み、

前記榭脂エマルシヨン A力アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系榭脂エマルシヨン及びウレタン系榭脂エマルシヨンの群から選択され、

かつ前記榭脂エマルシヨンとして粘着性榭脂エマルシヨンを全量でインキ組成物全量に対して固形分で 20%以上含む筆記描画用水性組成物。

[9] 榭脂エマルシヨンを含む筆記描画用水性組成物であって、

前記榭脂エマルシヨンとして、最低造膜温度 (MFT)及びガラス転移温度 (Tg)の少なくとも、ずれかが 25°Cを超え、当該最低造膜温度 (MFT)と当該ガラス転移温度 (Tg)の差が 15°C未満である榭脂エマルシヨン Bを、筆記描画用水性組成物全量に対して固形分で少なくとも 20重量％含み、

前記榭脂エマルシヨン B力アクリル系榭脂エマルシヨン、スチレンアクリル系榭脂エマルシヨン、及びウレタン系榭脂エマルシヨンの群から選択され、

[10] 請求の範囲第 1項記載の筆記描画用水性組成物力なる水性インキ組成物。

[11] 請求の範囲第 2項記載の筆記描画用水性組成物力なる水性インキ組成物。

[12] ィンキの粘度が5〜200111?& ' 5 ]^>型粘度計、 1° 34，コーンローター、 2. 5rp m〜10rpm、 20°C)である請求の範囲第 10項記載の水性インキ組成物。

[13] ィンキの粘度が5〜200111?& ' 5 ]^>型粘度計、 1° 34，コーンローター、 2. 5rp m〜10rpm、 20°C)である請求項 11記載の水性インキ組成物。

[14] 非吸収面に筆記又は塗布する請求の範囲第 10項記載の水性インキ組成物であつて、

25°Cにおける表面張力が 25NZm以下である水性インキ組成物。

[15] 非吸収面に筆記又は塗布する請求の範囲第 11項記載の水性インキ組成物であつて、

[16] 更に界面活性剤が含まれて!/、る請求の範囲第 14項記載の水性インキ組成物。

[17] 更に界面活性剤が含まれて!/、る請求の範囲第 15項記載の水性インキ組成物。

[18] 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の群から選ばれる少なくとも 1以上の界面活性剤である請求の範囲第 16項記載の水性インキ組成物。

[19] 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の群から選ばれる少なくとも 1以上の界面活性剤である請求の範囲第 17項記載の水性インキ組成物。

[20] 非吸収面に筆記又は塗布する請求の範囲第 10項記載の水性インキ組成物であつて、

さらに榭脂エマルシヨン Cとしてウレタン系榭脂エマルシヨンが含まれている水性ィンキ組成物。

[21] 非吸収面に筆記又は塗布する請求の範囲第 11項記載の水性インキ組成物であつて、

[22] 前記榭脂エマルシヨン A、前記榭脂エマルシヨン Cのガラス転移点 (Tg)の相加平均が 20°C以上である請求の範囲第 20項記載の水性インキ組成物。

[23] 前記榭脂エマルシヨン B、前記榭脂エマルシヨン Cのガラス転移点 (Tg)の相加平均が 20°C以上である請求の範囲第 21項記載の水性インキ組成物。