WO2006033410A1

WO2006033410A1 - 多層情報記録媒体およびその製造方法、並びに感光性粘着シート

Info

Publication number: WO2006033410A1
Application number: PCT/JP2005/017519
Authority: WO
Inventors: Masahiko Tsukuda; Morio Tomiyama; Keiji Nishikiori
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2004-09-24
Filing date: 2005-09-22
Publication date: 2006-03-30
Also published as: CN101027723A; JPWO2006033410A1; JP4560048B2; US20080032100A1

Abstract

　２以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造方法であって、所定の情報記録層１０２上に、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む感光性粘着シート３００を配置する工程と、凹凸面を情報面として有する転写基板１１１と感光性粘着シートとを貼り合わせて、転写基板の情報を感光性粘着シートに転写する工程と、情報の転写後に感光性粘着シートを硬化させて、感光性粘着シートを中間層１０３とする工程と、中間層から転写基板を剥離した後、中間層上に他の情報記録層１０４を形成する工程とを含み、感光性粘着シートは、第１樹脂膜３０１と第２樹脂膜３０２とを最外膜として含む層構造をしており、転写基板と接する第２樹脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率（重量％）は、所定の情報記録層と接する第１樹脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率（重量％）よりも高いことを特徴とする。

Description

明細書

多層情報記録媒体およびその製造方法、並びに感光性粘着シート技術分野

[oooi] 本発明は、音声、映像などの情報をデジタル信号として記録および Zまたは再生可能とし、複数の情報記録層を備えることによって大容量の情報の記録および Zまたは再生が可能な、多層情報記録媒体およびその製造方法に関する。また、本発明は、上記製造方法に用いられる感光性粘着シートに関する。

背景技術

[0002] 近年、光学的に情報が記録再生される情報記録媒体の研究が進められ、この情報記録媒体は産業用や民生用に広く使用されるようになった。特に、 CD(Compact Dis c)や DVD (Digital Versatile Disc)などの情報記録媒体は広く普及している。これらの情報記録媒体は、例えば、透明基板の凹凸面上に、金属薄膜および保護層がこの順に配置された構造をしている。透明基板の凹凸面は、ピットやグループなどを含む情報面である。保護層は、上記記録膜などを大気中の水分など力保護する役割を有する。情報記録媒体に記録された情報の再生は、例えば、レーザ光を金属薄膜の凹凸面に照射し、反射光の光量変化を検出することによりなされる。

[0003] 上記情報記録媒体の製造方法は、例えば、次の通りである。凹凸面を有する金属金型 (スタンパとも呼ばれる）を用いて、射出成形などにより透明基板を形成する。次に、透明基板の凹凸面上に蒸着、スパッタリング法などにより、例えば金属薄膜からなる記録膜を含む情報記録層を形成する。その後、情報記録層上に紫外線硬化榭脂などをコーティングして保護層を形成する。

[0004] 近年、情報記録媒体の大容量化の要請がさらに高まり、これ応じて情報記録媒体のさらなる高密度化が図られてきた。例えば、 2つの情報記録層が厚さ数十/ z mの中間層を介して配置された 2層構造の DVDなどが提案されてヽる。また近年デジタルノ、イビジョン放送などの普及に伴い、 DVDに続くより大容量の次世代型情報記録媒体として、 Blu— rayディスクなどが提案されている。 Blu— rayディスクでは、 DVDに比べ、記録膜におけるトラックピッチが狭ぐピットの大きさも小さい。このため、 Blu- rayディスクでは DVDよりも読み取りレーザ（波長 400nm〜420nm)のスポットを小さく絞る必要がある。しかし、スポット径を小さくすると、ディスクの僅かな傾きが深刻な再生不良をもたらしてしまう。この不都合を埋め合わせるために、 Blu— rayディスクでは、レーザ入射側に配置された保護層の厚さを 0. 1mm程度と薄くしている。

[0005] Blu— rayディスクのさらなる大容量ィ匕の方法の一つとして、情報記録層の多層化がある。情報記録層を複数含む Blu— myディスクは、例えば、特許文献 1に記載の製造方法で製造できる。例えば、ピットおよび Zまたはグループを有する基板、すなわち、凹凸面を有する基板上に、蒸着、スパッタリング法などにより情報記録層を形成する。次に、情報記録層に光硬化性転写シートを貼付け、次いで、凹凸面を有するスタンパで光硬化性転写シートを押圧する。次に、紫外線照射によって光硬化性転写シートを硬化させ、硬化後の光硬化性転写シートからスタンパを剥離する。硬化後の光硬化性転写シートは中間層となる。情報記録層の形成と中間層の形成を所望の回数繰り返せば、情報記録層を複数含む Blu— rayディスクを得ることができる。特許文献 1：特開 2003— 272244号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 上記製造方法において、多層情報記録媒体を容易に製造するためには、中間層となった光硬化性転写シートの情報記録層に対する高密着性と、中間層となった光硬化性転写シートに対するスタンパの高剥離性とを両立させる必要がある。しかし、高密着性と高剥離性とは相反する性質であり、従来これらを両立させることは非常に困難であった。

[0007] 本発明では、複数の情報記録層を有する多層情報記録媒体の製造を容易ならしめることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明の第 1の多層情報記録媒体の製造方法は、 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造方法であって、所定の情報記録層上に、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む感光性粘着シートを配置する工程と、凹凸面を情報面として有する転写基板と前記感光性粘着シートとを貼り合わせて、前記転写基板の情報を前記感光性粘着シートに転写する工程と、前記情報の転写後に前記感光性粘着シートを硬化させて、前記感光性粘着シートを前記中間層とする工程と、前記中間層力前記転写基板を剥離した後、前記中間層上に他の情報記録層を形成する工程と、を含み、前記感光性粘着シートは、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含む層構造をしており、前記転写基板に接する前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀) は、前記所定の情報記録層に接する前記第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマ一の含有率 (重量⁰ /₀)よりも高、ことを特徴とする。

[0009] 本発明の第 2の多層情報記録媒体の製造方法は、 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造方法であって、所定の情報記録層上に、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む感光性粘着シートを配置する工程と、凹凸面を情報面として有する転写基板と前記感光性粘着シートとを貼り合わせて、前記転写基板の情報を前記感光性粘着シートに転写する工程と、前記情報の転写後に前記感光性粘着シートを硬化させて、前記感光性粘着シートを前記中間層とする工程と、前記中間層力前記転写基板を剥離した後、前記中間層上に他の情報記録層を形成する工程と、を含み、前記感光性粘着シートは、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含む層構造をしており、前記所定の情報記録層に接する前記第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％) は、前記転写基板に接する前記第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量 %)よりも高、ことを特徴とする。

[0010] 本発明の第 1の感光性粘着シートは、 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造に用いられる感光性粘着シートであって、一方の最外膜である第 1榭脂膜と、他方の最外膜である第 2榭脂膜とを含み、前記第 1榭脂膜および前記第 2榭脂膜は、ともに紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含み、前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、前記第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％ )よりも高いことを特徴とする。

[0011] 本発明の第 2の感光性粘着シートは、 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造に用いられる感光性粘着シートであって、一方の最外膜である第 1榭脂膜と、他方の最外膜である第 2榭脂膜とを含み、前記第 1榭脂膜および前記第 2榭脂膜は、ともに紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含み、前記第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量 %)は、前記第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高いことを特徴とする。

[0012] 本発明の第 1の情報記録媒体は、基板と、前記基板上に配置された第 1情報記録層と、前記第 1情報記録層上に配置され、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む中間層と、前記中間層上に配置された第 2情報記録層と、を含み、前記中間層は、前記第 1情報記録層に接した第 1最外膜と、前記第 2情報記録層に接した第 2最外膜とを含む層構造をしており、前記第 2最外膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、前記第 1最外膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)よりも高、ことを特徴とする。

[0013] 本発明の第 2の情報記録媒体は、基板と、前記基板上に配置された第 1情報記録層と、前記第 1情報記録層上に配置され、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む中間層と、前記中間層上に配置された第 2情報記録層と、を含み、前記中間層は、前記第 1情報記録層に接した第 1最外膜と、前記第 2情報記録層に接した第 2最外膜とを含む層構造をしており、前記第 1最外膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、前記第 2最外膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高いことを特徴とする。

発明の効果

[0014] 本発明によれば、多層情報記録媒体の製造を容易化できる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]図 1は、実施形態 1または実施形態 2の感光性粘着シートの一例を示す部分断面図である。

[図 2]図 2は、実施形態 1の感光性粘着シートの他の例を示す部分断面図である。

[図 3]図 3は、実施形態 3の感光性粘着シートの製造方法の一例を示す模式図である [図 4]図 4は、感光性粘着シートの一例の厚みと厚みばらつきの相関を示すグラフである。

[図 5A]図 5Aは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 5B]図 5Bは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 5C]図 5Cは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分面図である。

[図 5D]図 5Dは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 5E]図 5Eは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 5F]図 5Fは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 5G]図 5Gは、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

圆 6]図 6は、情報記録層の一例を説明する部分断面図である。

[図 7A]図 7Aは、実施形態 5の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 7B]図 7Bは、実施形態 5の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 7C]図 7Cは、実施形態 5の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 7D]図 7Dは、実施形態 5の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 7E]図 7Eは、実施形態 5の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8A]図 8Aは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8B]図 8Bは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8C]図 8Cは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8D]図 8Dは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8E]図 8Eは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8F]図 8Fは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 8G]図 8Gは、実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9A]図 9Aは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9B]図 9Bは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9C]図 9Cは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9D]図 9Dは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9E]図 9Eは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9F]図 9Fは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 9G]図 9Gは、実施形態 7の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。

[図 10A]図 10Aは、実施形態 8の多層情報記録媒体の一例を示す部分断面図であ [図 10B]図 10Bは、図 10Aの X部分の拡大図である符号の説明

101 基板

102 第 1情報記録層

104 第 2情報記録層

106 第 3情報記録層

108 第 4情報記録層

103 第 1中間層（中間層)

105 第 2中間層（中間層)

107 第 3中間層

109 カノ一層

110 加圧ローラ

111, 211転写基板

112 紫外線ランプ

211a 榭脂基板

211b 金属膜

300 感光性粘着シート

304 保護シート

305 保護シート

301 第 1榭脂膜

302 第 2榭脂膜

502 ローノレ

503 回転ローラ

504 榭脂供給ノズル

505 榭脂供給ノズル

506 乾燥機

510 回転ローラ 511 乾燥機

発明を実施するための最良の形態

[0017] 本発明の第 1の多層情報記録媒体の製造方法の一例では、第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)が、第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率（重量％)よりも高いと好ましい。硬化後の感光性粘着シートと所定の情報記録層との密着性を確保しながら行う転写基板の剥離が、より良好に行えるからである。

[0018] 本発明の第 2の多層情報記録媒体の製造方法の一例では、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)が、第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)よりも高、と好ま、。硬化後の感光性粘着シートと所定の情報記録層との密着性を確保しながら行う転写基板の剥離が、より良好に行えるからである。

[0019] 本発明の第 1の多層情報記録媒体の製造方法の一例において、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、例えば 30重量％以上が適当である。この場合、第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、例えば 30重量⁰ /₀ 未満であればよい。

[0020] 本発明の第 1の多層情報記録媒体の製造方法の一例において、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 40重量％以上 60重量％以下であるとより好ましい。この場合、第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 10 重量％以上 30重量％未満であると好ましい。すなわち、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率と、第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率との差は、 10重量％以上であると好ましい。硬化後の感光性粘着シートと所定の情報記録層との密着性を確保しながら行う転写基板の剥離が、より良好に行えるからである。

[0021] 感光性粘着シートは、 2層構造をしていると好ましい。層数が少ない方が光の屈折による入射光の劣化を抑制できるからである。

[0022] 感光性粘着シートの厚みは、 30 μ m以下であると好まヽ。

[0023] 転写基板は、感光性粘着シートの硬化に用いる光に対して透明であると好ましい。

このような転写基板は、例えば、榭脂のみカゝら形成されていてもよいが、榭脂基板とこれに積層された金属膜とを含む構造をしていてもよい。この金属膜は、感光性粘着シートの硬化に用いる光に対して透明である。この場合、転写基板の情報面は金属膜の一方の表面とする。また、ここで「感光性粘着シートの硬化に用いる光に対して透明とは」、感光性粘着シートの硬化に用いる光 (例えば、波長 365nmの光）の透過率が 25%以上 100%以下であることを意味する。

[0024] 本発明の第 1の多層情報記録媒体の製造方法の一例において、中間層上に他の情報記録層の形成した後、カバー層を形成する工程をさらに含んでいてもよい。カバ一層の材料には、例えば、中間層の形成に用いた感光性粘着シートと同じ記感光性粘着シートを用いてもよい。ここで、上記「同じ記感光性粘着シート」は、成分および組成比について中間層の形成に用いた感光性粘着シートと全く同じものに限定されない。第 1榭脂膜と第 2榭脂膜がともに紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーを含み、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)が、第 1榭脂膜におけるそれよりも高ければ、例えば、紫外線硬化性オリゴマーおよび Zまたは粘着性ポリマーの種類や、各成分の含有率 (重量％)が異なっていても、上記「同じ記感光性粘着シート」に含まれる。

[0025] 上記カバー層の形成工程において、感光性粘着シートの第 1榭脂膜が上記他の情報記録層と向き合うように、感光性粘着シートを配置すると好ましい。このように感光性粘着シートを配置すれば、感光性粘着シートの硬化により、紫外線硬化性オリゴマ一の含有率 (重量％)が高、第 2榭脂膜の主面が多層情報記録媒体の一方の主面となる。紫外線硬化性オリゴマーを多量に含む硬化後の第 2榭脂膜は硬いので、キズつき難 1、多層情報記録媒体を提供できる。

[0026] 以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。

(実施形態 1)

[0027] 実施形態 1では、感光性粘着シートの一例について説明する。本実施形態の感光性粘着シートは、後述の多層情報記録媒体の製造方法において、中間層または力バー層の材料として用いることができる。

[0028] 図 1には、保護シート付き感光性粘着シートの一例の部分断面を示している。図 1 に示すように、本実施形態の感光性粘着シート 300は、第 1榭脂膜 301と第 2榭脂膜 302とを含む層構造をして、る。図 1に示した感光性粘着シート 300は 2層構造をしているので、第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302はともに最外膜である。図 1において、 304, 305は保護シートであり、感光性粘着シート 300は、保護シート 304, 30 5のうちのすくなくとも一方を剥がして力使用される。

[0029] 第 1榭脂膜 301と第 2榭脂膜 302はともに粘着性ポリマーと紫外線硬化性オリゴマ一とを含んでいる。粘着性ポリマーについて特に制限はないが、例えばアクリル系の共重合体などが用いられる。

[0030] 感光性粘着シート 300では、第 2榭脂膜 302における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)が、第 1榭脂膜 301における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀)よりも高い。紫外線硬化性オリゴマーは、光照射により網目構造を有するようになり、それによつて架橋構造が形成され、弾性率が増大し、粘着性が低下する。そのため、紫外線硬化性オリゴマーをより多く含む第 2榭脂膜 302は、第 1榭脂膜 301よりも、粘着力の低下の程度が大きい。

[0031] したがって、後述の多層情報記録媒体の製造方法において、第 2榭脂膜 302が転写基板 111に接し、第 1榭脂膜 301が第 1情報記録層 102に接するように、感光性粘着シート 300を用いれば、第 1榭脂膜 301と第 1情報記録層 102との密着性を確保しながら、第 2榭脂膜 302に対する転写基板 111の剥離性を高めることができる。すなわち、硬化後の感光性粘着シート 300と第 1情報記録層 102との密着性を確保しな力行う転写基板 111の剥離が、良好に行える。これにより、複数の情報記録層を有する多層情報記録媒体の製造が容易となる（例えば、図 5A〜図 5C参照)。

[0032] 図 2には、保護シート付き感光性粘着シートの他の例の部分断面を示している。図 2に示した感光性粘着シートは 3層構造をしている点で、図 1に示した 2層構造の感光性粘着シートとは異なるが、その他の点は図 1に示した感光性粘着シートと同様である。

[0033] 第 1榭脂膜 301と第 2榭脂膜 302との間に配置された膜 303の材料は、入射光に対して十分に透明であり、かつ、第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302との接着性が高ければ特に制限はない。膜 303の材料として、例えば、第 1榭脂膜 301および第 2 榭脂膜 302と全く異なる材料を用いてもよいが、上記接着性や、屈折率の相違による入射光の劣化などを考慮すると、例えば、第 1榭脂膜 301または第 2榭脂膜 302と同じ材料を用いると好ましい。

[0034] ただし、上記「同じ材料」は、成分および組成比にっ、て第 1榭脂膜 301または第 2 榭脂膜 302と全く同じものに限定されない。例えば、各成分の含有率 (重量％)が異なっていても、上記「同じ材料」に含まれる。

[0035] 感光性粘着シート 300を構成する膜の数について特に制限はないが、光の屈折による入射光の劣化を考慮すると少ないほうが好ましい。よって感光性粘着シート 300 は 2層構造であると好ま、。

[0036] 第 2榭脂膜 302における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、第 1榭脂膜 301におけるそれよりも高ければ特に制限はないが、例えば 30重量％以上が好ましい。この場合、第 1榭脂膜 301における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、例えば 30重量％未満であればよい。

[0037] 第 2榭脂膜 302における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 40重量⁰ /₀以上 60 重量％以下であるとより好ましい。この場合、第 1榭脂膜 301における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 10重量⁰ /₀以上 30重量⁰ /₀以下であると好ましい。すなわち、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率と、第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率との差は、 10重量％以上であると好ましい。第 1榭脂膜 301と第 1情報記録層 102との密着性を確保しながら行う転写基板 111の剥離が、より良好に行える力である。

[0038] 第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302は其々、紫外線硬化性オリゴマーおよび粘着性ポリマーの他に、第 3の成分として、少量の硬化開始剤その他の添加剤を含んでいてもよい。また、第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302は其々、紫外線硬化性ォリゴマーおよび粘着性ポリマー以外の第 3の榭脂を含んで、てもよ、。

[0039] 第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302おける粘着性ポリマーの含有率 (重量％)〖こついて特に制限はない。例えば、第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率 ( 重量％)と、第 2榭脂膜 302おける粘着性ポリマーの含有率 (重量％)とが等しくてもよい。しかし、第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)が、第 2榭脂膜 302における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高、と、より一層好ま Uヽ。その理由は以下のとおりである。

[0040] 第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率 (重量⁰ /₀)が、第 2榭脂膜 302における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高、と、第 2榭脂膜 302と転写基板 1 11間の接着強度よりも、第 1榭脂膜 301と第 1情報記録層 102間の接着強度の方が高くなる。そのため、硬化時における紫外線硬化性オリゴマーによる粘着性の低下と相俟って、硬化された第 1榭脂膜 301と第 1情報記録層 102との密着性を確保しながら行う転写基板 111の剥離力より一層良好に行える。

[0041] (実施形態 2)

実施形態 2では、本発明の感光性粘着シートの他の例について説明する。本実施形態の感光性粘着シートについても、実施形態 1の感光性粘着シートと同様に、後述の多層情報記録媒体の製造方法において、中間層またはカバー層の材料として用!/、ることができる。

[0042] 本実施形態の感光性粘着シートの層構造については実施形態 1の感光性粘着シートと同様なので、本実施形態の感光性粘着シートについても図 1を用いて説明する

[0043] 図 1に示すように、本実施形態の感光性粘着シート 300では、第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)が、第 2榭脂膜 302における粘着性ポリマーの含有率 (重量⁰ /₀)よりも高い。しかし、第 2榭脂膜 302における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、必ずしも、第 1榭脂膜 301における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)より高くなくてもよい。この点において、本実施形態の感光性粘着シート 300は実施形態 1の感光性粘着シートと異なる。

[0044] 本実施形態の感光性粘着シート 300では、第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマ一の含有率 (重量％)が、第 2榭脂膜 302における粘着性ポリマーの含有率 (重量％ )よりも高いので、第 2榭脂膜 302と転写基板 111間の接着強度よりも、第 1榭脂膜 30 1と第 1情報記録層 102間の接着強度の方が高くなる。この結果として、硬化された第 1榭脂層 301と第 1情報記録層 102との密着性を確保しながら行う転写基板 111 の剥離が、良好に行える（例えば図 5A〜図 5E参照)。

[0045] 第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率は、第 2榭脂膜 302におけるそれよりも高ければ特に制限はないが、例えば、 60重量％以上が好ましい。

[0046] 第 1榭脂膜 301における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、 70重量％以上 90 重量％以下であるとより好ましい。この場合、第 2榭脂膜 302における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、 40重量％以上 60重量％以下であると好ましい。硬化された第 1榭脂膜 301と第 1情報記録層 102との密着性を確保しながら行う転写基板 111 の剥離が、より良好に行えるからである。

[0047] 本実施形態の感光性粘着シート 300にお、ても、実施形態 1の感光性粘着シートと同様に、第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302は其々、紫外線硬化性オリゴマーおよび粘着性ポリマーの他に、第 3の成分として硬化開始剤やその他の添加剤を含んでいてもよい。また、第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302は其々、紫外線硬化性ォリゴマーおよび粘着性ポリマー以外の第 3の榭脂を含んで、てもよ、。

[0048] (実施形態 3)

実施形態 3では、実施形態 1の感光性粘着シート 300の製造方法の一例について図 3を用いて説明する。

[0049] 図 3は、感光性粘着シートの製造方法の一例を示す模式図である。ロール 502に卷回された保護シート 304は、ロール 502から繰り出され、回転ローラ 510上を通過したのち、回転ローラ 503によって巻き取られる。この間に、保護シート 304上に第 1 榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302がこの順に形成される。次いで、第 2榭脂膜 302に保護シート 305が貼付けられ、得られた両面保護シート付き感光性粘着シート 300は回転ローラ 503に巻き取られる。回転ローラ 503の回転速度などは、回転ローラ 510 と回転ローラ 503との間において保護シート 304が橈まないように調整される。

[0050] さらに具体的には、ロール 502より送り出された保護シート 304上に、供給ノズル 50 4から榭脂含有塗料 Aを供給する。榭脂含有塗料 Aは、榭脂組成物 aと粘度調整のための溶剤とを含んでヽる。保護シート 304上に塗布された榭脂含有塗料 Aの厚みは、保護シート 304と榭脂供給ノズル 504との間隔、および榭脂含有塗料 Aの供給量などによって決定される。次に、保護シート 304上に塗布された榭脂含有塗料 Aを乾燥機 506によって加熱して、榭脂含有塗料 A中の溶剤を揮発させる。溶剤の揮発により、塗布された榭脂含有塗料 Aは第 1榭脂膜 301となる。 [0051] 次に、第 1榭脂膜 301上に、榭脂供給ノズル 505から、榭脂含有塗料 Bを塗布する。榭脂含有塗料 Bは、榭脂組成物 bと粘度調整のための溶剤とを含んでいる。塗布された榭脂含有塗料 Bの厚みは、第 1榭脂膜 301と榭脂供給ノズル 505との間隔、および榭脂含有塗料 Bの供給量などによって決定される。次に、塗布された榭脂含有塗料 Bを乾燥機 511によって加熱して、榭脂含有塗料 B中の溶剤を揮発させる。溶剤の揮発により、塗布された榭脂含有塗料 Bは第 2榭脂膜 302となる。

[0052] 最後に、保護シート 305を第 2榭脂膜 302に貼り付けて、両面保護シート付きの感光性粘着シート 300を得る。得られた感光性粘着シート 300は、回転ローラ 503に卷き取られる。

[0053] 榭脂組成物 aと榭脂組成物 bは、ともに粘着性ポリマーおよび紫外線硬化性オリゴマーと、必要に応じて硬化開始剤などの添加物とを含んでいる。榭脂組成物 bにおける紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀)は、榭脂組成物 aにおけるそれよりも高い。したがって、第 2榭脂膜 302における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量 %)は、第 1榭脂膜 301における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /。）よりも高い。

[0054] 榭脂含有塗料 Aおよび榭脂含有塗料 Bに含まれる溶媒について特に制限はない力例えばトルエン、メチルェチルケトン（MEK)などが用いられる。

[0055] 保護シート 304、 305の材料について特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート（PET)、またはポリエチレンなどが用いられる。

[0056] 次に、上記製造方法により作製された感光性粘着シートの厚みと厚みのばらつきとの関係について説明する。

[0057] 図 4は、感光性粘着シートの「厚み」と「厚みのばらつき」との関係を示したグラフである。図 4において、「厚みのばらつき」は、最大厚みと最少厚みの差の絶対値、すなわち、 PEAK to PEAK値である。

[0058] 図 4に示すように、感光性粘着シートの厚みが厚くなるほど、厚みのばらつきは大きくなる。この結果は、塗布される榭脂量が多くなるほど、塗布ムラが大きくなり、および

Zまたは、乾燥ムラが大きくなることなどに起因しているものと思われる。

[0059] 上記厚みのばらつきは、多層情報記録媒体の中間層の材料として感光性粘着シートを用いた場合に、中間層の厚みのばらつきをもたらす。中間層の厚みのばらつきは、記録膜に向けて照射され、集光レンズによって絞り込まれたレーザ光の収差を増大させる。この収差の増大は、再生信号品質に悪影響をもたらす。例えば、開口数（

NA)が 0. 85の集光レンズを用いた再生ヘッドを Blu— rayディスクなどに記録された情報の再生に使用すると、上記収差の増大による再生信号品質への悪影響は非常に大きくなる。許容される厚みばらつきの上限値は約 2 m程度であると考えられる。したがって、図 4に示した結果より、中間層の材料として使用する感光性粘着シートの厚みは 30 μ m以下であると好ましい。

[0060] (実施形態 4)

実施形態 4では、本発明の多層情報記録媒体の製造方法の一例について説明する。本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法では、図 1を用いて説明した感光性粘着シート 300を用いる。

[0061] 図 5A〜図 5Gは、本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法の一例を説明する部分断面図である。本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法で製造される多層情報記録媒体は、 2層の情報記録層を備えている。

[0062] 本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法では、まず、図 5Aに示すように、基板 101上に第 1情報記録層 102を形成する。基板 101の材料について特に制限はないが、例えばポリカーボネートなどが用いられる。

[0063] 次に、感光性粘着シート 300から保護シート 304を剥離して（図 1参照）、第 1情報記録層 102に感光性粘着シート 300を貼り付ける。感光性粘着シート 300を構成する第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302はともに、紫外線硬化性オリゴマーを含んでいる。次いで、加圧ローラ 110を用いて感光性粘着シート 300を第 1情報記録層 102 に押し付ける（図 5A参照)。このように感光性粘着シート 300を押圧すると、感光性粘着シート 300は第 1情報記録層 102の凹凸面にしたがって変形し第 1情報記録層 10 2に密着される（図 5B参照)。

[0064] 次に、感光性粘着シート 300から保護シート 305を剥離する（図 5B参照)。次いで、図 5Cに示すように、凹凸面を転写情報として有する転写基板 111を感光性粘着シートの 300に密着させる。その後、加圧ローラ 110を用いて転写基板 111を押圧する。これにより、感光性粘着シート 300は転写基板 111の凹凸面にしたがって変形し、感光性粘着シート 300に情報が転写される。転写基板 111は、例えば、ポリカーボネートからなり、紫外線に対して透明である。

[0065] 尚、転写基板 111の材料には、ポリカーボネートに代えてポリオレフインを用いてもよい。ポリオレフインは感光性粘着シートからの剥離性が良好である。また、ポリオレフィンは成形性が良好なので凹凸形状を有する情報面を容易に形成できる。ポリオレフインとしては、例えば、シクロペンタジェンを原料とするシクロォレフインが挙げられる。ただし、コストの観点からは、ポリオレフインよりもポリカーボネートの方が好ましい。

[0066] 次に、図 5Dに示すように、ハロゲンランプなどの紫外線ランプ 112を用いて、転写基板 111越しに紫外線を感光性粘着シート 300に照射し、感光性粘着シート 300を硬化させる。硬化により、感光性粘着シート 300は中間層 103となる。その後、図 5E に示すように、中間層 103から転写基板 111を剥離する。感光性粘着シート 300は、硬化により粘着力が低下している。特に、紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％ )が第 1榭脂膜 301より高い第 2榭脂膜 302では、粘着力の低下の程度は、第 1榭脂膜 301のそれよりも大きい（図 5A参照)。それゆえに、転写基板 111と榭脂基板 101 とを引き離すと、第 1情報記録層 102と中間層 103との密着性を確保しながら、転写基板 111を中間層 103からきれ、に剥離できる（図 5E参照)。

[0067] 次に、図 5Fに示すように、中間層 103上に第 2情報記録層 104を形成する。第 2情報記録層 104の構造、材料、形成方法については、例えば第 1情報記録層 102と同様でよい。

[0068] 次に、図 5Gに示すように，第 2情報記録層 104上にカバー層 109を形成する。力バー層 109の材料は、記録再生光に対して透明であれば特に制限はないが、例えば、紫外線硬化樹脂が用いられる。

[0069] カバー層 109は、例えば、第 2情報記録層 104上に、紫外線硬化榭脂を含む塗料をスピンコート法により塗布し、その後、塗布された塗料に紫外線を照射することにより形成できる。以上のようにして、 2層の情報記録層を有する多層情報記録媒体が得られる。 [0070] 第 1の情報記録層 102および第 2の情報記録層 104は、例えば、図 6に示すよう〖こ、反射膜 403、第 1誘電体膜 404、記録膜 405、第 2誘電体膜 406が、基板側からこの順で配置された構造をしている。これらの膜は、いずれも、例えば、スパッタリング法、スピンコート法、または蒸着などの方法により形成できる。反射膜 403の材料について特に制限はないが、例えば、 AlCr、 Ag、 Auなどが用いられる。第 1誘電体膜 40 4および第 2誘電体膜 406の材料にっ、て特に制限はな、が、例えば、 ZnSなどが用いられる。記録膜 405の材料について特に制限はないが、例えば、 TeOPdなどが用いられる。

[0071] 尚、本願において、第 1〜2情報記録層などの情報記録層は図 6に示した形態に制限されない。各情報記録層において、図 6に示した記録膜以外の膜のうちの少なくとも 1つがなくてもよいし、これらの膜以外の膜が含まれていてもよい。また、本実施形態の多層情報記録媒体は、再生専用であってもよぐこの場合、情報記録層は、 Al、 Ag、 Si、 Auまたはこれらを含む合金カゝらなる反射膜のみカゝら形成されていてもよい。

[0072] 図 5A〜図 5Gを用いて説明した例では、中間層の材料として実施形態 1の感光性粘着シート 300を用いた。しかし、これに代えて、実施形態 2の感光性粘着シート 30 0を用いてもよい。

[0073] (実施形態 5)

実施形態 5では、本発明の多層情報記録媒体の製造方法の他の例について説明する。本実施形態では、カバー層の材料に、実施形態 1で説明した感光性粘着シートを用いている。このこと以外は、本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法は、実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法と同様である。

[0074] 本発明の多層情報記録媒体の製造方法では、実施形態 4の場合と同様に、基板 1 01上に第 1情報記録層、中間層 103、第 2情報記録層 104をこの順に形成する（図 5 A〜図 5F参照)。次に、図 7Aに示すように、感光性粘着シート 300から保護シート 3 04を剥離して（図 1参照）、第 2情報記録層 104に感光性粘着シート 300貼り付ける。感光性粘着シート 300を構成する第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302はともに、紫外線硬化性オリゴマーを含んでいる。感光性粘着シート 300の貼付けは、感光性粘着シートのうちの第 1榭脂膜 301が中間層 103や第 2情報記録層 104と向き合うように行う。

[0075] 次いで、加圧ローラ 110を用いて感光性粘着シート 300を第 2情報記録層 104に押し付ける。このように感光性粘着シート 300を押圧すると、感光性粘着シート 300は、第 2情報記録層 104の凹凸面にしたがって変形し第 2情報記録層 104に密着される（図 7B参照）。尚、図 7Aおよび図 7Bにおいて、 305は保護シートである。

[0076] 次に、図 7Cに示すように、感光性粘着シート 300から保護シート 305を剥離した後、図 7Dに示すように、ハロゲンランプなどの紫外線ランプ 112を用いて、感光性粘着シート 300に紫外線を照射して、感光性粘着シート 300を硬化させる。硬化により、感光性粘着シート 300はカバー層 109となる（図 7E参照）。カバー層 109の表面 109a は、紫外線硬化性オリゴマーを多く含む第 2榭脂膜 302 (図 7A参照）の硬化により得られた表面であるので、硬くキズがっきにくい。

[0077] (実施形態 6)

実施形態 6では、本発明の多層情報記録媒体の製造方法のさらに別の例について説明する。本実施形態では、転写基板として、榭脂基板 21 laとこれに積層された金属膜 21 lbとを含む転写基板 211を用いる。この転写基板 211の情報面は、上記金属膜 21 lbの一方の表面である（図 8C参照)。

[0078] 本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法は、以上のこと以外は実施形態 4の多層情報記録媒体の製造方法と同様である。尚、実施形態 4で説明した構成部材と同じ構成部材ついては、同じ符号を付してその説明を省略する。

[0079] まず、図 8Aに示すように、例えば、ポリカーボネートからなる基板 101上に、第 1情報記録層 102を形成する。次いで、感光性粘着シート 300から保護シート 304を剥離して（図 1参照）、第 1情報記録層 102に感光性粘着シート 300貼り付ける。感光性粘着シート 300を構成する第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302はともに、紫外線硬化性オリゴマーを含んで、る。

[0080] その後、加圧ローラ 110を用いて感光性粘着シート 300を押圧する。これにより感光性粘着シート 300は、第 1情報記録層 102の凹凸面にしたがって変形し、第 1情報記録層 102に密着される（図 8B参照)。

[0081] 次に、感光性粘着シート 300から保護シート 305を剥離する（図 8Aおよび図 8B参照)。そして、凹凸面を転写情報として有する転写基板 211を、感光性粘着シート 30 0に密着させる。その後、加圧ローラ 110を用いて転写基板 211を押圧する。これにより、感光性粘着シート 300は、転写基板 111の凹凸面にしたがって変形し、感光性粘着シート 300に情報が転写される（図 8C参照)。

[0082] 転写基板 211を構成する榭脂基板 211aの材料について特に制限はないが、例えばポリカーボネートなどが用いられる。金属膜 21 lbの材料についても特に制限はないが、例えば銀 (Ag)薄膜などの金属薄膜が用いられる。転写基板 211は、金属膜 2 1 lbを備えることによって実施形態 4で用いたポリカーボネートからなる転写基板 111 (図 5C参照）よりも、透明性については劣る力中間層からの剥離性については優れている。

[0083] 金属膜 21 lbの厚みは、 60nm以下が適当である。金属膜 21 lbの厚みが 60nm以下であると、転写基板 211全体が、感光性粘着シートの硬化に用いられる光に対して透明となり、転写基板 211越しに感光性粘着シート 300に上記光を照射して、感光性粘着シート 300を硬化させることができる。

[0084] 次に、図 8Dに示すように、ハロゲンランプなどの紫外線ランプ 112を用いて、転写基板 211越しに感光性粘着シート 300に紫外線を照射し、感光性粘着シート 300を硬化させる。硬化により、感光性粘着シート 300は中間層 103となる。その後、図 8E に示すように、転写基板 211を中間層 103から剥離する。感光性粘着シート 300は硬化により粘着力が低下している。特に、紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％ )が第 1榭脂膜 301より高い第 2榭脂膜 302では、粘着力の低下の程度が、第 1榭脂膜 301のそれよりも大きい（図 8A参照)。それゆえに、転写基板 211と基板 101とを引き離すと、第 1情報記録層 102と中間層 103との密着性を確保しながら、転写基板 211を中間層 103からきれいに剥離できる（図 8A、図 8E参照）。

[0085] 次に、図 8Fに示すように、中間層 103上に第 2情報記録層 104を形成する。第 2情報記録層 104の構成、材料、形成方法などについては、例えば、第 1情報記録層 10 2と同様でよい。

[0086] 次に、図 8Gに示すように，第 2情報記録層 104上にカバー層 109を形成する。力バー層 109の材料、形成方法などについては、実施形態 4または実施形態 5の場合と同様でよい。以上のようにして、 2層の情報記録層を有する多層情報記録媒体が得られる。

[0087] 尚、図 8A〜図 8Gを用いて説明した例では、中間層の材料として実施形態 1の感光性粘着シート 300を用いた。しかし、これに代えて、実施形態 2の感光性粘着シートを用いてもよい。

[0088] (実施形態 7)

実施形態 7では、本発明の多層情報記録媒体の製造方法のさらに別の例について説明する。本実施形態の多層情報記録媒体の製造方法は、情報記録層の数が 3つであること以外は実施形態 6の多層情報記録媒体の製造方法と同様である。

[0089] 本発明の多層情報記録媒体の製造方法では、まず、基板 101上に第 1情報記録層、中間層 103、第 2情報記録層 104をこの順に形成する（図 5A〜図 5F参照)。次に、感光性粘着シート 300から保護シート 304を剥離し (図 1参照）、図 9Aに示すように、第 2情報記録層 104に感光性粘着シート 300貼り付ける。感光性粘着シート 300 を構成する第 1榭脂膜 301および第 2榭脂膜 302はともに、紫外線硬化性オリゴマーを含んでいる。

[0090] その後、加圧ローラ 110を用いて感光性粘着シート 300を押圧する。これにより感光性粘着シート 300は、第 2情報記録層 104の凹凸面にしたがって変形し、第 2情報記録層 104に密着される（図 9B参照)。

[0091] 次に、感光性粘着シート 300から保護シート 305を剥離する（図 9Aおよび図 9B参照)。そして、凹凸面を転写情報として有する転写基板 211を、感光性粘着シート 30 0に密着させる。本実施形態では、実施形態 6で用いた転写基板と同様の転写基板を用いている。すなわち、転写基板 211は、榭脂基板 21 laと、これに積層された金属膜 211bとからなり、転写基板 211の凹凸面は金属膜 211bの一方の表面力もなる

[0092] その後、加圧ローラ 110を用いて転写基板 211を押圧する。これにより、感光性粘着シート 300は、転写基板 211の凹凸面にしたがって変形し、感光性粘着シート 300 に情報が転写される（図 9C参照)。

[0093] 次に、図 9Dに示すように、ハロゲンランプなどの紫外線ランプ 112を用いて、転写基板 211越しに感光性粘着シート 300に紫外線を照射し、感光性粘着シート 300を硬化させる。硬化により、感光性粘着シート 300は中間層 105となる。

[0094] その後、図 9Eに示すように、中間層 105から転写基板 211を剥離する。中間層 10 5となった感光性粘着シートは、硬化により粘着力が低下している。特に、紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)が第 1榭脂膜 301より高い第 2榭脂膜 302では、粘着力の低下の程度が、第 1榭脂膜 301のそれよりも大きい（図 9A参照)。そのため、転写基板 211と榭脂基板 101とを引き離すと、第 2情報記録層 104と中間層 105との密着性を確保しながら転写基板 211を中間層 105からきれいに剥離できる（図 9E 参照)。

[0095] 次に、図 9Fに示すように、中間層 105上に第 3情報記録層 106を形成する。第 3情報記録層 106の構造、材料、形成方法などについては第 1情報記録層 102と同様でよい。

[0096] 次に、図 9Gに示すように，第 3情報記録層 106上にカバー層 109を形成する。力バー層 109の材料、形成方法などについては、実施形態 4の場合と同様でよい。以上のようにして、 3層の情報記録層を有する多層情報記録媒体が得られる。また、中間層の形成と情報記録層の形成とをさらに繰返し行えば、 4層以上の情報記録層を有する多層情報記録媒体を得ることができる。

[0097] (実施形態 8)

実施形態 8では、本発明の多層情報記録媒体の一例について説明する。本実施形態の多層情報記録媒体の一例は 4つの情報記録層を有している。

[0098] 図 10Aに示すように、本実施形態の多層情報記録媒体では、基板 101上に、第 1 情報記録層 102、第 1中間層 103、第 2情報記録層 104、第 2中間層 105、第 3情報記録層 106、第 3中間層 107、第 4情報記録層 108、カバー層 109が、この順に配置されている。

[0099] 本実施形態の多層情報記録媒体は、実施形態 4〜7と同様の方法によって第 1中間層 103、第 2中間層 105、および第 3中間層 107が形成されている。そのため、隣り合う 1対の情報記録層間に配置された中間層は、 2以上の膜を含む層構造をしている。また、上記中間層は、紫外線硬化性オリゴマーの含有率の異なる 1対の最外膜を有している。

[0100] 具体的には、図 10Bに示すように、第 1中間層 103は、第 2情報記録層に接した第 2最外膜 103bと、第 1情報記録層に接した第 1最外膜 103aとを含み、第 2最外膜 10 3bにおける紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、第 1最外膜 103aにおける紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)よりも高い。すなわち、 1対の最外膜のうちのガバ一層 109側の最外膜の方が基板 101側の最外膜よりも紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀)が高ヽ（図 10A参照)。

[0101] 第 2中間層 105および第 3中間層 107についても、第 1中間層 103と同様に、 1対の最外膜のうちのガバ一層 119側の最外膜の方が基板 101側の最外膜よりも紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀)が高、。

[0102] 紫外線硬化性オリゴマーは、硬化前と硬化後とでその重量の変化はほとんどない。

感光性粘着シートの第 2榭脂膜に含まれる紫外線硬化性オリゴマーの含有量が、例えば、 40重量％以上 60重量％以下であれば、第 2最外膜 103bに含まれる紫外線硬化性オリゴマーの含有量は、 40重量％以上 60重量％以下である。感光性粘着シ一トの第 1榭脂膜に含まれる紫外線硬化性オリゴマーの含有量が、例えば、 10重量 %以上 30重量％未満であれば、第 1最外膜 103aに含まれる紫外線硬化性オリゴマ一の含有量は、 10重量％以上 30重量％未満である。

[0103] 尚、製造工程において、実施形態 2の感光性粘着シートが、中間層の材料として用いられる場合もある。この場合、第 1情報記録層 102に接した第 1最外膜 103aにおける粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、第 2情報記録層 104に接した第 2最外膜 10 3bにおける粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高くなる。

実施例

[0104] 下記に、榭脂膜に含まれる紫外線硬化性オリゴマーの含有量を変化させて、転写基板に対する榭脂膜の剥離性につ!ヽて評価した。転写基板にはポリカーボネート製の基板を用いた。剥離は、貼付け面に対して 90度方向に榭脂膜を引っ張ることで行つた。引張速度は 300mmZminとした。榭脂膜の剥離に要した力（NZcm)を表 1 に示している。

[0105] [表 1] 含有量（重量％) 剥離力

(N/cm)

紫外線硬化性オリゴマー粘着性ポリマー

No. 1 10 90 22

No. 2 20 80 12

No. 3 30 70 4

No. 4 40 60 3

No. 5 60 40 1.5

[0106] 表 1に示すように、榭脂膜に含まれる紫外線硬化性オリゴマーの含有量が 30重量 %以上であると、樹脂膜の剥離に要する力が顕著に小さくなることが確認できた。産業上の利用可能性

[0107] 本発明では、第 1樹脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含み、第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)が、第 1樹脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)よりも高い感光性粘着シートを、中間層の材料として用いる。そのため、硬化後において、第 1榭脂膜とこれに接する層との密着性を確保しながら、第 2榭脂膜から転写基板を容易に剥離できる。よって、本発明では多層情報記録媒体の製造を容易化できる。

[0108] また、本発明では、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含み、第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)が、第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高い感光性粘着シートを、中間層の材料として用いる。そのため、第 1榭脂膜とこれに接する層との密着性を確保しながら、第 2榭脂膜から転写基板を容易に剥離できる。よって、本発明では多層情報記録媒体の製造を容易化できる

Claims

請求の範囲

[1] 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造方法であって、

所定の情報記録層上に、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む感光性粘着シートを配置する工程と、

凹凸面を情報面として有する転写基板と前記感光性粘着シートとを貼り合わせて、前記転写基板の情報を前記感光性粘着シートに転写する工程と、

前記情報の転写後に前記感光性粘着シートを硬化させて、前記感光性粘着シートを前記中間層とする工程と、

前記中間層から前記転写基板を剥離した後、前記中間層上に他の情報記録層を形成する工程と、を含み、

前記感光性粘着シートは、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含む層構造をしており、前記転写基板に接する前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、前記所定の情報記録層に接する前記第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量⁰ /₀)よりも高、ことを特徴とする多層情報記録媒体の製造方法。

[2] 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造方法であって、

前記感光性粘着シートは、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含む層構造をしており、前記所定の情報記録層に接する前記第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、前記転写基板に接する前記第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高!、ことを特徴とする多層情報記録媒体の製造方法。

[3] 前記第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、前記第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高!、請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[4] 前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 30重量％以上である請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[5] 前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 40重量％以上 60 重量％以下である請求項 4に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[6] 前記第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率は、 10重量％以上 30 重量％未満である請求項 5に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[7] 前記感光性粘着シートは、 2層構造をして、る請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[8] 前記感光性粘着シートの厚みは、 30 μ m以下である請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[9] 前記転写基板は、前記感光性粘着シートの硬化に用いる光に対して透明である請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[10] 前記転写基板は、前記榭脂基板と、前記感光性粘着シートの硬化に用いる光に対して透明な金属膜とを含み、前記転写基板の前記情報面は、前記金属膜の一方の表面である請求項 9に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[11] 前記他の情報記録層の形成後に、カバー層を形成する工程をさらに含む請求項 1 に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[12] 前記カバー層の材料として、第 1榭脂膜と第 2榭脂膜とを最外膜として含む感光性粘着シートを用いる請求項 11に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[13] 前記カバー層の形成工程において、前記カバー層の形成に用いる感光性粘着シートのうちの第 1榭脂膜が前記他の情報記録層と向き合うように、前記感光性粘着シートを配置する請求項 12に記載の多層情報記録媒体の製造方法。

[14] 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造に用いられる感光性粘着シートであって、

一方の最外膜である第 1榭脂膜と、

他方の最外膜である第 2榭脂膜とを含み、

前記第 1榭脂膜および前記第 2榭脂膜は、ともに紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含み、前記第 2榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量 %)は、前記第 1榭脂膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)よりも高 V、ことを特徴とする感光性粘着シート。

[15] 2以上の情報記録層と、隣り合う情報記録層間に配置された中間層とを含む多層情報記録媒体の製造に用いられる感光性粘着シートであって、

一方の最外膜である第 1榭脂膜と、

他方の最外膜である第 2榭脂膜とを含み、

前記第 1榭脂膜および前記第 2榭脂膜は、ともに紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含み、前記第 1榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、前記第 2榭脂膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)よりも高、ことを特徴とする感光性粘着シート。

[16] 請求項 1に記載の多層情報記録媒体の製造方法により製造されたことを特徴とする多層情報記録媒体。

[17] 基板と

前記基板上に配置された第 1情報記録層と、

前記第 1情報記録層上に配置され、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む中間層と、

前記中間層上に配置された第 2情報記録層と、を含み、

前記中間層は、前記第 1情報記録層に接した第 1最外膜と、前記第 2情報記録層に接した第 2最外膜とを含む層構造をしており、前記第 2最外膜における紫外線硬化性オリゴマーの含有率 (重量％)は、前記第 1最外膜における紫外線硬化性オリゴマ一の含有率 (重量％)よりも高、ことを特徴とする多層情報記録媒体。

[18] 基板と

前記基板上に配置された第 1情報記録層と、前記第 1情報記録層上に配置され、紫外線硬化性オリゴマーと粘着性ポリマーとを含む中間層と、

前記中間層上に配置された第 2情報記録層と、を含み、

前記中間層は、前記第 1情報記録層に接した第 1最外膜と、前記第 2情報記録層に接した第 2最外膜とを含む層構造をしており、前記第 1最外膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量％)は、前記第 2最外膜における粘着性ポリマーの含有率 (重量 %)よりも高いことを特徴とする多層情報記録媒体。