WO2006006378A1

WO2006006378A1 - 髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器

Info

Publication number: WO2006006378A1
Application number: PCT/JP2005/011729
Authority: WO
Inventors: Takashi Umeno; Toshihiro Takahashi
Original assignee: Mitsubishi Pencil Co., Ltd.
Priority date: 2004-07-08
Filing date: 2005-06-27
Publication date: 2006-01-19
Also published as: KR101171129B1; JPWO2006006378A1; KR20070029797A; CN100512711C; CN1980583A; EP1769697A4; US20080083415A1; EP1769697A1

Abstract

　本発明の髪用塗布具は、櫛部材と、該櫛部材に並設される多孔質塗布体とからなる櫛部によって髪を梳くと共に、それに取り付けられる容器内の塗布液を、該塗布体を介して毛髪に塗布しうるものである。髪用塗布具の多孔質塗布体はその気孔率（Ｖｄ）が７０～８５％の範囲にある。これにより、髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器は、塗布液の液漏れがなく、且つ塗布液が適度に供給され、それに加えて、塗布液などが直接頭皮等に触れずに、塗布性が十分に確保できる。尚、気孔率は、Ｖｄ＝｛１－（ｗ／（ρｓｈ））｝×１００であり、ｗは多孔質塗布体の質量、ｓは多孔質塗布体の断面積、ρは多孔質塗布体の平均密度、及びｈは多孔質塗布体の長さである。

Description

明細書

髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器

技術分野

[0001] 本発明は、髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器に関するものであり、容器本体に取付けられ、髪 (人間、その他のペット動物等を含む毛髪)を梳きながら、容器に収容した塗布液 (染毛剤、整髪剤、育毛剤等)を髪に塗布するための髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器に関するものである。

背景技術

[0002] 従来力染毛剤など収容した容器に櫛部材を取り付け、容器力染料を櫛部材の櫛歯間に導入して、この櫛部材で髪を梳くことによって髪を染めるような髪用塗布具付き化粧料容器は、すでに知られている。

例えば、柄としての薬液の収容容器と、容器に接続される櫛体とから構成され、またその櫛体が中空軸部と、軸部に取付けられる複数の中空櫛歯とから構成され、その櫛歯に非吐出櫛歯と吐出櫛歯とを交互に突設されるものが提案されている (特許文献 1を参照。 ) oそして、非吐出櫛歯及び吐出櫛歯は、頂部ほど幅が狭くなる略三角板状に形成され、吐出櫛歯には、薬液が吐出される吐出口が貫通形成される。吐出櫛歯の先端力吐出口までの距離は、吐出櫛歯の先端力尾端 (軸部)までの長さに対し 5〜60%の範囲に設定され、且つ吐出櫛歯の各間隔が 4〜8mmの範囲に設定される。これにより、櫛歯間に保持される薬液の量を適量にするとともに、薬液の毛髪への塗布を容易かつ均一にすることができるとしている。

[0003] また、容器本体に取り付けられて液剤の案内通路となる中空柄部と、縦列に配置された多数の中空櫛歯を有する櫛部とを備えた容器であって、櫛歯には柄部の案内通路に連通して歯丈方向に延びる液剤の注出通路と、注出通路の先端に連通して櫛歯の表裏を貫通する注出口とが形成された塗布用櫛付き容器が提案されてヽる (例えば、特許文献 2を参照。；)。そして、このような注出口は相隣り合う櫛歯同士間でその歯の丈方向の形成位置がずらされることによって、毛元の近傍から毛先に向けて広い範囲に亘つてむらなく塗布することができ、液剤の塗布作業が楽に行えるとしている。

[0004] また、容器本体の口縁部に取付けられる櫛付きキャップにおいて、列設された主櫛歯片に、容器内に連通して主櫛歯の側面に開口する注出口が設けられ、また、主櫛歯片の両側且つ並設し、その先端が同じ高さ以上とされた副櫛歯片（開口無し。）が設けられる櫛付きキャップが提案されている (例えば、特許文献 3を参照。 )₀ このような構成にあっては、使用者が櫛部材或いは櫛体を頭皮に対してほぼ直角に維持しながら梳くことができ、頭髪を梳く際に櫛体の角度が変わることによる色むら、特に毛の根本に近、部分での色むらを防止するとして、る。

[0005] し力しながら、これらの髪塗布用化粧料容器では、櫛体自体の注入口或、は開口から過剰な液漏れが生じ、また連通路ゃ柄路などから均一な液供給が成されず、染髪にムラなどが生じる。そこで、容器内に貯留担持体を設け、担持体に塗布液を吸蔵しておき、櫛部に毛管作用に有する塗布用のペン芯を櫛状に列設した髪用塗布具が提案されている (例えば、特許文献 4および 5を参照。 )₀櫛部の櫛歯に上述したような注出口や開口が無いため、それぞれの櫛歯間での通路におけるチャンネリングは生じない。このため、このようなペン型塗布芯を備えたものは、各櫛歯、即ち各塗布用芯に均一に液が供給されるため、染髪にムラなどが生じない。

[0006] し力しながら、このような従来の髪用塗布具にあっては、塗布液が頭髪に適切な供給がなされな力つたり、塗布液の過剰な液漏れ (直流）が生じたり、また、塗布用ペン芯の先まで容器力ゝらの塗布液が十分に供給されない場合が見られた。また、塗布用ペン芯力ゝらの塗布液が頭皮等に直接触れる等する。このため、染毛剤の場合には頭皮を痛める危険性が見られた。更に、櫛部が従来のような構造であると、頭髪への塗布性を十分に確保できな力つた。また、櫛部材には抜け毛などが付着するが、櫛部材カも抜け毛などを排除する等の手入れが容易にできな、ため、容器内に塗布液を残したまま捨てるなどの不都合が見られた。

特許文献 1 :特開 2003— 019023号公報

特許文献 2 :特開 2002— 159325号公報

特許文献 3 :特開 2002— 191427号公報

特許文献 4：実開平 4— 60116号公報特許文献 5：実開平 4— 60117号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 従って、本発明の課題は、上記事情に鑑み、塗布液の液漏れがなく塗布液が適度に供給される髪塗布具、それに加えて、塗布液などが直接頭皮等に触れず、塗布性が十分に確保できる髪塗布具、及びそのような髪塗布具を具備した塗布具付き化粧料容器を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者等は、髪用塗布具の構造において多孔質塗布体を用いることが櫛歯自体に直接供給口又は吐出口を設けるより優れていることを見出した。また、このような多孔質塗布体を使用した場合には、それに並設した櫛部材 (通常の櫛材)が補助的に必要なことを見出した。そして、塗布液の液漏れ (直流）防止及び櫛部への適度な塗布液の供給には、その使用する多孔質塗布体の気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にあること、特に 68〜85%の範囲にあることが好ましいことを見出し、本発明に至つたものである。

[0009] また本発明者等は、上述の櫛部材が補助的に並設させるが、多孔質塗布体の先端より、かかる櫛部材の櫛歯先端を 0. 2〜3. Ommの範囲で突き出させることにより、塗布体からの塗布液が直接作用し、頭皮を汚さないと同時に、毛髪の生え際部分を実質的に根本力も塗布でき、生え際の塗り残しが認識されないことを見出した。また力かる櫛部材と多孔質塗布体とが非接触で且つ 5. Omm以内、特に 3. 5mn！〜 1. 0 mmの範囲に近接されることにより、塗布液が櫛部材を汚さずに、かつ毛髪の実質的な部分に均一に塗布できることを見出し、本発明に至ったものである。

即ち、本発明の髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器は、以下の（1)〜(8) の構成或いは手段力もなることを特徴とするものである。

[0010] (1) .多孔質塗布体と、多孔質塗布体に並設される櫛部材とからなる櫛部によって髪を梳くと共に、取り付けられる容器内の塗布液を、該多孔質塗布体を介して毛髪に塗布しうる髪用塗布具であって、上記の多孔質塗布体はその気孔率 (Vd)が 70〜8 5%の範囲にある髪用塗布具。 (但し、気孔率は、 Vd= { 1一（wZ ( sh) ) } X 100であり、 wは多孔質塗布体の質量、 sは多孔質塗布体の断面積、 pは多孔質塗布体の平均密度、及び hは多孔質塗布体の長さである。 )

[0011] (2) .上記の多孔質塗布体の先端より櫛部材の先端が 0. 2〜3. Ommの範囲で突き出て、る上記（1)記載の髪用塗布具。

(3) .上記の多孔質塗布体と櫛部材の櫛歯とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されてなる上記（1)記載の髪用塗布具。

(4) .上記の多孔質塗布体と櫛部材の櫛歯とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されてなる上記（2)記載の髪用塗布具。

(5) .上記の櫛部材の櫛歯は榭脂又は金属力なり、また、多孔質塗布体は、スラィバーペン芯、フェルト状物、連続気泡スポンジ状物の 1つ以上力選択されるものである上記（1)記載の髪用塗布具。

(6) . 上記の多孔質塗布体が櫛状に形成された複数のペン型多孔質塗布体である上記（1)記載の髪用塗布具。

[0012] (7) . 多孔質塗布体と、多孔質塗布体に並設される櫛部材とからなる櫛部によつて髪を梳くと共に、取り付けられる容器内の塗布液を、該多孔質塗布体を介して毛髪に塗布しうる髪用塗布具であって、上記の多孔質塗布体はその気孔率 (Vd)が 70〜 85%の範囲にある髪用塗布具が該塗布液の容器本体に取り付けられている塗布具付き化粧料容器。

(但し、気孔率は、 Vd= { 1一（wZ ( sh) ) } X 100であり、 wは多孔質塗布体の質量、 sは多孔質塗布体の断面積、 pは多孔質塗布体の平均密度、及び hは多孔質塗布体の長さである。 )

(8) . 上記の容器内に塗布液の貯留担持体が収容され、該貯留担持体が中綿である上記（7)に記載の塗布具付き化粧料容器。

発明の効果

[0013] 以上のような本発明の構成或いは手段によれば、多孔質塗布体 (櫛状、棒状、その他の板状多孔質塗布体を含む。）、例えば、スライバーペン芯、フェルト状物、連続気泡スポンジ状物等力もなる塗布体は、その気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にあることにより、塗布液の液漏れ (直流）防止及び櫛部への適度な塗布液の供給ができる。上記の櫛部の多孔質塗布体の先端より櫛部材の先端が 0. 2〜3. Ommの範囲で突き出ているので、塗布体からの塗布液が地肌に直接作用しないため、十分な塗布性が確保できると同時に地肌を汚すことがない。更に、上記の並設される多孔質塗布体と櫛部材の櫛歯とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互ヽ〖こ配することにより、塗布液が櫛部材を汚さずに、かつ毛髪の実質的な部分より均一に塗布できる。図面の簡単な説明

[0014] [図 1]図 1は本発明に係る髪用塗布具を具備する塗布具付き化粧料容器のキャップを外した状態の斜視図である。

[図 2]図 2 (a)及び (b)は、本発明に係る塗布具付き化粧料容器の正面からの部分断面図及び側面からの断面図である。

[図 3]図 3は、本発明に係る塗布具付き化粧料容器の分解斜視図である。

[図 4]図 4 (a)及び (b)は、本発明に係る髪用塗布具に使用される櫛部材の正面図及び側面図である。

[図 5]図 5は、本発明に係る塗布具付き化粧料容器の別の実施形態を示す斜視図である。

符号の説明

[0015] 1 塗布具付き化粧料容器

2 容器本体

4 貯留担持体

5A、 5B 蓋部材

10 多孔質塗布体

11 櫛部材

12 束ね部材

14 櫛歯

15 キャップ

発明を実施するための最良の形態

[0016] 以下、本発明の髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器を、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態に基づいて詳述する。尚、本発明の髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器は、以下の実施形態に限るものではな、。

[0017] 図 1〜図 3に示す如ぐ本実施形態の塗布具付き化粧料容器 1は、髪用塗布具、即ち櫛部 30と、容器本体 2とからなる。髪用塗布具である櫛部 30は、櫛部材 11と、櫛部材 11に並設される板状の多孔質塗布体 10とからなり、その櫛部 30によって髪を梳くと共に、容器本体 2内の塗布液を塗布体 10を介して毛髪に塗布しうるものである

[0018] 図 1〜図 3に示す如く化粧料容器 1において、榭脂容器本体 2は筒状に成形されている。容器本体 2の尾端 2Aは開口され、図 3に示す貯留担持体 4が容器本体 2内に挿入収容される。担持体 4には化粧料である塗布液が担持される。尾端 2Aの内壁にはネジが形成され、蓋部材 5Bにもネジが形成されて両者が螺合されてその開口が密封される。蓋部材 5Bは担持体 4の端部 4Aを押し付け固定している。尚、蓋部材 5 Bには意匠的な蓋部材 5Aが蓋部材 5Bに取り付けられる。

上記の貯留担持体 4としては塗布液を担持できるものである限り、その材料に制限されるものではなぐ例えば、中綿等を挙げることができる。

[0019] 容器本体 2の先端 2Bには、矩形筒状の取付孔 6、差込穴 7及び螺合部 9が形成され、取付孔 6はほぼ中央に形成される。取付孔 6には板状の多孔質塗布体 10が挿入され、両側に設けた差込穴 7には榭脂製の櫛部材 11が装着される。螺合部 9は後述するキャップの螺合部に螺合される。多孔質塗布体 10は矩形支持部材 12を介して取付孔 6内に装填され、板状の多孔質塗布体 10は容器本体 2の軸方向に立設される。また、多孔質塗布体 10の尾端 10Aは、その装填時に上述の担持体 4の先端 4 Bに挿入されて連結される。

尚、矩形支持部材 12の外壁面と取付孔 6の筒状の内壁面とは液密に密着しており、また、矩形支持部材 12は取付孔 6から着脱可能でも、完全に固定されても良い。

[0020] 上記の多孔質塗布体 10は、その気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にあり、特に 68 〜85%の範囲にあることが好ましい。但し、気孔率は、 Vd= { l— (wZ ( /0 sh) ) } X l 00であり、 wは多孔質塗布体の質量、 sは多孔質塗布体の断面積、 pは多孔質塗布体の平均密度、及び hは多孔質塗布体の長さである。上記範囲の気孔率にある多孔質塗布体 10を使用すれば、塗布液の液漏れ (直流）を防止して櫛部 30への適度な塗布液の供給ができる。塗布体の気孔率が上記の範囲を下回ると、容器力の塗布液の適度な供給が困難となる。一方、上記の範囲を超えると、直流防止が困難となる。

上記の範囲内で使用できる多孔質塗布体の素材としては、スライバーペン芯、フエルト状物、連続気泡スポンジ状物等が好適である。

[0021] 櫛部材 11は図 4に示すように榭脂製の成形部材力なり、基部 13と基部 13の先端面に一定間隔をおいて設けられる複数の櫛歯 14とからなる。基部 13は上述の差込穴 7に着脱可能に挿入係合される係合部が成形され、また櫛歯 14の先端部は尺が付けられて丸み成形される。基部 13と差込穴 7との係合時、櫛部材 11は取付孔 6に装填された多孔質塗布体 10に並設される。力かる櫛部材 11の取付状態では、櫛歯 14の先端 14Bが多孔質塗布体 10の先端 10Bより突き出しており、図 2に示すようにその突出量（L)は 0. 2〜3. Ommの範囲にあり、特に好ましくは、 0. 5〜2. Ommの範囲である。

かかる突出量 (L)により、その使用時に頭皮等に塗布液が付着せず、頭髪の殆どがその根本力も頭髪だけに塗布液を塗布することができる。上記の範囲未満の突出量では頭皮に直接多孔質塗布体 10が当接するおそれがあり、また、上記の範囲を超えてくると、頭髪の根本への十分な塗布が困難となってくる。

[0022] また、図 2に示すように互いに列配される多孔質塗布体 10と櫛歯 14との間隔 Sは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されてなることが好ましぐ特に、 0. 5〜3. 5mmの範囲であることが好ましい。本発明ではこのような多孔質塗布体 10と櫛歯 14の距離を一定間隔以内に保つ必要は必ずしもないが、上記の範囲内での距離を保つことで、液が櫛部を汚すことを防ぐと共に頭髪への塗布性をより向上させることができる。

従って、本発明に係る髪用塗布具である櫛部 30は、容器本体 2の先端部 2A、多孔質塗布部材 10、矩形支持部材 12、及び基部 13及び櫛歯 14からなる櫛部材 11から構成される。

[0023] 上記の櫛部 30は、上述したキャップ 15に覆われる。キャップ 15は、内キャップ 16、中キャップ 17及び外キャップ 18からなる。内キャップ 16には容器本体 2の先端 2Bの天面に当接する開口部 22が形成され、また、内キャップ 16の先端部には櫛歯 14と多孔質塗布体 10とを分かちながらこれらの先端部を保持するガイド突起が成形されたガイド孔 21が設けられる。中キャップ 17内にはコイルパネ 23が配される。

[0024] このように構成される塗布具付き化粧料容器 1にあっては、櫛部 30の構造にぉ、て多孔質塗布体 10を用いるので、櫛歯自体に塗布液の直接吐出口を設けるよりその塗布性に優れている。また、多孔質塗布体 10においてその気孔率を所定範囲にすることにより、塗布液の液漏れ (直流）を十分に防止すると共に櫛部 30への適度な且つ均等な塗布液の供給が可能となる。

また、このような多孔質塗布体 10には近接して櫛部材 11の櫛歯 14が並設されるが、力かる櫛部材の櫛歯の先端を所定範囲で突き出させることにより、塗布体からの塗布液が頭皮に直接作用しな、ようにすることができる。このため地肌を汚すことがなヽ。更に、近接範囲を所定範囲内とすることにより、塗布液が櫛部材 11を汚すのを防ぐと共に、髪梳き状態が良ぐ十分な塗布性を確保できる。

[0025] 上記の実施形態では、容器本体 2の先端 2Bを櫛部 30の一部として容器本体 2と共に一体成形して、本発明に係る髪用塗布具を塗布具付き化粧料容器 1の櫛部 30として設けたが、必ずしもこれに限ることはない。容器本体 2の先端部分を着脱可能な蓋体などに形成して、髪用塗布具をィ匕粧料容器とは別体として提供しても良い。上記の実施形態では、多孔質塗布体 10の支持部材 12及び櫛部材 11を容器本体 2から着脱可能で良いとした力容器本体 2に固定されるものであっても良い。尚、多孔質塗布体 10及び櫛部材 11の少なくとも一方を着脱可能とすることが好ましい。着脱可能とすることにより、多孔質塗布体 10にしつこく付着する抜け毛などの絡み毛の除去が極めて容易になり、その使、勝手に支障が生じなくなる。

上記の実施形態では、櫛部材 11を榭脂製としたが、これ以外のものを使用することができる。例えば、金属、天然榭脂、その天然の櫛素材などを使用することができる。しかしながら、その厳密な寸法取りなどの点力素材は精密成形性のある榭脂及び金属であることが好ましい。

上記の実施形態では、貯留担持体 4カゝら着脱可能としたが、必要により蓋部材 5B を完全に取り付けて、着脱不能としても良い。

[0026] 上記の実施形態では、塗布液を染毛剤としたが、これに限る必要はな、。例えば、整髪剤、育毛剤、またペットその他の動物の毛艷剤等であっても良い。但し、これらの塗布液は、上述の多孔質塗布体の液保持力における関係を満たす必要がある。

[0027] 図 5は、本発明に係る塗布具付き化粧料容器の別の形態を示すものである。尚、図 5で示す塗布具付き化粧料容器 40の各部材につ、ては、図 1で示したィ匕粧料容器と同一又は類似の部材に関して、同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。本実施形態の塗布具付き化粧料容器 40が図 1の容器 1と異なる点は、多孔質塗布体が複数のペン型多孔質塗布体 41からなり、これらの多孔質塗布体 41は、束ね部材 42を介して隣接する櫛歯に並設且つ列設されていることである。また、これらのぺン型多孔質塗布体 41は、図 1に示した実施形態と同様に、ペン型多孔質塗布体 41 の気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にある。更に、櫛部材 13の櫛歯 14の先端はペン型多孔質塗布体 41の先端よりも 0. 2〜3. Ommの範囲で突き出していると共に、櫛歯 14とペン型多孔質塗布体 41とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されているものである。

[0028] 束ね部材 42で支持された多孔質塗布体 41同士の間隔は、 0. 4〜4. Ommの範囲、特に、 0. 6〜2. Ommの範囲が好ましい。上記の範囲未満では、髪梳き通りが悪く、抜け毛などの絡み毛も多くなる。また、上記の範囲以上では、単位質量当たりの毛髪とのペン型多孔質塗布体 41との接触性が悪くなり、塗布性が十分でない。

このような構成の塗布具付き化粧料容器 40にあっては、図 1に示すィ匕粧料容器 1と同様な効果を奏する他に、多孔質塗布体 41が櫛形となっているため、決めの細かい塗布が可能である。

産業上の利用可能性

[0029] 本発明の髪用塗布具及びその塗布具付き化粧料容器は、容器本体に設けた櫛部によって髪 (人間、その他のペット動物等を含む髪)を梳きながら容器に収容した塗布液 (染毛剤、整髪剤、育毛剤等)を髪に塗布する際に、塗布液の液漏れがなく塗布液が適度に供給され、それに加えて、塗布液などが直接頭皮等に触れず、塗布性が十分に確保でき、優れた性能を維持し産業上の利用可能性の高いものである。

Claims

請求の範囲

[1] 多孔質塗布体と、多孔質塗布体に並設される櫛部材とからなる櫛部によって髪を梳くと共に、取り付けられる容器内の塗布液を、該多孔質塗布体を介して毛髪に塗布しうる髪用塗布具であって、上記の多孔質塗布体はその気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にある髪用塗布具。

(但し、気孔率は、 Vd= { 1一（wZ ( sh) ) } X 100であり、 wは多孔質塗布体の質量、 sは多孔質塗布体の断面積、 pは多孔質塗布体の平均密度、及び hは多孔質塗布体の長さである）

[2] 上記の櫛部材の櫛歯先端が多孔質塗布体の先端より 0. 2〜3mmの範囲で突き出ている請求項 1記載の髪用塗布具。

[3] 上記の多孔質塗布体と櫛部材の櫛歯とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されてなる請求項 1記載の髪用塗布具。

[4] 上記の多孔質塗布体と櫛部材の櫛歯とは非接触で且つ 5. Omm以内に近接されて互いに配されてなる請求項 2記載の髪用塗布具。

[5] 上記の櫛部材の櫛歯は榭脂又は金属からなり、また、多孔質塗布体は、スライバーペン芯、フェルト状物、連続気泡スポンジ状物の 1つ以上力選択されるものである請求項 1記載の髪用塗布具。

[6] 上記の多孔質塗布体が櫛状に形成された複数の多孔質塗布体である請求項 1記載の髪用塗布具。

[7] 多孔質塗布体と、多孔質塗布体に並設される櫛部材とからなる櫛部によって髪を梳くと共に、取り付けられる容器内の塗布液を、該多孔質塗布体を介して毛髪に塗布しうる髪用塗布具であって、上記の多孔質塗布体はその気孔率 (Vd)が 70〜85%の範囲にある髪用塗布具が、該塗布液の容器本体に取り付けられてヽる塗布具付き化粧料容器。

[8] 上記の容器内に塗布液の貯留担持体が収容され、該貯留担持体が中綿である請求項⁷に記載の塗布具付き化粧料容器。