WO2005088565A1

WO2005088565A1 - 紙葉類束高さ検出方法、及び紙葉類取扱装置

Info

Publication number: WO2005088565A1
Application number: PCT/JP2004/017696
Authority: WO
Inventors: Yasushi Gotoh; Mitsutaka Nishida; Hiroshi Miyazaki
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 2004-03-15
Filing date: 2004-11-29
Publication date: 2005-09-22
Also published as: KR100893707B1; ES2596281T3; KR20060122956A; EP1732045A4; EP1732045B1; JP4174442B2; US7537214B2; US20070007355A1; CN1926585A; EP1732045A1; CN100576262C; JP2005259087A

Abstract

紙幣束が搬送されたステージは、繰り出し機構による紙幣の繰り出しのために、下端位置に移動させる。紙幣束の最下層の紙幣がピックローラと適切な圧力で接触するようにその紙幣束をプッシャにより加圧する。その際、センサにより検出される位置を基準にして、それよりも下方に移動させた距離を求める。求めた距離は、その基準の位置から下方に移動できる最大の距離から減算する。それにより、紙幣束の加圧時の高さを求める。

Description

明細書

紙葉類束高さ検出方法、及び紙葉類取扱装置

技術分野

[0001] 本発明は、紙葉類が 1枚以上、重ねられた紙葉類束が外部から挿入できる紙葉類取扱装置に関する。

背景技術

[0002] 近年、現金自動支払機 (CD)や現金自動預金支払機 (ATM)等の自動化機器は、金融機関だけでなぐコンビ-エンスストアなどにも設置されている。紙葉類取扱装置は、そのような自動化機器に紙葉類として紙幣を取り扱うために搭載される。そのような場合、自動化機器本体の指示に応じて動作するようになって！/ヽる。

[0003] 紙幣を 1枚ずつ投入するのはその数が多くなるほど顧客にとって面倒となる。このため、自動化機器では、入金する紙幣は重ねて紙幣束の状態で投入できるようになつている。紙幣が 1枚だけ投入されることもあることから、その紙幣束は、 1枚以上の紙幣が重ねられたものである。

[0004] 顧客が紙幣束を適切に挿入するとは限らな!/ヽ。例えば自動化機器、或いは紙葉類取扱装置に固有の許容範囲を超える枚数の紙幣束を顧客が挿入することがある。このため、紙葉類取扱装置のなかには、挿入された紙幣束の高さを検出し、その高さが上限を超えていれば顧客に返却するようにしたものがある。

[0005] その高さの検出は従来、紙幣束を水平、或いは傾斜させて積層させることにより、各紙幣の自重により重ねられた状態の紙幣束を対象に行っていた。しかし、紙幣は軽いために、その自重と比較して大きな弾性力を持つことができる。このため、紙幣を積み重ねてもその全体の高さは各紙幣で働く弾性力によって変化する。それにより、必ずしも紙幣束の高さを正確に検出できな力つた。この結果、取り扱える量の紙幣を挿入したにも係わらず、顧客に返却してしまうことも多力つた。

[0006] そのような返却は、顧客に必要以上の労力を要求することになる。また、自動化機器の利用効率を低下させる。このようなことから、外部力も挿入された紙幣束の高さはより正確に行うようにすることが重要であると考えられる。特許文献 1：特開 2002— 190051号公報

特許文献 2：特開 2000— 191216号公報

発明の開示

[0007] 本発明は、外部から紙葉類取扱装置に挿入された紙幣束の高さをより正確に検出するための技術を提供することを目的とする。

本発明の紙葉類束高さ検出方法は、紙葉類が 1枚以上、重ねられた紙葉類束の高さを検出するために紙葉類取扱装置に適用される方法であって、外部から挿入された紙葉類束に、紙葉類が重ねられた方向に沿って圧力を加え、圧力を加えた状態で紙葉類束の高さを検出する。

[0008] なお、まとめて取り扱うべき紙葉類束を複数回に分けた挿入を紙葉類取扱装置が行える場合に、該紙葉類束毎に検出する高さ、及び定められた高さの上限に基づいて、次に挿入可能と想定する紙葉類の最大枚数を併せて算出する、ことが望ましい。

[0009] 本発明の紙葉類取扱装置は、外部から挿入された紙葉類を取り扱えることを前提とし、外部から、紙葉類が 1枚以上、重ねられて挿入された紙葉類束から該紙葉類を 1 枚ずつ繰り出す繰り出し部と、繰り出し部で加圧された紙葉類束の高さを検出する高さ検出手段と、高さ検出手段が検出した紙葉類束の高さが定められた高さの上限を超えている力否力判定して、該検出した高さが該上限を超えていると判定した場合に、繰り出し部の紙葉類束を外部に排出させる搬送制御手段と、を具備する。

[0010] なお、上記搬送制御手段は、まとめて取り扱うべき紙葉類束の複数回に分けた挿入が可能であった場合に、該紙葉類束毎に高さ検出手段が検出した高さ、及び上限に基づいて、次に該紙葉類束として挿入可能と想定する紙葉類の最大枚数を算出し、外部装置に通知する、ことが望ましい。また、繰り出し部力も繰り出された紙葉類の枚数、及び高さ検出手段が検出した高さを基に該紙葉類の 1枚当たりの厚みを求め

、該求めた厚みを用いて最大枚数を算出する、ことが望ましい。

[0011] 本発明は、紙葉類が 1枚以上、重ねられた紙葉類束の外部からの挿入により、その紙葉類束に対し、紙葉類が重ねられた方向に沿って圧力を加え、圧力を加えた状態でその紙葉類束の高さを検出する。このため、各紙葉類自身の弾性力による影響を排除することができ、それによつて紙葉類束の実際の高さを正確に検出することができる。

[0012] 紙葉類取扱装置では、挿入された紙葉類束をその状態で搬送するタイプ、及び紙葉類を 1枚ずつ繰り出して搬送するタイプの何れであっても紙葉類束を加圧するのが普通である。このため、その方法を紙葉類取扱装置に適用した場合には、実際には適切な紙葉類束が不適切と見なしてしまうことを回避することができる。

[0013] 例えば ATMなどの自動ィ匕機器では、追加入金を行えるようになって!/、る。その追加入金では、紙葉類である紙幣は複数回に分けて挿入される。複数回に分けて挿入されても、挿入された紙幣の返却は 1回で行うことが望まれる。それを実現させるために、挿入可能な紙幣の枚数には上限 (紙幣束の高さの上限)が設定されているのが普通である。このようなことから、まとめて取り扱うべき紙葉類束が複数回に分けて外部から挿入される場合に、該紙葉類束毎に検出する高さ、及び定められた高さの上限に基づいて、次に挿入可能と想定する紙葉類の最大枚数を併せて算出すると、紙葉類が上限を超えて挿入されるのを事前に確実に回避できるようになる。

図面の簡単な説明

[0014] [図 1]本実施の形態による紙葉類取扱装置の断面図である。

[図 2]セパレータ部の構成を説明する図である。

[図 3]本実施の形態による紙葉類取扱装置の回路構成図である。

[図 4]本実施の形態における紙幣束の高さ検出方法を説明するための図である（その D o

[図 5]本実施の形態における紙幣束の高さ検出方法を説明するための図である（その

2)。

[図 6]本実施の形態における紙幣束の高さ検出方法を説明するための図である（その

3)。

[図 7]繰出処理のフローチャートである。

発明を実施するための最良の形態

[0015] 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。

図 1は、本実施の形態による紙葉類取扱装置の断面図である。

その紙葉類取扱装置 1は、自動化機器、例えば現金自動預金支払機 (ATM)に用いられることを想定した、紙葉類として紙幣を扱うものである。図 1に示すように、 1枚以上の紙幣を重ねた紙葉類束 Bを顧客が挿入した場合に内部に取り込むプレ 'ァクセプタ（Pre- acceptor) 100と、紙幣を収納する下部ユニット 200と、及び下部ユニット 200とプレ 'ァクセプタ 100間の紙幣の搬送を行う上部ユニット 300と、を備えて構成されている。プレ 'ァクセプタ 100は以降、「ァクセプタ」或いは「PAC」と表記する。

[0016] 上記の構成において動作を説明する。紙葉類取扱装置 1は、入出金が行えるものである。このことから、動作の説明は、入金時、出金時に分けて説明することとする。それを搭載した自動化機器としては ATMを想定、つまり紙葉類取扱装置 1は、 AT M本体からの指示に従って動作することを想定する。

[0017] ァクセプタ 100に設けられた投入出口 101は、顧客が入金のための紙幣束 Bの投入、或いは顧客への出金のための紙幣束 Bの外部への排出を行うためのものである。 ATMに搭載される場合、投入出口 101の外側には開閉されるシャツタ（不図示）が配置される。以降、顧客の視点から、ァクセプタ 100の投入出口 101側は前面側、その反対側は後面側とそれぞれ呼ぶことにする。また、下部ユニット 200から見て上部ユニット 300側を上方、その逆を下方とそれぞれ表現することにする。

[0018] 始めに、入金時の動作について詳細に説明する。その入金は、例えば顧客が AT Mの操作部（不図示）を操作して入金を要求することにより行われる。その要求を顧客が行うと、 ATM本体はシャツタを開けさせて紙幣束 Bの投入出口 101への挿入（投入)を行える状態に移行させ、紙葉類取扱装置 1には挿入される紙葉類 Bの取り込みを指示する。

[0019] 投入出口 101の近傍には、挿入された紙幣束 Bを検出するためのセンサが配設されている。紙葉類取扱装置 1は、 ATM本体力その指示を受けると、そのセンサが紙幣束 Bを検出するのを待って搬送を行う。その搬送により、紙幣束 Bは搬送路 102 を介して上部ユニット 300のセパレータ（SEP)部 310に運ばれる。そのセパレータ部 310は本願発明で云う繰り出し部に相当する。

[0020] 紙葉類取扱装置 1は、顧客が挿入した紙幣束 Bを取り込むと、その旨を ATM本体に通知する。 ATM本体は、その通知によりシャツタを閉じさせる。

セパレータ部 310の下部には、紙幣束 B力も紙幣を 1枚ずつ繰り出すための繰り出し機構 311が設けられて、る。セパレータ部 310に搬送された紙幣束 Bを構成する紙幣は、繰り出し機構 311によって 1枚ずつ繰り出され、搬送路 301を介して鑑別部 32 0に搬送されて鑑別が行われる。その鑑別により、紙幣が正常券力否かの判別や、正常券の金種の特定が行われる。偽の紙幣、鑑別不能な紙幣、或いは破損しているような紙幣は、異常券と判別される。鑑別後の紙幣は搬送路 302を搬送される。

[0021] 上部ユニット 300には、 3つのリジェクトボックス 351— 3が設けられている。顧客が投入した紙幣を一旦、収納するために一時保留部 330が設けられている。一時保留部 330に紙幣を収納できるように搬送路 303、リジェクトボックス 351— 3の何れかに紙幣を収納できるように搬送路 304がそれぞれ形成されて、る。

[0022] 搬送路 302には、紙幣の搬送先を切り換えるために 2つの切換爪 302a、 302b力 S 配設されている。搬送路 302を搬送中の紙幣を次に搬送させる搬送路は、切換爪 30 2aによって搬送路 303に、切換爪 302bによって搬送路 304にそれぞれ切り換えることができる。鑑別後の紙幣は、切換爪 302aによって搬送路 302から搬送路 303に送られて一時収納部 330に収納される。

[0023] 一時収納部 330には、上下方向に移動可能な 2つのステージ 331、 332力設けられている。ステージ 331は異常券と判別された紙幣の収納、ステージ 332は正常券と判別された紙幣の収納にそれぞれ用いている。ここでは便宜的に、ステージ 331によつて実現される収納部をリザーバ部、ステージ 332によって実現される収納部をエスクロ部とそれぞれ呼ぶことにする。また、ステージ 331は RSVステージ、ステージ 332 は ESCステージとち呼ぶこと〖こする。

[0024] それらのステージ 331、 332は、上下方向に間隔を空けて設けた 2つのプーリ 333 、 334の間に張設されたベノレト 335に取り付けられている。 2つのプーリ 333、 334、及びベルト 335は、ステージ別に用意することにより、各ステージ 331、 332はそれぞれ個別に移動させられるようになって、る。

[0025] 紙幣の搬送先をリザーバ部、及びエスクロ部のな力から選択できるように、搬送路 3 03には切換爪が一つ配設されている。それにより、搬送路 303を搬送する紙幣は、リザーバ部、或いはエスクロ部に収納される。搬送路 304には、紙幣をリジェクトボックス 351— 3のうちの何れかに収納させるために、 2つの切換爪が配設されている。 [0026] 紙幣の鑑別、その鑑別結果に応じた一時保留部 330への収納は、セパレータ部 3 10から 1枚ずつ繰り出された全ての紙幣に対して行う。このため、セパレータ部 310 力もの紙幣の繰り出しが完了した後は、繰り出された紙幣は一時保留部 330のリザーバ部、或いはエスクロ部に収納されていることになる。繰り出しの完了は、セパレータ部 310内に紙幣が存在しな、ことをセンサで確認する力、或いは繰り出しを行っても搬送路 301に紙幣が繰り出されなヽことをセンサで確認することで判定される。

[0027] 紙幣束 Bの形で投入された紙幣の一時収納部 330への収納が完了すると、紙葉類取扱装置 1はその旨を ATM本体に通知する。鑑別部 320が正常券と判別した紙幣の枚数を金種毎にカウントして算出した入金額も併せて通知する。それらの通知により、 ATM本体は顧客に対して入金額を提示し、取り引きを行うか否カゝ、追加入金の有無、などの問い合わせを行う。以降は、その問い合わせ結果に応じて動作する。

[0028] 一時保留部 330の上方には、それに収納された紙幣束 Bを搬送するための搬送路 305が設けられている。その搬送路 305は、一時保留部 330に収納された紙幣束 B をァクセプタ 100に搬送できるものである。その搬送路 305上の紙幣束 Bの搬送は、キャリア 341を用いて行うようになっている。そのキャリア 341は、紙幣束 Bを搬送方向の後方力も押す形で搬送するためのものである。このため、各ステージ 331、 332よりも後面側の位置 (エスクロ退避位置）に移動させて紙幣束 Bを搬送させる。

[0029] リザーバ部、及びエスクロ部の両方に収納された紙幣の返却は、セパレータ部 310 を用いてそれらを一つにまとめて行う。その際、セパレータ部 310には紙幣束が順次、運ばれる。

[0030] 紙幣は弾性を有していることから、折り曲げられた紙幣はその折り曲げられた状態を維持しょうとする。それにより、紙幣を単に積み重ねた場合、その高さは各紙幣で働く弾性力によって変化する。折り曲げられた紙幣が多いほど、その高さは高くなる傾向がある。このようなことから、先にセパレータ部 310に搬送した紙幣束 Bは、前面側への突出、その退避が行えるフォーク 342に抑えて、搬送路 305上に突出するのを回避させるようにしている。後からフォーク 342上に運ばれた紙幣束 Bは、それを退避させることで既にセパレータ部 310に運ばれた紙幣束 Bに重ねられる。

[0031] 一時保留部 310に収納した紙幣束 Bの下部ユニット 200への収納は、以下のようにして行われる。

異常券、つまり正常券と判別されな力つた紙幣はリザーバ部に収納される。このため、紙幣がリザーバ部のみに収納されているケースでは、その紙幣は上述したようにして返却する。それにより、エスクロ部に収納された紙幣のみセパレータ部 310に搬送し、 1枚ずつ紙幣を繰り出す。繰り出した紙幣は、搬送路 301、鑑別部 320、及び搬送路 302を介して下部ユニット 200に搬送される。

[0032] 下部ユニット 200には、収納する紙幣の金種別に着脱可能な紙幣カセット 210が搭載される。搭載された各紙幣カセット 210内の上部には、紙幣の収納、及び収納された紙幣の繰り出しを行える繰り出し機構 211が設けられて、る。下部ユニット 200に搬送された紙幣は、搬送路 201を搬送され、その搬送路 201に設けられた切換爪により収納すべき紙幣カセット 210に誘導されて繰り出し機構 211により収納される。それにより、顧客が挿入した紙幣は、その金種別に紙幣カセット 210に収納される。

[0033] 次に、出金時の動作について詳細に説明する。その出金は、例えば顧客が ATM の操作部を操作して、指定した出金額の出金を要求することにより行われる。その要求を顧客が行うと、 ATM本体は紙葉類取扱装置 1に出金額分の紙幣の排出を指示する。顧客が所望の紙幣を指定した場合には、その指定内容は紙葉類取扱装置 1に通知される。

[0034] 紙葉類取扱装置 1は、 ATM本体力その指示を受けると、例えば金種別に繰り出すべき紙幣の枚数を決定し、その決定に従い、紙幣を繰り出すべき紙幣カセット 210 から紙幣を 1枚ずつ繰り出し機構 211により繰り出させる。繰り出された紙幣は搬送路 201、及び上部ユニット 300の搬送路 306を介して鑑別部 320に搬送され、鑑別される。その鑑別により、正常券と判別された紙幣はエスクロ部に搬送され、異常券と判別された紙幣はリジェクトボックス 351、或いは 352に搬送される。

[0035] エスクロ部への紙幣の搬送は、顧客が指定した出金額分の紙幣を収納するまで行われる。その出金額分の紙幣の収納が終了すると、紙幣束 Bをキャリア 341によりァクセプタ 100に搬送し、その後はァクセプタ 100により投入出口 101まで搬送する。

[0036] このように、出金時の紙幣も紙幣束 Bの状態でァクセプタ 100の投入出口 101に搬送するようにしている。このため、紙葉類取扱装置 1は、投入出口 101周辺に確保できるスペースが小さくとも設置できるようになって、る。

[0037] 図 2は、上記セパレータ部 310の構成を説明する図である。次に図 2を参照して、その構成について詳細に説明する。

図 2に示すように、セパレータ部 310の下部には繰り出し機構 310が設けられている。その機構 310は、紙幣を繰り出すためのピックローラ 411と、そのローラ 411により繰り出された紙幣を搬送するためのフィードローラ 412と、紙幣の多重繰り出しを防止するためのセパレータ 414と、を備えた構成となっている。

[0038] ピックローラ 411は、紙幣に対して一時的に搬送力をカ卩えるために、紙幣と接触する部分は高摩擦部分と低摩擦部分とで構成させている。これはフィードローラ 412も同様である。このことから、それらのローラ 411、 412の回転はベルト 413により連動させている。フィードローラ 412近傍に配設したセンサ 424は、そのローラ 412の回転状態の検出に用いられる。紙幣が繰り出されるタイミングは、そのセンサ 424の出力信号により特定することができる。

[0039] 紙幣の繰り出しには、周知のように、紙幣とピックローラ 411を適切な圧力で接触させる必要がある。その圧力で接触しているか否かは、その圧力に応じてピックローラ 4 11が移動するようにして、そのローラ 411の位置により判定を行っている。センサ 423 は、その判定を行うために配置したものである。移動可能としているために、ピック口ーラ 411には上方に向けて不図示のスプリングによる弾性力を作用させて、上方向の移動を行えるようにして、る。

[0040] セパレータ部 310に搬送された紙幣束 Bはステージ 312上に置かれる。そのステージ 312には、プーリ 403、 404間に張設されたベノレト 406に取り付けられている。それにより、上下方向に移動できるようにして、紙幣束 Bはステージ 312により繰り出し機構 311に移動させている。

[0041] ステージ 312の上部に位置するプッシャ 313は、紙幣とピックローラ 411を適切な圧力で接触させるために用いられる。そのために、プッシャ 313は、プーリ 401、 402間に張設されたベルト 405に取り付けられている。

[0042] プーリ 402を支える軸には、エンコーダ 407を構成するディスク 407aが取り付けられている。エンコーダ 407は、ディスク 407a、及びその円周上に設けられたスリット検出用のセンサ 407bと、を備えた構成である。

[0043] そのエンコーダ 407は、プッシャ 313が正常に移動しているか否かの確認用に設けている。ステージ 312の移動には、プッシャ 313とは別の動力源（モータ）を用いている。このこともあって、特には図示していないが、ステージ 312が正常に移動しているか否力確認用のエンコーダも設けている。ここでは、それにも同じ符号を付して表記することする。

[0044] セパレータ部 310に配設したセンサ 421、及び 422は、ステージ 312の位置検出用である。同様に、センサ 425、及び 426は、プッシャ 313の位置検出用である。具体的にはセンサ 421は上端位置に移動したステージ 312の検出用、センサ 422は下端位置に移動したステージ 312の検出用、センサ 426は上端位置に移動したプッシャ 3 13の検出用、センサ 425は合流準備位置に移動したプッシャ 313の検出用である。センサ 407b、及び 421— 426は何れも、発光素子、及び受光素子を有する光学センサである。

[0045] ステージ 312の上端位置とはその上への紙幣束 Bの移動、及びその上の紙幣束 B の移動が行える位置である。キャリア 341は、ステージ 312がその上端位置にあり、且つプッシャ 313が上端位置にあるときに、エスクロ退避位置とァクセプタ 100間の移動を行わせる。ステージ 312の下端位置とは、紙幣の繰り出しを行う際に移動させる位置である。プッシャ 313の合流準備位置とは、フォーク 342を突出させる際に移動させる位置であり、ステージ 312の上端位置とほぼ同じ高さである。プッシャ 313は、紙幣束 Bの底に位置する紙幣をピックローラ 411と適切な圧力で接触させるために用いる。このことから、その下端位置は、ステージ 312上に紙幣が存在していない状態でセンサ 423がピックローラ 411を検出するまで下降させた位置となる。

[0046] 本実施の形態では、このような構成のセパレータ部 310で顧客が挿入した紙幣束 B の高さを検出し、検出した高さを基に追加入金時に挿入可能と想定する紙幣の最大枚数を計算する。その具体的な方法についての説明は後述する。

[0047] 図 3は、紙葉類取扱装置 1の回路構成図である。

上記ァクセプタ 100は、センサ群 161、モータ群 162、及びソレノイド群 163を備えた構成となっている。センサ群 161は、紙幣束 Bの検出用に配置された複数のセンサ、部材の位置検出用の複数のセンサ、及びエンコーダに採用のセンサ等力構成されている。モータ群 162は、紙幣束 B移動用の複数のモータや紙幣束 Bへの加圧用モータ力も構成されている。それらのモータは全てステッピングモータである。ソレノィド群 163は、突出や退避と!/、つた動作を行わせる部材毎に用意したソレノイドから構成されている。

[0048] 下部ユニット 200は、プリント基板 (PCB) 260の制御により動作する。そのプリント基板 260には、モータ群 271、 272、センサ群 273、及びソレノイド群 274が接続されている。

[0049] モータ群 271は、例えば複数のステッピングモータ力も構成されている。各ステツピングモータは、対応する紙幣カセット 210内に設けられたステージを移動させるための動力源に用いられる。モータ群 272は、例えば複数のステッピングモータ力も構成されている。各ステッピングモータは、対応する紙幣カセット 210内に設けられた繰り出し機構 211の動力源に用いられる。

[0050] センサ群 273は、搬送路 201上に紙幣検出用に設置されたセンサ、紙幣カセット 2 10の検出用のセンサ（例えばスィッチ）、紙幣カセット 210にあるステージの位置検出用のセンサ、及びそれに収納された紙幣検出用のセンサ、等から構成される。ソレノイド群 274は、搬送路 201上の切換爪毎に用意された状態切換用のソレノイド、各紙幣カセット 210内に用意された繰り出し機構 211への動力伝達用のソレノイド等から構成されている。

[0051] プリント基板 260上には、紙葉類取扱装置 1全体の制御を行う CPU261と、その C PU261が実行するプログラムや各種制御データを格納した ROM262と、 CPU261 力 Sワークに用いる RAM263と、センサ群 273を構成するセンサを駆動するセンサ駆動部 264と、ソレノイド群 274を構成するソレノイドを個別に駆動できるソレノイド駆動部 265と、モータ群 271を構成するステッピングモータを駆動するモータ駆動部 266 と、モータ群 272を構成する DCモータを駆動するモータ駆動部 267と、例えば上部ユニット 300と通信を行うための通信インターフェース（IZF) 268と、例えば ATM本体などの上位の装置と通信を行うための通信インターフェース (IZF) 269と、が搭載されている。 [0052] 上部ユニット 300もプリント基板 (PCB) 360の制御により動作する。そのプリント基板 360には、モータ群 371、 162、 DCモータ 372、センサ群 373、 161、ソレノイド群 374、 163、及び鑑別部 320が接続されている。それにより、ァクセプタ 100は上部ュニット 300で制御するようになって!/、る。

[0053] モータ群 371は、例えば複数のステッピングモータ力も構成されている。キャリア 34 1、各ステージ 312、 331、 332、及びプッシャ 313はそれぞれステッピングモータを動力源にして移動が行われる。ピックローラ 411 (フィードローラ 412)の動力源にもその種類のモータを採用している。 DCモータ 372は、セパレータ部 310から紙幣を繰り出して搬送するための動力源である。

[0054] センサ群 373は、各搬送路 301— 305に紙幣、或いはキャリア 341検出用にそれぞれ複数、設置されたセンサ、セパレータ部 310に設置された複数のセンサ 421— 4 26、 407b,一時保留部 330に設置された複数のセンサ等カゝら構成される。ソレノイド群 374は、搬送路 301上の切換爪 302a、 302b,及び他の搬送路 303、 304上にそれぞれ設けられた切換爪の状態切換用のソレノイド等カゝら構成されている。

[0055] プリント基板 360上には、上部ユニット 300全体の制御を行う CPU361と、その CP U361が実行するプログラムや各種制御データを格納した ROM362と、 CPU361がワーク〖こ用いる RAM363と、センサ群 373、 161を構成するセンサを駆動するセンサ駆動部 364と、モータ群 371、 162を構成するステッピングモータを駆動するモータ駆動部 365と、 DCモータ 372を駆動するモータ駆動回路 366と、ソレノイド群 374、 1 63を構成するソレノイドを個別に駆動できるソレノイド駆動部 367と、鑑別部 320との間で信号の送受信を行うインターフェース（IZF) 368と、及び下部ユニット 200と通信を行うための通信インターフェース (I/F) 369と、が搭載されている。

[0056] 以上の構成において動作を説明する。

各プリン卜基板 260、 360上の CPU261、 361は、それぞれ ROM262、 362に格納されたプログラムを実行することで制御を行う。 CPU261は、通信 IZF269を介して ATM本体力の指示を受け取り、その指示に従って下部ユニット 200の制御を行い、上部ユニット 300への指示を行う。その指示は、通信 IZF268、 369を介して上部ユニット 300の CPU361に送られる。 [0057] CPU261は、センサ駆動部 264にセンサ群 273を駆動させることで得られる各種検出結果はその駆動部 264から随時、受け取り、上部ユニット 300、或いは ATM本体力も通信された内容は通信 IZF268、或いは 269から随時、受け取る。それら検出結果、及び通信内容を解析して、ソレノイド駆動部 265、モータ駆動部 266、 267にそれぞれ状況に応じた指示を行う。それにより、 CPU261の制御下で下部ユニット 2 00を動作させる。また、通信 IZF268、或いは 269を介して、通知すべき情報を随時、送信させる。

[0058] 他方の上部ユニット 300の CPU261は、下部ユニット 200力らの指示により、上部ユニット 300、及びァクセプタ 100を制御する。その制御は、センサ駆動部 364にセンサ群 373、 161を駆動させることで得られる各種検出結果をその駆動部 364から随時、受け取って解析し、ソレノイド駆動部 367、モータ駆動部 365、モータ駆動回路 3 66、及び鑑別部 320にそれぞれ状況に応じた指示をすることで行う。それにより、 CP U361の制御下で上部ユニット 300、及びァクセプタ 100を動作させる。鑑別部 320 への指示は IZF368を介して行い、下部ユニット 200に通知すべき情報は、通信 IZ F369を介して随時、送信させる。顧客が挿入した紙幣束 Bを取り込んだ際には入金額、紙幣の収納時には正常券と判別した紙幣の金種、などがその情報として下部ュニット 200に送信される。

[0059] ここで、図 4一図 6に示す説明図を併せて参照しつつ、顧客が挿入した紙幣束 Bの高さをセパレータ部 310で検出する方法、及び検出した高さから追加入金時に挿入可能と想定する紙幣の最大枚数の計算方法について具体的に説明する。

[0060] 紙幣束 Bとして積層される紙幣は軽ぐその自重と比較して大きな弾性力を持つことができる。このため、紙幣を積み重ねてもその全体の高さは各紙幣で働く弾性力によつて変化する。このことから、紙幣束 Bの高さは、圧力を掛けた状態で検出している。それにより、各紙幣で働く弾性力による検出結果への影響を排除して、紙幣束 Bの実際の高さを正確に検出できるようにして、る。始めにその理由につ、て説明する。

[0061] 紙幣を紙幣束 Bの状態で搬送する場合、搬送可能な紙幣束 Bの高さには上限がある。また、自動化機器では、一度の取り引きで扱える金額を制限するのが普通である。そのような制限を設けると、紙幣束 Bの状態で搬送しなくとも、紙幣束 Bの高さには上限が生じる。このようなことから、上限を超えた高さの紙幣束 Bは取り扱わないようにする必要が生じる。

[0062] 自重により積層された紙幣束 Bの高さを検出する場合、その紙幣束 Bが実際には取り扱える枚数分のものであったとしても、紙幣の弾性力によって紙幣束 Bの高さが上限を超えることがある。紙幣の弾性力が原因で高さが上限を超えても紙幣束 Bは返却することから、顧客には必要以上の労力を要求する結果となる。自動化機器の利用効率は低下する。しかし、紙幣束 Bを加圧した状態でその高さを検出すると、そのようなことは確実に回避できるようになる。このため、顧客はより快適にサービスを受けられるようになり、自動化機器の利用効率はより向上することとなる。

[0063] 自動化機器では普通、 1回の取り引きで紙幣束 Bを複数回に分けて挿入できるようになっている。そのように複数回に分けて紙幣束 Bを挿入しても高さの上限は存在する。つまり、各紙幣束 Bの高さの累算値が上限を超えないようにする必要がある。

[0064] 紙幣束 Bの高さを正確に検出できるために、その累算値も正確に求めることができる。追加入金可能な紙幣束 Bの最大枚数は、上限からその累算値を引いた分の高さを紙幣 1枚当たりの厚みで割ることで求めることができる。その最大枚数を顧客に通知すれば、追加入金時に取り扱えなくなる分の紙幣の挿入を事前に回避できることとなる。それにより、利便性はより向上させられることとなる。顧客への通知は、下部ュ- ット 200に最大枚数を情報として ATM本体に送信させることにより、その ATM本体に行わせることができる。求めた最大枚数は、各紙幣の厚みは使用状況などによっても変化するために、想定したものとなる。

[0065] 次に、紙幣束 Bの高さの検出方法、及び追加入金時に挿入可能と想定する紙幣の最大枚数の計算方法について具体的に説明する。

上述したように、ステージ 312上の紙幣束 B力も紙幣の繰り出しを行う場合、ステージ 312を下端位置に移動させ、ピックローラ 411と最下層の紙幣とが適切な圧力で接触するまでプッシャ 313を下方に移動させて紙幣束 Bを加圧する。本実施の形態では、そのことを利用して、加圧した状態の紙幣束 Bの高さを検出している。以降、特に断らない限り、紙幣束 Bの高さとは加圧した状態のものを指す意味で用いることとする [0066] 紙幣束 Bを加圧するためのプッシャ 313の下降は、上端位置力も行う。下降させて V、る間にプッシャ 313は合流準備位置を通過する。その合流準備位置のプッシャ 31 3はセンサ 425により検出できることから、その合流基準位置を基準にしてプッシャ 31 3の移動量を特定し、その移動量力紙幣束 Bの高さを求めるようにして、る。

[0067] プッシャ 313の合流基準位置から下降できる最大の移動距離 Lは、図 4に示すように、プッシャ 313が直接ピックローラ 411を加圧する位置までのものとなる。 1度の取り引きで扱える紙幣束 Bの上限の高さを H とすると、その上限高さ H の紙幣束 Bを

max max

顧客が挿入した場合、プッシャ 313が合流基準位置から下降させる移動距離 L は

max 図 5に示すようになる。その移動距離 L としては、安全側に余裕を確保するために

max

L =L-H XK1 · · · (1)

max max

により求められるものを採用して、る。 K1は 1より大き、値の係数である。

[0068] プッシャ 313移動用のモータ (ステッピングモータ）に単位時間当たりにカ卩える駆動用パルス数は一定とすることで、プッシャ 313の移動速度は一定とさせている。このことから、紙幣束 Bの加圧のためにプッシャ 313を下降させる場合、センサ駆動部 364 力も受け取るセンサ 425、 423の各検出結果を監視することにより、センサ 425がプッシャ 313を検出して力もセンサ 423がピックローラ 411を検出するまでの時間を計時している。計時した時間を Tt、プッシャ 313の移動速度を A Lとすると、

その時間 Ttが経過する間にプッシャ 313が移動した距離 Ltは

Lt = Tt X A L · · · (2)

により求められる。挿入された紙幣束 Bの高さ Haは

Ha = L-Lt · · · (3)

により算出される。図 6に示すように、その距離 Ltから距離 L を引いた距離 Laは、

max

高さ Haを算出した紙幣束 Bが取り引きの最初に挿入されたものであれば、次の挿入時に挿入可能な紙幣束 Bの最大の高さとなる。従って、距離 Laを紙幣の厚み Hbで割ることにより、次の挿入時に挿入可能な紙幣の最大枚数 ΔΧを求めることができる。

[0069] 紙幣は定められた厚みで作られる。しかし、その厚み Hbは使用状況によって多少、変化する。このことから、本実施の形態では、紙幣束 Bの高さ Haをその紙幣の枚数で割ることで得られる厚み Hbを用いて最大枚数 Δ Xを求めて、る。そのようにして、実際に流通している紙幣を基準に最大枚数 ΔΧを求めることにより、顧客が最大枚数 ΔΧの紙幣を挿入した際に紙幣束 Bの高さ Haの累算値が上限高さ H を越えること

max

をより確実に回避できるようにさせている。紙幣の枚数は、セパレータ部 310から繰り出した紙幣の枚数をカウントすることで得ることができる。

[0070] それまで挿入された紙幣束 Bの高さ Haの累算値は、紙幣束 Bが挿入される度に算出する。その累算値が上限高さ H を越えれば、最後に挿入された紙幣束 B、つまり

max

現在、セパレータ部 310に存在する紙幣束 Bは顧客に返却する。そうでなければ、上限高さ H 力累算値を引いて得られる値を紙幣の厚み Hbで割ることにより、次の max

挿入時に挿入可能な紙幣の最大枚数 ΔΧを求める。それにより、適切に紙幣を挿入するうえで有用な情報を随時、顧客に提示できるようにして、より快適なサービスを提供する。

[0071] 上述のような高さ Haの検出や最大枚数 ΔΧの算出などは、 CPU361が行う。 CPU 361が算出した最大枚数 ΔΧは、 CPU361から下部ユニット 200の CPU261を介して ATM本体に通知される。

[0072] 図 7は、繰出処理のフローチャートである。その繰出処理は、顧客が挿入した紙幣束 Bをセパレータ部 310のステージ 312上に搬送した後に実行される処理である。その処理を実行することにより、ステージ 312上の紙幣束 B力も紙幣が 1枚ずつ繰り出されて一時保留部 330に搬送される。また、紙幣束 Bの高さ Haの検出や最大枚数 ΔΧ の算出なども併せて行われる。このことから、ここでは繰出処理についてのみ説明することとする。

[0073] 紙葉類取扱装置 1の動作は、上述したように、下部ユニット 200の CPU261がその下部ユニット 200を制御し、上部ユニット 300の CPU361がその CPU261の制御下でその上部ユニット 300、及びァクセプタ 100をそれぞれ制御することで実現される。セパレータ部 310からの紙幣の繰り出しは CPU361の制御下で行われることから、ここでは CPU361に着目する形で説明する。

[0074] 先ず、ステップ 1では、センサ 422の検出結果を監視して、ステージ 312を下端まで下降させる。次のステップ 2では、紙幣束 Bに対して適切な圧力を加えられる位置 (加圧位置)までプッシャ 313を上端位置から下降させる。この際、センサ駆動部 364から受け取るセンサ 425、 423の各検出結果を監視することにより、センサ 425がプッシャ 313を検出して力もセンサ 423がピックローラ 411を検出するまでの時間 Ttを計時する。その計時は、例えば CPU361に搭載されたタイマを用いて行い、プッシャ 313が正常な状態で移動して、ることの確認のために移動エンコーダ 407のセンサ 407bの検出結果を監視する。

[0075] ステップ 2に続くステップ 3では、計時した時間 Ttを用いて（2)式により距離 Ltを算出し、更に算出した距離 Ltを用いて（3)式により紙幣束 Bの高さ (厚み) Haを算出する。次に移行するステップ 4では、高さ Haを算出した紙幣束 Bが追加入金により挿入されたものか否か判定する。その紙幣束 Bが追加入金により新たに挿入されたものであった場合、判定は YESとなってステップ 5に移行する。そうでない場合には、判定は NOとなってステップ 8に移行する。

[0076] 挿入された紙幣束 Bの高さ Haは上記ステップ 3の処理を実行することで紙幣束 B毎に算出されている。ステップ 5では、取り引き開始時力挿入された各紙幣束 Bの高さ Haを全て加算することで累算値を算出する。その後はステップ 6に移行して、その累算値が許容範囲、つまり上限高さ H を越えている力否力判定する。累算値が上限

max

高さ H より大き力つた場合、判定は YESとなってステップ 8に移行し、そうでない場 max

合には、判定は NOとなってステップ 7に移行し、新たに挿入された紙幣束 Bを投入出口 101まで搬送して顧客に返却した後、一連の処理を終了する。

[0077] 特に詳細な説明は省略する力本実施の形態では、紙幣束 Bが投入出口 101に挿入されると、その紙幣束 Bをァクセプタ 100で搬送する際に、それが取り扱えるものか否か確認するようにして、る。上記ステップ 4の判定はそのために行うようにして、る。

[0078] ステップ 8では、挿入された紙幣束 Bが追加入金によるものカゝ否かに応じて、ステツプ 3で算出する高さ Ha、及びステップ 5で算出する累算値の一方を選択し、選択したほうの高さを紙幣 1枚当たりの厚み Hbで割ることにより、次の追加入金で挿入可能な最大枚数 Δ Xを算出する。ステップ 9にはその次に移行する。

[0079] ステップ 9では、キャリア 341をエスクロ退避位置に移動させ、一時保留部 330の各ステージ 331、 332を紙幣の収納のためにそれぞれ移動させる。次のステップ 10では、 DCモータ 372を回転させる。モータ 372の回転を開始させた後は、セパレータ部 310からの紙幣の繰り出しが完了するまで、セパレータ部 310から紙幣を 1枚ずつ順次、繰り出して一時保留部 330に搬送する（Sl l、 S12)。それにより、顧客が挿入した紙幣はリザーバ部、或いはエスクロ部に収納される。

[0080] 紙幣の繰り出しは、繰り出し機構 311のピックローラ 411、フィードローラ 412に動力を伝達することで行い、紙幣の収納先は、繰り出された紙幣を鑑別部 320で鑑別することで決定する。正常券と判別した紙幣は、金種毎にその数をカウントする。紙幣の繰り出し中も適切な圧力をかけるために、プッシャ 313は間欠的に下降させている。

[0081] セパレータ部 310に搬送した紙幣の繰り出しが完了、つまり繰り出し可能な紙幣を全て繰り出して一時保留部に収納すると、ステップ 12の判定が YESとなってステップ 13に移行し、 DCモータ 372を停止させ、繰り出しが完了した旨を下部ユニット 200の CPU261〖こ通知する。このとき、入金額や最大枚数 ΔΧなども併せて通知する。

[0082] CPU261は、上部ユニット 361の CPU361から通知されたそれらの情報を ATM本体に送信する。その送信により、 ATM本体は入金額や最大枚数 ΔΧを顧客に提示し、要求の問い合わせを行う。

[0083] ステップ 13に続くステップ 14では、ステップ 3で算出した高さ Ha、及び繰り出した紙幣の枚数から 1枚当たりの厚さ Hbを計算する。次のステップ 15では、計算した厚み Hbがステップ 8で最大枚数 ΔΧの計算に用いたものより小さいか否か判定する。計算した厚み Hbのほうが小さかった場合、判定は YESとなってステップ 16に移行し、その厚み Hbを最大枚数 ΔΧの計算用に保存した後、一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定は NOとなり、ここで一連の処理を終了する。

[0084] このようにして、本実施の形態では、厚み Hbを計算すると、その厚み Hbがそれまでのものより小さいか否力確認することにより、それまでで最小の厚み Hbを保存するようにしている。それにより、実際に挿入された紙幣束 Bのなかでも最も状態の良いものを基準にして最大枚数 Δ Xを計算するようにして!/、る。

[0085] ところで、時間 Ttの計時により算出する移動距離 Ltには誤差がある。その誤差の影響をより回避できるように、本実施の形態では、厚み Hbの計算の対象となる紙幣束 Bの最低の高さ Haを設定している。また、多重搬送された正常券は鑑別部 320で異常券と判定されることもあって、異常券が見つかった紙幣束 Bは計算の対象から除外させている。そのようにして、より適切な厚み Hbを保存するようにしている。そのように厚み Hbを更新して、く場合、その初期値としては大きめの値を保存させることが必要である。

なお、本実施の形態では、紙幣束 Bは上下に重ねて挿入させるようにしているが、その高さ Haは加圧して検出することから、必ずしもそのように挿入させなくとも良、。つまり紙幣束 Bは紙幣の長手方向、或いは短手方向が垂直、或いはほぼ垂直となるように挿入させても良い。

Claims

請求の範囲

[1] 紙葉類が 1枚以上、重ねられた紙葉類束の高さを検出するために紙葉類取扱装置に適用される方法であって、

外部から挿入された前記紙葉類束に、前記紙葉類が重ねられた方向に沿って圧力を加え、

前記圧力を加えた状態で前記紙葉類束の高さを検出する、

ことを特徴とする紙葉類束高さ検出方法。

[2] 請求項 1記載の紙葉類束高さ検出方法であって、

まとめて取り扱うべき前記紙葉類束を複数回に分けた挿入を前記紙葉類取扱装置が行える場合に、該紙葉類束毎に検出する高さ、及び定められた高さの上限に基づいて、次に挿入可能と想定する紙葉類の最大枚数を併せて算出する。

[3] 外部から挿入された紙葉類を取り扱える紙葉類取扱装置において、

前記外部から、前記紙葉類が 1枚以上、重ねられて挿入された紙葉類束から該紙葉類を 1枚ずつ繰り出す繰り出し部と、

前記繰り出し部で加圧された前記紙葉類束の高さを検出する高さ検出手段と、前記高さ検出手段が検出した前記紙葉類束の高さが定められた高さの上限を超えている力否力判定して、該検出した高さが該上限を超えていると判定した場合に、前記繰り出し部の紙葉類束を前記外部に排出させる搬送制御手段と、

を具備することを特徴とする紙葉類取扱装置。

[4] 請求項 3記載の紙葉類取扱装置であって、

前記搬送制御手段は、まとめて取り扱うべき前記紙葉類束の複数回に分けた挿入が可能であった場合に、該紙葉類束毎に前記高さ検出手段が検出した高さ、及び前記上限に基づ！/ヽて、次に該紙葉類束として挿入可能と想定する紙葉類の最大枚数を算出し、外部装置に通知する。

[5] 請求項 4記載の紙葉類取扱装置であって、

前記搬送制御装置は、前記繰り出し部から繰り出された前記紙葉類の枚数、及び前記高さ検出手段が検出した高さを基に該紙葉類の 1枚当たりの厚みを求め、該求めた厚みを用いて前記最大枚数を算出する。