JP3579589B2 - ステープル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステープル装置に関し、さらに詳しくは、複写機、プリンタおよびファクシミリなどの印字装置に備えられ、排出される用紙を複数枚毎に綴じて用紙束を作成するステープル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複写機、プリンタおよびファクシミリなどの印字装置に備えられる後処理装置として、この印字装置から排出される用紙を揃えて複数枚毎に綴じるステープラを備えるステープル装置が多数知られている。特開平9−124220号公報に開示される記録紙後処理装置は、用紙搬送路における印字装置の定着部と、排紙位置に設けられる用紙トレイである排紙トレイとの間に設けられ、クリンチローラと、押圧ローラとストッパと、ソレノイドと、ステープラとを含んで構成される。押圧ローラは、クリンチローラに圧接され、かつ圧接力を必要に応じて解除する。ストッパは、用紙搬送路を閉鎖可能であり、複数枚の用紙である記録紙の先端が当接して停止する記録紙停止位置と、綴じられた複数枚の記録紙から成る用紙束である記録紙束を排紙トレイに搬送するために用紙搬送路を開放する開放位置との間で揺動可能に設けられる。ソレノイドは、ストッパを前記記録紙停止位置と前記開放位置との間で揺動させる。ステープラは、記録紙の記録紙幅方向に移動可能に設けられ、ストッパによって先端が揃えられた複数枚の記録紙を綴じる。クリンチローラは、複数枚の記録紙の先端がストッパに当接するときに記録紙が座屈しないような所定のトルクで駆動される。
【0003】
印字装置の定着部を通過した記録紙は、クリンチローラと押圧ローラとによって挟まれて搬送され、所定のトルクで駆動されるクリンチローラによって記録紙が座屈しないようにして、記録紙停止位置に配置されるストッパに記録紙の先端が当接する。後続の記録紙も同様にして搬送されて、記録紙の先端が前記ストッパに当接する。ストッパによって先端が揃えられた複数枚の記録紙は、ステープラによって用紙サイズに応じた位置で綴じられて記録紙束が作成される。ストッパがソレノイドによって開放位置に配置されるように駆動されると、クリンチローラの駆動によって作成された記録紙束は、開放された用紙搬送路を介して、排紙トレイに載置される。上述の動作を繰返すことによって、複数部の記録紙束を作成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−124220号公報に開示される記録紙後処理装置では、記録紙の先端を用紙搬送路を閉鎖するストッパに当接させて停止させ、このようにして停止された複数枚の記録紙を綴じて記録紙束を作成している。記録紙束は用紙搬送路を開放するストッパによって排紙トレイに排紙される。このような動作を繰返すことによって複数部の記録紙束が作成される。したがって排紙トレイには記録紙束のみが載置される。
【0005】
これに対して、記録紙を排紙トレイに排紙してから、記録紙束を作成することが考えられる。この場合、複数部の記録紙束を作成しようとすると、記録紙束上に記録紙を載置し、このような記録紙に対して綴じる動作を行わなけらばならない。したがってステープラを記録紙の積重方向に移動させる必要がある。前記公報のステープラは記録紙幅方向には移動可能であるが、記録紙の積重方向には移動不可能なので、排紙トレイ上で複数部の記録紙を作成する装置には適用しても、記録紙束を複数部作成することはできない。また記録紙束は、用紙搬送路における印字装置の定着部と排紙トレイとの間で作成されるので、記録紙束が排紙トレイに排出されるときに、記録紙束が用紙搬送路に詰まってしまう場合があり、記録紙束が用紙搬送路に詰まる度に、記録紙束の作成動作が停止してしまう不具合が生じ、記録紙束作成の信頼性の向上が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、用紙トレイに積重して載置される複数枚の用紙を綴じて、用紙トレイにおいて複数部数の用紙束を作成することができ、用紙束作成の信頼性を向上することができるステープル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
用紙積重方向の位置であって、用紙束を作成するたびに用紙積重方向に変化する、用紙束上に積重される綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置である。
【0008】
本発明に従えば、第1部目の綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、ステープラは、移動手段および移動制御手段によって、第1部目の綴じるべき用紙の位置に配置される。第1部目の綴じるべき用紙の位置に配置されたステープラは、第1部目の綴じるべき用紙を綴じて第1部目の用紙束を作成する。次に第2部目の綴じるべき用紙が積重して第1部目の用紙束に載置されると、ステープラは、移動手段および移動制御手段によって第1部目の用紙束よりも上方の位置であって、第2部目の綴じるべき用紙の位置に配置される。第2部目の前記綴じるべき用紙の位置に配置されたステープラは、第2部目の綴じるべき用紙を綴じて第2部目の用紙束を作成する。第3部目以降についても、第2部目と同様な動作を行う。
【0009】
ステープラは、用紙積重方向に移動し、綴じるべき複数枚の用紙の位置に配置されるので、用紙束を作成するたびに用紙積重方向に変化する各綴じるべき用紙の位置において、綴じるべき用紙を綴じて用紙束を作成することができる。また用紙束は用紙トレイにおいて作成されるので、従来技術のような印字装置内で作成された用紙束を用紙トレイに排出する構成と比較して、作成された用紙束が用紙トレイに排出されるまでに印字装置内に詰まってしまうような不具合が生じず、用紙束作成の信頼性を向上することができる。
【0010】
また本発明は、前記用紙トレイの周縁部に配置され、作成された用紙束をその側面から押圧してステープラから遠ざける押圧手段を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、用紙トレイに載置される第1部目の用紙束は、その側面から押圧手段によって押圧されてステープラから遠ざけられる。第2部目の綴じるべき複数枚の用紙は、ステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束に対して、ステープラ側にずれて載置される。ステープラは、第2部目の綴じるべき用紙を綴じて第2部目の用紙束を作成する。この第2部目の用紙束は、その側面から押圧手段によって押圧されてステープラから遠ざけられる。第3部目以降についても第2部目と同様な動作を行う。
【0012】
押圧手段は、作成された用紙束をその側面から押圧してステープラから遠ざけるので、第2部目以降の綴じるべき複数枚の用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対して、ステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは、作成された用紙束に干渉することなく用紙積重方向に移動することができるとともに、綴じるべき複数枚の用紙を確実に綴じることができ、複数部の用紙束を作成することができる。
【0013】
また用紙束を整合する手段を、前記用紙トレイの周縁部であって、前記押圧手段に対向して配置することが好ましい。これによって、押圧手段によってステープラから遠ざけられた用紙束は、そのステープラ側とは反対側の側面が用紙束を整合する手段に当接し、用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0014】
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
ステープル装置上部の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段と、
綴じるべき用紙の厚みを算出する用紙厚算出手段と、
検出された用紙最上面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、算出された綴じるべき用紙の厚みを用紙最上面位置に加算した位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置である。
【0015】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、用紙最上面検出手段によってステープル装置上部の予め定める位置を基準とする綴じるべき複数枚の用紙の最上面の位置が検出されるとともに、用紙厚算出手段によって綴じるべき用紙の厚みが算出される。次に一方ユニット、たとえば折曲側ユニットが、折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって下降移動され、検出された前記用紙最上面の位置に配置される。次に他方ユニット、たとえば打込側ユニットが、打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって上昇移動され、算出された綴じるべき用紙の厚みを前記用紙最上面の位置に加算した位置に配置される。次にステープルが打込側ユニットによって綴じるべき用紙に打込まれて、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分が折曲側ユニットによって折曲げられる。これによって綴じるべき複数枚の用紙がステープルによって綴じられて、用紙束が作成される。
【0016】
ステープラは、用紙最上面検出手段によって検出された綴じるべき複数枚の用紙の最上面の位置と、用紙厚算出手段によって算出された綴じるべき複数枚の用紙の厚みとに基づいて用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0017】
また綴じるべき複数枚の用紙の各用紙間に空気層が介在されていると、実際の綴じるべき用紙の厚みは、算出された綴じるべき用紙の厚みよりも介在されている空気層の厚み分だけ厚くなる。他方ユニットの移動には、算出された綴じるべき用紙の厚みが用いられるので、綴じるべき用紙は、各ユニットによって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙を堅固に綴じることができる。
【0018】
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
ステープル装置下部の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段と、
綴じるべき用紙の厚みを算出する用紙厚算出手段と、
検出された用紙最下面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、算出された綴じるべき用紙の厚みを用紙最下面位置に加算した位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置である。
【0019】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が用紙トレイに載置されると、用紙最下面検出手段によってステープル装置下部の予め定める位置を基準とする綴じるべき用紙の最下面の位置が検出される。これとともに、用紙厚算出手段によって綴じるべき複数枚の用紙の厚みが算出される。次に一方ユニット、たとえば打込側ユニットが、打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって上昇移動され、検出された前記用紙最下面の位置に配置される。次に他方ユニット、たとえば折曲側ユニットが、折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって下降移動され、算出された綴じるべき複数枚の用紙の厚みを前記用紙最下面の位置に加算した位置に配置される。次にステープルが、打込側ユニットによって綴じるべき用紙に打込まれ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分が折曲側ユニットによって折曲げられる。これによって綴じるべき用紙がステープルによって綴じられて、用紙束が作成される。
【0020】
ステープラは、用紙最下面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最下面の位置と、用紙厚算出手段によって算出された綴じるべき用紙の厚みとに基づいて用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで、綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0021】
また綴じるべき複数枚の用紙の各用紙間に、空気層が介在されていると、実際の綴じるべき用紙の厚みは、算出された綴じるべき用紙の厚みよりも空気層の厚み分だけ厚くなる。他方ユニットの移動には、算出された綴じるべき用紙の厚みが用いられるので、綴じるべき用紙は、各ユニットによって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙を堅固に綴じることができる。
【0022】
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
ステープル装置内の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段と、
ステープル装置内の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段と、
検出された用紙最上面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、検出された用紙最下面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置である。
【0023】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、用紙最上面検出手段によってステープル装置内の予め定める位置を基準とする綴じるべき用紙の最上面の位置が検出される。これとともに、用紙最下面検出手段によってステープル装置内の予め定める位置を基準とする綴じるべき用紙の最下面の位置が検出される。次に一方ユニット、たとえば折曲側ユニットが、折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって下降移動され、検出された前記用紙最上面の位置に配置される。これとともに、他方ユニット、たとえば打込側ユニットが、打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって上昇移動され、検出された前記用紙最下面の位置に配置される。次にステープルが打込側ユニットによって綴じるべき用紙に打込まれ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分が折曲側ユニットによって折曲げられる。これによって綴じるべき用紙がステープルによって綴じられて、用紙束が作成される。
【0024】
ステープラは、用紙最上面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最上面の位置と、用紙最下面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最下面の位置とに基づいて、用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、綴じるべき用紙の厚みにかかわらず、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0025】
また本発明は、前記用紙最上面検出手段は、打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイとは反対側の一方ユニットがステープル装置上部の予め定める位置に配置されたことを検出する上部基準位置検出手段と、
一方ユニットの用紙トレイに臨む側に設けられ、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の最上面に一方ユニットが当接したことを検出する用紙最上面当接検出手段と、
前記予め定める位置から、用紙最上面位置までの一方ユニットの移動量を計測する計測手段とを含み、
前記移動制御手段は、用紙最上面当接検出手段が綴じるべき用紙の最上面に一方ユニットが当接したことを検出するまで一方ユニットを移動するように、打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、上部基準位置検出手段によって、用紙最上面に当接する面が予め定める位置に配置された一方ユニット、たとえば折曲側ユニットが、折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって下降移動される。折曲側ユニットが、用紙最上面当接検出手段によって、前記用紙最上面に当接したことが検出されると、折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって折曲側ユニットの下降移動が停止される。また計測手段は、予め定める位置から用紙最上面位置までの一方ユニットの移動量を計測する。これによって用紙最上面検出手段は、予め定める位置を基準とする用紙最上面位置を検出する。この後他方ユニット、たとえば打込側ユニットが用紙最下面に当接して配置されて、用紙を挟み、用紙にステープルが打込まれて用紙が綴じられる。
【0027】
一方ユニットは用紙最上面当接検出手段が用紙最上面への当接を検出するまで移動され、計測手段は予め定める位置から用紙最上面位置までの一方ユニットの移動量を計測して、予め定める位置を基準とする用紙最上面位置を検出するので、用紙最上面位置の検出と一方ユニットの用紙最上面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最上面位置の検出と一方ユニットの用紙最上面位置への移動とを個別に行うときよりも、一方ユニットを用紙最上面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最上面位置の検出機構と、一方ユニットの用紙最上面位置への移動機構との間に誤差に生じず、一方ユニットを用紙最上面位置に正確に配置することができる。
【0028】
また本発明は、前記用紙最下面検出手段は、打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットがステープル装置下部の予め定める位置に配置されたことを検出する下部基準位置検出手段と、
一方ユニットの用紙トレイに臨む側に設けられ、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の最下面に一方ユニットが当接したことを検出する用紙最下面当接検出手段と、
前記予め定める位置から、用紙最下面位置までの一方ユニットの移動量を計測する計測手段とを含み、
前記移動制御手段は、用紙最下面当接検出手段が綴じるべき用紙の最下面に一方ユニットが当接したことを検出するまで一方ユニットを移動するように、打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、下部基準位置検出手段によって、用紙最下面に当接する面が予め定める位置に配置された一方ユニット、たとえば打込側ユニットが、打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって上昇移動される。打込側ユニットが用紙最下面当接検出手段によって用紙最下面に当接したことが検出されると、打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって打込側ユニットの上昇移動が停止される。また計測手段は、予め定める位置から用紙最下面位置までの一方ユニットの移動量を計測する。これによって用紙最下面検出手段は、予め定める位置を基準とする用紙最下面位置を検出する。この後他方ユニット、たとえば折曲側ユニットが、用紙最上面に当接して配置されて用紙を挟み、用紙にステープルが打込まれて用紙が綴じられる。
【0030】
一方ユニットは用紙最下面当接検出手段が用紙最下面への当接を検出するまで移動され、計測手段は予め定める位置から用紙最下面位置までの一方ユニットの移動量を計測して、予め定める位置を基準とする用紙最下面位置を検出するので、用紙最下面位置の検出と一方ユニットの用紙最下面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最下面位置の検出と一方ユニットの用紙最下面位置への移動とを個別に行うときよりも、一方ユニットを用紙最下面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最下面位置の検出機構と、一方ユニットの用紙最下面位置への移動機構との間に誤差が生じず、一方ユニットを用紙最下面位置に正確に配置させることができる。
【0031】
また本発明は、用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とを含み、
前記移動制御手段は、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、次に前記用紙の位置に打込側および折曲側ユニットのうちの綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットを移動するように、打込側ユニット移動手段、折曲側ユニット移動手段および補助トレイ移動手段の動作を制御することを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、補助トレイが補助トレイ移動手段および移動制御手段によって用紙トレイに載置された用紙の位置に移動されて、用紙トレイから突出した用紙を載置する。次に、一方ユニット、たとえば打込側ユニットが打込側ユニット移動手段および移動制御手段よって前記用紙の位置に上昇移動される。この後、打込側ユニットと他方ユニット、たとえば折曲側ユニットとによって挟まれた用紙にステープルが打込まれて用紙が綴じられる。
【0033】
補助トレイは、補助トレイ移動手段および移動制御手段によって用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に移動されるので、補助トレイは、ステープルの打込時における用紙トレイから突出した用紙の垂下がりを防ぐことができ、突出した用紙を用紙トレイにほぼ平行に載置して用紙を綴じることができる。
【0034】
また補助トレイを、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に移動することが好ましい。これによって、綴じるべき用紙を用紙トレイに載置し、ステープルを打込む間中、補助トレイは用紙トレイから突出した用紙の垂下がりを防ぐことができ、垂下がりに伴う各用紙のずれを防ぐことができるとともに、突出した用紙を用紙トレイにほぼ平行に載置して用紙を綴じることができる。
【0035】
さらに補助トレイを一方ユニット上に配置する場合、この補助トレイには用紙を綴じるための透孔を設けることが好ましい。これによって、突出した用紙の垂下がりを防ぐことができるとともに、突出した用紙にステープルが打込まれる部分の近傍を補助トレイによって用紙トレイに平行に載置して、ステープルを用紙に垂直に打込むことができ、用紙を確実に綴じることができる。
【0036】
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙積重方向の位置であって用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に打込側および折曲側ユニットのうちの綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットを移動するように、打込側ユニット移動手段および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
前記ステープラの打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットは、用紙トレイから突出した用紙の領域にほぼわたる支持面を有することを特徴とするステープル装置である。
【0037】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、一方ユニット、たとえば打込側ユニットが打込側ユニット移動手段および移動制御手段によって用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に載置されるとともに、他方ユニット、たとえば折曲側ユニットが折曲側ユニット移動手段および移動制御手段によって前記用紙の位置に配置される。このとき、打込側ユニットは、その支持面によって突出した用紙をその領域にほぼわたって載置する。この後、用紙にステープルが打込まれて、用紙が綴じられる。
【0038】
一方ユニットは突出した用紙の領域にほぼわたる支持面を有するので、突出した用紙の垂下がりを防ぐとともに、突出した用紙にステープルが打込まれる部分の近傍を支持面によって用紙トレイに平行に載置してステープルを用紙に垂直に打込むことができ、用紙を確実に綴じることができる。また突出した用紙を載置する構成を用紙積重方向に移動させるための手段を個別に設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。
【0039】
また本発明は、前記ステープラは異なる種類のステープルを収容し、綴じるべき用紙の厚みに応じて、ステープルを変更するステープル変更手段を含むことを特徴とする。
【0040】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置されると、ステープラはステープル変更手段によって綴じるべき用紙の厚みに応じて、ステープルを変更する。この後、ステープラを綴じるべき用紙を挟む位置に配置して、用紙が綴じられる。
【0041】
ステープラはステープル変更手段によって綴じるべき用紙の厚みに応じてステープルを変更するので、綴じるべき用紙の厚みに最適なステープルによって用紙を確実に綴じることができ、広範囲の厚みの綴じるべき用紙に対して用紙を確実に綴じることができる。
【0042】
また同一枚数の複数部の用紙束を作成するときには、各部毎の綴じるべき用紙の厚みはすべて同じであるので、ステープル変更手段によって1部目で選んだステープルと同じ種類のステープルが2部目以降でも選ぶことが好ましい。これによって、ステープル変更手段を各部毎に動作させる必要がなく、用紙束の作成における処理速度を高くすることができる。
【0043】
また本発明は、前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の周縁部の一部が当接可能な用紙束当接体を含み、
前記用紙トレイを傾斜する傾斜手段と、
用紙束作成後に、用紙束が用紙束当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段とを含むことを特徴とする。
【0044】
本発明に従えば、用紙トレイに載置される第1部目の用紙束は、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙トレイを傾斜し、用紙束当接体に近接する方向に移動されてステープラから遠ざけられる。またステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束は、その周縁部の一部が用紙束当接体に当接する。第2部目の綴じるべき複数枚の用紙は、ステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束に対してステープラ側にずれて載置される。ステープラは第2部目の用紙を綴じて第2部目の用紙束を作成する。この第2部目の用紙束は、第1部目と同様に、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙トレイを傾斜し、用紙束当接体に近接する方向に移動されて、ステープラから遠ざけられる。第3部目以降についても第2部目と同様な動作を行う。
【0045】
用紙トレイは、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙束が用紙束当接体に近接する方向に傾斜されるので、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは作成された用紙束に干渉することなく用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束を作成することができる。また用紙トレイはその周縁部に用紙束当接体を含んで構成されるので、用紙トレイを傾斜させたとき、ステープラから遠ざけられた用紙束が用紙束当接体に当接し、これによって用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で用紙束当接体によって複数部の用紙束を用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0046】
また本発明は、前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の前記ステープラ側とは反対側の側面が当接可能な側板と、前記用紙トレイの側板に隣接する周縁部に配置されて用紙束の端面が当接可能な端板とを含み、
前記用紙トレイを用紙束が側板に近接する一方方向に傾斜する第1傾斜手段と、
前記用紙トレイを用紙束が端板に近接する他方方向に傾斜する第2傾斜手段と、
一方方向に用紙トレイを傾斜する動作と、他方方向に用紙トレイを傾斜する動作とが交互に実行されるように、第1および第2傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段とを含むことを特徴とする。
【0047】
本発明に従えば、用紙トレイに載置される第1部目の用紙束は、たとえば第2傾斜手段および傾斜制御手段によって他方方向に用紙トレイを傾斜して、端板に近接する方向に移動されてその端面が端板に当接する。次にこの第1部目の用紙束は、第1傾斜手段および傾斜制御手段によって一方方向に用紙トレイを傾斜して、端面が端板に当接した状態で側板に近接する方向に移動されてステープラルから遠ざけられる。またステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束は、その端面が端板に当接した状態でステープラ側とは反対側の側面が側板に当接する。第2部目の綴じるべき複数枚の用紙束は、ステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束に対してステープラ側にずれて載置される。ステープラは、第2部目の用紙を綴じて、第2部目の用紙束を作成する。この第2部目の用紙束は、第1部目と同様に、第1傾斜手段、第2傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙トレイを傾斜して、ステープラから遠ざけられる。第3部目以降についても第2部目と同様の動作を行う。
【0048】
用紙トレイは、第1傾斜手段、第2傾斜手段および傾斜制御手段によって一方方向および他方方向に交互に傾斜されるので、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは、作成された用紙束に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束を作成することができる。また用紙トレイは側板と端板とを含んで構成されるので、用紙トレイを傾斜させたとき、ステープラから遠ざけられた用紙束が側板および端板にそれぞれ当接し、これによって用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で側板および端板によって複数部の用紙束を用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0049】
また本発明は、前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体を含み、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とを備え、
前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段および傾斜手段の動作が制御されることを特徴とする。
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の周縁部の一部が当接可能な用紙束当接体と、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体とを含み、
該ステープル装置は、
前記用紙トレイを傾斜する傾斜手段と、
用紙束作成後に、用紙束が用紙束当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段と、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とをさらに備え、
前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段および傾斜手段の動作が制御されることを特徴とするステープル装置である。
また本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の前記ステープラ側とは反対側の側面が当接可能な側板と、前記用紙トレイの側板に隣接する周縁部に配置されて用紙束の端面が当接可能な端板と、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体とを含み、
該ステープル装置は、
前記用紙トレイを用紙束が側板に近接する一方方向に傾斜する第1傾斜手段と、
前記用紙トレイを用紙束が端板に近接する他方方向に傾斜する第2傾斜手段と、
一方方向に用紙トレイを傾斜する動作と、他方方向に用紙トレイを傾斜する動作とが交互に実行されるように、第1および第2傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段と、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とをさらに備え、
前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段ならびに第1および第2傾斜手段の動作が制御されることを特徴とするステープル装置である。
【0050】
本発明に従えば、綴じるべき複数枚の用紙が積重して用紙トレイに載置される前に、補助トレイが補助トレイ移動手段および移動制御手段によって用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に移動される。綴じるべき用紙が用紙トレイおよび補助トレイに載置されると、綴じるべき用紙は傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙トレイを傾斜して、用紙当接体に近接する方向に移動されてその用紙の周縁部の一部が用紙当接体に当接する。この後ステープラによって用紙が綴じられて用紙束を作成し、用紙トレイを傾斜させて用紙束をステープラから遠ざける。
【0051】
補助トレイは綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に補助トレイ移動手段および移動制御手段によって、綴じるべき用紙が載置されるべき用紙の位置に移動され、用紙トレイは綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙が用紙当接体に近接する方向に傾斜されるので、用紙トレイから突出した用紙をその垂下がりを防いだ状態で、綴じるべき用紙を用紙当接体に当接させて整列させることができる。これによって各用紙が揃えられた用紙束を作成することができる。
【0052】
請求項11および請求項12記載の本発明において、用紙トレイを傾斜手段および傾斜制御手段によって1部数の用紙束の作成に対して複数回傾斜することが好ましい。これによって、用紙束の周縁部の一部が用紙トレイに当接しやすくなり、用紙束をさらに整列させやすくすることができる。
【0053】
また本発明は、前記用紙トレイは、用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する底板と、
前記底板に一体的に設けられ、作成された用紙束の側面に当接可能な第1側板と、
第1側板に対向し、かつ第1側板に対して固定的に設けられる第2側板と、
底板を第1側板が第2側板に対して近接または離反する方向に往復駆動する底板駆動手段とを含み、
前記移動制御手段は、用紙束が作成されると、底板とともに第1側板を第2側板に近接する方向に移動させて第1側板と第2側板との間隔と、用紙の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に、第1側板が配置され、次に底板とともに第1側板を第2側板から離反する方向に移動させて、第1側板が元の位置に配置されるように、底板駆動手段の動作が制御されることを特徴とする。
本発明は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
前記用紙トレイは、用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する底板と、
前記底板に一体的に設けられ、作成された用紙束の側面に当接可能な第1側板と、
第1側板に対向し、かつ第1側板に対して固定的に設けられる第2側板と、
底板を第1側板が第2側板に対して近接または離反する方向に往復駆動する底板駆動手段とを含み、
前記移動制御手段は、用紙束が作成されると、底板とともに第1側板を第2側板に近接する方向に移動させて第1側板と第2側板との間隔と、用紙の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に、第1側板が配置され、次に底板とともに第1側板を第2側板から離反する方向に移動させて、第1側板が元の位置に配置されるように、底板駆動手段の動作を制御することを特徴とするステープル装置である。
【0054】
本発明に従えば、第1部目の用紙束は用紙トレイに載置されると、底板駆動手段および移動制御手段によって、底板とともに第1側板が第2側板に近接する方向に移動され、第1側板と第2側板との間隔と、用紙束の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に第1側板が配置される。これによって第1部目の用紙束は、そのステープラ側とは反対側の側面が第1側板に当接する。次に底板駆動手段および移動制御手段によって、底板とともに第1側板が第2側板から離反する方向に移動され、第1側板が元の位置に配置される。これによって第1部目の用紙束はステープラから遠ざけられる。第2部目の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた第1部目の用紙束に対してステープラ側にずれて配置される。ステープラは、第2部目の綴じるべき用紙を綴じて第2部目の用紙束を作成する。
【0055】
次に底板駆動手段および移動制御手段によって、第1部目の用紙束と同様に、前記等しくなる位置に第1側板が配置される。これによって第1部目の用紙束はステープラに近付いて、ステープラ側の側面が第2側板に当接するとともに、第2部目の用紙束はそのステープラ側とは反対側の側面が第1側板に当接する。次に底板駆動手段および移動制御手段によって、第1部目と同様に、第1側板が元の位置に配置される。これによって第2部目の用紙は、第1部目の用紙束に積重され、かつ各用紙束のステープラ側とは反対側の側面が第1側板に当接した状態でステープラから遠ざけられる。第3部目以降についても、第2部目と同様の動作を行う。
【0056】
底板駆動手段および移動制御手段によって、底板とともに第1側板は第2側板に近接する方向および第2側板から離反する方向に移動されるので、第1側板が第2側板に近接する方向に移動されるときには、第1側板および第2側板によって用紙束を側方から挟んで複数の用紙束を積重した状態で整列させることができる。また第1側板が第2側板から離反する方向に移動されるときには、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これとともに、用紙束の整列および移動の動作を行う構成の簡略化を図ることができる。さらに第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されるので、ステープラは作成された用紙束に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができるとともに、綴じるべき複数枚の用紙を確実に綴じることができ、複数部の用紙を作成することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるステープル装置1を備えるレーザビームプリンタ2の構成を簡略化して示す断面図である。レーザビームプリンタ2は、用紙カセット3と、給紙ローラ4と、第1搬送ローラ6と、通紙センサ7と、第2搬送ローラ8と、感光体ドラム9と、レーザユニット10と、現像ユニット11と、転写ユニット12と、定着ローラ13と、排紙ローラ14とを含んで構成される。用紙カセット3とステープル装置2との間の用紙搬送路には、給紙ローラ4、第1搬送ローラ6、通紙センサ7、第2搬送ローラ8、感光体ドラム9、転写ユニット12、定着ローラ13および排紙ローラ14が介在される。用紙は、用紙カセット3から用紙搬送路を介してステープル装置1に搬送される。
【0058】
用紙カセット3は、レーザビームプリンタ2の下部に設けられ、用紙カセット3に収容された用紙を捌く爪5を有する。給紙ローラ4は、給紙カセット3の上方に近接して配置される。第1搬送ローラ6は、爪5よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側に設けられる。通紙センサ7は、第1搬送ローラ6よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側で、かつ第1搬送ローラ6よりも上方に設けられる。第2搬送ローラ8は、通紙センサ7よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側に近接して設けられる。
【0059】
感光体ドラム9は、第2搬送ローラ8よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側で、かつ第2搬送ローラ8よりも上方に設けられる。レーザユニット10は、用紙カセット3よりも上方で、かつ感光体ドラム9に臨んで設けられる。現像ユニット11は、感光体ドラム9の下方に近接して設けられ、タンク11a内に蓄積されるトナーを現像ローラ11bを介して感光体ドラム9に付着させる。転写ユニット11は、感光体ドラム9に対してレーザユニット10側とは反対側で、かつ感光体ドラム9に近接して設けられる。定着ローラ13は、感光体ドラム9よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側で、かつ感光体ドラム9よりも上方に設けられる。排紙ローラ14は、定着ローラ13よりも用紙搬送路の用紙搬送方向下流側で、かつ定着ローラ13よりも上方に設けられる。ステープル装置1は、用紙搬送路の用紙搬送方向下流側で、かつレーザビームプリンタ2の上部に設けられる。
【0060】
用紙カセット3に積重されて収容された用紙は、給紙ローラ4によって搬送されるとともに、用紙カセット3の爪5によって1枚ずつ捌かれて、第1搬送ローラ6に導かれる。第1搬送ローラ6によって搬送された用紙は、通紙センサ7によって印字開始のタイミングが合わされ、第2搬送ローラ8によって感光体ドラム9に導かれる。
【0061】
感光体ドラム9には、レーザユニット10および現像ユニット11によってトナー画像が描かれる。感光体ドラム9に描かれたトナー画像は、転写ユニット12によって感光体ドラム9および転写ユニット12間に導かれた用紙に転写される。トナー画像が転写された用紙は、定着ローラ13によって加熱および加圧されてトナー画像が用紙に定着される。トナー画像が定着された用紙は、画像面を下方に向けた状態で排紙ローラ14によってステープル装置1に排出される。このようにしてレーザビームプリンタ2は、印字された用紙を順次的にステープル装置1に排出する。
【0062】
図2は、本発明の実施の一形態であるステープル装置1の構成を簡略化して示す斜視図である。ステープル装置1は、複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成し、用紙トレイ20と、ステープラ21と、移動手段22と、押圧手段23とを含んで構成される。用紙トレイ20は、レーザビームプリンタ2から排出される用紙を順次的に積重して載置するとともに、作成された用紙束を載置する。ステープラ21は、用紙トレイ20の周縁部に配置され、用紙トレイ20に載置された複数枚の用紙を綴じる。移動手段22は、用紙積重方向である上方にステープラ21を移動させる。押圧手段23は、前記用紙トレイ20の周縁部に配置され、作成された用紙束をその側面から押圧してステープラ21から遠ざける。
【0063】
さらに詳しく述べると、用紙トレイ20は、底板26と、第1側板27と、第2側板28と、端板29とを含んで構成される。底板26は、排紙方向に延びる略長方形状に形成され、用紙を順次的に積重して載置するとともに、作成された用紙束を載置する。第1側板27は、底板26の長手方向に垂直な幅方向一端部26aに立設される。また第1側板27は、底板26の長手方向一端部である排紙方向上流側端部26bから長手方向他端部である排紙方向下流側端部26cにわたって延びて形成される。
【0064】
第2側板28は、底板26の長手方向に垂直な幅方向他端部26dに立設される。また第2側板28は、底板26の排紙方向下流側端部26cから、底板26の排紙方向上流側端部26bおよび下流側端部26c間の中間部にわたって延びて形成される。端板29は、底板26の排紙方向上流側端部26bに立設され、底板26の幅方向一端部26aから幅方向他端部26dにわたって延びて形成される。底板26には、その排紙方向上流側端部26bで、かつ幅方向他端部26dの隅部に幅方向一端部26aに向かって切欠かれる切欠き部30が設けられる。
【0065】
ステープラ21は、下ステープルユニット35と、上ステープルユニット36とから成る。下ステープルユニット35は、綴じるべき用紙の用紙トレイ20側に設けられ、単一種類の複数のステープルが収容され、綴じるべき用紙の最下面側からステープルを打込む打込部37を有する打込側ユニットである。上ステープルユニット36は、綴じるべき用紙の用紙トレイ20側とは反対側に設けられ、綴じるべき用紙の最上面から突出した打込まれたステープルの先端部分を折曲げる折曲部38を有し、前記下ステープルユニット35とは分離して設けられる折曲側ユニットである。
【0066】
下ステープルユニット35は、前記用紙トレイ20の周縁部に配置され、前記底板26の切欠き部30を通過可能に設けられる。上ステープルユニット36は、前記用紙トレイ20の周縁部に配置され、下ステープルユニット35に上方から臨んで配置される。上ステープルユニット36の折曲部38は、下ステープルユニット35の打込部37に対向して設けられる。
【0067】
移動手段22は、下ステープルユニット移動手段41と、上ステープルユニット移動手段42とを含んで構成される。下ステープルユニット移動手段41は、下ステープルユニット35を用紙積重方向である上方および用紙積重方向とは逆方向である下方に昇降移動させ、たとえば第1ボールねじ44と、第1歯車45と、第1ピニオン46と、第1モータ47とを含む。第1ボールねじ44は、用紙トレイ20に対して垂直な方向に延びて設けられるとともに、おねじが刻設される第1ねじ軸48と、めねじが刻設され、第1ねじ軸48に螺合し、下ステープルユニット35に内蔵される図示しないナットと、ナット内に収容され、おねじとめねじとの間に介在されてナット内を循環する鋼球とによって構成される。第1歯車45は、第1ねじ軸48の下端部に一体的に設けられる。第1ピニオン46は、たとえばステーピングモータである第1モータ47の回転軸49の先端部に設けられ、第1歯車45に噛合する。
【0068】
上ステープルユニット移動手段42は、上ステープルユニット36を上方および下方に昇降移動させ、たとえば第2ボールねじ51と、第1歯車52と、第2ピニオン53と、第2モータ54とを含む。第2ボールねじ51は、用紙トレイ20に対して垂直な方向に延びて設けられるとともに、おねじが刻設される第2ねじ軸55と、めねじが刻設され、第2ねじ軸55に螺合し、上ステープルユニット36に内蔵される図示しないナットと、ナット内に収容され、おねじとめねじとの間に介在されてナット内を循環する鋼球とによって構成される。第2歯車52は、第2ねじ軸55の下端部に一体的に設けられる。第2ピニオン53は、たとえばステーピングモータである第2モータ54の回転軸56の先端部に設けられ、第2歯車52に噛合する。
【0069】
第1モータ47は、回転軸49、第1ピニオン46および第1歯車45を介して第1ねじ軸48を回転駆動させる。下ステープルユニット35における第1ねじ軸48の軸線まわりの角変位が拘束された状態で、第1ねじ軸48が回転駆動されると、下ステープルユニット35は、第1ねじ軸48の軸線方向に沿って昇降移動される。
【0070】
第2モータ54は、回転軸56、第2ピニオン53および第2歯車52を介して第2ねじ軸49を回転駆動させる。上ステープルユニット36における第2ねじ軸49の軸線まわりの角変位が拘束された状態で、第2ねじ軸55が回転駆動されると、上ステープルユニット36は、第2ねじ軸55の軸線方向に沿って昇降駆動される。
【0071】
第1モータ47が正転駆動されるときには、下ステープルユニット35を上昇移動させ、逆転駆動されるときには、下ステープルユニット35を下降駆動させる。第2モータ54が正転駆動されるときには、上ステープルユニット36を下降移動させ、逆転駆動されるときには、上ステープルユニット36を上昇移動させる。
【0072】
第1ねじ軸48のおねじのピッチは、第2ねじ軸55のおねじのピッチと等しく設けられる。
【0073】
押圧手段23は、前記用紙トレイ20の周縁部であって第2側板28よりも排紙方向上流側に配置され、プッシャ60とプッシャ駆動手段61とを含む。プッシャ60は、第1側板27に対向する立上り部62を有する。立上り部62の第1側板27に臨む表面とは反対側の表面には、一対のブラケット63が突設される。
【0074】
プッシャ駆動手段61は、プッシャ60を第1側板27に近接する方向および第1側板27から離反する方向に往復駆動させる。さらに詳しく述べると、プッシャ駆動手段61は、第3モータ66と、第3ピニオン67と、第3歯車68と、連結棒69とを含む。第3モータ66は、その回転軸70の先端部に第3ピニオン67が設けられる。第3歯車68は、第3ピニオン67に噛合する。連結棒69は、その長手方向一端部69aが一対のブラケット68にピンによってピン結合され、その長手方向他端部69bが第3歯車68の回転軸線に垂直な側面68aの周縁部にピンによってピン結合される。
【0075】
第3モータ66は、回転軸70および第3ピニオン67を介して第3歯車68を回転駆動させる。第3歯車68が回転駆動されて1回転されると、プッシャは連結棒69を介して予め定めるストロークで往復駆動される。
【0076】
下ステープルユニット35は、その上面が用紙トレイ20における底板26の載置面と面一となる基準位置に配置される。上ステープルユニット36は、下ステープルユニット35よりも上方で、かつ排紙ローラ14よりも上方の予め定める基準位置に配置される。プッシャ60の立上り部62は、その第1側板27に臨む表面が第2側板28の第1側板27に臨む表面に面一となる基準位置に配置される。第1側板27と第2側板28との間の距離Lは、用紙の幅方向長さとプッシャ60のストロークとの和にほぼ等しく設けられる。本実施形態において用紙は、そのステープラ21側の側面が第2側板28の第1側板27に臨む側の表面に沿う用紙基準線L1に沿ってレーザビームプリンタ2から排出される。すなわちレーザビームプリンタ2から排出される用紙は、底板26の切欠き部に臨む部分が用紙トレイ20から突出して用紙トレイ20に載置される。
【0077】
図3は、ステープル装置1の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。ステープル装置1は、制御回路76と、部数設定部77と、枚数設定部78と、部数カウンタ79と、枚数カウンタ80と、用紙検出センサ81とによって動作が制御される。制御回路76は、たとえば中央演算処理装置(CPU)によって実現される。また制御回路76は、下および上ステープルユニット35,36を用紙トレイ20に載置された綴じるべき複数枚の用紙を挟む位置に配置するように、下および上ステープルユニット移動手段41,42の動作を制御する移動制御手段と、プッシャ60を往復駆動させるように、プッシャ駆動手段61の動作を制御する手段との機能を備える。部数設定部77には、作成する用紙束の部数mが設定される。枚数設定部78には、1部数あたりの用紙の枚数nが設定される。部数カウンタ79は、作成された用紙束の部数を計数する。枚数カウンタ80は、レーザビームプリンタ2から排出される用紙の枚数を計数する。用紙検出センサ81は、レーザビームプリンタ2から排出される用紙が用紙トレイ20に載置されたことを検出する。
【0078】
制御回路76には、部数設定部77、枚数設定部78、部数カウンタ79、枚数カウンタ80および用紙検出センサ81からの出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54およびプッシャ駆動手段61の第3モータ66の動作を制御するとともに、下ステープルユニット35にステープルの打込動作を指示し、部数カウンタ79および枚数カウンタ80を駆動する。
【0079】
図4は、ステープル装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図5は、下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図である。図6は、上ステープルユニット36が移動した状態を示す図である。図7は下ステープルユニット35が移動した状態を示す図である。図8は、第1部目の綴じるべきn枚の用紙P1が排出された直後の状態を示す斜視図である。図9は、第1部目の用紙束P2がプッシャ60によって押圧された後の状態を示す斜視図である。図10は、第k部目の綴じるべきn枚の用紙P1が配置された直後の状態を示す斜視図である。図11は、第k部目の用紙束P2がプッシャ60によって押圧された後の状態を示す斜視図である。
【0080】
図4を参照して、第1部目の用紙束P2の作成手順を説明する。ここで下および上ステープルユニット35,36は、図5に示される各基準位置に配置されている。ステップa1では、部数設定部77に部数mが設定され、枚数設定部78に枚数nが設定される。ステップa1からステップa2に移り、ステップa2では、部数カウンタ79が初期化される。ステップa2からステップa3に移り、ステップa3では枚数カウンタ80が初期化される。ステップa3からステップa4に移り、ステップa4では、用紙がレーザビームプリンタ2から1枚排出され、用紙検出センサ81によって用紙が用紙トレイ20に載置されたことが検出される。ステップa4からステップa5に移り、ステップa5では、枚数カウンタ80によって用紙トレイ20に載置された用紙の枚数を計数する。これによって枚数カウンタ80では、それまでのカウント数に1が加えられる。1枚目では、カウント数が1となる。
【0081】
ステップa5からステップa6に移り、ステップa6では、制御回路76によって枚数設定部78の設定枚数nと枚数カウンタ80のカウント数とが一致しているか否かが判断され、ステップa4で排出された用紙が綴じるべきn枚の用紙P1の最終紙が否かが判断される。すなわち制御回路76は、設定枚数nとカウント数とが一致していれば、ステップa4で排出された用紙は最終紙であると判断し、一致していなければ、ステップa4で排出された用紙は最終紙でないと判断する。ステップa4で排出された用紙が綴じるべきn枚の用紙の最終紙でなければステップa4に戻って用紙の排出が続行され、最終紙であれば用紙の排出が停止されてステップa7に移る。
【0082】
ステップa7では、上ステープルユニット36が第1部目の綴じるべきn枚の用紙P1の最上面の位置に配置される。すなわち制御回路76は、上ステープルユニット36が第1部目の綴じるべき用紙P1の最上面の位置に配置されるように、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54を駆動して、上ステープルユニット36をその基準位置から下方に移動させる。ステップa7からステップa8に移り、ステップa8では、下ステープルユニット35が第1部目の綴じるべき用紙P1の最下面の位置に配置される。なお、第1部目において、下ステープルユニット35は、その基準位置に配置され、第1部目の綴じるべき用紙P1が下ステープルユニット35に接触した状態で用紙トレイ20に載置されるので、第1部目の綴じるべき用紙P1の最下面の位置に既に配置されており、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47は駆動されない。ステップa7およびステップa8において、第1部目の綴じるべき用紙P1は、下ステープルユニット35および上ステープルユニット36によって挟まれ、各用紙間に介在される空気層が配置される。これによって第1部目の綴じるべき用紙P1を堅固に綴じることができる。
【0083】
ステップa8からステップa9に移り、ステップa9では、ステープルを第1部目の綴じるべき用紙P1に打込むように、下ステープルユニット35を駆動する。これによって下ステープルユニット35の打込部37から綴じるべき用紙P1に打込まれたステープルは、綴じるべき用紙P1を厚み方向に貫通して綴じるべき用紙P1の最上面から突出し、突出した先端部分が上ステープルユニット36の折曲部38によって折曲げられる。このようにして第1部目の用紙束P2が作成される。
【0084】
ステップa9からステップa10に移り、ステップa10では、上ステープルユニット36がその基準位置に復帰される。すなわち制御回路76は、上ステープルユニット36がその基準位置に復帰されるように、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54を逆転駆動して、上ステープルユニット36をその基準位置まで上方に移動させる。ステップa10からステップa11に移り、ステップa11では、下ステープルユニット35がその基準位置に復帰される。第1部目において、下ステープルユニット35は、その基準位置に既に配置されているので、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47は駆動されない。このようにステップa10およびステップa11において、下および上ステープルユニット35,36は、図5に示される各基準位置に復帰される。
【0085】
ステップa11からステップa12に移り、ステップa12では、図9に示されるように、プッシャ60がその基準位置から往復駆動される。すなわち制御回路76は、プッシャ駆動手段61の第3歯車68が1回転されるように、第3モータ66を駆動する。これによって第1部目の用紙束P2は、そのステープラ21側の側面がプッシャ60の立上り部62によって押圧されて、第1側板72に近接する方向E1に移動され、ステープラ21から遠ざけられる。また第1側板27と第2側板28との距離Lは、用紙の幅方向長さとプッシャ60のストロークとの和にほぼ等しいので、第1部目の用紙束P2の前記側面とは反対側の側面が第1側板27に当接する。ステップa12からステップa13に移り、ステップa13では、部数カウンタ79によって用紙束P2の部数が計数される。これによって部数カウンタ79では、それまでのカウント数に1が加えられる。第1部目ではカウント数が1になる。
【0086】
ステップa13からステップa14に移り、ステップa14では、制御回路76によって部数設定部77の設定部数mと部数カウンタ79のカウント数とが一致しているか否かが判断され、上述の一連の動作で作成された用紙束P2が最終部か否かが判断される。すなわち制御回路76は、設定部数mとカウント数とが一致していれば、作成された用紙束P2は最終部であると判断し、一致していなければ、作成された用紙束P2は最終部でないと判断する。この用紙束P2が最終部でなければ、ステップa3に戻り、最終部であれば動作を終了する。したがって上述の一連の動作で作成された用紙束P2は第1部目であるので、ステップa3に戻る。このようにして第1部目の用紙束が作成される。
【0087】
次に第k部目(2≦k≦m)の用紙束P2の作成手順を説明する。ステップa14からステップa3に移り、ステップa3では、枚数カウンタ80が初期化される。ステップa3からステップa4おびステップa5を介してステップa6に移り、n枚の用紙がレーザビームプリンタ2から用紙トレイ20に積重して載置される第k−1部目の用紙束P2に載置される。このn枚の用紙は、図10に示されるように、第k−1部目の用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置される。ステップa6からステップa7に移り、ステップa7では、図6に示されるように、上ステープルユニット36が第k部目の綴じるべき用紙P1の最上面の位置に配置される。すなわち制御回路76は、上ステープルユニット36が第k−1部目の用紙束P2の最上面の位置よりも上方の位置であって、第k部目の綴じるべき用紙P1の最上面の位置に配置されるように、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54を駆動して、上ステープルユニット36をその基準位置から下方に移動させる。
【0088】
ステップa7からステップa8に移り、ステップa8では、図7に示されるように、下ステープルユニット35が第k部目の綴じるべき用紙P1の最下面の位置に配置される。すなわち制御回路76は、下ステープルユニット35が第k−1部目の用紙束P2の最下面の位置よりも上方の位置であって、第k部目の綴じるべき用紙P1の最下面の位置に配置されるように、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47を駆動して、下ステープルユニット35を基準位置から上方に移動させる。ステップa7およびステップa8において、第k部目の綴じるべき用紙P1は、下ステープルユニット35および上ステープルユニット36によって挟まれ、各用紙間に介在される空気層が排除される。これによって第k部目の綴じるべき用紙P1を堅固に綴じることができる。
【0089】
ステップa8からステップa9に移り、ステップa9では、ステープルを第k部目の綴じるべき用紙P1に打込むように、下ステープルユニット35を駆動する。これによって第k部目の用紙束P2が作成される。ステップa9からステップa10に移り、ステップa10では上ステープルユニット36がその基準位置に復帰される。ステップa10からステップa11に移り、ステップa11では、下ステープルユニット35がその基準位置に復帰される。すなわち制御回路76は、下ステープルユニット35がその基準位置に復帰されるように、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47を逆転駆動して、下ステープルユニット35をその基準位置まで下方に移動させる。このようにステップa10およびステップa11において、下および上ステープルユニット35,36は、図5に示される各基準位置に復帰される。
【0090】
ステップa11からステップa12に移り、ステップa12では、図11に示されるように、プッシャ60がその基準位置から往復駆動される。これによって第k部目の用紙束P2は、そのステープラ21側の側面がプッシャ60の立上り部62によって押圧されて第1側板27に近接する方向E1に移動され、ステープラ21から遠ざけられる。また前記距離Lは、用紙の幅方向長さとプッシャ60のストロークとの和にほぼ等しいので、第k部目の用紙束P2の前記側面とは反対側の側面が第1側板27に当接する。これによって第1部目から第k部目までの用紙束P2は積重し、かつ整列して用紙トレイ20に載置される。ステップa12からステップa13に移り、ステップa13では部数カウンタ79によって、用紙束P2の部数が計数される。これによって部数カウンタ79では、それまでのカウント数k−1に1が加えられる。k部目では、カウント数がkとなる。
【0091】
ステップa13からステップa14に移り、ステップa14では、制御回路76によって部数設定部77の設定部数mと部数カウンタ79のカウント数とが一致しているか否かが判断され、上述の一連の動作で作成されたk部目の用紙束P2が最終部か否かが判断される。このk部目の用紙束P2が最終部でなければステップa3に戻り、最終部になるまでステップa3からステップa14の動作を繰返し、最終部であれば動作を終了する。このようにして複数部の用紙束P2の作成が自動化される。
【0092】
以上のように、ステープラ21は上方に移動し、綴じるべきn枚の用紙P1の位置に配置されるので、用紙束P2を作成するたびに上方に変化する各綴じるべき用紙P1の位置において、綴じるべき用紙P1を綴じて用紙束P2を作成することができる。また用紙束P2は用紙トレイ20において作成されるので、従来技術のような印字装置内で作成された用紙束P2を用紙トレイに配置する構成と比較して、作成された用紙束P2が用紙トレイに配置されるまでに印字装置内に詰まってしまうような不具合が生じず、用紙束作成の信頼性を向上することができる。
【0093】
また押圧手段23は、作成された用紙束P2をその側面からプッシャ60の立上り部62によって押圧して、ステープラ21から遠ざけるので、第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置されることになる。したがってステープラ21は、作成された用紙束P2に干渉することなく上方に移動することができるとともに、綴じるべき用紙P1を確実に綴じることができ、複数部の用紙束P2を作成することができる。
【0094】
さらに図1に示されるように用紙トレイ20が底板26の排紙方向上流側端部26bを底板26の排紙方向下流側端部26cよりも下方になるように傾斜して設置されると、用紙トレイ20に載置された綴じるべき用紙P1は、その排紙方向上流側端面が端板29に当接して整列する。これによって、整列した綴じるべき用紙P1は、ステープラ21によって綴じられて用紙の揃えられた用紙束P2を作成することができる。これとともに用紙束P2の排紙方向上流側端面が端板29に当接した状態で、用紙束P2はプッシャ60の立上り部62によってステープラ21から遠ざけられるので、用紙束P2は、第1側板27および端板29によって整列され、この状態で用紙トレイ20に積重して載置することができる。
【0095】
本実施形態において、ステープル装置1には、部数設定部77、枚数設定部78、部数カウンタ79、枚数カウンタ80および用紙検出センサ81が設けられ、用紙束P2の作成を自動化しているが、これに代えて、手動で用紙束P2の作成動作を開始させる開始スイッチが設けられていてもよい。この場合のステープル装置の動作は、図4に示されるフローチャートのうち、ステップa1、ステップa2、ステップa3、ステップa4、ステップa5、ステップa13およびステップa14を省略し、ステップa6でレーザビームプリンタ2から用紙が用紙トレイ20に排出され、開始スイッチがON状態か否かを制御回路76によって判断させる処理を行う。すなわち制御回路76は、開始スイッチがOFF状態であれば、用紙の排出が続行され、ON状態であれば用紙の排出が停止される。開始スイッチがON状態となった後、図4のステップa7からステップa12の処理を行って、用紙束P2が作成されて、この用紙束P2がプッシャ60によってステープラ21から遠ざけられる。この一連の動作を繰返すことによって複数部の用紙束P2を作成することができる。
【0096】
また本実施形態において、制御回路76は下ステープルユニット35をステープルの打込動作のたびに基準位置に復帰させているが、これに代えて、下ステープルユニット35をステープルの打込動作の後、作成した用紙束P2の最下面の位置に留まらせ、最終部の用紙束を作成した後で基準位置に復帰させるようにしてもよい。このように動作させることによって、ステープルの打込動作のたびにステープルユニット35が基準位置に復帰されるときよりも、複数部の用紙束P2の作成における処理速度を高くすることができる。
【0097】
図12は、本発明の実施の他の形態であるステープル装置85の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置85の電気的構成は、図1〜図11に示されるステープル装置1の電気的構成と類似し、注目すべきは、図1〜図11に示されるステープル装置1の構成に加えて、ステープル装置85上部の予め定める位置を基準として、用紙トレイ20に載置された用紙の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段86と、綴じるべき用紙P1の厚みt1を算出する用紙厚み算出手段87とを含んで構成され、これらと制御回路76とを含む移動制御手段によって各ステープルユニット35,36の動作が制御される点である。
【0098】
用紙最上面検出手段86は、上部基準位置検出手段である上HPセンサ88と、用紙最上面当接検出手段である上接触センサ89と、計測手段であるパルスカウンタ90とを含んで構成される。上HPセンサ88は、排紙ローラ14よりも上方にレーザビームプリンタ2に固定して設けられる。また上HPセンサ88は、上ステープルユニット36の綴じるべき用紙P1の最上面に当接する面である上ステープルユニット36の下面36aがステープル装置85上部の予め定める位置に配置されたことを検出する。さらに上HPセンサ88は、たとえばマイクロスイッチによって実現される。すなわち上ステープルユニット36の上面36bが上HPセンサ88に当接すると、上ステープルユニット36の下面36aが前記予め定める位置に配置され、上ステープルユニット36が基準位置に配置される。
【0099】
上接触センサ89は、上ステープルユニット36の用紙最上面に臨む側の先端部に設けられる。また上接触センサ89は、用紙トレイ20に載置された綴じるべき用紙P1の最上面に上ステープルユニット36が当接したことを検出する。さらに上接触センサ89は、たとえばマイクロスイッチによって実現される。
【0100】
パルスカウンタ90は、前記予め定める位置から用紙最上面位置までの上ステープルユニット36の移動量Aを計測する。すなわちパルスカウンタ90は、上HPセンサ88がOFF状態となってから上接触センサ89がON状態となるまでの第1モータ47の入力パルス数を計数する。入力パルス数がパルスカウンタ90によって計数されることによって、第1モータ47の回転角度が判り、第1ねじ軸48のおねじのピッチと回転角度とによって上ステープルユニット36の移動量Aが判る。用紙厚算出手段87は、登録された1枚あたりの用紙の厚みと枚数設定部78に設定された枚数nとの積を求めて綴じるべき用紙P1の厚みt1を算出する。
【0101】
プッシャ駆動手段61の第3歯車68には、前記側面68aの周縁部にマーカが設けられる。第3歯車68の近傍には、プッシャ60が基準位置に排紙された状態でマーカを検出するマーカ検出センサ91が設けられる。マーカ検出センサ91は、たとえば反射型ホトインターラプタによって実現される。
【0102】
制御回路76には、前述のように部数設定部77、枚数設定部78、部数カウンタ79、枚数カウンタ80および用紙検出センサ81からの出力信号が入力する。さらにまた制御回路76には、上HPセンサ88、上接触センサ89、パルスカウンタ90、用紙厚算出手段87およびマーカ検出手段91からの出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54およびプッシャ駆動手段61の第3モータ66の駆動を制御するとともに、下ステープルユニット35にステープルの打込み動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ90を駆動する。
【0103】
図13はステープル装置85の動作を説明するためのフローチャートであり、図14は下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図であり、図15は上ステープルユニット36が移動した状態を示す図である。図14に示されるように、下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態で綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置されると、ステップb1では、用紙算出手段87によって綴じるべき用紙P1の厚みt1が算出される。ステップb1からステップb2に移り、ステップb2では、制御回路76によって第2モータ54を正転駆動して上ステープルユニット36を下降移動させる。ステップb2からステップb3に移り、ステップb3では、上HPセンサ88がOFF状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、上HPセンサ88がOFF状態であると判断すると、ステップb4に移り、第2モータ54を駆動する入力パルスのパルス数を計数し、上HPセンサ88がON状態であると判断すると、ステップb3に戻る。ステップb4からステップb5に移り、ステップb5では、上接触センサ89がON状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、上接触センサ89がON状態であると判断すると、ステップb6に移り、第2モータ54の駆動を停止し、上接触センサ89がOFF状態であると判断すると、ステップb4に戻り、入力パルスの計数を続行する。ステップb2〜ステップb6において、ステープル装置85は、用紙最上面位置の検出と上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動とを並行して行う。これによって図15に示されるように、上ステープルユニット36が綴じるべき用紙P1の最上面の位置に配置される。
【0104】
ステップb6からステップb7に移り、ステップb7では、下ステープルユニット35の移動量Bを算出する。すなわち制御回路76は、次式によって下ステープルユニット35の移動量Bを算出する。
【0105】
B = C−(A+t1) …(1)
ここでAは上ステープルユニット36の移動量であり、Cは基準位置に配置される上ステープルユニット36の下面36aと基準位置に配置される下ステープルユニット35の上面35aとの間隔であり、t1は算出された綴じるべき用紙P1の厚みである。
【0106】
ステップb7からステップb8に移り、ステップb8では、下ステープルユニット35の移動量Bに対応するパルス数で第1モータ47を正転駆動して、下ステープルユニット35を上昇移動させる。これによって下ステープルユニット35は、算出された綴じるべき用紙の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置される。これによって下および上ステープルユニット35,36は、綴じるべき用紙P1を用紙トレイ20に対して平行に保持した状態で挟むことができる。また綴じるべき複数枚の用紙P1の各用紙間に空気層が介在されていると、実際の綴じるべき用紙P1の厚みは、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1よりも空気層の厚み分だけ厚くなる。下ステープルユニット35の移動には、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1が用いられるので、綴じるべき用紙P1は、各ユニット35,36によって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙P1を強固に綴じることができる。
【0107】
ステップb8からステップb9に移り、ステップb9では、ステープルを綴じるべき用紙P1に打込んで用紙P1が綴じられる。ステップb9からステップb10に移り、ステップb10では第2モータ54を逆転駆動する。これによって上ステープルユニット36は上昇移動される。ステップb10からステップb11に移り、ステップb11では、上HPセンサ88がON状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、上HPセンサ88がON状態となるまで第1モータ47を逆転駆動して上ステープルユニット36を上昇移動させ、上HPセンサ88がON状態となると、ステップb11からステップb12に移り、第1モータ47の駆動を停止する。ステップb12からステップb13に移り、ステップb13では、移動量Bに対応するパルスで第1モータ47を逆転駆動する。これによって、下ステープルユニット35は、基準位置に復帰する。
【0108】
ステップb13からステップb14に移り、ステップb14では、プッシャ駆動手段61の第3モータ66を駆動する。ステップb14からステップb15に移り、ステップb15では、マーカ検出センサ91がマーカを検出したか否かを判断する。マーカ検出センサ91がマーカを検出すると、ステップb15からステップb16に移り、ステップb16では、第3モータ66の駆動を停止する。ステップb14〜ステップb16における動作によって第3歯車68が1回転され、プッシャ60が往復駆動されて用紙束P2をステープラ21から遠ざけ、動作を終了する。
【0109】
複数部の用紙束を作成するには、ステップb1〜ステップb16の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。
【0110】
ステープラ21は、用紙最上面検出手段86によって検出された綴じるべき用紙P1の最上面の位置と、用紙厚算出手段87によって算出された綴じるべき用紙P1の厚みとに基づいて、用紙積重方向に移動されるので、下および上ステープルユニット35,36は綴じるべき用紙P1を用紙トレイ20に対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで綴じるべき用紙P1を綴じることができる。このように用紙束P2を作成するときに、ステープラ21を複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0111】
上ステープルユニット36は上接触センサ89が用紙最上面への当接を検出するまで移動され、パルスカウンタ90は予め定める位置から用紙最上面位置までの上ステープルユニット36の移動量Aを計測して、予め定める位置を基準とする用紙最上面位置を検出するので、用紙最上面位置の検出と上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最上面位置の検出と上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動とを個別に行うときよりも、上ステープルユニット36を用紙最上面位置に配置させるための処理速度を高くすることができる。これとともに、用紙最上面位置の検出移行と上ステープルユニット36の移動機構との間に誤差が生じず、上ステープルユニット36を用紙最上面位置に正確に配置することができる。
【0112】
図16は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置95の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明は省略する。本発明のステープル装置95の電気的構成は、図12〜図15に示されるステープル装置85の電気的構成に類似し、注目すべきは、ステープル装置95の下部の予め定める位置を基準として、用紙トレイ20に載置された用紙P1の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段96と、綴じるべき用紙P1の厚みを算出する用紙厚算出手段87とを含んで構成され、これらと制御回路76とを含む移動制御手段によって各ステープルユニット35,36の動作が制御される点である。
【0113】
用紙最下面検出手段96は、下部基準位置検出手段である下HPセンサ97と、用紙最下面当接検出手段である下接触センサ98と、計測手段であるパルスカウンタ99とを含んで構成される。下HPセンサ97は、ステープル装置95の下部に固定して設けられる。また下HPセンサ97は、下ステープルユニット35の綴じるべき用紙P1の最下面に当接する面である下ステープルユニット35の上面35aがステープル装置95下部の予め定める位置に配置されたことを検出する。また下HPセンサ97は、たとえばマイクロスイッチによって実現される。すなわち下ステープルユニット35の下面35bが下HPセンサ97に当接すると、下ステープルユニット35の上面35aが前記予め定める位置に配置され、下ステープルユニット35が基準位置に配置される。
【0114】
下接触センサ98は、下ステープルユニット35の用紙最下面に臨む側の先端部に設けられる。また下接触センサ98は、用紙トレイ20に載置された綴じるべき用紙P1の最下面に下ステープルユニット35が当接したことを検出する。さらに下接触センサ98は、たとえばマイクロスイッチによって実現される。
【0115】
パルスカウンタ99は、予め定める位置から用紙最下面位置までの下ステープルユニット35の移動量を計測する。すなわちパルスカウンタ99は、下HPセンサ97がOFF状態となってから下接触センサ98がON状態となるまでの第2モータ54の入力パルス数を計数する。入力パルス数がパルスカウンタ99によって計数されることによって、第2モータ54の回転軸の回転角度が判り、第2ねじ軸55のおねじのピッチと、第2モータ54の回転角度とによって下ステープルユニット35の移動量Bが判る。
【0116】
制御回路76には、前述のように、部数設定部77、枚数設定部78、部数カウンタ79、枚数カウンタ80および用紙検出センサ81からの出力信号が入力する。また制御回路76には、下HPセンサ97、下接触センサ98、パルスカウンタ99、用紙厚算出手段87およびマーカ検出センサ91からの出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47、上ステープルユニット移動手段42の第2モータ54およびプッシャ駆動手段61の第3モータ66の駆動を制御するとともに、下ステープルユニット35にステープルの打込み動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ99を駆動する。
【0117】
図17は、ステープル装置95の動作を説明するためのフローチャートであり、図18は下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図であり、図19は、下ステープルユニット35が移動した状態を示す図である。図18に示されるように、下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態で綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ20に載置されると、ステップc1では、用紙厚算出手段87によって綴じるべき用紙P1の厚みt1を算出する。ステップc1からステップc2に移り、ステップc2では第1モータ47を正転駆動して、下ステープルユニット35を上昇移動する。ステップc2からステップc3に移り、ステップc3では、下HPセンサ97がOFF状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、下HPセンサ97がON状態であると判断すると、ステップc3に戻り、下HPセンサ97がON状態であると判断すると、ステップc4に移り、第1モータ47を駆動する入力パルスの入力パルス数をパルスカウンタ99によって計数する。ステップc4からステップc5に移り、ステップc5では、下接触センサ98がON状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、下接触センサ98がOFF状態であると判断すると、ステップc4に戻り、下接触センサ98がON状態であると判断するとステップc6に移り、第1モータ47の駆動が停止される。ステップc2〜ステップc6では、用紙最下面の位置の検出と下ステープルユニット35の用紙最下面位置への移動とを並行して行う。これによって図19に示されるように、下ステープルユニット35が綴じるべき用紙P1の最下面の位置に配置される。
【0118】
ステップc7では、上ステープルユニット36の移動量Aを算出する。すなわち制御回路76は、次式によって上ステープルユニット36の移動量Aを算出する。
【0119】
A = C−(B+t1) …(2)
ここでBは下ステープルユニット35の移動量であり、Cは基準位置に配置される下ステープルユニット35の上面35aと基準位置に配置される上ステープルユニット36の下面36aとの間隔であり、t1は用紙厚算出手段87によって算出された綴じるべき用紙P1の厚みである。
【0120】
ステップc7からステップc8に移り、移動量Aに対応するパルス数で第2モータ54を正転駆動して、上ステープルユニットを下降移動する。これによって上ステープルユニット36は、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最下面位置に加算した位置に配置される。下および上ステープルユニット35,36は、綴じるべき用紙P1を用紙トレイ20に対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで用紙を綴じる。
【0121】
綴じるべき複数枚の用紙の各用紙間に空気層が介在されていると、実際の綴じるべき用紙P1の厚みは、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1よりも空気層の厚み分だけ厚くなる。上ステープルユニット36の移動には、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1が用いられるので、綴じるべき用紙P1は、各ステープルユニット35,36によって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙P1を堅固に綴じることができる。
【0122】
ステップc8からステップc9に移り、ステップc9では、ステープルを綴じるべき用紙P1に打込んで、用紙P1が綴じられる。ステップc9からステップc10に移り、移動量Aに対応するパルス数で第2モータ54を逆転駆動して、上ステープルユニット36を上昇移動させる。これによって上ステープルユニット36は、ステープル装置1上部の基準位置に配置される。ステップc10からステップc11に移り、ステップc11では、第1モータ47を逆転駆動して、下ステープルユニット35を下降移動させる。ステップc11からステップc12に移り、ステップc12では、下HPセンサ97がON状態か否かを判断する。すなわち制御回路76は、下HPセンサ97がOFF状態であると判断するとステップc12に戻り、下HPセンサ97がON状態であると判断すると、ステップc13に移り、第1モータ47の駆動が停止される。ステップc11〜ステップc13において、下ステープルユニット35は、基準位置に復帰される。
【0123】
ステップc13からステップc14〜ステップc16に移り、ステップc13に示されるステップb13〜ステップb16と同様な動作を行ってプッシャ60を駆動し、用紙束P2をステープラ21から遠ざける。
【0124】
複数部の用紙束P2を作成には、ステップc1〜ステップc16の動作を各部数毎に繰返し行うことによって実現される。
【0125】
ステープラ21は、用紙最下面検出手段96によって検出された綴じるべき用紙P1の最下面の位置と、用紙厚算出手段87によって算出された綴じるべき用紙P1の厚みd1とに基づいて用紙積重方向に移動されるので、下および上ステープルユニット35,36は、綴じるべき用紙P1を用紙トレイ20に対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで用紙P1を綴じることができる。このように用紙束P2を作成するときに、ステープラ21を複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0126】
下ステープルユニット35は下接触センサ98が用紙最下面への当接を検出するまで移動され、パルスカウンタ99は予め定める位置から用紙最下面位置までの下ステープルユニット35の移動量Bを計測して、予め定める位置を基準とする用紙最下面位置を検出するので、用紙最下面位置の検出と下ステープルユニット35の用紙最下面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最下面位置の検出と下ステープルユニット35の用紙最下面への移動とを個別に行うときよりも、下ステープルユニット35を用紙最下面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最下面位置の検出機構と下ステープルユニット35の移動機構との間に誤差が生じず、下ステープルユニット35を用紙最下面位置に正確に配置することができる。
【0127】
図20は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置105の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置の電気的構成105は、図1〜図19に示されるステープル装置1,85,95の電気的構成に類似し、注目すべきは、ステープル装置105内の予め定める位置を基準として、用紙トレイ20に載置された用紙P1の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段86と、ステープル装置105内の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙P1の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段とを含んで構成され、これらと制御回路76とを含む移動制御手段によって各ステープルユニット35,36の動作が制御される点である。
【0128】
制御回路76には、前述のように部数設定部77、枚数設定部78、部数カウンタ79、枚数カウンタ80および用紙検出センサ81からの出力信号が入力する。また制御回路76には、前述のように上HPセンサ88、上接触センサ89およびパルスカウンタ90からの出力信号が入力する。さらに制御回路76には、下HPセンサ97、下接触センサ98およびパルスカウンタ99空の出力信号が入力する。さらに制御回路76には、前述のように、マーカ検出センサ91からの出力信号が入力する。
【0129】
制御回路76から出力される制御信号は、下ステープルユニット移動手段41の第1モータ47、下ステープルユニット移動手段35の第2モータ54およびプッシャ駆動手段61の第3モータ66の駆動を制御するとともに、下ステープルユニット35にステープルの打込み動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80、パルスカウンタ90およびパルスカウンタ99を駆動する。
【0130】
図21はステープル装置105の動作を説明するためのフローチャートであり、図22は下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図であり、図23は下および上ステープルユニット35,36が移動した状態を示す図である。図22に示されるように、下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態で綴じるべき複数枚の用紙P1が積重して用紙トレイ22に載置されると、ステップd1〜ステップd5に移り、図13のステップb2〜ステップb6と同様な動作を行う。これによって上ステープルユニット36が綴じるべき用紙P1の用紙最上面の位置に配置されるとともに、予め定める位置から用紙最上面位置までの上ステープルユニット36の移動量Aが計測される。ステップd5からステップd6〜ステップd10に移り、図17のステップc2〜ステップc6と同様な動作を行う。これによって下ステープルユニット35が綴じるべき用紙P1の用紙最下面位置に配置されるとともに、予め定める位置から用紙最下面位置までの下ステープルユニット35の移動量Bが計測される。
【0131】
ステップd10からステップd11に移り、ステップd11では、綴じるべき用紙P1の厚みt2が算出される。すなわち制御回路76は、次式によって綴じるべき用紙P1の厚みt2を算出する。
【0132】
t2=C−(A+B) …(3)
ここでAは上ステープルユニット36の移動量であり、Bは下ステープルユニット35の移動量であり、Cは基準位置に配置される下ステープルユニット35の上面35aと基準位置に配置される上ステープルユニット36の下面36aとの間隔である。
【0133】
ステープラ21は、用紙最上面検出手段86によって検出された綴じるべき用紙P1の最上面位置と、用紙最下面検出手段96によって検出された綴じるべき用紙P1の最下面位置とに基づいて用紙積重方向に移動されるので、下および上ステープルユニット35,36は綴じるべき用紙P1を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで用紙P1を綴じることができる。このように用紙束P2を作成するときに、綴じるべき用紙P1の厚みに拘わらず、ステープラを複数枚の用紙P1を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0134】
また綴じるべき複数枚の用紙P1の各用紙間に空気層が介在されていると、実際の綴じるべき用紙P1の厚みは、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt2よりも空気層の厚み分だけ厚くなる。綴じるべき用紙P1の用紙最上面には上接触センサ89が当接し、綴じるべき用紙P1の用紙最下面2は下接触センサ98が当接するので、綴じるべき用紙P1は、各ステープルユニット35,36によって上接触センサ89および下接触センサ98が作動するだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、閉じるべき用紙P1を堅固に閉じることができる。
【0135】
ステップd11からステップd12に移り、ステップd12では、制御回路76によって下ステープルユニット35からステープルを打込んで、用紙P1を綴じる。ステップd12からステップd13〜ステップd15に移り、ステップd13〜ステップd15では、図13のステップb10〜ステップb12と同様な動作を行う。これによって上ステープルユニット36は、ステープル装置105上部の基準位置に復帰する。ステップd15からステップd16〜ステップd18に移り、ステップd16〜ステップd18では、図17のステップc11〜ステップc13と同様な動作を行う。これによって下ステープルユニット35は、ステープル装置105下部の基準位置に復帰する。ステップd18からステップd19〜ステップd21に移り、ステップd19〜ステップd21では、図13のステップb14〜ステップb16と同様な動作を行う。これによってプッシャ60は、第1側板27に近接する方向および離反する方向に往復駆動され、用紙束P2をステープラ21から遠ざける。
【0136】
複数部の用紙束P2の作成には、ステップd1〜ステップd21の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。
【0137】
上ステープルユニット36は上接触センサ89が用紙最上面への当接を検出するまで移動され、パルスカウンタ90はステープル装置105上部の予め定める位置から用紙最上面位置までの上ステープルユニット36の移動量Aを計測して、ステープル装置105上部の予め定める位置を基準とする用紙最上面位置を検出し、下ステープルユニット35は下接触センサ98が用紙最下面への当接を検出するまで移動され、パルスカウンタ99はステープル装置105下部の予め定める位置から用紙最下面位置までの下ステープルユニット35の移動量Bを計測して、ステープル装置105下部の予め定める位置を基準とする用紙最下面位置を検出するので、用紙最上面位置の検出と上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動とを並行して行うことができる。これとともに、用紙最下面位置の検出と下ステープルユニット35の用紙最下面位置への移動とを平行して行うことができる。したがって用紙最上面位置の検出と上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動とを個別に行い、かつ用紙最下面位置の検出と下ステープルユニット36の用紙最下面位置への移動とを個別に行うときよりも、上ステープルユニット36を用紙最上面の位置に配置させ、かつ下ステープルユニット35を用紙最下面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最上面位置の検出機構と上ステープルユニット36の移動機構との間に誤差が生じず、また用紙最下面位置の検出機構と下ステープルユニット35の移動機構との間に誤差が生じず、各ユニット35,36を用紙最上面位置および用紙最下面位置に正確に配置することができる。
【0138】
本実施形態において、制御回路76は上ステープルユニット36を移動させた後に下ステープルユニット35を移動させているが、これに限られるものではなく、下ステープルユニット35を移動させた後に上ステープルユニット36を移動させるようにしてもよく、また上ステープルユニット36と下ステープルユニット35とを同時に移動させるようにしてもよい。特に上ステープルユニット36と下ステープルユニット35とを同時に移動させるときには、上ステープルユニット36を用紙最上面位置に配置させ、下ステープルユニット35を用紙最下面位置に移動させるための処理速度を高くすることができる。
【0139】
図24は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置110の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置110は、図1〜図23に示されるステープル装置1,85,95,105の構成に類似し、注目すべきは、補助トレイ111と補助トレイ移動手段112とを含んで構成される点である。
【0140】
補助トレイ111は、略長方形板状に形成され、用紙トレイ20の周縁部、すなわち下ステープルユニット35とプッシャ60との間に配置され、用紙トレイ20から突出した用紙P1aおよび用紙束を載置する。補助トレイ移動手段112は、補助トレイ111を上方および下方に昇降移動させ、たとえば第3ボールねじ113と、第4歯車114と、第4ピニオン115と、第4モータ116とを含む。第3ボールねじ113は、用紙トレイ20に対して垂直な方向に延びて設けられるとともに、おねじが刻設される第3ねじ軸117と、めねじが刻設され、第3ねじ軸117に螺合し、補助トレイ111に連結されるナット118と、ナット118内に収容され、おねじとめねじとの間に介在されてナット118内を循環する鋼球とによって構成される。第4歯車114は、第3ねじ軸117の下端部に一体的に設けられる。第4ピニオン115は、たとえばステッピングモータである第4モータ116の回転軸119の先端部に設けられ、第4歯車114に噛合する。
【0141】
第4モータ116は、回転軸119、第4ピニオン115および第4歯車114を介して第3ねじ軸117を回転駆動させる。補助トレイ111における第3ねじ軸117の軸線まわりの角変位が拘束された状態で、第3ねじ軸117が回転駆動されると、補助トレイ111は第3ねじ軸117の軸線方向に沿って昇降移動される。第4モータ116が正転駆動されるときには、補助トレイ111を上昇移動させ、逆転駆動されるときには、補助トレイ111を下降移動させる。第3ねじ軸117のおねじのピッチは、第1ねじ軸48および第2ねじ軸55のおねじのピッチと等しく設けられる。
【0142】
補助トレイ111は、用紙トレイ20と用紙積重方向の同一位置、すなわちその上面が用紙トレイ20における底板26の載置面に面一となる基準位置に配置される。
【0143】
図25は、ステープル装置110の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。ステープル装置110の電気的構成は、図12に示されるステープル装置85の構成と類似し、注目すべきは、補助トレイ移動手段112の動作が制御手段76を含む移動制御手段によって制御される点である。制御手段76から出力される制御信号は、補助トレイ移動手段112の第4モータ116の駆動を制御する。補助トレイ111は、第4モータ116の駆動が制御回路76によって制御されて、昇降移動される。
【0144】
図26はステープル装置110の動作を説明するためのフローチャートであり、図27は補助トレイ111が基準位置に配置された状態を示す図であり、図28は補助トレイ111および下ステープルユニット35が基準位置に配置された状態を示す斜視図であり、図29は補助トレイ111が移動した状態を示す図であり、図30は補助トレイ111および下ステープルユニット35が移動した状態を示す斜視図である。ステープル装置110の動作は、ステープル装置85の動作と基本的に同様である。図27および図28に示されるように、補助トレイ111が基準位置に配置された状態で、綴じるべき複数枚の用紙P1が積重して用紙トレイ20に載置されると、ステップb1〜ステップb7の動作を行って、綴じるべき用紙P1の厚みt1を算出し、上ステープルユニット35を用紙最上面位置に配置して、下ステープルユニット35の移動量を算出する。このとき綴じるべき用紙P1は、用紙トレイから一部が突出した状態で垂下がって載置されている。ステップb7からステップb20に移り、ステップb20では、算出した移動量Bに対応するパルス数で第4モータ116を正転駆動する。これによって補助トレイ111は、図29および図30に示されるように、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置される。したがって用紙トレイ20から突出した用紙P1aは、補助トレイ111に用紙トレイ20に対してほぼ平行に載置される。
【0145】
ステップb20からステップb8〜ステップb13に移り、図30に示されるように下ステープルユニット35を上昇移動して、綴じるべき用紙P1を各ステープルユニット35,36によって挟み、ステープルを打込んで用紙P1を綴じ、用紙束P2を作成し、各ステープルユニット35,36を各基準位置に復帰させる。ステップb13からステップb21に移り、ステップb21では、移動量Bに対応するパルス数で第4モータ116を逆転駆動する。これによって補助トレイ111は、図27および図28に示されるように、基準位置に復帰される。ステップb21からステップb14〜ステップb16に移り、プッシャ60を駆動して用紙束P2をステープラ21から遠ざけて動作を終了する。複数部の用紙束P2を作成するには、上述の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。
【0146】
補助トレイ111は、補助トレイ移動手段112および制御回路76によって用紙トレイ20に載置された綴じるべき用紙P1の位置に移動されるので、補助トレイ111はステープルの打込み時における用紙トレイ20から突出した用紙P1aの垂下がりを防ぐことができ、突出した用紙P1aを用紙トレイ20にほぼ平行に載置して用紙を綴じることができる。
【0147】
図31は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる補助トレイ111が綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、用紙トレイ20に載置されるべき位置に移動された状態を示す斜視図である。前記移動制御手段の補助トレイ移動手段112の動作の制御によって、用紙トレイ20と補助トレイ111とが用紙積重方向の同一位置に配置され、綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイ20に載置されるべき用紙の位置に補助トレイ111が移動される。この動作は、第2部目以降において、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を直前に作成した用紙束P2における移動量Bに加算した位置に補助トレイ111を移動させることによって、または用紙束P2の作成後に補助トレイ111を基準位置に復帰させずにその位置に留まらせておき、その位置に算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を加算した位置に移動させることによって実現される。
【0148】
補助トレイ111は、綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、用紙トレイ20に載置されるべき用紙の位置に移動されるので、綴じるべき用紙P1を用紙トレイ20に載置し、ステープルを打込む間中、補助トレイ111は用紙トレイ20から突出した用紙P1aの垂下がりを防ぐことができ、垂下がりに伴う各用紙のずれを防ぐことができるとともに、突出した用紙P1aを用紙トレイ20にほぼ平行に載置して、ステープラ21によって用紙を綴じることができる。
【0149】
図32は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる補助トレイ111aの構成を簡略化して示す斜視図である。補助トレイ111aは、下ステープルユニット35上に配置される。この補助トレイ111aには、用紙P1を綴じるための透孔121が設けられる。すなわち透孔121は、補助トレイ111aの用紙トレイ20寄りに設けられ、下ステープルユニット35の打込部37に臨んで開口している。下ステープルユニット35の打込部37付近は、この付近を除いた下ステープルユニット35の上面35aから補助トレイ111aの厚み分だけ上方に突出して設けられる。これによって補助トレイ111aと下ステープルユニット35が接触した状態で、下ステープルユニット35の打込部37付近は透孔121を挿通し、かつその上面35aaが補助トレイ111aの上面と面一となる。したがって下ステープルユニット35は補助トレイ111に設けられる透孔121を介して用紙トレイ20から突出した用紙P1aの最下面に当接する。補助トレイ111aの動作は、図26に示される動作と同様であり、説明を省略する。
【0150】
このように構成することによって、突出した用紙P1aの垂下がりを防ぐことができるとともに、突出した用紙P1aにステープルが打込まれる部分近傍を補助トレイ111aによって用紙トレイ20に平行に載置してステープルを用紙に垂直に打込むことができ、用紙を確実に綴じることができる。
【0151】
図33は本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる下ステープルユニット35a1の構成を簡略化して示す斜視図であり、図34は下ステープルユニット35a1が基準位置に配置された状態を示す図であり、図35は下ステープルユニット35a1が基準位置に配置された状態を示す斜視図であり、図36は下ステープルユニット36a1が移動した状態を示す図であり、図37は下ステープルユニット35a1が移動した状態を示す斜視図である。下ステープルユニット35a1は、図1〜図28に示される下ステープルユニット35の構成に類似し、注目すべきは、用紙トレイ20から突出した用紙P1aの領域にほぼわたる支持面123を有する支持体124が設けられる点である。この支持体124は、板状に形成され、下ステープルユニット35a1の用紙トレイ20側に設けられ、支持面23が上面35aと面一になるように設けられる。支持面123内には、下ステープルユニット35a1の打込部37が配置される。下ステープルユニット35a1の動作は、図13に示される下ステープルユニット35の動作と同様であり、説明を省略する。
【0152】
用紙トレイ20に積重して載置される用紙束P2上に綴じるべき用紙P1が載置されると、図34および図35に示されるように、綴じるべき用紙P1の用紙トレイ20から突出した用紙P1aは、下ステープルユニット35a1に臨んで垂下がる。下ステープルユニット35a1が移動量Bだけ上昇移動すると、図36および図37に示されるように、用紙トレイ20から突出した用紙P1aは、その領域にほぼわたって支持体124によって支持されて、用紙トレイ20に平行に載置される。この後上ステープルユニット36と下ステープルユニット35a1によって挟まれた綴じるべき用紙P1には、ステープルが打込まれ、用紙P1が綴じられて、用紙束P2が作成される。
【0153】
下ステープルユニット35a1は、突出した用紙P1aの領域にほぼわたる支持面123を有するので、突出した用紙P1aの垂下がりを防ぐとともに、突出した用紙P1aにステープルが打込まれる部分の近傍を支持面123によって用紙トレイ20に平行に載置してステープルを用紙P1に垂直に打込むことができ、用紙P1を確実に綴じることができる。また突出した用紙P1aを載置する構成を用紙積重方向に移動させるための手段を個別に設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。
【0154】
図38は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置130の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置130は、図24に示されるステープル装置110の構成に類似し、注目すべきは、用紙トレイ20の第1側板27に代えて用紙束整合手段131が設けられる点である。用紙束整合手段131は、用紙トレイ20の底板26の周縁部であって、前記押圧手段23に対向して配置され、用紙束P2を用紙トレイ20に整列する。用紙束整合手段123は、可動側板132と、一対のプーリ133a,133bと、無端ベルト134と、駆動軸135と、第5モータ136と、突起137とを含んで構成される。
【0155】
可動側板132は、第2側板28およびプッシャ60の立上がり部62に対向して設けられ、底板26の排紙方向上流側端部26bから排紙方向下流側端部26cにわたって延びて形成される。一対のプーリ133a,133bは、底板26の下方に設けられ、底板26の長手方向軸線と各プーリ133a,133bの回転軸線とが平行で、かつ底板26の長手方向軸線に平行な軸線に垂直な幅方向軸線上に間隔をあけて配置される。無端ベルト134は、各プーリ133a,133b間にわたって巻掛けられる。駆動軸135は、駆動軸135の回転軸線と一方のプーリ133aの回転軸線とが同軸になるように、長手方向一端部135aが一方のプーリ133aに連結される。また駆動軸135は、その回転軸線と第5モータ136の回転軸138の回転軸線とが同軸になるように、長手方向他端部135bが回転軸138に連結される。突起137は、無端ベルト134の上張架部分134aに突設され、その先端部が底板26の無端ベルト134に臨んで形成される長孔139から突出して可動側板132の底部132aに連結される。
【0156】
第5モータ136が駆動されると、可動側板32は、回転軸138、駆動軸135、一方のプーリ133、無端ベルト134および突起137を介して、第2側板28およびプッシャ60に近接する方向および離反する方向に移動される。
【0157】
図39は、ステープル装置130の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置130の電気的構成は、図25に示されるステープル装置110の電気的構成に類似し、注目すべきは、用紙サイズ設定部140を含んで構成される点である。用紙サイズ設定部140には、綴じるべき用紙P1の用紙サイズが設定される。
【0158】
用紙束整合手段131は、用紙サイズ設定部140と、制御回路76とによって動作が制御される。
【0159】
制御回路76には、図25に示される電気的構成からの出力信号が入力するとともに、用紙サイズ設定部140からの出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、図25に示される各モータ47,54,66,116の駆動を制御するとともに、第5モータ136の駆動を制御し、さらに下ステープルユニット35にステープルの打込み動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ90を駆動する。
【0160】
図40は、ステープル装置130の動作を説明するためのフローチャートである。綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、ステップb23では、可動側板132を所定の位置に配置する。すなわち制御回路76は、用紙サイズ設定部140に設定された用紙の幅方向長さにプッシャ60のストロークを加算した位置に可動側板132を配置するように、第5モータ136を駆動する。この後レーザビームプリンタ2から用紙が排出されて用紙トレイ20に積重して載置され、図26に示されるステープル装置110の動作と同様な動作を行って用紙束P2を作成する。同一用紙サイズの複数部の用紙束P2を作成するには、ステップb23を除く上述の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。
【0161】
用紙整合手段131は、前記用紙トレイ20の周縁部であって、前記押圧手段23に対向して配置されるので、押圧手段23によってステープラから遠ざけられた用紙束P2は、そのステープラ21側とは反対側の側面が用紙束整合手段131の可動側板132に当接し、これによって用紙束P2の用紙トレイ20における移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束P2を作成するときには、複数部の用紙束P2がステープラ21から遠ざけられた状態で複数部の用紙束P2を用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。また用紙束整合手段131の可動側板132は、綴じるべき用紙P1の幅方向長さにプッシャ60のストロークを加算した第2側板28からの位置に配置されるので、綴じるべき用紙P1の用紙サイズが変更されても、用紙束P2をプッシャ60によってステープラ21から遠ざけ、かつ用紙束P2のステープラ21側と反対側の側面が可動側板132に確実に当接することができる。
【0162】
図41は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる下ステープルユニット35a2の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。下ステープルユニット35a2は、異なる種類の複数のステープルを個別的に収容する複数(本実施形態においては3)のステープル収容部145a,145b,145cを有するステープルユニット本体146と、綴じるべき用紙P1の厚みt1に応じて、ステープルを変更するステープル変更手段147とを含んで構成される。各ステープル収容部145a,145b,145cは、ステープルユニット本体146の基端部を挿通する第1ねじ軸48の軸線を中心として周方向に、たとえば30°毎に間隔をあけてそれぞれ設けられる。各ステープルユニット145a,145b,145cにおけるステープルユニット本体146の遊端部には、各ステープル収容部145a,145b,145cからそれぞれステープルを綴じるべき用紙P1に打込む打込部148a,148b,148cをそれぞれ有する。ステープルユニット本体146は、第1ねじ軸48とは独立して、第1ねじ軸48の軸線まわりに角変位自在に設けられる。
【0163】
ステープル変更手段147は、歯車部149と、第5歯車150と、第5ピニオン151と、第6モータ152とを含んで構成される。歯車部149は、ステープルユニット本体146の基端部の外周部の一部に刻設される。第5歯車150は、歯車部149と、第6モータ152の回転軸153の先端部に設けられる第5ピニオン151との間に介在され、歯車部149と第5ピニオン151に噛合する。
【0164】
第6モータ152は、回転軸153、第5ピニオン151、第5歯車150および歯車部149を介してステープルユニット本体146を角変位駆動させる。これによってステープルユニット本体146は、選択されたステープルに対応する打込部148a,148b,148cのうちのいずれか1つが、上ステープルユニット36の折曲部38に対向するステープル打込位置Pに配置される。
【0165】
図42は、下ステープルユニット35a2を備えるステープル装置144の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置144の電気的構成は、図25に示されるステープル装置110の電気的構成と同様であり、制御回路76に入力する出力信号の説明は省略する。ステープル変更手段147は、用紙厚算出手段87と、制御回路76とによって動作が制御される。制御回路76から出力される制御信号は、図25に示される第1モータ47、第2モータ54、第3モータ66および第4モータ116の駆動を制御するとともに、第6モータ152の駆動を制御する。これとともに、下ステープルユニット35a2にステープルの打込動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ90を駆動する。
【0166】
図43は、ステープル装置144の動作を説明するためのフローチャートである。綴じるべき複数枚の用紙P1が積重して用紙トレイ20に載置されると、ステップe1では、図26に示されるステップb1と同様に用紙厚算出手段87によって綴じるべき用紙P1の厚みt1が算出される。ステップe1からステップe2に移り、ステップe2では、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1に応じたステープルが選択される。すなわち制御回路76は、第6モータ152の駆動を制御して、対応するステープルが収容されるステープル収容部145a,145b,145cのうちのいずれか1つをステープル打込位置Pに配置する。ステップe2からステップe3に移り、ステップe3では、図26に示されるステップb2〜ステップb6と同様な動作を行い、上ステープルユニット36を用紙最上面の位置に配置する。ステップe3からステップe4に移り、ステップe4では、図26のステップb7およびステップb20と同様な動作を行い、補助トレイ111を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置する。
【0167】
ステップe4からステップe5に移り、ステップe5では、図26のステップb8と同様な動作を行い、下ステープルユニット35a2を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置する。ステップe5からステップe6に移り、ステップe6では、図26のステップb9と同様な動作を行い、ステープルを用紙P1に打込んで、用紙P1を綴じ、用紙束P2を作成する。ステップe6からステップe7に移り、ステップe7では、図26のステップb10〜ステップb12と同様な動作を行って上ステープルユニット36を基準位置に復帰する。ステップe7からステップe8に移り、ステップe8では、図26のステップb13と同様な動作を行い、下ステープルユニット35a2を基準位置に復帰する。ステップe8からステップe9に移り、ステップe9では、図26のステップb21と同様な動作を行い、補助トレイ111を基準位置に復帰する。ステップe9からステップe10に移り、ステップe10では、図26のステップe14〜ステップe16と同様な動作を行い、プッシャ60を駆動し、用紙束P2をステープラ21に遠ざけ、動作を終了する。
【0168】
異なる枚数の複数部の用紙束P2を作成するには、ステップe1〜ステップe10の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。また同一枚数の複数部の用紙束P2を作成するには、ステップe3〜ステップe10の動作を各部毎に繰返して行うことによって実現される。ステップe3〜ステップe10の動作を行うことによって、第1部目で選ばれたステープルは、第2部目以降でも選ばれることになる。
【0169】
ステープラ21は、ステープル変更手段147によって綴じるべき用紙P1の厚みに応じてステープルを変更するので、綴じるべき用紙P1の厚みに最適なステープルによって用紙P1を確実に綴じることができ、広範囲の厚みの綴じるべき用紙P1に対して用紙P1を確実に綴じることができる。
【0170】
同一枚数の複数部の用紙束P2を作成するときには、各部毎の綴じるべき用紙P1の厚みはすべて同じであるので、ステープル変更手段147によって第1部目で選んだステープルと同じ種類のステープルを第2部目以降でも選ぶことによって、ステープル変更手段147の動作を各部毎に行う必要がなく、用紙束P2の作成における処理速度を高くすることができる。
【0171】
図44は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置155の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。ステープル装置155は、用紙トレイ20と、ステープラ21と、移動手段22と、補助トレイ111と、補助トレイ移動手段112と、傾斜手段156とを含んで構成される。ステープラ21は、用紙トレイ20の周縁部であって、底板26の排紙方向上流側端部26bでかつ幅方向他端部26dに近接して配置される。補助トレイ111は、ステープラ21と第2側板28との間の用紙トレイ20の周縁部に配置される。ステープラ21の下ステープルユニット35および補助トレイ111は、底板26の切欠き部30を通過可能に設けられる。下ステープルユニット移動手段41、上ステープルユニット移動手段42および補助トレイ移動手段112は、用紙トレイ20にそれぞれ固定される。
【0172】
傾斜手段156は、用紙トレイ20を傾斜可能に支持する一対の支持手段157a,157bと、この一対の支持手段157a,157bによって支持された用紙トレイ20を傾斜駆動させる傾斜駆動手段158とを含んで構成される。一方の支持手段157aは、底板26の下部であって、底板26の排紙方向下流側端部26cでかつ幅方向一端部26a側の第1隅部26eに近接して設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される一方の支持軸159aと、底板26の下部における第1隅部26eに設けられ、一方の支持軸159aを軸支する一方のブラケット160aとを含んで構成される。他方の支持手段157bは、底板26の下部であって、底板26の排紙方向上流側端部26bで、かつ幅方向他端部26d側の第2隅部26fに近接して設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される他方の支持軸159bと、底板26の下部における第2隅部26fに設けられ、他方の支持軸159bを軸支する他方のブラケット160bとを含んで構成される。各支持軸159a,159bは、その各軸線が第1隅部26eおよび第2隅部26fを結ぶ底板26の対角軸線に平行な傾斜軸線19と同軸になるように設けられる。これによって用紙トレイ20は、各支持手段157a,157bによって傾斜軸線L9まわりに傾斜可能に支持される。
【0173】
傾斜駆動手段158は、底板26の下部であって、底板26の排紙方向下流側端部26cで、かつ幅方向他端部26b側の第3隅部26gに設けられ、第7モータ161と、第6ピニオン162と、第6歯車163と、連結棒164とを含んで構成される。第7モータ161の回転軸165の先端部には、第6ピニオン162が設けられる。この第6ピニオン162は、第6歯車163に噛合する。第6歯車163の回転軸線に垂直な側面163aの周縁部には、連結棒164の長手方向一端部164aがピンによってピン結合される。連結棒164の長手方向他端部164bは、略球状に形成され、底板26の第3隅部26gの下部に設けられる図示しない受部に摺動可能に連結される。第6歯車163の側面163aには、第6歯車163と連結棒164との連結部の基準位置を示す図示しないマーカが設けられる。
【0174】
第7モータ161は、回転軸165および第6ピニオン162を介して第6歯車163を回転駆動させる。第6歯車163が回転駆動されて、1回転されると、用紙トレイ20の第3隅部26gは、連結棒164を介して予め定めるストロークで昇降駆動される。
【0175】
用紙トレイ20の基準位置は、底板26が水平に配置された位置である。第6歯車163と連結棒164との連結部の基準位置は、用紙トレイ20が基準位置に配置される状態で、連結棒164の長手方向一端部164aが長手方向他端部164bの直下に配置される位置である。したがって第6歯車163が回転駆動されて1回転駆動されると、用紙トレイ20の第3隅部26gは、連結棒164を介して基準位置から予め定めるストロークで昇降駆動される。用紙トレイ20は、水平面に対して、たとえば30°〜60°、好適には45°の角度で傾斜駆動される。
【0176】
用紙トレイ20の傾斜軸線L9と、第6歯車163と連結棒164の長手方向一端部164aとを連結するピンの軸線とが交差して設けられていると、用紙トレイ20の傾斜動作に伴って連結棒164の長手方向他端部164bと受部との間には、捩りモーメントによるせん断力が生じる。連結棒164の長手方向他端部164bは、略球状に形成され、この長手方向他端部164bと受部とは摺動可能に連結されるので、連結棒164には捩りモーメントが作用せず、連結棒164が損傷することがない。これによって前記ピンの軸線と用紙トレイ20の傾斜軸線L9とが交差しているか否かに拘わらず、傾斜駆動手段158は、用紙トレイ20を傾斜駆動させることができる。
【0177】
図45は、ステープル装置155の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置155の電気的構成は、図25に示されるステープル装置110の電気的構成に類似し、注目すべきは、傾斜駆動手段158がマーカ検出センサ166と制御回路76とを含む傾斜制御手段によって動作が制御される点である。マーカ検出センサ166は、第6歯車163に設けられるマーカに臨む側に設けられ、たとえば反射形ホトインタラプタによって実現される。制御回路76には、図25に示される構成と同様な出力信号が入力するとともに、マーカ検出センサ166からの出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、第1モータ47、第2モータ54および第4モータ116の駆動を制御するとともに、傾斜駆動手段158の第7モータ161の駆動を制御する。また制御信号は、下ステープルユニット35にステープルの打込動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ90を駆動する。
【0178】
図46は、ステープル装置155の動作を示すフローチャートである。ステープル装置155の動作は、図26に示されるステープル装置110の動作と類似し、綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ20に積重して載置されると、ステップf1では、図26のステップb1と同様な動作を行って、用紙厚算出手段87によって綴じるべき用紙P1の厚みt1が算出される。ステップf1からステップf2に移り、ステップf2では、図26のステップb2〜ステップb6と同様な動作を行って、上ステープルユニット36を用紙最上面の位置に配置する。ステップf2からステップf3に移り、ステップf3では、図26のステップb7およびステップb20と同様な動作を行って、補助トレイ111を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置する。ステップf3からステップf4に移り、ステップf4では、図26のステップb8と同様な動作を行って、下ステープルユニット35を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面の位置に加算した位置に配置する。
【0179】
ステップf4からステップf5に移り、ステップf5では、図26のステップb9と同様な動作を行って、ステープルを用紙P1に打込んで用紙P1を綴じ、用紙束P2を作成する。ステップf5からステップf6に移り、ステップf6では、図26のステップb10〜ステップb12と同様な動作を行って上ステープルユニット35を基準位置に復帰する。ステップf6からステップf7に移り、ステップf7では、図26のステップb13と同様な動作を行って、下ステープルユニット35を基準位置に復帰する。ステップf7からステップf8に移り、ステップf8では、図26のステップb21と同様な動作を行って、補助トレイ111を基準位置に復帰する。
【0180】
ステップf8からステップf9に移り、ステップf9では、第7モータ161を駆動する。ステップf9からステップf10に移り、ステップf10では、マーカ検出センサ166がマーカを検出したか否かを判断する。すなわちマーカ検出センサ166がマーカを検出していなければステップf10に戻り、マーカ検出センサ166がマーカを検出していれば、ステップf11に移り、第7モータの駆動を停止する。すなわち第6歯車163が回転駆動されて、第6歯車163と連結棒164との連結部が基準位置から周方向に移動され、用紙トレイ20の第3隅部26gが用紙トレイ20の基準位置から上昇移動される。これによって用紙トレイ20は傾斜軸線まわりに角変位して傾斜し、用紙トレイ20に載置される作成された用紙束P2は、用紙束当接体である第1側板27および端板29に近接する方向に移動し、用紙束P2のステープラ21側と反対側の側面および端板29に臨む側の端面が第1側板27および端板29にそれぞれ当接する。前記連結部が基準位置よりも上方の最上位置に達すると、用紙トレイ20は水平面に対して、たとえば45°の角度を成して傾斜する。前記傾斜部が最上位置を通過すると、用紙トレイ20の第3隅部26gは下降移動される。このようにして用紙トレイ20は基準位置に復帰し、動作を終了する。
【0181】
複数部の用紙束P2を作成するには、ステップf1〜ステップf11の動作を各部分毎に繰返し行うことによって実現される。また第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置される。
【0182】
用紙トレイ20は、傾斜手段156および傾斜制御手段によって用紙束P2が第1側板27および端板29に近接する方向に傾斜されるので、用紙束Pのステープラ21から遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2対してステープラ21側にずれて載置されることになる。したがってステープラ21は、作成された用紙束P2に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束P2を作成することができる。また用紙トレイ20は、その周縁部に第1側板27および端板29を含んで構成されるので、用紙トレイ20を傾斜させたとき、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2が第1側板27および端板29にそれぞれ当接し、これによって用紙束P2の用紙トレイ20における移動を制限することができる。特に複数部の用紙束P2を作成するときには、複数部の用紙束P2がステープラ21から遠ざけられた状態で、第1側板27および端板29によって複数部の用紙束P2を用紙トレイ20に積重し、かつ整列して載置することができる。また用紙トレイ20は底板26の長手方向軸線に交差する傾斜軸線L9まわりに傾斜されるので、一度の傾斜動作によって用紙束P2の移動と、用紙束P2の整列とを同時に行うことができ、構成の簡略化を図ることができる。
【0183】
図47は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置170の構成を簡略化して示す斜視図であり、図48は図47のセクションFを拡大して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置170は、図44〜図46に示されるステープル装置155の構成に類似し、注目すべきは、用紙トレイ20を底板26の長手方向軸線まわりおよび長手方向軸線に垂直な幅方向軸線まわりの2方向に傾斜させる点である。用紙トレイ20は、一対の第1支持手段171a,171bと、一対の第2支持手段172a,172bとによって支持される。一対の第1支持手段171a,171bは、底板26の下部に設けられ、底板26の長手方向に延びる中心軸線に平行な第1傾斜軸線L10まわりに用紙トレイ20を傾斜自在に支持する。一対の第2支持手段172a,172bは、底板26の下部に設けられ、底板26の幅方向に延びる中心軸線に平行な第2傾斜軸線L11まわりに用紙トレイ20を傾斜自在に支持する。
【0184】
一方の第1支持手段171aは、底板26の排紙方向下流側端部26c側でかつ、第1傾斜軸線L10上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第1電磁ソレノイド173aと,底板26の排紙方向下流側端部26cの下部において、第1傾斜軸線L10上に突出して設けられ、第1電磁ソレノイド173aの第1プランジャ174aを着脱自在に軸支する第1ブラケット175aとを含んで構成される。他方の第1支持手段171bは、底板26の排紙方向上流側端部26b側で、かつ第1傾斜軸線L10上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第2電磁ソレノイド173bと、底板26の排紙方向上流側端部26bの下部において、第1傾斜軸線L10上に突出して設けられ、第2電磁ソレノイド173bの第2プランジャ174bを着脱自在に軸支する第2ブラケット175bとを含んで構成される。
【0185】
一方の第2支持手段172aは、底板26の幅方向他端部26d側で、かつ第2傾斜軸線L11上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第3電磁ソレノイド176aと、底板26の幅方向他端部26dの下部において、第2傾斜軸線L11上に突出して設けられ、第3電磁ソレノイド176aの第3プランジャ177aを着脱自在に軸支する第3ブラケット178aとを含んで構成される。他方の第2支持手段172bは、底板26の幅方向一端部26a側で、かつ第2傾斜軸線L11上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第4電磁ソレノイド176bと、底板26の幅方向一端部26aの下部において、第2傾斜軸線L11上に突出して設けられ、第4電磁ソレノイド176bの第4プランジャ177bを着脱自在に軸支する第4ブラケット178bとを含んで構成される。
【0186】
第1および第2電磁ソレノイド173a,173bは、第1および第2プランジャ174a,174bの各中心軸線が第1傾斜軸線L10と同軸になるように配置される。第3および第4電磁ソレノイド176a,176bは、第3および第4プランジャ177a,177bの各中心軸線が第2傾斜軸線L11と同軸になるように配置される。底板26の第3隅部26gの下部には、前述の傾斜駆動手段158が設けられる。
【0187】
綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置されるときにおいて、用紙トレイ20は、各プランジャ174a,174b,177a,177bが各ブラケット175a,175b,178a,178bによって軸支される。
【0188】
各第1支持手段171a,171bと傾斜駆動手段158eとは、第1傾斜手段を構成する。各第2支持手段172a,172bと傾斜駆動手段158とは、第2傾斜手段を構成する。
【0189】
各電磁ソレノイド173a,173b,176a,176bが駆動されると、各プランジャ174a,174b,177a,177bは、各ブラケット175a,175b,178a,178bから離脱する。各電磁ソレノイド173a,173b,176a,176bの駆動が停止されると、各プランジャ174a,174b,177a,177bは、各ブラケット175a,175b,178a,178bに軸支される。
【0190】
図49は、ステープル装置170の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置170の電気的構成は、図45に示されるステープル装置155の電気的構成に類似し、注目すべきは、第1傾斜手段および第2傾斜手段がマーカ検出センサ166と制御回路76とを含む傾斜制御手段によって動作が制御される点である。制御回路76には、図45と同様な出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、図45と同様な動作を制御するとともに、第1電磁ソレノイド173a、第2電磁ソレノイド173b、第3電磁ソレノイド176aおよび第4電磁ソレノイド176bの駆動を制御する。
【0191】
図50は、ステープル装置170の動作を説明するためのフローチャートである。綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ20に積重して載置されると、図45のステップf1〜ステップf8と同様な動作を行って、各ステープルユニット35,36によって綴じるべき用紙P1を挟み、用紙束P2を作成し、各ステープルユニット35,36および補助トレイ111を基準位置に復帰させる。ステップf8からステップf15に移り、ステップf15では、第1電磁ソレノイド173aおよび第2電磁ソレノイド173bを駆動する。これによって第1プランジャ174aおよび第2プランジャ174bは、第1ブラケット175aおよび第2ブラケット175bから離脱する。したがって用紙トレイ20は各第2支持手段172a,172bによって第2傾斜軸線L11まわりに傾斜自在に支持される。
【0192】
ステップf15からステップf16〜ステップf18に移り、ステップf16〜ステップf18では、図46のステップf9〜ステップf11と同様な動作を行って、第6歯車163を第7モータ161によって1回転させる。これによって用紙トレイ20を第2傾斜軸線L11まわりに底板26の排紙方向下流側端部26cが基準位置に対して上方に配置されるように、傾斜および復帰される。これによって用紙束P2は、端板29に近接する他方方向に移動し、端板29に臨む端面が端板29に当接する。
【0193】
ステップf18からステップf19に移り、ステップf19では、第1電磁ソレノイド173aおよび第2電磁ソレノイド173bの駆動が停止される。ステップf19からステップf20に移り、ステップf20では、第3電磁ソレノイド176aおよび第4電磁ソレノイド176bを駆動する。これによって第3プランジャ177aおよび第4プランジャ177bは、第3ブラケット178aおよび第4ブラケット178bから離脱する。したがって用紙トレイ20は、各第1支持手段171a,171bによって第1傾斜軸線L10まわりに傾斜自在に支持される。
【0194】
ステップf20からステップf21〜ステップf23に移り、ステップf21〜ステップf23では、図46のステップf9〜ステップf11と同様な動作を行って、第7モータ161を駆動して第6歯車163を1回転させる。これによって用紙トレイ20は、底板26の幅方向他端部26dを基準位置に対して上方に配置するように、第1傾斜軸線L10まわりに傾斜および復帰される。したがって用紙束P2は、端面が端板29に当接した状態で、第1側板27に近接する一方方向に移動し、ステープラ21側とは反対の側面が第1側板27に当接する。このようにして用紙束P2がステープラ21から遠ざけられる。
【0195】
ステップf23からステップf24に移り、ステップf24では、第3電磁ソレノイド176aおよび第4電磁ソレノイド176bの駆動が停止される。これによって用紙トレイは各第1支持手段171a,171bおよび各第2支持手段172a,172bによって支持される。このようにしてステープル装置170の動作が終了する。
【0196】
複数部の用紙束P2を作成するには、上述のステップf1〜ステップf24の動作を繰返し行うことによって実現される。このとき2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置される。
【0197】
用紙トレイ20は、第1傾斜手段、第2傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙束P2が一方方向および他方方向に交互に傾斜されるので、用紙束P2をステープラ21から遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置されることになる。したがってステープラ21は、作成された用紙束P2に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束P2を作成することができる。また用紙トレイ20は第1側板27と端板29とを含んで構成されるので、用紙トレイ20を傾斜させたとき、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2が第1側板27および端板29にそれぞれ当接し、これによって用紙束P2の用紙トレイ20における移動を制限することができる。特に複数部の用紙束P2を作成するときには、複数部の用紙束P2がステープラ21から遠ざけられた状態で第1側板27および端板29によって複数部の用紙束P2を用紙トレイ20に積重し、かつ整列して載置することができる。
【0198】
本実施形態において、用紙トレイ20は、始めに第1および第2電磁ソレノイド173a,173bが駆動されて第2傾斜軸線L11まわりに傾斜され、次に第3および第4電磁ソレノイド176a,176bが駆動されて、第1傾斜軸線L10まわりに傾斜されているが、これに代えて、始めに第3および第4電磁ソレノイド176a,176bが駆動されて第1傾斜軸線L10まわりに傾斜され、次に第1および第2電磁ソレノイド173a,173bが駆動されて第2傾斜軸線L11まわりに傾斜されてもよい。このようにしても図47〜図50に示される本発明の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0199】
図51は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置180の構成を簡略化して示す斜視図であり、図52は、図51のセクションGを拡大して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置180は、図44〜図50に示されるステープル装置155,170の構成に類似し、注目すべきは、用紙トレイ20を綴じるべ用紙P1が用紙当接体である第2側板28に近接する方向に傾斜される点である。
【0200】
用紙トレイ20は、一対の第3支持手段181a,181bによって底板26の第3隅部26gと、底板26の排紙方向上流側端部26bでかつ幅方向一端部26a側の第4隅部26hとを結ぶ対角軸線に平行な第3傾斜軸線L12まわりに傾斜自在に支持され、一対の第4支持手段182a,182bによって底板26の第1隅部26eと第2隅部26fとを結ぶ対角軸線に平行な第4傾斜軸線L13まわりに傾斜自在に支持される。
【0201】
一方の第3支持手段181aは、底板26の第3隅部26gの下部における第3傾斜軸線上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第5電磁ソレノイド183aと、底板26の第3隅部26gの下部において第3傾斜軸線L12上に突出して設けられ、第5電磁ソレノイド183aの第5プランジャ184aを着脱自在に軸支する第5ブラケット185aとを含んで構成される。他方の第3支持手段181bは、底板26の第4隅部26hの下部における第3傾斜軸線L12上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第6電磁ソレノイド183aと、底板26の第4隅部26hの下部において第3傾斜軸線L12上に突出して設けられ、第6電磁ソレノイド183bの第6プランジャ184bを着脱自在に軸支する第6ブラケット185bとを含んで構成される。
【0202】
一方の第4支持手段182aは、底板26の第1隅部26eの下部において第4傾斜軸線L13上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第7電磁ソレノイド186aと、底板26の第1隅部26eの下部において第4傾斜軸線L13上に突出して設けられ、第7電磁ソレノイド186aの第7プランジャ187aを着脱自在に軸支する第7ブラケット188aとを含んで構成される。他方の第4支持手段182bは、底板26の第2隅部26fの下部において第4傾斜軸線L13上に設けられ、レーザビームプリンタ2に固定される第8電磁ソレノイド186bと、底板26の第2隅部26fの下部において第4傾斜軸線L13上に突出して設けられ、第8電磁ソレノイド186bの第8プランジャ187bを着脱自在に軸支する第8ブラケット188bとを含んで構成される。第5および第6電磁ソレノイド183a,183bは、第5および第6プランジャ184a,184bの各中心軸線が第3傾斜軸線L12と同軸になるように配置される。第7および第8電磁ソレノイド186a,186bは、第7および第8プランジャ187a,187bの各中心軸線が第4傾斜軸線L13と同軸になるように配置される。
【0203】
傾斜駆動手段158は、底板26の下部であって、連結棒164の長手方向他端部164bが底板26の排紙方向下流側端部26cにおける幅方向両端部26a,26d間の中央部に図示しない受部を介して連結される。
【0204】
各電磁ソレノイド183a,183b,186a,186bが駆動されると、各プランジャ184a,184b,187a,187bは各ブラケット185a,185b,188a,188bから離脱する。各電磁ソレノイド183a,183b,186a,186bの駆動が停止されると、各プランジャ184a,184b,187a,187bは、各ブラケット185a,185b,188a,188bに軸支される。
【0205】
補助トレイ111には、その用紙トレイ20側端部から下方に垂下がる垂下がり部189が設けられる。綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置されるときにおいて、用紙トレイ20は、各プランジャ184a,184b,187a,187bが各ブラケット185a,185b,188a,188bによって軸支される。
【0206】
第6歯車163の側面163aには、前記連結部が基準位置の直上の最上位置に配置されたことを示す第1マーカと、前記連結部が基準位置に配置されたことを示す第2マーカとが設けられる。
【0207】
各第3支持手段181a,181bと傾斜駆動手段158とは、第3傾斜手段を構成する。各第4支持手段182a,182bと傾斜駆動手段158とは、第4傾斜手段を構成する。
【0208】
図53は、ステープル装置180の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置180の電気的構成は、図49に示されるステープル装置170の電気的構成に類似し、注目すべきは、第3傾斜手段および第4傾斜手段が、マーカ検出センサ166と制御回路76とを含んで構成される傾斜制御手段によって制御される点である。制御回路76には、図49に示されるステープル装置170の電気的構成と同様な出力信号が入力する。制御回路76からの出力信号は、図49に示されるステープル装置170と同様であり、第1、第2、第3および第4電磁ソレノイド173a,173b,176a,176bに代えて、第5電磁ソレノイド183a、第6電磁ソレノイド183b、第7電磁ソレノイド186aおよび第8電磁ソレノイド186bの駆動を制御する。
【0209】
図54は、ステープル装置180の動作を説明するためのフローチャートである。ステップg1では、綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、補助トレイ111を用紙P1が載置されるべき位置に配置する。すなわち第1部目においては、第4モータ116を駆動せずに基準位置に配置したままにしておき、第2部目以降においては、直前の用紙束P2作成時における下ステープルユニット35の移動量Bに用紙厚算出手段87によって算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を加算した位置に補助トレイ111を配置する。綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ20に積重して載置されると、ステップg1からステップg2に移り、第7および第8電磁ソレノイド186a,186bを駆動する。これによって第7および第8プランジャ187a,187bは第7および第8ブラケット188a,188bから離脱する。したがって用紙トレイ20は、各第3支持手段181a,181bによって第3傾斜軸線L12まわりに傾斜自在に支持される。
【0210】
ステップg2からステップg3〜ステップg5に移り、ステップg3〜ステップg5では、マーカ検出手段166が第1マーカを検出するまで第7モータ161を駆動する。これによって前記連結部は最上位置に配置される。前記連結部が最上位置に載置されると、用紙トレイ20の底板26における第1隅部26eが用紙トレイ20の基準位置に対して上方に配置されるように、用紙トレイ20が傾斜される。これによって綴じるべき用紙P1は、用紙当接体である第2側板28および端板29に近接する方向に移動し、ステープラ21側の側面および端板29に臨む側の端面が第2側板28および端板29にそれぞれ当接する。したがって綴じるべき用紙P1は、綴じる前に第2側板28および端板29によって整列される。
【0211】
ステップg5からステップg6に移り、ステップg6では、図50のステップf4と同様な動作を行い、上ステープルユニット36を用紙最上面の位置に配置する。ステップg6からステップg7に移り、ステップg7では、図50のステップf4と同様な動作を行い、下ステープルユニット35を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1に用紙最上面位置を加算した位置に配置する。ステップg7〜ステップg8に移り、ステップg8では図50のステップf5と同様な動作を行い、ステープルを綴じるべき用紙P1に打込んで、用紙P1を綴じ、用紙束P2を作成する。このとき用紙トレイ20は第3傾斜軸線L12まわりに傾斜されているので、綴じるべき用紙P1が整列した状態でステープルを打込むことができ、各用紙が揃えられた用紙束P2を作成することができる。
【0212】
ステップg8からステップg9〜ステップg11に移り、ステップg9〜ステップg11では、図50に示されるステップf6〜ステップf8と同様な動作を行って、上ステープルユニット36、下ステープルユニット35および補助トレイ111を各基準位置に復帰させる。ステップg11からステップg12〜ステップg14に移り、ステップg12〜ステップg14では、マーカ検出センサ166が第2マーカを検出するまで第7モータ161を駆動する。これによって前記連結部は基準位置に配置される。前記連結部が基準位置に配置されると、用紙トレイ20は基準位置に配置される。ステップg14からステップg15に移り、ステップg15では、第7および第8電磁ソレノイド186a,186bの駆動が停止される。これによって第7および第8ブランジャ187a,187bは、第7および第8ブラケット188a,188bによって軸支される。
【0213】
ステップg15からステップg16に移り、ステップg16では、第5および第6電磁ソレノイド183a,183bを駆動する。これによって第5および第6プランジャ184a,184bは、第5および第6ブラケット185a,185bから離脱する。したがって用紙トレイ20は、各第4支持手段182a,182bによって第4傾斜軸線L13まわりに傾斜自在に支持される。ステップg16からステップg17〜ステップg19に移り、ステップg17〜ステップg19では、マーカ検出センサ166によって第2マーカが検出されるまで第7モータ161を駆動する。これによって第6歯車163は1回転され、前記連結部が基準位置から最上位置を経て再び基準位置に配置される。したがって用紙トレイ20は、底板26の第3隅部26gが用紙トレイ20の基準位置に対して昇降移動される。すなわち用紙トレイ20は、第4傾斜軸線L13まわりに傾斜および復帰される。これによって用紙束P2は、第1側板27および端板29に近接する方向に移動し、用紙束P2がステープラ21から遠ざけられる。またステープラ21から遠ざけられた用紙P2は、ステープラ21側とは反対側の側面および端板29に臨む端面が第1側板27および端板29に当接する。ステップg19からステップg20に移り、ステップg20では、第5および第6電磁ソレノイド183a,183bの駆動を停止する。これによって第5および第6プランジャ184a,184bは、第5および第6ブラケット185a,185bによって軸支される。したがって用紙トレイ20は、各第3支持手段181a,181bおよび各第4支持手段182a,182bによって支持される。このようにして動作を終了する。
【0214】
複数部の用紙束P2を作成するには、上述のステップg1〜ステップg20を各部毎に繰返し行うことによって実現される。第2部目以降において、補助トレイ111には垂下がり部189が設けられるので、ステップg3〜ステップg5において用紙トレイ20が第3傾斜軸線L12まわりに傾斜されると、この垂下がり部189にステープラ21から遠ざけられた用紙束P2のステープラ21側の側面が当接して、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2がステープラ21に近接する方向に移動することを防ぐことができる。
【0215】
また第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置される。
【0216】
補助トレイ111は、綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に綴じるべき用紙P1が載置されるべき用紙の位置に移動され、用紙トレイ20は綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置されると、用紙P1が第2側板28および端板29に近接する方向に傾斜されるので、用紙トレイ20から突出した用紙P1aをその垂下がりを防いだ状態で、綴じるべき用紙P1を第2側板28および端板29に当接させて整列させることができる。
【0217】
図44〜図54に示される本発明の実施の形態において、用紙束P2をステープラ21から遠ざけるために用紙トレイ20を1回だけ傾斜させているが、本発明の実施のさらに他の形態として、1部数の用紙束P2の作成に対して用紙トレイ20の傾斜動作を複数回実行させるようにしてもよい。このようにすることによって、用紙束P2の周縁部の一部が用紙トレイ20に当接しやすくなり、用紙束P2をさらに整列させやすくすることができる。
【0218】
図55は、本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置190の構成を簡略化して示す斜視図である。本実施形態において、前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を省略する。本発明のステープル装置190は、図38〜図40に示されるステープル装置130の構成に類似し、注目すべきは、用紙トレイ191の底板を駆動して用紙束P2をステープラ21から遠ざける点である。用紙トレイ191は、一対のローラ192a,192bと、無端帯193と、第1側板194と、第2側板195と、端板196と、第8モータ197と、固定底板198とを含んで構成される。一対のローラ192a,192bは、排紙方向に延び、かつ排紙方向に垂直な幅方向に間隔をあけて配置される。無端帯193は、一方のローラ192aの長手方向全長にわたって延び、各ローラ192a,192b間に巻掛けられる。
【0219】
第1側板194は、底板である無端帯193の上張架部分193aに一体的に設けられ、この上張架部分193aの長手方向全長にわたって延び、かつ上方に延びて形成される。固定底板198は、大略的に短冊状に形成され、一方のローラ192aに近接し、かつ前記上張架部分193aと用紙積重方向の同一位置に配置される。また固定底板198は、前記上張架部分193aの長手方向全長にわたって延びて形成される。さらに固定底板198の排紙方向上流側端部198aには、ステープラ21の下ステープルユニット35および補助トレイ111が通過可能な切欠き部101が形成される。
【0220】
第2側板195は、固定底板198の一方のローラ192b側とは反対側の端部に、第1側板194に対向し、かつ第1側板194に対して固定的に設けられる。また第2側板195は、切欠き部201よりも排紙方向下流側に向かって延びて形成される。端板196は、固定底板198の排紙方向上流側端部198aに一体的に設けられ、固定底板198の幅方向一端部198bおよび他方のローラ192bの回転軸線に平行な前記上張架部分193a上の軸線間にわたって延び、かつ上方に向けて延びて形成される。第8モータ197には、その回転軸199の先端部に第7ピニオン200が設けられる。他方のローラ192bは、その排紙方向下流側端部が無端帯193から突出する。この突出部202には、第7ピニオン200に噛合する歯車が刻設される。一対のローラ192a,192bと第8モータとは、底板駆動手段を構成する。
【0221】
切欠き部201には、排紙方向上流側から排紙方向下流側に向かって、ステープラ21、補助トレイ111の順番でステープラ21および補助トレイ111が配置される。
【0222】
各ローラ192a,192bの各回転軸線間の間隔は、綴じるべき用紙P1の幅方向長さよりも大きく、またはほぼ等しく設けられる。
【0223】
第8モータ197は、回転軸199および第2ピニオン200を介して他方のローラ192bを回転駆動させる。これによって、無端帯193が駆動され、前記上張架部分193aが第1側板194が第2側板195に対して近接または離反する方向に往復駆動される。第8モータ197が正転駆動されるときには、第1側板194を第2側板195に近接する方向に移動させ、逆転駆動されるときには、第1側板194を第2側板195から離反する方向に移動させる。
【0224】
下ステープルユニット35は、その上面が用紙トレイ191における固定底板198の載置面に面一となる基準位置に配置される。上ステープルユニット36は、図1〜図54に示される本発明の実施の形態と同様な基準位置に配置される。補助トレイ111は、固定底板198と用紙積重方向の同一位置、すなわち補助トレイ111の載置面が固定底板198の載置面に面一となる基準位置に配置される。第1側板194は、その第2側板195に臨む表面が第2側板195の第1側板194に臨む面を基準として、綴じるべき用紙P1の幅方向長さと第1側板194の移動ストロークとの和にほぼ等しく設けられる基準位置に配置される。本発明の実施の形態において、綴じるべき用紙P1は、そのステープラ21側の側面が第2側板195の第1側板194に臨む側の表面に沿うようにレーザビームプリンタ2から排出される。すなわちレーザビームプリンタ2から排出される綴じるべき用紙P1は、固定底板198の切欠き部201に臨んで用紙トレイ191に載置される。
【0225】
図56は、ステープル装置190の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。本発明のステープル装置190の電気的構成は、図39に示されるステープル装置130の電気的構成に類似し、注目すべきは、第8モータ197が用紙サイズ設定部140と制御回路76とを含む移動制御手段によって動作が制御されることである。制御回路76には、図39に示されるステープル装置130の電気的構成のうちマーカ検出センサ91を除いた出力信号が入力する。制御回路76から出力される制御信号は、第1モータ47、第2モータ54、第4モータ116および第8モータ197の駆動を制御するとともに、下ステープルユニット35にステープルの打込動作を指示し、部数カウンタ79、枚数カウンタ80およびパルスカウンタ90を駆動する。
【0226】
図57は、ステープル装置190の動作を説明するためのフローチャートである。綴じるべき複数枚の用紙P1が用紙トレイ191に積重して載置されると、ステップh1では、図40のステップb1〜ステップb6と同様な動作を行って、用紙厚算出手段87によって綴じるべき用紙P1の厚みt1を算出し、上ステープルユニット36を用紙最上面の位置に配置する。ステップh1からステップh2へ移り、ステップh2では、図40のステップb7およびステップb20と同様な動作を行って、補助トレイ111を綴じるべき用紙の位置、すなわち綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置する。ステップh2からステップh3に移り、ステップh3では、図40のステップb8と同様な動作を行って、下ステープルユニット35を綴じるべき用紙P1の位置、すなわち算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を用紙最上面位置に加算した位置に配置する。ステップh3からステップh4に移り、ステップh4では、図40のステップb9と同様な動作を行って、ステープルを綴じるべき用紙P1に打込んで用紙P1を綴じ、用紙束P2を作成する。ステップh4からステップh5〜ステップh7に移り、ステップh5〜ステップh7では、図40のステップb10〜ステップb13およびステップb21と同様な動作を行って、上ステープルユニット36、下ステープルユニット35および補助トレイ111を各基準位置に復帰する。ステップh7からステップh8〜ステップh10に移り、ステップh8〜ステップh10では、基準位置に配置される第1側板194を第2側板195に近接する方向に移動させるように第8モータ197を正転駆動させ、その移動量がストロークに達するまで第8モータ197を正転駆動する。これによって前記上張架部分193aとともに第1側板194が第2側板195に近接する方向に移動され、第1側板194と第2側板195との間隔と、用紙束P2の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に第1側板194が配置される。したがって用紙束P2は、そのステープラ21側とは反対側の側面が第1側板194に当接し、ステープラ21側の側面が第2側板195に当接する。
【0227】
ステップh10からステップh11〜ステップh13に移り、ステップh11〜ステップh13では、第1側板194を第2側板195から離反する方向に移動させるように第8モータ197を逆転駆動し、その移動量がストロークに達するまで第8モータ197を逆転駆動する。これによって前記上張架部分193aとともに第1側板194が第2側板195から離反する方向に移動され、第1側板194が元の位置、すなわち基準位置に配置される。したがって用紙束P2は、そのステープルラ21側とは反対側の側面が第1側板194に当接した状態で、前記上張架部分193aの移動によってステープラ21から遠ざけられる。ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2は、図55に示されるように前記上張架部分193aだけに載置される。このようにしてステープル装置190の動作を終了する。
【0228】
複数部の用紙束P2を作成するには、上述のステップh1〜ステップh13の動作を各部毎に繰返し行うことによって実現される。このとき、第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置される。
【0229】
一対のローラ192a,192b、第8モータ197および移動制御手段によって、前記上張架部分193aとともに第1側板194が第2側板195に近接する方向および第2側板195から離反する方向に移動されるので、第1側板194が第2側板195に近接する方向に移動されるときには、第1側板194および第2側板195によって用紙束P2を側方から挟んで、複数部の用紙束P2を積重した状態で整列させることができる。また第1側板194が第2側板195から離反する方向に移動されるときには、用紙束P2をステープラ21から遠ざけることができる。これとともに、用紙束P2の整列および移動の動作を行う構成の簡略化を図ることができる。さらに第2部目以降の綴じるべき用紙P1は、ステープラ21から遠ざけられた用紙束P2に対してステープラ21側にずれて載置されるので、ステープラ21は作成された用紙束P2に緩衝することなく、用紙積重方向に移動することができるとともに、綴じるべき複数枚の用紙P1を確実に綴じることができ、複数部の用紙束P2を作成することができる。
【0230】
図1〜図57に示される本発明の実施の形態において、下ステープルユニット35は打込側ユニットを用い、上ステープルユニット36は折曲側ユニットを用いているが、これに限られるものではなく、下ステープルユニットに折曲げ側ユニットを用い、上ステープルユニットに打込み側ユニットを用いてもよい。このように構成しても、上述の本発明の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0231】
図12〜図23に示される本発明の実施の形態において、用紙最上面位置および/または用紙最下面位置の検出と、上ステープルユニット36の用紙最下面位置への移動および/または下ステープルユニット35の用紙最上面位置への移動とは、並行して行われているが、本発明の実施のさらに他の形態として、ステープラ21とは別体に設けられる用紙最上面検出手段および/または用紙最下面検出手段によって用紙最上面位置および/または用紙最下面位置を検出した後、上ステープルユニット36の用紙最上面位置への移動および/または下ステープルユニット35の用紙最下面位置への移動を行うようにしてもよい。このようにしても、ステープラ21を複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0232】
図24〜図57に示される本発明の実施の形態において、ステープラ21の動作は、図12〜図15において説明した動作と同様な動作を行っているが、これに代えて、図16〜図19および図20〜図23において説明した動作を行うようにしてもよい。特に下ステープルユニット35の動作が上ステープルユニット36の動作よりも先に行われる場合、および下ステープルユニット35の動作と上ステープルユニット36の動作とが同時に行われる場合のうちのいずれか一方であって、その下ステープルユニット35の動作よりも補助トレイ111の動作が先に行われる場合において、補助トレイ111を用紙最下面位置に配置させるためには、第2部目以降において、算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1を直前の部で計測された移動量Bに加算することによって、またはステープル打込み後、補助トレイ111を基準位置に復帰させずにその位置に配置したままにしておき、次の部における算出された綴じるべき用紙P1の厚みt1分だけ上昇させることによって、あるいはこれまでに作成した各部毎の用紙P1の厚みを合計することによって実現される。
【0233】
図24〜図30および図32〜図57に示される本発明の実施の形態において、補助トレイ111は下ステープルユニット35の動作よりも先に動作しているが、これに限られるものではなく、下ステープルユニット35の動作と同時に動作するようにしてもよい。これによって用紙束P2の作成における処理速度を高くすることができる。
【0234】
図1〜図57に示される本発明の実施の形態において、綴じるべき用紙P1の枚数は、枚数設定部78に設定されているが、これに代えて、レーザビームプリンタ2の用紙搬送路において用紙の枚数を計数する手段によって計数してもよい。
【0235】
図12〜図57に示される本発明の実施の形態において、上ステープルユニット36の移動量Aおよび/または下ステープルユニット35の移動量Bの計測は、パルスカウンタ90,99による第1モータ47および/または第2モータ54に入力する入力パルス数の計数によって計測されているが、これに代えて、タイマによって第1モータ47および/または第2モータ54の駆動時間を計測するようにしてもよい。すなわち入力パルスの周波数とタイマによって計測された第1モータ47および/または第2モータ54の駆動時間との積を算出することによって、駆動時間中に第1モータ47および/または第2モータ54に入力したパルス数が判る。このようにして上ステープルユニット36の移動量Aおよび/または下ステープルユニット35の移動量Bを計測することができる。
【0236】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、ステープラは、用紙積重方向に移動し、綴じるべき複数枚の用紙の位置に配置されるので、用紙束を作成するたびに用紙積重方向に変化する各綴じるべき用紙の位置において、綴じるべき用紙を綴じて用紙束を作成することができる。また用紙束は用紙トレイにおいて作成されるので、従来技術のような印字装置内で作成された用紙束を用紙トレイに排出する構成と比較して、作成された用紙束が用紙トレイに排出されるまでに印字装置内に詰まってしまうような不具合が生じず、用紙束作成の信頼性を向上することができる。
【0237】
請求項2記載の本発明によれば、押圧手段は、作成された用紙束をその側面から押圧してステープラから遠ざけるので、第2部目以降の綴じるべき複数枚の用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対して、ステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは、作成された用紙束に干渉することなく用紙積重方向に移動することができるとともに、綴じるべき複数枚の用紙を確実に綴じることができ、複数部の用紙束を作成することができる。
【0238】
また用紙束を整合する手段を、前記用紙トレイの周縁部であって、前記押圧手段に対向して配置することが好ましい。これによって押圧手段によってステープラから遠ざけられた用紙束は、そのステープラ側とは反対側の側面が用紙束を整合する手段に当接し、用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0239】
請求項3記載の本発明によれば、ステープラは、用紙最上面検出手段によって検出された綴じるべき複数枚の用紙の最上面の位置と、用紙厚算出手段によって算出された綴じるべき複数枚の用紙の厚みとに基づいて用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0240】
他方ユニットの移動には、算出された綴じるべき用紙の厚みが用いられるので、綴じるべき用紙は、各ユニットによって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙を堅固に綴じることができる。
【0241】
請求項4記載の本発明によれば、ステープラは、用紙最下面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最下面の位置と、用紙厚算出手段によって算出された綴じるべき用紙の厚みとに基づいて用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで、綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0242】
他方ユニットの移動には、算出された綴じるべき用紙の厚みが用いられるので、綴じるべき用紙は、各ユニットによって空気層の厚みを零にするだけの圧力で挟まれる。これによって各用紙間に介在される空気層が排除され、綴じるべき用紙を堅固に綴じることができる。
【0243】
請求項5記載の本発明によれば、ステープラは、用紙最上面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最上面の位置と、用紙最下面検出手段によって検出された綴じるべき用紙の最下面の位置とに基づいて、用紙積重方向に移動されるので、打込側および折曲側ユニットは、綴じるべき用紙を用紙トレイに対して平行に保持した状態で挟み、この状態でステープルを打込んで綴じるべき用紙を綴じることができる。このように用紙束を作成するときに、綴じるべき用紙の厚みにかかわらず、ステープラを複数枚の用紙を綴じるための最適な位置に配置させることができる。
【0244】
請求項6記載の本発明によれば、一方ユニットは用紙最上面当接検出手段が用紙最上面への当接を検出するまで移動され、計測手段は予め定める位置から用紙最上面位置までの一方ユニットの移動量を計測して、予め定める位置を基準とする用紙最上面位置を検出するので、用紙最上面位置の検出と一方ユニットの用紙最上面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最上面位置の検出と一方ユニットの用紙最上面位置への移動とを個別に行うときよりも、一方ユニットを用紙最上面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最上面位置の検出機構と、一方ユニットの用紙最上面位置への移動機構との間に誤差に生じず、一方ユニットを用紙最上面位置に正確に配置することができる。
【0245】
請求項7記載の本発明によれば、一方ユニットは用紙最下面当接検出手段が用紙最下面への当接を検出するまで移動され、計測手段は予め定める位置から用紙最下面位置までの一方ユニットの移動量を計測して、予め定める位置を基準とする用紙最下面位置を検出するので、用紙最下面位置の検出と一方ユニットの用紙最下面位置への移動とを並行して行うことができ、用紙最下面位置の検出と一方ユニットの用紙最下面位置への移動とを個別に行うときよりも、一方ユニットを用紙最下面位置に配置させるための処理速度を高くすることができるとともに、用紙最下面位置の検出機構と、一方ユニットの用紙最下面位置への移動機構との間に誤差が生じず、一方ユニットを用紙最下面位置に正確に配置させることができる。
【0246】
請求項8記載の本発明によれば、補助トレイは、補助トレイ移動手段および移動制御手段によって用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に移動されるので、補助トレイは、ステープルの打込時における用紙トレイから突出した用紙の垂下がりを防ぐことができ、突出した用紙を用紙トレイにほぼ平行に載置して用紙を綴じることができる。
【0247】
また補助トレイを、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に移動することが好ましい。これによって綴じるべき用紙を用紙トレイに載置し、ステープルを打込む間中、補助トレイは用紙トレイから突出した用紙の垂下がりを防ぐことができ、垂下がりに伴う各用紙のずれを防ぐことができるとともに、突出した用紙を用紙トレイにほぼ平行に載置して用紙を綴じることができる。
【0248】
さらに補助トレイを一方ユニット上に配置する場合、この補助トレイには用紙を綴じるための透孔を設けることが好ましい。これによって突出した用紙の垂下がりを防ぐことができるとともに、突出した用紙にステープルが打込まれる部分の近傍を補助トレイによって用紙トレイに平行に載置して、ステープルを用紙に垂直に打込むことができ、用紙を確実に綴じることができる。
【0249】
請求項9記載の本発明によれば、一方ユニットは突出した用紙の領域にほぼわたる支持面を有するので、突出した用紙の垂下がりを防ぐとともに、突出した用紙にステープルが打込まれる部分の近傍を支持面によって用紙トレイに平行に載置してステープルを用紙に垂直に打込むことができ、用紙を確実に綴じることができる。また突出した用紙を載置する構成を用紙積重方向に移動させるための手段を個別に設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。
【0250】
請求項10記載の本発明によれば、ステープラはステープル変更手段によって綴じるべき用紙の厚みに応じてステープルを変更するので、綴じるべき用紙の厚みに最適なステープルによって用紙を確実に綴じることができ、広範囲の厚みの綴じるべき用紙に対して用紙を確実に綴じることができる。
【0251】
また同一枚数の複数部の用紙束を作成するときには、各部毎の綴じるべき用紙の厚みはすべて同じであるので、ステープル変更手段によって1部目で選んだステープルと同じ種類のステープルが2部目以降でも選ぶことが好ましい。これによって、ステープル変更手段を各部毎に動作させる必要がなく、用紙束の作成における処理速度を高くすることができる。
【0252】
請求項11記載の本発明によれば、用紙トレイは、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙束が用紙束当接体に近接する方向に傾斜されるので、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは作成された用紙束に干渉することなく用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束を作成することができる。また用紙トレイはその周縁部に用紙束当接体を含んで構成されるので、用紙トレイを傾斜させたとき、ステープラから遠ざけられた用紙束が用紙束当接体に当接し、これによって用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で用紙束当接体によって複数部の用紙束を用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0253】
請求項12記載の本発明によれば、用紙トレイは、第1傾斜手段、第2傾斜手段および傾斜制御手段によって一方方向および他方方向に交互に傾斜されるので、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これによって第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されることになる。したがってステープラは、作成された用紙束に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができ、複数部の用紙束を作成することができる。また用紙トレイは側板と端板とを含んで構成されるので、用紙トレイを傾斜させたとき、ステープラから遠ざけられた用紙束が側板および端板にそれぞれ当接し、これによって用紙束の用紙トレイにおける移動を制限することができる。特に、複数部の用紙束を作成するときには、複数部の用紙束がステープラから遠ざけられた状態で側板および端板によって複数部の用紙束を用紙トレイに積重し、かつ整列して載置することができる。
【0254】
請求項13記載の本発明によれば、補助トレイは綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に補助トレイ移動手段および移動制御手段によって、綴じるべき用紙が載置されるべき用紙の位置に移動され、用紙トレイは綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、傾斜手段および傾斜制御手段によって用紙が用紙当接体に近接する方向に傾斜されるので、用紙トレイから突出した用紙をその垂下がりを防いだ状態で、綴じるべき用紙を用紙当接体に当接させて整列させることができる。これによって各用紙が揃えられた用紙束を作成することができる。
【0255】
請求項11および12記載の本発明において、用紙トレイを、傾斜手段および傾斜制御手段によって1部数の用紙束の作成に対して複数回傾斜することが好ましい。これによって用紙束の周縁部の一部が用紙トレイに当接しやすくなり、用紙束をさらに整列させやすくすることができる。
【0256】
請求項14記載の本発明によれば、底板駆動手段および移動制御手段によって、底板とともに第1側板は第2側板に近接する方向および第2側板から離反する方向に移動されるので、第1側板が第2側板に近接する方向に移動されるときには、第1側板および第2側板によって用紙束を側方から挟んで複数の用紙束を積重した状態で整列させることができる。また第1側板が第2側板から離反する方向に移動されるときには、用紙束をステープラから遠ざけることができる。これとともに、用紙束の整列および移動の動作を行う構成の簡略化を図ることができる。さらに第2部目以降の綴じるべき用紙は、ステープラから遠ざけられた用紙束に対してステープラ側にずれて載置されるので、ステープラは作成された用紙束に干渉することなく、用紙積重方向に移動することができるとともに、綴じるべき複数枚の用紙を確実に綴じることができ、複数部の用紙を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるステープル装置1を備えるレーザビームプリンタ2の構成を簡略化して示す断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態であるステープル装置1の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図3】ステープル装置1の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図4】ステープル装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図である。
【図6】上ステープルユニット36が移動した状態を示す図である。
【図7】下ステープルユニット35が移動した状態を示す図である。
【図8】第1部目の綴じるべきn枚の用紙P1が排出された直後の状態を示す図である。
【図9】第1部目の用紙束P2がプッシャ60によって押圧された後の状態を示す図である。
【図10】第k部目の綴じるべきn枚の用紙P1が排出された直後の状態を示す図である。
【図11】第k部目の用紙束P2がプッシャ60によって押圧された後の状態を示す図である。
【図12】本発明の実施の他の形態であるステープル装置85の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図13】ステープル装置85の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図である。
【図15】上ステープルユニット36が移動した状態を示す図である。
【図16】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置95の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図17】ステープル装置95の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図である。
【図19】下ステープルユニット35が移動した状態を示す図である。
【図20】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置105の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図21】ステープル装置105の動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】下および上ステープルユニット35,36が各基準位置に配置された状態を示す図である。
【図23】下および上ステープルユニット35,36が移動した状態を示す図である。
【図24】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置110の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図25】ステープル装置110の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図26】ステープル装置110の動作を説明するためのフローチャートである。
【図27】補助トレイ111が基準位置に配置された状態を示す図である。
【図28】下ステープルユニット35および補助トレイ111が各基準位置に配置された状態を示す斜視図である。
【図29】補助トレイ111が移動した状態を示す図である。
【図30】下ステープルユニット35および補助トレイ111が移動した状態を示す斜視図である。
【図31】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる補助トレイ111が綴じるべき用紙P1が用紙トレイ20に載置される前に、用紙トレイ20に載置されるべき位置に移動された状態を示す斜視図である。
【図32】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる補助トレイ111aの構成を簡略化して示す斜視図である。
【図33】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる下ステープルユニット35a1の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図34】下ステープルユニット35a1が基準位置に配置された状態を示す図である。
【図35】下ステープルユニット35a1が基準位置に配置された状態を示す斜視図である。
【図36】下ステープルユニット35a1が移動した状態を示す図である。
【図37】下ステープルユニット35a1が移動した状態を示す斜視図である。
【図38】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置130の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図39】ステープル装置130の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図40】ステープル装置130の動作を説明するためのフローチャートである。
【図41】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置に備えられる下ステープルユニット35a2の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図42】下ステープルユニット35a2を備えるステープル装置144の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図43】ステープル装置144の動作を説明するためのフローチャートである。
【図44】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置155の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図45】ステープル装置155の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図46】ステープル装置155の動作を説明するためのフローチャートである。
【図47】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置170の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図48】図47のセクションFを拡大して示す斜視図である。
【図49】ステープル装置170の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図50】ステープル装置170の動作を説明するためのフローチャートである。
【図51】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置180の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図52】図51のセクションGを拡大して示す斜視図である。
【図53】ステープル装置180の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図54】ステープル装置180の動作を説明するためのフローチャートである。
【図55】本発明の実施のさらに他の形態であるステープル装置190の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図56】ステープル装置190の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図57】ステープル装置190の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1,85,95,105,110,130,144,155,170,180,190 ステープル装置
20,191 用紙トレイ
21 ステープラ
22 移動手段
23 押圧手段
27,194 第1側板
28,195 第2側板
29,196 端板
35,35a1,35a2 下ステープルユニット
36 上ステープルユニット
41 下ステープルユニット移動手段
42 上ステープルユニット移動手段
60 プッシャ
61 プッシャ駆動手段
76 制御回路
77 部数設定部
78 枚数設定部
79 部数カウンタ
80 枚数カウンタ
81 用紙検出センサ
86 用紙最上面検出手段
87 用紙厚算出手段
88 上HPセンサ
89 上接触センサ
90,99 パルスカウンタ
91,166 マーカ検出センサ
96 用紙最下面検出手段
97 下HPセンサ
98 下接触センサ
111,111a 用紙トレイ
112 補助トレイ移動手段
121 透孔
123 支持面
131 用紙束整合手段
147 ステープル変更手段
156 傾斜手段
157a,157b 支持手段
158 傾斜駆動手段
171a,171b 第1支持手段
172a,172b 第2支持手段
173a 第1電磁ソレノイド
173b 第2電磁ソレノイド
176a 第3電磁ソレノイド
176b 第4電磁ソレノイド
181a,181b 第3支持手段
182a,182b 第4支持手段
183a 第5電磁ソレノイド
183b 第6電磁ソレノイド
186a 第7電磁ソレノイド
186d 第8電磁ソレノイド
192a,192b ローラ
193 無端帯
193a 上張架部分
197 第8モータ

Claims (17)

  1. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
    用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
    用紙積重方向の位置であって、用紙束を作成するたびに用紙積重方向に変化する、用紙束上に積重される綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置。
  2. 前記用紙トレイの周縁部に配置され、作成された用紙束をその側面から押圧してステープラから遠ざける押圧手段を含むことを特徴とする請求項1記載のステープル装置。
  3. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
    ステープル装置上部の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段と、
    綴じるべき用紙の厚みを算出する用紙厚算出手段と、
    検出された用紙最上面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、算出された綴じるべき用紙の厚みを用紙最上面位置に加算した位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴と
    するステープル装置。
  4. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
    ステープル装置下部の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段と、
    綴じるべき用紙の厚みを算出する用紙厚算出手段と、
    検出された用紙最下面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、算出された綴じるべき用紙の厚みを用紙最下面位置に加算した位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置。
  5. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
    ステープル装置内の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最上面の位置を検出する用紙最上面検出手段と、
    ステープル装置内の予め定める位置を基準として、用紙トレイに載置された用紙の最下面の位置を検出する用紙最下面検出手段と、
    検出された用紙最上面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットが配置され、検出された用紙最下面の位置に打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか他方ユニットが配置されるように、前記打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備えることを特徴とするステープル装置。
  6. 前記用紙最上面検出手段は、打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイとは反対側の一方ユニットがステープル装置上部の予め定める位置に配置されたことを検出する上部基準位置検出手段と、
    一方ユニットの用紙トレイに臨む側に設けられ、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の最上面に一方ユニットが当接したことを検出する用紙最上面当接検出手段と、
    前記予め定める位置から、用紙最上面位置までの一方ユニットの移動量を計測する計測手段とを含み、
    前記移動制御手段は、用紙最上面当接検出手段が綴じるべき用紙の最上面に一方ユニットが当接したことを検出するまで一方ユニットを移動するように、打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御することを特徴とする請求項3または5記載のステープル装置。
  7. 前記用紙最下面検出手段は、打込側および折曲側ユニットのうちのいず
    れか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットがステープル装置下部の予め定める位置に配置されたことを検出する下部基準位置検出手段と、
    一方ユニットの用紙トレイに臨む側に設けられ、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の最下面に一方ユニットが当接したことを検出する用紙最下面当接検出手段と、
    前記予め定める位置から、用紙最下面位置までの一方ユニットの移動量を計測する計測手段とを含み、
    前記移動制御手段は、用紙最下面当接検出手段が綴じるべき用紙の最下面に一方ユニットが当接したことを検出するまで一方ユニットを移動するように、打込側および折曲側ユニット移動手段の動作を制御することを特徴とする請求項4または5記載のステープル装置。
  8. 用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
    用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とを含み、
    前記移動制御手段は、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、次に前記用紙の位置に打込側および折曲側ユニットのうちの綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットを移動するように、打込側ユニット移動手段、折曲側ユニット移動手段および補助トレイ移動手段の動作を制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載のステープル装置。
  9. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラであって、ステープルを用紙に打込む打込側ユニットと、この打込側ユニットとは分離して設けられ、打込まれたステープルの用紙から突出した先端部分を折曲げる折曲側ユニットとから成るステープラと、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの打込側ユニットを移動する打込側ユニット移動手段と、
    用紙積重方向および用紙積重方向とは逆方向にステープラの折曲側ユニットを移動する折曲側ユニット移動手段と、
    綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙積重方向の位置であって用紙トレイに載置された綴じるべき用紙の位置に打込側および折曲側ユニットのうちの綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットを移動するように、打込側ユニット移動手段および折曲側ユニット移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
    前記ステープラの打込側および折曲側ユニットのうちのいずれか一方ユニットであって、綴じるべき用紙の用紙トレイ側の一方ユニットは、用紙トレイから突出した用紙の領域にほぼわたる支持面を有することを特徴とするステープル装置。
  10. 前記ステープラは異なる種類のステープルを収容し、綴じるべき用紙の厚みに応じて、ステープルを変更するステープル変更手段を含むことを特徴とする請求項1記載のステープル装置。
  11. 前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の周縁部の一部が当接可能な用紙束当接体を含み、
    前記用紙トレイを傾斜する傾斜手段と、
    用紙束作成後に、用紙束が用紙束当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段とを含むことを特徴とする請求項1記載のステープル装置。
  12. 前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の前記ステープラ側とは反対側の側面が当接可能な側板と、前記用紙トレイの側板に隣接する周縁部に配置されて用紙束の端面が当接可能な端板とを含み、
    前記用紙トレイを用紙束が側板に近接する一方方向に傾斜する第1傾斜手段と、
    前記用紙トレイを用紙束が端板に近接する他方方向に傾斜する第2傾斜手段と、
    一方方向に用紙トレイを傾斜する動作と、他方方向に用紙トレイを傾斜する動作とが交互に実行されるように、第1および第2傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段とを含むことを特徴とする請求項1記載のステープル装置。
  13. 前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体を含み、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
    用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とを備え、
    前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段および傾斜手段の動作が制御されることを特徴とする請求項11または12記載のステープル装置。
  14. 前記用紙トレイは、用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する底板と、
    前記底板に一体的に設けられ、作成された用紙束の側面に当接可能な第1側板と、
    第1側板に対向し、かつ第1側板に対して固定的に設けられる第2側板と、
    底板を第1側板が第2側板に対して近接または離反する方向に往復駆動する底板駆動手段とを含み、
    前記移動制御手段は、用紙束が作成されると、底板とともに第1側板を第2側板に近接する方向に移動させて第1側板と第2側板との間隔と、用紙の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に、第1側板が配置され、次に底板とともに第1側板を第2側板から離反する方向に移動させて、第1側板が元の位置に配置されるように、底板駆動手段の動作が制御されることを特徴とする請求項1記載のステープル装置。
  15. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
    用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
    用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
    前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の周縁部の一部が当接可能な用紙束当接体と、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体とを含み、
    該ステープル装置は、
    前記用紙トレイを傾斜する傾斜手段と、
    用紙束作成後に、用紙束が用紙束当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段と、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
    用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とをさらに備え、
    前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段および傾斜手段の動作が制御されることを特徴とするステープル装置。
  16. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
    用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
    用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
    前記用紙トレイは、その周縁部であって、前記ステープラに対向して配置され、用紙束の前記ステープラ側とは反対側の側面が当接可能な側板と、前記用紙トレイの側板に隣接する周縁部に配置されて用紙束の端面が当接可能な端板と、その周縁部であって、前記ステープラが配置される側に配置され、綴じるべき複数枚の用紙の周縁部の一部が当接可能な用紙当接体とを含み、
    該ステープル装置は、
    前記用紙トレイを用紙束が側板に近接する一方方向に傾斜する第1傾斜手段と、
    前記用紙トレイを用紙束が端板に近接する他方方向に傾斜する第2傾斜手段と、
    一方方向に用紙トレイを傾斜する動作と、他方方向に用紙トレイを傾斜する動作とが交互に実行されるように、第1および第2傾斜手段の傾斜動作を制御する傾斜制御手段と、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイから突出した用紙および用紙束を載置する補助トレイと、
    用紙積重方向に補助トレイを移動する補助トレイ移動手段とをさらに備え、
    前記移動制御手段および前記傾斜制御手段によって、用紙トレイと補助トレイとを用紙積重方向の同一位置に配置し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置される前に、用紙積重方向の位置であって、用紙トレイに載置されるべき用紙の位置に補助トレイを移動し、綴じるべき用紙が用紙トレイに載置されると、用紙が用紙当接体に近接する方向に用紙トレイを傾斜するように、補助トレイ移動手段ならびに第1および第2傾斜手段の動作が制御されることを特徴とするステープル装置。
  17. 複数枚の用紙を綴じて用紙束を作成するステープル装置において、
    用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する用紙トレイと、
    用紙トレイの周縁部に配置され、用紙トレイに載置された複数枚の用紙を綴じるステープラと、
    用紙積重方向にステープラを移動する移動手段と、
    用紙積重方向の位置であって用紙トレイに積重された綴じるべき複数枚の用紙の位置にステープラが配置されるように、移動手段の動作を制御する移動制御手段とを備え、
    前記用紙トレイは、用紙を順次的に積重して載置するとともに作成された用紙束を載置する底板と、
    前記底板に一体的に設けられ、作成された用紙束の側面に当接可能な第1側板と、
    第1側板に対向し、かつ第1側板に対して固定的に設けられる第2側板と、
    底板を第1側板が第2側板に対して近接または離反する方向に往復駆動する底板駆動手段とを含み、
    前記移動制御手段は、用紙束が作成されると、底板とともに第1側板を第2側板に近接する方向に移動させて第1側板と第2側板との間隔と、用紙の幅方向長さとがほぼ等しくなる位置に、第1側板が配置され、次に底板とともに第1側板を第2側板から離反する方向に移動させて、第1側板が元の位置に配置されるように、底板駆動手段の動作を制御することを特徴とするステープル装置。
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