明 細 書 アルミナク ラスタ一の少ない鋼材 〔技術分野〕
本発明は、 自動車用鋼板、 構造用鋼板、 耐摩耗鋼用厚板、 油井管 用鋼管等に適したアルミナクラスターの少ない鋼材に関するもので める。
〔背景技術〕
鋼板などの圧延鋼材は、 一般的に転炉で溶製された未脱酸の溶鋼 を A 1 で脱酸し、 アルミキル ド鋼と して製造される。 脱酸時に生成 するアルミナは、 硬質で、 クラスタ一化しやすく、 溶鋼中に、 数 1 0 0 m以上の介在物と して残留する。
それ故、 この介在物の溶鋼からの除去が不十分な場合、 薄板での スリパー疵 (線状疵) 、 構造用厚板での材質不良、 耐摩耗鋼用厚板 での低温靭性低下、 油井管用鋼管での溶接部 U S T欠陥 (U 1 t r a S o n i c T e s t i n g 〔超音波探傷〕 で検知する欠陥) 等の原因となる。 さらに、 アルミナは、 連続铸造時に浸漬ノズルの 内壁に付着、 堆積し、 ノズル閉塞の原因となる。
このアルミナを溶鋼から除去する方法と して、 ( 1 ) 脱酸後に、 アルミナが凝集、 合体して溶鋼から浮上、 分離する時間をできるだ け長く とれるよ うに、 転炉での出鋼時に、 脱酸剤の A 1 を投入する 方法、 ( 2 ) 二次精鍊法のひとつである C A S (C o m p o s i t i o n A d j u s t m e n t b y S e a l e d A r g o n
B u b b 1 i n g ) や RH (R h e i n s t a h 1 H u t t e n w e r k e u n d H e r a u s ) 処理 (真空脱ガス処理) で
溶鋼を強攪拌してアルミナの浮上、 分離を促進する方法、 ( 3 ) 溶 鋼中へ C a を添加して、 アルミナを低融点介在物の C a O - A 12 o3 に改質し、 無害化する方法等が行われていた。
ところが、 前記 ( 1 ) と ( 2 ) の方法によるアルミナの浮上分離 策では、 数 1 0 0 /z m以上の介在物を完全に除去できず、 鋼板表面 に生じるスリパー疵を防止できないという問題がある。
前記 ( 3 ) の方法による介在物の改質策によれば、 介在物を低融 点化して、 クラスターの生成を防止でき、 かつ、 微細化するこ とが できる。
しかし、 城田ら (材料とプロセス、 4 ( 1 9 9 1 ) , p . 1 2 1 4、 参照) によれば、 溶鋼中で、 アルミナを液相のカルシウムアル ミネー トにするためには、 [C a ] / [ T . O] を 0. 7〜 1 . 2 の範囲に制御する必要がある。
そのためには、 例えば、 T . O (溶鋼中の全酸素量で、 溶存酸素 と介在物中の酸素の合計) が 4 0 p p mの場合、 2 8〜4 8 p p m の多量の C a を、 溶鋼に添加する必要がある。
一方、 タイヤ用のスチールコー ドや弁パネ材では、 介在物を、 圧 延加工時に変形しやすい低融点の C a O— S i 02 - A 12 03 ( -Mn O) 系の介在物に改質し、 無害化することが、 一般的に知ら れている。
しかしながら、 これらの方法においては、 通常、 C aを安価な C a S i 合金で添加するので、 S i量の上限値が厳しく管理される自 動車用鋼板や缶用冷延鋼板の製造で、 前記 ( 3 ) の方法は実用化さ れていない。
C e、 L a等の R EMを利用する溶鋼の脱酸においては、 ( 1 ) A 1 キルドを前提と し、 A 1脱酸後に、 R EMをアルミナの改質剤 と して使用する方法や、 ( 2 ) A 1 を使用しないで、 R EMを、 単
独または C a、 M g等と組み合わせて、 脱酸剤と して使用する方法 が知られている。
A 1 キルドを前提にした方法として、 特開昭 5 2— 7 0 9 1 8号 公報には、 A 1脱酸または A 1 — S i脱酸後に、 S e、 S b、 L a または C eの一種以上を 0. 0 0 1〜0. 0 5 %添加することによ り、 または、 これと溶鋼攪拌と組み合わせることによって、 溶鋼ノ アルミナクラスタ一間の界面張力を制御し、 溶鋼中のアルミナクラ' スタ一を浮上分離させて除去する非金属介在物の少ない清浄鋼の製 造法が開示されている。
また、 特開 2 0 0 1 — 2 6 8 4 2号公報には、 溶鋼を A 1 および T i で脱酸した後、 C aおよび Zまたは R EMを添加することによ り、 酸化物系介在物の大きさを 5 0 μ m以下とし、 かつ、 該介在物 組成を、 A 12 O 3 : 1 0〜 3 0 w t %、 C a酸化物および/また は R E M酸化物 : 5〜 3 0 w t %、 T i酸化物 : 5 0〜 9 0 w t % とする、 表面性状および内質に優れる冷延鋼板ならびにその製造方 法が開示されている。
さ らに、 特開平 1 1 一 3 2 3 4 2 6号公報には、 A l、 R EMお よび Z r による複合脱酸によって、 アルミナクラスターがなく、 欠 陥の少ない清浄な A 1 キルド鋼を製造する製造方法が開示されてい る。
しかしながら、 これらの方法では、 アルミナクラスターを確実に 浮上分離させることが困難で、 介在物欠陥を、 要求される品質レべ ルまで低減することができなかった。
A 1 を使用しない方法として、 特許 1 1 5 0 2 2 2号公報には、 溶鋼を C a O含有フラ ッ クスで脱酸した後、 C a、 M g、 R EMの 一種以上を含む合金を、 例えば、 1 0 0〜 2 0 0 p p m添加し、 介 在物を低融点化し、 かつ、 軟質化するスチール用鋼の製造方法が開
示されている。
また、 特許 1 2 6 6 8 3 4号公報には、 M n、 S i等の A 1以外 の脱酸剤で T . O (全酸素量) を 1 0 0 p p m以下に調整した後、 空気による酸化を防止することを目的に R EMを 5 0〜5 0 0 p p m添加する、 極細伸線性の良好な線材の製造方法が示されている。
しかしながら、 これらの方法では、 脱酸剤と して安価な A 1 を使 用しないので、 脱酸剤のコス トアップという問題が生じる。 また、 これらの方法において S i で脱酸する場合、 S i量の上限値が厳し く管理される薄板材用の溶鋼の脱酸に適用することは困難である。 一方、 ァノレミナ粒子のクラスター化については、 いくつかの生成 機構が提案されている。
例えば、 特開平 9一' 1 9 2 7 9 9号公報には、 溶鋼中の P 2 O 5が A 1203粒子の凝集、 合体を促進していると考え、 溶鋼に C aを添 加して、 n C a O ' mP2O5 を生成せしめ、 A 1203のパインダ 一である p2o5の結合力を低下させることにより、 浸漬ノズルへの A 12 Ο3の付着を防止できることが開示されている。
また、 安中ら (鉄と鋼、 ( 1 9 9 5 ) , p . 1 7 ) は、 連続錶造 において、 浸漬ノズルの閉塞防止のために用いる A rガスの気泡に 捕捉されたアルミナ粒子が、 冷延鋼板に発生するスリパー疵の原因 であると推察している。
さ らに、 H. Y i n e t a 1 . ( I S I J I n t . , 3 7 ( 1 9 9 7 ) , p . 9 3 6 ) は、 気泡に捕捉されたアルミナ粒子が 、 キヤビラ リ一効果により、 気泡表面で凝集、 合体するという観察 結果'を開示している。
このよ う に、 アルミナクラスターの生成機構が解明されつつある が、 クラスタ一化を防止するための具体的な方法は明らかでなく、 アルミナクラスターによる介在物欠陥を、 要求される品質レベルま
で低減することは困難である。 . 〔発明の開示〕
本発明は、 上記のよ うな従来の問題点を有利に解決するためにな されたものであり、 薄板、 厚板、 鋼管、 形鋼、 棒鋼等の鋼材の製造 において、 製品欠陥の原因となる粗大なアルミナクラスターの生成 を、 溶鋼中および A r気泡表面で防止することにより、 自動車、 家 電用の薄板でのスリパー疵、 構造用厚板での材質不良、 耐摩耗用厚 板での低温靭性低下、 油井管用鋼管での溶接部 U S T欠陥等の表面 疵ゃ内部欠陥が少ない鋼材を提供することを目的として完成された ものである。
本発明者は上記課題を解決するため、 実験および検討を重ね、 そ の成果と して、 ( i ) クラスターのアルミナ粒子間には、 F e Oお よび F e O · A 1203の低融点酸化物がパイ ンダ一として存在する こと、 ( ϋ ) このパインダ一を適当な量の R EMで還元することに より、 溶鋼中および A r気泡表面でのアルミナ粒子の凝集、 合体を 抑制できること、 および、 (iii) 固溶 R EMを必要量以上に鋼中に 残存させると、 溶鋼段階で、 溶鋼とスラグとの反応によって、 R E M酸化物とアルミナからなる複合酸化物が多量に生成し、 溶鋼の清 浄性が悪化すること、 が分かった。
本発明は、 上記知見に基づいてなされたものであり、 その要旨は 以下のとおりである。 '
( 1 ) A 1 を用いて脱酸し、 C e、 L a、 P rおよび N dの 1種 または 2種以上の希土類元素 (R EM) を添加した溶鋼を錶造した 鋼材であって、
アルミナと R EM酸化物を主成分とする酸化物系介在物中の R E M酸化物の含有量が、 該酸化物介在物に対する質量%で、 0. 5 %
以上 1 5 %以下である
ことを特徴とするアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 2 ) A 1 を用いて脱酸し、 C e、 L a、 P rおよび N dの 1種 または 2種以上の希土類元素 (R EM) を添加した溶鋼を錶造した 鋼材であって、
鋼材中の全 R EMの全酸素 (T. O) に対する質量比 : R EM/ T . Oが 0. 0 5以上 0. 5以下であり、 かつ、
アルミナと: EM酸化物を主成分とする酸化物系介在物中の R E M酸化物の含有量が、 該酸化物介在物に対する質量%で、 0. 5 % 以上 1 5 %以下である
ことを特徴とするアルミナクラスタ一の少ない鋼材。
( 3 ) A 1 を用いて脱酸し、 C e、 L a、 P rおよび N dの 1種 または 2種以上の希土類元素 (R EM) を添加した溶鋼を铸造した 鋼材であって、
全 R EM量が 0. 1 111以上 1 0 111未満でぁり、 かつ、 固溶 R EM量が 1 p p m未満である
ことを特徴とするアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 4 ) 前記鋼材が、 質量%で、 C : 0. 0 0 0 5〜 1. 5 %、 S i : 0. 0 0 5〜 1 . 2 %、 Mn : 0. 0 5〜 3. 0 %、 P : 0. 0 0 1〜 0. 1 %、 S : 0. 0 0 0 1〜 0. 0 5 %、 A 1 : 0. 0 0 5〜: L . 5 %、 T . O : 8 0 p p m以下を含有し、 残部が F eお よび不可避的不純物からなることを特徴とする前記 ( 1 ) 〜 ( 3 ) のいずれかに記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 5 ) 前記鋼材が、 さ らに、 質量%で、 C u : 0. 1〜 1 . 5 % 、 N i : 0. 1〜 1 0. 0 %、 C r : 0. 1〜 1 0. 0 %、 M o : 0. 0 5〜 1. 5 %の 1種または 2種以上を含有することを特徴と する前記 ( 4) に記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 6 ) 前記鋼材が、 さらに、 質量0 /0で、 N b : 0. 0 0 5〜 0. 1 %、 V : 0. 0 0 5〜 0. 3 %、 T i : 0. 0 0 1〜 0. 2 50/。 の 1種または 2種以上を含有することを特徴とする前記 ( 4) また は ( 5 ) に記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 7 ) 前記鋼材が、 さ らに、 質量%で、 Β : 0. 0 0 0 5〜 0. 0 0 5 %を含有することを特徴とする前記 ( 4 ) 〜 ( 6 ) のいずれ かに記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 8 ) 前記鋼材をスライム抽出して得られるアルミナクラスター の最大径が 1 0 0 μ πι以下であることを特徴とする前記 ( 1 ) 〜 ( 3 ) のいずれかに記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
( 9 ) 前記アルミナクラスターにおいて、 2 0 μ ιη以上のアルミ ナクラスターの個数が 2個 Zk g以下であることを特徴とする前記
( 8 ) に記載のアルミナクラスターの少ない鋼材。
〔図面の簡単な説明〕
図 1は、 酸化物系介在物中の R EM酸化物の含有量と、 最大アル ミナクラスターの径との関係を示す図である。
図 2は、 R EMZT . Oと、 最大アルミ ナクラスターの径との関 係を示す図である。
図 3は、 鋼中の全 R EM量と、 最大アルミナクラスターの径との 関係を示す図である。
図 4は、 鋼中の固溶 R EM量と、 鍋ノズルの閉塞状況との関係を 示す図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下に、 本発明の好ましい実施の形態について説明する。
前記 ( 1 ) の本発明 (本発明 ( 1 ) ) では、 A 1脱酸または A 1
― S i脱酸のような、 A 1 を用いて脱酸した溶鋼中に、 C e、 L a 、 P rおよび N d等から選択した 1種類以上の希土類元素 (R EM ) を添加して、 アルミナと R EM酸化物が主成分の酸化物系介在物 中の、 R EM酸化物の含有量を、 質量%で 0. 5〜 1 5 %とする。
この R EM酸化物の組成範囲において、 アルミナ粒子同士の凝集 、 合体を抑制でき、 粗大なアルミナクラスターの生成を防止するこ とができる。 酸化物系介在物中の R EM酸化物の含有量は、 質量% で 2〜 1 2 %とするのが好ましい。
なお、 本発明において、 希土類元素は原子番号 5 7の L aから原 子番号 7 1の L uまでをさす。
酸化物系介在物中の R EM酸化物の含有量の上限を 1 5 %とする のは、 図 1に示すように、 R EM酸化物の含有量が 1 5 %を超えて 多くなると、 介在物が凝集、 合体しやすくなり、 粗大クラスターが 生成するからである。
一方、 上記含有量の下限を 0. 5 %としたのは、 同じく、 図 1に 示すよ うに、 R EM酸化物の含有量が 0. 5 %未満では R EM添加 の効果がなく、 アルミナ粒子のクラスター化を防止できないからで める。
前記 ( 2 ) の本発明 (本発明 ( 2 ) ) では、 A 1脱酸または A 1 - S i脱酸のような、 A 1 を用いて脱酸した溶鋼中に、 C e、 : L a 、 P rおよび N d等から選択した 1種類以上の希土類元素 (R EM ) を添加して、 アルミナのクラスター化を確実に防止するため、 酸 化物系介在物中の R EM酸化物の含有量を 0. 5〜 1 . 5質量%と するとともに、 鋼中の全 R EMの全酸素 (T. O) に対する質量比 : R EM/T . Oを 0. 0 5〜 0. 5 とする。
さ らに、 アルミナのクラスター化をより確実にするためには、 R EM/T . 0 = 0. 1 5〜 0. 4 とすることが好ましい。
R EM/T . Oの上限を 0. 5 とする理由は、 図 2に示すように 、 R EMを 0. 5を超えるように添加すると、 通常の A 1脱酸にお いて生成するクラスターと同程度の大きさの粗大な R EM酸化物主 体のクラスターが生成するからである。
—方、 R EMZT. Oの下限を 0. 0 5 とする理由は、 0. 0 5 未満となる R E Mの添加では、 同じく図 2に示すように、 アルミナ 粒子のクラスター化を防止する効果が充分に得られないからである なお、 T . Oは、 前述したように、 鋼中の全酸素量で溶存酸素と 介在物中酸素の合計を示す。
前記 ( 3 ) の本発明 (本発明 ( 3 ) ) では、 A 1脱酸または A 1 一 S i脱酸のような、 A 1 を用いて脱酸した溶鋼中に、 C e、 L a 、 P rおよび N d等から選択した 1種類以上の希土類金属 (R EM ) を添加して、 全 R EMを 0. 1 1!1以上 1 0 111未満とし、 かつ、 固溶 R EMを 1 p p m未満とする。
この全 R EM量および固溶 R EM量の組成範囲において、 アルミ ナ粒子同士の凝集、 合体を抑制して、 粗大アルミナクラスターの生 成を防止することができると ともに、 固溶 R EMとスラグとの反応 による溶鋼の清浄性の悪化を防止することができる。
全 R EMを 5 p p m未満にすると、 より確実に、 粗大アルミナク ラスターの生成を防止することが可能となる。
全 R EMの上限を 1 O p p m未満としたのは、 図 3に示すよ うに 、 1 O p p m以上では、 酸化物系介在物中の R E M酸化物の濃度が 増加し、 アルミナ粒子が凝集、 合体しやすくなり、 粗大クラスター が生成するからである。 一方、 全 R EMの下限を 0. l p p mと し たのは、 同じく図 3に示すよ うに、 0. l p p m未満では R EM添 加の効果がなく、 アルミナ粒子がクラスター化するのを防止できな
いからである。
粗大アルミナクラスターの生成をより確実に防止するためには、 全 R EMを 5 p p m未満にするとよい。
固溶 R EMを 1 p p m未満とするのは、 1 p p m以上では、 溶鋼 段階において、 スラグと鋼中固溶 R EMが反応して、 R EM酸化物 とアルミナからなる複合酸化物が多量に生成し、 その結果、 粗大ク ラスターが生成して、 溶鋼の清浄性が悪化するから.である。 また、 固溶 R EMが 1 p p m以上では、 図 4に示すとおり、 鍋ノズルが閉 塞する。
ここで、 本発明において、 A 1 を用いて脱酸する鋼材は、 質量% で、 C : 0. 0 0 0 5〜 1 . 5 %、 S i : 0. 0 0 5〜 1. 2 %、 M n : 0. 0 5〜 3. 0 %、 P : 0. 0 0 1〜 0. 1 %、 S : 0. 0 0 0 1〜 0. 0 5 %、 A 1 : 0. 0 0 5〜 1 . 5 %、 T. 0 : 8 0 p p m以下を含有し、 さ らに、 必要に応じ、 ( a ) C u : 0. 1 ― 1. 5 %、 N i : 0. 1〜 1 0. 0 %、 C r : 0. 1〜 1 0. 0 %、 M o : 0. 0 5〜: 1 . 5 %の 1種または 2種以上、 ( b ) N b : 0. 0 0 5〜 0. 1 %、 V : 0. 0 0 5〜 0. 3 %、 T i : 0. 0 0 1〜 0. 2 5 %の 1種または 2種以上、 及び、 ( c ) B : 0. 0 0 0 5 ~ 0. 0 0 5 %の 3つの元素群から選択される一つまたは 二つ以上の元素群を含有し、 残部が F eおよび不可避的不純物から なる溶鋼を铸造したものであり、 かつ、 必要な圧延を施すことによ り、 薄板、 厚板、 鋼管、 形鋼、 棒鋼等へ加工できるものである。 上記組成範囲が好ましい理由は、 以下のとおりである。
Cは、 鋼の強度を向上させる基本的な元素であるので、 所望の強 度に応じて、 含有量を 0. 0 0 0 5〜 1 . 5 %の範囲で調整する。 所望の強度または硬度を確保するためには、 0. 0 0 0 5 %以上含 有させることが望ましいが、 1 . 5 %よ り多いと靭性が損なわれる
ので、 1. 5 %以下がよい。
S i を 0. 0 0 5〜 1 . 2 %と したのは、 0. 0 0 5 %未満では 、 S i量の低減に大きなコス ト負担が生じ、 経済性が損なわれ、 一 方、 1 . 2 %よ り多いと、 メ ツキを施す際に、 メ ツキ木良が発生し 、 鋼材の表面性状や耐食性が劣化するからである。
Mnを 0. 0 5〜 3. 0 %と したのは、 0. 0 5 %未満では精鍊 時間が長く なつて、 経済性が損なわれ、 一方、 3. 0 %より多いと 、 鋼材の加工性が大きく劣化するからである。
Pを 0. 0 0 1〜 0. 1 %と したのは、 0. 0 0 1 %未満では、 溶銑の予備処理に時間とコス トがかかり、 経済性が損なわれ、 一方 、 0. 1 %よ り多いと、 鋼材の加工性が大きく劣化するからである
Sを 0. 0 0 0 1〜 0. 0 5 %としたのは、 0. 0 0 0 1 %未満 では、 溶銑の予備処理に時間とコス トがかかり経済性が損なわれ、 一方、 0. 0 5 %より多いと、 鋼材の加工性と耐食性が大きく劣化 するからである。
A 1 を 0. 0 0 5〜.1 . 5 %と したのは、 0. 0 0 5 %未満では 、 Nを A 1 Nと して トラップし、 固溶 Nを減少させることができず 、 一方、 1 . 5 %より多いと、 鋼材の表面性状と加工性が劣化する からである。
T . Oを 8 0 p p m以下としたのは、 8 0 p p mよ り多いと、 ァ ルミナ粒子の衝突頻度が増加して、 クラスターが粗大化するからで ある。 また、 T . Oが 8 0 p p mよ り多いと、 アルミナの改質に必 要な R E Mの添加量が増大して、 経済性が損なわれることになる。 本発明は、 以上の成分を基本成分とするが、 この基本成分の他に 、 それぞれの用途に応じて、 ( a ) C u、 N i 、 C r、 M oの 1種 または 2種以上、 ( b ) N b、 V、 T i の 1種または 2種以上、 お
よび、 ( c ) Bの 3つの元素群から、 いずれか一つまたは二つ以上 の元素群を選択して含有させることができる。
C u、 N i 、 C r、 M oは、 いずれも、 鋼の焼入れ性を向上させ る元素であって、 C u、 N i および C r は 0. 1 %以上、 また、 M oは 0. 0 5 %以上含有させることによ り、 鋼材の強度を高めるこ とができる。 ,
しかし、 C uおよび Moは 1. 5 %を超えて、 また、 N i および C r は 1 0 %を超えて添加すると、 靭性および加工性を損なうおそ れがあるので、 C uは 0. 1〜 1 , 5 %、 N i および C r はともに 0. 1 1 0 %、 M oは 0. 0 5〜: L . 5 %とする。
N b、 V、 T i は、 いずれも、 析出強化によ り鋼の強度を向上さ せる元素であって、 N bおよび Vは◦ . 0 0 5 %以上、 また、 T i は 0. 0 0 1 %以上含有させることによって、 鋼の強度を高めるこ とができる。
しかし、 N bは 0. 1 %を超えて、 Vは 0. 3 %を超えて、 また 、 T i は 0. 2 5 %を超えて添加すると、 靭性を損なうおそれがあ るので、 N bは 0. 0 0 5〜 0. 1 %、 Vは 0. 0 0 5〜 0. 3 % 、 T i は 0. 0 0 1〜 0. 2 5 %とする。
Bは鋼の焼入れ性を向上させ、 強度を高める元素であって、 0. 0 0 0 5 %以上含有させることによって、 鋼の強度を高めることが できる。
しかし、 0. 0 0 5 %を超えて添加すると、 Bの析出物が増加し 、 靭性を損なうおそれがあるので、 Bは、 0. 0 0 0 5〜 0. 0 0 5 %とする。
さ らに、 本発明においては、 铸片のスライム抽出で得られるアル ミナクラスターの最大径は 1 0 0 /x m以下が好ましい。 これは、 ァ ルミナク ラスターの最大径が 1 0 0 μ πιよ り大きいと、 鋼材を鋼製
品に加工した後、 表面欠陥や内部欠陥を形成する原因となるからで ある。
また、 本発明においては、 铸片のスライ ム抽出で得られる 2 0 m以上のアルミナクラスターの個数は 2個 Z k g以下が好ましい。 これは、 上記個数が 2個/' k gよ り多いと、 圧延後に、 表面欠陥や 内部欠陥が生じることがあるからである。
溶鋼中への R EMの添加は、 例えば、 二次精鍊装置の C A S式精 鍊装置や R H式精鍊装置を使って溶鋼を脱酸した後に行う。 : EM は、 C e、 L a等の純金属、 R EM金属の合金または他金属との合 金のいずれでもよく、 形状は、 塊状、 粒状、 または、 ワイヤー等で あってもよい。
R EMの添加量は極微量なので、 溶鋼中の R EM濃度を均一にす るため、 R H式精鍊槽内での還流溶鋼中へ添加したり、 または、 取 鍋で添加した後、 A rガス等で攪拌することが望ましい。 また、 タ ンディ ッシュ内または铸型内の溶鋼へ R EMを添加することもでき る。
〔実施例〕
(実施例 1 ) .
溶鋼を 2 7 0 t の転炉において吹鍊し、 その後、 所定の炭素濃度 に調整して出鋼した。 2次精練で目標の溶鋼成分に調整し、 A 1 で 脱酸した後、 ; EMを、 C e、 L a、 ミ ッシュメタル (例えば、 質 量0/。で C e : 4 5 %、 L a : 3 5 %、 P r : 6 %、 N d : 9 %、 不 可避不純物からなる合金) 、 または、 ミ ッシュメタル、 S i および F eの合金 (F e— S i — 3 0 %R EM) の形態で添加した。 その 結果の溶鋼の成分組成を表 1に示す。
表 1 に示す成分組成の溶鋼を、 垂直曲げ型連続铸造機によ り、 铸
造速度 1. 0〜 1. 8 m/m i n、 タンディ ッシュ内溶鋼温度 1 5 2 0〜 1 5 8 0 °Cの条件で铸造し、 2 4 5 mm厚 X I 2 0 0〜 2 2 0 0 mm幅の錶片を製造した。
その後、 この铸片に、 熱間圧延、 酸洗、 さらに、 必要に応じて、 冷間圧延を施し、 品質調査を行った。 熱間圧延後の板厚は 2〜 1 0 0 mmであり、 冷間圧延後の板厚は 0. 2 mmである。
铸片から採取したサンプルにっき、 最大クラスタ一径、 クラスタ 一個数、 平均介在物組成および欠陥発生率等を調査した。 その結果 は、 表 2に示すとおりである。
表 2から、 本発明が、 アルミナクラスターに起因する製品欠陥を 大幅に低減するものであることを確認できる。
なお、 表 1 と表 2における * 1〜 * 7の意味は、 以下のとおりで める。
* 1 : R EMは、 C e、 L a、 P r、 N dの合計である。
* 2 : MM : ミ ッシュメ タル。 質量%で、 C e : 4 5 %、 L a : 3 5 %、 P r : 6 %、 N d : 9 %、 および、 不可避不純物からなる 合金。 MM S i : R EM— S i — F e合金。 組成は R EM : 3 0 % 、 S i : 3 0 %、 残部 F e。
* 3 : 鏡片断面から任意抽出した 1 0個の介在物の組成の平均値 。 組成は、 E D X付き S EM ( S c a n n i n g E l e c t r o n M i c r o s c o p e ) で同定した。
* 4 : 最大クラスタ一径の測定方法は、 ( 1 ± 0. 1 ) k gの铸 片からスライム電解法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ mを使用) した 介在物を実体顕微鏡で写真撮影 ( 4 0倍) し、 写真撮影した介在物 の長径と短径の平均値を全ての介在物で求めて、 その平均値の最大 値を最大クラスタ一径と した。
クラスター個数は、 ( 1 ± 0. 1 ) k gの錄片からスライム電解
法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ mを使用) した介在物の個数であり 、 光学顕微鏡 ( 1 0 0倍) で観察した 2 0 μ πι以上の全ての介在物 の個数を、 1 k g当たりの個数に換算したものである。
* 5 : 欠陥発生率は、 以下の式による。
薄板 : 板表面でのスリパー疵発生率 〔= (スリパー疵の総長/コ ィル長) X 1 0 0 (%) 〕 。
厚板 : 製品板での U S T欠陥発生率またはセパレーショ ン発生率 [= (欠陥が発生した板の数 Z検査した板の総数) X I 0 0 (%) なお、 シャルピー試験後の破面観察で、 セパレーシヨ ン発生の有 無を確認した。
厚板の欠陥発生率の欄において、 欠陥が U S T欠陥の場合は (U S T) 、 セパレーシヨ ン欠陥の場合は (S P R) と記載した。
鋼管 : 油井管溶接部での U S T欠陥発生率 〔= (欠陥.が発生した 管の数/検査した管の総数) X 1 0 0 (%) 〕 。
* 6 : 一 2 0 °Cでの圧延方向における Vノ ッチシャルピー衝擊試 験値。 試験片 5本の平均値。
* 7 : 室温における製品板の板厚方向の絞り値 〔= (引張り試験 後の破断部分の断面積/試験前の試験片の断面積) X I 0 0 (%)
} o
91
6ειοοο請 zdf/iDd LLZWi OZ OAV
表 2
No. 介在物組成 *3、inass% 最大クラスタ-径 クラス -個数 欠陥発生率 衝搫吸収 板厚方向
A1203 REM酸化物 #4、 μ *4、個/ kg *5、 % エネ/レキ、、^承6、 J 絞り値 *7、% 発明例 A1 96.3 0.5 62 1.2 0.20 一 発明例 A2 96.6 2.4 ≤20 0.0 0.11 '- - 発明例 A3 94.3 3.9 ≤20 0.0 0.08 - 一 発明例 A4 84.8 6.4 ≤20 0.0 0.26 - ― 発明例 A5 90.3 7.3 ≤20 0.0 0.18 - 発明例 A6 87.1 9.8 ≤20 0.0 0.22 - 一
A7 87.8 11.3 ≤20 0.0 0.25 ― 一 発明例 A8 83.8 14.4 52 0.7 0.10 ― - 発明例 A9 90.7 0.5 65 2.0' 0.23 ― - 発明例 A10 91.0 6.6 ≤20 0.0 0.26 - - 発明例 All 96.2 0.6 48 1.1 0.21 - 一 発明例 A12 96.8 2.3 ≤20 0.0 0.20
発明例 A13 94.3 3.9 ≤20 0.0 0.09 - 一 発明例 A14 84.8 6.4 ≤20 0.0 0.15 ― 発明例 A15 91.6 6.0 ≤20 0.0 0.11 - - 発明例 A16 88.4 8.4 ≤20 0.0 0.12 一 - 発明例 A17 90.0 9.0 ≤20 0.0 0.16 一 一 発明例 A18 87.1 11.1 ≤20 0.0 0.08 - 一 発明例 A19 78.6 12.6 31 0.1 0.11 一 一
A20 82.8 14.8 42 0.8 0.12 - 発明例 A21 94.9 1.9 43 1.0 一 39.8 一 発明例 A22 96.6 2.4 ≤20 0.0 - 40.2 - 発明例 A23 93.1 5.1 ≤20 0.0 一 36.5 ― 発明例 A24 84.3 6.9 ≤20 0.0 9. l(UST) - 一 発明例 A25 86.0 11.6 23 0.1 4.8(SPR) ― ― 発明例 A26 82.4 14.4 43 0.6 一 58.5 発明例 A27 98.5 0.5 59 1.0 0 - 一 発明例 A28 93.7 4.5 ≤20 0.0 0.0 - 一 発明例 A29 83.3 7.9 ≤20 0.0 0.2 - 一 発明例 A30 85.0 12.6 46 0.2 0.1 - - 発明例 A31 83.5 13.3 31 0.2 0.2 一 発明例 A32 84.0 15.0 65 1.2 0.2 - 一 比較例 Bl 98.2 0.0 172 5.6 0.8 - 一 比較例 B2 91.0 0.2 115 3.1 0.6 - ― 比較例 B3 80.4 17.3 105 3.5 1.2 - 一 比較例 B4 74.9 22.0 284 7.5 1.4 - ― 比較例 B5 83.7 13.1 152 3.3 0.7 一
比較例 B6 99.0 0.0 181 6.8 一 21.6
比較例 B7 98.0 0.2 103 2.5 26.5
比較例 B8 72.1 19.2 172 4.8 22.3
比較例 B9 99.0 0.0 186 7.3 21.5(UST)
比較例 BIO 98.0 0.2 108 3.0 13.6(SPR)
比較例 Bll 72.1 19.2 167 4.3 31.0 比較例 B12 97.6 0.0 126 5.7 1.2
比較例 B13 91.1 0.2 101 2.9 1.4
比較例 B14 80.7 16.9 168 3.7 1.1
(実施例 2 ')
溶鋼を 2 7 0 t の転炉において吹鍊し、 その後、 所定の炭素濃度 に調整して出鋼した。 2次精練で目標の溶鋼成分に調整し、 A 1 で 脱酸した後、 R EMを、 C e、 L a、 ミ ッシュメタル (例えば、 質 量0/。で C e : 4 5 %、 L a : 3 5 %、 P r : 6 %、 N d : 9 %、 不 可避不純物からなる合金) 、 または、 ミ ッシュメ タル、 S i および F eの合金 ( F e— S i — 3 0 % R E M) の形態で添加した。 その 結果の溶鋼の成分組成を表 3に示す。
表 3に示す成分組成の溶鋼を、 垂直曲げ型連続铸造機によ り、 铸 造速度 1. 0〜 1 . 8 mZm i n、 タンディ ッシュ内溶鋼温度 1 5
2 0〜 1 5 8 0 °Cの条件で铸造し、 2 4 5 mm厚 X I 2 0 0〜 2 2 0 0 mm幅の錶片を製造した。
錶片から採取したサンプルにっき、 最大クラスタ一径、 クラスタ 一個数、 铸造後の浸漬ノズルの閉塞状況等を調査した。 その結果は 、 表 4に示すとおりである。
表 4から、 本発明が、 アルミナクラスターに起因する製品欠陥を 大幅に低減するものであることを確認できる。
なお、 表 3 と表 4における * 1〜 * 4の意味は、 以下のとおりで ある。
* 1 : R EM (全 R EM) は、 C e、 L a、 P r、 N dの合計で ある。 R EMと T . Oは、 R EM添加から 1分までの間に採取した 溶鋼サンプルの分析値。
* 2 : MM : ミ ッシュメ タル。 質量%で、 C e : 4 5 %、 L a :
3 5 %、 P r : 6 %、 N d : 9 %、 および、 不可避不純物からなる 合金。 MMS i : R EM— S i — F e合金。 組成は R EM : 3 0 % 、 S i : 3 0 %、 残部 F e。
* 3 : 最大クラスタ一径の測定方法は、 ( 1 ± 0. 1 ) k gの铸
片からスライム電解法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ mを使用) した 介在物を実体顕微鏡で写真撮影 ( 4 0倍) し、 写真撮影した介在物 の長径と短径の平均値を全ての介在物で求めて、 その平均値の最大 値を最大クラスタ一径と した。
クラスター個数は、 ( 1 ± 0. 1 ) k gの铸片からスライム電解 法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ πιを使用) した介在物の個数であり 、 光学顕微鏡 ( 1 0 0倍) で観察した 2 0 /Ζ m以上の全ての介在物 の個数を、 1 k g当たりの個数に換算したものである。
* 4 : 铸造後に、 浸漬ノズルの内壁に付着して介在物の厚みを測 定した。 円周方向における 1 0点の厚みの平均値から、 ノズル閉塞 状況を以下のように、 レベル分けした。
〇 : 付着厚さ 1 mm未満
△ : 付着厚さ l 〜 5 mm
X : 付着厚さ 5 mm超
表 3
No. 最大クラスタ -径 クラスタ-個数 浸漬ノス'ル *3, μ m *3、個 /kg 閉塞状況 *4 発明例 A1 62 1.2 O 発明例 A2 ≤20 0.0 O 発明例 A3 ≤20 0.0 〇 発明例 A4 ≤20 0.0 O 発明例 A5 ≤20 0.0 〇 発明例 A6 ≤20 0.0 O 発明例 A7 ≤2Q 0.0 O 発明例 A8 52 0.7 〇 発明例 A9 65 0.9 〇 発明例 A10 ≤20 0.0 〇 発明例 All 48 1.1 〇 発明例 A12 ≤20 0.0 〇 発明例 A13 ≤20 0.0 〇 発明例 A14 ≤Z0 0.0 〇 発明例 A15 ≤20 0.0 O 発明例 A16 ≤20 0.0 〇 発明例 A17 ≤20 0.0 〇 発明例 A18 ≤20 0.0 o 発明例 A19 31 0.1 〇 発明例 A20 42 0.8 〇 発明例 A21 43 1.0 〇 発明例 A22 ≤20 0.0 〇 発明例 A23 ≤20 0.0 〇 発明例 A24 ≤20 0.0 〇 発明例 A25 23 0.1 o 発明例 A26 43 0.6 o 発明例 A27 59 1.0 〇 発明例 A28 ≤20 0.0 〇 発明例 A29 ≤20 0.0 〇 発明例 A30 46 0.2 〇 発明例 A31 31 0.2 o 発明例 A32 65 1.2 〇 比較例 Bl 172 5.6 X 比較例 B2 115 3.1 △ 比較例 B3 105 3.5 △ 比較例 B4 284 7.5 X 比較例 B5 181 6.8 X 比較例 B6 103 2.5 Δ 比較例 Β7 172 4.8 X 比較例 B8 176 6.3 X 比較例 B9 98 2.0 △ 比較例 BIO 177 5.3 X 比較例 Bll 126 5.7 X 比較例 B12 101 2.9 Δ 比較例 B13 168 3.7 X
(実施例 3 )
溶鋼を 2 7 0 t の転炉において吹鍊し、 その後、 所定の炭素濃度 に調整して出鋼した。 2次精練で目標の溶鋼成分に調整し、 A 1 で 脱酸した後、 R E Mを、 C e、 L a、 ミ ッシュメタル (例えば、 質 量0 /。で C e : 4 5 %、 L a : 3 5 %、 P r : 6 %、 N d : 9 %、 不 可避不純物からなる合金) 、 または、 ミ ッシュメタル、 S i および F eの合金 · ( F e— S i — 3 0 % R E M) の形態で添加した。 その 結果の溶鋼の成分組成を表 5に示す。
表 5に示す成分組成の溶鋼を、 垂直曲げ型連続铸造機によ り、 铸 造速度 1. 0〜: I . 8 mZm i n、 タンディ ッシュ内溶鋼温度 1 5 2 0〜 1 5 8 0 °Cの条件で錶造し、 2 4 5 mm厚 x 1 2 0 0〜2 2 0 0 mm幅の錶片を製造した。
その後、 この铸片に、 熱間圧延、 酸洗、 さ らに、 必要に応じて、 冷間圧延を施し、 品質調査を行った。 熱間圧延後の板厚は 2〜 1 0 0 mmであり、 冷間圧延後の板厚は 0. 2〜 1. 8 mmである。 铸片から採取したサンプルにっき、 最大クラスタ一径、 クラスタ 一個数、 欠陥発生率、 鍋ノズル閉塞状況等を調査した。 その結果は 、 表 6に示すとおりである。
表 6から、 本発明が、 アルミナクラスターに起因する製品欠陥を 大幅に低減するものであることを確認できる。
なお、 表 5 と表 6における * 1〜* 7の意味は、 以下のとおりで ある。 '
* 1 : 全 R EMは、 介在物中に存在する R EMと、 鋼中に固溶す る R EMの合計である。 タンディ ッシュで採取した直径 3 0 mm X 高さ 6 0 mmの溶鋼サンプル中央部から、 試料 1 gを ドリルで切り 出し、 誘導結合プラズマ一質量分析装置 ( I C P— M S : I n d u c t i v e l y C o u p l e d P l a s m a M a s s S p
e c t r o m e t r y) で、 R EM (C e、 L a、 P r、 N dの合 計) を分析し、 これを全 R EMと した。
なお、 質量分析装置の分析下限は各元素 0. l p p mである。
* 2 : 固溶 R EMは以下の通り分析した。 すなわち、 コールドク ルーシプル溶解で鋼中介在物をサンプル表面に排出した後、 介在物 のないサンプル中央部から、 試料 l gを ドリルで切り出し、 I C P 一 MSで R EM (C e、 L a、 P r、 N dの合計) を分析し、 これ を固溶 R E Mと した。
タンディ ッシュで採取した直径 3 0 mm X高さ 6 0 mmの溶鋼サ ンプル中央部から、 9 0 gの鋼片を切出し、 これをコールドクルー シブルで溶解した。 溶解は A r — 2 %H2 ガス中で実施した。 分析 下限未満でも R EM元素が定性的に検出される場合を < 0. 1 p p mと表中に示した。
なお、 コールドクルーシブル溶解の詳細は、 例えば、 CAMP— I S I J , 1 4 ( 2 0 0 1 ) , p . 8 1 7で報告されている。
* 3 : 最大クラスタ一径の測定方法は、 ( 1士 0. 1 ) k gの铸 片からスライム電解法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ mを使用) した 介在物を実体顕微鏡で写真撮影 ( 4 0倍) し、 写真撮影した介在物 の長径と短径の平均値を全ての介在物で求めて、 その平均値の最大 値を最大クラスタ一径と した。
クラスター個数は、 ( 1 ± 0. 1 ) k gの鏺片からスライム電解 法で抽出 (最小メ ッシュ 2 0 μ mを使用) した介在物の個数であり 、 光学顕微鏡 ( 1 0 0倍) で観察した 2 0 μ m以上の全ての介在物 の個数を、 1 k g当たりの個数に換算したものである。
* 4 : 欠陥発生率は、 以下の式による。
薄板 : 板表面でのスリパー疵発生率 〔 = (スリパー疵の総長ノコ ィル長) X 1 0 0 (%) 〕 。
厚板 : 製品板での U S T欠陥発生率またはセパレーシヨ ン発生率 〔= (欠陥が発生した板の数 Ζ検査した板の総数) X I 0 0 (%) なお、 シャルピー試験後の破面観察で、 セパレーシヨ ン発生の有 無を確認した。
厚板の欠陥発生率の欄において、 欠陥が U S T欠陥の場合は (U S T) 、 セパレーシヨン欠陥の場合は ( S P R) と記載した。
鋼管 : 油井管溶接部での U S Τ欠陥発生率 〔= (欠陥が発生した 管の数 Ζ検査した管の総数) X I 0 0 (%) 〕 。
* 5 : - 2 0 °Cでの圧延方向における Vノ ツチシャルビ一衝撃試 験値。 試験片 5本の平均値。
* 6 : 室温における製品板の板厚方向の絞り値 〔- (引張り試験 後の破断部分の断面積 Z試験前の試験片の断面積) X I 0 0 (%)
* 7 : 鍋ノズル閉塞状況は、 〇が閉塞なし、 △が閉塞はあったが 铸造速度の低下には至らなかった、 Xが閉塞によつて铸造速度を低 下させた、 である。
Z
Cl000/l700Zdf/X3d ■ n請 OA
表 6
No. 最大クラス 径 タラスタ-個数 欠陥発生率 衝擊吸収 板厚方向 鍋ノス'ル閉塞 *3, μ m *3、fli/kg *4、% エネルキ' - *5、 J 絞り値 *6、% 状況 *7 発明例 A1 ぐ 20 0.0 0.20 一 - 〇 発明例 A2 ぐ 20 0.0 0.11 - - O 発明例 A3 ぐ 20 0.0 0.08 - - o 発明例 A4 25 0.2 0.26 - 〇 発明例 A5 46 0.7 0.18 一 o 発明例 A6 81 1.6 0.22 一 o 発明例 A7 42 0.6 0.25 一 - o 発明例 A8 ぐ 20 0.0 0.10 一 - o 発明例 A9 23 0.1 0.23 - 一 o 発明例 A10 <20 0.0 0.26 - - 〇 発明例 All 31 0.4 0.21 - - o 発明例 A12 ぐ 20 0.0 0.20 一 - 〇 発明例 A13 ぐ 20 0.0 0.09 ― - o 発明例 A14 21 0.2 0: 15 - 〇 発明例 A15 65 1.1 0.11 - 〇 発明例 M6 21 0.3 0.12 一 o 発明例 A17 48 0.5 0.16 - - 〇 発明例 A18 ぐ 20 0.0 0.08 - - o 発明例 A19 ぐ 20 0.0 0.11 一 一 o 発明例 A20 ぐ 20 0.0 0.12 - o 発明例 A21 24 0.4 - 39.8 一 o 発明例 A22 ぐ 20 0.0 - 40.2 - o 発明例 A23 < 20 0.0 - 36.5 - 〇 発明例 A24 25 0.3 4.6(UST) 一 - 〇 発明例 A25 49 0.7 9.3(SPR) - - o 発明例 A26 93 1.8 - 58.5 〇 発明例 A27 38 0.5 0.00 - - 〇 発明例 A28 ぐ 20 0.0 0.00 一 - 〇 発明例 A29 ぐ 20 0.0 0.20 - 〇 発明例 A30 ぐ 20 0.0 0.10 一 〇 発明例 A31 27 0.2 0.20 一 - 〇 発明例 A32 ぐ 20 0.0 0.20 一 - 〇 比較例 Bl 152 5.6 0.80 - 一 Δ 比較例 B2 115 3.1 0.60 - - Δ 比較例 B3 127 2.5 0.56 - - △ 比較例 B4 158 3.9 0.60 - - X 比較例 B5 232 3.3 0.70 - - X 比較例 B6 134 6.8 一 21.6 , 一 厶 比較例 B7 193 2.5 ' - 26.5 厶 比較例 B8 155 4.8 22.3 X 比較例 B9 122 2.1 16.3(UST) Δ 比較例 BIO 201 3.0 23.6(SP ) X 比較例 Bll 172 4.3 31.0 Δ 比較例 B12 166 5.7 1.7 Δ 比較例 B13 120 2.9 1.4 X 比較例 B14 152 3.5 1.6 厶 比較例 B15 217 3.7 1.1 X
〔産業上の利用可能性〕
本発明によれば、 A 1 を用いて脱酸した鋼材であって、 最終製品 において、 粗大なアルミナクラスターに起因する表面疵ゃ内部欠陥 が極めて少ない鋼材を得ることができる。
さらに、 本発明によれば、 連続铸造において、 溶鋼中のアルミナ が浸漬ノズルへ付着するのを防止することができる。
よって、 本発明は、 A 1 を用いて脱酸した鋼における従来の問題 点を一掃したアルミナクラスターの少ない鋼材を提供するものであ り、 産業の発展に寄与するところが極めて大である。